JP2019206877A - スライドラッチ錠 - Google Patents

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Abstract

【課題】通常時にドアを内開きで使用し、非常時にドアを外開きで使用するのに好適なスライドラッチ錠とする。【解決手段】ラッチ40のスライドを停止させるロック位置と、ラッチ40のスライドを許すロック解除位置との間を移動可能に配置されたストッパ80と、ストッパ80をロック位置に向けて付勢する弾性部材90とを備える。ラッチ40は、ドア10の室外側及び室内側への開放を阻止する施錠位置と、ドア10の室内側への開放を許すがドア10の室外側への開放を阻止する内開き用解錠位置と、ドア10の室外側への開放を許す外開き用解錠位置との間をスライド可能とする。 ストッパ80によるラッチ40のロック位置は、ラッチ40を内開き用解錠位置に停止させる位置とする。解錠用具Kの押し回し操作によってストッパ80がロック解除位置へ移動させられると共にラッチ40が外開き用解錠位置へ移動させられる。【選択図】図1

Description

この発明は、スライドラッチ錠に関する。
トイレ室、シャワー室等のドアとして、ドアの戸先と反対側でヒンジを介して建物側に吊るされたものがある。この種のドアは、ドアを室内側に開放する内開き、ドアを室外側に開放する外開きの少なくとも一方を行えるように設置される。内開きの場合、室内の人がドアを開いた際、室外の他人にドアが当たる事故を防止することができる。このため、内開きのドアは、不特定多数の使用者が出入りする公衆施設でよく採用されている。
内開きのドアに用いられる錠前として、従来、ドアの室内側に取り付けられる台座と、台座にスライド可能に支持されたラッチと、ドアの戸先と対向する壁部の室内側に取り付けられたラッチ受けとを備えるスライドラッチ錠が採用されている。そのラッチは、ドアを室内側に開放できないようにラッチ受けに係止する施錠位置と、ラッチ受けから脱出してドアを室内側へ開放できる解錠位置との間をスライド可能に設けられている。
中でも、非常解錠機能付きのスライドラッチ錠が普及している。この種のスライドラッチ錠は、ラッチのスライドを回転軸の回転運動に変換する運動変換機構をさらに備え、室外側から用いられる解錠用具からのトルクによって回転軸が回転させられる。このため、室内の人が傷病等でドアを自力開放できないような非常事態が発生したとき、救助者は、解錠用具を用いてラッチを解錠位置までスライドさせることができる(例えば、特許文献1、2)。
特開2005−120767号公報 特開2009−174176号公報
しかしながら、非常解錠機能でラッチを解錠位置へスライドさせたとしても、室内の要救助者がドアにもたれかかり、室外の救助者がドアを室内側へ押しても、ドアを内開きさせることができない事態が起こり得る。
この事態に備えるため、ドアを室外側にも開放可能なものとし、通常は、内開きのドアとして使用し、建物側に取り付けた可動式の戸当りによってドアの外開きを規制しておき、救助者がドアを内開きさせることができない非常時には、戸当りを動かしてドア規制を解除し、ドアを外開きさせることが可能なブースの構築が行われているが、そうすると、可動式戸当りの設置コストが負担になってしまう。
そこで、この発明が解決しようとする課題は、通常時にドアを内開きで使用し、非常時にドアを外開きで使用するのに好適なスライドラッチ錠を提供することである。
上述の課題を解決するため、この発明は、ドアの室内側に取り付けられる台座と、前記台座にスライド可能に支持され、室内側のドア枠に設けられたラッチ受けに対して係脱可能なラッチと、前記ラッチのスライドを回転軸の回転運動に変換する運動変換機構と、を備え、室外側からの解錠用具の操作によって前記回転軸が回転させられるスライドラッチ錠において、前記ラッチのスライドを停止させるロック位置と、前記ラッチのスライドを許すロック解除位置との間を移動可能に配置されたストッパと、前記ストッパを前記ロック位置に向けて付勢する弾性部材と、をさらに備え、前記ラッチが、前記ドアの室外側及び室内側への開放を阻止する施錠位置と、前記ドアの室内側への開放を許すが当該ドアの室外側への開放を阻止する内開き用解錠位置と、前記ドアの室外側への開放を許す外開き用解錠位置との間をスライド可能に設けられており、前記ロック位置が、前記ラッチを前記内開き用解錠位置に停止させる位置に設定されており、前記解錠用具の押し回し操作によって前記ストッパが前記ロック解除位置へ移動させられると共に前記ラッチが前記外開き用解錠位置へ移動させられる構成を採用した。
