JP2019210347A - シール用樹脂組成物および複合部材 - Google Patents

シール用樹脂組成物および複合部材 Download PDF

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Munenori Yamada
宗紀 山田
幸史朗 前田
Koshiro Maeda
幸史朗 前田
貴之 北口
Takayuki Kitaguchi
貴之 北口
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賢人 志波
剛正 吉野
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剛正 吉野
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Abstract

【課題】金属製部材や樹脂製部材などの様々な部材との密着性が良好で、水や空気などに対するシール性に優れ、さらに良好な熱伝導性を兼ね備えており、また、耐溶剤性、耐ヒートサイクル性にも優れているシール層を形成できるシール用樹脂組成物を提供する。【解決手段】酸変性成分の含有量が1〜10質量%である酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部と、熱伝導性充填材10〜400質量部とを含有することを特徴とするシール用樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明はシール用樹脂組成物、シール層、複合部材、および複合部材の製造方法に関する。
自動車や電子機器などの様々な分野において、軽量化、小型化のニーズに応えるため、金属製部材と樹脂製部材とからなる複合部材(一体成形)が用いられている。複合部材は、軽量化や小型化だけでなく、用途によって多種多様な物性が要求されており、特に、防水などのシール性、耐溶剤性、耐ヒートサイクル性が求められている。一例として、自動車に搭載されるモーターやバッテリーなどへの電気配線には、コネクタが使用されており、特に外装用コネクタでは、自動車下部から巻き上げた雨水がコネクタ内に浸入するのを防止するために、コネクタを構成する金属製部材と樹脂製部材の間にシール層を形成することにより、防水性を付与している。たとえば、ホットメルト樹脂をシール材として使用することにより、防水性を付与したコネクタが開示されている(特許文献1)。
近年では、部品の長寿命化やエネルギー損失低減など観点から、放熱設計も重要となっている。部品が放熱性を有するためには、複合部材の各部材はもちろんのことシール層にも、熱伝導性の機能を有することが求められる。
特開2002−170627号公報
しかしながら、各種基材との密着性、シール性に優れ、さらに良好な熱伝導性を兼ね備えたシール層はこれまで見受けられなかった。
本発明は、様々な部材との密着性が良好で、シール性、耐溶剤性、耐ヒートサイクル性にも優れ、良好な熱伝導性を有するシール層を形成できるシール用樹脂組成物を提供するものである。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定組成のシール用樹脂組成物が上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち本発明の要旨は、下記の通りである。
(1) 酸変性成分の含有量が1〜10質量%である酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部と、熱伝導性充填材10〜400質量部とを含有することを特徴とするシール用樹脂組成物。
(2) 酸変性ポリオレフィン樹脂が、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル−不飽和カルボン酸共重合体を含有することを特徴とする(1)に記載のシール用樹脂組成物。
(3) ポリウレタン樹脂および/または架橋剤を含有することを特徴とする(1)または(2)に記載のシール用樹脂組成物。
(4) (1)〜(3)のいずれかに記載のシール用樹脂組成物を含有するシール層。
(5) 複数の部材が(4)に記載のシール層を介して一体化されてなる複合部材。
(6) シール層の厚みが、1〜100μmであることを特徴とする(5)に記載の複合部材。
(7) 少なくとも一つの部材が熱可塑性樹脂製部材であることを特徴とする(5)または(6)に記載の複合部材。
(8) 少なくとも一つの部材が金属製部材であることを特徴とする(7)に記載の複合部材。
(9) (5)〜(8)のいずれかに記載の複合部材を製造するための方法であって、(4)に記載のシール層が表面に形成された一次部材を金型内に挿入した後、金型内に熱可塑性樹脂を注入して、一次部材と熱可塑性樹脂製部材とをシール層を介して一体化することを特徴とする複合部材の製造方法。
