WO2023182255A1 - 接合システムおよび接合方法 - Google Patents

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Abstract

接合システムは、減圧下において、複数の基板それぞれの接合部が活性化された状態で、複数の基板の接合部同士を接触させることにより複数の基板同士を仮接合する第1接合装置(1)と、減圧下において、互いに仮接合された複数の基板の温度を仮接合温度よりも高い本接合温度に加熱し且つ複数の基板に互いに近づく方向へ圧力を加えることにより複数の基板同士を本接合する第2接合装置(2A、2B)と、互いに仮接合された複数の基板を、減圧下の状態を維持しながら第1接合装置(1)から第2接合装置(2A、2B)へ搬送する搬送装置(84)と、を備える。

Description

接合システムおよび接合方法
 本発明は、接合システムおよび接合方法に関する。
 シリコンウェハとシリコンウェハとを接合する前に、両シリコンウェハの接合面に対して室温の真空中で不活性ガスイオンビームまたは不活性ガス高速原子ビームを照射してスパッタエッチングするシリコンウェハの常温接合法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開平10-92702号公報
 ところで、この種の接合方法では、接合部の表面の算術平均粗さ(Ra)が0.5nm以下であれば被接合物の温度を常温(25℃程度)で維持した状態でも活性化された接合面の分子間力等の引き合う力で隙間無く被接合物同士を堅固に接合することができる。但し、金属からなる接合部の表面のRaは、数nm程度であるため、被接合物の温度を常温で維持した状態で接合部同士を隙間無く堅固に接合することは難しい。そして、接合部の表面の突出した部分同士のみで接合しており突出した部分以外のところに隙間が生じており、いわゆる封止接合には適用できず接合強度も低い。このため、接合部が金属から形成されている場合、被接合物の接合部同士を接触させた状態で被接合物を互いに近づく方向へ加圧し且つ被接合物の温度を加熱した状態で一定時間維持することにより接合部を形成する金属の固相拡散を利用して接合する必要がある。このように被接合物を加熱加圧を一定時間加えることにより、接合部を形成する金属原子が動き易くなり、加圧された金属原子は互いに接触している接合部の間に生じた隙間への金属原子の移動が生じる。これにより、接合部同士が隙間無く堅固に接合される。
 しかしながら、被接合物を200℃以上の比較的高い温度で維持しながら被接合物同士を接合する場合、熱歪みの影響により互いに接合された被接合物同士の位置精度が低下する虞がある。
 本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、複数の被接合物同士の位置ずれを抑制しつつ、複数の被接合物同士を堅固に接合できる接合システムおよび接合方法を提供することを目的とする。
 上記目的を達成するため、本発明に係る接合システムは、
 複数の被接合物を互いに接合する接合システムであって、
 減圧下において、前記複数の被接合物それぞれの接合部から選択される互いに接合される2つの接合部の少なくとも一方が活性化された状態で、前記複数の被接合物の前記接合部同士を接触させることにより前記複数の被接合物同士を仮接合する仮接合工程を行う第1接合装置と、
 減圧下において、互いに仮接合された前記複数の被接合物の温度を前記仮接合の際の温度である仮接合温度よりも高い温度である本接合温度に加熱し且つ前記複数の被接合物に互いに近づく方向へ圧力を加えることにより、前記複数の被接合物同士を本接合する本接合工程を行う第2接合装置と、
 互いに仮接合された前記複数の被接合物を、減圧下の状態を維持しながら前記第1接合装置から前記第2接合装置へ搬送する搬送装置と、を備える。
 他の観点から見た本発明に係る接合方法は、
 複数の被接合物を接合する接合方法であって、
 減圧下において、前記複数の被接合物それぞれの接合部から選択される互いに接合される2つの接合部の少なくとも一方が活性化された状態で、前記複数の被接合物の前記接合部同士を接触させることにより前記複数の被接合物同士を仮接合する仮接合工程と、
 減圧下において、互いに仮接合された前記複数の被接合物の温度を前記仮接合の際の温度である仮接合温度よりも高い温度である本接合温度に加熱し且つ前記複数の被接合物に互いに近づく方向へ圧力を加えることにより、前記複数の被接合物同士を本接合する本接合工程と、を含む。
 本発明によれば、複数の被接合物に対して活性化処理が行われた後、減圧下で複数の被接合物の接合部同士を接触させることにより複数の被接合物同士を仮接合する。その後、減圧下において、複数の被接合物の温度を仮接合の際の温度である仮接合温度よりも高い温度である本接合温度に加熱し且つ互いに仮接合された複数の被接合物に互いに近づく方向へ圧力を加えることにより複数の被接合物同士を本接合する。これにより、熱歪みの影響を受けない互いに接合される被接合物同士の位置精度が維持される比較的低い温度で複数の被接合物を仮接合して複数の被接合物同士で位置ずれが生じない状態にしてから、複数の被接合物の温度を昇温して加圧することができる。従って、複数の被接合物間での位置ずれを抑制しつつ2つの被接合物同士を隙間なく堅固に接合することができる。
本発明の実施の形態に係る接合システムの概略構成図である。 実施の形態に係る第1接合装置の概略正面図である。 実施の形態に係る第1接合装置の一部の概略側面図である。 実施の形態に係る第1接合装置の一部の概略平面図である。 実施の形態に係るステージおよびヘッド付近を示す概略斜視図である。 実施の形態に係るヘッドを微調整する方法を説明する図である。 接合する2つの基板の一方に設けられた2つのアライメントマークを示す図である。 接合する2つの基板の他方に設けられた2つのアライメントマークを示す図である。 アライメントマークの撮影画像を示す概略図である。 アライメントマークが互いにずれている状態を示す概略図である。 実施の形態に係る第2接合装置の概略正面図である。 互いに接合する基板の一例の全体を示す斜視図である。 図8Aの破線で囲んだ部分の斜視図である。 互いに接合する基板の他の一例の一部を示す斜視図である。 互いに接合する基板の他の一例の一部を示す斜視図である。 2つの基板同士を近づける様子を示す図である。 2つの基板同士を仮接合する様子を示す図である。 2つの基板同士を近づける様子を示す図である。 2つの基板同士を仮接合する様子を示す図である。 実施の形態に係る仮接合工程後における互いに仮接合された2つの接合部の表面の状態を示す模式図である。 実施の形態に係る本接合工程後における互いに接合された2つの接合部の表面の状態を示す模式図である。 実施の形態に係る本接合工程において2つの接合部が当接した状態を示す模式図である。 実施の形態に係る本接合工程において互いに当接した2つの接合部に対して圧力を加える様子を示す模式図である。 実施の形態に係る本接合工程後の状態を示す模式図である。 本接合工程において基板の温度を25℃とした場合の互いに接合された基板の外観写真である。 本接合工程において基板の温度を200℃とした場合の互いに接合された基板の外観写真である。 実施の形態に係る接合システムについて、導入ポートから搬送ロボットへ基板が受け渡される様子を示す図である。 実施の形態に係る接合システムについて、搬送装置からロードロック部へ基板が受け渡される様子を示す図である。 実施の形態に係る接合システムについて、ロードロック部から搬送装置へ基板が受け渡される様子を示す図である。 実施の形態に係る接合システムについて、搬送装置から第1接合装置へ基板が受け渡される様子を示す図である。 実施の形態に係る接合システムが実行する接合方法の流れを示すフローチャートである。 実施の形態に係る第1接合装置の概略側面図である。 実施の形態に係る第1接合装置の概略平面図である。 実施の形態に係る第1接合装置が実行する仮接合工程の流れを示すフローチャートである。 実施の形態に係る接合システムについて、第1接合装置から搬送装置へ互いに仮接合された2つの基板が受け渡される様子を示す図である。 実施の形態に係る接合システムについて、搬送装置により互いに借り接合された2つの基板が第2接合装置へ搬送される様子を示す図である。 実施の形態に係る接合システムにおいて、一方の第2接合装置で本接合工程が行われている最中に、互いに仮接合された2つの基板が搬送装置から他方の第2接合装置へ受け渡される様子を示す図である。 実施の形態に係る第2接合装置が実行する本接合工程の流れを示すフローチャートである。 実施の形態に係る接合システムについて、互いに接合された2つの基板が搬送装置からロードロック部へ受け渡される様子を示す図である。 実施の形態に係る接合システムについて、ロードロック部から搬送装置へ基板が受け渡される様子を示す図である。 実施の形態に係る接合システムで実行される基板搬送、活性化処理工程、仮接合工程、本接合工程のタイムチャートである。 2つの基板同士を仮接合の様子を示す図である。 互いに仮接合された2つの基板に更に基板を仮接合する様子を示す図である。 実施の形態に係る接合システムについて、基板がロードロック部のカセットに挿入される様子を示す模式図である。 実施の形態に係る接合システムについて、基板を第1接合装置へ搬送する様子を示す図である。 実施の形態に係る接合システムについて、基板がロードロック部へ搬送される様子を示す模式図である。 実施の形態に係る接合システムについて、基板を第1接合装置へ搬送する様子を示す図である。 実施の形態に係る接合システムにおいて、基板がロードロック部へ搬送される様子を示す模式図である。
 以下、本発明の実施の形態に係る接合システムについて、図を参照しながら説明する。本実施の形態に係る接合システムでは、まず、第1接合装置が、減圧下において、複数の基板の接合部について活性化処理を行った後、複数の基板同士を接触させて仮接合する。次に、搬送装置が、減圧下の状態を維持しながら、互いに仮接合された複数の基板を第1接合装置から本接合を行う第2接合装置へ搬送する。そして、第2接合装置が、互いに仮接合された複数の基板に対して加熱および加圧することにより複数の基板同士を本接合する。
 本実施の形態に係る接合システムは、図1に示すように、導入ポート811、812、813と、取り出しポート814と、搬送装置82、84と、第1接合装置1と、第2接合装置2A、2Bと、制御部9と、ロードロック部83と、を備える。制御部9は、搬送装置82、84、洗浄装置3、第1接合装置1および第2接合装置2A、2Bを制御する。搬送装置82および洗浄装置3には、HEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタ(図示せず)が設けられている。これにより、搬送装置82および洗浄装置3内はパーティクルが極めて少ない大気圧環境になっている。
 搬送装置82は、先端部に基板を保持する保持部が設けられたアームを有する搬送ロボット821を備える。搬送ロボット821は、旋回することによりアームの先端部の向きを、導入ポート811、812、813および取り出しポート814に向けることができる。また、搬送装置84も、先端部に基板を保持する保持部が設けられたアームを有する搬送ロボット841を備える。搬送ロボット841は、旋回することによりアームの先端部の向きを変更することができる。また、保持部は、真空チャック、静電チャック等を有し、基板における接合部側とは反対側を吸着保持する。更に、搬送装置84は、互いに仮接合された複数の基板W1、W2を、10-3Paよりも高い真空度の状態を維持しながら第1接合装置1から第2接合装置2A、2Bへ搬送する。ロードロック部83は、チャンバ831と、チャンバ831の周壁に設けられチャンバ831内へ基板W1、W2が搬送される際に開閉するゲート832、833と、を有する。
