JP2019215460A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】記録材が転写部に突入する際のショックによる画像不良を抑制しつつ、記録材の剛度に応じて転写部の上流の記録材と像担持体との接触状態を適切にすることができる画像形成装置を提供する。【解決手段】所定の記録材が搬送される場合に、第2ガイド部材6の先端の位置を第1位置とした状態で一対の搬送ローラにより転写部N2に記録材を到達させ、該記録材が搬送ニップと転写部N2とで搬送されている間に負荷検知手段により検知された情報に基づいて、該記録材が転写部N2を通過中に第2ガイド部材6の先端の位置を第1位置から第2位置に変更するか否かを選択する。【選択図】図2
Description
本発明は、電子写真方式や静電記録方式を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置に関するものである。
従来、例えば電子写真方式の画像形成装置として、像担持体としての無端状のベルトで構成された中間転写体である中間転写ベルトを有する、中間転写方式の画像形成装置がある。中間転写ベルトは、複数の張架ローラに張架されている。そして、複数の張架ローラのうちの一つである2次転写内ローラ(以下、単に「内ローラ」ともいう。)に対向して配置された2次転写外ローラ(以下、単に「外ローラ」ともいう。)が中間転写ベルトに当接して2次転写部を形成する。中間転写ベルト上に担持されたトナー像は、例えば外ローラに2次転写バイアスが印加されることで、中間転写ベルトと外ローラとの接触部である2次転写部で中間転写ベルトと外ローラとに挟持されて搬送される記録材に2次転写される。記録材は、搬送部材としてのレジストローラによって、中間転写ベルト上のトナー像とタイミングが合わされて2次転写部へと搬送される。
このような画像形成装置では、2次転写中の記録材の姿勢を規制することが行われることがある。2次転写中の記録材の姿勢を規制する手段として、記録材の搬送方向においてレジストローラより下流かつ2次転写部より上流に、2次転写部へと記録材を案内するガイド部が設けられることがある。ガイド部は、記録材の中間転写ベルトに近づく方向への移動を規制する第1ガイド部材と、記録材の中間転写ベルトから遠ざかる方向への移動を規制する第2ガイド部材と、を有して構成されることが多い。第1ガイド部材と第2ガイド部材とは対向して配置され、第1ガイド部材と第2ガイド部材との間を記録材が通過する。2次転写部を通過中の記録材に対してガイド部材を当接させて記録材の姿勢を規制し、記録材と中間転写ベルトとの接触状態を適切にすることで、画質の向上を図ることができる。典型的には、第1ガイド部材(ここでは、「上ガイド」ともいう。)は記録材の搬送路の上方に配置され、第2ガイド部材(ここでは、「下ガイド」ともいう。)は記録材の搬送路の下方に配置される。
しかし、厚紙などの高剛度な記録材に画像を形成する場合、2次転写中の記録材の姿勢を制御することが難しく、2次転写部より上流における記録材と中間転写ベルトとの接触状態が適切でなくなり、画像不良が発生することがある。図11を参照して説明する。図11は、2次転写部の近傍の模式的な断面図である。中間転写ベルト1を介して対向して配置される内ローラ11と外ローラ2とによって2次転写部N2が形成されている。図11(a)に示すように、2次転写中に2次転写部N2の上流における記録材Pと中間転写ベルト1の表面との距離が離れて、記録材Pと中間転写ベルト1との間の空隙Sが適正量より大きくなる場合がある。この場合、記録材Pから中間転写ベルト1上に担持されている2次転写前のトナー像に向けた放電量が増加し、中間転写ベルト1上のトナー像を構成するトナーの一部の帯電極性が反転してしまうことがある。その結果、記録材P上へのトナー像の2次転写が適切になされず、トナーが飛び散ったようになる「飛び散り」による画像不良が発生してしまうことがある。図11(b)に示す、2次転写部N2の上流における記録材Pと中間転写ベルト1との接触距離D(以下、単に「D値」ともいう。)は、上記「飛び散り」による画像不良の発生に関わるパラメータである。D値は、より詳細には、記録材Pの搬送方向における、記録材Pと中間転写ベルト1との接触開始位置から2次転写ニップN2の上流側の端部までの距離である。D値が十分に大きければ、外ローラ2に印加される2次転写バイアスの影響が及ぶ範囲における記録材Pと中間転写ベルト1との間の空隙Sが低減し、「飛び散り」による画像不良の発生が抑制される。
一方、D値が適正値よりも大きい場合にも、別の画像不良の原因となり得る。具体的な例としては、記録材Pと中間転写ベルト1との間の表面速差に起因して記録紙P上へのトナー像の2次転写が適切になされず、トナー像が擦れたような「トナー像擦れ」による画像不良が発生してしまうことがある。また、D値を大きくするように記録材Pの姿勢を規制しようとする場合に、記録材Pの剛度によっては、記録材Pが2次転写部N2に突入する際に中間転写ベルトの速度変動が大きくなることがある(「突入ショック」)。これにより、1次転写部でトナーの転写位置ずれが発生しやすくなることがある。
特許文献1では、上ガイドの先端部に可撓性部材を設けた構成が提案されている。この構成によれば、2次転写中の記録材が上ガイドに当接して可撓性部材が変形することで、厚紙のような変形しにくい記録材であっても記録材と中間転写ベルトとの接触状態を適切に維持することが可能となる。
また、特許文献2では、上ガイドの先端の位置が可変であり、ユーザーが行う記録材の種類の設定に応じて上ガイドの先端の高さが変化させられる構成が提案されている。この構成によれば、例えば上述のD値が大きくなりやすい種類の記録材に画像を形成する場合であっても、上ガイドの先端の位置を下げることで、適切なD値まで減少させることが可能になるものと考えられる。
しかしながら、特許文献1の構成だけでは、2次転写中のD値を適切に維持することはできても、高剛度の記録材が2次転写部に突入する際の「突入ショック」による画像不良を抑制することは難しい。
また、特許文献2に記載されるように、ユーザーが行う記録材の種類の設定に応じてガイド部材の先端の位置を変更する構成では、同一の種類として設定される記録材の剛度に差がある場合に、その剛度の差を考慮することができない。例えば、同じ坪量の記録材であっても、より高剛度の記録材は、2次転写中に変形しにくいことから上述のD値が適正値よりも小さくなる傾向がある。そのため、記録材が高剛度である場合に、より低剛度の記録材に対応して第1ガイド部材の先端の位置を決定してしまうと、D値が適正値よりも小さくなってしまい、2次転写中に上述の「飛び散り」による画像不良が発生する可能性がある。逆に、より高剛度の記録材(2次転写中に変形しにくい)に対応して第1ガイド部材の先端の位置を決定してしまうと、D値が適正値よりも大きくなって2次転写中に上述の「トナー像擦れ」による画像不良が発生する可能性がある。
したがって、本発明の目的は、記録材が転写部に突入する際のショックによる画像不良を抑制しつつ、記録材の剛度に応じて転写部の上流の記録材と像担持体との接触状態を適切にすることができる画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、トナー像を担持して搬送する像担持体と、前記像担持体の表面に接触し、前記像担持体から記録材へトナー像を転写する転写部を形成する転写部材と、記録材のトナー像が転写される第1面と接触する位置に設けられ、記録材を搬送する第1搬送ローラと、記録材の前記第1面とは反対側の第2面に接触する位置に設けられ、前記第1搬送ローラと接触して搬送ニップを形成し、記録材を搬送する第2搬送ローラと、を備え、前記転写部に向けて記録材を搬送する一対の搬送ローラと、前記一対の搬送ローラを駆動する駆動源と、記録材の搬送方向において前記搬送ニップより下流かつ前記転写部より上流に設けられ、記録材を前記転写部に向けて案内するガイド部であって、記録材の前記第1面に対向して記録材を案内する第1ガイド部材と、前記第1ガイド部材との間に記録材を搬送する搬送路を形成し、記録材の前記第2面に対向して記録材を案内する第2ガイド部材と、を備えたガイド部と、前記第2ガイド部材の記録材の搬送方向における下流側の端部である先端の位置を、第1位置と、前記第1位置よりも前記像担持体に近い第2位置とに変更可能な変更手段と、前記駆動源による前記一対の搬送ローラの駆動負荷に関する情報を検知する負荷検知手段と、所定の記録材が搬送される場合に、前記第2ガイド部材の先端の位置を前記第1位置とした状態で前記一対の搬送ローラにより前記転写部に記録材を到達させ、該記録材が前記搬送ニップと前記転写部とで搬送されている間に前記負荷検知手段により検知された前記情報に基づいて、該記録材が前記転写部を通過中に前記第2ガイド部材の先端の位置を前記第1位置から前記第2位置に変更するか否かを選択する制御を実行する制御部と、を有することを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、記録材が転写部に突入する際のショックによる画像不良を抑制しつつ、記録材の剛度に応じて転写部の上流の記録材と像担持体との接触状態を適切にすることができる。