JP2019211090A - 暖冷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷暖房の熱伝達の有効利用を図った構造を有する暖冷装置を提供する。【解決手段】暖冷装置1は、熱伝達パネル10と、熱伝達パネル10の下面に接触し、内径部に液体が流れるホース材20と、冷房又は暖房としてホース材20を介して温度管理された液体を循環させる熱源部2と、熱伝達パネル10が載置される下地部材40と熱伝達パネル10との間でホース材20からの冷気又は暖気を蓄える空間部S1に連通するダクト5と、ダクト5を介して冷気又は暖気を吸い込んで室内に吹き出す送風部4とを備えている。【選択図】図7

Description

本発明は、暖冷装置に係り、特に、温度管理された液体を利用して冷暖房を行う暖冷装置に関する。
可撓性流体導管を用いた熱伝達の例が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された可撓性流体導管は、架橋高密度ポリエチレンからなる可撓性チューブと、可撓性チューブの外面に可撓性接着剤層を介して固定された柔軟な熱伝導シースとを有する多層の管体を構成している。可撓性流体導管は、可撓性チューブを撓ませて熱伝導シースを変形させる圧縮固定によって剛体平面の熱伝導面に接触されている。熱伝導シースは、可撓性チューブの外面と熱伝導面との間の効率的な熱伝達を可能にしている。
米国特許出願公開第2015/0136361号明細書
本発明の目的は、冷暖房の熱伝達の有効利用を図った構造を有する暖冷装置を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために、熱伝達パネルと、前記熱伝達パネルの下面に接触し、内径部に液体が流れるホース材と、冷房又は暖房として前記ホース材を介して温度管理された前記液体を循環させる熱源部と、前記熱伝達パネルが載置される下地部材と前記熱伝達パネルとの間で前記ホース材からの冷気又は暖気を蓄える空間部に連通するダクトと、前記ダクトを介して前記冷気又は暖気を吸い込んで室内に吹き出す送風部と、を備えたことを特徴とする暖冷装置を提供する。
前記ホース材は、単層の弾性部材で環状に形成され、前記空間部に挟まれて前記ホース材の径方向に撓むことにより前記単層のホース材の外周面が前記熱伝達パネルに接触されていることが好ましい。
前記熱源部は、冷房専用、暖房専用、又は冷房及び暖房のいずれかに切り替え可能な冷暖房兼用の熱源部で構成とすることができる。
前記ダクトは、建築物の内壁及び/又は外壁に設けられていることが好ましい。
本発明によれば、冷暖房の熱伝達の有効利用を図ることができる構造を有する暖冷装置が得られる。
本発明の実施の形態に係る暖冷装置の一例を模式的に示す要部断面図である。 液体循環用のホース材の敷設の一例を説明する平面模式図である。 液体循環用のホース材を説明する図であって、(a)はホース材の一例を模式的に示す断面図、(b)はホース材の他の一例を模式的に示す断面図である。 暖冷装置の熱伝達パネルの一例を模式的に示す図であって、(a)は部分平面図、(b)は(a)のIVb−IVb線矢視断面拡大図である。 熱伝達パネルを説明する図であって、(a)は熱伝達パネルの一例を模式的に示す部分断面図、(b)は熱伝達パネルの他の一例を模式的に示す部分断面図であり、(c)は熱伝達パネルの更に他の一例を模式的に示す部分断面図である。 室内の間取りの一例を模式的に示す平面図である。 床及び壁の冷暖房の一例を模式的に示す要部断面図である。 壁冷暖房用の送風部の配置例を説明する平面模式図である。 (a)は図8のIXa線で囲んだ領域の要部拡大図であり、(b)は図8のIXb線で囲んだ領域の要部拡大図である。
本発明の暖冷装置に係る実施の形態について、以下に添付図面を参照して説明する。
(暖冷装置の全体構成)
