JP2019211193A - 燃焼設備の状態量推定方法、燃焼制御方法、及び燃焼制御装置 - Google Patents

燃焼設備の状態量推定方法、燃焼制御方法、及び燃焼制御装置 Download PDF

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俊之 梅澤
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俊之 梅澤
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Akiko Yokoyama
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Abstract

【課題】被燃焼物を燃焼させる燃焼設備において、直接的に計測することが困難な状態量を推定する。【解決手段】被燃焼物を燃焼させる燃焼設備において、直接的に計測することが困難な1つ以上の状態量を目的変数とし、前記燃焼設備に設置された1つ以上の観測点において直接的に計測することが可能な1つ以上の観測量及び/又は前記1つ以上の観測量から演算によって求めることが可能な1つ以上の演算量を説明変数とした状態空間モデルを用いて、前記目的変数を推定する。【選択図】図2

Description

本発明は、燃焼設備の状態量推定方法、燃焼制御方法、及び燃焼制御装置に関する。
従来、ごみ焼却プラントやバイオマス燃焼プラントなどの燃焼設備において、燃焼設備内の各種の状態量を用いて燃焼設備の燃焼制御が行われている。燃焼設備の各種の状態量は、その状態量に応じた計測器を用いて計測される(例えば特許文献1参照)。
特開2018−021686号公報
しかしながら、燃焼設備の状態量のなかには、計測器を用いて直接的に計測することが困難なものも存在する。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的の1つは、被燃焼物を燃焼させる燃焼設備において、直接的に計測することが困難な状態量を推定することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の一態様は、被燃焼物を燃焼させる燃焼設備において、直接的に計測することが困難な1つ以上の状態量を推定する方法であって、前記1つ以上の状態量を目的変数とし、前記燃焼設備に設置された1つ以上の観測点において直接的に計測することが可能な1つ以上の観測量及び/又は前記1つ以上の観測量から演算によって求めることが可能な1つ以上の演算量を説明変数とした状態空間モデルを用いて、前記目的変数を推定することを特徴とする燃焼設備の状態量推定方法である。
このような態様によれば、燃焼設備に状態空間モデルを適用することで、燃焼設備において直接的に計測することが困難な状態量を推定することができる。
また、本発明の他の一態様は、上記一態様において、前記状態空間モデルを用いた前記目的変数の推定は、コンピュータのプロセッサによって、k−1番目の時刻における前記状態量とk番目の時刻における前記状態量との関係を示す状態方程式を前記コンピュータのメモリに記憶させるステップと、k番目の時刻における前記状態量とk番目の時刻における前記観測量及び/又は前記演算量との関係を示す観測方程式を前記メモリに記憶させるステップと、前記メモリから前記状態方程式を読み出し、k−1番目の時刻における前記状態量を前記状態方程式に適用してk番目の時刻における前記状態量の推定値を演算するステップと、前記メモリから前記観測方程式を読み出し、k番目の時刻における前記状態量の前記推定値を前記観測方程式に適用してk番目の時刻における前記観測量及び/又は前記演算量の予測値を演算するステップと、前記観測点において計測器を用いて前記観測量の実際の観測値を取得するステップと、前記観測量の前記予測値と前記観測値との差分を演算するステップと、k番目の時刻における前記状態量の前記推定値を、前記差分に基づいて補正するステップと、を実行することによって行われることを特徴とする。
このような態様によれば、観測量の予測値と実際に計測された観測値との差分に基づいて状態量の推定値を補正することで、燃焼設備において直接的に計測することが困難な状
態量を精度良く推定することができる。
また、本発明の他の一態様は、上記一態様において、前記観測量の前記実際の観測値はk+N番目の時刻において計測された値であり、前記差分はk+N番目の時刻における前記予測値と前記観測値との差分であることを特徴とする。
また、本発明の他の一態様は、上記一態様において、前記Nは、前記燃焼設備における前記状態量の時間的変化と前記観測量の時間的変化との相関関係に応じた時間差を表すことを特徴とする。
このような態様によれば、燃焼設備において状態量と観測量の振る舞いに時間差がある場合にも、状態量を精度良く推定することができる。