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本実施例の画像形成装置100の概略断面図である。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を用いてフルカラー画像を形成することが可能な、中間転写方式を採用したタンデム型の複合機(複写機、プリンタ、ファクシミリ装置の機能を有する。)である。
図1は、本実施例の画像形成装置100の概略断面図である。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を用いてフルカラー画像を形成することが可能な、中間転写方式を採用したタンデム型の複合機(複写機、プリンタ、ファクシミリ装置の機能を有する。)である。
画像形成装置100は、複数の画像形成部として、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像を形成する第1、第2、第3、第4の画像形成ユニットUY、UM、UC、UKを有する。各画像形成ユニットUY、UM、UC、UKにおける同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、いずれかの色用の要素であることを示す符号の末尾のY、M、C、Kを省略して総括的に説明することがある。画像形成ユニットUは、後述する感光ドラム101、帯電ローラ102、露光装置103、現像装置104、1次転写ローラ105、ドラムクリーニング装置106などを有して構成される。
画像形成ユニットUは、第1の像担持体としての、回転可能なドラム型(円筒形)の感光体(電子写真感光体)である感光ドラム101を有する。感光ドラム101は、図中矢印R1方向(時計回り)に所定の周速度で回転駆動される。回転する感光ドラム101の表面は、帯電手段としてのローラ型の帯電部材である帯電ローラ102によって、所定の極性(本実施例では負極性)の所定の電位に一様に帯電処理される。帯電処理された感光ドラム101の表面は、露光手段としての露光装置(レーザースキャナ)103によって走査露光され、感光ドラム101上に静電像(静電潜像)が形成される。感光ドラム101上に形成された静電像は、現像手段としての現像装置104によって現像剤としてのトナーが供給されて現像(可視化)され、感光ドラム101上にトナー像(現像剤像)が形成される。本実施例では、一様に帯電処理された後に露光されることで電位の絶対値が低下した感光ドラム101上の露光部(イメージ部)に、感光ドラム101の帯電極性と同極性に帯電したトナーが付着する。
4個の感光ドラム101に対向するように、第2の像担持体としての、無端状のベルトで構成された回転可能な中間転写体である中間転写ベルト1が配置されている。中間転写ベルト1は、複数の張架ローラとしての2次転写内ローラ(「内ローラ」)11、駆動ローラ12、第1、第2アイドラローラ13、14、テンションローラ15、及び押圧ローラ16に架け渡されて張架されている。内ローラ11は、後述する2次転写外ローラ(「外ローラ」)2の対向部材(対向電極)として機能する。駆動ローラ12は、定速性に優れたモータ(図示せず)により駆動されて中間転写ベルト1を循環移動(回転)させる。中間転写ベルト1は、駆動ローラ12により駆動力が伝達されて、図中矢印R2方向(反時計回り)に所定の周速度(表面の移動速度)で回転(循環移動)する。本実施例では、中間転写ベルト1は、115〜470mm/secの周速度で回転する。第1、第2アイドラローラ13、14は、各感光ドラム101Y、101M、101C、101Kの配列方向に沿って延びる中間転写ベルト1を支持する。テンションローラ15は、中間転写ベルト1に対して一定の張力を与える。テンションローラ15は、その回転軸線方向の両端部において、付勢手段としての弾性部材であるバネ(図示せず)によって、中間転写ベルト1の内周面側から外周面側に向けて付勢されている。押圧ローラ16は、後述する2次転写部N2の上流側近傍の中間転写ベルト1を外側に張り出させて、外ローラ2と中間転写ベルト1との密着性を向上させる。
中間転写ベルト1の内周面側には、各感光ドラム101に対応して、1次転写手段としてのローラ型の1次転写部材である1次転写ローラ105が配置されている。1次転写ローラ105は、中間転写ベルト1を介して感光ドラム101に向けて付勢され、感光ドラム101と中間転写ベルト1とが接触する1次転写部(1次転写ニップ)N1を形成する。上述のように感光ドラム101上に形成されたトナー像は、1次転写部N1において、回転している中間転写ベルト1上に1次転写される。1次転写工程時に、1次転写ローラ105には、1次転写電源(高圧電源回路)(図示せず)により、トナーの正規の帯電極性(現像時のトナーの帯電極性)とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧である1次転写バイアス(1次転写電圧)が印加される。例えば、フルカラー画像の形成時には、各感光ドラム101上に形成されたY、M、C、Kの各色のトナー像が、各1次転写部N1において、中間転写ベルト1上に重ね合わされるようにして順次1次転写される。
中間転写ベルト1の外周面側において、内ローラ11に対向する位置には、2次転写手段としてのローラ型の2次転写部材である外ローラ2が配置されている。外ローラ2は、中間転写ベルト1を介して内ローラ11に向けて付勢され、中間転写ベルト1と外ローラ2とが接触する2次転写部(2次転写ニップ)N2を形成する。上述のように中間転写ベルト1上に形成されたトナー像は、2次転写部N2において、中間転写ベルト1と外ローラ2とに挟持されて搬送される紙などの記録材(記録媒体、シート)P上に2次転写される。本実施例では、2次転写工程時に、外ローラ2には、2次転写電源(高圧電源回路)Eにより、トナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧である2次転写バイアス(2次転写電圧)が印加される。
記録材Pは、記録材収容部(図示せず)から、ピックアップローラ(図示せず)などによって1枚ずつ送り出され、搬送ローラ対(図示せず)などにより搬送される。その後、この記録材Pは、レジスト調整部30によって、一旦停止させられて斜行などが補正された後に、中間転写ベルト1上のトナー像とタイミングが合わされて2次転写部N2へと搬送される。ここで、レジスト調整部30は、レジストローラ対3と、レジストローラ対3を駆動するためのレジスト駆動部31と、を有する。レジストローラ対3は、第1レジストローラ(第1搬送ローラ)3aと、第2レジストローラ(第2搬送ローラ)3bと、を備えた一対のレジストローラ(搬送ローラ)から成る。第1レジストローラ3aと第2レジストローラ3bとは互いに接触して接触部である搬送ニップ(搬送部)N3を形成する。第1レジストローラ3aは、記録材Pの第1面(レジストローラ対3を通過した直後にトナー像が転写される面)に接触する。第2レジストローラ3bは、記録材Pの第2面(第1面とは反対側の面)に接触する。レジストローラ対3は、レジスト駆動部31によって回転駆動されることで記録材Pを搬送する。レジスト駆動部31は、駆動源としてのレジスト駆動モータ32と、レジスト駆動モータ32によるレジストローラ対3の駆動負荷を検知する負荷検知手段としてのトルク検知部33と、を備えている。本実施例では、レジスト駆動モータ32は、第1、第2レジストローラ3a、3bの両方を駆動する。ただし、第1、第2レジストローラ3a、3bのうち少なくとも一方が駆動源により駆動されるようになっていてもよい。トルク検知部33は、レジストローラ対3により記録材Pを2次転写部N2へ搬送中のレジスト駆動モータ32の駆動トルクを検知することが可能である。また、記録材Pの搬送方向において、搬送ニップN3より下流かつ2次転写部N2より上流には、記録材Pを2次転写部N2に向けて案内するガイド部4が設けられている。ガイド部4については、後述して更に詳しく説明する。
