JP2019205266A - ブラシレスモータ - Google Patents

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Manabu Ueda
学 上田
雅大 丸木
Masahiro Maruki
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Abstract

【課題】ブラシレスモータにおいて、磁気センサによる検出の精度を高める。【解決手段】ブラシレスモータは、ロータ3とステータ4と磁気センサ6とを備えている。ロータ3は、シャフト2と一体で回転するロータコア31と、ロータコア31と径方向に並んで設けられた磁石32とを有する。ステータ4は、ロータ3と隙間をあけて配置されるとともに磁石32と径方向に対向するステータコア41と、ステータコア41に巻回された巻線42とを有する。磁気センサ6は、磁石32と軸方向に離隔して設けられ、磁石32が発する磁界に基づいてロータ3の回転位置を検出する。ロータ3には、主部3Aと、主部3Aよりも磁気センサ6側の端部であるセンサ側端部3Bとが軸方向に並設される。ロータコア31の径方向寸法は、主部3Aよりもセンサ側端部3Bにおいて大きくされる。【選択図】図3

Description

本発明は、ロータの回転位置を検出する磁気センサを備えたブラシレスモータに関する。
従来、ロータの回転位置に応じてステータの巻線への通電を制御するブラシレスモータが知られている。ブラシレスモータには、ロータの磁石が発する磁界に基づいてロータの回転位置を検出する磁気センサが設けられる。しかし、巻線への通電時には、ステータ(具体的には、ステータコア及び巻線)も磁界を発することから、ステータが発する磁界とロータの磁石が発する磁界とが干渉し、磁気センサによる検出の精度(以下、「磁気センサの検出精度」という)に影響を及ぼすことがある。
これに対し、特許文献1には、ロータの磁石(ロータマグネット)と磁気センサ(ホール素子)との間に磁気センサへ向けて延出する第一の磁性体(センサピン)を配置するとともに、磁気センサと隣り合う位置に第二の磁性体(例えば金属体)を配置することが提案されている。特許文献1の技術によれば、ロータの磁石から生じた磁束が、第一の磁性体を通過した後に第二の磁性体に向かうように規制されることで磁気センサに導かれるため、磁気センサの検出精度が向上するとされている。
特開2014−230387号公報
しかしながら、特許文献1に記載されるように磁性体を配置したとしても、巻線への通電時にステータが発する磁界による影響は避けられない。特に、ステータから生じた磁束は、ステータと磁石との間の隙間だけでなく、磁石の中を通って磁気センサへ向かうこともあるため、磁気センサから逸らすことが難しい。したがって、磁気センサの検出精度を高めるための更なる工夫が求められている。
本件のブラシレスモータは、このような課題に鑑み案出されたものであり、磁気センサの検出精度を高めることを目的の一つとする。なお、この目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的である。
(1)ここで開示するブラシレスモータは、シャフトと一体で回転するロータコア及び前記ロータコアと径方向に並んで設けられた磁石を有するロータと、前記ロータと隙間をあけて配置されるとともに前記磁石と径方向に対向するステータコア及び前記ステータコアに巻回された巻線を有するステータと、前記磁石と軸方向に離隔して設けられ、前記磁石が発する磁界に基づいて前記ロータの回転位置を検出する磁気センサと、を備え、前記ロータには、主部と、前記主部よりも前記磁気センサ側の端部であるセンサ側端部とが軸方向に並設され、前記ロータコアの径方向寸法が、前記主部よりも前記センサ側端部において大きいことを特徴としている。
(2)前記巻線が、前記ステータコアの端面よりも前記磁気センサ側に膨出した巻山を有し、前記主部と前記センサ側端部との境界の軸方向位置が、前記端面以上かつ前記巻山の頂上以下であることが好ましい。
(3)前記磁石は、前記センサ側端部における径方向寸法が、前記主部における径方向寸法の15%以上かつ90%以下であることが好ましい。
(4)前記磁石は、前記センサ側端部における径方向寸法が0.5mm以上であることが好ましい。
(5)前記ロータコアは、前記センサ側端部における径方向寸法が一定であることが好ましい。
