JP2019500295A - ウェブの巻き取りコア及び巻き取りコアに巻かれたロール - Google Patents

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Abstract

巻き取りコアであって、(a)外面及び長手方向軸を有する円筒管と、(b)円筒管の外面に配設された、互いに反対側にある内側及び外側を有するポリマーネットを含むコアカバーと、を含み、ポリマーネットは、シート形態に配置された複数のポリマーリボン及び複数のポリマーストランドのアレイを含み、各ポリマーリボンが1つ又は2つの隣接するポリマーストランドに結合され、各ポリマーストランドが1つ又は2つの隣接するリボンに結合されている、巻き取りコア。また、このようなコアに巻かれた、ロール形態のウェブ材料のロール。

Description

本発明は、可塑性のあるウェブ材料(例えば光学フィルム)に使用する巻き取りコア、及びこのようなコアに巻かれたウェブ材料のロールに関する。ここでは「ウェブ」という用語を、連続した可撓性ストリップの形態で製造又は処理される、薄い材料を表すために使用する。
ウェブの形態であることが多い光学フィルムなどのポリマーフィルムは、ロール材を形成するために、一般に製造中、取り扱い中、搬送中、及び使用中に、コア(「巻き取りコア」と呼ばれることもある)に巻かれる。通常、ウェブをコアに巻き取り始めるために、切断転写プロセスが用いられる。切断転写プロセスにおいて、ウェブの始端部は、接着テープ(例えば片面又は両面)のストリップ、又は始端部をコアに固定するための他の手段を用いて、コアに接着される。この装着手法が原因となって、ウェブの前縁部に、巻かれたウェブの後続の層が重なり、それによって、ウェブの後続の層が巻かれるコアの表面に実質的な差異が生じ、隣接するウェブ層における応力を増加させることがある。更に、突起や隆起の発生などによるコア表面の欠陥もまた、巻かれたウェブに圧痕をもたらす差異を与えることがある。この差異は、ウェブの隣接する2、3の層から数層へと圧痕を伝播させることがあり、コア圧痕と称されることが多い欠陥を生じさせる。コア圧痕は、圧痕又は引っかき傷などの表面の欠陥であり、ウェブ内で望ましくない乱れとなる場合もある(例えば、写真用フィルムの場合における感光層の局所的減感、光学フィルムの光学性能の低下)。これらのコア圧痕は、各ロールに巻かれたウェブ材料の最初の方の層に多く見られ、そのようなラップ内にあるウェブの全ての部分が無駄な製品と考えられることが多い。巻かれたウェブの圧痕による損失は、通常2〜10%の範囲であり、特に繊細又は可塑性のある材料の場合は、より高いことがある。
最初の方にコアに巻かれたウェブを、ウェブの前縁部によって生じた不規則性を順応させるために変形させる必要のないように、前縁部を順応させるために変形することが意図された弾性的又は塑性的に変形可能な材料のカバーを巻き取りコアに提供することが知られている。しかし、これらの材料はコア表面で空気を巻き込む傾向があり、それは、通常ウェブ材料を巻き取るために望ましい最適な円筒形のプロファイル(すなわち円形断面)に、局所的な歪み又は差異を生じさせる。このような差異は、圧痕欠陥を生む一因となる。空気の巻き込みは、コアとコアカバーとの間、又はコアカバーと第1のラップとの間に生じ得る。更に、これらの材料構造は、スプライステープを使用することなくフライングスプライスを把持するために必要な強度及び厚さを有さないことがある。知られている材料はいずれも、実践において完全に容認できる結果はもたらさないことを見出した。
図1Aは、従来技術のフィルムロールコア100の、例示的な実施形態における概略断面図である。図1Aにおいて、従来技術のフィルムロールコア100は、内面112、外面114、及び回転中心115を有する円筒管110を含む。内面112は通常、フィルム巻き取り装置(図示せず)のマンドレルに取り付けられる。ウェブ120の始端部(前端部と称されることもある)122は、円筒管110の外面114に配設され、ウェブ120は円筒管110の周りに巻かれる。フィルム120内の応力が増す領域130は、張力「T」によって生じる。張力「T」は、ウェブ120の第1のラップの重なり部124が始端部122を覆う際に、ウェブ120に加えられる。応力が増加する領域130は、ウェブに目に見える変形をもたらすことがある。一般に第1のラップの重なり部124は、ラップされる表面の外形に追従し、始端部122は円筒管の外面114に、ポリマーフィルムの厚さ「t」に相当する階段状の変化を生じさせる。後続の第2のラップの重なり部126が第1のラップの重なり部124を覆い、始端部122が、再びウェブ120の応力が増加する領域130に、目に見える変形をもたらす。フィルムの可塑性に応じて、後続のラップの重なり部は、同様の量の望ましくないコア圧痕損傷を呈し得るが、この量は通常は次第に減少する。
図1Bは、従来技術のフィルムロールコア101の、別の実施形態における断面図である。図1Bにおいて、従来技術のフィルムロールコア101は、内面112、外面114、及び回転中心115を有する円筒管110を含む。内面112は通常、フィルム巻き取り装置(図示せず)のマンドレルに取り付けられる。ウェブ120の始端部122は、円筒管110の外面114に配設され、ウェブ120は円筒管110の周りに巻かれる。ウェブ120の始端部122は、コアの外面114に接着テープ123を使用してコアに装着され得る。あるいは(図示せず)、ウェブ120を外面114に固定するために、前縁部122の下に接着剤が使用され得る。応力が増加する領域130は、張力「T」によって生じる。張力「T」は、ウェブ120の第1のラップの重なり部124が始端部122及び接着テープ123を覆う際に、ウェブ120に加えられる。応力が増加する領域130は、ウェブに目に見える変形をもたらすことがある。一般に第1のラップの重なり部124は、ラップされる表面の外形に追従し、始端部122は円筒管の外面114に、ポリマーフィルムの厚さ「t」に相当する階段状の変化を生じさせ、同様に、外面に接着テープ123の厚さに相当する第2の階段状の変化を生じさせる。後続の第2のラップの重なり部126が、第1のラップの重なり部124を覆い、始端部122及び接着テープ123が、再びウェブ120の応力が増加する領域130に、目に見える変形をもたらす。
図1Cは、米国特許出願公開第2013/0248643号(Newhouseらによる)で開示されたような、従来技術のフィルムロールコア102の、別の例示的な実施形態における概略断面図である。開放型間隙のフィルムロールコア102は、内面112、外面114、及び回転中心115を有する円筒管110を含む。内面112は通常、フィルム巻き取り装置(図示せず)のマンドレルに取り付けられる。コンプライアント層140が、円筒管110の外面114に配設され、それによって、コンプライアント層140の第1の縁部146と第2の縁部148との間に間隙150が残る。コンプライアント層140は、円筒管210の外面114と、コンプライアント層140の内部コンプライアント面142との間で接着層(図示せず)によって、外面114に装着され得る。第2の接着層(図示せず)をコンプライアント層140の外側コンプライアント面144に配設することができる(例えば、第1の縁部146に近接する部分から全体の外側コンプライアント面144まで)。本発明によると、前縁部の箇所に相当するエリアにおいて、フィルムのウェブの後続の巻かれる層における圧痕を減少させるように、間隙150は、フィルムコアに巻かれるウェブの始端部を順応させるために使用される。ロールへのウェブの巻き上げを開始するとき、前縁部をコンプライアント層の開放型間隙に着けることが困難であることがある。更に、コンプライアント材料は、コンプライアント層とコアとの間、及びコンプライアント層と第1のラップとの間にも、空気の巻き込みを可能にする。これら巻き込まれた空気のポケットは、圧痕欠陥を生むことが知られている。
