JP2019209660A - 曲面パネル部材 - Google Patents
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Abstract
Description
図1および図2に示すように第1の実施形態の曲面パネル部材1は、金属製の曲面パネル2と、曲面パネル2に接合された、CFRPからなる補強部材3で構成されている。金属製の曲面パネル2の素材は特に限定されないが、例えば鋼板やアルミニウム合金板、マグネシウム合金板等が用いられる。張り剛性および耐デント性向上の観点においては、曲面パネル2は440MPa以上の鋼板で形成されていることが好ましい。曲面パネル2は、例えば図3のようなドアアウターパネル、ルーフパネル、フード、フェンダー、またはサイドアウターパネル等の部品であるが、自動車部品に限定されず、その他のパネル状の部材であっても良い。
補強部材(FRP部材とも称する)に用いられ得るFRPは、マトリックス樹脂と、該マトリックス樹脂中に含有され、複合化された強化繊維材料からなる、繊維強化樹脂を意味する。
補強部材がFRP部材等により形成される場合、FRP部材と金属部材(上記実施形態では曲面パネル2)との間に接着樹脂層が設けられ、該接着樹脂層によりFRP部材と金属部材とが接合されてもよい。
本発明に係る金属部材は、めっきされていてもよい。これにより、耐食性が向上する。特に、金属部材が鋼材である場合は、より好適である。めっきの種類は特に限定されず、公知のめっきを用いることができる。例えば、めっき鋼板(鋼材)として、溶融亜鉛めっき鋼板、溶融合金化亜鉛めっき鋼板、Zn−Al−Mg系合金めっき鋼板、アルミニウムめっき鋼板、電気亜鉛めっき鋼板、電気Zn−Ni系合金めっき鋼板等が用いられ得る。
第1の実施形態では、補強部材3の各層の繊維方向が互いに単一方向であったが、第2の実施形態では、補強部材3が2種類以上の配向層を有している。すなわち、第2の実施形態に係る補強部材3は、補強部材3を構成する複数のCFRPの層の各々はそれぞれ一の繊維方向からなり、複数のCFRPの層のうち少なくとも一つの層は他の層とは異なる繊維方向を有する構成である。図5に示す曲面パネル部材1の場合、補強部材3は、0°配向層3aと、90°配向層3bとが混在した6層構造となっている。補強部材3は、曲面パネル2の荷重入力側と反対側の面2b寄りの4層が0°配向層3aであり、残りの2層が90°配向層3bである。なお、第2の実施形態の曲面パネル部材1は、補強部材3が2種類以上の配向層を有していること以外、第1の実施形態の曲面パネル部材1と同様の構成である。なお本実施形態では、「θ°配向層」とは、θ±5°に配向された連続繊維を含む配向層も含まれる。例えば、「0°配向層」は、連続繊維の繊維方向が厳密に0°方向を示しているFRPの配向層だけではなく、0°方向に対して−5°〜5°に配向されている連続繊維を含む配向層も含むことを意味する。
本明細書では、0°方向成分(曲面パネル2の最大主曲率方向に平行な成分)の割合を次のように算出することとする。ここでは、曲面パネル2に接合されている補強部材3を構成するFRPの層全体において、2種類の繊維方向が含まれている例を示す。まず、図6のような0°方向とのなす角(鋭角)θ1を有する第1の繊維方向と、0°方向とのなす角(鋭角)θ2を有する第2の繊維方向のそれぞれについて、三角関数を用いて0°方向成分と90°方向成分に分解し、1層あたりの0°方向成分の値の絶対値と、1層あたりの90°方向成分の値の絶対値を算出する。次に、各層の0°方向成分を合計することで層全体における0°方向成分の値を算出する。同様に、各層の90°方向成分を合計することで層全体における90°方向成分の値を算出する。そして、ここで算出された層全体における0°方向成分の値と90°方向成分の値とをさらに合計し、当該合計値に対する層全体における0°方向成分の割合を算出する。
本発明に係る曲面パネル部材1の張り剛性を図10に示す方法で評価した。本評価方法では、曲面パネル2の内面全体に6層構造の補強部材3が接合されている。また、下記表1のように繊維配向が異なる条件で張り剛性の評価を実施した。また、比較例として、補強部材3が接合されていない条件における張り剛性の評価も実施した。補強部材3はCFRPからなり、補強部材3の厚さは1層あたり0.2mmの計1.2mmであり、ヤング率は102GPaである。鋼板の板厚は0.4mmであり、引張強度は590MPaである。