 第1接合装置1は、図2に示すように、チャンバ120と、ステージ141と、ヘッド142と、ステージ駆動部143と、ヘッド駆動部144と、基板加熱部1411、1421と、位置ずれ量測定部150と、粒子ビーム源161、162と、を備える。なお、以下の説明において、適宜図2の±Z方向を上下方向、XY方向を水平方向として説明する。また、第1接合装置1は、チャンバ120に配置されたカバー122A、122Bと、カバー122A、122Bを加熱するカバー加熱部123A、123Bと、を備える。カバー122A、122Bは、それぞれ、ステージ141、ヘッド142の周囲の活性化処理工程における活性化処理領域を含む形で配置されている。カバー加熱部123A、123Bは、それぞれ、カバー122A、122Bにおける粒子ビーム源161、162側とは反対側に固定されたヒータである。チャンバ120は、排気管121bと排気弁121cとを介して真空ポンプ121aに接続されている。排気弁121cを開状態にして真空ポンプ121aを作動させると、チャンバ120内の気体が、排気管121bを通してチャンバ120外へ排出され、チャンバ120内の気圧が低減(減圧)される。なお、チャンバ120内の気圧は、10-5Pa以下にすることができる。また、排気弁121cの開閉量を変動させて排気量を調節することにより、チャンバ120内の気圧(真空度)を調節することができる。
 粒子ビーム源161、162は、それぞれ、基板W,W2の接合部の少なくとも一方へ予め設定されたエネルギを有する粒子ビームを照射する高速原子ビーム(FAB、Fast Atom Beam)源であり、例えば図3Aに示すように、放電室1601と、放電室1601内に配置される電極1602と、ビーム源駆動部1603と、アルゴンガスを放電室1601内へ供給するガス供給部1604と、を有する活性化処理部である。放電室1601の周壁には、中性原子を放出するFAB放射口1601aが設けられている。放電室1601は、炭素材料から形成されている。ここで、放電室1601は長尺箱状であり、その長手方向に沿って複数のFAB放射口1601aが一直線上に並設されている。ビーム源駆動部1603は、放電室1601内にアルゴンガスのプラズマを発生させるプラズマ発生部(図示せず)と、電極1602と放電室1601の周壁との間に直流電圧を印加する直流電源(図示せず)と、を有する。ビーム源駆動部1603は、放電室1601内にアルゴンガスのプラズマを発生させた状態で、放電室1601の周壁と電極1602との間に直流電圧を印加する。このとき、プラズマ中のアルゴンイオンが、放電室1601の周壁に引き寄せられる。このとき、FAB放射口1601aへ向かうアルゴンイオンは、FAB放射口1601aを通り抜ける際、FAB放射口1601aの外周部の、炭素材料から形成された放電室1601の周壁から電子を受け取る。そして、このアルゴンイオンは、電気的に中性化されたアルゴン原子となって放電室1601外へ放出される。また、粒子ビーム源161の放電室1601の長手方向、即ち、X軸方向の長さは、例えば図3Bに示すように、Z軸方向において基板W1、W2と重なるように配置された状態で、基板W1、W2のX軸方向全体を覆い且つ基板W1、W2におけるX軸方向の長さよりも長い長さに設定されている。
 図2に戻って、カバー122A、122Bは、例えば金属から形成され、それぞれ、チャンバ120内におけるステージ141、ヘッド142の周囲に配置されている。カバー加熱部123Aは、例えば電熱ヒータを有し、カバー122Aにおける-Z方向側においてカバー122Aに近接して配置されている。このカバー122Aは、ステージ141に固定されており、ステージ141とともに移動する。また、カバー加熱部123Bも、例えば電熱ヒータを有し、カバー122Bにおける+Z方向側においてカバー122Bに近接して配置されている。このカバー122Bは、ヘッド142に固定されており、ヘッド142とともに移動する。
 ステージ141とヘッド142とは、チャンバ120内において、鉛直方向で互いに対向し且つステージ141がヘッド142よりも鉛直下方に位置するように配置されている。ステージ141は、その上面で基板W1を支持する第1被接合物保持部であり、ヘッド142は、その下面で基板W2を支持する第2被接合物保持部である。ステージ141とヘッド142とは、例えば透光性を有するガラスのような透光性材料から形成されている。ステージ141およびヘッド142には、基板W1、W2を保持する静電チャック(図示せず)が設けられている。静電チャックは、例えばステージ141、ヘッド142に基板W1、W2が支持された状態で、ステージ141、ヘッド142における基板W1、W2の周部に対向する領域に設けられている。静電チャックは、それぞれ、円環状であり、ステージ141、ヘッド142の周部に沿って配設された端子電極と、直線状であり基端部において端子電極に電気的に接続された複数の電極子と、を有する。端子電極および複数の電極子は、例えばITOのような透明な導電性材料を含む透明導電膜から形成されている。静電チャックは、チャック駆動部(図示せず)により電圧が印加された状態で、基板W1、W2を吸着保持する。なお、ステージ141の上面とヘッド142の下面とは、基板W1、W2のステージ141、ヘッド142との接触面が鏡面でステージ141、ヘッド142から剥がれにくい場合を考慮して、粗面加工が施されていてもよい。
 図2に戻って、ステージ駆動部143は、ステージ141をXY方向へ移動させたり、Z軸周りに回転させたりすることができる。ヘッド駆動部144は、矢印AR1に示すようにヘッド142を昇降させる昇降駆動部1441と、ヘッド142をXY方向へ移動させるXY方向駆動部1442と、ヘッド142をZ軸周りの回転方向に回転させる回転駆動部1443と、を有する。また、ヘッド駆動部144は、ヘッド142のステージ141に対する傾きを調整するためのピエゾアクチュエータ1444と、ヘッド142に加わる圧力を測定するための圧力センサ1445と、距離測定部1446と、を有する。XY方向駆動部1442および回転駆動部1443が、X方向、Y方向、Z軸周りの回転方向において、ヘッド142をステージ141に対して相対的に移動させることにより、ステージ141に保持された基板W1とヘッド142に保持された基板W2とのアライメントが可能となる。なお、ステージ駆動部143は、ステージ141の鉛直下方に配置された構成に限定されるものではなく、例えば、ステージ141の鉛直下方に圧力を受けるバックアップ部(図示せず)を設け、ステージ駆動部143が、ステージ141の外周部に配置し、ステージ141の側方からステージ141を駆動する構成であってもよい。
 昇降駆動部1441は、ヘッド142を鉛直下方向へ移動させることにより、ヘッド142をステージ141に近づける。また、昇降駆動部1441は、ヘッド142を鉛直上方向に移動させることにより、ヘッド142をステージ141から遠ざける。そして、昇降駆動部1441は、基板W1、W2同士が接触した状態においてヘッド142に対してステージ141に近づく方向への駆動力を作用させると、基板W2が基板W1に押し付けられる。また、昇降駆動部1441には、ヘッド142に対してステージ141に近づく方向へ作用させる駆動力を測定する圧力センサ1441aが設けられている。圧力センサ1441aによる測定値から、昇降駆動部1441により基板W2が基板W1に押し付けられたときに基板W1、W2の接合部に作用する圧力が検出できる。圧力センサ1441aは、例えば圧電素子を有する。
 ピエゾアクチュエータ1444と圧力センサ1445との組は、例えば図4Aに示すように、ヘッド142とXY方向駆動部1442との間に複数組(図4Aでは3組)配置されている。圧力センサ1445は、ピエゾアクチュエータ1444の上端部とXY方向駆動部1442の下側との間に介在している。ピエゾアクチュエータ1444は、各別に上下方向に伸縮可能であり、これらが伸縮することにより、ヘッド142のX軸周りおよびY軸周りの傾きとヘッド142の上下方向の位置とが微調整される。また、圧力センサ1445は、例えば圧電素子を有し、ヘッド142の下面における複数箇所での加圧力を測定する。そして、複数の圧力センサ1445で測定された加圧力が等しくなるように複数のピエゾアクチュエータ1444それぞれを駆動することにより、ヘッド142の下面とステージ141の上面とを平行に維持しつつ基板W1、W2同士を接触させることができる。距離測定部1446は、例えばレーザ距離計であり、ステージ141およびヘッド142に接触せずにステージ141とヘッド142との間の距離を測定する。距離測定部1446は、透明なヘッド142の上方からステージ141に向かってレーザ光を照射したときのステージ141の上面での反射光とヘッド142の下面での反射光との差分からステージ141とヘッド142との間の距離を測定する。距離測定部1446は、図4Aに示すように、ステージ141の上面における3箇所の部位P11、P12、P13と、ヘッド142の下面における、Z方向において部位P11、P12、P13に対向する3箇所の部位P21、P22、P23との間の距離を測定する。そして、図4Bの破線で示すように、ヘッド142がステージ141に対して傾いている場合、3つのピエゾアクチュエータ1444のうちの1つを伸長させて(図4Bの矢印AR3参照)ヘッド142の姿勢を微調整することにより、ヘッド142の下面とステージ141の上面とが略平行な状態にすることができる。
 図2に戻って、位置ずれ量測定部150は、鉛直方向に直交する方向(XY方向、Z軸周りの回転方向)における、基板W1と基板W2との位置ずれ量を測定する。位置ずれ量測定部150は、第1撮像部1501と、第2撮像部1502と、ミラー1504、1505と、を有する。第1撮像部1501と第2撮像部1502とは、ステージ141における基板W1を保持する側とは反対側に配置されている。第1撮像部1501および第2撮像部1502は、それぞれ、撮像素子(図示せず)と同軸照明系(図示せず)とを有している。同軸照明系の光源としては、基板W1、W2およびステージ141、チャンバ120に設けられた窓部121を透過する光(例えば赤外光)を出射する光源が用いられる。
 例えば図5Aおよび図5Bに示すように、基板W1には、2つのアライメントマーク(第1アライメントマーク)MK1a、MK1bが設けられ、基板W2には、2つのアライメントマーク(第2アライメントマーク)MK2a、MK2bが設けられている。第1接合装置1は、位置ずれ量測定部150により両基板W1、W2に設けられた各アライメントマークMK1a、MK1b、MK2a、MK2bの位置を認識しながら、両基板W1、W2の位置合わせ動作(アライメント動作)を実行する。より詳細には、第1接合装置1は、まず、位置ずれ量測定部150により基板W1、W2に設けられたアライメントマークMK1a、MK1b、MK2a、MK2bを認識しながら、基板W1、W2の大まかなアライメント動作(ラフアライメント動作)を実行して、2つの基板W1、W2を対向させる。その後、第1接合装置1は、位置測定部500により2つの基板W1、W2に設けられたアライメントマークMK1a、MK2a、MK1b、MK2bを同時に認識しながら、更に精緻なアライメント動作(ファインアライメント動作)を実行する。
 ここで、第1撮像部1501の同軸照明系の光源から出射された光は、ミラー1504で反射されて+Z方向へ進行し、窓部121および基板W1、W2の一部あるいは全部を透過する。基板W1、W2の一部あるいは全部を透過した光は、基板W1、W2のアライメントマークMK1a,MK2aで反射され、-Z方向へ進行し、窓部121を透過してミラー1504で反射されて第1撮像部1501の撮像素子に入射する。また、第2撮像部1502の同軸照明系の光源から出射された光は、ミラー1505で反射されて+Z方向へ進行し、窓部121および基板W1、W2の一部あるいは全部を透過する。基板W1、W2の一部あるいは全部を透過した光は、基板W1、W2のアライメントマークMK1a,MK2aで反射され、下向きに進行し、窓部121を透過してミラー1505で反射されて第2撮像部1502の撮像素子に入射する。このようにして、位置ずれ量測定部150は、図6Aおよび図6Bに示すように、2つの基板W1、W2のアライメントマークMK1a,MK2aを含む撮影画像GAaと、2つの基板W1、W2のアライメントマークMK1b,MK2bを含む撮影画像GAbと、を取得する。なお、第1撮像部1501による撮影画像GAaの撮影動作と第2撮像部1502による撮影画像GAbの撮影動作とは、略同時に実行される。