トナー像が転写された記録材Pは、搬送ベルト107、定着前ガイド部材108などによって定着手段としての定着装置109へと搬送される。定着装置109は、未定着のトナー像を担持した記録材Pを加熱及び加圧することで、トナー像を記録材Pに定着(溶融、固着)させる。トナー像が定着された記録材Pは、排出ローラ対(図示せず)などにより画像形成装置100の装置本体の外部へと排出(出力)される。
また、1次転写工程時に中間転写ベルト1に転写されずに感光ドラム101上に残留したトナー(1次転写残トナー)は、感光体クリーニング手段としてのドラムクリーニング装置106により感光ドラム101上から除去されて回収される。また、中間転写ベルト1の外周面側において、駆動ローラ12に対向する位置には、中間転写体クリーニング手段としてのベルトクリーニング装置17が配置されている。2次転写工程時に記録材Pに転写されずに中間転写ベルト1上に残留したトナー(2次転写残トナー)や、2次転写工程時に中間転写ベルト1上に付着した紙粉は、ベルトクリーニング装置17により中間転写ベルト1上から除去されて回収される。本実施例では、ベルトクリーニング装置17は、中間転写ベルト1上の2次転写残トナーを静電的に回収する。
本実施例では、中間転写ベルト1は、基層(裏面の層)、弾性層(中間層)、及び表層を有して構成されている。基層は、ポリイミド、ポリカーボネートなどの樹脂又は各種ゴムなどに、帯電防止剤としてカーボンブラックを適当量含有させた材料により形成されている。弾性層は、CRゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴムなどの各種ゴムなどに、イオン導電剤を適当量含有させた材料により形成されている。表層は、ウレタン樹脂、フッ素樹脂などの樹脂により形成されている。ただし、中間転写ベルト1は複数層で構成されていなくてもよい。例えば、ポリイミド、ポリカーボネートなどの樹脂又は各種ゴムなどに帯電防止剤としてカーボンブラックを適当量含有させた材料により形成した単層のものであってもよい。
また、本実施例では、内ローラ11は、芯金(基体)と、芯金の外周に電子導電性のゴムで形成された弾性層と、を有して構成されている。また、本実施例では、外ローラ2は、芯金(基体)と、芯金の外周にイオン導電系発泡ゴムで形成された弾性層と、を有して構成されている。また、本実施例では、レジストローラ対3は、2次転写部N2での記録材Pの搬送速度よりも、該2次転写部N2での記録材Pの搬送速度の0.1〜0.3%だけ速い送り速度で記録材Pを2次転写部N2に向けて送り出す。これは、2次転転写部N2とレジストローラ対3との間で記録材Pを引っ張りあわないようにするためである。
2.ガイド部
次に、本実施例におけるガイド部4について更に説明する。図2は、2次転写部N2の近傍の概略断面図(内ローラ11の回転軸線方向と略直交する断面)である。
次に、本実施例におけるガイド部4について更に説明する。図2は、2次転写部N2の近傍の概略断面図(内ローラ11の回転軸線方向と略直交する断面)である。
ガイド部4は、記録材Pの第1面に対向し、記録材Pの第1面に接触可能であり、記録材Pを案内する第1ガイド部材5を有する。また、ガイド部4は、記録材Pの第2面に対向し、記録材Pの第2面に接触可能であり、記録材Pを案内する第2ガイド部材6を有する。第2ガイド部材6は、第1ガイド部材5との間に記録材Pを搬送する搬送路4aを形成する。本実施例では、第1ガイド部材(「上ガイド」)5が重力方向において第2ガイド部材(「下ガイド」)6よりも上側に配置され、第2ガイド部材(「下ガイド」)6が重力方向において第1ガイド部材(「上ガイド」)5よりも下側に配置される。上ガイド5は、記録材Pの中間転写ベルト1に近づく方向(上方)への移動を規制する。下ガイド6は、記録材Pの中間転写ベルト1から遠ざかる方向(下方)への移動を規制する。なお、ガイド部4などの2次転写部N2周りの要素に関して「上流」、「下流」とは、記録材Pの搬送方向における上流、下流のことをいう。また、記録材Pの「先端」、「後端」とは、記録材Pの搬送方向における先端、後端のことをいう。
上ガイド5は、中間転写ベルト1に対して位置が固定されている。上ガイド5の少なくとも下流側の端部から上流側の所定の領域は、略平坦な板状の上ガイド平坦部5aとされている。上ガイド5は、この上ガイド平坦部5aが略水平(重力方向と略直交する方向)に配置されるように設けられている。本実施例では、上ガイド5は、金属(例えばステンレス鋼)で形成されている。また、本実施例では、上ガイド平坦部5aの下流側の端部(以下、単に「上ガイド5の先端」ともいう。)には、可撓性部材としての可撓性シート部材7が取り付けられている。可撓性シート部材7は、下流側の端部から上流側の所定の領域が、上ガイド5の先端よりも記録材Pの下流側に張り出すようにして上ガイド5に取り付けられている。
下ガイド6は、中間転写ベルト1に対し位置が固定された下ガイド固定部61と、位置が可変である下ガイド可動部62と、を有する。下ガイド固定部61は下ガイド可動部62より上流に配置され、下ガイド可動部62は下ガイド固定部61より下流に配置されている。下ガイド可動部62は、下ガイド固定部61の下流側の端部に設けられた下ガイド軸63を回動中心として回動可能に下ガイド固定部61に支持されている。下ガイド可動部62は、上流側の端部が回動可能に支持されており、下流側の端部が本実施例では上下に移動可能(高さ可変)とされている。下ガイド固定部61の少なくとも下流側の端部から上流側の所定の領域は、略平坦な板状の固定平坦部61aとされている。下ガイド固定部61は、この固定平坦部61aが略水平に配置されるように設けられている。また、下ガイド可動部62は、上流側に配置される略平坦な板状の第1部分62aと、下流側に配置される略平坦な板状の第2部分62bと、第1部分62aと第2部分62bとを接続する屈曲部62cと、を有して一体的に形成されている。下ガイド可動部62は、第2部分62bが第1部分62bに対して交差(本実施例では略直交)する方向に沿って上ガイド5から離れる方向に伸びるように、屈曲部62cで屈曲された、断面略L字形状とされている。本実施例では、下ガイド6の下ガイド固定部61及び下ガイド可動部62は、金属(例えばステンレス鋼)で形成されている。なお、本実施例では、下ガイド可動部62は、第2部分62b及び屈曲部62cが設けられて断面略L字形状とされているが、下ガイド可動部62は、例えば本実施例における第1部分62aに対応する略平坦な板状の部分のみで構成されていてもよい。
上ガイド5、下ガイド6、可撓性シート部材7は、記録材Pの搬送方向と略直交する方向における長さが、画像形成装置100において画像を形成することのできる記録材Pのうち同方向の長さが最大である記録材Pの同方向の長さよりも長い。そして、記録材Pは、その搬送方向と略直交する方向の長さにかかわらず、上ガイド5、下ガイド6、可撓性シート部材7の同方向の長さ範囲内を通過する。
上ガイド5と下ガイド6とは対向して配置されており、記録材Pはこれら両部材の間の搬送路4aを通過する。記録材Pは、上ガイド5、下ガイド6に接触してその姿勢が規制されながら搬送されることができる。また、本実施例では、記録材Pが可撓性シート部材7に当接すると、記録材Pの剛度に応じて可撓性シート部材7が中間転写ベルト1に近付く方向に変形する。これにより、2次転写中にD値が大きくなり過ぎることを抑制する効果が得られる。
なお、本実施例では、下ガイド軸63は、上ガイド5の先端よりも下流側に位置する。また、本実施例では、下ガイド可動部62の第1部分62aが下ガイド固定部61の固定平坦部61aと略同一平面上に配置された状態で、下ガイド可動部62の屈曲部62cは、可撓性シート部材7の下流側の端部よりも下流側に位置する。ここで、本実施例では、上ガイド5の先端に可撓性シート部材7が設けられているが、画像形成装置100の構成によっては、これは設けられていなくてもよい。
