JP2019214522A - 毛髪の固定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】自然な風合いに思い通りのヘアスタイルに仕上げる方法を提供する。【解決手段】ポリマーおよびエタノールを含有する原液と、噴射剤と、を含むヘアスプレーを毛髪に塗布する方法であって、噴射速度が4m/s以下である定量バルブスプレーを用いて、ヘアスプレーを毛髪に塗布する方法。【選択図】なし

Description

本発明は、毛髪の固定方法に関する。
従来、ヘアスタイルを保持する手段としては、特許文献1(特開平10−152423号公報)に示されるように、ヘアスプレーを用いて高弾性率のポリマーを噴霧し髪を固着するのが一般的であった。
特許文献1には、毛髪セット用ポリマー、および特定の構造を有するN−アシルモノアルカノールアミンを含有する毛髪化粧料に関する技術が記載されており、かかる毛髪化粧料は、低湿度におけるセット性に優れるとともにべたつきのないものであり、特にヘアスプレー等の毛髪セット剤として好適であるとされている。
特開平10−152423号公報
しかし、上述の方法によると、噴霧時にスプレーの風圧により毛髪が動いてしまうため、狙った位置に塗布できず思い通りの仕上がりにならない場合があった。また、毛髪化粧料が多量に塗布された結果、乾燥に時間がかかり、形が崩れやすい場合があった。また、毛髪化粧料が多量に塗布されると、多量なポリマーによって毛髪同士が束状に固着し、仕上がったヘアスタイルの風合いにおいて自然な仕上がり感が得られず、その感触においても固さや感触の重さなどの点で不都合が生じる場合があった。
一方、ヘアミストなどのノンエアゾールのスタイリング剤を用いれば、噴霧の勢いが弱いため、噴霧時に毛髪が動くことがないが、乾燥に時間がかかるため乾燥過程においてヘアスタイルが崩れてしまう。
このように、従来の技術においては、狙った通りに髪型を固定するとともに、自然な仕上がり感を得るという点で改善の余地があった。
従って、本発明は、自然な風合いに思い通りのヘアスタイルに仕上げる方法を提供することにある。
本発明者らは、かかる実状に鑑み鋭意検討した結果、一定量ずつ噴霧可能な定量噴射バルブ(以下、「定量バルブ」ともいう。)を用いることで、エアゾールスプレーの噴霧時の風圧を、作ったスタイルを崩さない風圧にコントロール可能であることを見出した。加えて、一定量ずつ塗布することにより、毛髪へのポリマーの付着量を制御することができ、塗布後の乾燥が速く、固くなく軽い仕上がりにすることが可能となることを見出した。
すなわち、本発明者らは、ポリマーを含有する原液と、定量噴射バルブを組み合わせたエアゾールスプレーによって、つくったスタイルを崩すことなく固定することが出来、かつ自然な仕上がりになることを見出し、本発明を完成した。
本発明は、
ポリマーおよびエタノールを含有する原液と、噴射剤と、を含むヘアスプレーを毛髪に塗布する方法であって、
噴射速度が4m/s以下である定量バルブスプレーを用いて、前記ヘアスプレーを前記毛髪に塗布する方法を提供するものである。
本発明は、ポリマーおよびエタノールを含有する原液と、噴射剤と、を含むヘアスプレーを、1回の噴射量が0.01g以上0.5g未満である定量バルブスプレーを用いて毛髪に塗布することを含む、前記ヘアスプレーの前記毛髪への付着量を制御する方法を提供するものである。
本発明は、
ポリマーおよびエタノールを含有する原液と、噴射剤と、を含むヘアスプレーを毛髪に塗布し、前記毛髪を固定する方法であって、
噴射速度が4m/s以下である定量バルブスプレーを用いて、前記ヘアスプレーを前記毛髪に塗布することを含む、前記毛髪を動かさずに前記毛髪を固定する方法を提供するものである。
本発明は、ポリマーおよびエタノールを含有する原液と、噴射剤と、を含むヘアスプレーを、1回の噴射量が0.01g以上0.5g未満である定量バルブスプレーを用いて毛髪に塗布することを含む、前記毛髪を固くせずに固定する方法を提供するものである。
本発明は、ポリマーおよびエタノールを含有する原液と、噴射剤と、を含むヘアスプレーを、1回の噴射量が0.01g以上0.5g未満である定量バルブスプレーを用いて毛髪に塗布することを含む、前記毛髪への付着物を速く乾燥させる方法を提供するものである。
本発明は、ポリマーおよびエタノールを含有する原液と、噴射剤と、を含むヘアスプレーを、1回の噴射量が0.01g以上0.5g未満である定量バルブスプレーを用いて毛髪に塗布することを含む、前記毛髪を重い感触にせずに固定する方法を提供するものである。
