JP2019210851A - 内燃機関のオイル除去装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コーキング異常の検出を精度良く行う。【解決手段】内燃機関1のオイル除去装置は、吸気通路3に設けられたターボチャージャ14のコンプレッサ14Cと、コンプレッサの上流側に接続されたブローバイガス通路25およびEGR通路61と、EGR通路に設けられたEGRバルブ63と、コンプレッサ入口温度および入口圧力を検出する入口温センサ47および入口圧センサ48と、検出されたコンプレッサ入口温度および入口圧力に基づいて、コンプレッサ内部へのオイル付着に起因するコーキング異常が発生したか否かを判定し、この判定結果に応じて、付着オイルを除去すべくEGRバルブを開弁するか、またはEGRバルブを閉弁するように構成された制御ユニット100とを備える。入口温センサおよび入口圧センサは、吸気通路におけるブローバイガス通路およびEGR通路の接続位置よりも下流側に配置されている。【選択図】図1

Description

本開示は内燃機関のオイル除去装置に係り、特に、ターボチャージャのコンプレッサにコーキング異常が発生した場合に、このコーキング異常の原因となっている、コンプレッサ内部に付着したオイルを除去するための装置に関する。
ピストンとシリンダの隙間からクランクケース内に漏出したブローバイガスを吸気通路に環流させるブローバイガス環流装置が公知である。また、ターボチャージャのコンプレッサを吸気通路に備えたターボ過給式内燃機関も公知である。
特開2013−170539号公報 特開2006−274961号公報 特開2007−239658号公報 特開2002−21625号公報 特開2007−162530号公報
吸気通路におけるコンプレッサの上流側の位置に、ブローバイガスを環流させるブローバイガス通路が接続されることがある。この場合、ブローバイガスに混入したオイルも吸気通路に環流され、このオイルがコンプレッサ内部に付着する。この付着オイルに起因して、コンプレッサにコーキング異常が発生することがある。
コーキング異常が発生した場合、これを速やかに検出して対処することが望まれる。そのため、コンプレッサの上流側に排気ガスの一部であるEGRガスを環流させ、このEGRガスの熱で付着オイルを焼却除去することが考えられる。
一方、コーキング異常の検出は精度良く行われることが望まれる。不必要なオイル除去操作を回避するためである。
そこで本開示は、かかる事情に鑑みて創案され、その目的は、コーキング異常の検出を精度良く行うことができる内燃機関のオイル除去装置を提供することにある。
本開示の一の態様によれば、
吸気通路に設けられたターボチャージャのコンプレッサと、
前記コンプレッサの上流側の前記吸気通路に接続されたブローバイガス通路と、
前記コンプレッサの上流側の前記吸気通路に接続されたEGR通路と、
前記EGR通路に設けられたEGRバルブと、
前記コンプレッサの入口部における吸気の温度および圧力であるコンプレッサ入口温度およびコンプレッサ入口圧力をそれぞれ検出する入口温センサおよび入口圧センサと、
検出されたコンプレッサ入口温度およびコンプレッサ入口圧力に基づいて、前記コンプレッサ内部へのオイル付着に起因するコーキング異常が発生したか否かを判定し、この判定結果に応じて、付着オイルを除去すべく前記EGRバルブを開弁するか、または前記EGRバルブを閉弁するように構成された制御ユニットと、
を備え、
前記入口温センサおよび前記入口圧センサは、それぞれ、前記吸気通路における前記ブローバイガス通路および前記EGR通路の接続位置よりも下流側に配置されている
ことを特徴とする内燃機関のオイル除去装置が提供される。
好ましくは、前記EGR通路の入口端は、前記ターボチャージャのタービンより上流側の排気通路に接続されている。
好ましくは、前記EGR通路の入口端は、前記ターボチャージャのタービンより下流側の排気通路に接続されている。
好ましくは、前記オイル除去装置は、前記ターボチャージャのタービンより下流側の排気通路に設けられ、排気ガスに含まれる粒子状物質を捕集するメインフィルタをさらに備え、
前記EGR通路の入口端は、前記メインフィルタより下流側の前記排気通路に接続されている。
好ましくは、前記オイル除去装置は、前記EGR通路に設けられ、EGRガスに含まれる粒子状物質を捕集するEGRフィルタをさらに備える。
好ましくは、前記制御ユニットは、前記EGRフィルタの粒子状物質捕集量が所定値以上に達したときにEGRフィルタ再生制御を実行する。
本開示によれば、コーキング異常の検出を精度良く行うことができる。
第1実施形態の構成を示す概略図である。 走行距離とコンプレッサ効率との関係を定めたマップを示す。 制御のルーチンを示すフローチャートである。 第2実施形態の構成を示す概略図である。 第3実施形態の構成を示す概略図である。 第2EGR制御のルーチンを示すフローチャートである。 第4実施形態の構成を示す概略図である。 EGRフィルタ再生制御のルーチンを示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本開示の実施形態を説明する。なお本開示は以下の実施形態に限定されない点に留意されたい。
[第1実施形態]
