JP2019218571A - 高炉原料の乾燥方法 - Google Patents

高炉原料の乾燥方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019218571A
JP2019218571A JP2018114123A JP2018114123A JP2019218571A JP 2019218571 A JP2019218571 A JP 2019218571A JP 2018114123 A JP2018114123 A JP 2018114123A JP 2018114123 A JP2018114123 A JP 2018114123A JP 2019218571 A JP2019218571 A JP 2019218571A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blast furnace
raw material
furnace raw
average particle
yard
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018114123A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6835037B2 (ja
Inventor
宗文 中本
Munefumi Nakamoto
宗文 中本
廉 ▲高▼橋
廉 ▲高▼橋
Ren Takahashi
佑治 今井
Yuji Imai
佑治 今井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP2018114123A priority Critical patent/JP6835037B2/ja
Publication of JP2019218571A publication Critical patent/JP2019218571A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6835037B2 publication Critical patent/JP6835037B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Manufacture Of Iron (AREA)

Abstract

【課題】乾燥後の高炉原料の水分含有量を少なくできる高炉原料の乾燥方法を提供する。【解決手段】高炉原料の乾燥方法であって、焼結機で製造された高温の焼結鉱をクーラー装置のトラフの上に層状に載置して冷却する冷却工程と、冷却工程で冷却されている焼結鉱の層の上に高炉原料を層状に載置する載置工程と、を有し、載置工程では、高炉原料全体の平均粒径より大きい平均粒径の高炉原料と高炉原料全体の平均粒径より小さい平均粒径の高炉原料とを、前記トラフの進行方向のそれぞれの長さがトラフの進行方向に交差する幅方向の前記トラフの寸法の1/2未満になるように前記トラフの進行方向に交互に載置する。【選択図】図5