また、本発明の他の一態様は、上記一態様において、前記状態量は、前記被燃焼物の状態量、触媒の状態量、及び流動媒体の流動状態に対応する状態量のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする。
また、本発明の他の一態様は、上記一態様において、前記被燃焼物の状態量は、前記被燃焼物の低位発熱量、高位発熱量、水分含有量、可燃分含有量、灰分含有量、炭素含有量、水素含有量、窒素含有量、硫黄含有量、塩素含有量、水銀含有量、ごみ種別、及びごみ種別組成割合のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする。
このような態様によれば、燃焼設備において直接的に計測することが困難な各種の状態量を推定することができる。
また、本発明の他の一態様は、上記一態様において、前記観測量及び前記演算量は、前記被燃焼物の重量、体積、密度、及び供給量、前記燃焼設備の内部温度、出口温度、内部圧力、供給空気量、供給水量、供給薬剤量、及び発生熱量、前記燃焼設備から排出される排ガスの流量、流速、密度、及び温度、前記排ガスに含まれる一酸化炭素濃度、二酸化炭素濃度、窒素酸化物濃度、硫黄酸化物濃度、塩化水素濃度、水分濃度、水銀濃度、ばいじん濃度、酸素濃度、及び窒素濃度、前記排ガスを冷却するボイラ設備の蒸気流量、蒸気圧力、蒸気温度、給水流量、及び保有水量、並びに前記排ガスに供給される薬剤量のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする。
このような態様によれば、これら各種の観測量及び/又は演算量を用いて、燃焼設備において直接的に計測することが困難な状態量を推定することができる。
また、本発明の他の一態様は、上記一態様による燃焼設備の状態量推定方法に従って推定された状態量に基づいて前記燃焼設備の燃焼制御を行うことを特徴とする燃焼設備の燃焼制御方法である。
このような態様によれば、燃焼設備において直接的に計測することが困難な状態量の推定に基づいて燃焼設備の燃焼制御を行うことができる。
また、本発明の他の一態様は、被燃焼物を燃焼させる燃焼設備の燃焼制御を行う燃焼制御装置であって、前記燃焼制御装置は、前記燃焼設備において直接的に計測することが困難な1つ以上の状態量を目的変数とし、前記燃焼設備に設置された1つ以上の観測点において直接的に計測することが可能な1つ以上の観測量及び/又は前記1つ以上の観測量から演算によって求めることが可能な1つ以上の演算量を説明変数とした状態空間モデルを用いて、前記状態量を推定し、前記推定された状態量に基づいて前記燃焼設備の燃焼制御
を行うように構成され、前記燃焼制御装置は、プロセッサ及びメモリを備え、前記メモリは、k−1番目の時刻における前記状態量とk番目の時刻における前記状態量との関係を示す状態方程式と、k番目の時刻における前記状態量とk番目の時刻における前記観測量及び/又は前記演算量との関係を示す観測方程式とを記憶し、前記プロセッサは、前記状態空間モデルを用いた前記状態量の推定を行うために、前記メモリから前記状態方程式を読み出し、k−1番目の時刻における前記状態量を前記状態方程式に適用してk番目の時刻における前記状態量の推定値を演算するステップと、前記メモリから前記観測方程式を読み出し、k番目の時刻における前記状態量の前記推定値を前記観測方程式に適用してk番目の時刻における前記観測量及び/又は前記演算量の予測値を演算するステップと、前記観測点において計測器を用いて前記観測量の実際の観測値を取得するステップと、前記観測量の前記予測値と前記観測値との差分を演算するステップと、k番目の時刻における前記状態量の前記推定値を、前記差分に基づいて補正するステップと、を実行するように構成されることを特徴とする燃焼設備の燃焼制御装置である。
このような態様によれば、燃焼設備において直接的に計測することが困難な状態量の推定に基づいて燃焼設備の燃焼制御を行うことができる。
燃焼設備の一例としてのストーカ式焼却プラントの構成図である。 燃焼設備における状態量を推定する方法を実施するための状態量推定処理のフローチャートである。 ストーカ式焼却プラントにおけるいくつかの例示的な状態量、観測量、及び演算量の時間的推移の一例である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
図1は、燃焼設備の一例としてのストーカ式焼却プラント20の構成図である。以下では本発明がストーカ式焼却プラント20に適用された実施形態を説明するが、本発明の適用対象はストーカ式焼却プラント20に限定されるものではない。本発明の技術思想は、例えば、ストーカ式以外の方式のごみ焼却プラント(例えば流動床式焼却プラント)、バイオマス燃焼プラント、又は他の被燃焼物を燃焼させるための任意の形態の燃焼設備に適用することが可能である。
