JP2019204971A - 基板を仮固定するための方法と装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板表面の少なくとも1つの表面領域を非晶質化する、基板を仮固定するための方法及び装置を提供する。【解決手段】方法及び装置において、基板1、2は、1つのプロセスステーション/プロセスモジュールから別のプロセスステーション/プロセスモジュールへと、特に真空レベルが実質的に変化することなく、ロボットアーム9を介して搬送され、1つ又は複数の搬送チャンバBを介して搬送される。1つ又は複数の搬送チャンバBにおいては、有利には1E-5mbar未満、好適には1E-6mbar未満、更に好適には1E-7mbar未満、特に好適には1E-8mbar未満の真空が搬送全体にわたり維持される。搬送チャンバBを、バルブ14を介して各プロセスモジュールから隔離することができ、また、搬送チャンバBは、基板1、2乃至基板積層体3のためのグリップを備えているロボットアーム9を有している。【選択図】図2

Description

本発明は、請求項1に記載されている方法及び請求項10に記載されている装置に関する。
米国特許第6563133号明細書(US6563133B1)及び米国特許第7332410号明細書(US7332410B2)には、外部からの力を消費することのない、酸化物を含んでいない基板ペアの室温での接合が開示されている。その際、基板表面がホウ素イオン又はヒ素イオンから成る半非晶質層を用いて処理されることによって、基板表面がプラズマ処理又はイオン注入処理でもって変性される。標準圧力下での全面にわたる接触が行われた後に、基板ペアは低真空雰囲気に留まる。約400mJ/m2の結合エネルギが室温で達成される。永続的な接合を形成するために、続いて400℃までの温度でアニーリングステップが更に行われる。基板は、Si、InGaAs、GaAs、Ge及びSiCのような半導体に限定されている。
欧州特許出願公開第2672509号明細書(EP2672509A1)には、事前処理ユニット及び接合ユニットを備えているクラスタシステムが開示されている。ここでは、高真空を用いずに十分な接合力での接合を可能にする接合表面が作成されようとしている。
米国特許出願公開第2006/0132544号明細書(US2006/0132544A1)には、接着層を有している結合シートの固着(英語「tacking」)乃至仮固定が開示されている。レーザによって接着層の部分領域が加熱され、またそれによって固着が実現される。
米国特許第5686226号明細書(US5686226)では、UV放射による接着剤の硬化(重合反応)によって(製品)基板を相互に固着させるために、局所的に付着される樹脂接着剤が使用されている。
特に、一方では基板が損傷されるべきではなく、また他方では場合によっては行われる基板のアライメントが変更されるべきではないことから、基板又は基板積層体の搬送は、従来技術では多くの問題を引き起こしている。更に、搬送は可能な限り小さい空間において行われるべきである。
従って、本発明の課題は、特にアライメントされた基板の搬送が改善される方法及び装置を提供することである。更には、接合品質が高められるべきであり、また、発生する欠陥品の数が少なくなるべきである。その上、フレキシビリティが改善され、また、サイクルタイムが短縮されるべきである。
この課題は、請求項1及び請求項10の特徴部分に記載されている構成によって解決される。本発明の有利な発展形態は、従属請求項に記載されている。本発明の枠内には、明細書、特許請求の範囲及び/又は図面に記載した特徴のうちの少なくとも2つの特徴から成る全ての組み合わせも含まれている。本明細書において記載されている値の範囲において、そこに挙げられている境界内の値も限界値として開示されているとみなされるべきであり、また任意の組み合わせについても権利を主張できるとみなされる。
本発明の基本的な着想は、基板の少なくとも1つの基板表面が少なくとも1つの表面領域において事前処理されている、特に非晶質化されている基板を別の基板にアライメントし、続いて、事前処理された表面領域を相互に接触させて仮固定するということである。アライメント及び接触並びに仮固定は、とりわけ、アライメント及び接触の間に絶えず真空状態にある同一のモジュールチャンバ(仮固定モジュール)において行われる。
本発明の1つの有利な実施の形態によれば、基板は続けて接合され、特に、モジュールチャンバ内の真空が途絶えることなく接合される。好適な高真空環境(特に<10e-7mbar、好適には<10e-8mbar)において、研磨及び/又は事前処理された基板表面が自発的に且つ共有結合によって、付加的な圧力が掛けられることのない(又は少なくとも極僅かな圧力しか掛けられない)純粋な接触によって、特に室温で接合される。事前処理に関しては、刊行物PCT/EP2014/063303を参照されたい。
本発明による方法、この方法から導き出される装置、及び、それらにより製造される商品は、特に基板ペアを位置調整ユニット(アライメント装置、特に接合チャンバ外のアライメント装置)において仮固定するために、事前処理の効果を利用し、その際に、全面にわたる永続的な接合を行う場合に必要とされるような高い接触力及び/又は高い温度が使用されることはない。とりわけ、基板は、専ら少数の幾つかの点又は部分面(表面領域)において仮固定される又は一時的に接合される。
(接合モジュールの接合チャンバ内での)後続の接合ステップにおいて漸く、より大きい力が均一な面荷重で加えられる。このプロセスを、付加的な熱供給によって支援することができる。
事前処理は、特に、仮固定モジュール及び/又は接合モジュールから、特にロックによって隔離可能な事前処理モジュールにおいて行われる。この事前処理モジュールにおいては、基板(半導体材料、酸化物又は研磨された金属、例えばAl、Cu、ガラス、セラミックス)の非晶質化された基板表面が形成される。基板が活性化され、2つの基板を接触させた際に、高い割合での微小接触面の接触が実現される。これによって、自発的な共有結合を低い温度において、特に室温において発生させることができる。好適には、接触接続が高真空において行われる。
仮固定は、特に、局所的なエネルギ供給によって行われ、特に、接触が行われるべき基板表面とは反対側の面からのエネルギ供給によって行われる。
部分面における自発的な接合のための等量の圧力を達成するために、また基板を、特にウェハを仮固定(固着又は「タッキング」)するために、とりわけ、エネルギが、特に力及び/又は熱が局所的に加えられる。基板には局所的に作用が及ぼされ、特に1つ又は複数の押圧ラムを用いて局所的に作用が及ぼされ、それによって基板は局所的に仮固定される。位置調整ユニット、特に3軸式の位置調整ユニットは、とりわけ、部分的に加えられる力の合力についてのみ設計されているので、この位置調整ユニットはより廉価になり、従ってより経済的なものになる。
作用が及ぼされる表面領域では、接合(仮固定)が、特に共有結合による接合(仮固定)が生じ、この接合の強さは、仮固定された基板ペアを接合チャンバに搬送するには十分なものである。接合チャンバにおいては、永続的な接合を行うために、オプションとして昇温させながら、全面にわたり圧力が掛けられる。
仮固定の接合強度は、特に、搬送中に基板の相互的なアライメントが維持される程度の強さである。
取り扱いに関して、特にアライメントモジュール乃至仮固定モジュールから接合モジュール又は別の処理モジュールへの搬送に関して、特に基板積層体の(基板表面とは反対側の面の)両保持面のうちの一方又は両保持面における収容装置(基板ホルダ乃至チャック)を省略することができる。
本発明の発展形態においては、基板表面のうちの少なくとも1つが、とりわけ全ての基板表面が、20nm未満の平均粗さ値Ra、好適に1nm未満の平均粗さ値Raを有している。20nm未満の平均粗さ値Raを有している研磨された全ての表面(例えば特にアルミニウム、銅、酸化物、半導体材料及びガラス)に対しては、位置調整装置において局所的に力が加えられることによって、仮固定が実現される。
本発明による方法の1つの実施の形態は、特に、以下のステップを有している:
1)基板又は基板ペアを高真空環境に、特にロックを介して搬入し、基板のうちの少なくとも1つを事前処理モジュールの事前処理チャンバに(特にロボットアームを用いて)搬送するステップ、
2)基板が自発的な室温接合に適したものとなるように、基板のうちの少なくとも1つを事前処理するステップ、
3)(特にロボットアームを用いて)、位置調整装置/アライメント装置/仮固定モジュール(第1のモジュールチャンバ)へと搬送するステップ、
4)アライメント装置において、2つの基板を相互にアライメントするステップ、
5)2つの基板を接触させ、エネルギを局所的に加え、特に1つ又は複数の局所的な面荷重を加えるステップ;これによって、仮固定が行われ、その結果、基板相互のアライメントが確定される。択一的に、全面にわたり仮固定を行うこともできる、
6)(特にロボットアームを用いて)、仮固定された基板積層体を接合モジュール(第2のモジュールチャンバ)へと搬送するステップ、
7)結合を更に強固にするために、接合力を一部の面にわたりに又は(好適には)全面にわたり加え、またオプションとして昇温を行うステップ、
8)接合された基板を高真空環境から搬出するステップ。
本発明の1つの実施の形態によれば、接合が行われる前に、基板積層体に別の基板を追加するために、本方法をステップ5)の後に何度も繰り返すことができる。
本発明による方法は、有利には、ロックを介して閉鎖可能な高真空環境、好適には超高真空環境において適用される。高真空環境内には、特に付加的に圧力を掛けることができるモジュールが配置されている。
本発明の1つの態様によれば、接合時に大きい力が加えられること、また必要に応じて高い温度に昇温されることと、(精密な)アライメントと、が分離される。これによって、構造的な利点が得られ、その結果、コストが削減される。Z軸に沿った力が1kNを超えるだけで既に、X軸及びY軸に沿ったサブμm範囲の位置調整を行うための精密な機構は、特に高真空においては、実現不可能でないにしても、極端に煩雑になる。つまり、例えば、高真空では潤滑剤を使用できず、また空気軸受も使用できない。転がり軸受及び滑り軸受では、粒子が発生するか、若しくは、摩擦力に起因して高いバックラッシュも生じる。更に、Z軸に沿って大きい力が導入されることによって、X方向及びY方向のアライメントに、従ってアライメント精度に悪影響が及ぼされる危険が高まる。
更なる利点は、最適な生産性である。つまり、例えば設備においては、各プロセスについての最適なスループットが保証されるように、仮固定装置及び接合モジュールの数を選定することができる。特に、熱供給が必要とされる場合、またそれに付随して加熱時間及び冷却時間が必要とされる場合、1つの仮固定ユニットによって複数の接合モジュールを利用することは好適である。
本発明の更なる利点は、モジュール性にあり、従って、仮固定ユニットを追加導入できる点にある。位置調整ユニットにおいて仮固定部によって仮固定/タッキングされた、局所的に仮接合されている基板が用いられることによって、本発明による仮固定ユニットを追加することによって、高真空設備の性能を高めることができる。
