JP2019204877A - 配線基板、配線基板の製造方法、及び電子部品素子パッケージの製造方法 - Google Patents

配線基板、配線基板の製造方法、及び電子部品素子パッケージの製造方法 Download PDF

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雄滋 牛山
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光泰 石原
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Abstract

【課題】高密度実装が可能なキャビティ構造を有する配線基板の製造方法を提供する。【解決手段】キャビティ付きの配線基板5の製造方法は、絶縁層12と配線層23,21と層間接続ビア32とを少なくとも備える基板130を準備する工程と、基板130の表面130aから厚さ方向で逆側となる裏面130bに向かって、層間接続ビア32aの端部32bがその底面Cbに露出するようにキャビティCを形成する工程と、を備えている。配線層23には、キャビティCの底面Cbまでの深さの基準となる基準深さ検知用パターン40が設けられている。キャビティCを形成する工程では、この基準深さ検知用パターン40を検知した後に基準深さ検知用パターン40を貫通して基準深さ検知用パターン40よりも基板130の裏面130bに近づくようにキャビティCを形成する。【選択図】図5

Description

本発明は、配線基板、配線基板の製造方法、及び電子部品素子パッケージの製造方法に関し、特にキャビティ付き配線基板、キャビティ付き配線基板の製造方法、及びキャビティ付き配線基板を用いた電子部品素子パッケージの製造方法に関する。
特許文献1及び特許文献2には、半導体チップ等の電子部品素子を高密度で搭載可能なキャビティ構造を有する配線基板が開示されている。これらキャビティ付き配線基板では、基板の一方の面側から座繰り加工を行うことによって所定深さのキャビティを形成することができ、キャビティ底面に露出する銅バンプ又はインナースルーホールに半導体チップ等の電子部品素子を接続している。
特開2004−319848号公報 特開2004−342641号公報
特許文献1に記載の配線基板の製造方法では、キャビティの深さを所望の値とするため、座繰り加工を行う切削刃が銅バンプに接するか否かを検知しながら切削刃による切削位置を制御し、切削刃が銅バンプに接するとキャビティの形成を終了するようにしている。この座繰り方法の場合、切削刃と銅バンプとの間の導通によってキャビティの底を検知するため、検知用の銅バンプとそこから引き回される配線パターンとが必要となる。しかしながら、検知用の配線パターンは、例えば、座繰り加工によって形成されるキャビティの底に銅バンプと共に設ける必要があるため、配線基板の高密度化を妨げてしまう場合がある。
本発明は、高密度実装が可能なキャビティ構造を有する配線基板、当該配線基板の製造方法、当該配線基板を用いた電子部品素子パッケージの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、その一側面として、配線基板の製造方法に関する。この配線基板の製造方法は、第1の絶縁層と、第1の絶縁層の両面それぞれに設けられる第1及び第2の配線層と、第1の絶縁層を厚さ方向に貫通する貫通孔に設けられ第1及び第2の配線層を互いに導通する第1の層間接続ビアと、を少なくとも備える基板を準備する工程と、基板の第1の表面から厚さ方向で逆側となる第2の表面に向かって、第1の層間接続ビアの一端がその底面に露出するようにキャビティを形成する工程と、を備えている。第1の配線層には、キャビティの底面までの深さの基準となる基準深さ検知用パターンが設けられている。キャビティを形成する工程では、基準深さ検知用パターンを検知した後に基準深さ検知用パターンを貫通して基準深さ検知用パターンよりも基板の第2の表面に近づくようにキャビティを形成する、又は、基準深さ検知用パターンを検知した後に基準深さ検知用パターンを貫通して基準深さ検知用パターンよりも基板の第2の表面に近づくようにダミーキャビティを形成して加工深さを設定し、当該加工深さに基づいてキャビティを形成する。
この配線基板の製造方法では、キャビティ深さの基準となる基準深さ検知用パターンを第1の配線層に設け、この基準深さ検知用パターンを検知した後に当該パターンを貫通して当該パターンよりも基板の第2の表面に近づくようにキャビティを形成する、又は、基準深さ検知用パターンを検知した後に当該パターンを貫通して当該パターンよりも基板の第2の表面に近づくようにダミーキャビティを形成して加工深さを設定し、当該加工深さに基づいてキャビティを形成している。この態様によれば、キャビティの底面に露出する層間接続ビアではなく、その手前に設けられ、キャビティ(又はダミーキャビティ)を加工する際に貫通(切削)されてしまう第1の配線層に基準深さ検知用パターンを設けているため、キャビティ加工のための切削刃と検知用パターンとの間での導通のための配線パターンをキャビティの底面等に設けなくてもよくなり、これにより、配線基板の高密度化を妨げないようにすることができる。即ち、この製造方法によれば、配線基板をより高密度に実装することができる。また、この配線基板の製造方法では、基準深さ検知用パターンで検知されるまでキャビティ(又はダミーキャビティ)の前段部分の加工を行い、その検知した位置から更に所定深さとなるように最終的なキャビティ(又はダミーキャビティ)を形成している。このため、従来のような切削刃と銅バンプ(検知パターン)とが接触するまでキャビティを形成する方法と比べても同等程度の精度でキャビティの深さを制御できる。ここでいう「基板」には、1のキャビティ付きの配線基板へと製品化される配線基板部分を少なくとも1つ含むが、これに限定されず、複数の配線基板部分を含んでもよい。また、「基板」には、配線基板部分以外の余白部分が含まれる場合もあり、上述したダミーキャビティは、例えば、当該余白部分に設けることができる。
また、この配線基板の製造方法では、電子部品素子に接続される端子が所定長さを有する層間接続ビアになることから、キャビティ形成の際に基準深さ検知用パターンを検知した後に更に深く座繰り加工を行う場合であっても、キャビティの深さをある程度の範囲で制御することができる。また、特許文献1の図7に示すように、内層配線の一部に電子部品素子を接続する構成として、内層配線と切削刃との間の導通によってキャビティの深さを検知する方法もある。しかしながら、本発明の一側面に係る上記製造方法では、基準深さ検知用パターンが第1の配線層に設けられているものの、キャビティ等を形成する際に基準深さ検知用パターンを貫通してしまう(つまり、キャビティに収納される電子部品素子を第1の配線層に接続する方法ではない)ため、第1の配線層などの配線層を配線層としての機能を満たす範囲で薄くすることができる。その結果、この配線基板の製造方法によれば、内層配線の微細化又は配線基板の薄型化を行うことが可能である。更に、この製造方法では、キャビティの底を形成する絶縁層(例えば第1の絶縁層)の両面が配線層(第1及び第2配線層)によって挟み込まれている。このため、絶縁層を形成する樹脂が流動してその厚さが変動するといったことが抑制され、座繰り加工等によって形成されるキャビティの深さが、絶縁層の厚みの変動によってばらつくといったことが抑えられる。その結果、電子部品素子を収容するキャビティの深さ及び容量を、製品間においてばらつかない高精度なものとすることができる。
