JP2019218832A - 一枚型扉の自動閉鎖システム - Google Patents

Abstract

【課題】扉の開放時に、限られたスペースで扉を前面に突出させることなく、内部に格納される自動閉鎖扉であって、オートヒンジを備えない開閉システムを提供すること。【解決手段】一枚型の扉であって、構造物の天面には扉２０と平行な第１のガイドレール３１と、扉２０の格納される方向の第２のガイドレール３２を備え、構造物の下面には扉２０と平行なガイド溝４１を備え、扉２０の上端には、第１のガイドレール３１に沿って移動可能な第１の動滑車２１と、第２のガイドレール３２に沿って移動可能な第２の動滑車２２を備え、扉２０の第１の動滑車２１側の下端には、ガイド溝４１に沿って移動可能な軸２３を備え、第１の動滑車２１と第２の動滑車２２は、それぞれ索状体を備え、索状体は転向部材を介して閉扉方向の付勢手段を備えていることを特徴とする。【選択図】図１

Description

本発明は、出入り口等に設けられる一枚型扉の自動閉鎖システムに関する。

従来、扉の開放時に、扉の両脇に扉を格納する十分なスペースが確保できないような限られたスペースで扉を前面に突出させずに内部に格納しなければならない制約を受けた自動閉鎖扉がある。例えば、このような制約を受けた扉を備えた構造物として、道路のトンネル坑内の箱抜き部に設置されている非常電話ボックスがある。以下、この非常電話ボックスを例に説明する。

非常電話ボックスの扉は、中折れ式開閉扉で構成されている。中折れ式開閉扉は、扉を非常電話ボックスに回転可能にヒンジされる基部側扉と、基部側扉にヒンジ結合した開閉端側扉に等分したもので、開放状態では、基部側扉、開閉端側が折り畳まれた状態でボックス内部に格納される。さらに、基部側扉の回転可能なヒンジ部には、閉扉方向に付勢するための回転駆動機構であるオートヒンジが備えられている。

しかしながら、中折れ式開閉扉の回転駆動機構であるオートヒンジが、経年による劣化で固着し、扉が開閉できなくなる状況が発生しており、オートヒンジを備えない開閉方式が要望されていた。

本発明は、このような点を鑑みて、扉の開放時に、限られたスペースで扉を前面に突出させることなく、内部に格納される自動閉鎖扉であって、オートヒンジを備えない開閉システムを提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

前記目的を達成するために、本発明は、構造物の出入り口に備えられる一枚型の扉であって、構造物の天面には扉と平行な第１のガイドレールと、扉の格納される方向の第２のガイドレールを備え、構造物の下面には扉と平行なガイド溝を備え、扉の上端には、第１のガイドレールに沿って移動可能な第１の動滑車と、第２のガイドレールに沿って移動可能な第２の動滑車を備え、扉の第１の動滑車側の下端には、ガイド溝に沿って移動可能な軸を備え、第１の動滑車と第２の動滑車は、それぞれ索状体を備え、索状体は転向部材を介して閉扉方向の付勢手段を備えていることを特徴としている。

また、前記索状体はワイヤロープであり、前記転向部材は樹脂滑車で構成されてもよい。

また、前記付勢手段は錘で構成されてもよい。このように構成すれば、錘の重さを変えることにより、扉の自動閉鎖力を調整することができる。

また、前記構造物は非常電話ボックスであり、非常電話ボックスの出入り口の扉の自動閉鎖システムとして構成されてもよい。

発明の効果

本発明によれば、オートヒンジを備えることなく、限られたスペースで扉を前面に突出することなく内部に格納される自動閉鎖扉を構成でき、扉の長寿命化が可能である。

本発明に係る自動閉鎖システムを備えた一実施形態を示す正面図である。 本発明に係る自動閉鎖システムを備えた一実施形態を示す平面図である。 図１に示すＩＩ−ＩＩ矢視の拡大断面図である。 図１に示す扉の閉鎖状態を示す平面図である。 図１に示す扉の格納状態を示す平面図である。