 基板加熱部1411、1421は、例えば前述の保持機構が静電チャックの場合、ステージ141、ヘッド142における、基板W1、W2が当接する面側から見て保持機構の裏側に埋め込まれた電熱ヒータを有する第1被接合物加熱部である。基板加熱部1411、1421は、ステージ141、ヘッド142に支持されている基板W1、W2に熱を伝達することにより基板W1、W2を加熱する。また、基板加熱部1411、1421の発熱量を調節することにより、基板W1、W2またはそれらの接合部の温度を調節できる。位置ずれ量測定部150は、基板W1、W2それぞれに設けられた位置合わせ用のマーク(アライメントマーク)の位置を認識することにより、基板W1の基板W2に対する水平方向の位置ずれ量を測定する。位置ずれ量測定部150は、例えば基板W1、W2を透過する光(例えば赤外光)を用いて基板W1、W2のアライメントマークを認識する。ステージ駆動部143は、位置ずれ量測定部150により測定された位置ずれ量に基づいて、ステージ141を水平方向に移動させたり回転させたりすることにより、基板W1、W2の相互間の位置合わせ動作(アライメント動作)を実行する。この位置ずれ量測定部150による位置ずれ量の測定およびステージ駆動部143のアライメント動作は、いずれも制御部9の制御下において実行される。
 第2接合装置2A、2Bは、第1接合装置1において互いに仮接合された複数の基板W1、W2同士を本接合する。第2接合装置2A、2Bは、図7に示すように、チャンバ220と、ステージ241と、ヘッド242と、ステージ駆動部243と、ヘッド駆動部244と、基板加熱部2411、2421と、を備える。なお、以下の説明において、適宜図8の±Z方向を上下方向、Z方向と直交する方向を水平方向として説明する。チャンバ220は、排気管221bと排気弁221cとを介して真空ポンプ221aに接続されている。排気弁221cを開状態にして真空ポンプ221aを作動させると、チャンバ220内の気体が、排気管221bを通してチャンバ220外へ排出され、チャンバ220内の気圧が低減(減圧)される。また、排気弁221cの開閉量を変動させて排気量を調節することにより、チャンバ220内の気圧(真空度)を調節することができる。
 ステージ241とヘッド242とは、チャンバ220内において、Z方向において互いに対向するように配置されている。ステージ241は、その上面で互いに仮接合された複数の基板W1、W2を支持する。ステージ241の上面およびヘッド242の下面は、平坦面となっている。ステージ駆動部243は、ステージ141をXY方向へ移動させたり、Z軸周りに回転させたりすることができる。ヘッド駆動部244は、矢印AR3に示すようにヘッド242を昇降させる昇降駆動部2441と、ヘッド242をXY方向へ移動させるXY方向駆動部1442と、ヘッド242をZ軸周りの回転方向に回転させる回転駆動部2443と、を有する。また、ヘッド駆動部244は、ヘッド242のステージ241に対する傾きを調整するためのピエゾアクチュエータ2444と、ヘッド242に加わる圧力を測定するための圧力センサ2445と、距離測定部2446と、を有する。ヘッド駆動部244は、ヘッド242を下方向に移動させることよりヘッド142をステージ141に近づける。また、ヘッド駆動部244は、ヘッド242を上方向に移動させることにより、ヘッド242をステージ241から遠ざける。そして、ヘッド242が互いに仮接合された複数の基板W1、W2に接触した状態においてヘッド駆動部244がヘッド242に対してステージ241に近づく方向への駆動力を作用させると、互いに仮接合された複数の基板W1、W2に対して互いに近づく方向への圧力が加わる。また、ヘッド駆動部244には、ヘッド駆動部244がヘッド242に対してステージ241に近づく方向へ作用させる駆動力を測定する圧力センサ2441aが設けられている。圧力センサ2441aは、例えばロードセルであり、この測定値から、ヘッド駆動部244により互いに仮接合された複数の基板W1、W2に加わる圧力が検出できる。
 ピエゾアクチュエータ2444と圧力センサ2445との組は、第1接合装置1と同様に、ヘッド242とXY方向駆動部2442との間に複数組配置されている。圧力センサ1445は、ピエゾアクチュエータ2444の上端部とXY方向駆動部2442の下側との間に介在し、各別に上下方向に伸縮することにより、ヘッド242のX軸周りおよびY軸周りの傾きとヘッド242の上下方向の位置とが微調整される。また、圧力センサ2445は、ヘッド242の下面における複数箇所での加圧力を測定し、測定された加圧力が等しくなるように複数のピエゾアクチュエータ2444それぞれを駆動することにより、ヘッド242の下面とステージ241の上面とを平行に維持しつつヘッド242を互いに仮接合された複数の基板W1、W2に接触させることができる。距離測定部2446は、第1接合装置1と同様にり、ステージ241とヘッド242との間の距離を測定する。基板加熱部2411、2421は、例えば電熱ヒータから構成される。基板加熱部2411、2421は、ヘッド242が基板W1、W2に接触した状態で、ステージ241に支持されている基板W1、W2に熱を伝達することにより基板W1、W2を加熱する。また、基板加熱部2411、2421の発熱量を調節することにより、基板W1、W2またはそれらの接合部の温度を調節できる。
 制御部9は、例えばパーソナルコンピュータであり、CPU(Central Processing Unit)とメモリとを有する。メモリは、CPUが実行するプログラムを記憶する。制御部9は、第1接合装置1、第2接合装置2A、2B、搬送装置82、84へ制御信号を出力することによりこれらの動作を制御する。また、メモリには、後述する基板W1、W2の相対的な算出した位置ずれ量Δx、Δy、Δθに対して予め設定された位置ずれ量閾値Δxth、Δyth、Δθthが記憶されている。制御部9は、第1接合装置1の圧力センサ1441a、1445および距離測定部1446から入力される計測信号を計測情報に変換して取得し、第2接合装置2A、2Bの圧力センサ2441a、2445および距離測定部2446から入力される計測信号を計測情報に変換して取得する。そして、制御部9は、これらの計測情報に基づいて、第1接合装置1のヘッド駆動部144、第2接合装置2A、2Bのヘッド駆動部244を制御する。
 また、制御部9は、第1接合装置1の第1撮像部1501および第2撮像部1502から入力される撮影画像信号を撮影画像情報に変換して取得する。そして、制御部9は、図6Bに示すように、第1撮像部1501から取得した撮影画像GAaに基づいて、基板W1、W2に設けられた1組のアライメントマークMK1a,MK2a相互間の位置ずれ量Δxa、Δyaを算出する。なお、図6Bは、1組のアライメントマークMK1a,MK2aが互いにずれている状態を示している。同様に、制御部9は、第2撮像部1502から取得した撮影画像GAbに基づいて、基板W1、W2に設けられた他の1組のアライメントマークMK1b,MK2b相互間の位置ずれ量Δxb、Δybを算出する。その後、制御部9は、これら2組のアライメントマークの位置ずれ量Δxa、Δya、Δxb、Δybと2組のマークの幾何学的関係とに基づいて、X方向、Y方向およびZ軸周りの回転方向における複数の基板W1、W2の相対的な位置ずれ量Δx、Δy、Δθを算出する。そして、制御部9は、算出した位置ずれ量Δx、Δy、Δθが低減されるように、ヘッド142をX方向およびY方向へ移動させたり、Z軸周りに回転させたりする。これにより、複数の基板W1、W2の相対的な位置ずれ量Δx、Δy、Δθが低減される。このようにして、第1接合装置1は、2つの基板W1、W2の水平方向における位置ずれ量Δx、Δy、Δθを補正するファインアライメント動作を実行する。
 本実施の形態に係る接合システムでは、例えば図8Aおよび図8Bに示す基板W1、W2同士を接合する。ここで、基板W1は、例えば図8Aおよび図8Bに示すように、その厚さ方向における第1主面W1f側に基板W1の周縁に沿って形成された1つの輪郭状(円形枠状)の接合部BP13と、第1主面W1f側における接合部BP13の内側に形成された複数の矩形枠状の接合部BP11と、を有する。また、基板W2は、その厚さ方向における第2主面W2f側に基板W2の周縁に沿って形成された1つの輪郭状(円形枠状)の接合部BP14と、第2主面W2f側における接合部BP14の内側に形成された接合部BP11と同数の接合部BP12と、を有する。ここで、接合部BP11、BP13は、金属から形成された枠状の第1接合部であり、接合部BP12、BP14は、金属から形成された第2接合部である。なお、基板W2の第2主面W2f側における接合部BP14の内側に形成された接合部BP112は、基板W1に形成された接合部BP11と異なる数存在してもよい。
 或いは、基板W1、W2は、例えば図9に示すように、それぞれ、その厚さ方向における第1主面W1f側、第2主面W2f側に複数の接合部BP31、BP32を有するものであってもよい。ここで、接合部BP31、BP32は、いわゆる金属から形成されたバンプを構成する。また、基板W1、W2が、例えば図10に示すように、それぞれ、その厚さ方向における第1主面W1f側、第2主面W2f側に第1主面W1f側、第2主面W2f側の略全体を覆うように設けられた1つの接合部BP41、BP42を有するものであってもよい。
 なお、基板W1、W2としては、Si基板、ガラス基板、酸化物基板(例えば、酸化ケイ素(SiO)基板、アルミナ基板(Al)、サファイア等)、窒化物基板(例えば、窒化ケイ素(SiN)、窒化アルミニウム(AlN))のいずれかであってもよい。また、基板W1、W2の少なくとも一方が、その接合部に金属部分と絶縁膜とが露出しているものであってもよい。或いは、基板W1、W2の少なくとも一方は、その接合部に酸化物または窒化物を堆積することにより形成された絶縁膜が露出しているものであってもよい。
 本実施の形態に係る接合システムは、基板W1、W2同士を表面活性化処理された後、仮接合する仮接合工程と、互いに仮接合された基板W1、W2の温度を仮接合の際の温度である仮接合温度よりも高い温度である本接合温度に加熱し且つ基板W1、W2に互いに近づく方向へ圧力を加えることにより、基板W1、W2同士を本接合する本接合工程と、を行う。ここで、第1接合装置1は、図8Aおよび図8Bに示すような基板W1、W2同士を接合する場合、仮接合工程において、例えば図11Aの矢印AR101に示すように、金属から形成された接合部BP11、BP13を有する基板W1と、金属から形成された接合部BP12、BP14を有する基板W2と、を、接合部BP11、BP13が形成された第1主面W1f側と接合部BP12、BP14が形成された第2主面W2f側とを対向させた状態で近づける。そして、第1接合装置1は、図11Bの矢印AR102に示すように、基板W1の接合部BP1と基板W2の接合部BP2とが接触した状態で、基板W1、W2同士が互いに近づく方向へ基板W1、W2に駆動力を加えることにより、接合部BP11、BP13と接合部BP12、BP14同士を仮接合する。
 また、第1接合装置1は、3つ以上の複数の基板を仮接合する場合もある。この場合、仮接合工程において接合開始時の温度と接合時の温度とが異なる場合、昇温時にステージ141と基板W1の線膨張係数の差に起因した基板W1のステージ141に対する摺動が生じる。従って、厚さ方向の両面に金属から形成された接合部を有する基板W1と、基板W2と、を仮接合する際、接合部の少なくとも一部がステージ141に接触してしまう場合、基板W1のステージ141に対する摺動に伴い、ステージ141による接合部の少なくとも一部の表面に擦り傷が発生してしまう虞がある。特に図8に示すような枠状の接合部BP11、BP12の場合、封止面となる接合部BP11、BP12の表面を跨ぐような傷は、接合部BP11、BP12の内側に封入される気体の漏れを起こすため問題となる。このため、仮接合工程では、基板W1、W2、W3をステージ141、ヘッド142に保持させた後はステージ141、ヘッド142の温度を常温(25℃)または常温よりも高く且つ100℃以下程度の低い温度にすることが好ましく、また一定に維持することが好ましい。
