JP2023118625A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】押圧部材に変形や摩耗などの経時変化が発生した場合であっても、転写部の上流におけるベルトの形状を適切な形状に維持して、画像不良の発生を抑制する。【解決手段】ベルト31と、内ローラ32上流ローラ35を含む複数の張架ローラと、外部材41と、ベルト31の回転方向に関して内ローラ32よりも上流かつ上流ローラ35よりも下流でベルト31の内周面に接触可能であり、ベルト31を弾性付勢してベルト31を内周面側から外周面側に向けて押圧可能な押圧部材70と、ベルト31を押圧する方向に押圧部材70を移動させるように移動可能な移動部72を備えた移動機構71と、を有し、押圧部材70によりベルト31を押圧した状態でベルト31から記録材Pにトナー像を転写するモードを実行可能な画像形成装置100は、ベルト31と押圧部材70とが接触した時間と相関する接触履歴情報を記憶する記憶部79と、接触履歴情報に基づいて上記モードを実行する際の移動部72の位置を設定する制御部80と、を有する構成とする。【選択図】図10

Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式を用いたプリンタ、印刷機、複写機、ファクシミリ装置、又はこれらのうち複数の機能を有する複合機などの画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真方式などを用いた画像形成装置には、トナー像を担持して搬送する像担持体としての回転可能な無端状のベルト(以下、単に「ベルト」ともいう。)を有するものがある。このようなベルトとして、例えば、第1の像担持体としての感光体などから1次転写されたトナー像を紙などのシート状の記録材に2次転写するために搬送する、第2の像担持体としての中間転写ベルトがある。以下、主に、中間転写ベルトを有する中間転写方式を採用した画像形成装置を例に説明する。
中間転写ベルトを用いた画像形成装置では、画像形成部において感光体などに形成されたトナー像が、1次転写部において中間転写ベルトに1次転写される。また、中間転写ベルトに1次転写されたトナー像は、2次転写部で記録材に2次転写される。中間転写ベルトの内周面側に設けられた内部材(2次転写内部材)と、中間転写ベルトの外周面側に設けられた外部材(2次転写外部材)と、によって、中間転写ベルトと外部材との接触部である2次転写部が形成される。内部材としては、中間転写ベルトを張架する複数の張架ローラのうちの一つである2次転写内ローラが用いられる。外部材としては、中間転写ベルトを挟んで2次転写内ローラと対向する位置に配置され、2次転写内ローラに向けて押圧される2次転写外ローラが用いられることが多い。そして、2次転写外ローラにトナーの帯電極性とは逆極性の電圧が印加(又は2次転写内ローラにトナーの帯電極性と同極性の電圧が印加)されることで、2次転写部において中間転写ベルト上のトナー像が記録材上に2次転写される。なお、記録材に関して、「先端」、「後端」とは、それぞれ記録材の搬送方向に関する先端、後端のことをいうものである。また、中間転写ベルトの回転方向に関する2次転写部の上流を、単に「2次転写部の上流」などともいう。
中間転写ベルト上に形成されたトナー像を記録材に対して高精度に転写するためには、2次転写部の上流における、中間転写ベルトの回転方向に関する中間転写ベルトと記録材との接触長さが重要になる。該接触長さが長い場合には、中間転写ベルトと記録材との速度差でトナーと記録材とが摺擦することによる画像不良などが発生する可能性がある。一方、該接触長さが短い場合には、記録材と中間転写ベルトとの間の空隙において発生する放電による画像不良などが発生する可能性がある。そのため、2次転写部の上流における中間転写ベルトに対する記録材の先端の当接位置などに鑑みて、記録材の搬送姿勢や中間転写ベルトの張架レイアウトが決定される。
特許文献1では、中間転写ベルトの回転方向に関する中間転写ベルトに対する記録材の先端の当接位置(タッキング位置)の上流に、中間転写ベルトの内周面に接触して中間転写ベルトを押圧する平面性矯正部材を設けた構成が提案されている。特許文献1では、平面性矯正部材として、可撓性バッフル板や弾性ロールが用いられている。
特開平9-80926号公報
上述のように2次転写部の上流における中間転写ベルトの内周面に押圧部材(バックアップ部材)を接触させることで、2次転写部の上流における中間転写ベルトの形状(姿勢)を所望の形状(姿勢)とすることができる。このような構成では、押圧部材の材料として、例えば、可撓性を有する樹脂材料が使用される。そして、中間転写ベルトと記録材との接触長さを適切にするために、2次転写部の上流の中間転写ベルトの内周面を押圧部材で押し下げ、中間転写ベルトを変形させて適切な中間転写ベルトの形状(姿勢)を形成する。
しかしながら、上記構成では、中間転写ベルトの内周面と押圧部材とが接触し摺擦した状態が継続するため、押圧部材には、押圧部材の押圧力に対する反力による負荷が掛かり、クリープ変形や摩耗などの経時変化が発生することがある。押圧部材のクリープ変形や摩耗などの経時変化が発生すると、押圧部材の中間転写ベルトへの当接位置が変化し、押圧部材が中間転写ベルトの内周面を押圧する力が低下して、2次転写部の上流の押圧部材の押圧による中間転写ベルトの変形量が小さくなる。これにより、2次転写部の上流における中間転写ベルトと記録材の接触長さが短くなり、中間転写ベルトと記録材との間の空隙が大きくなり、放電による画像不良が発生する可能性がある。
なお、以上では中間転写ベルトから記録材へのトナー像の転写部である2次転写部を例として従来の課題について説明したが、感光体などの他のベルト状の像担持体から記録材へのトナー像の転写部に関しても同様の課題が生じ得る。
したがって、本発明の目的は、押圧部材に変形や摩耗などの経時変化が発生した場合であっても、転写部の上流におけるベルトの形状を適切な形状に維持して、画像不良の発生を抑制することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、トナー像を担持する回転可能な無端状のベルトと、前記ベルトを張架する複数の張架ローラであって、内ローラ、及び前記ベルトの回転方向に関して前記内ローラよりも上流において前記内ローラに隣接して配置された上流ローラを含む複数の張架ローラと、前記内ローラと対向して配置され、前記ベルトの外周面に当接して前記ベルトから記録材へトナー像を転写する転写部を形成する外部材と、前記ベルトの回転方向に関して前記内ローラよりも上流かつ前記上流ローラよりも下流で前記ベルトの内周面に接触可能であり、前記ベルトを弾性付勢して前記ベルトを内周面側から外周面側に向けて押圧可能な押圧部材と、前記ベルトを押圧する方向に前記押圧部材を移動させるように移動可能な移動部を備えた移動機構と、を有し、前記押圧部材により前記ベルトを押圧した状態で前記ベルトから記録材にトナー像を転写するモードを実行可能な画像形成装置において、前記ベルトと前記押圧部材とが接触した時間と相関する接触履歴情報を記憶する記憶部と、前記接触履歴情報に基づいて前記モードを実行する際の前記移動部の位置を設定する制御部と、を有することを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、押圧部材に変形や摩耗などの経時変化が発生した場合であっても、転写部の上流におけるベルトの形状を適切な形状に維持して、画像不良の発生を抑制することができる。
画像形成装置の概略断面図である。 2次転写部の近傍の模式的な断面図である。 移動機構の概略斜視図である。 移動機構の動作を説明するための概略側面図である。 押圧部材の侵入量を説明するための模式的な断面図である。 移動機構の制御態様を示す概略ブロック図である。 侵入量と入力パルス数との関係の概略を示すグラフ図である。 接触時間と侵入量との関係の概略を示すグラフ図である。 侵入量の変化を説明するための模式的な断面図である。 ジョブの動作の一例のフローチャート図である。 押圧部材の位置を変更した状態を説明するための模式的な断面図である。 接触時間と侵入量及び入力パルス数との関係の概略を示すグラフ図である。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
[実施例1]
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本実施例の画像形成装置100の概略断面図である。本実施例の画像形成装置100は、中間転写方式を採用したタンデム型のプリンタである。画像形成装置100は、例えば、パーソナルコンピュータなどの外部装置から送信された画像信号に応じて、電子写真方式を用いて紙などのシート状の記録材(転写材、シート、記録媒体、メディア)Pにフルカラー画像を形成することができる。