上記構成によれば、通常時、ロック位置のストッパにより、ラッチが外開き用解錠位置までスライドできない状態に規制されるので、ドアを内開きで使用することは可能だが、ラッチによりドアの外開きを規制することができる。非常解錠機能の使用時、解錠用具の押し回し操作により、ラッチを外開き用解錠位置までスライドさせ、ドアの外開き規制を解除することができる。このため、通常時にドアの外開きを規制するための戸当りが不要になる。
例えば、前記台座が、前記ラッチをスライド方向に案内するガイド溝を有し、前記ラッチが、前記ガイド溝に案内される噛み合い壁を有し、前記ストッパが、前記ロック位置にあるときに前記噛み合い壁とスライド方向に対向し、かつ前記ロック解除位置にあるときに前記噛み合い壁の通り道を形成するロック部を有することが好ましい。このようにすると、ラッチ案内構造を利用してストッパによるラッチのスライド制限を行うことができる。
また、前記ドアの室外側に取り付けられる表示枠をさらに備え、前記表示枠が、前記回転軸の回転運動に連動する表示部を収容しており、前記ラッチが前記施錠位置に停止する状態では、前記表示部が前記表示枠の窓に前記使用表示面を表示し、前記ラッチが前記内開き用解錠位置と前記外開き用解錠位置のいずれに停止する状態でも、前記表示部が前記窓に前記不使用表示面を表示することが好ましい。このようにすると、常閉型のドアに使用される場合でも、施錠中か否かを室外に表示することができる。
上述のように、この発明は、上記構成の採用により、ラッチのスライド規制でドアを内開きに制限しつつラッチでドアの外開き規制して戸当りを不要にするものなので、通常時にドアを内開きで使用し、非常時にドアを外開きで使用するのに好適なスライドラッチ錠を提供することができる。
この発明の実施形態に係るスライドラッチ錠の使用状態を示す縦断正面図 図1のラッチ受けを室内側から示す平面図 図1のスライドラッチ錠のドア側構成要素を示す右側面図 図1の表示枠を示す底面図 図1の内開き用解錠位置のラッチとロック位置のストッパを示す底面図 図1の台座とロック位置のストッパを示す正面図 図1の外開き用解錠位置のラッチとロック解除位置のストッパを示す底面図 図1の台座とロック解除位置のストッパを示す断面図 図1の台座とロック解除位置のストッパを示す正面図
この発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1に示すスライドラッチ錠は、ドア10の室内側に取り付けられる台座20と、室内側のドア枠30に設けられたラッチ受け31と、台座20にスライド可能に支持された状態でラッチ受け31に係脱可能なラッチ40と、ラッチ40のスライドを回転軸50の回転運動に変換する運動変換機構と、ドア10の室外側に取り付けられる表示枠60と、を備える非常解錠機能付きかつ表示機能付きのものである。なお、以下では、回転軸50の回転軸線に沿った方向のことを「軸方向」といい、その軸方向に対して直角な方向のことを「径方向」という。
ドア10は、ドア10の戸先11と反対側でヒンジ(図示省略)を介して建物側に吊るされている。ドア10は、ヒンジ回りに矢線A方向に回転して室外側へ開放する外開きと、ヒンジ回りに矢線B方向に回転して室内側へ開放する内開きのいずれも可能な建て付けになっている。ドア10は、常閉型と常開型のいずれでもよい。なお、常閉型のドアとは、グレビティヒンジ等の付勢手段によって閉鎖位置に向けて付勢されたドアのことをいう。その閉鎖位置では、ドア10の戸先11がドア枠30と対向し、スライドラッチ錠で施錠することが可能である。常開型のドアとは、前述の付勢手段によってドア10が開放方向に付勢されたドアのことである。
台座20は、ドア10の室内側に接する内ベース21を有する。表示枠61は、ドア10の室外側に接する外ベース61を有する。ねじ70を室内側から外ベース61のねじボス部にねじ込み、内ベース21と外ベース61とドア10を締結することにより、台座20と表示枠61がドア10に取り付けられる。
図1、図2に示すように、ラッチ受け31は、ドア枠30の室内側に取り付けられる固定部材からなる。ラッチ受け31は、ドア枠30にねじ止めされている。ラッチ受け31は、中空に突き出た係止面32を有する。なお、図2においては、ねじの図示を省略した。
