JP2019210883A - リーク診断装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ポンプが不要なリーク診断装置を提供する。【解決手段】燃料タンク21は、燃料タンク21内を第1燃料貯留部31と第2燃料貯留部32とに区画するとともに鉛直方向下方の端部においては第1燃料貯留部31と第2燃料貯留部32とを連通する隔壁27を備えている。隔壁27には、第1燃料貯留部31から第2燃料貯留部32への方向のみの気体の流れを許容するチェックバルブ28が取り付けられている。燃料タンク21とキャニスタ51とを接続する第1蒸発燃料通路41は、第2燃料貯留部32に接続されている。リーク診断装置を構成する制御装置10は、封鎖弁42が閉弁された状態で第1燃料貯留部31の内圧を検出する検出部12を備えている。制御装置10は、車両の停止が継続されているときに検出部12によって検出した内圧の変化量が規定の閾値よりも大きい場合に、リークが生じていると判定する診断部11を備えている。【選択図】図1
Description
本発明は、車両の蒸発燃料処理装置に適用されるリーク診断装置に関する。
特許文献1には、燃料タンク内の蒸発燃料を捕集するキャニスタと、燃料タンクとキャニスタとを接続する蒸発燃料通路と、蒸発燃料通路の連通と遮断とを切り換える封鎖弁と、キャニスタを大気と連通させる大気通路と、大気通路に設けられている負圧ポンプと、を備える蒸発燃料処理装置が開示されている。そして、特許文献1には、封鎖弁を開弁した状態で負圧ポンプを作動させて燃料タンク内に負圧を導入した際に、燃料タンクの内圧の低下量が小さい場合に燃料タンクにリークが生じていると判定するリーク診断処理が開示されている。
特許文献1に開示されているリーク診断処理では、燃料タンクにリークが生じている場合の内圧変化を検出するために負圧ポンプを駆動させている。すなわち、リークを検出するためのポンプを必要としていた。
上記課題を解決するためのリーク診断装置は、車両に搭載される内燃機関の燃料を貯留する燃料タンクと、前記燃料タンク内の蒸発燃料を捕集するキャニスタと、前記燃料タンクと前記キャニスタとを接続する蒸発燃料通路と、前記蒸発燃料通路の連通と遮断とを切り換える封鎖弁と、を有する蒸発燃料処理装置におけるリーク診断装置であって、前記燃料タンクには、当該燃料タンク内を第1燃料貯留部と第2燃料貯留部とに区画するとともに鉛直方向下方の端部においては前記第1燃料貯留部と前記第2燃料貯留部とを連通する隔壁と、前記燃料タンクに貯留される燃料の液面よりも鉛直方向上方に位置するように前記隔壁に取り付けられており当該隔壁によって区画されている前記第1燃料貯留部から前記第2燃料貯留部への方向のみの気体の流れを許容するチェックバルブと、前記第1燃料貯留部の内圧を検出する圧力センサと、が設けられており、前記蒸発燃料通路は、前記第2燃料貯留部に接続されており、前記封鎖弁によって前記蒸発燃料通路が遮断された状態で前記圧力センサからの検出値に基づいて前記第1燃料貯留部の内圧を検出する検出部と、前記車両の停止が継続されているときに前記検出部によって検出した前記内圧の変化量が規定の閾値よりも大きい場合に、前記蒸発燃料処理装置における前記封鎖弁から前記燃料タンクまでの系内にリークが生じていると判定する診断部と、を備えることをその要旨とする。
上記構成では、燃料タンクは隔壁によって区画された第1及び第2燃料貯留部を備えている。さらに、隔壁にはチェックバルブが設けられている。チェックバルブの下流側に位置する第2燃料貯留部には蒸発燃料通路が接続されているため、車両が走行中であって封鎖弁が開弁しているときには、蒸発燃料処理装置の作用によって第2燃料貯留部内の空気が吸引される。これに伴い、チェックバルブを介して第1燃料貯留部から第2燃料貯留部に空気が流入する。すなわち、第1燃料貯留部内では、車両の走行中に空気の量が低下していく傾向がある。
