JP2019204027A - 顕微鏡用光学システム及び処理装置 - Google Patents

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【課題】位相情報が復元した顕微鏡画像を簡便な構成でリアルタイムに取得できる顕微鏡用光学システム及びその処理装置を提供する。【解決手段】本開示に係る顕微鏡用光学システム1は、顕微鏡10による観察像を光学的に2つに複写する光学ユニット40と、光学ユニット40から出力された2つの観察像を撮像する撮像部20と、顕微鏡10の焦点面を変化させる焦点面変更部23と、焦点面の異なる2つの観察像を撮像部20により並行して撮像させる処理装置30と、を備え、処理装置30は、撮像部20により撮像された焦点面の異なる2つの観察像の画像に基づいて観察像の位相情報を復元する。【選択図】図1

Description

本開示は、顕微鏡用光学システム及びその処理装置に関する。
顕微鏡等による観察像の撮像及び画像処理に関する技術が従来から知られている。
例えば、特許文献1には、顕微鏡の焦点面の異なる画像を複数枚撮像し、それらの画像にフーリエ変換等の画像演算を行って位相情報を復元させた画像を得る技術が開示されている。
例えば、特許文献2には、レンズに加えて撮像素子を進退移動させることにより合焦を制御する光学素子移動装置が開示されている。
例えば、特許文献3には、撮像素子を進退移動させた画像を複数枚撮像することにより、被写界深度の深い画像を合成する撮像装置が開示されている。
特表2002−529689号公報 特開平8−029668号公報 特開2003−078802号公報
従来技術を用いて画像処理により位相差画像を形成する場合、画像処理に必要な複数の画像を顕微鏡の焦点面を変化させながら撮像する必要があり、リアルタイムでの位相差観察が困難である。
本開示は、位相情報が復元した顕微鏡画像を簡便な構成でリアルタイムに取得できる顕微鏡用光学システム及びその処理装置を提供することを目的とする。
幾つかの実施形態に係る顕微鏡用光学システムは、顕微鏡による観察像を光学的に2つに複写する光学ユニットと、前記光学ユニットから出力された2つの前記観察像を撮像する撮像部と、前記顕微鏡の焦点面を変化させる焦点面変更部と、前記焦点面の異なる2つの前記観察像を前記撮像部により並行して撮像させる処理装置と、を備え、前記処理装置は、前記撮像部により撮像された前記焦点面の異なる2つの前記観察像の画像に基づいて前記観察像の位相情報を復元する。これにより、顕微鏡用光学システムは、位相情報が復元した顕微鏡画像を簡便な構成でリアルタイムに取得できる。したがって、ユーザの利便性が向上する。
一実施形態において、前記撮像部は、異なる2つの撮像装置を備え、前記焦点面変更部は、2つの前記撮像装置それぞれにおいて前記観察像が入射する撮像面を光軸方向に移動させる移動機構を含み、前記処理装置は、前記焦点面変更部により、前記焦点面が異なるように2つの前記撮像装置の少なくとも一方の前記撮像面を移動させてもよい。これにより、顕微鏡用光学システムは、簡便な構成で、焦点面の異なる観察像からコントラストを付加した位相復元画像を構築することができるため、システムのコスト低減に寄与できる。
一実施形態において、前記焦点面変更部は、前記光学ユニット内に配置され、2つの前記観察像それぞれに対して光学的に作用する光学素子の操作機構を含み、前記処理装置は、前記焦点面変更部により、前記焦点面が異なるように2つの前記観察像の少なくとも一方に対して前記光学素子を操作してもよい。これにより、ユーザは、撮像素子に関する移動機構を省略して、従来の顕微鏡用カメラを使用できる。
一実施形態において、前記光学素子は、前記観察像を前記撮像部に転送するリレーレンズであり、前記操作機構は、前記リレーレンズを光軸方向に移動させる移動機構であり、前記処理装置は、前記移動機構により前記リレーレンズを移動させてもよい。これにより、顕微鏡用光学システムは、簡便な構成で、焦点面の異なる観察像からコントラストを付加した位相復元画像を構築することができるため、システムのコスト低減に寄与できる。