本発明は、ポリマーおよびエタノールを含有する原液と、噴射剤と、を含むヘアスプレーを、1回の噴射量が0.01g以上0.5g未満である定量バルブスプレーを用いて、毛髪の固定したい部分に狙って塗布することを含む、前記毛髪を固定する方法を提供するものである。
本発明によれば、自然な風合いに思い通りのヘアスタイルに仕上げる方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について、各成分の具体例を挙げて説明する。なお、本実施形態において、組成物は、各成分をいずれも単独でまたは2種以上を組み合わせて含むことができる。
本実施形態において、ヘアスプレーは、ポリマーおよびエタノールを含有する原液と、噴射剤と、を含む組成物である。かかるヘアスプレーは、噴射速度が特定の範囲にある定量バルブスプレーを用いて、または、1回の噴射量が特定の範囲にある定量バルブスプレーを用いて、毛髪に塗布される。
本明細書において、「定量バルブスプレー」とは、一回の操作ごとに一定量の内容物を噴射用ガスの作用で外部空間に放出するための定量バルブを備えるスプレーである。
従来のヘアスプレーにおいては、毛髪全体に充分な量のヘアスプレーを塗布し、毛髪全体のセット性およびそのキープ力を高めるという設計思想に基づき、連続噴射バルブを備えるスプレー容器が用いられていた。
これに対し、本実施形態においては、噴射速度が特定の範囲にある定量バルブスプレーを用いて、または、1回の噴射量が特定の範囲にある定量バルブスプレーを用いることにより、毛髪の所望の領域にヘアスプレーを選択的に塗布することができ、自然な風合いに思い通りのヘアスタイルに仕上げることができる。また、たとえば、つくったスタイルを、風圧により狙った位置へ塗布できず思い通りに仕上がらないことや、乾燥時間の長いことによる崩れがなく固定し、かつ固さや重さなどがなく軽やかな仕上がりとすることも可能となる。
以下、ヘアスプレー中の成分を具体的に説明する。
まず、原液について説明する。原液は、ポリマーおよびエタノールを含む。
ポリマーとしては、毛髪のセット性向上の観点から、非シリコーン系高分子化合物およびシリコーン系高分子化合物からなる群から選択される1種または2種以上が好ましい。
非シリコーン系高分子化合物の具体例としては、4級化ポリ(ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート)(たとえば、ISP社製:ガフカットN755)、ビニルピロリドン/塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム共重合体(たとえば、ISP社製:ガフカットHS−100)、ビニルメチルエーテル/マレイン酸エチル共重合体(たとえば、ISP社製:ガントレッツES−225)、アクリル酸/エチルアクリレート/N−t−ブチルアクリルアミド共重合体(たとえば、BASF社製:Ultrahold 8)、アクリル樹脂アルカノールアミン液(たとえば、互応化学製:プラスサイズL9540B、プラスサイズL9909B)、オクチルアクリルアミド・アクリル樹脂(たとえば、アクゾノーベル社製:アンフォマー V−42)、酢酸ビニル・クロトン酸・ネオデカン酸ビニル共重合体(たとえば、アクゾノーベル社製:RESYN28−2930)、t−ブチルアクリルアミド/ジメチルアクリルアミド/ジメチルアミノプロピルアクリルアミド/メトキシポリエチレングリコールメタクリレート共重合体(たとえば、特開平8−291206号公報に記載の共重合体)、ポリビニルピロリドン/ビニルアセテート共重合体(たとえば、ISP社製:PVP/VAE735)、N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキルエステル共重合体(たとえば、三菱ケミカル社製:ユカフォーマーM−75)、水分散性ポリエステル(たとえば、Eastman Chemical社製:AQ55S)、アクリレート/メタクリレート/アクリル酸/メタクリル酸共重合体(たとえば、ユニオンカーバイト社製:アマホールドDR25)、ヒドロキシプロピルキトサン(たとえば、一丸ファルコス社製:キトフィルマー)、キトサン−dl−ピロリドンカルボン酸塩(たとえば、ユニオンカーバイド社製:カイトマーPC)、カラギーナン(たとえば三菱ケミカルフーズ社製:ソアギーナLX22)、キサンタンガム(たとえば、DSP五協フード&ケミカル社製:エコーガムT)、グアーガム(たとえば、DSP五協フード&ケミカル社製:ファイバロンS)、プルラン(たとえば、Hayashibara