画像形成装置100は、複数の画像形成部(ステーション)として、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像を形成する4つの画像形成部10Y、10M、10C、10Kを有する。これらの画像形成部10Y、10M、10C、10Kは、後述する中間転写ベルト31の略水平に配置される画像転写面の移動方向に沿って一列に配置されている。各画像形成部10Y、10M、10C、10Kにおける同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、いずれかの色用の要素であることを示す符号の末尾のY、M、C、Kを省略して総括的に説明することがある。本実施例では、画像形成部10は、後述する感光ドラム11(11Y、11M、11C、11K)、帯電器12(12Y、12M、12C、12K)、露光装置13(13Y、13M、13C、13K)、現像器14(14Y、14M、14C、14K)、1次転写ローラ15(15Y、15M、15C、15K)、クリーニング装置16(16Y、16M、16C、16K)などを有して構成される。
画像形成装置100は、トナー像を担持する第1の像担持体としての、回転可能なドラム型(円筒形)の感光体(電子写真感光体)である感光ドラム11を有する。感光ドラム11は、駆動源としてのドラム駆動モータ(図示せず)から駆動力が伝達されて、図1中の矢印R1方向(反時計回り方向)に、所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動される。回転する感光ドラム11の表面は、帯電手段としての帯電器12によって所定の極性(本実施例では負極性)の所定の電位に一様に帯電処理される。帯電処理時に、帯電器12には、帯電電源(図示せず)により所定の帯電電圧(帯電バイアス)が印加される。帯電処理された感光ドラム11の表面は、露光手段としての露光装置13によって画像信号に応じて走査露光され、感光ドラム11上に静電像(静電潜像)が形成される。本実施例では、露光装置13は、画像信号(画像情報)に応じて変調されたレーザ光を感光ドラム11上に照射するレーザスキャナー装置で構成されている。感光ドラム11上に形成された静電像は、現像手段としての現像器14によって現像剤としてのトナーが供給されて現像(可視化)され、感光ドラム11上にトナー像(トナー画像、現像剤像)が形成される。本実施例では、一様に帯電処理された後に露光されることで電位の絶対値が低下した感光ドラム11上の露光部(イメージ部)に、感光ドラム11の帯電極性と同極性(本実施例では負極性)に帯電したトナーが付着する(反転現像方式)。現像時に、現像器14が有する現像剤担持体としての現像ローラには、現像電源(図示せず)により所定の現像電圧(現像バイアス)が印加される。本実施例では、現像時のトナーの主要な帯電極性であるトナーの正規の帯電極性は負極性である。
4つの感光ドラム11Y、11M、11C、11Kと対向するように、トナー像を担持する第2の像担持体としての、無端状のベルトで構成された回転可能な中間転写体である中間転写ベルト31が配置されている。中間転写ベルト31は、複数の張架ローラ(支持ローラ)としての駆動ローラ33、テンションローラ34、2次転写前ローラ35、及び2次転写内ローラ32に掛け回されて、所定のテンション(張力)で張架されている。駆動ローラ33は、中間転写ベルト31に駆動力を伝達する。駆動ローラ33は、駆動源としてのベルト駆動モータ(図示せず)から駆動力が伝達されて回転駆動される。これにより、中間転写ベルト31は、駆動ローラ33から駆動が入力されて、図1中の矢印R2方向(時計回り方向)に、感光ドラム11の周速度と対応する周速度(プロセススピード)で回転(周回移動)する。テンションローラ34は、中間転写ベルト31に所定のテンションを付与し、中間転写ベルト31のテンションを一定に制御する。テンションローラ34は、その回転軸線方向の両端部において、張力付与手段(付勢手段)としての付勢部材である圧縮コイルバネで構成されたテンションバネ36によって、中間転写ベルト31の内周面側から外周面側に向けて付勢されている。2次転写前ローラ35は、中間転写ベルト31の回転方向(表面の移動方向)に関する2次転写部N2(後述)の上流近傍の中間転写ベルト31の面を形成する。2次転写内ローラ(内部材)32は、本実施例では、2次転写手段としての2次転写部材として機能する。また、中間転写ベルト31の内周面側には、各感光ドラム11Y、11M、11C、11Kに対応して、1次転写手段としてのローラ状の1次転写部材である1次転写ローラ15Y、15M、15C、15Kが配置されている。本実施例では、1次転写ローラ15は、中間転写ベルト31を介して感光ドラム11に対向する位置に配置されている。1次転写ローラ15は、中間転写ベルト31を感光ドラム11に向けて押圧して、感光ドラム11と中間転写ベルト31との接触部である1次転写部(1次転写ニップ)N1を形成する。複数の張架ローラのうちの駆動ローラ33以外の張架ローラ及び各1次転写ローラ15は、中間転写ベルト31の回転に伴って従動回転する。また、中間転写ベルト31の内周面側において、中間転写ベルト31の回転方向に関する2次転写内ローラ32よりも上流かつ2次転写前ローラ35よりも下流には、押圧部材70が設けられている。押圧部材70、及びこの押圧部材70の位置を変更する移動機構71(図3)については、後述して詳しく説明する。
上述のように感光ドラム11上に形成されたトナー像は、1次転写部N1において、回転している中間転写ベルト31上に1次転写される。1次転写時に、1次転写ローラ15には、1次転写電源(図示せず)により、トナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧である1次転写電圧(1次転写バイアス)が印加される。例えば、フルカラー画像の形成時には、各感光ドラム11上に形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像が、中間転写ベルト31上の同一画像形成領域に重ね合わされるようにして順次1次転写される。本実施例では、1次転写部N1が、中間転写ベルト31にトナー像を形成する画像形成位置である。そして、中間転写ベルト31は、画像形成位置で担持されたトナー像を搬送する回転可能な無端状のベルトの一例である。
中間転写ベルト31の外周面側において、2次転写内ローラ32と対向する位置には、2次転写外ローラ(外部材)41が配置されている。2次転写外ローラ41は、本実施例では、2次転写内ローラ32の対向部材(対向電極)として機能する。2次転写外ローラ41は、中間転写ベルト31を介して2次転写内ローラ32に向けて押圧され、中間転写ベルト31と2次転写外ローラ41との接触部である2次転写部(2次転写ニップ)N2を形成する。上述のように中間転写ベルト31上に形成されたトナー像は、2次転写部N2において、中間転写ベルト31と2次転写外ローラ41とに挟持されて搬送されている記録材P上に2次転写される。本実施例では、2次転写時に、2次転写内ローラ32には、2次転写電源(図示せず)により、トナーの正規の帯電極性と同極性(本実施例では負極性)の直流電圧である2次転写電圧(2次転写バイアス)が印加される。本実施例では、2次転写外ローラ41は、電気的に接地(グランドに接続)されている。なお、2次転写外ローラ41を2次転写部材として用いてこれにトナーの正規の帯電極性とは逆極性の2次転写電圧を印加し、2次転写内ローラ32を対向電極として用いてこれを電気的に接地してもよい。
記録材Pは、記録材収納部としての記録材カセット61a~61cに格納されている。記録材カセット61a~61cに格納された記録材Pは、給送手段としての給送部材である給送ローラ62a~62cのいずれかが回転駆動されることで、給送搬送路63へと送り出される。この記録材Pは、搬送手段としての搬送部材である搬送ローラ対64などによって、搬送手段としての搬送部材であるレジストローラ対21へと搬送され、一旦停止させられる。この記録材Pは、レジストローラ対21が回転駆動されることで、中間転写ベルト31上のトナー像とタイミングが合わされて2次転写部N2へと送り込まれる。
記録材Pの搬送方向に関するレジストローラ対21よりも下流かつ2次転写部N2よりも上流には、2次転写部N2に記録材Pを案内するための搬送ガイド(転写前ガイド)22が設けられている。搬送ガイド22は、記録材Pのオモテ面(搬送ガイド22を通過した直後にトナー像が転写される面)に接触可能な第1のガイド部材22aと、記録材Pのウラ面(オモテ面とは反対側の面)に接触可能な第2のガイド部材22bと、を有して構成される。第1のガイド部材22aと第2のガイド部材22bとは対向して配置され、これら両部材の間を記録材Pが通過する。第1のガイド部材22aは、記録材Pの中間転写ベルト31に近づく方向への移動を規制する。第2のガイド部材22bは、記録材Pの中間転写ベルト31から遠ざかる方向への移動を規制する。