 また、第1接合装置1は、図9に示すような基板W1、W2同士を接合する場合、例えば図12Aの矢印AR301に示すように、金属から形成された複数の接合部BP31を有する基板W1と、金属から形成され接合部BP31と同数の接合部BP32を有する基板W2と、を、接合部BP31が形成された第1主面W1f側と接合部BP32が形成された第2主面W2f側とを対向させた状態で近づける。そして、第1接合装置1は、図12Bの矢印AR302に示すように、基板W1の接合部BP31と基板W2の接合部BP32とが接触した状態で、基板W1、W2同士が互いに近づく方向へ基板W1、W2に駆動力を加えることにより、接合部BP31、BP32同士を仮接合する。
 ここで、基板W1、W2の接合部BP11、BP12がそれぞれ金属から形成されている場合、それらの表面の算術平均粗さ(Ra)は、数nmであり、図13Aに示すように、仮接合工程後における基板W1、W2の接合部BP11、BP12の間には隙間SP1が生じている。そして、第2接合装置2A、2Bは、本接合工程において、前述のように互いに仮接合された基板W1、W2の温度を200℃程度まで加熱し且つ基板W1、W2に対して互いに近づく方向へ加圧する。これにより、図13Bの矢印で示すように、接合部BP11、BP12の金属原子が隙間SP1へ固相拡散することにより、隙間SP1が金属で埋まった状態となる。より詳細には、図14Aに示すように接合部BP11、BP12同士が接触した状態で加圧および加熱されると、接触部分に存在する金属原子が矢印に示すように接合部BP11、BP12の間に生じた隙間に向かって固相拡散し、図14Bに示すように接合部BP11、BP12の接触部分が広がっていく。そして、図14Cに示すように、接合部BP11、BP12同士が隙間無く接合される。これにより、基板W1、W2における接合部BP11、BP12が形成された面間に接合部BP11、BP12によって輪郭状に囲まれて形成される空間を、仮接合工程および本接合工程が行われた雰囲気に封止することができる。
 また、前述の図10に示す基板W1、W2同士の本接合工程において、基板W1、W2の温度を25℃(常温)とした場合と200℃とした場合について、互いに接合された基板W1、W2の超音波探傷計によるSAT画像を比較した。なお、本接合工程では、基板W1、W2に加える圧力はいずれも1MPaとし、圧力を加えた状態を10min間維持した。図15Aに示すように、基板W1、W2の温度を25℃とした場合、基板W1、W2間に比較的多くのボイドが観測された。また、接合強度も0.1J/m以下の低く十分な接合強度が得られなかった。但し、互いに接合された基板W1、W2を把持した際に剥離してしまうことは無かった。一方、基板W1、W2の温度を200℃とした場合、図15Bに示すように、基板W1、W2間でのボイドの発生は観測されなかった。また、接合強度も2.5J/m以上と高かった。これは、基板W1、W2の温度を200℃まで上昇させることで、接合部BP41、BP42の間の隙間への金属原子の固相拡散が生じて接合部BP41、BP42間の隙間が金属原子で埋められたためと考えられる。なお、本接合工程において、基板W1、W2の温度を200℃としても基板W1、W2に加える圧力を1/10に低下させた場合は十分な接合強度が得られなかった。このことから、基板W1、W2を200℃に加熱することにより、金属原子が固相拡散し易くなり基板W1、W2に圧力を加えることにより接合部BP41、42の間における互いに接触した圧力が加わる部分から、圧力が加わっていない接合部41、42の間の隙間へ金属原子が移動していることが判った。なお、例えば表面の算出平均粗さ(Ra)が0.5nm未満の鏡面状の接合面を有するSi基板同士の接合において、Si基板の温度を25℃(常温)、Si基板に加える圧力を0.1MPとしたもの、および、Si基板の温度を200℃、Si基板に加える圧力を1MPaとしたものについては、いずれもSi基板の間でのボイドの発生は観測されず、また、接合強度も2.5J/ m以上と比較的高い強度となった。このことから、算出平均粗さ(Ra)が0.5nm未満である場合、加熱加圧は不要で、基板の温度を25℃とし、加える圧力を0.1MPaとしてもボイドが発生することなく強固に接合できることが判った。また、この傾向は、図10に示す基板W1、W2のような接合部BP41、BP42同士の面接合に限らず、図9に示すようなバンプのような接合部BP31、BP32同士の接合、或いは、図8に示す枠状の接合部BP11、BP12、BP13、BP14同士の接合においても同様な結果が得られた。
 次に、本実施の形態に係る接合システムについて、複数の基板W1、W2が接合システムに投入されてから複数の基板W1、W2同士が接合されて接合システムから取り出されるまでの動作の流れを図16A乃至図24を参照しながら説明する。基板W1、W2は、まず、図16Aに示す導入ポート811、812に配置される。なお、3つの基板W1、W2、W3を接合する場合は、3つの基板W1、W2、W3がそれぞれ導入ポート811、812、813に配置される。
 基板W1が導入ポート811に配置されている場合、搬送ロボット821は、図16Aの矢印AR11に示すように、基板W1)を導入ポート811から取り出す。そして、搬送ロボット821は、矢印AR13に示すように、アームの先端部がロードロック部83側を向くように旋回する。なお、基板W2が導入ポート812に配置されている場合、搬送ロボット821は、基板W2を導入ポート812から取り出して、アームの先端部がロードロック部83側を向くように旋回する。また、基板W3が導入ポート813に配置されている場合、搬送ロボット821は、基板W3を導入ポート813から取り出して、アームの先端部がロードロック部83側を向くように旋回する。
 続いて、ロードロック部83の搬送装置82側のゲート832が開放されるとともに、搬送ロボット821が、図16Bの矢印AR18に示すように、アームを伸張させることによりアームの先端部をロードロック部83のチャンバ831内へ挿入する。そして、基板W1、W2が、アームの先端部からロードロック部83のチャンバ831内のステージへ移載される。その後、搬送ロボット821は、基板W1、W2のチャンバ831内のステージへの移載が完了すると、図17Aの矢印AR19に示すように、アームを収縮させる。そして、ロードロック部83のゲート832が閉じる。そして、ロードロック部83は、チャンバ831内を減圧状態にする。
 続いて、ロードロック部83の搬送装置84側のゲート833が開放された後、搬送ロボット841が、アームの先端部をロードロック部83側に向けた状態でアームを伸張させる。そして、ロードロック部83のチャンバ831内において、基板W1、W2が、ステージからアームの先端部へ移載されると、搬送ロボット841は、矢印AR20に示すように。アームを収縮させることにより基板W1、W2をチャンバ831から取り出す。その後、ロードロック部83の搬送装置84側のゲート833が閉じる。次に、搬送ロボット841が、図17Bの矢印AR21に示すように、アームの先端部が第1接合装置1側を向くように旋回するとともに、第1接合装置1が基板W1、W2の搬出入口を開放する。続いて、搬送ロボット841が、アームを伸張させてアームの先端部を第1接合装置1の前述のチャンバ120(図2参照)内へ挿入する。そして、矢印AR22に示すように、基板W1、W2が、搬送ロボット841のアームの先端部から第1接合装置1のステージ141またはヘッド142(図2参照)へ移載される。その後、搬送ロボット841がアームを収縮させた後、第1接合装置1が基板W1、W2の搬出入口を閉じる。
 ここで、第1接合装置は、図18に示すように、第1接合装置1において搬送ロボット841から移載された基板W1、W2をそれぞれステージ141、ヘッド142(図2参照)に保持する(ステップS1)。ここで、第1接合装置1は、ステージ141に基板W1の周部のみを保持させるとともに、ヘッド142に基板W1、W2の接合部が互いに対向した状態で基板W2の周部のみを保持させる。具体的には、制御部9が、例えば基板W1がステージ141に載置された状態で、ステージ141に配設された静電チャックを駆動してステージ141に基板W1を保持させる。また、制御部9は、例えば搬送装置84の搬送ロボット841によりヘッド142の鉛直下方に配置された基板W2の接合部側とは反対側にヘッド142を接触させた状態で、ヘッド142に配設された静電チャックを駆動してヘッド142に基板W2を保持させる。ここで、第1接合装置1は、ヘッド142に保持される基板W2を先にヘッド142に保持させる。ここで、基板W2は、例えばステージ141に設けられたリフトピン(図示せず)で基板W2の周部を保持した状態で基板W2の鉛直下方から位置ずれ量測定部150の第1撮像部1501、第2撮像部1502に撮像した画像に基づいて基板W2のアライメントを行ってから基板W2をヘッド142に保持させる。また、基板W2を先にヘッド142に保持させることにより、基板W1へのゴミの落下を抑制できる。
 次に、第1接合装置1は、基板W1、W2の接合部を活性化する活性化処理工程を行う(ステップS2)。この活性化処理工程において、第1接合装置1は、例えば図19Aおよび図19Bに示すように、粒子ビーム源161、162を、それぞれ、矢印AR23に示すように、基板W1、W2の接合部へ粒子ビームを照射させながら矢印AR23に示すように移動していく。ここで、粒子ビーム源161、162は、その粒子ビーム単体の投影面内における移動方向での強度にバラツキがあるため、基板W1、W2全体に確実に粒子ビームを照射するために、粒子ビーム源161、162の移動方向における基板W1の両端縁の外側のカバー122A、122B部分を含む領域まで粒子ビームを照射する。ここで、第1接合装置1は、例えば粒子ビーム源161、162を矢印AR23に示すように+Y方向へ移動させながら粒子ビームを基板W1、W2の接合部に照射した後、粒子ビーム源161、162を-Y方向へ移動させながら基板W1、W2の接合部に粒子ビームを照射する。この粒子ビーム源161、162の移動速度は、例えば1.2乃至14.0mm/secに設定される。また、粒子ビーム源161、162への供給電力は、例えば1kV、100mAに設定されている。そして、粒子ビーム源161、162それぞれの放電室1601内へ導入されるアルゴンガスの流量は、例えば50sccmに設定される。
 図18に戻って、続いて、第1接合装置1は、基板W1、W2同士を仮接合する仮接合工程を行う(ステップS3)。ここで、第1接合装置1が実行する仮接合工程について図20を参照しながら詳細に説明する。なお、図20において、第1接合装置1は、距離測定部1446により、ステージ141およびヘッド142に基板W1、W2が保持されていない状態で、ステージ141の上面とヘッド142の下面との間の距離の測定を完了しその結果を制御部9のメモリに記憶しているものとする。更に、基板W1、W2の厚さの測定結果も既にメモリに記憶されているものとする。まず、第1接合装置1は、ステージ141およびヘッド142に基板W1、W2が保持されていない状態でのステージ141の上面とヘッド142の下面との間の距離と基板W1、W2の厚さとに基づいて、基板W1の接合部と基板W2の接合部との間の距離を算出する。そして、第1接合装置1は、算出した距離に基づいて、ヘッド142を鉛直下方へ移動させて基板W1、W2同士を近づける(ステップS101)。続いて、第1接合装置1は、基板W1、W2同士が離間した状態で、基板W1の基板W2に対する位置ずれ量を算出する(ステップS102)。ここにおいて、制御部9は、まず、位置ずれ量測定部150の第1撮像部1501および第2撮像部1502から、非接触状態における2つの基板W1、W2の撮影画像GAa,GAb(図6A参照)を取得する。そして、制御部9は、2つの撮影画像GAa,GAbに基づいて、2つの基板W1、W2のX方向、Y方向およびZ軸周りの回転方向の位置ずれ量Δx、Δy、Δθそれぞれを算出する。具体的には、制御部9は、例えばZ方向に離間したアライメントマークMK1a,MK2aを同時に読み取った撮影画像GAaに基づき、ベクトル相関法を用いて位置ずれ量Δxa、Δya(図6B参照)を算出する。同様に、Z方向に離間したアライメントマークMK1b,MK2bを同時に読み取った撮影画像GAbに基づき、ベクトル相関法を用いて位置ずれ量Δxb、Δybを算出する。そして、制御部9は、位置ずれ量Δxa、Δya、Δxb、Δybに基づいて、2つの基板W1、W2の水平方向における位置ずれ量Δx、Δy、Δθを算出する。
