JP2019513727A - レンバチニブ及びエベロリムスを用いた腎細胞癌の治療 - Google Patents
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Abstract
Description
腎臓がんは、ヒトがんの総量の約2.5%の割合を占め、2012年にはおよそ338,000件の新規症例が診断されている。腎臓がんは全世界の領域で生じているが、先進国に多い。いくつかの種類の腎臓がんがあり、中でも腎細胞癌(RCC)が最も多い(90%超)。RCCは、腎臓細管の近位尿細管性上皮の細胞に生じ、多くの場合無症候性であり、人が他の病気のために検査を受けたときに画像検査において付随的に検出される。血尿、疼痛及び側腹部の塊が、症状を提示する従来の3つの主要な症状であるが、高いパーセンテージの患者において、これらの症状のすべては出現せず、代わりに、慢性疲労、体重減少、腹痛、腹部の塊、摂食障害、貧血、高カルシウム血症、睡眠障害、及び再発性の発熱を含む全身症状が存在する。このがんは明らかに男性に多く見られ、男性が症例の3分の2を占める。RCCを有する患者のおよそ40%は疾患進行のために死亡している。
ステージI:直径7cm(およそ2と3/4インチ)又はこれより小さな腫瘍であり、腎臓に限定されている。リンパ節転移又は離れた器官への転移はない。
ステージII:7cm超の腫瘍ではあるが、依然として腎臓に限定されている。リンパ節転移又は離れた器官への転移はない。
ステージIII(以下のうちのいずれか):(1)任意のサイズの腫瘍であり、リンパ節付近に転移があるが、離れた器官への転移はない。このステージの腫瘍は、腎臓周辺への脂肪性組織の拡散があってもなくてもよく、腎臓から心臓に至る大静脈への拡散があってもなくてもよい。(2)腫瘍は、腎臓周辺の脂肪組織へ拡散している、及び/又は腎臓から心臓に至る大静脈へ拡散しているが、任意のリンパ節又は他の器官には拡散していない。
ステージIV(以下のうちのいずれか):(1)腎臓を取り囲む脂肪組織及び筋膜靭帯様組織を介して直接拡散した腫瘍。(2)腎臓付近の2箇所以上のリンパ節転移。(3)腎臓付近ではない任意のリンパ節転移。(4)離れた転移、例えば、肺、骨又は脳など。
いくつかのキナーゼ阻害剤が抗腫瘍剤として開発されてきた。例えば、血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)などの受容体チロシンキナーゼに対する阻害活性を有する化合物の群は、血管新生を阻害することが知られており、新規クラスの抗腫瘍剤として扱われている。レンバチニブは、VEGFR1(FLT1)、VEGFR2(KDR)及びVEGFR3(FLT4)のキナーゼ活性を阻害するマルチ標的受容体チロシンキナーゼ阻害剤である。レンバチニブはまた、これらの正常な細胞機能に加えて、病原体の血管新生、腫瘍成長、及びがん進行に関わっている、線維芽細胞増殖因子(FGF)受容体FGFR1、FGFR2、FGFR3及びFGFR4を含めた、他の受容体チロシンキナーゼ、トランスフェクション中の再編成受容体(RET)、KIT、及び血小板由来増殖因子受容体アルファ(PDGFRα)も阻害する。
エベロリムスは、PI3K/AKT経路の下流にある、セリン−スレオニンキナーゼである哺乳動物のラパマイシン標的(mTOR)の阻害剤である。mTOR経路は、いくつかのヒトがんにおいて調節不全である。エベロリムスは、細胞内タンパク質FKBP−12と結合し、mTOR複合体1(mTORC1)と共に阻害性複合体を形成し、よってmTORキナーゼ活性の阻害をもたらす。エベロリムスは、タンパク質合成に関与しているmTORの下流エフェクターである、S6リボソームタンパク質キナーゼ(S6K1)及び真核生物の開始因子4E−結合タンパク質(4E−BP1)の活性を低減させることができる。S6K1は、mTORC1の基質であり、エストロゲン受容体の活性化ドメイン1をリン酸化し、これがリガンド非依存性の受容体の活性化をもたらす。加えて、エベロリムスは、低酸素誘導因子(例えば、HIF−1)の発現を阻害することができ、血管内皮増殖因子(VEGF)の発現を低減させることができる。エベロリムスによるmTORの阻害は、in vitro及び/又はin vivo実験において、細胞増殖、血管新生、及びグルコース取り込みを低減させることが示されている。
である。
[0097]本開示は部分的には、RCCを有するヒト対象の治療のための併用療法を提供する。ある特定の事例では、ヒト対象は、過去1回の抗血管新生療法後に進行型RCCを有する。特定の実施形態では、併用療法が投与されることになる対象は、少なくとも過去1回のVEGF標的治療(例えば、スニチニブ、パゾパニブ、ティボザニブ、アキシチニブ、ソラフェニブ、又はベバシズマブ)を受けたことがある。言い換えると、併用療法は、第2次療法として用いることができる。ある特定の事例では、少なくとも過去1回のVEGF標的療法に対する最も良い応答は完全奏功であった。ある特定の事例では、少なくとも過去1回のVEGF標的療法に対する最も良い応答は部分奏功であった。ある特定の事例では、少なくとも過去1回のVEGF標的療法に対する最も良い応答は安定した疾患であった。ある特定の事例では、少なくとも過去1回のVEGF標的療法に対する最も良い応答は進行性疾患であった。ある特定の事例では、対象は少なくとも過去1回のVEGF標的治療、及び以下のうちの1つ又は複数を受けたことがある:過去のチェックポイント阻害剤療法、過去のインターフェロン療法、又は過去の放射線療法。ある特定の実施形態では、対象は、過去1回のVEGF標的治療後にRCCの進行があった。ある事例では、対象は、過去のVEGF標的治療を停止した1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12カ月以内に、RCCの進行があった。一実施形態では、対象は、過去のVEGF標的治療を停止した9カ月以内にRCCの進行があった。
エベロリムスとレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩の併用療法は、それを必要とするヒト対象に、ヘルスケアプロバイダーが有用と考える任意の手段により投与され得る。例えば、これらの化合物のそれぞれは、経口、直腸、経鼻、局所的(口腔内頬側及び舌下を含む)、経膣若しくは非経口(筋肉内、皮下、及び静脈内を含む)投与を介して、又は吸入、吹送法若しくは経皮パッチ剤による投与に対して適切な形態で、投与され得る。各化合物は、同じ方式で又は異なる方法を介して投与され得る。経口投与のための錠剤又はカプセル剤及び静脈内投与のための液剤は好ましい組成物である。