ごみクレーン22の作用によりごみホッパ23に投入された被燃焼物(ごみ)aは、ごみ供給装置24の作用によりストーカ式焼却炉21の内部に送りこまれる。ごみ供給装置24は油圧シリンダにより駆動され、その油量ないし油圧を変化させることにより、被燃焼物aの供給速度を調節することができる。
ストーカ式焼却炉21の内部に送り込まれた被燃焼物aは、ごみ送り装置25a〜25cの作用により、乾燥帯21a、燃焼帯21b、後燃焼帯21cへと順次移送され、その過程で一次燃焼空気ba〜bcと反応することで焼却される。また、乾燥帯21a、燃焼帯21b、後燃焼帯21cから発生した可燃ガス成分は、それらの上部空間すなわち二次燃焼室において、二次燃焼空気bdと反応して完全燃焼される。燃え残りは主灰cとして排出される。ここで、ごみ送り装置25a〜25cは油圧シリンダにより駆動され、その油量ないし油圧を変化させることにより、被燃焼物aの移送速度を調節することができる。
一次燃焼空気ba〜bcは、一次燃焼空気ブロワ26により所定の圧力まで昇圧された上で、一次燃焼空気調節ダンパ27a〜27cを経て、乾燥帯21a、燃焼帯21b、後
燃焼帯21c各々の下部からストーカ式焼却炉21の内部に供給される。また、二次燃焼空気bdは、二次燃焼空気ブロワ28により所定の圧力まで昇圧された上で、二次燃焼空気調節ダンパ29を経て、ストーカ式焼却炉21の内部に供給される。ここで、供給される一次燃焼空気ba、bb、bcおよび二次燃焼空気bdの流量は、一次燃焼空気ブロワ26ないし二次燃焼空気ブロワ28の回転速度や、一次燃焼空気調節ダンパ27a〜27cないし二次燃焼空気調節ダンパ29の開度を変化させることで調節することができる。
ストーカ式焼却炉21の内部での被燃焼物aの燃焼により発生した燃焼排ガスdは、ストーカ式焼却炉21の出口から排出され、廃熱ボイラ30を経由して冷却されたのち、薬剤噴霧設備、バグフィルタ、脱硝触媒塔などから構成される排ガス浄化装置31を経由して有害物質や飛灰が除去された上で、煙突32から大気に排出される。
なお、燃焼排ガスdの一部は、排ガス浄化装置31の内部あるいはその下流で分岐し、排ガス再循環送風機33を経由して、再循環排ガスfとして焼却炉21に戻される。ここで、戻される再循環排ガスfの流量は、排ガス再循環送風機33の回転速度や、再循環排ガス量調節ダンパ34の開度を変化させることで調節することができる。
また、廃熱ボイラ30では、燃焼排ガスdとの熱交換により蒸気gが発生し、これは蒸気タービン発電機35に導かれて発電利用される。
さらに、焼却炉21の二次燃焼室には、炉内温度を下げるために供給される炉内冷却水hと、炉内における脱硝反応に用いられる脱硝薬剤iが供給される。脱硝薬剤iとしては、一般に尿素水またはアンモニア水が用いられる。ここで、炉内冷却水hおよび、脱硝薬剤iの流量は、それぞれ炉内冷却水量調節バルブ36および脱硝薬剤量調節バルブ37の開度を変化させることによって調節することができる。
また、本実施例における焼却プラント20には、焼却炉21内のごみの燃焼状態が適切に保たれ、かつ廃熱ボイラ30において所望の蒸気量が得られているかを検知する目的から、温度計、圧力計、流量計、排ガス濃度計等の多数の計測器が設置されている。これら多数の計測器のうち、燃焼状態の管理に特に用いられるものとして、火炎位置検出装置41、焼却炉出口排ガス温度計42、ボイラ出口排ガス酸素濃度計43、煙突排ガス濃度計44、蒸気流量計45が図2において図示されている。
火炎位置検出装置41は、ストーカ式焼却炉21の内部の状況について得られた画像情報に対して所定の画像処理を行うことで、焼却炉21の内部における火炎の位置を効果的に検出する装置として構成、設置されている。
焼却炉出口排ガス温度計42は、ストーカ式焼却炉21の出口での燃焼排ガスdの温度を効果的に測定できるように構成、設置されている。
ボイラ出口排ガス酸素濃度計43は、廃熱ボイラ30の出口での燃焼排ガスdの酸素濃度を効果的に測定できるように構成、設置されている。
煙突排ガス濃度計44は、煙突32での燃焼排ガスdに含まれる各種ガス成分の濃度、具体的には酸素、一酸化炭素、窒素酸化物、硫黄酸化物、塩化水素、水銀等の濃度を効果的に測定できるように構成、設置されている。
蒸気流量計45は、廃熱ボイラ30における蒸気発生量を効果的に測定できるように構成、設置されている。
これらの計測器から得られた情報は、燃焼制御装置50に伝送され、その情報に基づいて焼却炉21の運転制御が行われる。
燃焼制御装置50では、前記の火炎位置、焼却炉出口排ガス温度、ボイラ出口排ガス酸素濃度、煙突排ガス濃度、蒸気流量などの管理指標が所定の管理範囲を逸脱しないように焼却炉21を運転制御することを目的として、それらの管理指標そのものや、それらの管理指標と関連の深い物理量を制御量とした制御ロジックが実装されている。具体的には、前記の火炎位置、焼却炉出口排ガス温度、ボイラ出口排ガス酸素濃度、煙突排ガス濃度、蒸気流量などの計測値を参照して、前記のごみ供給装置24およびごみ送り装置25a〜25cの油量や油圧、一次燃焼空気ブロワ26、二次燃焼空気ブロワ28および排ガス再循環送風機33の回転数、ならびに一次燃焼空気調節ダンパ27a〜27c、二次燃焼空気調節ダンパ29、再循環排ガス量調節ダンパ34、炉内冷却水量調節バルブ36および脱硝薬剤量調節バルブ37の開度等を調節する。これにより、焼却炉21内のごみの燃焼状態が適切に保たれ、かつ所望の蒸気流量が得られるような焼却炉21の運転制御が行われる。