上記の態様において、キャビティを形成する工程では、キャビティの底面又はダミーキャビティの底面が厚さ方向において第1の配線層と第2の配線層との間に位置するようにキャビティ又はダミーキャビティを形成することが好ましい。この場合、第1の配線層に設けられた基準深さ検知用パターンを検出した後の深さの制御が少なくなるため、キャビティ又はダミーキャビティの深さをより一層、精度よく制御することができる。
上記何れかの態様において、キャビティを形成する工程では、基準深さ検知用パターンの検知を行いながら基板の第1の表面から座繰り加工を行い、基準深さ検知用パターンを検知した後は、基準深さ検知用パターンを検知した厚さ方向での位置を基準として基準深さ検知用パターンの検知を行わずに所定の深さ分、座繰り加工を続けることが好ましい。この場合、キャビティの深さ精度を高いものとしつつ、基準深さ検知用パターンを検知した後の深さの制御を簡素化できる。
上記何れかの態様において、基準深さ検知用パターンは、第1の配線層の平面方向に沿って設けられる導電パターンであり、キャビティの形成予定領域又はダミーキャビティの形成予定領域に設けられる検知部と、当該検知部から基板の側面まで延在する引き回し部とを有していてもよい。この場合、キャビティの底面等に基準深さ検知用パターンからの引き回し線を設けなくてもよいため、配線基板をより一層、高密度化させることができる。この場合において、基準深さ検知用パターンの引き回し部は、検知部の外径又は幅よりも細い幅で基板の側面まで延在していることが好ましい。基準深さ検知用パターンの検知部はキャビティ加工の際に取り除かれることが多いが、引き回し部は配線基板に残存したままであることが多く、製品の電気的特性、他の配線パターンの配置等に影響を与えることも考えられる。しかしながら、引き回し部の幅を狭くすることにより、製品に残存した引き回し部が製品の電気的特性、他の配線パターンの配置等について与えうる影響を低減することができる。
上記何れかの態様において、第1の層間接続ビアは、キャビティの底面に露出する第1の端部の断面積が第2の表面側の第2の端部の断面積よりも広くなるように形成されていることが好ましい。この態様によれば、電子部品素子と接続される第1の端部に十分な接続面積を確保することができ、電子部品素子と第1の層間接続ビアとの機械的及び電気的な接続を強固なものにすることができる。
上記の何れかの態様において、基板は、第2の配線層の第1の絶縁層とは逆側に設けられる第2の絶縁層と、第2の絶縁層の第2の配線層とは逆側に設けられる第3の配線層と、第3の配線層の第2の絶縁層とは逆側に設けられる第3の絶縁層と、第3の絶縁層の第3の配線層とは逆側に設けられる第4の配線層と、第4の配線層の第3の絶縁層とは逆側に設けられる第4の絶縁層と、第4の絶縁層の第4の配線層とは逆側に設けられる第5の配線層と、第2の絶縁層を厚さ方向に貫通する貫通孔に設けられ第2及び第3の配線層を互いに導通する第2の層間接続ビアと、第3の絶縁層を厚さ方向に貫通する貫通孔に設けられ第3及び第4の配線層を互いに導通する第3の層間接続ビアと、第4の絶縁層を厚さ方向に貫通する貫通孔に設けられ第4及び第5の配線層を互いに導通する第4の層間接続ビアと、を更に備えてもよい。また、基板は、第1の配線層の第1の絶縁層とは逆側に設けられる第5の絶縁層と、第5の絶縁層の第1の配線層とは逆に設けられる第6の配線層と、第5の絶縁層を厚さ方向に貫通する貫通孔に設けられ第1及び第6の配線層を互いに導通する第5の層間接続ビアとを更に備えてもよい。更に、第1の配線層が基板の第1の表面に配置されてもよい。
本発明は、別の側面として、電子部品素子が配線基板に実装された電子部品素子パッケージの製造方法に関する。この電子部品素子パッケージの製造方法は、上記の何れかの態様の配線基板の製造方法によって製造される配線基板を準備する工程と、配線基板のキャビティ内に電子部品素子を実装する工程と、を備えている。この態様によれば、キャビティをモールド樹脂等で封止することにより、パッケージとしての表面を平坦化してパッケージ同士を積層し、高密度なパッケージを形成することが可能となる。なお、電子部品素子としては、これらに限定されないが、例えば、LED(Light Emitting Diode)素子、IC(Integrated Circuit)素子等の半導体チップ、又は、コンデンサ、抵抗、コイル等の表面実装型の電子部品素子等を例示することができる。
本発明は、更に別の側面として、キャビティ構造を有する配線基板に関する。この配線基板は、第1の絶縁層と、第1の絶縁層の両面それぞれに設けられる第1及び第2の配線層と、第1の絶縁層を厚さ方向に貫通する貫通孔に設けられ第1及び第2の配線層を互いに導通する第1の層間接続ビアと、を少なくとも備える基板と、基板の第1の表面から厚さ方向で逆側となる第2の表面に向かって開口し、第1の層間接続ビアの一端がその底面に露出するように設けられたキャビティと、を備えている。第1の配線層には、キャビティの底面までの深さの基準となる基準深さ検知用パターンが設けられている。キャビティが基準深さ検知用パターンを貫通して基準深さ検知用パターンよりも基板の第2の表面に近づくように形成されている。
この配線基板では、キャビティ深さの基準となる基準深さ検知用パターンを第1の配線層に設け、この基準深さ検知用パターンを貫通して当該パターンよりも基板の第2の表面に近づくようにキャビティを形成している。この態様によれば、キャビティの底面に露出する層間接続ビアではなく、その手前に設けられ、キャビティを加工する際に貫通されてしまう第1の配線層に基準深さ検知用パターンを設けているため、キャビティ加工のための切削刃と検知用パターンとの間での導通のための配線パターンをキャビティの底面等に設けなくてもよく、これにより、配線基板の高密度化を妨げないようにすることができる。即ち、この配線基板によれば、配線基板をより高密度化させることができる。また、この配線基板では、基準深さ検知用パターンを有しているため、キャビティの深さを精度よいものとすることができる。
本発明によれば、高密度実装が可能なキャビティ構造を有する配線基板、当該配線基板の製造方法、当該配線基板を用いた電子部品素子パッケージの製造方法を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る配線基板に電子部品素子を実装した電子部品素子パッケージを示す断面図である。 図2の(a)〜(d)は、図1に示す配線基板の製造工程を順に示す断面図である。 図3の(a)〜(d)は、図1に示す配線基板の製造工程を図2に引き続いて順に示す断面図である。 図4の(a)〜(d)は、図1に示す配線基板の製造工程を図3に引き続いて順に示す断面図である。 図5の(a)〜(d)は、図1に示す配線基板の製造工程を図4に引き続いて順に示す断面図である。 図6は、配線層に設けられた基準深さ検知用パターンの一例を示す平面図である。 図7の(a)は、変形例に係る配線基板を示す断面図であり、図7の(b)は、変形例に係る配線基板に電子部品素子を実装した電子部品素子パッケージを示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本発明を制限するものではない。以下の実施形態において、「工程」との語には、他の工程から独立した工程に加え、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の目的が達成されれば、当該工程も含まれる。以下の実施形態において、段階的に記載されている数値範囲における、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、以下の実施形態中に記載されている数値範囲における、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。以下の実施形態において、「層」との語には、当該層が存在する領域を観察したときに、当該領域の全体に形成されている場合に加え、当該領域の一部にのみ形成されている場合も含まれる。
