JP2019513727A - レンバチニブ及びエベロリムスを用いた腎細胞癌の治療 - Google Patents

レンバチニブ及びエベロリムスを用いた腎細胞癌の治療 Download PDF

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Abstract

レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩とエベロリムスとの組合せで腎細胞癌を治療するための方法及び組成物が提供される。有害事象の発生時に特に有用な投薬量及び用量の修正もまた提供される。【選択図】なし

Description

[0001]本出願は、一般的には、腎細胞癌を治療する方法に関する。
[0002]腎臓がんは世界中のすべてのがんのおよそ3%を構成し、男女共に最も多いがん10種のうちに入る。全体的には、腎臓がんを発症する生涯リスクは約1.6%であり、このリスクは女性よりも男性において高い。米国がん協会(The American Cancer Society)は、2016年に米国で診断される腎臓がんの新規症例は約62,700件(男性39,650件及び女性23,050件)であり、死亡は約14,240件(男性9,240件及び女性5,000件)と予測している。
[0003]腎細胞癌(RCC)は、成人に生じる腎臓のすべての悪性腫瘍の平均90%超に相当する。RCCは腎臓の細管の上皮から生じる。詳細には、RCCは近位尿細管性上皮から腎臓皮質内に生じる。RCCは、男女優位比が1.6:1であり、年齢40〜70才の人々に最も多い。RCCの発症率は、アジア又はアフリカ系の人々よりも、北欧州系の祖先を持つ人々及び北アメリカの人々においてより高い。
[0004]RCCを有する患者のおよそ40%は疾患進行により死亡し、これによって、RCCは最も致死性のある悪性腫瘍の1つになっている。よって、RCCに対する新規の治療選択肢に対する多大な必要性が存在する。
[0005]本開示は、RCCを有する対象を、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩とエベロリムスとの組合せを用いて治療する方法であって、治療した対象の1つ又は複数の有害事象の発現した時点で併用治療の1つ又は両方の構成成分の用量が修正される、方法に部分的に関する。
[0006]第1の態様では、本開示は、RCCを治療する方法を特徴とする。本方法は、RCCを有するヒト対象に、(i)18mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、(ii)5mg/日の用量のエベロリムスとを含む、第1の用法を投与することを含む。ある特定の実施形態では、第1の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す。本方法は、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第1の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第2の用法を投与することをさらに含む。他の実施形態では、第1の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、有害反応を示さない、又はグレード1若しくは許容されるグレード2の有害反応の発生を示す。このような実施形態では、本方法は、ヒト対象への第1の用法の投与を継続することをさらに含む(すなわち、第1の用法の用量を低下させない)。
[0007]本開示全体にわたり使用されているように、特定された用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む用法とは、特定された用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩が用法中に存在することを意味する。このような用法は追加の構成成分を含有することができるが、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩は、列挙された特定の用量のみで存在する。同様に、本出願全体にわたり使用されているような特定された用量のエベロリムスを含む用法とは、特定された用量のエベロリムスが用法中に存在することを意味する。このような用法は追加の構成成分を含有することができるが、エベロリムスは列挙された特定の用量のみで存在する。全体にわたり使用されるレンバチニブ若しくは薬学的に許容されるその塩の用量(例えば、18mg、14mg、10mg、8mg、又は6mg)又はエベロリムスの用量(例えば、5mg又は2.5mg)は、遊離形態のレンバチニブ又はエベロリムスの用量をそれぞれ指す。
[0008]第2の態様では、本開示は、RCCを有するヒト対象に、(i)18mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、(ii)5mg/日の用量のエベロリムスとを含む、第1の用法を投与することを含む、RCCを治療する方法を提供する。本方法を実行することで、ヒト対象は、第1の用法での治療中又は治療後、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す。これにより、本方法は、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第1の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第2の用法を投与することをさらに含む。ある特定の実施形態では、第2の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す。本方法は、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後に第2の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、10mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第3の用法を投与することをさらに含む。他の実施形態では、第2の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、有害反応を示さない、又はグレード1若しくは許容されるグレード2の有害反応の発生を示す。このような実施形態では、本方法は、ヒト対象への第2の用法の投与を継続することをさらに含む(すなわち、第2の用法において付与されている用量を低下させない)。
[0009]第3の態様では、本開示は、RCCを有するヒト対象に、(i)18mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、(ii)5mg/日の用量のエベロリムスとを含む、第1の用法を投与することを含む、RCCを治療する方法を特徴とする。第1の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す。本方法は、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第1の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第2の用法を投与することをさらに含む。第2の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す。本方法は、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第2の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、10mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第3の用法を投与することをさらに含む。ある特定の実施形態では、第3の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を第3の用法での治療中に示す。本方法は、第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第3の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、8mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第4の用法を投与することをさらに含む。他の実施形態では、第3の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、有害反応を示さない、又はグレード1若しくは許容されるグレード2の有害反応の発生を示す。このような実施形態では、本方法は、ヒト対象への第3の用法の投与を継続することをさらに含む(すなわち、第3の用法において付与されている用量を低下させない)。
[0010]第4の態様では、本開示は、RCCを有するヒト対象に、(i)18mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、(ii)5mg/日の用量のエベロリムスとを含む、第1の用法を投与することを含む、RCCを治療する方法を特徴とする。第1の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す。本方法は、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第1の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第2の用法を投与することをさらに含む。第2の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す。本方法は、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第2の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、10mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第3の用法を投与することをさらに含む。第3の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を、第3の用法での治療中に示す。本方法は、第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第3の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、8mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第4の用法を投与することをさらに含む。ある特定の実施形態では、第4の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、第4の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常を、第4の用法での治療中に示す。本方法は、ヒト対象への第4の用法の投与を中断することをさらに含む。他の実施形態では、第4の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、有害反応を示さない、又はグレード1若しくは許容されるグレード2の有害反応発生を示す。本方法は、ヒト対象への第4の用法の投与を継続することをさらに含む(すなわち、第4の用法において付与されている用量を低下させない)。
[0011]以下の実施形態は、上記態様のすべてに適用する。ある特定の実施形態では、第2の用法、第3の用法、及び第4の用法のそれぞれは、エベロリムスの投与に伴う有害反応又は毒性が解消されるまで開始しない。
[0012]他の実施形態では、第2の用法、第3の用法、及び第4の用法のそれぞれは、5mg/日の用量のエベロリムスを含む。
[0013]一部の実施形態では、第2の用法、第3の用法、及び第4の用法のそれぞれは、5mg/隔日の用量のエベロリムスを含む。
[0014]一部の実施形態では、第2の用法は5mg/日の用量のエベロリムスを含み、第3の用法は5mg/日の用量のエベロリムスを含み、第4の用法はエベロリムスを含まないか又は5mg/隔日の用量のエベロリムスを含む。
[0015]一部の実施形態では、第2の用法は、5mg/日の用量のエベロリムスを含み、第3の用法は5mg/隔日の用量のエベロリムスを含み、第4の用法は、エベロリムスを含まないか又は5mg/隔日の用量のエベロリムスを含む。
[0016]他の実施形態では、第2の用法、第3の用法、及び第4の用法のそれぞれは、2.5mg/日の用量のエベロリムスを含む。
[0017]一部の実施形態では、第2の用法、第3の用法、及び第4の用法のそれぞれは、2.5mg/隔日の用量のエベロリムスを含む。
[0018]一部の実施形態では、第2の用法はエベロリムスを含まない。一部の実施形態では、第3の用法はエベロリムスを含まない。一部の実施形態では、第4の用法はエベロリムスを含まない。他の実施形態では、第2の用法及び第3の用法はエベロリムスを含まない。さらに他の実施形態では、第2の用法及び第4の用法はエベロリムスを含まない。ある特定の実施形態では、第3の用法及び第4の用法はエベロリムスを含まない。他の実施形態では、第2の用法、第3の用法、及び第4の用法のそれぞれはエベロリムスを含まない。
[0019]第5の態様では、本開示はRCCを治療する方法を提供する。本方法は、腎細胞癌及び重症の腎機能障害又は重症の肝機能障害を有するヒト対象に、(i)14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、(ii)2.5mg/日の用量のエベロリムスとを含む、第1の用法を投与することを含む。第1の用法での治療中又は治療後、ヒト対象は、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す。本方法は、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第1の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、10mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第2の用法を投与することを含む。
[0020]第6の態様では、本開示はRCCを治療する方法を特徴とする。本方法は、腎細胞癌及び重症の腎機能障害又は重症の肝機能障害を有するヒト対象に、(i)14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、(ii)2.5mg/日の用量のエベロリムスとを含む、第1の用法を投与することを含む。第1の用法での治療中又は治療後、ヒト対象は、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す。本方法は、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第1の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、10mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第2の用法を投与することを含む。第2の用法での治療中又は治療後、ヒト対象は、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す。本方法は、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第2の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、8mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第3の用法を投与することをさらに含む。
[0021]第7の態様では、本開示はRCCを治療する方法を提供する。本方法は、腎細胞癌及び重症の腎機能障害又は重症の肝機能障害を有するヒト対象に、(i)14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、(ii)2.5mg/日の用量のエベロリムスとを含む、第1の用法を投与することを含む。第1の用法での治療中又は治療後、ヒト対象は、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す。本方法は、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第1の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、10mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第2の用法を投与することを含む。第2の用法での治療中又は治療後、ヒト対象は、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す。本方法は、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第2の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、8mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第3の用法を投与することをさらに含む。第3の用法での治療中又は治療後、ヒト対象は、第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す。本方法は、第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第3の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、6mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第4の用法を投与することをさらに含む。
[0022]以下の実施形態は、上記第5、第6及び第7の態様のすべてに適用する。
[0023]一実施形態では、ヒト対象は、重症の腎機能障害を有し、Cockroft−Gault式で計算した場合、30mL/分未満のクレアチニンクリアランス[CLcr]を有する。
[0024]別の実施形態では、ヒト対象は、重症の肝機能障害を有し、Child−PughクラスCに分類された肝疾患を有する。
[0025]ある特定の実施形態では、第2の用法、第3の用法、及び第4の用法のそれぞれは、エベロリムスの投与に伴う有害反応又は毒性が解消されるまで開始しない。
[0026]一部の実施形態では、第2の用法は2.5mg/日の用量のエベロリムスを含む。他の実施形態では、第3の用法は2.5mg/日の用量のエベロリムスを含む。さらに他の実施形態では、第4の用法は2.5mg/日の用量のエベロリムスを含む。ある特定の実施形態では、第2の用法及び第3の用法は、2.5mg/日の用量のエベロリムスを含む。一部の実施形態では、第2の用法及び第4の用法は、2.5mg/日の用量のエベロリムスを含む。他の実施形態では、第3の用法及び第4の用法は、2.5mg/日の用量のエベロリムスを含む。一部の実施形態では、第2の用法、第3の用法、及び第4の用法のそれぞれは、2.5mg/日の用量のエベロリムスを含む。
[0027]一部の実施形態では、第2の用法は2.5mg/隔日の用量のエベロリムスを含む。他の実施形態では、第3の用法は2.5mg/隔日の用量のエベロリムスを含む。さらに他の実施形態では、第4の用法は2.5mg/隔日の用量のエベロリムスを含む。ある特定の実施形態では、第2の用法及び第3の用法は、2.5mg/隔日の用量のエベロリムスを含む。一部の実施形態では、第2の用法及び第4の用法は、2.5mg/隔日の用量のエベロリムスを含む。他の実施形態では、第3の用法及び第4の用法は、2.5mg/隔日の用量のエベロリムスを含む。一部の実施形態では、第2の用法、第3の用法、及び第4の用法のそれぞれは、2.5mg/隔日の用量のエベロリムスを含む。
[0028]一部の実施形態では、第2の用法はエベロリムスを含まない。一部の実施形態では、第3の用法はエベロリムスを含まない。一部の実施形態では、第4の用法はエベロリムスを含まない。他の実施形態では、第2の用法及び第3の用法はエベロリムスを含まない。さらに他の実施形態では、第2の用法及び第4の用法はエベロリムスを含まない。ある特定の実施形態では、第3の用法及び第4の用法はエベロリムスを含まない。他の実施形態では、第2の用法、第3の用法、及び第4の用法のそれぞれは、エベロリムスを含まない。
[0029]第8の態様では、本開示はRCCを治療する方法を特徴とする。本方法は、RCCを有するヒト対象に、(i)18mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、(ii)5mg/日の用量のエベロリムスとを含む、第1の用法を投与することを含む。第1の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す。本方法は、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第1の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、(i)14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、任意選択で(ii)5mg/日、5mg/隔日、2.5mg/日、又は2.5mg/隔日の用量のエベロリムスとを含む、第2の用法を投与することをさらに含む。