新規のコアカバー(コアラップと称されることもある)を含む、ウェブロールの巻き取りコアを発明した。本発明のコアカバーは、いくつかの利点を提供するネット構造から作られる。まず、ネット構造は多孔質であり、それによって、コアカバーが付随する巻き取り圧縮を受ける際にも、コアを覆うウェブ材料を巻き取る間に空気の流出を可能にして、巻き込まれた空気による圧痕を防止する。更にネット構造は、巻き取り圧縮下で圧縮できるように、及び選択された弾性率のネット材料を用いて構築され、それによってウェブの前縁部上に巻かれた重なり部における巻き取り応力が、コアカバーの開放型間隙を用いずに実現され得る。ネット構造の厚さによって、径の全体的な縮小による「スターリング」のような更なる巻き取りの問題を生むことなく、巻き取り応力を消散させることが可能となり、ネット面の全体表面積及びネット材料の粘着性によって、切断転写の前縁部が首尾よくコアを捕捉し、かつコアにラップすることが可能となる。また本発明は、ウェブ材料のロールを、このようなコアカバーを含む巻き取りコア上にロール形態に巻き取ることを提供する。
簡潔に述べると、本発明の巻き取りコアは、(a)外面及び長手方向軸を有する円筒管と、(b)円筒管の外面に配設された、互いに反対側にある内側及び外側を有するポリマーネットを含むコアカバーと、を含み、ポリマーネットは、シート形態に配置された複数のポリマーリボン及び複数のポリマーストランドのアレイを含み、各ポリマーリボンが1つ又は2つの隣接するポリマーストランドに結合され、各ポリマーストランドが1つ又は2つの隣接するリボンに結合されており、
(1)各ポリマーリボンは、長さが幅及び高さよりも長くなるような、幅、高さ、及び長さを有し、長手方向軸を画定する細長い形状であり、
(2)各ポリマーストランドは、長さが幅及び高さよりも長くなるような、幅、高さ、及び長さを有し、1つ又は2つの隣接するポリマーリボンに断続的に複数回結合され、
ポリマーネットの内側は、円筒管の外側に面している。ポリマーネットは、ポリマーリボンの長手方向軸が円筒管の長手方向軸に対して実質的に平行又は垂直となるように方向付けられてよい。
簡潔に述べると、本発明の巻かれたロールは、(a)本明細書に記載のフィルム巻き取りコアと、(b)そのフィルム巻き取りコアの周りに巻かれたフィルムのウェブと、を含む。
本発明について、図面を参照して更に説明する。
使用中の従来技術のフィルムロールコアの各概略断面図である。 使用中の従来技術のフィルムロールコアの各概略断面図である。 使用中の従来技術のフィルムロールコアの各概略断面図である。 本発明の例示的なコアカバーの部分的な平面図である。 図2に示すコアカバーの部分的な概略断面図である。 本発明の例示的な巻き取りコアの概略断面図である。 図4に示す使用中の巻き取りコアの概略断面図であり、 実施例の評価に使用されるウェブラインの概略である。 本発明のコアカバーの例示的なストランドの概略断面図である。
これらの図は正確な縮尺では描かれておらず、単に例示となることを意図しており、限定することは意図していない。
以下の参照記号が使用される。
Figure 2019500295
要点及び用語集
以下に定義する用語については、異なる定義が「特許請求の範囲」又は本明細書中の他の箇所で与えられない限り、これらの定義が適用されるものとする。
用語「ポリマー」は、ポリマー、コポリマー(例えば、2つ以上の異なるモノマーを使用して形成されるポリマー)、オリゴマー及びこれらの組み合わせ、並びに、例えば、共押出又はエステル交換などの反応によって混和性ブレンド中に形成され得るポリマー、オリゴマー、又はコポリマーを含むと理解される。特に断わらない限り、ブロックコポリマー及びランダムコポリマーの両方が含まれる。
特に断わらない限り、本明細書及び本特許請求の範囲で使用される量を表す全ての数字は、いずれの場合においても「約」という語によって修飾されているものとして理解されるべきである。したがって、別段の指示がない限り、上記の本明細書及び添付の特許請求の範囲に記載される数値パラメータは、当業者が本発明の教示を利用して得ようとする所望の特性に応じて変動し得る近似値である。最低でも、また特許請求の範囲への均等論の適用を制限する試みとしてでもなく、各数値パラメータは、少なくとも、報告される有効桁の数を踏まえて、通常の四捨五入法を適用することによって解釈されるべきである。本発明の広い範囲を記載する数値範囲及びパラメータは近似値であるが、具体例に記載されている数値は、可能な限り正確に報告されている。しかしながら、どの数値も、それぞれの試験測定値に見られる標準偏差から必然的に生じる一定の誤差を本質的に含んでいる。
端点による数値範囲の列挙には、その範囲内に包括される全ての数が含まれる(例えば、1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、及び5を含む)。本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用されるとき、単数形の「a」、「an」、及び「the」は、その内容がそうでないことを明確に示さない限りは、複数の指示対象を含む。したがって、例えば、「化合物(a compound)」を含有する組成物の言及は、2つ以上の化合物の混合物を含む。本明細書及び添付の特許請求の範囲で用いる場合、用語「又は」は、内容から別の判断が明らかでない限り、「及び/又は」を含む意味で概して用いられる。
用語「複数(multiple)」及び「複数(a plurality)」は、1つを超えることを指す。
本明細書における構造について記載するために「ネット」という用語が用いられるが、これは、リボンとストランドとの間に、例えばこれらが互いに結合される領域同士の間に、空間が存在するためである。このような空間は、ネットに開口部をもたらす。
用語「弾性」とは、延伸又は変形からの復元を呈する任意の材料(厚さ0.002ミリメートル〜0.5ミリメートルのフィルムなど)を指す。いくつかの実施形態において、延伸力がかかると、その最初の長さより少なくとも約25(いくつかの実施形態では、50)パーセント大きい長さまで延伸され、かつ延伸力が開放されるとその伸長の少なくとも40パーセントまで復元することができる場合、材料は、弾性的であると考えられてよい。
パーセントを単位とする「延び」は、{(延ばした後の長さ−最初の長さ)/最初の長さ}に100を乗じたものを意味する。
「可塑性がある」という用語は、特定の方法から成る又は構成された、巻かれたロール構成が圧力を受けるときに(例えばウェブの前縁部が不連続的に圧縮されるなど)、長期間(すなわち1日以上続く)又は更には恒久的に変形するフィルムの性質を指す。
「第1」及び「第2」という用語が本開示に使用される。特に明記されない限り、それらの用語は、それらの相対的な意味でのみ使用されることが理解されるであろう。詳細には、いくつかの実施形態において、特定の構成要素が、互換可能及び/又は同じ複数物(例えば、対)として存在し得る。これらの構成要素について、単に、実施形態のうちの1つ以上を説明する便宜上、構成要素に「第1」及び「第2」という表記が適用される場合がある。しかし、第1及び第2の縁部を説明するとき、ポリマーリボンの一部の第1の縁部は、各々同じ方向であることが理解されるべきである。例えばポリマーネットを見るとき、第1の縁部は、ポリマーネットの上面を画定する全ての縁部であってよく、第2の縁部は、ポリマーネットの下面を画定する全ての縁部であってよく、その逆もまた成り立つ。