図1及び図2において、暖冷装置1は、所定の温度に温度管理された液体を循環させる熱源部2を用いて冷房又は暖房を行う装置である。暖冷装置1は、熱源部2とともに、熱伝達パネル10と、熱伝達パネル10の下面に配置されるホース材20とを有している。
熱源部2は、建築物の屋内の環境に応じて、冷房専用、暖房専用あるいは冷暖房兼用として構成することができるものである。熱源部2としては、空調システムに用いられる一般的な熱源として、所望の温度の液体を生成する熱交換器、暖房運転又は冷房運転に切り替える切替弁等の各種機器が備えられる。液体としては、水、水溶液や油剤等が用いられる。
暖房の動作例として、室温の設定を例えば24°Cとすると、温度は、2°Cから3°C高い温度で違和感がないとされており、これらを考慮して、ホース材20内の液体温度を設定することができる。
一方、冷房の動作例としては、室温の設定を例えば28°Cとすると、温度は、2°Cから3°C低い温度で違和感がないとされている。冷房時にホース材20、熱伝達パネル10等に結露が生じない動作条件とすることが肝要である。これらを考慮して、ホース材20内の液体温度を設定することが好ましい。
暖冷装置1のホース材20は、熱源部2から供給される液体を循環ポンプ3により循環させる流路である。室内、床面、壁面や液体等の温度を検出する温度センサを設け、温度センサにより検知した温度データに基づいて熱源部2が制御されるようになっている。
(熱伝達パネルの構成)
図1、図2、図4(a)、及び図4(b)に示すように、熱伝達パネル10は、パネル板本体11と、パネル板本体11の表面に固定された上側金属板12及び裏面に固定された下側金属板13と、上側金属板12及び下側金属板13の間に挟まれた状態でパネル板本体11を貫通して装着された伝熱用の複数の金属部材14とを備えている。
パネル板本体11は、金属よりも熱伝導率が小さい、例えば、木質等のものである。本実施の形態に係るパネル板本体11の1枚の大きさは、約900mm×1800mm程度であり、パネル板本体11の板厚は、約12mm程度である。
パネル板本体11の上下面に固定された上側金属板12及び下側金属板13は、鉄系等の金属材料であって、例えば、表面に亜鉛メッキ加工を施したメッキ鋼板である。本実施の形態に係る亜鉛メッキ鋼板の板厚は、約1mm程度としているが、0.7〜2mmあるいは0.7〜1.2mmでもよい。上側金属板12及び下側金属板13のそれぞれは、パネル板本体11に、ねじ、釘、カシメ、接着等の適宜の固定手段により固定されている。なお、上側金属板12及び下側金属板13は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金等の他の金属であってもよい。
ここで、図5(a)、図5(b)、及び図5(c)を参照すると、これらの図には、熱伝達パネル10の一例が示されている。
図5(a)は、パネル板本体11の上面に上側金属板12をねじ15により締め付け固定した一例を示す。図5(b)は、パネル板本体11の上下面に上側金属板12及び下側金属板13をリベット16によりカシメ固定した一例を示し、図5(c)は、パネル板本体11の上下面に上側金属板12及び下側金属板13を伝熱用の金属部材14によりカシメ固定した一例を示している。
図1、図4(a)、及び図4(b)に示すように、パネル板本体11には、複数の貫通孔17がマトリックス状に形成されている。貫通孔17には、ホース材20からの熱を熱伝達パネル10の上下面に伝達する金属部材14が嵌入されている。金属部材14は、鉄系金属材料であって、例えば、丸鋼材(JIS−SS400等)を所定の長さで切断した丸棒材である。本実施の形態に係る丸棒材の径は、約φ30mm〜50mm程度である。市販の丸鋼材等は、汎用製品であり、価格が安く、低コストで熱伝達パネル10を製造することができる。
丸棒材の長さとしては、丸棒材の長さ方向の両端面のそれぞれが2枚の上側金属板12及び下側金属板13に当接する長さ寸法に設定されることが好ましい。これにより、丸棒材の長さ方向両端面とパネル板本体11の上下面とが当接して、熱伝導の効率が高く維持される。