これらの機能に加えて、本実施例における燃焼制御装置50は、ストーカ式焼却炉21において一般には直接計測することができない又は直接計測することが困難な状態量である、炉内における被燃焼物aの状態量、より具体的には、ストーカ式焼却炉21の火格子上に供給される前記被燃焼物aの供給量、並びにストーカ式焼却炉21の火格子上に滞留する前記被燃焼物aの低位発熱量、高位発熱量、水分含有量、可燃分含有量、灰分含有量、炭素含有量、水素含有量、窒素含有量、硫黄含有量、塩素含有量、水銀含有量、ごみ種別、及びごみ種別組成割合のうちの少なくとも1つを、状態空間モデルを用いて推定し、その推定された1又は複数の状態量に基づいて焼却炉21の燃焼制御を行うことができるように構成されている。
そこで本実施例における燃焼制御装置50は、これらの直接計測することができない又は直接計測することが困難な状態量を推定するために、ストーカ式焼却プラント20の各所に設置された観測点において直接的に計測された1つ以上の観測量、及び/又は当該観測量から理論的若しくは経験的に演算によって求めることができる1つ以上の演算量を利用する。具体的には、ストーカ式焼却プラント20内の観測点において直接的に計測される観測量として、例えば、上述した各種の計測器による計測値、すなわち、焼却炉出口排ガス温度計42によって測定されたストーカ式焼却炉21の出口での燃焼排ガスdの温度、ボイラ出口排ガス酸素濃度計43によって測定された廃熱ボイラ30の出口での燃焼排ガスdの酸素濃度、煙突排ガス濃度計44によって測定された煙突32での燃焼排ガスdに含まれる各種ガス成分(酸素、一酸化炭素、窒素酸化物、硫黄酸化物、塩化水素、水銀等)の濃度、及び蒸気流量計45によって測定された廃熱ボイラ30における蒸気発生量のうちの1つ以上を利用することができる。
また、例えば、ストーカ式焼却プラント20は、ごみクレーン22によってごみホッパ23に投入された被燃焼物aの重量を測定するための投入被燃焼物重量計46を備えてもよく、この投入被燃焼物重量計46によって測定された被燃焼物aの重量を、ストーカ式焼却炉21における状態量を推定するための観測量の1つとして利用することもできる。さらに、投入被燃焼物重量計46によって測定された被燃焼物aの重量から、所定の理論式又は経験則に従って、例えば、ごみホッパ23内に残っている被燃焼物aの容量、被燃焼物aの密度、並びに被燃焼物aがストーカ式焼却炉21の火格子上で熱分解及び/又は燃焼反応することにより発生する熱量などの演算量を導出し、得られた演算量を上記の各種の観測量とともに、ストーカ式焼却炉21における状態量を推定するために利用することもできる。
本実施例による燃焼制御装置50がストーカ式焼却炉21において直接計測することができない又は直接計測することが困難な状態量を推定するのに利用する観測量及び演算量は、上述したものに限られない。本実施例による燃焼制御装置50は、観測量及び演算量として、被燃焼物aの重量、体積、密度、及び供給量、焼却炉21の内部温度、出口温度、内部圧力、供給空気量、供給水量、供給薬剤量、及び発生熱量、焼却炉21から排出される燃焼排ガスdの流量、流速、密度、及び温度、燃焼排ガスdに含まれる一酸化炭素濃度、二酸化炭素濃度、窒素酸化物濃度、硫黄酸化物濃度、塩化水素濃度、水分濃度、水銀濃度、ばいじん濃度、酸素濃度、及び窒素濃度、燃焼排ガスdを冷却する廃熱ボイラ30の蒸気流量、蒸気圧力、蒸気温度、給水流量、及び保有水量、並びに燃焼排ガスdに供給される薬剤量のうちの少なくとも1つを利用することができる。これらの観測量を適切に計測するために、ストーカ式焼却プラント20は、プラント内の所定の観測点に温度計、圧力計、流量計、排ガス濃度計等の計測器を備え、各計測器によって得られた観測量の値は、状態量の推定のために燃焼制御装置50に伝送される。
燃焼制御装置50は、ストーカ式焼却炉21において直接計測することができない又は直接計測することが困難な前記の1つ以上の状態量を目的変数とし、ストーカ式焼却プラント20の各所に設置された観測点において直接的に計測された前記の1つ以上の観測量及び/又は当該観測量から理論的若しくは経験的に演算によって求めることができる前記の1つ以上の演算量を説明変数とした状態空間モデルを用いて、前記1つ以上の状態量を推定するように構成される。