本明細書で使用される略語として、センチメートルの「cm」、時間の「hr」、キログラムの「kg」、ポンドの「lb−f」、メートルの「m」、分の「min」、ミリメートルの「mm」、ニュートンの「N」、及びマイクロメートルの「μm」が挙げられる。
上述のように簡潔に述べると、本発明の巻き取りコアは、(a)外面及び長手方向軸を有する円筒管と、(b)円筒管の外面に配設された、互いに反対側にある内側及び外側を有するポリマーネットを含むコアカバーと、を含み、ポリマーネットは、シート形態に配置された複数のポリマーリボン及び複数のポリマーストランドのアレイを含み、各ポリマーリボンが1つ又は2つの隣接するポリマーストランドに結合され、各ポリマーストランドが1つ又は2つの隣接するリボンに結合されており、
(1)各ポリマーリボンは、長さが幅及び高さよりも長くなるような、幅、高さ、及び長さを有し、長手方向軸を画定する細長い形状であり、
(2)各ポリマーストランドは、長さが幅及び高さよりも長くなるような、幅、高さ、及び長さを有し、1つ又は2つの隣接するポリマーリボンに断続的に複数回結合され、
(3)ポリマーネットの内側は、円筒管の外側に面している。
ポリマーリボン及びポリマーストランドは各々、幅、長さ、及び厚さを有し、細長い形状である(すなわち長さが幅及び厚さよりも大きい)。
いくつかの実施形態において、ポリマーネットがコアに取り付けられたとき、ポリマーネットは、ポリマーリボンの長手方向軸が円筒管の長手方向軸に対して実質的に平行又は垂直となるように方向付けられる。他の実施形態において、他の関連する角度に方向付けられてよい。
説明を容易にするために、本明細書は、本発明のコアカバーの構成要素の方向について、図2及び図3に示すように、x−y−z軸のセットで言及する。この観点で、各リボンは長手方向軸すなわちy方向の長さを有し、リボン及びストランドの各々はx方向の幅を有し、リボン及びストランドの各々はz方向の厚さを有する(すなわち組み立てたときに巻き取りコアの回転軸から径方向に延びる)。各ストランドは、コアカバー内でストランドの両側で隣接するリボンと断続的に結合するよう、長さ(y次元)に沿って進み、相対的にx方向にうねる形状、すなわち往復する形状を有する。
図2は、本発明のコアカバー40の、例示的な実施形態における部分的な平面図である。コアカバー40は、複数のポリマーリボン42及びポリマーストランド44のアレイを含む。図3は、図2に示すコアカバー40の断面図である。図2及び図3には、コアカバー40の一部が平坦構成で示される。
本発明によると、コアカバーネットの重要な態様として、空気の流れを可能にして空気の巻き込みを防止するための、圧縮機能、全厚さ、及び構造の開放性が挙げられる。更に、ウェブの内部ラップと直接接触するコアカバーの外面上の実効表面積と、ウェブに対するその粘着性又は接着性の程度は、ウェブと本発明のコアとを係合するフライングスプライスの使用を可能にするために重要である。これは、コアカバーの外面48が、(1)リボン42の上部、(2)ストランド44の上部、及び(3)コアカバー40の頂部又は外面48から、コアカバー40の底部又は内面46までを接続する開口部43、から成ることを示す図2及び図3を参照すると、より理解し得る。典型的な実施形態において、コアカバーを使用中に空気の流出を容易にするために、開口部43は、コアカバー40の主表面の合計面積の少なくとも約5%以上を占める。
通常、ウェブを巻き取る間にカバー内から空気を容易に流出させるために、ポリマーリボンの長手方向軸が、円筒管の長手方向軸と実質的に平行であることが好ましい。この好ましい方向において、コアカバーの両側の、実質的に全ての縁部は開放されており(すなわち図3に示される図に対応する)、したがって、構成要素であるリボンとストランドとの間の種々のチャネルが空気の自由な流れを可能にし、それによってウェブがロールに巻かれる際の空気の巻き込みを低減させる。
リボン42は、z軸の中心点42Center及びストランド44のz軸の中心点44Centerを有する。通常、リボンの中心点42Centerは、共通の面にあること(すなわち、各々が内面46から他の中心点と等しい距離にあり、各々が外面48から他の中心点と等しい距離にあること)が好ましい。通常、ストランドの中心点44Centerは、共通の面にあること(すなわち、各々が内面46から他の中心点と等しい距離にあり、各々が外面48から他の中心点と等しい距離にあること)が好ましい。このような共通の面にある場合、リボンの中心点42Centerは、ストランドの中心点44Centerと同じ共通の面にあってよく、又は異なる共通の面にあってもよい。
リボン42及びストランド44の高さ(すなわち、それらのz方向の寸法)は、同じであってもよく、異なっていてもよい。異なる場合、内面46及び外面48のうちの一方又は両方において、リボン及びストランドそれぞれの底縁部又は上縁部で画定された共通の面同士の間で、レベルに差がある。図4に示される実施形態において、内面46(リボン及びストランドの底縁部に相当)のレベルD、及び外面48(リボン及びストランドの上縁部に相当)のレベルDには差がある。通常、巻き取り中の空気の巻き込みを低減するために、コアカバーの内面46及び外面48の少なくとも一方、場合によっては好ましくは両方において、リボン及びストランドのそれぞれの縁部の間には差がある。図2に示された実施形態において、ストランド43の上縁部は、リボン44の上縁部と比べると、距離Dだけ相対的に高い位置にある。フライングスプライスのアプローチを介して、ウェブをコアカバーに容易に係合させるために、相対的に高い部材の上縁部が、対象となるウェブに対して比較的粘着性であることが好ましいことが多い。
コアカバーの望ましい厚さ(すなわちz次元の厚さ)は、所望の圧縮量、ウェブの厚さ、及びウェブの剛性などの要因を含む、特定の用途に部分的に依存する。いくつかの例示的な実施形態において、ネットの全厚さは、約0.1ミリメートル〜約3ミリメートルである。当然のことながら、この範囲外の厚さが必要に応じて使用され得る。選択された厚さが薄すぎる場合、コアカバーは、ウェブの圧痕を最小限に抑えるために、ウェブ前縁部の重なり部における応力を緩和するように変形することが十分にできないことがある。選択された厚さが厚すぎる場合、扱いにくく、コアカバー内において、内部の不安定及び不均一な圧縮特性を受ける傾向があり、ウェブに損傷をもたらすことになる。
いくつかの例示的な実施形態において、ネットの圧縮率は、約10〜約90%である。最適で望ましい圧縮率の程度は、ウェブの弾性率及び剛度、コアカバーの厚さ、並びに用いられる巻き取り張力に部分的に依存する。コアカバーが小さすぎる圧縮率を呈する場合、ウェブの前縁部の位置にテーパを付けることができないので、前縁部の重なり部に所望の開放構成をもたらさないことがある。コアカバーが大きすぎる圧縮率を呈する(すなわち、あまりにも容易に圧縮する)場合、コアカバーの全周の周りで実質的に完全に圧縮されることがあり、それによってウェブの前縁部の位置にテーパを付けることができない。
当然のことながら、本発明のコアカバーは、広い範囲の特性を伴って作られてよく、相対的に異なる厚さ及び剛性のフィルムにおけるコア圧痕を排除するための、異なる実施形態に有用となろう。更に、広い範囲の特性は、コア圧痕を軽減又は排除するために、異なる巻き取りシステム及び巻き取り張力に順応させることも可能となる。本発明のコアカバーは、オリフィス高さを変化させることと、発泡剤を加えることと、リボン、ストランド、及び開口部の幅の比例寸法を変更するために、シム同士の間の空間を変化させることと、内面及び外面のうちの一方又は両方における、リボン及びストランドの関連する共通の面の差の比例寸法を変更するために、シム同士の間の空間を変化させることと、異なる圧縮特性を有する異なるベースポリマーを選択することと、によって広い範囲の圧縮特性をもたらすために作製され得る。