Biochemical Laboratries社製:PF−10)、ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド(たとえば、アクゾノーベル社製:Celquat L−200)、ヒドロキシエチルセルロース−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド(たとえば、ユニオンカーバイド社製:ポリマーJR−400)、ポリビニルアルコール(たとえば、日本合成化学社製:ゴーセノールEG−05、EG−20)、ビニルアルコール/ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド4級塩共重合体(たとえば、クラレ社製:C−318)、ビニルアルコール/イタコン酸共重合体(たとえば、クラレ社製:KM−118)、ビニルアルコール/ビニルアミン共重合体(たとえば、エアープロダクト社製:VA−120−HCl)、ポリアクリル酸(たとえば、Lubrizol社製:カーボポール910、940、980)、塩化ポリジメチルジアリルアンモニウム(たとえば、日本ルーブリゾール社製:マーコート100)、ジメチルジアリルアンモニウム/アクリルアミド/アクリル酸共重合体(たとえば、日本ルーブリゾール社製:マーコート3331)、アクリレーツ・アクリル酸ラウリル・アクリル酸ステアリル・メタクリル酸エチルアミンオキシド共重合体(たとえば、三菱ケミカル社製:ダイヤフォーマーZ651)、ジメチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリル酸メトキシエチル)コポリマー(たとえば、互応化学工業社製:プラスサイズL−2700、プラスサイズL−2714)、ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体(たとえば、BASF社製:ルビスコールVA73E、ルビスコール37E)、ポリビニルピロリドン(たとえば、BASF社製:ルビスコールK17、ルビスコールK30、ルビスコールK90)などが挙げられる。
シリコーン系化合物としては、オルガノポリシロキサングラフトポリマー(たとえば、花王社製:ポリシリコーン−9、ポリシリコーン−28)などが挙げられる。
これらのポリマーのうち、毛髪のセット性向上の観点から、アクリル樹脂アルカノールアミン液、ビニルメチルエーテル/マレイン酸エチル共重合体、t−ブチルアクリルアミド/ジメチルアクリルアミド/ジメチルアミノプロピルアクリルアミド/メトキシポリエチレングリコールメタクリレート共重合体((アクリルアミド/アクリル酸DMAPA/メタクリル酸メトキシPEG)コポリマー)、N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキルエステル共重合体、アクリレーツ・アクリル酸ラウリル・アクリル酸ステアリル・メタクリル酸エチルアミンオキシド共重合体、ジメチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリル酸メトキシエチル)コポリマー、ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体、ポリビニルピロリドン、オルガノポリシロキサングラフトポリマーからなる群から選ばれる1または2以上の高分子化合物が好ましい。
ポリマーは、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。ポリマーの配合量は、セット性と感触の向上の観点から、原液の全組成中に好ましくは0.5質量%以上であり、より好ましくは1質量%以上、さらに好ましくは3質量%以上、さらにより好ましくは4質量%以上、殊更好ましくは5.5質量%以上である。また、同様の観点から、ポリマーの配合量は、原液の全組成中に好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下、さらにより好ましくは8質量%以下、殊更好ましくは6質量%以下である。
また、ヘアスプレーの原液は、エタノールを含む。
エタノールの含有量は、たとえば、原液中、ポリマーおよび他の成分の残部とすることができる。また、エタノールの含有量は、毛髪への付着物の速乾性を高める観点から、原液の全組成中、たとえば65質量%以上であり、好ましくは75質量%以上、さらに好ましくは85質量%以上である。