図1は、本発明の一実施形態に係る配線基板に電子部品素子を実装した電子部品素子パッケージを示す断面図である。図1に示すように、電子部品素子パッケージ1は、キャビティCを有する配線基板5と、配線基板5のキャビティCに収容されて実装される電子部品素子50と、電子部品素子50をキャビティC内に封止するモールド樹脂52と、を備えている。電子部品素子50は、LED(Light Emitting Diode)素子、IC(Integrated Circuit)素子等の半導体チップ、又は、コンデンサ、抵抗、コイル等の表面実装型の電子部品素子等を例示することができるが、これらに限定されない。モールド樹脂52は、その表面が平坦になるように電子部品素子50を封止しており、電子部品素子パッケージ1同士を容易に積層して、高密度なパッケージを形成することができる。また、配線基板5は、キャビティCを有する構造の多層基板であり、絶縁層11〜15と、ソルダーレジスト16,17と、配線層21〜26と、層間接続ビア31〜35と、配線層21に設けられる基準深さ検知用パターン40(図6参照)と、を備えている。
(絶縁層)
絶縁層11〜15は、それぞれが絶縁体で形成され、表面を含む何れかの厚さ方向位置に積層されている。絶縁層11〜15は、配線基板5としての使用において、面方向におけるパッド21a〜26a及びライン21b,23b,25b等の配線パターン間及び厚さ方向における配線層21〜26間の絶縁性を確保することができるものであれば、材料及び形成方法等は限定されない。絶縁層11〜15の一例としては、補強材であるガラス繊維に、耐熱性及び耐薬品性の良好な熱硬化樹脂組成物であるエポキシ樹脂を含浸させて半硬化状態としたプリプレグを加熱加圧して硬化した、いわゆるガラスエポキシを用いることができるが、これに限られない。絶縁層11〜15は、ガラス繊維のような補強材を有しない半硬化状態の樹脂フィルムを用いて、同様に加熱加圧により硬化させてもよく、又は、ワニスの状態の熱硬化樹脂組成物を塗布して乾燥、硬化させて作製してもよい。熱硬化樹脂組成物としては、エポキシ樹脂以外に、フェノ−ル樹脂、ポリイミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、フッ素樹脂等の樹脂の1種類又は2種類以上を混合して用いてもよい。感光性樹脂組成物を用いてフォトリソグラフィーで絶縁層11〜15を形成してもよい。
絶縁層11〜15の層数は、本実施形態では、一例として5層にしているが、設計上設定される層数でよく、特に限定されない。図1に示すように、本実施形態では、5層の絶縁層11〜15を積層して絶縁基板を形成しているが、絶縁基板は、5層以外の複数の絶縁層を積層したものでもよく、また、単層でもよい。ここで、絶縁基板の層数は、個別の絶縁層11〜15を1層としたときの層数をいう。また、絶縁基板は、複数の個別の絶縁層11〜15を積層した場合は、積層形成後の全体の絶縁基板のことを意味する。絶縁基板の厚さは、電子部品素子50を収容するキャビティCを形成可能であれば特に限定はない。本実施形態では、絶縁基板の厚さは、一例として約0.5mmであるが、0.1mm以上5mm以下であってもよい。絶縁層11〜15の各層の厚さは、その両側の配線層間の絶縁性を確保できれば限定はない。本実施の形態では、絶縁層11〜15の各層は一例として約0.1mmであるが、0.01mm以上1mm以下であってもよい。
絶縁基板は、絶縁層11〜15等を熱プレスを用いて積層一体化することによって形成することができるが、これ以外にも配線基板の製造で一般的に用いられる成形方法を用いて形成してもよい。このような成形方法及び条件としては、例えば、多段プレス、多段真空プレス、連続成形、オートクレーブ成形機等を使用し、温度100℃以上250℃以下、圧力2kgf/cm以上100kgf/cm以下(196kPa以上9.81MPa以下)、加熱時間0.1時間以上5時間以下の範囲で成形する方法、真空ラミネート装置などを用いてラミネート条件50℃以上150℃以下、0.1MPa以上5MPa以下の条件で減圧下又は大気圧の条件で行う方法が挙げられる。
(配線層)
配線層21〜26は、面方向における電気的導通性を有するものであり、層間接続ビア31〜35に接続されるパッド21a〜26aと、直線状に延びるライン21b,23b,25bと、を有して構成される。配線層によってはパッド又はラインを有しない場合もある。配線層21〜26は、深さ方向における略同一平面上に形成されている配線全体を指し、全面に亘って形成されていないものを含む意味である。配線層21〜26は、絶縁基板の表面を含む厚さ方向位置の何れかに設けられる。絶縁基板の表面に形成された配線層を表層配線層ということがある。配線層21〜26は、面方向における電気的導通性を確保することができるものであれば、材料及び形成方法等は限定されない。配線層21〜26は、各絶縁層11〜15の表裏両面に貼り合わされた銅箔等をエッチングすると共に、銅箔上に形成されたフィルドめっきとを含んで形成される。フィルドめっきは、後述する層間接続ビア31〜35を各絶縁層11〜15の貫通孔11a〜15a内に形成する際に主に用いられるものであるが、一部が貫通孔11a〜15aから漏れ表面の銅箔上にも形成されるため、配線層21〜26の一部を構成する場合がある。配線層21〜26を形成する材料としては銅箔等に限られず、例えば、各絶縁層11〜15の表面に蒸着又はスパッタリング等で銅又はニッケル等の金属層を形成してもよいし、各絶縁層11〜15の表面に導電性のペーストを塗布して乾燥、硬化させて形成してもよい。
配線層21〜26の層数は、2層以上であれば、設計上設定される層数でよく特に限定はない。図1に示すように、本実施形態においては、6層の配線層21〜26を形成しているが、配線層は、2層でもよく、3層以上であってもよい。ここで、配線層の層数は、配線層を個別に数えたときの層数をいう。配線層21〜26の厚さ(深さ)、ライン幅、ライン間隙等の寸法は、配線基板5として設計上設定された導通性、絶縁性、寸法等を確保可能であれば、特に限定はない。本実施形態では、一例として、配線層21〜26の厚さ(深さ)は10μm、ライン幅は30μm、ライン間隙は30μmであるが、例えば、厚さ(深さ)は1μm以上100μm以下、ライン幅は10μm以上100μm以下、ライン間隙は10μm以上100μm以下であってもよい。
(層間接続ビア)
層間接続ビア31〜35は、絶縁基板の異なる厚さ方向位置に配置された配線層21〜26(パッド21a〜26a)同士を電気的に接続するための接続部分である。層間接続ビア31〜35は、例えば、各絶縁層11〜15を貫通する貫通孔11a〜15aにフィルドめっきを充填することにより形成される。層間接続ビア31,32,34は、その外径が上方から下方に向かって小さくなるテーパ形状を有し、層間接続ビア33,35は、その外径が下方から上方に向かって小さくなるテーパ形状を有している。キャビティCの底面Cbに一端が露出する層間接続ビア32aは、その外径が下方から上方に向かって広がるテーパ形状を有し、露出する側の端部の断面積が逆側(下方)の端部の断面積よりも大きくなるように形成されている。層間接続ビア32aの径がキャビティCの底面Cbに向かって拡大するので、電子部品素子50と層間接続ビア32aとの接続領域を十分に確保することができ、両者の電気的な接続を良好なものとすることができる。層間接続ビア32aの露出する端部32bがキャビティCの底面Cbに配置されることで、キャビティCを座繰り加工で形成する際に、配線層の厚さの範囲内に座繰り加工の深さを制御する必要がなく、層間接続ビア32が形成された絶縁層12の厚さの範囲内に制御すればよい。このため、座繰り加工における厚さ方向位置の制御に余裕を持たせることが可能になる。したがって、座繰り加工の厚さ方向位置精度を考慮して、配線層21〜26に厚みを持たせる必要がなく、配線層21〜26をより薄くできるため、例えば微細なライン及びパッド等を形成することが可能になる。