Description

本発明は、高炉に装入される高炉原料(焼結鉱、鉄鉱石、塊コークス)の乾燥方法に関する。
高炉では、焼結鉱、鉄鉱石、塊コークス等の高炉原料を炉頂から炉内に装入し、炉下部に設けられた羽口から高温空気を炉内へ吹込むことでコークスを燃焼させ、この燃焼により発生する熱とCOガスとを利用して、焼結鉱や鉄鉱石を還元、溶融させて溶銑を製造している。炉頂から装入される高炉原料は、数mmから数十mmの粒径に調整されて炉内に装入される。これにより、炉下部におけるコークスの燃焼によって発生する燃焼ガスは、炉内に充填された粒状の高炉原料の間隙を通り炉頂へ向けて上昇する。
高炉内における高炉原料への熱の供給は、この燃焼ガスによる伝熱によって行われるので、炉内における燃焼ガスの流れが適正な状態でないと高炉原料の昇温が不安定になり、焼結鉱や鉄鉱石の還元、溶融に支障をきたすことになる。
したがって、炉内のガス流れを適正な状態に維持するために、炉頂における高炉原料の炉内装入時に、炉内の適正な位置へ適正な粒度の高炉原料を装入できる炉頂装入装置や炉頂装入方法の開発が進められている。
しかしながら、このような高炉原料の装入装置や装入方法を用いて高炉原料を装入しても、高炉原料そのものに粉状の高炉原料が混入すると、粉状の高炉原料によって炉内の高炉原料の間隙が埋められて燃焼ガスの流れが阻害され、当該燃焼ガスの流れの適正化が困難になる。
高炉原料には、焼結機やコークス炉で製造されて粒度が調整された後、直接、高炉原料槽へ送られてくる高炉原料と、焼結機やコークス炉で製造されて粒度が調整された後にヤードと呼ばれる露天の保管場所にて保管された後にこれを回収して高炉原料槽へ送られてくる高炉原料と、がある。このうち、ヤードに保管された後に高炉原料槽に送られている高炉原料については、ヤード保管時に雨水等による湿潤が進むことが避けられず、水分含有量が数質量%になり、水分含有量が10質量%を超える場合もある。
水分含有量が多い高炉原料では、粒状の高炉原料に粉状の高炉原料が水分によって付着するので、篩等によって粒度調整を行っても粒状高炉原料から粉状高炉原料を分離除去できない場合が生じる。また、このように水分を含んだ粉状高炉原料は篩の網そのものにも付着しやすいので篩の目詰まりの原因ともなり、さらに高炉原料の篩分けが困難になる。
篩により分離除去されなかった粉状高炉原料が付着した粒状高炉原料が炉頂へ搬送されて炉内に装入されると、炉内の熱によって乾燥されて粉状高炉原料が粒状高炉原料の表面から離脱する。この粉状高炉原料は、高炉原料同士の間隙に入り込み、炉内のガス流れを阻害する。
したがって、高炉原料に付着する粉状高炉原料を除去する技術は、高炉炉内への高炉原料装入技術と同じく重要な技術であるといえる。高炉原料に付着する粉状高炉原料を除去するには、水分量の多い高炉原料を乾燥させた後、篩等により高炉原料から粉状高炉原料を分離除去することが考えられる。
高炉原料を乾燥させる技術として、特許文献1には、製造された高温の焼結鉱の顕熱によってヤードに保管されたヤード焼結鉱を乾燥させる技術が開示されている。特許文献1によれば、クーラー装置のトラフ上に層状に載置された高温の焼結鉱の上にヤード焼結鉱を層状に載置し、高温の焼結鉱によって加熱された熱風によってヤード焼結鉱を加熱し乾燥させることができる。
特開2017−137531号公報
ヤード焼結鉱をホッパーに充填すると平均粒径が小さい焼結鉱がホッパーの中央側に、平均粒径が大きい焼結鉱がホッパーの側面側に堆積する。このため、ヤード焼結鉱をホッパーに充填し、ホッパーからヤード焼結鉱を切り出して高温の焼結鉱の層の上に層状に載置させると、図1(a)(b)に示すように、トラフ10の幅方向中央部に平均粒径が小さいヤード焼結鉱12の層が形成され、トラフ10の幅方向両端部に平均粒径が大きいヤード焼結鉱14の層が形成される。粒径の小さなヤード焼結鉱12の層は、下層の高温の焼結鉱16によって加熱された熱風の通りが悪く十分に加熱されず、乾燥されない。このため、乾燥後のヤード焼結鉱全体の水分含有量が多くなる、という課題があった。
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、製造された高温の焼結鉱の顕熱によって高炉原料を効率的に乾燥させ、これにより、乾燥後の高炉原料の水分含有量を少なくできる高炉原料の乾燥方法を提供することである。
このような課題を解決するための本発明の特徴は、以下の通りである。
(1)焼結機で製造された高温の焼結鉱をクーラー装置のトラフの上に層状に載置して冷却する冷却工程と、前記冷却工程で冷却されている前記焼結鉱の層の上に高炉原料を層状に載置する載置工程と、を有し、前記載置工程では、高炉原料全体の平均粒径より大きい平均粒径の高炉原料と高炉原料全体の平均粒径より小さい平均粒径の高炉原料とを、前記トラフの進行方向のそれぞれの長さが前記トラフの進行方向に交差する幅方向の前記トラフの寸法の1/2未満になるように前記トラフの進行方向に交互に載置する、高炉原料の乾燥方法。
(2)前記高炉原料は、収容部を有するホッパーに収容され、