 図20に戻って、その後、第1接合装置1は、算出した位置ずれ量Δx、Δy、Δθを補正するように基板W2を基板W1に対して相対的に移動させることにより、位置合わせを実行する(ステップS103)。ここにおいて、第1接合装置1は、ステージ141を固定した状態で、位置ずれ量Δx、Δy、Δθが解消するように、ヘッド142をX方向、Y方向およびZ軸周りの回転方向へ移動させる。次に、第1接合装置1は、第1接合装置1は、基板W1、W2同士を接触させる(ステップS104)。続いて、第1接合装置1は、基板W1の接合部が基板W2の接合部に接触した状態で、 基板W2の基板W1に対する位置ずれ量を測定する(ステップS105)。このとき、第1接合装置1は、基板W1、W2同士の接触部分が分子間力により結合して基板W2の基板W1に対する移動が規制された状態で、基板W1、W2の位置ずれ量を測定する。その後、第1接合装置1は、算出した位置ずれ量Δx、Δy、Δθの全てが予め設定された位置ずれ量閾値Δxth、Δyth、Δθth以下であるか否かを判定する(ステップS106)。
 ここで、第1接合装置1により、算出した位置ずれ量Δx、Δy、Δθのいずれかが、予め設定された位置ずれ量閾値Δxth、Δyth、Δθthよりも大きいと判定されたとする(ステップS106:No)。この場合、第1接合装置1は、基板W2を基板W1から離脱させる(ステップS107)。このとき、第1接合装置1は、基板W2を基板W1から剥がす際の基板W2の引っ張り圧力が一定となるようにヘッド142の上昇を制御する。これにより、基板W2が基板W1から離脱し、基板W1、W2の接触状態が解除される。
 次に、第1接合装置1は、算出した位置ずれ量Δx、Δy、Δθを全て位置ずれ量閾値Δxth、Δyth、Δθth以下にするための基板W1、W2の補正移動量を算出する(ステップS108)。ここにおいて、制御部9は、基板W2を基板W1に接触させた状態での基板W1と基板W2との位置ずれ量Δx、Δy、Δθと、基板W2が基板W1に接触していない状態での基板W1と基板W2との位置ずれ量との差分に相当する移動量だけ移動させるような補正移動量を算出する。この補正移動量だけオフセットしてアライメントすることにより、再度基板W1、W2同士が接触したときに同様の基板W1、W2の接触による位置ずれが発生すれば基板W1、W2の位置ずれが無くなることになる。続いて、第1接合装置1は、2つの基板W1、W2が接触していない状態で2つの基板W1、W2の相対的な位置ずれ量Δx、Δy、Δθを補正するように、位置合わせを実行する(ステップS109)。ここにおいて、第1接合装置1は、ステージ141が固定された状態で、ヘッド142をステップS108で算出された補正移動量だけX方向、Y方向およびZ軸周りの回転方向に移動させる。このようにして、第1接合装置1は、基板W1、W2が互いに離間した状態で、位置ずれ量Δx、Δy、Δθが小さくなるように基板W2の基板W1に対する相対位置を調整する。そして、第1接合装置1は、再びステップS104の処理を実行する。
 一方、第1接合装置1により、算出した位置ずれ量Δx、Δy、Δθの全てが、予め設定された位置ずれ量閾値Δxth、Δyth、Δθth以下であると判定されたとする(ステップS106:Yes)。この場合、第1接合装置1は、基板W1、W2同士が接触した状態で、基板W1、W2を予め設定された仮接合時の温度である仮接合温度で維持しながら、基板W1を基板W2に押し付けることにより基板W1、W2同士を仮接合する(ステップS110)。ここで、仮接合温度は、150℃以下の温度であり、好ましくは60℃以下の温度である。その後、第1接合装置1は、ヘッド142による基板W2の保持を解除する(ステップS111)。
 図18に戻って、次に、第1接合装置1は、基板W1、W2の他に互いに仮接合された基板W1、W2に接合する基板W3が有るか否かを判定する(ステップS4)。ここで、第1接合装置1は、互いに仮接合された基板W1、W2に接合する基板W1が存在すると判定すると(ステップS4:Yes)、互いに仮接合された基板W1、W2をステージ141(図2参照)に保持した状態で、基板W3をヘッド142(図2参照)に保持させる(ステップS1)。そして、第1接合装置1は、再び前述のように活性化処理工程(ステップS2)および仮接合工程(ステップS3)を行う。
 図18に戻って、一方、第1接合装置1は、他に仮接合する基板が無いと判定すると(ステップS4:No)、互いに仮接合された基板W1、W2(W1、W2、W3)の保持を解除する(ステップS5)。続いて、搬送ロボット841が、第1接合装置1から互いに仮接合された基板W1、W2(W1、W2、W3)を受け取って、第2接合装置2A、2Bへ搬送する(ステップS6)。ここで、搬送ロボット841は、アームを伸張させてアームの先端部を第1接合装置1のチャンバ120(図2参照)内へ挿入し、基板W1、W2がステージ141からアームの先端部へ移載される。その後、搬送ロボット841は、アームを収縮させることにより、図21Aの矢印AR24に示すように、基板W1、W2を活性化処理装置2から取り出す。次に、搬送ロボット841は、図21Bの矢印AR25に示すように、アームの先端部が第2接合装置2A側を向くように旋回する。続いて、第2接合装置2Aが基板W1、W2の搬出入口を開放すると、搬送ロボット841が、アームを伸張させてアームの先端部を第2接合装置2Aのチャンバ220(図7参照)内へ挿入する。そして、図21Bの矢印AR26に示すように、互いに仮接合された基板W1、W2が、搬送ロボット841のアームの先端部から第2接合装置2Aのステージ241(図7参照)へ移載される。また、第2接合装置2Aが、前述の本接合処理中である場合、搬送ロボット841は、図22の矢印AR27に示すように、アームの先端部が第2接合装置2B側を向くように旋回する。続いて、第2接合装置2Bが基板W1、W2の搬出入口を開放すると、搬送ロボット841が、アームを伸張させてアームの先端部を第2接合装置2Bのチャンバ220(図7参照)内へ挿入する。そして、図22の矢印AR28に示すように、互いに仮接合された基板W1、W2が、搬送ロボット841のアームの先端部から第2接合装置2Bのステージ241(図7参照)へ移載される。
 図19に戻って、その後、第2接合装置2は、互いに仮接合された基板W1、W2(W1、W2、W3)を加圧しつつ加熱することにより接合する本接合工程を行う(ステップS7)。ここで、本実施の形態に係る第2接合装置2A、2Bが実行する本接合工程について図23を参照しながら詳細に説明する。なお、図23において、第2接合装置2A、2Bは、距離測定部2446により、ステージ241に基板W1、W2、W3が保持されていない状態で、ステージ241の上面とヘッド242の下面との間の距離の測定を完了しその結果を制御部9のメモリに記憶しているものとする。更に、基板W1、W2、W3の厚さの測定結果も既にメモリに記憶されているものとする。まず、第2接合装置2A、2Bは、ステージ241に互いに仮接合された基板W1、W2を保持させる(ステップS201)。
 次に、第2接合装置2A、2Bは、ステージ241に基板W1、W2(W1、W2、W3)が保持されていない状態でのステージ241の上面とヘッド242の下面との間の距離と基板W1、W2(W1、W2、W3)の厚さとに基づいて、互いに仮接合された基板W1、W2(W1、W2、W3)とヘッド242との間の距離を算出する。そして、第2接合装置2A、2Bは、算出した距離に基づいて、ヘッド242を鉛直下方へ移動させてヘッド242を基板W1、W2に当接させる(ステップS202)。続いて、第2接合装置2A、2Bは、基板W1、W2の温度が前述の本接合温度で維持された状態で、基板W1、W2(W1、W2、W3)同士が互いに近づく方向へ基板W1、W2に駆動力を加えることで互いに仮接合された基板W1、W2(W1、W2、W3)を加圧する(ステップS203)。その後、第2接合装置2A、2Bは、基板W1、W2(W1、W2、W3)を加圧した状態を維持しつつ、互いに仮接合された基板W1、W2(W1、W2、W3)の温度を昇温させる(ステップS204)。ここにおいて、第2接合装置2A、2Bは、基板W1、W2(W1、W2、W3)の温度を予め設定された本接合時の温度である本接合温度まで昇温した状態で、予め設定された時間だけ維持する。例えば基板W1、W2(W1、W2、W3)を200℃に加熱し且つ10Mpaで加圧した状態で10min間維持する。ここで、本接合温度は、前述の仮接合温度との温度差が200℃以下となるように設定されており、好ましくは250℃以下である。また、本接合温度は、150℃以上、好ましくは200℃以上であり、250℃以上がより好ましい。
 次に、第2接合装置2A、2Bは、ヘッド242を上昇させることによりヘッド242を互いに接合された基板W1、W2から離脱させる(ステップS205)。続いて、第2接合装置2A、2Bは、ステージ241の静電チャックを停止させることにより互いに接合された基板W1、W2(W1、W2、W3)の保持を解除し(ステップS206)、本接合工程を終了する。そして、第2接合装置2A、2Bは、基板W1、W2(W1、W2、W3)の搬出入口を開放する。
 ここで、活性化処理工程(S2)後、本接合工程(S7)を行うまでの間は、基板W1、W2の接合部が活性化された状態を維持するために、10-3Paよりも高い真空度を維持する。なお、活性化処理工程(S2)後、本接合工程(S7)を行うまでの間で維持する真空度は、10-6Paよりも高い真空度のほうが好ましい。このように、本接合工程(S7)が完了するまでの間は、10-3Paよりも高い真空度で維持する必要があるため、基板W1、W2の接合部が露出する搬送装置84の内側および第2接合装置2A、2Bのチャンバ220内も10-3Paよりも高い真空度で維持する必要がある。但し、基板W1、W2の接合部がAu、Cuである場合、活性化処理工程(S2)後、本接合工程(S7)を行うまでの間において1000Paよりも高い真空度で維持してもよい。なお、この場合、0.1Paよりも高い真空度で維持することが好ましい。また、前述の基板W1の周部に沿って形成された接合部BP13と、基板W2の周部に沿って形成された接合部BP14と、を接合して内側を封止した状態で、基板W1、W2を搬送する場合、搬送装置84の内側、第2接合装置2A、2Bのチャンバ220内の圧力は、特に限定されるものではなく、例えば大気圧であってもよい。
 また、仮接合工程(S3)後、本接合工程(S7)を行うまでの間は、基板W1、W2の温度は、仮接合温度を含む予め設定された温度範囲内の温度に設定されるのが好ましく、例えば、仮接合温度に対してその±30%の温度範囲内に含まれる温度に設定されるのが好ましい。