平均粗さ値乃至算術平均粗さ値Raは、技術的表面の粗さを表す。この測定値を求めるために、所定の測定区間において表面が走査され、粗い表面の高さの差及び深さの差が全て記録される。測定区間におけるこの粗さ経過の特定の積分が算出された後に、続けて、その結果が測定区間の長さで除算される。粗さ値の範囲は、溝が感じられるほどの非常に粗い面の場合の25μmから、研磨された表面の場合の<20nmにまで及ぶ。
基板に関する有利な材料組み合わせは、研磨された表面又は研磨可能な表面を有しており、とりわけ20nm未満の平均粗さ値Raを有している全ての材料から成る組み合わせである。以下の材料又は材料の組み合わせが好適である:
−半導体材料、特にSi、InP、GaAs、半導体合金、III−V族化合物及びII−IV族化合物、
−金属、特にCu、Al、
−酸化物、特にSiO2、又は、酸化された表面を有している半導体ウェハ又は半導体材料の別の酸化物、
−窒化物、特に、SiNx、
−ガラス、
−ガラスセラミックス、特にゼロデュア(登録商標)、
−セラミックス。
本発明は、特に、共有結合のための事前処理を可能にする、研磨された表面に限定される。この研磨された表面は、好適には、原子間力顕微鏡(英語:Atomic Force Microscope(AFM))を用いて2×2μm2の面積で測定された、20nm未満の平均粗さ値Ra、好適には1nm未満の平均粗さ値Raを有している表面である。局所的に注入されるエネルギ又は局所的に加えられる力は、特に、微小粗さが十分に均される程度に大きく、それによって、表面分子は高い割合で、基板間で作用する結合エネルギを形成することができる。原子面での2つの基板の表面の平均距離が短くなるほど、付着はより強力になる。従って、この付着は、基板の接触が行われるべき表面の粗さに依存する。
プラズマ処理によって、基板表面を事前処理することができ、この際に、基板表面の微小粗さ(位相構造)が変化する。最適な表面粗さに達すると、最大接合エネルギを達成することができる。
特に事前処理に関する本発明の1つの実施の形態又は発展形態の部分的態様は、PCT/EP2014/063303に開示されており、従ってその開示内容を参照する。PCT/EP2014/063303には、基板の表面処理を行うための方法と装置が開示されている。PCT/EP2014/063303の基本的な着想は、大部分が非晶質化された層を、接合すべき基板表面に形成することである。基板表面の非晶質化によって、特に比較的低い温度において、より良好な接合結果が得られる。好適には、酸化物除去のための表面の清浄化と非晶質化とが同時に行われる。PCT/EP2014/063303は、特に、2つの基板のうちの少なくとも一方が、とりわけ両方が、以下において説明するように接合の前に処理されている、2つの基板を永続的に接合するための方法に関する。2つの基板又は2つの基板のうちの少なくとも一方の基板の表面領域、特に接触側(とりわけ接触側全面)が、接合プロセスの前に非晶質化される。非晶質化によって、ナノメートルの厚さの層が形成され、この層において、接合すべき表面(接触側)のうちの少なくとも一方の表面の原子が不規則に配列されている。この不規則な配列により、特に比較的低い温度において、より良好な接合結果が得られる。本発明に従い接合を行うために、特に表面の清浄化(少なくとも接触側の清浄化)が、特に酸化物を除去するために実施される。とりわけ、清浄化と非晶質化とが同時に行われ、更に好適には同一の処理によって行われる。本発明の本質的な本発明による態様は、特に低エネルギの粒子、特にイオンの使用であり、そのエネルギは比較的低いものであるが、もっとも本発明に従い説明した非晶質化を生じさせるには十分なものである。
基板表面からの酸化物の除去は、最適な接合プロセス及び相応に高い接合強度を有している基板積層体にとって有利である。このことは、特に、酸素含有雰囲気において不所望な自然酸化物を形成する全ての材料に対して当てはまる。このことは、意図的に形成された酸素基板表面に対しては、例えば酸化ケイ素に対しては必ずしも当てはまらない。特に、本発明によれば、有害な、不必要な及び/又は自然の酸化物、特に金属酸化物が、とりわけ少なくとも大部分除去され、更に好適には専らそのような酸化物だけが除去される。とりわけ、上述の酸化物は、接合プロセスの前に十分に除去され、特に完全に除去され、それによって、接合境界面(2つの基板の接触面)には組み込まれない。この種の酸化物が組み込まれると、機械的な不安定性及び非常に低い接合強度がもたらされる虞がある。酸化物の除去は、物理的又は化学的な方法によって行われる。本発明による1つの特に好適な実施の形態においては、不所望な酸化物の除去は、事前処理を実施するものと同一の事前処理装置によって行われる。これによって、特に最適な状況下で:
・酸化物の除去
・表面の平滑化
・非晶質化
を同時に実施することができる。本発明による代替的な実施の形態においては、酸化物の除去は同一の設備において行われない。その場合には、2つの設備間で基板を搬送する際に、基板表面の新たな酸化が生じないことが特に保証されなければならない。
半導体産業においては、既に数年来、基板を相互に結合するために種々の接合技術が用いられている。結合プロセスは、接合(bonding)と呼ばれる。一時的接合法と、永久的接合法と、が区別される。
一時的接合法では、製品基板と支持体基板とが、処理後に再び剥がせるように接合される。一時的接合法を用いることによって、製品基板を機械的に安定させることができる。機械的な安定化は、湾曲、変形又は破断が生じることなく製品基板を取り扱えることを保証する。支持基板による安定化は、特に裏面を薄くするプロセスの間に及びプロセスの後に必要になる。裏面を薄くするプロセスによって、製品基板の厚みを数マイクロメートルまで低減することができる。
永久的接合法では、2つの基板が持続的に、つまり永久的に接合される。永続的な接合によって、多層構造(2つより多くの基板)を作成することもできる。この多層構造を、同一の材料又は異なる材料から形成することができる。種々の永続的接合法が存在している。
イオン含有基板を相互に永続的に結合させるために、特に、陽極接合による永続的接合法が使用される。好適には、2つの基板のうちの一方はガラス基板である。他方の基板は、とりわけシリコン基板である。陽極接合では、相互に接合すべき2つの基板に沿って電場が印加される。電場は、とりわけ、それぞれが基板の表面と接触している2つの電極間に形成される。電場は、ガラス基板におけるイオン移動を生じさせ、且つ、2つの基板間に空間電荷領域を形成する。空間電荷領域は、2つの基板の表面の強い引き付けを生じさせ、それらの基板は接近後に相互に接触し、それによって永続的な結合が形成される。即ち、接合プロセスは主として、2つの表面の接触面の最大化に基づいている。
別の永続的接合法は、共晶接合である。共晶接合では、所定の共晶濃度を有している合金が形成されるか、又は、共晶濃度はプロセス中に、特に熱処理中に調整される。共晶温度(液相が共融混合物の固相と平衡状態にある温度)を超えることによって、共融混合物は完全に溶融する。生じた共晶濃度の液相は、まだ液化していない領域の表面を濡らす。凝固プロセスでは、液相が共融混合物に凝固し、2つの基板の間に結合層が形成される。
別の永続的接合法は、フュージョンボンディング(溶融接合)である。フュージョンボンディングでは、2つの平坦な清浄な基板表面が、接触によって接合される。第1のステップにおいては、2つの基板の接触が行われ、この際、2つの基板の固定は、ファンデルワールス力によって行われる。この固定は、仮接合又は仮固定(英語:pre−bond)と称される。仮接合の接合力は、特に剪断力が加えられることによる相互的なずれが、非常に大きい力が加えられることでしか発生しない程に基板を固く接合させるには十分な強さである仮固定を生じさせることができる。好適には、2つの基板を、特に垂直抗力を加えることによって、やはり比較的容易に相互に分離させることができる。永続的なフュージョンボンディングを形成するために、基板積層体に対して熱処理が実施される。この熱処理によって、2つの基板の表面間に共有結合が形成される。このようにして形成される永続的な接合は、基板の破壊を伴う程の大きい力が加えられることでしか実現されない。
接合された基板に機能ユニット、特にマイクロチップ、MEMS、センサ、LEDが実装される場合には、好適には、低い温度において、特に200℃未満の温度において、とりわけ室温において、仮固定及び/又は接合が行われる。好適には、機能ユニットの温度感度限界を下回る温度が選択される。特に、マイクロチップは、比較的強くドープされている。ドーピング元素は、高温では、高まった拡散能力を有しており、この高まった拡散能力によって、基板におけるドーパントの不所望で不利な分布が生じる可能性がある。この措置によって、熱応力を最小にすることができる。更に、加熱及び冷却のためのプロセス時間が短縮される。また、異なる材料から形成されており、特に異なる熱膨張係数も有している、異なる基板領域の変位が低減される。
これについての発展形態においては、低い温度において接合を行えるようにするために、特に酸素親和性がない表面が、特に金属表面が使用される場合は、基板表面の清浄化及び活性化のためにプラズマ処理が行われる。これに対して、二酸化ケイ素層を形成する単結晶シリコンは好適である。二酸化ケイ素層は、接合に極めて適している。
従来技術においては、より低い温度において直接接合を行うための複数のアプローチが存在している。PCT/EP2013/064239におけるアプローチでは、犠牲層が形成されており、この犠牲層が接合プロセス中及び/又は接合プロセス後に、基板材料に溶解される。PCT/EP2011/064874における別のアプローチでは、相転移によって永続的な結合部を作成することが説明されている。上記の刊行物は、特に、共有結合によってではなく、むしろ金属結合によって接合される金属表面に関するものである。PCT/EP2014/056545においては、表面の清浄化による、ケイ素の最適化された直接接合プロセスが記載されている。上述の方法を、本発明と組み合わせることができ、その限りにおいて、上述の刊行物の開示内容が参照される。
本発明の1つの有利な実施の形態によれば、特に、同種の素材乃至材料が相互に結合(接合)されるべきである。この同種性によって、基板表面の接触面(接合境界面)においては、同一の物理特性及び化学特性が存在する。このことは、特に、電流が流されるべき接続部であって、僅かな腐食傾向及び/又は同一の機械特性を有すべき接続部にとって重要である。好適な同種の素材として以下のものが挙げられる:
・銅−銅
・アルミニウム−アルミニウム
・タングステン−タングステン
・ケイ素−ケイ素
・酸化ケイ素−酸化ケイ素
本発明の1つの別の態様の本質は、特に、種々の材料、特に金属及び/又は酸化物が極端な影響下で、特に極端な温度下及び/又は圧力下で結合できるという能力を利用して、基板間の局所的な仮固定、特に一部に強く限定された仮固定を得るということである。このことは、「タッキング」とも称される。本発明による方法は、好適には、非晶質化された層を有している基板に対して使用される。この場合、非晶質化された層を、化学的堆積プロセス及び/又は物理的堆積プロセスによって基板表面にもたらすことができるか、又は、基板表面に直接的に形成することができる。本発明の1つの態様、特に本発明の1つの独立した態様の本質は、非晶質化された層が、物理的プロセス及び/又は化学的プロセスによってもたらされる材料によって形成されるのではなく、基板材料の相転移によって形成されるということである。これによって、特に不所望な材料又は有害な材料の堆積を完全に排除することができる。