トナー像が転写された記録材Pは、搬送ベルト(定着前搬送装置)23などによって、定着手段としての定着装置50へと搬送される。定着装置50は、未定着のトナー像を担持した記録材Pを、定着回転体対によって挟持して搬送することで加熱及び加圧して、トナー像を記録材Pの表面に定着(溶融、固着)させる。トナー像が定着された記録材Pは、排出搬送経路91を通って、画像形成装置100の装置本体110の外部(機外)に設けられた排出トレイ92へと排出(出力)される。
一方、1次転写後に感光ドラム11上に残留したトナー(1次転写残トナー)などの付着物は、クリーニング手段としてのクリーニング装置16によって感光ドラム11上から除去されて回収される。また、2次転写後に中間転写ベルト31上に残留したトナー(2次転写残トナー)などの付着物は、中間転写体クリーニング手段としてのベルトクリーニング装置37によって中間転写ベルト31上から除去されて回収される。
なお、本実施例では、中間転写ベルト31、各張架ローラ32~35、各1次転写ローラ15、ベルトクリーニング装置37、これらを支持するフレーム(図示せず)などを有して、ベルト搬送装置としての中間転写ベルトユニット30が構成されている。本実施例では、中間転写ベルトユニット30には更に、押圧部材70、及びこの押圧部材70の位置を変更する移動機構71(図3)が設けられている。中間転写ベルトユニット30は、メンテナンス又は交換のために画像形成装置100の装置本体110に対して着脱可能(あるいは引き出し可能)とされている。
ここで、中間転写ベルト31としては、単層又は多層構造の樹脂系材料で構成されたもの、樹脂材料で構成された樹脂層と弾性材料で構成された弾性層とを備えた多層構造のものなどを使用することができる。また、本実施例では、2次転写内ローラ32は、金属製の芯金(芯材)外周に、電子導電性のゴムの弾性層が設けられて構成されている。また、本実施例では、2次転写前ローラ35は、金属ローラで構成されている。また、本実施例では、2次転写外ローラ41は、金属製の芯金(芯材)の外周に、イオン導電性の発泡ゴムの弾性層が設けられて構成されている。また、本実施例では、2次転写外ローラ41の回転軸線方向の両端部を軸支する軸受部材(図示せず)は、2次転写内ローラ32に向かう方向及びその逆方向にスライド移動可能とされている。この軸受部材は、付勢手段としての付勢部材(弾性部材)である圧縮コイルバネで構成された押圧バネ42(図2)によって、2次転写内ローラ32に向けて押圧されている。これにより、2次転写外ローラ41は、中間転写ベルト31を挟んで2次転写内ローラ32に対して所定の圧力で当接し、2次転写部N2を形成する。なお、2次転写内ローラ32を含む中間転写ベルト31の張架ローラ、及び2次転写外ローラ41のそれぞれの回転軸線方向は互いに略平行である。
2.2次転写部
図2は、本実施例の画像形成装置100における2次転写部N2の上流における中間転写ベルト31の形状(姿勢)を説明するための模式的な断面図(2次転写内ローラ32の回転軸線方向と略直交する断面)である。図2(a)は、記録材Pが2次転写部N2に移動する前の状態を示し、図2(b)は、記録材Pが2次転写部N2に移動した後の状態を示し、図2(c)は、図2(b)における2次転写部N2の近傍を拡大して示している。
図2に示すように、本実施例では、2次転写内ローラ32と2次転写前ローラ35とで張架されることで形成される中間転写ベルト31の形状に対し、2次転写外ローラ41が2次転写内ローラ32に向かって押圧バネ42により弾性付勢される。これにより、中間転写ベルト31が2次転写内ローラ32と2次転写外ローラ41とで挟持されて2次転写部N2が形成される。
また、本実施例では、2次転写部N2の上流には、2次転写内ローラ32に近接して押圧部材70が設けられている。本実施例では、画像形成時(2次転写時)には、中間転写ベルト31の内周面と押圧部材70の先端部とが接触した状態とされる。押圧部材70は、中間転写ベルト31の内周面に接触して、中間転写ベルト31を内周面側から外周面側へ押圧することができる。これにより、押圧部材70は、2次転写内ローラ32と2次転写前ローラ35との間に形成される中間転写ベルト31の張り面を、中間転写ベルト31の内周面側から外周面側へ張り出させることができる。本実施例では、押圧部材70は、可撓性を有する樹脂製の板状部材で形成されており、押圧部材70は撓み弾性を利用して中間転写ベルト31を弾性付勢する。したがって、押圧部材70の形状(撓み量、変形量)あるいは位置は、押圧部材70が中間転写ベルト31を付勢する付勢力と、中間転写ベルト31の張力によって生じる抗力と、が釣り合う形状(あるいは位置)に決まる。ここでは、このように決まる押圧部材70の形状(あるいは位置)を、「静定形状(あるいは静定位置)」ともいう。そして、この押圧部材70の静定形状(静定位置)によって、2次転写部N2の上流における中間転写ベルト31の形状(姿勢)が形成される。
また、本実施例では、画像形成装置100は、移動機構71(図3)の作用により押圧部材70の位置を変更することが可能な構成となっている。これにより、本実施例では、画像形成装置100は、押圧部材70の静定形状(静定位置)、すなわち、2次転写部N2の上流における中間転写ベルト31の形状(姿勢)を制御することが可能な構成となっている。
本実施例では、2次転写内ローラ32には、中間転写ベルト31上のトナー像を構成するトナーの帯電極性と同極性のバイアスが印加され、2次転写外ローラ41は、アースに接続される。これにより、2次転写部N2に転写電界が形成される。転写電界が形成された2次転写部N2には、記録材Pが搬送ガイド22(図1)により案内されながら送られてくる。図2(a)に示すように、この記録材Pは、その先端が2次転写部N2の上流における中間転写ベルト31と当接し、更に中間転写ベルト31の表面に形成されたトナー像と接触した状態で2次転写部N2に向かって搬送される。そして、図2(b)に示すように、この記録材Pが2次転写部N2に搬送されると、2次転写内ローラ32と2次転写外ローラ41との間の加圧作用と、転写電界による電気的作用とにより、中間転写ベルト31からこの記録材Pにトナー像が転写される。
ここで、高精度な2次転写のためには、記録材Pが2次転写部N2に搬送される際の、2次転写部N2の上流における、中間転写ベルト31の回転方向に関する中間転写ベルト31と記録材Pとが接触する長さ(ここでは、「接触長さ」ともいう。)が重要になる。該接触長さが長い場合には、中間転写ベルト31の表面に形成されたトナー像と記録材Pとが摺擦することによる画像不良などが発生する可能性がある。一方、該接触長さが短い場合には、中間転写ベルト31と記録材Pとの間の空隙(隙間)G(図2(c))が大きくなり、該空隙Gにおいて発生する放電現象による画像不良などが発生する可能性がある。さらに、厚紙やコート紙などの剛度が高い記録材Pが用いられる場合には、2次転写部N2の上流における中間転写ベルト31に対する記録材Pの先端の当接位置に記録材Pが突入する際に、中間転写ベルト31が変形しやすくなる。これにより、上記空隙Gが発生しやすくなり、該空隙Gにおける放電による画像不良などが発生しやすくなることがある。
本実施例のように押圧部材70を設けることにより、2次転写部N2の上流における中間転写ベルト31と記録材Pとの接触長さを適切に設定しやすくなる。特に、本実施例では、移動機構71により押圧部材70の位置を可変制御することで、2次転写部N2の上流における中間転写ベルト31の形状(姿勢)を制御することができる。これにより、2次転写部N2の上流における中間転写ベルト31と記録材Pとの接触長さを最適化することで、トナー像を安定して2次転写することができる。さらに、厚紙やコート紙などの剛度が高い記録材Pが用いられる場合でも、押圧部材70の弾性付勢による効果で、中間転写ベルト31と記録材Pとが接触した際の中間転写ベルト31の変形を抑制することができる。これにより、中間転写ベルト31と記録材Pとの間の空隙Gが大きくなることを抑制することができる。
なお、本実施例の画像形成装置100は、高生産性を実現する装置であり、中間転写ベルト31は400[mm/s]の速度で搬送される。また、本実施例の画像形成装置100では、トナーは負の極性を帯びている。そして、本実施例の画像形成装置100では、この中間転写ベルト31の搬送速度においても適切な転写性能を確保するため、2次転写内ローラ32には-10[kV]の高圧バイアスが印加される。ただし、中間転写ベルト31の搬送速度、トナーの極性、2次転写電圧の値は、これらに限定されるものではない。
3.押圧部材及び移動機構
次に、本実施例における押圧部材70、及びこの押圧部材70の位置を変更する移動機構71について説明する。図3は、本実施例における押圧部材70及び移動機構71を示す概略斜視図である。また、図4は、本実施例における移動機構71の動作を説明するための、押圧部材70の近傍を2次転写内ローラ32の回転軸線方向の一端部側(図1の紙面手前側)から該回転軸線方向と略平行に見た概略側面図である。図4は、説明のために、中間転写ベルト31が設けられていない状態を示している。