図1は、本開示の第1実施形態の構成を示す概略図である。内燃機関(エンジン)1は、車両(図示せず)に搭載された多気筒の圧縮着火式内燃機関すなわちディーゼルエンジンである。車両はトラック等の大型車両である。しかしながら、車両および内燃機関の種類、形式、用途等に特に限定はなく、例えば車両は乗用車等の小型車両であってもよいし、エンジンは火花点火式内燃機関すなわちガソリンエンジンであってもよい。図示例は直列4気筒エンジンを示すが、エンジンのシリンダ配置形式、気筒数等も任意である。
エンジン1は、エンジン本体2と、エンジン本体2に接続された吸気通路3および排気通路4と、ターボチャージャ14と、燃料噴射装置5とを備える。エンジン本体2は、シリンダヘッド、シリンダブロック、クランクケース等の構造部品と、その内部に収容されたピストン、クランクシャフト、バルブ等の可動部品とを含む。
燃料噴射装置5は、コモンレール式燃料噴射装置であり、各気筒に設けられた燃料噴射弁すなわちインジェクタ7と、インジェクタ7に接続されたコモンレール8とを備える。インジェクタ7は、シリンダ9内すなわち燃焼室内に燃料を直接噴射する。コモンレール8は、インジェクタ7から噴射される高圧燃料を貯留する。
吸気通路3は、エンジン本体2(特にシリンダヘッド)に接続された吸気マニホールド10と、吸気マニホールド10の上流端に接続された吸気管11とにより主に画成される。吸気マニホールド10は、吸気管11から送られてきた吸気を各気筒の吸気ポートに分配供給する。吸気管11には、上流側から順に、エアクリーナ12、エアフローメータ13、ターボチャージャ14のコンプレッサ14C、インタークーラ15、および電子制御式の吸気スロットルバルブ16が設けられる。エアフローメータ13は、エンジン1の単位時間当たりの吸入空気量(吸気流量)を検出するためのセンサである。
排気通路4は、エンジン本体2(特にシリンダヘッド)に接続された排気マニホールド20と、排気マニホールド20の下流側に接続された排気管21とにより主に画成される。排気マニホールド20は、各気筒の排気ポートから送られてきた排気ガスを集合させる。排気管21、もしくは排気マニホールド20と排気管21の間には、ターボチャージャ14のタービン14Tが設けられる。タービン14Tより下流側の排気管21には排気浄化用の後処理部材(図示せず)が設けられる。後処理部材は、上流側から順に、酸化触媒、メインフィルタ(DPFという)、選択還元型NOx触媒(SCRという)およびアンモニア酸化触媒の計四つが設けられる。なお後処理部材の数、配置、種類等は変更可能である。
ターボチャージャ14は、可変容量型ターボチャージャからなる。タービン入口におけるノズル開度を可変とするノズル開度可変機構28が設けられ、このノズル開度可変機構28がノズルアクチュエータ29により作動される。ノズル開度可変機構28は、ノズルを開閉する複数の可動ノズルベーンを有し、この可動ノズルベーンが同時に開閉されることでノズル開度が増減される。
エンジン1はEGR(排気再循環:Exhaust Gas Recirculation)装置を備える。ここで本実施形態では、NOx低減用の通常のEGR装置30と、後述するオイル除去用のEGR装置60との計2種類のEGR装置が備えられる。よって両者を区別するため、以下、前者のEGR装置30を第1EGR装置と称し、後者のEGR装置60を第2EGR装置と称す。
第1EGR装置30は、排気通路4内(特に排気マニホールド20内)の排気ガスの一部を吸気通路3内(特に吸気マニホールド10内)に還流させるための第1EGR通路31と、第1EGR通路31を流れる排気ガス、すなわち第1EGRガスを冷却する第1EGRクーラ32と、第1EGRガスの流量を調節するための第1EGRバルブ33とを備える。第1EGR通路31の上流端ないし入口端は、タービン14Tより上流側の排気通路4に接続され、第1EGR通路31の下流端ないし出口端は、コンプレッサ14Cより下流側の吸気通路3に接続され、所謂高圧EGRの構成がなされている。
第2EGR装置60は、排気通路4内の排気ガスの一部を吸気通路3内に還流させるための第2EGR通路61と、第2EGR通路61を流れる排気ガスすなわち第2EGRガスの流量を調節するための第2EGRバルブ63とを備える。第2EGR装置60では、第2EGRガスの熱をオイルの焼却除去に利用するため、EGRクーラは設けられていない。
第2EGR通路61の上流端ないし入口端は、タービン14Tより上流側の排気通路4に接続され、本実施形態では排気マニホールド20に接続されている。第2EGR通路61の下流端ないし出口端は、コンプレッサ14Cより上流側の吸気通路3に接続されている。第2EGR通路61は、比較的高圧の排気マニホールド20内から排気ガスを取り出し、比較的低圧であるコンプレッサ上流側の吸気通路3に排気ガスを環流させるようになっている。
第2EGRバルブ63は、基本的に、オイル除去時に開弁(例えば全開)されて第2EGRガスの通過を許容し、オイル除去時以外は閉弁(全閉)されて第2EGRガスの通過を禁止する。