一実施形態において、前記光学素子は、厚さの異なる2つの平行平板であり、前記操作機構は、2つの前記平行平板のいずれかに切り替える切替機構であり、前記処理装置は、前記切替機構により前記平行平板を切り替えてもよい。これにより、顕微鏡用光学システムは、簡便な構成で、焦点面の異なる観察像からコントラストを付加した位相復元画像を構築することができるため、システムのコスト低減に寄与できる。
一実施形態において、前記光学素子は、前記観察像を前記撮像部に転送するリレーレンズとは別に配置される光学レンズであり、前記操作機構は、前記光学レンズを光軸方向に移動させる移動機構であり、前記処理装置は、前記移動機構により前記光学レンズを移動させてもよい。これにより、顕微鏡用光学システムは、簡便な構成で、焦点面の異なる観察像からコントラストを付加した位相復元画像を構築することができるため、システムのコスト低減に寄与できる。
一実施形態において、前記撮像部は、異なる2つの撮像装置を備え、2つの前記観察像を異なる2つの前記撮像装置によりそれぞれ検出してもよい。これにより、顕微鏡用光学システムは、2つの撮像装置それぞれに対して、撮像方法に最適な装置を個別に適用可能である。
一実施形態において、前記撮像部は、2つの前記観察像を撮像面における異なる部分でそれぞれ検出する撮像装置を備えてもよい。これにより、顕微鏡用光学システムは、1つの撮像装置のみで位相復元画像を撮像できるので、コストがさらに低減する。
一実施形態において、前記光学ユニットは、前記顕微鏡に内包され、前記顕微鏡の対物レンズと結像レンズとの間に、前記観察像に対応する観察光を2つに分岐させる分岐用光学素子を有してもよい。これにより、光学ユニットと顕微鏡とが一体化されるので、システム全体のサイズが低減する。すなわち、顕微鏡用光学システムは、システム全体の省スペース化に寄与できる。
幾つかの実施形態に係る処理装置は、上記のいずれかの顕微鏡用光学システムを制御する処理装置であって、前記焦点面変更部により前記顕微鏡の焦点面を変化させる焦点面変更制御部と、前記焦点面の異なる2つの前記観察像を前記撮像部により並行して撮像させる撮像制御部と、前記撮像部により撮像された前記焦点面の異なる2つの前記観察像の画像に基づいて前記観察像の位相情報を復元する画像処理部と、を備えてもよい。これにより、処理装置は、画像処理部により、従来より簡便且つ安価な構成で焦点面の異なる観察像からコントラストを付加した位相復元画像を構築することができる。
一実施形態において、処理装置は、前記撮像部により撮像された前記焦点面の異なる2つの前記観察像の画像のうち少なくとも一方の撮像画像の倍率を補正する倍率補正部をさらに備えてもよい。これにより、処理装置は、倍率補正部により、焦点面が異なることによって生じる撮像画像間の倍率変化の影響を抑制することができ、精細な画像を提供可能である。
本開示によれば、位相情報が復元した顕微鏡画像を簡便な構成でリアルタイムに取得できる顕微鏡用光学システム及び処理装置を提供可能である。
第1実施形態に係る顕微鏡用光学システムの構成の一例を示す模式図である。 第1実施形態に係る撮像部の構成の一例を示す模式図である。 図1の処理装置の処理の一例を示すフローチャートである。 撮像素子の位置と顕微鏡の焦点面との対応を示した模式図である。 図1の顕微鏡用光学システムに含まれる処理装置の機能構成の一例を示すブロック図である。 第2実施形態に係る顕微鏡用光学システムの構成の一例を示す模式図である。 第3実施形態に係る顕微鏡用光学システムの構成の一例を示す模式図である。 第4実施形態に係る顕微鏡用光学システムの構成の一例を示す模式図である。