新規治療法を用いて対象を治療することにおける主要な問題は、治療により発現した有害事象(複数可)(TEAE)の発現である。治療により出現した有害事象とは、治療開始前に対象に存在しなかった任意の有害事象、又は治療への曝露後に強度若しくは頻度のいずれかにおいて悪化したすでに存在する任意の有害事象である。ある特定の実施形態では、有害事象は持続性のある忍容性がない有害事象である。
グレード1:軽症;症状がない、又は軽度の症状がある;臨床又は診断観察のみ;治療介入は指示されない。
グレード2:中等症;最小限、局所的又は非侵襲的治療介入が指示される;年齢相応の手段的日常生活動作(ADL)の制限。[「手段的日常生活動作」とは、食事を作ること、食料雑貨類又は衣服の買い物、電話の使用、お金の管理などを指す]
グレード3:重症又は医学的に重大であるが、直ちに生命を脅かすものではない;入院又は入院期間の延長が指示される;活動不能;セルフケア日常生活動作の制限。[「セルフケア日常生活動作」とは、入浴、身支度及び脱衣、自給、トイレの使用、薬物の服用、及び寝たきりではないことを指す]
グレード4:生命を脅かすような重大性;緊急治療介入が指示される。
グレード5:AEに関連する死亡。
グレード1:ベースラインと比べて1日当たり<4回の便通の増加;ベースラインと比較して人工肛門からの排泄量が軽度に増加
グレード2:ベースラインと比べて1日当たり4〜6回の便通の増加;ベースラインと比較して人工肛門からの排泄量が中程度増加
グレード3:ベースラインと比べて1日当たり7回以上の便通の増加;失禁;入院を要する;ベースラインと比較して人工肛門からの排泄量が高度に増加;セルフケア日常生活動作の制限
グレード4:生命を脅かすような重大性;緊急治療介入が指示される
グレード5:死亡
グレード1:休息により軽快する疲労
グレード2:休息によって軽快しない疲労;手段的日常生活動作の制限
グレード3:休息によって軽快しない疲労、セルフケア日常生活動作の制限
グレード4:該当なし
グレード5:該当なし
グレード1:24時間に1〜2エピソード(5分の間隔が開いたもの)
グレード2:24時間に3〜5エピソード(5分の間隔が開いたもの)
グレード3:24時間に6エピソード以上(5分の間隔が開いたもの);経管栄養、TPN又は入院が指示される
グレード4:生命を脅かすような重大性;緊急治療介入が指示される
グレード5:死亡
グレード1:摂食習慣に影響のない食欲低下
グレード2:顕著な体量減少、脱水又は栄養失調を伴わない経口摂取量の減少
グレード3:カロリー又は液体の経口摂取が不十分;経管栄養、TPN、又は入院が指示される
グレード4:該当なし
グレード5:該当なし
グレード1:前高血圧状態(心臓収縮期BP120〜139mmHg又は心臓拡張期BP80〜89mmHg)
グレード2:ステージ1の高血圧(心臓収縮期BP140〜159mmHg又は心臓拡張期BP90〜99mmHg);医学的介入が指示される;再発性又は持続性があり(≧24時間);症状を伴う>20mmHg(心臓拡張期)の上昇又は以前WNLである場合は>140/90mmHgへの上昇;単剤療法が指示される、小児:再発性又は持続性がある(≧24時間)の>ULNの血圧上昇;単剤療法が指示される
グレード3:ステージ2の高血圧(心臓収縮期BP≧160mmHg又は心臓拡張期のBP≧100mmHg);医学的介入が指示される;2種以上の薬物療法又は以前に使用した治療法より集中的な治療法が指示される、小児:成人と同じ
グレード4:生命を脅かすような重大性(例えば、悪性高血圧、一過性的又は恒久的な神経障害、高血圧クリーゼ);緊急治療を要する、小児:成人と同じ
グレード5:死亡
グレード1:軽度の症状がある;非処方せん治療介入が指示される
グレード2:中等度の症状がある;医学的介入が指示される;手段的日常生活動作の制限
グレード3:激しい症状がある;セルフケア日常生活動作の制限
グレード4:該当なし
グレード5:該当なし
グレード1:食生活の変化を伴わない食欲低下
グレード2:顕著な体重減少又は栄養失調を伴わない経口摂食量の変化;経口栄養補助食品が指示される
グレード3:顕著な体重減少又は栄養失調を伴う(例えば、カロリー及び/又は水分の経口摂取が不十分);経管栄養又はTPNが指示される
グレード4:生命を脅かすような重大性;緊急治療介入が指示される
グレード5:死亡
グレード1:ベースラインより5〜<10%の体重減少;治療介入は指示されない
グレード2:ベースラインより10〜<20%の体重減少;栄養補給が指示される
グレード3:ベースラインより≧20%の体重減少;経管栄養又はTPNが指示される
グレード4:該当なし
グレード5:該当なし
グレード1:ヘモグロビン(Hgb)<LLN−10.0g/dL;<LLN−6.2mmol/L;<LLN−100g/L
グレード2:Hgb<10.0〜8.0g/dL;<6.2〜4.9mmol/L;<100〜80g/L
グレード3:Hgb<8.0g/dL;<4.9mmol/L;<80g/L;輸血が指示される
グレード4:生命を脅かすような重大性;緊急治療を要する
グレード5:死亡
グレード1:口腔液の増加が指示される;粘膜の乾燥;皮膚の張りの減退
グレード2:<24時間の静脈内輸液が指示される
グレード3:静脈内輸液又は入院が指示される
グレード4:生命を脅かすような重大性;緊急治療介入が指示される
グレード5:死亡
グレード1:クレアチニンレベルが>0.3mg/dL増加;クレアチニンがベースラインの1.5〜2.0倍に増加。
グレード2:クレアチニンがベースラインの2〜3倍に増加。
グレード3:クレアチニンがベースラインよりも>3倍又は>4.0mg/dL増加;入院が指示される
グレード4:生命を脅かすような重大性;緊急治療介入が指示される
グレード5:死亡
グレード1:<LLN−75,000/mm3;<LLN−75.0×109/L
グレード2:<75,000〜50,000/mm3;<75.0〜50.0×109/L
グレード3:<50,000〜25,000/mm3;<50.0−25.0×109/L
グレード4:<25,000/mm3;<25.0×109/L
グレード5:該当なし
切除不能の進行性又は転移性腎細胞癌(RCC)を有する対象において、単独で又はエベロリムスと組み合わせて投与されるレンバチニブの安全性及び効力を決定するために、多施設、無作為抽出、非盲検での治験を行った。治験は、1b相の用量の所見及び2相の部分からなった。2相の部分には、過去に1回のVEGF標的治療を受けた後、切除不能進行性又は転移性RCCを有する合計153人の患者が登録した。患者らは、中でも、主要な明細胞RCCの組織学的確認、固形腫瘍における応答評価基準(Response Evaluation Criteria in Solid Tumors)バージョン1.1(RECIST)による疾患進行の放射線写真の証拠、過去の1回のVEGF標的療法、及び米国東海岸癌臨床試験グループ(ECOG)の一般状態0又は1を有していなければならなかった。