前記載置工程では、前記収容部の鉛直方向に垂直となる断面の中心側に堆積した高炉原料と、前記収容部の側面側に堆積した高炉原料とを交互に前記ホッパーから排出させる、(1)に記載の高炉原料の乾燥方法。
(3)前記ホッパーの収容部は、前記収容部の鉛直方向に垂直となる断面形状が矩形である、(2)に記載の高炉原料の乾燥方法。
(4)前記ホッパーの収容部の下方には、前記中心側と前記側面側とを仕切る壁が設けられている、(2)または(3)に記載の高炉原料の乾燥方法。
(5)前記ホッパーの収容部の下方には、前記中心側に堆積した前記高炉原料の排出を許容するシャッターと、前記側面側に堆積した前記高炉原料の排出を許容するシャッターとが設けられている、(2)から(4)の何れか1つに記載の高炉原料の乾燥方法。
(6)前記ホッパーの収容部の下方には、一端辺を軸に左右に揺動するフラップが設けられ、該フラップが左右に揺動することで、前記中心側に堆積した前記高炉原料の排出と、前記側面側に堆積した前記高炉原料の排出とを切り換える、(2)から(4)の何れか1つに記載の高炉原料の乾燥方法。
(7)前記高炉原料は、ヤード焼結鉱である、(1)から(6)の何れか1つに記載の高炉原料の乾燥方法。
本発明に係る高炉原料の乾燥方法を実施することで、高温の焼結鉱の顕熱によって高炉原料を効率的に乾燥でき、これにより、乾燥後の高炉原料の水分含有量を従来よりも少なくできる。このように、高炉原料の水分含有量を少なくできれば、より多くの粉状の高炉原料を篩で除去できるようになるので、粉状の高炉原料がわずかな高炉原料を高炉の操業に用いることで高炉の安定操業に寄与できる。
従来技術におけるヤード焼結鉱の状態を示す図である。 圧力損失実験装置20を示す模式図である。 乾燥実験装置30を示す模式図である。 本実施形態に係る高炉原料の乾燥方法が実施できる乾燥処理ライン40の一例を示す模式図である。 トラフ10上に載置された高温の焼結鉱16の層の上に、ヤード焼結鉱60を載置する状況を示す断面模式図である。 ホッパー46に充填されたヤード焼結鉱60が排出される状況を説明する図である。 ホッパー90に充填されたヤード焼結鉱60が排出される状況を説明する図である。
まず、本発明をするに至った経緯について説明する。図2は、圧力損失実験装置20を示す模式図である。図2に示した圧力損失実験装置20を用いて、平均粒径が異なる焼結鉱における層厚と圧力損失との関係を確認した。実験は、平均粒径22.4mmと、平均粒径13.0mmの焼結鉱を調整し、これら焼結鉱を直径300mmの焼結容器22に層厚を変えて充填し、層厚の異なるサンプルをそれぞれ作製した。ファン24およびダンパ26を用いて、風速16m/sとなるように空気を送風し、これらサンプルの圧力損失をそれぞれ測定した。図2において、FIは流量計であり、PGは圧力計であり、TGは温度計である。圧力損失実験の結果を下記の表1に示す。また、以下の説明において平均粒径は、算術平均粒径であって、Σ(Vi×di)(但し、Viはi番目の粒度範囲の中にある粒子の存在比率であり、diはi番目の粒度範囲の代表粒径である。)で定義される粒径である。
Figure 2019218571
表1に示すように、平均粒径が13.0mmの焼結鉱の圧力損失は、平均粒径が22.4mmの焼結鉱の圧力損失よりも大きく、また、層厚が厚くなるに従い、その差は拡大した。この結果から、平均粒径が小さい焼結鉱は圧力損失が大きく、高温の焼結鉱の下層にヤード焼結鉱を層状に載置させると、下層の高温の焼結鉱によって加熱された空気は、平均粒径が小さいヤード焼結鉱の層を通過しづらくなることがわかる。
図3は、乾燥実験装置30を示す模式図である。図3に示した乾燥実験装置30を用いて、平均粒径が異なる焼結鉱における層厚と伝熱速度との関係を確認した。乾燥実験は、平均粒径45.0mmと、平均粒径15.0mmの焼結鉱を調整し、これらの焼結鉱を直径130mm、高さ350mmの原料容器32に充填量を変えて充填し、層厚の異なるサンプルをそれぞれ作製した。ファン24およびダンパ26を用いて、250℃の熱風を風速0.1m/sになるように原料容器32に送風し、計量器34を用いてサンプルの重量変化を計測した。この重量変化は水分の蒸発によるものであり、蒸発によって減少した水分の顕熱と潜熱の和を伝熱量とし、各サンプルの単位面積当たりの伝熱量をそれぞれ測定した。乾燥実験の結果を下記の表2に示す。
Figure 2019218571
表2に示すように、平均粒径が15.0mmの焼結鉱の単位面積当たりの伝熱量は、平均粒径45.0mmの焼結鉱の単位面積当たりの伝熱量よりも多かった。また、層厚が厚くなると、その差は拡大した。この結果から、平均粒径が小さい焼結鉱の伝熱効率は、平均粒径が大きい焼結鉱の伝熱効率よりも高いことがわかる。
これらの結果から、発明者らは、平均粒径が小さい高炉原料を乾燥させるには、加熱した空気を通過させるとともに、加熱した空気で平均粒径が大きい高炉原料を加熱し、平均粒径が大きい高炉原料の熱を平均粒径が小さい高炉原料に伝熱させることが好ましいと考えた。そのため、平均粒径が大きい高炉原料の熱を平均粒径が小さい高炉原料に伝熱することを考えると、平均粒径が大きい高炉原料の層と、平均粒径が小さい高炉原料の層を、各層の進行方向の長さが短くなるように交互に載置することが好ましいことがわかる。