 その後、搬送ロボット841は、アームを伸張させてアームの先端部を第2接合装置2Aのチャンバ220(図7参照)内へ挿入する。そして、互いに接合された基板W1、W2が、第2接合装置2Aのステージ241から搬送ロボット841のアームの先端部へ移載される。次に、搬送ロボット841が、アームを収縮させることにより、図24Aの矢印AR29に示すように、第2接合装置2Aから互いに接合された基板W1、W2を取り出す。そして、第2接合装置2Aは、再び基板W1、W2の搬出入口を閉じる。続いて、搬送ロボット841は、矢印AR30に示すように、アームの先端部がロードロック部83側を向くように旋回する。その後、ロードロック部83の搬送装置84側のゲート833が開放されると、搬送ロボット841が、アームの先端部をロードロック部83側に向けた状態でアームを伸張させる。そして、ロードロック部83のチャンバ831内において、互いに接合された基板W1、W2が、アームの先端部からステージへ移載されると、搬送ロボット841は、図24Bの矢印AR31に示すようにアームを収縮させる。そして、ロードロック部83の搬送装置84側のゲート833が閉まる。
 次に、ロードロック部83の搬送装置82側のゲート832が開放された後、搬送ロボット821が、アームの先端部をロードロック部83側に向けた状態でアームを伸張させてアームの先端部をロードロック部83のチャンバ831内へ挿入する。そして、互いに接合された基板W1、W2が、ロードロック部83内のステージから搬送ロボット821のアームの先端部へ移載される。続いて、搬送ロボット821が、矢印AR32に示すように、アームを収縮させることにより互いに接合された基板W1、W2をロードロック部83から取り出した後、ロードロック部83の搬送装置82側のゲート832が閉じる。続いて、搬送ロボット821は、アームの先端部がロードロック部83側とは反対側を向くように旋回する。その後、搬送ロボット821は、互いに接合された基板W1、W2を保持した状態で、アームの先端部を取り出しポート814に向ける。次に、搬送ロボット821が、アームを伸張させてアームの先端部を取り出しポート814内へ挿入して互いに接合された基板W1、W2を取り出しポート814内に配置する。
 本実施の形態に係る接合システムでは、図25に示すように、搬送装置84が基板W1、W2をロードロック部83から第1接合装置1へ搬送し、第1接合装置1において、活性化処理工程、仮接合工程が行われた後、搬送装置84が互いに仮接合された基板W1、W2を例えば第2接合装置2Aへ搬送する。次に、第2接合装置2Aで本接合工程が開始されると同時に、搬送装置84は、互いに接合する他の基板W1’、W2’をロードロック部83から第1接合装置1へ搬送する。その後、第1接合装置1において、活性化処理工程、仮接合工程が行われた後、搬送装置84が互いに仮接合された基板W1、W2を未だ本接合工程が行われていない第2接合装置2Bへ搬送する。これにより、例えば接合システムが、1つの第2接合装置2Aのみを備え、活性化処理工程、仮接合工程および本接合工程を繰り返し行う構成である場合に比べて、単位時間当たりの処理数を向上させることができる。例えば、基板W1、W2の接合と基板W1’、W2’の接合を行う場合、前述の1つの第2接合装置2Aのみを備える接合システムの場合、処理時間は、(dT1+dT2+dT3+dT4)×2となる。ここで、dT1は、基板W1、W2がロードロック部83から第1接合装置1へ搬送されるのに要する時間であり、dT2は、活性化処理工程、仮接合工程を行うのに要する時間である。また、dT3は、互いに仮接合された基板W1、W2が第1接合装置1から第2接合装置2A、2Bへ搬送されるのに要する時間であり、dT4は、本接合工程に要する時間である。一方、本実施の形態に係る接合システムでは、処理時間は、(dT1+dT2+dT3)×2+dT4となる。つまり、本接合工程に要する時間dT4だけ処理時間が短縮されることになる。なお、dT2は、例えば1minであり、dT4は、例えば10minである。
 ところで、前述の仮接合工程における接合開始時の温度によって基板W1、W2に生じる歪み量が異なってくる。例えば、仮接合工程における基板W1、W2の温度が100℃以上であれば、基板W1、W2の歪み量は1μm程度となる。これに対して、仮接合工程における基板W1、W2の温度が25℃程度であれば、基板W1、W2の歪み量は0.2μm以下に低減される。60℃では0.5μm以下となる。また、200℃と温度を上げると2μm程度のずれが発生した。このことから、仮接合工程における基板W1、W2の温度は、60℃以下、常温程度とすることが好ましい。なお、互いに仮接合された基板W1、W2を200℃以上に加熱しても基板W1、W2の歪み量は殆ど変化しない。これは、仮接合状態で既に部分的に接合されており、その後の加熱ではずれは発生しないことを示す。従って、仮接合工程を60℃以下、常温程度で行えば、その後、例えば前述の本接合工程において、互いに仮接合された基板W1、W2の温度を200℃以上に昇温しても基板W1、W2の歪み量は増加しないと言える。
 以上説明したように、本実施の形態に係る接合システムでは、複数の基板W1、W2に対して活性化処理が行われた後、減圧下で複数の基板W1、W2の接合部同士を接触させることにより複数の基板W1、W2同士を仮接合する。その後、減圧下において、複数の基板W1、W2の温度を仮接合の際の温度である仮接合温度よりも高い温度である本接合温度で維持した状態で、互いに仮接合された複数の基板W1、W2に互いに近づく方向へ圧力を加えることにより複数の基板W1、W2同士を本接合する。これにより、熱歪みの影響により互いに接合される被接合物同士の位置精度が維持される比較的低い温度で複数の基板W1、W2を仮接合して複数の基板W1、W2同士で位置ずれが生じない状態にしてから、複数の基板W1、W2の温度を昇温して加圧加熱することができる。従って、複数の基板W1、W2間での位置ずれを抑制しつつ2つの被接合物同士を堅固に接合することができる。
 また、本実施の形態に係る第2接合装置2A、2Bは、互いに仮接合された基板W1、W2(W1、W2、W3)に互いに近づく方向へ圧力を加えながら、基板W1、W2(W1、W2、W3)の温度を前述の本接合温度にすることにより、基板W1、W2(W1、W2、W3)の接合部BP11、BP12、BP21、BP22、BP23、BP24同士を固相で接合する。これにより、本接合温度に加熱されることで、接合部を形成する金属原子が移動しやすくなっている状態で圧力が加わることになるので、金属原子が接合部BP11、BP12、BP21、BP22、BP23、BP24間の隙間へ固相拡散して接合部BP11、BP12、BP21、BP22、BP23、BP24同士が隙間なく接合される。従って、例えば枠状の接合部BP21、BP22、BP23、BP24を有する基板W1、W2同士を接合して、接合部BP21、BP22、BP23、BP24の内側を封止するようないわゆる封止接合を行う場合に有効である。
 従来、Si基板、ガラス基板等においていわゆる封止接合を行う場合、Si基板、ガラス基板等の表面を算出平均粗さ(Ra)で0.3nm程度の鏡面状態に仕上げなければならないため、いわゆる中間層となる基板に形成されたデバイスが封止された構造を作製するのが困難であった。これに対して、本実施の形態に係る接合システムでは、いわゆる封止層となる接合部を金属で形成することにより、接合部のRaが0.5nm以上であっても加熱加圧することで金属原子の固相拡散を利用して互いに接合される接合部同士の間に形成された微小な隙間を埋めて封止することが可能となった。本実施の形態に係る接合方法であれば、いわゆる中間層となる基板にデバイスを形成してもそれを後から金属から形成された接合部で封止することができるので、このようなデバイスを封止する構造を容易に製作可能となった。また、接合部をAuから形成することにより、接合部の硬度が比較的低く潰れやすく且つ酸化しにくく活性化された表面が維持される。このため接合部を形成する材料としてはAuが好適である。また、金属としては、CuもAuの次に扱いやすい。金属の割にはやわらかく酸化もしずらい。
 更に、本実施の形態に係る第1接合装置1のステージ141は、基板W2の接合部に基板W1の接合部が対向し且つ基板W1の周部のみに接触した状態で基板W1を保持する。これにより、例えば基板W1における基板W2が接合される面側と反対側の面側に基板W3を接合する場合において、基板W3が接合される面への異物の付着や傷を抑制できる。従って、基板W1に基板W3を接合する際の接合不良の発生を抑制できる。
 ところで、本接合工程において、特に基板W1、W2、W3の厚さが薄く、ステージ241、ヘッド242と膨張係数との差が大きい場合、昇温前後の温度差が大きいと基板W1、W2、W3に割れ、クラック等が発生する虞がある。このため、本接合工程における昇温前後の温度差は150℃以内とすることが好ましい。例えば仮接合工程における仮接合温度を150℃とし、本接合工程における本接合温度を250℃とすればよい。この場合、基板W1、W2、W3を搬送する際に基板W1、W2、W3の温度が50℃にしたとしても本接合工程における昇温前後の温度差を150℃以内にすることができる。また、第1接合装置1のステージ141の温度を150℃で維持し、第2接合装置2A、2Bにおけるステージ241の温度を250℃で維持することにより、ステージ141、241を昇温降温させるために要する時間分だけ処理時間を短縮できるので、接合システムの量産性が向上する。また、仮接合温度を100℃とし、本接合温度を200℃としてもよく、或いは、仮接合温度を50℃以下のいわゆる常温、本接合温度を150℃としてもよい。特に、仮接合温度を常温または低温とすることにより、仮接合工程における基板W1、W2、W3の傷の発生を回避し、熱ひずみなく精度が向上することができ好適である。
 更に、本実施の形態に係る搬送装置84は、互いに仮接合された基板W1、W2(W1、W2、W3)を、減圧下で、第1接合装置1から第2接合装置2A、2Bへ搬送する。これによ、例えば基板W1、W2(W1、W2、W3)が枠状の接合部BP21、BP22、BP23、BP24を有する場合において、互いに接合された接合部BPの内側が完全に封止できてなくても、接合部BP21、BP22、BP23、BP24の内側を減圧状態で維持し且つ接合部BP21、BP22、BP23、BP24の表面が活性化された状態を維持して第2接合装置2A、2Bへ搬送することができる。従って、第2接合装置2A、2Bにおいて、接合部BP21、BP22、BP23、BP24の内側が減圧状態で封止された形で基板W1、W2(W1、W2、W3)を接合することができる。
 また、本実施の形態に係る第1接合装置1は、同一のチャンバ120内で活性化処理を行った直後に仮接合処理を行う。このため、他の分子の浮遊を押さえた真空度を維持したチャンバ内で活性化処理後ただちに接合することで、基板W1、W2(W1、W2、W3)の接合部BP11、BP12、BP21、BP22、BP23、BP24の活性な表面への他の分子の付着を抑制できるので、基板W1、W2(W1、W2、W3)の接合部BP11、BP12、BP21、BP22、BP23、BP24同士を良好に仮接合できる。
 更に、本実施の形態に係る接合システムは、複数の第2接合装置2A、2Bを備える。これにより、前述のように単位時間当たりの処理数を向上させることができる。
 以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は前述の実施の形態の構成に限定されるものではない。例えば、接合システムが、複数の基板W1、W2(W1、W2、W3)の接合部BP11、BP12、BP21、BP22、BP23、BP24をプラズマに曝露することにより複数の基板W1、W2(W1、W2、W3)の接合部BP11、BP12、BP21、BP22、BP23、BP24を活性化する活性化処理装置を備えるものであってもよい。この場合、活性化処理装置は、搬送装置84に接続され、搬送装置84が、減圧下において、活性化処理装置において接合部が活性化された基板W1、W2(W1、W2、W3)を基板W1、W2(W1、W2、W3)同士を仮接合する第1接合装置へ搬送するようにすればよい。