具体的な構成として、燃焼制御装置50は、少なくともプロセッサ及びメモリを備えるコンピュータとして構成される。燃焼制御装置50のメモリは、後述する状態量推定処理の各ステップを実行するためのプログラム、並びに後述する状態方程式及び観測方程式を記憶するように構成される。燃焼制御装置50のプロセッサは、前記メモリから前記プログラムを読み出して、読み出したプログラムに従って後述する状態量推定処理の各ステップを実行するように構成される。
図2は、本発明の一実施形態による、燃焼設備における状態量を推定する方法を実施するための状態量推定処理のフローチャートを示す。以下では本発明の方法が上述した図1のストーカ式焼却プラント20に適用された実施形態を説明するが、本発明の適用対象はストーカ式焼却プラント20に限定されるものではない。本発明の技術思想は、例えば、ストーカ式以外の方式のごみ焼却プラント、バイオマス燃焼プラント、又は他の被燃焼物を燃焼させるための任意の形態の燃焼設備に適用することが可能である。
はじめに、ステップ1において、燃焼制御装置50のプロセッサは、燃焼設備(ストーカ式焼却プラント20)において直接計測することができない又は直接計測することが困難な状態量Xi(iは正の整数)の初期値Xi(0/0)を決定する。初期値Xi(0/0)はできる限り実際の値に近い方が望ましいが、以下の各ステップを繰り返し実施することで状態量Xiは正確な値に補正されていくので、初期値は適宜の値に定めても構わない。
次に、ステップ2において、燃焼制御装置50のプロセッサは、k−1番目の時刻における状態量Xi(k−1/k−1)とk番目の時刻における状態量Xi(k/k−1)との関係を示す状態方程式Xi(k/k−1)=F(Xi(k−1/k−1),u,A(k))を決定し、決定した状態方程式を燃焼制御装置50のメモリに記憶させる。ここで、Fは状態方程式を規定する関数、uは白色雑音、A(k)は燃焼設備の構成、特性、及び環境条件等に応じて定まる関数である。状態量Xi(k/k−1)は、状態方程式によって推定されるk番目の時刻における状態量Xiを表す。例えば、状態量Xi(k/k−1)と状態量Xi(k−1/k−1)の間に線形の関係がある場合、状態方程式は
Xi(k/k−1)=A(k)Xi(k−1/k−1)+A(k)u
と記述することができる。
次に、ステップ3において、燃焼制御装置50のプロセッサは、k番目の時刻における状態量Xi(k/k−1)とk+N番目の時刻(Nは整数)における観測量Yj(k+N)(jは正の整数)との関係を示す観測方程式Yj(k+N)=G(Xi(k/k−1),v,B(k))を決定し、決定した観測方程式を燃焼制御装置50のメモリに記憶させる。ここで、Gは状態方程式を規定する関数、vは観測量の計測時に発生する観測雑音としての白色雑音、B(k)は燃焼設備の構成、特性、及び環境条件等に応じて定まる関数である。観測量Yj(k+N)は、後述するステップ6において燃焼設備内の所定の観測点において計測されることが予想される、観測量Yjの予測値を表す。なおYj(k+N)は、観測量から理論的若しくは経験的に演算によって求めることができる演算量を含んでもよいし、又はそのような演算量に置き換えられてもよい。例えば、観測量Yj(k+N)と状態量Xi(k/k−1)の間に線形の関係がある場合、観測方程式は
Yj(k+N)=B(k)Xi(k/k−1)+v
と記述することができる。
Nの値は、燃焼設備における状態量Xiの時間的変化と観測量Yjの時間的変化との相関関係に応じた時間差を表す値に設定することが好ましい。状態量Xiと観測量Yjの時間差Nは、例えば、燃焼設備のプロセス的な要因や、計測器の測定遅れなどによって生じ得る。このような時間差は、対象とする燃焼設備の特性として予め実験的又は理論的に知得しておくことが可能である。例えば、ある状態量Xiが特定の時間的変化を示してから1時間後に、ある観測量Yjに当該時間的変化と相関的な時間的変化が現れるような燃焼設備においては、Nの値は、1時間という時間差を表す値に設定することが好ましい。これにより、状態量と観測量の振る舞いに時間差があるような燃焼設備においても、状態量を精度良く推定することができる。
次に、ステップ4において、燃焼制御装置50のプロセッサは、燃焼制御装置50のメモリから状態方程式を読み出し、k−1番目の時刻における状態量Xi(k−1/k−1)を状態方程式に適用することにより、k番目の時刻における状態量の推定値Xi(k/k−1)を演算する。例えば、状態量の初期値Xi(0/0)(すなわち0番目の時刻における状態量)を状態方程式に適用することによって推定値Xi(1/0)が得られ、1番目の時刻における状態量Xi(1/1)を状態方程式に適用することによって推定値Xi(2/1)が得られ、2番目の時刻における状態量Xi(2/2)を状態方程式に適用することによって推定値Xi(3/2)が得られ、以下同様である。