開示のブラシレスモータによれば、ロータコアの径方向寸法が主部よりもセンサ側端部において大きいため、センサ側端部では、ステータから生じた磁束をロータコア側に誘導することができる。これにより、巻線への通電時にステータから生じた磁束が磁気センサへ向かうことを抑えられるため、磁気センサの検出精度を高めることができる。
実施形態に係るブラシレスモータの斜視図である。 実施形態に係るブラシレスモータの要部を示す模式的な軸方向断面図である。 ロータの詳細な構成を説明するための模式図(図2の右半部を拡大した図)である。 比較例に係るブラシレスモータとその作用を説明するための模式図である。 実施形態に係るブラシレスモータの作用を説明するための模式図である。 磁束密度の解析結果を示すグラフである。
図面を参照して、実施形態としてのブラシレスモータについて説明する。以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
[1.構成]
図1は、本実施形態に係るブラシレスモータ1(以下、単にモータ1という)の斜視図である。モータ1は、直流電源で作動するDCモータである。本実施形態では、インナロータ型のモータ1について説明する。以下の説明では、モータ1の回転軸(出力軸)であるシャフト2を基準にして軸方向及び径方向を定める。
モータ1は、シャフト2に固定されたロータ3と、ロータ3の径方向の外方に配置されたステータ4(図2参照)と、ロータ3と軸方向に離隔して配置された基板5に固定された磁気センサ6とを備えている。ロータ3,ステータ4,基板5及び磁気センサ6は、金属又は樹脂で形成されたハウジング7に収容される。
ハウジング7は、略有底円筒状のハウジング本体71と、ハウジング本体71の開口を塞ぐように取り付けられる蓋状のエンドベル72とで構成される。ハウジング本体71は、略円筒状の筒部71aと、シャフト2を挿通するための貫通孔71hが形成された底部71bとを有する。ハウジング7は、ハウジング本体71の底部71bに固定された軸受8と、エンドベル72に固定された軸受(図示略)とのそれぞれを介して、シャフト2を回転自在に支持する。
図2は、エンドベル72が取り外された状態のモータ1の要部を示す模式的な軸方向断面図である。図2に示すように、本実施形態のロータ3は、シャフト2の外周面に固定されたロータコア31と、ロータコア31と径方向に並んで設けられた磁石32とを有する。ロータコア31と磁石32とは、相互間に隙間が生じないように互いに結合されている。ロータ3は、ロータコア31と磁石32とが結合された状態では、内径及び外径がいずれも一様な円筒状をなす。
ロータコア31は、ヨークとも呼ばれる磁性体であって、磁力の通路として機能する。ロータコア31は、大気よりも高い透磁率を有する。すなわち、ロータコア31は、大気と比べて磁束を集めやすい性質をもつ。ロータコア31は、環状に形成された複数の鋼板31a,31bが積層されて構成される。本実施形態では、互いに外径が異なる二種類の鋼板31a,31bで構成されたロータコア31を例示する。以下、二種類の鋼板31a,31bを互いに区別する場合は、外径が小さい一方の鋼板31aを「小鋼板31a」といい、他方の鋼板31bを「大鋼板31b」という。ロータコア31は、鋼板31a,31bの積層方向が軸方向と一致する姿勢でシャフト2に固定される。ロータコア31は、シャフト2と一体で回転する。
磁石32は、ロータ3において磁極を構成する永久磁石である。磁石32は、大気と同程度の透磁率を有する。すなわち、磁石32は、ロータコア31と比べて磁束を集めにくい性質をもつ。本実施形態の磁石32は、ロータコア31が配置される空間を中央に有する略円筒状に形成されている。磁石32の内周面は、小鋼板31aと大鋼板31bとの外径差に応じた段差面32aを有する段状に形成される。ロータ3の詳細な構成については後述する。
ステータ4は、ロータ3が配置される空間を中央にもつ略円筒状の部品であって、ハウジング本体71の筒部71aに圧入固定される。ステータ4は、ロータ3と隙間をあけて配置されるステータコア41と、絶縁材料で形成されたインシュレータ43を介してステータコア41に巻回された巻線42とを有する。なお、図2では巻線42の断面を簡略化して示している。
ステータコア41は、ロータコア31と同様の磁性体であって、磁力の通路として機能する。ステータコア41も、複数の鋼板(図示略)が積層されて構成される。ステータコア41は、略円筒状の環状部41aと、環状部41aの内周側に突設されるとともに周方向に等間隔に設けられた複数のティース部41bとを有し、磁石32と径方向に対向する。
