JP2019501943A - 軟骨細胞または軟骨型細胞を再生するための細胞混成物 - Google Patents

軟骨細胞または軟骨型細胞を再生するための細胞混成物 Download PDF

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Abstract

【課題】本開示は、それを必要とする個体の椎間板を修復および/または再生するための方法および組成物を提供すること。
【解決手段】ある特定の実施形態において、例えば、変性した椎間板を有することが公知であるまたは有する疑いがある、または有するリスクがある個体は、髄核細胞、髄核由来の1つまたは複数の成分、髄核細胞から生成される馴化培地の治療有効量を提供され、さらに線維芽細胞、多血小板血漿(PRP)、SOX9(タンパク質または核酸)および/またはTie2+細胞を提供されてもよい。
【選択図】なし

Description

本出願は、2016年1月14日出願の米国特許仮出願第62/278,635号および2016年10月27日出願の米国特許仮出願第62/413,587号の優先権を主張し、その両方の出願は、その全体を参照により本明細書に組み込む。
本発明は、少なくとも医学、手術、解剖学、生物学、細胞生物学および/または分子生物学の分野に一般に関する。特定の態様において、本発明は脊椎円板修復の分野に関する。より具体的には、本発明の分野は、軟骨細胞または他の軟骨型細胞を再生するために細胞治療を使用することに関する。
一般に、軟骨は、一度損傷を受けたら自然に再生されない組織である。近年では、研究室において損傷組織の一部を再生することによって損傷を受けた生物組織を再建する試みがなされている。「組織工学」と定義されるこの手法は、大きな注目を集めている。
組織工学は、生物組織と特異的に相互作用する能力がある生体適合性材料を開発して、機能的組織等価物を産生することを含む。組織工学には、個体から所望の組織を採集し、組織検体、増殖細胞から細胞を単離し、同じ個体または異なる個体へとそれらの細胞を再導入するという基本的な概念がある。他の態様において、in vivoで所望の細胞を誘引または生成する能力がある遺伝子治療が利用される。
線維芽細胞は、軟骨細胞または軟骨型細胞の再生に使用されてきた。例えば、線維芽細胞は、機械的応力がかかっている低酸素環境において軟骨細胞への分化を誘導することが証明されている。しかしながら、この混合物へ追加の細胞型を使用することを支持する現在の科学的な証拠は存在しない。
椎間板変性
毎年6500万人以上のアメリカ人が、腰部の痛みに悩まされている。50歳までに、集団の85%が、椎間板変性の徴候を示すことになる。脊柱の変性椎間板疾患(DDD)または変形性脊椎症としばしば呼ばれる椎間板の変性は、脊柱下部に良く見られる障害である。椎間板変性は、腰部脊椎管狭窄(脊髄および神経根を収納する脊椎管の狭窄)、脊椎前方すべり症(椎間板および椎骨の前方へのずれ)および脊椎後方すべり症(椎間板および椎骨の後方へのずれ)などの障害に至り得る。DDDは、痛みを伴い、生活の質に大きな影響を及ぼし得る変性状態である。
加齢は、椎間板変性の最も一般的な原因である。身体が年をとるにつれて、脊柱中の椎間板は、椎間板を生存可能にする重要な細胞を失い、水分を失い、または乾燥し、椎骨間の緩衝装置として作用する能力を失う。脊柱を構成する骨および靭帯も、柔軟性がなくなり、肥厚する。筋肉とは異なり、椎間板への血液供給は極めて少ないなので、椎間板は、それ自身を治癒または修復する能力を欠いている。例えば、DDDは、時には腰まわりに放散する慢性腰痛、または歩行時に臀部もしくは大腿にうずくような痛みをもたらすことがある。
なぜ一部の変性椎間板には痛みがあり、一部にないのかは、明らかでない。一部の人々は、他者よりも、線維輪または椎間板の外層内により深く通る神経終末部を有し、このことが椎間板を痛みの発生源によりなりやすくしている。座骨神経痛または腰痛として公知の下肢に放散する痛みは、内部の椎間板材料または髄核、また神経を圧迫する炎症物質に遭遇する神経根の結果である。これらの状態は、重度の下肢の痛み、立っていることおよび歩行の困難、ならびに下肢の脱力または麻痺などの症状を引き起こし得る。DDDは、慢性消耗性状態に至る場合があり、人間の生活の質に重大な悪影響がある場合もある。DDDが重度の場合、従来の非手術的処置はしばしば効果がない。
損傷を受けたまたは疾患のある脊椎円板において完全な組織機能を復元することは、難題である。人工椎間板交換または核置換のような従来の方法があるとはいえ、これらの治療法に関連する多くの弱点がまだ存在する。例えば人工椎間板交換は、カスケード効果として公知の、患部の上下にある他の椎骨へ機械的応力が移動および転移する傾向があり得る。
本開示は、例えば成功裏に脊椎円板を修復および/または再生するための効果的かつ単純な方法ならびに組成物に関する。
例えば本開示の実施形態は、ヒト、イヌ、ネコまたはウマなどの哺乳動物個体において関節を修復するための方法および組成物に関する。関節は、任意の種類のものであってよいが、特定の実施形態において、関節は脊椎円板である、ただし、哺乳動物個体において複数の脊椎円板が、同時にまたは異なる時に処置されてもよい。本開示の方法および組成物は、例えば、関節の組織もしくは他の物体を修復および/または再生するために、脊索細胞、小さい軟骨細胞様細胞、コラーゲン(II型コラーゲンならびに/またはコラーゲンI、V、VI、IXおよびXII型など)原線維、および/またはプロテオグリカン(アグリカンなど)など1つまたは複数の髄核成分を利用する。
本開示は、それを必要とする哺乳動物の関節(脊椎円板を含む)に、同種異系、自家または異種細胞(髄核細胞など)、および/またはそれらの馴化培地を治療のために送達する(例えば、注射または手術部位を介する開口適用による)ことに関する。一部の実施形態において、髄核細胞(髄核細胞に分化できる細胞に加えて、または別法として)は、1つまたは複数の他の治療剤と共に提供される。1つまたは複数の他の治療剤は、任意の種類のものであってもよいが、特定の実施形態において、薬剤は、細胞、タンパク質、核酸(コード配列、miRNA、mRNA、DNA、shRNA、siRNA、その組合せ、などを含める)、小分子またはその組合せである。1つまたは複数の他の治療剤は、髄核由来成分であってもよくまたはなくてもよい。
特定の実施形態において、関節に提供される治療剤(髄核細胞または髄核由来の1つまたは複数の成分に加えて)は、小分子、発現可能な核酸、ペプチド、タンパク質またはその組合せである。各種の核酸、ペプチドおよび/またはタンパク質が、細胞と一緒に提供され得るが、特定の実施形態において、核酸、ペプチドまたはタンパク質は、Sox9および/もしくは多血小板血漿(PRP)ならびに/または軟骨の修復および/もしくは再生を助ける他の核酸、ペプチドもしくはタンパク質を含む。特定の実施形態において、髄核細胞および/または髄核細胞に分化することができる細胞は、栄養マトリックス(nutrient matrix)または血管有り無しを含めて、NPの1つまたは複数の成分(脊索細胞および/またはTie2+細胞など)に加えて提供される。