(基準深さ検知用パターン)
基準深さ検知用パターン40は、座繰り加工を行う際に座繰り加工の切削刃が到達した深さ(絶縁基板の厚さ方向における厚さ方向位置)を検知するためのパターンであり、例えば、本実施形態では、表面から2層目の配線層23に設けられる。基準深さ検知用パターン40は、配線層23以外の配線層に設けられてもよく、例えば、配線層25,21,22,24,26等に設けられてもよい。基準深さ検知用パターン40は、形成される配線層と共に形成することができ、例えば、銅箔などをエッチングして配線層を形成する際に併せて形成することができる。
図6は、配線層に設けられた基準深さ検知用パターンの一例を示す平面図である。図6に示すように、本実施形態では、基準深さ検知用パターン40は、配線層23におけるパッド23a及びライン23bと同様に、配線層23を形成するための銅箔をエッチングすることにより形成される。配線層23に用いる導電性の材料は、銅箔に限られず、アルミニウム箔、ニッケル箔、金箔、はんだ箔等の配線板で用いることが可能なものを単独又は組み合わせて使用できる。これらの金属箔は、圧延箔又は電解箔を用いてもよいし、絶縁層の表面にめっきで形成したものでもよい。また、基準深さ検知用パターン40の形成方法としては、エッチング以外に、所望のパターンに無電解めっきを形成するアディティブ法、銅箔を下地として所望のパターンをめっきで厚付けした後、下地銅箔をエッチングにより除去して所望のパターンを残すセミアディティブ法を用いてもよい。
基準深さ検知用パターン40は、座繰り加工に用いられる切削刃に接触して検知する検知部41と、検知部41から配線基板5の側面まで延在する引き回し部42とを有する。例えば、検知部41は、パッド形状であり、引き回し部42はライン形状であり、引き回し部42の幅が検知部41の外径よりも細くなっている。検知部41と引き回し部42の一部とは、キャビティCが形成される予定のキャビティ予定領域CR内に位置するように配置される。基準深さ検知用パターン40は、引き回し部42により、ワークパネルの外周部に到るように引き出される。外周部は、導線を介して、座繰り加工で用いるドリルマシーンに取り付けられたドリルの切削刃と導通がとられており、切削刃と検知部41との接触により導通が生じると、その接触が検知できるようになっている。
上記例では、基準深さ検知用パターン40はキャビティ予定領域CRを含むように配置されているが、同一のワークパネル内のキャビティ予定領域CRの外に配置してもよい。ここで、ワークパネルとは、キャビティ付きの配線基板5の製造工程内における基板のことである。一例として、1枚のワークパネル内には複数のキャビティ付きの配線基板5を配置し、その外側には余白となる外周部が配置される。この場合は、基準深さ検知用パターン40を配置したダミーとなる箇所で、座繰り加工を先行して行ってダミーキャビティを作製し、所望の深さのキャビティCが得られる座繰り加工深さをダミーキャビティでの加工に基づいて設定してから、実際のキャビティ予定領域CRに対して座繰り加工する方法を用いることで対応できる。
上記例では、パッド状の基準深さ検知用パターン40を形成したが、座繰り加工のドリルの切削刃と確実に接触可能であれば、形状に制限はなく、全体をライン状の基準深さ検知用パターンとしてもよい。このように構成することにより、キャビティCを座繰り加工で形成する際に、座繰り加工の深さが、キャビティ予定領域CR内の基準深さ検知用パターン40に到達したか否かを検知できる。即ち、座繰り加工で用いるドリルの刃先が、基準深さ検知用パターン40に接触することで、基準深さ検知用パターン40、ワークパネルの端部、導線、ドリルの刃先の全部が導通し、電流が流れて、検知される。
本実施形態では、基準深さ検知用パターン40は、表面に形成された配線層25から2番目の配線層23に配置される。基準深さ検知用パターン40が配置される配線層は、キャビティCの底面Cbよりも表面側(キャビティCの底面Cbより浅い厚さ方向位置)であればよく、特に制限はない。したがって、絶縁基板の表面上の配線層25に設けられてもよく、絶縁基板の表面を除く何れかの厚さ方向位置に設けられた複数の配線層の少なくとも一つに設けられてもよい。絶縁基板の表面を除く何れかの厚さ方向位置の配線層に設けられることにより、より深さの深いキャビティCに対しても、座繰り加工の深さの精度を向上できる点で好ましい。
基準深さ検知用パターン40は、キャビティCの底面Cbより表面側(キャビティCの底面Cbより浅い厚さ方向位置)の配線層のうち、直近の配線層であることが好ましい。これにより、キャビティCの底面Cbが、基準深さ検知用パターン40に近いので、座繰り加工の際に、ドリルの刃先が基準深さ検知用パターン40を検知してから、座繰り加工する深さの設定を小さくできるため、座繰り加工の深さ精度をより向上できる。
(キャビティ)
本実施形態において、キャビティCは、電子部品素子50を収容するために配線基板5に設けられる窪みである。本実施形態において、キャビティCは、絶縁基板の表面側から基準深さ検知用パターン40を貫通し、基準深さ検知用パターン40よりも深い厚さ方向位置に底面Cbが形成される。より詳細には、キャビティCは、絶縁基板の表面側から基準深さ検知用パターン40を貫通し、基準深さ検知用パターン40を有する配線層23と次の深さの厚さ方向位置に配置された配線層21との間の厚さ方向位置に到るように形成される。このように、キャビティCの深さが、基準深さ検知用パターン40を有する配線層23と次の深さの厚さ方向位置に配置された配線層21との間の厚さ方向位置に到るように形成されることで、基準深さ検知用パターン40とキャビティCの底面Cbの厚さ方向位置が近くなる。このため、基準深さ検知用パターン40を基準として、座繰り加工の深さを制御する際に、キャビティCの深さ精度を向上させることができる。
キャビティCは、基準深さ検知用パターン40を貫通し、これよりも深い厚さ方向位置に底面Cbが形成されるので、内部接続端子51が配置されるキャビティCの底面Cbには、基準深さ検知用パターン40を配置する必要がない。このため、内部接続端子51をより高密度化することができる。
本実施形態では、上述したように、基準深さ検知用パターン40は、キャビティ予定領域CRを含むように配置される。このため、座繰り加工によってキャビティCを形成する際に切断された基準深さ検知用パターン40の端面が、キャビティCの側部に露出する。つまり、基準深さ検知用パターン40が、キャビティCの内壁の側部に到るように設けられる。
キャビティCは、ドリルマシーンにドリルを取り付けて座繰り加工することにより形成することができる。上述したように、基準深さ検知用パターン40は、ワークパネルの外周部と導線を介してドリルマシーンのドリルの刃と導通がとられている。キャビティCを座繰り加工で形成する際に、座繰り加工の深さが、キャビティ予定領域CR内の基準深さ検知用パターン40の検知部41に到達すると、基準深さ検知用パターン40とドリルの刃先が接触し、電流が流れることにより、座繰り加工の深さ(厚さ方向位置)が、基準深さ検知用パターン40の厚さ方向位置であることを検知できる。本実施形態では、この厚さ方向位置を基準として、更に座繰り加工する深さの量を設定している。即ち、ドリルの刃先が基準深さ検知用パターン40に到達したことを感知した後は、ドリルの刃先と基準深さ検知用パターン40の接触によって厚さ方向位置を検知することなしに、設定した所定の厚さ方向位置まで座繰り工を継続する。これにより、キャビティCの底面Cbが、基準深さ検知用パターン40よりも深い厚さ方向位置に形成される。