すなわち、高炉原料を高温の焼結鉱の層の上に層状に載置させるにあたり、平均粒径が大きい高炉原料と、平均粒径が小さい高炉原料とをトラフ10の進行方向の長さがそれぞれ短くなるように交互に載置する。このように高炉原料を載置することで、下層の高温の焼結鉱16によって加熱された空気は、平均粒径が大きい高炉原料の間隙を通過しやすく当該高炉原料を加熱、乾燥させる。そして、加熱された平均粒径が大きい高炉原料の熱を隣接する平均粒径が小さい高炉原料に伝熱させることで、加熱された空気が通過しにくい平均粒径が小さい高炉原料を効率よく加熱、乾燥できることを見出して本発明を完成させた。ここで、平均粒径が小さい高炉原料とは、高炉原料全体の平均粒径より小さい平均粒径の高炉原料を意味し、平均粒径が大きい高炉原料とは、高炉原料全体の平均粒径より小さい平均粒径の高炉原料を意味する。
なお、従来技術では、図1に示すように、平均粒径が小さいヤード焼結鉱12の層の両端に平均粒径が大きいヤード焼結鉱14の層が形成される。このため、従来技術では、トラフの幅寸法L1に対して平均粒径が小さいヤード焼結鉱12と平均粒径が大きいヤード焼結鉱14との界面が2面存在することになる。単位寸法あたりの当該界面の数が多いほど、加熱された平均粒径が大きいヤード焼結鉱14の熱を平均粒径が小さいヤード焼結鉱12に効率的に伝熱できるといえる。このため、本実施形態に係る高炉原料の乾燥方法では、トラフの進行方向における平均粒径が小さい高炉原料の層の長さおよび平均粒径が大きい高炉原料の層の長さをトラフの幅寸法L1の1/2未満にする。これにより、単位寸法当たりの当該界面の数を従来技術よりも大幅に増やすことができ、平均粒径が小さいヤード焼結鉱などからなる高炉原料を、より効率的に加熱、乾燥できる。
以下、発明の実施形態を通じて本発明を説明する。本実施形態に係る乾燥方法で乾燥する高炉原料として、一時的にヤードに保管され、雨水等に曝された含有水分率が高いヤード焼結鉱を用いた例を示す。しかしながら、乾燥する高炉原料としては、ヤード焼結鉱に限らず、含有水分率が高い鉄鉱石や塊コークスであってもよい。
図4は、本実施形態に係る高炉原料の乾燥方法が実施できる乾燥処理ライン40の一例を示す模式図である。乾燥処理ライン40は、焼結鉱を製造する焼結機42と、焼結機42で製造された高温(例えば、500〜800℃)の焼結鉱を破砕して粒度を調整するクラッシャー44と、クラッシャー44で粒度が調整された焼結鉱を所定の温度(例えば、100〜200℃)に冷却するクーラー装置50と、当該クーラー装置50にヤード焼結鉱を装入するホッパー46とを有する。クーラー装置50は、例えば、第1ゾーンから第4ゾーンで構成される。第1ゾーンには、#1クーラーファン52が設けられている。同様に、第2ゾーンには#2クーラーファン54が、第3ゾーンには#3クーラーファン56が、第4ゾーンには#4クーラーファン58がそれぞれ設けられている。
また、クーラー装置50には、高温の焼結鉱16を冷却した際に排出される高温の空気を取込んで排熱を回収するボイラー48が取り付けられていてもよい。本実施形態のクーラー装置50では、第1ゾーンにボイラー48が取り付けられている。したがって、図1に示した例では、第1ゾーンが排熱回収ゾーンになり、第2〜第4ゾーンが非排熱回収ゾーンになる。
焼結機42で製造された高温の焼結鉱16は、クーラー装置50のトラフ上に層状に載置され、第1ゾーン、第2ゾーン、第3ゾーンおよび第4ゾーンにおける各クーラーファンにより冷却される。クーラー装置50による高温の焼結鉱の冷却が本実施形態における冷却工程である。
ヤード焼結鉱60は、ホッパー46に収容される。ホッパー46に収容されたヤード焼結鉱60は、ホッパー46から切り出されて、クーラー装置50の第2ゾーンと第3ゾーンとの間で冷却されている焼結鉱の層の上に層状に載置される。
各ゾーンに設けられたクーラーファン52〜58は、下方から上方に向かって流れる上昇気流を形成させる。この上昇気流により、下層の高温の焼結鉱によって加熱された高温の空気が上昇し、高温の焼結鉱の層の上に載置されたヤード焼結鉱が加熱、乾燥される。これにより、新たに熱源を用いることなく、水分含有率の高いヤード焼結鉱を乾燥できる。
図5は、トラフ10上に載置された高温の焼結鉱16の層の上に、ヤード焼結鉱60を載置する状況を示す断面模式図である。図5(a)は、側面断面模式図であり、図5(b)は、上面図である。図5(a)(b)を用いて、高温の焼結鉱16の層の上に、ヤード焼結鉱60を載置する載置工程の詳細を説明する。
ホッパー46には、ヤード焼結鉱60が収容される。ホッパー46は、側面に囲まれ、ヤード焼結鉱60を収容する収容部70と、収容部70内に設けられた仕切り壁72と、開口部が設けられたシャッター73、74、75と、排出スロープ76とを有する。