[0030]第9の態様では、本開示は、RCCを有するヒト対象に、(i)18mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、(ii)5mg/日の用量のエベロリムスとを含む、第1の用法を投与することを含む、RCCを治療する方法を提供する。本方法を実行することで、ヒト対象は、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を、第1の用法での治療中又は治療後に示す。その結果、本方法は、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第1の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、(i)14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、(ii)任意選択で5mg/日、5mg/隔日、2.5mg/日、又は2.5mg/隔日の用量のエベロリムスとを含む、第2の用法を投与することをさらに含む。第2の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す。本方法は、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第2の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、(i)10mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、任意選択で(ii)5mg/日、5mg/隔日、2.5mg/日、又は2.5mg/隔日の用量のエベロリムスとを含む、第3の用法を投与することをさらに含む。
[0031]第10の態様では、本開示は、RCCを有するヒト対象に、(i)18mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、(ii)5mg/日の用量のエベロリムスとを含む、第1の用法を投与することを含む、RCCを治療する方法を特徴とする。第1の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す。本方法は、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第1の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、(i)14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、任意選択で(ii)5mg/日、5mg/隔日、2.5mg/日、又は2.5mg/隔日の用量のエベロリムスとを含む、第2の用法を投与することをさらに含む。第2の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す。本方法は、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第2の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、(i)10mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、任意選択で(ii)5mg/日、5mg/隔日、2.5mg/日、又は2.5mg/隔日の用量のエベロリムスとを含む、第3の用法を投与することをさらに含む。第3の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を、第3の用法での治療中に示す。本方法は、第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第3の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、(i)8mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、任意選択で(ii)5mg/日、5mg/隔日、2.5mg/日、又は2.5mg/隔日の用量のエベロリムスとを含む、第4の用法を投与することをさらに含む。
[0032]第11の態様では、本開示は、RCCを有するヒト対象に、(i)18mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、(ii)5mg/日の用量のエベロリムスとを含む、第1の用法を投与することを含む、RCCを治療する方法を特徴とする。第1の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す。本方法は、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第1の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、(i)14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、(ii)5mg/日又は5mg/隔日の用量のエベロリムスとを含む、第2の用法を投与することをさらに含む。第2の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す。本方法は、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第2の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、(i)10mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、(ii)5mg/日又は5mg/隔日の用量のエベロリムスとを含む、第3の用法を投与することをさらに含む。第3の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を、第3の用法での治療中に示す。本方法は、第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第3の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、(i)8mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、(ii)5mg/日又は5mg/隔日の用量のエベロリムスとを含む、第4の用法を投与することをさらに含む。
[0033]第12の態様では、本開示はRCCを治療する方法特徴とする。本方法は、RCCを有するヒト対象に、(i)14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、(ii)5mg/日の用量のエベロリムスとを含む、第1の用法を投与することを含む。ある特定の実施形態では、第1の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す。本方法は、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第1の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、10mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む、第2の用法を投与することをさらに含む。他の実施形態では、第1の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、有害反応を示さない、又はグレード1若しくは許容されるグレード2の有害反応の発生を示す。このような実施形態では、本方法は、ヒト対象への第1の用法の投与を継続することをさらに含む(すなわち、第1の用法の用量を低下させない)。
[0034]第13の態様では、本開示は、RCCを有するヒト対象に、(i)14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、(ii)5mg/日の用量のエベロリムスとを含む、第1の用法を投与することを含む、RCCを治療する方法を提供する。本方法を実行することで、ヒト対象は、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を、第1の用法での治療中又は治療後に示す。その結果、本方法は、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第1の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、10mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第2の用法を投与することをさらに含む。ある特定の実施形態では、第2の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す。本方法は、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第2の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、8mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第3の用法を投与することをさらに含む。他の実施形態では、第2の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、有害反応を示さない、又はグレード1若しくは許容されるグレード2の有害反応の発生を示す。このような実施形態では、本方法は、ヒト対象への第2の用法の投与を継続することをさらに含む(すなわち、第2の用法において付与されている用量を低下させない)。
[0035]第14の態様では、本開示は、RCCを有するヒト対象に、(i)14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、(ii)5mg/日の用量のエベロリムスとを含む、第1の用法を投与することを含む、RCCを治療する方法を特徴とする。第1の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す。本方法は、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第1の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、10mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第2の用法を投与することをさらに含む。第2の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す。本方法は、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第2の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、8mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第3の用法を投与することをさらに含む。ある特定の実施形態では、第3の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を第3の用法での治療中に示す。本方法は、第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第3の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、4mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第4の用法を投与することをさらに含む。他の実施形態では、第3の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、有害反応を示さない、又はグレード1若しくは許容されるグレード2の有害反応の発生を示す。このような実施形態では、本方法は、ヒト対象への第3の用法の投与を継続することをさらに含む(すなわち、第3の用法において付与されている用量を低下させない)。
[0036]第15の態様では、本開示は、RCCを有するヒト対象に、(i)14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、(ii)5mg/日の用量のエベロリムスとを含む、第1の用法を投与することを含む、RCCを治療する方法を特徴とする。第1の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す。本方法は、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第1の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、10mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第2の用法を投与することをさらに含む。第2の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す。本方法は、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第2の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、8mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第3の用法を投与することをさらに含む。第3の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を、第3の用法での治療中に示す。本方法は、第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第3の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、4mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第4の用法を投与することをさらに含む。ある特定の実施形態では、第4の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、第4の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常を、第4の用法での治療中に示す。このような実施形態では、本方法は、ヒト対象への第4の用法の投与を中断することをさらに含む。他の実施形態では、第4の用法での治療後又は治療中、ヒト対象は、有害反応を示さない、又はグレード1若しくは許容されるグレード2の有害反応の発生を示す。このような実施形態では、本方法は、ヒト対象への第4の用法の投与を継続することをさらに含む(すなわち、第4の用法において付与されている用量を低下させない)。
[0037]以下の実施形態は、第12、第13、第14及び第15の態様に適用される。
[0038]一実施形態では、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常が許容されるグレード2、グレード0〜1又はベースラインに解消されるまで、第2の用法は開始しない。一実施形態では、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常が許容されるグレード2、グレード0〜1又はベースラインに解消されるまで、第3の用法は開始しない。一実施形態では、第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常が許容されるグレード2、グレード0〜1又はベースラインに解消されるまで、第4の用法は開始しない。別の実施形態では、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常が許容されるグレード2、グレード0〜1又はベースラインに解消されるまで、第2の用法は開始せず、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常が許容されるグレード2、グレード0〜1又はベースラインに解消されるまで、第3の用法は開始しない。別の実施形態では、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常が許容されるグレード2、グレード0〜1又はベースラインに解消されるまで、第2の用法は開始せず、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常が許容されるグレード2、グレード0〜1又はベースラインに解消されるまで第3の用法は開始せず、第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常が許容されるグレード2、グレード0〜1又はベースラインに解消されるまで、第4の用法は開始されない。
[0039]一部の実施形態では、第1、第2及び第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常のそれぞれの医学的対応は、有害反応又は臨床検査値異常が始まった時点で投与されていた用法の投与を終結させる前に開始される。
[0040]ある特定の実施形態では、第1、第2及び第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常のそれぞれの医学的対応は、有害反応又は臨床検査値異常が許容されるグレード2、グレード0〜1又はベースラインに解消された後に生じる用法の投与開始前に開始される。
[0041]一部の実施形態では、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常は、第2及び/又は第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常と同じである。
[0042]ある特定の実施形態では、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常は、第2及び/又は第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常とは異なる。
[0043]一部の実施形態では、グレード2又はグレード3の有害反応は、グレード3の高血圧、グレード2の高血圧、グレード3の心機能不全、グレード2の心機能不全、グレード3の動脈血栓塞栓症、グレード2の動脈血栓塞栓症、グレード3のタンパク質尿、グレード2のタンパク質尿、グレード3の腎不全又は腎機能障害、グレード2の腎不全又は腎機能障害、グレード3の下痢、グレード2の下痢、グレード3の消化管穿孔又は消化管瘻、グレード2の消化管穿孔又は消化管瘻、グレード3の嘔吐、グレード2の嘔吐、グレード3の食欲減退、グレード2の食欲減退、グレード3の疲労、グレード2の疲労、グレード3の悪心、グレード2の悪心、グレード3の咳嗽、グレード2の咳嗽、グレード3の体重減少、グレード2の体重減少、グレード3の脱水、グレード2の脱水、グレード3の血小板減少症、グレード2の血小板減少症、グレード3の貧血、グレード2の貧血、グレード3の急性腎不全、グレード2の急性腎不全、グレード3のQT/QTc間隔延長、グレード2のQT/QTc間隔延長、グレード3の可逆性後頭葉白質脳症(RPLS)、グレード2のRPLS、グレード3の出血事象、グレード2の出血事象、グレード3の甲状腺機能亢進、及びグレード2の甲状腺機能亢進からなる群から選択される。ある事例では、グレード2又はグレード3の有害反応は、グレード3の下痢、グレード2の下痢、グレード3の嘔吐、グレード2の嘔吐、グレード3の悪心、グレード2の悪心、グレード3のタンパク質尿、及びグレード2のタンパク質尿からなる群から選択される。
[0044]ある特定の実施形態では、グレード4の臨床検査値異常は、グレード4のアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加、グレード4のアラニンアミノトランスフェラーゼ増加、グレード4のアルカリホスファターゼ増加、グレード4の高カリウム血症、グレード4の低カリウム血症、グレード4の低ナトリウム血症、グレード4の低カルシウム血症、グレード4の低リン酸血症、グレード4の高血糖、グレード4の高トリグリセリド血症、グレード4のコレステロール増加、グレード4のリパーゼ増加、グレード4のヘモグロビン減少、グレード4の血小板数減少、及びグレード4のリンパ球数減少からなる群から選択される。ある事例では、グレード4の臨床検査値異常は、グレード4のリパーゼ増加、グレード4の高トリグリセリド血症、グレード4のコレステロール増加、グレード4の低リン酸血症、グレード4の低ナトリウム血症、及びグレード4の低カリウム血症からなる群から選択される。
[0045]ある特定の実施形態では、第2の用法、第3の用法、及び第4の用法のそれぞれは、エベロリムスの投与に伴う有害反応又は毒性が解消されるまで開始されない。
[0046]他の実施形態では、第2の用法、第3の用法、及び第4の用法のそれぞれは、5mg/日の用量のエベロリムスを含む。
[0047]一部の実施形態では、第2の用法、第3の用法、及び第4の用法のそれぞれは、5mg/隔日の用量のエベロリムスを含む。
[0048]一部の実施形態では、第2の用法は、5mg/日の用量のエベロリムスを含み、第3の用法は5mg/日の用量のエベロリムスを含み、第4の用法はエベロリムスを含まないか又は5mg/隔日の用量のエベロリムスを含む。
[0049]一部の実施形態では、第2の用法は5mg/日の用量のエベロリムスを含み、第3の用法は5mg/隔日の用量のエベロリムスを含み、第4の用法はエベロリムスを含まないか又は5mg/隔日の用量のエベロリムスを含む。
[0050]一部の実施形態では、第2の用法はエベロリムスを含まない。一部の実施形態では、第3の用法はエベロリムスを含まない。一部の実施形態では、第4の用法はエベロリムスを含まない。他の実施形態では、第2の用法及び第3の用法はエベロリムスを含まない。さらに他の実施形態では、第2の用法及び第4の用法はエベロリムスを含まない。ある特定の実施形態では、第3の用法及び第4の用法はエベロリムスを含まない。他の実施形態では、第2の用法、第3の用法、及び第4の用法のそれぞれはエベロリムスを含まない。
[0051]第16の態様では、本開示は、それを必要とするヒト対象において腎細胞癌を治療する方法を提供する。本方法は、腎細胞癌を有するヒト対象に、治療の期間中、(i)14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、(ii)5mg/日の用量のエベロリムスとを含む、第1の用法を投与することを含み、ヒト対象は、第1の用法での治療期間中、忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常を示さない。本方法は、治療期間後、第1の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、(i)18mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、(ii)5mg/日の用量のエベロリムスとを含む、第2の用法を投与することをさらに含む。