以下に記載されている安全性データは、実施例1に記載の治験由来のものであり、これは、切除不能進行性又は転移性の腎細胞癌(RCC)を有する無作為抽出の(1:1:1)患者へのレンビマ(登録商標)18mg+エベロリムス5mg(n=51)、レンビマ(登録商標)24mg(n=52)、又はエベロリムス10mg(n=50)の1日1回の投与であった。平均治療期間は、レンビマ(登録商標)+エベロリムスについて7.6カ月、レンビマ(登録商標)について7.4カ月、及びエベロリムスについて4.1カ月であった。この治験で、レンビマ(登録商標)+エベロリムスの投与を受けた51人の患者の平均年齢は61才であり、69%は男性であり、98%は白人であった。
実施例1に記載されている治験において、高血圧は、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群の患者の43%(グレード3又はグレード4の高血圧の発症率は14%)、レンビマ(登録商標)治療群の患者の48%(グレード3又はグレード4の高血圧の発症率は17%)、及びエベロリムス治療群の患者の10%(グレード3又はグレード4の高血圧の発症率は2%)において報告された。
実施例1に記載の治験では、駆出率及び心不全の減少が、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群の患者の4%(グレード3、2%)、レンビマ(登録商標)治療群の患者の8%(グレード3、2%)、及びエベロリムス治療群の患者の4%(グレード3、2%)において報告された。
上に記載の治験では、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群において動脈血栓塞栓症は観察されなかった。レンビマ(登録商標)治療群の患者の8%(8%はグレード3又はそれ超)及びエベロリムス治療群の患者の6%(4%はグレード3又はそれ超)が、動脈血栓塞栓症を報告した。
上に記載されているRCC治験では、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群の患者の4%、レンビマ(登録商標)治療群の患者の4%、及びエベロリムス治療群の患者の2%が、グレード3又はそれ超のアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)の増加を経験した。レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群の患者の4%、レンビマ(登録商標)治療群の患者の4%、及びエベロリムス治療群の0%の患者が、グレード3又はそれ超のアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)の増加を経験した。
このRCC治験では、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群の患者の24%(4%はグレード3又はそれ超)、レンビマ(登録商標)治療群の患者の31%(19%はグレード3又はそれ超)、及びエベロリムス治療群の患者の14%(2%はグレード3又はそれ超)において、タンパク質尿が報告された。
腎臓の機能障害の事象は、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群の18%、レンビマ(登録商標)治療群の15%、及びエベロリムス治療群の12%において報告された。グレード3又はそれ超の腎不全又は腎機能障害の発症率は、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群において8%であり、レンビマ(登録商標)治療群において6%であり、エベロリムス治療群において2%であった。グレード3又はそれ超の下痢は、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群の患者の22%、レンビマ(登録商標)治療群の患者の12%及びエベロリムス治療群の患者の2%において報告された。
RCC治験において、胃腸穿孔又は胃腸瘻孔の事象は、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群の患者の2%、レンビマ(登録商標)治療群の患者の6%、及びエベロリムス治療群の患者の0%において報告された。
上に記載の治験において、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群とレンビマ(登録商標)治療群の両方で、患者の6%においてQT/QTc間隔延長が報告された。いずれの群でもグレード3又はそれ超の事象は報告されなかった。エベロリムス治療群では、QT/QTc間隔延長が生じたという報告はなかった。
RCC治験において、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群の患者の6%、レンビマ(登録商標)治療群の患者の0%、及びエベロリムス治療群の患者の2%が、グレード3又はそれ超の低カルシウム血症を経験した。
RCC治験では、レンビマ(登録商標)+エベロリムス又はレンビマ(登録商標)単剤療法のいずれかを受けた103人に1人が、可逆性後頭葉白質脳症(RPLS)を経験した。
RCC治験では、出血事象は、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群の患者の33%において発生し(8%はグレード3又はそれ超であった)、最も頻繁に報告された出血事象は鼻血であった(グレード1だけで18%)。出血事象による治療の中断は、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群の患者の4%において発生した。レンビマ(登録商標)治療群では、出血事象は患者の29%において発生し(2%はグレード3又はそれ超であった)、最も頻繁に報告された出血事象は鼻血であった(グレード1だけで8%)。出血事象による中断は、レンビマ(登録商標)治療群の患者の2%において発生した。レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群では致死性脳溢血の1つの症例があり、レンビマ(登録商標)治療群では致死性脳内出血の1つの症例があった。エベロリムス治療群では、出血事象は、患者の28%において発生し(2%はグレード3又はそれ超であった)、最も頻繁に報告された出血事象は鼻血であった(グレード1だけで20%、グレード2だけで4%)。エベロリムス治療群では、出血事象による中断はなかった。