また、車両の走行中は、車両の揺れや旋回に伴って燃料タンクに貯留されている燃料が偏る。そして、燃料が揺れて液面が波打つことがある。このとき、チェックバルブを介して第1燃料貯留部内の空気が第2燃料貯留部に流入することに伴って、燃料が第1燃料貯留部側に移動する。
すなわち、第1燃料貯留部内における燃料の液面よりも鉛直上方の空間の容積が減って、第2燃料貯留部内における燃料の液面よりも鉛直上方の空間の容積が増えることになるため、燃料の液面に高低差が生じ、第1燃料貯留部側の液面が第2燃料貯留部側の液面よりも高くなりやすい。
車両が停止して封鎖弁が閉弁すると、燃料タンクが密閉状態になる。ここで、仮に封鎖弁から燃料タンクまでの系内にリークが生じていない場合、封鎖弁によって蒸発燃料通路が遮断されている状態では液面の高低差が維持される。一方リークが生じている場合、封鎖弁によって蒸発燃料通路が遮断されている状態であっても第2燃料貯留部から空気が漏れる。これに伴って、燃料は液面の高低差を小さくするように燃料貯留部間を移動する。このとき、第1燃料貯留部では燃料の液面が低下するため、燃料の移動量に基づいて第1燃料貯留部の内圧が低下する。すなわち、第1燃料貯留部の内圧が低下した場合には、そのことに基づいてリークが生じていると判定することができる。
要するに、上記構成によれば、燃料の液面の高低差が小さくなることに伴う内圧の変化量に基づいて、リークを検出することができるようになる。したがって、リークを検出するためのポンプが不要になる。
以下、リーク診断装置の一実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。
図1には、リーク診断装置を構成する制御装置10を示している。制御装置10は、車両が備える蒸発燃料処理装置50に適用される。蒸発燃料処理装置50は、車両の内燃機関に燃料を供給する燃料供給装置20を構成する燃料タンク21内に発生した蒸発燃料を、内燃機関の吸気通路91に導入する。
図1には、リーク診断装置を構成する制御装置10を示している。制御装置10は、車両が備える蒸発燃料処理装置50に適用される。蒸発燃料処理装置50は、車両の内燃機関に燃料を供給する燃料供給装置20を構成する燃料タンク21内に発生した蒸発燃料を、内燃機関の吸気通路91に導入する。
蒸発燃料処理装置50は、キャニスタ51を備えている。キャニスタ51は、蒸発燃料を捕集する活性炭を備えている。燃料タンク21とキャニスタ51とは、燃料タンク21に接続されている第1蒸発燃料通路41と、キャニスタ51に接続されている第2蒸発燃料通路43と、によって接続されている。第1蒸発燃料通路41と第2蒸発燃料通路43との間には封鎖弁42が介在している。
封鎖弁42は、常閉型の電磁弁42Aと、リリーフ弁42Bと、によって構成されている。封鎖弁42は、電磁弁42A又はリリーフ弁42Bが開弁しているときに第1蒸発燃料通路41と第2蒸発燃料通路43とを連通する。電磁弁42Aは、制御装置10によって通電がデューティ制御されることによって開閉が切り換えられる。リリーフ弁42Bは、リリーフ弁42Bよりも燃料タンク21側の圧力、すなわち第1蒸発燃料通路41の内圧が規定の圧力範囲の上限値よりも高い場合、又は当該圧力範囲の下限値よりも低い場合に開弁する。規定の圧力範囲は、燃料タンク21を保護するために設定されている。すなわち、リリーフ弁42Bは、第1蒸発燃料通路41の内圧が過度に大きく変化しない限りは閉弁している。以下では、リリーフ弁42Bが閉弁している前提で説明を行う。
キャニスタ51は、内燃機関の吸気通路91に接続されるパージ通路52を備えている。パージ通路52は、吸気通路91のうちスロットルバルブよりも下流側に接続されている。パージ通路52には、パージ通路52の連通と遮断とを切り換えるパージ制御弁53が設けられている。キャニスタ51には、大気連通路54が接続されている。大気連通路54のうちキャニスタ51とは反対側の端部は、車両のインレットボックス61に接続されている。大気連通路54には、エアフィルター55が設けられている。