なお、金属部材14は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金等の他の金属であってもよい。また、金属部材14は、パネル板本体11の板厚方向の所定長さに合わせて形成されたバルク金属でも構わない。バルク金属は、金属棒が切断されて形成されたものを除く金属であって、例えば、鍛造(鍛造品)、鋳造(鋳造品)、焼結(焼結品)、又はプレス(プレス品)等である。バルク金属を用いることで、熱伝達が大きくなり、伝熱効率に優れた熱伝達パネル10を構成することができる。
(熱伝達パネル及びホース材の設置構成)
図1及び図2に示すように、熱伝達パネル10の下面側には、所定の間隔Dを規定する複数のスペーサ30を介して下地部材40が配置されている。下地部材40は、熱伝達パネル受け部50の上面に敷設されている。熱伝達パネル10の上面には、フローリング材やカーペット材等の床材が敷設される。
スペーサ30は、根太等の支持材であり、例えば、約45mm×45mm程度の木の角材である。スペーサ30の上面には、ホース材20を受容可能な引き回し溝31が形成されている。
下地部材40は、パネル板本体11と同じ木質等の材料からなり、熱伝達パネル10を敷設するパネル板状に形成されている。下地部材40の上下面は、金属板を有していない。
熱伝達パネル受け部50は、木造(W造)、鉄骨造(S造)、鉄筋コンクリート造(RC造)、鉄筋鉄骨コンクリート造(SRC造)等における、基礎床部、土台部である。
熱源部2から供給される液体を循環ポンプ3で循環させるホース材20からの熱は、熱伝達パネル10の下側金属板13に伝達される。下側金属板13からの熱は、金属部材14によって熱伝達パネル10の上側金属板12に集められる。下側金属板13からの熱と金属部材14からの熱とが上側金属板12を介して床材の表面から供給される。このような構成により、ホース材20からの熱を効率的に床材に伝達させることができる。
図3(a)に示すように、ホース材20は、柔軟性及び弾力性を有し、耐熱性に優れた腐食しない一般的な単層のパイプ状に形成されている。図3(b)に示すように、ホース材20は、内部あるいは内径部に金属ワイヤ等の補強部材23を所定の間隔をもって埋め込んだ構成であってもよい。ホース材20内を流れる液体は、水、水溶液、油剤等であり、比熱が1を超える水溶液を用いてもよい。
ホース材20の外周面は、熱伝達パネル10の下側金属板13との接触面積を確保するために、平坦状に形成されることが好ましい。ホース材20は、扁平に撓んだ状態で熱伝達パネル10の下側金属板13との接触が維持される程度の弾性力を有する材質であれば、各種の弾性変形可能な材料を使用することができる。ホース材20は、−30°C〜150°Cの温度に耐えられる耐久性を有しており、例えば、シリコンゴムなどのゴム材料あるいは塩化ビニールなどの樹脂材料により形成される。
図示例では、ホース材20は、下地部材40の上面と熱伝達パネル10の下面との間で設定される所定の間隔D(例えば、45mm)に挟まれて設置されている。ホース材20は、下地部材40の上面と熱伝達パネル10の下面との間に形成された空間部S1内において径方向に撓んだ状態で、円弧部21と平坦部22とからなる断面が長円形状をなしている。ホース材20が径方向に撓んで形成された平坦部22が熱伝達パネル10の下面となる下側金属板13に面接触されている。
本実施の形態における単層のホース材20は、約70mm程度の径を有する円環形であるが、下地部材40の上面と熱伝達パネル10の下面との間に間隔Dを有する空間部S1内において、約45mm程度の短軸径を有する横長の扁平な形状に撓んだ状態で維持されている。
これにより、単層のホース材20における熱伝達の接触面となる外周面の接触面積を増大させることができる。空間部S1には、ホース材20からの冷気又は暖気を蓄えることができる。