本発明は、様々な部材との密着性が良好で、シール性、耐溶剤性、耐ヒートサイクル性にも優れ、良好な熱伝導性を有するシール層を形成できるシール用樹脂組成物である。特に金属製部材と樹脂製部材に対して優れた密着性を有するため、たとえば、複合部材をインサート成形法で形成する際のシール層として好適に用いることができる。当該シール層を介して一体化された複合部材は、熱伝導性に優れることから、部材に溜まる熱を逃がすために用いられる複合部材として好適に用いることができる。
本発明の複合部材を構成する構成部材の一例を示す図 図1の構成部材による予備組立状態を示す図 本発明の複合部材の一例を示す図(完成した状態) シール性を評価するための装置の図
以下本発明を詳細に説明する。
本発明のシール用樹脂組成物は、酸変性成分の含有量が1〜10質量%である酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部と、熱伝導性充填材10〜400質量部とを含有する。
<酸変性ポリオレフィン樹脂>
酸変性ポリオレフィン樹脂における酸変性成分の含有量は、得られる塗膜と部材との密着性の点から、1〜10質量%である必要があり、1〜8質量%であることがより好ましく、2〜7質量%であることがさらに好ましい。
酸変性成分は、不飽和カルボン酸成分であることが好ましく、不飽和カルボン酸や、その無水物により導入される。不飽和カルボン酸成分としては、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、フマル酸、クロトン酸等のほか、不飽和ジカルボン酸のハーフエステル、ハーフアミド等が挙げられる。中でもアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸が好ましく、特にアクリル酸、無水マレイン酸が好ましい。また、不飽和カルボン酸成分は、ポリオレフィン中に共重合されていればよく、その形態は限定されず、たとえば、ランダム共重合、ブロック共重合、グラフト共重合等が挙げられる。
酸変性ポリオレフィン樹脂を構成するオレフィン成分としては、エチレン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン等の炭素数2〜6のアルケンが挙げられ、これらの混合物を用いることもできる。この中で、エチレン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン等の炭素数2〜4のアルケンがより好ましく、特にエチレンが好ましい。
酸変性ポリオレフィン樹脂におけるオレフィン成分の含有量は、50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましい。酸変性ポリオレフィン樹脂は、オレフィン成分の含有量が50質量%未満では、ポリオレフィン製部材に対する密着性や耐溶剤性等のポリオレフィン由来の特性が失われてしまう。
酸変性ポリオレフィン樹脂は、熱可塑性樹脂製部材との密着性を向上させる理由から、(メタ)アクリル酸エステル成分を含有することが好ましい。酸変性ポリオレフィン樹脂における(メタ)アクリル酸エステル成分の含有量は、0.5〜40質量%であることが好ましく、様々な熱可塑性樹脂製部材との良好な密着性を持たせるため、1〜35質量%であることがより好ましく、3〜30質量%であることがさらに好ましく、5〜25質量%であることが特に好ましく、10〜25質量%であることが最も好ましい。(メタ)アクリル酸エステル成分の含有量が40質量%を超えると、酸変性ポリオレフィン樹脂はオレフィン由来の樹脂の性質が失われ、塗膜の耐溶剤性が低下するおそれがある。
(メタ)アクリル酸エステル成分としては、(メタ)アクリル酸と炭素数1〜30のアルコールとのエステル化物が挙げられ、中でも入手のし易さの点から、(メタ)アクリル酸と炭素数1〜20のアルコールとのエステル化物が好ましい。そのような化合物の具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。これらの混合物を用いてもよい。この中で、熱可塑性樹脂製部材との密着性の点から、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチルがより好ましく、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチルがより好ましく、アクリル酸エチルが特に好ましい。なお、「(メタ)アクリル酸〜」とは、「アクリル酸〜、または、メタクリル酸〜」を意味する。