図4は、本発明の巻き取りコア41の断面図である。本発明によると、巻き取りコア41は、(a)回転中心115、内面112、及び外面114を有する円筒管110、並びに(b)外面114に配設されるコアカバー40を含む。コアカバー40の内面42は、円筒管110の外面114と面する。コアカバー40の外面44は外側に面し、巻き取りコア41に巻かれることになるウェブ(図示せず)との係合をもたらす。図4に示される実施形態において、巻き取りコア41は、好ましいことが多い中空管構造である。
いくつかの実施形態において、巻き取りコア41は、コアカバー40の内面42と管110の外面114との間に、中間接着剤、面ファスナ、又は他の取り付け手段(図示せず)を更に含む。
使用に際し、管110の内面112は通常、フィルム巻き取り装置(図示せず)のマンドレルに係合されるか、又は取り付けられる。典型的な実施形態において、本発明の巻き取りコアの円筒管は、2つの開放端を有する中空管である。しかし当然のことながら、いくつかの実施形態において、必要に応じて、円筒管は中実であってもよく、巻き取り装置又は他の取り扱い装置と係合するために、一方又は両方の端部に開口部又は他の特徴部を伴っても又は伴わなくてもよい。
本開示で使用される、x−y−z方向の用語において、コアカバー40は、x次元に湾曲されて円筒管110の周りにラップする。好ましい実施形態において、コアカバー40の隣接する端部45a、45bは、それらの間で実質的に間隙なく当接する。
使用に際し、図5に示されるように、ウェブ120が、コアカバー40を有する巻き取りコア41に巻かれるとき、前端部122はコアカバー40の中に押し付けられ、それによって、端部122の上の後続の層又はウェブ120の巻き取りは、別の方法による場合よりも小さい応力を受けるので、圧痕応力領域130の寸法は低減される。それに従い、ウェブ120は、低減された程度だけ圧痕の形成を受けることになる。
他の方法が有用であり得るものの、本明細書に開示されるコアカバーとして有用なポリマーネットは、それらの実施形態のうちのいずれかにおいて、国際特許出願公開WO2015/130942(Legattらによる)に記載された押出ダイによって好都合に調製することができる。本開示による押出ダイは、ダイの中のキャビティから分与オリフィスまで、様々な通路を有する。分与オリフィスの各々は、幅(特定のポリマーリボン又はポリマーストランドの幅に相当する寸法)及び高さ(得られる押出アレイの厚さ、及び特定のポリマーリボン又はポリマーストランドの高さに相当する寸法)を有する。分与オリフィスの高さは、分与オリフィスの上縁部と底縁部との間の距離として考えることもできる。
ポリマーリボンの第1主面がポリマーストランドに断続的に連結されると言うとき、ポリマーストランドが、ポリマーリボンとの結合部と、ポリマーストランドの反対側のネットの別の部分との間で往復するのを見ることができる。
本発明による押出ダイ及びポリマーネットアレイを作る方法では、押出ダイは、少なくとも1つのキャビティと、分与面と、少なくとも1つのキャビティと分与面との間の流体通路と、を有する。分与面は、個別で実質的に垂直に整合された第2の分与オリフィスのアレイが挿入された、第1及び第3の分与オリフィスのアレイを有する。これは、任意の2つの第1及び/又は第3の分与オリフィスについて、それらの間に少なくとも1つの第2の分与オリフィスがあることを意味する。しかしながら、任意の2つの第1及び/又は第3の分与オリフィスについて、それらの間に2つ以上の第2の分与オリフィスが存在することが可能であり、それらの間に第2の分与オリフィス以外の分与オリフィスがあってもよい。第1の分与オリフィスのアレイは、第3の分与オリフィスから、垂直方向に及び水平方向にオフセットしている。
流体通路は、流体通路が分与オリフィスに入るまで、ポリマーを、少なくとも1つのキャビティ(例えば押出ダイ内の第1のキャビティ及び第2のキャビティ、並びに任意選択で任意の更なるダイキャビティ)から物理的に分離することができる。ダイ内の異なる通路の形状は、同一であってもよく、又は異なっていてもよい。通路の断面形状は、例えば、丸い形状、正方形の形状、及び矩形の形状を含む。これらの断面形状、ポリマー材料の選択、及びダイの膨張は、リボン及びストランドの断面形状に影響し得る。
多くの実施形態において、押出ダイは、少なくとも第1及び第2のキャビティを含み、第1のキャビティと第1の分与オリフィスとの間の第1の流体通路と、第2のキャビティと第2の分与オリフィスとの間の第2の流体通路と、を伴う。押出ダイは、第1のキャビティ又は第3のキャビティと、第3の分与オリフィスとの間に、第3の流体通路も有し得る。例示的な実施形態において、押出ダイは第3のキャビティを有し、第3の流体通路は第3のキャビティと第3の分与オリフィスとの間にある。第1の分与オリフィス又は第3の分与オリフィスのうちの少なくとも1つは、少なくとも3:1の高さと幅のアスペクト比(いくつかの実施形態において、少なくとも5:1、8:1、10:1、11:1、15:1、20:1、30:1、又は40:1)であり、第1及び第3の分与オリフィスのうちの少なくとも1つの高さは、通常第2の分与オリフィスの高さよりも大きい。いくつかの実施形態において、第1の分与オリフィス又は第3の分与オリフィスのうちの少なくとも1つの高さは、第2の分与オリフィスの高さよりも(いくつかの実施形態において、少なくとも2、2.5、3、5、10、又は20倍)大きい。
いくつかの実施形態において、第1の分与オリフィス、第2の分与オリフィス、第3の分与オリフィス、及び任意の他の分与オリフィスは、分与面にわたって個々に配置される。すなわち、これらの実施形態において、ダイの幅寸法で、分与オリフィスは、これらの実施形態における分与オリフィスの整合にかかわらず、単独で、又は個々に配置される。例えば、分与オリフィスは、高さ方向の2つ、3つ、又はそれより多くの群の中で積み重なることはなく、1つの第1又は第3の分与オリフィスが、任意の2つの隣接する第2の分与オリフィスの間に配設される。更に、いくつかの実施形態において、1つの第1の分与オリフィスが、任意の2つの隣接する第3の分与オリフィスの間に配設され、1つの第3の分与オリフィスが、任意の2つの隣接する第1の分与オリフィスの間に配設される。他の実施形態において、2つ以上の第2の分与オリフィス(例えば2つ)が高さ方向に積み重なって、第1の分与オリフィスと第3の分与オリフィスとの間に挿入されてもよい。
ポリマーリボン及びポリマーストランドのサイズは、例えば、押出されたポリマーの組成、押出されたストランドの速度、及び/又はオリフィスの設計(例えば、断面積(例えば、オリフィスの高さ及び/又は幅))により、調整することができる。国際特許出願公開WO2013/028654(Ausenらによる)において教示されるように、第2のポリマーオリフィスよりも面積が3倍大きい第1のポリマーオリフィスを有する分与面は、ポリマー組成物が何であるかとキャビティ内の圧力とによっては、ポリマーストランドよりも高さが大きいポリマーリボンを有するアレイを生成しない場合がある。