図2は、本実施形態のキャビティ付きの配線基板の製造工程のうち、層間接続ビア31を有する内層基板110を製造する工程を示す断面図である。図2に示すように、本実施形態では、レーザ加工を用いて、層間接続ビア31の貫通孔11aを形成する。貫通孔11aを形成する方法としては、これに限られず、配線基板の製造において、一般的に用いられるドリル加工又はプレス加工等の機械加工、デスミア処理による絶縁層のエッチング、絶縁層が感光性材料を用いたものである場合は現像による絶縁層の除去等の化学加工などを用いることができる。
本実施形態では、いわゆるダイレクトレーザ工法を用いて貫通孔11aを形成する。ダイレクトレーザ工法とは、貫通孔11aを形成する予定箇所の銅箔121を除去しておくことなしに、銅箔121上から直接レーザビームを照射して、銅箔121とその下の絶縁層11を除去する工法である。一般に、銅箔121の表面にレーザを吸収し易くする処理(凹凸処理等)を施した後、その表面にレーザビームを照射することで、銅箔121の加工性を確保する。レーザ加工の方法としては、ダイレクトレーザ工法に限られず、貫通孔11aを形成する箇所の銅箔121に予め開口をエッチングで形成した後、その開口よりも直径の大きいビーム径のレーザを用い、銅箔121をレーザ加工のマスクとして、絶縁層11に貫通孔11aを形成する、いわゆるコンフォーマル工法を用いてもよい。また、銅箔121のない状態の絶縁層11に対して、レーザ加工を行った後、絶縁層11の表面に銅箔121等の導体層を形成してもよい。工数を低減できること、より径の小さい貫通孔11aを形成できることから、ダイレクトレーザ工法が好ましい。
本実施形態で形成される貫通孔11aの径は、レーザ加工を行った入口側(図2の上側)で約40μm、底部(図2の下側)で約30μmであるが、特に制限はなく、レーザ加工のし易さから、入口側で30μm以上150μm以下、底部で15μm以上130μm以下が好ましく、入口側で40μm以上100μm以下、底部で20μm以上80μm以下がより好ましい。貫通孔101の径は、断面観察により測定することができる。
本実施形態では、層間接続ビア31を形成するため、貫通孔11a内にはフィルドめっき131が形成される。キャビティCの底面Cbと層間接続ビアとの接続面積をより大きく確保するためには、このようにフィルドめっきを用いるのが好ましいが、貫通孔の内壁に沿って膜状に形成されるスルーホールめっきを用いてもよい。
貫通孔11a内にフィルドめっき131又はスルーホールめっきを形成する方法としては、まず、下地として、薄付け用の無電解めっき(以下、単に「無電解めっき」という。)を形成した後、これを給電層として、電気めっきでフィルドめっき131又はスルーホールめっきを形成する方法が挙げられる。フィルドめっき131は、後述する電解フィルドめっき液を用いてめっき層を形成するものであり、所定の条件で電気めっきを行うことで、溝内を充填するようにフィルドめっき131を形成することができる。電解フィルドめっき液は、一般に硫酸銅めっき浴中にめっき成長を抑制するめっき抑制剤と、めっき成長を促進するめっき促進剤とを添加したものである。
めっき抑制剤は、物質の拡散則に伴い、貫通孔の内部には吸着し難く、基板表面には吸着し易いことを応用して、貫通孔の内部と比較して基板表面のめっき成長速度を遅くすることで、貫通孔の内部を電解フィルド銅めっき層によって充填させ、貫通孔の直上部分と貫通孔の直上部分以外の部分とで、基板表面に平滑な電解フィルド銅めっき層を形成する効果を得るためのものである。めっき抑制剤としては、ポリアルキレングリコールなどのポリエーテル化合物、ポリビニルイミダゾリウム4級化物、ビニルピロリドンとビニルイミダゾリウム4級化物との共重合体などの窒素含有化合物などを用いることができる。
めっき促進剤は、貫通孔内の側面及び基板表面に一様に吸着し、続いて、貫通孔の内部ではめっきの成長に伴い表面積が減少していき、貫通孔内の促進剤の分布が密になることを利用して、貫通孔の内部のめっき速度が基板表面のめっき速度より速くなり、貫通孔の内部を電解フィルド銅めっき層によって充填させ、貫通孔の直上部分と貫通孔の直上部分以外の部分とで、基板表面に平滑な電解フィルド銅めっき層を形成する効果を得るためのものである。めっき促進剤としては、3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸ナトリウムもしくは2−メルカプトエタンスルホン酸ナトリウムで表される硫黄化合物、もしくはビス−(3−スルフォプロピル)−ジスルファイドジソディウム等で表される硫黄化合物を用いることができる。これらめっき促進剤は、ブライトナー(光沢剤)と呼ばれる銅めっき液に添加する添加物の一種でもある。
上記めっき抑制剤及びめっき促進剤は、1種もしくは2種以上を混合して用いる。これらの水溶液の濃度は特に限定されないが、数質量ppm以上数質量%以下の濃度で用いることができる。
スルーホールめっきは、配線基板の層間接続(スルーホール)を形成するために、一般的に用いられる電気めっき液を用いて膜状にめっき層を形成するものである。このような電気めっき液として、硫酸銅めっき液を例示することができる。スルーホールめっきによれば、電気めっきの電流分布及びめっき液の液流等を所定の条件で行うことで、貫通孔11a内の内壁に沿って膜状に導体を形成することができる。なお、他の層間接続ビア32〜35も同様に形成することができる。
<キャビティ付きの配線基板の製造方法>
次に、図2から図5を参照して、キャビティ付きの配線基板5の製造方法を説明する。図2〜図5は、図1に示す配線基板の製造工程を順に示す断面図である。
(工程A)
まず、図2〜図4に示すように、本実施形態に係るキャビティ付きの配線基板5の製造方法は、絶縁層11〜15と、各絶縁層11〜15それぞれの面に設けられる配線層21〜26と、各絶縁層11〜15それぞれを厚さ方向に貫通する貫通孔11a〜15aに設けられ隣接する配線層21〜26を互いに導通する層間接続ビア31〜35とを備える基板130を準備する工程(A)を有している。なお、本実施形態では一例として、配線層23にキャビティCの底面Cbまでの深さの基準となる基準深さ検知用パターン40を設けている。
まず、工程(A)を実現する一実施形態について説明する。図2の(a)に示すように、絶縁層11(第2の絶縁層)の両面に銅箔121,122を備えた銅張り積層板を準備する。続いて、図2の(b)に示すように、ダイレクトレーザ工法を用いて銅張り積層板の銅箔121側からレーザを照射し、銅箔121及び絶縁層11を貫通する貫通孔11aを形成する。この際、他方の銅箔122が残るようにしてもよい。続いて、図2の(c)に示すように、電気めっきを用いて、貫通孔11a内及び銅箔121上にフィルドめっき131を形成する。続いて、図2の(d)に示すように、銅箔121,122をエッチングによって削り、パッド21a,22a及びライン21bを含む配線層21,22と層間接続ビア31(第2の層間接続ビア)とを有する内層基板110を作製する。内層基板110の表面の配線層21,22は、完成後のキャビティ付きの配線基板5(図1参照)においては、上から3番目の配線層21(第2の配線層)及び4番目の配線層22(第3の配線層)に対応する。
