JP2019215333A - 光音響装置および制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光音響装置において、被検体が適切な位置に設置されているかを確認する。【解決手段】光の照射に応じて被検体から発生した音響波を受信し、時系列の電気信号に変換する探触子と、前記被検体に対して前記探触子を移動させる移動機構と、前記被検体に対して光照射を行う制御手段と、前記時系列の電気信号の波形のピークが、前記光照射が行われたタイミングを起点とする所定の時間範囲に存在するかを判定する判定手段と、前記時系列の電気信号に基づいて光音響画像を生成する処理手段と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、被検体情報を取得する装置に関する。
光を用いて被検体内をイメージングする技術として、光音響トモグラフィ(PAT:PhotoAcoustic Tomography)が知られている。光音響トモグラフィでは、レーザ光などのパルス光を被検体である生体に照射し、光を生体内で伝播・拡散させる。この光が被検体内の生体組織で吸収されると、熱膨張により音響波(典型的には超音波)が発生する。この現象を光音響効果と呼び、光音響効果により発生した音響波を光音響波と呼ぶ。被検体を構成する組織によって、光エネルギーの吸収率がそれぞれ異なるため、発生する光音響波の音圧も異なったものとなる。PATでは、発生した光音響波を探触子で受信し、受信信号を再構成することによって、被検体内の特性情報を画像によって得ることができる。
特許文献1には、高い空間分解能で被検体情報を可視化する装置として、光音響顕微鏡が開示されている。光音響顕微鏡は、光学レンズや音響レンズを用いることで光や音をフォーカスすることにより、高分解能の画像を取得可能な装置である。
特開2016−053482号公報
光音響顕微鏡は、探触子の焦点が被検体表面から浅い位置に存在するため、探触子の受信面から数百マイクロメートル以内の位置に被検体の関心領域(ROI)が設置される。また、探触子と被検体との音響的な結合を所定の撮影領域にわたって担保するために、被検体の表面にゼリー状の音響整合材を塗布することがある。音響整合材の塗布厚によっては、関心領域の位置が探触子の焦点を外れてしまうようなケースが発生しうる。このような場合、正しく被検体情報を取得することができなくなる。数分から数十分にわたる光音響画像の生成が完了した後に、被検体に対する探触子の相対位置が適切でなかったことがわかると、再度の測定が必要となり、被検者に負担を強いることになる。そのため、光音響画像の生成を開始する前に、被検体に対する探触子の相対位置が適切であるかどうかを把握できることが望ましい。
本発明はこのような従来技術の課題に鑑みてなされたものであり、光音響装置において、被検体が適切な位置に設置されているかを容易に確認することを目的とする。
上記課題を解決するための、本発明の第一の形態に係る光音響装置は、
光の照射に応じて被検体から発生した音響波を受信し、時系列の電気信号に変換する探触子と、前記被検体に対して前記探触子を移動させる移動機構と、前記被検体に対して光照射を行う制御手段と、前記時系列の電気信号の波形のピークが、前記光照射が行われたタイミングを起点とする所定の時間範囲に存在するかを判定する判定手段と、前記時系列の電気信号に基づいて光音響画像を生成する処理手段と、を有することを特徴とする。
また、本発明の別形態に係る光音響装置は、
光の照射に応じて被検体から発生した音響波を受信し、時系列の電気信号に変換する探
触子と、前記時系列の電気信号から、前記探触子が前記被検体と接触する面である接触面の近傍に対応する範囲を抽出し、当該範囲に含まれる前記電気信号の波形を示す画像を生成する画像生成手段と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る制御方法は、
光の照射に応じて被検体から発生した音響波を受信し、時系列の電気信号に変換する探触子と、前記被検体に対して前記探触子を移動させる移動機構と、を有する光音響装置が行う制御方法であって、前記被検体に対して光照射を行う制御ステップと、前記時系列の電気信号の波形のピークが、前記光照射が行われたタイミングを起点とする所定の時間範囲に存在するかを判定する判定ステップと、前記時系列の電気信号に基づいて光音響画像を生成する処理ステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明の別形態に係る制御方法は、
光の照射に応じて被検体から発生した音響波を受信し、時系列の電気信号に変換する探触子を有する光音響装置が行う制御方法であって、前記時系列の電気信号から、前記探触子が前記被検体と接触する面である接触面の近傍に対応する範囲を抽出し、当該範囲に含まれる前記電気信号の波形を示す画像を生成する画像生成ステップを含むことを特徴とする。
本発明によれば、光音響装置において、被検体が適切な位置に設置されているかを確認することができる。
実施形態に係る光音響装置の構成図。 ユーザインタフェースの外観を示す図。 音響探触子によって取得された光音響信号の波形を示す図。 実施形態に係る光音響装置の処理フローチャート。 音響探触子によって取得された光音響信号の波形を示す図。 変形例に係る光音響信号の波形を示す図。
以下に図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。ただし、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状およびそれらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。よって、この発明の範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
