JP2019214498A - アンモニア脱離方法、アンモニア回収方法、及びアンモニア回収装置 - Google Patents

アンモニア脱離方法、アンモニア回収方法、及びアンモニア回収装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡便でかつ環境への負荷を軽減したアンモニア脱離方法、アンモニア回収方法、及びアンモニア回収装置を提供すること。【解決手段】特定の化合物にアンモニアが吸着されたアンモニア吸着体から、アンモニアを脱離させるアンモニア脱離工程を含むアンモニア脱離方法であって、前記アンモニア脱離工程が、前記アンモニア吸着体を加熱する加熱処理、前記アンモニア吸着体を減圧条件下にさらす減圧処理、前記アンモニア吸着体を除湿条件下にさらす除湿処理、及び前記アンモニア吸着体を加湿条件下にさらす加湿処理からなる群から選択される少なくとも1種の処理を含む、アンモニア脱離方法。【選択図】なし

Description

本発明は、アンモニア脱離方法、アンモニア回収方法、及びアンモニア回収装置に関する。
ガス吸着剤は、産業界において幅広く使用されている。様々なガスのうち、工業、農業、環境の分野において、アンモニアを吸着することは重要な技術であり、アンモニア吸着のために多様な吸着剤が用いられている。例えば、特許文献1に記載の活性炭、特許文献2に記載のモレキュラーシーブ、及びゼオライト、アンバーリスト(登録商標)と呼ばれるスルホン酸を有する高分子等の材料が、アンモニア吸着剤として利用されている(非特許文献1)。しかしながら、これらの吸着剤のアンモニア吸着容量は比較的低く、効率がよくない。一方、プルシアンブルーの誘導体は、アンモニアの吸着容量が非常に大きく、効率がよいことが知られている(特許文献3、非特許文献2)。
特開2016−160170号公報 特開2000−317246号公報 国際公開第2015/186819号
J. Helminen et al, J. Chem. Eng. Data 2001, 46 (2), 391-399. A. Takahashi et al, J. Am. Chem. Soc. 2016, 138, 6376-6379.
しかしながら、プルシアンブルーの誘導体はその高い吸着能力のため、アンモニア脱離のための技術の検討が充分なされていない。アンモニア脱離の方法として、塩や酸を溶解した水溶液でアンモニアを吸着した吸着剤を洗浄して、アンモニアを脱離させる方法が知られている。しかしながら、水溶液で洗浄する方法は、洗浄のための洗浄液や装置が必要になり煩雑であり、さらに洗浄液に由来する廃液の問題も生じる。
そこで、本発明は、簡便でかつ環境への負荷を軽減したアンモニア脱離方法、アンモニア回収方法、及びアンモニア回収装置を提供することを目的とする。
すなわち、本発明では、以下の態様を有する。
[1] 下記一般式(1)で表される化合物にアンモニアが吸着されたアンモニア吸着体から、アンモニアを脱離させるアンモニア脱離工程を含むアンモニア脱離方法であって、
前記アンモニア脱離工程が、前記アンモニア吸着体を加熱する加熱処理、前記アンモニア吸着体を減圧条件下にさらす減圧処理、前記アンモニア吸着体を除湿条件下にさらす除湿処理、及び前記アンモニア吸着体を加湿条件下にさらす加湿処理からなる群から選択される少なくとも1種の処理を含む、アンモニア脱離方法。
M[M’(CN)・zHO・・・(1)
式(1)中、xは0〜3の数であり、yは0.1〜1.5の数であり、zは0〜6の数であり、Aはアルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンからなる群から選択される少なくとも1種の陽イオンであり、M、及びM’はそれぞれ独立に、原子番号3〜83の原子からなる群から選択される少なくとも1種の陽イオン(ただし、アルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンを除く。)である。
[2] 下記一般式(1)で表される化合物にアンモニアが吸着されたアンモニア吸着体から、アンモニアを脱離させるアンモニア脱離工程を含むアンモニア脱離方法であって、
前記アンモニア脱離工程が、前記アンモニア吸着体を加熱する加熱処理、前記アンモニア吸着体を減圧条件下にさらす減圧処理、前記アンモニア吸着体を除湿条件下にさらす除湿処理、及び前記アンモニア吸着体を加湿条件下にさらす加湿処理からなる群から選択される少なくとも1種の処理を含む、アンモニア脱離方法。
M[M’(CN)・zHO・・・(1)
式(1)中、xは0〜3の数であり、yは0.1〜1.5の数であり、zは0〜6の数であり、Aはアルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンからなる群から選択される少なくとも1種の陽イオンであり、M、及びM’はそれぞれ独立に、周期律表3〜13族の原子からなる群から選択される少なくとも1種の陽イオンである。
[3] 式(1)中、Mが亜鉛又はコバルトであり、M’が鉄又はコバルトである、[1]又は[2]に記載のアンモニア脱離方法。
[4] 前記アンモニア脱離工程が、加熱処理を含み、
前記加熱処理が、前記アンモニア吸着体を100℃以上の条件下にさらすことである、[1]〜[3]のいずれか一項に記載のアンモニア脱離方法。
[5] 前記アンモニア脱離工程が、加熱処理を含み、
前記加熱処理が、前記アンモニア吸着体を200℃以上の条件下にさらすことである、[1]〜[4]のいずれか一項に記載のアンモニア脱離方法。
[6] 前記アンモニア脱離工程が、減圧処理を含み、
前記減圧処理が、前記アンモニア吸着体を100kPa未満の条件下にさらすことである、[1]〜[5]のいずれか一項に記載のアンモニア脱離方法。
[7] 式(1)中、Mが亜鉛であり、
前記アンモニア脱離工程が、除湿処理を含み、
前記除湿処理が、前記アンモニア吸着体を湿度40%RH以下の条件下にさらすことである、[1]〜[6]のいずれか一項に記載のアンモニア脱離方法。
[8] 式(1)中、Mがコバルトであり、
前記アンモニア脱離工程が、加湿処理を含み、
前記加湿処理が、前記アンモニア吸着体を湿度70%RH以上の条件下にさらすことである、[1]〜[6]のいずれか一項に記載のアンモニア脱離方法。