図3(a)は、下ガイド可動部62を回動させる機構の模式図である。下ガイド可動部62は、ガイド駆動部40(図4)によって回動させられる。本実施例では、ガイド駆動部40は、下ガイド可動部62に作用する作用部44を駆動源としてのガイド駆動モータ42によって上下動させることで、下ガイド可動部62を回動させる。作用部44は、下ガイド可動部62と係合しており、作用部44が上方に移動することで下ガイド可動部62は上方に回動し、作用部44が下方に移動することで下ガイド可動部62は下方に回動する。下ガイド可動部62は、付勢手段によって上方に回動する方向又は下方に回動する方向に付勢されていてよい。なお、下ガイド可動部62を回動させる機構は上記のものに限定されず、例えば下ガイド可動部62が固定された下ガイド軸63を駆動源により回動させることで、下ガイド可動部62を回動させるような構成とされていてもよい。このように下ガイド可動部62を回動させることで、下ガイド可動部62の先端(以下、単に「下ガイド6の先端」ともいう。)の位置を変更することができるようになっている。ガイド駆動部40は更に、ガイド駆動モータ42の駆動制御回路である駆動ドライバー41、及びガイド位置検知手段としてのガイド高さ検知部43を有する。ガイド高さ検知部43は、下ガイド6の先端の位置として下ガイド6の先端の高さを検知することが可能とされている。ガイド駆動部40は、下ガイド6の先端の位置を変更する変更手段の一例である。
図3(b)は、下ガイド6の先端の高さを説明するための概略断面図(内ローラ11の回転軸線方向と略直交する断面)である。同図は、下ガイド6の先端の高さが上方3mmの状態を示している。ここで、下ガイド6の先端の高さは、下ガイド軸63から水平(重力方向に直交する方向)に引いた直線から、下ガイド可動部62の最も高い位置(本実施例では屈曲部62c)までの垂直方向の距離Hのことである。換言すれば、下ガイド6の先端の位置は、下ガイド軸63と略平行に見た場合に、下ガイド回動軸63を通る下ガイド固定部61の固定平坦部61aと略平行な直線から、下ガイド可動部62の中間転写ベルト1に最も近い位置までの、該直線と略直交する方向の距離Hのことである。本実施例では、下ガイド6は、その先端の高さHが0mmの状態と、その先端の高さHが3mmの状態との間で回動可能とされている。下ガイド6の先端の高さHが0mmの状態では、下ガイド可動部62の第1部分62aと下ガイド固定部61の固定平坦部61aとが略同一平面上に配置される。なお、本実施例では、下ガイド5の先端6aの位置は、より詳細には、上述のように下ガイド可動部62の屈曲部62cの位置で代表される。しかし、例えば下ガイド可動部62が本実施例における第1部分62aに対応する略平坦な板状の部分のみで構成されている場合は、下ガイド5の先端の位置はその板状の部分の下流側の端部の位置となる。
3.制御態様
図4は、本実施例における画像形成装置100の要部の制御態様を示す概略ブロック図である。画像形成装置100は、画像形成装置100の各部の動作を統括的に制御する制御部(CPU)51を有する。制御部51には、記憶部としてのメモリ(記憶媒体、不揮発性メモリ)52が説明されている。制御部51は、メモリ52に記憶された制御プログラムに基づいて画像形成装置100の各要素の所定の制御を実行する。ここでは、特に、下ガイド6の先端の高さの変更に関する制御態様について説明する。
図4は、本実施例における画像形成装置100の要部の制御態様を示す概略ブロック図である。画像形成装置100は、画像形成装置100の各部の動作を統括的に制御する制御部(CPU)51を有する。制御部51には、記憶部としてのメモリ(記憶媒体、不揮発性メモリ)52が説明されている。制御部51は、メモリ52に記憶された制御プログラムに基づいて画像形成装置100の各要素の所定の制御を実行する。ここでは、特に、下ガイド6の先端の高さの変更に関する制御態様について説明する。
制御部51には、画像形成装置100に設けられた操作部53が接続されている。操作部53は、制御部51に各種設定などを入力するための入力部、制御部51の制御のもとでユーザーやサービス担当者などの操作者に各種情報を表示するための表示部を有して構成される。また、制御部51には、画像形成装置100の外部のパーソナルコンピュータなどの外部装置200が接続されていてよい。画像形成装置100により印刷ジョブが実行される際に、操作部53や外部装置200により記録材Pの種類の設定に関する情報が制御部51に入力される。制御部51は、入力された情報に従い記録材Pの坪量に関する情報(坪量データ)をメモリ52から取得できるようになっている。なお、印刷ジョブとは、一の開始指示により開始される単一又は複数の記録材Pに画像を形成して出力する一連の動作のことである。また、記録材Pの種類とは、普通紙、再生紙、輸入紙、厚紙、薄紙、光沢紙、コート紙、合成紙などの一般的特徴に基づく属性、メーカー、銘柄、品番、坪量、厚さ、サイズなど、記録材Pを区別可能な任意の情報を包含するものである。なお、本実施例では、操作部532や外部装置200からの操作者による指示に基づいて、制御部51が記録材Pの種類に関する情報を取得する。しかし、これに限定されるものではなく、記録材種類検知手段として、例えば記録材Pの坪量や表面性を検知するメディアセンサの検知結果に基づいて、制御部51が記録材Pの種類に関する情報を取得するようにしてもよい。
また、制御部51には、レジスト駆動部31のトルク検知部33が接続されている。印刷ジョブの実行中に、トルク検知部33により検知されたレジスト駆動部31のレジスト駆動モータ32の駆動トルク(以下、「レジトルク」ともいう。)の値を示す情報(レジトルクデータ)が制御部51に入力される。本実施例では、トルク検知部33は、レジスト駆動モータ32の駆動電流を検知して駆動トルクを求め、制御部51に入力する。なお、駆動源の負荷検知手段は、駆動電流からトルクを検知する方法に限定されるものではなく、利用可能な任意の方法であってよい。また、駆動負荷に関する情報は、トルクの値に限定されるものではなく、駆動負荷に応じて検知された電流値、あるいはその電流値が変換された電圧値などであってもよい。
また、制御部51には、ガイド駆動部40が接続されている。ガイド駆動部40のガイド高さ検知部43は、下ガイド6の先端の高さHを検知(算出)する。本実施例では、ガイド高さ検知部43は、インタラプタなどを有して構成され、作用部44の位置を検知することで、下ガイド5の先端の高さHが第1高さであるか、又は第1の高さより高い第2高さであるかを検知することが可能とされている。なお、ガイド高さ検知部43は上記のものに限定されず、下ガイド6の先端の高さHを検知(確認)できればよい。印刷ジョブの実行中に、ガイド高さ検知部43によって検知された下ガイド6の先端の高さHを示す情報(下ガイド高さデータ)が制御部51に入力される。
制御部51は、上述のようにして取得した坪量データ、レジトルクデータ、及び下ガイド高さデータに基づいて、「飛び散り」及び「突入ショック」による画像不良の発生を予測する。また、制御部51は、その予測結果に基づいて、ガイド駆動部40の駆動ドライバー41に制御信号を送信する。そして、その制御信号に基づいて駆動ドライバー41により上ガイド駆動モータ42が駆動されることで、下ガイド6の先端の高さHが変更される。
4.下ガイドの先端の高さと画像不良
ここで、「飛び散り」及び「突入ショック」による画像不良の発生を予測する方法の原理について説明する。
ここで、「飛び散り」及び「突入ショック」による画像不良の発生を予測する方法の原理について説明する。
まず、「突入ショック」による画像不良について説明する。「突入ショック」による画像不良は、記録材Pが2次転写部N2に搬送された際に生じる中間転写ベルト1の速度変動に起因するものであり、各1次転写部N1で瞬間的に発生したトナー像のズレにより1次転写が乱されることで発生する。特に、記録材Pの坪量が大きい場合には、中間転写ベルト1の速度変動をより大きく発生させるため、「突入ショック」による画像不良が発生しやすい。