以下では、本発明による方法ステップの別の実施の形態を開示する:
基板表面の事前処理
本発明は、特に、少なくとも2つの基板をタッキングするための方法に関し、それらの基板のうちの少なくとも一方が、とりわけ両方が、以下において説明するように、タッキングの前に処理されている。
2つの基板又は2つの基板のうちの少なくとも一方の基板の表面領域、特に接触側(とりわけ接触側全面)が、接合プロセスの前に非晶質化される。本発明によれば、基板表面よりも小さい複数の表面領域の、特に相互に離隔されている表面領域の非晶質化を行うこともできる。
非晶質化によって、原子が不規則に配列されている、数ナノメートルの厚さの層が形成される。不規則な配列によって、特に比較的低い温度での、より良好な接合結果が得られる。
本発明に従い接合及び/又は仮固定を行うために、特に基板表面の清浄化(少なくとも接触側の清浄化)が、特に酸化物を除去するために実施される。とりわけ、清浄化と非晶質化とが同時に行われ、更に好適には同一の処理によって行われる。
本発明の別の態様は、特に低エネルギの粒子、特にイオンの使用であり、それらが基板表面に衝突する際のエネルギは、本発明に即して説明される非晶質化が生じるように調整される。
好適には、基板表面から酸化物を除去するためのステップが実施される。このことは、特に、酸素含有雰囲気において自然酸化物を形成する材料に対して当てはまるが、しかしながら、本発明によって形成される酸素基板表面に対しては、特に酸化ケイ素に対しては当てはまらない。特に、本発明によれば、有害な、不必要な及び/又は自然の酸化物、特に金属酸化物が、とりわけ少なくとも大部分除去され、更に好適には専らそのような酸化物だけが除去される。とりわけ、上述の酸化物は、接合プロセスの前に十分に除去され、特に完全に除去され、それによって、接合境界面(2つの基板の接触面)には組み込まれない。この種の酸化物が組み込まれると、機械的な不安定性及び非常に低い接合強度がもたらされる虞がある。酸化物の除去は、特に、物理的又は化学的な方法によって行われる。本発明による1つの特に好適な実施の形態においては、不所望な酸化物の除去は、基板の事前処理を実施するものと同一の事前処理モジュールによって行われる。これによって、特に最適な状況下で、酸化物の除去、表面の平滑化及び/又は非晶質化を同時に実施することができる。本発明による代替的な実施の形態においては、酸化物の除去は同一の設備において行われない。その場合には、2つの設備間で基板を搬送する際に、基板表面の新たな酸化が生じないことが特に保証されなければならない。このことは、酸化物を除去している間、搬送の間、接合までの事前処理の間に、高真空が途絶えないことによって保証することができる。
本発明による着想は、換言すれば、特に非晶質化による2つの基板表面間での接合安定性を高めることによって効率的な仮固定を、特に局所的に限定された仮固定を行うということにある。この際、非晶質化によって複数の問題が解決される。
本発明による非晶質化によって、特に、基板表面の平坦化がもたらされる。従って、平坦化は、特に非晶質化の間に行われ、特に接合プロセスの間に予定されている平坦化に付加的に力の作用によって行われる。
非晶質化は、更に、境界面への材料のより高い移動性を保証する。これによって、場合によっては残っている粗さを均すことができる。特に、基板表面間に残存する間隙を閉じることができる。
非晶質化によって、基板表面(接合境界面)の熱力学的な準安定状態が生じる。この準安定状態によって、更なるプロセスステップにおいては、(特に接合すべき表面の接触後に)非晶質層の部分領域の結晶状態への(再)転位が行われる。理想的な場合には、非晶質層の完全な転位が行われる。非晶質層の接触及びそれに続く熱処理の後に生じる層厚は、特に0より大きい。
本発明による別の思想は、特に、基板の既存の基本材料から、特に粒子衝撃によって、非晶質層を形成することにある。とりわけ、基板の接合の前に、接触すべき基板表面上に材料はもたらされない。基板の仮固定は、とりわけ、少数の幾つかの点においてのみ行われるので、本発明による別の思想の本質は、仮固定が予定されている点においてのみ非晶質化を実施するということにある。本発明に従いタッキングによって仮固定された基板が、後続のプロセスステップにおいて全面にわたり接合される限り、完全な非晶質化が好適である。
本発明による方法によって、特に、2つの基板表面のうちの少なくとも一方が、とりわけ両方が本発明に従い非晶質化されている、それら2つの基板表面の、完全な及び/又は局所的な及び/又は全面にわたる、特に種類に応じた(sortenreinen)接触部を形成することができる。
本発明による方法は、特に、2つの基板表面、とりわけ2つの異なる基板表面の、完全な及び/又は全面にわたる及び/又は種類に応じたものではない接触部を形成するために使用される。
特に、以下の材料を任意の組み合わせで、とりわけそれぞれ同一の材料で相互に仮固定することができる:
・金属、特にCu、Ag、Au、Al、Fe、Ni、Co、Pt、W、Cr、Pb、Ti、Te、Sn及び/又はZn、
・合金、
・半導体(相応にドープされている)、特に、
○元素半導体、とりわけ、Si、Ge、Se、Te、B及び/又はα−Sn、
○化合物半導体、特に、GaAs、GaN、InP、InxGa1-xN、InSb、InAs、GaSb、AlN、InN、GaP、BeTe、ZnO、CuInGaSe2、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、CdTe、Hg(1-x)Cd(x)Te、BeSe、HgS、AlxGa1-xAs、GaS、GaSe、GaTe、InS、InSe、InTe、CuInSe、CuInS、CuInGaS、SiC及び/又はSiGe、
・有機半導体、特に、フラバントロン、ペリノン、Alq3、ペリノン、テトラセン、キナクリドン、ペンタセン、フタロシアニン、ポリチオフェン、PTCDA、MePTCDI、アクリドン及び/又はインダンスレン。
本発明は、換言すれば、直接接合のための方法、特に一部に限定された直接接合のための方法に関する。ここで、本発明が基礎とする思想は、好適には、基板の(特に接触側に配置されている)少なくとも1つの表面又は表面の部分領域を、接合プロセス乃至仮固定の前に非晶質化するということである。非晶質化は、好適には、所定の堆積パラメータを使用して基板表面に非晶質に昇華又は凝縮する材料を堆積させることによって行われるのではなく、特に基板表面において非晶質層を変化、変成及び/又は相転移させることによって行われる。このことは、特に、粒子衝撃、特にイオン衝撃、特に好適には低エネルギでのイオン衝撃によって運動エネルギがもたらされることによって行われる。
形成された非晶質層の少なくとも部分的に非晶質の組織とは、特に、少なくとも非晶質相と結晶質相とから成る相の混合形であると解される。
全体積に対する非晶質相の体積比率は、非晶質化度と称される。本発明によれば、非晶質化度は、特に10%よりも高く、とりわけ25%よりも高く、更に好適には50%よりも高く、特に好適には75%よりも高く、最も好適には99%よりも高い。
非晶質化は、とりわけプロセスパラメータとして非晶質化中の温度、圧力、イオンエネルギ及び/又はイオン電流密度を選択することによって、特に、相互に接合すべき基板の表面近傍領域に限定される。特に、この場合、基板の材料は、本発明に従い非晶質化された層を除いて、少なくとも大部分が結晶質のままであり、とりわけ完全に結晶質のままである。本発明による第1の実施の形態においては、第1の基板の基板表面又は基板表面の一部だけが非晶質化される。基板表面において本発明に従い非晶質層が形成された直後の非晶質相の厚さdは、特に100nm未満、とりわけ50nm未満、更に好適には10nm未満、特に好適には5nm未満、最も好適には2nm未満である。
本発明による1つの発展形態によれば、第1の基板の基板表面及び第2の基板の基板表面が非晶質化されるか、又は、基板表面の部分領域が非晶質化される。本発明による1つの特別な実施の形態においては、同一のプロセスパラメータを用いて同一の非晶質層を形成するために、2つの基板表面の非晶質化が、同一の設備において、特に同時に行われる。形成された非晶質層において、とりわけ第1の基板の第1の非晶質層の厚さd1と第2の基板の第2の非晶質層の厚さd2とは等しい。2つの非晶質層の、特に同時に形成された2つの非晶質層の厚さの比率d1/d2は、0.6<d1/d2<1.4、とりわけ0.7<d1/d2<1.3、更に好適には0.8<d1/d2<1.2、特に好適には0.9<d1/d2<1.1、最も好適には0.99<d1/d2<1.01である。
基板表面又は基板表面の本発明に従い処理された部分領域は、非晶質化の前、非晶質化の間及び非晶質化の後に、僅かではあるが、しかしながら特に無視できない粗さを有している。1つの好適な実施の形態においては、基板表面の粗さ又は基板表面の本発明に従い処理された部分領域の粗さは、非晶質化の間に低減され、また、非晶質化の後には最小値を有している。粗さは、算術平均粗さとして、二乗平均平方根粗さとして、又は、平均最大高さとして表される。算術平均粗さ、二乗平均平方根粗さ及び平均最大高さに関して求められた値は、同一の測定区間又は測定面積に関して一般的に異なるが、しかしながら同一のオーダ範囲にある。表面粗さの測定は、(当業者には公知である)測定装置のうちの1つを用いて、特にプロフィロメータ及び/又は原子間力顕微鏡(AFM)を用いて行われる。この場合、測定面積は、特に2μm×2μmである。従って、粗さに関する以下の数値の範囲は、算術平均粗さに関する値、二乗平均平方根粗さに関する値又は平均最大高さに関する値のいずれかであると解することができる。非晶質化が行われる前の基板表面の粗さ又は基板表面の本発明に従い処理された部分領域の粗さは、本発明によれば、特に20nm未満、とりわけ10nm未満、更に好適には8nm未満、特に好適には4nm未満、最も好適には1nm未満である。非晶質化が行われた後の基板表面の粗さ又は基板表面の本発明に従い処理された部分領域の粗さは、特に10nm未満、とりわけ8nm未満、更に好適には6nm未満、特に好適には4nm未満、最も好適には1nm未満である。
基板の全体の表面積Fに対する清浄化された及び/又は非晶質化された表面積fの比率は、清浄度rと称される。清浄度は、本発明による接合プロセスの前は、特に0よりも大きく、とりわけ0.001よりも大きく、更に好適には0.01よりも大きく、特に好適には0.1よりも大きく、最も好適には1である。清浄度rは、特に、全体の表面の面積Fに対するタッキングされた部分領域の面積f’の比率にも相当する。