RCC治験では、甲状腺機能低下症は、レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群の患者の24%、レンビマ(登録商標)治療群の患者の37%、及びエベロリムス治療群の患者の2%に発生した。レンビマ(登録商標)+エベロリムス治療群における甲状腺機能低下症のすべての事象はグレード1又は2のものであった。
動物再生実験からのその作用機序及びデータに基づき、レンビマ(登録商標)は、妊婦に投与した場合、胎児に害を及ぼす可能性がある。動物再生実験では、器官形成中の、推奨ヒト用量未満の用量のレンバチニブの経口投与は、ラット及びウサギにおいて、胎仔毒性、胎児毒性、及び奇形発生をもたらした。
本出願は、米国特許仮出願第62/322,916号、及び日本特許出願特開2016−081787号公報に基づく優先権を主張し、これらは両方とも2016年に4月15日に出願され、両方の内容がそれら全体において本明細書で参照により組み込まれる。
本発明についてその詳細な説明と併せて記載してきたが、以上の記載は、例示することを意図し、添付の請求項の範囲により定義されている本発明の範囲を限定することを意図するものではない。他の態様、利点及び修正は、以下の請求項の範囲内にある。
Claims (69)
- 腎細胞癌を治療する方法であって、
腎細胞癌を有するヒト対象に、
(i)18mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、
(ii)5mg/日の用量のエベロリムスと
を含む、第1の用法を投与するステップを含み、
前記ヒト対象が、前記第1の用法での治療中、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示し、
(a)前記第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、前記第1の用法の投与を終結させ、前記ヒト対象に、14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第2の用法を投与するステップであって、前記ヒト対象が、前記第2の用法での治療中、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す、ステップと、
(b)前記第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、前記第2の用法の投与を終結させ、前記ヒト対象に、10mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第3の用法を投与するステップであって、前記ヒト対象が、前記第3の用法での治療中、第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す、ステップと、
(c)前記第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、前記第3の用法の投与を終結させ、前記ヒト対象に、8mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第4の用法を投与するステップと
をさらに含む、方法。 - 前記第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又はベースラインに解消されるまで、前記第2の用法が開始されず、
前記第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又はベースラインに解消されるまで、前記第3の用法が開始されず、
前記第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又はベースラインに解消されるまで、前記第4の用法が開始されない、請求項1に記載の方法。 - 前記第1、第2及び第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常のそれぞれの医学的対応が、前記有害反応又は臨床検査値異常が始まった時点で投与されていた用法の投与を終結させる前に開始される、請求項1に記載の方法。
- 前記第1、第2及び第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常のそれぞれの医学的対応が、前記有害反応又は臨床検査値異常がグレード0〜1又はベースラインに解消された後に生じる用法の投与開始前に開始される、請求項2に記載の方法。
- 前記第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常が、前記第2及び/又は第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常と同じである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常が、前記第2及び/又は第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常とは異なる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
- 前記グレード2又はグレード3の有害反応が、グレード3の高血圧、グレード2の高血圧、グレード3の心機能不全、グレード2の心機能不全、グレード3の動脈血栓塞栓症、グレード2の動脈血栓塞栓症、グレード3のタンパク質尿、グレード2のタンパク質尿、グレード3の腎不全又は腎機能障害、グレード2の腎不全又は腎機能障害、グレード3の下痢、グレード2の下痢、グレード3の消化管穿孔又は消化管瘻、グレード2の消化管穿孔又は消化管瘻、グレード3の嘔吐、グレード2の嘔吐、グレード3の食欲減退、グレード2の食欲減退、グレード3の疲労、グレード2の疲労、グレード3の悪心、グレード2の悪心、グレード3の咳嗽、グレード2の咳嗽、グレード3の体重減少、グレード2の体重減少、グレード3の脱水、グレード2の脱水、グレード3の血小板減少症、グレード2の血小板減少症、グレード3の貧血、グレード2の貧血、グレード3の急性腎不全、グレード2の急性腎不全、グレード3のQT/QTc間隔延長、グレード2のQT/QTc間隔延長、グレード3の可逆性後頭葉白質脳症(RPLS)、グレード2のRPLS、グレード3の出血事象、グレード2の出血事象、グレード3の甲状腺機能亢進、及びグレード2の甲状腺機能亢進からなる群から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記グレード2又はグレード3の有害反応が、グレード3の下痢、グレード2の下痢、グレード3の嘔吐、グレード2の嘔吐、グレード3の悪心、グレード2の悪心、グレード3のタンパク質尿、及びグレード2のタンパク質尿からなる群から選択される、請求項7に記載の方法。