以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。以下の実施の形態では、非常電話ボックスの出入り口の扉の自動閉鎖システムとして構成された例を説明する。

図１、図２、図３に示すように、非常電話ボックス１は、出入り口に一枚型の扉２０を備えている。さらに非常電話ボックス１は、内部に非常電話機１０を備えている。非常電話ボックス１の天板３０には、扉２０と平行な第１のガイドレール３１と、扉２０の格納される方向の第２のガイドレール３２が固定されている。非常電話ボックスの床板４０には、扉２０と平行なガイド溝４１を備えている。扉２０の上端には、第１のガイドレール３１に沿って移動可能な第１の動滑車２１と、第２のガイドレール３２に沿って移動可能な第２の動滑車２２が固定されており、扉２０は動滑車を介してガイドレールに吊り下げられている。さらに扉２０の第１の動滑車２１側の下端には、ガイド溝４１に沿って移動可能な軸２３が固定されている。さらに、第１の動滑車２１にはワイヤロープ５１の一端が固定されており、もう一端は樹脂滑車５５、樹脂滑車５６を介して中空パネル６０内の錘５３に固定されている。第２の動滑車２２にはワイヤロープ５２の一端が固定されており、もう一端は樹脂滑車５７、樹脂滑車５８、樹脂滑車５９を介して中空パネル６０内の錘５４に固定されている。

前記ワイヤロープはチェーンであってもよい。前記樹脂滑車は金属滑車であってもよい。前記錘はスプリングであってもよい。

図４に示すように、扉２０は錘５３、錘５４の閉扉方向の付勢力により常時閉まった状態にある。非常電話ボックスの利用者は、扉２０の取手２４を押して扉２０を開きボックス内に入室する。扉２０は全開時においては図５に示す位置に格納される。利用者が退室する際は、取手２５を引いて扉２０を開き退室する。扉２０は、利用者による開扉方向の付勢力がない状態では図４に示す位置まで自動閉鎖する。

以上のように構成された一枚型扉の自動閉鎖システムは、扉を前面に突出させることなく内部に格納できる。また、オートヒンジを備えていない構成のため、長寿命である。

本発明に係る一枚型扉の自動閉鎖システムは、扉の開放時に、戸袋などの両脇に扉を格納する十分なスペースが確保できないような限られたスペースで扉を前面に突出させずに内部に格納しなければならない制約を受けた自動閉鎖扉に利用可能である。

１…非常電話ボックス
１０…非常電話機
２０…扉
２１…第１の動滑車
２２…第２の動滑車
２３…軸
２４…取手
２５…取手
３０…天板
３１…第１のガイドレール
３２…第２のガイドレール
４０…床板
４１…ガイド溝
５１…ワイヤロープ
５２…ワイヤロープ
５３…錘
５４…錘
５５…樹脂滑車
５６…樹脂滑車
５７…樹脂滑車
５８…樹脂滑車
５９…樹脂滑車
６０…中空パネル

Claims (4)

1. 構造物の出入り口に備えられる１枚型の扉であって、構造物の天面には扉と平行な第１のガイドレールと、扉の格納される方向の第２のガイドレールを備え、構造物の下面には扉と平行なガイド溝を備え、扉の上端には、第１のガイドレールに沿って移動可能な第１の動滑車と、第２のガイドレールに沿って移動可能な第２の動滑車を備え、扉の第１の動滑車側の下端には、ガイド溝に沿って動く軸を備え、第１の動滑車と第２の動滑車は、それぞれ索状体を備え、索状体は転向部材を介して閉扉方向の付勢手段を備えていることを特徴としている扉の自動閉鎖システム。
2. 前記索状体はワイヤロープであり、前記転向部材は樹脂滑車で構成されている請求項１の扉の自動閉鎖システム。
3. 前記付勢手段は錘で構成されている請求項１又は２に記載の扉の自動閉鎖システム。
4. 前記構造物は非常電話ボックスであり、前記出入り口は非常電話ボックスの出入り口である請求項１〜３のいずれか１項に記載の扉の自動閉鎖システム。

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