図2に示すように、ホース材20は、下地部材40の上面両側部で交互にU字状に湾曲させながら蛇行して敷設される1本の長い単層パイプであり、熱伝達パネル10と下地部材40との間に所定の間隔Dを規定するスペーサ30に沿って直線状に引き回されるとともに、スペーサ30に形成された引き回し溝31に挿入して曲線状に引き回されている。
熱伝達パネル10と下地部材40との間に所定の間隔Dを規定するスペーサ30には、ホース材20を所定の曲げ半径で湾曲させてガイドするガイド部材60が設置されている。
ガイド部材60の材質は、ポリプロピレン樹脂等からなる。ガイド部材60は、スペーサ30の引き回し溝31を横切って配置される湾曲部60aと、スペーサ30の両側壁面を挟持するクリップ部60bとを有する弾性変形可能なクリップタイプの部材からなる。この構成により、ガイド部材60の湾曲部60aに沿ってホース材20の湾曲形状がガイドされるようになっている。
ガイド部材60は、ホース材20の設置場所に応じて適宜使用される。室内の間取りに応じてガイド部材60の種類を変えることが好ましく、湾曲曲率が異なるガイド部材61や円柱状のガイド部材62を設置することで、ホース材20の引き回し作業を容易に行うことができる。
(暖冷装置の施工手順)
次に、図1、図2、及び図6を参照しながら、本実施の形態に係る暖冷装置1の施工手順について説明する。なお、図6は、室内の間取りの一例を模式的に示す平面図である。
いま、基礎床部として熱伝達パネル受け部50が施工されている。先ず、熱伝達パネル受け部50の上面に下地部材40を敷設する。次に、下地部材40の上面に複数本のスペーサ30を所定の間隔で配置する。次に、各スペーサ30の上面に形成された引き回し溝31にガイド部材60を設置する。
次に、各スペーサ30の側面に沿ってホース材20を直線状に引き回すとともに、各スペーサ30の引き回し溝31にホース材20を挿入してガイド部材60に沿って曲線状に引き回す。その後、ホース材20の両端部を熱源部2のIN、OUTに接続する。
本実施の形態に係るホース材20は、シリコンゴムなどのゴム材料あるいは塩化ビニールなどの樹脂材料により、単層の円環状(パイプ状)に形成されている。したがって、上記の曲線状の引き回しにおいて、湾曲させながら蛇行して敷設することが容易である。これに対して、従来技術で示したような多層の管体では、湾曲させる際の制約が大きく、管体の引き回しの作業性が悪い。
次に、間取りに合わせてカットすることで所定の大きさを有する熱伝達パネル10を製作した後、各スペーサ30の上面に熱伝達パネル10を掛け渡すように配置する。下地部材40の上面と熱伝達パネル10の下面との間に形成された空間部S1内においてホース材20を径方向に撓んだ状態で、ホース材20を熱伝達パネル10の下面に接触させる。熱伝達パネル10をスペーサ30等に固定した後、熱伝達パネル10の上面にフローリング材等の床材を敷設する。
(壁冷暖房の全体構成)
上記のように構成された暖冷装置1としては、下地部材40の上面と熱伝達パネル10の下面との間でホース材20からの冷気又は暖気を蓄える空間部S1を利用して、室内の内壁70及び/又は外壁80の冷房又は暖房を行うようにすることもできる。
図7には、床及び壁の冷暖房の一例が模式的に示されている。図8には、壁冷暖房用の送風部4の配置例が模式的に示されている。図9(a)には、図8のIXa線で囲んだ領域が模式的に示されている。図9(b)には、図8のIXb線で囲んだ領域が模式的に示されている。
図7、図8、図9(a)、及び図9(b)に示すように、室内を一方側と他方側とに区分する内壁70の両面のそれぞれには、送風部4,4が設置されるとともに、外壁80の室内側には、送風部4が設置されている。送風部4は、塩化ビニール樹脂等のダクト5及び遠心式の送風ファン6等の各種機器を備えており、ダクト5を介して空間部S1内に敷設されたホース材20からの冷気又は暖気を吸い込んで吹き出す構成となっている。