巻線42は、各ティース部41bに対し、インシュレータ43を介して巻き付けられている。本実施形態では、各相(U相,V相,W相)の巻線42がいずれも単一のティース部41bに巻き付けられた構造(いわゆる集中巻)である場合を例示する。巻線42は、モータ1が組み立てられた状態で、ステータコア41の磁気センサ6側の端面41cよりも磁気センサ6側(図2中の上側)に膨出する巻山42aを有する。以下、巻山42aの先端(軸方向位置が最も磁気センサ6に近い部分)42bを「巻山42aの頂上42b」ともいう。
巻線42には、矩形波の電流が供給される。すなわち、モータ1は、方形波駆動(120度通電)方式で制御される。巻線42が通電されると、ステータ4(具体的には、ステータコア41及び巻線42)が磁界を発する。磁束は透磁率が高い物体に集まりやすく、上述したように透磁率は大気や磁石32よりもロータコア31において高いことから、ステータ4から生じた磁束は、大気や磁石32よりもロータコア31に集まりやすい。
磁気センサ6は、磁石32が発する磁界に基づいてロータ3の回転位置を検出するものであり、例えばホール素子を含んで構成される。図1に示すように、本実施形態では、巻線42の各相に対応するように、三つの磁気センサ6がロータ3の周方向に並んで配置されている。各磁気センサ6は、基板5におけるロータ3側の表面に取り付けられ、磁石32と軸方向に離隔して設けられる。なお、基板5は、磁気センサ6と接続される電気回路が組み込まれた制御基板である。基板5は、シャフト2が挿通される貫通孔5hを中央に有する円板状に形成され、エンドベル72(あるいはハウジング本体71)に固定される。
以下、図3を参照してロータ3の構成について詳述する。図3は、図2の右半部を拡大した図であり、ここでは断面を示すハッチを省略している。図3に示すように、以下の説明では、軸方向に沿う二方向のうち、磁石32から磁気センサ6に向かう方向を「上方」とし、この逆方向(磁気センサ6から磁石32に向かう方向)を「下方」とする。
ロータ3には、主部3Aとセンサ側端部3Bとが軸方向に並設されている。主部3Aは、おもに回転力を発生させるための部位であって、ステータコア41と径方向において対向する領域をカバーするように設けられる。すなわち、主部3Aの軸方向寸法は、ステータコア41の軸方向寸法以上とされる。一方、センサ側端部3Bは、おもに磁気センサ6の検出精度を確保するための部位であって、主部3Aよりも磁気センサ6側(上側)に設けられる。すなわち、センサ側端部3Bは、ロータ3における主部3Aよりも磁気センサ6側の端部であって、本実施形態では巻山42aの頂上42bよりも上側に突出して設けられる。
主部3Aとセンサ側端部3Bとでは、ロータコア31の径方向寸法が異なるとともに、これに伴って磁石32の径方向寸法も異なる。ここでいう径方向寸法とは、「径方向の厚み」に対応する。ロータコア31及び磁石32の各径方向寸法は、ロータコア31及び磁石32の各周方向において一様である。
本実施形態では、ロータコア31を構成する二種類の鋼板31a,31bのうち、小鋼板31aが主部3Aに設けられ、大鋼板31bがセンサ側端部3Bに設けられている。すなわち、ロータコア31は、主部3Aにおける径方向寸法tcaよりも、センサ側端部3Bにおける径方向寸法tcbの方が大きく形成されている(tca<tcb)。これに伴い、磁石32は、主部3Aにおける径方向寸法tmaよりも、センサ側端部3Bにおける径方向寸法tmbの方が小さく形成されている(tmb<tma)。
本実施形態の主部3Aでは、ロータコア31の径方向寸法tcaと磁石32の径方向寸法tmaとのそれぞれが、軸方向にわたって一定である。同様に、センサ側端部3Bでは、ロータコア31の径方向寸法tcbと磁石32の径方向寸法tmbとのそれぞれが、軸方向にわたって一定である。なお、上述したようにロータ3は内径及び外径がいずれも一様な円筒状であるため、主部3Aにおけるロータコア31及び磁石32の各径方向寸法tca,tmaの和は、センサ側端部3Bにおけるロータコア31及び磁石32の各径方向寸法tcb,tmbの和と等しくなる(tca+tma=tcb+tmb)。