次に、「突入ショック」による画像不良と下ガイド6の先端の高さHとの関係について説明する。図5は、同じ坪量の記録材Pを2次転写部N2に搬送した際の2次転写部N2における中間転写ベルト1の表面の位置ズレ量を、下ガイド6の先端の高さHが0mmの場合と3mmの場合とで比較した例を示す。下ガイド6の先端の高さHが3mmの場合は記録材Pが2次転写部N2に突入した際により大きく位置ズレが生じており、下ガイド6の先端の高さHが0mmの場合と比較して「突入ショック」による画像不良が悪化する。これは、下ガイド6の先端の高さHが3mmの場合は、中間転写ベルト1の表面に対して記録材Pの先端がより鋭角に突入するためである。つまり、「突入ショック」による画像不良を抑制するためには厚紙などの坪量の大きい記録材Pに画像を形成する場合には、下ガイド6の先端の高さHを3mmとするよりも高さHを0mmとする方がよい。
次に、「飛び散り」による画像不良と下ガイド6の先端の高さHとの関係について説明する。前述したように、2次転写部N2の上流における中間転写ベルト1と記録材Pとの接触距離であるD値(図11(b))が適正値に対し小さい場合には、「飛び散り」による画像不良が発生することがある。D値は下ガイド6の先端の高さHによって変化する。図6(a)は、下ガイド6の先端の高さHとD値との関係を示す。下ガイド6の先端の高さHが大きいほど、2次転写部N2の上流における記録材Pと中間転写ベルト1との接触開始位置がより上流の位置となるため、D値はより大きくなることが分かる。また、図6(b)は、下ガイド6の先端の高さHと「飛び散り」による画像不良が発生しない2次転写電流の上限値との関係を示す。2次転写電流値が大きいと、2次転写部N2の上流において記録材Pから中間転写ベルト1上のトナー像に向けた放電量が大きくなるため、「飛び散り」による画像不良がより発生しやすくなる。すなわち、図6(b)は、下ガイド6の先端の高さHが大きいほど、「飛び散り」による画像不良が発生しにくくなることを示している。
このように、高剛度の記録材Pに2次転写を行う場合、2次転写部N2の上流で中間転写ベルト1と記録材Pとの間の空隙が広くなってしまうことに起因する「飛び散り」による画像不良が発生することがある。2次転写部N2の上流のガイド部材で記録材Pの姿勢を中間転写ベルト1に近づけるように規制することで、2次転写部N2の上流における中間転写ベルト1と記録材Pとの間の空隙を狭くして「飛び散り」による画像不良の発生を抑制することが可能である。しかし、その場合、記録材Pを中間転写ベルト1方向に向けて突入させることになるため、記録材Pが2次転写部N2に突入する際の「突入ショック」による画像不良が悪化してしまうことがある。
ここで、2次転写部N2の上流のガイド部材の先端の位置を可変として、操作者などによって設定される記録材Pの種類に応じて、記録材Pの2次転写部N2への突入方向を「突入ショック」による画像不良を抑制できるように調整することが考えられる。しかし、操作者によって設定される記録材Pの種類に応じてガイド部材の先端の位置を変更する構成では、同一の種類として設定される記録材Pの剛度に差(バラつき)がある場合にその剛度の差に対応できない。そのため、2次転写中に、D値が適正値よりも小さいことによる「飛び散り」やD値が適正値よりも大きいことによる「トナー像擦れ」が発生する可能性がある。
D値を印刷ジョブ中に直接的に測定することは困難である。しかし、本発明者は、鋭意検討の結果、搬送ニップN3と2次転写部N2とで記録材Pが搬送されている間のレジトルクを測定することで、その変動量からD値を予測することが可能であることを見出した。
5.D値の予測
次に、レジトルクによるD値の予測について説明する。ここでは、図7の表に示す、同一の坪量であり同一の種類(典型的には「厚紙」)として設定される、剛度(ガーレ式剛度(MD))が異なる記録材Pである、記録材A、記録材Bを用いて説明する。
次に、レジトルクによるD値の予測について説明する。ここでは、図7の表に示す、同一の坪量であり同一の種類(典型的には「厚紙」)として設定される、剛度(ガーレ式剛度(MD))が異なる記録材Pである、記録材A、記録材Bを用いて説明する。
図8は、記録材A、記録材Bについての、記録材Pがレジスト調整部30から排出されるタイミング(以下、「レジON時」ともいう。)から記録材Pが2次転写部N2を一定時間通過したタイミングまでのレジトルクの推移のデータである。記録材Pがレジスト調整部30から排出されるタイミングは、レジスト調整部30で一旦停止させられていた記録材Pの、レジストローラ対3による搬送が開始されるタイミングである。ここで、図8に示すデータは、下ガイド6の先端の高さHを0mmに維持して取得した。図8中のTime_RはレジON時、Time_2Trは記録材Pの先端が2次転写部N2に突入した時、Time_Pは記録材Pの先端が2次転写部N2に突入してから一定時間が経過した時を示す。
図8から、記録材A、記録材Bのいずれについても、2次転写部N2に突入した際にレジトルクが上昇するが、それ以降は記録材Aではレジトルクが上昇傾向であるのに対し、記録材Bではレジトルクは下降傾向であることが分かる。記録材Aは、剛度が低いため、記録材Pの先端が2次転写部N2に突入した後の、レジスト調整部30と2次転写部N2との間の搬送領域における記録材Pの変形量(撓み)が大きい。そのため、記録材Pがより上流の位置から中間転写ベルト1と接触してD値が大きくなり、また中間転写ベルト1から受ける反力が増大してレジトルクが上昇傾向となる。一方、記録材Bは、剛度が高いため、記録材Pの先端が2次転写部N2に突入した後の、レジスト調整部30と2次転写部N2との間の搬送領域における記録材Pの変形量(撓み)は小さい。そのため、レジストローラ対3が記録材Pを2次転写部N2に対して押し込みきれず、レジストローラ対3と記録材Pとの間で微小なスリップが発生するため、レジトルクは下降傾向を示し、またD値が小さくなる。
このように、2次転写部N2を記録材Pが通過中(より詳細には、搬送ニップN3と2次転写部N2との両方で記録材Pが挟持されて搬送されている間)のD値をレジトルクに基づいて予測することが可能である。したがって、そのD値の予測結果に基づいて「飛び散り」や「トナー像擦れ」による画像不良の発生しやすさを予測することが可能である。すなわち、記録材Pの先端が2次転写部N2に突入した時点のレジトルク(第1レジトルクTq1)と、記録材Pの先端が2次転写部N2に突入してから一定時間が経過した時点のレジトルク(第2レジトルクTq2)と、を比較すればよい。
6.制御手順
次に、本実施例における下ガイド6の先端の高さHの変更動作について説明する。図9は、本実施例における下ガイド6の先端の高さHの変更動作を含む印刷ジョブの動作のフローチャート図である。
次に、本実施例における下ガイド6の先端の高さHの変更動作について説明する。図9は、本実施例における下ガイド6の先端の高さHの変更動作を含む印刷ジョブの動作のフローチャート図である。
まず、制御部51は、操作部53又は外部装置200における操作者の操作により設定された印刷ジョブで使用される記録材Pの種類の情報に基づいて坪量Wの情報を取得する(S1)。次に、制御部51は、印刷ジョブで使用される記録材Pの坪量Wが所定の閾値W(b)以上であるか否かを判定して、記録材Pが厚紙であるか否かを判定する(S2)。本実施例では、W(b)=300g/m2に設定されている。そして、制御部51は、印刷ジョブで使用される記録材Pが厚紙である(すなわち、W≧W(b))と判断した場合は、ガイド駆動部40を駆動して下ガイド6の先端の高さHをLow(=0mm)に変更する(S3)。次に、制御部51は、印刷ジョブを開始させ(S4)、記録材Pがレジスト調整部30から排出されるタイミングでレジON時刻Time_Rを取得する(S5)。次に、制御部51は、レジON時刻Time_Rから記録材Pの先端が2次転写部N2に到達するまでにかかる所定の時間が経過した第1時刻(基準トルク取得時刻)Time_2Trに、トルク検知部33から第1レジトルクTq1を取得する(S6)。また、制御部51は、レジON時刻Time_Rから更に所定の時間が通過した第2時刻(レジトルク判定時刻)Time_Pに、トルク検知部33から第2レジトルクTq2を取得する(S7)。本実施例では、第1時刻Time_2TrはレジON時刻Time_Rの450ms後、第2時刻Time_PはレジON時刻Time_Rの700ms後に設定されている。