好都合なことに、本開示による及び/又は本開示を実施するのに有用である押出ダイは、複数のシムから構成され得る。複数のシムは、少なくとも1つのキャビティと、分与面と、少なくとも1つのキャビティと分与面との間の流体通路と、を共に画定する。いくつかの実施形態において、複数のシムは複数のシムの配列を構成し、各配列は、少なくとも1つのキャビティと第1の分与オリフィスのうちの少なくとも1つとの間の第1の流体通路を提供する少なくとも1つの第1のシム、少なくとも1つのキャビティと第2の分与オリフィスのうちの少なくとも1つとの間の第2の流体通路を提供する少なくとも1つの第2のシム、及び少なくとも1つのキャビティと第3の分与オリフィスのうちの少なくとも1つとの間の第3の流体通路を提供する少なくとも1つの第3のシムを含む。いくつかの実施形態において、シムは、第1のキャビティ及び第2のキャビティを共に画定し、押出ダイは、第1のキャビティと流体連通する複数の第1の分与オリフィスと、第2のキャビティと流体連通する複数の第2の分与オリフィスと、第1のキャビティ又は第3のキャビティ(いくつかの実施形態においては第3のキャビティ)と流体連通する複数の第3の分与オリフィスと、を有する。
いくつかの実施形態では、シムは、多種多様なタイプのシムの配列を提供するプランに従って組み立てられる。異なる用途は異なる要件を有する場合があるので、配列は多種多様な数のシムを有する可能性がある。配列は、特定のゾーン内の特定の反復の数に限定されない反復配列であってもよい。あるいは、配列は規則的に反復されなくてもよく、シムの異なる配列が使用されてもよい。
本発明のアレイのリボン及びストランドに有用なポリマー組成物は、結果として得られる部材が所望の見分けられる光学的外観を呈する限り、実質的に同じであっても、又は異なっていてもよい。いくつかの実施形態では、ポリマーリボン及びポリマーストランドは、異なるポリマー組成物を含む。これらのアレイは、例えば、第1、第2、及び任意に第3のキャビティ内で異なるポリマー組成物を使用することにより、上述された方法の任意の実施形態を使用する押出しによって調製することができる。ポリマーリボン及びポリマーストランドにおける異なるポリマー組成物は、それらの表面特性又はそれらのバルク特性(例えば、引張り強度、弾性、微細構造、色、屈折率など)により選択してもよい。更に、ポリマー組成物は、親水性/疎水性、弾性、柔軟性、硬度、剛性、曲げ加工性、又は色など、ポリマーアレイにおける特定の機能的又は美的特性を提供するように選択することができる。ポリマー組成物の観点における「異なる」という用語は、(a)少なくとも1つの赤外線ピークにおける少なくとも2%の差、(b)少なくとも1つの核磁気共鳴ピークにおける少なくとも2%の差、(c)数平均分子量における少なくとも2%の差、又は、(d)多分散性における少なくとも5%の差のうちの少なくとも1つも意味し得る。
本明細書に記載される方法のいずれの実施形態においても、ポリマーリボン及びポリマーストランドを作るために使用されるポリマーは、ポリマーリボン及びポリマーストランドが互いに結合するよう、互いに親和性を有するように選択される。通常、結合とは溶融結合を意味し、ポリマーストランドとポリマーリボンとの間の結合部は溶融結合されていると考えることができる。結合は、比較的短時間(通常は約1秒未満)で発生する。ポリマーリボンの主表面上の結合領域及びポリマーストランドは、典型的には、空気並びに自然対流及び/又は輻射によって冷却される。ポリマーリボン及びポリマーストランド用のポリマーを選択する際、いくつかの実施形態では、双極子相互作用(若しくはH結合)又は共有結合を有する結合ストランドのポリマーを選択することが望ましい場合がある。ポリマーリボンとポリマーストランドとの間の結合は、ポリマーリボン及びポリマーストランドが溶融する時間を増加させて、ポリマー間の更なる相互作用を可能にすることにより向上することが認められる。ポリマーの結合は、一般に、少なくとも1種のポリマーの分子量を低減することにより、あるいは、追加のコモノマーを導入してポリマー相互作用を改善し、及び/又は、結晶化の速度若しくは量を低減することにより、向上することが認められる。
本発明のアレイを作ることができるポリマー材料の例としては、熱可塑性ポリマーが挙げられる。ポリマーアレイに好適な熱可塑性ポリマーとしては、ポリエチレン及びポリプロピレンなどのポリオレフィンホモポリマー、エチレン、プロピレン及び/又はブチレンのコポリマー;エチレン酢酸ビニル及びエチレンアクリル酸などのエチレンを含むコポリマー;エチレンメタクリル酸又はエチレンアクリル酸のナトリウム塩又は亜鉛塩系アイオノマー;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン及びポリスチレンコポリマー(スチレン−無水マレイン酸コポリマー、スチレンアクリロニトリルコポリマー);ナイロン;ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリエチレンブチラート及びポリエチレンナフタレート(polyethylene naphthalate)などのポリエステル;ポリ(ヘキサメチレンアジパミド)などのポリアミド;ポリウレタン類、ポリカーボネート;ポリ(ビニルアルコール);ポリエーテルエーテルケトンなどのケトン;ポリフェニレンスルフィド;ポリアクリレート;セルロース系誘導体;フルオロプラスチック;ポリスルホン;シリコーンポリマー、並びにこれらの混合物が挙げられる。本開示によるダイ及び方法はまた、架橋する(例えば、熱又は放射線によって)ことができるポリマー材料を共押出しするのに有用であり得る。熱硬化性樹脂を使用するとき、ダイを加熱して硬化を開始することができ、これにより、ポリマー材料の粘度及び/又は対応するダイキャビティ内の圧力を調整することができる。いくつかの実施形態では、ポリマーリボン又はポリマーストランドの少なくとも1つは、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、エチレンコポリマー、プロピレンコポリマー、ブチレンコポリマー、並びにこれらの材料のコポリマー及びブレンド)で作られる。
いくつかの実施形態において、第1のポリマーリボンは弾性で、ストランドは弾性ではなく、若しくはポリマーストランドは弾性で、リボンは弾性ではなく、又は両方とも弾性である。例えば、第2のポリマー組成物としては、ABAブロックコポリマー、ポリウレタンエラストマー、ポリオレフィンエラストマー(例えば、メタロセンポリオレフィンエラストマー)、ポリアミドエラストマー、エチレン酢酸ビニルエラストマー、ポリビニルエーテル、アクリル樹脂(特に長鎖アルキル基を有するもの)、ポリ−α−オレフィン、アスファルト質、シリコーン、ポリエステルエラストマー、及び天然ゴムなどの、熱可塑性エラストマーを挙げることができる。ABAブロックコポリマーエラストマーは、概して、Aブロックがポリスチレン系であり、かつBブロックが共役ジエン(例えば、低級アルキレンジエン)であるエラストマーである。Aブロックは、一般的に、置換(例えば、アルキル化)又は非置換スチレン部位(例えば、ポリスチレン、ポリ(α−メチルスチレン)、又はポリ(t−ブチルスチレン))を主なものとして形成され、約4,000〜50,000グラム/モルの平均分子量を有する。Bブロックは、主に置換又は非置換であり得る共役ジエン(例えば、イソプレン、1,3−ブタジエン、又はエチレン−ブチレンモノマー)から概して形成され、約5,000〜500,000グラム/モルの平均分子量を有する。Aブロック及びBブロックは、例えば、線状、放射状、又は星形構成で構成されてもよい。ABAブロックコポリマーは、複数のAブロック及び/又はBブロックを含有してもよく、これらのブロックは同一又は異なるモノマーから作られてよい。典型的なブロックコポリマーは線状ABAブロックコポリマーであり、Aブロックは、同一若しくは異なっていてよく、又はAブロックで主に終端する4つ以上のブロックを有するブロックコポリマーであってもよい。マルチブロックコポリマーは、例えば、より粘着性のあるエラストマーフィルムセグメントを形成する傾向がある、ある特定の割合のABジブロックコポリマーを含有してもよい。他の弾性的ポリマーは、ブロックコポリマーエラストマーとブレンドすることができ、かつ様々な弾性的ポリマーは、様々な程度の弾性特性を有するようにブレンドしてもよい。