図1及び図2に示すように、燃料供給装置20は、内燃機関の燃料を貯留する燃料タンク21を備えている。燃料供給装置20は、燃料タンク21内の燃料を汲み上げるフィードポンプ22を備えている。フィードポンプ22によって汲み上げられた燃料は、燃料供給通路23に吐出されて図1に示されている内燃機関の燃料噴射弁92に供給される。
燃料タンク21には、給油用のインレットパイプ24が接続されている。インレットパイプ24の開口にはフューエルキャップ25が取り付けられている。図1に示すように、インレットパイプ24の開口側端部は、車両のインレットボックス61とフューエルリッド62とによって区画された空間に位置している。フューエルリッド62は、リッド開閉装置63によって開閉される。
図2に示すように、燃料タンク21には、隔壁27が設けられている。燃料タンク21内は、隔壁27によって第1燃料貯留部31と第2燃料貯留部32とに区画されている。隔壁27は、燃料タンク21の頂壁33から鉛直方向下方に向けて延設されている。図2には、燃料タンク21が車両に搭載される姿勢における鉛直方向上方及び下方を示す矢印を付している。鉛直方向において、隔壁27の長さは燃料タンク21内の空間よりも短い。すなわち、第1燃料貯留部31と第2燃料貯留部32とは、燃料タンク21内の鉛直方向下方の端部において連通している。
隔壁27には、チェックバルブ28が設けられている。チェックバルブ28は、燃料タンク21に貯留される燃料の液面よりも鉛直方向上方に位置するように取り付けられている。チェックバルブ28は、第1燃料貯留部31から第2燃料貯留部32への方向のみの気体の流れを許容する逆止弁である。チェックバルブ28は、第1燃料貯留部31内の圧力が第2燃料貯留部32内の圧力よりも規定圧力以上高いときに開弁する。
燃料タンク21の第1燃料貯留部31には、圧力センサ29が設けられている。
図1に示すように、制御装置10は、機能部として診断部11と検出部12と記憶部13とパージ制御部14とを備えている。
図1に示すように、制御装置10は、機能部として診断部11と検出部12と記憶部13とパージ制御部14とを備えている。
検出部12は、内燃機関が備える各種センサから制御装置10に入力される信号に基づいて、蒸発燃料処理装置50の制御に用いるパラメータを算出する。検出部12は、燃料タンク21の第1燃料貯留部31に設けられている圧力センサ29からの検出信号に基づいてタンク内圧Pを算出する。
また、検出部12は、車両が停止したことを検出すると、車両が停止してからの経過時間として車両停止時間Txの算出を開始する。検出部12は、例えば車速が規定車速以下になった場合に車両の停止を検出する。規定車速としては、「0km/h」を採用することができる。また、規定車速として「0km/h」よりも速い速度を採用してもよい。なお、車両停止時間Txの値は、車両の停止が継続されている間はカウントが継続される。車両が再度走行し始めた際には、車両停止時間Txがリセットされる。
パージ制御部14は、車両及び内燃機関の状態に基づいて、封鎖弁42とパージ制御弁53の開閉を制御する。
車両が走行中であり内燃機関が運転中であるとき、パージ制御部14は、蒸発燃料を吸気通路91に導入するパージ処理を実行する。パージ処理において、パージ制御部14は、内燃機関の機関負荷に基づいて目標パージ率を算出する。パージ制御部14は、吸入空気量と目標パージ率とに基づいてパージ通路52を介して吸気通路91に導入するパージ流量を制御する。具体的には、パージ流量に基づいてパージ制御弁53がデューティ制御される。さらにパージ処理では、タンク内圧Pとパージ流量とに基づいて封鎖弁42の電磁弁42Aがデューティ制御される。封鎖弁42は、タンク内圧Pを規定圧以下に維持するように間欠制御される。パージ処理の実行によって、キャニスタ51に捕集されている蒸発燃料及び燃料タンク21内の蒸発燃料が吸気通路91に導入される。