またエンジン1は、ブローバイガス環流装置23をも備える。ブローバイガス環流装置23は、エンジン本体2内(特にクランクケース内)のブローバイガスを導入すると共にそのブローバイガスからオイルを分離するオイルセパレータ24と、入口端がオイルセパレータ24に接続され、出口端が吸気通路3に接続されたブローバイガス通路25とを備える。ブローバイガス通路25は、オイルセパレータ24でオイルが分離された後のブローバイガスを吸気通路3に環流させる。ブローバイガス通路25の出口端は、コンプレッサ14Cの上流側の吸気通路3に接続されている。これによりブローバイガスはコンプレッサ14Cの上流側に環流される。ブローバイガス環流装置23は、ブローバイガス通路25の出口端付近の吸気圧力に応じて開閉する周知のPCV(Positive Crankcase Ventilation)バルブを備えてもよい。
ブローバイガス通路25の出口端と第2EGR通路61の出口端とは、互いに接近した状態で、コンプレッサ14Cに比較的近い吸気通路3の位置に接続されている。本実施形態では、ブローバイガス通路25の出口端の方が第2EGR通路61の出口端より吸気通路上流側に位置されているが、逆であってもよい。なおこれら出口端はエアフローメータ13よりも吸気通路下流側に配置されている。
また本実施形態においては、制御ユニット、回路要素(circuitry)もしくはコントローラをなす電子制御ユニット(以下「ECU」と称す)100が設けられる。ECU100は、エンジン全体の制御を司るもので、CPU、ROM、RAM、入出力ポートおよび記憶装置等を含む。ECU100は、インジェクタ7、吸気スロットルバルブ16、第1EGRバルブ33、第2EGRバルブ63、ノズルアクチュエータ29を制御するように構成され、プログラムされている。
ECU100には種々のセンサ類が接続されている。このセンサ類に関して、上述のエアフローメータ13の他、エンジンの回転速度(rpm)を検出するための回転速度センサ40、アクセル開度を検出するためのアクセル開度センサ41が設けられる。
また、コンプレッサ14Cの入口部における吸気の温度および圧力(以下、コンプレッサ入口温度およびコンプレッサ入口圧力という)を検出するための入口温センサ47および入口圧センサ48と、コンプレッサ14Cの出口部における吸気の温度および圧力(以下、コンプレッサ出口温度およびコンプレッサ出口圧力という)を検出するための出口温センサ49および出口圧センサ50と、大気圧を検出するための大気圧センサ51と、車両の走行距離を検出するための走行距離計52とが設けられる。
本実施形態では、それぞれ別体の入口温センサ47および入口圧センサ48を設けているが、共通かつ単一のセンサボディに両センサを一体的に設けてもよい。出口温センサ49および出口圧センサ50についても同様である。
本実施形態で特徴的なのは、入口温センサ47および入口圧センサ48が、それぞれ、吸気通路3におけるブローバイガス通路25および第2EGR通路61の接続位置よりも下流側に配置されている点である。すなわち、入口温センサ47および入口圧センサ48は、ブローバイガス通路25の出口端が吸気通路3に接続する接続位置よりも吸気通路下流側で、且つ、第2EGR通路61の出口端が吸気通路3に接続する接続位置よりも吸気通路下流側に配置されている。
また、吸気スロットルバルブ16の下流側の位置における吸気圧すなわちブースト圧を検出するためのブースト圧センサ53が設けられる。ブースト圧は、実際にシリンダ9内に吸入される吸気の圧力である。
さて、このエンジン1においては、吸気通路3におけるコンプレッサ14Cの上流側の位置に、ブローバイガス通路25の出口端が接続されている。こうすると、ブローバイガスに混入されオイルセパレータ24で分離しきれなかったミスト状のオイルが、ブローバイガスと共に吸気通路3内に環流される。
この環流されたオイルに起因して、コンプレッサ14Cにコーキング異常が発生することがある。すなわち、コンプレッサ14Cの上流側ではオイルがまだ常温程度の低温であり、比較的低粘度の液体である。しかしながら、このオイルが混入した吸気がコンプレッサ14Cで圧縮され、昇温、昇圧されると、その吸気に含まれていたオイルも高温(160〜170℃程度)に加熱され、比較的高粘度の液体に変性する。すると、この高粘度オイルがコンプレッサホイールとコンプレッサハウジングの摺動部に付着し、摺動抵抗を増大させる。また高粘度オイルが、コンプレッサホイールの下流側のコンプレッサ出口通路に付着し、これを部分的に閉塞する。このように、高粘度オイルがコンプレッサ内部の様々な箇所に付着することをコーキングといい、コーキングによって引き起こされるコンプレッサ14Cの異常をコーキング異常という。
コーキング異常が発生すると、コンプレッサ14Cの本来の性能が発揮できなくなるため、コーキング異常は可能な限り速やかに検出して対処することが望まれる。
そこで本実施形態では、コーキング異常が発生したか否かを判定する診断ステップと、診断ステップによってコーキング異常が発生したと判定したとき、すなわちコーキング異常を検出したとき、コンプレッサ内部に付着した高粘度オイルを除去する除去ステップとを、ECU100によって実行する。
まず始めに、診断ステップについて説明する。ECU100は、入口温センサ47および入口圧センサ48によってそれぞれ検出されたコンプレッサ入口温度およびコンプレッサ入口圧力に基づいてコンプレッサ効率を算出し、算出されたコンプレッサ効率に基づいてコーキング異常が発生したか否かを判定する。特に本実施形態では、エンジン1の運転時間とコンプレッサ効率の低下度合いとの関係に着目してコーキング異常を検出できるようにした。