本発明は、被検体から伝搬する音響波を検出し、被検体内部の特性情報を生成し、取得する技術に関する。よって本発明は、光音響装置またはその制御方法として捉えられる。本発明はまた、これらの方法をCPUやメモリ等のハードウェア資源を備える装置に実行させるプログラムや、そのプログラムを格納した、コンピュータにより読み取り可能な非一時的な記憶媒体としても捉えられる。
実施形態に係る光音響装置は、被検体に光(電磁波)を照射することにより被検体内で発生した音響波を受信して、被検体の特性情報を画像データとして取得する光音響効果を利用した装置である。この場合、特性情報とは、光音響波を受信することにより得られる受信信号を用いて生成される、被検体内の複数位置のそれぞれに対応する特性値の情報である。
光音響測定により取得される特性情報は、光エネルギーの吸収率を反映した値である。例えば、光照射によって生じた音響波の発生源、被検体内の初期音圧、あるいは初期音圧
から導かれる光エネルギー吸収密度や吸収係数、組織を構成する物質の濃度を含む。
また、異なる複数波長の光によって発生する光音響波に基づいて、被検体を構成する物質の濃度といった情報が得られる。この情報は、酸素飽和度、酸素飽和度に吸収係数等の強度を重み付けした値、トータルヘモグロビン濃度、オキシヘモグロビン濃度、またはデオキシヘモグロビン濃度であってもよい。また、グルコース濃度、コラーゲン濃度、メラニン濃度、または脂肪や水の体積分率であってもよい。
以下に説明する実施形態では、ヘモグロビンを吸収体として想定した波長の光を被検体に照射することで、被検体内の血管の分布・形状のデータと、その血管における酸素飽和度分布のデータを取得し、画像化する光音響イメージング装置を想定する。
被検体内の各位置の特性情報に基づいて、二次元または三次元の特性情報分布が得られる。分布データは画像データとして生成され得る。特性情報は、数値データとしてではなく、被検体内の各位置の分布情報として求めてもよい。すなわち、初期音圧分布、エネルギー吸収密度分布、吸収係数分布や酸素飽和度分布などの分布情報である。
本明細書における音響波とは、典型的には超音波であり、音波、光音響波と呼ばれる弾性波を含む。探触子等により音響波から変換された電気信号を音響信号とも呼ぶ。ただし、本明細書における超音波または音響波という記載には、それらの弾性波の波長を限定する意図はない。光音響効果により発生した音響波は、光音響波または光超音波と呼ばれる。光音響波に由来する電気信号を光音響信号とも呼ぶ。なお、本明細書において、光音響信号とは、アナログ信号とデジタル信号の双方を含む概念である。分布データは、光音響画像データや再構成画像データとも呼ばれる。
本実施形態に係る光音響装置は、被検体にパルス光を照射し、被検体内において発生した光音響波を受信することで、被検体内の光学特性に関連した情報を生成する装置であって、特に、体表から比較的浅い範囲を観察するための光音響装置である。
(システム構成)
図1は、本実施形態に係る光音響装置100の構成を説明する図である。本実施形態に係る光音響装置100は、探触子ユニット101、探触子ユニット保持機構113、信号取得部119、光源120、装置制御部122、表示装置121を有して構成される。
探触子ユニット101は、被検体に対して光を照射し、被検体から発生した音響波を受信するユニットである。探触子ユニット101は、被検体への光の照射を行うための光照射部103(制御手段)と、音響波の受信を行う音響探触子102と、走査機構104(移動機構)を有して構成される。光照射部103および音響探触子102は、走査機構104によって一体的に移動可能に構成される。探触子ユニット101と被検体109は、生体接触膜106を介して接触する。以下の説明では、生体接触膜106を「(探触子ユニットと被検体との)接触面」と称する。
生体接触膜106は、ポリエチレンテレフタラートによって構成された膜である。生体接触膜106は、被検体によって変形しない強度と、光と音響波を透過させる特性を有する材質であることが好ましい。本実施形態では、生体接触膜の開口部分は、30×30mmである。生体接触膜106と音響探触子102との間には、音響伝播媒質である水105が貯留されている。なお、生体接触膜106は、膜の中での音響波の多重反射を避けるため100ミクロン程度の厚みとすることが好ましい。
探触子ユニット保持機構113は、探触子ユニット101を保持および移動するための機構である。探触子ユニット保持機構113は、Z軸方向への移動を行うためのZ軸ステージ111と、X軸方向への移動を行うためのX軸ステージ116を含んで構成される。
Z軸ステージ111は、Z軸ハンドル112によって移動可能に構成される。これによ
り、探触子ユニット101を被検体109に対してZ軸方向に移動させることができる。Z軸ステージの位置はZ軸エンコーダ114によって検出され、これにより、探触子ユニットのZ軸方向における位置を算出することができる。
また、X軸ステージ116は、X軸ハンドル117によって移動可能に構成される。これにより、探触子ユニット101を被検体109に対してX軸方向に移動させることができる。X軸ステージの位置はX軸エンコーダ118によって検出され、これにより、探触子ユニットのX軸方向における位置を算出することができる。
光源120は、被写体に照射するパルス光を発生させる装置である。光源120は、大出力を得るためにレーザ光源であることが望ましいが、レーザの代わりに発光ダイオードやフラッシュランプを用いることもできる。光源としてレーザを用いる場合、固体レーザ、ガスレーザ、色素レーザ、半導体レーザなど様々なものが使用できる。