<押圧部材>
本実施例では、画像形成装置100は、中間転写ベルト31の内周面側において、2次転写部N2の上流近傍に、押圧部材(バックアップ部材)70を有する。押圧部材70は、2次転写部N2の入口近傍において、中間転写ベルト31の内周面を押圧して中間転写ベルト31を外周面側に張り出させることができる。押圧部材70は、中間転写ベルト31の回転方向に関する、2次転写内ローラ32よりも上流、かつ、2次転写前ローラ35よりも下流において、中間転写ベルト31の内周面に接触可能なように配置されている。特に、本実施例では、押圧部材70は、記録材Pの搬送方向に関する、2次転写内ローラ32よりも上流、かつ、搬送ガイド22(第1のガイド部材22a)の下流側の先端よりも下流で、中間転写ベルト31の内周面に接触可能なように配置されている。
本実施例では、押圧部材70は、中間転写ベルト31の幅方向と略平行に配置される長手方向と、該長手方向と略直交する短手方向と、にそれぞれ所定の長さを有し、所定の厚さを有する、平面視略矩形の板状(シート状)の部材で構成されている。なお、中間転写ベルト31の幅方向は、中間転写ベルト31の表面の移動方向と略直交する方向であり、2次転写内ローラ32の回転軸線方向と略平行な方向である。押圧部材70の長手方向の長さは、中間転写ベルト31の幅方向の長さと同等である。押圧部材70は、その短手方向の一端部(中間転写ベルト31の回転方向に関し下流側の端部)である自由端部(先端部)70aが、中間転写ベルト31の略全幅にわたり、中間転写ベルト31の内周面に接触可能であり、中間転写ベルト31を押圧可能である。また、本実施例では、押圧部材70は、その短手方向の他端部(中間転写ベルト31の回転方向に関し上流側の端部)である固定端部(基端部)70b側の一部が、取付部70cに接着などにより固定されている。本実施例では、取付部70cは、中間転写ベルト31の幅方向(押圧部材70の長手方向)に沿って延びた板状部を有する板金により構成されており、後述する移動機構71に押圧部材70を取り付けるために用いられる。
押圧部材70は、本実施例では、樹脂材料を用いて形成されている。本実施例では、押圧部材70は、厚さ0.5mmのPPS(ポリフェニレンサルファイド)で形成されており、押圧部材70は撓み弾性を利用して中間転写ベルト31を弾性付勢する。なお、押圧部材70は、本実施例の構成に限定されるものではなく、中間転写ベルト31を弾性付勢できるものであればよい。例えば、押圧部材70の厚さは、0.5mmに限定されるものではなく、0.4~1.5mm程度が好適であり、例えば1.0mmであってもよい。また、押圧部材70の材料は、PPSに限定されるものではなく、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)などでもよい。
ここで、押圧部材70、より詳細には押圧部材70の短手方向に関する自由端部(先端部)70a側の端部(ここでは、単に「先端」ともいう。)は、2次転写内ローラ32にできる限り近接して配置されることが望ましい。ただし、押圧部材70は、2次転写内ローラ32と接触しないように配置される。押圧部材70は、例えば、2次転写内ローラ32と中間転写ベルト31とが接触する位置から中間転写ベルト31の回転方向上流側へ例えば2mm程度以上、典型的には10mm程度以上離した位置で中間転写ベルト31の内周面と接触するように配置される。また、押圧部材70は、例えば、2次転写内ローラ32と中間転写ベルト31とが接触する位置から中間転写ベルト31の回転方向上流側へ40mm以下程度、典型的には25mm以下程度離した位置で中間転写ベルト31の内周面と接触するように配置される。
<移動機構>
本実施例では、画像形成装置100は、押圧部材70の位置を変更する移動機構71を有する。移動機構71は、押圧部材70の位置を変更することで、押圧部材70の静定形状(静定位置)、すなわち、2次転写部N2の上流における中間転写ベルト31の形状(姿勢)を制御することができる。これにより、移動機構71は、2次転写部N2の上流における中間転写ベルト31と記録材Pとの接触長さを最適化することができる。換言すると、移動機構71は、押圧部材70の位置を変更することで、中間転写ベルト31に対する押圧部材70の押圧量(後述する侵入量)を制御することができる。また、移動機構71は、押圧部材70の位置を変更することで、押圧部材70の中間転写ベルト31に対する当接又は離間の状態を変更することができるようになっていてよい。
移動機構71は、中間転写ベルト31の幅方向に沿って延びた支持部材72を有する。押圧部材70は、支持部材72に固定されている。本実施例では、押圧部材70は、その短手方向に関する固定端部70b側の一部が長手方向の略全幅にわたって取付部70cに接着などにより固定されており、この取付部70cがビスなどにより支持部材72に固定されている。支持部材72の長手方向に関する両端部には、円筒形の穴で構成された支持穴72aが設けられている。支持部材72は、支持穴72aを中心に、中間転写ベルト31の幅方向と略平行な回動軸線の周りを回動可能なように、中間転写ベルトユニット30のフレーム(図示せず)などに支持されている。このように、支持部材72を中間転写ベルト31の幅方向と略平行な回動軸線の周りを回動させることで、押圧部材70を該回動軸線の周りを回動させて、押圧部材70の位置を変更することができる。
また、移動機構71は、中間転写ベルト31の幅方向に沿って延びた円柱状部材で構成されたカム軸74を有する。カム軸74は、中間転写ベルト31の幅方向と略平行な回転軸線の周りを回転可能なように、中間転写ベルトユニット30のフレーム(図示せず)などに支持されている。また、移動機構71は、カム73、伝達ギア76及び検知フラグ(カム位置フラグ)77を有する。これらカム73、伝達ギア76及び検知フラグ77は、それぞれカム軸74に固定されている。カム73は、カム軸74の回転軸線方向の両端部にそれぞれ設けられている。また、移動機構71は、駆動源としてのステッピングモータで構成されたカム駆動モータ75を有する。カム駆動モータ75は、その出力軸に固定された駆動ギア75aがカム軸74に固定された伝達ギア76と噛み合うように、中間転写ベルトユニット30のフレーム(図示せず)などに固定されている。カム駆動モータ75が回転すると、伝達ギア76を介してカム軸74に駆動が伝達され、カム73、伝達ギア76及び検知フラグ77は、カム軸74と一体的に、中間転写ベルト31の幅方向と略平行な回転軸線の周りを回転する。
作動部としてのカム73は、移動部としての支持部材72に設けられたカムフォロワ72bと接触している。カム73は、その回転角度に応じて回転中心からの半径が一様に変化する無段階面を形成している。したがって、カム駆動モータ75が回転することでカム73が回転すると、支持部材72が支持穴72aを中心として回転する。これにより、移動機構71は、押圧部材70を移動させて、押圧部材70の位置を変更することができる。ここで、本実施例では、押圧部材70の位置を変更するとは、より詳細には、中間転写ベルト31が無いと仮定した場合の押圧部材70の先端の位置(以下、単に「先端位置」ともいう。)を変更することをいう。具体的には、本実施例では、押圧部材70の位置を変更するとは、移動機構71が有する移動可能な移動部としての支持部材72の位置を変更することをいう。
また、移動機構71は、カム73の回転方向の位置、特に、本実施例では回転方向におけるホームポジション(HP)を検知するための、検知手段(検知部)としての検知センサ(カム位置センサ、カムHPセンサ)78を有する。検知センサ78と、上記カム軸74に固定された指示手段(指示部)としての検知フラグ77とで、光学式位置検知機構が構成される。移動機構71は、検知センサ78及び検知フラグ77の作用により、移動機構71の姿勢を予め設定されたニュートラル状態にすることができる。
図4(a)に示すように、中間転写ベルト31を押圧する方向に押圧部材70を移動させる際には、カム73がカム駆動モータ75によって駆動されて時計回りに回転する。これにより、支持部材72が支持穴72aを中心に反時計回りに回動して、押圧部材70の位置(より詳細には先端位置)が、中間転写ベルト31の外周面側へと移動する。また、図4(b)に示すように、上記とは逆方向、すなわち、中間転写ベルト31から離間する方向に押圧部材70を移動させる際には、カム73がカム駆動モータ75により駆動されて反時計回りに回転する。これにより、支持部材72が支持穴72を中心に時計回りに回動して、押圧部材70の位置(より詳細には先端位置)が、中間転写ベルト31の内周面側へと移動する。
なお、本実施例では、支持部材72は、カムフォロワ72bがカム73と係合する方向に回動するように付勢されている。支持部材72は、押圧部材70を介して中間転写ベルト31の張力により付勢される他、支持部材72を付勢する付勢手段としての付勢部材であるばねなどが設けられていてもよい。これにより、押圧部材70を中間転写ベルト31から離間させることができる。