図1、図3に示すように、内ベース21は、ラッチ40をスライド方向に案内する対のガイド溝22と、回転軸50を取り囲む凹部23とを有する。
凹部23内には、ストッパ80と、弾性部材90とが収容されている。ストッパ80は、凹部23と回転軸50間に収まる環状部品からなる。弾性部材90は、コイルばねからなる。台座20は、ストッパ80及び弾性部材90を軸方向に受ける押え板24を有する。押え板24は、内ベース21にねじ止めされている。ストッパ80の軸方向移動は、凹部23の底面と押え板24とによって制限され、ストッパ80の径方向移動は、凹部23の内周によって制限される。弾性部材90は、ストッパ80と凹部23の底面間に介在する。弾性部材90の径方向移動は、ストッパ80の内周によって制限される。
ガイド溝22は、凹部23から内ベース21の右端面まで左右方向に延びている。ラッチ40のスライド方向は、図1において左右方向である。
ラッチ40は、図1〜図3に示すように、ラッチカバー41と、ガイド溝22に案内される対の噛み合い壁42とを有する。
ラッチカバー41は、その台座20側において左右方向に長く凹み、その左端部において閉塞し、その右端部においてラッチ受け31と干渉しないように開放した形状になっている。ラッチカバー41は、ラッチ40のスライド操作を行う際の把持部になる。
対の噛み合い壁42は、ラッチカバー41に取り付けられた固定部材からなる。噛み合い壁42は、ガイド溝22内に位置する部分を常に有するように左右方向に長く延びている。
ラッチ40は、ラッチ受け31に係止してドア10の室外側及び室内側への開放を阻止する施錠位置と、ラッチ受け31から脱出してドア10の室内側への開放を許すが当該ドア10とドア枠30間に跨って当該ドア10の室外側への開放を阻止する内開き用解錠位置と、ドア10の室外側への開放を許す外開き用解錠位置との間をスライド可能に設けられている。なお、図1、図2においては、内開き用解錠位置にあるラッチ40を実線で示し、符号40´を付して施錠位置にあるラッチの右端部外形を一点鎖線で示し、図1においては、符号40”を付して外開き用解錠位置にあるラッチの左右端部外形を一点鎖線で示した。
図1、図2に示すように、ラッチ40が施錠位置にあるとき、噛み合い壁42の右側端部が係止面32とドア枠30との間の空間に入って係合面32に対面し、ラッチカバー41がドア枠30側(ラッチ受け31やドア枠30)に対面する状態にある。このとき、ドア10が室外側へ開放しようとすると、ラッチ40がラッチ受け31に当接して当該開放を阻止することが可能であり、また、ドア10が室内側へ開放しようとすると、噛み合い壁42が係止面32に引っ掛かって当該開放を阻止することが可能である。
ラッチ40が内開き用解錠位置にあるとき、噛み合い壁42が係止面32とドア枠30との間の空間から脱出しているが、ラッチカバー41がドア枠30側に対面する状態にある。このとき、ドア10が室外側へ開放しようとすると、ラッチ40がドア枠30側に当接して当該開放を阻止することが可能であるが、ドア10が室内側へ開放しようとすると、噛み合い壁42がラッチ受け31に引っ掛かることができず、当該開放を阻止することが不可能である。
ラッチ40が外開き用解錠位置にあるとき、ラッチ40がドア10の回転半径(図1の矢線A、Bを含む円周)よりも内側に位置する。このとき、ドア10が室外側又は室内側のいずれに開放しようとしても、ラッチ40がドア枠30側に引っ掛かることができず、当該開放を阻止することが不可能である。
図1に示す回転軸50は、室内側のピニオン軸51の角穴と、室外側の伝達軸52の角穴とが角棒を介して連結された構造になっている。ピニオン軸51は、ピニオンギヤ53が連結されている。ピニオンギヤ53は、ラッチ40に取り付けられたラック54に噛み合う。伝達軸52には、表示枠60から露出する非常解錠部55が連結されている。ピニオン軸51は、軸方向に内ベース21とストッパ80とを貫通し、伝達軸52は、外ベース61を軸方向に貫通する。ピニオン軸51は、内ベース21の貫通口において回転自在に支持され、伝達軸52は、外ベース61の貫通口において回転自在に支持される。ピニオン軸51、伝達軸52、ピニオンギヤ53及び非常解錠部55は、同一軸線回りに一体回転可能に連結されている。