また、酸変性ポリオレフィン樹脂は、上記成分以外に他の成分を酸変性ポリオレフィン樹脂の10質量%以下程度、含有してもよい。他の成分としては、1−オクテン、ノルボルネン類等の炭素数6を超えるアルケン類やジエン類、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル等のマレイン酸エステル類、(メタ)アクリル酸アミド類、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテルなどのアルキルビニルエーテル類、ぎ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等のビニルエステル類ならびにビニルエステル類を塩基性化合物等でケン化して得られるビニルアルコール、2−ヒドロキシエチルアクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、スチレン、置換スチレン、一酸化炭素、二酸化硫黄などが挙げられ、これらの混合物を用いることもできる。
酸変性ポリオレフィン樹脂としては、たとえば、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸−無水マレイン酸共重合体、酸変性ポリエチレン、酸変性ポリプロピレン、酸変性エチレン−プロピレン樹脂、酸変性エチレン−ブテン樹脂、酸変性プロピレン−ブテン樹脂、酸変性エチレン−プロピレン−ブテン樹脂、あるいはこれらの酸変性樹脂にさらに(メタ)アクリル酸エステル等でアクリル変性したエチレン−(メタ)アクリル酸エステル−不飽和カルボン酸共重合体等が挙げられ、中でも、エチレン−(メタ)アクリル酸−無水マレイン酸共重合体が好ましい。さらに、酸変性ポリオレフィン樹脂は5〜40質量%の範囲で塩素化されていてもよい。
酸変性ポリオレフィン樹脂は、分子量の目安となる190℃、2160g荷重におけるメルトフローレート(MFR)が、0〜100g/10分であることが好ましい。酸変性ポリオレフィン樹脂のメルトフローレートが100g/10分を超えると、密着性が低下することがある。
酸変性ポリオレフィン樹脂として、たとえば、アルケマ社製のボンダイン、ロタダー、ヒュルスジャパン社製のベストプラスト、ダウ・ケミカル社製のプリマコール、三洋化成社製のユーメックス、三井化学社製のアドマー、東洋紡社製のトーヨータックなどの市販品を使用することができる。また、シール用樹脂組成物が、後述のように水系のコート液として用いる場合には、水系液状物の市販品を使用することができ、たとえば、日本製紙ケミカル社製のスーパークロン(E−723、E−503など)、住友精化社製のザイクセン(ザイクセンA、ザイクセンL)、三井化学社製のケミパール(S−100、S−75Nなど)、東洋紡社製のハードレン(EH−801、TD−15B)等を使用することができる。
<熱伝導性充填材>
本発明の熱伝導性充填材には、炭素化合物、金属窒化物、金属炭化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、金属粉末、等の一般的な良熱伝導性材料を用いることができる。
良熱伝導性材料の具体例(括弧内に熱伝導率の代表値(単位:W/(m・K)を記す。)としては、タルク(5〜10)、酸化アルミニウム(36)、酸化マグネシウム(60)、酸化亜鉛(25)、炭酸マグネシウム(15)、炭化ケイ素(160)、窒化アルミニウム(170)、窒化ホウ素(210)、窒化ケイ素(40)、カーボン(10〜数百)、黒鉛(10〜数百)、銀(427)、銅(398)、アルミニウム(237)、チタン(22)、ニッケル(90)、錫(68)、鉄(84)、ステンレス(15)等が挙げられ、これらは2種以上を併用してもよい。
熱伝導性充填材の形状は特に限定されるものではなく、球状、繊維状、板状、角状、不定形状等、さまざまな形状のものを用いることができる。
熱伝導性充填材の粒径は特に限定されるものではないが、シール用樹脂組成物における分散性、熱伝導性、複合部材とした場合の基材との密着性等の点から、0.1〜50μm程度が好ましい。
本発明のシール用樹脂組成物の熱伝導性充填材は、酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部に対して、10〜400質量部を含有する必要があり、熱伝導性と基材との密着性の観点から、20〜300質量部含有することが好ましく、50〜300質量部含有することがより好ましく、50〜200質量部含有することが特に好ましい。熱伝導性充填材の含有量が酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部に対して、10質量部未満では、十分な熱伝導性が得られず、400質量部を超えると基材との密着性が低下する傾向がある。
本発明のシール用樹脂組成物は、目的に応じて性能をさらに向上させるために、他の重合体、粘着付与剤、架橋剤等の添加剤を含有してもよい。