コンプレッサ14Cの効率すなわちコンプレッサ効率は、エンジン1の新品時からの累積的な運転時間が長期化するほど、自然劣化により低下する。従ってエンジン1の運転時間とコンプレッサ効率との間には一定の相関性がある。
一方、コーキング異常が発生すると、エンジン1の運転時間に見合ったコンプレッサ効率の値よりも、実際のコンプレッサ効率の値が低下する。そこで、ECU100は、エンジン1の運転時間とコンプレッサ効率とに基づいて、コーキング異常が発生したか否かを判定するように構成されている。
この場合、エンジン1の運転時間の代わりに、その相関値を用いることが可能であるし、そうする方が便利な場合もある。本実施形態では、運転時間の代わりに、その相関値である車両の走行距離を用いる。こうすることで、運転時間を別途計測しなくて済むし、車両に通常装備されている走行距離計52の検出値を利用できるので、装置の簡素化等に有利である。なお相関値としては他にも、インジェクタ7の燃料噴射量の積算値である積算燃料噴射量、またはエアフローメータ13で検出された吸入空気量の積算値である積算吸入空気量等を用いることが可能である。
ECU100は、次式に従ってコンプレッサ14Cの実際のコンプレッサ効率ηa(%)を計算する。
Figure 2019210851
ここで、T1cは入口温センサ47により検出されたコンプレッサ入口温度、P1cは入口圧センサ48により検出されたコンプレッサ入口圧力、T2cは出口温センサ49により検出されたコンプレッサ出口温度、P2cは出口圧センサ50により検出されたコンプレッサ出口圧力、P0は大気圧センサ51により検出された大気圧である。
他方、ECU100は、走行距離Lとコンプレッサ効率ηmとの関係を予め記憶し、この関係を用いてコーキング異常が発生したか否かを判定する。ここでのコンプレッサ効率ηmは、コーキング異常が発生していない健全な状態でのコンプレッサ効率であり、予め実機試験等を通じて得られた値である。
具体的にはECU100は、図2に実線で示すような、走行距離Lとコンプレッサ効率ηmとの関係を定めたマップを予め記憶しており、このマップを用いてコーキング異常が発生したか否かを判定する。以下便宜上、関係もしくはマップ上のコンプレッサ効率ηmを推定コンプレッサ効率という。図示するように、推定コンプレッサ効率ηmは、走行距離Lが長くなる程、自然劣化により低下する傾向にある。
ECU100は、図2に示すように、走行距離計52により検出された実際の走行距離L(例えばL1)に対応した推定コンプレッサ効率ηm(例えばηm1)をマップから取得する。また、実際のコンプレッサ効率ηa(破線で示す。例えばηa1)を前式から算出する。そしてECU100は、推定コンプレッサ効率ηmと実際のコンプレッサ効率ηaとの差Δη(=ηm−ηa)を算出し、差Δηを所定のしきい値Δηsと比較する。
ECU100は、差Δηがしきい値Δηs以下の場合(Δη≦Δηs)には、コーキング異常が発生してないと判定する。他方、ECU100は、差Δηがしきい値Δηsより大きい場合(Δη>Δηs)には、コーキング異常が発生したと判定する。これにより、コーキング異常が発生した場合にこれを速やかに検出することが可能である。しきい値Δηsは上述の通り、コーキング異常が発生した場合と発生していない場合との境界を規定する差Δηの値として設定される。より詳細には、しきい値Δηsは、同一の走行距離Lにおいて実際のコンプレッサ効率ηaが推定コンプレッサ効率ηmより低下した際の低下量の最大許容値として設定されている。
ECU100は、コーキング異常が発生したと判定した場合、前述の除去ステップに移行する。なおコーキング異常の原因としては、オイルセパレータ24やPCVバルブの故障等が考えられる。
除去ステップにおいて、ECU100は、第2EGRバルブ63を開弁する。すると高温の第2EGRガスがコンプレッサ14Cより上流側の吸気通路3内に供給され、コンプレッサ14Cの内部に供給される。この第2EGRガスの熱によって、コンプレッサ内部に付着していた高粘度オイルが焼却除去され、あるいは焼き切られる。これにより、コーキング異常の原因となっている付着オイルを速やかに除去し、コーキング異常を解消することができる。
この除去ステップを開始すると、付着オイルが次第に除去されていき、図2にL1以降で示すように、実際のコンプレッサ効率ηaが次第に上昇していく。ECU100は、例えば差Δηがしきい値Δηs以下(Δη≦Δηs)になったとき、コーキング異常が解消したとみなして、第2EGRバルブ63を閉弁し、除去ステップを終了する。
因みにECU100は、ブースト圧センサ53により検出された実際のブースト圧が、エンジン運転状態(例えばエンジン回転速度と目標燃料噴射量)に応じて定まる目標ブースト圧に近づくよう、ノズルアクチュエータ29をフィードバック制御する。これによりノズル開度可変機構28、ノズル開度ひいてはブースト圧がフィードバック制御され、実際のブースト圧が目標ブースト圧に近づけられる。
