JP2019207861A - 蓄電装置の製造方法及び蓄電装置製造用の治具 - Google Patents
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Abstract
【課題】タブの長さを変更することなく、溶接対象部の段方向への寸法を増大できる蓄電装置の製造方法及び蓄電装置製造用の治具を提供する。【解決手段】二次電池は、正極電極及び負極電極の本体部とセパレータとが積層された積層部21と、負極タブ32bが積層方向の一箇所に寄せ集められて積層された負極タブ群23とを有する電極組立体12を備える。積層部21は、高さ方向において負極タブ群23側の端部にタブ側端部21xを有する。このような二次電池の製造方法は、タブ側端部21xを含む積層部21全体を積層方向に加圧して圧縮する加圧工程と、負極タブ32bを積層方向の一箇所に寄せ集めて負極タブ群23を形成する集箔工程と、負極タブ群23の溶接対象部24と負極導電部材19とを溶接する溶接工程とを含む。集箔工程は、加圧工程によりタブ側端部21xを含む積層部21全体が圧縮された状態で行われる。【選択図】図4
Description
本発明は、タブが積層されたタブ群と導電部材との溶接部を有する蓄電装置の製造方法及び蓄電装置製造用の治具に関する。
従来から、EV(Electric Vehicle)やPHV(Plug in Hybrid Vehicle)などの車両には、電動機などへの供給電力を蓄える蓄電装置としてリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池などが搭載されている(例えば、特許文献1参照)。二次電池は、複数の電極とセパレータとが交互に積層された電極組立体と、電極組立体を収容するケースと、電極組立体と電気を授受する電極端子と、電極組立体と電極端子とを電気的に接続する導電部材とを備える。電極は、矩形状の金属箔、及び金属箔の少なくとも片面に存在する活物質層を有する本体部と、金属箔の一縁部の一部から突出したタブとを備える。金属箔の一縁部からのタブの突出量は、全てのタブでほぼ同じである。電極組立体は、本体部とセパレータとが積層された積層部と、タブが電極の積層方向の一箇所に寄せ集められて積層されたタブ群とを有する。
このような二次電池のタブ群では、各タブの先端の位置は、積層方向における電極の位置によって異なっている。例えば、特許文献1のように、積層方向の一端側にタブを寄せ集めてタブ群を形成する場合、積層方向の他端側に位置する電極のタブは一端側に寄せ集められる。このため、積層方向の一端に位置する電極のタブの先端は、積層方向の他端に位置する電極のタブの先端よりも突出している。タブ群は、全てのタブが積層されるとともに導電部材と溶接された溶接対象部と、溶接対象部よりも先端側において各タブの先端が段状に積層される段差部とを有する。電極組立体と導電部材とは、タブ群と導電部材との溶接部によって電気的に接続されている。
ところで、活物質層に含まれる活物質の密度が高いと、金属箔にうねりが生じやすくなるため、積層方向に隣り合う本体部とセパレータとの間に隙間が形成されやすくなる。すると、積層方向における積層部の厚みは厚くなり、積層方向の一端に位置する電極の本体部から積層方向の他端に位置する電極の本体部までの距離は長くなる。このため、段差部において、積層方向の他端に位置する電極のタブの先端が、積層方向の一端に位置する電極のタブの先端から積層部側へ遠ざかる。これにより、積層方向の他端に位置する電極のタブの先端と積層方向の一端に位置する電極のタブの先端との距離は長くなる。つまり、各タブの先端が段状に並ぶ方向を段方向としたとき、段差部の段方向への寸法が増大し、溶接対象部の段方向への寸法が減少する。溶接対象部の段方向への寸法が減少すると、溶接対象部と導電部材との接触面積が減り、タブ群と導電部材とを良好に溶接できない虞があるため好ましくない。なお、各タブの長さを延長すれば、溶接対象部の段方向への寸法を増大できるが、タブが長くなるほど、二次電池の製造時にタブを扱いにくくなる。また、積層方向における電極の位置に応じてタブの長さを変更することでも溶接対象部の段方向への寸法を増大できるが、電極を同一形状で製造できなくなり、二次電池の生産効率が低下する虞がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、タブの長さを変更することなく、溶接対象部の段方向への寸法を増大できる蓄電装置の製造方法及び蓄電装置製造用の治具を提供することにある。
上記問題点を解決するための蓄電装置の製造方法は、電極とセパレータとが交互に積層された電極組立体と、前記電極組立体と電気を授受する電極端子と、前記電極組立体と前記電極端子とを電気的に接続する導電部材と、を備え、前記電極は、矩形状の金属箔、及び前記金属箔の少なくとも片面に存在する活物質層を有する本体部と、前記金属箔の一縁部の一部から突出したタブとを有し、前記電極組立体は、前記本体部と前記セパレータとが積層された積層部と、前記タブが前記電極の積層方向の一箇所に寄せ集められて積層されたタブ群とを有し、前記積層部は、前記金属箔の一縁部と他縁部とを最短距離で繋ぐ方向である高さ方向において、前記タブ群側の端部にタブ側端部を有し、前記タブ群は、全ての前記タブが積層されるとともに前記導電部材と溶接された溶接対象部と、前記タブの先端が段状に積層された段差部とを有する蓄電装置の製造方法であって、前記タブ側端部を含む前記積層部を前記積層方向に加圧して圧縮する加圧工程と、前記タブを前記積層方向の一箇所に寄せ集めて前記タブ群を形成する集箔工程と、前記溶接対象部と前記導電部材とを溶接する溶接工程と、を含み、前記集箔工程は、前記加圧工程により前記タブ側端部を含む前記積層部が圧縮された状態で行われることを要旨とする。
これによれば、加圧工程によって、金属箔のうねりにより生じた本体部とセパレータとの隙間が小さくなるため、積層部の積層方向の厚みが薄くなり、積層方向において、寄せ集め位置にある電極の本体部と、寄せ集め位置から離れている電極の本体部との距離が短くなる。このため、集箔工程においてタブを寄せ集めると、寄せ集め位置から離れている電極のタブの先端は、寄せ集め位置にある電極のタブの先端に近付く。これにより、寄せ集め位置から離れている電極のタブの先端と、寄せ集め位置にある電極のタブの先端との距離が短くなる。つまり、各タブの先端が段状に並ぶ方向を段方向としたとき、タブ群における段差部の段方向への寸法が減少し、全てのタブが積層される部分である溶接対象部の段方向への寸法が増大する。よって、タブの長さを変更することなく、溶接対象部の段方向への寸法を増大できる。その結果、溶接工程において、タブ群と導電部材とは、溶接対象部と導電部材との接触面積が増大した状態で溶接されるため、溶接不良の発生を抑制できる。
また、上記蓄電装置の製造方法について、前記加圧工程において、前記積層方向における前記積層部の一端面全体及び他端面全体を加圧するのが好ましい。
これによれば、積層部のタブ側端部のみを加圧する場合と比較して、積層部に加えられる荷重の偏りが小さくなる。よって、積層部を加圧する際に電極とセパレータとの積層ずれが生じにくい。
これによれば、積層部のタブ側端部のみを加圧する場合と比較して、積層部に加えられる荷重の偏りが小さくなる。よって、積層部を加圧する際に電極とセパレータとの積層ずれが生じにくい。
また、上記蓄電装置の製造方法について、前記加圧工程を行う加圧部と前記積層部との間に緩衝材を配置するのが好ましい。