- 前記グレード4の臨床検査値異常が、グレード4のアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加、グレード4のアラニンアミノトランスフェラーゼ増加、グレード4のアルカリホスファターゼ増加、グレード4の高カリウム血症、グレード4の低カリウム血症、グレード4の低ナトリウム血症、グレード4の低カルシウム血症、グレード4の低リン酸血症、グレード4の高血糖、グレード4の高トリグリセリド血症、グレード4のコレステロール増加、グレード4のリパーゼ増加、グレード4のヘモグロビン減少、グレード4の血小板数減少、及びグレード4のリンパ球数減少からなる群から選択される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第2の用法、前記第3の用法、及び前記第4の用法のそれぞれが、エベロリムスの投与に伴う有害反応又は毒性が解消するまで開始されない、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第2の用法、前記第3の用法、及び前記第4の用法のそれぞれが、5mg/日の用量のエベロリムスを含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第2の用法、前記第3の用法、及び前記第4の用法のそれぞれが、5mg/隔日の用量のエベロリムスを含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
- レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩が、カプセル剤として製剤化されている、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
- エベロリムスが錠剤として製剤化されている、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
- レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩及びエベロリムスが、前記ヒト対象に経口的に投与される、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ヒト対象が、過去に血管内皮増殖因子(VEGF)標的療法を受けたことがある、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
- レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩及びエベロリムスが1日1回投与される、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
- レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩及びエベロリムスが、少なくとも28週間、少なくとも56週間、少なくとも84週間、少なくとも112週間、少なくとも140週間、又は少なくとも168週間の間、1日1回投与される、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
- 前記腎細胞癌が切除不能な進行型腎細胞癌である、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
- 前記腎細胞癌が転移性腎細胞癌である、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
- 前記腎細胞癌が進行型腎細胞癌である、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
- レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩がレンバチニブメシル酸塩である、請求項1〜21のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ヒト対象が高いMSKCCリスクスコアを有する、請求項1〜22のいずれか一項に記載の方法。
- 腎細胞癌を治療する方法であって、
腎細胞癌及び重症の腎機能障害又は重症の肝機能障害を有するヒト対象に、
(i)14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、
(ii)2.5mg/日の用量のエベロリムスと
を含む、第1の用法を投与するステップを含み、
前記ヒト対象が、前記第1の用法での治療中、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示し、
(a)前記第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、前記第1の用法の投与を終結させ、前記ヒト対象に、10mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第2の用法を投与するステップであって、前記ヒト対象が、前記第2の用法での治療中、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す、ステップと、
(b)前記第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、前記第2の用法の投与を終結させ、前記ヒト対象に、8mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第3の用法を投与するステップであって、前記ヒト対象が、前記第3の用法での治療中、第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す、ステップと、
(c)前記第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、前記第3の用法の投与を終結させ、前記ヒト対象に、6mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第4の用法を投与するステップと