非常解錠部55は、図1、図4に示すように、表示枠61に形成された開口から軸方向に室外側へ露出する部分において、解錠用具Kを接続することが可能な凹形状を有する。ドア10に対して室外側の解錠用具Kから非常解錠部55に与えられる回転操作のトルクによって回転軸50とピニオン53とが一体に回転させられる。なお、解錠用具Kとして、専用品の鍵を例示したが、専用品にする必要はなく、例えば、硬貨、マイナスドライバ等の汎用品を採用してもよい。
前述の運動変換機構は、ピニオンギヤ53とラック54とにより、ラッチ40のスライドストロークの全域においてラッチ40の左右方向のスライドを回転軸50の正逆の回転運動に変換するラックアンドピニオン機構からなる。
表示枠61は、外ベース61に被さる表示カバー62を有する。表示カバー62は、外ベース61に取り付けられている。表示枠61は、回転軸50の回転運動に連動する表示部63と、ばね部材91とを外ベース61と表示カバー62との間に収容する。
表示部63は、伝達軸52と一体に設けられている。ばね部材91は、伝達軸52と外ベース61との間に介在する。ばね部材91は、コイルばねからなる。ばね部材91は、伝達軸52が軸方向に移動したときに伝達軸52を移動前の軸方向位置へ復帰させるためのものである。
図4に示すように、表示カバー62には、表示部63の一部を透視可能な窓64が形成されている。表示部63は、伝達軸52と同心の円環板状になっている。表示部63は、窓64と軸方向に対向する円環状表面領域のうち、半周分に使用表示面65を有し、残り半周分に不使用表示面66を有する。使用表示面65は、例えば、赤色の面、「使用中」の文字表記とされる。不使用表示面66は、例えば、青色の面、「空き」の文字表示とされる。なお、図4においては、使用表示面65の領域内に「赤」と文字表記し、不使用表示面66の領域内に「青」と文字表記し、これらの境界線を破線で示した。
図1に示すストッパ80は、ラッチ40のスライドを停止させるロック位置(図5、図6参照)と、ラッチ40のスライドを許すロック解除位置(図7〜図9参照)との間を移動可能に配置されている。弾性部材90は、ストッパ80をロック位置に向けて付勢する。
ストッパ80は、図1、図5、図6に示すロック位置にあるときに噛み合い壁42とスライド方向に対向し、かつ図7〜図9に示すロック解除位置にあるときに噛み合い壁42の通り道82を形成するロック部81を有する。
図1、図5、図6に示すように、ロック部81によるロック位置は、ラッチ40を内開き用解錠位置に停止させる位置に設定されている。ロック位置のロック部81は、噛み合い壁42に切欠き状に形成された凹欠部43と左右方向に対向する。このため、噛み合い壁42は、ガイド溝22よりも左方へ進むことができない。この対向関係は、ラッチが内開き用解錠位置又は施錠位置のいずれにあるときでも成立する。なお、図5においては、ストッパ80のロック部81が噛み合い壁42の凹欠部43にスライド方向(左方向)に当接して内開き用解錠位置に停止させた様子を実線で示し、ラッチが施錠位置にあるときのストッパの位置を符号80´を付して一点鎖線で示す。
図7〜図9に示すように、ロック解除位置のロック部81は、噛み合い壁42と左右方向に対向しない軸方向位置にあって、内ベース21との間に通り道82を形成する。内ベース21は、ロック部81に軸方向に対面する片ガイド面25と、ガイド溝22の左方延長上に延びる延長ガイド溝24とを有する。通り道82は、ロック部81とガイド面25とで左右方向に延びる溝状に形成される。通り道82と、ガイド溝22と、延長ガイド溝24とは、左右方向に一連の溝空間を形成する。この一連の溝空間は、噛み合い壁42が左右方向にスライド自在な移動空間となる。この一連の溝空間が成立するときに限り、図1、図7に示すようにラッチを外開き用解錠位置へスライドさせることが可能な状態になる。なお、図7においては、ラッチが外開き用解錠位置にあるときのストッパ80の位置を実線と隠れ線で示し、図5の位置のストッパを一点鎖線で示した。
図1、図8に示すように、回転軸50とストッパ80は、互いに軸方向に突き合う係合環部56,82を有する。ストッパ80の係合環部82は、回転軸50を通す内周の一部分として形成されている。回転軸50の係合環部56は、ピニオン軸51の外周の一部分として形成されている。回転軸50は、ロック位置とロック解除位置間でのストッパ80の軸方向移動を許すように台座20に対して軸方向に移動可能に配置されている。回転軸50は、運動変換機構の回転部(ピニオンギヤ53)と室外側の非常解錠部55との間でトルクの伝達を担い、ストッパ80との間で軸方向の力の伝達を担う構造であればよい。