これによれば、加圧工程において積層部を加圧した際の積層部の損傷を抑制できる。
これによれば、加圧工程において積層部を加圧した際の積層部の損傷を抑制できる。
また、上記蓄電装置の製造方法について、前記加圧工程及び前記集箔工程は、1つの治具によって行われるのが好ましい。
加圧工程と集箔工程とが異なる治具によって行われる場合、加圧工程を行う治具を駆動するための駆動装置と、集箔工程を行う治具を駆動するための駆動装置の2つの駆動装置を用意する必要がある。これに対し、加圧工程と集箔工程とが1つの治具によって行われる場合、治具を駆動する駆動装置も1つで済み、蓄電装置の製造装置を簡素化できる。
加圧工程と集箔工程とが異なる治具によって行われる場合、加圧工程を行う治具を駆動するための駆動装置と、集箔工程を行う治具を駆動するための駆動装置の2つの駆動装置を用意する必要がある。これに対し、加圧工程と集箔工程とが1つの治具によって行われる場合、治具を駆動する駆動装置も1つで済み、蓄電装置の製造装置を簡素化できる。
また、上記蓄電装置の製造方法について、前記集箔工程において、前記タブは、前記積層方向の一端側に寄せ集められるのが好ましい。
積層方向の一端に位置する電極のタブの先端と、積層方向の他端に位置する電極のタブの先端との距離は、タブが積層方向の中央に寄せ集められる場合の積層方向の中央に位置する電極のタブの先端と、積層方向の両端に位置する電極のタブの先端との距離よりも長い。つまり、タブが積層方向の一端側に寄せ集められる場合の段差部の段方向への寸法は、タブが積層方向の中央に寄せ集められる場合の段差部の段方向への寸法よりも大きい。換言すると、タブが積層方向の一端側に寄せ集められる場合の溶接対象部の段方向への寸法は、タブが積層方向の中央に寄せ集められる場合の溶接対象部の段方向への寸法よりも小さい。よって、積層部を加圧して圧縮することにより溶接対象部の段方向への寸法が増大する効果は大きくなる。
積層方向の一端に位置する電極のタブの先端と、積層方向の他端に位置する電極のタブの先端との距離は、タブが積層方向の中央に寄せ集められる場合の積層方向の中央に位置する電極のタブの先端と、積層方向の両端に位置する電極のタブの先端との距離よりも長い。つまり、タブが積層方向の一端側に寄せ集められる場合の段差部の段方向への寸法は、タブが積層方向の中央に寄せ集められる場合の段差部の段方向への寸法よりも大きい。換言すると、タブが積層方向の一端側に寄せ集められる場合の溶接対象部の段方向への寸法は、タブが積層方向の中央に寄せ集められる場合の溶接対象部の段方向への寸法よりも小さい。よって、積層部を加圧して圧縮することにより溶接対象部の段方向への寸法が増大する効果は大きくなる。
上記問題点を解決するための蓄電装置製造用の治具は、電極とセパレータとが交互に積層された電極組立体と、前記電極組立体と電気を授受する電極端子と、前記電極組立体と前記電極端子とを電気的に接続する導電部材と、を備え、前記電極は、矩形状の金属箔、及び前記金属箔の少なくとも片面に存在する活物質層を有する本体部と、前記金属箔の一縁部の一部から突出したタブとを有し、前記電極組立体は、前記本体部と前記セパレータとが積層された積層部と、前記タブが前記電極の積層方向の一箇所に寄せ集められて積層されたタブ群とを有し、前記積層部は、前記金属箔の一縁部と他縁部とを最短距離で繋ぐ方向である高さ方向において、前記タブ群側の端部にタブ側端部を有し、前記タブ群は、全ての前記タブが積層されるとともに前記導電部材と溶接された溶接対象部と、前記タブの先端が段状に積層された段差部とを有する蓄電装置を製造するための蓄電装置製造用の治具であって、前記積層方向に沿った前記積層部の一端面を作業台に対向させて載せた状態で、前記積層方向に沿った前記積層部の他端面に接触する積層部用接触部を有し、前記積層部用接触部を前記積層方向に沿って前記作業台に向けて移動させることで前記タブ側端部を含む前記積層部を積層方向に加圧して圧縮する加圧部と、前記積層方向の他端に位置する前記タブに接触するタブ用接触部を備え、前記タブ用接触部が前記積層方向に沿って前記作業台に向けて移動することで前記タブを前記積層方向の一箇所に寄せ集めて前記タブ群を形成する集箔部と、を有し、前記タブ用接触部は、前記積層部用接触部よりも前記積層方向に沿って前記作業台から離れた位置に配置され、前記集箔部は、前記加圧部により前記積層部が圧縮された状態で前記タブを寄せ集めることを要旨とする。
これによれば、作業台に載せた電極組立体に対し、加圧部の積層部用接触部を積層部に接触させての加圧によって、金属箔のうねりにより生じた本体部とセパレータとの隙間が小さくなるため、積層部の積層方向の厚みが薄くなり、積層方向において、寄せ集め位置にある電極の本体部と、寄せ集め位置から離れている電極の本体部との距離が短くなる。このため、集箔部のタブ用接触部をタブに接触させてタブを寄せ集めると、寄せ集め位置から離れている電極のタブの先端は、寄せ集め位置にある電極のタブの先端に近付く。これにより、寄せ集め位置から離れている電極のタブの先端と、寄せ集め位置にある電極のタブの先端との距離が短くなる。つまり、各タブの先端が段状に並ぶ方向を段方向としたとき、タブ群における段差部の段方向への寸法が減少し、全てのタブが積層される部分である溶接対象部の段方向への寸法が増大する。よって、タブの長さを変更することなく、溶接対象部の段方向への寸法を増大できる。その結果、導電部材とタブ群との溶接において、タブ群と導電部材とは、溶接対象部と導電部材との接触面積が増大した状態で溶接されるため、溶接不良の発生を抑制できる。
また、集箔部のタブ用接触部は、加圧部の積層部用接触部よりも積層方向に沿って作業台から離れた位置にある。このため、加圧部による加圧において、積層部用接触部によって積層部を加圧した後に、タブ用接触部によってタブが寄せ集められる。よって、積層部における本体部とセパレータとの隙間がなくなった後にタブが寄せ集められるため、積層部を加圧する際に、隙間を原因とした電極とセパレータの積層ずれが生じにくく、タブの積層ずれも生じにくい。
また、蓄電装置製造用の治具について、前記加圧部は、チューブと、前記チューブに対し前記積層方向に出没するロッドと、前記チューブからの前記ロッドの突出端に接続された前記積層部用接触部と、前記チューブと前記積層部用接触部との間に介装された与圧バネと、を備えていてもよい。
これによれば、加圧部による加圧では、積層部用接触部が積層部の他端面に接触する。さらに加圧部が積層部に向けて移動すると、積層部用接触部が積層部の他端面に接触した後であっても、チューブにロッドが没入しつつ与圧バネが圧縮するため、作業台に向けた集箔部の移動、すなわち、集箔部によるタブの集箔を行うことができるとともに、積層部を加圧できる。
また、蓄電装置製造用の治具について、前記電極は、前記タブとしての正極タブを備える正極電極、及び前記タブとしての負極タブを備える負極電極であり、前記正極タブ及び前記負極タブは一つの端面に配置されており、前記タブ用接触部は、前記正極タブ及び前記負極タブの双方に接触して寄せ集めてもよい。
これによれば、一つの集箔部によって、正極タブと負極タブの集箔を同時に行うことができる。
本発明によれば、タブの長さを変更することなく、溶接対象部の段方向への寸法を増大できる。
以下、蓄電装置の製造方法を二次電池の製造方法具体化した一実施形態を図1〜図5にしたがって説明する。