図5は、中間転写ベルト31に対する押圧部材70の侵入量を説明するための模式的な断面図(2次転写内ローラ32の回転軸線方向と略直交する断面)である。中間転写ベルト31に対する押圧部材70の押圧量は、中間転写ベルト31に対する押圧部材70の侵入量で表すことができる。この押圧部材70の侵入量は、概略、押圧部材70が、2次転写内ローラ32と2次転写前ローラ35とに張架されて形成される中間転写ベルト31の張り面に対して、中間転写ベルト31を外側に張り出させる量である。2次転写前ローラ35は、複数の張架ローラのうち2次転写内ローラ32よりも中間転写ベルト31の回転方向に関して上流で2次転写内ローラ32に隣接して配置された上流ローラの一例である。つまり、図5に示す断面において、中間転写ベルト31と接する側の2次転写内ローラ32と2次転写前ローラ37との共通の接線を共通接線31aとする。このとき、押圧部材70の侵入量Dは、共通接線31aから押圧部材70の先端までの法線距離(共通接線31aと、押圧部材70の先端を通り共通接線31aと平行な線と、の間の距離)として定義することができる。なお、中間転写ベルト31の回転方向に関する2次転写内ローラ32と2次転写外ローラ41との相対位置によっては、2次転写外ローラ41と2次転写前ローラ35とに張架されて2次転写部N2の上流の中間転写ベルト31の張り面が形成される場合がある。この場合は、中間転写ベルト31と接する側の2次転写外ローラ41と2次転写前ローラ37との共通の接線に対して、上記同様に侵入量を定義することができる。また、本実施例では、2次転写部N2の上流において適切な中間転写ベルト31の形状(姿勢)を形成するための押圧部材70の侵入量DをD1と仮定する。
図6は、本実施例における押圧部材70の位置の設定(調整)に関する制御態様を示す概略ブロック図である。また、図7は、押圧部材70の侵入量Dと、カム駆動モータ75に入力するパルス数(入力パルス数)Pと、の関係の概略を示すグラフ図である。本実施例では、画像形成装置100には、記憶部79及び制御部80が設けられている。制御部80は、カム73の回転角度を制御することで、支持部材72の回動方向に関する支持部材72の位置を制御して、押圧部材70の位置(より詳細には先端位置)を制御することが可能である。つまり、制御部80は、検知センサ78からの信号(情報)に基づいて、移動機構71のニュートラル状態(カム73のホームポジション)を検知することができる。また、制御部80は、カム駆動モータ75をパルス制御することができる。そして、制御部80は、上記ニュートラル状態から、カム駆動モータ75に任意のパルス数Pを入力することで、支持部材72を任意の位置に移動させて押圧部材70を任意の位置に移動させることができる。これにより、押圧部材70の侵入量Dを可変制御することができる(図7)。特に、本実施例では、制御部80は、カム駆動モータ75に任意のパルス数Pを入力することで、移動機構71の作用により、押圧部材70の侵入量Dが予め設定された所定の侵入量D1となるように(近づくように)、押圧部材70を移動させることができる。
なお、これに限定されるものではないが、押圧部材70の侵入量Dは、1.0mm~3.5mm以下程度が好適である。これにより、2次転写部N2の上流における中間転写ベルト31の形状を安定させると共に、押圧部材70と中間転写ベルト31との接触面にかかる負荷が増加しすぎることで中間転写ベルト31のスムーズな回転が妨げられる可能性を低減することができる。また、押圧部材70の押圧量Dは、記録材Pが、2次転写部N2の入口近傍及び2次転写部N2を通過している際に、所望の値となっていればよい。2次転写部N2の入口近傍は、より詳細には、記録材Pの搬送方向に関する、押圧部材70が中間転写ベルト31と接触する位置から2次転写部N2までの間の、中間転写ベルト31の領域に対応する領域である。また、例えば、画像形成装置100のスタンバイ状態(電源ONでジョブの入力を待機している状態)、あるいは電源OFF状態やスリープ状態では、押圧部材70を中間転写ベルト31から離間した位置(又は単に接触した位置)に配置することができる。これにより、画像形成装置100が放置された際の押圧部材70の変形などを抑制することができる。本実施例では、移動機構71のニュートラル状態は、押圧部材70が中間転写ベルト31から離間した状態に設定されている。そして、本実施例では、画像形成装置100のスタンバイ状態、あるいは電源OFF状態やスリープ状態では、移動機構71はニュートラル状態とされる。
4.制御態様
画像形成装置100の装置本体110には、上述のように、制御部80、記憶部79、更には制御部80に対する信号の入出力部(図示せず)などが設けられている(図6)。制御部80は、演算処理を行う演算制御手段であるCPUなどで構成される。また、記憶部79は、記憶手段(記憶媒体)であるROM(書き換え可能なものを含む。)、RAMなどで構成される。制御部80は、ROMに格納された制御プログラムに従い、RAMを作業領域として用いて、画像形成装置100が備えた各種センサからの入力信号などに基づいて、画像形成装置100の各部を統括制御することができる。また、画像形成装置100には、操作部(操作パネル)120(図1)が設けられている。操作部120は、制御部80によって制御されて情報を表示する表示部(表示手段)、及びユーザーやサービス担当者などの操作者による操作によって制御部80に情報を入力する入力部(入力手段)を有する。操作部120は、表示手段及び入力手段の機能を有するタッチパネルを有して構成されていてよい。また、画像形成装置100には、パーソナルコンピュータなどの外部装置、画像読取装置などが接続されていてよい。
制御部80は、外部装置や操作部120から入力されるジョブの情報に基づいて、画像形成動作を実行するように、画像形成装置100の各部を制御する。ジョブの情報は、開始指示(開始信号)、記録材Pに関する情報などの画像形成条件に関する情報(指令信号)、及び画像情報(画像信号)などを含む。なお、記録材Pに関する情報(記録材情報)とは、普通紙、上質紙、光沢紙、グロス紙、コート紙、エンボス紙、厚紙、薄紙、紙質などの一般的な特徴に基づく属性(いわゆる、紙種カテゴリー)、坪量、厚さ、剛性などの数値や数値範囲、あるいは銘柄(メーカー、商品名、品番などを含む。)などの、記録材Pを区別することのできる任意の情報を包含するものである。記録材Pに関する情報によって区別される記録材Pごとに、記録材Pの種類を構成するものとみることができる。また、記録材Pに関する情報は、例えば「普通紙モード」、「厚紙モード」といった、画像形成装置100の動作設定を指定するプリントモードの情報に含まれていたり、プリントモードの情報で代替されたりしてもよい。
画像形成装置100は、一つの開始指示により開始される、単一又は複数の記録材Pに画像を形成して出力する一連の動作であるジョブ(プリントジョブ、印刷ジョブ)を実行する。ジョブは、一般に、画像形成工程(画像形成動作)、前回転工程、複数の記録材Pに画像を形成する場合の紙間工程、及び後回転工程を有する。画像形成工程は、実際に記録材Pに形成して出力する画像の静電像の形成、トナー像の形成、トナー像の1次転写、2次転写を行う期間であり、画像形成時(画像形成期間)とはこの期間のことをいう。より詳細には、これら静電像の形成、トナー像の形成、トナー像の1次転写、2次転写の各工程を行う位置で、画像形成時のタイミングは異なる。前回転工程は、開始指示が入力されてから実際に画像を形成し始めるまでの、画像形成工程の前の準備動作を行う期間である。紙間工程は、複数の記録材Pに対する画像形成を連続して行う際(連続画像形成)の記録材Pと記録材Pとの間に対応する期間である。後回転工程は、画像形成工程の後の整理動作(準備動作)を行う期間である。非画像形成時(非画像形成期間)とは、画像形成時以外の期間であって、次のような期間が含まれる。つまり、スタンバイ状態、前回転工程、紙間工程、後回転工程、更には画像形成装置100の電源投入時又はスリープ状態からの復帰時の準備動作である前多回転工程や、スタンバイ状態から前回転工程又は前多回転工程を開始するまでの間の期間などである。本実施例では、後述するように、画像形成装置100は、非画像形成時に、押圧部材70の位置を設定(調整)する動作を行うことができる。
5.押圧部材の位置の設定(調整)
図8は、中間転写ベルト31と押圧部材70とが接触した時間(ここでは、「接触時間」ともいう。)Tと、押圧部材70の侵入量Dと、の関係の概略を示すグラフ図である。また、図9は、押圧部材70の侵入量Dの変化を説明するための模式的な断面図(2次転写内ローラ32の回転軸線方向と略直交する断面)である。