他の重合体、粘着付与剤は特に限定されず、たとえば、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビリニデン、スチレン−マレイン酸樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、ブタジエン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン樹脂、ポリ(メタ)アクリロニトリル樹脂、(メタ)アクリルアミド樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、変性ナイロン樹脂、ポリウレタン樹脂、ロジンなどの粘着付与樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられ、必要に応じて複数のものを混合使用してもよい。
この中でも、金属製部材との密着性を向上させる点から、ポリウレタン樹脂を含有していることが好ましい。ポリウレタン樹脂の含有量は、酸変性ポリオレフィン100質量部に対して、1〜40質量部であることが好ましく、低温乾燥による造膜性の点から、3〜35質量部であることがより好ましく、5〜30質量部であることが特に好ましい。
架橋剤としては、自己架橋性を有する架橋剤、カルボキシル基と反応する官能基を分子内に複数個有する化合物、多価の配位座を有する金属等が挙げられる。具体的には、オキサゾリン化合物、エポキシ化合物、イソシアネート化合物、ヒドラジド化合物、メラミン化合物、尿素化合物、カルボジイミド化合物、アジリジン化合物、ジルコニウム塩化合物、シランカップリング剤などが挙げられる。また、これらの架橋剤も複数同時に使用してもよい。架橋剤を含有することにより、耐溶剤性、金属製部材への密着性、シール性やヒートサイクル性が向上し、特にこれらの性能を向上させる点から、オキサゾリン化合物またはヒドラジド化合物が好ましい。さらに、ポリウレタン樹脂を含有していることが各種性能のバランスからより好ましい。
架橋剤の含有量は、前記性能を向上させる観点から、ポリオレフィン樹脂100質量部に対し0.01〜30質量部であることが好ましく、0.1〜20質量部であることがより好ましく、0.5〜10質量部であることがさらに好ましい。架橋剤の含有量が、30質量部を超える場合には、形成されるシール層が硬くなり密着性や加工性が低下することがある。
酸変性ポリオレフィン樹脂の架橋は、上記架橋剤によるものの他、γ線照射による架橋も採用できる。γ線照射による架橋方法としては、水性分散体にγ線を照射する公知の方法が採用できる。γ線照射による架橋は、塗膜の耐水性、耐溶剤性、熱間密着性等をさらに向上できる点で好ましい。γ線の照射量は、1〜100kGyが好ましく、5〜50kGyがより好ましい。ガンマ線照射量が1kGy未満になると、架橋効果が期待できない傾向にあり、一方、100kGyを超えると、形成されるシール層が脆くなったり、金属製部材との密着性が低下したりする傾向にある。
本発明のシール用樹脂組成物は、使用目的に応じて、顔料または染料を含有してもよい。顔料または染料は、特に限定されず、一般的に使用されているものを適宜選択すればよい。顔料としては、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化クロム、硫化カドミウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、クレー、タルク、シリカ、黄鉛、酸化鉄、カーボンブラックなどの無機顔料、アゾ系、ジアゾ系、縮合アゾ系、チオインジゴ系、インダンスロン系、キナクリドン系、アントラキノン系、ベンゾイミダゾール系、ペリレン系、ペリノン系、フタロシアニン系、ハロゲン化フタロシアニン系、アントラピリジン系、ジオキサジン系などの有機顔料や蛍光顔料が挙げられる。また、染料としては、直接染料や反応染料、酸性染料、カチオン染料、バット染料、媒染染料などが挙げられる。これらは、2種類以上含有してもよい。
本発明のシール用樹脂組成物の性状は、常温で固体であっても液体であってもよく、特に限定されるものではない。
本発明のシール用樹脂組成物は、シール層として用いることができる。本発明でいうシール層は、様々な部材と密着し、シール性を有するものである。本発明のシール層は、特に金属製部材と樹脂製部材に対して優れた密着性を有するため、インサート成形法で複合部材を形成する際のシール層として好適に用いることができる。
本発明のシール用樹脂組成物は、酸変性ポリオレフィン樹脂と熱伝導性充填材とを溶融混合などで得られた混合樹脂を用いることができるが、シール層を形成する際の厚み調整のし易さの観点から媒体に溶解および/または分散させてコート液として用いることが好ましい。