[9] 下記一般式(1)で表される化合物にアンモニアを吸着させてアンモニア吸着体を得るアンモニア吸着工程と、
前記アンモニア吸着体から前記アンモニアを脱離させるアンモニア脱離工程と、を含むアンモニア回収方法であって、
前記アンモニア脱離工程が、前記アンモニア吸着体を加熱する加熱処理、前記アンモニア吸着体を減圧条件下にさらす減圧処理、前記アンモニア吸着体を除湿条件下にさらす除湿処理、及び前記アンモニア吸着体を加湿条件下にさらす加湿処理からなる群から選択される少なくとも1種の処理を含む、アンモニア回収方法。
M[M’(CN)・zHO・・・(1)
式(1)中、xは0〜3の数であり、yは0.1〜1.5の数であり、zは0〜6の数であり、Aはアルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンからなる群から選択される少なくとも1種の陽イオンであり、M、及びM’はそれぞれ独立に、原子番号3〜83の原子からなる群から選択される少なくとも1種の陽イオン(ただし、アルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンを除く。)である。
[10] 下記一般式(1)で表される化合物にアンモニアを吸着させてアンモニア吸着体を得るアンモニア吸着工程と、
前記アンモニア吸着体から前記アンモニアを脱離させるアンモニア脱離工程と、を含むアンモニア回収方法であって、
前記アンモニア脱離工程が、前記アンモニア吸着体を加熱する加熱処理、前記アンモニア吸着体を減圧条件下にさらす減圧処理、前記アンモニア吸着体を除湿条件下にさらす除湿処理、及び前記アンモニア吸着体を加湿条件下にさらす加湿処理からなる群から選択される少なくとも1種の処理を含む、アンモニア回収方法。
M[M’(CN)・zHO・・・(1)
式(1)中、xは0〜3の数であり、yは0.1〜1.5の数であり、zは0〜6の数であり、Aはアルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンからなる群から選択される少なくとも1種の陽イオンであり、M、及びM’はそれぞれ独立に、周期律表3〜13族の原子からなる群から選択される少なくとも1種の陽イオンである。
[11] 下記一般式(1)で表される化合物を有し、前記化合物にアンモニアを吸着させてアンモニア吸着体を得るアンモニア吸着部と、
前記アンモニア吸着体から前記アンモニアを脱離させるアンモニア脱離部と、を備えるアンモニア回収装置であって、
前記アンモニア脱離部が、前記アンモニア吸着体を加熱する加熱部、前記アンモニア吸着体を減圧条件下にさらす減圧部、前記アンモニア吸着体を除湿条件下にさらす除湿部、及び前記アンモニア吸着体を加湿条件下にさらす加湿部からなる群から選択される少なくとも1種を有する、アンモニア回収装置。
M[M’(CN)・zHO・・・(1)
式(1)中、xは0〜3の数であり、yは0.1〜1.5の数であり、zは0〜6の数であり、Aはアルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンからなる群から選択される少なくとも1種の陽イオンであり、M、及びM’はそれぞれ独立に、原子番号3〜83の原子からなる群から選択される少なくとも1種の陽イオン(ただし、アルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンを除く。)である。
[12] 下記一般式(1)で表される化合物を有し、前記化合物にアンモニアを吸着させてアンモニア吸着体を得るアンモニア吸着部と、
前記アンモニア吸着体から前記アンモニアを脱離させるアンモニア脱離部と、を備えるアンモニア回収装置であって、
前記アンモニア脱離部が、前記アンモニア吸着体を加熱する加熱部、前記アンモニア吸着体を減圧条件下にさらす減圧部、前記アンモニア吸着体を除湿条件下にさらす除湿部、及び前記アンモニア吸着体を加湿条件下にさらす加湿部からなる群から選択される少なくとも1種を有する、アンモニア回収装置。
M[M’(CN)・zHO・・・(1)
式(1)中、xは0〜3の数であり、yは0.1〜1.5の数であり、zは0〜6の数であり、Aはアルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンからなる群から選択される少なくとも1種の陽イオンであり、M、及びM’はそれぞれ独立に、周期律表3〜13族の原子からなる群から選択される少なくとも1種の陽イオンである。
本発明によれば、簡便でかつ環境への負荷を軽減したアンモニア脱離方法、アンモニア回収方法、及びアンモニア回収装置を提供することができる。
アンモニア回収装置の概略構成を示す模式図である。 ZnHCFを用いた場合のアンモニア吸脱着を、ガス吸脱着装置で測定したグラフである。 ZnHCCを用いた場合のアンモニア吸脱着を、ガス吸脱着装置で測定したグラフである。 ZnHCCを用いた場合のアンモニア吸脱着を、ガス吸脱着装置で測定したグラフである。 CoHCCを用いた場合のアンモニア吸脱着、をガス吸脱着装置で測定したグラフである。 ZnHCCを用いた場合のアンモニア脱離を、フーリエ変換赤外分光測定装置で測定したグラフである。 ZnHCCを用いた場合のアンモニア脱離を、フーリエ変換赤外分光測定装置で測定したグラフである。 CoHCCを用いた場合のアンモニア脱離を、フーリエ変換赤外分光測定装置で測定したグラフである。 CoHCCを用いた場合のアンモニア脱離を、フーリエ変換赤外分光測定装置で測定したグラフである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の全ての図面においては、図面を見やすくするため、各構成要素の寸法や比率などは適宜異ならせてある。
<アンモニア脱離方法>
本発明のアンモニア脱離方法は、特定の化合物にアンモニアが吸着されたアンモニア吸着体から、アンモニアを脱離させるアンモニア脱離工程を含む。
特定の化合物としては、下記式(1)で表される化合物(以下、「化合物(1)」ともいう。)が挙げられる。
M[M’(CN)・zHO・・・(1)
[化合物(1)]