前述のように、2次転写部N2の上流における中間転写ベルト31の形状(姿勢)は、押圧部材70の付勢力と、中間転写ベルト31の張力による抗力と、が釣り合う時の押圧部材70の静定形状(静定位置)によって決まる。押圧部材70は、中間転写ベルト31の張力による抗力を受け、その抗力に応じて変形している。すなわち、押圧部材70の付勢力が変動すると、押圧部材70の静定形状(静定位置)が変動し、2次転写部N2の上流における中間転写ベルト31の形状(姿勢)も変動する。
中間転写ベルト31の内周面と押圧部材70とが接触している際に、押圧部材70は中間転写ベルト31の張力による抗力を受けながら中間転写ベルト31と摺擦する。中間転写ベルト31と押圧部材70との接触時間Tが長くなると、その接触時間Tに応じて押圧部材70はクリープ変形(ここでは、単に「変形」ともいう。)や摩耗などの経時変化が進行する。このように押圧部材70に変形や摩耗などの経時変化が発生すると、図8、図9に示すように、押圧部材70の侵入量Dは、適切な侵入量D1であったものが、例えば侵入量D2(<D1)に変化する。なお、図9中の破線が、変形や摩耗などの経時変化が発生した押圧部材70の状態を表している。この場合、押圧部材70の弾性変形量が低下し、中間転写ベルト31の張力による抗力が低下する、すなわち、中間転写ベルト31の変形量が小さくなることになる。つまり、押圧部材70に変形や摩耗などの経時変化が発生すると、記録材Pから中間転写ベルト31が遠ざかり、記録材Pと中間転写ベルト31との接触長さが短くなる。これにより、2次転写部N2では放電による画像不良が発生する可能性がある。
ここで、押圧部材70の材料として金属などの硬い材料を用いた場合、押圧部材70の摩耗を抑制できるものと考えられる。しかし、この場合、中間転写ベルト31の内周面が摩耗して凹凸形状が形成されやすくなる。このように中間転写ベルト31の内周面に凹凸が形成されると、2次転写部N2で安定した電流が印加されず画像不良が発生する可能性がある。また、2次転写部N2には高圧電流が印加されるため、押圧部材70を金属で形成した場合には押圧部材70に電流がリークしやすくなり、2次転写部N2に適切な電流が流れず画像不良が発生する可能性がある。転写電流のリークが発生しない位置まで押圧部材70を離すと、押圧部材70と2次転写内ローラ32や2次転写外ローラ41との間に形成された中間転写ベルト31の面が変形しやすくなり、押圧部材70を設けることによる効果が不十分となる可能性がある。そのため、押圧部材70は、可撓性を有する樹脂材料で形成することが好ましい。ただし、後述するように、押圧部材70の材料は樹脂材料に限定されるものではない。
2次転写部N2の上流における中間転写ベルト31を適切な形状(姿勢)に維持するためには、押圧部材70の侵入量D(付勢力)を適切な状態に維持する必要がある。そこで、本実施例では、制御部80は、中間転写ベルト31と押圧部材70との接触履歴(接触状態、接触状況)に関する情報(ここでは、「接触履歴情報」ともいう。)に基づいて、移動機構71を動作させる。これにより、制御部80は、中間転写ベルト31と押圧部材70との接触履歴情報に基づいて、押圧部材70の侵入量Dが適切な侵入量D1となるように(近づくように)、押圧部材70を適切な位置に移動させるように制御する。本実施例では、記憶部79に、中間転写ベルト31と押圧部材70との接触履歴情報が記憶される。本実施例では、記憶部79に、中間転写ベルト31と押圧部材70との接触履歴情報として、中間転写ベルト31と押圧部材70との接触時間Tが記録される。つまり、本実施例では、制御部80は、押圧部材70を中間転写ベルト31に接触させた際にその接触している時間を計測して、記憶部79に逐次更新して記憶させる。また、記憶部79には、上記接触時間Tと、押圧部材70の侵入量Dを適切な侵入量D1とするためにカム駆動モータ75に入力するパルス数Pと、の関係(接触時間Tに応じて初期のパルス数Pを補正するための情報)を示す情報が記憶されている。本実施例では、上記接触時間Tに応じて初期のパルス数Pを補正するための情報は、具体的には後述する値A、Bの情報である。そして、制御部80は、押圧部材70により中間転写ベルト31を押圧する動作を行う際に、記憶部79に記憶されている接触時間Tに応じて、押圧部材70の侵入量Dが適切な侵入量D1となるように移動機構71の動作を制御する。つまり、制御部80は、接触時間Tに応じて適切なパルス数Pをカム駆動モータ75に入力するように制御する。
図10は、本実施例における押圧部材70の位置を設定(調整)する動作を含むジョブの動作の一例のフローチャート図である。図10のフローチャート図を用いて、画像形成時の移動機構71の一連の動作を説明する。なお、説明を簡略にするため、1枚の記録材Pに画像が形成される場合を例とする。また、画像形成動作は、押圧部材70により中間転写ベルト31が押圧された状態(侵入量D>0)で実行されるものとする。
制御部80は、パーソナルコンピュータなどの外部装置からジョブの情報が入力されると(S101)、検知センサ78からの信号に基づいて移動機構71をニュートラル状態とするように制御する(S102)。S102において、制御部80は、移動機構71がすでにニュートラル状態であればその状態を維持し、ニュートラル状態ではない場合にはニュートラル状態とするようにカム駆動モータ75を駆動する。なお、前述のように、本実施例では、移動機構71のニュートラル状態では、押圧部材70は中間転写ベルト31から離間している。
次に、制御部80は、記憶部79に記憶された中間転写ベルト31と押圧部材70との接触時間Tを参照し、接触時間Tと予め設定された所定の時間(閾値)T1との大小の判断を行う(S103)。制御部80は、S103で接触時間Tが時間T1よりも小さいと判断した場合(「No」)、カム駆動モータ75に入力するパルス数PをP1と判断する(S104)。なお、パルス数P1は、押圧部材70に変形や摩耗などの経時変化が発生していない状態(初期の状態)において押圧部材70の侵入量Dが適切な侵入量D1になるように設定された任意のパルス数Pである。
また、制御部80は、S103で接触時間Tが時間T1よりも大きいと判断した場合(「Yes」)、接触時間Tと予め設定された所定の時間(閾値)T2(>T1)との大小の判断を行う(S105)。制御部80は、S105で接触時間Tが時間T2よりも小さいと判断した場合(「No」)、カム駆動モータ75に入力するパルス数PをP2と判断する(S106)。このパルス数P2は、上記パルス数P1(初期のパルス数P)に追加のパルス数Aを加えたものであり、任意の値である。例えば、接触時間TがT2であるとき、押圧部材70の変形・摩耗量を0.5mmと想定した場合、押圧部材70の侵入量Dは0.5mm低下する。この場合、押圧部材70の侵入量Dを適切な状態に維持するためには侵入量Dを0.5mm大きくする必要がある。このように、侵入量Dを0.5mm大きくするためのパルス数が「パルス数A」である。また、制御部80は、S105で接触時間Tが時間T2よりも大きいと判断した場合(「Yes」)、カム駆動モータ75に入力するパルス数PをP3と判断する(S107)。このパルス数P3は、上記パルス数P1(初期のパルス数P)に追加のパルス数B(>A)を加えたものであり、任意の値である。そして、制御部80は、S104、S106又はS107でカム駆動モータ75に入力するパルス数Pを判断した後、カム駆動モータ75にそのパルス数Pを入力して、移動機構71により押圧部材70を移動させる動作を実行する(S108)。
制御部80は、移動機構71により押圧部材70を移動させる動作が完了した後、画像形成動作を実行する(S109)。また、制御部80は、画像形成動作の終了後、所定の後回転動作が終了し次第、移動機構71をニュートラル状態に移動させる(S110)。また、制御部80は、今回の画像形成動作において新たに発生した中間転写ベルト31と押圧部材70との接触時間を、記憶部79に記憶された接触時間Tに加えて接触時間Tの値を更新し(S111)、画像形成装置100をスタンバイ状態とする。
図4(a)を用いて説明したように、カム駆動モータ75が動作してカム73が回転すると、カム73と当接する支持部材72が支持穴72aの周りを反時計方向に回転し、押圧部材70は侵入量Dが大きくなるように移動する。図11は、変形や摩耗などの経時変化が発生した押圧部材70の位置を変更した状態を説明するための模式的な断面図である。また、図12は、本実施例における接触時間Tと、侵入量D及びカム駆動モータ75に入力するパルス数Pと、の関係の概略を示すグラフ図である。本実施例では、接触時間Tが時間T1又は時間T2より長くなり、押圧部材70に変形や摩耗などの経時変化が発生しても、上述のような一連の動作により、押圧部材70の位置が制御される。これにより、本実施例では、画像形成装置100の繰り返し使用量が増加しても、押圧部材70の適切な侵入量D1(より詳細には所定の侵入量D1に対して所定の範囲内の侵入量)を維持することができる(図11、図12)。なお、図11中の破線が、押圧部材70に変形や摩耗などの経時変化が発生し、カム駆動モータ75にパルス数P2、P3が入力された際の移動機構71及び押圧部材70の状態を示している。また、図12に示すように、接触時間Tが長くなるとカム駆動モータ75に入力するパルス数Pは大きくなるように変更される。