ある特定の実施形態において、本開示は、少なくとも1つの軟骨形成混合物の送達を使用して、例えば脊椎円板中の軟骨(関節内など)または他の軟骨を生物学的に修復するための方法および組成物に関する。特定の実施形態において、この治療は、軟骨回復のためのin vivoワークステーションとして作用することができる。一部の事例において、1つまたは複数の細胞および/または他の治療剤が、不活性デバイスと共に提供される。不活性デバイスは、任意の種類のものであってよいが、特定の実施形態において、不活性デバイスは、2枚の一般に同心円状の空気で膨らませる膜を含む構造を含む。1つもしくは複数の細胞および/または他の治療剤は、足場と共に個体に提供されてもよくまたはされなくてもよい。
本開示は、健康な椎間板由来の細胞混成物の有効量を提供することによって、個体において老化した椎間板の状態を改善するための方法を包含する。また、より若く、より健康な椎間板中に見いだせる可能性がある細胞混成物の有効量を提供することによって、個体において老化した椎間板の状態を改善するための方法が含まれる。本開示の方法は、変性過程を発病していない人間の椎間板中に見いだせる細胞混成物の有効量を、老化した椎間板を有する個体に提供することによって、個体において老化した椎間板の状態を改善する方法を含む。本開示の一実施形態は、変性過程を発病していない1人または複数人の人間の1つまたは複数の椎間板由来の、またはその中に見いだせる細胞混成物の有効量を、老化した椎間板を有する個体に提供することによって、個体において老化した椎間板の状態を改善する方法を含む。変性過程を発病していない1人または複数人の人間の1つまたは複数の椎間板中に見いだせる細胞混成物は、髄核細胞、軟骨細胞、線維芽細胞(骨、軟骨および/または筋肉を含めた身体の結合組織由来の少なくとも皮膚線維芽細胞もしくは線維芽細胞を含める)、幹細胞および/または脂肪細胞の有効量を含むことができる。細胞混成物は、例えば、コラーゲン原線維、プロテオグリカンおよび/またはアグリカンなどの非細胞成分を含むこともできる。
本明細書で述べるように、椎間板変性の発病は、1つまたは複数の痛みの症状を含む場合があり、一部の事例において、脊柱内の変性した椎間板および/または椎間板変性から生じる脱力もしくは麻痺の放散は、椎間板中の液体の喪失および/または椎間板の外層(輪またはカプセル)における小さい裂け目もしくは亀裂(一部の事例において、椎間板内の核が、カプセルにある裂け目または亀裂を通じて外に押し出され、これにより、椎間板は、膨隆し、破壊されて中身が剥き出しになり(破裂)、または断片へと破壊される)を含み得る1つまたは複数の脊椎円板の破損を含み得る。
脊柱内の任意の椎間板が、本開示の方法で処置され得るが、特定の事例において、椎間板は、腰部(腰領域)および/または首(頸部領域)におけるものである。
特定の事例において、本方法は、1つまたは複数の組成物と共に足場を利用することができる。生物組織の再生に使用される足場は、細胞が材料の表面に付着し、3次元組織を形成できるようなマトリックスとして働く材料から構成できる。特定の実施形態において、この材料は、非毒性、生体適合性および/または生分解性であり得る。例えば上述した物理的要件を満たす最も広く使用されている生分解性ポリマーには、ポリグリコール酸(PGA)、乳酸−グリコール酸共重合体(PLGA)、ポリ−ε−カプロラクトン(PCL)、ポリアミノ酸、ポリ無水物、ポリオルトエステルなどの有機ポリマー;コラーゲン、ヒアルロン酸、アルギン酸、アガロース、キトサンなどの天然ヒドロゲル;ポリ(酸化エチレン)(PEO)、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、ポリ(アクリル酸)(PAA)、ポリ(プロピレンフマレート−エチレングリコール)共重合体[P(PF−co−EG)およびその共重合体などの合成ヒドロゲルがある。
ある特定の態様において、例えば、軟骨生成は、自家または同種異系または異種髄核細胞(または、その混合物)、軟骨細胞、線維芽細胞(骨、軟骨および/または筋肉を含めた身体の結合組織由来の少なくとも皮膚線維芽細胞もしくは線維芽細胞を含める)、幹細胞および/または脂肪細胞を使用して、少なくとも一部にはin vitroで開始することができる。任意の細胞または細胞の混合物が、関節もしくはその中にまたは関節付近へ次いで送達され得る。線維芽細胞が混合物中に存在する実施形態において、特定の実施形態において、線維芽細胞は、軟骨再生過程に捕捉されていない他の線維芽細胞を誘引することができる。特定の実施形態において、細胞または細胞の型の混合物が、1つまたは複数の他の治療剤と共に個体に提供される。送達の細胞成分は、送達の非細胞成分と同時にまたは異なる時に起こることができる。
ある特定の実施形態において、マトリックスを、遺伝子治療および/もしくは線維芽細胞および/もしくは軟骨細胞と共にin vitroまたはin vivoのいずれかで導入し、次いで播種して、軟骨再生過程に構造を提供することができる。
軟骨細胞または軟骨細胞様細胞への細胞の分化は、a)個体へ細胞を送達する前のin vitroでの細胞の分化;b)個体へ細胞を送達する前にin vitroで、さらに送達後にin vivoでの細胞の分化;および/またはc)細胞の送達後のin vivoでの分化、を含めた任意の適切な様式で起こり得る。送達は、細胞の1つまたは複数の組成物の移植を含んでもよい。一部の事例において、細胞は、遠位末端が開口している長い管がある針状の器具で個体に提供される。
本開示の実施形態は、同じ個体または同じもしくは異なる種由来の別の個体の髄核(NP)由来成分の有効量を個体の変性した椎間板に提供する工程を含む、個体のために軟骨細胞または軟骨細胞様細胞を生成する方法を含む。特定の実施形態において、NP由来成分は、脊索細胞、小さい軟骨細胞様細胞、コラーゲン原線維、プロテオグリカンおよび/またはアグリカンを含む。一部の事例において核酸、ペプチド、タンパク質、小分子またはその組合せを含む1つまたは複数の治療剤など、1つまたは複数の治療剤も、個体の変性した椎間板に提供され得る。別法として、1つまたは複数の治療剤は、個体に細胞混合物を送達する前にin vitroで細胞混合物に提供される。ある特定の実施形態において、それ自体が治療剤である核酸、ペプチドおよび/またはポリペプチドが、個体に提供されるべき細胞に送達される。