車両が走行中であり内燃機関が運転中であるとき、パージ制御部14は、蒸発燃料を吸気通路91に導入するパージ処理を実行する。パージ処理において、パージ制御部14は、内燃機関の機関負荷に基づいて目標パージ率を算出する。パージ制御部14は、吸入空気量と目標パージ率とに基づいてパージ通路52を介して吸気通路91に導入するパージ流量を制御する。具体的には、パージ流量に基づいてパージ制御弁53がデューティ制御される。さらにパージ処理では、タンク内圧Pとパージ流量とに基づいて封鎖弁42の電磁弁42Aがデューティ制御される。封鎖弁42は、タンク内圧Pを規定圧以下に維持するように間欠制御される。パージ処理の実行によって、キャニスタ51に捕集されている蒸発燃料及び燃料タンク21内の蒸発燃料が吸気通路91に導入される。
車両が駐車されているときには、パージ制御部14は、電磁弁42Aへの電力供給を停止して封鎖弁42を閉弁する。
車両に燃料を給油する際には、パージ制御部14は、電磁弁42Aを制御して封鎖弁42を開弁する。燃料タンク21とキャニスタ51とを連通させることによって、キャニスタ51で蒸発燃料を捕集する。
車両に燃料を給油する際には、パージ制御部14は、電磁弁42Aを制御して封鎖弁42を開弁する。燃料タンク21とキャニスタ51とを連通させることによって、キャニスタ51で蒸発燃料を捕集する。
診断部11は、蒸発燃料処理装置50における封鎖弁42から燃料タンク21までの系内にリークが生じているか否かを判定する診断処理を実行する。診断処理の詳細については後述する。
記憶部13には、タンク内圧P及び車両停止時間Tx等の検出部12によって算出された値や、診断処理において診断部11によって設定されるリークフラグの状態が記憶される。なお、リークフラグの初期状態はオフである。
図3を参照して、診断部11が実行する診断処理の処理ルーチンについて説明する。本処理ルーチンは、内燃機関の運転が停止されており、且つ車両の停止が継続されている期間中に繰り返し実行される。なお、車両が停止しているときであっても、燃料の給油が行われているときには診断処理の実行は禁止される。給油が行われているか否かは、フューエルリッド62の状態に基づいて判定することができる。フューエルリッド62が開状態にあるときには、診断部11は、燃料の給油中であると判定して診断処理の実行を禁止する。
本処理ルーチンの実行が開始されると、まず、ステップS101において、リークフラグがオフであるか否かが診断部11によって判定される。リークフラグは、当該診断処理によってリークが検出された際にオンにされるフラグであり、後述するステップS108の処理が実行されることによってオンにされる。
リークフラグがオンである場合(S101:NO)、本処理ルーチンは、終了される。一方、リークフラグがオフである場合(S101:YES)、処理がステップS102に移行される。
ステップS102では、車両停止時間Txが第1規定時間TTh1よりも長いか否かが診断部11によって判定される。車両が停止してからの経過時間が短い場合、車両の走行中に発生した燃料タンク21内の燃料の揺れが継続している場合がある。燃料が揺れていると圧力センサ29の検出値がばらつくことがある。第1規定時間TTh1は、車両が停止してから燃料タンク21内の燃料の揺れが収まるまでの時間として予め実験等によって算出された値が設定されている。すなわち、ステップS102では、車両が停止してから圧力センサ29の検出値が落ち着くための時間が経過したか否かが判定される。
車両停止時間Txが第1規定時間TTh1以下である場合(S102:NO)、本処理ルーチンが一旦終了される。一方、車両停止時間Txが第1規定時間TTh1よりも長い場合(S102:YES)、処理がステップS103に移行される。
