JP2019214443A - 石炭灰運搬方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】セメントの安定製造を確保しながら、石炭火力発電所で発生する石炭灰を有効活用する。【解決手段】石炭火力発電所2で発生した石炭灰CA1を船舶(粉体専用船)4で一時貯蔵拠点1に運搬し、一時貯蔵拠点で船舶の石炭灰CA2の貯蔵部4aから空気を用いて石炭灰を荷降ろしすることで石炭灰の凝集固結の解砕又は凝集固結を防止する。その後、一時貯蔵拠点に船舶から荷降ろしした石炭灰を貯蔵し、一時貯蔵拠点に貯蔵した石炭灰CA3をセメント工場3へ運搬する石炭灰運搬方法。一時貯蔵拠点は、船舶輸送時間が長期化しないように、石炭火力発電所及びセメント工場とは別の場所に設置され、且つ、前記船舶から空気を用いて荷降ろしができる耐久性を有することで、石炭灰の凝集固結による荷降ろしトラブルを防止することができる。【選択図】図1
Description
本発明は、セメントの安定製造を確保しながら、石炭火力発電所で発生する石炭灰を有効活用するための石炭灰運搬方法に関する。
従来、石炭火力発電所では、燃料として用いた石炭の約1割の量の石炭灰が発生し、発生した石炭灰は、主にセメント工場で使用しているものの、一部は最終処分場で埋立処理されている。セメント生産量は近年横ばい傾向にあり、今後も大幅な増大が見込めない状況にあることから、より効率的に石炭灰を処理する方法が模索されている。
また、石炭火力発電所での石炭灰の発生量は季節変動が大きいのに対し、セメント工場におけるセメント生産量は一年を通じて略々一定に推移する。そのため、石炭火力発電所での石炭灰の発生量が多い場合には、石炭灰の貯蔵能力の小さいセメント工場の受入容量を超えて処理しきれないおそれがある。一方、石炭火力発電所での石炭灰の発生量に合わせてセメント原料として使用する石炭灰の量を調整すると、セメント原料の品質が変動してセメントの安定製造が阻害されるおそれもあった。
さらに、石炭火力発電所からセメント工場へ大量の石炭灰を運搬するため、船舶を用いることが多いが、表1に示すように、運搬距離が長くなるほど凝集固結が発生し易く、また、運搬距離が短くても、停泊を含めて運搬日数が長くなると凝集固結が発生することがあり、凝集固結により貯蔵部からの荷降ろしが困難になったり、最悪の場合には荷降ろしが不可能になる場合がある。
そこで、本発明は、上記従来技術における問題点に鑑みてなされたものであって、セメントの安定製造を確保しながら、石炭火力発電所で発生する石炭灰を有効活用することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、一時貯蔵拠点を設けることで、石炭火力発電所で発生した石炭灰の船舶輸送時間の長期化による凝集固結の発生を抑制する。さらに、該一時貯蔵拠点で前記船舶の前記石炭灰の貯蔵部から空気(好ましくは除湿空気)を用いて石炭灰を荷降ろしすることで石炭灰の凝集固結の解砕又は凝集固結を防止する。その後、該一時貯蔵拠点に前記船舶から荷降ろしした石炭灰を貯蔵し、該一時貯蔵拠点に貯蔵した石炭灰をセメント工場へ運搬することを特徴とする。
本発明によれば、石炭火力発電所で発生する石炭灰の量が変動しても、一時貯蔵拠点に船舶から荷降ろしした石炭灰を貯蔵した後セメント工場に運搬することができるため、セメント工場での石炭灰の使用量の変動を抑え、セメントの安定製造を確保することができる。また、船舶の貯蔵部から空気(好ましくは除湿空気)を用いて石炭灰を荷降ろしすることで石炭灰の凝集固結の解砕又は凝集固結を防止することができ、石炭灰の荷降ろしを容易又は可能とすることができる。
上記石炭灰運搬方法において、前記一時貯蔵拠点は、船舶輸送時間が長期化しないように、石炭火力発電所及びセメント工場とは別の場所に設置され、且つ、前記船舶から空気を用いて荷降ろしができる耐久性を有することで、石炭灰の凝集固結による荷降ろしトラブルを防止することができる。
上記石炭灰運搬方法において、前記一時貯蔵拠点の貯蔵容量を多く(好ましくは1000m3以上、特に好ましくは2000m3以上)することで、夏場や冬場に石炭火力発電所の発電量が増加し、石炭灰の発生量が増加しても石炭灰を一時貯蔵拠点に受け入れることができる。