 実施の形態では、基板W1、W2、W3を互いに接合することにより3層構造体を作製する例について説明したが、互いに接合する基板の数は3つに限定されない。例えば4つ以上の基板を互いに仮接合した後、本接合することにより、4層以上の構造体を作製してもよい。
 実施の形態では、接合部が金属である例について説明したが接合部の材料は金属に限定されない。表面が活性化されることにより接合可能な材料であれば金属以外の材料であってもよい。例えば、Si、サファイア、Lt。LN、SIC等であってもよい。
 実施の形態では、ステージ141が平坦な形状であり基板W1全体を保持する例について説明したが、これに限定されるものではなく、実施の形態の複数の基板W1、W2、W3同士の仮接合工程において、ステージ141で基板W1の周部を保持して基板W1の中央部を基板治具から浮かしてもよい。この場合、ステージ141の内側に凹部141cが設けられていてもよい。この凹部141cの深さは、基板W1、W2を保持した状態で凹部141cの底が基板W1、W2に接触しない程度の深さに設定され、例えば1μm以上に設定される。これにより、基板W1における接合部BP22が形成された部分P2がステージ141に接触しないようにすることができる。
 また、実施の形態の複数の基板W1、W2、W3の仮接合工程において、ステージ141またはステージ141上に載置される基板治具で基板W1の周部を保持して基板W1の中央部を基板治具から浮かしてもよい。この場合、第1接合装置1は、仮接合工程において、例えば図26Aに示すような厚さ方向の両面に金属から形成された接合部BP21、BP22、BP25、BP26を有する第1被接合物である基板W1と、少なくとも、金属から形成された接合部BP23、BP27を有する第2被接合物である基板W2と、を互いに周部を仮接合する。ここで、基板W1は、内側に凹部835aが設けられた基板治具835に載置された状態で基板治具835とともにステージ141に保持される。なお、図示していないが基板治具835には、基板W1の搬送時に基板W1がずれないように外周段付きとなっている。そして、第1接合装置1は、更に、互いに仮接合された基板W1、W2に、金属から形成された接合部BP24、BP28を有する第3被接合物である基板W3と、を互いに仮接合または基板W1、W2、W3の全面で本接合する。ここで、接合部BP25は、輪郭状(円形枠状)であり、基板W1の厚さ方向における一方の主面側それぞれに基板W1の周縁に沿って形成された第1接合部であり、接合部BP21は、矩形枠状であり、基板W1の厚さ方向における一方の主面側における接合部BP25の内側に複数形成された第1接合部である。接合部BP26は、輪郭状(円形枠状)であり、基板W1の厚さ方向における他方の主面側それぞれに基板W1の周縁に沿って形成された第3接合部であり、接合部BP22は、矩形枠状であり、基板W1の厚さ方向における他方の主面側における接合部BP26の内側に複数形成された第3接合部である。また、接合部BP27は、輪郭状(円形枠状)であり、基板W2の厚さ方向における一方の主面側に基板W2の周縁に沿って形成された第2接合部であり、接合部BP23は、矩形枠状であり、基板W2の厚さ方向における基板W1に対向する主面側における接合部BP27の内側に複数形成された第2接合部である。更に、接合部BP28は、輪郭状(円形枠状)であり、基板W3の厚さ方向における一方の主面側に基板W3の周縁に沿って形成された第4接合部であり、接合部BP24は、矩形枠状であり、基板W3の厚さ方向における基板W1に対向する主面側における接合部BP28の内側に複数形成された第4接合部である。そして、第1接合装置1は、基板W1、W2同士を接合部BP21、BP23、BP25、BP27同士が接触した状態で仮接合する際、矢印AR103に示すように基板W1、W2同士が互いに近づく方向へ基板W1、W2に駆動力を加えると、基板W1、W2の周部P1のみが加圧され、接合部BP25、BP27同士を仮接合する。そして、第1接合装置1が、図26Bに示すように、互いに仮接合された2つの基板W1、W2の基板W1側に、更に接合部BP24、BP28が形成された基板W3を仮接合する場合、矢印AR104に示すように、互いに仮接合された基板W1、W2と基板W3とが互いに近づく方向へ基板W1、W2に駆動力を加える。このとき、接合部BP22、BP24への異物付着または傷がつくことが抑制されていることで、接合部BP22、BP24同士の接合不良の発生が抑制される。このようないわゆる中間層の基板W1を上下の基板W2、W3で封止する構造において、中間層の基板W1の一部を圧力センサ、加速度センサ、振動子等とするMEMSデバイスにおいては、上下の基板W2、W3でキャビティ内を真空状態等で封止する構造となる。この場合、基板W1、W2の接合時において、基板W1の基板W3に接合される側に設けられた接合部BP22が第1接合装置1のステージ141に接触すると、接合部BP22に傷、ゴミ等が付着し、封止状態に影響がでる虞がある。このため、ステージ141に凹部141cを設けることにより、基板W1における接合部BP22が形成された部分P2がステージ141に接触しないようにし、且つ、基板W1、W3の周縁部にも金属から形成された接合部BP26、BP28同士を仮接合することが有効である。
 また、実施の形態において、ロードロック部83が、例えば図27Aに示すように、基板W1、W2、W3を収納する4段のカセット(図示せず)と、搬送装置84により搬送可能であり且つ基板W1を保持する基板治具835と、を有するものであってもよい、基板治具835は、内側に凹部835aが設けられた被接合物保持部材である。この場合、接合システムは、図27Aの矢印AR101に示すように、まず、ロードロック部83が大気開放された状態で、互いに接合された3つの基板W1’、W2’、W3’を取り出すとともに、矢印AR102に示すように、基板W2をその接合面が鉛直下方を向く姿勢でカセットに挿入する。また、矢印AR103に示すように、基板W1をカセットに挿入された基板治具835に載置するとともに、矢印AR104に示すように基板W3をその接合面が鉛直上方を向く姿勢でカセットに挿入する。次に、ロードロック部83を真空状態にしてから、搬送装置84が、図27Bの矢印AR105に示すように、基板W2を第1接合装置1へ搬送し、第1接合装置1が、基板W2をヘッド142に保持させる。続いて、搬送装置84が、矢印AR106に示すように、基板治具835に載置された基板W1を基板治具835とともに第1接合装置1へ搬送し、第1接合装置1が、基板W1が載置された基板治具835をステージ141に保持させる。その後、第1接合装置1は、基板W1、W2を互いに仮接合する。次に、第1接合装置1は、図28Aに示すように、互いに仮接合された基板W1、W2をヘッド142に吸着保持させた状態でヘッド142を上昇させて基板治具835をステージ141に残す。続いて、矢印AR107に示すように、搬送装置84が、基板治具835のみをロードロック部83に搬送する。その後、搬送装置84は、図28Bの矢印AR108に示すように、基板W3を第1接合装置1へ搬送し、第1接合装置1が、基板W3をステージ141に保持させる。次に、第1接合装置1は、互いに仮接合された基板W1、W2と基板W3とを仮接合または本接合する。続いて、図29の矢印AR109に示すように、搬送装置84は、互いに仮接合された基板W1、W2、W3を第1接合装置1からロードロック部83へ搬送する。以後、前述の図27A乃至図29を用いて説明した一連の動作を繰り返し実行する。なお、ここでは、基板治具835が、いわゆる中間に位置する基板W1が載置される例について説明したが、これに限らず、例えば基板治具835が、基板W1の上側に接合される基板W2が載置されるものであってもよい。基板W2が、厚さが薄く反りがある場合において、ヘッド142の静電チャックに点接触してしまい堅固に基板W2を保持できない虞がある。これに対して、基板W2を、基板治具835に載置した状態でヘッド142に押しつけることにより、反りが強制されて静電チャックに堅固に吸着保持される。
 ところで、ステージ141に凹部141cを設ける場合、第1接合装置1で行う仮接合工程において、基板W1、W2、W3の周部しか仮接合することができない。このため、仮接合工程を行った後、第2接合装置2A、2Bへ搬送して、第2接合装置2A、2Bにおいて平坦なステージ241を用いて本接合工程を行う必要がある。
 これに対して、基板治具835を使う本構成によれば、複数の基板W1、W2、W3を互いに接合する場合において、いわゆる中間に位置する基板W1を基板治具835により周部のみで保持することにより、基板W1の基板治具835側に設けられた接合部に傷がついたり異物が付着したりすることを抑制し、基板W1、W2を周部でのみ仮接合することができる。また、互いに仮接合された基板W1、W2に更に基板W3を接合する際、基板W1、W2、W3の全面に圧力を加える形で加圧することができるので、第1接合装置1のみで本接合工程まで行うことができる。従って、第2接合装置2A、2Bを不要とし接合システムの構成の簡素化を図ることができる。
 本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。
 本出願は、2022年3月22日に出願された日本国特許出願特願2022-044957号に基づく。本明細書中に日本国特許出願特願2022-044957号の明細書、特許請求の範囲および図面全体を参照として取り込むものとする。
 本発明は、圧力センサ、加速度センサ、振動子等のMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)の製造に好適である。
1:第1接合装置、2A、2B:第2接合装置、9:制御部、82,84:搬送装置、83:ロードロック部、120、220,831:チャンバ、121:窓部、121a,221a:真空ポンプ、121b,221b:排気管、121c,221c:排気弁、122A,122B:カバー、123A,123B:カバー加熱部、141,241,2141:ステージ、141c,142c:凹部、142,242,2142:ヘッド、143,243:ステージ駆動部、144,244:ヘッド駆動部、150:位置ずれ量測定部、161,162:粒子ビーム源、811,812,813:導入ポート、814:取り出しポート、821,841:搬送ロボット、832,833:ゲート、1411,1421,2411,2421:基板加熱部、1441,2441:昇降駆動部、1441a,1445,2441a:圧力センサ、1442,2442:XY方向駆動部、1443,2443:回転駆動部、1444,2444:ピエゾアクチュエータ、1446,2446:距離測定部、1501:第1撮像部、1502:第2撮像部、1504,1505:ミラー、1601:放電室、1601a:FAB放射口、1602:電極、1603:ビーム源駆動部、1604:ガス供給部、BP11,BP12,BP21,BP22,BP23,BP24:接合部、SP1:隙間、MK1a,MK1b,MK2a,MK2b:アライメントマーク、W1,W2,W1’,W2’,W3:基板

Claims (36)

  1.  複数の被接合物を互いに接合する接合システムであって、
     減圧下において、前記複数の被接合物それぞれの接合部から選択される互いに接合される2つの接合部の少なくとも一方が活性化された状態で、前記複数の被接合物の前記接合部同士を接触させることにより前記複数の被接合物同士を仮接合する仮接合工程を行う第1接合装置と、
     減圧下において、互いに仮接合された前記複数の被接合物の温度を前記仮接合の際の温度である仮接合温度よりも高い温度である本接合温度に加熱し且つ前記複数の被接合物に互いに近づく方向へ圧力を加えることにより、前記複数の被接合物同士を本接合する本接合工程を行う第2接合装置と、
     互いに仮接合された前記複数の被接合物を、減圧下の状態を維持しながら前記第1接合装置から前記第2接合装置へ搬送する搬送装置と、を備える、
     接合システム。