特定の実施形態において、本方法は、個体に:a)線維芽細胞;b)脊索細胞;c)Tie2+細胞;d)Tie2遺伝子産物;e)多血小板血漿(PRP);f)Sox9遺伝子産物;g)形質転換成長因子ベータ1(TGFB1);h)結合組織成長因子(CTGF);i)WNT1誘導性シグナル伝達経路タンパク質1(WISP1)、および/またはj)WISP2のうち1つまたは複数の有効量を含む1つまたは複数の組成物を提供する工程を含む。少なくとも特定の事例において、NPの細胞は、個体に提供する前にex vivoで修飾される。線維芽細胞、脊索細胞および/またはTie2+細胞を含めた本開示において使用される細胞は、ex vivoで修飾されてもよい。一部の事例において、細胞は、提供する工程の前に低酸素、機械的負荷(strain)またはその組合せに曝露される。
本開示の特定の細胞を修飾して、細胞によって特定の産物、例えばTie2遺伝子産物および/またはSox9遺伝子産物を産生する。特定の実施形態において、個体に送達される細胞は、COL1A1、COL1A2、COL2A1、COL3A1、COL4A1、COL4A2、COL4A3、COL4A4、COL4A5、COL4A6、COL5A1、COL5A2、COL5A3、COL6A1、COL6A2、COL6A3、COL6A4、COL6A5、COL7A1、COL8A1、COL8A2、COL9A1、COL9A2、COL9A3、COL10A1、COL11A1、COL11A2、COL12A1、COL13A1、COL14A1、COL15A1、COL16A1、COL17A1、COL18A1、COL19A1、COL20A1、COL21A1、COL22A1、COL23A1、COL24A1、COL25A1、COL26A1、COL27A1、COL28A1、Gata4、Mef2C、Tbx5、Sox5、Sox6、Sox9、FGFR2、VEGF、MMP14、フォークヘッド、CD10、MMP13、WNT11、BAPX1、IL−1R1、IGFBP5、MMP16、BMP2、ALK1、BMP5、IGF1、MMP13、ADAMTS5、BCL10、MCOLN2、LRRC8C、PTGFR、RLF、MATN1、PDPN、TNFRSF18、ITGA10、THBS3、SCYL1BP1、KCNT2、244533_at、ARF1、222348_at、SLC4A5、HSPC159、RHOQ、MATN3、SULT1C2、236289_at、BCL2L11、FLJ16008、KLF7、NRP2、SERPINE2、FN1、B3GNT7、ADAMTS9、ANKRD28、GALNTL2、IRAK2、SETD5、FNDC3B、B3GNT5、CYTL1、IBSP、229221_at、PET112L、EDNRA、1563414_at、OSMR、C1QTNF3、ZFYVE16、225611_at、MAST4、EDIL3、230204_at、230895_at、HAPLN1、PDLIM4、cr5q35 SQSTM1、SCUBE3、CMAH、236685_at、BMP6、ULBP2、LRP11、SOD2、SYNJ2、WTAP、HIG2、KIAA1718、FAM62B、UBE3C、TNFRSF10D、SLC25A37、ChGn、RB1CC1、C8orf72、EIF2C2、HAS2、TRPS1、WISP1、235821_at、PTK2、ZCCHC7、RPS6、GLIS3、SLC28A3、1555841_at、MGC17337、EDG2、229242_at、ITGB1、C10orf49、YME1L1、AKR1C2、CHST3、LOXL4、SFXN3、228910_at、CD44、FOSL1、RELA、MMP12、MMP13、MMP3、KIAA0999、ASAM、LOC399959、ETNK1、SOX5、CHST11、ATF1、SRGAP1、DSPG3、LOC338758、KIAA0701、SLC41A2、RHOF、FZD10、NUPL1、USP12、UFM1、LECT1、GPC6、ERO1L、BDKRB1、SEMA6D、LACTB、ARIH1、CSPG4、AGC1、LOC283824、VASN、WWP2、NOS2A、LOC201181、MSI2、PITPNC1、TGIF、1552288_at、1552289_a_at、ZNF146、RELB、MIA、ZNF160、SNX5、BMP2、RNF24、HSUP1、MATN4、BIC、RUNX1、LIF、RP4−756G23.1、RPS6KA3、TNMD、RP6−213H19.1、およびその組合せからなる群から選択される遺伝子産物を含むまたはそれを発現するように修飾される。
本開示の細胞は、個体に対して自家、同種異系または異種であり得る。
一部の実施形態において、本方法は、変性している疑いがある個体の椎間板のNP中の脊索細胞のレベルを測定することによるなど、変性した椎間板の検出をさらに含む。変性した椎間板は、構造的または非構造的に検出する(椎間板において、脊索細胞を含めた細胞のレベルを監視することによるなど)ことができる。非構造的検出は、生化学または分子手段を含み得る。変性した椎間板の状況または椎間板のNP中の脊索細胞のレベルの検出は、椎間板へ本開示の1つまたは複数の組成物を送達する前に起こってもよくまたは起こらなくてもよい。
一部の実施形態において、それを必要とする個体の脊椎円板において軟骨を修復および/または再生する方法であって、a)個体の椎間板に線維芽細胞、幹細胞、脂肪細胞またはその組合せを提供する工程と;b)個体の椎間板に髄核(NP)由来の1つまたは複数の成分を提供する工程と;c)個体の椎間板に、1)Tie2+細胞;2)Tie2遺伝子産物;3)多血小板血漿(PRP);4)PRP+細胞;5)Sox9遺伝子産物;6)Sox9+遺伝子産物;7)TGFB1遺伝子産物;8)TGFB1+細胞;9)CTGF遺伝子産物;10)CTGF+細胞;11)WISP1遺伝子産物;12)WISP1+細胞;13)WISP2遺伝子産物;および/または14)WISP2+細胞のうち1つまたは複数を提供する工程とを含む方法が、存在する。特定の実施形態において、NPの1つまたは複数の成分は、脊索細胞、小さい軟骨細胞様細胞、コラーゲン原線維および/またはアグリカンを含む。特定の事例において、工程a)は、工程b)および/またはc)の前に行われる。
別の実施形態において、それを必要とする個体の脊椎円板において軟骨を修復および/または再生する方法であって、a)、b)および/またはc)に挙げた組成物のうち1つまたは複数を、a)、b)および/またはc)に挙げた組成物の別の1つまたは複数と組み合わせて、a)線維芽細胞、幹細胞、脂肪細胞またはその組合せ;b)髄核(NP)由来の1つまたは複数の成分;c)1)Tie2+細胞;2)Tie2遺伝子産物;3)多血小板血漿(PRP);4)PRP+細胞;5)Sox9遺伝子産物;6)Sox9+細胞;7)TGFB1遺伝子産物;8)TGFB1+細胞;9)CTGF遺伝子産物;10)CTGF+細胞;11)WISP1遺伝子産物;12)WISP1+細胞;13)WISP2遺伝子産物;および/または14)WISP2+細胞のうち1つまたは複数の混合物を作製する工程と;個体に混合物を提供する工程とを含む方法が存在する。特定の態様において、混合物は、in vitroで生成されるまたはin vivoで生成される。特定の事例において、混合物は、注射または開口切開を介する挿入によって個体に送達される。