上記石炭灰運搬方法において、前記一時貯蔵拠点として、遊休のセメントサービスステーション(セメント工場で生産されたバラ積みセメントを敷地外のサイロに一時的に貯蔵し、バラのままもしくは袋に包装して配送する機能を持つ施設)や、前記セメント工場以外のセメント工場及びセメント生産を休止した工場の設備・施設を利用することができる。これにより、一時貯蔵拠点の設置に要するコストを削減することができる。
以上のように、本発明によれば、セメントの安定製造を確保しながら、石炭火力発電所で発生する石炭灰を有効活用することができる。
次に、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、本発明に係る石炭灰運搬方法は、石炭火力発電所(以下「発電所」と略称する)2で発生した石炭灰CA1を一時貯蔵拠点1を介してセメント工場3に運搬するものであって、石炭灰CA1を粉体専用船4等の船舶で運搬し、粉体専用船4から荷降ろしされた石炭灰CA2を一時貯蔵拠点1のサイロ1aに一時的に貯蔵し、サイロ1aから排出された石炭灰CA3を粉体専用船5でセメント工場3へ石炭灰CA4として運搬する。
粉体専用船4からサイロ1aへの石炭灰CA2の荷降ろしは、圧送管1bを備える受入設備で行う。
粉体専用船4から荷降ろしされた石炭灰CA2を貯蔵するサイロ1aは、その貯蔵容量が1000m3以上であることが好ましく、2000m3以上であることが特に好ましい。これにより、夏場や冬場に石炭火力発電所の発電量が増加し、石炭灰CA1の発生量が増加しても受け入れることができる。
サイロ1aから粉体専用船5への石炭灰CA3の荷積みは、一般的な出荷装置1cで行い、粉体専用船5によって石炭灰CA4をセメント工場3まで運搬する。
以上のように、本実施の形態によれば、発電所2で発生する石炭灰CA1の量が変動しても、一時貯蔵拠点1に粉体専用船4から荷降ろしした石炭灰CA2を貯蔵した後、石炭灰の貯蔵能力の小さいセメント工場3に運搬することができるため、セメント工場3での石炭灰CA4の受入量の変動を抑えることができる。また、これに伴ってセメント工場3でセメント原料として使用する石炭灰CA4の量の変動を抑えることができるため、セメントの安定製造を確保することができる。さらに、図2に示すような石炭灰の凝集固結が発生しやすくなる船舶輸送時間の長期化を避けるとともに、粉体専用船4から空気を用いて一時貯蔵拠点1に荷降ろしすることで石炭灰の凝集固結の解砕又は凝集固結を防止し、石炭灰の荷降ろしを容易又は可能とすることができる。尚、本発明においては、一時貯蔵拠点1での貯蔵期間は数週間に及ぶことがあるが、粉体専用船4から空気を用いて一時貯蔵拠点1に荷降ろしすることで、この貯蔵期間中の石炭灰CA2の凝集固結も防止することができる。
次に、本発明に係る石炭灰運搬方法を実施した場合の一時貯蔵拠点1での出荷状況をシミュレーションした結果について、図2を参照しながら説明する。
図3は、2013年4月〜2016年3月における日本国内における石炭火力発電量とセメント生産数量、及び日本国内の3箇所(1−A、1−B、1−C)に一時貯蔵拠点1を設けた場合の石炭灰の出荷数量を示している。こられのすべての数量は、平均値に対する相対値(100分率)で示している。石炭火力発電量は、経済産業省資源エネルギー庁電力調査統計表より、セメント生産数量は、セメント協会統計資料より引用したものであり、3箇所の一時貯蔵拠点1(1−A、1−B、1−C)の石炭灰の出荷数量は、各々の一時貯蔵拠点1の立地等を考慮してシミュレーションしたものである。
同図に示すように、石炭火力発電量は月別の変動が大きく、特に春秋に発電量が少なく、夏冬に多い。そのため、発電所で発生する石炭灰の量も同様に変動する。一方、セメント生産数量は、1年を通して変動が少ない。また、セメント工場の石炭灰の貯蔵容量は小さい。そこで、セメント工場での石炭灰の使用量(受入量)の変動を抑え、セメントの安定製造を図るためには、一時貯蔵拠点1で発電所から受け入れる石炭灰の量の変動を吸収する必要がある。