本発明の使用に好適な、多くのタイプの熱可撓性エラストマーが市販されている。実例として、BASF Corporation社から、「STYROFLEX」の商品名で市販されているもの、Kraton Performance Polymers Inc.社から「KRATON」の商品名で市販されているもの、Dow Chemical Company社から「PELLETHANE」、「ENGAGE」、「INFUSE」、「VERSIFY」、又は「NORDEL」の商品名で市販されているもの、Royal DSM N.V社から「ARNITEL」の商品名で市販されているもの、E.I.duPont de Nemours and Company社から「HYTREL」の商品名で市販されているもの、ExxonMobil社から「VISTAMAXX」の商品名で市販されているもの、が挙げられる。
上述のいずれのポリマーの混合物も、本明細書に開示されるアレイに有用であり得る。例えば、ポリマー組成物の弾性率を下げるために、ポリオレフィンをエラストマー系ポリマーとブレンドしてよく、このことは特定の用途にとって望ましい場合がある。このようなブレンドは、弾性であってもよく、又は弾性でなくてもよい。
いくつかの実施形態において、アレイを作ることができるポリマー材料は、機能的目的(例えば、光学的効果)及び/又は美的目的(例えば、各々が異なる色/濃淡を有する)で、着色剤(例えば顔料及び/又は染料)を含む。様々なポリマー材料における使用に好適な着色剤は、当技術分野において既知のものである。着色剤によって付与される例示的な色としては、白、黒、赤、ピンク、オレンジ、黄、緑、水色、紫、及び青が挙げられる。
いくつかの実施形態では、アレイ中のポリマーストランドの単一のストランド、又はポリマーリボンの単一のリボンが、異なるポリマー組成物を含み得る。例えば、ポリマーアレイ中のポリマーストランドの1つ以上が、1つのポリマー組成物で作られたコアと、異なるポリマー組成物のシースとを有していてもよい。このようなアレイは、国際特許出願公開WO2013/032683(Ausenらによる)に記載されるように、押出成形され得る。反対側の両主表面が、異なるポリマー組成物から作られるアレイが、国際特許出願PCT/US2014/021494に記載されている。
いくつかの実施形態において、ストランド、リボン、又は両方が、z軸で実質的に均一である。いくつかの他の実施形態において、ストランド及びリボンのうちの一方又は両方は、最適な性能をもたらすために、異なる特性で選択された材料の2つ又は3つのセグメントから構成される。例えば図6に示されるように、ストランド44はz軸に配置された3つのセグメントを含んでよく、中央セグメント52、(ウェブ(図示せず)がコアに巻かれるとき、ウェブと面することになる)外セグメント54、及び(コア(図示せず)と面することになる)内外セグメント56から構成される。このような実施形態において、中央セグメント52は、結果として得られるコアカバーにより高い柔軟性及び変形性を付与するように構築かつ構成されてよく、それによって使用中に向上した緩衝性能をもたらす。その一方で、外セグメント54及び内セグメント56は、所望の相互作用傾向(例えば相対的な粘着効果)をウェブ材料(図示せず)及びコア(図示せず)それぞれに付与するように、構築かつ構成される。当然のことながら、本発明のカバーにおけるストランド及びリボンは、中央セグメントのみから、中央セグメント及び外セグメント若しくは内セグメントのいずれかから、又は外セグメント及び内セグメントの両方から、構成されてよい。外セグメント及び内セグメントの両方を有する実施形態において、この2つのセグメントは同じであってもよく、異なっていてもよい。
いくつかの実施形態において、ストランド、リボン、又は両方の部分は、結果として得られる部材が多孔質となるように、発泡剤(例えばClariant Corp.社のHYDROCEROL(登録商標)BIH−40−E)で作られてもよい。このような発泡成形は、結果として得られる部材をより柔軟にする傾向があり、その結果向上した緩衝を与え、それによってウェブ材料に圧痕を形成する傾向を低減する。更に、このような実施形態は、より効果的な空気抜きを可能にする傾向があり得る。
本発明の全ての説明した実施形態は、本明細書に記載された全ての実施形態の全ての特徴を必ずしも含む必要はないことを理解されたい。
本発明は、以下の例示的な実施例を参照して更に理解されるであろう。
実施例1
国際特許出願公開WO2013/028654(Ausenらによる)の実施例13に全体的に記載かつ示された、共押出ダイ及びプロセスが、下記の例外を伴う以下のコアのラップを作るために用いられた。
各押出供給キャビティA及びBに、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロックコポリマーエラストマー(オハイオ州BelpreのKraton Corporation社から商品名「G1645」で入手)を積載した。
他のプロセス条件は以下のとおりであった。
第1のオリフィスのオリフィス幅: 0.304mm (ストランド)
第1のオリフィスのオリフィス高さ: 1.524mm (ストランド)
第2のオリフィスのオリフィス幅: 0.812mm (リボン)
第2のオリフィスのオリフィス高さ: 1.524mm (リボン)
オリフィス間のランド間隔: 0.304mm
第1のポリマー(ストランド)の流量; 3.4kg/hr
第2のポリマー(リボン)の流量: 3kg/hr
押出温度: 246℃
急冷ロール温度: 15℃
急冷取出し速度: 0.76m/min
溶融物落下距離: 3cm
光学顕微鏡を30倍率で使用して得られたポリマーネットの寸法は、以下のとおりであった。
リボン高さ(合計厚さ): 1850μm
ストランド高さ: 1400μm
リボン高さ及びストランド高さの差による、図3に示される得られた開放面積:24%
表のリボン幅: 700μm
リボンの反復長: 1750μm
ネットの表側の得られた表面接触面積: 40%
図2方向で示されたネット表側の開放面積: 15%
実施例2
国際特許出願公開WO2013/028654(Ausenらによる)の実施例13に全体的に記載かつ示された、共押出ダイ及びプロセスが、下記の例外を伴う以下のコアのラップを作るために用いられた。
各押出供給キャビティA及びBに、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロックコポリマーエラストマー(「G1645」)を積載した。
他のプロセス条件は以下のとおりであった。
第1のオリフィスのオリフィス幅: 0.304mm (ストランド)
第1のオリフィスのオリフィス高さ: 0.762mm (ストランド)
第2のオリフィスのオリフィス幅: 0.812mm (リボン)
第2のオリフィスのオリフィス高さ: 0.762mm (リボン)
オリフィス間のランド間隔: 0.304mm
第1のポリマー(ストランド)の流量; 2kg/hr
第2のポリマー(リボン)の流量: 1.9kg/hr
押出温度: 246℃
急冷ロール温度: 15℃
急冷取出し速度: 1.0m/min
溶融物落下距離: 3cm
光学顕微鏡を30倍率で使用して得られたポリマーネットの寸法は、以下のとおりであった。