特定の実施形態において、例えば本開示の方法は、変性椎間板がある個体を含めて、それを必要とする個体に脊索細胞および/または脊索細胞馴化培地の治療有効量を送達する工程を含む。特定の実施形態において、例えば、脊索細胞馴化培地またはそれ由来の1つまたは複数の成分に加えて、個体は、脊索細胞、小さい軟骨細胞様細胞、コラーゲン原線維、プロテオグリカンおよび/またはアグリカンの有効量を提供される。脊索細胞馴化培地は、個体において変性椎間板を再生するまたはその一部を再生するまたは軟骨細胞もしくは軟骨細胞様細胞を生成する。個体に脊索細胞馴化培地を提供する工程は、変性椎間板を処置し、変性椎間板を後退させ、変性椎間板を防止し、または変性椎間板のさらなる悪化を防止することができる。特定の実施形態において、脊索細胞馴化培地は無血清である。特定の実施形態において、脊索細胞および/または脊索細胞馴化培地由来の1つまたは複数の成分は、形質転換成長因子ベータ1(TGFB1)、結合組織成長因子(CTGF、CCN2とも呼ばれる)、WNT1誘導性シグナル伝達経路タンパク質1(WISP1)および/またはWISP2を含む。一部の事例において、個体に脊索細胞および/または脊索細胞馴化培地を送達するのに加えてもしくはその代わりに、個体にタンパク質形態もしくは核酸形態のいずれかでTGFB1、CTGF、WISP1および/またはWISP2を送達することができる。脊索細胞および/もしくは脊索細胞馴化培地ならびに/またはTGFB1、CTGF、WISP1および/もしくはWISP2の送達により、そのような送達がない場合の脊索細胞および/または幹細胞の喪失と比較して、髄核において脊索細胞および/または幹細胞が保持される。
個体は、治療用組成物の複数回投与を受けることができ、個別投与は、別の数日、数週、数月および/または数年内など任意の時間間隔で送達することができる。個体は、異なる経路によって本開示の複数の治療用組成物の投与を受けることができる。一部の事例において、変性した椎間板の1つまたは複数の症状を依然として有する個体は、本開示の1つまたは複数の治療用組成物を提供される。特定の事例において、個体は、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75歳、その他など特定の年齢からの開始で本開示の1つまたは複数の治療用組成物の有効量を提供される。特定の態様において、個体について変性した椎間板の1つまたは複数の症状が検出されたか否かを問わず、変性した椎間板になりやすい個体は、本開示の1つまたは複数の治療用組成物の有効量を提供される。例えば、変性した椎間板になりやすい個体は、反復活動に携わる個体、脊柱に傷害を有する個体、運動(高接触運動を含む)に参加する個体、および/または力仕事を必要とする仕事を有する個体を含む。
一部の事例において、髄核(NP)由来の1つまたは複数の成分の有効量が、NP由来の1つまたは複数の成分を受ける必要がある個体に提供され;特定の事例において、例えば、NP由来の1つまたは複数の成分は、脊索細胞、脊索細胞馴化培地、小さい軟骨細胞様細胞、コラーゲン原線維、プロテオグリカンおよび/またはアグリカンを含む。個体は、治療剤も提供され得る。特定の実施形態において、個体にNP由来の1つまたは複数の成分を特に提供する目的で、個体は、NP由来の1つまたは複数の成分を提供される。個体にNP由来の1つまたは複数の成分を特に提供する前に、個体は、NP由来の1つまたは複数の成分を必要とすると決定されてもよい。一部の事例において、個体は、NP由来の1つまたは複数の成分を特に提供されるが、NP由来の1つまたは複数の他の成分を特に提供されない。特定の事例において、NPの実質的に全ての内容物が、個体に提供されるまたは提供されない。例えば、特定の実施形態において、個体は、脊索細胞、脊索細胞馴化培地、小さい軟骨細胞様細胞、コラーゲン原線維、プロテオグリカンおよび/またはアグリカンのうちの1つまたは複数など、NP由来の1つまたは複数の成分を含む、本質的にそれからなる、またはそれからなる組成物の有効量を提供される。
後に続く本発明の詳細な説明をよりよく理解できるように、前述は、本発明の特徴および技術的利点をある程度広く概説した。本発明の追加の特徴および利点については、本発明の請求項の主題を形成する以下に記述されることになる。開示される概念および特定の実施形態は、本発明の同じ目的を実施するために他の構造を修飾または設計するための基礎として容易に利用できると当業者に認識されるべきである。そのような等価の構築は、添付の請求項に記載した本発明の精神および範囲から逸脱しないと当業者に理解されるべきである。添付の図と関係して考慮する場合、本発明の特徴になると考えられる新規の特徴は、作業の組織化と方法の両方に関して、さらなる目的および利点と合わせて以下の説明からよりよく理解されることになる。しかしながら、図のそれぞれは、実例および説明目的でのみ提供されるものであり、本発明の限定範囲の定義を意図するものではないことは明示的に理解されるべきである。本出願は、いくつかの参照文献および書類を参照しており、その全てを、その全体において本明細書に組み込む。
本明細書で使用される場合、指定、「a」または「an」は、1つまたは複数を意味することができる。請求項において本明細書で使用される場合、「含む」という単語と組み合わせて使用される場合、「a」または「an」という単語は、1つまたは1つより多くを意味することができる。本明細書で使用される場合、「別の」は、少なくとも2つ目のもの、またはより多くを意味することができる。例えば、特定の実施形態において、本発明の態様は、本発明の1つまたは複数の配列「から本質的になる」または「からなる」ことができる。本発明の一部の実施形態は、本発明の1つまたは複数のエレメント、方法工程および/または方法からなるもしくは本質的になることができる。本明細書に記述される任意の方法または組成物は、本明細書に記述される他の任意の方法または組成物と関連して実行され得ると考えられる。
米国特許第7850983号、米国特許出願公開第2014/0314726号;米国特許出願公開第2014/0044682号;米国特許出願公開第2014/0377231号;およびWO/2015/035395は、その全体を参照により本明細書に組み込む。
I.定義
本明細書で使用される「軟骨細胞様細胞」という用語は、初代軟骨細胞ではなく、幹細胞(間葉系幹細胞など)または他の系統(線維芽細胞など)由来の細胞から得られる細胞を指す。これらの軟骨細胞様細胞は、軟骨細胞(軟骨の細胞)の表現型を有する。例えば、このことは、それら細胞が、軟骨細胞の形状(例えば、多角形および/または偏菱形細胞)を有するだけでなく、凝集可能であり、硫酸化プロテオグリカンおよびII型コラーゲンなどの軟骨基質成分を産生可能であることを意味する。したがって、例えば、軟骨細胞様細胞の典型的なマーカーは、コンドロイチン硫酸およびケラタン硫酸プロテオグリカンであるアグリカン、II型コラーゲン、Sox−9タンパク質、軟骨連結タンパク質、ならびにヘパラン硫酸プロテオグリカンであるパールカンのうちの1つまたは複数を含む。