また、毛髪のセット性向上の観点から、エタノールの含有量は、原液の全組成中、たとえば99.5質量%以下であり、好ましくは90質量%以下である。
また、原液は、ポリマーおよびエタノール以外の成分を含んでもよい。
他の成分の具体例として、グリセリン等の多価アルコール;
スクワラン等の炭化水素;
アセタミドMEA等の非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、両性界面活性剤等の界面活性剤;
乳酸、グリコール酸、酒石酸、クエン酸等の炭素数1以上6以下の有機酸、および、リン酸、塩酸等の無機酸;
水が挙げられる。
ヘアスプレー中の原液の含有量は、毛髪のセット性向上の観点から、ヘスプレーの全組成中、たとえば5質量%以上であり、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは40質量%以上である。
また、ヘアスタイルを自然な風合いに仕上げる観点から、ヘアスプレー中の原液の含有量は、ヘスプレーの全組成中、たとえば99質量%以下であり、好ましくは80質量%以下であり、より好ましくは70質量%以下、さらに好ましくは60質量%以下である。
次に、噴射剤について説明する。
噴射剤の具体例としては、液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル、炭酸ガス、窒素ガス、これら2種以上の混合物が挙げられる。
ヘアスプレー中の噴射剤の含有量は、ヘアスタイルを自然な風合いに仕上げる観点から、ヘスプレーの全組成中、たとえば1質量%以上であり、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは40質量%以上である。
また、毛髪のセット性向上の観点から、ヘアスプレー中の噴射剤の含有量は、ヘスプレーの全組成中、たとえば95質量%以下であり、好ましくは80質量%以下であり、より好ましくは70質量%以下、さらに好ましくは60質量%以下である。
次に、ヘアスプレーの製造方法を説明する。
原液は、ポリマー、エタノールおよび適宜他の成分を所定の順序で混合することにより調製される。
得られた原液および噴射剤は、耐圧のスプレー容器に充填される。
得られるヘアスプレーは、エアゾールタイプの毛髪化粧料である。
ここで、ヘアスプレーが充填されるスプレー容器の具体例として、
(i)噴射速度が4m/s以下である定量バルブスプレー、または
(ii)1回の噴射量が0.01g以上0.5g未満である定量バルブスプレー
が挙げられる。以下、それぞれの態様を説明する。
(i)噴射速度が4m/s以下である定量バルブスプレー
本実施形態においては、噴射速度が4m/s以下である定量バルブスプレーを用いる。すなわち、本実施形態において、スプレー容器は、噴射速度が4m/s以下である定量バルブを備える。
ここで、定量バルブは、スプレー容器に設けられた吐出ボタンの1回の押動操作によってヘアスプレーを一定量吐出させる機構を有するバルブである。
定量バルブの構成の具体例として、特開2002−263531号公報に記載のものが挙げられる。同文献には、一回の操作ごとに定量室の(一定量の)内容物を噴射用ガスの作用で外部空間に放出するための定量バルブ機構として、定量バルブ放出操作時のステムの移動によりステム孔部を介して外部空間と連通する定量室に、筒状の周面およびこれに続くステム孔部側の閉塞面を有し、かつステム孔部から遠い方の当該周面縁部側が開口したかたちの内部空間領域を持つ、室内仕切部材を設けるものを用いることが記載されており、本実施形態において、スプレー容器は、たとえばかかる機構を備えるものとすることができる。これにより、1回の押動操作ごとに所定量のヘアスプレーを確実に毛髪に噴射することができる。
また、定量バルブの具体例として、特公昭50−27206号公報(丸一製作所社ら)に記載の構成を有する定量バルブ、特開平6−255688号公報(ダイゾー社、公開時大阪エヤゾール工業社)の実施例1に記載の構成を有する定量バルブ、または特開平6−345158号公報(丸一社ら)の実施例1、2に記載の構成を有する定量バルブが挙げられる。
本実施形態において、ヘアスプレーを毛髪に塗布する方法は、具体的には、上述したヘアスプレーを毛髪に塗布する方法であって、噴射速度が4m/s以下である定量バルブスプレーを用いて、ヘアスプレーを毛髪に塗布する方法である。