すなわち、図1に示すように、非常解錠部55に対して軸方向に室外側から室内側に向かって外力が与えられていないとき、ストッパ80はロック位置にあり、ストッパ80と台座20(押え板24)との間に軸方向の隙間がある。一方、その外力が非常解錠部55に対して与えられることにより、ばね部材91、弾性部材90に抗して回転軸50が軸方向に押し動かされると、係合環部82において回転軸50の係合環部56から軸方向に押されるストッパ80も軸方向に押し動かされ、最終的には、図8に示すように、ストッパ80が、押え板24側に接するロック解除位置まで移動させられる。その外力の付与がなくなると、ばね部材91、弾性部材90の弾性反発力により、ストッパ80、回転軸50が図1の位置へ復帰させられる。
通常時、非常解錠部55が押されることはないから、ストッパ80は、前述のように回転軸50、弾性部材90及びばね部材91を介して軸方向に支持されることにより、台座20に対してロック位置に維持される(以下、適宜、図1、図4〜図6参照)。このため、ラッチ40が施錠位置と内開き用解錠位置との間をスライドさせられる。従い、ラッチ40が内開き用解錠位置から施錠位置まで右方向にスライドさせられることにより、そのスライドが運動変換機構において回転軸50の回転運動に変換され、回転軸50と一体の表示部63の回転運動により、表示枠60の窓64に表示される部位が、不使用表示面66から使用表示面65に切り替えられる。また、ラッチ40が施錠位置から内開き用解錠位置まで左方向にスライドさせられることにより、運動変換機構において逆の回転運動に変換され、表示枠60の窓64に表示される部位が、使用表示面65から不使用表示面66に切り替えられる。ラッチ40が内開き用解錠位置から外開き用解錠位置に向けてさらに左方向にスライドさせられる場合、ロック位置のストッパ80のロック部81とラッチ40の当接が起こり、ラッチ40のスライドが停止させられる。従い、ラッチ40が、外開き用解錠位置までスライドできず、ドア10とドア枠30間に跨った内開き用解錠位置に制限される。したがって、ドア10を内開きで使用することは可能だが、ラッチ40によりドア10の外開きを規制することができる。
一方、非常時、救助者が解錠用具Kを非常解錠部55に接続し、解錠用具Kの押し回し操作を行うと、その押し力により、回転軸50を介して弾性部材90及びばね部材91が軸方向に圧縮させられ、これに伴い、ストッパ80がロック位置からロック解除位置に移動させられ、台座20に対してロック解除位置に維持される(以下、適宜、図1、図4、図7〜図9参照)。このため、ラッチ40が施錠位置と外開き用解錠位置との間をスライドさせられる際、ロック解除位置にあるストッパ80のロック部81と噛み合い壁42の当接が起こらない。このとき、その解錠用具Kの押し回し操作の回転トルクにより、回転軸50が回転運動させられ、その回転軸50の回転運動が運動変換機構においてラッチ40の左方向のスライドに変換される。最終的には、ラッチ40が施錠位置から外開き用解錠位置まで左方向にスライドさせられる。解除用具Kが押し回し操作ができなくなる状態になったとき、ラッチ40が外開き用解錠位置にある。また、ラッチ40が施錠位置から外開き用解錠位置までスライドさせられる間に、回転軸50と一体に回転する表示部63の回転運動により、表示枠60の窓64に表示される部位も切り替えられる。すなわち、ラッチ40が施錠位置から内開き用解錠位置にスライドさせられる行程において、使用表示面65から不使用表示面66に切り替えられ、ラッチ40が内開き用解錠位置から外開き用解錠位置にスライドさせられる行程において、不使用表示面66から使用表示面65に切り替えられた後、再び不使用表示面66に切り替えられる。救助者は、最初の不使用表示面66の表示時点でドア10を内開きできる状態になったことを知り、解除用具Kを押し回しできない状態になった後の不使用表示面66の表示時点でドア10を外開きできる状態になったことを知ることができる。
このように、このスライドラッチ錠は、通常時、ロック位置のストッパ80により、ラッチ40が外開き用解錠位置までスライドできない状態に規制されるので、ドア10を内開きで使用することは可能だが、ラッチ40によりドア10の外開きを規制することができる。また、このスライドラッチ錠は、非常解錠機能の使用時、解錠用具Kの押し回し操作により、ラッチ40を外開き用解錠位置までスライドさせ、ドア10の外開き規制を解除することができる。このため、通常時にドア10の外開きを規制するための戸当りが不要になる。したがって、このスライドラッチ錠は、通常時にドア10を内開きで使用し、非常時にドア10を外開きで使用するのに好適なものとして提供することができる。