例えば、特許文献1では、観察対象となる試料を載せる顕微鏡のステージをモータ等により移動させることで、焦点面を移動させながら画像を撮像する例が開示されている。これに対して、一般的に、生物を観察する顕微鏡では観察対象となる試料を下方から観察する倒立型顕微鏡が用いられる。このような倒立型顕微鏡では、観察対象に対して対物レンズをモータ等により上下させて撮像が行われる。
このように観察対象と対物レンズとの相対距離を変化させて画像を観察することが一般的である。このような方法で撮像された複数枚の画像から位相を回復させることによって従来の位相差観察法による画像に類似した画像が取得可能である。このような画像処理による位相差画像形成技術では、従来の位相差観察法に対応した顕微鏡のように特殊な照明光及び対物レンズを用いる必要が無く、光学系が簡便になる。加えて、位相差観察法による画像よりもコントラストが強く、画像解析に適した画像が撮像可能である。
しかしながら、画像処理による位相差画像形成技術における上記の構成では、観察対象となる試料を載せる顕微鏡のステージを駆動するモータと画像を撮像するカメラ等の撮像装置とを同期させながら撮像を行う必要があり、撮像システムの構成が煩雑となる。加えて、観察対象と対物レンズとの相対距離を変化させて複数の画像を撮像した後、これらの画像を用いて画像処理を行うことで初めて位相差画像が形成される。したがって、画像処理による位相差画像形成技術を用いた場合、位相差画像をリアルタイムに取得することは困難であり、撮像及び画像処理に関する作業を繰り返す必要がある。
本開示の一実施形態に係る顕微鏡用光学システム1は、上述の問題点を解決して、位相情報が復元した顕微鏡画像を簡便な構成でリアルタイムに取得できる。
以下、添付図面を参照しながら本開示の一実施形態について主に説明する。なお、以下の各実施形態に関する説明に用いる図面は、説明の簡便のために、要部となる構成を主に示し、他の構成の図示を適宜省略している。便宜上、要部となる構成を拡大して示している場合があり、各構成の寸法比率等については実際のものと同じであるとは限らない。各図において、共通する構成には同一の符号を付しており、繰り返しとなる説明を省略する。
(第1実施形態)
(顕微鏡用光学システム1の構成)
図1は、第1実施形態に係る顕微鏡用光学システム1の構成の一例を示す模式図である。第1実施形態に係る顕微鏡用光学システム1は、顕微鏡本体である顕微鏡10と、顕微鏡10による観察像を撮像する撮像部20と、撮像部20を制御する処理装置30と、光学ユニット40と、処理装置30に付属するモニタ50とを有する。
顕微鏡10は、透過照明11、試料ステージ12、対物レンズ13、折り曲げミラー14、及び結像レンズ15を有する。透過照明11は、試料ステージ12に対して透過光観察のための光を照射する。試料ステージ12には、顕微鏡10による観察対象となる試料が設置される。対物レンズ13は、試料ステージ12に設置された観察対象の像を拡大する。折り曲げミラー14は、対物レンズ13により拡大された観察対象の像の平行光を結像レンズ15へ導く。対物レンズ13から折り曲げミラー14を介して導かれる平行光は、結像レンズ15により結像される。
なお、人が顕微鏡10を直接観察するのではなく、撮像部20を用いて間接的に観察するため、結像レンズ15の後段に接眼レンズは装着されていない。顕微鏡10は、倒立顕微鏡の構成を有するとして図示されているが、正立顕微鏡であってもよい。
光学ユニット40は、顕微鏡10に装着され、顕微鏡10による観察像を光学的に複数に複写して出力する。光学ユニット40は、第1リレーレンズ42、ハーフミラー43、2つの第2リレーレンズ44a、44bを有する。観察光は、結像レンズ15により中間結像面41に一度結像される。ハーフミラー43は、第1リレーレンズ42により再び平行光となった観察光の略半分を透過させて第2リレーレンズ44aへ導き、残りの観察光を反射させて第2リレーレンズ44bに導く。ハーフミラー43を透過した観察光は、第2リレーレンズ44aにより結像される。一方で、ハーフミラー43で反射した観察光は、第2リレーレンズ44bにより結像される。以下の説明において、第2リレーレンズ44a、44bそれぞれにより結像される観察対象の像を観察像という。