化合物(1)は、いわゆるプルシアンブルー及びプルシアンブルー類似体から選ばれる1種以上の化合物である。プルシアンブルー(以下、「PB」ともいう。)は、式(1)におけるMが第一鉄イオン(Fe2+)又は第二鉄イオン(Fe3+)であり、式(1)におけるM’がFe2+又はFe3+である化合物である。PBは、いわゆる紺青と呼ばれる濃青色の錯体である。プルシアンブルー類似体(以下、「PB類似体」ともいう。)は、プルシアンブルーと同様の構造を有し、式(1)におけるM又はM’を鉄以外の遷移金属元素の陽イオンに置き換えた化合物である。PB類似体は、ヘキサシアノ金属イオンを有する金属シアノ錯体である。
式(1)において、xは0〜3であり、0.1〜2.5が好ましく、0.1〜2.0がより好ましい。xが0の場合、化合物(1)が、アルカリ金属イオン又はアルカリ土類金属イオンを含有しないことを意味する。
式(1)において、yは0.1〜1.5であり、0.2〜1.3が好ましく、0.3〜1.0がより好ましい。
式(1)において、zは0〜6であり、0〜5が好ましく、0〜4がより好ましい。
化合物(1)は、特定の結晶構造を有し、その結晶構造の内部に、対象となる化学物質を取り込むことができるナノ空隙構造を有する。ナノ空隙構造、すなわち空孔サイズの大きさは、0.3〜0.6nmの範囲にある。これらのナノ空隙構造が規則的に繰り返されているため、化合物(1)は、非常に大きな表面積を有する。このため、化合物(1)は、アンモニアを効率よく取り込むことができる。
式(1)において、Aは、アルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンからなる群より選択される少なくとも1種の陽イオンである。Aとしては、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、ルビジウムイオン、セシウムイオン、マグネシウム、カルシウムイオン、ストロンチウムイオン、バリウムイオン、ラジウムイオン等が挙げられる。Aとしては、コストの観点から、カリウムイオンが好ましい。欠陥の入った構造を作り、アンモニアの吸着容量を大きくする観点から、リチウム、ナトリウムイオンが好ましい。コストかつ欠陥の入った構造を作り、アンモニアの吸着容量を大きくする観点からは、ナトリウムイオンが最も好ましい。
式(1)において、Mは、原子番号3〜83の原子からなる群より選択される少なくとも1種の陽イオン(ただし、アルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンを除く。)であってもよく、周期律表3〜13族の原子からなる群から選択される少なくとも1種の陽イオンであってもよい。Mとしては、バナジウムイオン、クロム(III)イオン、マンガン(II)イオン、第一鉄イオン、第二鉄イオン、ルテニウムイオン、コバルト(II)イオン、コバルト(III)イオン、ロジウムイオン、ニッケルイオン、パラジウムイオン、白金イオン、銅(II)イオン、銀イオン、亜鉛イオン、カドミウムイオン、インジウムイオン、ランタンイオン、ユーロピウム(III)イオン、ガドリニウム(III)イオン、ルテチウムイオン等が挙げられる。Mとしては、アンモニアの吸着を制御しやすい観点から、マンガン(II)イオン、第一鉄イオン、第二鉄イオン、コバルト(II)イオン、コバルト(III)イオン、ニッケルイオン、銅(II)イオン、亜鉛イオン、カドミウムイオンが好ましく、ニッケルイオン、亜鉛イオンがより好ましい。また、アンモニアを低濃度から高濃度まで定量的、安定的に吸着し、吸着と脱離のためのPB類似体として好ましい観点から、Mとしては、コバルト(II)イオン、コバルト(III)イオン、亜鉛イオン、インジウムイオンが好ましい。
式(1)において、M’は、原子番号3〜83の原子からなる群より選択される少なくとも1種の陽イオン(ただし、アルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンを除く。)であってもよく、周期律表3〜13族の原子からなる群から選択される少なくとも1種の陽イオンであってもよい。M’としては、バナジウムイオン、クロム(III)イオン、モリブデンイオン、タングステンイオン、マンガンイオン、第一鉄イオン、第二鉄イオン、ルテニウムイオン、コバルト(II)イオン、コバルト(III)イオン、ニッケルイオン、白金イオン、銅(II)イオン等が挙げられる。M’としては、シアン化合物の安定性の観点から、マンガンイオン、第一鉄イオン、第二鉄イオン、コバルト(II)イオン、コバルト(III)イオン、ニッケルイオン、銅イオンが好ましく、第二鉄イオン、コバルト(III)イオンがより好ましい。
式(1)におけるMとM’との組合せとしては、様々な組み合わせが可能である。MとM’との組合せとしては、例えば、MがFe3+、M’がFe2+の組合せ、Mが銅(II)イオン(Cu2+)、M’がFe2+の組合せ、Mが亜鉛イオン(Zn2+)、M’がコバルト(III)イオン(Co3+)の組合せ、Mがコバルト(II)イオン(Co2+)、M’がCo3+の組合せが挙げられる。
化合物(1)は、例えば、高分子や樹脂との混合物、ガラスウール、ゼオライトやモレキュラーシーブ等の他の無機物との混合物であってもよい。また、有機物ポリマー又は金属や酸化物の無機物から成るフィルターや板材に固定した態様であってもよい。この他、多孔性容器又はガスを通すことができる二次元状のシートに詰めた態様、又は包んで容器とした態様、ジェル、インク、フィルム、プラスチック、樹脂、粉、砂、水やアルコールの液体に混ぜた態様であってもよい。
アンモニア脱離工程は、アンモニア吸着体を加熱する加熱処理、アンモニア吸着体を減圧条件下にさらす減圧処理、アンモニア吸着体を除湿条件下にさらす除湿処理、及びアンモニア吸着体を加湿条件下にさらす加湿処理からなる群から選択される少なくとも1種の処理を含む。
これらの処理を行うことにより、アンモニア吸着体からアンモニアを脱離することができる。