ステップS103では、車両が停止してから現時点までの期間において一次内圧P1を測定済みであるか否かが診断部11によって判定される。診断部11は、記憶部13に一次内圧P1が記憶されている場合には一次内圧P1が測定済みであると判定する。
車両が停止してからの現時点までの期間において一次内圧P1が測定されていない場合(S103:NO)、処理がステップS104に移行される。ステップS104では、一次内圧P1が測定される。具体的には、検出部12によって現時点でのタンク内圧Pが算出される。当該タンク内圧Pが一次内圧P1として記憶部13に記憶される。このとき車両が停止しているため、封鎖弁42は閉弁されている。一次内圧P1は、封鎖弁42によって第1蒸発燃料通路41と第2蒸発燃料通路43とが遮断された状態で検出される。その後、本処理ルーチンが一旦終了される。なお、検出部12によって算出された一次内圧P1の値は、車両が停止している間は記憶部13に保持される。車両が再度走行し始めた際に一次内圧P1の値がリセットされる。
一方、一次内圧P1が測定済みである場合(S103:YES)、処理がステップS105に移行される。ステップS105では、車両停止時間Txが第2規定時間TTh2よりも長いか否かが診断部11によって判定される。第2規定時間TTh2は、検出可能な大きさのリークが発生していた場合に、タンク内圧Pの変化量(後述する変化量ΔP)が、リークを検出可能な大きさに増大するために必要な経過時間として、予め実験等によって算出された値が設定されている。車両停止時間Txが第2規定時間TTh2以下である場合(S105:NO)、本処理ルーチンが一旦終了される。
一方、車両停止時間Txが第2規定時間TTh2よりも長い場合(S105:YES)、処理がステップS106に移行される。ステップS106では、二次内圧P2が測定される。具体的には、検出部12によって現時点でのタンク内圧Pが算出される。当該タンク内圧Pが二次内圧P2として記憶部13に記憶される。このとき車両が停止しているため、封鎖弁42は閉弁されている。二次内圧P2は、封鎖弁42によって第1蒸発燃料通路41と第2蒸発燃料通路43とが遮断された状態で検出される。その後、処理がステップS107に移行される。なお、検出部12によって算出された二次内圧P2の値は、車両が停止している間は記憶部13に保持される。車両が再度走行し始めた際に二次内圧P2の値がリセットされる。
ステップS107では、変化量ΔPが規定の閾値PThよりも大きいか否かが診断部11によって判定される。変化量ΔPは、二次内圧P2から一次内圧P1を減算した値の絶対値として検出部12によって算出される。すなわち、変化量ΔPは、車両の停止が継続されているときにおけるタンク内圧Pの変化量として算出される。閾値PThは、変化量ΔPが閾値PTh以上である場合にリークしていると判定するための値として、予め実験等によって算出された値が設定されている。
変化量ΔPが閾値PTh以下である場合(S107:NO)、リークが発生していないと判定されて、本処理ルーチンが一旦終了される。一方、変化量ΔPが閾値PThよりも大きい場合(S107:YES)、リークが発生していると判定されて、処理がステップS108に移行される。
ステップS108では、診断部11によってリークフラグがオンにセットされる。その後、本処理ルーチンが終了される。
本実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態の燃料タンク21は、図1及び図2に示したように、隔壁27によって区画された第1及び第2燃料貯留部31,32を備えている。さらに、隔壁27にはチェックバルブ28が設けられている。チェックバルブ28の下流側に位置する第2燃料貯留部32には第1蒸発燃料通路41が接続されているため、車両が走行中であって封鎖弁42が開弁しているときには、蒸発燃料処理装置50の作用によって第2燃料貯留部32内の空気が吸引される。これに伴い、チェックバルブ28を介して第1燃料貯留部31から第2燃料貯留部32に空気が流入する。すなわち、第1燃料貯留部31内では、車両の走行中に空気の量が低下していく傾向がある。