図1には1組の第2リレーレンズ44a、44b、及び1組の撮像素子21a、21bを図示しているが、各々区別する必要がない場合には、第2リレーレンズ44、及び撮像素子21と表記する。図1では、光学ユニット40は、無限遠補正光学系を有する状態で図示されているが、有限補正光学系を有してもよい。
撮像部20は、異なる2つの撮像装置20a、20bを有する。撮像装置20a、20bは、光学ユニット40に装着され、光学ユニット40から出力された顕微鏡10による観察像を撮像する。撮像装置20aは、光学ユニット40の第2リレーレンズ44aを介して観察像が入射する撮像素子21aを有する。撮像装置20bは、光学ユニット40の第2リレーレンズ44bを介して観察像が入射する撮像素子21bを有する。撮像装置20a、20bは、例えば、二次元のセンサアレイを含む顕微鏡用カメラであってよく、CCD及びCMOS等の任意の撮像素子21を含む。
観察像は、第2リレーレンズ44により撮像素子21の撮像面に結像する。撮像部20は、撮像素子21を用いて顕微鏡10による観察像を撮像する。撮像素子21aは、第2リレーレンズ44aの焦点位置を原点とする。撮像素子21bは、第2リレーレンズ44bの焦点位置を原点とする。対物レンズ13、折り曲げミラー14、結像レンズ15、第1リレーレンズ42、ハーフミラー43、及び第2リレーレンズ44a、44bを介して撮像素子21a、21bにそれぞれ入射する光の光軸Kは、図1において一点鎖線により示されており、他の図でも同様である。
図2は、第1実施形態に係る撮像部20の構成の一例を示す模式図である。図2を参照しながら、撮像部20の構成について主に説明する。
撮像部20は、撮像素子21と、撮像素子21を用いて顕微鏡10による観察像を撮像する撮像処理部22と、第2リレーレンズ44から撮像素子21までの光学的距離を変更可能な焦点面変更部23とを有する。
焦点面変更部23は、光軸方向に撮像素子21を移動させることが可能な移動機構23aを含む。移動機構23aは、観察像が入射する撮像面を光軸方向に移動させる。これにより、移動機構23aは、第2リレーレンズ44から撮像素子21までの光学的距離を変更可能である。すなわち、移動機構23aは、後述するように顕微鏡10の焦点面を変化させる。ここで、光軸方向とは、第2リレーレンズ44を介して撮像素子21に入射する光の光軸Kに沿った方向であり、第2リレーレンズ44に対して撮像素子21が近づく方向と遠ざかる方向との両方向を含む。
移動機構23aは、リニアガイド231、ステージ部232、ボールねじ233、固定ブロック234、及びステッピングモータ235を有する。撮像素子21は、リニアガイド231のステージ部232に固定されており、矢印100が示す方向、すなわち光軸方向に並進可能に拘束されている。リニアガイド231には、固定ブロック234が連結されている。固定ブロック234には、ステッピングモータ235が固定されている。固定ブロック234には、図示しないベアリングにより、ボールねじ233が回転自在に支持されている。ボールねじ233は、ステッピングモータ235と図示しないカップリングにより連結されている。ステージ部232内部には、図示しないボールナットが配置されており、ボールねじ233と螺合されている。これらの構成により、ステッピングモータ235を駆動させることによってボールねじ233が回転し、ステージ部232と共に撮像素子21が矢印100の方向、すなわち光軸方向へ並進可能となる。撮像素子21を用いて撮像する撮像処理部22とステッピングモータ235とは、処理装置30に接続されている。