[0052]本態様の一部の実施形態では、ヒト対象は、第2の用法での治療中、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す。本方法は、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第2の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第3の用法を投与することをさらに含む。ある事例では、ヒト対象は、第3の用法での治療中、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す。このような場合、第3の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、10mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第4の用法を投与する。他の事例では、ヒト対象は、有害反応を示さない、又はグレード1若しくは許容されるグレード2の有害反応を示す。このような事例では、ヒト対象は、第3の用法の投与を継続することができる。
[0053]第16の態様の一部の実施形態では、ヒト対象は、第2の用法での治療中、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す。本方法は、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、第2の用法の投与を終結させ、ヒト対象に、14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第3の用法を投与することをさらに含む。ヒト対象は、第3の用法での治療中、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示し、第3の用法の投与が終結され、ヒト対象に、10mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第4の用法を投与される。ある特定の事例では、ヒト対象は、第4の用法での治療中、第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示し、第4の用法の投与が終結され、ヒト対象に、8mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第5の用法を投与される。他の事例では、ヒト対象は、有害反応を示さないか、又はグレード1若しくは許容されるグレード2の有害反応を示す。このような事例では、ヒト対象は、第4の用法の投与を継続することができる。
[0054]本態様のある特定の実施形態では、第1の用法での治療期間は28日を含む。
[0055]本態様のある特定の実施形態では、第1の用法での治療期間は28日からなる。以下の実施形態は、上に記載した上記態様のすべてに適用される。
[0056]一実施形態では、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常が許容されるグレード2、グレード0〜1又はベースラインに解消されるまで、第2の用法は開始されない。一実施形態では、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常が許容されるグレード2、グレード0〜1又はベースラインに解消されるまで、第3の用法は開始されない。一実施形態では、第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常が許容されるグレード2、グレード0〜1又はベースラインに解消されるまで、第4の用法は開始されない。別の実施形態では、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常が許容されるグレード2、グレード0〜1又はベースラインに解消されるまで、第2の用法は開始されず、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常が許容されるグレード2、グレード0〜1又はベースラインに解消されるまで、第3の用法は開始されない。別の実施形態では、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常が許容されるグレード2、グレード0〜1又はベースラインに解消されるまで、第2の用法は開始されず、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常が許容されるグレード2、グレード0〜1又はベースラインに解消されるまで、第3の用法は開始されず、第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常が許容されるグレード2、グレード0〜1又はベースラインに解消されるまで、第4の用法は開始されない。
[0057]一実施形態では、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又は許容されるグレード2に解消されるまで、第2の用法は開始されない。一実施形態では、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又は許容されるグレード2に解消されるまで、第3の用法は開始されない。一実施形態では、第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又は許容されるグレード2に解消されるまで、第4の用法は開始されない。別の実施形態では、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又は許容されるグレード2に解消されるまで、第2の用法は開始されず、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又は許容されるグレード2に解消されるまで、第3の用法は開始されない。別の実施形態では、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又は許容されるグレード2に解消されるまで、第2の用法は開始されず、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又は許容されるグレード2に解消されるまで、第3の用法は開始されず、第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又は許容されるグレード2に解消されるまで、第4の用法は開始されない。
[0058]一部の実施形態では、第1、第2及び第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常のそれぞれの医学的対応は、有害反応又は臨床検査値異常が始まった時点で投与されていた用法の投与を終結させる前に開始される。
[0059]ある特定の実施形態では、第1、第2及び第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常のそれぞれの医学的対応は、有害反応又は臨床検査値異常が許容されるグレード2、グレード0〜1又はベースラインに解消された後に生じる用法の投与の開始前に開始される。
[0060]ある特定の実施形態では、第1、第2及び第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常のそれぞれの医学的対応は、有害反応又は臨床検査値異常がグレード0〜1又は許容されるグレード2に解消された後に生じる用法の投与の開始前に開始される。
[0061]一部の実施形態では、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常は、第2及び/又は第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常と同じである。
[0062]ある特定の実施形態では、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常は、第2及び/又は第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常と異なる。
[0063]一部の実施形態では、グレード2又はグレード3の有害反応は、グレード3の高血圧、グレード2の高血圧、グレード3の心機能不全、グレード2の心機能不全、グレード3の動脈血栓塞栓症、グレード2の動脈血栓塞栓症、グレード3のタンパク質尿、グレード2のタンパク質尿、グレード3の腎不全又は腎機能障害、グレード2の腎不全又は腎機能障害、グレード3の下痢、グレード2の下痢、グレード3の消化管穿孔又は消化管瘻、グレード2の消化管穿孔又は消化管瘻、グレード3の嘔吐、グレード2の嘔吐、グレード3の食欲減退、グレード2の食欲減退、グレード3の疲労、グレード2の疲労、グレード3の悪心、グレード2の悪心、グレード3の咳嗽、グレード2の咳嗽、グレード3の体重減少、グレード2の体重減少、グレード3の脱水、グレード2の脱水、グレード3の血小板減少症、グレード2の血小板減少症、グレード3の貧血、グレード2の貧血、グレード3の急性腎不全、グレード2の急性腎不全、グレード3のQT/QTc間隔延長、グレード2のQT/QTc間隔延長、グレード3の可逆性後頭葉白質脳症(RPLS)、グレード2のRPLS、グレード3の出血事象、グレード2の出血事象、グレード3の甲状腺機能亢進、及びグレード2の甲状腺機能亢進からなる群から選択される。ある事例では、グレード2又はグレード3の有害反応は、グレード3の下痢、グレード2の下痢、グレード3の嘔吐、グレード2の嘔吐、グレード3の悪心、グレード2の悪心、グレード3のタンパク質尿、及びグレード2のタンパク質尿からなる群から選択される。
[0064]ある特定の実施形態では、グレード4の臨床検査値異常は、グレード4のアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加、グレード4のアラニンアミノトランスフェラーゼ増加、グレード4のアルカリホスファターゼ増加、グレード4の高カリウム血症、グレード4の低カリウム血症、グレード4の低ナトリウム血症、グレード4の低カルシウム血症、グレード4の低リン酸血症、グレード4の高血糖、グレード4の高トリグリセリド血症、グレード4のコレステロール増加、グレード4のリパーゼ増加、グレード4のヘモグロビン減少、グレード4の血小板数減少、及びグレード4のリンパ球数減少からなる群から選択される。ある事例では、グレード4の臨床検査値異常は、グレード4のリパーゼ増加、グレード4の高トリグリセリド血症、グレード4のコレステロール増加、グレード4の低リン酸血症、グレード4の低ナトリウム血症、及びグレード4の低カリウム血症からなる群から選択される。
[0065]ある特定の実施形態では、第2の用法、第3の用法、及び第4の用法のそれぞれは、エベロリムスの投与に伴う有害反応又は毒性が解消されるまで開始されない。
[0066]一部の実施形態では、第2の用法はエベロリムスを含まない。一部の実施形態では、第3の用法はエベロリムスを含まない。一部の実施形態では、第4の用法はエベロリムスを含まない。他の実施形態では、第2の用法及び第3の用法はエベロリムスを含まない。さらに他の実施形態では、第2の用法及び第4の用法はエベロリムスを含まない。ある特定の実施形態では、第3の用法及び第4の用法はエベロリムスを含まない。他の実施形態では、第2の用法、第3の用法、及び第4の用法のそれぞれはエベロリムスを含まない。
[0067]ある特定の実施形態では、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩はカプセル剤として製剤化される。
[0068]一部の実施形態では、エベロリムスは錠剤として製剤化される。
[0069]ある特定の実施形態では、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩及びエベロリムスはヒト対象に経口的に投与される。
[0070]一部の実施形態では、ヒト対象は、過去に血管内皮増殖因子(VEGF)標的療法を受けたことがある。
[0071]一部の実施形態では、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩及びエベロリムスは1日1回投与される。
[0072]ある特定の実施形態では、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩及びエベロリムスは、少なくとも28週間、少なくとも56週間、少なくとも84週間、少なくとも112週間、少なくとも140週間、又は少なくとも168週間の間、1日1回投与される。
[0073]一部の実施形態では、腎細胞癌は切除不能な進行型腎細胞癌である。
[0074]他の実施形態では、腎細胞癌は転移性腎細胞癌である。
[0075]さらに他の実施形態では、腎細胞癌は進行型腎細胞癌(例えば、過去の抗血管新生療法の後の進行型腎細胞癌)である。ある特定の実施形態では、過去の抗血管新生療法はVEGF標的療法である。
[0076]一部の実施形態では、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩はレンバチニブメシル酸塩である。
[0077]ある特定の実施形態では、ヒト対象は、MSKCCリスクスコアが高い。
[0078]他に定義されない限り、本明細書で使用されているすべての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者により一般的に理解されているものと同じ意味を有する。本明細書に記載のものと同様又は同等の方法及び材料を本発明の実施又は試験において使用することができるが、例示的方法及び材料は以下に記載されている。本明細書中に記述されているすべての刊行物、特許出願、特許及び他の参考文献は、これらの全体が参照により組み込まれている。矛盾がある場合には、本出願が、定義を含めて、優先されるものとする。材料、方法及び実施例は、単なる例証であり、限定することを意図しない。
[0079]本発明の他の特徴及び利点は、以下の詳細な記載及び特許請求の範囲から明らかとなる。
図1は、実験の3つの治療群を比較する無増悪生存率のKaplan−Meierプロットである。治療群A=レンビマ(LENVIMA)(登録商標)18mg+エベロリムス5mg(図の1番上の線);治療群B=レンビマ(登録商標)24mg(図の中央の線);及び治療群C=エベロリムス10mg(図の1番下の線)。危険率は、因子として治療、並びに層としてヘモグロビン及び補正した血清カルシウムを含む層状Cox退縮モデルに基づく。同時発生の事象の補正に対してEfron法を使用した。平均生存は、Kaplan−Meier法に基づき、95%信頼区間は対数−対数変換を使用したGreenwood式に基づく。 図2は、実験の3つの治療群を比較する全生存期間のKaplan−Meierプロットである。治療群A=レンビマ(登録商標)18mg+エベロリムス5mg(図の1番上の線);治療群B=レンビマ(登録商標)24mg(図の中央の線);及び治療群C=エベロリムス10mg(図の1番下の線)。危険率は、因子として治療、並びに層としてヘモグロビン及び補正した血清カルシウムを含む層状Cox退縮モデルに基づく。同時発生の事象の補正に対してEfron法を使用した。平均生存は、Kaplan−Meier法に基づき、95%信頼区間は対数−対数変換を使用したGreenwood式に基づく。 図3は、実験の3つの治療群を比較する全生存期間のKaplan−Meierプロットである。治療群A=レンビマ(登録商標)18mg+エベロリムス5mg(図の1番上の線);治療群B=レンビマ(登録商標)24mg(図の中央の線);及び治療群C=エベロリムス10mg(図の1番下の線)。危険率は、因子として治療、並びに層としてヘモグロビン及び補正した血清カルシウムを含む層状Cox退縮モデルに基づく。同時発生の事象の補正に対してEfron法を使用した。平均生存は、Kaplan−Meier法に基づき、95%信頼区間は対数−対数変換を使用したGreenwood式に基づく。データカットオフの日付は2015年7月31日であった。
[0081]本出願は、腎細胞癌(例えば、進行型RCC、切除不能な進行型RCC、又は転移性RCC)を有するヒト対象を治療する方法を提供する。本方法は、対象に、エベロリムス(5mg)とレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩との組合せ(開始用量として18mg又は14mg(また、対象が重症の腎機能障害又は肝機能障害を有する場合には、14mg又は10mgの開始用量))を投与することを含む。レンバチニブ若しくは薬学的に許容されるその塩及び/又はエベロリムスでの治療の結果として対象に1つ又は複数の有害事象が生じた場合、本出願は、治療レジメンの修正並びに調節された用法(レンバチニブ及びエベロリムスのうちの1つ又は両方の減少した用量)を提供する。開始用量である14mgのレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を、5mgのエベロリムスと組み合わせて投与した結果、対象が有害反応を示さなかった場合、対象はより高い用法に増量させることができる(例えば、18mgのレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を5mgのエベロリムスと組み合わせる)。
[0082]腎細胞癌
腎臓がんは、ヒトがんの総量の約2.5%の割合を占め、2012年にはおよそ338,000件の新規症例が診断されている。腎臓がんは全世界の領域で生じているが、先進国に多い。いくつかの種類の腎臓がんがあり、中でも腎細胞癌(RCC)が最も多い(90%超)。RCCは、腎臓細管の近位尿細管性上皮の細胞に生じ、多くの場合無症候性であり、人が他の病気のために検査を受けたときに画像検査において付随的に検出される。血尿、疼痛及び側腹部の塊が、症状を提示する従来の3つの主要な症状であるが、高いパーセンテージの患者において、これらの症状のすべては出現せず、代わりに、慢性疲労、体重減少、腹痛、腹部の塊、摂食障害、貧血、高カルシウム血症、睡眠障害、及び再発性の発熱を含む全身症状が存在する。このがんは明らかに男性に多く見られ、男性が症例の3分の2を占める。RCCを有する患者のおよそ40%は疾患進行のために死亡している。
[0083]2004年世界保健機関の分類に従い、いくつかの組織学的RCCサブタイプが認識されており、これらは、明細胞RCC、多房性明細胞RCC、乳頭状RCC、及び色素嫌性RCC、ベリニ管の癌、腎臓の髄様癌、Xp11転座癌、神経芽細胞腫に関連する癌、粘液性管状及び紡錘細胞癌、乳頭状腺腫、膨大細胞腫、並びに分類されていない腎細胞癌を含む。2013年、腎臓の新生物についての国際泌尿器科病理学会(International Society of Urological Pathology)(ISUP)コンセンサスカンファレンスの分類ワーキンググループは、十分特徴付けられた5つの新たな型の腎臓新生物を、分類システム内の新たな異なる上皮腫瘍として追加することを提案した:管状嚢胞状RCC、後天性嚢胞性疾患に伴うRCC、明細胞(管状)乳頭状RCC、MiTファミリー転座RCC(特にt(6;11)RCC)、及び遺伝性平滑筋腫症RCC症候群に伴うRCC。加えて、ISUPはまた、新たに出現してきているものと考えられる3つの追加の型も提案した:甲状腺様卵胞RCC;コハク酸塩デヒドロゲナーゼB欠損症に伴うRCC;及びALK転座RCC。いくつかの組織学的RCCサブタイプの中でも、明細胞RCC、乳頭状RCC、及び色素嫌性RCCは、最も頻繁な組織学的サブタイプであり、これらを一緒にすると、すべてのRCCの90%超を占める。
[0084]RCCのステージングは、疾患を治療する最も良い方法を決定するために重要である。RCCは、TNMステージングシステムを使用してステージングすることができ、ここでは、腫瘍(T)のサイズ及び範囲、リンパ節転移(N)及び転移(M)が別々に分類される。また、ステージングは、ステージI〜IVへの全体的ステージグルーピングを使用することができ、1997年のAJCCの改正が以下に記載されている:
ステージI:直径7cm(およそ2と3/4インチ)又はこれより小さな腫瘍であり、腎臓に限定されている。リンパ節転移又は離れた器官への転移はない。
ステージII:7cm超の腫瘍ではあるが、依然として腎臓に限定されている。リンパ節転移又は離れた器官への転移はない。
ステージIII(以下のうちのいずれか):(1)任意のサイズの腫瘍であり、リンパ節付近に転移があるが、離れた器官への転移はない。このステージの腫瘍は、腎臓周辺への脂肪性組織の拡散があってもなくてもよく、腎臓から心臓に至る大静脈への拡散があってもなくてもよい。(2)腫瘍は、腎臓周辺の脂肪組織へ拡散している、及び/又は腎臓から心臓に至る大静脈へ拡散しているが、任意のリンパ節又は他の器官には拡散していない。
ステージIV(以下のうちのいずれか):(1)腎臓を取り囲む脂肪組織及び筋膜靭帯様組織を介して直接拡散した腫瘍。(2)腎臓付近の2箇所以上のリンパ節転移。(3)腎臓付近ではない任意のリンパ節転移。(4)離れた転移、例えば、肺、骨又は脳など。
[0085]ある特定の実施形態では、RCCは進行型RCC(例えば、過去の抗血管新生療法後の進行型腎細胞癌)である。ある特定の事例では、過去の抗血管新生療法はVEGF−標的療法である。他の実施形態では、RCCは切除不能な進行型RCCである。さらに他の実施形態では、RCCは転移性RCCである。
[0086]RCCの治療は、腎臓の一部又はすべて(部分的腎摘出又は腎摘出)を除去するための手術を含むことができる。がんが腎臓のみに存在する場合、手術は最も有用である。転移性疾患の場合、手術の治療は、腫瘍の成長のステージ及び疾患が拡散している程度に応じて選択することができる。手術が患者に対して良好な選択肢でない場合、ラジオ波焼灼術及び凍結切除術などの、忍耐を要する経皮的除去の治療法を使用することができる。RCCの治療のための別の手法は、がんを攻撃するために患者の免疫系を活性化する免疫療法を使用する。さらなる手法は、腫瘍の成長及び拡散を促進することが知られている成長因子を標的とする標的療法を使用することである。これらの治療法は、ニボルマブ、アキシチニブ、スニチニブ、ベバシズマブ、ソラフェニブ、パゾパニブ、インターフェロン−α、テムシロリムス、カボザンチニブ、エベロリムス、及びレンバチニブを含む。
[0087]本開示は、エベロリムスとレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩との組合せを使用して、様々な種類のRCC(例えば、上記で述べられたもの)を治療する方法を提供する。