上記の点を考慮した一時貯蔵拠点1の石炭灰の出荷数量のシミュレーション結果によれば、石炭火力発電量の多い夏冬には、より多くの石炭灰が発生するので、石炭火力発電所から一時貯蔵拠点1への輸送数量を増やすとともに一時貯蔵拠点1からセメント工場への出荷量を減少させる。一方、石炭火力発電量の少ない春秋には、石炭灰の発生量が少なくなるので、石炭火力発電所から一時貯蔵拠点1への輸送数量を減らすとともに一時貯蔵拠点1からセメント工場への出荷量を増加させる。このように、一時貯蔵拠点1によってセメント工場の石炭灰の受入量を調整し、セメント工場での石炭灰の使用量の変動を抑え、セメントの安定製造を確保している。
尚、上記一時貯蔵拠点1として、遊休のセメントサービスステーションを利用すれば、セメントサービスステーションには、上記サイロ1aを含む受入設備が既に存在するので、一時貯蔵拠点の設置に要するコストを削減することができる。また、上記一時貯蔵拠点1として、上記サイロ1aを含む受入設備を備えるセメント工場を利用することもできる。
さらに、サイロ1aから排出された石炭灰CA3を粉体専用船5でセメント工場3へ石炭灰CA4として運搬する場合について説明したが、ジェットパック車等の車両を用いてもよい。
1 一時貯蔵拠点
1a サイロ
1b 圧送管
1c 出荷装置
2 発電所
3 セメント工場
4 粉体専用船
4a 貯蔵部
5 粉体専用船
CA(CA1〜CA4) 石炭灰
1a サイロ
1b 圧送管
1c 出荷装置
2 発電所
3 セメント工場
4 粉体専用船
4a 貯蔵部
5 粉体専用船
CA(CA1〜CA4) 石炭灰
Claims (3)
- 石炭火力発電所で発生した石炭灰を船舶で一時貯蔵拠点に運搬し、
該一時貯蔵拠点で前記船舶の前記石炭灰の貯蔵部から空気を用いて石炭灰を荷降ろしし、
該一時貯蔵拠点に前記船舶から荷降ろしした石炭灰を貯蔵し、
該一時貯蔵拠点に貯蔵した石炭灰をセメント工場へ運搬することを特徴とする石炭灰運搬方法。 - 前記一時貯蔵拠点の貯蔵容量は、1000m3以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の石炭灰の運搬方法。
- 前記一時貯蔵拠点として、遊休のセメントサービスステーション、又は前記セメント工場以外のセメント工場及びセメント生産を休止した工場の設備・施設を利用することを特徴とする請求項1又は2に記載の石炭灰の運搬方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018111776A JP2019214443A (ja) | 2018-06-12 | 2018-06-12 | 石炭灰運搬方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018111776A JP2019214443A (ja) | 2018-06-12 | 2018-06-12 | 石炭灰運搬方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112070361A (zh) * | 2020-08-12 | 2020-12-11 | 陕西正马物流有限公司 | 一种粉煤灰运输车辆任务分配方法及其系统 |
CN113075913A (zh) * | 2021-03-29 | 2021-07-06 | 西安热工研究院有限公司 | 基于实际煤质参数的燃煤电厂输灰系统动态节能控制方法 |
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2018
- 2018-06-12 JP JP2018111776A patent/JP2019214443A/ja active Pending
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CN113075913B (zh) * | 2021-03-29 | 2022-06-07 | 西安热工研究院有限公司 | 基于实际煤质参数的燃煤电厂输灰系统动态节能控制方法 |
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