処理装置30は、ユーザが利用するコンピュータ装置であり、PC(Personal Computer)、タブレットPC、スマートフォン及びフィーチャーフォン等の携帯電話機、並びに携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)等を含む。
処理装置30は、撮像部20の撮像処理部22とステッピングモータ235とを制御することにより、光軸方向に撮像素子21を移動させる。例えば、処理装置30は、第2リレーレンズ44aから撮像素子21aまでの光学的距離と、第2リレーレンズ44bから撮像素子21bまでの光学的距離とが互いに異なるように、光軸方向に撮像素子21a、21bをそれぞれ並進移動させる。このとき、処理装置30は、光学的距離が異なることによって、顕微鏡10の焦点面が異なる観察像を撮像装置20a、20bによりそれぞれ撮像する。処理装置30は、撮像装置20a、20bにより撮像された焦点面の異なる複数の観察像の画像に基づいて観察像の位相情報を復元する。
(顕微鏡画像撮像処理の動作)
図3は、図1の処理装置30の処理の一例を示すフローチャートである。図4は、撮像素子21の位置と顕微鏡10の焦点面との対応を示した模式図である。図3及び図4を参照しながら、顕微鏡10の焦点面が異なる観察像を複数枚撮像させ、位相情報が復元した顕微鏡画像を構築する処理装置30の顕微鏡画像撮像処理の動作について説明する。
図4を参照すると、顕微鏡用光学システム1は、透過照明11を用いて、試料ステージ12に設置された試料に光を照射させる。このとき、中間結像面41に拡大像が形成される。その後、観察光は第1リレーレンズ42を通過し、ハーフミラー43に到達する。観察光の約半分はハーフミラー43を透過し、第2リレーレンズ44aによって撮像素子21aの撮像面に拡大像を結ぶ。一方で、残りの観察光はハーフミラー43を反射し、第2リレーレンズ44bによって撮像素子21bの撮像面に拡大像を結ぶ。撮像素子21a、21bが初期位置の場合、第2リレーレンズ44aの主点から撮像素子21aまでの距離、及び第2リレーレンズ44bの主点から撮像素子21bまでの距離は、Fr0であるとする。対物レンズ13の主点から基準焦点面120までの距離はFo0であるとする。このとき、拡大倍率はFr0/Fo0となる。
図3に示すステップS100では、処理装置30は、ステッピングモータ235を駆動させて、図4に示すように、使用されている対物レンズ13に応じて予め設定された所定量だけ初期状態から光軸方向の第2リレーレンズ44a側に撮像素子21aを並進移動させる。この場合、第2リレーレンズ44aの主点から撮像素子21aまでの距離はFr1となり、対物レンズ13の主点から上方焦点面120aまでの距離はFo1となる。よって、拡大倍率は、Fr1/Fo1となり、撮像素子21aが原点位置にある場合よりも若干小さくなる。
ステップS101では、処理装置30は、ステッピングモータ235を駆動させて、図4に示すように、使用されている対物レンズ13に応じて予め設定された所定量だけ初期状態から光軸方向の第2リレーレンズ44bと反対側に撮像素子21bを並進移動させる。この場合、第2リレーレンズ44bの主点から撮像素子21bまでの距離はFr2となり、対物レンズ13の主点から下方焦点面120bまでの距離はFo2となる。よって、拡大倍率は、Fr2/Fo2となり、撮像素子21bが原点位置にある場合よりも若干大きくなる。
ステップS102では、処理装置30は、撮像素子21a及び撮像素子21bが並進移動した状態で、顕微鏡10による観察像を撮像装置20a、20bに撮像させる。
ステップS103では、処理装置30は、ステップS102において撮像された各画像の倍率補正を行う。ステップS102において撮像された画像は、各々、本来の対物レンズ13の倍率とは若干異なる画像となっているため、処理装置30は、それらの倍率を本来の倍率に合わせるように補正する。例えば、処理装置30は、撮像素子21aで撮像された画像を拡大し、撮像素子21bで撮像された画像を縮小することで、本来の倍率になるように補正する。