をさらに含む、方法。 - 前記ヒト対象が、重症の腎機能障害を有し、Cockcroft−Gault式で計算した場合、30mL/分未満のクレアチニンクリアランス[CLcr]を有する、請求項24に記載の方法。
- 前記ヒト対象が、重症の肝機能障害を有し、Child−PughクラスCに分類された肝疾患を有する、請求項24に記載の方法。
- 前記第2の用法、前記第3の用法、及び前記第4の用法のそれぞれが、2.5mg/日の用量のエベロリムスを含む、請求項24〜26のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第2の用法、前記第3の用法、及び前記第4の用法のそれぞれが、2.5mg/隔日の用量のエベロリムスを含む、請求項24〜26のいずれか一項に記載の方法。
- 腎細胞癌を治療する方法であって、
腎細胞癌を有するヒト対象に、
(i)14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、
(ii)5mg/日の用量のエベロリムスと
を含む、第1の用法を投与するステップを含み、
前記ヒト対象が、前記第1の用法での治療中、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示し、
(a)前記第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、前記第1の用法の投与を終結させ、前記ヒト対象に、10mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第2の用法を投与するステップであって、前記ヒト対象が、前記第2の用法での治療中、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す、ステップと、
(b)前記第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、前記第2の用法の投与を終結させ、前記ヒト対象に、8mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第3の用法を投与するステップであって、前記ヒト対象が、前記第3の用法での治療中、第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す、ステップと、
(c)前記第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、前記第3の用法の投与を終結させ、前記ヒト対象に、4mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第4の用法を投与するステップと
をさらに含む、方法。 - 前記第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又はベースラインに解消されるまで、前記第2の用法が開始されず、
前記第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又はベースラインに解消されるまで、前記第3の用法が開始されず、
前記第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又はベースラインに解消されるまで、前記第4の用法が開始されない、請求項29に記載の方法。 - 前記第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又は許容されるグレード2に解消されるまで、前記第2の用法が開始されず、
前記第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又は許容されるグレード2に解消されるまで、前記第3の用法が開始されず、
前記第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又は許容されるグレード2に解消されるまで、前記第4の用法が開始されない、請求項29に記載の方法。 - 前記第1、第2及び第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常のそれぞれの医学的対応が、前記有害反応又は臨床検査値異常が始まった時点で投与されていた用法の投与を終結させる前に開始される、請求項29に記載の方法。
- 前記第1、第2及び第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常のそれぞれの医学的対応が、前記有害反応又は臨床検査値異常がグレード0〜1又はベースラインに解消された後に生じる用法の投与を開始する前に開始される、請求項30に記載の方法。
- 前記第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常が、前記第2及び/又は第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常と同じである、請求項29〜33のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常が、前記第2及び/又は第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常とは異なる、請求項29〜33のいずれか一項に記載の方法。
- 前記グレード2又はグレード3の有害反応が、グレード3の高血圧、グレード2の高血圧、グレード3の心機能不全、グレード2の心機能不全、グレード3の動脈血栓塞栓症、グレード2の動脈血栓塞栓症、グレード3のタンパク質尿、グレード2のタンパク質尿、グレード3の腎不全又は腎機能障害、グレード2の腎不全又は腎機能障害、グレード3の下痢、グレード2の下痢、グレード3の消化管穿孔又は消化管瘻、グレード2の消化管穿孔又は消化管瘻、グレード3の嘔吐、グレード2の嘔吐、グレード3の食欲減退、グレード2の食欲減退、グレード3の疲労、グレード2の疲労、グレード3の悪心、グレード2の悪心、グレード3の咳嗽、グレード2の咳嗽、グレード3の体重減少、グレード2の体重減少、グレード3の脱水、グレード2の脱水、グレード3の血小板減少症、グレード2の血小板減少症、グレード3の貧血、グレード2の貧血、グレード3の急性腎不全、グレード2の急性腎不全、グレード3のQT/QTc間隔延長、グレード2のQT/QTc間隔延長、グレード3の可逆性後頭葉白質脳症(RPLS)、グレード2のRPLS、グレード3の出血事象、グレード2の出血事象、グレード3の甲状腺機能亢進、及びグレード2の甲状腺機能亢進からなる群から選択される、請求項29〜35のいずれか一項に記載の方法。