次に、ステップ5において、燃焼制御装置50のプロセッサは、燃焼制御装置50のメモリから観測方程式を読み出し、ステップ4で得られたk番目の時刻における状態量の推定値Xi(k/k−1)を観測方程式に適用することにより、k+N番目の時刻における観測量(及び/又は演算量)の予測値Yj(k+N)を演算する。例えば、1番目の時刻における状態量の推定値Xi(1/0)を観測方程式に適用することによって観測量の予測値Yj(1+N)が得られ、2番目の時刻における状態量の推定値Xi(2/1)を観測方程式に適用することによって観測量の予測値Yj(2+N)が得られ、以下同様である。
次に、ステップ6において、燃焼制御装置50のプロセッサは、燃焼設備内の1以上の観測点に設置されている計測器から、k+N番目の時刻において直接的に計測された観測量の実際の観測値Yj(k+N)を取得する。また、必要に応じて、燃焼制御装置50のプロセッサは、取得した観測値Yj(k+N)から上述の演算量を理論的若しくは経験的に演算によって求めてもよい。以下、Yj(k+N)との表記はこのような演算量
も含む場合があるものとする。
次に、ステップ7において、燃焼制御装置50のプロセッサは、ステップ5で得られた観測量の予測値Yj(k+N)とステップ6で得られた観測量の実際の観測値Yj(k+N)との差分ej(k+N)を演算する。例えば、Nの値がN=0に設定される実施例では、1番目の時刻において差分ej(1)が得られ、2番目の時刻において差分ej(2)が得られ、以下同様である。また例えば、Nの値がN≠0に設定される実施例では、1番目の時刻において差分ej(1+N)が得られ、2番目の時刻において差分ej(2+N)が得られ、以下同様である。
次に、ステップ8において、燃焼制御装置50のプロセッサは、ステップ4で得られたk番目の時刻における状態量の推定値Xi(k/k−1)を、ステップ7で得られた観測量の予測値と実際の観測値との差分ej(k+N)に基づいて補正する。より具体的に、燃焼制御装置50のプロセッサは、補正後の状態量Xi(k/k)を次式
Xi(k/k)=E(Xi(k/k−1),Yj(k+N),K(k+N))
に従って演算する。ここで、K(k)は観測量の予測誤差(すなわちステップ7で得られた差分)ej(k)と観測誤差vとによって定められる関数であり、より具体的には、予測誤差ej(k)の分散共分散行列P(k)と観測誤差vの分散Q(k)を用いて
K(k)=P(k)B(k)(B(k)P(k)B(k)+Q(k))−1
と表される。例えば、関数Eは
Xi(k/k)=Xi(k/k−1)
+K(k+N)(Yj(k+N)−B(k+N)Xi(k+N/k+N−1))
と記述することができる。
ステップ8の後、燃焼制御装置50のプロセッサは、ステップ4からステップ8までの処理を繰り返し実行することによって、順次、任意の時刻における状態量Xi(k/k)を決定することができる。上述のステップ6において計測器から観測値Yj(k+N)を取得できなかった場合には、当該時刻についてはステップ7及び8を実行する代わりに便宜的にXi(k/k)=Xi(k/k−1)とみなして、次の時刻について再びステップ4から処理を実行することで、観測データに欠損があっても状態量の推定を継続して行うことができる。
本実施形態の状態量推定方法によれば、状態量Xiと観測量Yjの振る舞いの時間差Nを考慮して状態量を推定しているので、状態量Xiの変化が観測量Yjの変化に即座に反映せず、状態量Xiの時間的変化と観測量Yjの時間的変化との相関関係に比較的大きな時間差が存在するような燃焼設備においても、状態量を精度良く推定することができる。なお、時間差Nは不変の値であってもよいし、経時的に又は他の条件に応じて変化する値であってもよい。
図3は、図1に示したストーカ式焼却プラント20におけるいくつかの例示的な状態量、観測量、及び演算量の時間的推移の一例を示す。図3は、観測量の1つとして被燃焼物ホッパ投入量を示す。被燃焼物ホッパ投入量は、ごみクレーン22によってごみホッパ23に投入された被燃焼物aの重量を表し、投入被燃焼物重量計46によって所定時間間隔で測定される。図3はまた、観測量から所定の演算によって得られる演算量として、被燃焼物ホッパ残容量、被燃焼物密度、及び燃焼炉発生熱量を示す。被燃焼物ホッパ残容量は、ごみホッパ23内に残っている被燃焼物aの容量を表し、燃焼炉発生熱量は、被燃焼物aがストーカ式焼却炉21の火格子上で熱分解及び/又は燃焼反応することにより発生する熱量を表す。これらのうち、被燃焼物ホッパ残容量及び被燃焼物密度は、投入被燃焼物
重量計46によって測定された観測量である上述の被燃焼物ホッパ投入量から、所定の理論式又は経験則に従って算出することができる。また、燃焼炉発生熱量は、廃熱ボイラ30における蒸気gの発生量から所定の理論式又は経験則に従って算出することができる。図3は更に、被燃焼物燃焼炉投入量及び被燃焼物発熱量を示す。被燃焼物燃焼炉投入量は、被燃焼物aを一時的に蓄積しているごみホッパ23から、ごみ供給装置24によってストーカ式焼却炉21へ単位時間当たりに投入される被燃焼物aの重量を表し、被燃焼物発熱量は、被燃焼物aを燃焼させた時に発生することが見込まれる単位重量当たりの発熱量を表す。被燃焼物燃焼炉投入量及び被燃焼物発熱量は、上記の被燃焼物ホッパ投入量、被燃焼物ホッパ残容量、被燃焼物密度、及び燃焼炉発生熱量を観測量又は演算量として本実施形態の状態量推定方法を実施することによって推定された状態量である。