清浄化及び/又は非晶質化は、好適には事前処理モジュールにおいて、とりわけ真空チャンバとして形成されている事前処理モジュールにおいて行われる。真空チャンバを、特に、1bar未満、とりわけ1mbar未満、更に好適には10-3mbar未満、特に好適には10-5mbar未満、最も好適には10-8mbar未満にまで真空化することができる。真空チャンバは、特に非晶質化のためにイオンを使用する前に、とりわけ上述の圧力まで真空化され、更に好適には完全に真空化される。特に、基板表面において新たな酸化が起こり得ない程度に、プロセスチャンバ内の酸素の割合は大きく低減され、また特に湿気の割合(水含有量)も大きく低減される。
イオン化プロセスは、特に、PCT/EP2014/063303に記載されており、その限りにおいてこの刊行物を参照する。入射角度を正確に選定することによって、除去率を、従って表面粗さを制御することができる。特に入射角度は、所望の結果を得るために、非晶質化、不純物の除去、特に酸化物の除去及び表面平滑化が最大化されるように選定される。最大化とは、特に、不純物の、特に酸化物の完全な除去、表面の更なる平滑化、特に完全な平滑化(即ち、粗さ値の0までの低下)並びに最適に非晶質化された層であると解される。気体又は混合気体及びパラメータ、例えば粒子の運動エネルギ、イオン放射の入射角度、電流密度及び処理時間は、PCT/EP2014/063303に記載されている。
アライメント/位置調整及び仮固定/タッキング
2つの基板表面のうちの少なくとも一方の事前処理(非晶質化及び/又は清浄化)の後に、特に、2つの基板の相互のアライメントがアライメントモジュールにおいて行われる。とりわけ、位置調整設備乃至アライメント設備(英語:aligner)によるアライメントは、特に基板におけるアライメントマークに基づいて行われる。基板を載置する/接触させる瞬間は非常に重要である。何故ならば、アライメントエラーは積算される、及び/又は、もはや容易に修正することができないからである。これによって、非常に多くの欠陥商品が生じることになる。従って、本発明によれば、特に、100μm未満、特に10μm未満、とりわけ1μm未満、特に有利には100nm未満、特に好適には10nm未満の位置調整精度乃至オフセットを達成することが試みられる。
タッキングは、特に、各基板のアライメントも行われる/行われた同一のモジュールにおいて、即ちアライメントモジュールにおいて行われる。1つの代替的な実施の形態においては、タッキングを別個の仮固定モジュールにおいて行うこともできる。タッキングは、仮固定ユニットを用いて実施され、この仮固定ユニットは、2つの基板を少なくとも局所的に相互に結合させることに適している。とりわけ、面全体又は好適には(1つ又は複数の)部分面に対して、仮固定のために所定の(僅かな)力及び/又はエネルギが加えられる。これによって、仮固定には十分な接合強度が得られる。好適には、仮固定によって基板間の完全な接合強度は達成されない。接合強度は、好適には、基板が搬送中は固定されるように調整される。
第1の実施の形態によれば、一方の基板の部分面のみが、他方の基板と接触される。このことは、特に、基板を仮固定するための部分面における自発的な接合のための等量の圧力を達成するために、局所的に力が加えられることによって行われる。自発的な接合は、表面タイプ(材料、粗さ等)及び表面事前処理(研磨、化学的な清浄化等)に依存する。接合波が外部の作用(例えば圧力)を受けることなく、即ち自然に伝播する場合、接合は自発的と称される。従って、全面にわたり接合を行うために必要となる、不利な高い接触力又は温度を使用することなく、アライメントが所定のアライメント精度で確定される。
第2の実施の形態においては、全面にわたるタッキングが行われ、また、全体の基板面に関して更に低い接合力によって、相応の接合が実現される。接合強度は、特に、搬送中に基板を固定するには十分である。基本的に、接合強度は、粗さ、非晶質化度及び非晶質層の厚さ並びに加えられる力から成る関数であることが重要である。
本発明による1つの実施の形態においては、仮固定ユニットは、熱を局所的に、特にパルス状に接触面に加えることができる装置である。熱を形成するために、特に、電場、磁場又は電磁放射、とりわけレーザを利用することができる。
本発明の発展形態においては、仮固定ユニットが電極として形成されている。電極は、相互に結合されている2つの基板を介して、対向電極に、特に相応の試料ホルダのプレート又はその一部に容量結合される。電極は、とりわけ、電場の強さを高めるために、可能な限り鋭く伸びる電極先端を有している。電場の強さは、特に、0.01V/mよりも大きく、とりわけ1V/mよりも大きく、更に好適には100V/mよりも大きく、特に好適には10,000V/mよりも大きく、最も好適には1MV/mよりも大きい。1つの極めて好適な実施の形態においては、電極に交流電圧が印加される。交流電圧の周波数は、特に10Hzよりも高く、とりわけ1,000Hzよりも高く、更に好適には100,000Hzよりも高く、特に好適には10MHzよりも高い。基板が誘電性の材料から形成されており、特に主として誘電性の材料から形成されており、それらの材料が直流電圧の電流の流れに対するバリアとなる場合、交流電圧は、特に本発明による点状のタッキングに適している。交流電圧を本発明に従い使用することによって、少なくとも部分的に存在する金属製の層においては、いわゆる「表皮効果」による加熱が行われる。
1つの代替的な発展形態においては、仮固定ユニットが電磁放射を形成するための設備として、とりわけレーザとして形成されている。レーザは、特に、基板積層体における少なくとも1種の材料を最適に加熱する波長を有している。波長は、とりわけ1nmから1mmまでの間、更に好適には200nmから1mmまでの間、更に好適には400nmから1mmまでの間、特に好適には600nmから1mmまでの間、最も好適には800nmから1mmまでの間の範囲にある。従ってレーザは、とりわけ赤外線レーザである。レーザビームの直径は、特に10mm未満、とりわけ5mm未満、更に好適には2mm未満、特に好適には1mm未満、最も好適には0.5mm未満である。レーザ出力は、特に10Wよりも高く、とりわけ100Wよりも高く、更に好適には1,000Wよりも高く、特に好適には0.01MWよりも高い。
1つの別の代替的な実施の形態においては、仮固定ユニットが、マイクロ波源、特にアンプリトロン、マグネトロン、スタビロトロン(Stabilotron)、カルズノトロン(Carznotron)又はクライストロンを有している。マイクロ波源のマイクロ波は、光学素子によって、特に導波体によって、更に好適には中空導波体によって、基板のタッキングすべき個所へと誘導され、特に集束され、とりわけこのことは、基板のタッキングすべきでない個所にマイクロ波が加えられることなく行われる。マイクロ波源の使用は、基板表面が残留湿気によって、特に単原子の層の水で濡らされている場合には、特に好適である。マイクロ波が所期のように一部に限定されて照射されることによって、基板表面が水によって強く加熱され、その結果、基板表面の、特にケイ素表面及び/又は二酸化ケイ素表面の、酸素ブリッジによる永続的な結合が確立される。導波体によって、特に中空導波体によって集束されたマイクロ波ビームの直径は、特に10mm未満、とりわけ5mm未満、更に好適には2mm未満、特に好適には1mm未満、最も好適には0.5mm未満である。マイクロ波源の出力は、とりわけ10Wよりも高く、とりわけ100Wよりも高く、更に好適には1,000Wよりも高く、特に好適には0.01MWよりも高い。
本発明による1つの別の実施の形態においては、仮固定ユニットが、基板に1つ又は複数の局所的な面荷重を加えるように形成されている押圧装置として構成されている。面荷重は、特に、押圧ラムによって加えられる。基板の接合側とは反対に位置する押圧側における押圧ラムの押圧面積は、特に0.5mm2から1,000mm2までの間、とりわけ0.5mm2から500mm2までの間、更に好適には1mm2から100mm2までの間、特に好適には4mm2から100mm2までの間の範囲にある。押圧ラムを用いて伝達される/伝達可能な圧力は、特に0.1N/cm2から1,000N/cm2までの間、とりわけ1N/cm2から600N/cm2までの間、更に好適には1N/cm2から400N/cm2までの間である。制御は、押圧ラムが基板に加える圧力又は力によって行われる。仮固定のための部分面の大きさは、仮固定のための規定された又は所定の接合強度に依存する。これは特に、200mmシリコンウェハの場合、0.1J/m2よりも大きく、とりわけ0.2J/m2よりも大きく、更に好適には0.5J/m2よりも大きく、特に好適には1J/m2よりも大きく、最も好適には1.5J/m2よりも大きい。
とりわけ、2つの基板ホルダのうちの一方は、切欠又はノッチを有しており、これによって、押圧ラムは直接的に基板に作用することができる。このプロセスは、1つの押圧ラムによって、とりわけ基板の中央において実施されるか、又は択一的に複数の押圧ラムによって実施される。(1つ又は複数の)押圧ラムによって作用が及ぼされる部分面においては共有結合が生じ、この共有結合は、最終的に全面にわたり圧力を掛けるため、また基板ペアを必要に応じて加熱するために、タッキングされた基板ペアを接合チャンバに搬送するには十分な強さである。従って、アライメントユニットを、従来技術に比べて低い仮固定合力に合わせて設計することができる。(最大限必要とされる)接合強度を達成するために必要になる力は、特に、表面の品質、非晶質層の厚さ、非晶質化度、表面粗さ、表面の清浄性及び/又は基板の材料又は材料組み合わせに依存する。
2つの押圧ラムが使用される場合、それらの押圧ラムは、特に相互に180°の角度で配置されている。1つの別の実施例においては、一方の押圧ラムは中央に位置決めされ、他方の押圧ラムは平均半径又は外半径に位置決めされる。3つの押圧ラムが使用される場合、それら3つの押圧ラムは、とりわけ、正三角形に(相互に120°の角度で)配置されている。4つの押圧ラムが使用される場合、それら4つの押圧ラムは、相互に90°の角度で位置決めされている。少なくとも2つの押圧ラムが使用される場合、それら2つの押圧ラムは好適には対称的に配置されている。少なくとも2つの押圧ラムが対称的に配置される場合、それらの押圧ラムに加えて、更に中央に1つの押圧ラムを使用することができる。とりわけ、押圧ラムは基板上に均等に分散されて配置されている。
複数の押圧ラムが使用される場合、基板ホルダに対する負荷を最小限にするために、それらの押圧ラムは連続的に個別に、又はグループで力を加えることができる。
本発明による1つの実施の形態においては、仮固定モジュールが基板積層体の表面に、特に製品基板の表面に、特に機械的に圧力を掛けることに適している仮固定ユニットを1つだけ有している。本発明によれば、仮固定ユニットは、点荷重ユニットであってよい。点荷重ユニットは、有利には、ピン状に構成されている。ピンの先端は、種々の形状を有することができる。つまり、鋭く伸びる形状、丸められた形状、特に球形の形状又は矩形の形状も考えられる。タッキングは、部分面における自発的な接合のための等量の圧力を達成するため、またそれによって基板を仮固定乃至タッキングするために、局所的に加えられる力を利用する。