図1に示すように、本実施形態の二次電池の製造方法によって製造された二次電池10は、ケース11と、ケース11に収容された電極組立体12とを備える。ケース11は、直方体状のケース本体13と、ケース本体13の開口部13aを閉塞する矩形平板状の蓋14とを有する。ケース11を構成するケース本体13と蓋14は、何れも金属製(例えば、ステンレスやアルミニウム)である。また、本実施形態の二次電池10は、その外観が角型をなす角型電池である。また、本実施形態の二次電池10は、リチウムイオン電池である。
図1に示すように、本実施形態の二次電池の製造方法によって製造された二次電池10は、ケース11と、ケース11に収容された電極組立体12とを備える。ケース11は、直方体状のケース本体13と、ケース本体13の開口部13aを閉塞する矩形平板状の蓋14とを有する。ケース11を構成するケース本体13と蓋14は、何れも金属製(例えば、ステンレスやアルミニウム)である。また、本実施形態の二次電池10は、その外観が角型をなす角型電池である。また、本実施形態の二次電池10は、リチウムイオン電池である。
図2に示すように、電極組立体12は、複数の電極としての正極電極31と、複数の電極としての負極電極32と、複数のセパレータ33とを備える。電極組立体12は、正極電極31と負極電極32との間にセパレータ33を介在させ、かつ相互に絶縁させた状態で積層した層状構造を有する。正極電極31と負極電極32が積層された方向を積層方向とする。
正極電極31は、矩形シート状の金属箔としての正極金属箔(例えばアルミニウム箔)34、及び正極金属箔34の両面に存在する活物質層としての正極活物質層35を有する本体部31aを有する。正極電極31は、正極金属箔34の一対の長辺に沿う縁部のうちの一方の縁部に一縁部としての第1縁部34aを有し、他方の縁部に他縁部としての第2縁部34bを有する。正極電極31は、第1縁部34aの一部から突出した矩形状のタブとしての正極タブ31bを有する。正極タブ31bは、正極活物質層35が存在せず、正極金属箔34そのもので構成されている。第1縁部34aからの正極タブ31bの突出量は、全ての正極電極31でほぼ同じである。
負極電極32は、矩形シート状の金属箔としての負極金属箔(例えば銅箔)36、及び負極金属箔36の両面に存在する活物質層としての負極活物質層37を有する本体部32aを有する。負極電極32は、負極金属箔36の一対の長辺に沿う縁部のうちの一方の縁部に一縁部としての第1縁部36aを有し、他方の縁部に他縁部としての第2縁部36bを有する。負極電極32は、第1縁部36aの一部から突出した矩形状のタブとしての負極タブ32bを有する。負極タブ32bは、負極活物質層37が存在せず、負極金属箔36そのもので構成されている。第1縁部36aからの負極タブ32bの突出量は、全ての負極電極32でほぼ同じである。第1縁部34a,36aと第2縁部34b,36bとを最短距離で繋ぐ方向を高さ方向とする。
セパレータ33は、矩形シート状の絶縁性材料からなる。セパレータ33の外形は、正極電極31の本体部31aの外形、及び負極電極32の本体部32aの外形と同じである。セパレータ33は、正極電極31の本体部31aと、負極電極32の本体部32aとを絶縁する。
電極組立体12は、各正極電極31の本体部31aと、各負極電極32の本体部32aと、セパレータ33とが積層された直方体状の積層部21を備える。また、電極組立体12は、各正極電極31の正極タブ31bが積層方向の一端側に寄せ集められ積層されたタブ群としての正極タブ群22と、各負極電極32の負極タブ32bが積層方向の一端側に寄せ集められ積層されたタブ群としての負極タブ群23とを備える。正極タブ群22と負極タブ群23とは、第1縁部34a,36aに沿う方向において間隔を置いて並べて配置されている。
負極タブ群23は、全ての負極タブ32bが積層される溶接対象部24と、溶接対象部24よりも先端側において各負極タブ32bの先端が段状に積層された段差部25とを有する。本実施形態の段差部25において、積層方向の一端に位置する負極電極32の負極タブ32bの先端A1は、積層方向の他端に位置する負極電極32の負極タブ32bの先端B1よりも突出している。同様に、正極タブ群22は、全ての正極タブ31bが積層される溶接対象部と、溶接対象部よりも先端側において各正極タブ31bの先端が段状に積層された段差部とを有する。本実施形態の段差部25において、積層方向の一端に位置する正極電極31の正極タブ31bの先端は、積層方向の他端に位置する正極電極31の正極タブ31bの先端よりも突出している。各正極タブ31bの先端が段状に並ぶ方向、及び各負極タブ32bの先端が段状に並ぶ方向をそれぞれ段方向とする。本実施形態では、段方向は、正極タブ31bの長手方向及び負極タブ32bの長手方向と一致する。負極タブ群23において、段差部25の段方向への寸法は、積層方向の一端に位置する負極電極32の負極タブ32bの先端と、積層方向の他端に位置する負極電極32の負極タブ32bの先端との距離が長いほど大きくなる。同様に、正極タブ群22において、段差部25の段方向への寸法は、積層方向の一端に位置する正極電極31の正極タブ31bの先端と、積層方向の他端に位置する正極電極31の正極タブ31bの先端との距離が長いほど大きくなる。溶接対象部24の段方向への寸法は、段差部25の段方向への寸法が小さいほど大きくなる。
積層部21は、正極タブ群22及び負極タブ群23が存在する端面にタブ側端面21aを備え、タブ側端面21aとは反対側の端面に底側端面21bを備える。積層部21は、高さ方向におけるタブ側端面21a側の端部にタブ側端部21xを有する。積層部21は、タブ側端面21a及び底側端面21bと直交し、かつ積層方向に沿う端面に第1側端面21c及び第2側端面21dを備える。第1側端面21c及び第2側端面21dはそれぞれ、正極電極31の本体部31aの縁部と、負極電極32の本体部32aの縁部と、セパレータ33の縁部とが積層されて構成されている。積層部21は、タブ側端面21a及び底側端面21bと直交し、かつ積層方向に対をなす第3側端面21e及び第4側端面21fを備える。第3側端面21eは、積層部21において積層方向の一端に位置する負極電極32の本体部32aによって構成され、第4側端面21fは、積層部21において積層方向の他端に位置する負極電極32の本体部32aによって構成されている。
図1に示すように、二次電池10は、電極組立体12から電気を取り出すための電極端子としての正極端子15及び負極端子16を備える。正極端子15及び負極端子16は、蓋14の貫通孔14aを貫通してケース11外に突出する。正極端子15及び負極端子16には、蓋14と絶縁するための絶縁リング17がそれぞれ取り付けられている。二次電池10は、正極端子15と電極組立体12とを電気的に接続する導電部材としての正極導電部材18と、負極端子16と電極組立体12とを電気的に接続する導電部材としての負極導電部材19とを備える。正極端子15は、正極導電部材18と一体化され、かつ正極導電部材18と電気的に接続されている。負極端子16は、負極導電部材19と一体化され、かつ負極導電部材19と電気的に接続されている。
図2に示すように、二次電池10は、正極タブ群22の溶接対象部と正極導電部材18とが溶接された溶接部と、負極タブ群23の溶接対象部24と負極導電部材19とが溶接された溶接部Pとを備える。電極組立体12と正極導電部材18とは、正極タブ群22及び溶接部を介して電気的に接続され、電極組立体12と負極導電部材19とは、負極タブ群23及び溶接部Pを介して電気的に接続されている。
次に、二次電池10の製造方法について説明する。