本実施形態においては、従来の連続噴射バルブを備えるスプレー容器では実現できなかった4m/s以下の噴射速度にてヘアスプレーを噴射することにより、毛髪の所望の領域にヘアスプレーを選択的に塗布することができる。
定量バルブスプレーの噴射速度は、噴射の勢いによる髪の飛び散りを抑えることが出来る観点から、たとえば4m/s以下であり、好ましくは3m/s以下、より好ましくは2m/s以下、さらにより好ましくは1.0m/s以下である。
また、毛髪の所望の領域にヘアスプレーを確実に噴射する観点から、定量バルブスプレーの噴射速度は、たとえば0.01m/s以上であり、好ましくは0.3m/s以上である。
また、本実施形態において、毛髪を固定する方法は、上述したヘアスプレーを毛髪に塗布し、毛髪を固定する方法であって、噴射速度が4m/s以下である定量バルブスプレーを用いて、ヘアスプレーを毛髪に塗布することを含む、毛髪を動かさずに毛髪を固定する方法である。
ここで、ヘアスプレーの塗布時の毛髪の動きは、スタイルを崩さない観点から、たとえば2cm以下であり、好ましくは1cm以下、より好ましくは0.5cm以下である。
(ii)1回の噴射量が0.01g以上0.5g未満である定量バルブスプレー
本実施形態においては、1回の噴射量が0.01g以上0.5g未満である定量バルブスプレーを用いる。さらに具体的には、本実施形態において、スプレー容器は、1回の噴射量が0.01g以上0.5g未満である定量バルブを備える。
定量バルブとしては、上記(i)の態様において前述したものを用いることができる。 1回の噴射量は、毛髪のセット性および感触のバランスの向上の観点から、たとえば0.01g以上であり、好ましくは0.03g以上、より好ましくは0.05g以上である。
また、同様の観点から、1回の噴射量は、たとえば0.5g未満であり、好ましくは0.4g以下、より好ましくは0.3g以下である。
本実施形態においては、従来の連続噴射バルブを備えるスプレー容器では実現できなかった、1回の噴射量を0.01g以上0.5g未満と少なく制御してヘアスプレーを噴射することにより、毛髪の所望の領域にヘアスプレーを選択的に塗布することができる。ここで、「1回の噴射量」とは、実施例の項に記載の方法により測定される1秒間の噴射量である。
本実施形態において、毛髪への付着量を制御する方法は、上述したヘアスプレーを、1回の噴射量が0.01g以上0.5g未満である定量バルブスプレーを用いて毛髪に塗布することを含む、ヘアスプレーの毛髪への付着量を制御する方法である。
ここで、ヘアスプレーの毛髪への付着量(塗布量)は、毛髪のセット性および感触のバランスの向上の観点から、たとえば0.0001g以上であり、好ましくは0.001g以上、より好ましくは0.01g以上である。
また、同様の観点から、ヘアスプレーの毛髪への付着量(塗布量)は、たとえば0.25g以下であり、好ましくは0.20g以下、より好ましくは0.10g以下である。
本実施形態において、毛髪を固くせずに固定する方法は、上述したヘアスプレーを、1回の噴射量が0.01g以上0.5g未満である定量バルブスプレーを用いて毛髪に塗布することを含む。ここで、毛髪を固くせずに固定するとは、指で毛髪を触った時に容易に折り曲げられることをいう。
本実施形態において、毛髪への付着物を速く乾燥させる方法は、上述したヘアスプレーを、1回の噴射量が0.01g以上0.5g未満である定量バルブスプレーを用いて毛髪に塗布することを含む。
ここで、毛髪への付着物の乾燥速度については、毛髪のベタツキを抑える観点から、25℃にて自然乾燥した際の乾燥時間がたとえば1000秒以下であり、好ましくは900秒以下、より好ましくは800秒以下である。
本実施形態において、毛髪を重い感触にせずに固定する方法は、上述したヘアスプレーを、1回の噴射量が0.01g以上0.5g未満である定量バルブスプレーを用いて毛髪に塗布することを含む。ここで、毛髪を重い感触にせずに固定するとは、付着した部位の重みにより頭皮が引っ張られる感触がないことをいう。
本実施形態において、毛髪を固定する方法は、上述したヘアスプレーを、1回の噴射量が0.01g以上0.5g未満である定量バルブスプレーを用いて、毛髪の固定したい部分に狙って塗布することを含む。
ここで、ヘアスプレーの毛髪の付着範囲は、付着範囲の選択性を高める観点から、たとえば直径4cm以下の領域であり、好ましくは直径3.9cm以下の領域である。
一方、毛髪のセット性を高める観点から、ヘアスプレーの毛髪の付着範囲は、たとえば、直径3cm以上の領域であってもよい。