[0088]レンバチニブ
いくつかのキナーゼ阻害剤が抗腫瘍剤として開発されてきた。例えば、血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)などの受容体チロシンキナーゼに対する阻害活性を有する化合物の群は、血管新生を阻害することが知られており、新規クラスの抗腫瘍剤として扱われている。レンバチニブは、VEGFR1(FLT1)、VEGFR2(KDR)及びVEGFR3(FLT4)のキナーゼ活性を阻害するマルチ標的受容体チロシンキナーゼ阻害剤である。レンバチニブはまた、これらの正常な細胞機能に加えて、病原体の血管新生、腫瘍成長、及びがん進行に関わっている、線維芽細胞増殖因子(FGF)受容体FGFR1、FGFR2、FGFR3及びFGFR4を含めた、他の受容体チロシンキナーゼ、トランスフェクション中の再編成受容体(RET)、KIT、及び血小板由来増殖因子受容体アルファ(PDGFRα)も阻害する。
[0089]「レンバチニブ」という用語は、4−(3−クロロ−4(シクロプロピルアミノカルボニル)アミノフェノキシ)−7−メトキシ−6−キノリンカルボキサミドを指す。この化合物は米国特許第7,253,286号の実施例368(270段を参照されたい)に開示されている。米国特許第7,253,286号はその全体が本明細書に参照により組み込まれている。「薬学的に許容される塩」という用語は、特に塩の種類に限定されるわけではない。このような塩の例として、これらに限定されないが、無機酸付加塩、例えば、塩酸塩、硫酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、臭化水素酸塩、及びヨウ化水素酸塩;有機カルボン酸付加塩、例えば、酢酸塩、マレイン酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、及びトリフルオロ酢酸塩など;有機スルホン酸付加塩、例えば、メタンスルホン酸塩、ヒドロキシメタンスルホン酸塩、ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、及びタウリン塩など;アミン付加塩、例えば、トリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ピリジン塩、プロカイン塩、ピコリン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩、N−メチルグルカミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、トリス(ヒドロキシメチルアミノ)メタン塩、及びフェネチルベンジルアミン塩など;並びにアミノ酸付加塩例えば、アルギニン塩、リシン塩、セリン塩、グリシン塩、アスパラギン酸塩、及びグルタミン酸塩などが挙げられる。一実施形態では、薬学的に許容される塩はメタンスルホン酸塩(「メシル酸塩」)である。メタンスルホン酸塩の形態(すなわち、メシル酸塩)のレンバチニブは、その全体が本明細書に参照により組み込まれている米国特許第7,612,208号において開示されている。レンバチニブメシル酸塩の化学名は、4−[3−クロロ−4−(N’−シクロプロピルウレイド)フェノキシ]−7−メトキシキノリン−6−カルボキサミドメタンスルホン酸塩であり、その化学構造を以下に提示する:
[0090]レンバチニブメシル酸塩はまたレンビマ(登録商標)とも呼ばれる。
[0091]レンバチニブメシル酸塩は、白色から薄い赤みを帯びた黄色の粉末である。レンバチニブメシル酸塩は、水にわずかに溶解性があり、(脱水)エタノールに実質的に不溶性である。レンバチニブメシル酸塩の解離定数(pKa値)は25℃で5.05である。分配係数(対数のP値)は3.30である。
[0092]エベロリムス
エベロリムスは、PI3K/AKT経路の下流にある、セリン−スレオニンキナーゼである哺乳動物のラパマイシン標的(mTOR)の阻害剤である。mTOR経路は、いくつかのヒトがんにおいて調節不全である。エベロリムスは、細胞内タンパク質FKBP−12と結合し、mTOR複合体1(mTORC1)と共に阻害性複合体を形成し、よってmTORキナーゼ活性の阻害をもたらす。エベロリムスは、タンパク質合成に関与しているmTORの下流エフェクターである、S6リボソームタンパク質キナーゼ(S6K1)及び真核生物の開始因子4E−結合タンパク質(4E−BP1)の活性を低減させることができる。S6K1は、mTORC1の基質であり、エストロゲン受容体の活性化ドメイン1をリン酸化し、これがリガンド非依存性の受容体の活性化をもたらす。加えて、エベロリムスは、低酸素誘導因子(例えば、HIF−1)の発現を阻害することができ、血管内皮増殖因子(VEGF)の発現を低減させることができる。エベロリムスによるmTORの阻害は、in vitro及び/又はin vivo実験において、細胞増殖、血管新生、及びグルコース取り込みを低減させることが示されている。
[0093]エベロリムスの化学名は、(1R,9S,12S,15R,16E,18R,19R,21R,23S,24E,26E,28E,30S,32S,35R)−1,18−ジヒドロキシ−12−{(1R)−2−[(1S,3R,4R)−4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メトキシシクロヘキシル]−1−メチルエチル}−19,30−ジメトキシ−15,17,21,23,29,35−ヘキサメチル−11,36−ジオキサ−4−アザ−トリシクロ[30.3.1.04,9]ヘキサトリアコンタ−16,24,26,28−テトラエン−2,3,10,14,20−ペンタオンである。
[0094]エベロリムスの構造式は、

である。
[0095]エベロリムスは、商標名アフィニトール(AFINITOR)(登録商標)で市販されている。アフィニトール(登録商標)錠剤は、経口投与に対して供給され、2.5mg、5mg、7.5mg、又は10mgのエベロリムスを含有する。錠剤はまた、無水ラクトース、ブチル化ヒドロキシトルエン、クロスポビドン、ヒプロメロース、ラクトース一水和物、及びステアリン酸マグネシウムを、不活性成分として含有する。
[0096]エベロリムスは、とりわけ、スニチニブ又はソラフェニブでの治療が失敗した後、進行型RCCを有する成人の治療に適応される。
RCCの治療のための併用療法
[0097]本開示は部分的には、RCCを有するヒト対象の治療のための併用療法を提供する。ある特定の事例では、ヒト対象は、過去1回の抗血管新生療法後に進行型RCCを有する。特定の実施形態では、併用療法が投与されることになる対象は、少なくとも過去1回のVEGF標的治療(例えば、スニチニブ、パゾパニブ、ティボザニブ、アキシチニブ、ソラフェニブ、又はベバシズマブ)を受けたことがある。言い換えると、併用療法は、第2次療法として用いることができる。ある特定の事例では、少なくとも過去1回のVEGF標的療法に対する最も良い応答は完全奏功であった。ある特定の事例では、少なくとも過去1回のVEGF標的療法に対する最も良い応答は部分奏功であった。ある特定の事例では、少なくとも過去1回のVEGF標的療法に対する最も良い応答は安定した疾患であった。ある特定の事例では、少なくとも過去1回のVEGF標的療法に対する最も良い応答は進行性疾患であった。ある特定の事例では、対象は少なくとも過去1回のVEGF標的治療、及び以下のうちの1つ又は複数を受けたことがある:過去のチェックポイント阻害剤療法、過去のインターフェロン療法、又は過去の放射線療法。ある特定の実施形態では、対象は、過去1回のVEGF標的治療後にRCCの進行があった。ある事例では、対象は、過去のVEGF標的治療を停止した1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12カ月以内に、RCCの進行があった。一実施形態では、対象は、過去のVEGF標的治療を停止した9カ月以内にRCCの進行があった。
[0098]併用療法は、RCCを有するヒト対象に、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩とエベロリムスとの組合せを投与することを含む。ある特定の実施形態では、RCCは進行型RCC(例えば、過去の抗血管新生療法後の進行型腎細胞癌)である。ある特定の事例では、過去の抗血管新生療法はVEGF標的療法である。他の実施形態では、RCCは切除不能な進行型RCCである。さらに他の実施形態では、RCCは転移性RCCである。ある特定の実施形態では、ヒト対象におけるRCCは1つの転移を有する。一部の実施形態では、ヒト対象におけるRCCは2つの転移を有する。一部の実施形態では、ヒト対象におけるRCCは3つ又はそれ超の転移を有する。ある特定の事例では、転移(複数可)部位は骨、肝臓、肺、又はリンパ節である。ある特定の実施形態では、対象は、好ましいメモリアルスローンケタリングがんセンター(Memorial Sloan Kettering Cancer Center)(MSKCC)の中間危険群に属する。ある特定の実施形態では、対象は、MSKCCの中間危険群に属する。一部の実施形態では、対象はMSKCCの不良群に属する。一部の実施形態では、対象は、米国東海岸癌臨床試験グループ(Eastern Cooperative Oncology Group)(ECOG)の一般状態ゼロを有する。他の実施形態では、対象はECOG一般状態1を有する。ある特定の実施形態では、対象は以前に腎摘出を受けた。
[0099]ヒト治験、2相の結果について記載する実施例1に示されている通り、レンビマ(登録商標)とエベロリムスとの組合せは、エベロリムス単独又はレンビマ(登録商標)単独と比較して、無増悪生存期間(PFS)に、統計学的に有意な及び臨床的に有意な改善を示した。加えて、全生存期間は、レンビマ(登録商標)とエベロリムスとの組合せでの治療後より長くなった。
[0100]投与
エベロリムスとレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩の併用療法は、それを必要とするヒト対象に、ヘルスケアプロバイダーが有用と考える任意の手段により投与され得る。例えば、これらの化合物のそれぞれは、経口、直腸、経鼻、局所的(口腔内頬側及び舌下を含む)、経膣若しくは非経口(筋肉内、皮下、及び静脈内を含む)投与を介して、又は吸入、吹送法若しくは経皮パッチ剤による投与に対して適切な形態で、投与され得る。各化合物は、同じ方式で又は異なる方法を介して投与され得る。経口投与のための錠剤又はカプセル剤及び静脈内投与のための液剤は好ましい組成物である。
[0101]経口投与に対して、化合物は、例えば、錠剤、カプセル剤、懸濁剤又は液剤の形態であることができる。医薬組成物は、特定量の活性成分を含有する用量単位の形態で作製されることが好ましい。このような用量単位の例は、従来の添加物、例えば、ラクトース、マンニトール、トウモロコシデンプン又はジャガイモデンプンを有し、結合剤、例えば、結晶性セルロース、セルロース誘導体、アカシア、トウモロコシデンプン若しくはゼラチンなどを有し、崩壊剤、例えば、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン若しくはメチルカルボン酸ナトリウム−セルロースなどを有し、滑沢剤、例えば、タルク若しくはステアリン酸マグネシウムなどを有する、カプセル剤、錠剤、散剤、粒剤又は懸濁剤である。活性成分(複数可)はまた、組成物として、注射により投与されてもよく、例えば、生理食塩水、ブドウ糖若しくは水を適切な薬学的に許容される担体として使用することができる。
[0102]一実施形態では、レンバチニブメシル酸塩は、ヒト対象に、カプセル剤として投与される。カプセル剤は、例えば、レンバチニブメシル酸塩1mg、2mg、3mg、4mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg、10mg、11mg、12mg、13mg、14mg、15mg、16mg、17mg、18mg、19mg、又は20mgと当量のレンバチニブを含有することができる。ある特定の事例では、カプセル剤は、レンバチニブメシル酸塩4mgと当量のレンバチニブを含有する。ある特定の事例では、カプセル剤はレンバチニブメシル酸塩10mgと当量のレンバチニブを含有する。一部の実施形態では、これらのカプセル剤はまた、以下の不活性成分のうちの1つ又は複数を含有する:炭酸カルシウム、マンニトール、微結晶性セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(タイプH)、及びタルク。一部の実施形態では、これらのカプセル剤のシェルはヒプロメロースシェルであり、以下のうちの1つ又は複数を含有することができる:二酸化チタン、黄酸化鉄、及び赤酸化鉄。カプセル剤に使用する印刷インクは、以下のうちの1つ又は複数を含有し得る:セラック、黒色酸化鉄、水酸化カリウム、及びプロピレングリコール。
[0103]ある特定の実施形態では、レンバチニブメシル酸塩は、ヒト対象に、18mgの用量で1日1回投与する。この用量は、例えば、10mgカプセル剤1錠及び4mgカプセル剤2錠として、経口的に1日1回投与することができる。他の実施形態では、レンバチニブメシル酸塩は、ヒト対象に、14mgの用量で1日1回投与する。この用量は、例えば、10mgカプセル剤1錠及び4mgカプセル剤1錠として、経口的に1日1回投与することができる。一部の実施形態では、レンバチニブメシル酸塩は、ヒト対象に、10mgの用量で1日1回投与する。この用量は、例えば、10mgカプセル剤1錠として、経口的に1日1回投与することができる。一部の実施形態では、レンバチニブメシル酸塩は、ヒト対象に、8mgの用量で1日1回投与する。この用量は、例えば、4mgカプセル剤2錠として、経口的に1日1回投与することができる。一部の実施形態では、レンバチニブメシル酸塩は、ヒト対象に、6mgの用量で1日1回投与する。一部の実施形態では、レンバチニブメシル酸塩は、ヒト対象に、4mgの用量で1日1回投与する。この用量は、例えば、4mgカプセル剤1錠として、経口的に1日1回投与することができる。
[0104]一実施形態では、エベロリムスは、ヒト対象に、錠剤として投与される。錠剤は、例えば、1mg、2mg、2.5mg、3mg、4mg、5mg、6mg、7mg、7.5mg、8mg、9mg、又は10mgのエベロリムスを含有することができる。ある特定の事例では、エベロリムス錠剤はまた不活性成分(複数可)を含有する。例えば、エベロリムス錠剤は、以下のうちの1つ又は複数を不活性成分として含有し得る:無水ラクトース、ブチル化ヒドロキシトルエン、クロスポビドン、ヒプロメロース、ラクトース一水和物、及びステアリン酸マグネシウム。一実施形態では、エベロリムスは、ヒト対象に経口懸濁剤として投与される。経口懸濁剤は、エベロリムス錠剤を液体(例えば、水)に溶解することによって作製することができる。経口懸濁剤用エベロリムス錠剤はまた不活性成分(複数可)を含有する。例えば、経口懸濁剤用エベロリムス錠剤はまた、以下のうちの1つ又は複数を不活性成分として含有することができる:ブチル化ヒドロキシトルエン、コロイド状二酸化ケイ素、クロスポビドン、ヒプロメロース、ラクトース一水和物、ステアリン酸マグネシウム、マンニトール、及び微結晶性のセルロース。
[0105]ある特定の実施形態では、エベロリムスは、ヒト対象に、5mgの用量で1日1回投与される。この用量は、例えば、5mg錠剤1錠を経口的に1日1回、2.5mg錠剤2錠を経口的に1日1回;又は5mg錠剤の経口の懸濁剤として投与することができる。一部の実施形態では、エベロリムスは、ヒト対象に、5mgの用量で1日おきに投与される。一部の実施形態では、エベロリムスは、ヒト対象に、2.5mgの用量で1日1回投与される。一部の実施形態では、エベロリムスは、ヒト対象に、2.5mgの用量で1日おきに投与される。ある特定の場合には、エベロリムスはグレード3の毒性に対して中断される。
[0106]一部の実施形態では、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩(例えば、レンバチニブメシル酸塩)はカプセル剤として投与され、エベロリムスは錠剤として投与される。一実施形態では、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩(例えば、レンバチニブメシル酸塩)は、18mgの用量で1日1回投与され、エベロリムスは5mgの用量で1日1回共投与される。別の実施形態では、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩は18mgの用量で1日1回投与され、エベロリムスは5mgの用量で1日おきに共投与される。一実施形態では、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩は18mgの用量で1日1回投与され、エベロリムスは2.5mgの用量で1日1回共投与される。別の実施形態では、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩は18mgの用量で1日1回投与され、エベロリムスは2.5mgの用量で1日おきに共投与される。異なる実施形態では、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩(例えば、レンバチニブメシル酸塩)は14mgの用量で1日1回投与され、エベロリムスは5mgの用量で1日1回共投与される。別の実施形態では、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩は14mgの用量で1日1回投与され、エベロリムスは5mgの用量で1日おきに共投与される。別の実施形態では、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩は14mgの用量で1日1回投与され、エベロリムスは2.5mgの用量で1日1回共投与される。別の実施形態では、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩は14mgの用量で1日1回投与され、エベロリムスは2.5mgの用量で1日おきに共投与される。異なる実施形態では、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩(例えば、レンバチニブメシル酸塩)は10mgの用量で1日1回投与され、エベロリムスは5mgの用量で1日1回共投与される。別の実施形態では、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩は、10mgの用量で1日1回投与され、エベロリムスは5mgの用量で1日おきに共投与される。別の実施形態では、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩は10mgの用量で1日1回投与され、エベロリムスは2.5mgの用量で1日1回共投与される。別の実施形態では、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩は10mgの用量で1日1回投与され、エベロリムスは2.5mgの用量で1日おきに共投与される。異なる実施形態では、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩(例えば、レンバチニブメシル酸塩)は8mgの用量で1日1回投与され、エベロリムスは5mgの用量で1日1回共投与される。一実施形態では、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩は8mgの用量で1日1回投与され、エベロリムスは5mgの用量で1日おきに共投与される。別の実施形態では、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩は8mgの用量で1日1回投与され、エベロリムスは2.5mgの用量で1日1回共投与される。さらに別の実施形態では、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩は8mgの用量で1日1回投与され、エベロリムスは2.5mgの用量で1日おきに共投与される。異なる実施形態では、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩(例えば、レンバチニブメシル酸塩)は6mgの用量で1日1回投与され、エベロリムスは5mgの用量で1日1回共投与される。一実施形態では、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩は6mgの用量で1日1回投与され、エベロリムスは5mgの用量で1日おきに共投与される。別の実施形態では、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩は6mgの用量で1日1回投与され、エベロリムスは2.5mgの用量で1日1回共投与される。さらに別の実施形態では、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩は6mgの用量で1日1回投与され、エベロリムスは2.5mgの用量で1日おきに共投与される。
[0107]対象は、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩及びエベロリムスを、毎日1回、ほぼ同時に、食物と共に又は食物なしで服用することが推奨される。ある特定の実施形態では、対象は、CYP3A4阻害剤及び/又はPgp阻害剤を服用すべきではない。ある特定の実施形態では、対象は、ハーブ系サプリメントの摂取、及び/又はグレープフルーツの摂取、及び/又はグレープフルーツジュースの飲用を控えるべきである。
[0108]患者がレンバチニブカプセル剤全体を飲み込むことができない場合、患者は、計測カップを使用して、大さじ約1杯の水又はリンゴジュースをコップに入れ、薬物カプセル剤を、破損又は粉砕せずに液体中に入れてもよい。カプセル剤は、液体中に少なくとも10分間そのまま放置し、次いで、内容物を少なくとも3分間撹拌する。次いで、患者はこの混合物を飲むことができる。患者は、飲んだ後、追加の少量の水又はリンゴジュースでコップをすすぎ、この液体を飲み干すべきである。
[0109]ある特定の実施形態では、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩及びエベロリムスは、RCCを有する対象に、少なくとも7週間、少なくとも14週間、少なくとも28週間、少なくとも56週間、少なくとも84週間、少なくとも112週間、少なくとも140週間、少なくとも168週間、又は少なくとも196週間の間、1日1回投与する。