次に、制御部51は、第1時刻Time_2Trから第2時刻Time_Pまでのレジトルクの変動量(差分)ΔTq=Tq2−Tq1を算出する(S8)。次に、制御部51は、レジトルクの変動量ΔTqが所定の閾値Tq_Thresh未満であるか否かを判定する(S9)。本実施例では、ΔTq_Thresh=0に設定されている(つまり、ΔTqが負の値であるか否かが判定される)。そして、制御部51は、レジトルクの変動量ΔTqが閾値Tq_Thresh未満である(すなわち、ΔTq<ΔTq_Thresh)と判断した場合は、下ガイド駆動部40を駆動して下ガイド6の先端の高さHをHigh(=3mm)に変更する(S10)。この場合(ΔTqが負の値の場合)には、D値が適正値よりも小さく、「飛び散り」による画像不良が発生する可能性があると予測できるからである。また、この場合、制御部51は、次の記録材PのレジON時刻Time_Rで再び下ガイド駆動部40を駆動して下ガイド6の先端の高さHをLow(=0mm)に変更することを決定する(S11)。
なお、第1時刻(第1時点)Time_2Trは、記録材Pの先端が2次転写部N2に突入した時以降の所定のタイミングであればよい。また、第2時刻(第2時点)Time_Pは、第1時刻Time2Trより後かつ記録材Pの後端が搬送ニップN3を通過し終える時以前の所定のタイミングであればよい。第2時刻Time_Pは、十分な精度でレジトルクの変動量ΔTqを検知できるように、第1時刻Time_2Trより十分に後のタイミングとする。ただし、第2時刻Time_Pは、記録材Pが2次転写部N2を通過中(特に、2次転写中)に十分にD値を適正範囲に維持するためには、第1時刻Time_2Trより後のできるだけ早いタイミングであることが望ましい。これに限定されるものではないが、第1時刻Time2Trから第2時刻Time_2Trまでの時間差は、記録材Pの先端側の余白領域が2次転写部N2を通過する程度の時間、あるいは150〜550ms程度(本実施例では250ms)とされる。
次に、制御部51は、印刷ジョブの全ての画像の出力が終了したか否かを判断する(S12)。そして、終了していなければ、制御部51は、次の記録材PのレジON時刻Time_Rで再び下ガイド駆動部40を駆動して下ガイド6の先端の高さHをLow(=0mm)に変更して、S5以降の処理を繰り返す。なお、下ガイド6の先端の高さHを再びLowに変更するタイミングは、先行する記録材Pの後端がガイド部4(例えば下ガイド6の先端)を通過した時以後、かつ、次の記録材Pの先端がガイド部4(例えば下ガイド6の先端)に到達する時以前であればよい。一方、制御部51は、印刷ジョブの全ての画像の出力が終了していれば、印刷ジョブを終了させる(S13)。
なお、本実施例では、画像形成装置100の待機時には下ガイド6の先端の高さHはHigh(=3mm)に設定されている。そして、S2で印刷ジョブに使用される記録材Pが厚紙ではない(すなわち、W<W(b))と判断された場合は、下ガイド6の先端の高さHの変更は行われず、該高さHはHigh(=3mm)に維持される。S2で印刷ジョブに使用される記録材Pが厚紙ではない(すなわち、W<W(b))と判断された場合には、トルク検知などが行われずに処理がS12に進められるようになっていてもよい。
ここで、本実施例では、下ガイド6の先端の高さHは、第1高さが0mm、第2高さが3mmである。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。図10は、下ガイド6の先端6aの位置の変更態様の例を説明するための模式的な断面図(内ローラ11の回転軸線方向と略直交する断面)である。図10のLは、下ガイド軸63と略平行に見た場合における、下ガイド軸63を通る下ガイド固定部61の固定平坦部61aと略平行な直線を示している。図10中のHaは、下ガイド6の先端6aの高さHが0mmの状態、すなわち、下ガイド6の先端6aが直線L上にある状態の下ガイド可動部62を示している。図10中のHbは、下ガイド6の先端6aの高さHが正の値である状態、すなわち、下ガイド6の先端6aが直線Lより上方(すなわち、直線Lに対し中間転写ベルト1と同じ側)にある状態の下ガイド可動部62を示している。図10中のHcは、下ガイド6の先端6aの高さHが負の値である状態、すなわち、下ガイド6の先端6aが直線Lより下方(すなわち、直線Lに対し中間転写ベルト1とは反対側)にある状態の下ガイド可動部62を示している。本実施例では、下ガイド可動部62は、Haの状態とHbの状態との間で回動可能とされている。ただし、下ガイド可動部62は、例えば、Hcの状態とHaの状態との間、Hcの状態とHbの状態との間、異なる高さHのHbの状態間、あるいは異なる高さHのHcの状態間で回動可能とされていてもよい。つまり、下ガイド可動部62は、下ガイド6の先端の高さHが第1高さ(第1位置)の状態と、第1高さより高い(中間転写ベルト1に近い)第2高さ(第2位置)の状態との間で回動可能であればよい。
また、本実施例では、下ガイド6の先端の位置は2段階に変更可能とされていたが、3段階以上に変更可能とされていてもよい。例えば、図10におけるHc、Ha、Hbの状態に変更可能とされていてもよい(異なる高さHのHbの状態や、異なる高さHのHcの状態を含んでいてよい。)。この場合、例えば、予めレジトルクの変動量ΔTqの範囲と下ガイド6の先端の高さHとの関係を求めておく。そして、第1時刻で取得されたレジトルクよりも第2時刻で取得されたレジトルクが小さくなる方向に、レジトルクの変動量ΔTqが大きくなるにつれて、下ガイド6の先端の高さHを高く(中間転写ベルト1に近く)することができる。レジトルクの変動量の閾値Tq_Threshを複数設定しておき、取得されたレジトルクの変動量ΔTqと閾値とを比較した結果に基づいて、下ガイド6の先端の高さHを段階的に変更するようにしてもよい。また、本実施例では、所定の種類(本実施例では坪量が所定値以上の厚紙)が搬送される場合に、レジトルクの検知時の下ガイド6の先端の高さHを第1高さとした。そして、その検知結果に応じて、記録材Pが2次転写部N2を通過中の下ガイド6の高さHを、第1高さより高い第2高さに変更するか、又は第1高さで維持した。別法として、例えば取得されたレジトルクの変動量ΔTqの上昇が大きく、D値が大きくなりやすい記録材Pであると判断された場合などには、次のようにすることができる。つまり、レジトルクの検知結果に応じて、下ガイド6の高さHを第1高さより低い(中間転写ベルト1から遠い)第3高さ(第3位置)に変更することができる。この場合、例えば、図10のHaを第1高さ、Hbを第2高さ、Hcを第3高さの各状態と見ることができる。つまり、下ガイド6の先端の位置が3段階以上に変更可能である場合に、レジトルクを検知する際の位置は最も中間転写ベルト1から遠い位置でなくてもよい。
また、本実施例では、記録材Pの1枚ごとにレジトルクの検知を行ったが、例えばジョブの1枚目の記録材Pのみ、あるいはジョブの1枚目の記録材Pとその後の所定の枚数の記録材Pごとにレジトルクの検知を行ってもよい。レジトルクの検知結果に応じて2次転写部N2を記録材Pが通過中の下ガイド6の先端の高さHをレジトルクの検知時と異なる高さに変更することが決定された場合は、次のようにすればよい。つまり、次のレジトルクの検知タイミングまで、各記録材Pの先端が2次転写部N2に突入した時以降かつ該各記録材Pが2次転写部N2を通過中の所定のタイミングで、下ガイド6の先端の高さHを決定された高さに変更するようにすればよい。該所定のタイミングは、例えば、上述の第2時点Time_Pと同じタイミングとすることができる。
また、本実施例では、搬送される記録材Pの種類が所定の種類(本実施例では厚紙)の場合に、記録材Pが2次転写部N2に突入する際の下ガイド6の先端の高さHを第1高さとし、レジトルクを検知した結果に応じて該高さHを変更する制御を実行した。これにより、「突入ショック」の影響が問題にならないことが多い種類の記録材Pが搬送される場合には、下ガイド6の先端の位置の変更動作を省略して、制御の簡略化などを図ることができる。ただし、例えば、搬送される記録材Pの種類にかかわらず同様の制御を行うようにしたり、操作者の指示(設定)により任意の種類の記録材Pについて同様の制御を行うようにしたりしてもよい。