また、パルス光の波長は、被検体を構成する成分のうち特定の成分に吸収される特定の波長であって、被検体内部まで光が伝搬する波長であることが望ましい。具体的には、700nm以上1100nm以下であることが望ましい。
また、光音響波を効果的に発生させるためには、被検体の熱特性に応じて十分短い時間に光を照射させなければならない。本実施形態に示すように被検体が生体である場合は、光源から発生するパルス光のパルス幅は10〜50ナノ秒程度が好適である。
なお、光照射のタイミング、波形、強度等は、後述する装置制御部122によって制御される。
本実施形態では、パルス幅を10ナノ秒とし、繰り返し周波数を200Hzとする。また、532nmと1064nmの波長を切り替えることができるYAGレーザを使用する。532nmは、生体における吸収が大きい波長であるが、本実施形態における光音響装置100は、被検体表面から5mm程度までを測定の対象とするため、当該波長が利用できる。なお、1064nmの波長を用いることによって、血管とメラニンを識別することもできる。
光源120から出射した光は、光照射部103である光ファイバを用いて被検体109に照射される。なお、光ファイバは、音響探触子102を中心にリング状に配置してもよい。また、光はレンズで集光させるより、ある程度の面積に広げる方が、生体への安全性ならびに診断領域を広げられるという観点で好ましい。
音響探触子102は、被検部の内部から到来する音響波を受信して、時系列の電気信号に変換する手段である。音響探触子は、探触子、音響波探触子、音響波検出素子、音響波検出器、音響波受信器、トランスデューサとも呼ばれる。
生体から発生する音響波は、100KHzから100MHzの超音波であるため、音響波探触子には、上記の周波数帯を受信できる素子を用いる。具体的には、圧電現象を用いたトランスデューサ、光の共振を用いたトランスデューサ、容量の変化を用いたトランスデューサなどを用いることができる。
また、音響波探触子は、感度が高く、周波数帯域が広いものを用いることが望ましい。具体的にはPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)などを用いた圧電素子、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)などの高分子圧電膜材料、CMUT(容量性マイクロマシン超音波トランスデューサ)、ファブリペロー干渉計を用いたものなどが挙げられる。ただし、ここに挙げたものだけに限定されず、探触子としての機能を満たすものであれば、どのようなものであってもよい。
本実施形態における音響探触子102は、PZT素子および音響レンズを備える音響フォーカス型の探触子である。音響探触子102の音響レンズに対する焦点の相対位置は、
受信面の形状、音響レンズのレンズ効果、および音響波の伝搬経路上の要素の音響インピーダンスにより、音響波の波長に対して静的に定まる。音響波の伝搬経路上の要素は、音響整合材および被検体を含む。通常、音響整合材は、被検体と音響的に結合する(整合する)所定の範囲の音響インピーダンスを有する。このため、焦点の位置は、主に、音響探触子102の構成により定まる。音響探触子102は、焦点を含む領域から音響探触子102の側に伝搬する音響波を効率よく受信することができる。本実施形態における音響探触子102の受信面の直径は6mmで、音響探触子102の送信波の中心周波数は50MHzである。音響探触子102は、先端に石英ガラスで構成された音響レンズを備える。音響レンズの開口数は0.6である。受信面と平行な面(XY平面)内の解像度は、XY平面における焦点径に依存する。本実施形態の音響探触子102の解像度は60μm程度である。また、深さ方向(Z方向)の解像度は、検出できる波長の8割程度(30μm程度)となる。焦点は、音響探触子102から4mm離れた位置にあり、生体接触膜106の位置と一致する。なお、焦点の位置は、音響探触子102側に近づけて配置したほうがよい場合もあり、その場合は、例えば0.5mm近づける。
信号取得部119は、音響探触子102が取得したアナログの電気信号を増幅してデジタル信号に変換する手段である。信号取得部119は、受信信号を増幅する増幅器、アナログ信号をデジタル変換するA/D変換器を用いて構成されてもよい。また、信号取得部119は、複数のプロセッサや演算回路から構成されていてもよい。
本実施形態では、サンプリング周波数を500MHz、サンプリング数を8192とする。サンプリングは、光照射のタイミングを表すトリガ信号の発生から所定の時間経過後に開始される。なお、信号取得部119は、受信信号を記憶するFIFO等のメモリと、FPGAチップ等の演算回路をさらに有していてもよい。また、装置制御部122は、汎用コンピュータや、専用に設計されたワークステーションによって実現されてもよい。
装置制御部122は、デジタル変換された信号(光音響信号)に基づいて、再構成処理を行うことで、被検体の内部の光吸収係数や酸素飽和度等といった被検体情報を取得する手段(本発明における画像生成手段)である。具体的には、収集された電気信号から三次元の被検体内における初期音圧分布を生成する。
また、装置制御部122は、被検体に照射される光量に関する情報に基づいて、被検体内における三次元の光強度分布を生成する。三次元の光強度分布は、二次元の光強度分布に関する情報から光拡散方程式を解くことで取得できる。また、光音響信号から生成された被検体内の初期音圧分布と、三次元の光強度分布とを用いて、被検体内の吸収係数分布を得ることができる。また、複数の波長における吸収係数分布を演算することで、被検体内の酸素飽和度分布を得ることができる。