収容部70にヤード焼結鉱60を充填する際、中心部が山状になるようにヤード焼結鉱60を供給すると、平均粒径が大きいヤード焼結鉱は、山の斜面を落下する一方で、平均粒径が小さいヤード焼結鉱は山の斜面をあまり落下しない。このため、山の斜面を落下する過程でヤード焼結鉱60は粒度偏析し、収容部70の中心側に平均粒径が小さいヤード焼結鉱12が堆積し、収容部70の側面側に平均粒径が大きいヤード焼結鉱14が堆積する。
3枚のシャッター73、74、75は、スライドすることで、収容部70の中心側に堆積したヤード焼結鉱12の排出と、収容部70側面側に堆積したヤード焼結鉱14の排出とを切り換える。図5(a)に示した例では、シャッター73、74の開口部を収容部70の下方に位置させ、これにより、収容部70の側面側に堆積したヤード焼結鉱14を排出させている。排出スロープ76は、ヤード焼結鉱60を高温の焼結鉱16の上に案内する部材である。
仕切り壁72は、収容部70の下方において、ヤード焼結鉱60の移動を規制する板である。このように、収容部70に仕切り壁72を設けることで、粒度偏析によって収容部70の中心側に堆積したヤード焼結鉱12と収容部70の側面側に堆積したヤード焼結鉱14の移動が規制され、中心側のヤード焼結鉱12の排出時に側面側のヤード焼結鉱14が排出されることが抑制され、側面側のヤード焼結鉱14の排出時に中心側のヤード焼結鉱12が排出されることが抑制される。
シャッター73、74、75による排出の制御により、ホッパー46から、平均粒径が大きいヤード焼結鉱14と、平均粒径が小さいヤード焼結鉱12とが、排出スロープ76から交互に排出される。また、平均粒径が小さいヤード焼結鉱12のトラフ進行方向の長さL2および平均粒径が大きいヤード焼結鉱14のトラフ進行方向の長さL3は、トラフの進行方向に交差する方向の幅寸法L1の1/2未満となるようにシャッター73、74およびシャッター75の動作が制御される。シャッター73、74およびシャッター75の動作(切り換え時間、動作速度等)は、ヤード焼結鉱60およびホッパー46を用いた排出実験を予め行うことで定めることができる。なお、トラフ進行方向の長さL2およびL3が、幅寸法L1に対して短くなりすぎると、高温の焼結鉱16上で、平均粒径が小さいヤード焼結鉱12と平均粒径が大きいヤード焼結鉱14とが、トラフ等の振動により混合しやすくなって乾燥が不十分になるおそれがある。このため、トラフ進行方向の長さL2およびL3を幅寸法L1の1/10以上とすることが好ましい。
また、排出スロープ76から排出されたヤード焼結鉱60の層厚が厚くなることを規制するカットゲート78を設けてもよい。カットゲート78を設けることでヤード焼結鉱60の層厚の変動を小さくできる。
本実施形態に係る高炉原料の乾燥方法では、高温の焼結鉱16の層上に、平均粒径が小さいヤード焼結鉱12のトラフ進行方向の長さL2と、平均粒径が大きいヤード焼結鉱14のトラフ進行方向の長さL3とが、トラフ10の進行方向に交差する方向のトラフ10の幅寸法L1の1/2未満となるように、各ヤード焼結鉱を載置する。上述したように、平均粒径が大きいヤード焼結鉱14は圧力損失が小さく通気性がよいので、下層の高温の焼結鉱16により加熱された空気で容易に加熱、乾燥できる。平均粒径が小さいヤード焼結鉱12は伝熱効率が高いので、加熱された平均粒径が大きいヤード焼結鉱14の熱で効率よく加熱、乾燥できる。この結果、平均粒径が大きいヤード焼結鉱14および平均粒径が小さいヤード焼結鉱12ともに加熱、乾燥され、乾燥後のヤード焼結鉱60全体の含有水分率は、従来の乾燥方法で乾燥されたヤード焼結鉱の含有水分率より低くなる。
図6は、ホッパー46に充填されたヤード焼結鉱60が排出される状況を説明する図である。図6(a)は、収容部70の側面側に堆積した平均粒径が大きいヤード焼結鉱14が排出される状態を示している。図6(b)は、収容部70の中心側に堆積した平均粒径が小さいヤード焼結鉱12が排出される状態を示している。図6の右上に示した矢印方向を、ホッパー46の上下左右前後方向と定義する。
シャッター75は、開口部80が設けられた板状の部材であり、収容部70の中心側の位置の下方に設けられる。図6(a)の状態からシャッター75を後方向にスライドさせると、開口部80は収容部70の下方に移動し、収容部70の中心側に堆積したヤード焼結鉱12の排出を許容する。
シャッター73、74は、開口部82が設けられた板状の部材であり、収容部70の側面側の位置の下方にそれぞれ設けられる。図6(a)の状態からシャッター73、74を前方向にスライドさせると、開口部82は収容部70の下方から移動し、収容部70の側面側に堆積したヤード焼結鉱14の排出が停止する。シャッター73、74とシャッター75とを交互にスライドさせることにより、平均粒径の大きいヤード焼結鉱14と平均粒径の小さいヤード焼結鉱12とを交互に排出できる。なお、シャッター73、74、75は、収容部70の鉛直方向に垂直となる断面の中心側に堆積したヤード焼結鉱12の排出と、側面側に堆積したヤード焼結鉱14の排出とを切り替える部材の一例である。