  2.  前記複数の被接合物は、金属から形成された少なくとも1つの第1接合部を有する第1被接合物と、金属から形成された少なくとも1つの第2接合部を有する第2被接合物と、を含む、
     請求項1に記載の接合システム。
  3.  前記第1接合装置は、前記第1接合部と前記第2接合部とが接触するように、前記第1被接合物および前記第2被接合物に対して前記仮接合工程を行い、
     前記第2接合装置は、互いに仮接合された前記第1被接合物および前記第2被接合物の温度を前記仮接合の際の温度である仮接合温度よりも高い温度である本接合温度に加熱し且つ前記第1被接合物および前記第2被接合物に互いに近づく方向へ圧力を加えることにより、前記第1接合部と前記第2接合部との少なくとも一方を形成する金属の原子を固相で拡散させて前記第1接合部と前記第2接合部とを接合する前記本接合工程を行う、
     請求項2に記載の接合システム。
  4.  前記第1接合部および前記第2接合部の表面の算出平均粗さは、0.5nmよりも大きい、
     請求項3に記載の接合システム。
  5.  前記第1被接合物は、輪郭状であり厚さ方向における第1主面側に少なくとも1つの第1接合部が形成され、
     前記第2被接合物は、輪郭状であり厚さ方向における第2主面側に少なくとも1つの第2接合部が形成され、
     前記第1被接合物における前記第1主面と前記第2主面との間に前記第1接合部および前記第2接合部によって輪郭状に囲まれて形成される空間を封止する、
     請求項2から4のいずれか1項に記載の接合システム。
  6.  前記第1被接合物は、板状であり厚さ方向における一面側に少なくとも1つの前記第1接合部を有するとともに、他面側に少なくとも1つの第3接合部を有し、
     前記複数の被接合物は、更に、前記第3接合部に接合される第4接合部を有する第3被接合物を含む、
     請求項2から5のいずれか1項に記載の接合システム。
  7.  前記第1接合装置は、
     前記第2被接合物を保持する第2被接合物保持部と、
     前記第2被接合物の前記第2接合部に前記第1被接合物の前記第1接合部が対向し且つ前記第1被接合物の周部のみに直接または前記第1被接合物を保持する被接合物保持部材を介して接触した状態で前記第1被接合物を保持する第1被接合物保持部と、を有する、
     請求項2から6のいずれか1項に記載の接合システム。
  8.  前記複数の被接合物が内側に配置されるチャンバを有するロードロック部を更に備え、
     前記搬送装置は、前記チャンバ内に配置された少なくとも1つの被接合物を保持する被接合物保持部材を有し、前記被接合物保持部材に載置された前記少なくとも1つの被接合物を、前記被接合物保持部材とともに前記第1接合装置へ搬送し、その後、前記被接合物保持部材を前記チャンバ内へ搬送する、
     請求項2から7のいずれか1項に記載の接合システム。
  9.  前記金属は、AuまたはCuである、
     請求項2から8のいずれか1項に記載の接合システム。
  10.  前記金属は、Auである、
     請求項9に記載の接合システム。
  11.  前記搬送装置は、互いに仮接合された前記複数の被接合物を、1000Paよりも高い真空度の状態を維持しながら前記第1接合装置から前記第2接合装置へ搬送する、
     請求項1から10のいずれか1項に記載の接合システム。
  12.  前記第2接合装置は、前記複数の被接合物が前記本接合温度よりも低く且つ前記本接合温度との温度差が200℃以下の温度に維持された状態から前記複数の被接合物の温度を昇温して、前記複数の被接合物の温度を前記本接合温度に到達させた後、前記本接合を行う、
     請求項1から11のいずれか1項に記載の接合システム。
  13.  前記仮接合温度と前記本接合温度との温度差は、200℃以下である、
     請求項12に記載の接合システム。
  14.  前記仮接合温度は、150℃以下であり、
     前記本接合温度は、250℃以下である、
     請求項13に記載の接合システム。
  15.  前記仮接合温度は、60℃以下である、
     請求項14に記載の接合システム。
  16.  前記複数の被接合物それぞれの接合部の少なくとも一方を活性化する活性化処理を行う活性化処理装置を更に備える、
     請求項1から15のいずれか1項に記載の接合システム。
  17.  前記第1接合装置は、前記複数の被接合物それぞれの接合部の少なくとも一方を活性化する活性化処理を行う活性化処理部を有する、
     請求項1から15のいずれか1項に記載の接合システム。
  18.  前記活性化処理において、前記複数の被接合物それぞれの接合部の少なくとも一方をプラズマに曝露する、
     請求項16または17に記載の接合システム。
  19.  前記活性化処理において、前記複数の被接合物それぞれの接合部の少なくとも一方に粒子ビームを照射する、
     請求項16から18のいずれか1項に記載の接合システム。
  20.  前記活性化処理部は、前記複数の被接合物それぞれの接合部の少なくとも一方へ予め設定されたエネルギを有する粒子ビームを照射する高速原子ビーム源を有する、
     請求項17に記載の接合システム。
  21.  前記複数の被接合物それぞれの接合部から選択される互いに接合される2つの接合部の少なくとも一方を、前記仮接合温度に加熱してから前記活性化処理を行う、
     請求項16から20のいずれか1項に記載の接合システム。
  22.  前記第2接合装置を複数備え、
     前記搬送装置は、互いに仮接合された前記複数の被接合物を、減圧下の状態を維持しながら前記第1接合装置から複数の前記第2接合装置のうち前記本接合工程が行われていない前記第2接合装置を選択して搬送する、
     請求項1から21のいずれか1項に記載の接合システム。
  23.  複数の被接合物を互いに接合する接合システムであって、
     前記複数の被接合物同士を接合する接合装置と、
     前記複数の被接合物が内側に配置されるチャンバを有するロードロック部と、
     互いに仮接合された前記複数の被接合物を前記接合装置と前記ロードロック部との間で搬送する搬送装置と、を備え、
     前記搬送装置は、前記チャンバ内に配置された少なくとも1つの被接合物を保持する被接合物保持部材と、前記被接合物保持部材に載置された前記少なくとも1つの被接合物を、前記被接合物保持部材とともに前記接合装置へ搬送し、その後、前記被接合物保持部材を前記チャンバ内へ搬送する、
     接合システム。
  24.  複数の被接合物を接合する接合方法であって、
     減圧下において、前記複数の被接合物それぞれの接合部から選択される互いに接合される2つの接合部の少なくとも一方が活性化された状態で、前記複数の被接合物の前記接合部同士を接触させることにより前記複数の被接合物同士を仮接合する仮接合工程と、
     減圧下において、互いに仮接合された前記複数の被接合物の温度を前記仮接合の際の温度である仮接合温度よりも高い温度である本接合温度に加熱し且つ前記複数の被接合物に互いに近づく方向へ圧力を加えることにより、前記複数の被接合物同士を本接合する本接合工程と、を含む、
     接合方法。
  25.  前記複数の被接合物は、金属から形成された少なくとも1つの第1接合部を有する第1被接合物と、金属から形成された少なくとも1つの第2接合部を有する第2被接合物と、を含み、
     前記仮接合工程において、前記第1接合部と前記第2接合部とが接触するように、前記第1被接合物と前記第2被接合物とを仮接合し、
     前記本接合工程において、互いに仮接合された前記第1被接合物および前記第2被接合物の温度を前記仮接合の際の温度である仮接合温度よりも高い温度である本接合温度に加熱し且つ前記第1被接合物および前記第2被接合物に互いに近づく方向へ圧力を加えることにより、前記第1接合部と前記第2接合部との少なくとも一方を形成する金属の原子を固相で拡散させて前記第1接合部と前記第2接合部とを本接合する、
     請求項24に記載の接合方法。
  26.  前記第1接合部および前記第2接合部の表面の算出平均粗さは、0.5nmよりも大きい、
     請求項25に記載の接合方法。
  27.  前記第1被接合物は、輪郭状であり厚さ方向における第1主面側に少なくとも1つの第1接合部が形成され、
     前記第2被接合物は、輪郭状であり厚さ方向における第2主面側に少なくとも1つの第2接合部が形成され、
     前記第1被接合物における前記第1主面と前記第2主面との間に前記第1接合部および前記第2接合部によって輪郭状に囲まれて形成される空間を封止する、
     請求項25または26に記載の接合方法。
  28.  前記第1被接合物は、基板であり、厚さ方向における一面側に少なくとも1つの前記第1接合部を有するとともに、他面側に少なくとも1つの第3接合部を有し、
     前記複数の被接合物は、更に、前記第3接合部に接合される第4接合部を有する第3被接合物を含む、
     請求項25から27のいずれか1項に記載の接合方法。
  29.  前記仮接合工程において、前記第2被接合物の前記第2接合部に前記第1被接合物の前記第1接合部が対向した状態で、前記第1被接合物の周部のみを保持する、
     請求項25から28のいずれか1項に記載の接合方法。
  30.  前記本接合工程において、前記複数の被接合物が前記本接合温度よりも低く且つ前記本接合温度との温度差が200℃以下の温度に維持された状態から前記複数の被接合物の温度を昇温して、前記複数の被接合物の温度を前記本接合温度に到達させた後、前記本接合を行う、
     請求項24から29のいずれか1項に記載の接合方法。
  31.  前記仮接合温度は、150℃以下であり、
     前記本接合温度は、250℃以下である、
     請求項30に記載の接合方法。
  32.  前記仮接合温度は、60℃以下である、
     請求項31に記載の接合方法。
  33.  減圧下において、前記複数の被接合物それぞれの接合部から選択される互いに接合される2つの接合部の少なくとも一方を活性化する活性化処理工程を更に含む、
     請求項24から32のいずれか1項に記載の接合方法。
  34.  前記複数の被接合物それぞれの接合部の少なくとも1つに粒子ビームを照射することにより、前記複数の被接合物それぞれの接合部の少なくとも1つを活性化する活性化処理工程を更に含む、
     請求項24から33のいずれか1項に記載の接合方法。
  35.  前記複数の被接合物が内側に配置される第1チャンバを有するロードロック部の前記第1チャンバ内に配置された少なくとも1つの被接合物を保持する被接合物保持部材に前記少なくとも1つの被接合物を保持させる被接合物保持工程と、
     前記被接合物保持部材に載置された前記少なくとも1つの被接合物を、前記被接合物保持部材とともに前記仮接合工程が実行される第2チャンバ内へ搬送する第1搬送工程と、
     前記第1搬送工程の後、前記被接合物保持部材を前記第1チャンバ内へ搬送する第2搬送工程と、を含む、
     請求項24から34のいずれか1項に記載の接合方法。
  36.  複数の被接合物を接合する接合方法であって、
     前記複数の被接合物が内側に配置される第1チャンバを有するロードロック部の前記第1チャンバ内に配置された少なくとも1つの被接合物を保持する被接合物保持部材に前記少なくとも1つの被接合物を保持させる被接合物保持工程と、
     前記被接合物保持部材に載置された前記少なくとも1つの被接合物を、前記被接合物保持部材とともに前記複数の被接合物同士を接合する接合工程が行われる第2チャンバ内へ搬送する第1搬送工程と、
     前記第2チャンバ内において、前記複数の被接合物同士を接合する前記接合工程と、
     前記第1搬送工程の後、前記被接合物保持部材を前記第1チャンバ内へ搬送する第2搬送工程と、を含む、
     接合方法。
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