なお、装置制御部122は、光量分布の計算や背景の光学係数取得に必要な情報処理、信号補正など、所望の処理を実施する機能を有していてもよい。
また、装置制御部122は、後述する表示装置や入力インタフェースを介して、測定パラメータの変更、測定の開始・終了、画像の処理方法の選択、患者情報や画像の保存、データの解析などに関する指示を取得してもよい。
また、装置制御部122は、光音響装置100が有する各構成要素の制御を行う手段(判定手段、処理手段、決定手段、調整手段)でもある。例えば、被検体に対する光照射の制御、音響波や光音響信号の受信制御、探触子ユニットの移動制御など、装置全体の制御に関する指令を行う。
装置制御部122は、CPUとRAM、不揮発メモリ、制御ポートを有するコンピュータで構成してもよい。不揮発メモリに格納されたプログラムがCPUで実行されることにより制御が行われる。装置制御部122は、汎用コンピュータや、専用に設計されたワー
クステーションによって実現されてもよい。また、装置制御部122の演算機能を担うユニットは、CPUやGPU等のプロセッサ、FPGAチップ等の演算回路で構成されていてもよい。これらのユニットは、単一のプロセッサや演算回路から構成されるだけでなく、複数のプロセッサや演算回路から構成されていてもよい。
また、装置制御部122の記憶機能を担うユニットは、ROM、磁気ディスクやフラッシュメモリなどの非一時記憶媒体や、RAMなどの揮発性の媒体であってもよい。なお、プログラムが格納される記憶媒体は、非一時記憶媒体である。なお、これらのユニットは、1つの記憶媒体から構成されるだけでなく、複数の記憶媒体から構成されていてもよい。装置制御部122の制御機能を担うユニットは、CPUなどの演算素子で構成される。
表示装置121は、装置制御部122が取得した情報およびその加工情報を表示する手段であり、典型的にはディスプレイ装置である。表示装置121は、複数の装置であってもよいし、単一の装置に複数の表示部を備え、並列表示が可能な装置であってもよい。なお、表示装置121には、高解像度でカラー表示が可能な30型以上、コントラスト比1000:1以上の装置を用いることが望ましい。
次に、本実施形態に係る光音響装置100によって測定を行うためのユーザインタフェースの例を示す。
装置制御部122による制御は、アプリケーションソフトウェアによって行われる。図2は、アプリケーションソフトウェアの入力インタフェース画面を示す。当該画面は、表示装置121を介して表示される。
アプリケーションソフトウェアのウインドウ201は、測定タブ202、測定パラメータ設定タブ203、再構成タブ204、再構成パラメータ設定タブ205を有しており、装置のユーザ(操作者)は、そのいずれかを選択する。なお、図2は、測定タブ202を選択した状態を示している。
測定タブ202を選択すると、患者情報を入力する入力部206、走査範囲や測定時間を選択するための測定モード選択リスト207、2次元走査を開始する画像測定ボタン208が利用可能になる。
測定モード選択リスト207は、走査ピッチおよび撮像サイズを選択するためのリストボックスである。本例では、走査ピッチは25、50、100μmから選択でき、撮像サイズは3×3、5×5、10×10mmから選択できるものとする。撮像サイズとは、再構成後に表示される画像の最大範囲である。なお、走査範囲は、撮像サイズよりも2mmずつ広い範囲となる。これは、一画素分のデータを生成するために周辺のデータが必要となるためである。
高さ評価ボタン209は、探触子ユニット101の高さ(すなわち、被検体に対する生体接触膜106の相対位置)が適切であるか否かを評価するためのボタンである。具体的な動作については後述する。
さらに、測定タブ202を選択すると、光音響画像を表示する画像表示部211、信号表示部212が利用可能になる。
測定パラメータ設定タブ203を選択すると、音響探触子102の初期位置、信号のサンプリング数、光の照射周波数、走査方向、光音響信号の撮像範囲などを設定するインタフェースが利用可能になる。
また、再構成パラメータ設定タブ205を選択すると、再構成で計算する画像の解像度、画像の処理範囲、再構成アルゴリズム、画像フィルタ、画像の出力形式などを設定する
インタフェースが利用可能になる。
さらに、再構成タブ204を選択すると、データの選択および再構成の指示を行うことによって、光吸収係数の分布を表す画像、酸素飽和度の分布を表す画像の生成および表示をするインタフェースが利用可能になる。
次に、本実施形態に係る光音響装置100が、被検体である生体を測定する方法について説明する。
まず、光源120から発せられたパルス光が、光照射部103を介して被検体に照射される。被検体の内部を伝搬した光のエネルギーの一部が血液などの光吸収体に吸収されると、熱膨張により当該光吸収体から音響波が発生する。生体内にがんが存在する場合は、がんの新生血管において他の正常部の血液と同様に光が特異的に吸収され、音響波が発生する。光の照射に起因して生体内で発生した光音響波は、音響探触子102によって受信される。
本実施形態では、探触子ユニット101と被検体の相対的な位置関係を、走査機構によって変更しながら、光の照射および音響波の取得を行うことができる。すなわち、被検体上の異なる位置に光を複数回照射しながら光音響信号を取得することができる。
音響探触子102が受信した信号は、信号取得部119で変換されたのち、装置制御部122で解析される。解析結果は、生体内の特性情報(例えば、初期音圧分布や吸収係数分布)を表すボリュームデータとなり、二次元の画像に変換されたのちに表示装置121を介して出力される。