本発明の発展形態においては、仮固定ユニットは付加的に加熱可能である。仮固定ユニットの温度を、特に5℃よりも良好な、とりわけ2℃よりも良好な、更に好適には1℃よりも良好な、特に好適には0.1℃よりも良好な、最も好適には0.01℃よりも良好な精度で調整することができる。仮固定ユニットの制御可能な温度範囲は、特に室温から700℃までの間、とりわけ室温から300℃までの間、更に好適には室温から120℃までの間、特に好適には18℃から30℃までの間、最も好適には室温である。熱が加えられることによって、特に(局所に限定された)加熱が行われる。
本発明による1つの別の実施の形態においては、点荷重ユニットが、レーザを、特に可能な限り正確に集束可能なレーザを有している。コヒーレントなレーザ光は、光学系によって、とりわけ、製品基板と支持体基板との間に位置している、即ち結合層に位置している焦点に集束される。これによって、可能な限り一部に限定された、集中的且つ高速な、結合層の加熱が行われる。好適には、レーザはパルス制御され、特に連続的なオン・オフによって、とりわけ高周波でのオン・オフによってパルス制御される。その種のパルス制御によって、周辺部の加熱が極めて十分に回避される。レーザは、特に、赤外線レーザ、可視光用のレーザ又はUV光用のレーザである。
1つの特に好適な実施の形態においては、仮固定ユニットに、加熱ユニット及び/又は押圧ユニット及び/又はレーザユニットが統合され、その結果、熱的な要求及び/又は機械的な要求及び/又は光化学的な要求が同時に実現される。本発明の1つの好適な実施の形態によれば、仮固定ユニットは、いずれの実施の形態においても、少なくともZ軸に沿って可動である。
本発明による1つの別の実施の形態によれば、全面にわたりタッキングを行うこと、またより小さい力によって、しかしながら全体の基板面に関する力によって相応の接合を実現することも考えられる。この実施の形態においては、仮固定ユニットは、とりわけ面荷重を全面にわたり1つの押圧プレートでもって加えることができる押圧装置である。形成される仮接合は、特に、0.01J/m2から5J/m2までの間の、有利には0.1J/m2よりも大きい、好適には0.2J/m2よりも大きい、更に好適には0.5J/m2よりも大きい、特に好適には1J/m2よりも大きい、特に有利には1.5J/m2よりも大きい結合安定性を特徴としている。
好適には、本発明は、共有結合のための事前処理を実現する、研磨された基板表面に適用される。この研磨された基板表面は、典型的には、AFMを用いて2×2μm2の面積において測定された、20nm未満の平均粗さ値Ra、好適には10nm未満の平均粗さ値Ra、更に好適には2nm未満の平均粗さ値Ra、特に好適には1nm未満の平均粗さ値Raを有している基板表面である。平均粗さ値乃至算術平均粗さ値Raは、技術的表面の粗さを表す。この測定値を求めるために、所定の測定区間において表面が走査され、粗い表面の高さの差及び深さの差が全て記録される。測定区間におけるこの粗さ経過の特定の積分が算出された後に、続けて、その結果が測定区間の長さで除算される。
特に、基板表面の微小粗さが克服され、また対向する基板の表面分子が、可能な限り多くの割合で、結合エネルギを形成するように、局所的な力が加えられる。特に、アルミニウム、銅のような金属、酸化物、半導体材料及びガラスから成る研磨された基板表面は、局所的な力が加えられることによる仮固定に適している。特にガラスフリット接合又は共晶接合のような多くの種類の接合にとって、又は研磨されていない金属表面又ははんだ結合部の場合、開示した範囲の力でもって一部の面に自発的な結合を形成するためには、表面品質は十分ではない。これらの場合、好適には、アライメント及び接触後に、基板積層体の機械的な締め付けが付加的に行われる。このことは、特に、PCT/EP2013/056620に記載されている締め付けによって実現される。
本発明の特に独立した態様として、特に基板が自発的に接合される構造を備えている場合には、研磨された基板表面を使用しないこと、及び/又は、事前処理を省略することも考えられる。このことは、特に、基板が面ファスナに類似する表面構造を有している場合である。接触によって、表面構造の弾性的な変形、更には可塑性の変形が生じ、また、微視的な次元では基板表面の形状結合がもたらされる。後続の接合ステップにおいては、仮固定を面全体に拡張することができ、また、全面にわたり大きい力及び高い温度を使用することによって強固にすることができる。
接合
接合は、特に別個の接合チャンバにおいて行われ、この際、接合チャンバは、とりわけクラスタ設備に組み込まれて、事前処理のための、特に非晶質化のためのプロセスチャンバに接続されており、更に好適には、真空化が常に維持された状態で、プロセスチャンバから接合チャンバへと移送可能である。
本発明による1つの別のステップにおいては、永続的な接合を形成するために、仮固定/タッキングされた基板積層体の接合プロセスが行われる。接合プロセスは、特に、力及び/又は温度作用からなる。本発明による接合温度は、特に1,100℃未満、とりわけ400℃未満、更に好適には200℃未満、特に好適には18℃から200℃までの間、最も好適には室温である。この場合、接合力は、特に0.5kNから500kNまでの間、有利には0.5kNから250kNまでの間、より有利には0.5kNから200kNまでの間、特に好適には1kNから100kNまでの間である。相応の圧力範囲は、本発明による接合力を基板の面積について標準化することによって得られる。全面にわたる接合のために得ようとされる接合強度は、有利には1J/m2よりも大きく、好適には1.5J/m2よりも大きく、更に有利には2J/m2よりも大きい。基板は、任意の形状を有することができる。特に、基板は円形であり、また、工業基準に即して直径によって特徴付けられている。基板については、特にいわゆるウェハについては、とりわけ業界標準の直径、1ツォル、2ツォル、3ツォル、4ツォル、5ツォル、6ツォル、8ツォル、12ツォル及び18ツォルである。しかしながら基本的には、本発明による方法でもって、各基板を、特に半導体基板を、その直径に依存せずに処理することができる。
本発明によれば、仮接合によってまだ接触が行われていない限りにおいて、圧力が掛けられることによって、(基板表面の接触面に沿って形成された)境界面において、基板表面が相互に更に接近する。基板表面が相互に接近し続けることによって、キャビティは連続的に縮小し、最終的に閉じられる。本発明によれば、この際、非晶質化が重要な役割を担う。何故ならば、非晶質の状態によって、表面等方的な静電気的な引き付けが行われるからである。基板表面の相互に接触する非晶質層は、いずれも結晶性ではないので、結晶格子の継続的で適合された接触を考慮する必要もない。従って、非晶質層を有している2つの基板表面が接触すると、それによって新たなより大きい非晶質層が形成される。遷移は流動的に行われ、また本発明によれば、特に境界層が完全になくなることを特徴としている。
特に接合プロセス直後の、接合が完了した基板積層体の全体の非晶質層の厚さは、特に100nm未満、とりわけ50nm未満、更に好適には10nm未満、特に好適には5nm未満、最も好適には2nm未満である。接合強度は、特に以下のパラメータ、即ち、
−非晶質層の厚さ、
−粗さ、
−境界層に存在する、不利に作用するイオンの数、及び、
−接合力、
の影響を受ける。
接合強度は、非晶質層が厚くなるに連れ特に増大する。非晶質層が厚くなればなるほど、不規則に配列されている原子の数が多くなる。不規則に配列されている原子は、長距離秩序度及び/又は短距離秩序度の影響を受けず、また、上述のプロセスによって、特に圧力が掛けられることによる拡散及び/又は接近によって、境界層におけるキャビティに充填される。これによって、接触面積が大きくなり、従って接合強度も高まる。好適には、非晶質層の平均厚さは、平均粗さよりも大きく、従って、キャビティを閉じるために非晶質相の十分な原子が提供される。とりわけ、非常に低い粗さを有している基板表面が選択され、それによって基板表面は可能な限り小さいキャビティを有する。即ち、基板表面の粗さが低くなればなるほど、所望な接合結果を達成するために、非晶質層の厚さも一層薄くすることができる。本発明によれば、相応に厚い非晶質層は、相応に高いイオンエネルギによって達成され、この相応に高いイオンエネルギによって、イオンは基板内に可能な限り深く侵入することができる。
接合強度は、非晶質相の清浄性の関数でもある。堆積された全ての不所望な原子又はイオンは、特に不安定化をもたらす虞があり、特に接合安定性の低下をもたらす虞がある。従って、非晶質化に利用されるイオンは、特にそれらのイオンが非晶質化後に非晶質層に残る場合には、接合強度に悪影響を及ぼす虞がある。従って、相応に低いイオンエネルギの他に、可能な限り低い電流密度及び可能な限り短い処理時間を達成することも試みられる。電流密度に処理時間を掛けることによって、処理時間内に基板表面に衝突する単位面積当たりのイオンが求められる。この数を最小にするために、電流密度を低減することができる及び/又は処理時間を短縮することができる。基板表面に衝突する単位面積当たりのイオンの数が少なくなるほど、非晶質層内に注入されるイオンの数は少なくなる。とりわけ、非晶質化されるべき材料と結合することができず、且つ、欠陥として、特に点欠陥として存在する粒子は、接合強度に不利な作用を及ぼす。これには、とりわけ希ガス、更に分子ガスも挙げられる。特に本発明によれば、特に新たな相が形成されることによって、接合境界面の強化を担うイオンを含んでいる気体又は混合気体を使用することができる。1つの好適な可能性として、非晶質層を窒化する電離窒素の使用が挙げられる。
同様の考察は、非晶質層の材料と結合する、特に金属結合、共有結合又はイオン結合する、その他のあらゆる種類の元素についても当てはまる。電流密度を低減できるようにするために、特に既に最小の粗さを有している基板表面が好適である。基板表面が平滑になればなるほど、本発明によれば、粗さの低減のために必要とされるイオンの数は少なくなり、また、エネルギは低くなる。これによって、イオンエネルギ及び/又はイオン電流を低減することができ、従って単位面積当たりのイオンの数も低減することができ、これによって組み込まれるイオンの数もやはり少なくなり、その結果、欠陥の数も減り、最終的には接合安定性が高まる。
接合強度は、接合力の関数である。何故ならば、接合力が高くなるほど、基板表面はより強く接近し、またそれによって、より良好な接触面が得られるからである。接合力が高くなるほど、基板表面は相互により一層接近しやすくなり、それと共に、局所的に変形した領域によってキャビティが閉じられる。
特に非晶質化プロセスとは別個の熱処理は、特にボンダ(Bonder)における接合の間及び/又は接合の後に若しくは接合後に、外部の(特にクラスタに組み込まれた)熱処理モジュールにおいて行われる。熱処理モジュールは、ホットプレート、加熱塔、炉、特に連続炉又はその他のあらゆる種類の熱発生装置であってよい。熱処理は、特に500℃未満、とりわけ400℃未満、更に好適には300℃未満、特に好適には200℃未満、最も好適には100℃未満の温度で、しかしながら室温を上回る温度で行われる。熱処理の時間は、特に、熱処理後の本発明による非晶質の残留層の厚さが、50nm未満、とりわけ25nm未満、更に好適には15nm未満、特に好適には10nm未満、最も好適には5nm未満となるように選定される。