燃焼制御装置50は、このように推定された状態量、例えば、被燃焼物燃焼炉投入量、又は被燃焼物発熱量に基づいて、ストーカ式焼却炉21の燃焼制御を行う。
例えば、燃焼制御装置50は、推定された被燃焼物燃焼炉投入量に基づいて、ごみ供給装置24又はごみ送り装置25a〜25cの動作速度を調節することで、ストーカ式焼却炉21の火格子上における被燃焼物aの滞留量が一定となるような制御を行う。より具体的には、例えば被燃焼物燃焼炉投入量が減少傾向にある場合には、ごみ供給装置24の動作速度を速めることで、ストーカ式焼却炉21の火格子上における被燃焼物aの滞留量を増加させるような調節が行われる。あるいは、被燃焼物燃焼炉投入量が増加傾向にある場合には、ごみ送り装置25aの動作速度を減じることで、ストーカ式焼却炉21の火格子上における被燃焼物aの滞留量を減少させるような調節が行われる。
また例えば、燃焼制御装置50は、推定された被燃焼物発熱量に基づいて、ごみ供給装置24又はごみ送り装置25a〜25cの動作速度を調節することで、ストーカ式焼却炉21内において被燃焼物aの燃焼によって発生する熱量が一定となるような制御を行う。より具体的には、例えば被燃焼物発熱量が減少傾向にある場合には、ごみ供給装置24の動作速度を速めることで、ストーカ式焼却炉21の火格子上における被燃焼物aの滞留量を増加させ、それによって焼却炉21内の発生熱量を増加させるような調節が行われる。あるいは、被燃焼物発熱量が増加傾向にある場合には、ごみ送り装置25aの動作速度を減じることで、ストーカ式焼却炉21の火格子上における被燃焼物aの滞留量を減少させ、それによって焼却炉21内の発生熱量を減少させるような調節が行われる。
なお、ストーカ式焼却炉21の燃焼制御を行う方法は、ごみ供給装置24又はごみ送り装置25a〜25cの動作速度を調節することに限られない。例えば、燃焼制御装置50は、推定された状態量に基づいて、一次燃焼空気調節ダンパ27a〜27cの開度、二次燃焼空気調節ダンパ29の開度、焼却炉21内の温度調整のために供給される炉内冷却水hの流量、焼却炉21内における脱硝反応のための反応薬剤iの供給量などを調節するように構成されてもよい。
上述の実施形態において、燃焼制御装置50は、ストーカ式焼却炉21の炉内における被燃焼物aの状態量を推定するように構成されているが、他の状態量、例えば、排ガス浄化装置31における脱硝触媒の状態量や、図1に示されるストーカ式焼却プラント20とは異なる方式の焼却プラントである流動床式焼却プラントの焼却炉内における、流動層内に滞留する被燃焼物の状態量あるいは流動媒体の流動状態に対応する状態量を、上述したのと同様の方法で推定することもできる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されず、その要旨を逸脱しない範囲内において様々な変更が可能である。
20 ストーカ式焼却プラント
21 ストーカ式焼却炉
21a 乾燥帯
21b 燃焼帯
21c 後燃焼帯
22 ごみクレーン
23 ごみホッパ
24 ごみ供給装置
25a〜25c ごみ送り装置
26 一次燃焼空気ブロワ
27a〜27c 一次燃焼空気調節ダンパ
28 二次燃焼空気ブロワ
29 二次燃焼空気調節ダンパ
30 廃熱ボイラ
31 排ガス浄化装置
32 煙突
33 排ガス再循環送風機
34 再循環排ガス量調節ダンパ
35 蒸気タービン発電機
36 炉内冷却水量調節バルブ
37 脱硝薬剤量調節バルブ
41 火炎位置検出装置
42 焼却炉出口排ガス温度計
43 ボイラ出口排ガス酸素濃度計
44 煙突排ガス濃度計
45 蒸気流量計
46 投入被燃焼物重量計
50 燃焼制御装置
a 被処理物
ba〜bc 一次燃焼空気
bd 二次燃焼空気
c 主灰
d 燃焼排ガス
f 再循環排ガス
g 蒸気
h 炉内冷却水
i 脱硝薬剤

Claims (9)

  1. 被燃焼物を燃焼させる燃焼設備において、直接的に計測することが困難な1つ以上の状態量を推定する方法であって、
    前記1つ以上の状態量を目的変数とし、前記燃焼設備に設置された1つ以上の観測点において直接的に計測することが可能な1つ以上の観測量及び/又は前記1つ以上の観測量から演算によって求めることが可能な1つ以上の演算量を説明変数とした状態空間モデルを用いて、前記目的変数を推定することを特徴とする燃焼設備の状態量推定方法。
  2. 前記状態空間モデルを用いた前記目的変数の推定は、コンピュータのプロセッサによって、
    k−1番目の時刻における前記状態量とk番目の時刻における前記状態量との関係を示す状態方程式を前記コンピュータのメモリに記憶させるステップと、
    k番目の時刻における前記状態量とk番目の時刻における前記観測量及び/又は前記演算量との関係を示す観測方程式を前記メモリに記憶させるステップと、