リボン高さ(合計厚さ): 895μm
ストランド高さ: 655μm
リボン高さ及びストランド高さの差による、図3に示される得られた開放面積:26%
表のリボン幅: 720μm
リボンの反復長: 1600μm
ネットの表側の得られた表面接触面積: 45%
図2方向で示された表側の開放面積: 16%
実施例評価
実施例1及び2のコアカバーを使用して評価を行った。これらのサンプルは、コアの全外径を覆うように可撓性巻き取りコアの上に装着した。サンプルは、接着剤を用いて巻き取りコアの外径に保持した。これは、サンプルの巻き取りコアへの結合を促進するために行われた。
次にサンプルはウェブラインの巻き取り機上に設置され、そこで、0.5pliの張力をかけられた500線ヤードの2milのPETフィルムが各コアに巻かれ、次に「スポーキング」欠陥を分析した。スポーキングは、ウェブの取り扱い及び巻き取りの分野では、巻き取りコアの外径から放射状に延びる直線状の印として一般に知られている。巻き取り張力は、荷重計を有する2つのローラ、及び張力を制御する役目のラミネータを使用して、測定及び制御した。
本評価から確認された結果は以下のとおりであった。
Figure 2019500295
実施例3
米国特許出願公開第2016/0002838号(Ausenらによる)の実施例2に全体的に記載かつ示された、共押出ダイ及びプロセスが、下記の例外を伴う以下のコアのラップを作るために用いられた。
リボンストランドの中央層のキャビティに供給する二軸スクリュー押出機に、2パーセントの緑色濃縮物(ミネソタ州ミネアポリスのClariant Corporation社から「PP64643536」の商品名で入手)と乾燥ブレンドされた、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロックコポリマーエラストマー(「G1645」)を積載した。10パーセントのタッキファイヤー(ペンシルバニア州エクストンのTotal Cray Valley社から「WINGTACK PLUS」の商品名で入手)を、押出機内のエラストマーに混合した。
ストランドの中央層のキャビティに供給する二軸スクリュー押出機に、2パーセントの赤色濃縮物(Clariant社から「PP34643729」の商品名で入手)と乾燥ブレンドされた、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロックコポリマーエラストマー(「G1645」)を積載した。10パーセントのタッキファイヤー(「WINGTACK PLUS」)を、押出機内のエラストマーに混合した。
ストランド及びリボンの上層及び底層のキャビティに供給する二軸スクリュー押出機に、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロックコポリマーエラストマー(「G1645」)を積載した。10パーセントのタッキファイヤー(「WINGTACK PLUS」)を、押出機内のエラストマーに混合した。
他のプロセス条件は以下のとおりであった。
第1のオリフィスのオリフィス幅: 0.304mm (ストランド)
第1のオリフィスのオリフィス高さ: 0.762mm (ストランド)
第2のオリフィスのオリフィス幅: 0.812mm (リボン)
第2のオリフィスのオリフィス高さ: 0.762mm (リボン)
第1のポリマー(ストランドの中央)の流量; 11.5kg/hr
第2のポリマー(リボンの中央)の流量: 11.5kg/hr
上層及び底層の流量: 3.4kg/hr
押出幅: 61cm
押出温度: 232℃
急冷ロール温度: 15℃
急冷取り去り速度: 1.5m/min
溶融物落下距離: 10cm
光学顕微鏡を30倍率で使用して得られたポリマーネットの寸法は、以下のとおりであった。
リボン高さ(合計厚さ): 910μm
ストランド高さ: 600μm
リボン高さ及びストランド高さの差による、図3に示される得られた開放面積:34%
表のリボン幅: 530μm
リボンの反復長: 1780μm
ネットの表側の得られた表面接触面積: 30%
図2方向で示された表側の開放面積: 35%
実施例4
米国特許出願公開第2016/0002838号(Ausenらによる)の実施例2に全体的に記載かつ示された、共押出ダイ及びプロセスが、下記の例外を伴い以下のコアのラップを作るために用いられた。
リボンストランドの中央層のキャビティに供給する二軸スクリュー押出機に、2パーセントの緑色濃縮物(PP64643536)と乾燥ブレンドされた、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロックコポリマーエラストマー(「G1645」)を積載した。10パーセントのタッキファイヤー(「WINGTACK PLUS」)を、押出機内のエラストマーに混合した。
ストランドの中央層のキャビティに供給する二軸スクリュー押出機に、2パーセントの赤色濃縮物(PP34643729)と乾燥ブレンドされた、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロックコポリマーエラストマー(「G1645」)を積載した。10パーセントのタッキファイヤー(「WINGTACK PLUS」)を、押出機内のエラストマーに混合した。
ストランド及びリボンの上層及び底層のキャビティに供給する二軸スクリュー押出機に、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロックコポリマーエラストマー(Kraton社の「KRATON1119」)を積載した。
他のプロセス条件は以下のとおりであった。
第1のオリフィスのオリフィス幅: 0.304mm (ストランド)
第1のオリフィスのオリフィス高さ: 0.762mm (ストランド)
第2のオリフィスのオリフィス幅: 0.812mm (リボン)
第2のオリフィスのオリフィス高さ: 0.762mm (リボン)
第1のポリマー(ストランドの中央)の流量: 24.6kg/hr
第2のポリマー(リボンの中央)の流量: 23.2kg/hr
上層及び底層の流量: 3kg/hr
押出幅: 61cm
押出温度: 232℃
急冷ロール温度: 15℃
急冷取り去り速度: 3.3m/min
溶融物落下距離: 10cm
光学顕微鏡を30倍率で使用して得られたポリマーネットの寸法は、以下のとおりであった。
リボン高さ(合計厚さ): 875μm
ストランド高さ: 535μm
リボン高さ及びストランド高さの差による、図3に示される得られた開放面積:39%
表のリボン幅: 470μm
リボンの反復長: 1873μm
ネットの表側の得られた表面接触面積: 25%
図2方向で示された表側の開放面積: 53%
実施例5
米国特許出願公開第2016/0002838号(Ausenらによる)の実施例2に全体的に記載かつ示された、共押出ダイ及びプロセスが、下記の例外を伴い以下のコアのラップを作るために用いられた。
リボンストランドの中央層のキャビティに供給する二軸スクリュー押出機に、2パーセントの緑色濃縮物(Clariant Corporation社のPP64643536)と乾燥ブレンドされた、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロックコポリマーエラストマー(「G1645」)を積載した。20パーセントのタッキファイヤー(「WINGTACK PLUS」)を、押出機内のエラストマーに混合した。