装置制御部122は、光音響信号を用いて画像再構成処理を実行する。画像再構成は、ユニバーサルバックプロジェクション法や整相加算法など既知の再構成手法を用いることができる。ここでは、ユニバーサルバックプロジェクション法を用いる場合を説明する。まず、光音響測定で発生する初期音圧分布P(r)は式(1)で表わされる。
Figure 2019215333
このとき投影データに相当する項b(r0,t)を、式(2)に示す。ここで、p
,t)は音響探触子102で検出される光音響信号、rは各音響探触子102の位
置、tは時間、Ω0は音響探触子102の立体角である。信号取得部119が取得したデ
ータを式(1)に基づいて処理をすることにより、初期音圧分布P(r)を得ることができる。
Figure 2019215333
上述のように光音響信号は時系列信号であり、取得時間と音速から、光吸収体に対する各探触子の相対位置を求めることができる。この各探触子の相対位置の情報を用いて、当該光音響信号を出力した探触子の受信位置を中心とする円弧上に受信信号を投影することにより、吸収体が結像することになる。
吸収係数分布は、初期音圧分布P(r)から算出できる。すなわち、吸収体に光が照射された時に発生する音圧P(r)は、式(3)で表される。
P(r)=Γ・μ(r)・Φ(r) ・・・式(3)
Γは弾性特性値であるグリューナイセン(Gruneisen)係数であり、体積膨張係数(β)と音速(c)の二乗の積を比熱(Cp)で割ったものである。μは吸収体における吸収係数である。また、Φ(r)は局所的な領域で吸収体に照射された光量である。式(3)を吸収係数について解くことによって、吸収係数分布μ(r)を得ることができる。なお、背景の光学係数は、吸収体の吸収係数より十分小さいため吸収係数分布には表れない。
光量分布Φ(r)は、深さ方向に一様に減衰するような場合、例えば式(4)のように、変数zを用いて表すことができる。
Φ=Φexp(−μeffz) ・・・式(4)
Φは、表面での計測光の光量である。μeffは、被検体内での平均的な等価減衰係数である。ところで、被検体内の背景の散乱係数や吸収係数は、例えば近赤外分光装置などによって測定することができる。また、複数の波長における吸収係数分布を演算することで、被検体内の酸素飽和度分布を得ることができる。
次に、本実施形態に係る光音響装置100に特有な処理の概要について説明する。
本実施形態に係る光音響装置100は、装置制御部122が、取得した光音響信号に基づいて再構成画像を生成する処理の他に、取得した光音響信号のアナログ波形を示す画像(以下、信号波形画像)を生成する処理を実行可能に構成される。
信号波形画像について説明する。被検体内で発生した音響波に対応する光音響信号は、光照射が行われたタイミングを起点とする時系列データとして出力される。この時系列データを、振幅を縦軸に、時間軸を横軸にとった画像で表したものが、本実施形態における信号波形画像である。図3(A)は、信号波形画像の例である。なお、音響波の伝播時間は相対位置に比例する。よって、例示する画像では、横軸を相対位置に変換している(単位はミリメートル)。この変換は、音響伝搬媒質である水中での音速に基づいて行うことができる。なお、水中での音速は、水の温度に基づいて決定することができる。図3各図の横軸は、音響探触子102からの音響波の伝搬経路上の位置と換言される。また、図3各図の横軸は、音響探触子102からの音響波の伝搬経路上の深さ方向の位置を示していると換言される。以下、本実施形態で使用している所定の範囲は、時間軸上の所定の範囲を意味し、所定の時間範囲と称する場合がある。
相対位置が0となる位置が、生体接触膜106が存在する位置である。すなわち、例示した信号波形画像は、生体接触膜106を基準として、+0.4mmから−0.8mmまでの近傍範囲において発生した音響波の強度を表したものであると言える。
音速を1500m/sとし、サンプリング回数を8192回とした場合、24.6mmの深さまでの領域からデータを取得できる。しかし、光の深達長は5mm程度であり、一サンプリングでの深さ方向の解像度は3umであるため、本例では、400ピクセルの範囲のみを表示対象としている。
図3の符号303は、生体接触膜106の位置から、被検体の表面までの領域を表す。また、符号304は、被検体内の領域を表す。本例では、被検体との音響整合材に粘性の高い超音波ジェルを用いる。超音波ジェルによって被検体の表面が生体接触膜106から離れる場合や、生体接触膜106が変形する場合があるため、これに対応するため、本例では、全体で1.2mmの幅を確保している。なお、符号302は、探触子102の受信面から生体接触膜106までの音響波の伝搬経路に相当する区間を示している。かかる符号302に対応する伝搬経路には、音響波を伝搬する媒質として、音響レンズ、音響整合材(水105)が、位置している。
図3(B)は、生体接触膜106の位置から、所定の範囲までの領域(以下、目標領域
。本例では、−0.2mmまでの領域305)を着色してマーキング表示した例である。光音響信号は、皮膚の表面において強く発生するため、光音響信号のピークがこの範囲を外れている場合、生体接触膜と被検体の表面が密着していないことが推定される。このように、目標領域305の背景色を変えることで、被検体の皮膚表面から発生した信号301が目標領域305に入ったことを認識しやすくする。
なお、被検体の表面は、正の閾値より大きい信号と、負の閾値より小さい信号のペアからなり、生体接触膜106から一番近い位置にある範囲を抽出することで、その位置を推定することができる。