また、このスライドラッチ錠は、台座20がラッチ40をスライド方向に案内するガイド溝22を有し、ラッチ40がガイド溝22に案内される噛み合い壁42を有し、ストッパ80がロック位置にあるときに噛み合い壁42とスライド方向に対向し、かつロック解除位置にあるときに噛み合い壁42の通り道82を形成するロック部81を有するので、ラッチ案内構造(22,42)を利用してストッパ80によるラッチ40のスライド制限を行うことができる。
また、このスライドラッチ錠は、ドア10の室外側に取り付けられる表示枠60を備え、表示枠60が回転軸50の回転運動に連動する表示部63を収容しており、ラッチ40が施錠位置に停止する状態では、表示部63が表示枠60の窓64に使用表示面65を表示し、ラッチが内開き用解錠位置と外開き用解錠位置のいずれに停止する状態でも、表示部63が窓64に不使用表示面66を表示するので、常閉型のドア10に使用される場合でも、施錠中か否かを室外に表示することができる。
なお、このスライドラッチ錠では、表示部63の回転中心を回転軸50とし、ラック54とピニオンギヤ53のギヤ比のみでラッチ40のスライドストロークと表示部63の回転角が決まるようにしたが、表示部の回転中心を回転軸と別の回転軸とし、これら両回転軸間に減速機(例えば歯車減速機)を介在させて表示部の複数回転を抑制してもよい。今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。したがって、本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 ドア
20 台座
22 ガイド溝
30 ドア枠
31 ラッチ受け
40 ラッチ
42 噛み合い壁
50 回転軸
53 ピニオンギヤ
54 ラック
55 非常解錠部
60 表示枠
63 表示部
64 窓
65 使用表示面
66 不使用表示面
80 ストッパ
81 ロック部
82 通り道
90 弾性部材

Claims (3)

  1. ドアの室内側に取り付けられる台座と、
    前記台座にスライド可能に支持され、室内側のドア枠に設けられたラッチ受けに対して係脱可能なラッチと、
    前記ラッチのスライドを回転軸の回転運動に変換する運動変換機構と、
    を備え、
    室外側からの解錠用具の操作によって前記回転軸が回転させられるスライドラッチ錠において、
    前記ラッチのスライドを停止させるロック位置と、前記ラッチのスライドを許すロック解除位置との間を移動可能に配置されたストッパと、
    前記ストッパを前記ロック位置に向けて付勢する弾性部材と、をさらに備え、
    前記ラッチが、前記ドアの室外側及び室内側への開放を阻止する施錠位置と、前記ドアの室内側への開放を許すが当該ドアの室外側への開放を阻止する内開き用解錠位置と、前記ドアの室外側への開放を許す外開き用解錠位置との間をスライド可能に設けられており、
    前記ロック位置が、前記ラッチを前記内開き用解錠位置に停止させる位置に設定されており、
    前記解錠用具の押し回し操作によって前記ストッパが前記ロック解除位置へ移動させられると共に前記ラッチが前記外開き用解錠位置へ移動させられることを特徴とするスライドラッチ錠。
  2. 前記台座が、前記ラッチをスライド方向に案内するガイド溝を有し、
    前記ラッチが、前記ガイド溝に案内される噛み合い壁を有し、
    前記ストッパが、前記ロック位置にあるときに前記噛み合い壁とスライド方向に対向し、かつ前記ロック解除位置にあるときに前記噛み合い壁の通り道を形成するロック部を有する請求項1に記載のスライドラッチ錠。
  3. 前記ドアの室外側に取り付けられる表示枠をさらに備え、
    前記表示枠が、前記回転軸の回転運動に連動する表示部を収容しており、
    前記ラッチが前記施錠位置に停止する状態では、前記表示部が前記表示枠の窓に使用表示面を表示し、前記ラッチが前記内開き用解錠位置と前記外開き用解錠位置のいずれに停止する状態でも、前記表示部が前記窓に不使用表示面を表示する請求項1又は2に記載のスライドラッチ錠。
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