[0110]有害事象を制御、低減又は防止するための治療の方法
新規治療法を用いて対象を治療することにおける主要な問題は、治療により発現した有害事象(複数可)(TEAE)の発現である。治療により出現した有害事象とは、治療開始前に対象に存在しなかった任意の有害事象、又は治療への曝露後に強度若しくは頻度のいずれかにおいて悪化したすでに存在する任意の有害事象である。ある特定の実施形態では、有害事象は持続性のある忍容性がない有害事象である。
[0111]米国立がん研究所有害事象共通用語規準v4.0(CTCAE、2009年5月28日公開;v4.03:2010年6月14日)(その全体が本明細書に参照により組み込まれる)は、有害事象報告に利用することができる記述用語である。CTCAEは、各有害事象用語に対する評定(重症度)スケールを提供する。有害事象(AE)は、医学的治療又は手順に関係していると考えることができる又は考えることができない医学的治療又は手順の使用に一時的に伴う、任意の好ましくない及び意図されない徴候(異常な臨床検査値の認定を含む)、症状又は疾患である。AEは、医学文献及び科学的分析に使用される特定の事象の独自の表現の用語である。AEはグレード分けすることができる。CTCAEグレードは、AEの重症度を指す。CTCAEは、このガイドラインに基づき、各AEに対する重症度の独自の臨床的記載を用いてグレード1から5を示している:
グレード1:軽症;症状がない、又は軽度の症状がある;臨床又は診断観察のみ;治療介入は指示されない。
グレード2:中等症;最小限、局所的又は非侵襲的治療介入が指示される;年齢相応の手段的日常生活動作(ADL)の制限。[「手段的日常生活動作」とは、食事を作ること、食料雑貨類又は衣服の買い物、電話の使用、お金の管理などを指す]
グレード3:重症又は医学的に重大であるが、直ちに生命を脅かすものではない;入院又は入院期間の延長が指示される;活動不能;セルフケア日常生活動作の制限。[「セルフケア日常生活動作」とは、入浴、身支度及び脱衣、自給、トイレの使用、薬物の服用、及び寝たきりではないことを指す]
グレード4:生命を脅かすような重大性;緊急治療介入が指示される。
グレード5:AEに関連する死亡。
[0112]すべてのグレードがすべてのAEに適切であるわけではない。したがって、CTCAEにおいて、一部のAEは、グレードの選択に対して5種類未満の選択肢が列挙されているものもある。
[0113]レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を用いた併用療法は、治療により出現する有害事象をもたらし得る(例2を参照されたい)。ある特定の実施形態では、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩とエベロリムスとの組合せでの治療法に伴う有害事象は、持続性があり忍容性がないAEである。ある特定の事例では、持続性があり忍容性がないAEはグレード2のAEである。他の事例では、持続性があり忍容性がないAEはグレード3のAEである。ある特定の実施形態では、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩とエベロリムスの併用療法に伴う有害事象はグレード4のAEである。また他の事例では、持続性があり忍容性がないAEはグレード4の臨床検査値異常である。レンビマ(登録商標)+エベロリムスで治療した対象において観察された最も一般的な有害反応は、頻度の高いものから順に、下痢、食欲減退、疲労、嘔吐、悪心、高血圧、咳嗽、及び体重減少である。
[0114]下痢とは、頻繁で、水様の排便を特徴とする障害であり、以下の通りグレード分けされる:
グレード1:ベースラインと比べて1日当たり<4回の便通の増加;ベースラインと比較して人工肛門からの排泄量が軽度に増加
グレード2:ベースラインと比べて1日当たり4〜6回の便通の増加;ベースラインと比較して人工肛門からの排泄量が中程度増加
グレード3:ベースラインと比べて1日当たり7回以上の便通の増加;失禁;入院を要する;ベースラインと比較して人工肛門からの排泄量が高度に増加;セルフケア日常生活動作の制限
グレード4:生命を脅かすような重大性;緊急治療介入が指示される
グレード5:死亡
[0115]疲労とは、日常活動を遂行するために十分なエネルギーを明らかに振り絞ることができない、全身性虚弱の状態を特徴とする障害であり、以下の通りグレード分けされる:
グレード1:休息により軽快する疲労
グレード2:休息によって軽快しない疲労;手段的日常生活動作の制限
グレード3:休息によって軽快しない疲労、セルフケア日常生活動作の制限
グレード4:該当なし
グレード5:該当なし
[0116]嘔吐とは、口を介して胃の内容物を出す反射的作用を特徴とする障害であり、以下の通りグレード分けされる:
グレード1:24時間に1〜2エピソード(5分の間隔が開いたもの)
グレード2:24時間に3〜5エピソード(5分の間隔が開いたもの)
グレード3:24時間に6エピソード以上(5分の間隔が開いたもの);経管栄養、TPN又は入院が指示される
グレード4:生命を脅かすような重大性;緊急治療介入が指示される
グレード5:死亡
[0117]悪心とは、ムカムカ感及び/又は嘔吐の衝動を特徴とする障害であり、以下の通りグレード分けされる:
グレード1:摂食習慣に影響のない食欲低下
グレード2:顕著な体量減少、脱水又は栄養失調を伴わない経口摂取量の減少
グレード3:カロリー又は液体の経口摂取が不十分;経管栄養、TPN、又は入院が指示される
グレード4:該当なし
グレード5:該当なし
[0118]高血圧は病的な血圧の上昇;140/90mmHgを超える血圧の上昇の繰返しを特徴とする障害であり、以下の通りグレード分けされる:
グレード1:前高血圧状態(心臓収縮期BP120〜139mmHg又は心臓拡張期BP80〜89mmHg)
グレード2:ステージ1の高血圧(心臓収縮期BP140〜159mmHg又は心臓拡張期BP90〜99mmHg);医学的介入が指示される;再発性又は持続性があり(≧24時間);症状を伴う>20mmHg(心臓拡張期)の上昇又は以前WNLである場合は>140/90mmHgへの上昇;単剤療法が指示される、小児:再発性又は持続性がある(≧24時間)の>ULNの血圧上昇;単剤療法が指示される
グレード3:ステージ2の高血圧(心臓収縮期BP≧160mmHg又は心臓拡張期のBP≧100mmHg);医学的介入が指示される;2種以上の薬物療法又は以前に使用した治療法より集中的な治療法が指示される、小児:成人と同じ
グレード4:生命を脅かすような重大性(例えば、悪性高血圧、一過性的又は恒久的な神経障害、高血圧クリーゼ);緊急治療を要する、小児:成人と同じ
グレード5:死亡
[0119]咳嗽は、突然で、しばしば反復する、胸腔の痙攣性収縮を特徴とする障害であり、肺からの激しい空気の放出をもたらし、独特の音を普通伴い、以下の通りグレード分けされる:
グレード1:軽度の症状がある;非処方せん治療介入が指示される
グレード2:中等度の症状がある;医学的介入が指示される;手段的日常生活動作の制限
グレード3:激しい症状がある;セルフケア日常生活動作の制限
グレード4:該当なし
グレード5:該当なし
[0120]食欲減退は食欲低下を特徴とする障害であり、以下の通りグレード分けされる:
グレード1:食生活の変化を伴わない食欲低下
グレード2:顕著な体重減少又は栄養失調を伴わない経口摂食量の変化;経口栄養補助食品が指示される
グレード3:顕著な体重減少又は栄養失調を伴う(例えば、カロリー及び/又は水分の経口摂取が不十分);経管栄養又はTPNが指示される
グレード4:生命を脅かすような重大性;緊急治療介入が指示される
グレード5:死亡
[0121]体重減少は、全体的な体重の減少を特徴とする所見である;小児に対しては、ベースライン成長曲線未満であり、以下の通りグレード分けされる:
グレード1:ベースラインより5〜<10%の体重減少;治療介入は指示されない
グレード2:ベースラインより10〜<20%の体重減少;栄養補給が指示される
グレード3:ベースラインより≧20%の体重減少;経管栄養又はTPNが指示される
グレード4:該当なし
グレード5:該当なし
[0122]レンビマ(登録商標)+エベロリムス−治療群における最も一般的な重篤な有害反応は、貧血、脱水、急性の腎不全、下痢、及び血小板減少症であった。
[0123]貧血は、血液100ml中のヘモグロビン量の減少を特徴とする障害である。貧血の徴候及び症状として、皮膚及び粘膜の蒼白、息切れ、心臓の動悸、軽度の心臓収縮期雑音、嗜眠、及び易疲労感を挙げることができ、以下の通りグレード分けされる:
グレード1:ヘモグロビン(Hgb)<LLN−10.0g/dL;<LLN−6.2mmol/L;<LLN−100g/L
グレード2:Hgb<10.0〜8.0g/dL;<6.2〜4.9mmol/L;<100〜80g/L
グレード3:Hgb<8.0g/dL;<4.9mmol/L;<80g/L;輸血が指示される
グレード4:生命を脅かすような重大性;緊急治療を要する
グレード5:死亡
[0124]脱水とは、身体からの水分の過剰な喪失を特徴とする障害である。脱水は普通、激しい下痢、嘔吐又は発汗により引き起こされ、以下の通りグレード分けされる:
グレード1:口腔液の増加が指示される;粘膜の乾燥;皮膚の張りの減退
グレード2:<24時間の静脈内輸液が指示される
グレード3:静脈内輸液又は入院が指示される
グレード4:生命を脅かすような重大性;緊急治療介入が指示される
グレード5:死亡
[0125]急性腎不全とは、急性の腎機能損失を特徴とする障害であり、慣習的に腎前性(腎臓への血流低下)、腎性(腎障害)及び腎後性(尿管又は膀胱流出路の閉塞)の原因に分類され、以下の通りグレード分けされる:
グレード1:クレアチニンレベルが>0.3mg/dL増加;クレアチニンがベースラインの1.5〜2.0倍に増加。
グレード2:クレアチニンがベースラインの2〜3倍に増加。
グレード3:クレアチニンがベースラインよりも>3倍又は>4.0mg/dL増加;入院が指示される
グレード4:生命を脅かすような重大性;緊急治療介入が指示される
グレード5:死亡
[0126]血小板減少症は、血液試料中の血小板数の減少を示唆する臨床検査結果に基づく所見であり、以下の通りグレード分けされる:
グレード1:<LLN−75,000/mm;<LLN−75.0×10/L
グレード2:<75,000〜50,000/mm;<75.0〜50.0×10/L
グレード3:<50,000〜25,000/mm;<50.0−25.0×10/L
グレード4:<25,000/mm;<25.0×10/L
グレード5:該当なし
[0127]本開示は、併用療法の過程において治療により出現した有害事象(複数可)が発生した時点で、レンバチニブ若しくは薬学的に許容されるその塩及び/又はエベロリムスに対する用量修正を提供する。ある特定の実施形態では、RCCを有する対象に、18mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、5mg/日の用量のエベロリムスとを含む、第1の用法を投与する。他の実施形態では、RCCを有する対象に、14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、5mg/日の用量のエベロリムスとを含む、第1の用法を投与する。場合によっては、対象は、第1の用法が投与された後、グレード1又は許容されるグレード2の有害反応を示し得る。このような事例では、対象の治療は、第1の用法に対する任意の変更なしに継続することができる。14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、5mg/日の用量のエベロリムスとを含む、第1の用法での治療期間後又は期間中、ヒト対象が忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常を示さなかった場合、用法は増量することができる(例えば、18mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、5mg/日の用量のエベロリムスとを含む)。
[0128]一部の実施形態では、対象は、第1の用法での治療の期間中、併用療法の1つ又は両方の化合物に関係した持続性のある忍容性がないグレード2又はグレード3の有害反応を示し得る。ある特定の事例では、対象は、第1の用法の投与後1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、13週間、14週間、15週間、16週間、17週間、18週間、19週間又は20週間以内に、持続性のある忍容性がないグレード2又はグレード3の有害反応を示す。一実施形態では、対象は、第1の用法の投与後12週間以内に、持続性のある忍容性がないグレード2又はグレード3の有害反応を示す。別の実施形態では、対象は、第1の用法の投与後16週間以内に、持続性のある忍容性がないグレード2又はグレード3の有害反応を示す。ある特定の事例では、AEは下痢である。他の事例では、AEは嘔吐である。また他の事例では、AEは悪心である。さらに他の事例では、AEはタンパク質尿である。他の事例では、AEは食欲減退である。ある事例では、AEは疲労である。ある事例では、AEは高血圧である。ある事例では、AEは咳嗽である。他の事例では、AEは体重減少である。ある特定の事例では、グレード2又はグレード3の有害反応はグレード3の高血圧、グレード2の高血圧、グレード3の心機能不全、グレード2の心機能不全、グレード3の動脈血栓塞栓症、グレード2の動脈血栓塞栓症、グレード3のタンパク質尿、グレード2のタンパク質尿、グレード3の腎不全又は腎機能障害、グレード2の腎不全又は腎機能障害、グレード3の下痢、グレード2の下痢、グレード3の消化管穿孔又は消化管瘻、グレード2の消化管穿孔又は消化管瘻、グレード3の嘔吐、グレード2の嘔吐、グレード3の食欲減退、グレード2の食欲減退、グレード3の疲労、グレード2の疲労、グレード3の悪心、グレード2の悪心、グレード3の咳嗽、グレード2の咳嗽、グレード3の体重減少、グレード2の体重減少、グレード3の脱水、グレード2の脱水、グレード3の血小板減少症、グレード2の血小板減少症、グレード3の貧血、グレード2の貧血、グレード3の急性腎不全、グレード2の急性腎不全、グレード3のタンパク質尿、グレード2のタンパク質尿、グレード3のQT/QTc間隔延長、グレード2のQT/QTc間隔延長、グレード3の可逆性後頭葉白質脳症(RPLS)、グレード2のRPLS、グレード3の出血事象、グレード2の出血事象、グレード3の甲状腺機能亢進、又はグレード2の甲状腺機能亢進である。一部の事例では、有害事象は、グレード4の臨床検査値異常(例えば、リパーゼ増加、高トリグリセリド血症、低リン酸血症、高コレステロール、低ナトリウム血症、低カリウム血症、高カリウム血症、低カルシウム血症、高血糖、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加、アラニンアミノトランスフェラーゼ増加、又はアルカリホスファターゼ増加)であってよい。ある特定の事例では、グレード4の臨床検査値異常は、グレード4のアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加、グレード4のアラニンアミノトランスフェラーゼ増加、グレード4のアルカリホスファターゼ増加、グレード4の高カリウム血症、グレード4の低カリウム血症、グレード4の低ナトリウム血症、グレード4の低カルシウム血症、グレード4の低リン酸血症、グレード4の高血糖、グレード4の高トリグリセリド血症、グレード4のコレステロール増加、グレード4のリパーゼ増加、グレード4のヘモグロビン減少、グレード4の血小板数減少、又はグレード4のリンパ球数減少である。ある特定の事例では、対象はグレード4のAEを示す。場合によっては、グレード4のAEは腎不全又は腎機能障害である。場合によっては、グレード4のAEは肝毒性である。
[0129]第1の用法(すなわち、18mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩及び5mg/日の用量のエベロリムス)が投与された後、対象が、持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常を示した場合、ヘルスケアプロバイダーは、第1の用法を終結させ、対象に、14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第2の用法を投与することができる。同様に、第1の用法が14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む際にこれが発生した場合、ヘルスケアプロバイダーは、第1の用法を終結させ、対象に、10mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第2の用法を投与することができる。ヘルスケアプロバイダーが第1の用法の併用療法に対する有害反応はエベロリムス投与と関係ないと考える場合、第2の用法は、5mg/日の用量のエベロリムスを(すなわち、14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、5mg/日の用量のエベロリムスを)含むことができる。しかし、第1の用法のレンバチニブ+エベロリムス併用療法に対する有害反応が多分又はおそらくエベロリムス投与に関係しているとヘルスケアプロバイダーが考える場合、ヘルスケアプロバイダーは、第2の用法において、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と共に投与されるエベロリムスの用量を低減させることができる。例えば、第1の用法のレンバチニブ+エベロリムス併用療法に対する有害反応が多分又はおそらくエベロリムス投与に関係しているとヘルスケアプロバイダーが考える場合、第2の用法は、例えば、14mg/日の用量のレンバチニブ若しくは薬学的に許容されるその塩と、5mg/隔日の用量のエベロリムスを含んでもよく、14mg/日の用量のレンバチニブ若しくは薬学的に許容されるその塩と、2.5mg/日の用量のエベロリムスとを含んでもよく、又は14mg/日の用量のレンバチニブ若しくは薬学的に許容されるその塩と、2.5mg/隔日の用量のエベロリムスを含んでもよい。ある特定の事例では、第1の用法の中断後、及び第1の用法がグレード0〜1又はベースライン(又はグレード0〜1若しくは許容されるグレード2)に解消された後で有害反応が観察された後、第2の用法が投与される。ある特定の事例では、第1の用法の中断後、及び第1の用法がグレード2未満又はこれと等しいグレードに解消された後で有害反応が観察された後、第2の用法が投与される。ある事例では、第1の用法は、持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の医学的対応が開始された後のみ終結される。特定の実施形態では、持続性のある忍容性がないグレード2又はグレード3の有害反応は、下痢、嘔吐、悪心又はタンパク質尿である。持続性のある忍容性がないグレード2又はグレード3の有害反応がタンパク質尿である場合、一実施形態では、≧2グラムのタンパク質尿/24時間に対しては、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩での治療法は保留され、タンパク質尿が<2gm/24時間である場合、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩での治療は、より低い用量(例えば、14mg/日)で再開される。しかし、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩での治療は、対象がネフローゼ症候群を発症した場合は中断される。一実施形態では、持続性があり及び忍容性がないグレード3の有害反応が高血圧である場合、対象には、抗高血圧療法が提供され、高血圧がグレード2以下又はこれに等しいグレードに制御された時点で、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩での治療はより低い用量(例えば、14mg/日)で再開される。しかし、生命を脅かす高血圧に対しては、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩での治療法は中断される。一実施形態では、持続性があり及び忍容性がないグレード3の有害反応は心機能不全又は出血であり、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩での治療法は、グレード0若しくは1又はベースライン(又はグレード0〜1若しくは許容されるグレード2)に改善されるまで保留され、次いで、対象には、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩がより低い用量(例えば、14mg/日)で投与される。しかし、心機能不全又は出血が激しく及び/又は持続性がある場合には、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩での治療法は中断される。有害反応が動脈血栓性の事象である場合、レンバチニブ若しくは薬学的に許容されるその塩での治療法は中断される。一実施形態では、対象がグレード3若しくはグレード4の腎不全/機能障害又は肝毒性を示した場合、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩での治療は有害反応がグレード0〜1又はベースライン(又はグレード0〜1若しくは許容されるグレード2)に解消されるまで保留され、より低い用量(例えば、14mg/日)で再開される。しかし、腎不全/機能障害又は肝毒性が重症である(例えば、肝臓不全)及び/又は持続性がある場合には、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩での治療法は中断される。有害反応が消化管穿孔又は生命を脅かす瘻孔形成である場合、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩での治療法は中断される。有害反応がグレード3又はそれ超のQT間隔延長である場合、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩での治療法は中断され、QT延長がグレード0若しくは1又はベースライン(又はグレード0〜1若しくは許容されるグレード2)に解消された場合、治療法はより低い用量(例えば、14mg/日)で再開され得る。有害反応がRPLSである場合、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩での治療法は、有害反応が完全に解消されるまで中断される。解消された際には、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩での治療法はより低い用量(例えば、14mg/日)で再開され得る、又は神経性の症状が重症である及び/若しくは持続性がある場合には中断され得る。