図3(C)は、生体接触膜106の表面近傍のみを表示した例である。音響整合材として水を用い、さらに、生体接触膜106の開口部分が比較的小さく、位置変化が少ないような場合、このような表示が好適である。なお、全体に対応する画像と、生体接触膜106の表面近傍に対応する画像をそれぞれ独立して表示してもよい。
本実施形態では、このような信号波形画像をユーザに提供しながら、被検体に対する探触子ユニットの相対位置の調整を行う。信号波形画像は随時生成されるため、信号波形画像を連続して観察することで、探触子ユニットと被検体が密着しているか否かを判断することができる。すなわち、装置のユーザは、光音響撮像を開始する前に、信号波形画像に基づいて、被検体に対する探触子ユニットの好適な相対位置を決定することができる。すなわち、被検体に対する探触子ユニットの好適な相対位置は、「ホームポジション」、「開始位置」、「第一の相対位置」、「プリセットポジション」、「所定の位置」のうちの少なくともいずれか1つとして言い換えることができる。
次に、本実施形態に係る光音響装置100が行う処理のフローチャートを図4に示す。
まず、ステップS1で、測定を開始する。本ステップでは、装置のユーザが、X軸ハンドル117およびZ軸ハンドル112を用いて、探触子ユニット101(生体接触膜106)と被検体が概ね密着するように調整する。探触子ユニット101と被検体109の間には、音響整合のための超音波ジェルが塗布されていてもよい。
なお、本ステップで、前述した走査パターン、撮像サイズ(画像化を行う被検体上のサイズ)、走査ピッチ等を決定してもよい。本実施形態では、撮像サイズを3×3mm、走査ピッチを50umとする。
準備が完了すると、高さ評価ボタン209が押下可能になり、ボタンを押下すると処理はステップS2へ遷移する。
ステップS2では、探触子ユニット101の高さ(すなわち、被検体に対する探触子ユニット101の相対位置)を評価するための光音響測定を行う。本ステップでは、被検体109にパルス光を照射し、当該被検体から伝播した光音響波を受信する。照射されたパルス光は、被検体109に到達した後、生体内部を伝搬し、光吸収体によって吸収される。そして、光吸収体から発生した光音響波は、生体接触膜106を透過し、音響探触子102で受信される。受信された音響波は電気信号に変換され、信号取得部119を介し、装置制御部122に送信される。得られた光音響信号は、光の照射位置(音響波の受信位置)と関連付けられ、一時的に記憶される。
ステップS3では、ステップS2で得られた光音響信号に基づいて信号波形画像を生成し、信号表示部212を介して出力する。
図5に、ステップS3で得られた光音響信号の例を示す。図5(A)は、生体接触膜106を基準とする+0.4〜−0.8mmの範囲に被検体109の表面がない場合の例である。このような波形が得られた場合、探触子ユニット101を被検体に近づける必要がある。
図5(B)は、+0.4〜−0.8mmの範囲に、被検体109の表面から発生した信
号のピーク(符号501)がある場合の例である。このような波形が得られた場合、被検体表面が目標領域内に無いため、探触子ユニット101をさらに被検体に近づける必要がある。
図5(C)は、目標領域内に、被検体109の表面から発生した信号のピーク(符号502)がある場合の例である。なお、符号503は、被検体内部の血管等から発生した光音響信号を表す。符号502と符号503で示したピークは、焦点付近である生体接触膜106に近づくほど振幅が大きくなる。
なお、取得された光音響信号には、生体由来の信号に加えて、外部光に起因して発生する信号や、ランダムに発生した電気的ノイズ等が含まれる。しかし、信号が生体に由来するものであれば、探触子ユニット101の高さの変化に合わせて信号のピーク位置が変化するため、判別は容易である。
なお、信号波形画像を生成する際に、被検体の表面に対応する範囲、ないし、被検体の表面に対応する位置を強調表示してもよい。図6(A)は、マーカー601によって、被検体の表面位置を重畳表示した場合の例である。本例では、目標領域に対応する範囲について、背景の色を変えている。
被検体の表面は、正の閾値604より大きい信号602と、負の閾値605より小さい信号603のペアを含み、生体接触膜106に最も近い位置にある範囲を抽出することで、その位置を推定することができる。
なお、被検体に由来する信号は、探触子ユニットの高さを変えた際に追随して移動するため、ノイズと区別することができる。
図6(B)は、異なるデザインによって生成した信号波形画像の例である。本例では、目標領域を破線で囲んでいる。また、光音響信号の波形のうち、被検体の表面に対応する部分を実線607で表示し、その他を点線で表示している。
ステップS4において、装置のユーザは、信号波形画像を確認しながら、探触子ユニットが所望の高さにあるか否かを判断する。探触子ユニット101が所望の高さにある状態とは、目標領域内に被検体の表面が存在している状態である。かかる状態にある場合、生体接触膜106と被検体の表面とが正しく接触していると言える。
探触子ユニットが所望の高さに無い場合、ステップS5で、ユーザが探触子ユニット101の高さを変更する。高さの変更は、ユーザがZ軸ハンドル112を操作することによって行われる。なお、高さの変更は、電動ステージを用いて行ってもよい。電動ステージの制御は、ジョイスティックコントローラ、押しボタンスイッチ、キーボード、フットペダルなどで行うことができる。
高さを変更した後、ユーザが高さ評価ボタン209を押下すると、処理はステップS2へ再度遷移する。