主部3Aとセンサ側端部3Bとの境界には、上述した段差面32aが形成される。本実施形態の段差面32aは、軸方向に直交するとともに径方向に沿って延在する。ここで、主部3Aとセンサ側端部3Bとの境界の軸方向位置P(以下、「境界位置P」という)について説明する。本実施形態の境界位置Pは、ステータコア41の磁気センサ6側の端面41c以上、かつ、巻山42aの頂上42b以下とされている。すなわち、境界位置Pは、最も下側であってもステータコア41の端面41cと同じ軸方向位置とされ、最も上側であっても巻山42aの頂上42bと同じ軸方向位置とされる。境界位置Pは、好ましくは図3に示すように、ステータコア41の端面41cよりも僅かに(1〜2mmほど)上側とされる。
磁石32は、センサ側端部3Bにおける径方向寸法tmbが、主部3Aにおける径方向寸法tmaに対し、好ましくは15%以上かつ90%以下(0.15×tma≦tmb≦0.90×tma)に設定され、より好ましくは40%以上かつ65%以下(0.40×tma≦tmb≦0.65×tma)に設定される。また、磁石32は、センサ側端部3Bにおける径方向寸法tmbが、好ましくは0.5mm以上に設定され、より好ましくは0.8mm以上に設定され、更に好ましくは1.0mm以上に設定される。なお、磁石32のセンサ側端部3Bにおける径方向寸法tmbの上限値は、ロータ3の外半径からシャフト2の半径を減じた値よりも小さい値である。
[2.比較例]
図4は、比較例に係るブラシレスモータ(以下、単に「モータ」という)の模式的な軸方向断面図(図3に対応する図)である。比較例に係るモータは、上述した実施形態に係るモータ1に対してロータ3′の構成が異なる。具体的には、比較例のロータ3′では、ロータコア31′及び磁石32′の径方向寸法tc′,tm′が、上述した実施形態のロータ3の主部3Aにおける径方向寸法tca,tmaとそれぞれ等しくされており(tc′=tca,tm′=tma)、軸方向において一様である。
図4に破線矢印で示すように、比較例に係るモータでは、巻線42への通電によりステータ4が磁界を発した場合、その磁束がステータ4から放射状に拡がって磁気センサ6に到達する。この場合、磁石32′から生じる磁束だけでなく、ステータ4から生じる磁束も磁気センサ6に到達しやすいため、磁気センサ6による検出の精度(以下、「磁気センサ6の検出精度」という)に影響を及ぼす虞がある。磁気センサ6の検出精度が低下すると、モータの誤作動を招く。
[3.作用,効果]
(1)比較例に係るモータに対し、実施形態に係るモータ1では、ロータコア31の径方向寸法が主部3Aよりもセンサ側端部3Bにおいて大きい(tca<tcbである)ため、図5に破線矢印で示すように、ステータ4から生じた磁束をセンサ側端部3Bにおいてロータコア31側に誘導することができる。すなわち、磁石32と比べて透磁率の高いロータコア31を、主部3Aよりもセンサ側端部3Bにおいて径方向外側に大きくすることにより、ステータ4からの磁束をセンサ側端部3Bにおいて磁石32からロータコア31へと導く(集める)ことができる。
したがって、モータ1によれば、巻線42への通電によりステータ4が磁界を発しても、その磁束が磁気センサ6へ向かうことを抑えられる。特に、モータ1では、上述したようにセンサ側端部3Bにおいて磁石32からロータコア31へと磁束を導けることから、ステータ4で生じた磁束が磁石32の中を通って磁気センサ6へと向かうことを効果的に抑えられる。言い換えると、ステータ4で生じた磁束を磁気センサ6から逸らすことができる。よって、ステータ4で発生した磁界が磁気センサ6に及ぼす影響を低減することができる。このため、磁気センサ6の検出精度を高めることができ、ひいてはモータ1の誤作動の防止に寄与することができる。
(2)モータ1では、ステータコア41と径方向に対向する領域で磁石32の径方向寸法が大きいほど、トルクが大きくなる。このため、上述した境界位置Pをステータコア41の端面41c以上とすれば、ステータコア41と径方向に対向する領域で磁石32の径方向寸法が確保されることから、モータ1のトルクを確保することができる。
一方、磁石32の径方向寸法が大きいほど、ステータ4から生じた磁束が磁石32の中を通って磁気センサ6へ向かいやすくなる。これに対し、上述した境界位置Pが巻山42aの頂上42b以下であれば、巻山42aの頂上42bよりも上側では磁石32の径方向寸法が小さく抑えられることから、ステータ4で生じた磁束を磁石32からロータコア31へ逃がしやすくすることができる。よって、磁気センサ6の検出精度をより確実に高めることができる。