[0130]場合によっては、第2の用法の投与後であっても、対象は有害反応を示し得る。ある特定の事例では、対象は、第2の用法の投与後1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間若しくは12週間以内に、持続性のある忍容性がないグレード2又はグレード3の有害反応を示す。第2の用法後、有害反応は、第1の用法後の有害反応と同じであっても、又は異なってもよい。第2の用法後の有害反応は、持続性のある忍容性がないグレード2又はグレード3の有害反応であり得る。ある特定の事例では、AEは下痢である。他の事例では、AEは嘔吐である。また他の事例では、AEは悪心である。さらに他の事例では、AEはタンパク質尿である。他の事例では、AEは食欲減退である。ある事例では、AEは疲労である。ある事例では、AEは高血圧である。ある事例では、AEは咳嗽である。他の事例では、AEは体重減少である。一部の実施形態では、有害事象は、グレード4の臨床検査値異常(例えば、リパーゼ増加、高トリグリセリド血症、低リン酸血症、高コレステロール、低ナトリウム血症、低カリウム血症、高カリウム血症、低カルシウム血症、高血糖、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加、アラニンアミノトランスフェラーゼ増加、又はアルカリホスファターゼ増加)であってよい。ある特定の事例では、対象はグレード4のAEを示す。場合によっては、グレード4のAEは腎不全又は腎機能障害である。場合によっては、グレード4のAEは肝毒性である。第2の用法(例えば、14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩及び5mg/日の用量のエベロリムス)が投与された後、対象が持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常を示した場合、ヘルスケアプロバイダーは、第2の用法を終結させ、対象に、10mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第3の用法を投与することができる。同様に、第2の用法が10mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む場合にこれが発生した場合、ヘルスケアプロバイダーは、第2の用法を終結させ、対象に、8mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第3の用法を投与することができる。ヘルスケアプロバイダーが第2の用法に対する有害反応はエベロリムス投与と関係ないと考える場合、第3の用法は、5mg/日の用量のエベロリムスを(すなわち、10mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩及び5mg/日の用量のエベロリムス)含むことができる。しかし、ヘルスケアプロバイダーが第2の用法のレンバチニブ+エベロリムス併用療法に対する有害反応が多分又はおそらくエベロリムス投与に関係していると考える場合、ヘルスケアプロバイダーは、第3の用法において、レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と共に投与されるエベロリムスの用量を低減させることができる。例えば、ヘルスケアプロバイダーが第2の用法に対する有害反応は多分又はおそらくエベロリムス投与に関係していると考える場合、第3の用法は、例えば、10mg/日の用量のレンバチニブ若しくは薬学的に許容されるその塩と、5mg/隔日の用量のエベロリムスとを含んでもよく、10mg/日の用量のレンバチニブ若しくは薬学的に許容されるその塩と、2.5mg/日の用量のエベロリムスとを含んでもよく、又は10mg/日の用量のレンバチニブ若しくは薬学的に許容されるその塩と、2.5mg/隔日の用量のエベロリムスとを含んでもよい。ある特定の事例では、第2の用法の終結後、及び第2の用法がグレード0〜1又はベースライン(又はグレード0〜1若しくは許容されるグレード2)まで解消された後で有害反応が観察された後、第3の用法が投与される。ある事例では、第2の用法は、持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の医学的対応が開始された後のみ終結される。特定の実施形態では、持続性のある忍容性がないグレード2又はグレード3の有害反応は、下痢、嘔吐、悪心又はタンパク質尿である。
[0131]ある特定の実施形態では、第3の用法の投与後でも、対象は有害反応を示し得る。ある特定の事例では、対象は、持続性のある忍容性がないグレード2又はグレード3の有害反応を、第3の用法の投与後1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間又は12週間以内に示す。第3の用法後の有害反応は、第2及び/又は第1の用法後の有害反応と同じであっても、又は異なってもよい。第3の用法後の有害反応は、持続性のある忍容性がないグレード2又はグレード3の有害反応であり得る。ある特定の事例では、AEは下痢である。他の事例では、AEは嘔吐である。また他の事例では、AEは悪心である。さらに他の事例では、AEはタンパク質尿である。他の事例では、AEは食欲減退である。ある事例では、AEは疲労である。ある事例では、AEは高血圧である。ある事例では、AEは咳嗽である。他の事例では、AEは体重減少である。一部の実施形態では、有害事象は、グレード4の臨床検査値異常(例えば、リパーゼ増加、高トリグリセリド血症、低リン酸血症、高コレステロール、低ナトリウム血症、低カリウム血症、高カリウム血症、低カルシウム血症、高血糖、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加、アラニンアミノトランスフェラーゼ増加、又はアルカリホスファターゼ増加)であってよい。ある特定の事例では、対象はグレード4のAEを示す。場合によっては、グレード4のAEは腎不全又は腎機能障害である。場合によっては、グレード4のAEは肝毒性である。第3の用法(例えば、10mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩及び5mg/日の用量のエベロリムス)が投与された後、対象が持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常を示した場合、ヘルスケアプロバイダーは、第3の用法を終結させ、対象に、8mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第4の用法を投与することができる。同様に、第3の用法が、8mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む場合にこれが発生した場合、ヘルスケアプロバイダーは、第3の用法を終結させ、対象に、4mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第4の用法を投与することができる。ヘルスケアプロバイダーが第3の用法に対する有害反応はエベロリムス投与と関係ないと考える場合、第4の用法は、5mg/日の用量のエベロリムスを(すなわち、8mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩及び5mg/日の用量のエベロリムス)含むことができる。しかし、ヘルスケアプロバイダーがレンバチニブ+エベロリムス併用療法に対する有害反応が多分又はおそらくエベロリムス投与に関係していると考える場合、ヘルスケアプロバイダーは、第4の用法において8mg/日のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と共に投与されるエベロリムスの用量を低減させることができる。例えば、ヘルスケアプロバイダーが第3の用法に対する有害反応は多分又はおそらくエベロリムス投与に関係していると考える場合、第4の用法は、例えば、8mg/日の用量のレンバチニブ若しくは薬学的に許容されるその塩と、5mg/隔日の用量のエベロリムスとを含んでもよく、8mg/日の用量のレンバチニブ若しくは薬学的に許容されるその塩と、2.5/日mgの用量のエベロリムスとを含んでもよく、又は8mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、2.5mg/隔日の用量のエベロリムスとを含んでもよい。特定の事例では、第3の用法の中断後及び第3の用法がグレード0〜1又はベースライン(又はグレード0〜1若しくは許容されるグレード2)まで解消された後で有害反応が観察された後、第4の用法が投与される。ある事例では、第3の用法は、持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の医学的対応が開始された後のみ終結される。特定の実施形態では、持続性のある忍容性がないグレード2又はグレード3の有害反応は、下痢、嘔吐、悪心又はタンパク質尿である。
[0132]ある事例では、RCCを有する対象は、重症の腎機能障害(Cockcroft−Gault式により計算して30mL/分未満のクレアチニンクリアランス[CLcr])又は重症の肝機能障害(Child−Pugh C)を有し得る。このような対象に対して、第1の用量レジメンは、14mg/日の用量のレンバチニブ若しくは薬学的に許容されるその塩と、2.5mg/日の用量のエベロリムスとを含むことができる。対象が第1の用量レジメンでの治療の過程において有害反応を示した場合、第1の用法の投与を終結して、より低い用法を投与してもよい。例えば、対象には、10mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩(任意選択で、2.5mg/日の用量のエベロリムス又は2.5mg/隔日の用量のエベロリムス)を含む第2の用法を投与してもよい。対象が第2の用量レジメンでの治療の過程において有害反応を示した場合、第2の用法の投与は終結して、より低い用法を投与してもよい。例えば、対象は、8mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩(任意選択で、2.5/日mgの用量のエベロリムス又は2.5mg/隔日の用量のエベロリムス)を含む第3の用法を投与してもよい。対象が第3の用量レジメンでの治療の過程において有害反応を示した場合、第3の用法の投与は終結して、より低い用法を投与してもよい。例えば、対象には、6mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩(任意選択で、2.5mg/日の用量のエベロリムス又は2.5mg/隔日の用量のエベロリムス)を含む第4の用法を投与してもよい。
[0133]RCCを有し、また重症の腎機能障害又は重症の肝機能障害も患う対象を治療するための、ある特定の実施形態では、第1の用量レジメンは、10mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、2.5mg/日の用量のエベロリムスとを含む。対象が第1の用量レジメンでの治療の過程において有害反応を示した場合、第1の用法の投与を終結して、より低い用法を投与してもよい。例えば、対象には、8mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩(任意選択で、2.5mg/日の用量のエベロリムス又は2.5mg/隔日の用量のエベロリムス)を含む第2の用法を投与してもよい。対象が第2の用量レジメンでの治療の過程において有害反応を示した場合、第2の用法の投与を終結して、より低い用法投与してもよい。例えば、対象には、6mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩(任意選択で、2.5mg/日の用量のエベロリムス又は2.5mg/隔日の用量のエベロリムス)を含む第3の用法を投与してもよい。対象は、第3の用量レジメンでの治療の過程において有害反応を示した場合、第3の用法の投与を終結して、より低い用法を投与してもよい。例えば、対象には、5mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩(及び任意選択で、2.5mg/日の用量のエベロリムス又は2.5mg/隔日の用量のエベロリムス)を含む第4の用法を投与してもよい。ある特定の事例では、グレード3の毒性が観察された場合、エベロリムスの投与を終結することができる。
[0134]以下は、本発明の実施の例である。これらは、本発明の範囲を制限するものと決して解釈されるものではない。
[0135]実施例1:レンバチニブ療法の安全性及び効力の決定
切除不能の進行性又は転移性腎細胞癌(RCC)を有する対象において、単独で又はエベロリムスと組み合わせて投与されるレンバチニブの安全性及び効力を決定するために、多施設、無作為抽出、非盲検での治験を行った。治験は、1b相の用量の所見及び2相の部分からなった。2相の部分には、過去に1回のVEGF標的治療を受けた後、切除不能進行性又は転移性RCCを有する合計153人の患者が登録した。患者らは、中でも、主要な明細胞RCCの組織学的確認、固形腫瘍における応答評価基準(Response Evaluation Criteria in Solid Tumors)バージョン1.1(RECIST)による疾患進行の放射線写真の証拠、過去の1回のVEGF標的療法、及び米国東海岸癌臨床試験グループ(ECOG)の一般状態0又は1を有していなければならなかった。
[0136]患者は、3つの治療群のうちの1つにランダムに割り振った:(i)レンビマ(登録商標)(レンバチニブのメシル酸塩)18mg+エベロリムス5mg、(ii)レンビマ(登録商標)24mg、又は(iii)エベロリムス10mg、1:1:1の比率を使用。患者は、ヘモグロビンレベル(男性に対して≦13g/dL対>13g/dL及び女性に対して≦11.5g/dL対>11.5g/dL)、並びに補正した血清カルシウム値(≧10mg/dL対<10mg/dL)により階層化した。
[0137]研究者がアセスメントした腫瘍反応に基づく、主要な有効性の成績の指標は、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群対エベロリムス治療群の無増悪生存率(PFS)及びレンビマ(登録商標)治療群対エベロリムス治療群の無増悪生存率(PFS)であった。他の有効性の成績の指標は、研究者がアセスメントした全生存期間(OS)及び客観的奏功率(ORR)を含んでいた。
[0138]ランダムに割り振った153人の患者のうち、73%が男性であり、平均年齢は61才であり、36%が65才よりも年上で、97%が白人であった。転移は95%の患者に存在し、切除不能な進行性疾患が5%存在した。すべての患者は、0(55%)又は1(45%)のいずれかのベースライン米国東海岸癌臨床試験グループ(ECOG)一般状態(PS)を有し、3つの治療群を通して同様の分布があった。レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群の患者の39%、レンビマ(登録商標)治療群の44%、及びエベロリムス治療群の38%において、Memorial Sloan Kettering Cancer Center(MSKCC)の高いリスクが観察された。診断から最初の投薬までの平均時間は、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群では32カ月、レンビマ(登録商標)治療群では33カ月、及びエベロリムス治療群では26カ月であった。
[0139]腫瘍アセスメントはRECISTに従い評価した。レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群は、エベロリムス治療群と比較して、PFSにおいて統計学的に有意な及び臨床的に有意な改善を示した(表1及び図1を参照されたい)。レンビマ治療群はまた、エベロリムス治療群と比較して、PFSにおける改善を示した(表1及び図1を参照されたい)。全生存期間はレンビマ+エベロリムス治療群がより長かった。この傾向は最新OS分析に対してカットオフを介して維持された(表1並びに図2及び3を参照されたい)。
[0140]
[0141]PFSに対するレンビマ(登録商標)+エベロリムスの治療作用及び全体的な応答率(ORR)は、スキャンの回顧的非依存性の盲検レビューによっても支持された。レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群は、エベロリムス治療群と比較して、PFS(危険率[HR]=0.50、[95%CI:0.26、0.79]、P=0.003)において、統計学的に有意な及び臨床的に有意な改善を示した。ORRに対する結果は、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群で35.3%、完全奏功1及び部分奏功17であり、研究者アセスメントのものと一致し、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群よりもエベロリムス治療群(P値<0.0001)に有利な客観的応答を有した対象はいなかった。
[0142]実施例2:RCCに対する治験試験レンバチニブ療法における有害反応
以下に記載されている安全性データは、実施例1に記載の治験由来のものであり、これは、切除不能進行性又は転移性の腎細胞癌(RCC)を有する無作為抽出の(1:1:1)患者へのレンビマ(登録商標)18mg+エベロリムス5mg(n=51)、レンビマ(登録商標)24mg(n=52)、又はエベロリムス10mg(n=50)の1日1回の投与であった。平均治療期間は、レンビマ(登録商標)+エベロリムスについて7.6カ月、レンビマ(登録商標)について7.4カ月、及びエベロリムスについて4.1カ月であった。この治験で、レンビマ(登録商標)+エベロリムスの投与を受けた51人の患者の平均年齢は61才であり、69%は男性であり、98%は白人であった。
[0143]この治験において、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群で観察された最も一般的な有害反応(30%超又はそれと等しい)は、頻度の高い順から、下痢、食欲減退、疲労、嘔吐、悪心、高血圧、咳嗽、及び体重減少であった。最も共通する重篤な有害反応(少なくとも5%)は貧血4(8%)、脱水4(8%)、急性腎不全3(6%)、下痢3(6%)、及び血小板減少症3(6%)であった。
[0144]有害反応は、レンビマ(登録商標)+エベロリムスの投与を受けた患者の88%、レンビマ(登録商標)の投与を受けた患者の79%、及びエベロリムスの投与を受けた患者の54%において用量の減少又は中断をもたらした。有害事象のために用量を減少させた又は中断した44人のレンビマ(登録商標)+エベロリムス併用療法の患者の大部分(31人)は、その有害事象に対して完全に中断する必要はなかった。有害反応に対して、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群の中の13人(26%)の患者は治療を中断し、レンビマ(登録商標)治療した群の中の16人(31%)の患者は治療を中断し、エベロリムス治療群の中の6人(12%)の患者は治療を中断した。レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群において、用量減少をもたらす最も共通した有害反応(少なくとも5%)は、下痢12人(24%)、嘔吐4人(8%)、悪心3人(6%)、及びタンパク質尿3人(6%)であった。表2は、少なくとも10%の頻度で有害反応を経験した治験の患者のパーセンテージを提示している。
[0145]

[0146]上述の有害事象の一部は、それらの対処についての示唆と共に以下に述べられている。
[0147]高血圧
実施例1に記載されている治験において、高血圧は、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群の患者の43%(グレード3又はグレード4の高血圧の発症率は14%)、レンビマ(登録商標)治療群の患者の48%(グレード3又はグレード4の高血圧の発症率は17%)、及びエベロリムス治療群の患者の10%(グレード3又はグレード4の高血圧の発症率は2%)において報告された。
[0148]これらの所見を考慮すると、レンビマ(登録商標)+エベロリムスで患者を治療する前に血圧を制御することが有益となろう。レンビマ(登録商標)+エベロリムスでの治療中、患者の血圧は一般的には、1週間後にモニターし、次いで最初の2カ月間は2週間ごとに、次いでその後は少なくとも毎月モニターすべきである。最適な抗高血圧療法を行ったにもかかわらずグレード3の高血圧が生じた場合にはレンビマ(登録商標)を保留し、高血圧がグレード2未満又は等しいグレードまで制御された時点で、低減した用量で再開するのが望ましい。さらに、生命を脅かす高血圧に対しては、レンビマ(登録商標)を中断すべきである。毒性が解消するまで、エベロリムス投薬の中断又は1日おきの投薬も考えるべきである。
[0149]レンビマ(登録商標)+エベロリムスでの治療を受ける患者は、ヘルスケアプロバイダーから、定期的な血圧モニタリングを受けるように、及び血圧が上昇した場合には各自のヘルスケアプロバイダーに連絡するように、勧告されるべきである。
[0150]心機能不全
実施例1に記載の治験では、駆出率及び心不全の減少が、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群の患者の4%(グレード3、2%)、レンビマ(登録商標)治療群の患者の8%(グレード3、2%)、及びエベロリムス治療群の患者の4%(グレード3、2%)において報告された。
[0151]これらの所見を考慮すると、心臓の代償機能喪失の臨床症候又は徴候について患者をモニターすることが有益となろう。グレード3の心機能不全の発症に対しては、グレード0若しくは1又はベースラインに改善されるまでレンビマ(登録商標)を保留することもまた望ましい。次いで、心機能不全の重症度及び持続性に応じて、低減した用量で再開するか、又はレンビマ(登録商標)を中断してもよい。グレード4の心機能不全に対しては、レンビマ(登録商標)を中断すべきである。毒性が解消するまで、エベロリムス投薬の中断又は1日おきの投薬も考えるべきである。