本発明のアンモニア吸着体に吸着されたアンモニアとは、PB類似体の内部、かつ/又は、PB類似体の表面、かつ/又は、PB類似体から成る粒子間に吸着している1種もしくは2種以上のアンモニアから派生する化学種であって、例えば、PB類似体の内部においては、アンモニアがプロトン化されたアンモニウムカチオンや、金属Mにアンモニア分子の窒素上に存在する電子ローンペアが配位した配位化学種、PB類似体の内部の立方体型の結晶構造の、シアノ基で囲まれた立方体に中心に吸着したアンモニアの化学種がある。PB類似体の表面においては、アンモニアの配位化学種、もしくはファンデアワースル力により弱く吸着した化学種がある。PB類似体から成る粒子間においては、ファンデアワースル力により吸着した化学種が存在する。その他に、これらのアンモニアの化学種が、水分子と水素結合を介して、結合ネットワークを形成し、クラスターとなって吸着する場合も考えられる。これらアンモニア吸着体に吸着されたアンモニアは、比較的、強く吸着する化学種と、弱く吸着する化学種がある。本発明におけるアンモニアの化学種は、これら様々な形態において、吸着および脱離する。最終的に脱離する形態としては、アンモニアもしくはアンモニウムカチオンが主だったものである。吸着と脱離において、アンモニアの状態は、気体状もしくは液体中に溶解した溶液状である。すわなち、(1)吸着において気体状のアンモニアが吸着し、脱離において気体状のアンモニアが回収される場合、(2)吸着において気体状のアンモニアが吸着し、脱離において溶液状のアンモニアもしくはアンモニウムカチオンが回収される場合、(3)吸着において溶液中のアンモニアもしくはアンモニウムカチオンが吸着し、脱離において気体状のアンモニアが回収される場合、(4)吸着において溶液中のアンモニアもしくはアンモニウムカチオンが吸着し、脱離において溶液状のアンモニアもしくはアンモニウムカチオンが回収される場合、とがある。取り扱いされる環境によって適宜、これらのアンモニアの状態は、気体状もしくは液体中に溶解した溶液状である。一般に、アンモニアは、吸着において気体状であることが好ましい。工業的な視点から、アンモニアの状態は、上記(1)のように吸着及び脱離のいずれにおいても気体の場合が、最も簡便で、コスト的にも好ましい。
[加熱処理]
加熱処理においては、アンモニア吸着体を100℃以上の条件にさらすことが好ましく、200℃以上の条件にさらすことがより好ましい。
加熱処理は、0.5〜100分間行うことが好ましく、1〜30分間行うことがより好ましい。
[減圧処理]
減圧処理においては、アンモニア吸着体を5MPa以下の条件下にさらすことが好ましく、100kPa未満の条件下にさらすことがより好ましい。
減圧処理は、0.5〜200分間行うことが好ましく、1〜60分間行うことがより好ましい。
[除湿処理]
除湿処理においては、アンモニア吸着体を湿度40%RH以下の条件下にさらすことが好ましく、湿度10%RH以下の条件下にさらすことがより好ましい。
除湿処理は、0.5〜200分間行うことが好ましく、1〜60分間行うことがより好ましい。
式(1)におけるMが亜鉛である場合には、除湿処理を行うことが好ましい。
[加湿処理]
加湿処理においては、アンモニア吸着体を湿度50%RH以上の条件下にさらすことが好ましく、湿度70%RH以上の条件下にさらすことがより好ましい。
加湿処理は、0.5〜100分間行うことが好ましく、1〜30分間行うことがより好ましい。
式(1)におけるMがコバルトである場合には、加湿処理を行うことが好ましい。
式(1)中のMが亜鉛である場合、アンモニア脱離工程は、加熱処理、減圧処理、及び除湿処理からなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。
式(1)中のMがコバルトである場合、アンモニア脱離工程は、加熱処理、減圧処理、及び加湿処理からなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。
<アンモニア回収装置>
図1は、アンモニア回収装置の概略構成を示す模式図である。
図1のアンモニア回収装置1は、液体又は気体のアンモニアを含む被処理流体を供給するアンモニア供給源10と、アンモニアを化合物(1)に吸着させてアンモニア吸着体を得て、得られたアンモニア吸着体からアンモニアを脱離するアンモニア吸脱着部20と、脱離したアンモニアを回収するアンモニア回収タンク30と、を備える。
アンモニア供給源10とアンモニア吸脱着部20とは、配管によって接続されている。配管にはポンプP、及び第一バルブB1が設けられている。
アンモニア吸脱着部20は、アンモニア吸着部22、及びアンモニア脱離部21を備える。
アンモニア吸着部22は、化合物(1)を含む。
アンモニア脱離部21は、加熱部、減圧部、除湿部、及び加湿部からなる群から選択される少なくとも1種の手段を備える。
アンモニア吸脱着部20とアンモニア回収タンク30は、配管によって接続されている。配管には第二バルブB2が設けられている。
アンモニア吸脱着部20には外部に通じる配管が接続されている。配管には第三バルブB3が設けられている。
アンモニア吸着部22は、化合物(1)を含むものであれば特に限定されず、例えば、化合物(1)を充填したカラム等が挙げられる。
アンモニア脱離部21において、加熱部は、アンモニア吸着体を加熱できるものであれば特に限定されず、例えば、光加熱ヒーター、温風ヒーター等が挙げられる。
減圧部は、アンモニア吸着体を減圧条件下にさらすものであれば特に限定されず、例えば、バルブ、アスピレーター等が挙げられる。
除湿部は、アンモニア吸着体を除湿条件下にさらすものであれば特に限定されず、例えば、除湿器、シリカゲル等が挙げられる。
加湿部は、アンモニア吸着体を加湿条件下にさらすものであれば特に限定されず、例えば、加湿器等が挙げられる。
<アンモニア回収方法>
本発明のアンモニア回収方法は、化合物(1)にアンモニアを吸着させてアンモニア吸着体を得るアンモニア吸着工程と、アンモニア吸着体からアンモニアを脱離させるアンモニア脱離工程と、を含む。
アンモニア回収装置1を用いたアンモニア回収方法について、図1に基づいて説明する。
[アンモニア吸着工程]
まず、第一バルブB1を開け、第二バルブB2を閉め、第三バルブB3を開け、ポンプP1を加圧し、アンモニア供給源10からアンモニア吸脱着部20にアンモニアを含有する被処理流体を供給する。
アンモニア吸脱着部20へと流入した被処理流体は、アンモニア吸着部22中の化合物(1)と接触し、アンモニアが化合物(1)に吸着される。アンモニアを吸着した化合物(1)はアンモニア吸着体となる。被処理流体は、アンモニアが除去されて処理済流体となり、第三バルブB3を経て外部に流出する。
被処理流体は、液体でも気体でもよい。