また、収容部70の上下方向(鉛直方向)に垂直となる断面形状は、左右方向の寸法が前後方向の寸法より長い矩形であることが好ましい。上述したようにヤード焼結鉱60は、山の斜面を落下する過程で粒度偏析する。このため、収容部70の断面形状が左右方向の寸法が長い矩形であると、左右方向の粒度偏析は、前後方向の粒度偏析より大きくなり、この結果、シャッター73、74と、シャッター75によって排出が切り換えられる平均粒径が大きいヤード焼結鉱14と、平均粒径が小さいヤード焼結鉱12の粒度差が拡大する。
図7は、ホッパー90に充填されたヤード焼結鉱60が排出される状況を示す図である。図7(a)は、収容部92の側面側に堆積したヤード焼結鉱14が排出される状態を示している。図7(b)は、収容部92の中心側に堆積したヤード焼結鉱12が排出される状態を示している。なお、図7(a)(b)において、図5(a)と共通する要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省略する。
ホッパー90は、シャッター73、74、75に代えて、2枚のフラップ94を有する点においてホッパー46(図5)と異なる。図7(a)(b)に示すように、収容部92の下方に設けられた2枚のフラップ94は、一端辺93を中心軸に図面の左右に揺動し、中心側に堆積したヤード焼結鉱12の排出と、側面側に堆積したヤード焼結鉱14の排出とを切り替える。なお、フラップ94は、収容部70の中心側に堆積したヤード焼結鉱12の排出と、収容部70の側面側に堆積したヤード焼結鉱14の排出とを切り替える部材の他の例である。
このように、ホッパー90を用いても、一端辺93を軸に2枚のフラップ94を左右に揺動させることで、平均粒径が大きいヤード焼結鉱14と、平均粒径が小さいヤード焼結鉱12とを交互に排出させることができる。なお、2枚のフラップ94の各動作(切り換え時間、揺動速度等)は、ヤード焼結鉱60およびホッパー90を用いた切り出し実験を予め行うことで定めることができる。
以上、説明したように、本実施形態に係る高炉原料の乾燥方法では、平均粒径が大きい高炉原料と、平均粒径が小さい高炉原料とをホッパーから交互に切り出し、クーラー装置で冷却されている高温の焼結鉱の層の上にトラフの進行方向のそれぞれの長さが、トラフの幅寸法L1の1/2未満になるようにトラフの進行方向に交互に載置する。これにより、高温の焼結鉱の顕熱によって高炉原料を効率的に乾燥でき、乾燥後の高炉原料の水分含有量を従来よりも少なくできる。
次に、図4に示した乾燥処理ライン40を用いて、ヤード焼結鉱を乾燥処理した実施例を説明する。本実施例では、焼結機42で製造されクラッシャー44で粒度が調整された600℃の焼結鉱を、層厚が0.8mになるように、クーラー装置50のトラフの上に層状に載置した。その後、図6に示したホッパー46を用いて、高温の焼結鉱の層の上に収容部70の中心側に堆積したヤード焼結鉱と、収容部70の側面側に堆積したヤード焼結鉱を交互に排出させ、平均粒径が大きいヤード焼結鉱の層と、平均粒径が小さいヤード焼結鉱の層とをトラフの進行方向に交互に形成させた。本実施例において、平均粒径が小さいヤード焼結鉱の層の長さL2は0.6mであり、平均粒径が大きいヤード焼結鉱の層の長さL3は0.6mであり、層厚は0.2mである。また、クーラー装置50のトラフの幅寸法L1は、2.4mである。
比較例では、ホッパーの中心側に堆積したヤード焼結鉱と、側面側に堆積したヤード焼結鉱とを同時に排出させる従来のホッパーを用いて、高温の焼結鉱の層の上に幅方向中央部に平均粒径が小さいヤード焼結鉱、幅方向端部に平均粒径が大きいヤード焼結鉱とするヤード焼結鉱の層を形成させて乾燥させた。実施例および比較例で用いた焼結鉱の平均粒径、ヤード焼結鉱の平均粒径、および、乾燥前後のヤード焼結鉱の含有水分率を下記表3に示す。また、本実施例において、平均粒径が大きいヤード焼結鉱の平均粒径は25.5mmであり、平均粒径が小さいヤード焼結鉱の平均粒径は8.6mmであった。
Figure 2019218571
表3に示すように、発明例における乾燥後の含有水分率は、比較例における乾燥後の含有水分率より低くなった。これにより、ホッパーの中心側に堆積したヤード焼結鉱と、側面側に堆積したヤード焼結鉱とを交互に排出させ、図5(b)に示したように、平均粒径の大きいヤード焼結鉱の層と、平均粒径の小さいヤード焼結鉱の層とをトラフの進行方向に交互に形成させて乾燥させることで、従来よりも乾燥後の高炉原料の含有水分量を少なくできることが確認された。
10 トラフ
12 ヤード焼結鉱
14 ヤード焼結鉱
16 高温の焼結鉱
20 圧力損失実験装置
22 焼結容器
24 ファン
26 ダンパ
30 乾燥実験装置
32 原料容器
34 計量器
40 乾燥処理ライン
42 焼結機
44 クラッシャー
46 ホッパー
48 ボイラー
50 クーラー装置
52 クーラーファン
54 クーラーファン
56 クーラーファン
58 クーラーファン
60 ヤード焼結鉱
70 収容部
72 仕切り壁
73 シャッター
74 シャッター
75 シャッター
76 排出スロープ
78 カットゲート
80 開口部
82 開口部
90 ホッパー
92 収容部
93 一端辺
94 フラップ

