JP2019210536A - フィンを有する薄板部材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】フィン高さに対するフィン幅のアスペクト比が高いフィンを有する薄板部材の製造方法を提供する。【解決手段】金属粉体と樹脂板20を交互積層した圧粉体1を製造し、次いで、この圧粉体1を脱脂して樹脂板20が焼失された脱脂体2を得た後、この脱脂体2を焼結して焼結体2である素材を得た後、この素材の薄板部分の根元を折り曲げ加工してフィン11を形成するものであって、脱脂により樹脂板20が消失して形成されたスリットに治具を差し込んで、フィン11となる部分を主部12に対して直角になるように起こすことによりフィン11を形成する。【選択図】図1
Description
本発明は、例えば、ICパッケージに装填されるヒートスプレッダやヒートシンク等の、フィンを有する薄板部材の製造方法に関する。
近年の半導体においては、ICの高集積化、多様化が求められており、ICチップを搭載するICパッケージも、小型化、高容量化、薄型化、多ピン化などの高機能化がめざましい勢いで進展している。このような高機能化に伴い、ICパッケージの発熱量も増加の一途をたどる傾向にあり、例えば、数Wの発熱量のICパッケージではヒートスプレッダ等の放熱板を装填したものが増加しており、10Wを超えるような発熱量のICパッケージではさらにヒートシンク等の放熱板を装填したものが増加している。
例えば、上記ヒートスプレッダは、一般に、一辺25〜45mm、厚さ0.5〜1.0mm程度の正方形状の薄板であり、ICが搭載された基板上に組み込まれ、樹脂がモールドされて上記ICパッケージが構成される。このICパッケージの状態で、ヒートスプレッダは、放熱のため表面が露出させられており、その表面あるいは樹脂に埋まる裏面に放熱効果あるいは吸熱効果を高めるためのフィンが形成されているものがある。また、フィンが、樹脂に埋まる裏面に形成されているものもある。さらに、樹脂から剥離しないように、その樹脂が充填される複数の孔が形成されていることもある。このようなヒートスプレッダは、従来、熱伝導性の高い銅やアルミニウム等の金属板を打ち抜き、絞り、圧延等の塑性加工によって製造されている。また、上記ヒートシンクはヒートスプレッダの放熱性をさらに高めるためヒートスプレッダを搭載したICパッケージ上に積載して使用され、熱伝導性の高いアルミニウム等の金属板の曲げ、押し出し、打ち抜き等の塑性加工によって製造されており、特にフィン高さが比較的高い場合には、そのフィンを切削加工により削りだして形成していた。
また、薄板状の主部と、この主部から突出する肉盛り部とを有する圧粉体を製造し、次いで、この圧粉体を焼結して焼結体である素材を得た後、この素材を再圧し、かつこの再圧時に前記肉盛り部を圧縮加工して前記フィンを形成していた(特許文献1)。
ところで、前述したように、近年ではICパッケージの発熱量増加の傾向が進んでおり、これに伴ってヒートスプレッダの放熱効果の向上が自ずと望まれるところである。そのためには、前記フィンを多くしたり長くしたりする対策がなされてはいるが、フィンを多くしたり長くしたりするには、上記塑性加工では難しく、また、切削加工を行うとコストがかかるといった問題があった。
また、薄板状の主部と、この主部から突出する肉盛り部とを有する圧粉体を製造し、次いで、この圧粉体を焼結して焼結体である素材を得た後、この素材を再圧し、かつこの再圧時に前記肉盛り部を圧縮加工して前記フィンを形成する対策もなされてはいるが、フィン高さに対するフィン幅のアスペクト比を高くできないといった問題があった。
したがって、本発明は、ヒートスプレッダやヒートシンク等の、フィンを有する薄板部材において放熱効果のさらなる向上が図られ、フィンを有する薄板部材の製造方法であって、フィンを多くしたり長くしたりして、フィン高さに対するフィン幅のアスペクト比を向上させたフィンを有するようにした薄板部材の製造方法の提供を目的としている
本発明のフィンを有する薄板部材の製造方法は、金属粉体と樹脂板を交互積層した圧粉体を製造し、次いで、この圧粉体を脱脂して樹脂板が焼失された脱脂体を得た後、この脱脂体を焼結して焼結体である素材を得た後、この素材の薄板部分の根元を折り曲げ加工して前記フィンを形成することを特徴としている。この発明では、フィンは、圧縮加工されて形成されるので、主部と同等の密度すなわち熱伝導性が確保され、その結果、全体として放熱効果の高い薄板部材を得ることができる。また、フィン高さに対するフィン幅のアスペクト比を高くすることが容易であるので、放熱性の高い薄板部材を得ることができる。
金属粉体は、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、銅、タングステン、モリブデン、銅−タングステン及び銅−モリブデンの少なくとも一つを含んでもよい。樹脂板は、パラフィンワックス、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂及びポリエステル樹脂の少なくとも一つによって形成されてもよい。
圧粉体を製造する工程は、金型内に金属粉体を充填する工程と、金型内壁のスリットに樹脂板を挿入することで樹脂板を並べる工程と、樹脂板と樹脂板の隙間に金属粉体を充填する工程と、金型を締めて圧粉体を成形する工程とを含んでもよい。樹脂板を並べる工程は、樹脂板の間隔が等しくなるように並べてもよい。
フィンを形成する工程は、脱脂により樹脂板が消失して形成されたスリットに治具を差し込んで、フィンとなる部分を主部に対して直角になるように起こしてもよい。
一実施形態によれば、フィン高さに対するフィン幅のアスペクト比を向上させることができ、ひいてはフィンを放熱性能に優れる薄板部材を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態について説明するが、以下の例示によって本発明は限定されない。
一実施形態による薄板部材は、フィンを有する薄板部材の製造方法であって、金属粉体と樹脂板を交互積層した圧粉体を製造し、次いで、この圧粉体を脱脂して樹脂板が焼失された脱脂体を得た後、この脱脂体を焼結して焼結体である素材を得た後、この素材の薄板部分の根元を折り曲げ加工して前記フィンを形成することを特徴とする。これによれば、放熱性能に優れる薄板部材を提供することができる。