本明細書で使用される「低酸素」という用語は、酸素の欠乏を指す。特定の態様において、それは、約20%、15%、10%、5%未満、その他、である酸素分圧を指す。
本明細書で使用される「関節」という用語は、骨格の2つの骨が接続する身体内の領域を指す。
ある特定の実施形態において、本明細書で使用される「播種する」という用語は、足場に細胞を移植することを指し、その足場は、椎間板内に存在してもよくまたはin vitroで存在してもよい。細胞は、足場に付着し、次いで足場内で成長し、分化することになる。特定の実施形態において、「播種する」という用語は、足場を含まずに直接注射によって髄核に細胞を播種することを指す。この分化は、in vitroとin vivoの両方で起こり得る。
II.全般的な実施形態
急速に拡大する分野として、少なくともいくつか事例において、組織工学は、生体模倣組織代用物を開発することによって関節軟骨修復および再生のための別の解決策を提供する。本開示の一部の実施形態において、軟骨を含めた組織の修復および/または再生に関する方法ならびに組成物がある。本明細書で使用される場合、「修復」という用語は、欠損部位を補充する新たな組織の組成物とは無関係に、軟骨の正常機能の回復を意味する。本明細書で使用される場合、「再生」は、傷ついたまたは疾患のある関節軟骨の正常機能を回復するだけでなく、生来の軟骨と区別がつかないまたは非常によく似ている新たな組織の形成ももたらす過程と定義される。
特定の実施形態において、髄核細胞および/またはそこから生成される馴化培地が、変性椎間板障害、変性椎間板、その他を有する個体などそれを必要とする個体に提供され、これは、椎間板ヘルニア、椎間板膨隆、椎間板すべり症、円板破裂、その他を処置または防止することができる。例えば、髄核および/またはそこから生成される馴化培地由来の細胞は、同じ個体の健康な椎間板からなど、処置しようとする個体から得ることができ;同じ種の別の個体から得ることができ;または別の種の個体から得ることができる。髄核細胞を単離する方法は、当技術分野において公知である(例えば、Gruberら、2006年;Fengら、2013年;Tangら、2014年)。髄核細胞は、商業的に入手することができる。細胞から馴化培地を生成する方法は、当技術分野において公知である。
髄核由来の細胞(および/または個体に送達される他の任意の細胞)は、それを必要とする個体に送達する前に1つまたは複数の組成物に曝露されてもよい。例えば、細胞は、細胞の健康および/もしくは増殖の助けとなる1つまたは複数の組成物を発現するように修飾されてもよく、ならびに/または細胞は、軟骨修復および/もしくは再生のための1つまたは複数の組成物を発現するように修飾されてもよい。特定の実施形態において、細胞を操作して、治療目的の特定の核酸(核酸自体が治療的である、または核酸が治療的遺伝子産物を発現する)を発現するベクター(ウイルス性(アデノウイルス、アデノ随伴、レンチウイルス、レトロウイルス、その他)または非ウイルス性(プラスミド))を保有させる。他の実施形態において、細胞または他のベクター(リポソームなど)を操作して、特定のタンパク質または機能的に活性なそのペプチド断片を提供する。タンパク質は、融合タンパク質として送達されてもよく、例えば、目的のタンパク質は、軟骨修復および/または再生を容易にする別のタンパク質もしくはタンパク質断片と融合されてもよく、または目的のタンパク質は、マーカーまたは標識など別のタンパク質もしくはタンパク質断片と融合されてもよい。個体に提供することができるタンパク質またはそれらの一部もしくは全体をコードする核酸の例は、:COL1A1、COL1A2、COL2A1、COL3A1、COL4A1、COL4A2、COL4A3、COL4A4、COL4A5、COL4A6、COL5A1、COL5A2、COL5A3、COL6A1、COL6A2、COL6A3、COL6A4、COL6A5、COL7A1、COL8A1、COL8A2、COL9A1、COL9A2、COL9A3、COL10A1、COL11A1、COL11A2、COL12A1、COL13A1、COL14A1、COL15A1、COL16A1、COL17A1、COL18A1、COL19A1、COL20A1、COL21A1、COL22A1、COL23A1、COL24A1、COL25A1、COL26A1、COL27A1、COL28A1、Gata4、Mef2C、Tbx5、Sox5、Sox6、Sox9、FGFR2、VEGF、MMP14、フォークヘッド、CD10、MMP13、WNT11、BAPX1、IL−1R1、IGFBP5、MMP16、BMP2、ALK1、BMP5、IGF1、MMP13、ADAMTS5、BCL10、MCOLN2、LRRC8C、PTGFR、RLF、MATN1、PDPN、TNFRSF18、ITGA10、THBS3、SCYL1BP1、KCNT2、244533_at、ARF1、222348_at、SLC4A5、HSPC159、RHOQ、MATN3、SULT1C2、236289_at、BCL2L11、FLJ16008、KLF7、NRP2、SERPINE2、FN1、B3GNT7、ADAMTS9、ANKRD28、GALNTL2、IRAK2、SETD5、FNDC3B、B3GNT5、CYTL1、IBSP、229221_at、PET112L、EDNRA、1563414_at、OSMR、C1QTNF3、ZFYVE16、225611_at、MAST4、EDIL3、230204_at、230895_at、HAPLN1、PDLIM4、cr5q35 SQSTM1、SCUBE3、CMAH、236685_at、BMP6、ULBP2、LRP11、SOD2、SYNJ2、WTAP、HIG2、KIAA1718、FAM62B、UBE3C、TNFRSF10D、SLC25A37、ChGn、RB1CC1、C8orf72、EIF2C2、HAS2、TRPS1、WISP1、235821_at、PTK2、ZCCHC7、RPS6、GLIS3、SLC28A3、1555841_at、MGC17337、EDG2、229242_at、ITGB1、C10orf49、YME1L1、AKR1C2、CHST3、LOXL4、SFXN3、228910_at、CD44、FOSL1、RELA、MMP12、MMP13、MMP3、KIAA0999、ASAM、LOC399959、ETNK1、SOX5、CHST11、ATF1、SRGAP1、DSPG3、LOC338758、KIAA0701、SLC41A2、RHOF、FZD10、NUPL1、USP12、UFM1、LECT1、GPC6、ERO1L、BDKRB1、SEMA6D、LACTB、ARIH1、CSPG4、AGC1、LOC283824、VASN、WWP2、NOS2A、LOC201181、MSI2、PITPNC1、TGIF、1552288_at、1552289_a_at、ZNF146、RELB、MIA、ZNF160、SNX5、BMP2、RNF24、HSUP1、MATN4、BIC、RUNX1、LIF、RP4−756G23.1、RPS6KA3、TNMD、RP6−213H19.1、浸透圧感受性転写因子TonEBPおよびその組合せである。上述した遺伝子産物は、核酸またはタンパク質として送達され得る。