Claims (7)

  1. 焼結機で製造された高温の焼結鉱をクーラー装置のトラフの上に層状に載置して冷却する冷却工程と、
    前記冷却工程で冷却されている前記焼結鉱の層の上に高炉原料を層状に載置する載置工程と、を有し、
    前記載置工程では、高炉原料全体の平均粒径より大きい平均粒径の高炉原料と高炉原料全体の平均粒径より小さい平均粒径の高炉原料とを、前記トラフの進行方向のそれぞれの長さが前記トラフの進行方向に交差する幅方向の前記トラフの寸法の1/2未満になるように前記トラフの進行方向に交互に載置する、高炉原料の乾燥方法。
  2. 前記高炉原料は、収容部を有するホッパーに収容され、
    前記載置工程では、前記収容部の鉛直方向に垂直となる断面の中心側に堆積した高炉原料と、前記収容部の側面側に堆積した高炉原料とを交互に前記ホッパーから排出させる、請求項1に記載の高炉原料の乾燥方法。
  3. 前記ホッパーの収容部は、前記収容部の鉛直方向に垂直となる断面形状が矩形である、請求項2に記載の高炉原料の乾燥方法。
  4. 前記ホッパーの収容部の下方には、前記中心側と前記側面側とを仕切る壁が設けられている、請求項2または請求項3に記載の高炉原料の乾燥方法。
  5. 前記ホッパーの収容部の下方には、前記中心側に堆積した前記高炉原料の排出を許容するシャッターと、前記側面側に堆積した前記高炉原料の排出を許容するシャッターとが設けられている、請求項2から請求項4の何れか一項に記載の高炉原料の乾燥方法。
  6. 前記ホッパーの収容部の下方には、一端辺を軸に左右に揺動するフラップが設けられ、
    該フラップが左右に揺動することで、前記中心側に堆積した前記高炉原料の排出と、前記側面側に堆積した前記高炉原料の排出とを切り換える、請求項2から請求項4の何れか一項に記載の高炉原料の乾燥方法。
  7. 前記高炉原料は、ヤード焼結鉱である、請求項1から請求項6の何れか一項に記載の高炉原料の乾燥方法。
JP2018114123A 2018-06-15 2018-06-15 高炉原料の乾燥方法 Active JP6835037B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018114123A JP6835037B2 (ja) 2018-06-15 2018-06-15 高炉原料の乾燥方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018114123A JP6835037B2 (ja) 2018-06-15 2018-06-15 高炉原料の乾燥方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019218571A true JP2019218571A (ja) 2019-12-26
JP6835037B2 JP6835037B2 (ja) 2021-02-24