ダクト5は、内壁70の両面に設置された各送風部4に共通する1本の管からなる。ダクト5の長手方向両端部には、空間部S1内の冷気又は暖気を吸い込む一対の吸込口5a,5aと吸込口5aからの冷気又は暖気を室内へ給気する一対の給気口5b,5bとが形成されている。各吸込口5aを空間部S1内に連通させるとともに、各給気口5bを室内に開放させた状態で、ダクト5が内壁70及び外壁80内に埋め込まれている。
送風ファン6は、通風口7aを有するファンケース7内に装着されたファンモータの回転軸線回りに回転するように支持されている。ホース材20からの冷気又は暖気は、送風ファン6の回転によって、ダクト5の吸込口5aから給気口5bを経てファンケース7内に吸い込まれる。その冷気又は暖気は、ファンケース7の通風口7aから室内の側方へ吹き出される。
図示例にあっては、ダクト5が内壁70の両面に設置された各送風部4に共通する1本の管により構成されているが、これに限定されるものではなく、ダクト5は、送風部4毎に別個に設けられてもよい。送風部4の配置位置や設置個数等に応じて、ダクト5の形状、構造や配置位置、並びにダクト5の吸込口5a及び給気口5bの形状、構造、配置位置や設置個数などを適宜に設定することができる。
図示例では、送風部4及びダクト5を内壁70及び外壁80に設けた構成としているが、図示例に限定されない。建築物の室内の環境に応じて、送風部4及びダクト5を内壁70及び外壁80の一方に設けた構成であってもよい。
(実施の形態の効果)
本実施の形態に係る暖冷装置1は、熱伝達パネル10と、熱伝達パネル10の下面に接触し、温度管理された液体が内径部に流れるホース材20と、ホース材20を介して液体を循環させる熱源部2と、下地部材40と熱伝達パネル10との間でホース材20からの冷気又は暖気を蓄える空間部S1に連通するダクト5と、ダクト5を介して冷気又は暖気を吸い込んで室内へ吹き出す送風部4とを備えている。
また、本実施の形態に係る暖冷装置1は、熱伝達パネル10の下面に対向配置された下地部材40の上面に敷設された液体循環用の単層のホース材20とを備えており、熱伝達パネル10の下側金属板13と下地部材40の上面との間に単層のホース材20が径方向に撓んだ状態で接触される所定の間隔Dを有している。
従来技術で示したような多層の管体では、湾曲させる際の制約が大きく、管体の引き回しの作業性が悪いが、本実施の形態に係るホース材20は、シリコンゴムなどのゴム材料あるいは塩化ビニールなどの樹脂材料により、単層の円環状(パイプ状)に形成されているので、曲線状の引き回しにおいて、湾曲させながら蛇行して敷設する作業性に優れる、という効果を有する。
本実施の形態に係る暖冷装置1は、熱源部2を冷房専用、暖房専用あるいは冷暖房兼用とすることにより、暖房装置、冷房装置、又は冷暖房装置として構成することが可能となる。
このような構成を有する暖冷装置1によれば、
(1)床の冷暖房を用いて壁の冷暖房が得られることから、床から壁までの冷暖房の作用を発揮させることができるようになり、室内全体を効率よく冷暖房することができる。室内全体を効率よく冷暖房することができるため、快適な室内環境を得ることができる。
(2)設置が容易で工事に手間がかからない。すなわち、基礎床部にホース材20を引き回し、その上から、熱伝達パネル10を間取りに合わせてカットして敷き詰める。このような構造、工法により、工事が容易であるという特長を備えている。
(3)耐震性に優れている。地震により揺れが生じた場合でも、熱伝達パネル10とホース材20は接しているだけの構造であるので、柔軟な構造として地震等の揺れや衝撃に強いという特長を備えている。
(4)住宅、マンション、オフィスビル、一般建物全般に好適に適用することが可能である。
また、以下のような効果も得られる。
(5)コストが抑えられ、設備費用を安くすることができる。
(6)ホコリが舞わず、乾燥もしない。
(7)低温やけどの心配がない。
(8)音がせず静かで、臭いもしない。
(9)室内等の温度を検出する温度センサで、熱交換器等をコントロールして快適な温度を保つことができる。