ステップS4において、探触子ユニット101が所望の高さにあると判断した場合、その旨を入力する(例えば、ユーザが画像測定ボタン208を押下する)ことで、探触子ユニットの高さが確定し、処理はステップS6へ進む。なお、被検体の表面が目標領域と正しく接触していると装置が判断した場合、その旨をポップアップウィンドウなどによって表示してもよい。また、被検体の表面が目標領域と正しく接触していないと装置が判断した場合、警告を表示してもよいし、測定を中止してもよい。
ステップS6では、光音響測定を開始する。まず、装置制御部122から走査機構104を駆動する指令が送信され、走査開始位置にステージが移動する。そして、被検体109にパルス光を照射し、生体からの光音響波を取得する。光照射は200Hzの繰り返し周波数で行う。
ステップS7では、走査機構104を用いて、音響探触子102と光照射部103を走査方向に1ステップ移動させる。本実施形態に係る光音響装置100は、音響探触子102と光照射部103を移動させながら、複数の箇所で光の照射と音響波の受信を行うことができる。走査の方向は、予め定められた走査パターンに基づいて決定される。例えば、主走査方向(X軸)への移動と、副走査方向(Y軸)への移動を組み合わせて走査を行う場合、ステップS7では、主走査方向への移動、副走査方向への移動のいずれかが行われる。画像表示部211には、走査の進行とともに、走査領域の被検体画像が、たとえばMIP(Maximum Intensity Projection)画像として表示される。そして、全走査領域の測定が終了した後、MIP画像から3次元の再構成画像に切り替えるようにしてもよい。
ステップS8では、撮像対象のエリアに対する走査が完了したかを判定する。例えば、走査範囲が全体で7×7mmであり、主走査方向の行程が7mm、ピッチが50umである場合、主走査方向における一回の測定回数は141回となる。また、副走査方向の行程が7mmである場合、主走査を141回繰り返すことで走査が完了する。
走査が完了していなければ、処理はステップS6へ戻る。走査が完了した場合、レーザ照射を終了し、ステージを初期位置に戻す。
ステップS9では、画像の再構成を行う。再構成された画像は、表示装置121に出力される。生成される画像は、初期音圧を表す画像、吸収係数を表す画像、酸素飽和度を表す画像などである。また、複数の断層画像から最大値投影画像(MIP)を生成して表示してもよい。これにより、血管のつながりを把握しやすくなる。
以上説明したように、本実施形態に係る光音響装置100は、被検体に対する光音響測定を開始する前に、時系列で得られた光音響信号の波形を示す画像を生成し、出力することで、被検体に対する探触子ユニットの相対位置を評価する。かかる形態によると、波形のピークが現れる位置に基づいて、被検体に対する探触子ユニットの相対位置が適正であるかを判定することができる。すなわち、被検体に対する光音響測定が正しく行えるか否かを事前に判断することができる。
探触子ユニットの相対位置の評価は、一回の光照射で行うことができる。すなわち、複数回の光照射を行う必要や、画像が再構成されるまで待つ必要がないため、シングルトランスデューサであっても高さを調節しながら被検体の配置状態が正しいかを短時間で判断することができる。
(変形例1)
前述した実施形態では、ステップS4で、装置のユーザが、探触子ユニット101の高さが妥当であるか否かを判断したが、信号波形のピーク位置を検出することで、被検体の表面が目標領域と正しく接触しているか否かを装置が判定してもよい。
例えば、前述したように、時系列で得られた光音響信号から、正の閾値より大きい信号と、負の閾値より小さい信号のペアであって、生体接触膜106から一番近い位置にあるものを抽出し、当該抽出結果に基づいて被検体の表面位置を推定する。そして、推定した表面位置が、探触子の接触面(生体接触膜)を基準とした位置から所定の範囲内に存在するか否かに基づいて、探触子ユニットの高さ(すなわち、被検体に対する探触子ユニットの相対位置)が適正か否かを判定することができる。なお、判定結果を装置のユーザに通知してもよい。また、その際、探触子ユニットを動かすべき方向や相対位置を提示してもよい。また、探触子ユニットの高さが適正である場合、当該高さを記憶し、以降の測定において用いてもよい。
(変形例2)
前述した実施形態では、ステップS5で、装置のユーザが探触子ユニット101の高さを変更したが、Z軸ステージ111が電動ステージである場合、高さ調整を自動で行うようにしてもよい。例えば、ステップS5において、探触子ユニット101を移動させる方向を決定し、所定の相対位置だけ駆動するようにしてもよい。また、高さ評価ボタン209の押下も自動化し、探触子ユニットの高さが適正になるまで、ステップS2〜S5の処理を自動的に繰り返すようにしてもよい。
かかる形態によると、複数回の光照射によって得られた複数の光音響信号に基づいて、被検体に対する探触子ユニットの相対位置を適正な相対位置に自動調整することができる。
(その他の実施形態)
なお、実施形態の説明は本発明を説明する上での例示であり、本発明は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更または組み合わせて実施することができる。
例えば、本発明は、上記手段の少なくとも一部を含む光音響装置として実施することもできる。また、本発明は、上記処理の少なくとも一部を含む制御方法として実施することもできる。上記処理や手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した各実施形態の1以上の機能を実現するプログラムは、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給される。システム或いは装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行する処理でも本発明は実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、FPGAやASIC)によっても実現可能である。