また、本実施例では、第1時刻で取得されたレジトルクと第2時刻で取得されたレジトルクとの間の差分(変動量)に基づいて、下ガイド6の先端の位置を決定した。別法として、例えば、同一の種類(典型的には「厚紙」)として設定される記録材Pでは、その剛性によらず第1時刻で取得されるレジトルクが十分に近い値(例えば実質的に同一)の場合などには、次のようにしてもよい。つまり、本実施例における第2時刻に対応する時刻で取得されたレジトルクのみに基づいて、下ガイド6の先端の位置を決定してもよい。この場合、第2時刻で取得されるレジトルクの絶対値に対応して予め閾値を設定しておけばよい。
また、下ガイド6の先端の高さHの数値は本実施例のものに限定されず、例えば、予め実験などにより「突入ショック」、「飛び散り」、「トナー像擦れ」の発生を十分に抑制できるように適宜設定することができる。
7.効果
このように、本実施例の画像形成装置100は、第2ガイド部材6の記録材Pの搬送方向における下流側の端部である先端6aの位置を、第1位置と、第1位置よりも像担持体1に近い第2位置とに変更可能な変更手段40を有する。また、画像形成装置100は、駆動源32による一対の搬送ローラ3の駆動負荷に関する情報を検知する負荷検知手段33を有する。また、画像形成装置100は、所定の記録材Pが搬送される場合に、次のようにして該記録材Pが転写部N2を通過中に第2ガイド部材6の先端6aの位置を第1位置から第2位置に変更するか否かを選択する制御を実行する制御部51を有する。つまり、第2ガイド部材6の先端6aの位置を第1位置とした状態で一対の搬送ローラ3により転写部N2に記録材Pを到達させる。そして、該記録材Pが搬送ニップN3と転写部N2とで搬送されている間に負荷検知手段33により検知された上記情報に基づいて、該記録材Pが転写部N2を通過中に上記変更を行うか否かを選択する。典型的には、上記所定の記録材Pは、坪量が所定値以上の厚紙である。ただし、これに限定されるものではなく、上記所定の記録材Pは、剛度の比較的高い合成紙(耐水紙のような樹脂で形成されたものなど)や、プラスチックシートなどであってもよい。本実施例では、制御部51は、記録材Pの搬送方向の先端が転写部N2に到達した時以降の第1時点で検知された上記情報と、第1時点から所定の時間が経過した第2時点で検知された上記情報と、に基づいて、上記制御を実行する。ここで、第1時点で検知された上記情報が示す駆動負荷をTq1、第2時点で検知された上記情報が示す駆動負荷をTq2とする。このとき、本実施例では、制御部51は、変動量ΔTq=Tq2−Tq1が所定の閾値よりも小さい場合には、2ガイド部材6の先端の位置を第2位置に変更する。また、制御部51は、変動量ΔTqが上記閾値以上の場合には、第2ガイド部材6の先端6aの位置を第1位置に維持するか又は第1位置よりも像担持体1から遠い第3位置に変更する。また、本実施例では、一対の搬送ローラ3による記録材Pの搬送速度は、像担持体1の搬送速度よりも速い。
このように、本実施例の画像形成装置100は、第2ガイド部材6の記録材Pの搬送方向における下流側の端部である先端6aの位置を、第1位置と、第1位置よりも像担持体1に近い第2位置とに変更可能な変更手段40を有する。また、画像形成装置100は、駆動源32による一対の搬送ローラ3の駆動負荷に関する情報を検知する負荷検知手段33を有する。また、画像形成装置100は、所定の記録材Pが搬送される場合に、次のようにして該記録材Pが転写部N2を通過中に第2ガイド部材6の先端6aの位置を第1位置から第2位置に変更するか否かを選択する制御を実行する制御部51を有する。つまり、第2ガイド部材6の先端6aの位置を第1位置とした状態で一対の搬送ローラ3により転写部N2に記録材Pを到達させる。そして、該記録材Pが搬送ニップN3と転写部N2とで搬送されている間に負荷検知手段33により検知された上記情報に基づいて、該記録材Pが転写部N2を通過中に上記変更を行うか否かを選択する。典型的には、上記所定の記録材Pは、坪量が所定値以上の厚紙である。ただし、これに限定されるものではなく、上記所定の記録材Pは、剛度の比較的高い合成紙(耐水紙のような樹脂で形成されたものなど)や、プラスチックシートなどであってもよい。本実施例では、制御部51は、記録材Pの搬送方向の先端が転写部N2に到達した時以降の第1時点で検知された上記情報と、第1時点から所定の時間が経過した第2時点で検知された上記情報と、に基づいて、上記制御を実行する。ここで、第1時点で検知された上記情報が示す駆動負荷をTq1、第2時点で検知された上記情報が示す駆動負荷をTq2とする。このとき、本実施例では、制御部51は、変動量ΔTq=Tq2−Tq1が所定の閾値よりも小さい場合には、2ガイド部材6の先端の位置を第2位置に変更する。また、制御部51は、変動量ΔTqが上記閾値以上の場合には、第2ガイド部材6の先端6aの位置を第1位置に維持するか又は第1位置よりも像担持体1から遠い第3位置に変更する。また、本実施例では、一対の搬送ローラ3による記録材Pの搬送速度は、像担持体1の搬送速度よりも速い。
また、本実施例では、第2ガイド部材6は、像担持体1の表面の移動方向と略直交する回動軸63を中心として回動可能な可動部62であって、その記録材Pの搬送方向における下流側の端部が第2ガイド部材6の先端6aを構成する可動部62を有する。そして、変更手段40は、可動部62を回動させることで第2ガイド部材6の先端6aの位置を変更する。また、本実施例では、第2ガイド部材6は、記録材Pの搬送方向において可動部62より上流に配置された、位置が固定された固定部61を有する。そして、回動軸63と略平行に見た場合、第1位置は、回動軸63を通り固定部61の可動部62に隣接する領域(固定平坦部)61aと略平行な直線上に位置し、第2位置は、上記直線に対し像担持体1と同じ側に位置する。上述のように、第1位置が、上記直線に対し像担持体1とは反対側に位置し、第2位置が、上記直線上に位置するようになっていてもよい。また、第1位置が、上記直線に対し像担持体1とは反対側に位置し、第2位置が、上記直線に対し像担持体1と同じ側に位置するようになっていてもよい。また、第1位置及び前記第2位置が、上記直線に対し像担持体1とは反対側に位置していたり、上記直線に対し像担持体1と同じ側に位置していたりしてもよい。
以上説明したように、本実施例では、2次転写部N2の上流のガイド部4を構成する下ガイド6の先端の高さHを可変とする。これにより、厚紙などの高剛度の記録材Pが2次転写部N2に突入する際には、下ガイド6の先端の高さHを下げて、「突入ショック」による画像不良を抑制することができる。また、本実施例では、搬送ニップN3と2次転写部N2との両方で記録材Pが挟持されて搬送されている間のレジトルクの検知結果に基づいて、記録材Pが2次転写部N2を通過中のD値を予測する。これにより、その予測結果に基づいて、記録材Pが2次転写部N2を通過中(特に、2次転写中)の下ガイド6の先端の高さHを決定することで、D値を適切な範囲に維持して、「飛び散り」や「トナー像擦れ」による画像不良を抑制することができる。つまり、本実施例によれば、厚紙などの高剛度の記録材Pに画像を形成する場合の「突入ショック」による画像不良を抑制しつつ、記録材Pの剛度のバラつきによらず2次転写中のD値を適切な範囲に維持することができる。これにより、D値が適正値より小さい場合の「飛び散り」による画像不良や、D値が適正値より大きい場合の「トナー像擦れ」による画像不良を抑制することができる。したがって、安定して高画質な成果物の出力が可能となる。
[その他]
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
上述の実施例では、像担持体としての中間転写ベルトから記録材へのトナー像の転写部に関して本発明を適用した場合について説明したが、本発明は像担持体としての感光体や静電記録誘電体から記録材へのトナー像の転写部に関して適用してもよい。また、像担持体が無端状のベルトである場合に、転写部の上流側でのベルトに対する記録材の姿勢の変動が課題となりやすいため、本発明が特に有効に作用すると言える。ただし、像担持体はベルト状のものに限定されず、円筒状の基体を備えたドラム状のものや、枠体にシートが張設されて形成されたドラム状のものなどであってもよい。