アンモニア吸着部22の内部温度は、20〜200℃が好ましく、50〜150℃がより好ましい。
アンモニア吸着部22の内部圧力は、10〜35MPaが好ましく、10〜20MPaがより好ましい。
アンモニア吸着部22の内部湿度は、10〜100%RHが好ましく、30〜90%RHがより好ましい。
[アンモニア脱離工程]
続いて、第一バルブB1を閉め、第三バルブB3を閉め、アンモニア吸脱着部20中のアンモニア吸着体を、アンモニア脱離部21で処理することにより、アンモニア吸着体からアンモニアを脱離させる。
例えば、アンモニア脱離部21で、アンモニア吸着部22内をアンモニアが脱離する条件にして、アンモニア吸着体からアンモニアを脱離させる。
アンモニア脱離部21が加熱部を備える場合、アンモニア吸脱着部20の内部温度を、100〜300℃に加熱することが好ましく、150〜250℃に加熱することがより好ましい。
アンモニア脱離部21が減圧部を備える場合、アンモニア吸着部22内の内部圧力を、0〜5MPaに減圧することが好ましく、0.1MPa未満に減圧することがより好ましい。
アンモニア脱離部21が除湿部を備える場合、アンモニア吸着部22内の内部湿度を、0〜40%RHに除湿することが好ましく、0〜10%RHに除湿することがより好ましい。
アンモニア脱離部21が加湿部を備える場合、アンモニア吸着部22内の内部湿度を、50〜100%RHに加湿することが好ましく、70〜100%RHに加湿することがより好ましい。
最後に、第二バルブB2を開け、アンモニア吸着体から脱離したアンモニアを、アンモニア回収タンク30に回収する。
以下に、実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<化合物(1)の調製>
以下、[FeII(CN)4−をHCF、[CoIII(CN)3−をHCC、と略称する。
[ZnHCFの調製]
筒状の遠心分離用のプラスティックチューブ中、濃度25mMのK−HCF水溶液10mLに、濃度50mMのZnCl水溶液10mLを室温にて一気に混合し、振盪機により、室温にて24時間振盪した。
沈殿した懸濁液中の化合物は、遠心分離機(テーブルトップ高速冷却遠心機、Sigma(R) 3−3−K)により上澄み液と分離し、上澄み液を除去し、沈殿物に超純水を加え振盪して洗浄した。この洗浄作業を3回繰り返した。最後の上澄み液を除去した後、得られた沈澱物をオーブン(Oven OFW−450B)にて、100kPa、室温条件下、3日間乾燥した。
[ZnHCCの調製]
筒状の遠心分離用のプラスティックチューブ中、濃度60mMのK−HCC水溶液5mLに、濃度91.2mMのZnCl水溶液5mLを室温にて一気に混合し、振盪機により、室温にて24時間振盪した。
沈殿した懸濁液中の化合物は、遠心分離機(テーブルトップ高速冷却遠心機、Sigma(R) 3−3−K)により上澄み液と分離し、上澄み液を除去し、沈殿物に超純水を加え振盪して洗浄した。この洗浄作業を3回繰り返した。最後の上澄み液を傾けて除去した後、得られた沈澱物をオーブン(Oven OFW−450B)にて、100kPa、室温条件下、3日間乾燥した。
[CoHCCの調製]
ガラス製のビーカー中、濃度40mMのK−HCC水溶液5mLに、濃度60mMのCoClの水溶液5mLを室温にて一気に混合した。ビーカーにテフロン(登録商標)コーティングしたスターラーバーを入れ、マグネティックスターラーにより、室温にて一晩(16時間)攪拌した。
沈殿した懸濁液中の化合物は、遠心分離機(テーブルトップ高速冷却遠心機、Sigma(R) 3−3−K)により上澄み液と分離し、上澄み液を除去し、沈殿物に超純水を加え振盪して洗浄した。この洗浄作業を3回繰り返した。最後の上澄み液を傾けて除去した後、得られた沈澱物をオーブン(Oven OFW−450B)にて、100kPa、60℃の条件下、2時間乾燥した。
<化合物(1)の分析>
得られた各化合物について、X線回折装置(XRD,Phaser D2 [Bruker])で分析した。ZnHCF、ZnHCC、CoHCCの場合、17.5度、25度、36度付近等にメインピークを持つ結晶であることがわかった。これらは、データベース中のFe[Fe(CN)0.75ピーク位置と一致した。すなわち、得られたZnHCF、ZnHCC、CoHCCは、PBの結晶構造と同一の結晶構造を有することが分かった。
さらに、各化合物の組成を次の方法で分析した。各化合物の粉末50mgを塩酸4mLと硝酸2mLの混合液に添加し、マイクロ波分解装置(パーキンエルマー社製、Multiwave3000)によって分解を行った。その後、ICP−MS(パーキンエルマー社製、NEXION300D)、又はAES(Atomic Emission Spectroscopy 4100 MP−AES [Agilent Technology])によって、化合物に含まれる各元素(K、Fe等)の定量を行った。C及びNは軽元素分析法により定量した。結果として、ZnHCF、ZnHCC、CoHCCの場合、原料であるKとClを極微量含み、カチオン(Zn2+,Co2+)とアニオン(HCF4−,HCC3−)との電荷のバランスがある程度とれた組成となることがわかった。
<理想的な真空下におけるアンモニア吸脱着の評価>
得られた各化合物について、理想的な真空下におけるアンモニア吸脱着の評価を、ガス吸脱着装置(BelsorpMax [マイクロトラックベル社])により行った。化合物の粉末10mgをBelsorpMax装置用のサンプル管に入れ、純アンモニアガスボンべから供給されるアンモニアガスを用い、管内のアンモニアガスの圧力を少しずつ変化させ、その直後から管内のアンモニアガスの圧力変化の測定を行った。
[実施例1]