100:光音響装置、102:音響探触子、104:走査機構、122:装置制御部

Claims (14)

  1. 光の照射に応じて被検体から発生した音響波を受信し、時系列の電気信号に変換する探触子と、
    前記被検体に対して前記探触子を移動させる移動機構と、
    前記被検体に対して光照射を行う制御手段と、
    前記時系列の電気信号の波形のピークが、前記光照射が行われたタイミングを起点とする所定の時間範囲に存在するかを判定する判定手段と、
    前記時系列の電気信号に基づいて光音響画像を生成する処理手段と、を有する
    ことを特徴とする、光音響装置。
  2. 前記制御手段は、前記被検体に対して複数回の前記光照射を行い、
    前記光音響装置は、前記被検体に対する前記探触子の相対位置を変更しながら得られた複数の前記時系列の電気信号の波形に基づいて、前記被検体に対する光音響撮像を行う際に設定すべき前記被検体に対する前記探触子の相対位置である第一の相対位置を決定する決定手段を、さらに有する
    ことを特徴とする、請求項1に記載の光音響装置。
  3. 前記決定手段は、前記時系列の電気信号の波形のピークが、前記光照射が行われたタイミングを起点とする所定の時間範囲に存在する場合に、当該光照射を行った際の前記被検体に対する前記探触子の相対位置を、前記第一の相対位置とする、
    ことを特徴とする、請求項2に記載の光音響装置。
  4. 前記探触子は、前記被検体と接触する面である接触面を有し、
    前記所定の時間範囲は、前記接触面の位置に基づいて設定される
    ことを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の光音響装置。
  5. 前記時系列の電気信号の波形のピークが、前記所定の時間範囲に存在しない場合に、前記被検体に対する前記探触子の相対位置を変更すべき旨をユーザに通知する調整手段を、さらに有する
    ことを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の光音響装置。
  6. 前記時系列の電気信号の波形のピークが、前記所定の時間範囲に存在しない場合に、前記移動機構によって、前記被検体に対する前記探触子の相対位置を変更する調整手段を、さらに有する
    ことを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の光音響装置。
  7. 前記調整手段は、前記時系列の電気信号の波形のピークが、前記所定の時間範囲よりも後の時間に存在する場合に、前記被検体に対する前記探触子の相対位置をより短く変更し、前記時系列の電気信号の波形のピークが、前記所定の時間範囲よりも前の時間に存在する場合に、前記被検体に対する前記探触子の相対位置をより長く変更する
    ことを特徴とする、請求項6に記載の光音響装置。
  8. 光の照射に応じて被検体から発生した音響波を受信し、時系列の電気信号に変換する探触子と、
    前記時系列の電気信号から、前記探触子が前記被検体と接触する面である接触面の近傍に対応する範囲を抽出し、当該範囲に含まれる前記電気信号の波形を示す画像を生成する画像生成手段と、を有する
    ことを特徴とする、光音響装置。
  9. 前記画像生成手段は、前記接触面の位置に対応するマーカーを前記画像に重畳する
    ことを特徴とする、請求項8に記載の光音響装置。
  10. 前記画像生成手段は、前記電気信号の波形に基づいて前記被検体の表面位置を推定し、前記推定した表面位置に対応するマーカーを前記画像に重畳する
    ことを特徴とする、請求項8または9に記載の光音響装置。
  11. 前記探触子が、音響フォーカス型の探触子である
    ことを特徴とする、請求項1から8のいずれか1項に記載の光音響装置。
  12. 光の照射に応じて被検体から発生した音響波を受信し、時系列の電気信号に変換する探触子と、前記被検体に対して前記探触子を移動させる移動機構と、を有する光音響装置が行う制御方法であって、
    前記被検体に対して光照射を行う制御ステップと、
    前記時系列の電気信号の波形のピークが、前記光照射が行われたタイミングを起点とする所定の時間範囲に存在するかを判定する判定ステップと、
    前記時系列の電気信号に基づいて光音響画像を生成する処理ステップと、を含む
    ことを特徴とする、制御方法。
  13. 前記制御ステップにおいて、前記被検体に対して複数回の前記光照射を行い、
    前記制御方法は、前記被検体に対する前記探触子の相対位置を変更しながら得られた複数の前記時系列の電気信号の波形に基づいて、前記被検体に対する光音響撮像を行う際に設定すべき前記被検体に対する前記探触子の相対位置である第一の相対位置を決定する決定ステップを、さらに含む
    ことを特徴とする、請求項12に記載の制御方法。
  14. 光の照射に応じて被検体から発生した音響波を受信し、時系列の電気信号に変換する探触子を有する光音響装置が行う制御方法であって、
    前記時系列の電気信号から、前記探触子が前記被検体と接触する面である接触面の近傍に対応する範囲を抽出し、当該範囲に含まれる前記電気信号の波形を示す画像を生成する画像生成ステップを含む
    ことを特徴とする、制御方法。
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