コーキング異常が発生した場合、それが発生していない場合よりも、コンプレッサ効率が低下し、同一のノズル開度に制御したとしても実際のブースト圧が低下する。そのため、実際のブースト圧を目標ブースト圧に接近させるべく、ノズル開度はより少ない値に制御され、これによりエンジン背圧が上昇する。するとポンプ損失が増加し、燃費が悪化する。
本実施形態によれば、コーキング異常が発生した場合、これを早期に検出して解消できるので、コーキング異常により燃費が悪化した状態で車両が走行され続けるのを抑制できる。
ところで、前式に従って実際のコンプレッサ効率ηaを計算する際、計算精度を高めるためには、コンプレッサ入口温度T1cおよびコンプレッサ入口圧力P1cとして、実際にコンプレッサ14Cに流入する吸気の温度および圧力を用いることが重要である。一方、吸気にはブローバイガスが混合され、第2EGRバルブ63の開弁時には第2EGRガスも混合される。これらガスの混合前と混合後とで吸気の温度および圧力が変化し、混合後の吸気がコンプレッサ14Cに流入される。従って、実際のコンプレッサ効率ηaを精度良く計算するためには、混合後の吸気の温度および圧力を検出することが望ましい。
本実施形態では、入口温センサ47および入口圧センサ48を、ブローバイガス通路25および第2EGR通路61の接続位置よりも下流側の吸気通路3に配置したので、混合後の吸気の温度および圧力を検出することができる。よって、それら検出値を用いて、実際のコンプレッサ効率ηaを精度良く計算でき、コーキング異常が発生したか否かを精度良く判定することができる。
ひいては、コーキング異常の検出を精度良く行うことができ、不必要な除去ステップの実行(すなわち第2EGRバルブ63の開弁)を回避することができる。また、コーキング異常の解消も正確に判断することが可能となり、除去ステップの終了(すなわち第2EGRバルブ63の閉弁)を正確なタイミングで行うことができる。
また本実施形態では、第2EGR通路61の入口端をタービン14Tより上流側の排気通路4に接続したため、比較的高温の排気ガスを取り出してコンプレッサ14Cに供給でき、オイル除去を効率良く行うことができる。またオイル除去を行う頻度も低減できるため、エンジンへの性能影響を抑制できる。
次に、図3を参照して、本実施形態の制御のルーチンを説明する。図示するルーチンはECU100により所定の演算周期τ毎に繰り返し実行される。
演算周期τは、時間単位で設定することもできるが、本実施形態では図2のマップと整合させて、走行距離単位で設定している。演算周期τは例えば1kmであり、ECU100は実際の走行距離Lがτ=1km増加する度にルーチンを実行する。
ステップS101において、ECU100は、対応する各センサにより検出された実際のコンプレッサ入口温度T1c、コンプレッサ入口圧力P1c、コンプレッサ出口温度T2c、コンプレッサ出口圧力P2c、大気圧P0、走行距離Lの値を取得する。
次にステップS102において、ECU100は、前式から実際のコンプレッサ効率ηaを算出する。
ステップS103において、ECU100は、図2のマップから、走行距離Lの値に対応した推定コンプレッサ効率ηmの値を算出する。
ステップS104において、ECU100は、推定コンプレッサ効率ηmと実際のコンプレッサ効率ηaとの差Δη(=ηm−ηa)を算出する。
ステップS105において、ECU100は、差Δηを所定のしきい値Δηsと比較する。具体的にはECU100は、差Δηがしきい値Δηsより大きいか否かを判断する。
差Δηがしきい値Δηs以下の場合(Δη≦Δηs)、ECU100は、コーキング異常が発生してないと実質的に判定し、ステップS107に進んで第2EGRバルブ63を閉弁し、ルーチンを終了する。
他方、差Δηがしきい値Δηsより大きい場合(Δη>Δηs)、ECU100は、コーキング異常が発生したと実質的に判定し、ステップS106に進んで第2EGRバルブ63を開弁し、ルーチンを終了する。
第2EGRバルブ63を開弁することにより、除去ステップが開始または実行され、コンプレッサ内部に付着した高粘度オイルが第2EGRガスの熱で焼却除去される。
この第2EGRバルブ開弁後の次回以降の演算時期において、差Δηがしきい値Δηs以下に減少した場合(ステップS105:NO)、ECU100は、コーキング異常が解消したと実質的に判定し、ステップS107に進んで第2EGRバルブ63を閉弁し、除去ステップを終了する。
なお、除去ステップを開始する差Δηのしきい値と、終了する差Δηのしきい値との間で、差ないしヒステリシスを設けてもよい。すなわち、差Δηがしきい値Δηs1より大きくなった時点で第2EGRバルブ63の開弁を開始する一方、その後、差Δηがしきい値Δηs1より小さいしきい値Δηs2以下に減少した時、第2EGRバルブ63を閉弁してもよい。
[第2実施形態]
次に、本発明の他の実施形態を説明する。なお第1実施形態と同様の部分については図中同一符号を付して説明を割愛し、以下、第1実施形態との相違点を主に説明する。
図4に示す第2実施形態において、第2EGR通路61の入口端は、タービン14Tより下流側の排気通路4に接続されている。吸気通路3における第2EGR通路61の出口端の接続位置は同じである。これにより第2EGR通路61は、比較的低圧であるタービン下流側の排気ガスを取り出し、コンプレッサ上流側の吸気通路3に環流させるようになっている。