10mgのZnHCF粉末をBelsorpMax装置用のサンプル管に入れ、アンモニア吸脱着の評価を行った。アンモニアの圧力は0kPaから100kPaの間で変化させ、その際のアンモニア吸脱着の量を測定した。始めに0kPaから100kPaへアンモニアの圧力を増加させアンモニア吸着量を測定し、その後、100kPaから0kPaへアンモニアの圧力を減少させアンモニア脱離量を測定した。この吸脱着の測定温度は、室温(20℃)と100℃の2通りで行った。その結果、ZnHCFは、0kPaから100kPaに加圧すると、室温(20℃)と100℃の両条件ともにアンモニアを吸着した(20℃:図2の1B、100℃:図2の1D)。20℃でアンモニアを吸着させたアンモニア吸着体を、20℃の条件下、100kPaから30kPaに減圧することで、吸着したアンモニアの一部を脱離した(図2の1A)。また、100℃でアンモニアを吸着させたアンモニア吸着体を、100℃の条件下、100kPaから30kPaに減圧することで、吸着したアンモニアの一部を脱離した(図2の1C)。30kPaから100kPaの圧力範囲において、20℃のアンモニア吸着量(1B)と、100℃のアンモニア吸着量(1D)を比較することで、20℃から100℃に加熱することで、吸着したアンモニアの約77%が脱離することが分かった。
このことから、加熱処理により、アンモニアを脱離できることが分かった。さらに減圧条件と加熱条件とを組み合わせることにより、アンモニア脱離能をより高めることができることが分かった。
[実施例2]
10mgのZnHCC粉末をBelsorpMax装置用のサンプル管に入れ、アンモニア吸脱着の評価を行った。アンモニアの圧力は0から100kPaの間で変化させ、その際のアンモニア吸脱着の量を測定した。始めに0kPaから100kPaへアンモニアの圧力を増加させアンモニア吸着量を測定し、その後、100kPaから0kPaへアンモニアの圧力を減少させアンモニア脱離量を測定した。この吸脱着の測定温度は、100℃で行った。その結果、ZnHCCは、100℃の条件において、0kPaから100kPaに加圧するとアンモニアを吸着した(図3の2B)。100℃でアンモニアを吸着させたアンモニア吸着体を、100℃の条件下、100kPaから20kPaに減圧すると、吸着したアンモニアの約40%が脱離した(図3の2A)。
このことから、減圧処理により、アンモニアを脱離できることが分かった。
[実施例3]
10mgのZnHCC粉末をBelsorpMax装置用のサンプル管に入れ、アンモニア吸脱着の評価を行った。アンモニアの圧力は0kPaから100kPaの間で変化させ、その際のアンモニア吸脱着の量を測定した。始めに0kPaから100kPaへアンモニアの圧力を増加させアンモニア吸着量を測定し、その後、100kPaから0kPaへアンモニアの圧力を減少させアンモニア脱離量を測定した。この吸脱着の測定温度は、室温(20℃)と250℃の2通りで行った。
その結果、ZnHCCは、20℃の条件下において、4kPaから100kPaに加圧するとアンモニアを大量に吸着した(図4の3A)。また、ZnHCCは、250℃の条件下において、20kPaから100kPaに加圧すると、20℃の条件下に比べて非常に少ないアンモニアを吸着した(図4の3C)。
20℃でアンモニアを吸着させたアンモニア吸着体を、20℃の条件下、100kPaから4kPaに減圧すると、アンモニアの一部を脱離した(図4の3B)。また、250℃でアンモニアを吸着させたアンモニア吸着体を、250℃の条件下、100kPaから2kPaに減圧すると、アンモニアの一部を脱離した(図4の3D)。さらに、30kPaから100kPaの圧力範囲において、20℃のアンモニア吸着量(3A)と、250℃のアンモニア吸着量(3C)を比較することで、20℃から250℃に加熱することで、吸着したアンモニアの90%が脱離することが分かった。
尚、ZnHCCは、Thermogravimetry測定により、250℃に温度を上昇させても分解することはなく、250℃付近の高温において安定であることが分かった。
このことから、加熱処理、減圧処理により、アンモニアを脱離できることが分かった。
[実施例4]
10mgのCoHCC粉末をBelsorpMax装置用のサンプル管に入れ、アンモニア吸脱着の評価を行った。アンモニアの圧力は0から100kPaの間で変化させ、その際のアンモニア吸脱着の量を測定した。始めに0kPaから100kPaへアンモニアの圧力を増加させアンモニア吸着量を測定し、その後、100kPaから0kPaへアンモニアの圧力を減少させアンモニア脱離量を測定した。この吸脱着の測定温度は、室温(20℃)、100℃、250℃の3通りで行った。その結果、CoHCCは、20℃の条件下において、0kPaから100kPaに加圧するとアンモニアを吸着した(図5の4A)。CoHCCは、100℃の条件下において、0kPaから100kPaに加圧するとアンモニアを吸着した(図5の4C)。CoHCCは、250℃の条件下において、0kPaから100kPaに加圧するとアンモニアを吸着した(図5の4E)。
20℃でアンモニアを吸着させたアンモニア吸着体を、20℃の条件下、100kPaから4kPaに減圧すると、アンモニアの一部を脱離した(図5の4B)。100℃でアンモニアを吸着させたアンモニア吸着体を、100℃の条件下、100kPaから0kPaに減圧すると、アンモニアの一部を脱離した(図5の4D)。20℃でアンモニアを吸着させたアンモニア吸着体を、250℃の条件下、100kPaから0kPaに減圧すると、アンモニアの一部を脱離した(図5の4F)。さらに、20kPaから100kPaの圧力範囲において、20℃のアンモニア吸着量(4A)と、100℃のアンモニア吸着量(4C)を比較することで、温度を20℃から100℃に加熱することでアンモニアの吸着量が約40%、また、20℃のアンモニア吸着量(4A)と、250℃のアンモニア吸着量(4E)を比較することで、温度を20℃から250℃に加熱することでアンモニアの吸着量が約90%、大幅に減少することがわかった。
尚、CoHCCは、Thermogravimetry測定により、250℃に温度を上昇させても分解することはなく、250℃付近の高温において安定であることがわかった。
このことから、加熱処理、減圧処理により、アンモニアを脱離できることが分かった。
<各化合物のIRスペクトル>
純水中に分散させた各化合物(ZnHCF、ZnHCC、CoHCC)のサスペンションを、フッ化バリウム、又はシリコンウェハの基板に滴下し、オーブン(Oven OFW−450B)にて数分乾燥して基板上に膜を形成した。得られた基板を、以下のIR測定、すなわちフーリエ変換赤外分光測定(FTIR)測定に用いた。
得られた各化合物、及びアンモニアの吸着状態を、真空ではない環境下、すなわち酸素かつ水が存在する条件下、フーリエ変換赤外分光測定(FTIR、サーモフィッシャー社製、Nicolet iS5)を用い、測定される吸収ピークにより評価した。特に本FTIR測定においては、アンモニアガスのベースガスとして室内空気を用い、温度変化、圧力変化、湿度変化のよるFTIRスペクトル変化を調査した。