また、画像形成装置100の定期メンテナンスや押圧部材70に意図しない変形などが発生した際に、押圧部材70を新品に交換することが可能である。その際、サービス担当者などの作業者は、画像形成装置100の操作部120などから、記憶部79に記憶された接触時間Tの値を初期値(例えば0)に初期化(リセット)するように、制御部80に指示を入力することができる。同様の操作を画像形成装置100と通信可能に接続された外部装置から行えるようにしてもよい。これにより、押圧部材70が新品に交換されても、適切なタイミングでカム駆動モータ75に入力するパルス数Pを設定し、侵入量D1を維持することができる。なお、押圧部材70と移動機構71の少なくとも一部の構成とが一体的に交換可能とされたユニットや中間ベルトユニット30など、押圧部材70を含むユニットが交換された場合も同様である。
また、複数の記録材Pに対する連続画像形成のジョブの実行中に、接触時間Tが閾値を超えた場合には、紙間工程において押圧部材70の位置を変更するようにしてもよい。
6.変形例
なお、本実施例では、画像形成動作を実行する際には常に中間転写ベルト31と押圧部材70とが接触するものとして説明したが、本発明は斯かる構成に限定されるものではない。例えば、厚紙やコート紙などの剛度が高い記録材Pにトナー像を転写する際に、中間転写ベルト31と押圧部材70とが接触し、その他の記録材Pにトナー像を転写する際には押圧部材70が中間転写ベルト31から退避する構成であってもよい。つまり、画像形成装置100は、少なくとも一つの所定のモードでの画像形成時(2次転写時)に、押圧部材70と中間転写ベルト31とが接触した状態とされる構成とすることができる。この少なくとも一つの所定のモードでの画像形成時としては、厚紙やコート紙などの剛度が高い記録材Pが用いられるモードでの画像形成時が挙げられる。この場合、典型的には、この少なくとも一つの所定のモードでの画像形成時に、押圧部材70により中間転写ベルト31が押圧された状態(侵入量D>0)とされる。そして、この場合、記録材Pとして普通紙などが用いられる上記所定のモード以外のモードでの画像形成時には、押圧部材70は中間転写ベルト31に接触しないように退避させられる。
また、画像形成装置100は、押圧部材70と中間転写ベルト31とが接触する複数のモードを実行可能であってよい。このとき、該複数のモードの一部又は全てで、押圧部材70の所定の侵入量Dが異なっていてよい。この場合、それぞれのモードにおいて接触時間Tに応じて適切な侵入量Dが得られるように本実施例と同様の制御を行えばよい。
また、移動機構71は、本実施例における上述の構成に限定されるものではなく、押圧部材70の位置(より詳細には先端位置)を任意に移動させることが可能な、任意の構成を用いることができる。本実施例では、移動機構71は、押圧部材70を回動させる構成とされていたが、移動機構71は、中間転写ベルト31を押圧する方向及びその逆方向に押圧部材70を移動させるように移動可能な移動部を備えた構成とされていればよい。例えば、移動機構71は、押圧部材70を直線的に往復移動(スライド移動)させて、押圧部材70の位置(より詳細には先端位置)を変更可能な構成とされていてもよい。また、移動機構71は、カムにより可動部を作動させるアクチュエータを用いるものに限定されず、例えばソレノイドを用いて可動部を作動させるアクチュエータなどを用いるものなどであってもよい。
また、本実施例では、押圧部材70は、可撓性を有する平面状のシート材で構成されるものとして説明したが、本発明は斯かる構成に限定されるものではない。押圧部材70は、例えば、2次転写部N2の上流の中間転写ベルト31と接触する接触部材と、バネなどの弾性部材と、を有し、中間転写ベルト31を弾性付勢する構成であってもよい。例えば、比較的剛性の高い板金で形成された接触部材を圧縮コイルバネや引張バネなどで構成される弾性部材(付勢部材)で付勢することで中間転写ベルト31を弾性付勢する構成としてもよい。この場合、移動機構71は、接触部材と弾性部材とを有して構成される押圧部材を移動させる(例えば、弾性部材を移動させるなど)ように構成することができる。接触部材としては、例えば、スポンジやゴムなどの弾性体で形成されたローラ、樹脂、金属などの剛体で形成されたローラなどを用いてもよい。ただし、押圧部材70を2次転写部N2に十分に近接して配置することが容易であることから、押圧部材70は平面状のシート材で構成することが好ましい。また、押圧部材70は、金属製の薄板などで構成することもできるが、前述のように中間転写ベルト31の摩耗や転写電流のリークを抑制する観点などから、押圧部材70は樹脂材料で構成することが好ましい。
また、本実施例では、押圧部材70の初期状態(新品状態)において侵入量Dを適切な侵入量D1とするためのパルス数P1を接触時間Tに応じて補正するための情報を予め求めて記憶部79に記憶しておいた。ただし、本発明は斯かる構成に限定されるものではない。例えば、図7に示すようなパルス数Pと侵入量Dとの関係(カム73の回転角度と支持部材72の回転角度との関係)を示す情報(テーブルデータなど)を、予め接触時間Tごとに複数設定しておいてもよい。これにより、現在の接触時間Tに応じて、任意の侵入量Dとするように押圧部材70の位置を変更することができる。
また、本実施例では、中間転写ベルト31と押圧部材70との接触履歴情報として接触時間Tを用いるものとして説明したが、本発明は斯かる構成に限定されるものではない。中間転写ベルト31と押圧部材70との接触履歴情報としては、中間転写ベルト31と押圧部材70との接触時間を概算的に見積もることができるものであれば用いることができる。例えば、画像形成枚数(画像形成動作で出力した記録材Pの枚数)、中間転写ベルト31の回転時間や回転回数などであってもよい。画像形成時には実質的に常に押圧部材70が中間転写ベルト31に接触した状態とされる構成などにおいては、これら画像形成枚数、中間転写ベルト31の回転時間や回転回数などを好適に用いることができる。また、接触履歴情報は記録材Pの種類ごとに分けて記憶してもよい。例えば、記録材Pの剛度の観点から、記録材Pの種類に応じて予め設定した加速度係数を接触履歴情報に加味してもよい。また、複数の異なる侵入量Dの設定で画像形成動作を実行可能な場合、接触履歴情報は侵入量Dの設定ごとに分けて記憶してもよい。例えば、侵入量Dの設定に応じて予め設定した加速度係数を接触履歴情報に加味してもよい。また、画像形成装置100の環境(画像形成装置100の内部又は外部の少なくとも一方の温度又は湿度の少なくとも一方)を検知する環境検知手段としての環境センサの検知結果を併用してもよい。例えば、中間転写ベルト31と押圧部材70とが接触した際の温度や湿度の環境条件を併せて記憶し、例えば、温度や湿度に応じて予め設定した加速度係数を接触履歴情報に加味してもよい。
また、本実施例では、接触時間Tとカム駆動モータ75に入力するパルス数Pを3水準としたが、本発明は斯かる構成に限定されるものではない。予め定義した接触履歴情報が所定の閾値を超えることなどをトリガーとして、押圧部材70の位置を変更する構成であればよい。例えば、本実施例では、接触履歴情報の変化に対して押圧部材70の位置(カム駆動モータ75に入力するパルス数P)を段階的に変更したが、本発明は斯かる態様に限定されるものではない。例えば、接触履歴情報の変化に対して押圧部材70の位置(カム駆動モータ75に入力するパルス数P)を実質的に連続的(直線状)に変更して、押圧部材70の侵入量Dを実質的に一定とするように制御してもよい。
また、例えば押圧部材70が実質的に常に中間転写ベルト31に接触している構成などにおいては、移動機構71は、中間転写ベルト31を押圧する方向にのみ押圧部材70を移動させることが可能な構成であってもよい。このような構成によっても、押圧部材70に変形や摩耗などの経時変化が生じた場合に、押圧部材70の侵入量Dを所定の侵入量D1とするように押圧部材70の位置を変更することができる。
また、本実施例では、画像形成装置100の装置本体110に記憶部79及び制御部80が設けられていたが、本発明は斯かる構成に限定されるものではない。本実施例と同様の押圧部材70の位置の設定(調整)を行うことが可能であれば、記憶部79、制御部80は、画像形成装置100におけるいずれの箇所に設けられていてもよい。例えば、中間転写ベルトユニット30に、記憶部79又は制御部80の少なくとも一方が設けられていてもよい。
7.効果