次に、図3の(a)に示すように、配線層21,22を有する内層基板110の両面に、個別の絶縁層12,13、及び銅箔123,124を積層し、熱プレスで一体化する。続いて、図3の(b)に示すように、ダイレクトレーザ工法を用いて、銅箔123及び絶縁層12(第1の絶縁層)を貫通する貫通孔12aと、銅箔124及び絶縁層13(第3の絶縁層)を貫通する貫通孔13aとを形成する。続いて、図3の(c)に示すように、貫通孔12a内及び銅箔123上にフィルドめっき132を形成すると共に、貫通孔13a内及び銅箔124上にフィルドめっき133を形成する。続いて、図3の(d)に示すように、銅箔123,124をエッチングによって削り、パッド23a,24a及びライン23bを含む配線層23,24と層間接続ビア32(第1の層間接続ビア),層間接続ビア33(第3の層間接続ビア)等を有する内層基板120を作製する。内層基板120の表面の配線層23,24は、完成後のキャビティ付きの配線基板5(図1参照)においては、上から2番目の配線層23(第1の配線層)及び5番目の配線層24(第4の配線層)に対応する。図3の(d)で銅箔123をエッチングによって削る際、パッド23a及びライン23bと共に、基準深さ検知用パターン40も同様に銅箔123から作製する(図6参照)。これにより、配線層23には、キャビティCの底面Cbまでの深さの基準となる基準深さ検知用パターン40が設けられる。また、この基準深さ検知用パターン40は、キャビティ予定領域CR内に設けられている。
次に、図4の(a)に示すように、4層の配線層21〜24を有する内層基板120の両面に、個別の絶縁層14,15及び銅箔125,126を積層し、熱プレスで一体化する。続いて、図4の(b)に示すように、ダイレクトレーザ工法を用いて、銅箔125及び絶縁層14(第5の絶縁層)を貫通する貫通孔14aと、銅箔126及び絶縁層15(第4の絶縁層)を貫通する貫通孔15aとを形成する。但し、貫通孔14aは、キャビティ予定領域CR内には形成しない。続いて、図4の(c)に示すように、貫通孔14a内及び銅箔125上にフィルドめっき134を形成すると共に、貫通孔15a内及び銅箔126上にフィルドめっき135を形成する。続いて、図4の(d)に示すように、銅箔125,126をエッチングによって削り、表層のパッド25a,26a及び表層のライン25bを含む配線層25(第6の配線層),26(第5の配線層)と層間接続ビア34(第5の層間接続ビア),35(第4の層間接続ビア)とを有する基板130を作製する。以上により、工程(A)を完了することができる。
(工程B)
また、図5に示すように、本実施形態に係るキャビティ付きの配線基板5の製造方法は、基板130の表面130a(第1の表面)から厚さ方向で逆側となる裏面130b(第2の表面)に向かって、層間接続ビア32(32a)の一端が底面Cbに露出するようにキャビティCを形成する工程(B)を有している。工程(B)では、基準深さ検知用パターン40を検知した後に基準深さ検知用パターン40を貫通して基準深さ検知用パターン40よりも基板130の裏面130bに近づくようにキャビティCを形成する。なお、工程(B)では、基板130において、キャビティ付きの配線基板5を作製する領域の外周(余白)に基準深さ検知用パターン40を設け、余白部分において座繰り加工をまずは行って基準深さ検知用パターン40を検知した後に基準深さ検知用パターン40を貫通して基準深さ検知用パターン40よりも基板130の裏面に近づくようにダミーキャビティ(不図示)を形成して加工深さを設定し、その後に、当該加工深さに基づいてキャビティCを形成するようにしてもよい。
次に、工程(B)を実現する一実施形態について説明する。まず、図5の(a)に示すように、図4の(d)で作製した基板130の表裏面130a,130bに、ソルダーレジスト16,17を形成する。ソルダーレジスト16,17は、表層パターンの保護又は表層のパッド25a,26aの形成等のために用いられるものであり、必要がなければ省力してもよい。
次に、図5の(b)に示すように、基板130の表面130a側から、ドリルマシーンに取り付けたドリルの刃(切削刃)を用いて座繰り加工を行う。このとき、表層パターンから2番目の深さの厚さ方向位置に配置された配線層23に形成された基準深さ検知用パターン40(図6参照)は、ワークパネルの外周部と導線を介してドリルマシーンのドリルの刃と導通がとられている。この状態で、基板130の表面130a側から、基準深さ検知用パターン40を検知しながら、裏面130bに向かってその途中まで座繰り加工を行う。ここで、「検知しながら」とは、検知できるようにしながら、という意味であり、ドリルの刃と基準深さ検知用パターン40とが接触すれば、そのことが通電によって検知できる状態であることをいう。そして、座繰り加工の深さが、キャビティ予定領域CR内の基準深さ検知用パターン40(検知部41)に到達すると、基準深さ検知用パターン40とドリルの刃先とが接触し、電流が流れることにより、座繰り加工の深さ(厚さ方向位置)が、基準深さ検知用パターン40の厚さ方向位置であることを検知できる。本実施形態では、この厚さ方向位置を基準として、更に座繰り加工する深さ(追加の加工量)を設定している。
次に、図5の(c)に示すように、ドリルの刃先が基準深さ検知用パターン40の検知部41に到達したことを検知した後は、ドリルの刃先と基準深さ検知用パターン40との接触によって厚さ方向位置を検知しないで、設定した所定の厚さ方向位置まで座繰り加工を継続する。ここで、「検知しないで」とは、検知しないようにしながら、という意味であり、ドリルの刃と基準深さ検知用パターン40とが再度接触しても、そのことを検知しない状態であることをいう。接触しても通電しない状態として検知しないようにしてもよく、接触して通電はしても検知しないようにしてもよい。これにより、キャビティCの底面Cbが、基準深さ検知用パターン40よりも深い厚さ方向位置に形成される。
本実施形態では、一例として、この所定の厚さ方向位置(追加の加工量)を10μmに設定することができるが、基準深さ検知用パターン40を貫通し、2番目の配線層23と3番目の配線層21との間にキャビティCの底面Cbが形成されれば、特に制限はなく、仕様に応じて設定することができる。所定の厚さ方向位置の設定は、キャビティCの底面Cbの厚さ方向位置の精度が高まる点で、小さい方が好ましいが、2番目の配線層23に配置された基準深さ検知用パターン40を確実に貫通させる点で、2番目の配線層23の厚さ以上とする。この所定の厚さ方向位置(追加の加工量)の設定は、5μm以上100μm以下が好ましく、7μm以上50μm以下がより好ましく、10μm以上30μm以下がさらに好ましい。このように、座繰り加工の深さを、基準深さ検知用パターン40を確実に貫通する厚さ方向位置に設定することで、キャビティ予定領域CR内では、基準深さ検知用パターン40が除去され、3番目の配線層21に形成される内部接続端子等の配置に影響し難いので、高密度化を図ることができる。
また、このように、キャビティCの底面Cbが、基準深さ検知用パターン40よりも深い厚さ方向位置に形成される結果、図5の(c)に示すように、キャビティCの底面Cbが、2番目の配線層23から3番目の配線層21に到るように形成された層間接続ビア32の途中の厚さ方向位置に形成される。このため、一端部がキャビティCの底面Cbに配置され、他端部がキャビティCの底面Cbより裏面130b側に設けられた配線層22に配置された層間接続ビア32aが形成される。これにより、キャビティCを座繰り加工で形成する際に、層間接続ビア32が形成された絶縁層12の厚さの範囲内に制御すればよい。このため、座繰り加工における厚さ方向位置の制御に余裕を持たせることが可能になる。したがって、座繰り加工の厚さ方向位置の精度を考慮して、配線層21,23等に厚みを持たせる必要がなく、各配線層21〜26をより薄くできるため、微細なライン21b,23b,25bを形成することが可能になる。