[実施例5]
IRスペクトル中のアンモニアの吸脱着について、上述のシリコンウェハ基板上に作製したZnHCCの膜を用いて、加熱の効果を調査した。膜調製直後では、アンモニアは、ほとんど観測されなかったが、室温条件下、湿度35%RHの空気をベースとする約7体積%アンモニアガスとZnHCC膜をビニール袋中、接触させ、その後、該基板を取り出し、IR装置にセットし測定すると1100〜1300cm−1付近に吸着したアンモニアが観測された(図6の5A)。1100〜1300cm−1付近のピークは、主にZnHCC内に配位結合、又はその他の結合形式(水素結合やファンデアワールス力等)にて吸着しているアンモニア分子と考えられる。鋭意検討した結果、1100〜1300cm−1付近に吸着したアンモニアの中には、比較的強く吸着しているアンモニアと比較的弱く吸着しているアンモニアが存在していると考えられる。次に、アンモニアが吸着した後のZnHCC膜を、100度に温度上昇し、かつ、乾燥窒素雰囲気下すると、1100〜1300cm−1付近に吸着したアンモニアを効率よく脱離できることがわかった(図6の5B)。実験から明らかとなった、1300cm−1付近に比較的強く吸着していると考えられるアンモニアは、完全に脱離させることはできなかった。
このことから、加熱処理によりアンモニアを脱離できることが分かった。
[実施例6]
IRスペクトル中のアンモニアの吸脱着について、上述のシリコンウェハ基板上に作製したZnHCCの膜を用いて、加熱の効果を調査した。膜調製直後では、アンモニアは、ほとんど観測されなかったが、室温条件下、湿度35%RHの空気をベースとする7体積%アンモニアガスとZnHCC膜を接触させ、1100〜1300cm−1付近のアンモニアの内、1300cm−1付近にピークを有する比較的強く吸着しているアンモニアのみを吸着させたZnHCC膜を準備した(図7の6A)。次に、アンモニア吸着後のZnHCC膜を、280℃に温度上昇すると、加熱開始から16分後には、1300cm−1付近のアンモニアの内、約20%程度脱離できることがわかった(図7の6B)。
このことから、加熱処理によりアンモニアを脱離できることが分かった。
[実施例7]
IRスペクトル中のアンモニアの吸脱着について、上述のフッ化バリウム基板上に作製したCoHCCの膜を用いて、加熱の効果を調査した。室温条件下、湿度35%RHの空気をベースとする7%アンモニアガスとCoHCC膜を接触させると、1410cm−1及び1150cm−1付近にピークを有するアンモニアが観測された(図8の7A)。1410cm−1及び1150cm−1付近のピークは、CoHCC内に吸着しているアンモニウムイオン及びアンモニア分子と考えられる。次に、アンモニア吸着後のCoHCC膜を、260度に温度上昇すると、加熱開始から3分後には、1410cm−1及び1150cm−1付近のピークが大幅に減少し、アンモニアを脱離できることがわかった(図8の7B)。CoHCC膜は、調整直後から1260cm−1付近のピークを有していたため、これは、CoHCC膜に元から比較的強く吸着しているアンモニアと考えられる。
このことから、加熱処理によりアンモニアを脱離できることが分かった。
[実施例8]
IRスペクトル中のアンモニアの吸脱着について、上述のシリコンウェハ基板上に作製したCoHCCの膜を用いて、湿度の効果を調査した。膜調製直後では、アンモニアは、ほとんど観測されなかったが、室温条件下、湿度36%RHの空気をベースとする7体積%アンモニアガスとCoHCC膜を接触させると、1410cm−1及び1150cm−1付近にピークを有するアンモニアが観測された(図9の8A)。次に、アンモニア吸着後のCoHCC膜を、室温条件下、高湿度(湿度76%RH)の空気に接触させると、加湿開始から2分後には、1150cm−1付近のピークが減少し、アンモニアを脱離できることがわかった(図9の8B)。1150cm−1付近にピークは、CoHCC内に吸着しているアンモニア分子と考えられる。この傾向は、フッ化バリウム基板上に調整したCoHCC膜でも観測された。
このことから、加湿処理によりアンモニアを脱離できることが分かった。
1…アンモニア回収装置、10…アンモニア供給源、20…アンモニア吸脱着部、22…アンモニア吸着部、21…アンモニア脱離部、30…アンモニア回収タンク、P1…ポンプ、B1…第一バルブ、B2…第二バルブ、B3…第三バルブ

Claims (12)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物にアンモニアが吸着されたアンモニア吸着体から、アンモニアを脱離させるアンモニア脱離工程を含むアンモニア脱離方法であって、
    前記アンモニア脱離工程が、前記アンモニア吸着体を加熱する加熱処理、前記アンモニア吸着体を減圧条件下にさらす減圧処理、前記アンモニア吸着体を除湿条件下にさらす除湿処理、及び前記アンモニア吸着体を加湿条件下にさらす加湿処理からなる群から選択される少なくとも1種の処理を含む、アンモニア脱離方法。
    M[M’(CN)・zHO・・・(1)
    式(1)中、xは0〜3の数であり、yは0.1〜1.5の数であり、zは0〜6の数であり、Aはアルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンからなる群から選択される少なくとも1種の陽イオンであり、M、及びM’はそれぞれ独立に、原子番号3〜83の原子からなる群から選択される少なくとも1種の陽イオン(ただし、アルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンを除く。)である。
  2. 下記一般式(1)で表される化合物にアンモニアが吸着されたアンモニア吸着体から、アンモニアを脱離させるアンモニア脱離工程を含むアンモニア脱離方法であって、
    前記アンモニア脱離工程が、前記アンモニア吸着体を加熱する加熱処理、前記アンモニア吸着体を減圧条件下にさらす減圧処理、前記アンモニア吸着体を除湿条件下にさらす除湿処理、及び前記アンモニア吸着体を加湿条件下にさらす加湿処理からなる群から選択される少なくとも1種の処理を含む、アンモニア脱離方法。