    前記メモリから前記状態方程式を読み出し、k−1番目の時刻における前記状態量を前記状態方程式に適用してk番目の時刻における前記状態量の推定値を演算するステップと、
    前記メモリから前記観測方程式を読み出し、k番目の時刻における前記状態量の前記推定値を前記観測方程式に適用してk番目の時刻における前記観測量及び/又は前記演算量の予測値を演算するステップと、
    前記観測点において計測器を用いて前記観測量の実際の観測値を取得するステップと、
    前記観測量の前記予測値と前記観測値との差分を演算するステップと、
    k番目の時刻における前記状態量の前記推定値を、前記差分に基づいて補正するステップと、
    を実行することによって行われることを特徴とする請求項1に記載の燃焼設備の状態量推定方法。
  3. 前記観測量の前記実際の観測値はk+N番目の時刻において計測された値であり、前記差分はk+N番目の時刻における前記予測値と前記観測値との差分であることを特徴とする請求項2に記載の燃焼設備の状態量推定方法。
  4. 前記Nは、前記燃焼設備における前記状態量の時間的変化と前記観測量の時間的変化との相関関係に応じた時間差を表すことを特徴とする請求項3に記載の燃焼設備の状態量推定方法。
  5. 前記状態量は、前記被燃焼物の状態量、触媒の状態量、及び流動媒体の流動状態に対応する状態量のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の燃焼設備の状態量推定方法。
  6. 前記被燃焼物の状態量は、前記被燃焼物の低位発熱量、高位発熱量、水分含有量、可燃分含有量、灰分含有量、炭素含有量、水素含有量、窒素含有量、硫黄含有量、塩素含有量、水銀含有量、ごみ種別、及びごみ種別組成割合のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項5に記載の燃焼設備の状態量推定方法。
  7. 前記観測量及び前記演算量は、前記被燃焼物の重量、体積、密度、及び供給量、前記燃焼設備の内部温度、出口温度、内部圧力、供給空気量、供給水量、供給薬剤量、及び発生熱量、前記燃焼設備から排出される排ガスの流量、流速、密度、及び温度、前記排ガスに含まれる一酸化炭素濃度、二酸化炭素濃度、窒素酸化物濃度、硫黄酸化物濃度、塩化水素濃度、水分濃度、水銀濃度、ばいじん濃度、酸素濃度、及び窒素濃度、前記排ガスを冷却
    するボイラ設備の蒸気流量、蒸気圧力、蒸気温度、給水流量、及び保有水量、並びに前記排ガスに供給される薬剤量のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の燃焼設備の状態量推定方法。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の燃焼設備の状態量推定方法に従って推定された状態量に基づいて前記燃焼設備の燃焼制御を行うことを特徴とする燃焼設備の燃焼制御方法。
  9. 被燃焼物を燃焼させる燃焼設備の燃焼制御を行う燃焼制御装置であって、
    前記燃焼制御装置は、前記燃焼設備において直接的に計測することが困難な1つ以上の状態量を目的変数とし、前記燃焼設備に設置された1つ以上の観測点において直接的に計測することが可能な1つ以上の観測量及び/又は前記1つ以上の観測量から演算によって求めることが可能な1つ以上の演算量を説明変数とした状態空間モデルを用いて、前記状態量を推定し、前記推定された状態量に基づいて前記燃焼設備の燃焼制御を行うように構成され、
    前記燃焼制御装置は、プロセッサ及びメモリを備え、
    前記メモリは、k−1番目の時刻における前記状態量とk番目の時刻における前記状態量との関係を示す状態方程式と、k番目の時刻における前記状態量とk番目の時刻における前記観測量及び/又は前記演算量との関係を示す観測方程式とを記憶し、
    前記プロセッサは、前記状態空間モデルを用いた前記状態量の推定を行うために、
    前記メモリから前記状態方程式を読み出し、k−1番目の時刻における前記状態量を前記状態方程式に適用してk番目の時刻における前記状態量の推定値を演算するステップと、
    前記メモリから前記観測方程式を読み出し、k番目の時刻における前記状態量の前記推定値を前記観測方程式に適用してk番目の時刻における前記観測量及び/又は前記演算量の予測値を演算するステップと、
    前記観測点において計測器を用いて前記観測量の実際の観測値を取得するステップと、
    前記観測量の前記予測値と前記観測値との差分を演算するステップと、
    k番目の時刻における前記状態量の前記推定値を、前記差分に基づいて補正するステップと、
    を実行するように構成されることを特徴とする燃焼設備の燃焼制御装置。
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