次に、図5の(d)に示すように、内部接続端子及び外部接続端子の表面に、保護めっき18を形成する。本実施形態では、保護めっき18として、例えばニッケルめっきを下地とし、表面に金めっきを形成するようにしているが、これに限られない。保護めっき18は、はんだ又は有機防錆皮膜といった電子部品素子50等との接続信頼性を満足するものであれば、適宜使用することができる。以上により、キャビティ付きの配線基板5を得ることができる。なお、このような製造方法によって製造される配線基板5を準備し、配線基板5のキャビティC内に電子部品素子50を実装して、図1に示す電子部品素子パッケージ1を形成することができる。このような電子部品素子パッケージ1によれば、キャビティCをモールド樹脂52等で封止することにより、パッケージとしての表面を平坦化してパッケージ同士を積層し、高密度なパッケージを形成することが可能となる。
以上、本実施形態に係るキャビティ付きの配線基板5及びその製造方法によれば、配線層21〜26の少なくとも一つに基準深さ検知用パターン40が設けられており、キャビティCが、基準深さ検知用パターン40を貫通し、基準深さ検知用パターン40よりも深い厚さ方向位置に底面Cbが形成される。このため、キャビティCを座繰り加工で形成する際に、座繰り加工で用いるドリルの刃先が、基準深さ検知用パターン40に必ず接触するので、座繰り加工の深さが、キャビティ予定領域CR内の基準深さ検知用パターン40に到達したか否かを確実に検知できる。このため、座繰り加工の際は、ドリルの刃先が基準深さ検知用パターン40に達したことを検知した厚さ方向位置を基準として、そこから所定の厚さ方向位置まで更に座繰り加工を行ってキャビティCを完成させることができる。
本実施形態に係る配線基板5の製造方法では、キャビティ深さの基準となる基準深さ検知用パターン40を配線層23に設け、この基準深さ検知用パターン40を検知した後に当該パターンを貫通して当該パターンよりも基板130の裏面130bに近づくようにキャビティCを形成する、又は、基準深さ検知用パターン40を検知した後に当該パターンを貫通して当該パターンよりも基板130の裏面130bに近づくようにダミーキャビティを形成して加工深さを設定し、当該加工深さに基づいてキャビティCを形成している。このように、キャビティCの底面Cbに露出する層間接続ビア32ではなく、その手前に設けられ、キャビティC(又はダミーキャビティ)を加工する際に貫通(切削)されてしまう配線層23に基準深さ検知用パターン40を設けているため、キャビティ加工のための切削刃と検知用パターンとの間での導通のための配線パターンをキャビティCの底面Cb等に設けなくてもよくなり、これにより、配線基板5の高密度化を妨げないようにすることができる。即ち、本実施形態に係る製造方法によれば、配線基板5をより高密度に実装することができる。また、本実施形態に係る配線基板5の製造方法では、基準深さ検知用パターン40で検知されるまでキャビティC(又はダミーキャビティ)の前段部分C1の加工を行い、その検知した位置から更に所定深さとなるように最終的なキャビティC(又はダミーキャビティ)を形成している。このため、従来のような切削刃と銅バンプ(検知パターン)とが接触するまでキャビティを形成する方法と比べても同等程度の精度でキャビティCの深さを制御できる。
本実施形態に係る配線基板5の製造方法では、電子部品素子50に接続される端子が所定長さを有する層間接続ビア32になることから、キャビティC形成の際に基準深さ検知用パターン40を検知した後に更に深く座繰り加工を行う場合であっても、キャビティCの深さをある程度の範囲で制御することができる。また、特許文献1の図7に示すように、内層配線の一部に電子部品素子を接続する構成として、内層配線と切削刃との間の導通によってキャビティの深さを検知する方法もある。しかしながら、本実施形態に係る製造方法では、基準深さ検知用パターン40が配線層23に設けられているものの、キャビティC等を形成する際に基準深さ検知用パターン40を貫通してしまう(つまり、キャビティに収納される電子部品素子を配線層に接続する方法ではない)ため、配線層23などの配線層を配線層としての機能を満たす範囲で薄くすることができる。その結果、この配線基板5の製造方法によれば、内層配線の微細化及び配線基板の薄型化を行うことが可能である。更に、この製造方法では、キャビティCの底面Cbを形成する絶縁層(例えば絶縁層12)の両面が配線層(配線層21,23)によって挟み込まれている。このため、絶縁層12を形成する樹脂が流動してその厚さが変動するといったことが抑制され、座繰り加工等によって形成されるキャビティCの深さが、絶縁層12の厚みの変動によってばらつくといったことが抑えられる。その結果、電子部品素子50を収容するキャビティCの深さ及び容量を、製品間においてばらつかない高精度なものとすることができる。
また、キャビティを形成する工程(B)では、キャビティCの底面Cb又はダミーキャビティの底面が厚さ方向において隣接する配線層23と配線層21との間に位置するようにキャビティC又はダミーキャビティを形成することができる。この場合、配線層23に設けられた基準深さ検知用パターンを検出した後の深さの制御が少なくなるため、キャビティC又はダミーキャビティの深さをより一層、精度よく制御することができる。
また、キャビティを形成する工程(B)では、基準深さ検知用パターン40の検知を行いながら基板130の表面130aから座繰り加工を行い、基準深さ検知用パターン40を検知した後は、基準深さ検知用パターン40を検知した厚さ方向での位置を基準として基準深さ検知用パターン40の検知を行わずに所定の深さ分、座繰り加工を続けるようにしている。このため、キャビティCの深さ精度を高いものとしつつ、基準深さ検知用パターン40を検知した後の深さの制御を簡素化できる。
また、基準深さ検知用パターン40は、配線層23の平面方向に沿って設けられる導電パターンであり、キャビティ予定領域CR又はダミーキャビティの形成予定領域に設けられる検知部41と、検知部41から基板130の側面まで延在する引き回し部42とを有している。この場合、キャビティCの底面Cb等に基準深さ検知用パターンからの引き回し線を設けなくてもよいため、配線基板5をより一層、高密度化させることができる。この場合において、基準深さ検知用パターン40の引き回し部42は、検知部41の外径又は幅よりも細い幅で基板の側面まで延在している。基準深さ検知用パターン40の検知部41はキャビティ加工の際に取り除かれることが多いが、引き回し部42は配線基板5に残存したままであることが多く、製品の電気的特性、他の配線パターンの配置等に影響を与えることも考えられる。しかしながら、引き回し部42の幅を狭くすることにより、製品に残存した引き回し部42が製品の電気的特性、他の配線パターンの配置等について与えうる影響を低減することができる。
また、層間接続ビア32は、キャビティCの底面Cbに露出する端部32bの断面積が裏面130b側の端部の断面積よりも広くなるようにテーパ状に形成されている。この態様によれば、電子部品素子50と接続される端部32bに十分な接続面積を確保することができ、電子部品素子50と層間接続ビア32(32a)との機械的及び電気的な接続を強固なものにすることができる。
また、配線基板5は、一端部がキャビティCの底面Cbに配置され、他端部がキャビティCの底面Cbより裏面130b側に設けられた配線層21に配置された層間接続ビア32aを有している。このため、キャビティCを座繰り加工で形成する際に、配線層23の厚さの範囲内に座繰り加工の深さを制御する必要がなく、層間接続ビア32が形成された絶縁層12の厚さの範囲内に制御すればよい。座繰り加工における厚さ方向位置の制御に余裕を持たせることが可能になる。座繰り加工の厚さ方向位置の精度を考慮して、配線層21に厚みを持たせる必要がないため、配線層21等をより薄くできるため、微細なライン21b等を形成することが可能になる。