まず、正極電極31、負極電極32、及びセパレータ33を積層する積層工程を行う。積層工程では、電極組立体12の積層部21が形成される。積層される正極電極31において、正極活物質層35に含まれる活物質の密度が高いと、正極金属箔34にうねりが生じていることがある。同様に、積層される負極電極32において、負極活物質層37に含まれる活物質の密度が高いと、負極金属箔36にうねりが生じていることがある。この場合、積層部21において、正極電極31の本体部31aとセパレータ33との間、及び負極電極32の本体部32aとセパレータ33との間には隙間が形成される。この隙間により、積層方向における積層部21の厚みは、正極金属箔34や負極金属箔36にうねりが生じていない場合と比較して厚くなる。正極電極31の本体部31aとセパレータ33との間、及び負極電極32の本体部32aとセパレータ33との間に隙間がある状態の積層部21の厚みをH0とする(図3参照)。
まず、正極電極31、負極電極32、及びセパレータ33を積層する積層工程を行う。積層工程では、電極組立体12の積層部21が形成される。積層される正極電極31において、正極活物質層35に含まれる活物質の密度が高いと、正極金属箔34にうねりが生じていることがある。同様に、積層される負極電極32において、負極活物質層37に含まれる活物質の密度が高いと、負極金属箔36にうねりが生じていることがある。この場合、積層部21において、正極電極31の本体部31aとセパレータ33との間、及び負極電極32の本体部32aとセパレータ33との間には隙間が形成される。この隙間により、積層方向における積層部21の厚みは、正極金属箔34や負極金属箔36にうねりが生じていない場合と比較して厚くなる。正極電極31の本体部31aとセパレータ33との間、及び負極電極32の本体部32aとセパレータ33との間に隙間がある状態の積層部21の厚みをH0とする(図3参照)。
次に、図3に示すように、電極組立体12、正極導電部材18、及び負極導電部材19を作業台71に配置する配置工程を行う。電極組立体12は、積層部21の第3側端面21eが作業台71と対向するように配置される。正極導電部材18は、積層方向の一端に位置する正極電極31の正極タブ31bと作業台71との間に位置するように配置され、負極導電部材19は、積層方向の一端に位置する負極電極32の負極タブ32bと作業台71との間に位置するように配置される。
次に、図4に示すように、電極組立体12の積層部21を積層方向に加圧して圧縮する加圧工程と、各正極タブ31bを積層方向の一箇所に寄せ集めて正極タブ群22を形成するとともに、各負極タブ32bを積層方向の一箇所に寄せ集めて負極タブ群23を形成する集箔工程とを行う。集箔工程は、積層部21が積層方向に圧縮された状態で行われる。本実施形態では、加圧工程及び集箔工程は、治具81によって行われる。
治具81は、積層部21を加圧する加圧部82と、正極タブ31bを寄せ集める図示しない第1集箔部と、負極タブ32bを寄せ集める第2集箔部83とを備える。治具81は、電極組立体12の上方に配置される。電極組立体12は、作業台71と治具81との間に位置する。加圧部82は、積層部21の第4側端面21fと対向する対向面82aを有する。対向面82aの外形は、第4側端面21fの外形とほぼ同じである。第1集箔部及び第2集箔部83は、加圧部82から電極組立体12に向けて突出する棒状である。第1集箔部は、積層方向の他端に位置する正極電極31の正極タブ31bの基端側部位と対向する先端部を有し、第2集箔部83は、積層方向の他端に位置する負極電極32の負極タブ32bの基端側部位と対向する先端部83aを有する。加圧部82から第1集箔部及び第2集箔部83が突出する方向において、加圧部82の対向面82aから第1集箔部及び第2集箔部83の先端部83aまでの距離は、積層部21が圧縮された状態で正極タブ群22及び負極タブ群23が形成されるような距離に調整されている。治具81は、図示しない駆動装置と接続されている。駆動装置は、治具81を上昇又は下降させる。治具81は、電極組立体12に向けて下降することにより、加圧工程及び集箔工程を行う。
加圧部82は、治具81が下降することにより、積層部21の第4側端面21fに接触した後、積層部21を積層方向の他端側から一端側に向けて加圧する。すると、正極電極31の本体部31aとセパレータ33との間、及び負極電極32の本体部32aとセパレータ33との間の隙間が小さくなり、積層部21は圧縮される。よって、加圧時の積層部21の厚みH1は、加圧前の積層部21の厚みH0よりも薄くなる(H1<H0)。これにより、積層方向の一端に位置する正極電極31の本体部31aと、積層方向の他端に位置する正極電極31の本体部31aとの距離は短くなる。同様に、積層方向の一端に位置する負極電極32の本体部32aと、積層方向の他端に位置する負極電極32の本体部32aとの距離は短くなる。なお、加圧部82の対向面82aの外形は、第4側端面21fの外形とほぼ同じであるため、本実施形態では、積層部21の第3側端面21e全体及び第4側端面21f全体が加圧される。つまり、積層部21のタブ側端部21xを含む積層部21全体が積層方向に圧縮される。
第1集箔部は、加圧部82による積層部21の加圧開始後に、積層方向の他端に位置する正極電極31の正極タブ31bから順に正極タブ31bを積層方向の一端側に寄せ集める。つまり、正極タブ31bは、積層部21が圧縮された状態で寄せ集められる。これにより、正極タブ群22が形成される。同様に、第2集箔部83は、加圧部82による積層部21の加圧開始後に、積層方向の他端に位置する負極電極32の負極タブ32bから順に負極タブ32bを積層方向の一端側に寄せ集める。つまり、負極タブ32bは、積層部21が圧縮された状態で寄せ集められる。これにより、負極タブ群23が形成される。
ここで、負極タブ群23における負極タブ32bの先端の位置について、比較例とともに説明する。図6に示すように、比較例の二次電池の製造方法では、加圧工程を省略するとともに、積層部21の厚みがH0である電極組立体12の負極タブ32bに対して集箔工程を行う。比較例の負極タブ群23において、積層方向の一端に位置する負極電極32の負極タブ32bの先端A0は、積層方向の他端に位置する負極電極32の負極タブ32bの先端B0よりも突出している。積層方向の一端に位置する負極電極32の負極タブ32bの先端A0と、積層方向の他端に位置する負極電極32の負極タブ32bの先端B0との距離をL0とする。図2及び図4に示すように、本実施形態の負極タブ群23においても、積層方向の一端に位置する負極電極32の負極タブ32bの先端A1は、積層方向の他端に位置する負極電極32の負極タブ32bの先端B1よりも突出している。積層方向の一端に位置する負極電極32の負極タブ32bの先端A1と、積層方向の他端に位置する負極電極32の負極タブ32bの先端B1との距離をL1とする。
本実施形態の距離L1は、比較例の距離L0よりも短い。つまり、本実施形態の負極タブ群23における段差部25の段方向への寸法は、比較例の負極タブ群23における段差部25の段方向への寸法よりも小さく、本実施形態の負極タブ群23における溶接対象部24の段方向への寸法は、比較例の負極タブ群23における溶接対象部24の段方向への寸法よりも大きい。この差は、積層部21の積層方向の厚みの違いによって生じる。本実施形態の積層部21の厚みH1は、比較例の積層部21の厚みH0よりも薄い。このため、本実施形態における積層方向の一端に位置する負極電極32の本体部32aと積層方向の他端に位置する負極電極32の本体部32aとの距離は、比較例における積層方向の一端に位置する負極電極32の本体部32aと積層方向の他端に位置する負極電極32の本体部32aとの距離よりも短くなる。よって、集箔工程において負極タブ32bを寄せ集めると、積層方向の他端に位置する負極電極32の負極タブ32bの先端B1は、積層方向の一端に位置する負極電極32の負極タブ32bの先端A1に近付く。これにより、積層方向の他端に位置する負極電極32の負極タブ32bの先端B1と、積層方向の一端に位置する負極電極32の負極タブ32bの先端A1との距離L1は、比較例の距離L0よりも短くなる。