他の実施形態において、それを必要とする個体に送達される任意の細胞は、軟骨再生および/または修復を提供する、容易にするもしくは増強するなど個体に対する治療を提供する、容易にするもしくは増強する1つまたは複数の状態に曝露することができる。特定の実施形態において、本開示の任意の細胞は、個体に送達する前に、低酸素状態(例えば5%以下のOなどの低酸素分圧)、高浸透圧環境、機械的負荷またはその組合せに曝露することができ、他の実施形態において、細胞は、in vivo送達の後に別法としてまたは追加として低酸素状態、機械的負荷またはその組合せに曝露される。機械的負荷の例には、断続的な静水圧、流体ずり応力、低酸素分圧、直接加圧またはその組合せがある。
特定の実施形態において、Tie2+細胞が、それを必要とする個体に提供される。Tie2は、アンジオポイエチン−1受容体;CD202B;hTIE2;p140 TEK;可溶性TIE2バリアント1;可溶性TIE2バリアント2;TEK;TEKチロシンキナーゼ、内皮;TIE−2;TIE2;内膜内皮細胞キナーゼ;チロシン−タンパク質キナーゼ受容体TEK;チロシン−タンパク質キナーゼ受容体TIE−2;VMCM;およびVMCM1と呼ばれることもある。Tie2タンパク質の一部または全体をコードする核酸を含むベクターで問題の細胞を形質転換またはトランスフェクトするなどにより、Tie2+細胞を産生することができる。Tie2+細胞は、処置しようとする個体から、または同じもしくは異なる種の別の個体を含めた別の個体から単離することができる。例えば、Tie2+細胞は、Tie2抗体またはアプタマーなどTie2+を結合する実体を使用して単離することができ、これらの方法は当技術分野において周知である。
髄核および/またはそこから生成される馴化培地由来の細胞が、個体に提供され、ある特定の実施形態において、そのような細胞は、脊索細胞、小さい軟骨細胞様細胞またはその組合せを含むことができる。細胞送達に加えて、コラーゲン原線維および/もしくはアグリカンまたは任意のプロテオグリカンなど髄核由来の他の成分を個体に提供することができる。送達するための任意の組成物は標識されてもよく、組成物は、抗生物質、緩衝液、塩、培地、その他を含むこともできる。
特定の態様において、本開示の方法は、関節が脊椎円板であることを含め、関節病態または障害または欠損を同定する工程を含む。椎間板欠損を決定する方法は当技術分野において公知であるが、特定の実施形態において、それには、CTスキャン、磁気共鳴画像法、椎間板造影像、その組合せ、その他がある。特定の事例において、椎間板が、脊索細胞の減少を有すると決定される場合、個体は、本開示の治療を必要とすることができる。
例えば、処置のための個体は、未知の原因による椎間板問題を有する場合があり、または個体は、50歳もしくは50歳より高齢、または運動選手であり得る。特定の実施形態において、個体は20歳代、30歳代または40歳代である。
特定の実施形態において、本開示は、細胞の内容物および1つまたは複数のより若く、より力強い椎間板に存在するまたはそれから単離されるいくつかの細胞を含む細胞混成物を提供する工程によって老化した椎間板の環境を改善するための方法を包含する。方法は、変性過程を発病していない人間の椎間板由来の、またはその中に見いだせる細胞混成物の有効量を、老化した椎間板を有する個体に提供することによって、個体において老化した椎間板の状態を改善するために含まれる。特定の実施形態において、細胞混成物は、線維芽細胞;幹細胞;脂肪細胞;脊索細胞;Tie2+細胞;PRP+細胞;Sox9+細胞;TGFB1+細胞;CTGF+細胞;WISP1+細胞、WISP2+細胞またはその組合せを含む。特定の事例において、個体は、Tie2遺伝子産物;多血小板血漿(PRP);Sox9遺伝子産物;TGFB1遺伝子産物;CTGF遺伝子産物;WISP1遺伝子産物;WISP2遺伝子産物;またはその組合せのうち1つまたは複数を提供される。
以下の実施例は、本発明の好ましい実施形態を実証するために含まれる。以下の実施例に開示される技術は、本発明者によって発見されて、本発明の実践においてよく機能する技術を表しており、したがって、その実践のための好ましい様式を構成しているとみなされ得ることが当業者によって認識されるべきである。しかしながら、当業者は、本開示に照らして、開示されている特定の実施形態に本発明の精神と範囲を逸脱することなく多くの変更を行い、同様のまたは類似の結果をなお得ることができることを認識するべきである。
実施例1
本開示の方法の一例は、同種異系、異種もしくは自家髄核細胞、および/もしくはそこから生成される馴化培地、および/もしくはSox9もしくは軟骨の産生を助ける他の遺伝子ならびに/または脊索細胞、および/もしくはTie2+細胞、および/もしくは多血小板血漿(PRP)の導入がある。ある特定の実施形態において、そのような送達は、健康な髄核中に多量に見いだせる細胞を送達することによって分化過程に有益になる。Sox9もしくは他の遺伝子、脊索細胞および/またはTie2+の量の減少は、変性椎間板疾患の発病において重要な役割を演ずる。線維芽細胞分化から生じた新たな核へこれらの細胞を加え戻すことにより、新しく分化した細胞にとってより強力で、活気ある環境が得られることになる。軟骨は、血流および栄養分への接近が一般に少ないので、身体において再生することが最も難しい組織であると考えられる。この理由のため、Sox9もしくは他の遺伝子、脊索細胞、Tie2+細胞および/またはPRPなど他のエレメントを、線維芽細胞混合物に添加することができる。本研究は、これらの細胞型の減少が実際に、変性椎間板疾患のきっかけまたは起源であり得ることを示唆している。
参照文献
明細書で言及した特許および刊行物の全ては、本発明が関係する当業者のレベルを示す。各個別の刊行物を参照により組み込むことを具体的におよび個別に示す場合と同程度に、特許および刊行物の全てを、その全体を参照により本明細書に組み込む。
特許および特許出願
米国特許第7850983号、米国特許出願公開第2014/0314726号;米国特許出願公開第2014/0044682号;米国特許出願公開第2014/0377231号;およびWO/2015/035395
刊行物