以上において、上記(i)および(ii)の態様は、適宜組み合わせて用いることができる。
たとえば、本実施形態において、ヘアスプレーを毛髪に塗布する方法は、上述したヘアスプレーを毛髪に塗布する方法であって、噴射速度が4m/s以下であるとともに1回の噴射量が0.01g以上0.5g未満である定量バルブスプレーを用いて、ヘアスプレーを毛髪に塗布する方法であってもよい。
また、以上に説明した毛髪を固定する方法において、固定される部分は、たとえば前髪、毛先のカール、まとめ髪のサイド、まとめ髪の後れ毛、頭冠部等の浮き毛、または耳より下の部分等のハネ毛である。これらの部分を固定することにより、思い通りのヘアスタイルを自然な風合いで維持することがさらに容易となる。
また、以上に説明した毛髪を固定する方法において、固定される部分とヘアスプレーの噴口部の使用距離は、自然な風合いに毛髪を固定する観点から、たとえば5cm以上であり、好ましくは7cm以上である。また、毛髪のセット性を高める観点から、固定される部分とヘアスプレーの噴口部の使用距離は、たとえば20cm以下であり、好ましくは18cm以下である。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
(実施例1、2、比較例1および2)
表1および表2に示す組成のヘアスプレーを調製し、以下の方法および基準に従って、その評価をおこなった。
(毛髪化粧料の調製方法)
各例について、原液の成分を混合し、原液を調製した。
得られた原液を、容器(φ40×130 TPL−430 CS100° Bカール 4型缶、武内プレス工業社製)に25g入れ、以下の各バルブで密封後、噴射剤25gを封入し、各例の育毛剤を得た。また、容器の吐出ボタンとしては、以下のものを用いた。
(実施例1および実施例2)
バルブ:定量噴射バルブ、C16−HCP1A22(51)314HG8103(ALPS2)34(10)×97N−TRG01(02)(三谷バルブ社製)
吐出ボタン:D91WBO333ON"3"−A、および、ステム径を0.3φから0.4φに変換するジョイントを組み合わせた。(三谷バルブ社製)
(比較例1および比較例2)
バルブ:連続噴射バルブ、C13−6B716HG7084TSY"37"x97R"SD−113"(三谷バルブ社製)
吐出ボタン:D91WBO333ON"3"−A(三谷バルブ社製)
ここで、バルブの噴射量および噴射速度は、それぞれ以下の方法で測定した。
(噴射量)
1秒間吐出ボタンを押し、噴射前後のサンプルの重量の減量を噴射量とした。
(噴射速度)
以下の装置および方法によりヘアスプレー噴射時の風速(m/s)を測定した。
装置:風速風量計(熱線式)DT−8880(CEM社製)
測定方法:装置の測定部位とヘアスプレーの噴射口とを25cm離して設置し、1秒間スプレーのボタンを押している間の風速の最大値を測定した。
(評価方法)
噴射速度、塗布量および乾燥速度については、それぞれ以下の方法で測定した。測定結果を表2に示す。
(塗布量)
ヘアスプレーの噴射口をシャーレから2cm離して設置し、1秒間吐出し、吐出前後のシャーレの重量変化を測定した。
(乾燥速度)
プラスチック製のシャーレにスプレーの噴射口を2cm離して1秒間吐出し、吐出後の重量変化を測定した。重さが平衡に達するまでの時間を乾燥速度とした。
また、塗布時にセットした髪が動かないかどうか、固くならないかどうか、重くならないかどうか、早く乾くかどうか、セットしたい部分に狙って塗布できるかどうか、については、それぞれ、以下の方法および基準で評価した。評価結果を表1および表2に示す。
(塗布時にセットした髪が動かない)
15cmの距離からヘアスプレーを噴射し、噴射時に髪が動かないかを評価した。評価は、専門パネリスト7名が下記の基準に従っておこない、その平均値を示した。4点以上を合格とした。
5.髪が動かない
4.髪がやや動かない
3.どちらともいえない
2.髪がやや動く
1.髪が動く
(固くならない)
15cmの距離からヘアスプレーをスプレーし、乾燥させた。指で触った際の感触の固さを評価した。評価は、専門パネリスト7名が下記の基準に従っておこない、その平均値を示した。4点以上を合格とした。
5.固くない
4.やや固くない
3.どちらともいえない
2.やや固い
1.固い
(重くならない)
15cmの距離からヘアスプレーをスプレーし、乾燥させた。指で触った際の感触の重さを評価した。評価は、専門パネリスト7名が下記の基準に従っておこない、その平均値を示した。4点以上を合格とした。