[0152]レンビマ(登録商標)+エベロリムスでの治療を受けている患者は、レンビマ(登録商標)は心機能不全を引き起こす可能性があること、及び患者が心機能不全の任意の臨床症状、例えば、息切れ又は足首の膨潤などを経験した場合、各自のヘルスケアプロバイダーに直ちに連絡するようにヘルスケアプロバイダーから勧告されるべきである。
[0153]動脈血栓塞栓症
上に記載の治験では、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群において動脈血栓塞栓症は観察されなかった。レンビマ(登録商標)治療群の患者の8%(8%はグレード3又はそれ超)及びエベロリムス治療群の患者の6%(4%はグレード3又はそれ超)が、動脈血栓塞栓症を報告した。
[0154]レンビマ(登録商標)は、動脈血栓性の事象後は中断すべきである。
[0155]レンビマ(登録商標)+エベロリムスでの治療を受けている患者は、心筋梗塞又は脳卒中に匹敵する胸痛又は急性の神経性症状が新たに生じた場合には、直ちに医学的配慮を求めるように、ヘルスケアプロバイダーから勧告されるべきである。
[0156]肝毒性
上に記載されているRCC治験では、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群の患者の4%、レンビマ(登録商標)治療群の患者の4%、及びエベロリムス治療群の患者の2%が、グレード3又はそれ超のアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)の増加を経験した。レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群の患者の4%、レンビマ(登録商標)治療群の患者の4%、及びエベロリムス治療群の0%の患者が、グレード3又はそれ超のアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)の増加を経験した。
[0157] 治療中は、レンビマ(登録商標)の開始前、次いで最初の2カ月は2週間ごと、その後は少なくとも毎月、肝機能をモニターすることが推奨される。レンビマ(登録商標)は、グレード3又はそれより悪い肝機能障害の発症があったら、グレード0〜1又はベースラインに解消されるまで保留すべきである。次いで、肝毒性の重症度及び持続性に応じて、低減した用量で再開するか、又はレンビマ(登録商標)を中断することができる。肝不全に対しては、レンビマ(登録商標)を中断すべきである。
[0158]レンビマ(登録商標)+エベロリムスでの治療を受けている患者は、肝機能をモニターする臨床検査を受け、肝臓の毒性又は肝不全を示すいかなる新たな症状も報告するように、ヘルスケアプロバイダーから勧告されるべきである。
[0159]タンパク質尿
このRCC治験では、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群の患者の24%(4%はグレード3又はそれ超)、レンビマ(登録商標)治療群の患者の31%(19%はグレード3又はそれ超)、及びエベロリムス治療群の患者の14%(2%はグレード3又はそれ超)において、タンパク質尿が報告された。
[0160]治療の開始前、及び治療の全期間にわたり定期的に、ヘルスケアプロバイダーがタンパク質尿についてモニターすることが提案される。尿検査で2+超又はこれに等しいタンパク質尿が検出された場合、ヘルスケアプロバイダーは24時間の尿タンパク質を採取すべきである。≧2グラムのタンパク質尿/24時間に対しては、レンビマ(登録商標)は保留されるべきであり、レンビマ(登録商標)での治療はタンパク質尿が<2gm/24時間であった場合、低減した用量で再開してもよい。ネフローゼ症候群に対しては、レンビマ(登録商標)を中断すべきである。
[0161]レンビマ(登録商標)+エベロリムスでの治療を受ける患者は、腎機能及び尿中タンパク質についてモニターする定期的な臨床検査を受けるように、ヘルスケアプロバイダーから勧告されるべきである。
[0162]腎不全及び機能障害/下痢
腎臓の機能障害の事象は、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群の18%、レンビマ(登録商標)治療群の15%、及びエベロリムス治療群の12%において報告された。グレード3又はそれ超の腎不全又は腎機能障害の発症率は、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群において8%であり、レンビマ(登録商標)治療群において6%であり、エベロリムス治療群において2%であった。グレード3又はそれ超の下痢は、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群の患者の22%、レンビマ(登録商標)治療群の患者の12%及びエベロリムス治療群の患者の2%において報告された。
[0163]レンビマ(登録商標)で治療した患者における重症の腎機能障害に対する主要な危険因子は、下痢及び嘔吐による脱水/血液量減少症であった。下痢及び任意の他の消化器症状に対する素早い対応がグレード1の事象に対して開始されるべきである。
[0164]ヘルスケアプロバイダーは、グレード3又は4の腎不全/機能障害が発症した時点で、これがグレード0〜1又はベースラインに解消されるまでレンビマ(登録商標)を保留することが推奨される。次いで、腎機能障害の重症度及び持続性に応じて、レンビマ(登録商標)を低減した用量で再開するか又は中断することができる。
[0165]レンビマ(登録商標)+エベロリムスでの治療を受けている患者には、腎機能及び尿中タンパク質についてモニターする定期的な臨床検査を受けるよう、ヘルスケアプロバイダーにより勧告されるべきである。
[0166]胃腸穿孔及び胃腸瘻孔の形成
RCC治験において、胃腸穿孔又は胃腸瘻孔の事象は、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群の患者の2%、レンビマ(登録商標)治療群の患者の6%、及びエベロリムス治療群の患者の0%において報告された。
[0167]ヘルスケアプロバイダーは、胃腸穿孔又は生命を脅かす胃腸瘻孔を発症した患者においてレンビマ(登録商標)を中断することが推奨される。
[0168]レンビマ(登録商標)+エベロリムスでの治療を受けている患者は、レンビマ(登録商標)が胃腸穿孔又は胃腸瘻孔のリスクを増加させる可能性があり、重症の腹痛に対しては即時の医学的配慮を求めるように、ヘルスケアプロバイダーにより勧告されるべきある。
[0169]QT間隔延長
上に記載の治験において、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群とレンビマ(登録商標)治療群の両方で、患者の6%においてQT/QTc間隔延長が報告された。いずれの群でもグレード3又はそれ超の事象は報告されなかった。エベロリムス治療群では、QT/QTc間隔延長が生じたという報告はなかった。
[0170]上記所見を考慮して、先天性QT延長症候群、うっ血性心不全、徐脈性不整脈を有する患者、又はクラスIa及びIIIの抗不整脈剤を含めて、QT間隔を延長することで知られている薬物を服用した患者では、ヘルスケアプロバイダーが心電図をモニターすることが推奨される。加えて、ヘルスケアプロバイダーは、すべての患者の電解質異常をモニターし調整することが推奨される。グレード3又はそれ超のQT間隔延長が発症した時点で、レンビマ(登録商標)は保留すべきである。レンビマ(登録商標)投与は、QT延長がグレード0〜1又はベースラインに解消した時点で、低減した用量で再開し得る。
[0171]低カルシウム血症
RCC治験において、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群の患者の6%、レンビマ(登録商標)治療群の患者の0%、及びエベロリムス治療群の患者の2%が、グレード3又はそれ超の低カルシウム血症を経験した。
[0172]よって、血液カルシウムレベルについて少なくとも毎月患者をモニターし、レンビマ(登録商標)治療中は、必要であればカルシウムを元へ戻すことが推奨される。レンビマ(登録商標)投薬は、重症度、ECG変化の存在、及び低カルシウム血症の持続に応じて、必要であれば、中断し調節することができる。
[0173]可逆性後頭葉白質脳症
RCC治験では、レンビマ(登録商標)+エベロリムス又はレンビマ(登録商標)単剤療法のいずれかを受けた103人に1人が、可逆性後頭葉白質脳症(RPLS)を経験した。
[0174]RPLSの診断をMRIで確認し、RPLSが完全に解消されるまで、レンビマ(登録商標)を用いたRPLS治療の診断を保留することが堅実である。解消した時点で、神経性症状の重症度及び持続性に応じて、レンビマ(登録商標)の投与を、低減した用量で再開してもよいし、又は中断してもよい。
[0175]出血事象
RCC治験では、出血事象は、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群の患者の33%において発生し(8%はグレード3又はそれ超であった)、最も頻繁に報告された出血事象は鼻血であった(グレード1だけで18%)。出血事象による治療の中断は、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群の患者の4%において発生した。レンビマ(登録商標)治療群では、出血事象は患者の29%において発生し(2%はグレード3又はそれ超であった)、最も頻繁に報告された出血事象は鼻血であった(グレード1だけで8%)。出血事象による中断は、レンビマ(登録商標)治療群の患者の2%において発生した。レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群では致死性脳溢血の1つの症例があり、レンビマ(登録商標)治療群では致死性脳内出血の1つの症例があった。エベロリムス治療群では、出血事象は、患者の28%において発生し(2%はグレード3又はそれ超であった)、最も頻繁に報告された出血事象は鼻血であった(グレード1だけで20%、グレード2だけで4%)。エベロリムス治療群では、出血事象による中断はなかった。
[0176]ヘルスケアプロバイダーは、グレード3の出血の発症に対して、グレード0〜1に解消されるまでレンビマ(登録商標)を保留することを考慮すべきである。レンビマ(登録商標)での治療は、出血の重症度及び持続性に応じて、低減した用量で再開してもよいし、又は中断してもよい。グレード4の出血を経験した患者は、レンビマ(登録商標)の治療を中断すべきである。
[0177]レンビマ(登録商標)+エベロリムスでの治療を受けている患者は、レンビマ(登録商標)が出血に対するリスクを増加させる可能性があること、出血又は重症の出血の症状について、各自のヘルスケアプロバイダーに連絡することを、ヘルスケアプロバイダーから勧告されるべきである。
[0178]甲状腺刺激ホルモン抑制の機能障害/甲状腺機能不全
RCC治験では、甲状腺機能低下症は、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群の患者の24%、レンビマ(登録商標)治療群の患者の37%、及びエベロリムス治療群の患者の2%に発生した。レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群における甲状腺機能低下症のすべての事象はグレード1又は2のものであった。
[0179]レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群の患者の75%は、外部からの甲状腺補充を受けず、これらのうちの71%は正常なベースラインTSHレベルを有した。ベースラインでの正常なTSHを有する患者において、エベロリムス単独の投与を受けた患者にはTSHレベルの上昇が観察されなかったのに対して、レンビマ(登録商標)+エベロリムスで治療した患者の63%において、TSHレベルの上昇がポストベースラインで観察された。
[0180]甲状腺機能は、レンビマでの治療の開始前、及び治療の全期間を通して、定期的にモニターすべきである。甲状腺機能低下症は、甲状腺機能正常状態を維持するための標準的医療行為に従い治療されるべきである。
[0181]胚胎児の毒性
動物再生実験からのその作用機序及びデータに基づき、レンビマ(登録商標)は、妊婦に投与した場合、胎児に害を及ぼす可能性がある。動物再生実験では、器官形成中の、推奨ヒト用量未満の用量のレンバチニブの経口投与は、ラット及びウサギにおいて、胎仔毒性、胎児毒性、及び奇形発生をもたらした。
[0182]したがって、ヘルスケアプロバイダーは、胎児に対する潜在的リスクを妊婦に勧告しなければならない。加えて、生殖能のある女性の場合、ヘルスケアプロバイダーは、レンビマ(登録商標)での治療中、及び治療が完了してから少なくとも2週間の間は、有効な避妊を使用するよう患者に勧告すべきである。
[0183]レンビマ(登録商標)+エベロリムスでの治療を受けている患者は、妊娠が分かった場合又は妊娠が疑われる場合、各自のヘルスケアプロバイダーに伝えるようヘルスケアプロバイダーから勧告されるべきである。
[0184]表3は、実施例1に記載のRCC治験において患者に観察された臨床検査値異常の概要を提供する。
[0185]
[0186]関連出願の相互参照
本出願は、米国特許仮出願第62/322,916号、及び日本特許出願特開2016−081787号公報に基づく優先権を主張し、これらは両方とも2016年に4月15日に出願され、両方の内容がそれら全体において本明細書で参照により組み込まれる。
[0187]他の実施形態
本発明についてその詳細な説明と併せて記載してきたが、以上の記載は、例示することを意図し、添付の請求項の範囲により定義されている本発明の範囲を限定することを意図するものではない。他の態様、利点及び修正は、以下の請求項の範囲内にある。

Claims (69)

  1. 腎細胞癌を治療する方法であって、
    腎細胞癌を有するヒト対象に、
    (i)18mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、
    (ii)5mg/日の用量のエベロリムスと
    を含む、第1の用法を投与するステップを含み、
    前記ヒト対象が、前記第1の用法での治療中、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示し、
    (a)前記第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、前記第1の用法の投与を終結させ、前記ヒト対象に、14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第2の用法を投与するステップであって、前記ヒト対象が、前記第2の用法での治療中、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す、ステップと、
    (b)前記第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、前記第2の用法の投与を終結させ、前記ヒト対象に、10mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第3の用法を投与するステップであって、前記ヒト対象が、前記第3の用法での治療中、第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す、ステップと、
    (c)前記第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、前記第3の用法の投与を終結させ、前記ヒト対象に、8mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第4の用法を投与するステップと
    をさらに含む、方法。
  2. 前記第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又はベースラインに解消されるまで、前記第2の用法が開始されず、
    前記第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又はベースラインに解消されるまで、前記第3の用法が開始されず、
    前記第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又はベースラインに解消されるまで、前記第4の用法が開始されない、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1、第2及び第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常のそれぞれの医学的対応が、前記有害反応又は臨床検査値異常が始まった時点で投与されていた用法の投与を終結させる前に開始される、請求項1に記載の方法。
  4. 前記第1、第2及び第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常のそれぞれの医学的対応が、前記有害反応又は臨床検査値異常がグレード0〜1又はベースラインに解消された後に生じる用法の投与開始前に開始される、請求項2に記載の方法。
  5. 前記第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常が、前記第2及び/又は第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常と同じである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常が、前記第2及び/又は第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常とは異なる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記グレード2又はグレード3の有害反応が、グレード3の高血圧、グレード2の高血圧、グレード3の心機能不全、グレード2の心機能不全、グレード3の動脈血栓塞栓症、グレード2の動脈血栓塞栓症、グレード3のタンパク質尿、グレード2のタンパク質尿、グレード3の腎不全又は腎機能障害、グレード2の腎不全又は腎機能障害、グレード3の下痢、グレード2の下痢、グレード3の消化管穿孔又は消化管瘻、グレード2の消化管穿孔又は消化管瘻、グレード3の嘔吐、グレード2の嘔吐、グレード3の食欲減退、グレード2の食欲減退、グレード3の疲労、グレード2の疲労、グレード3の悪心、グレード2の悪心、グレード3の咳嗽、グレード2の咳嗽、グレード3の体重減少、グレード2の体重減少、グレード3の脱水、グレード2の脱水、グレード3の血小板減少症、グレード2の血小板減少症、グレード3の貧血、グレード2の貧血、グレード3の急性腎不全、グレード2の急性腎不全、グレード3のQT/QTc間隔延長、グレード2のQT/QTc間隔延長、グレード3の可逆性後頭葉白質脳症(RPLS)、グレード2のRPLS、グレード3の出血事象、グレード2の出血事象、グレード3の甲状腺機能亢進、及びグレード2の甲状腺機能亢進からなる群から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記グレード2又はグレード3の有害反応が、グレード3の下痢、グレード2の下痢、グレード3の嘔吐、グレード2の嘔吐、グレード3の悪心、グレード2の悪心、グレード3のタンパク質尿、及びグレード2のタンパク質尿からなる群から選択される、請求項7に記載の方法。
  9. 前記グレード4の臨床検査値異常が、グレード4のアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加、グレード4のアラニンアミノトランスフェラーゼ増加、グレード4のアルカリホスファターゼ増加、グレード4の高カリウム血症、グレード4の低カリウム血症、グレード4の低ナトリウム血症、グレード4の低カルシウム血症、グレード4の低リン酸血症、グレード4の高血糖、グレード4の高トリグリセリド血症、グレード4のコレステロール増加、グレード4のリパーゼ増加、グレード4のヘモグロビン減少、グレード4の血小板数減少、及びグレード4のリンパ球数減少からなる群から選択される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記第2の用法、前記第3の用法、及び前記第4の用法のそれぞれが、エベロリムスの投与に伴う有害反応又は毒性が解消するまで開始されない、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記第2の用法、前記第3の用法、及び前記第4の用法のそれぞれが、5mg/日の用量のエベロリムスを含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記第2の用法、前記第3の用法、及び前記第4の用法のそれぞれが、5mg/隔日の用量のエベロリムスを含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  13. レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩が、カプセル剤として製剤化されている、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. エベロリムスが錠剤として製剤化されている、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩及びエベロリムスが、前記ヒト対象に経口的に投与される、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記ヒト対象が、過去に血管内皮増殖因子(VEGF)標的療法を受けたことがある、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩及びエベロリムスが1日1回投与される、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩及びエベロリムスが、少なくとも28週間、少なくとも56週間、少なくとも84週間、少なくとも112週間、少なくとも140週間、又は少なくとも168週間の間、1日1回投与される、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記腎細胞癌が切除不能な進行型腎細胞癌である、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記腎細胞癌が転移性腎細胞癌である、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記腎細胞癌が進行型腎細胞癌である、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