Family

ID=69095888

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018114123A Active JP6835037B2 (ja) 2018-06-15 2018-06-15 高炉原料の乾燥方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6835037B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP6835037B2 (ja) 2021-02-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5412882A (en) Method and heat-exchanger for preheating broken glass and glass-batching melt-goods or similar bulk goods using a heating gas
JP6447614B2 (ja) 高炉への原料装入方法
CN105180662B (zh) 一种高温颗粒状物料分级冷却方法及装置
JP5534118B2 (ja) 高炉への原料装入方法
JP5573777B2 (ja) 焼結鉱の冷却方法、焼結鉱の選別方法、および焼結鉱の選別装置
JP5861392B2 (ja) 高炉操業方法
CN210773373U (zh) 一种卧式水泥熟料篦式颗粒分级冷却机
CN110715547B (zh) 一种卧式水泥熟料篦式颗粒分级冷却机及冷却方法
JP2019218571A (ja) 高炉原料の乾燥方法
JP5601426B2 (ja) 高炉への原料装入方法
JP2009235551A (ja) 高炉原料の加熱乾燥ホッパーおよびその温度調整方法
JP5834922B2 (ja) 高炉操業方法
JP6792337B2 (ja) 高炉原料の乾燥方法
KR102065065B1 (ko) 냉각 장치 및 이를 포함하는 소결 장치
JP7003725B2 (ja) 高炉原料の装入方法
JP2005155974A (ja) 焼却灰の溶融前処理方法及びシステム
JPS5925011B2 (ja) 焼結鉱冷却設備
KR102470480B1 (ko) 원료 장입 장치 및 방법
JP6572867B2 (ja) 高炉原料の乾燥方法
JP5974723B2 (ja) 高炉原料の篩分け方法
JPS584918Y2 (ja) 焼結鉱冷却装置
JP2005281810A (ja) 焼結鉱の移動トラフ式冷却機への給鉱方法及び装置
KR101819291B1 (ko) 로터리 킬른에서 미분 광석의 비산량 모사 장치
JP4348832B2 (ja) 仮焼セメント原料の抜き出し設備
Makarov et al. Research and Simulation of Environmental Efficiency of Drying Refractory and Construction Materials in Vertical Shaft Furnaces

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20190327

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200124

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201223

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210105

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210118

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6835037

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250