本発明は、上述の実施形態の構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施できる。したがって、タンデム型/1ドラム型、帯電方式、静電像形成方式、現像方式、転写方式、定着方式の区別無く実施できる。上述の実施例では、トナー像の形成/転写に係る主要部を中心に説明したが、本発明は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機など、種々の用途で実施できる。
1 中間転写ベルト
2 2次転写外ローラ
3 レジストローラ対
4 ガイド部
5 上ガイド(第1ガイド部材)
6 下ガイド(第2ガイド部材)
61 下ガイド固定部
62 下ガイド可動部
63 下ガイド軸
2 2次転写外ローラ
3 レジストローラ対
4 ガイド部
5 上ガイド(第1ガイド部材)
6 下ガイド(第2ガイド部材)
61 下ガイド固定部
62 下ガイド可動部
63 下ガイド軸
Claims (11)
- トナー像を担持して搬送する像担持体と、
前記像担持体の表面に接触し、前記像担持体から記録材へトナー像を転写する転写部を形成する転写部材と、
記録材のトナー像が転写される第1面と接触する位置に設けられ、記録材を搬送する第1搬送ローラと、記録材の前記第1面とは反対側の第2面に接触する位置に設けられ、前記第1搬送ローラと接触して搬送ニップを形成し、記録材を搬送する第2搬送ローラと、を備え、前記転写部に向けて記録材を搬送する一対の搬送ローラと、
前記一対の搬送ローラを駆動する駆動源と、
記録材の搬送方向において前記搬送ニップより下流かつ前記転写部より上流に設けられ、記録材を前記転写部に向けて案内するガイド部であって、記録材の前記第1面に対向して記録材を案内する第1ガイド部材と、前記第1ガイド部材との間に記録材を搬送する搬送路を形成し、記録材の前記第2面に対向して記録材を案内する第2ガイド部材と、を備えたガイド部と、
前記第2ガイド部材の記録材の搬送方向における下流側の端部である先端の位置を、第1位置と、前記第1位置よりも前記像担持体に近い第2位置とに変更可能な変更手段と、
前記駆動源による前記一対の搬送ローラの駆動負荷に関する情報を検知する負荷検知手段と、
所定の記録材が搬送される場合に、前記第2ガイド部材の先端の位置を前記第1位置とした状態で前記一対の搬送ローラにより前記転写部に記録材を到達させ、該記録材が前記搬送ニップと前記転写部とで搬送されている間に前記負荷検知手段により検知された前記情報に基づいて、該記録材が前記転写部を通過中に前記第2ガイド部材の先端の位置を前記第1位置から前記第2位置に変更するか否かを選択する制御を実行する制御部と、
を有することを特徴とする画像形成装置。 - 前記所定の記録材は、坪量が所定値以上の厚紙であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、記録材の搬送方向の先端が前記転写部に到達した時以降の第1時点で検知された前記情報と、前記第1時点から所定の時間が経過した第2時点で検知された前記情報と、に基づいて、前記制御を実行することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記第1時点で検知された前記情報が示す前記駆動負荷をTq1、前記第2時点で検知された前記情報が示す前記駆動負荷をTq2としたとき、前記制御部は、変動量ΔTq=Tq2−Tq1が所定の閾値よりも小さい場合には、前記2ガイド部材の先端の位置を前記第2位置に変更し、前記変動量ΔTqが前記閾値以上の場合には、前記第2ガイド部材の先端の位置を前記第1位置に維持するか又は前記第1位置よりも前記像担持体から遠い第3位置に変更することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記第2ガイド部材は、前記像担持体の表面の移動方向と略直交する回動軸を中心として回動可能な可動部であって、その記録材の搬送方向における下流側の端部が前記第2ガイド部材の先端を構成する可動部を有し、
前記変更手段は、前記可動部を回動させることで前記第2ガイド部材の先端の位置を変更することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像形成装置。 - 前記第2ガイド部材は、記録材の搬送方向において前記可動部より上流に配置された、位置が固定された固定部を有し、前記回動軸と略平行に見た場合、前記第1位置は、前記回動軸を通り前記固定部の前記可動部に隣接する領域と略平行な直線上に位置し、前記第2位置は、前記直線に対し前記像担持体と同じ側に位置することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
- 前記第2ガイド部材は、記録材の搬送方向において前記可動部より上流に配置された、位置が固定された固定部を有し、前記回動軸と略平行に見た場合、前記第1位置は、前記回動軸を通り前記固定部の前記可動部に隣接する領域と略平行な直線に対し前記像担持体とは反対側に位置し、前記第2位置は、前記直線上に位置することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
- 前記第2ガイド部材は、記録材の搬送方向において前記可動部より上流に配置された、位置が固定された固定部を有し、前記回動軸と略平行に見た場合、前記第1位置は、前記回動軸を通り前記固定部の前記可動部に隣接する領域と略平行な直線に対し前記像担持体とは反対側に位置し、前記第2位置は、前記直線に対し前記像担持体と同じ側に位置することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
- 前記第2ガイド部材は、記録材の搬送方向において前記可動部より上流に配置された、位置が固定された固定部を有し、前記回動軸と略平行に見た場合、前記第1位置及び前記第2位置は、前記回動軸を通り前記固定部の前記可動部に隣接する領域と略平行な直線に対し前記像担持体とは反対側に位置することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
- 前記第2ガイド部材は、記録材の搬送方向において前記可動部より上流に配置された、位置が固定された固定部を有し、前記回動軸と略平行に見た場合、前記第1位置及び前記第2位置は、前記回動軸を通り前記固定部の前記可動部に隣接する領域と略平行な直線に対し前記像担持体と同じ側に位置することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
- 前記一対の搬送ローラによる記録材の搬送速度は、前記像担持体の搬送速度よりも速いことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018113190A JP2019215460A (ja) | 2018-06-13 | 2018-06-13 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2018113190A JP2019215460A (ja) | 2018-06-13 | 2018-06-13 | 画像形成装置 |
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JP2019215460A true JP2019215460A (ja) | 2019-12-19 |
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ID=68919108
Family Applications (1)
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JP2018113190A Pending JP2019215460A (ja) | 2018-06-13 | 2018-06-13 | 画像形成装置 |
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JP (1) | JP2019215460A (ja) |
-
2018
- 2018-06-13 JP JP2018113190A patent/JP2019215460A/ja active Pending
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