このように、境界位置Pをステータコア41の端面41c以上かつ巻山42aの頂上42b以下とすることで、モータ1のトルクを確保しつつ、磁気センサ6の検出精度をより確実に高めることができる。なお、境界位置Pが上記の範囲内で上側にあるほど、主部3Aの軸方向寸法が大きくなるため、モータ1のトルクを増大させることができる。また、境界位置Pが上記の範囲内で下側にあるほど、センサ側端部3Bの軸方向寸法が大きくなるため、磁気センサ6の検出精度をより確実に高めることができる。図3に示すように、境界位置Pがステータコア41の端面41cよりも僅かに上側であれば、トルクの増大と磁気センサ6の検出精度の向上とをバランスよく両立させることができる。
(3)磁石32のセンサ側端部3Bにおける径方向寸法tmbが主部3Aにおける径方向寸法tmaの15%以上であれば、磁石32から生じた磁束が磁気センサ6までより確実に導かれるため、磁気センサ6の検出精度を確保することができる。また、磁石32のセンサ側端部3Bにおける径方向寸法tmbが主部3Aにおける径方向寸法tmaの90%以下であれば、ステータ4からの磁束がセンサ側端部3Bにおいて磁石32からロータコア31へと誘導されやすくなるため、ステータ4で発生した磁界が磁気センサ6に及ぼす影響を低減することができる。
このように、磁石32のセンサ側端部3Bにおける径方向寸法tmbを15%以上かつ90%以下の範囲内に設定することで、磁気センサ6の検出精度をより高めることができる。さらに、磁石32のセンサ側端部3Bにおける径方向寸法tmbを40%以上かつ65%以下の範囲内に設定すれば、磁気センサ6の検出精度をより一層高めることができる。
(4)センサ側端部3Bでは、磁石32の径方向寸法tmbが小さい(すなわち、ロータコア31の径方向寸法tcbが大きい)ほど、磁石32からロータコア31へと磁束が誘導されやすくはなるものの、磁石32の成形が難しくなるとともに、ステータ4が発する磁界により磁石32が減磁しやすくなる。これに対し、磁石32のセンサ側端部3Bにおける径方向寸法tmbを0.5mm以上とすれば、磁石32の成形容易性を確保できるとともに、ステータ4が発する磁界に対して磁石32を減磁しにくくすることができる。
なお、磁石32のセンサ側端部3Bにおける径方向寸法tmbを、主部3Aにおける径方向寸法tmaよりも小さい範囲内(tmb<tma)で大きくするほど、磁石32の成形容易性をより高められるとともに、磁石32をより減磁しにくくすることができる。このため、磁石32のセンサ側端部3Bにおける径方向寸法tmbを0.8mm以上や1.0mm以上とすることで、成形容易性を更に高められるとともに、更なる減磁抑制効果を得ることができる。
(5)上述したロータコア31は、センサ側端部3Bにおける径方向寸法tcbが一定であるため、例えば、ロータコア31を上側へいくほど拡径するテーパ状に形成する場合と比べて、ロータコア31の体積をセンサ側端部3Bの全域にわたって確保することができる。よって、センサ側端部3Bにおいて磁束をロータコア31側へより誘導しやすくすることができる。これにより、ステータ4で発生した磁界が磁気センサ6に及ぼす影響をより低減しやすくなることから、磁気センサ6の検出精度をより高めやすくすることができる。また、ロータコア31の形状をよりシンプルにできるため、製造が容易となる。
(6)上述した巻線42には矩形波の電流が供給されるため、例えば電源が投入された直後は、巻線42に大電流が流れることでステータ4が強い磁界を発しやすくなる。これに対し、モータ1では、上述したようにセンサ側端部3Bにおいて磁束がロータコア31側へと誘導されるため、ステータ4が強い磁界を発したとしても、この磁界が磁気センサ6に及ぼす影響を低減することができる。よって、例えば電源の投入直後においても磁気センサ6の検出精度を高めることができる。
[4.解析結果]
図6は、上述した実施形態に係るモータ1と、図4に示した比較例に係るモータとのそれぞれについて、ステータ4が発する磁界の磁束密度Bを解析した結果を示すグラフである。図6のグラフにおいて、縦軸はU相の磁気センサ6に対応する位置における軸方向の磁束密度Bを示し、横軸はロータ3,3′の回転角θを示している。なお、ここでは上方向の磁束密度Bを正(0<B)とし、下方向の磁束密度Bを負(B<0)としている。