Feng、G.、L.Li、H.Liu、Y.Song、F.Huang、C.Tu、B.Shen、Q.Gong、T.Li、L.Liu、J.Zeng、Q.Kong、M.Yi、M.Gupte、P.X.Ma、F.Pei;「低酸素は、3D足場においてヒト髄核および線維輪細胞細胞外基質産生を差動的に調節する」Osteoarthritis and Cartilage 21(2013年)582〜588頁。
Gruber HE1、Hoelscher GL、Leslie K、Ingram JA、Hanley EN Jr.「アガロースまたはコラーゲンスポンジ内でのヒト椎間板細胞の3次元培養:プロテオグリカン産生の評価」Biomaterials.2006年1月;27(3):371〜6頁、Epub 2005年8月11日。
Lijie Zhang、Jerry Hu、Kyriacos A.Athanasiou「関節軟骨修復および再生における組織工学の役割」Crit Rev Biomed Eng.2009年;37(1〜2):1〜57頁。
Majumdar MK、Wang EおよびMorris EA.「BMP−2およびBMP−9は、ヒト多分化能間葉系細胞の軟骨形成分化を促進し、IL−1の阻害効果を克服する」J.Cell.Physiol.2001年(189):275〜284頁。
Seppa、N.、「軟骨創出。新たな関節組織は、人々を活動させ続け、膝または股関節交換の必要性を減少させる可能性がある」Science News 2012年(189#3):22頁。
Tang、X.William J.Richardson、Robert D.Fitch、Christopher R.Brown、Robert E.Isaacs、「ヒト椎間板細胞を単離するための非酵素的な新しい方法は、髄核細胞の表現型を保存する」Jun ChenCytotechnology(2014年)66:979〜986頁。
Wang SZ1、Rui YF、Lu J、Wang C.「椎間板変性の細胞および分子生物学:潜在的治療戦略に対する現在の理解および意味」Cell Prolif.2014年10月;47(5):381〜90頁、doi:10.1111/cpr.12121.Epub2014年8月11日。
Zaslav K.Cole B.ら:The American Journal of Sports Medicine.2009年;37(1):42〜55頁。
Zaslav K.Cole B.ら、「関節軟骨のこれまでの処置に失敗した患者における自家軟骨細胞移植の前向き研究」The American Journal of Sports Medicine.2009年;37(1):42〜55頁。
本発明およびその利点について詳述してきたが、添付の請求項に定義される本発明の精神および範囲から逸脱することなく様々な変更、置換および改変を、本明細書に行い得ることを理解すべきである。さらに、本出願の範囲は、明細書に記述される過程、機械、製造、物体の組成物、手段、方法および工程を特定の実施形態に限定することを目的としない。当業者が本発明の開示から容易に認識することになるように、本明細書に記述される対応する実施形態と実質的に同じ機能を遂行する、または実質的に同じ結果を達成する現在存在しているもしくは後に開発される過程、機械、製造、物体の組成物、手段、方法もしくは工程は、本発明にしたがって利用され得る。したがって、添付の請求項は、そのような過程、機械、製造、物体の組成物、手段、方法または工程をその範囲に含むことを目的とする。

Claims (30)

  1. 同じ個体または同じもしくは異なる種由来の別の個体の髄核(NP)由来の1つまたは複数の成分の有効量を該個体の変性した椎間板に提供する工程を含む、個体のために軟骨細胞または軟骨細胞様細胞を生成する方法。
  2. 前記NP由来成分が、脊索細胞、脊索細胞馴化培地、小さい軟骨細胞様細胞、コラーゲン原線維、プロテオグリカンおよび/またはアグリカンを含む、請求項1記載の方法。
  3. 1つまたは複数の治療剤が、前記個体の前記変性した椎間板に提供される、請求項1または2記載の方法。
  4. 前記1つまたは複数の治療剤が、核酸、ペプチド、タンパク質、小分子またはその組合せを含む、請求項1、2または3記載の方法。
  5. 前記個体に、
    a)線維芽細胞;
    b)脊索細胞;
    c)Tie2+細胞;
    d)Tie2遺伝子産物;
    e)多血小板血漿(PRP);
    f)Sox9遺伝子産物;
    g)形質転換成長因子ベータ1(TGFB1);
    h)結合組織成長因子(CTGF);
    i)WNT1誘導性シグナル伝達経路タンパク質1(WISP1)、および/または
    j)WISP2
    のうち1つまたは複数の有効量を含む1つまたは複数の組成物を提供する工程を含む、請求項1から4のいずれか一項記載の方法。
  6. 前記NPの細胞が、個体に提供する前にex vivoで修飾される、請求項1から5のいずれか一項記載の方法。
  7. 前記線維芽細胞、脊索細胞および/またはTie2+細胞が、ex vivoで修飾される、請求項5記載の方法。
  8. 細胞が、前記提供する工程の前に低酸素、機械的負荷またはその組合せに曝露される、請求項1から7のいずれか一項記載の方法。
  9. 前記機械的負荷が、断続的な静水圧、流体ずり応力、低酸素分圧、直接加圧またはその組合せを含む、請求項8記載の方法。
  10. 前記Tie2遺伝子産物が、1つまたは複数の前記細胞によって産生される、請求項1から9のいずれか一項記載の方法。
  11. 前記Sox9遺伝子産物が、1つまたは複数の前記細胞によって産生される、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記薬剤が、COL1A1、COL1A2、COL2A1、COL3A1、COL4A1、COL4A2、COL4A3、COL4A4、COL4A5、COL4A6、COL5A1、COL5A2、COL5A3、COL6A1、COL6A2、COL6A3、COL6A4、COL6A5、COL7A1、COL8A1、COL8A2、COL9A1、COL9A2、COL9A3、COL10A1、COL11A1、COL11A2、COL12A1、COL13A1、COL14A1、COL15A1、COL16A1、COL17A1、COL18A1、COL19A1、COL20A1、COL21A1、COL22A1、COL23A1、COL24A1、COL25A1、COL26A1、COL27A1、COL28A1、Gata4、Mef2C、Tbx5、Sox5、Sox6、Sox9、FGFR2、VEGF、MMP14、フォークヘッド、CD10、MMP13、WNT11、BAPX1、IL−1R1、IGFBP5、MMP16、BMP2、ALK1、BMP5、IGF1、MMP13、ADAMTS5、BCL10、MCOLN2、LRRC8C、PTGFR、RLF、MATN1、PDPN、TNFRSF18、ITGA10、THBS3、SCYL1BP1、KCNT2、244533_at、ARF1、222348_at、SLC4A5、HSPC159、RHOQ、MATN3、SULT1C2、236289_at、BCL2L11、FLJ16008、KLF7、NRP2、SERPINE2、FN1、B3GNT7、ADAMTS9、ANKRD28、GALNTL2、IRAK2、SETD5、FNDC3B、B3GNT5、CYTL1、IBSP、229221_at、PET112L、EDNRA、1563414_at、OSMR、C1QTNF3、ZFYVE16、225611_at、MAST4、EDIL3、230204_at、230895_at、HAPLN1、PDLIM4、cr5q35 