特に、接合の際及び/又は接合の後及び/又は熱処理の際に、非晶質状態から結晶質状態への相転移が行われる。本発明による1つの特に好適な実施の形態においては、上述のプロセスパラメータは、非晶質層の結晶質相への完全な相転移が行われるように選定される。
本発明の1つの有利な実施の形態によれば、質量百分率(m%)で特に95m%よりも高い、とりわけ99m%よりも高い、更に好適には99.9m%よりも高い、特に好適には99.99m%よりも高い、最も好適には99.999%よりも高い、転位される材料の清浄性を有している材料が選択される。基板材料の清浄性が高いことによって、より良好な接合結果が達成される。
最後に、接合された基板が高真空から搬出される。このことは、例えばロックゲートを介して、特に「ゲートバルブ」を介して行うことができる。
本発明による方法及び装置によって、非常に高い接合強度(>2J/m2)を室温において達成することができる。その際、精密な位置調整を伴う装置を使用してもよいし、精密な位置調整を伴わない(位置調整ユニットを備えていない)装置を使用してもよい。事前処理モジュールは、とりわけ、基板(例えば半導体材料、酸化物又は研磨された金属、例えばAl、Cu、ガラス、セラミックス)の非晶質化された表面を形成する。基板は、特に、活性化され、また、2つの基板を接触させた際に、高い割合での微小接触面の接触が実現される。これによって、自発的な共有結合を、低い温度で形成することができ、また室温においても形成することができる。この自発的な接合は、高真空での、好適には超高真空(<1E-6mbar、より好適には<1E-7mbar)での接触によって促進される。
本発明の更なる利点、特徴及び詳細は、好適な実施例についての下記の説明並びに図面より明らかになる。
上から見た平面図で表されている、本発明による方法の実施に適した本発明による装置の1つの実施の形態の概略図を示す。 アライメントモジュールFと、接合ステーションGと、それらの間にそれぞれ1つずつ設けられている搬送チャンバBと、を含んでいる、図1に示した実施の形態の部分側面図を示す。 図3aは、仮固定された状態が概略的に示唆されている、基板積層体の第1の基板の平面図を示し、図3bは、接合された状態での、図3aに示した第1の基板の平面図を示す。 基板積層体の側面図及びその部分拡大図を示す。 図5aは、仮固定領域がハッチングで表されている、基板積層体の平面図を示し、図5bは、接合された基板積層体の平面図を示す。
図中、同一の特徴部又は同様に機能する特徴部には同一の参照番号が付されている。
以下では、実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。その説明において挙げられている複数の特徴部を、単独で使用することも、また任意の組み合わせでも使用することも可能である。
図示の実施の形態が基礎としている着想は、特に、基板1、2を相互的に作用させて、またそれと同時に準自動的に、選択された個所において接触させ、2つの基板のうちの少なくとも一方の基板に、好適には上側の基板1に、押圧ラム6によって、好適には基板積層体の中心Mにおいて集中的に圧力を掛け、この接触によって、特に上側の第1の基板1の中心Mにおいて、基板を仮固定することによって、2つの基板を相互に基板積層体3として固定することである。
本発明による設備においては、特に、複数のプロセスステップ、即ち、事前位置調整、事前処理(酸化物除去及び/又は非晶質化)、アライメント及び仮固定、接合、また必要に応じて検査(計測)、が統合される。特にこの設備は、周囲雰囲気に対して閉鎖可能であり、且つ、特に高真空雰囲気kが生じるように設計されている作業空間20を備えている少なくとも1つのモジュール群を有している。特に、運動装置(ロボットシステム)を備えている搬送チャンバBを各モジュール間に設けつつ、それらの各モジュールを、特に事前処理モジュールD、アライメントモジュールF及び接合モジュールGを、連続的に配置することができる。
代替的に、1つの好適な実施の形態によれば、各モジュールを、運動装置(ロボットシステム)を備えている中央モジュールの周囲にクラスタ状に又はスター型に配置することができる。中央モジュールの周囲に本発明による別のモジュールが配置されており、それらのモジュールが特に中央モジュールにドッキング可能である場合には、スター型のヴァリエーションが特に有利である。運動装置は、有利には産業用ロボットであり、特にエンドエフェクタが装備されている産業用ロボットである。
図1には、作業空間20内に個々のモジュール乃至ステーションを備えている、本発明による方法の実施に適した装置が上から見た平面図で示されている。ロックAは、作業空間20外の周囲圧力から、作業空間20の高真空雰囲気k内に基板1、2を搬入するために使用される。作業空間20の他方の端部においては、ロックAが、各モジュールにおいて処理された基板1、2を、特に接合された基板積層体3として搬出するために使用される。
搬入及び搬出は、図1において矢印bによって表されている。ここでロックAは、新たな基板1、2の搬入又は接合された基板積層体3の搬出が高真空チャンバ(例えば搬送チャンバB)の真空値に影響を及ぼさないこと、又は真空値に及ぼす影響が最小限に留まることを保証する。とりわけ、ロックAは、ロックチャンバから成り、このロックチャンバは、少なくとも1つのバルブによって基板をチャンバ内に搬入するために周囲と接続されている。またロックチャンバは、少なくとも1つの第2のバルブによって、高真空周囲と接続されている。基板1、2の高真空への供給は、特に、搬送チャンバBのうちのそれぞれ1つを介して行われる。ロックAには、特にポンプシステムが装備されており、このポンプシステムは、ロックチャンバの圧力を、バルブの閉鎖後に、周囲圧力(約1,013mbar)から、搬送チャンバBの圧力に近い圧力まで低下させることができる。
この圧力は、特に1E-4mbar未満であり、好適には1E-5mbar未満であり、更に好適には1E-6mbar未満であり、特に好適には1E-7mbar未満である。ロックチャンバ内の目標圧力に達すると、バルブを搬送チャンバBに向かって開放することができ、また、ロボットアームを介して、特に搬送チャンバBに取り付けられているロボットアームを介して、基板1、2をゲートAから目標チャンバへと、特に事前位置調整装置Cへと搬送することができる。
その種の真空を達成するためのポンプシステムとして、特に容積式ポンプが適しており、とりわけ空運転するスクロールポンプ、ピストンポンプ又はダイアフラムポンプが適している。ターボ分子ポンプは、1mbar以下から1E-6mbarまでの範囲にとって好適であり、また、1E-8mbarまでの非常に高い真空にとっては「クライオポンピング」が好適である。
基板1、2は、1つのプロセスステーション/プロセスモジュールから別のプロセスステーション/プロセスモジュールへと、特に真空レベルが実質的に変化することなく、ロボットアーム9を介して搬送され、とりわけ1つ又は複数の搬送チャンバBを介して搬送される。この工程は、図1において矢印aによって表されている。1つ又は複数の搬送チャンバBにおいては、有利には1E-5mbar未満、好適には1E-6mbar未満、更に好適には1E-7mbar未満、特に好適には1E-8mbar未満の真空が搬送全体にわたり維持される。搬送チャンバBを、バルブ14を介して各プロセスモジュールから隔離することができ、また、搬送チャンバBは、基板1、2乃至基板積層体3のためのグリップ(図示せず)を備えているロボットアーム9を有している。
基板1、2は、先ず、事前位置調整装置Cにおいて事前位置調整される。図1に示した好適な実施例においては、2つの基板1、2の各々に対して1つの事前位置調整装置Cが設けられている。基板1、2は、特に、正確には知られていない向きで、高真空環境へと搬入される。ロックA内での基板1、2の典型的な位置許容範囲は、数mmから数100μmまでの範囲にある。特に、Z軸(垂直軸)を中心にした基板1、2の回転の目標値は、+/−180°であると考えられる。回転乃至角度位置は、基板の周縁に基づいて確定され、特に正方形の基板では辺に基づいて、又はウェハではフラット乃至ノッチに基づいて確定される。事前位置調整装置Cは、この周縁幾何学特徴を利用して、基板1、2の位置を、X軸及びY軸に沿っては+/−100μmの精度で、またZ軸(垂直軸)については+/−0.1°の精度で粗く事前位置調整する。
事前位置調整が終了すると、基板1、2は、搬送チャンバBを介して事前処理ステーションDへと更に搬送される。事前処理ステーションDについては、PCT/EP2014/063303を参照されたい。事前処理ステーションDは、基板表面をプラズマ事前処理するためのモジュールである。事前処理では、基板1、2の基板表面1o、2o下に粒子が注入される。特に、プラズマ事前処理では、ケイ素を有している基板表面1oが、1nmから20nmまでの厚さ範囲で、プラズマ処理によって非晶質化される。表面には、高反応性の分子が残り、それらの分子は、接合相手(第2の基板2)の分子と新たに高速に結合する。非晶質化によって、微小キャビティを閉じるために必要とされるエネルギ(力)が低減される。最大数の分子を接触させることができ、この場合、接触面の割合が高くなり、またそれによって接合強度も高まる。更に、事前処理によって、有機不純物並びに金属材料又は半導体材料の酸化物が除去される。これは、後に導電性の表面を作成するための所望の効果である。
基板1、2がそれぞれ1つの事前処理モジュールDにおいて事前処理され終わった後に、それらの基板1、2は、仮固定モジュールFが組み込まれているアライメントモジュールへと搬送される。仮固定モジュールへと向かう経路において、2つの基板1、2のうちの一方が反転ステーションEへと送られる。何故ならば、基板1、2は、好適には、接合すべき面(基板表面1o、2o)が上に向いた状態でモジュールに搬入されるからである。プロセスステーション、特に事前処理モジュールDは、好適には、接合すべき基板表面1o、2oを上側から処理するように設計されている。
アライメントモジュールFに関して、好適には、上側の基板1は、接合すべき基板表面1oを下向きにした状態でアライメントされる。反転ステーションEは、基板1を180°反転させ、またそれによって、アライメントモジュールFに搬入できる状態にする。搬送は、好適には、搬送チャンバBのうちの一方を介して行われる。
アライメントモジュールFは、図1に示した実施の形態において、連続的に配置されている一連のプロセスモジュールを備えている設備における1つのモジュールとして示されている。アライメントモジュールFには、タッキングのための仮固定装置が装備されている。従って、タッキングは、同一のモジュールにおいて行われる。1つの代替的な実施の形態においては、タッキングを別個のモジュールにおいて行うこともできる。
仮固定モジュールは、とりわけ荷重装置、特に押圧ラム6、とりわけ中央に配置されている押圧ピンを有している。アライメント後に、基板1、2は接触され、また、押圧ラム6によって、中心に配置されている局所的な面荷重が加えられることによって、少なくともそれらの小さい部分面が自発的に接合し、基板1、2の正確なアライメントが確定され、これによって、接合モジュールGにおける接合まで、基板1、2はもはやずれない。