次に、2種類以上の配向層を有する場合において、上記評価結果(A)と同一の荷重入力条件で張り剛性の評価を実施した。各条件の繊維配向は下記表2の通りである。
12およびCASE 13の条件では、補強部材の板厚中心に対し、曲率の大きい側の層に0°配向層が位置しており、曲率の大きい側の層における0°方向成分の割合が30%以上となっている。図13に示すように、CASE 12およびCASE 13においては、CASE 2に対してさらに張り剛性を向上させることができる。本結果を考慮すると、張り剛性を効果的に向上させるためには、補強部材が、2種類以上の配向層を有し、補強部材の板厚中心に対し、曲率の大きい側の層における0°方向成分の割合が曲率の大きい側の層の30%以上であることが好ましく、50%以上であることがさらに好ましい。また、曲率の大きい側の層に含まれる0°方向成分の割合が曲率の大きい側の層の30%以上であり、かつ、層全体の0°方向成分の割合が40%以上であれば、さらに張り剛性を向上させられると推察される。
2 曲面パネル
2a 曲面パネルの荷重入力側の面
2b 曲面パネルの荷重入力側と反対側の面
3 補強部材
3a 0°配向層
3b 90°配向層
3c 45°配向層
3d −45°配向層
10 圧子
C 補強部材の板厚中心
Claims (9)
- 金属製の曲面パネルと、
前記曲面パネルに接合された、一の繊維方向からなる連続繊維を含むFRPからなる補強部材とを備え、
前記曲面パネルの最大主曲率方向を0°方向と定義すると、前記補強部材の前記連続繊維の繊維方向が、前記0°方向に対して15°以内である、曲面パネル部材。 - 金属製の曲面パネルと、
前記曲面パネルに接合された、連続繊維を含む複数のFRPの層からなる補強部材とを備え、
前記複数のFRPの層の各々はそれぞれ一の繊維方向からなり、
前記複数のFRPの層のうち少なくとも一つの層は他の層とは異なる繊維方向を示し、
前記曲面パネルの短手方向を0°方向、および前記0°方向に直交する方向を90°方向と定義し、前記曲面パネルに接合されている前記補強部材の各層の繊維方向について、三角関数を用いて0°方向成分及び90°方向成分をそれぞれ算出した場合において、前記複数のFRPの層全体に含まれる前記連続繊維の繊維方向の両成分のうち前記0°方向成分が40%以上である、曲面パネル部材。 - 前記補強部材のFRPの層全体のうち、前記0°方向に対して5°以内に配向されている連続繊維を含む前記FRPの層の割合が40%以上である、請求項2に記載の曲面パネル部材。
- 前記補強部材の板厚中心に対し、該補強部材の前記曲面パネルとの接合側と反対側となる部分に含まれる層の前記0°方向成分の割合が30%以上である、請求項2または3に記載の曲面パネル部材。
- 前記曲面パネルは、ドアアウターパネル、ルーフパネル、フード、フェンダー、またはサイドアウターパネルであり、
前記補強部材は、前記曲面パネルの車内側の面に接合されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の曲面パネル部材。 - 前記補強部材は前記曲面パネルの面全体に接合されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の曲面パネル部材。
- 前記曲面パネルは、440MPa以上の鋼板である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の曲面パネル部材。
- 前記FRPは、CFRPである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の曲面パネル部材。
- 前記FRPは、GFRPである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の曲面パネル部材。
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