5.重くない
4.やや重くない
3.どちらともいえない
2.やや重い
1.重い
(早く乾く)
15cmの距離からヘアスプレーをスプレーし、乾燥させた。指で触った際の乾燥の速さを評価した。評価は、専門パネリスト7名が下記の基準に従っておこない、その平均値を示した。4点以上を合格とした。
5.速い
4.やや速い
3.どちらともいえない
2.やや遅い
1.遅い
(セットしたい部分に狙って塗布できる)
15cmの距離からヘアスプレーをスプレーし、セットしたい部分にだけ塗布できるかを評価した。評価は、専門パネリスト7名が下記の基準に従っておこない、その平均値を示した。4点以上を合格とした。
5.狙った部分にだけつく
4.狙った部分にややつく
3.どちらともいえない
2.狙った部分以外にもややつく
1.狙った部分以外にもつく
Figure 2019214522
Figure 2019214522
表1および表2に記載の各成分の原料名を以下に示す。
*1 ポリシリコーン−9:OS−96E−E、花王社製
*2 グリセリン:化粧品用濃グリセリン、花王社製
*3 スクワラン:岸本特殊肝油工業所社製
*4 アセタミドMEA:N−アセチルエタノールアミン、日本乳化剤社製
*5 (アクリルアミド/アクリル酸DMAPA/メタクリル酸メトキシPEG)コポリマー:RP−77S SOLUTION−E、花王社製
*6 (アクリルアミド/アクリル酸DMAPA/メタクリル酸メトキシPEG)コポリマー:RP−77T SOLUTION−E、花王社製
*7 乳酸:ムサシノ乳酸90、武蔵野化学研究所社製
*8 エタノール:99度合成アルコール
*9 LPG:LPG(0.25MPa)、大洋液化ガス社製
表1および表2より、各実施例においては、各比較例に比べて、ヘアスプレーをセットしたい部分に狙って塗布することができ、塗布時の髪の動きが抑えられ、塗布後の髪の固さや重さが抑えられるとともに、塗布後の髪の速乾性に優れていた。

Claims (10)

  1. ポリマーおよびエタノールを含有する原液と、噴射剤と、を含むヘアスプレーを毛髪に塗布する方法であって、
    噴射速度が4m/s以下である定量バルブスプレーを用いて、前記ヘアスプレーを前記毛髪に塗布する方法。
  2. 前記定量バルブスプレーの1回の噴射量が0.01g以上0.5g未満である、請求項1に記載の方法。
  3. ポリマーおよびエタノールを含有する原液と、噴射剤と、を含むヘアスプレーを、1回の噴射量が0.01g以上0.5g未満である定量バルブスプレーを用いて毛髪に塗布することを含む、前記ヘアスプレーの前記毛髪への付着量を制御する方法。
  4. ポリマーおよびエタノールを含有する原液と、噴射剤と、を含むヘアスプレーを毛髪に塗布し、前記毛髪を固定する方法であって、
    噴射速度が4m/s以下である定量バルブスプレーを用いて、前記ヘアスプレーを前記毛髪に塗布することを含む、前記毛髪を動かさずに前記毛髪を固定する方法。
  5. ポリマーおよびエタノールを含有する原液と、噴射剤と、を含むヘアスプレーを、1回の噴射量が0.01g以上0.5g未満である定量バルブスプレーを用いて毛髪に塗布することを含む、前記毛髪を固くせずに固定する方法。
  6. ポリマーおよびエタノールを含有する原液と、噴射剤と、を含むヘアスプレーを、1回の噴射量が0.01g以上0.5g未満である定量バルブスプレーを用いて毛髪に塗布することを含む、前記毛髪への付着物を速く乾燥させる方法。
  7. ポリマーおよびエタノールを含有する原液と、噴射剤と、を含むヘアスプレーを、1回の噴射量が0.01g以上0.5g未満である定量バルブスプレーを用いて毛髪に塗布することを含む、前記毛髪を重い感触にせずに固定する方法。
  8. ポリマーおよびエタノールを含有する原液と、噴射剤と、を含むヘアスプレーを、1回の噴射量が0.01g以上0.5g未満である定量バルブスプレーを用いて、毛髪の固定したい部分に狙って塗布することを含む、前記毛髪を固定する方法。
  9. 固定される部分が前髪、毛先のカール、まとめ髪のサイド、まとめ髪の後れ毛、浮き毛、またはハネ毛である、請求項4、5、7および8のいずれか1項に記載の毛髪を固定する方法。
  10. 固定される部分と前記ヘアスプレーの噴口部の使用距離が5cm以上20cm以下である、請求項4、5および7〜9のいずれか1項に記載の毛髪を固定する方法。
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