択一的な実施の形態においては、複数の局所的な面荷重が、例えば複数の押圧ラム6によって加えられる。これによって、複数の局所的な部分面が自発的に接合し、また、複数の個所においてアライメントが確定され、従って、個所毎により良好に接合が行われるか、又は、より接合において加えられる力がより少なくて済む。
図2に示したアライメントモジュールFは、好適には、基板1、2を搬入するために、また、アライメント及び固着された基板積層体3を搬出するために、それぞれがバルブ14を備えている2つの開口部を有している。択一的に、アライメントモジュールFは、搬入及び搬出のために、バルブ14を備えている開口部を1つだけ有している。図2には、アライメントモジュールF内に、収容ボディ(図示せず)に上側の基板1を収容するための上側の基板収容装置4が示されている。基板収容装置4に基板1を収容する際に、収容面だけが基板1の収容側と接触する。収容側とは反対側には、基板1の事前処理された、特に非晶質化された基板表面1oが配置されている。基板収容装置4の収容面は、特に、使用される基板1の寸法及び周縁輪郭に十分に適合されている。
図2には、アライメントモジュールF内に、収容ボディ(図示せず)に下側の基板2を収容するための下側の基板収容装置8が示されている。基板収容装置8に基板2を収容する際に、収容面だけ基板2の収容側と接触する。収容側とは反対側には、基板2の事前処理された、特に非晶質化された基板表面2oが配置されている。基板収容装置8の収容面は、特に、使用される基板2の寸法及び周縁輪郭に十分に適合されている。
下側の基板収容装置8は、アライメントユニット7上に配置されており、このアライメントユニット7を用いて、上側の基板1に対向する下側の基板2のX方向、Y方向及び回転方向並びに角度位置をアライメントすることができる(ウェッジエラー補償)。
上側の基板1には基準マーク1’が設けられている。基板1を、特に、マイクロエレクトロニクスモジュール、光学モジュール、マイクロメカニカルモジュール又はマイクロ流体モジュールの一部である構造を備えている製品基板として形成することができる。また、下側の基板2には基準マーク2’が設けられている。基板2を、特に、マイクロエレクトロニクスモジュール、光学モジュール、マイクロメカニカルモジュール又はマイクロ流体モジュールの一部である構造を備えている製品基板として形成することができる。
基板1、2乃至ウェハを各試料ホルダに固定するための好適な実施の形態は、高真空におけるウェハの静電的な固定であるか、又は、クランプによる機械的な固定である。特に、基板収容装置4、8乃至アライメントモジュールFは、アライメントユニット7を用いて、2つの基板1、2を、ウェッジエラー補償のためにX軸及びY軸について傾斜させることによって、相互に面平行に且つ短い距離でアライメントすることができる。このことは、X軸、Y軸及び回転軸に沿ったアライメントの前、又は、Z軸に沿った接触の前に行われる。代替的に、ウェッジエラー補償を、アライメントユニット7におけるアクチュエータによって行うこともできる。もっとも、設備はとりわけ、平行にアライメントされた基板間の非接触式のウェッジエラー補償のためのシステムを有しており、これについては特に国際公開第2012/028166号(WO2012/028166A1)を参照されたい。
更に基板収容装置4は、特に、押圧ラム6によって基板1に局所的に作用を及ぼすために、押圧ラム6のための孔乃至切欠又はノッチを有している。
好適には、押圧ラム6によって、基板中央(中心M)に作用が及ぼされ、これによって、上側の基板1及び下側の基板2への種々の熱供給による機械的な応力が、材料の熱膨張に基づき、十分に回避される。しかしながら、これとは異なり、特に、純粋な室温プロセスの場合、又は、熱膨張が存在しないか又は非常に少ない材料を加工する場合、複数の押圧ラムを使用することも考えられる。
1つの代替的な実施の形態においては、押圧ラム6の面荷重を基板ペアに局所的に伝達するために、上側の基板ホルダ4を可撓性に形成することができる。
図2に示した実施の形態においては、押圧ラム6は1つだけ設けられている。この押圧ラム6によって、機械的な圧力が基板積層体3の表面に、特に基板1の収容側に掛けられる。
好適には、押圧ラム6は、制御下で上側の基板1の収容側と接触し、また加えられる所定の力を調整する能力を備えているアクチュエータとして形成されている。とりわけ、この力は制御によって、特に圧力又は電流を介して制御される。更に好適には、正確に再現可能であって、較正された適切な接触力を加えるために、力は秤量セルを介して調節される。
押圧ラム6は、有利にはピン状に構成されている。ピンの先端は、種々の形状を有することができる。つまり、鋭く伸びる形状、丸められた形状、特に球形の形状又は矩形の形状も考えられる。押圧ラムの接触面を、凸状に湾曲させることができるか、又は、平坦に形成することができる。
本発明によるこの実施の形態においては、仮固定が、アクチュエータを用いて、基板中央で実施される。この際、合力Faは、アクチュエータ乃至アクチュエータ装置の駆動制御によって、基板1、2の接触面の面重心に作用する。設備はとりわけ、掛けられる圧力を制御するために力監視を行うセンサを有している。
1つの別の実施の形態においては、押圧ラム6は(例えばエラストマー層によって)圧力弾性ラムとして形成されており、これは特に均一に圧力乃至面荷重を基板積層体3に導入する。押圧ラム6は、とりわけ円形に形成することができ、また、0.5mm2から8,000mm2までの間、有利には0.5mm2から2,000mm2までの間、特に有利には5mm2から500mm2までの間のラム押圧面積を有することができる。
仮固定においては、力が局所的に加えられることによって、自発的な接合のための等量の圧力が部分面に掛けられ、それによって基板1、2が仮固定(固着又は「タッキング」)される。基板1、2は局所的に仮接合される。部分面においては、とりわけ、共有結合が生じ、この共有結合は、接合のために全面にわたり圧力を掛けるため、またオプションとして加熱を行うために、固着された基板積層体3を接合チャンバGに搬送するには十分な強さである。従って、アライメントモジュールFは、部分面の合力についてのみ設計されていればよい。
上側の基板収容装置4を透明に形成することができるか、又は、位置検出手段のための付加的な凹部又はノッチを有することができる。上側の基板収容装置4が透明に形成されている場合、特定の構成部分又は全ての構成部分は、UV透過性材料及び/又はIR透過性材料から作成されている。それらの材料の光透過率は、特に0%よりも高く、有利には20%よりも高く、より有利には50%よりも高く、特に有利には80%よりも高く、最も有利には95%よりも高い。
更に、上側の基板収容装置4は、Z軸方向の運動を制御するためのアクチュエータを含むことができる。一方では、アクチュエータは、基板1、2をロボットアーム9によって搬入し、続いて位置調整に関して最適な距離を調整するために用いられる。他方では、アクチュエータは、アライメントが行われた後に、基板1、2を接触させるために用いられる。1つの代替的な実施の形態においては、Z軸方向の運動を、アライメントユニット7を介して実施することができる。
位置決め手段5は、特に、少なくとも2つの点においてX軸及びY軸に関して基準マーク1’、2’の位置を検出するための顕微鏡を含むことができる。代替的に、位置検出手段5を、アライメントユニット7の一部として基板積層体3の下に配置することができるか、又はアライメントユニット7の隣に配置することができる。1つの別の実施の形態においては、位置検出手段5が、大凡、上側の基板1及び下側の基板2の接触面のレベルにおいて、基板の隣に配置されている。この実施の形態は、縁部の捕捉を介する基板1、2の位置の検出を実現する。
図2に示したアライメントユニット7によって、位置検出手段5の信号を下側の基板2に関する位置調整運動に変換することができる。上側の基板1のための基板収容装置4に応じて、この基板収容装置4を、高真空における静電式収容装置(英語:chuck)として、又は機械的な収容装置として形成することができる。更に、1つの別の実施の形態においては、下側の基板収容装置8では、アライメント及び接触を行うために、純粋な重力も十分である。
アライメントユニット7は、少なくとも3つの運動軸、即ちX軸、Y軸及びZ軸を有しており、Z軸については回転運動が行われる。1つの別の実施の形態においては、オプションとして、Z軸が、上側の基板収容装置4について説明したものと同様の機能を有している、アライメントユニット7の部分であってもよい。更に、位置調整プロセスの前に基板1、2を面平行にアライメントするために、X軸及びY軸についての制御された傾斜を実現することができる(ウェッジエラー補償)。
1つの有利な実施の形態によれば、位置検出手段5が相対的な位置を検出し、その位置を制御ユニットに伝送することによって、位置検出手段5は、基板1、2の正確なアライメントを行う。これによって、基板1、2の相互のアライメントが行われる。アライメントは、手動で行われるか、又は好適には、100μm未満、とりわけ10μm未満、更に好適には1μm未満、特に有利には100nm未満、特に好適には10nm未満のある程度の不正確性(英語:misalignment)を伴って自動的に行われる。
以下では、押圧ラムを用いる実施の形態に基づいた、アライメント及び仮固定(タッキング)の経過を説明する:
1)搬入バルブ14を開放する。
2)基板収容装置4に第1の基板1を搬送し、第1の基板収容装置4に第1の基板1を固定する。
3)基板収容装置8に第2の基板2を搬送し、第2の基板収容装置8に第2の基板2を固定する。
4)アライメントユニット7におけるアクチュエータを介して、基板1、2を平行にアライメントする。
5)基板1、2間の距離(位置調整間隙)を調整する。位置調整間隙は、特に100μm未満、とりわけ50μm未満、更に好適には30μm未満である。
6)基準マーク1’、2’に基づいた位置検出手段5による位置検出を用いて、アライメントユニット7におけるアクチュエータを介して、基板1、2をアライメントし、好適には、第2の基板2を第1の基板1に対して相対的にアライメントする。基準マーク1’、2’は、相互に重なるように案内されるか、又は所定の相対的な位置に案内される。
7)僅かな接触力でもって、基板1、2の接合すべき基板表面1o、2oを全面にわたり接触させる。特に接触力は、0.1Nから500Nまでの間、有利には0.5Nから100Nまでの間、特に有利には1Nから50Nまでの間、特に好適には1Nから10Nまでの間である。
8)1mmから100mmまでの間、有利には1mmから50mmまでの間、より有利には3mmから20mmまでの間の直径を有している押圧ラム6によって、部分面に、特に部分面の中央に力を加える。特に力は、0.1Nから5kNまでの間、有利には0.5Nから1kNまでの間、より有利には1Nから500Nまでの間、特に好適には10Nから50Nまでの間であり、局所的に高い圧力は、局所的な共有結合をもたらし、また、基板1、2を相互に相対的に接触させて固定する(アライメントされた基板積層体3の形成)。
9)上側の基板ホルダ4から基板積層体3を剥がす。
10)下側の基板ホルダ8から(例えば搬入ピンを介して)ロボットアーム9を用いて基板積層体3を搬出する。