次に、正極タブ群22の溶接対象部と正極導電部材18とを溶接して溶接部を形成し、負極タブ群23の溶接対象部24と負極導電部材19とを溶接して溶接部Pを形成する溶接工程を行う。溶接工程は、溶接装置84によって行われる。溶接装置84は、負極タブ群23側からレーザを照射し、負極タブ群23と負極導電部材19とを溶接する。これにより、溶接部Pが形成される。図示しないが、同様に、溶接装置84は、正極タブ群22側からレーザを照射し、正極タブ群22と正極導電部材18とを溶接する。これにより、溶接部が形成される。
次に、図5に示すように、治具81を上昇させ、積層部21の加圧を解除する解除工程を行う。積層部21は、加圧が解除されると、加圧前の厚みH0に戻ろうと膨張する。よって、解除工程後の積層部21の厚みH2は、加圧時の積層部21の厚みH1よりも厚くなる(H1<H2)。そして、電極組立体12をケース11に収容する収容工程を行う。電極組立体12は、積層部21の底側端面21b側からケース本体13に収容される。電極組立体12が収容されたケース本体13の開口部13aを蓋14により閉塞する。
本実施形態の作用及び効果について説明する。
(1)二次電池10の製造方法は、積層部21を加圧する加圧工程を含む。加圧工程により積層部21の積層方向の厚みが薄くなることで、積層方向の一端に位置する負極電極32の本体部32aと、積層方向の他端に位置する負極電極32の本体部32aとの距離は短くなる。このため、集箔工程において負極タブ32bを寄せ集めると、積層方向の他端に位置する負極電極32の負極タブ32bの先端B1は、積層方向の一端に位置する負極電極32の負極タブ32bの先端A1に近付く。これにより、積層方向の他端に位置する負極電極32の負極タブ32bの先端B1と、積層方向の一端に位置する負極電極32の負極タブ32bの先端A1との距離は短くなる。つまり、負極タブ群23における段差部25の段方向への寸法は減少し、全ての負極タブ32bが積層される部分である溶接対象部24の段方向への寸法は増大する。よって、負極タブ32bの長さを変更することなく、溶接対象部24の段方向への寸法を増大できる。その結果、溶接工程において、負極タブ群23と負極導電部材19とは、溶接対象部24と負極導電部材19との接触面積が増大した状態で溶接されるため、溶接不良を抑制できる。正極タブ群22についても同様の効果が得られる。
(1)二次電池10の製造方法は、積層部21を加圧する加圧工程を含む。加圧工程により積層部21の積層方向の厚みが薄くなることで、積層方向の一端に位置する負極電極32の本体部32aと、積層方向の他端に位置する負極電極32の本体部32aとの距離は短くなる。このため、集箔工程において負極タブ32bを寄せ集めると、積層方向の他端に位置する負極電極32の負極タブ32bの先端B1は、積層方向の一端に位置する負極電極32の負極タブ32bの先端A1に近付く。これにより、積層方向の他端に位置する負極電極32の負極タブ32bの先端B1と、積層方向の一端に位置する負極電極32の負極タブ32bの先端A1との距離は短くなる。つまり、負極タブ群23における段差部25の段方向への寸法は減少し、全ての負極タブ32bが積層される部分である溶接対象部24の段方向への寸法は増大する。よって、負極タブ32bの長さを変更することなく、溶接対象部24の段方向への寸法を増大できる。その結果、溶接工程において、負極タブ群23と負極導電部材19とは、溶接対象部24と負極導電部材19との接触面積が増大した状態で溶接されるため、溶接不良を抑制できる。正極タブ群22についても同様の効果が得られる。
(2)加圧工程において、積層部21全体が加圧される。これによれば、積層部21のタブ側端部21xのみが加圧される場合と比較して、積層部21に加えられる荷重の偏りが小さくなる。よって、積層部21を加圧する際に正極電極31、負極電極32、及びセパレータ33の積層ずれが生じにくい。
(3)加圧部82と、第1集箔部及び第2集箔部83とが別体である場合、加圧部82を昇降させるための駆動装置と第1集箔部及び第2集箔部83を昇降させるための駆動装置の2つの駆動装置を用意する必要がある。これに対し、本実施形態では、加圧部82、第1集箔部、及び第2集箔部83が1つの治具81として一体化されている。このため、治具81を昇降させる駆動装置も1つで済み、二次電池10の製造装置を簡素化できる。
(4)集箔工程において、負極タブ群23は、負極タブ32bが積層方向の一端側に寄せ集められることで形成される。この場合、積層方向の一端に位置する負極電極32の負極タブ32bの先端A1と、積層方向の他端に位置する負極電極32の負極タブ32bの先端B1との距離L1は、負極タブ32bが積層方向の中央に寄せ集められる場合の、積層方向の中央に位置する負極電極32の負極タブ32bの先端と、積層方向の両端に位置する負極電極32の負極タブ32bの先端との距離よりも長い。つまり、負極タブ32bが積層方向の一端側に寄せ集められる場合の段差部25の段方向への寸法は、負極タブ32bが積層方向の中央に寄せ集められる場合の段差部25の段方向への寸法よりも大きい。換言すると、負極タブ32bが積層方向の一端側に寄せ集められる場合の溶接対象部24の段方向への寸法は、負極タブ32bが積層方向の中央に寄せ集められる場合の溶接対象部24の段方向への寸法よりも小さい。よって、積層部21を加圧して圧縮することにより溶接対象部24の段方向への寸法が増大する効果は大きくなる。正極タブ群22についても同様の効果が得られる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
○ 正極電極31において、正極活物質層35は正極金属箔34の片面に存在してもよい。同様に、負極電極32において、負極活物質層37は負極金属箔36の片面に存在してもよい。
○ 正極電極31において、正極活物質層35は正極金属箔34の片面に存在してもよい。同様に、負極電極32において、負極活物質層37は負極金属箔36の片面に存在してもよい。
○ 正極端子15と正極導電部材18は別体でもよい。同様に、負極端子16と負極導電部材19は別体でもよい。
○ 積層方向において正極タブ31bが寄せ集められる位置は、適宜変更してよい。正極タブ31bが寄せ集められる位置は、例えば、積層方向の中央でもよい。同様に、積層方向において負極タブ32bが寄せ集められる位置は、適宜変更してよい。負極タブ32bが寄せ集められる位置は、例えば、積層方向の中央でもよい。
○ 積層方向において正極タブ31bが寄せ集められる位置は、適宜変更してよい。正極タブ31bが寄せ集められる位置は、例えば、積層方向の中央でもよい。同様に、積層方向において負極タブ32bが寄せ集められる位置は、適宜変更してよい。負極タブ32bが寄せ集められる位置は、例えば、積層方向の中央でもよい。
○ 積層部21において、正極タブ群22が存在する端面と、負極タブ群23が存在する端面とは異なっていてもよい。例えば、正極タブ群22は、上記実施形態のタブ側端面21aに存在し、負極タブ群23は、上記実施形態の第1側端面21cに存在してもよい。また、例えば、正極タブ群22は、上記実施形態の底側端面21bに存在し、負極タブ群23は、上記実施形態のタブ側端面21aに存在してもよい。