本実施形態によっても、第2EGRガスの熱で付着オイルを除去することができ、第1実施形態と同様の利点を提供することができる。
また本実施形態は、第1実施形態に比べ第2EGRガスが低温、低圧なため、第2EGRバルブ63へのストレスが減少し、第2EGRバルブ63として低廉な構造のものを採用できるようになる。
[第3実施形態]
図5に示す第3実施形態においては、タービン14Tの下流側の排気通路4に設けられた前述の酸化触媒26およびDPF27が図示されている。酸化触媒26は、排気ガス中の未燃成分(炭化水素HCおよび一酸化炭素CO)を酸化して浄化すると共に、このときの反応熱で排気ガスを加熱昇温し、また排気中のNOをNO2に酸化する機能を有する。DPF27は、所謂連続再生式の触媒付きDPFであり、排気中に含まれる粒子状物質(PM(Particulate Matter)という)を捕集すると共に、捕集したPMを連続的に燃焼除去する。
DPF27の前後の差圧を検出する差圧センサ34が設けられ、ECU100は、差圧センサ34により検出された差圧に基づきDPF27のPM捕集量を推定する。なおPM捕集量は、差圧以外の他のパラメータ、例えばエンジン運転時間、車両の走行距離L、燃料噴射量積算値等に基づいて推定することもできる。
推定されたPM捕集量が所定の上限値を超えたとき、その捕集PMを燃焼除去してDPF27のPM捕集能を回復させる周知のDPF再生制御が行われる。この際、ECU100は、酸化触媒26の上流側に設けられた排気インジェクタ35から排気通路43内に燃料を噴射させる。すると、噴射燃料が酸化触媒26により酸化燃焼され、高温の排気ガスがDPF27に供給され、DPF27が再生される。なお、排気インジェクタ35により燃料を噴射する代わりに、筒内インジェクタ7によりポスト噴射等を行ってもよい。
第2EGR通路61の入口端は、DPF27より下流側の排気通路4に接続されている。こうすると、DPF27によりPMが除去された後の排気ガスを第2EGRガスとして取り出し、吸気通路3およびコンプレッサ14Cに供給できるので、PMによる吸気通路3およびコンプレッサ14Cの閉塞や汚損を抑制できる。
また、DPF再生制御の実行時には、DPF27を通過した通常より高温の排気ガスを、第2EGR通路61を通じて吸気通路3に環流させることができる。そこで本実施形態ではECU100が、必要に応じて、DPF再生制御の実行中に第2EGRバルブ63を開弁する。こうするとDPF再生制御の機会を利用して、高温の第2EGRガスをコンプレッサ14Cに供給し、付着オイルの除去を効率よく行うことができる。
但し、第2EGRガスの温度があまりに高すぎると、エンジンの燃焼室に供給される吸気の温度が過剰に高くなってしまい、充填効率の悪化やエンジンの損傷といった不具合を発生させる虞がある。
そこで本実施形態では、出口温センサ49により検出されたコンプレッサ出口温度T2cが所定の上限温度を超えた場合、ECU100は、DPF再生制御の実行中であっても、第2EGRバルブ63を閉弁する。上限温度は、かかる不具合が生じないようなコンプレッサ出口温度T2cの最高温度として予め設定され、ECU100に記憶されている。
これにより、燃焼室に供給される吸気の温度が過剰に高くなるような場合には、第2EGRバルブ63を閉弁して第2EGRを停止することができ、かかる不具合の発生を未然に阻止できる。
図6には、こうしたDPF再生制御の機会を利用して行う第2EGR制御のルーチンを示す。このルーチンもECU100により所定の演算周期τ’毎に繰り返し実行される。なおこの演算周期τ’は、図3のルーチンの演算周期τと異なってもよく、時間周期であってもよい。また図6のルーチンを実行する条件を別途定め、この実行条件が満たされたときに限って図6のルーチンを実行してもよい。
ステップS201において、ECU100は、DPF再生制御の実行中か否かを判断する。実行中でない場合はルーチンを終了し、実行中である場合はステップS202に進む。
ステップS202において、ECU100は、出口温センサ49により検出されたコンプレッサ出口温度T2cが所定の上限温度T2cH以下か否かを判断する。イエスの場合、ステップS203で第2EGRバルブ63を開弁してルーチンを終了し、ノーの場合、ステップS204で第2EGRバルブ63を閉弁してルーチンを終了する。
なお、ここで述べたコンプレッサ出口温度T2cに基づく第2EGRバルブ63の開閉ロジックは、第1実施形態および第2実施形態に適用することもできる。
[第4実施形態]
図7に示す第4実施形態においても、タービン14Tの下流側の排気通路4に設けられた酸化触媒26、DPF27、差圧センサ34および排気インジェクタ35が図示されている。DPF再生制御が行われる点も前記同様である。
但し、第2EGR通路61の入口端は、タービン14Tより下流側で且つDPF27より上流側の排気通路4に接続され、より詳しくは、酸化触媒26より下流側で且つDPF27より上流側の排気通路4に接続されている。