また、車両の走行中は、車両の揺れや旋回に伴って燃料タンク21に貯留されている燃料が偏る。そして、燃料が揺れて液面が波打つことがある。このとき、チェックバルブ28を介して第1燃料貯留部31内の空気が第2燃料貯留部32に流入することに伴って、燃料が第1燃料貯留部31側に移動する。
すなわち、第1燃料貯留部31内における燃料の液面よりも鉛直上方の空間の容積が減って、第2燃料貯留部32内における燃料の液面よりも鉛直上方の空間の容積が増えることになるため、燃料タンク21内において燃料の液面に高低差が生じる。これによって図2に示すように、第1燃料貯留部31側の液面である第1液面LL1が第2燃料貯留部32側の液面である第2液面LL2よりも高くなる。
車両が停止して封鎖弁42が閉弁すると、燃料タンク21が密閉状態になる。ここで、仮に封鎖弁42から燃料タンク21までの系内にリークが生じていない場合、封鎖弁42によって第1蒸発燃料通路41及び第2蒸発燃料通路43が遮断されている状態では第1液面LL1と第2液面LL2との高低差が維持される。一方リークが生じている場合、封鎖弁42によって第1蒸発燃料通路41及び第2蒸発燃料通路43が遮断されている状態であっても第2燃料貯留部32から空気が漏れる。これに伴って、燃料は液面の高低差を小さくするように第1燃料貯留部31から第2燃料貯留部32に移動する。このとき、第1燃料貯留部31では燃料の液面が低下するため、燃料の移動量に基づいて第1燃料貯留部の内圧が低下する。すなわち、車両の停止が継続されているときにタンク内圧Pが低下した場合には、そのことに基づいてリークが生じていると判定することができる。
図4の(a)には、リークが生じている場合のタンク内圧Pの変化を示している。なお、図4におけるタイミングt0は、車両が停止したタイミングを示している。図4の(b)に示すように、検出部12によってタイミングt0から車両停止時間Txのカウントが開始される。車両停止時間Txは、タイミングt1において第1規定時間TTh1に達している。車両停止時間Txは、タイミングt2において第2規定時間TTh2に達している。
図3を参照して説明した制御装置10の診断部11が実行する診断処理によれば、タイミングt1において車両停止時間Txが第1規定時間TTh1よりも長くなったとき、一次内圧P1の測定が実施される(S104)。これによって、タンク内圧Pのばらつきが収束したタイミングt1におけるタンク内圧Pの値が一次内圧P1として記憶される。
そして、タイミングt2において車両停止時間Txが第2規定時間TTh2よりも長くなったとき、二次内圧P2の測定が実施される(S106)。これによって、タイミングt2におけるタンク内圧Pの値が二次内圧P2として記憶される。
一次内圧P1及び二次内圧P2が測定されると、変化量ΔPが算出される。すなわち、タイミングt1からタイミングt2の期間におけるタンク内圧Pの変化量が算出される。そして、変化量ΔPが閾値PThよりも大きいことに基づいて、リークの発生を検出することができる(S107)。
以上のように、本実施形態のリーク診断装置によれば、燃料の液面の高低差が小さくなることに伴うタンク内圧Pの変化量ΔPに基づいて、リークを検出することができるようになる。したがって、リークを検出するためのポンプが不要になる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・制御装置10は、リークフラグがオンであるときに、警告灯等の報知装置を通じてリークの検出を報知してもよい。
・制御装置10は、リークフラグがオンであるときに、警告灯等の報知装置を通じてリークの検出を報知してもよい。