媒体としては、水溶性溶媒(水を含む)と非水溶性溶媒が挙げられる。地球環境、職場環境問題の観点から、水溶性の溶媒が好ましい。
水溶性の溶媒としては、20℃における水に対する溶解性が50g/L以上の溶媒である。水溶性の溶媒の具体例としては、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−アミルアルコール、イソアミルアルコール、sec−アミルアルコール、tert−アミルアルコール、1−エチル−1−プロパノール、2−メチル−1−ブタノール、n−ヘキサノール、シクロヘキサノール等のアルコール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチルブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸−sec−ブチル、酢酸−3−メトキシブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、炭酸ジエチル、炭酸ジメチル等のエステル類、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート等のグリコール誘導体、さらには、3−メトキシ−3−メチルブタノール、3−メトキシブタノール、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジアセトンアルコール、アセト酢酸エチルなどが挙げられ、これらは単独であっても、2種類以上の混合液であってもよい。
非水溶性の溶媒としては、たとえば、トルエン、ヘプタン、キシレン、アミルベンゼン、イソプロピルベンゼン、オクタン、シクロヘキサン、シクロへキシルベンゼン、シクロへキセン、シクロペンタン、ジペンテン、シメン、テレピン油、ヘキサン、ペンタン、メシチレン、メチルシクロヘキサン等に代表される炭化水素などを用いることができる。
シール用樹脂組成物には、本発明の効果を損ねない範囲で、さらに耐ブロッキング剤、防錆剤、レベリング剤、消泡剤、ワキ防止剤、顔料分散剤、紫外線吸収剤等の各種薬剤を含有してもよい。また、保存安定性を損なわない範囲で、上記以外の有機化合物または無機化合物を含有することも可能である。
次に、本発明のシール用樹脂組成物を含有するコート液の製造方法について説明する。
前記コート液は、酸変性ポリオレフィン樹脂と熱伝導性充填材が、媒体に溶解および/または分散したものであり、その溶解および/または分散方法は特に限定されない。酸変性ポリオレフィン樹脂と熱伝導性充填材を、一括して媒体に溶解および/または分散してもよく、酸変性ポリオレフィン樹脂と熱伝導性充填材とを個別に媒体に溶解および/または分散したものを混合してもよい。ゲル化防止の観点で、個別に媒体に溶解および/または分散したものを混合する方法が好ましい。個別に媒体に溶解および/または分散する場合の溶媒は、互いの溶解性が良好な媒体同士を選定することが液安定性の点から好ましい。
水溶性の溶媒に酸変性ポリオレフィン樹脂を分散する方法は、特に限定されるものではなく公知の方法を用いることができる。たとえば不揮発性の水性化助剤を実質的に含有せずに分散する方法として、特開2003−119328号公報などに例示された方法を好ましく用いることができる。
水溶性の溶媒に熱伝導性充填材を分散する方法は、特に限定されるものではなく公知の方法を用いることができる。たとえば、溶媒中に熱伝導性充填材を添加し、ホモミキサー、ディスパーミキサー、ボールミル、コロイドミル、超音波分散機、自公転方式撹拌機等を用いて分散させる方法が挙げられる。
コート液における酸変性ポリオレフィン樹脂の含有量は、シール層の形成条件、目的とするシール層の厚さや性能等により適宜調整され、特に限定されないが、粘性を適度に保ち、かつ良好なシール層形成能を発現させる点で、1〜50質量%が好ましく、1〜40質量%がより好ましく、2〜30質量%がさらに好ましく、3〜25質量%が特に好ましい。
コート液を塗布し、シール層を形成する方法は、部材の形状により適宜選択でき、特に限定されないが公知の方法、たとえばスプレーコーティング、浸漬コーティング、はけ塗り法、ディップコーティング、ワイヤーバーコーティング、カーテンフローコーティング、グラビアロールコーティング、リバースロールコーティング、エアナイフコーティング等が採用できる。
コート液を塗布した後、乾燥する装置は特に限定されるものではなく、通常の熱風循環型のオーブンや赤外線ヒーター等を使用することができる。加熱温度や加熱時間は、被塗布物である部材の特性や、シール用樹脂組成物中に任意に配合しうる前述の各種材料の添加量により適宜選択される。加熱温度としては、50〜250℃であることが好ましく、80〜200℃であることがより好ましく、100〜180℃であることがさらに好ましい。一方、加熱時間は、5秒〜180分であることが好ましく、30秒〜120分であることがより好ましく、1分〜60分であることがさらに好ましい。