- 前記グレード2又はグレード3の有害反応が、グレード3の下痢、グレード2の下痢、グレード3の嘔吐、グレード2の嘔吐、グレード3の悪心、グレード2の悪心、グレード3のタンパク質尿、及びグレード2のタンパク質尿からなる群から選択される、請求項36に記載の方法。
- 前記グレード4の臨床検査値異常が、グレード4のアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加、グレード4のアラニンアミノトランスフェラーゼ増加、グレード4のアルカリホスファターゼ増加、グレード4の高カリウム血症、グレード4の低カリウム血症、グレード4の低ナトリウム血症、グレード4の低カルシウム血症、グレード4の低リン酸血症、グレード4の高血糖、グレード4の高トリグリセリド血症、グレード4のコレステロール増加、グレード4のリパーゼ増加、グレード4のヘモグロビン減少、グレード4の血小板数減少、及びグレード4のリンパ球数減少からなる群から選択される、請求項29〜37のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第2の用法、前記第3の用法、及び前記第4の用法のそれぞれが、エベロリムスの投与に伴う有害反応又は毒性が解消されるまで開始されない、請求項29〜38のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第2の用法、前記第3の用法、及び前記第4の用法のそれぞれが、5mg/日の用量のエベロリムスを含む、請求項29〜39のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第2の用法、前記第3の用法、及び前記第4の用法のそれぞれが、5mg/隔日の用量のエベロリムスを含む、請求項29〜39のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第2の用法が5mg/日の用量のエベロリムスを含み、前記第3の用法が5mg/隔日の用量のエベロリムスを含み、前記第4の用法がエベロリムスなしか、又は5mg/隔日の用量のエベロリムスを含む、請求項29〜39のいずれか一項に記載の方法。
- 腎細胞癌を治療する方法であって、
腎細胞癌を有するヒト対象に、
(i)14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、
(ii)5mg/日の用量のエベロリムスと
を含む、第1の用法を投与するステップであって、前記ヒト対象が、前記第1の用法での治療期間中、忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常を示さない、ステップと、
前記治療期間後、前記第1の用法の投与を終結させ、前記ヒト対象に、
(i)18mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩と、
(ii)5mg/日の用量のエベロリムスと
を含む、第2の用法を投与するステップと
を含む、方法。 - 前記ヒト対象が、前記第2の用法での治療中、第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示し、
(a)前記第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、前記第2の用法の投与を終結させ、前記ヒト対象に、14mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第3の用法を投与するステップであって、前記ヒト対象が、前記第3の用法での治療中、第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す、ステップと、
(b)前記第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、前記第3の用法の投与を終結させ、前記ヒト対象に、10mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第4の用法を投与するステップであって、前記ヒト対象が、前記第4の用法での治療中、第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生を示す、ステップと、
(c)前記第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常の発生後、前記第4の用法の投与を終結させ、前記ヒト対象に、8mg/日の用量のレンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩を含む第5の用法を投与するステップと
をさらに含む、請求項43に記載の方法。 - 前記第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常が、グレード0〜1又はベースラインに解消されるまで、前記第3の用法が開始されず、
前記第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又はベースラインに解消されるまで、前記第4の用法が開始されず、
前記第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又はベースラインに解消されるまで、前記第5の用法が開始されない、請求項44に記載の方法。 - 前記第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又は許容されるグレード2に解消されるまで、前記第3の用法が開始されず、
前記第2の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又は許容されるグレード2に解消されるまで、前記第4の用法が開始されず、
前記第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常がグレード0〜1又は許容されるグレード2に解消されるまで、前記第5の用法が開始されない、請求項44に記載の方法。 - 前記第1、第2及び第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常のそれぞれの医学的対応が、前記有害反応又は臨床検査値異常が始まった時点で投与されていた用法の投与を終結させる前に開始される、請求項44に記載の方法。
- 前記第1、第2及び第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常のそれぞれの医学的対応が、前記有害反応又は臨床検査値異常がグレード0〜1又はベースラインに解消された後に生じる用法の投与を開始する前に開始される、請求項45に記載の方法。