したがって、本実施形態によれば、高密度実装が可能なキャビティ構造を有しつつ、キャビティの深さ精度が高く、内層配線の微細化が可能なキャビティ付きの配線基板を提供することができる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく様々な実施形態に適用することができる。例えば、上記実施形態では、基準深さ検知用パターン40を基板130の表面130aから2番目の配線層23に設ける例について規定したが、本発明はこれに限られない。例えば、図7に示すように、基準深さ検知用パターン40を、基板130の表面130a上(最外層)に設けられ配線層25(第1の配線層)に設け、キャビティCの底面Cbが配線層25と2番目の配線層23(第2の配線層)との間に位置するようにキャビティCを形成した配線基板5aであってもよい。この配線基板5aの製造方法は上述した実施形態と同様であり、詳細な説明を省略するが、この変形例では、図4の(d)に示すように表層の配線層25を含む6層の配線層21〜26を有する基板130を作製する際に、図6に示す基準深さ検知用パターン40を配線層25に設ける。そして、基板130の表面130a側からキャビティCを加工する際、配線層25に設けられた基準深さ検知用パターン40をまずは検知して、基準深さ検知用パターン40を貫通し、その後、配線層23に到る途中までキャビティCを加工する。これにより、層間接続ビア34aの一端部がキャビティCの底面Cbに露出する。このような変形例によれば、より表層側に電子部品素子50を実装した電子部品素子パッケージ1aとすることができる(図7の(b)参照)。この場合、表層の配線層25の直下の2番目の配線層23との間に、キャビティCの底面Cbを形成できる。このため、配線層25から2番目の配線層23までの絶縁層14が比較的厚い場合(例えば、50μm以上)等に絶縁層14の途中の厚さ方向位置にキャビティCの底面Cbを形成するのにも適用することができる。
また、上記の変形例とは逆に、基板130の裏面130b側の配線層22,24等に基準深さ検知用パターン40を設けて、深いキャビティCを形成するようにしてもよい。
1,1a…電子部品素子パッケージ、5,5a…配線基板、11〜15…絶縁層、11a〜15a…貫通孔、18…保護めっき、21〜26…配線層、21a〜26a…パッド、21b,23b,25b…ライン、31〜35,32a,34a…層間接続ビア、40…基準深さ検知用パターン、41…検知部、42…引き回し部、50…電子部品素子、52…モールド樹脂、110,120…内層基板、130…基板。


Claims (11)

  1. 第1の絶縁層と、前記第1の絶縁層の両面それぞれに設けられる第1及び第2の配線層と、前記第1の絶縁層を厚さ方向に貫通する貫通孔に設けられ前記第1及び第2の配線層を互いに導通する第1の層間接続ビアと、を少なくとも備える基板を準備する工程と、
    前記基板の第1の表面から厚さ方向で逆側となる第2の表面に向かって、前記第1の層間接続ビアの一端がその底面に露出するようにキャビティを形成する工程と、
    を備え、
    前記第1の配線層には、前記キャビティの底面までの深さの基準となる基準深さ検知用パターンが設けられており、
    前記キャビティを形成する工程では、前記基準深さ検知用パターンを検知した後に前記基準深さ検知用パターンを貫通して前記基準深さ検知用パターンよりも前記基板の前記第2の表面に近づくように前記キャビティを形成する、又は、前記基準深さ検知用パターンを検知した後に前記基準深さ検知用パターンを貫通して前記基準深さ検知用パターンよりも前記基板の前記第2の表面に近づくようにダミーキャビティを形成して加工深さを設定し、当該加工深さに基づいて前記キャビティを形成する、
    配線基板の製造方法。
  2. 前記キャビティを形成する工程では、前記キャビティの底面又は前記ダミーキャビティの底面が厚さ方向において前記第1の配線層と前記第2の配線層との間に位置するように前記キャビティ又は前記ダミーキャビティを形成する、
    請求項1に記載の配線基板の製造方法。
  3. 前記キャビティを形成する工程では、前記基準深さ検知用パターンの検知を行いながら前記基板の前記第1の表面から座繰り加工を行い、前記基準深さ検知用パターンを検知した後は、前記基準深さ検知用パターンを検知した厚さ方向での位置を基準として前記基準深さ検知用パターンの検知を行わずに所定の深さ分、更に座繰り加工を続ける、
    請求項1又は2に記載の配線基板の製造方法。
  4. 前記基準深さ検知用パターンは、前記第1の配線層の平面方向に沿って設けられる導電パターンであり、前記キャビティの形成予定領域又は前記ダミーキャビティの形成予定領域に設けられる検知部と、当該検知部から前記基板の側面まで延在する引き回し部とを有する、
    請求項1〜3の何れか一項に記載の配線基板の製造方法。
  5. 前記基準深さ検知用パターンの前記引き回し部は、前記検知部の外径又は幅よりも細い幅で前記基板の側面まで延在する、
    請求項4に記載の配線基板の製造方法。
  6. 前記第1の層間接続ビアは、前記キャビティの底面に露出する第1の端部の断面積が前記第2の表面側の第2の端部の断面積よりも広くなるように形成されている、
    請求項1〜5の何れか一項に記載の配線基板の製造方法。
  7. 前記基板は、前記第2の配線層の前記第1の絶縁層とは逆側に設けられる第2の絶縁層と、前記第2の絶縁層の前記第2の配線層とは逆側に設けられる第3の配線層と、前記第3の配線層の前記第2の絶縁層とは逆側に設けられる第3の絶縁層と、前記第3の絶縁層の前記第3の配線層とは逆側に設けられる第4の配線層と、前記第4の配線層の前記第3の絶縁層とは逆側に設けられる第4の絶縁層と、前記第4の絶縁層の前記第4の配線層とは逆側に設けられる第5の配線層と、前記第2の絶縁層を厚さ方向に貫通する貫通孔に設けられ前記第2及び第3の配線層を互いに導通する第2の層間接続ビアと、前記第3の絶縁層を厚さ方向に貫通する貫通孔に設けられ前記第3及び第4の配線層を互いに導通する第3の層間接続ビアと、前記第4の絶縁層を厚さ方向に貫通する貫通孔に設けられ前記第4及び第5の配線層を互いに導通する第4の層間接続ビアと、を更に備える、
    請求項1〜6の何れか一項に記載の配線基板の製造方法。
  8. 前記基板は、前記第1の配線層の前記第1の絶縁層とは逆側に設けられる第5の絶縁層と、前記第5の絶縁層の前記第1の配線層とは逆に設けられる第6の配線層と、前記第5の絶縁層を厚さ方向に貫通する貫通孔に設けられ前記第1及び第6の配線層を互いに導通する第5の層間接続ビアとを更に備える、
    請求項1〜7の何れか一項に記載の配線基板の製造方法。
  9. 前記第1の配線層が前記基板の前記第1の表面に配置される、
    請求項1〜7の何れか一項に記載の配線基板の製造方法。
  10. 請求項1〜9の何れか一項に記載の配線基板の製造方法によって製造される前記配線基板を準備する工程と、
    前記配線基板の前記キャビティ内に電子部品素子を実装する工程と、
    備える、電子部品素子パッケージの製造方法。
  11. 第1の絶縁層と、前記第1の絶縁層の両面それぞれに設けられる第1及び第2の配線層と、前記第1の絶縁層を厚さ方向に貫通する貫通孔に設けられ前記第1及び第2の配線層を互いに導通する第1の層間接続ビアと、を少なくとも備える基板と、
    前記基板の第1の表面から厚さ方向で逆側となる第2の表面に向かって開口し、前記第1の層間接続ビアの一端がその底面に露出するように設けられたキャビティと、
    を備え、
    前記第1の配線層には、前記キャビティの底面までの深さの基準となる基準深さ検知用パターンが設けられており、当該キャビティが前記基準深さ検知用パターンを貫通して前記基準深さ検知用パターンよりも前記基板の前記第2の表面に近づくように形成されている、配線基板。

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