・上記実施形態では、車両停止時間Txが第2規定時間TTh2よりも長くなった場合に二次内圧P2を測定するようにしている。これに替えて、一次内圧P1の測定を実施した時点からの経過時間に基づいて、当該経過時間が第3規定時間よりも長くなった場合に二次内圧P2を測定してもよい。第3規定時間は、検出可能な大きさのリークが発生していた場合に、変化量ΔPが、リークを検出可能な大きさに増大するために必要な経過時間として設定することが好ましい。
・隔壁27のチェックバルブ28よりも鉛直方向下方の部分、例えば隔壁27の鉛直方向下方の端縁近傍に、第1燃料貯留部31と第2燃料貯留部32とを連通させる連通孔を形成してもよい。このような連通孔が隔壁27に形成されているのであれば、隔壁27の鉛直方向下方の端縁が燃料タンク21の底に接していてもよい。
・上記実施形態では、燃料タンク21内を第1燃料貯留部31と第2燃料貯留部32とに区画しているが、燃料タンク21内を三つ以上の燃料貯留部に区画してもよい。燃料貯留部が三つ以上設けられている場合であっても、チェックバルブ28の流れ方向において隔壁27よりも上流側の空間に圧力センサ29が設けられており、チェックバルブ28の流れ方向において隔壁27よりも下流側の空間に第1蒸発燃料通路41が接続されていれば、上記実施形態と同様に、燃料の液面の高低差が小さくなることに伴うタンク内圧Pの変化量ΔPに基づいて、リークを検出することができる。
10…制御装置、11…診断部、12…検出部、13…記憶部、14…パージ制御部、20…燃料供給装置、21…燃料タンク、22…フィードポンプ、23…燃料供給通路、24…インレットパイプ、25…フューエルキャップ、27…隔壁、28…チェックバルブ、29…圧力センサ、31…第1燃料貯留部、32…第2燃料貯留部、33…頂壁、41…第1蒸発燃料通路、42…封鎖弁、42A…電磁弁、42B…リリーフ弁、43…第2蒸発燃料通路、50…蒸発燃料処理装置、51…キャニスタ、52…パージ通路、53…パージ制御弁、54…大気連通路、55…エアフィルター、61…インレットボックス、62…フューエルリッド、63…リッド開閉装置、91…吸気通路、92…燃料噴射弁。
Claims (1)
- 車両に搭載される内燃機関の燃料を貯留する燃料タンクと、前記燃料タンク内の蒸発燃料を捕集するキャニスタと、前記燃料タンクと前記キャニスタとを接続する蒸発燃料通路と、前記蒸発燃料通路の連通と遮断とを切り換える封鎖弁と、を有する蒸発燃料処理装置におけるリーク診断装置であって、
前記燃料タンクには、当該燃料タンク内を第1燃料貯留部と第2燃料貯留部とに区画するとともに鉛直方向下方の端部においては前記第1燃料貯留部と前記第2燃料貯留部とを連通する隔壁と、前記燃料タンクに貯留される燃料の液面よりも鉛直方向上方に位置するように前記隔壁に取り付けられており当該隔壁によって区画されている前記第1燃料貯留部から前記第2燃料貯留部への方向のみの気体の流れを許容するチェックバルブと、前記第1燃料貯留部の内圧を検出する圧力センサと、が設けられており、
前記蒸発燃料通路は、前記第2燃料貯留部に接続されており、
前記封鎖弁によって前記蒸発燃料通路が遮断された状態で前記圧力センサからの検出値に基づいて前記第1燃料貯留部の内圧を検出する検出部と、前記車両の停止が継続されているときに前記検出部によって検出した前記内圧の変化量が規定の閾値よりも大きい場合に、前記蒸発燃料処理装置における前記封鎖弁から前記燃料タンクまでの系内にリークが生じていると判定する診断部と、を備えるリーク診断装置。
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2018
- 2018-06-06 JP JP2018108594A patent/JP2019210883A/ja active Pending
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