正極タブ群22が上記実施形態のタブ側端面21aに存在し、負極タブ群23が上記実施形態の第1側端面21cに存在する場合、積層部21は、正極金属箔34の第1縁部34aと第2縁部34bとを最短距離で繋ぐ第1の高さ方向において、正極タブ群22側、すなわち上記実施形態のタブ側端面21a寄りの端部に第1のタブ側端部21xを有する。また、積層部21は、負極金属箔36の第1縁部36aと第2縁部36bとを最短距離で繋ぐ第2の高さ方向において、負極タブ群23側、すなわち上記実施形態の第1側端面21c寄りの端部に第2のタブ側端部21xを有する。加圧工程では、加圧部82により、第1のタブ側端部21x及び第2のタブ側端部21xの両方を積層方向に加圧する。
○ 図7に示すように、配置工程において積層部21の第4側端面21f上に緩衝材としてのゲル91を配置してもよい。この場合、積層部21の第4側端面21fと加圧部82の対向面82aとの間にゲル91が介在することにより、加圧工程において加圧部82が積層部21を加圧した際の積層部21の損傷を抑制できる。なお、緩衝材は、ゲルに限定されず、積層部21の損傷を抑制できるものであれば適宜変更してよい。
○ 加圧工程において、積層部21のうち、タブ側端部21xが圧縮されるのであれば、タブ側端部21x以外の部分は圧縮されてもよいし、圧縮されなくてもよい。積層部21において加圧部82によって加圧される部分は、例えば、タブ側端部21xを含む高さ方向上側の3分の1の部分でもよいし、タブ側端部21xを含む高さ方向の上半分でもよい。
○ 図8に示すように、加圧工程を行う加圧部85と集箔工程を行う集箔部86は、一体化されず、別体でもよい。この場合、加圧工程中に集箔工程を開始してもよいし、加圧工程後の積層部21が圧縮された状態で集箔工程を開始してもよい。
上記実施形態のように1つの治具81により加圧工程及び集箔工程を同時に行う場合、積層部21が圧縮された状態で正極タブ群22及び負極タブ群23が形成されるように、加圧部82の対向面82aから第1集箔部及び第2集箔部83の先端部83aまでの距離を予め調整する必要がある。これに対し、加圧部85と集箔部86が別体である場合は、加圧部85及び集箔部86の下降速度や、積層方向における加圧部85及び集箔部86の厚みを変更するだけで、積層部21が圧縮された状態で正極タブ群22及び負極タブ群23を形成できる。その結果、例えば、積層部21の圧縮量の変更にも対応しやすい。
○ 図9に示す、蓄電装置製造用の治具99を用いて加圧工程及び集箔工程を行ってもよい。蓄電装置製造用の治具99は、積層部21を加圧する加圧部100と、正極タブ31b及び負極タブ32bを同時に寄せ集める集箔部110とを備える。また、蓄電装置製造用の治具99は、加圧部100及び集箔部110を昇降させるシリンダ120を備える。なお、電極組立体12において、正極タブ群22と負極タブ群23が並ぶ方向を並設方向とし、この並設方向は、第3側端面21e及び第4側端面21fの長手方向と一致する。
蓄電装置製造用の治具99は、電極組立体12の上方に配置される。電極組立体12は、作業台71と蓄電装置製造用の治具99との間に位置する。
加圧部100は、取付板101を備える。取付板101は、並設方向に長手が延びる。加圧部100は、取付板101の長手方向両端に取り付けられた加圧装置102を備える。一方の加圧装置102は、電極組立体12の第4側端面21fのうち、タブ側端部21xを含み、かつ負極タブ群23よりも並設方向に沿った外側の部分を加圧する。他方の加圧装置102は、電極組立体12の第4側端面21fのうち、タブ側端部21xを含み、かつ正極タブ群22よりも並設方向に沿った外側の部分を加圧する。
加圧部100は、取付板101を備える。取付板101は、並設方向に長手が延びる。加圧部100は、取付板101の長手方向両端に取り付けられた加圧装置102を備える。一方の加圧装置102は、電極組立体12の第4側端面21fのうち、タブ側端部21xを含み、かつ負極タブ群23よりも並設方向に沿った外側の部分を加圧する。他方の加圧装置102は、電極組立体12の第4側端面21fのうち、タブ側端部21xを含み、かつ正極タブ群22よりも並設方向に沿った外側の部分を加圧する。
各加圧装置102は、チューブ102aと、チューブ102aに対し出没するロッド102bとを備える。加圧部100は、積層部用接触部103を有する。積層部用接触部103は、両方の加圧装置102のロッド102bにおけるチューブ102aからの突出端に接続され、かつ電極組立体12の第4側端面21fの一部に対向する。積層部用接触部103は矩形板状であり、積層部21の第4側端面21fと対向する対向面104を有する。積層部用接触部103は、長手が並設方向に延びる矩形板状である。積層部用接触部103の長手方向への寸法は、電極組立体12における並設方向への長さより僅かに短く、積層部用接触部103の短手方向への長さは、電極組立体12の高さ方向への長さより短い。そして、積層部用接触部103は、積層部21の第4側端面21fのうちタブ側端面21a側に対し並設方向全体に亘って接触する。
加圧部100は、チューブ102aと積層部用接触部103との間に介装された与圧バネ105を有する。与圧バネ105は、ロッド102bの周面を取り巻くように螺旋状に設けられている。
集箔部110は、取付板101の下端にブラケット111を介して固定されている。集箔部110は、並設方向に見てL字状の板材である。集箔部110は、ブラケット111に固定される矩形板状の取付部110aと、取付部110aから下方へ延びる矩形板状のタブ押圧部110bと、から構成されている。集箔部110は、タブ押圧部110bの下端縁に、正極タブ31b及び負極タブ32bに接触するタブ用接触部112を備える。タブ用接触部112は、並設方向に直線状に延びる。並設方向へのタブ用接触部112の寸法は、並設方向に沿った正極タブ31bと負極タブ32bとの間の距離よりも長い。タブ用接触部112は、積層方向の他端に位置する正極タブ31b及び負極タブ32bの基端側部位と対向する。
シリンダ120は、流体圧シリンダ製である。シリンダ120は、シリンダチューブ121と、シリンダチューブ121に対し出没するロッド122を備える。シリンダチューブ121からのロッド122の突出端に取付板101の上端が接続されている。シリンダチューブ121に対するロッド122の突出により、取付板101を下降させて加圧部100及び集箔部110を下降させる。シリンダチューブ121に対するロッド122の没入により、取付板101を上昇させて加圧部100及び集箔部110を上昇させる。シリンダ120のロッド122が、シリンダチューブ121への没入方向のストロークエンドにまで移動した位置を待機位置とする。
図11に示すように、待機位置では、加圧部100が積層部21よりも上方に位置し、積層部用接触部103は積層部21より上方に位置する。また、待機位置では、ブラケット111が正極タブ31b及び負極タブ32bより上方に位置するとともに、タブ用接触部112が正極タブ31b及び負極タブ32bより上方に位置する。
蓄電装置製造用の治具99が待機位置にある状態において、各加圧装置102から集箔部110が突出する方向において、積層部用接触部103の対向面104からタブ用接触部112までの距離は、積層部21が圧縮された状態で正極タブ群22及び負極タブ群23が形成されるような距離に調整されている。また、蓄電装置製造用の治具99が待機位置にある状態において、タブ用接触部112は、積層方向に沿って積層部用接触部103の対向面104よりも作業台71から離れた位置にある。