ストランドの中央層のキャビティに供給する二軸スクリュー押出機に、2パーセントの赤色濃縮物(Clariant Corporation社のPP34643729)と乾燥ブレンドされた、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロックコポリマーエラストマー(商品名「G1645」)を積載した。20パーセントのタッキファイヤー(「WINGTACK PLUS」)を、押出機でエラストマーに混合した。
ストランド及びリボンの上層及び底層のキャビティに供給する二軸スクリュー押出機に、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロックコポリマーエラストマー(「G1645」)を積載した。20パーセントのタッキファイヤー(「WINGTACK PLUS」)を、押出機でエラストマーに混合した。
他のプロセス条件は以下のとおりであった。
第1のオリフィスのオリフィス幅: 0.304mm (ストランド)
第1のオリフィスのオリフィス高さ: 0.762mm (ストランド)
第2のオリフィスのオリフィス幅: 0.812mm (リボン)
第2のオリフィスのオリフィス高さ: 0.762mm (リボン)
第1のポリマー(ストランドの中央)の流量: 23.2kg/hr
第2のポリマー(リボンの中央)の流量: 23.2kg/hr
上層及び底層の流量: 3kg/hr
押出幅: 61cm
押出温度: 204℃
急冷ロール温度: 15℃
急冷取り去り速度: 3.3m/min
溶融物落下距離: 10cm
光学顕微鏡を30倍率で使用して得られたポリマーネットの寸法は、以下のとおりであった。
リボン高さ(合計厚さ): 979μm
ストランド高さ: 614μm
リボン高さ及びストランド高さの差による、図3に示される得られた開放面積:37%
表のリボン幅: 460μm
リボンの反復長: 1770μm
ネットの表側の得られた表面接触面積: 26%
図2方向で示された表側の開放面積: 60%
剥離試験
ポリマーフィルムを実施例3、4、及び5のコアカバー材料から分離するために要する剥離力は、以下の条件下でIMass SP−2000を使用して測定した。
荷重計−25lb(111N)
遅れ−1秒
平均時間−10秒
速度−合計移動距離2.24インチ(5.7センチメートル)に対して12インチ(30.5センチメートル)/min
コアカバー材料は、7×7インチ(18×18センチメートル)平方に調整され、1インチ(2.5cm)幅の、2mil(50マイクロメートル)ポリエステムフィルムが使用された。フィルムは、ストランド及びリボンの長手方向軸に対して垂直のコアカバーネット上に配置され、フィルムを180°曲げて荷重計に取り付ける前に、3lb(1.4キログラム)のローラを前後に3回(合計6回)走らせた。この手順を全てのサンプルに行った。それらの結果は次のとおりであった。
Figure 2019500295
これらは、ウェブと接触しているコアカバーの部分内におけるタッキファイヤーの量の増加が、それらの間の接着力の増加をもたらすことを示す。このような技法は、ウェブに十分な接着力又は「把持力」をもたらす本発明のコアカバーを作製するために使用することができ、巻き取りを開始するためのコア係合に対する、ウェブの「フライングスプライス」のアプローチを容易にする。
巻き取り圧痕の評価
6.5mil(165マイクロメートル)のポリエステルフィルムを、約11.5インチ(29センチメートル)の外径を有する巻き取りコア上に巻き取るための、3つの異なるコアカバーを使用して、評価を完了した。制御材料は、両面テープを使用し、そのテープをコアの周りに螺旋パターンで適用したものであった。評価されたネット材料は、前述の実施例3及び実施例4であった。各例において、約1pli(0.17kg/cm)で2000線ヤード(1929m)が、テストコアに巻かれた。4週間後、フィルムは解かれ、外観検査を実施した。制御コアラップを有するコア上において、270線ヤード(247メートル)のフィルムの前縁部に許容できない外観の欠陥を受けた。対照的に、本発明のコアカバーを有するコア上に巻かれたフィルムは、実施例3のカバーを使用したコアでは82線ヤード(75メートル)、及び実施例4のカバーを使用したコアでは83線ヤード(76メートル)という、はるかに低い程度の、許容できない外観の欠陥を受けた。
実施例6
コアカバーを実施例5のように作ったが、平らにしたのでリボンとストランドとの間の厚さの差は55%減少した(すなわち、実施例5における平均リボン厚さ27.4mil(696マイクロメートル)及びストランド厚さ34.2mil(869マイクロメートル)が、実施例6では、平均リボン厚さ約21.4mil(543マイクロメートル)及び平均ストランド厚さ約24.5mil(622マイクロメートル)となった)。
下記の表は、1.5ポンド/線インチ(0.27kg/線センチメートル)のライン張力で巻いた、0.97milのポリエチレンテレフタレートフィルムを用いて得た、圧痕の結果を示す。
Figure 2019500295
これらの結果が示すように、本発明のコアカバーを使用したコア上に巻くとき、コアカバーの構成要素であるストランドとリボンとの間の高さの相対差を減少させることによって、可塑性が高い材料(例えば、比較的薄く、特に曲げやすいものなど)が圧痕を形成する傾向を更に減少させることができる。
以上、添付図面を参照して本発明をその好ましい実施形態と関連付けて充分に説明したが、様々な変更及び改変が当業者に明らかである点に留意されたい。かかる変更及び改変は、添付された特許請求の範囲によって定められる本発明の範囲から逸脱しない限り、本発明の範囲に含まれるものと理解すべきである。
本明細書に引用される全ての特許、特許書類、及び刊行物の全ての開示内容が、参照により組み込まれる。上記の詳細な説明及び実施例は、理解しやすいように示したものにすぎない。したがってこれらによって不要な限定がなされることはないことは理解されたい。本発明は図示及び記載された細部そのものに限定されず、当業者に明白な変形形態は、特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲内に含まれる。

Claims (4)

  1. フィルムの巻き取りコアであって、(a)外面及び長手方向軸を有する円筒管と、(b)前記円筒管の前記外面に配設された、互いに反対側にある内側及び外側を有するポリマーネットを含むコアカバーと、を含み、前記ポリマーネットは、シート形態に配置された複数のポリマーリボン及び複数のポリマーストランドのアレイを含み、各ポリマーリボンが1つ又は2つの隣接するポリマーストランドに結合され、各ポリマーストランドが1つ又は2つの隣接するリボンに結合されており、
    (1)各ポリマーリボンは、長さが幅及び高さよりも長くなるような、幅、高さ、及び長さを有し、長手方向軸を画定する細長い形状であり、
    (2)各ポリマーストランドは、長さが幅及び高さよりも長くなるような、幅、高さ、及び長さを有し、1つ又は2つの隣接するポリマーリボンに断続的に複数回結合され、
    (3)前記ポリマーネットの前記内側は、前記円筒管の前記外面に面している、
    巻き取りコア。
  2. 前記ポリマーネットは、前記ポリマーリボンの前記長手方向軸が前記円筒管の前記長手方向軸に対して実質的に平行又は実質的に垂直となるように方向付けられている、請求項1に記載の巻き取りコア。
  3. 前記ポリマーネットが、中間接着剤によって前記円筒管の前記外面に結合されている、請求項1に記載の巻き取りコア。
  4. (a)請求項1に記載のフィルムの巻き取りコアと、(b)前記フィルムの巻き取りコアの周りに巻かれたフィルムのウェブと、を含む、フィルムロール。
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