    M[M’(CN)・zHO・・・(1)
    式(1)中、xは0〜3の数であり、yは0.1〜1.5の数であり、zは0〜6の数であり、Aはアルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンからなる群から選択される少なくとも1種の陽イオンであり、M、及びM’はそれぞれ独立に、周期律表3〜13族の原子からなる群から選択される少なくとも1種の陽イオンである。
  3. 式(1)中、Mが亜鉛又はコバルトであり、M’が鉄又はコバルトである、請求項1又は2に記載のアンモニア脱離方法。
  4. 前記アンモニア脱離工程が、加熱処理を含み、
    前記加熱処理が、前記アンモニア吸着体を100℃以上の条件下にさらすことである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のアンモニア脱離方法。
  5. 前記アンモニア脱離工程が、加熱処理を含み、
    前記加熱処理が、前記アンモニア吸着体を200℃以上の条件下にさらすことである、請求項1〜4のいずれか一項に記載のアンモニア脱離方法。
  6. 前記アンモニア脱離工程が、減圧処理を含み、
    前記減圧処理が、前記アンモニア吸着体を100kPa未満の条件下にさらすことである、請求項1〜5のいずれか一項に記載のアンモニア脱離方法。
  7. 式(1)中、Mが亜鉛であり、
    前記アンモニア脱離工程が、除湿処理を含み、
    前記除湿処理が、前記アンモニア吸着体を湿度40%RH以下の条件下にさらすことである、請求項1〜6のいずれか一項に記載のアンモニア脱離方法。
  8. 式(1)中、Mがコバルトであり、
    前記アンモニア脱離工程が、加湿処理を含み、
    前記加湿処理が、前記アンモニア吸着体を湿度70%RH以上の条件下にさらすことである、請求項1〜6のいずれか一項に記載のアンモニア脱離方法。
  9. 下記一般式(1)で表される化合物にアンモニアを吸着させてアンモニア吸着体を得るアンモニア吸着工程と、
    前記アンモニア吸着体から前記アンモニアを脱離させるアンモニア脱離工程と、を含むアンモニア回収方法であって、
    前記アンモニア脱離工程が、前記アンモニア吸着体を加熱する加熱処理、前記アンモニア吸着体を減圧条件下にさらす減圧処理、前記アンモニア吸着体を除湿条件下にさらす除湿処理、及び前記アンモニア吸着体を加湿条件下にさらす加湿処理からなる群から選択される少なくとも1種の処理を含む、アンモニア回収方法。
    M[M’(CN)・zHO・・・(1)
    式(1)中、xは0〜3の数であり、yは0.1〜1.5の数であり、zは0〜6の数であり、Aはアルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンからなる群から選択される少なくとも1種の陽イオンであり、M、及びM’はそれぞれ独立に、原子番号3〜83の原子からなる群から選択される少なくとも1種の陽イオン(ただし、アルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンを除く。)である。
  10. 下記一般式(1)で表される化合物にアンモニアを吸着させてアンモニア吸着体を得るアンモニア吸着工程と、
    前記アンモニア吸着体から前記アンモニアを脱離させるアンモニア脱離工程と、を含むアンモニア回収方法であって、
    前記アンモニア脱離工程が、前記アンモニア吸着体を加熱する加熱処理、前記アンモニア吸着体を減圧条件下にさらす減圧処理、前記アンモニア吸着体を除湿条件下にさらす除湿処理、及び前記アンモニア吸着体を加湿条件下にさらす加湿処理からなる群から選択される少なくとも1種の処理を含む、アンモニア回収方法。
    M[M’(CN)・zHO・・・(1)
    式(1)中、xは0〜3の数であり、yは0.1〜1.5の数であり、zは0〜6の数であり、Aはアルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンからなる群から選択される少なくとも1種の陽イオンであり、M、及びM’はそれぞれ独立に、周期律表3〜13族の原子からなる群から選択される少なくとも1種の陽イオンである。
  11. 下記一般式(1)で表される化合物を有し、前記化合物にアンモニアを吸着させてアンモニア吸着体を得るアンモニア吸着部と、
    前記アンモニア吸着体から前記アンモニアを脱離させるアンモニア脱離部と、を備えるアンモニア回収装置であって、
    前記アンモニア脱離部が、前記アンモニア吸着体を加熱する加熱部、前記アンモニア吸着体を減圧条件下にさらす減圧部、前記アンモニア吸着体を除湿条件下にさらす除湿部、及び前記アンモニア吸着体を加湿条件下にさらす加湿部からなる群から選択される少なくとも1種を有する、アンモニア回収装置。
    M[M’(CN)・zHO・・・(1)
    式(1)中、xは0〜3の数であり、yは0.1〜1.5の数であり、zは0〜6の数であり、Aはアルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンからなる群から選択される少なくとも1種の陽イオンであり、M、及びM’はそれぞれ独立に、原子番号3〜83の原子からなる群から選択される少なくとも1種の陽イオン(ただし、アルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンを除く。)である。
  12. 下記一般式(1)で表される化合物を有し、前記化合物にアンモニアを吸着させてアンモニア吸着体を得るアンモニア吸着部と、
    前記アンモニア吸着体から前記アンモニアを脱離させるアンモニア脱離部と、を備えるアンモニア回収装置であって、
    前記アンモニア脱離部が、前記アンモニア吸着体を加熱する加熱部、前記アンモニア吸着体を減圧条件下にさらす減圧部、前記アンモニア吸着体を除湿条件下にさらす除湿部、及び前記アンモニア吸着体を加湿条件下にさらす加湿部からなる群から選択される少なくとも1種を有する、アンモニア回収装置。
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