この解析では、実施形態に係るモータ1における磁石32の径方向寸法を、主部3Aでtma=3.0mmとし、センサ側端部3Bでtmb=1.5mmとした(すなわち、tmb=0.50×tma)。また、比較例に係るモータにおける磁石32′の径方向寸法tm′を、軸方向にわたってtm′=3.0mmとした。図6に示すように、実施形態に係るモータ1では、比較例に係るモータと比べて、磁束密度Bの最小値と最大値との各絶対値がいずれも小さくなった。この結果から、実施形態に係るモータ1では、比較例に係るモータと比べて、ステータ4から生じる磁束が磁気センサ6を通過しにくいことが分かる。すなわち、実施形態に係るモータ1によれば、ステータ4から生じた磁界が磁気センサ6に及ぼす影響を低減できることが分かる。
[5.その他]
上述した実施形態ではインナロータ型のモータ1について説明したが、同様の構造をアウタロータ型のブラシレスモータに適用してもよい。アウタロータ型のブラシレスモータにおいても、上述したように、ロータに主部とセンサ側端部とを軸方向に並設し、ロータコアの径方向寸法を主部よりもセンサ側端部において大きくすれば、センサ側端部においてロータコア側に磁束を誘導できるため、磁気センサの検出精度を高めることができる。
上述したロータ3の構成は一例である。磁石32は、段差面32aが径方向に対して傾斜するように形成されてもよい。言い換えると、ロータコア31は、センサ側端部3Bにおける径方向寸法tcbが一定とされなくてもよい。また、境界位置Pは、上述した範囲外に設定されてもよい。なお、上述したロータコア31及び磁石32の各径方向寸法はいずれも一例である。モータ1では、少なくともロータコア31の径方向寸法が主部3Aよりもセンサ側端部3Bにおいて大きくされていればよい。
上述したステータ4及びハウジング7の各構成も一例である。アウタロータ型のブラシレスモータにおいては、ステータが上述した形状とは異なる形状とされるとともに、ロータに対して径方向の内側に配置される。なお、上述した実施形態では三つの磁気センサ6が配置される場合を例示したが、磁気センサ6は少なくとも一つ設けられればよい。
1 モータ(ブラシレスモータ)
2 シャフト
3 ロータ
3A 主部
3B センサ側端部
4 ステータ
5 基板
5h 貫通孔
6 磁気センサ
7 ハウジング
8 軸受
31 ロータコア
31a 大鋼板(鋼板)
31b 小鋼板(鋼板)
32 磁石
32a 段差面
41 ステータコア
41a 環状部
41b ティース部
41c 端面
42 巻線
42a 巻山
42b 頂上
43 インシュレータ
71 ハウジング本体
71a 筒部
71b 底部
71h 貫通孔
72 エンドベル
P 境界位置
tca,tcb,tma,tmb 径方向寸法

Claims (5)

  1. シャフトと一体で回転するロータコア及び前記ロータコアと径方向に並んで設けられた磁石を有するロータと、
    前記ロータと隙間をあけて配置されるとともに前記磁石と径方向に対向するステータコア及び前記ステータコアに巻回された巻線を有するステータと、
    前記磁石と軸方向に離隔して設けられ、前記磁石が発する磁界に基づいて前記ロータの回転位置を検出する磁気センサと、を備え、
    前記ロータには、主部と、前記主部よりも前記磁気センサ側の端部であるセンサ側端部とが軸方向に並設され、
    前記ロータコアの径方向寸法が、前記主部よりも前記センサ側端部において大きい
    ことを特徴とする、ブラシレスモータ。
  2. 前記巻線が、前記ステータコアの端面よりも前記磁気センサ側に膨出した巻山を有し、
    前記主部と前記センサ側端部との境界の軸方向位置が、前記端面以上かつ前記巻山の頂上以下である
    ことを特徴とする、請求項1記載のブラシレスモータ。
  3. 前記磁石は、前記センサ側端部における径方向寸法が、前記主部における径方向寸法の15%以上かつ90%以下である
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載のブラシレスモータ。
  4. 前記磁石は、前記センサ側端部における径方向寸法が0.5mm以上である
    ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のブラシレスモータ。
  5. 前記ロータコアは、前記センサ側端部における径方向寸法が一定である
    ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のブラシレスモータ。
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