- 前記第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常が、前記第2及び/又は第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常と同じである、請求項44〜48のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第1の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常が、前記第2及び/又は第3の持続性のある忍容性がないグレード2若しくはグレード3の有害反応又はグレード4の臨床検査値異常と異なる、請求項44〜48のいずれか一項に記載の方法。
- 前記グレード2又はグレード3の有害反応が、グレード3の高血圧、グレード2の高血圧、グレード3の心機能不全、グレード2の心機能不全、グレード3の動脈血栓塞栓症、グレード2の動脈血栓塞栓症、グレード3のタンパク質尿、グレード2のタンパク質尿、グレード3の腎不全又は腎機能障害、グレード2の腎不全又は腎機能障害、グレード3の下痢、グレード2の下痢、グレード3の消化管穿孔又は消化管瘻、グレード2の消化管穿孔又は消化管瘻、グレード3の嘔吐、グレード2の嘔吐、グレード3の食欲減退、グレード2の食欲減退、グレード3の疲労、グレード2の疲労、グレード3の悪心、グレード2の悪心、グレード3の咳嗽、グレード2の咳嗽、グレード3の体重減少、グレード2の体重減少、グレード3の脱水、グレード2の脱水、グレード3の血小板減少症、グレード2の血小板減少症、グレード3の貧血、グレード2の貧血、グレード3の急性腎不全、グレード2の急性腎不全、グレード3のQT/QTc間隔延長、グレード2のQT/QTc間隔延長、グレード3の可逆性後頭葉白質脳症(RPLS)、グレード2のRPLS、グレード3の出血事象、グレード2の出血事象、グレード3の甲状腺機能亢進、及びグレード2の甲状腺機能亢進からなる群から選択される、請求項44〜50のいずれか一項に記載の方法。
- 前記グレード2又はグレード3の有害反応が、グレード3の下痢、グレード2の下痢、グレード3の嘔吐、グレード2の嘔吐、グレード3の悪心、グレード2の悪心、グレード3のタンパク質尿、及びグレード2のタンパク質尿からなる群から選択される、請求項51に記載の方法。
- 前記グレード4の臨床検査値異常が、グレード4のアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加、グレード4のアラニンアミノトランスフェラーゼ増加、グレード4のアルカリホスファターゼ増加、グレード4の高カリウム血症、グレード4の低カリウム血症、グレード4の低ナトリウム血症、グレード4の低カルシウム血症、グレード4の低リン酸血症、グレード4の高血糖、グレード4の高トリグリセリド血症、グレード4のコレステロール増加、グレード4のリパーゼ増加、グレード4のヘモグロビン減少、グレード4の血小板数減少、及びグレード4のリンパ球数減少からなる群から選択される、請求項44〜52のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第2の用法、前記第3の用法、及び前記第4の用法のそれぞれが、エベロリムスの投与に伴う有害反応又は毒性が解消されるまで開始されない、請求項44〜53のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第2の用法、前記第3の用法、及び前記第4の用法のそれぞれが、5mg/日の用量のエベロリムスを含む、請求項44〜54のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第2の用法、前記第3の用法、及び前記第4の用法のそれぞれが、5mg/隔日の用量のエベロリムスを含む、請求項44〜54のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第2の用法が5mg/日の用量のエベロリムスを含み、前記第3の用法が5mg/隔日の用量のエベロリムスを含み、前記第4の用法がエベロリムスを含まないか又は5mg/隔日の用量のエベロリムスを含む、請求項44〜54のいずれか一項に記載の方法。
- 前記第1の用法での治療期間が28日を含む、請求項43〜57のいずれか一項に記載の方法。
- レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩がカプセル剤として製剤化されている、請求項29〜58のいずれか一項に記載の方法。
- エベロリムスが錠剤として製剤化されている、請求項29〜59のいずれか一項に記載の方法。
- レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩及びエベロリムスが、前記ヒト対象に経口的に投与される、請求項29〜60のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ヒト対象が、過去に血管内皮増殖因子(VEGF)標的療法を受けたことがある、請求項29〜61のいずれか一項に記載の方法。
- レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩及びエベロリムスが1日1回投与される、請求項29〜62のいずれか一項に記載の方法。
- レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩及びエベロリムスが、少なくとも28週間、少なくとも56週間、少なくとも84週間、少なくとも112週間、少なくとも140週間、又は少なくとも168週間の間、1日1回投与される、請求項29〜62のいずれか一項に記載の方法。
- 前記腎細胞癌が切除不能進行型腎細胞癌である、請求項29〜64のいずれか一項に記載の方法。
- 前記腎細胞癌が転移性腎細胞癌である、請求項29〜64のいずれか一項に記載の方法。
- 前記腎細胞癌が進行型腎細胞癌である、請求項29〜64のいずれか一項に記載の方法。
- レンバチニブ又は薬学的に許容されるその塩がレンバチニブメシル酸塩である、請求項29〜67のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ヒト対象が高いMSKCCリスクスコアを有する、請求項29〜68のいずれか一項に記載の方法。
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