<複合部材>
本発明の複合部材は、複数の部材が本発明のシール用樹脂組成物からなるシール層を介して一体化されたものであり、部材の形状や材質に限定されるものではない。
シール層の厚みは、複合部材の構成や用途によって適宜選択されるが、乾燥膜厚として1〜100μmであることが好ましく、3〜50μmであることがより好ましく、5〜30μmであることがさらに好ましい。前記シール用樹脂組成物から、均一なシール層を得るためには、コート液を塗布する装置やその使用条件を適宜選択することに加えて、装置や使用条件に応じて濃度や粘度が調整されたコート液を使用することが好ましい。
本発明の複合部材において、各部材を構成する部材としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、合成ゴム、金属材料等が挙げられ、特に限定されない。本発明の複合部材は、軽量化の観点で、少なくとも一つの部材が樹脂製部材であることが好ましく、特に熱可塑性樹脂製部材が好ましい。また、複合部材の機械的強度向上の観点から、少なくとも一つの部材が金属製部材であることが好ましい。
熱可塑性樹脂としては、ナイロン、ポリエステル、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ABS樹脂、ポリカーボネート、LCP、シンジオタクチックポリスチレン、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、架橋ポリエチレン、架橋ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニルなどが挙げられる。熱硬化性樹脂としては、エポキシ、メラミン、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル、ポリウレタンなどが挙げられる。合成ゴムとしては、アクリルゴム、ウレタンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、フッ素系ゴム、シリコンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴムなどが挙げられる。加工性や耐熱性を向上させるために、これらを2種類以上用いてもよい。また、ガラス繊維、炭素繊維、ビニロン繊維、タルクなどの繊維や無機粒子などを5〜50質量%程度含有してもよく、また難燃剤、紫外線吸収剤、架橋剤、帯電防止剤などを0.1〜50質量%程度含有してもよい。
部材を構成する金属材料としては、アルミニウム、銅、金メッキ銅、銀メッキ銅、錫メッキ銅、ニッケルメッキ銅、クロムメッキ銅、真鍮、ステンレス鋼(SUS)などが挙げられる。また、これらの金属材料からなる部材は、表面に酸化処理、クロメート処理、シランカップリング剤処理などの処理を施して、塗膜との密着性を向上させることが好ましい。
以下、本発明の複合部材の製造方法を例示する。
本発明の複合部材は、たとえば、表面にシール層が形成された一の部材(a)のシール層を介して、他の部材(b)を貼り合わせることにより、複合部材を作製することができる。複合部材において、部材(a)と部材(b)を構成する材料は、同じであっても異なっていてもよい。
塗膜が形成された部材(a)に、部材(b)を貼り合わせる方法としては、たとえば、シール層が形成された一次部材(a)を金型内に挿入し、部材(b)を構成する熱可塑性樹脂により包埋する方法が挙げられる。また、たとえば、部材(a)と部材(b)の間にシール層を設け、熱処理することでシール層を介して部材(a)と部材(b)とを貼り合せて複合部材を作製する方法も挙げられる。
本発明のシール用樹脂組成物は、シール性、耐溶剤性、耐ヒートサイクル性や熱伝導性に優れることから、防水コネクタ、電子管、真空管、進行波管(クライストロン)、マグネトロン、ブラウン管、プラズマディスプレイ、撮像管、半導体 トランジスタ、集積回路、ダイオード、液晶ディスプレイ、タッチパネル、電気モーター、抵抗器、コンデンサ(キャパシタ)、コイル、トランス 電磁石、ソレノイド、メーター、リレー、圧電素子、振動子、水晶振動子、セラミック発振子、スピーカー、電球、蛍光灯、放電灯、電池、プリント基板、コネクタ、ソケット、プラグ、スイッチ、ヒューズ、電線、アンテナなどの電子部材や、エンジン、シリンダーブロック、クランクケース、トランスミッション、ミッションケース、トランスファーケース、オイルパン、ヘッドカバー、チェーンカバー、インテークマニホールド、エキゾーストパイプなどの自動車用途のダイキャスト製品を含有する複合部材、さらに、玩具、家電(冷蔵庫、洗濯機など)、事務用品(パソコン、プリンターなど)、日用品(カメラ、スマートフォンなど)などの複合部材に好適に用いることができる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定され