  22. レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩がレンバチニブメシル酸塩である、請求項1〜21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記ヒト対象が高いMSKCCリスクスコアを有する、請求項1〜22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 腎細胞癌を治療する方法であって、
    腎細胞癌及び重症の腎機能障害又は重症の肝機能障害を有するヒト対象に、
    (i)14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、
    (ii)2.5mg/日の用量のエベロリムスと
    を含む、第1の用法を投与するステップを含み、
    前記ヒト対象が、前記第1の用法での治療中、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示し、
    (a)前記第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、前記第1の用法の投与を終結させ、前記ヒト対象に、10mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第2の用法を投与するステップであって、前記ヒト対象が、前記第2の用法での治療中、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す、ステップと、
    (b)前記第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、前記第2の用法の投与を終結させ、前記ヒト対象に、8mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第3の用法を投与するステップであって、前記ヒト対象が、前記第3の用法での治療中、第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す、ステップと、
    (c)前記第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、前記第3の用法の投与を終結させ、前記ヒト対象に、6mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第4の用法を投与するステップと
    をさらに含む、方法。
  25. 前記ヒト対象が、重症の腎機能障害を有し、Cockcroft−Gault式で計算した場合、30mL/分未満のクレアチニンクリアランス[CLcr]を有する、請求項24に記載の方法。
  26. 前記ヒト対象が、重症の肝機能障害を有し、Child−PughクラスCに分類された肝疾患を有する、請求項24に記載の方法。
  27. 前記第2の用法、前記第3の用法、及び前記第4の用法のそれぞれが、2.5mg/日の用量のエベロリムスを含む、請求項24〜26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記第2の用法、前記第3の用法、及び前記第4の用法のそれぞれが、2.5mg/隔日の用量のエベロリムスを含む、請求項24〜26のいずれか一項に記載の方法。
  29. 腎細胞癌を治療する方法であって、
    腎細胞癌を有するヒト対象に、
    (i)14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、
    (ii)5mg/日の用量のエベロリムスと
    を含む、第1の用法を投与するステップを含み、
    前記ヒト対象が、前記第1の用法での治療中、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示し、
    (a)前記第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、前記第1の用法の投与を終結させ、前記ヒト対象に、10mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第2の用法を投与するステップであって、前記ヒト対象が、前記第2の用法での治療中、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す、ステップと、
    (b)前記第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、前記第2の用法の投与を終結させ、前記ヒト対象に、8mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第3の用法を投与するステップであって、前記ヒト対象が、前記第3の用法での治療中、第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す、ステップと、
    (c)前記第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、前記第3の用法の投与を終結させ、前記ヒト対象に、4mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第4の用法を投与するステップと
    をさらに含む、方法。
  30. 前記第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又はベースラインに解消されるまで、前記第2の用法が開始されず、
    前記第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又はベースラインに解消されるまで、前記第3の用法が開始されず、
    前記第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又はベースラインに解消されるまで、前記第4の用法が開始されない、請求項29に記載の方法。
  31. 前記第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又は許容されるグレード2に解消されるまで、前記第2の用法が開始されず、
    前記第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又は許容されるグレード2に解消されるまで、前記第3の用法が開始されず、
    前記第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又は許容されるグレード2に解消されるまで、前記第4の用法が開始されない、請求項29に記載の方法。
  32. 前記第1、第2及び第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常のそれぞれの医学的対応が、前記有害反応又は臨床検査値異常が始まった時点で投与されていた用法の投与を終結させる前に開始される、請求項29に記載の方法。
  33. 前記第1、第2及び第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常のそれぞれの医学的対応が、前記有害反応又は臨床検査値異常がグレード0〜1又はベースラインに解消された後に生じる用法の投与を開始する前に開始される、請求項30に記載の方法。
  34. 前記第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常が、前記第2及び/又は第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常と同じである、請求項29〜33のいずれか一項に記載の方法。
  35. 前記第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常が、前記第2及び/又は第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常とは異なる、請求項29〜33のいずれか一項に記載の方法。
  36. 前記グレード2又はグレード3の有害反応が、グレード3の高血圧、グレード2の高血圧、グレード3の心機能不全、グレード2の心機能不全、グレード3の動脈血栓塞栓症、グレード2の動脈血栓塞栓症、グレード3のタンパク質尿、グレード2のタンパク質尿、グレード3の腎不全又は腎機能障害、グレード2の腎不全又は腎機能障害、グレード3の下痢、グレード2の下痢、グレード3の消化管穿孔又は消化管瘻、グレード2の消化管穿孔又は消化管瘻、グレード3の嘔吐、グレード2の嘔吐、グレード3の食欲減退、グレード2の食欲減退、グレード3の疲労、グレード2の疲労、グレード3の悪心、グレード2の悪心、グレード3の咳嗽、グレード2の咳嗽、グレード3の体重減少、グレード2の体重減少、グレード3の脱水、グレード2の脱水、グレード3の血小板減少症、グレード2の血小板減少症、グレード3の貧血、グレード2の貧血、グレード3の急性腎不全、グレード2の急性腎不全、グレード3のQT/QTc間隔延長、グレード2のQT/QTc間隔延長、グレード3の可逆性後頭葉白質脳症(RPLS)、グレード2のRPLS、グレード3の出血事象、グレード2の出血事象、グレード3の甲状腺機能亢進、及びグレード2の甲状腺機能亢進からなる群から選択される、請求項29〜35のいずれか一項に記載の方法。
  37. 前記グレード2又はグレード3の有害反応が、グレード3の下痢、グレード2の下痢、グレード3の嘔吐、グレード2の嘔吐、グレード3の悪心、グレード2の悪心、グレード3のタンパク質尿、及びグレード2のタンパク質尿からなる群から選択される、請求項36に記載の方法。
  38. 前記グレード4の臨床検査値異常が、グレード4のアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加、グレード4のアラニンアミノトランスフェラーゼ増加、グレード4のアルカリホスファターゼ増加、グレード4の高カリウム血症、グレード4の低カリウム血症、グレード4の低ナトリウム血症、グレード4の低カルシウム血症、グレード4の低リン酸血症、グレード4の高血糖、グレード4の高トリグリセリド血症、グレード4のコレステロール増加、グレード4のリパーゼ増加、グレード4のヘモグロビン減少、グレード4の血小板数減少、及びグレード4のリンパ球数減少からなる群から選択される、請求項29〜37のいずれか一項に記載の方法。
  39. 前記第2の用法、前記第3の用法、及び前記第4の用法のそれぞれが、エベロリムスの投与に伴う有害反応又は毒性が解消されるまで開始されない、請求項29〜38のいずれか一項に記載の方法。
  40. 前記第2の用法、前記第3の用法、及び前記第4の用法のそれぞれが、5mg/日の用量のエベロリムスを含む、請求項29〜39のいずれか一項に記載の方法。
  41. 前記第2の用法、前記第3の用法、及び前記第4の用法のそれぞれが、5mg/隔日の用量のエベロリムスを含む、請求項29〜39のいずれか一項に記載の方法。
  42. 前記第2の用法が5mg/日の用量のエベロリムスを含み、前記第3の用法が5mg/隔日の用量のエベロリムスを含み、前記第4の用法がエベロリムスなしか、又は5mg/隔日の用量のエベロリムスを含む、請求項29〜39のいずれか一項に記載の方法。
  43. 腎細胞癌を治療する方法であって、
    腎細胞癌を有するヒト対象に、
    (i)14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、
    (ii)5mg/日の用量のエベロリムスと
    を含む、第1の用法を投与するステップであって、前記ヒト対象が、前記第1の用法での治療期間中、忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常を示さない、ステップと、
    前記治療期間後、前記第1の用法の投与を終結させ、前記ヒト対象に、
    (i)18mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、
    (ii)5mg/日の用量のエベロリムスと
    を含む、第2の用法を投与するステップと
    を含む、方法。
  44. 前記ヒト対象が、前記第2の用法での治療中、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示し、
    (a)前記第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、前記第2の用法の投与を終結させ、前記ヒト対象に、14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第3の用法を投与するステップであって、前記ヒト対象が、前記第3の用法での治療中、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す、ステップと、
    (b)前記第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、前記第3の用法の投与を終結させ、前記ヒト対象に、10mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第4の用法を投与するステップであって、前記ヒト対象が、前記第4の用法での治療中、第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す、ステップと、
    (c)前記第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、前記第4の用法の投与を終結させ、前記ヒト対象に、8mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第5の用法を投与するステップと
    をさらに含む、請求項43に記載の方法。
  45. 前記第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常が、グレード0〜1又はベースラインに解消されるまで、前記第3の用法が開始されず、
    前記第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又はベースラインに解消されるまで、前記第4の用法が開始されず、
    前記第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又はベースラインに解消されるまで、前記第5の用法が開始されない、請求項44に記載の方法。
  46. 前記第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又は許容されるグレード2に解消されるまで、前記第3の用法が開始されず、
    前記第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又は許容されるグレード2に解消されるまで、前記第4の用法が開始されず、
    前記第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又は許容されるグレード2に解消されるまで、前記第5の用法が開始されない、請求項44に記載の方法。
  47. 前記第1、第2及び第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常のそれぞれの医学的対応が、前記有害反応又は臨床検査値異常が始まった時点で投与されていた用法の投与を終結させる前に開始される、請求項44に記載の方法。
  48. 前記第1、第2及び第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常のそれぞれの医学的対応が、前記有害反応又は臨床検査値異常がグレード0〜1又はベースラインに解消された後に生じる用法の投与を開始する前に開始される、請求項45に記載の方法。
  49. 前記第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常が、前記第2及び/又は第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常と同じである、請求項44〜48のいずれか一項に記載の方法。
  50. 前記第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常が、前記第2及び/又は第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常と異なる、請求項44〜48のいずれか一項に記載の方法。
  51. 前記グレード2又はグレード3の有害反応が、グレード3の高血圧、グレード2の高血圧、グレード3の心機能不全、グレード2の心機能不全、グレード3の動脈血栓塞栓症、グレード2の動脈血栓塞栓症、グレード3のタンパク質尿、グレード2のタンパク質尿、グレード3の腎不全又は腎機能障害、グレード2の腎不全又は腎機能障害、グレード3の下痢、グレード2の下痢、グレード3の消化管穿孔又は消化管瘻、グレード2の消化管穿孔又は消化管瘻、グレード3の嘔吐、グレード2の嘔吐、グレード3の食欲減退、グレード2の食欲減退、グレード3の疲労、グレード2の疲労、グレード3の悪心、グレード2の悪心、グレード3の咳嗽、グレード2の咳嗽、グレード3の体重減少、グレード2の体重減少、グレード3の脱水、グレード2の脱水、グレード3の血小板減少症、グレード2の血小板減少症、グレード3の貧血、グレード2の貧血、グレード3の急性腎不全、グレード2の急性腎不全、グレード3のQT/QTc間隔延長、グレード2のQT/QTc間隔延長、グレード3の可逆性後頭葉白質脳症(RPLS)、グレード2のRPLS、グレード3の出血事象、グレード2の出血事象、グレード3の甲状腺機能亢進、及びグレード2の甲状腺機能亢進からなる群から選択される、請求項44〜50のいずれか一項に記載の方法。
  52. 前記グレード2又はグレード3の有害反応が、グレード3の下痢、グレード2の下痢、グレード3の嘔吐、グレード2の嘔吐、グレード3の悪心、グレード2の悪心、グレード3のタンパク質尿、及びグレード2のタンパク質尿からなる群から選択される、請求項51に記載の方法。
  53. 前記グレード4の臨床検査値異常が、グレード4のアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加、グレード4のアラニンアミノトランスフェラーゼ増加、グレード4のアルカリホスファターゼ増加、グレード4の高カリウム血症、グレード4の低カリウム血症、グレード4の低ナトリウム血症、グレード4の低カルシウム血症、グレード4の低リン酸血症、グレード4の高血糖、グレード4の高トリグリセリド血症、グレード4のコレステロール増加、グレード4のリパーゼ増加、グレード4のヘモグロビン減少、グレード4の血小板数減少、及びグレード4のリンパ球数減少からなる群から選択される、請求項44〜52のいずれか一項に記載の方法。
  54. 前記第2の用法、前記第3の用法、及び前記第4の用法のそれぞれが、エベロリムスの投与に伴う有害反応又は毒性が解消されるまで開始されない、請求項44〜53のいずれか一項に記載の方法。
  55. 前記第2の用法、前記第3の用法、及び前記第4の用法のそれぞれが、5mg/日の用量のエベロリムスを含む、請求項44〜54のいずれか一項に記載の方法。
  56. 前記第2の用法、前記第3の用法、及び前記第4の用法のそれぞれが、5mg/隔日の用量のエベロリムスを含む、請求項44〜54のいずれか一項に記載の方法。
  57. 前記第2の用法が5mg/日の用量のエベロリムスを含み、前記第3の用法が5mg/隔日の用量のエベロリムスを含み、前記第4の用法がエベロリムスを含まないか又は5mg/隔日の用量のエベロリムスを含む、請求項44〜54のいずれか一項に記載の方法。
  58. 前記第1の用法での治療期間が28日を含む、請求項43〜57のいずれか一項に記載の方法。
  59. レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩がカプセル剤として製剤化されている、請求項29〜58のいずれか一項に記載の方法。
  60. エベロリムスが錠剤として製剤化されている、請求項29〜59のいずれか一項に記載の方法。
  61. レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩及びエベロリムスが、前記ヒト対象に経口的に投与される、請求項29〜60のいずれか一項に記載の方法。
  62. 前記ヒト対象が、過去に血管内皮増殖因子(VEGF)標的療法を受けたことがある、請求項29〜61のいずれか一項に記載の方法。
  63. レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩及びエベロリムスが1日1回投与される、請求項29〜62のいずれか一項に記載の方法。
  64. レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩及びエベロリムスが、少なくとも28週間、少なくとも56週間、少なくとも84週間、少なくとも112週間、少なくとも140週間、又は少なくとも168週間の間、1日1回投与される、請求項29〜62のいずれか一項に記載の方法。
  65. 前記腎細胞癌が切除不能進行型腎細胞癌である、請求項29〜64のいずれか一項に記載の方法。
  66. 前記腎細胞癌が転移性腎細胞癌である、請求項29〜64のいずれか一項に記載の方法。
  67. 前記腎細胞癌が進行型腎細胞癌である、請求項29〜64のいずれか一項に記載の方法。
  68. レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩がレンバチニブメシル酸塩である、請求項29〜67のいずれか一項に記載の方法。
  69. 前記ヒト対象が高いMSKCCリスクスコアを有する、請求項29〜68のいずれか一項に記載の方法。
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