また、第2EGR通路61には、第2EGRガスに含まれるPMを捕集するEGRフィルタ64と、EGRフィルタ64の前後の差圧を検出する第2差圧センサ65とが設けられる。EGRフィルタ64は、DPF27と同じ構造だがより小さいサイズを有する。本実施形態では、第2EGRガス流れ方向において第2EGRバルブ63がEGRフィルタ64より上流側に配置されている。これにより、第2EGRバルブ63の閉弁時にEGRフィルタ64が排気ガスに曝されなくなり、EGRフィルタ64の汚損防止の点で有利である。しかしながら、汚損を許容するのであれば配置は逆でもよい。
本実施形態の場合、第2EGRバルブ63の開弁時、DPF27によりPMが除去される前の排気ガスが第2EGRガスとして第2EGR通路61に流入する。しかし、この第2EGRガスに含まれるPMをEGRフィルタ64により捕集することができるので、第3実施形態と同様、PMによる吸気通路3およびコンプレッサ14Cの閉塞や汚損を抑制できる。
一方、EGRフィルタ64も使用するにつれPMが徐々に堆積し、やがてそのPM捕集量が限界となる。こうなった場合、捕集PMを燃焼除去してEGRフィルタ64のPM捕集能を回復させるEGRフィルタ再生(もしくはEGRフィルタ再生制御)を実行する必要がある。
そのための一つの方法として、前述のDPF再生制御の実行中に第2EGRバルブ63を開弁し、DPF再生と同時に(ついでに)EGRフィルタ再生を実行する方法がある。こうすると、酸化触媒26により昇温された高温の排気ガスがDPF27とEGRフィルタ64の両方に供給され、両方を再生できる。
この場合、第2差圧センサ65の検出差圧に基づき推定されたEGRフィルタ64のPM捕集量が、所定の上限値を超えたときに限って、第2EGRバルブ63を開弁するのが好ましい。しかしながら、EGRフィルタ64のPM捕集量とは無関係に、DPF再生制御中は常に第2EGRバルブ63を開弁し、EGRフィルタ再生を実行することも可能である。このときには第2差圧センサ65を省略できる。
この方法は、DPF再生を主とし、EGRフィルタ再生を副とする考え方である。これに対し、別の方法として、DPF27のPM捕集量とは無関係に、EGRフィルタ64のPM捕集量のみに基づいてEGRフィルタ再生を実行する方法もある。これはEGRフィルタ再生を主、DPF再生を副とする考え方である。
この別法において、ECU100は、第2差圧センサ65により検出された第2差圧に基づきEGRフィルタ64のPM捕集量を推定する。そして推定されたPM捕集量が所定の上限値を超えたとき、ECU100は、排気インジェクタ35をオンして排気通路43内に燃料を噴射させると共に、第2EGRバルブ63を開弁する。すると、酸化触媒26により昇温された高温の排気ガスがEGRフィルタ64に供給され、EGRフィルタ64を再生できる。このとき、高温の排気ガスがDPF27にも供給されるため、DPF27も同時に再生されるが、これは主目的ではない。
その後、推定されたEGRフィルタ64のPM捕集量が所定の下限値を下回ったとき、ECU100は、排気インジェクタ35をオフして排気通路43内への燃料噴射を停止すると共に、第2EGRバルブ63を閉弁する。こうして、DPF再生制御とは別個独立してEGRフィルタ再生制御が実行される。
図8には、この別法に関するEGRフィルタ再生制御のルーチンを示す。このルーチンもECU100により所定の演算周期τ’毎に繰り返し実行される。
ステップS301において、ECU100は、EGRフィルタ再生が開始されたことを示すフラグFがオン(1)か否かを判断する。フラグFの初期状態はオフ(0)である。オンである場合ステップS302に進み、オンでない場合、すなわちオフである場合、ステップS304に進む。
ステップS302において、ECU100は、第2差圧に基づき推定されたEGRフィルタ64のPM捕集量Mが所定の上限値Mhを超えたか否かを判断する。超えてない場合はルーチンを終了し、超えた場合はステップS303に進む。
ステップS303において、ECU100はフラグFをオンする。そしてステップS304で、出口温センサ49により検出されたコンプレッサ出口温度T2cが所定の上限温度T2cH以下か否かを判断する。
イエスの場合、ステップS305で排気インジェクタ35をオンし、ステップS306で第2EGRバルブ63を開弁し、ステップS307に進む。
他方、ノーの場合には、ステップS311で排気インジェクタ35をオフし、ステップS312で第2EGRバルブ63を閉弁し、ステップS307に進む。この場合、EGRフィルタ再生は実質的に中断状態となる。
ステップS307において、ECU100は、推定されたEGRフィルタ64のPM捕集量Mが所定の下限値Mlを下回ったか否かを判断する。下回ってない場合はルーチンを終了し、下回った場合はステップS308に進む。
ステップS308において、ECU100は排気インジェクタ35をオフする。そしてECU100は、ステップS309で第2EGRバルブ63を閉弁し、ステップS310でフラグFをオフし、すなわちEGRフィルタ再生を終了して、ルーチンを終える。
このルーチンによれば、PM捕集量Mが上限値Mhを超える前はフラグFがオフであるため、ステップS301:ノー、S302:ノーというルートを繰り返す。やがてPM捕集量Mが上限値Mhを超えると、ステップS302:イエスとなり、ステップS303でフラグFがオンされ、ステップS304でコンプレッサ出口温度T2cが上限温度T2cHと比較される。
次回以降は、フラグFがオンであるため、ステップS301からステップS304に直接進む。