次に、蓄電装置製造用の治具99による二次電池10の製造方法について説明する。
まず、正極電極31、負極電極32、及びセパレータ33を積層する積層工程を行う。積層部21において、正極金属箔34のうねりや負極金属箔36のうねり等を原因として、正極電極31や負極電極32が撓む場合がある。この撓みにより、正極電極31の本体部31aとセパレータ33との間、及び負極電極32の本体部32aとセパレータ33との間には隙間が形成される。
まず、正極電極31、負極電極32、及びセパレータ33を積層する積層工程を行う。積層部21において、正極金属箔34のうねりや負極金属箔36のうねり等を原因として、正極電極31や負極電極32が撓む場合がある。この撓みにより、正極電極31の本体部31aとセパレータ33との間、及び負極電極32の本体部32aとセパレータ33との間には隙間が形成される。
すると、図10又は図11に示すように、積層部21は、並設方向の中央部に向けて膨らむ形状となりやすい。次に、配置工程を行う。電極組立体12は、積層部21の第3側端面21eが作業台71と対向するように配置される。正極導電部材18は、積層方向の一端に位置する正極電極31の正極タブ31bと作業台71との間に位置するように配置され、負極導電部材19は、積層方向の一端に位置する負極電極32の負極タブ32bと作業台71との間に位置するように配置される。
次に、蓄電装置製造用の治具99によって、加圧工程と集箔工程を行う。シリンダ120の駆動により、ロッド122が突出方向に移動すると、取付板101を介して両方の加圧装置102及び集箔部110が下降する。
図12に示すように、両方の加圧装置102に連結された積層部用接触部103が、積層部21の第4側端面21fに接触した後、さらに、シリンダ120のロッド122が突出方向に移動すると、加圧装置102のロッド102bがチューブ102aに没入するとともに与圧バネ105が圧縮される。すると、加圧部100によって、積層部21が積層方向の他端側から一端側に向けて加圧される。正極電極31の本体部31aとセパレータ33との間、及び負極電極32の本体部32aとセパレータ33との間の隙間が小さくなり、積層部21は圧縮される。その結果、積層部21においては、正極電極31及び負極電極32の撓みが解消されるとともに、並設方向の中央部に向けて膨らむ形状が解消される。
積層部用接触部103が積層部21の第4側端面21fに接触し、加圧部100によって、積層部21の膨らみが解消された状態では、集箔部110のタブ用接触部112は、未だ正極タブ31b及び負極タブ32bに接触していない。このため、加圧部100によって、積層部21の膨らみが解消された状態では、正極タブ31b及び負極タブ32bは集箔されていない。
そして、加圧部100による積層部21の加圧によって、積層部21の膨らみが解消された直後に、シリンダ120のロッド122が突出方向に移動し、取付板101を介して両方の加圧装置102及び集箔部110が下降すると、加圧装置102のロッド102bがチューブ102aに没入するとともに与圧バネ105が圧縮される。
図13に示すように、さらに、両方の加圧装置102及び集箔部110が下降すると、集箔部110のタブ用接触部112は、積層方向の他端に位置する正極電極31の正極タブ31b及び負極電極32の負極タブ32bに接触する。
さらに、シリンダ120のロッド122が突出方向に移動し、取付板101を介して両方の加圧装置102及び集箔部110が下降すると、加圧装置102のロッド102bがチューブ102aに没入するとともに与圧バネ105が圧縮される。そして、図14に示すように、集箔部110は、正極タブ31b及び負極タブ32bを積層方向の一端側に寄せ集める。つまり、正極タブ31b及び負極タブ32bは、積層部21が圧縮された状態で寄せ集められる。これにより、正極タブ群22及び負極タブ群23が形成される。
その後、溶接工程を行った後、シリンダ120によって蓄電装置製造用の治具99を待機位置に移動させ、解除工程を行う。
このように構成した場合、実施形態の(1)及び(4)と同様の効果に加え、以下の効果を発揮できる。蓄電装置製造用の治具99が待機位置にある状態では、集箔部110のタブ用接触部112は、加圧部100の積層部用接触部103よりも、積層方向に沿って作業台71から離れた位置にある。このため、加圧工程において、積層部用接触部103によって積層部21を加圧した後に、タブ用接触部112によって正極タブ31b及び負極タブ32bが押圧される。
このように構成した場合、実施形態の(1)及び(4)と同様の効果に加え、以下の効果を発揮できる。蓄電装置製造用の治具99が待機位置にある状態では、集箔部110のタブ用接触部112は、加圧部100の積層部用接触部103よりも、積層方向に沿って作業台71から離れた位置にある。このため、加圧工程において、積層部用接触部103によって積層部21を加圧した後に、タブ用接触部112によって正極タブ31b及び負極タブ32bが押圧される。
よって、積層部21の隙間がなくなり、撓みがなくなった後に、正極タブ31b及び負極タブ32bが寄せ集められる。このため、タブ用接触部112によって正極タブ31b及び負極タブ32bを寄せ集めたとき、隙間を原因とした正極電極31とセパレータ33の積層ずれ及び負極電極32とセパレータ33の積層ずれが生じにくく、正極タブ31b及び負極タブ32bの積層ずれも生じにくい。その結果として、溶接工程において、負極タブ群23と負極導電部材19、及び正極タブ群22と正極導電部材18とを接触面積が増大した状態で溶接でき、溶接不良の発生を抑制できる。
そして、加圧部100は、与圧バネ105を備える。このため、積層部用接触部103が積層部21の第4側端面21fに接触した後であっても、チューブ102aにロッド102bが没入すると同時に与圧バネ105が圧縮するため、作業台71に向けた集箔部110の移動、すなわち、集箔部110による正極タブ31b及び負極タブ32bの集箔を行うことができるとともに、積層部21を加圧できる。
また、集箔部110は、一枚のL字状の板材から構成され、並設方向へのタブ用接触部112の寸法は、正極タブ31bと負極タブ32bとの間の距離よりも長い。このため、集箔部110によって、正極タブ31bの集箔と負極タブ32bの集箔を同時に行うことができる。
さらに、一対の加圧装置102を含む加圧部100と、集箔部110とが別体である場合、一対の加圧装置102を昇降させるための昇降装置と、集箔部110を昇降させるための昇降装置の2つの昇降装置を用意する必要がある。これに対し、図9に示す治具99では、加圧部100、及び集箔部110が1つの治具99として一体化されている。このため、治具99を昇降させるシリンダ120も1つで済み、二次電池10の製造装置を簡素化できるとともに、限られた狭いスペースで加圧工程と集箔工程を行うことができる。
○ 加圧部100を、シリンダチューブ内に流体を封入した流体圧シリンダとし、シリンダチューブに対する流体の給排によって積層部用接触部103に与圧を付与してもよい。
○ 集箔部は、正極タブ31bを集箔する集箔部と、負極タブ32bを集箔する集箔部とを、別々に設けてもよい。
○ 積層部用接触部103の対向面104を合わせた外形を、第4側端面21fの外形とほぼ同じにし、積層部用接触部103によって第4側端面21fの全面を加圧してもよい。