以上説明したように、本実施例では、画像形成装置100は、トナー像を担持する回転可能な無端状のベルト31と、ベルト31を張架する複数の張架ローラであって、内ローラ32、及びベルト31の回転方向に関して内ローラ32よりも上流において内ローラ32に隣接して配置された上流ローラ35を含む複数の張架ローラと、内ローラ32と対向して配置され、ベルト31の外周面に当接してベルト31から記録材Pへトナー像を転写する転写部N2を形成する外部材41と、ベルト31の回転方向に関して内ローラ32よりも上流かつ上流ローラ35よりも下流でベルト31の内周面に接触可能であり、ベルト31を弾性付勢してベルト31を内周面側から外周面側に向けて押圧可能な押圧部材70と、ベルト31を押圧する方向に押圧部材70を移動させるように移動可能な移動部72を備えた移動機構71と、を有し、押圧部材70によりベルト31を押圧した状態でベルト31から記録材Pにトナー像を転写するモードを実行可能である。そして、本実施例では、この画像形成装置100は、ベルト31と押圧部材70とが接触した時間と相関する接触履歴情報を記憶する記憶部79と、接触履歴情報に基づいて上記モードを実行する際の移動部72の位置を設定する制御部80と、を有する。
本実施例では、制御部80は、接触履歴情報が示すベルト31と押圧部材70とが接触した時間が第1の時間である場合よりも、該時間が第1の時間よりも長い第2の時間である場合の方が、移動部72が押圧部材70をベルト31を押圧する方向に移動させる量が大きくなるように、上記モードを実行する際の移動部72の位置を設定する。また、本実施例では、制御部80は、接触履歴情報に基づいて、上記モードを実行する際の押圧部材70によるベルト31の押圧量が所定の押圧量となるように、上記モードを実行する際の移動部72の位置を設定する。また、本実施例では、移動部72は、ベルト31の幅方向と略平行な回動軸線の周りを回動可能であり、制御部80は、上記モードを実行する際の移動部72の回動方向に関する位置を設定する。また、本実施例では、移動機構71は、移動部72を回動させるモータ75を有し、制御部80は、モータ75の駆動量を制御して移動部72の回動方向に関する位置を制御する。
また、本実施例では、押圧部材70は、長手方向がベルト31の幅方向と略平行に配置され、短手方向におけるベルト31の回転方向の上流側の端部が移動部72と接続され、短手方向におけるベルト31の回転方向の下流側の端部がベルト31の内周面と接触可能な板状部材で構成されている。また、本実施例では、押圧部材70は、少なくともベルト31に接触する部分が樹脂材料で形成されている。なお、接触履歴情報は、ベルト31と押圧部材70とが接触した時間の情報であってよい。また、接触履歴情報は、ベルト31の回転時間又は回転回数の情報であってもよい。また、接触履歴情報は、画像を形成して出力した記録材の枚数の情報であってもよい。
そして、本実施例によれば、押圧部材70に変形や摩耗などの経時変化が発生した場合であっても、2次転写部N2の上流における中間転写ベルト31の形状(姿勢)を適切な形状(姿勢)に維持することができる。そのため、中間転写ベルト31と記録材Pとの接触長さの変化を抑制することができる。これにより、画像不良の発生を抑制することができる。
[その他]
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
上述の実施例では、内部材としての内ローラと共に2次転写部を形成する外部材として、中間転写ベルトの外周面に直接当接する外ローラが用いられていた。これに対して、外部材として外ローラ及び該外ローラと他のローラとに張架された2次転写ベルトが用いられる構成とされていてもよい。そして、例えば、外ローラが2次転写ベルトを介して中間転写ベルトの外周面に当接するようにすることができる。斯かる構成においては、中間転写ベルトの内周面に接触する内ローラと、2次転写ベルトの内周面に接触する外ローラとで、中間転写ベルト及び2次転写ベルトを挟持することによって、2次転写部が形成される。この場合、中間転写ベルトと2次転写ベルトとの接触部が2次転写部(2次転写ニップ)である。
また、上述の実施例では、ベルト状の像担持体が中間転写ベルトである場合について説明したが、画像形成位置で担持されたトナー像を搬送する無端状のベルトで構成された像担持体であれば、本発明を適用することができる。このようなベルト状の像担持体としては、上述の実施例における中間転写ベルトの他、感光体ベルトや静電記録誘電体ベルトが例示できる。
また、本発明は、上述の実施形態の構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施できる。したがって、ベルト状の像担持体を用いる画像形成装置であれば、タンデム型/1ドラム型、帯電方式、静電像形成方式、現像方式、転写方式、定着方式の区別無く実施できる。上述の実施例では、トナー像の形成/転写に係る主要部を中心に説明したが、本発明は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機など、種々の用途で実施できる。
30 中間転写ベルトユニット
31 中間転写ベルト
32 2次転写内ローラ
41 2次転写外ローラ
70 押圧部材
71 移動機構
75 カム駆動モータ(ステッピングモータ)
79 記憶部
80 制御部
100 画像形成装置
P 記録材

Claims (10)

  1. トナー像を担持する回転可能な無端状のベルトと、
    前記ベルトを張架する複数の張架ローラであって、内ローラ、及び前記ベルトの回転方向に関して前記内ローラよりも上流において前記内ローラに隣接して配置された上流ローラを含む複数の張架ローラと、
    前記内ローラと対向して配置され、前記ベルトの外周面に当接して前記ベルトから記録材へトナー像を転写する転写部を形成する外部材と、
    前記ベルトの回転方向に関して前記内ローラよりも上流かつ前記上流ローラよりも下流で前記ベルトの内周面に接触可能であり、前記ベルトを弾性付勢して前記ベルトを内周面側から外周面側に向けて押圧可能な押圧部材と、
    前記ベルトを押圧する方向に前記押圧部材を移動させるように移動可能な移動部を備えた移動機構と、を有し、
    前記押圧部材により前記ベルトを押圧した状態で前記ベルトから記録材にトナー像を転写するモードを実行可能な画像形成装置において、
    前記ベルトと前記押圧部材とが接触した時間と相関する接触履歴情報を記憶する記憶部と、
    前記接触履歴情報に基づいて前記モードを実行する際の前記移動部の位置を設定する制御部と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御部は、前記接触履歴情報が示す前記ベルトと前記押圧部材とが接触した時間が第1の時間である場合よりも、該時間が前記第1の時間よりも長い第2の時間である場合の方が、前記移動部が前記押圧部材を前記ベルトを押圧する方向に移動させる量が大きくなるように、前記モードを実行する際の前記移動部の位置を設定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御部は、前記接触履歴情報に基づいて、前記モードを実行する際の前記押圧部材による前記ベルトの押圧量が所定の押圧量となるように、前記モードを実行する際の前記移動部の位置を設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記移動部は、前記ベルトの幅方向と略平行な回動軸線の周りを回動可能であり、前記制御部は、前記モードを実行する際の前記移動部の回動方向に関する位置を設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記移動機構は、前記移動部を回動させるモータを有し、前記制御部は、前記モータの駆動量を制御して前記移動部の回動方向に関する位置を制御することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記押圧部材は、長手方向が前記ベルトの幅方向と略平行に配置され、短手方向における前記ベルトの回転方向の上流側の端部が前記移動部と接続され、短手方向における前記ベルトの回転方向の下流側の端部が前記ベルトの内周面と接触可能な板状部材で構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記押圧部材は、少なくとも前記ベルトに接触する部分が樹脂材料で形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記接触履歴情報は、前記ベルトと前記押圧部材とが接触した時間の情報であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. 前記接触履歴情報は、前記ベルトの回転時間又は回転回数の情報であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  10. 前記接触履歴情報は、画像を形成して出力した記録材の枚数の情報であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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