2c≦T2cHならステップS305,S306へと進み、EGRフィルタ再生が実質的に実行される。しかし、T2c>T2cHであると、ステップS311,S312と進んで、EGRフィルタ再生は実質的に中断される。すなわち、EGRフィルタ再生の開始後、吸気温度が上昇してT2c>T2cHとなる場合がある。この場合、ステップS311,S312に進んでEGRフィルタ再生を中断し、充填効率の悪化やエンジンの損傷といった不具合を阻止する。
暫くのうちはステップS307がノーなので、EGRフィルタ再生が継続的に実行される。そしてやがてステップS307がイエスとなると、ステップS308,S309,S310と進んでEGRフィルタ再生が終了される。
なお、以上の説明で理解されるように、本実施形態の第2EGR通路61、第2EGRバルブ63が、それぞれ特許請求の範囲にいうEGR通路、EGRバルブに相当する。
以上、本開示の実施形態を詳細に述べたが、本開示は以下のような他の実施形態も可能である。
(1)例えば、EGRフィルタ64を第1実施形態(図1)、第2実施形態(図4)または第3実施形態(図5)の第2EGR通路61に適用してもよい。EGRフィルタ再生についても同様である。
(2)しきい値Δηsの値を、エンジン運転時間またはその相関値、例えば走行距離Lに応じて変えることが可能である。図2に示すように、推定コンプレッサ効率ηmは、走行距離Lの増加に応じて自然劣化により低下する。よって、走行距離Lの増加に応じてしきい値Δηsの値を減少させることにより、推定コンプレッサ効率ηmに対するしきい値Δηsの割合を、推定コンプレッサ効率ηmの低下に合わせて一定に保つことができる。これにより、自然劣化による効率低下をより一層加味してコーキング異常発生有無をより適切に判断できる。
(3)実際のコンプレッサ効率ηaは、必ずしも前式から算出する必要はなく、他の方法で算出することも可能である。
(4)推定コンプレッサ効率ηmと実際のコンプレッサ効率ηaとの比を所定のしきい値と比較してコーキング異常が発生したか否かを判定してもよい。
本開示の実施形態は前述の実施形態のみに限らず、特許請求の範囲によって規定される本開示の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が本開示に含まれる。従って本開示は、限定的に解釈されるべきではなく、本開示の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
1 内燃機関(エンジン)
3 吸気通路
14 ターボチャージャ
14C コンプレッサ
14T タービン
25 ブローバイガス通路
27 メインフィルタ(DPF)
47 入口温センサ
48 入口圧センサ
61 第2EGR通路
63 第2EGRバルブ
64 EGRフィルタ
100 電子制御ユニット(ECU)

Claims (6)

  1. 吸気通路に設けられたターボチャージャのコンプレッサと、
    前記コンプレッサの上流側の前記吸気通路に接続されたブローバイガス通路と、
    前記コンプレッサの上流側の前記吸気通路に接続されたEGR通路と、
    前記EGR通路に設けられたEGRバルブと、
    前記コンプレッサの入口部における吸気の温度および圧力であるコンプレッサ入口温度およびコンプレッサ入口圧力をそれぞれ検出する入口温センサおよび入口圧センサと、
    検出されたコンプレッサ入口温度およびコンプレッサ入口圧力に基づいて、前記コンプレッサ内部へのオイル付着に起因するコーキング異常が発生したか否かを判定し、この判定結果に応じて、付着オイルを除去すべく前記EGRバルブを開弁するか、または前記EGRバルブを閉弁するように構成された制御ユニットと、
    を備え、
    前記入口温センサおよび前記入口圧センサは、それぞれ、前記吸気通路における前記ブローバイガス通路および前記EGR通路の接続位置よりも下流側に配置されている
    ことを特徴とする内燃機関のオイル除去装置。
  2. 前記EGR通路の入口端は、前記ターボチャージャのタービンより上流側の排気通路に接続されている
    請求項1に記載の内燃機関のオイル除去装置。
  3. 前記EGR通路の入口端は、前記ターボチャージャのタービンより下流側の排気通路に接続されている
    請求項1に記載の内燃機関のオイル除去装置。
  4. 前記ターボチャージャのタービンより下流側の排気通路に設けられ、排気ガスに含まれる粒子状物質を捕集するメインフィルタをさらに備え、
    前記EGR通路の入口端は、前記メインフィルタより下流側の前記排気通路に接続されている
    請求項1に記載の内燃機関のオイル除去装置。
  5. 前記EGR通路に設けられ、EGRガスに含まれる粒子状物質を捕集するEGRフィルタをさらに備える
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関のオイル除去装置。
  6. 前記制御ユニットは、前記EGRフィルタの粒子状物質捕集量が所定値以上に達したときにEGRフィルタ再生制御を実行する
    請求項5に記載の内燃機関のオイル除去装置。
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