○ 積層部用接触部103の対向面104を合わせた外形を、第4側端面21fの外形とほぼ同じにし、積層部用接触部103によって第4側端面21fの全面を加圧してもよい。
○ 積層部用接触部103を並設方向に2分割し、各加圧装置102のロッド102bそれぞれの突出端に積層部用接触部103を設けてもよい。
○ 溶接工程における溶接方法は、レーザ溶接に限定されず、抵抗溶接や超音波溶接でもよい。
○ 溶接工程における溶接方法は、レーザ溶接に限定されず、抵抗溶接や超音波溶接でもよい。
○ 溶接工程において、正極タブ群22が正極導電部材18と保護板とによって挟まれるように保護板を配置し、正極タブ群22の溶接対象部、正極導電部材18、及び保護板を溶接してもよい。保護板により、溶接時の正極タブ31bの破れを抑制できる。同様に、溶接工程において、負極タブ群23が負極導電部材19と保護板とによって挟まれるように保護板を配置し、負極タブ群23の溶接対象部24、負極導電部材19、及び保護板を溶接してもよい。保護板により、溶接時の負極タブ32bの破れを抑制できる。
○ 二次電池10は、リチウムイオン二次電池でもよいし、他の二次電池であってもよい。要は、正極用の活物質と負極用の活物質との間をイオンが移動するとともに電荷の授受を行うものであればよい。
○ 蓄電装置は、例えばキャパシタなど、二次電池以外の蓄電装置にも適用可能である。
10…蓄電装置としての二次電池、12…電極組立体、15…電極端子としての正極端子、16…電極端子としての負極端子、18…導電部材としての正極導電部材、19…導電部材としての負極導電部材、21…積層部、21x…タブ側端部、22…タブ群としての正極タブ群、23…タブ群としての負極タブ群、24…溶接対象部、25…段差部、31…電極としての正極電極、31a…本体部、31b…タブとしての正極タブ、32…電極としての負極電極、32a…本体部、32b…タブとしての負極タブ、33…セパレータ、34…金属箔としての正極金属箔、34a…一縁部としての第1縁部、34b…他縁部としての第2縁部、35…活物質層としての正極活物質層、36…金属箔としての負極金属箔、36a…一縁部としての第1縁部、36b…他縁部としての第2縁部、37…活物質層としての負極活物質層、71…作業台、81…治具、82…加圧部、91…緩衝材としてのゲル、99…蓄電装置製造用の治具、100…加圧部、102a…チューブ、102b…ロッド、103…積層部用接触部、105…与圧バネ、110…集箔部、112…タブ用接触部。
Claims (8)
- 電極とセパレータとが交互に積層された電極組立体と、
前記電極組立体と電気を授受する電極端子と、
前記電極組立体と前記電極端子とを電気的に接続する導電部材と、
を備え、
前記電極は、矩形状の金属箔、及び前記金属箔の少なくとも片面に存在する活物質層を有する本体部と、前記金属箔の一縁部の一部から突出したタブとを有し、
前記電極組立体は、前記本体部と前記セパレータとが積層された積層部と、前記タブが前記電極の積層方向の一箇所に寄せ集められて積層されたタブ群とを有し、
前記積層部は、前記金属箔の一縁部と他縁部とを最短距離で繋ぐ方向である高さ方向において、前記タブ群側の端部にタブ側端部を有し、
前記タブ群は、全ての前記タブが積層されるとともに前記導電部材と溶接された溶接対象部と、前記タブの先端が段状に積層された段差部とを有する蓄電装置の製造方法であって、
前記タブ側端部を含む前記積層部を前記積層方向に加圧して圧縮する加圧工程と、
前記タブを前記積層方向の一箇所に寄せ集めて前記タブ群を形成する集箔工程と、
前記溶接対象部と前記導電部材とを溶接する溶接工程と、
を含み、
前記集箔工程は、前記加圧工程により前記タブ側端部を含む前記積層部が圧縮された状態で行われることを特徴とする蓄電装置の製造方法。 - 前記加圧工程において、前記積層方向における前記積層部の一端面全体及び他端面全体を加圧する請求項1に記載の蓄電装置の製造方法。
- 前記加圧工程を行う加圧部と前記積層部との間に緩衝材を配置する請求項1又は請求項2に記載の蓄電装置の製造方法。
- 前記加圧工程及び前記集箔工程は、1つの治具によって行われる請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の蓄電装置の製造方法。
- 前記集箔工程において、前記タブは、前記積層方向の一端側に寄せ集められる請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の蓄電装置の製造方法。
- 電極とセパレータとが交互に積層された電極組立体と、
前記電極組立体と電気を授受する電極端子と、
前記電極組立体と前記電極端子とを電気的に接続する導電部材と、
を備え、
前記電極は、矩形状の金属箔、及び前記金属箔の少なくとも片面に存在する活物質層を有する本体部と、前記金属箔の一縁部の一部から突出したタブとを有し、
前記電極組立体は、前記本体部と前記セパレータとが積層された積層部と、前記タブが前記電極の積層方向の一箇所に寄せ集められて積層されたタブ群とを有し、
前記積層部は、前記金属箔の一縁部と他縁部とを最短距離で繋ぐ方向である高さ方向において、前記タブ群側の端部にタブ側端部を有し、
前記タブ群は、全ての前記タブが積層されるとともに前記導電部材と溶接された溶接対象部と、前記タブの先端が段状に積層された段差部とを有する蓄電装置を製造するための蓄電装置製造用の治具であって、
前記積層方向に沿った前記積層部の一端面を作業台に対向させて載せた状態で、前記積層方向に沿った前記積層部の他端面に接触する積層部用接触部を有し、前記積層部用接触部を前記積層方向に沿って前記作業台に向けて移動させることで前記タブ側端部を含む前記積層部を前記積層方向に加圧して圧縮する加圧部と、
前記積層方向の他端に位置する前記タブに接触するタブ用接触部を備え、前記タブ用接触部が前記積層方向に沿って前記作業台に向けて移動することで前記タブを前記積層方向の一箇所に寄せ集めて前記タブ群を形成する集箔部と、を有し、
前記タブ用接触部は、前記積層部用接触部よりも前記積層方向に沿って前記作業台から離れた位置に配置され、前記集箔部は、前記加圧部により前記積層部が圧縮された状態で前記タブを寄せ集めることを特徴とする蓄電装置製造用の治具。 - 前記加圧部は、チューブと、前記チューブに対し前記積層方向に出没するロッドと、前記チューブからの前記ロッドの突出端に接続された前記積層部用接触部と、前記チューブと前記積層部用接触部との間に介装された与圧バネと、を備える請求項6に記載の蓄電装置製造用の治具。
- 前記電極は、前記タブとしての正極タブを備える正極電極、及び前記タブとしての負極タブを備える負極電極であり、前記正極タブ及び前記負極タブは一つの端面に配置されており、前記タブ用接触部は、前記正極タブ及び前記負極タブの双方に接触して寄せ集める請求項6又は請求項7に記載の蓄電装置製造用の治具。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018102302 | 2018-05-29 | ||
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JP2018211720A Pending JP2019207861A (ja) | 2018-05-29 | 2018-11-09 | 蓄電装置の製造方法及び蓄電装置製造用の治具 |
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