るものではない。
各種の特性については以下の方法によって測定または評価した。
1.酸変性ポリオレフィン樹脂の特性
(1)構成
H−NMR分析(バリアン社製、300MHz)より求めた。オルトジクロロベンゼン(d)を溶媒とし、120℃で測定した。
2.シール用樹脂組成物特性
(1)熱伝導性
レーザフラッシュ法熱定数測定装置(アルバック理工社製、TC−7000)を用いて測定した、各シール用樹脂組成物から形成したシール層の熱拡散率を用いて熱伝導率を算出し、以下の基準によって熱伝導性を評価した。
◎:2.0W/(m・K)以上
○:1.0W/(m・K)以上、2.0W/(m・K)未満
×:1.0W/(m・K)未満
(2)密着性
表1記載の樹脂製または金属製の部材(5cm×10cm)全面に、コート液を乾燥後の厚みが表1に記載のシール層厚みになるようにメイヤーバーで塗布して、120℃で1分間乾燥させて、部材上にシール層を形成した。前記シール層に粘着テープ(ニチバン社製TF−12)を貼り付けた後、勢いよくテープを剥離した。シール層の、部材からの剥がれ状態を目視で観察して、下記の基準で、密着性を評価した。
○:全く剥がれがなかった。
△:一部に剥がれが生じた。
×:全て剥がれた。
(3)耐溶剤性
2cm×5cm×2mm厚みの錫メッキ銅に、得られたコート液を乾燥後の厚みが表2に記載の厚みになるようにメイヤーバーで2cm×2cmの範囲に塗布した後、120℃で1分間乾燥させて、錫メッキ銅上にシール層を形成した。
錫メッキ銅上に形成したシール層にナイロン樹脂(ユニチカ社製、ユニチカナイロン6 A1030GFL)の2cm×5cm×2mm厚みの部材を120℃で貼り合せて、接着面積が2cm×2cmの、錫メッキ銅製部材とナイロン樹脂との複合部材を作製した。
作製した複合部材を40℃のエンジンオイル(カストロール社製、GTX DC−TURBO 10W−30 SM/CF)に24時間浸漬し、取り出し後にエンジンオイルをアセトンで洗浄した。洗浄後の複合部材のせん断強度を、引張り試験機(インテスコ社製精密万能材料試験機2020型)を用いて、引張り速度10mm/分の条件で測定し、下記の基準で、シール用樹脂組成物の耐溶剤性を評価した。
◎:500N以上
○:300N以上、500N未満
△:50N以上、300N未満
×:50N未満
(4)シール性
実施例、比較例で得られた複合部材(インサート成形品)を用いて、200kPaの圧力をかけることができる容器に、作製したインサート成形品と水を入れて、150kPaの圧力で4時間放置して、大気圧に戻してインサート成形品を取り出し、端子側以外の面については水分を拭き取った状態で図4の試験装置10に固定し、エアーリーク試験にて、20、50、100kPaの各圧力にて、シール層からの空気の漏れと水の漏れにより、下記の基準でシール性を評価した。実用的に使用できるものは、20kPa以上の圧力をかけても空気の漏れも水の漏れもないものである。
◎:100kPaの圧力でも空気も水も漏れない。
○:50kPaの圧力では空気も水も漏れないが、100kPaの圧力で空気か水のいずれかが漏れる。
△:20kPaの圧力では空気も水も漏れないが、50kPaの圧力で空気か水のいずれかが漏れる。
×:20kPaの圧力で空気か水のいずれかが漏れる。
(5)ヒートサイクル性
作製したインサート成形品を、冷熱衝撃装置(ESPEC社製TSA−73)を使用して、マイナス40℃(30分間保持)と140℃(30分間保持)を1サイクルとし、10サイクルのヒートサイクル試験を行い、室温まで戻した。上記(4)のシール性評価方法により、ヒートサイクル試験後のシール性を測定し、シートサイクル性の評価をおこなった。
酸変性ポリオレフィン樹脂の水性分散体は、下記の方法で製造した。
ヒーター付きの密閉できる耐圧1L容ガラス容器を備えた撹拌機を用いて、60.0gの酸変性ポリオレフィン樹脂P−1(アルケマ社製、ボンダインHX−8290)、60.0gのイソプロパノール、2.2gのトリエチルアミン、および177.8gの蒸留水をガラス容器内に仕込み、120℃で20分間撹拌した。その後、室温(約25℃)まで冷却し、乳白色の均一な水性分散体E−1(固形分濃度:25質量%)を得た。酸変性ポリオレフィン樹脂P−1は、エチレン80質量%、アクリル酸エチル18質量%、無水マレイン酸2質量%から構成され、酸変性成分は2質量%となる。
熱伝導性充填材、ポリウレタン樹脂、架橋剤は、下記を使用した。
熱伝導性充填材(ALO):多木化学社製、アルミナ(酸化アルミニウム)ゾルAl−L7(固形分濃度:7質量%)