[金属粉体]
金属粉体は、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、銅、タングステン、モリブデン、銅−タングステン、銅−モリブデン等の金属材料によって形成することができる。なかでも、発熱体からの伝熱性に優れることから、アルミニウム、アルミニウム合金、銅が好ましい。
金属粉体は、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、銅、タングステン、モリブデン、銅−タングステン、銅−モリブデン等の金属材料によって形成することができる。なかでも、発熱体からの伝熱性に優れることから、アルミニウム、アルミニウム合金、銅が好ましい。
[樹脂板]
樹脂板は、パラフィンワックス、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂などによって成形することができる。
樹脂板は、パラフィンワックス、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂などによって成形することができる。
本発明の実施例を用いてさらに詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
図1は、金属粉体と樹脂板を交互積層した圧粉体を示している。金型内に薄板状の主部12に相当する金属粉体を充填する。次いで、金型内に複数の樹脂板を樹脂板の間隔が等しくなるように並べる。金型内壁にスリットが設けられており、スリットに樹脂板を挿入することで、樹脂板の間隔が等しくなる。次いで、樹脂板と樹脂板の隙間に金属粉体を充填する。金型を締め、金属粉体が塑性変形して、金属粉体と金属粉体の隙間すなわち気孔率が所望の気孔率になるようにすることで圧粉体を成形する。
図2は、脱脂体または焼結体を示している。圧粉体を金型から取り出し、高温炉で樹脂板の成分が焼失する温度以上で圧粉体を脱脂し、樹脂板を焼失する。次いで、金属粉体が焼結する温度以上で、金属粉体同士を焼結して焼結体を得る。樹脂板が焼失することで、主部の上には樹脂板の厚さと同じ間隔のスリットが形成される。このスリット間に治具を差し込んで、フィンとなる部分を主部に対して直角になるように起こすことで、フィンを有する薄板部材を得ることができる。
図3は、フィンを有する薄板部材を示している。フィンは、圧縮加工されて形成されるので、主部と同等の密度すなわち熱伝導性が確保され、その結果、全体として放熱効果の高い薄板部材を得ることができる。また、フィン高さに対するフィン幅のアスペクト比を高くすることが容易であるので、放熱性の高い薄板部材を得ることができる。
1・・・・圧粉体
2・・・・脱脂体または焼結体
3・・・・薄板部材
11・・・フィン
12・・・主部
20・・・樹脂板
2・・・・脱脂体または焼結体
3・・・・薄板部材
11・・・フィン
12・・・主部
20・・・樹脂板
Claims (6)
- フィンを有する薄板部材の製造方法であって、
金属粉体と樹脂板を交互積層した圧粉体を製造する工程と、
この圧粉体を脱脂して樹脂板が焼失された脱脂体とする工程と、
この脱脂体を焼結して焼結体である素材とする工程と、
この素材の薄板部分の根元を折り曲げ加工して前記フィンを形成する工程と
を含むことを特徴とするフィンを有する薄板部材の製造方法。 - 前記金属粉体は、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、銅、タングステン、モリブデン、銅−タングステン及び銅−モリブデンの少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1に記載のフィンを有する薄板部材の製造方法。
- 前記樹脂板は、パラフィンワックス、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂及びポリエステル樹脂の少なくとも一つによって形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載のフィンを有する薄板部材の製造方法。
- 前記圧粉体を製造する工程は、金型内に金属粉体を充填する工程と、
金型内壁のスリットに樹脂板を挿入することで樹脂板を並べる工程と、
樹脂板と樹脂板の隙間に金属粉体を充填する工程と、
金型を締めて圧粉体を成形する工程と
を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のフィンを有する薄板部材の製造方法。 - 前記樹脂板を並べる工程は、前記樹脂板の間隔が等しくなるように並べることを特徴とする請求項4に記載のフィンを有する薄板部材の製造方法。
- 前記フィンを形成する工程は、脱脂により樹脂板が消失して形成されたスリットに治具を差し込んで、フィンとなる部分を主部に対して直角になるように起こすことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のフィンを有する薄板部材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018110059A JP2019210536A (ja) | 2018-06-08 | 2018-06-08 | フィンを有する薄板部材の製造方法 |
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Publications (1)
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JP2018110059A Pending JP2019210536A (ja) | 2018-06-08 | 2018-06-08 | フィンを有する薄板部材の製造方法 |
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2018
- 2018-06-08 JP JP2018110059A patent/JP2019210536A/ja active Pending
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