(10)熱しやすく冷めやすい液体を使い、ガス代も軽減できる(液体は人体に無害なものを使用する)。
(11)トイレ、廊下、洗面所等のエアコンでは暖めにくい場所も全てに冷暖房効果がある。
(12)どんな間取りでも対応できる。
(13)火災発生の危険性がない。
(14)メンテナンスの必要性が少なく、安く維持することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は、一例に過ぎず、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、これら新規な実施の形態およびその変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更等を行うことができる。また、これら実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない。さらに、これら実施の形態およびその変形例は、発明の範囲及び要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…暖冷装置、2…熱源部、3…循環ポンプ、4…送風部、5…ダクト、5a…吸込口、5b…給気口、6…送風ファン、7…ファンケース、7a…通風口、10…熱伝達パネル、11…パネル板本体、12…上側金属板、13…下側金属板、14…金属部材、15…ねじ、16…リベット、17…貫通孔、20…ホース材、21…円弧部、22…平坦部、23…補強部材、30…スペーサ、31…引き回し溝、40…下地部材、50…熱伝達パネル受け部、60,61,62…ガイド部材、60a…湾曲部、60b…クリップ部、70…内壁、80…外壁、D…間隔、S1…空間部
本発明は、上記目的を達成するために、熱伝達パネルと、前記熱伝達パネルの下面に接触し、内径部に液体が流れるホース材と、冷房又は暖房として前記ホース材を介して温度管理された前記液体を循環させる熱源部と、前記熱伝達パネルが載置される下地部材と前記熱伝達パネルとの間で前記ホース材からの冷気又は暖気を蓄える空間部に連通するダクトと、前記ダクトを介して前記冷気又は暖気を吸い込んで室内に吹き出す送風部と、を備え、前記熱伝達パネルは、パネル板本体と、前記パネル板本体の表面に固定される上側金属板及び裏面に固定される下側金属板と、前記上側及び下側金属板の間に挟まれ前記パネル板本体を貫通する貫通孔に装着される部材であって、前記パネル板本体の板厚方向に配置される金属部材とを備えたことを特徴とする暖冷装置を提供する。

Claims (4)

  1. 熱伝達パネルと、
    前記熱伝達パネルの下面に接触し、内径部に液体が流れるホース材と、
    冷房又は暖房として前記ホース材を介して温度管理された前記液体を循環させる熱源部と、
    前記熱伝達パネルが載置される下地部材と前記熱伝達パネルとの間で前記ホース材からの冷気又は暖気を蓄える空間部に連通するダクトと、
    前記ダクトを介して前記冷気又は暖気を吸い込んで室内に吹き出す送風部と、
    を備えたことを特徴とする暖冷装置。
  2. 前記ホース材は、単層の弾性部材で環状に形成され、前記空間部に挟まれて前記ホース材の径方向に撓むことにより前記単層のホース材の外周面が前記熱伝達パネルに接触されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の暖冷装置。
  3. 前記熱源部は、冷房専用、暖房専用、又は冷房及び暖房のいずれかに切り替え可能な冷暖房兼用の熱源部で構成された、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の暖冷装置。
  4. 前記ダクトは、建築物の内壁及び/又は外壁に設けられている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の暖冷装置。
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