熱伝導性充填材(CB):ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ社製 カーボン分散体、ライオンペーストW−310A(固形分濃度:17.5質量%)
ポリウレタン樹脂:DSM社製、NeoRez R−600(固形分濃度:32質量%)
架橋剤:日本触媒社製、エポクロスWS-700(固形分濃度:25質量%)
実施例1
(コート液の調製)
酸変性ポリオレフィン(E−1)の固形分100質量部に対して、熱伝導性充填材の固形分が80質量部となるようにアルミナゾル(ALO)を混合し、コート液を得た。
(シール層の形成、複合部材(インサート成形品)の作製)
得られたコート液を、図1に示すように錫メッキ銅の端子1ならびに端子1に接続される電線2に塗布し、150℃、30秒で乾燥させて10μm厚みになるようにシール層3を形成した。端子を、形成したナイロン樹脂(ユニチカ社製、ユニチカナイロン6 A1030GFL)製部材4の差込口5にはめ込み、図2に示す一次成形品6を得た。
一次成形品6の所定箇所に前記同様にコート液を塗布して150℃、30秒で乾燥させて10μm厚みになるようにシール層7を形成した。そして、一次成形品6を金型内に配置し、ナイロン樹脂を金型内に射出(インサート成形)し、図3に示す射出樹脂製部材8を有する複合部材9を作製した。
また、射出樹脂をPPS樹脂(ポリプラスチック社製、ジュラファイド1130A6 HD9100)に、端子1をアルミ製のものに変更して、同様に複合部材を作製した。
実施例2〜7、比較例1、2
熱伝導性充填材の種類と添加量、ポリウレタン樹脂および架橋剤の添加量、シール層厚みを表1記載のとおり変更した以外は実施例1と同様の操作でコート液の調製、シール層の形成、複合部材の作製を行った。
比較例3
酸変性ポリオレフィン樹脂PAAとしてエチレン−アクリル酸共重合体樹脂(ダウ・ケミカル社製、プリマコール5980I)の水分散体を用いた以外は実施例1と同様の方法でコート液の調製、シール層の形成、複合部材の作製を行った。酸変性ポリオレフィン樹脂PAAは、エチレン80質量%、アクリル酸20質量%から構成され、酸変性成分は20質量%となる。
実施例、比較例で得られた部材の評価結果を表1に示す。
実施例のシール用樹脂組成物は、熱伝導性が良好で、各種部材との密着性、耐溶剤性、シール性およびヒートサイクル性に優れていた。
一方、比較例1では、シール用樹脂組成物に熱伝導性充填材を含有していないため、熱伝導性が不十分であった。比較例2は、シール用樹脂組成物における熱伝導性充填材の含有量が、本発明で規定した範囲を超えているため、シール性やヒートサイクル性が不十分であった。比較例3は、酸変性成分の含有量が本発明で規定した範囲を超えた酸変性ポリオレフィン樹脂を用いたため、樹脂製部材との密着性に劣り、耐溶剤性やヒートサイクル性も不十分であった。
1 端子
2 電線
3 シール層
4 ナイロン製部材
5 差込口
6 一次成形品
7 シール層
8 射出樹脂製部材
9 複合部材
10 試験装置
11 空気
12 空気、水


Claims (9)

  1. 酸変性成分の含有量が1〜10質量%である酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部と、熱伝導性充填材10〜400質量部とを含有することを特徴とするシール用樹脂組成物。
  2. 酸変性ポリオレフィン樹脂が、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル−不飽和カルボン酸共重合体を含有することを特徴とする請求項1に記載のシール用樹脂組成物。
  3. ポリウレタン樹脂および/または架橋剤を含有することを特徴とする請求項1または2に記載のシール用樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のシール用樹脂組成物を含有するシール層。
  5. 複数の部材が請求項4に記載のシール層を介して一体化されてなる複合部材。
  6. シール層の厚みが、1〜100μmであることを特徴とする請求項5記載の複合部材。
  7. 少なくとも一つの部材が熱可塑性樹脂製部材であることを特徴とする請求項5または6に記載の複合部材。
  8. 少なくとも一つの部材が金属製部材であることを特徴とする請求項7に記載の複合部材。
  9. 請求項5〜8のいずれかに記載の複合部材を製造するための方法であって、請求項4に記載のシール層が表面に形成された一次部材を金型内に挿入した後、金型内に熱可塑性樹脂を注入して、一次部材と熱可塑性樹脂製部材とをシール層を介して一体化することを特徴とする複合部材の製造方法。
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