SQSTM1、SCUBE3、CMAH、236685_at、BMP6、ULBP2、LRP11、SOD2、SYNJ2、WTAP、HIG2、KIAA1718、FAM62B、UBE3C、TNFRSF10D、SLC25A37、ChGn、RB1CC1、C8orf72、EIF2C2、HAS2、TRPS1、WISP1、235821_at、PTK2、ZCCHC7、RPS6、GLIS3、SLC28A3、1555841_at、MGC17337、EDG2、229242_at、ITGB1、C10orf49、YME1L1、AKR1C2、CHST3、LOXL4、SFXN3、228910_at、CD44、FOSL1、RELA、MMP12、MMP13、MMP3、KIAA0999、ASAM、LOC399959、ETNK1、SOX5、CHST11、ATF1、SRGAP1、DSPG3、LOC338758、KIAA0701、SLC41A2、RHOF、FZD10、NUPL1、USP12、UFM1、LECT1、GPC6、ERO1L、BDKRB1、SEMA6D、LACTB、ARIH1、CSPG4、AGC1、LOC283824、VASN、WWP2、NOS2A、LOC201181、MSI2、PITPNC1、TGIF、1552288_at、1552289_a_at、ZNF146、RELB、MIA、ZNF160、SNX5、BMP2、RNF24、HSUP1、MATN4、BIC、RUNX1、LIF、RP4−756G23.1、RPS6KA3、TNMD、RP6−213H19.1、およびその組合せからなる群から選択される遺伝子産物を含む、請求項3または4記載の方法。
  13. 前記細胞が、前記個体に対して自家、同種異系または異種である、請求項1から12のいずれか一項記載の方法。
  14. 前記変性した椎間板の検出をさらに含む、請求項1から13のいずれか一項記載の方法。
  15. 前記変性した椎間板が、変性している疑いがある前記個体の椎間板のNP中の脊索細胞のレベルを測定することによって検出される、請求項14記載の方法。
  16. 前記変性した椎間板が、構造的または非構造的に検出される、請求項14記載の方法。
  17. 非構造的検出が、生化学または分子手段を含む、請求項16記載の方法。
  18. 前記個体が、線維芽細胞、幹細胞および/または脂肪細胞の有効量も提供される、請求項1から17のいずれか一項記載の方法。
  19. それを必要とする個体の脊椎円板において軟骨を修復および/または再生する方法であって、
    a)該個体の椎間板に線維芽細胞、幹細胞、脂肪細胞またはその組合せを提供する工程と;
    b)該個体の椎間板に髄核(NP)由来の1つまたは複数の成分を提供する工程と;
    c)該個体の椎間板に、
    1)Tie2+細胞;
    2)Tie2遺伝子産物;
    3)多血小板血漿(PRP);
    4)PRP+細胞;
    5)Sox9遺伝子産物;
    6)Sox9+細胞;
    7)TGFB1遺伝子産物;
    8)TGFB1+細胞;
    9)CTGF遺伝子産物;
    10)CTGF+細胞;
    11)WISP1遺伝子産物;
    12)WISP1+細胞;
    13)WISP2遺伝子産物;および/または
    14)WISP2+細胞
    のうち1つまたは複数を提供する工程と
    を含む方法。
  20. 前記NPの前記1つまたは複数の成分が、脊索細胞、小さい軟骨細胞様細胞、コラーゲン原線維および/またはアグリカンを含む、請求項19記載の方法。
  21. 工程a)が、工程b)および/またはc)の前に行われる、請求項19または20記載の方法。
  22. 前記個体が、線維芽細胞、幹細胞および/または脂肪細胞の有効量も提供される、請求項19から21のいずれか一項記載の方法。
  23. それを必要とする個体の脊椎円板において軟骨を修復および/または再生する方法であって、
    a)、b)および/またはc)に挙げた組成物のうち1つまたは複数を、a)、b)および/またはc)に挙げた組成物の別の1つまたは複数と組み合わせて、
    a)線維芽細胞、幹細胞、脂肪細胞またはその組合せ;
    b)髄核(NP)由来の1つまたは複数の成分;
    c)
    1)Tie2+細胞;
    2)Tie2遺伝子産物;
    3)多血小板血漿(PRP);
    4)PRP+細胞;
    5)Sox9遺伝子産物;および
    6)Sox9+細胞;
    7)TGFB1遺伝子産物;
    8)TGFB1+細胞;
    9)CTGF遺伝子産物;
    10)CTGF+細胞;
    11)WISP1遺伝子産物;
    12)WISP1+細胞;
    13)WISP2遺伝子産物;および/または
    14)WISP2+細胞
    のうち1つまたは複数の混合物
    を作製する工程と;
    該個体に該混合物を提供する工程と
    を含む方法。
  24. 前記混合物が、in vitroで生成される、請求項23記載の方法。
  25. 前記混合物が、in vivoで生成される、請求項23記載の方法。
  26. 前記混合物が、注射、開口切開を介する挿入、カテーテル、またはその組合せによって前記個体に送達される、請求項23から25のいずれか一項記載の方法。
  27. 前記個体が、線維芽細胞、幹細胞および/または脂肪細胞の有効量も提供される、請求項23から26のいずれか一項記載の方法。
  28. 変性過程を発病していない人間の椎間板由来の、またはその中に見いだせる細胞混成物の有効量を、老化した椎間板を有する個体に提供することによって、該個体において該老化した椎間板の状態を改善する方法。
  29. 前記細胞混成物が、線維芽細胞;幹細胞;脂肪細胞;脊索細胞;Tie2+細胞;PRP+細胞;Sox9+細胞;TGFB1+細胞;CTGF+細胞;WISP1+細胞、WISP2+細胞またはその組合せを含む、請求項28記載の方法。
  30. 前記個体が、Tie2遺伝子産物;多血小板血漿(PRP);Sox9遺伝子産物;TGFB1遺伝子産物;CTGF遺伝子産物;WISP1遺伝子産物;WISP2遺伝子産物;またはその組合せのうち1つまたは複数を提供される、請求項28または29記載の方法。
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