11)バルブ14を介して、基板積層体3を接合ステーションGに搬送し、基板積層体3を接合する。
図3aには、基板積層体3の第2の基板2の平面図が示されており、ここでは、基板積層体3におけるアライメント後に、押圧ラム6によって圧力が掛けられた局所的な面15が見て取れる。この面は、基板積層体3における仮固定された(タッキングされた)領域15に対応する。
仮固定が行われる位置調整装置Fと接合ステーションGとの間の基板積層体3の搬送は、ここでもまた、搬送チャンバBを介して行われる。図2に示した接合ステーションGによって、一部の面における仮固定を、全面にわたる接合に変化させることができる。この際、特に、均一な高い面荷重が加えられる。とりわけ、力は、0.5kNから500kNまでの間、有利には0.5kNから250kNまでの間、より有利には0.5kNから200kNまでの間、特に好適には1kNから100kNまでの間である。付加的に、温度を上昇させることができる。この際、接合温度は、とりわけ18℃から1,100℃までの間、有利には18℃から450℃までの間、より有利には18℃から200℃までの間、特に好適には室温である。接合強度が非常に高いにもかかわらず、この低い温度は、事前処理の効果によって達成され、また利点であるとみなされる。CMOSスイッチング回路は、450℃を超える温度、とりわけ200℃を超える温度に加熱されるべきではない。特別な用途、例えば、非常に異なる熱膨張係数を有している2つの半導体材料(例えばSiとGaAs)の接合は、とりわけ低い温度で、好適には室温で行われ、それによって、その後の機械的な応力及び歪みを回避することができる。
接合ステーションGの押圧ラム11は、パワーアクチュエータ12と接続されており、均一な面荷重を基板積層体3に加える。面荷重を均一に分散させるために、延性の(変形可能な)層を、例えば可撓性のグラファイト、ゴムマット及び/又はシリコーンマットを形成することができる。
パワーアクチュエータ12の好適な力範囲は、0.5kNから500kNまでの間、有利には0.5kNから250kNまでの間、より有利には0.5kNから200kNまでの間、特に好適には1kNから100kNまでの間である。パワーアクチュエータ12は、特に、空圧シリンダ、液圧シリンダ、電子スピンドル駆動部又はトグルジョイントレバー駆動部(図示せず)であってよい。有利な実施の形態は、特に力をプログラミングして上昇させるため、一定に維持するため、また、後に再び解消するために、力を調節するための測定信号を含んでいる。設備はとりわけ、力監視を行うセンサを有している。
仮固定された基板積層体3は、基板収容部13に搬送され、特に搬入ピン(図示せず)を介して搬送される。基板収容部13は、とりわけ、基板積層体3を保持部に収容及び載置するため、又は、載置された基板積層体3を保持部から吊り上げて取り除くために、保持部において、搬入ピンを備えた引き上げ機構を有している。基板積層体3は、試料ホルダ内に存在するピンを用いて持ち上げられ、それによって、ロボットグリップ(パドル)を、特にロボットアームとして形成されているロボットグリップを、基板積層体の下方に又は側方に移動させることができ、例えば上方への運動によって、基板積層体3をピンから取り外すことができる。基板収容部13への収容を、単純に、重力によって行うことができる。1つの有利な実施の形態においては、基板積層体3は、静電的な固定によって、基板収容部13に固定される。この静電的な固定は、接合プロセスの終了時に、接触力を解消した際に、接合された基板積層体3が好適には下側の基板収容部13に留まることを保証することができる。オプションとして、基板収容部13は、加熱装置(図示せず)を有しているか、若しくは、加熱及び/又は冷却装置を有している。
以下では、接合ステーションGにおける最終的な接合ステップに関する好適な経過を説明する:
1)仮固定された基板積層体3を、バルブ14を介して、特に搬入ピンを介して、下側の基板収容部13に搬送する。
2)特に静電式の保持装置を介して、基板収容部13に基板積層体3を固定する。
3)パワーアクチュエータ12及び押圧ラム11を介して接合力を加える。
4)オプション:特に両面を対称的に加熱して昇温する。
5)接合力を維持し、オプションとして温度を維持する(力を均一に加えることによって、基板表面1o、2o間の全ての微小キャビティが閉じられ、それによって基板表面全体にわたる共有結合が形成される)。
6)オプションとして冷却する。
7)接合力を解消する。
8)特に搬入ピンを介して、基板収容部13から基板積層体3を搬出する。
9)ロボットアーム9(搬送チャンバB)を用いて、バルブ14を介して、接合された基板積層体3を搬送する。
本発明による1つの好適な実施の形態においては、バルブ14は乃至ロックゲートは、基板1、2乃至基板積層体3を搬送するためのゲートバルブ、特に超高真空ゲートバルブである。
仮固定後並びに接合後の、接合された基板のアライメント精度は、とりわけ100μm未満、有利には10μm未満、更に有利には5μm未満、特に好適には2μm未満、特に有利には1μm未満、更に好適には<100nmである。
最終的な全面にわたる接合のために得ようとされる接合強度は、有利には1J/m2よりも大きく、好適には1.5J/m2よりも大きく、更に有利には2J/m2よりも大きい。
実際に接合すべき領域は、常に基板1、2の全面に対応するわけではない。図3b及び図4に示されているように、接合面は基板1、2の構造に依存している。図3bに示した実施の形態においては、基板積層体3の各構造乃至構造群(英語:device)の周囲のシーリングフレームが接合面17を形成している。この方法はMEMSに適用される。図3bには、接合された領域16が示されている。
図4には、図3における切断線H−Hに沿った横断面図が示されている。図4に示した、接合された基板積層体3の横断面図は、特に、接合された領域16(シーリングフレーム)、実際の接合面17、製品基板1、2の構造体18(英語:device)及び接合されていない内部構造空間19を示している。
本発明に関する特に有利な接合プロセスは以下の通りである:
−気密にシールされた高真空接合(基板のキャビティにおける高真空を永続的にシールする)。
−導電性の接合結合。
−光学的に透明な接合結合。
マイクロエレクトロニクスを3次元(3D)に集積する場合、全面にわたる接合、特に二酸化ケイ素(SiO2)面間の接合が好適であるか、又は、いわゆるハイブリッド接合での銅(Cu)とSiO2の同時の接合が好適である。この実施例においては、接合面は全体の基板面に相当する。
図5aには、基板積層体3の下側の製品基板2の平面図が示されており、ここでは、基板積層体3におけるアライメント後に、押圧ラムによって圧力が掛けられた局所的な面15が見て取れる。この面は、基板積層体における仮接合された(タッキングされた)領域15に相当する。
図5bには、全面にわたる接合が行われた後に得られた実際の接合面17が示されている。
1、2 基板
1o、2o 基板表面
1’、2’ 基準マーク
3 基板積層体
4 第1の基板収容部
5 位置検出手段
6 押圧ラム
7 アライメントユニット
8 第2の基板収容部
9 ロボットアーム
10 搬送チャンバ
11 押圧ラム
12 パワーアクチュエータ
13 基板収容部
14 (搬入)バルブ
15 仮固定された(タッキングされた)領域
16 接合された領域
17 接合面
18 構造体
19 内部構造空間
20 作業空間
a 真空を実質的に変化させない搬送ステップ
b 周囲圧力からの搬送又は周囲圧力への搬送
c 力ベクトル
d 接合された面
k 高真空環境
A ロック
B 搬送チャンバ
C 事前位置調整装置
D 事前処理ステーション
E 反転ステーション
F 仮固定装置を備えているアライメントモジュール
G 接合ステーション
M 基板乃至基板積層体の中心
本発明は、独立請求項に記載されている方法及び装置に関する。

Claims (10)

  1. 基板(1、2)の少なくとも1つの基板表面(1o、2o)の少なくとも1つの表面領域を非晶質化する、前記基板(1、2)を仮固定するための方法において、
    前記基板(1、2)をアライメントし、続いて、非晶質化された前記表面領域を接触させて、仮固定することを特徴とする、方法。
  2. 前記アライメント及び前記仮固定を第1のモジュールチャンバにおいて行い、特に1bar未満、とりわけ1mbar未満、更に好適には10e-5mbar未満、更に好適には10e-6mbar未満、更に好適には10e-7mbar未満、更に好適には10e-8mbar未満の圧力において行う、
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記アライメントを、100μm未満、特に10μm未満、とりわけ1μm未満、更に好適には100nm未満、特に好適には10nm未満のアライメント精度でもって行う、
    請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記仮固定は、0.01J/m2から5J/m2までの間の、有利には0.1J/m2よりも大きい、好適には0.2J/m2よりも大きい、更に好適には0.5J/m2よりも大きい、特に好適には1J/m2よりも大きい、特に有利には1.5J/m2よりも大きい結合安定性を有している、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記仮固定を、局所的なエネルギ供給によって行い、特に、接触が行われるべき前記基板表面(1o、2o)とは反対側の面からのエネルギ供給によって行う、
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記基板表面(1o、2o)のうちの少なくとも1つは、とりわけ全ての基板表面(1o、2o)は、20nm未満の平均粗さ値Ra、好適に1nm未満の平均粗さ値Raを有している、
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法に従い仮固定された基板(1、2)を前記基板表面(1o、2o)に永続的に接合するための方法。
  8. 前記接合を、第2のモジュールチャンバにおいて、特に前記第1のモジュールチャンバとロックを介して接続されている第2のモジュールチャンバにおいて行う、
    請求項7に記載の方法。
  9. 仮固定された前記基板(1、2)の搬送を、ロボットアームを用いて、且つ、前記仮固定された基板(1、2)を載置する収容装置を用いずに行う、
    請求項7又は8に記載の方法。
  10. 基板(1、2)を仮固定するための装置において、
    −前記基板(1、2)の少なくとも1つの基板表面(1o、2o)の少なくとも1つの表面領域を事前処理するための、少なくとも1つの事前処理装置と、
    −前記基板(1、2)をアライメントするためのアライメント装置と、
    −アライメントされた前記基板(1、2)を、事前処理された、特に非晶質化された前記表面領域に接触及び仮固定するための、前記アライメント装置の後段に接続されている仮固定装置と、
    を備えていることを特徴とする、
    装置。
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