ステップS104では、処理装置30は、ステップS102において撮像された各画像に基づいて、フーリエ変換処理及び逆フーリエ変換処理等の画像演算処理を行い、位相情報が復元した顕微鏡画像を構築する。処理装置30は、位相情報が復元した顕微鏡画像を任意の記憶装置に保存すると共に、モニタ50に表示する。記憶装置は、処理装置30に内蔵されてもよいし、ケーブル等で接続される外部装置であってもよい。記憶装置は、処理装置30とインターネットを介して接続されるものであってもよい。
ステップS105では、処理装置30は、ユーザによる決定操作を受け付けたか否かを判定する。より具体的には、ユーザは、ステップS104でモニタ50に表示された顕微鏡画像を視認し、例えば観察を行うのに十分精細な画像が得られていると判断すると、S100及びS101で調整された撮像素子21a、21bの位置を決定する決定操作を行う。例えば、決定操作は、モニタ50に表示された「決定」という項目に対する、ユーザのクリック操作及びタップ操作等の任意の操作を含む。処理装置30は、このようなユーザによる決定操作を受け付けたと判定すると、ステップS106に進む。処理装置30は、このようなユーザによる決定操作を受け付けていないと判定すると、ステップS100に戻り、撮像素子21a、21bの位置調整からフローを繰り返す。
ステップS106では、処理装置30は、ステップS105で受け付けたユーザによる決定操作に基づいて、撮像素子21a、21bの位置を固定する。すなわち、処理装置30は、位相情報を復元させた顕微鏡画像が精細であるとユーザが判断したときの位置条件で、撮像素子21a、21bを固定する。その後、フローは終了する。このとき、撮像素子21a、21bに対して得られた上記の位置条件と同一条件で顕微鏡画像の撮像を複数回ユーザが所望する場合、処理装置30は、ステップS106の後に、ステップS102乃至ステップS104に相当する処理を繰り返してもよい。
(処理装置30の構成)
図5は、図1の顕微鏡用光学システム1に含まれる処理装置30の機能構成の一例を示すブロック図である。図5を参照しながら、処理装置30の構成及びその機能について主に説明する。
処理装置30は、CPU(Central Processing Unit)31、記憶部32、入力部33、表示出力部34、及び通信部35を備えている。これらの構成部は、バス(Bus)を介して相互に通信可能に接続されている。CPU31は、記憶部32に記憶された各種プログラムを実行し、処理装置30の各構成部を制御する。
記憶部32は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を含み、処理装置30が処理する各種情報、画像、及びプログラム等を記憶する。記憶部32は、処理装置30に内蔵されるものに限らず、USB等のデジタル入出力ポート等によって接続された外付け型の記憶装置でもよい。
入力部33は、キーボード、マウス、タッチパッド、及び音声により各種の指示が入力されるマイクロホン等を含む。入力部33は、タッチパネルとしてモニタ50のディスプレイと一体に構成されてもよい。
表示出力部34は、モニタ50へ表示させる情報を出力する任意の出力インタフェースを含む。
通信部35は、撮像部20と有線又は無線で接続され、撮像部20と各種データの送受信を行う任意の通信インタフェースを含む。例えば、通信部35は、撮像部20を制御する制御情報を送信したり、撮像部20で撮像された画像の画像データを受信したりする。
また、処理装置30は、不図示のスピーカ及び音声出力端子等を含んでもよい。
処理装置30は、記憶部32に記憶されている制御プログラム(撮像部20を制御するプログラム)をCPU31が実行することにより実現される機能構成として、移動機構制御部311と、撮像制御部312と、倍率補正部313と、画像処理部314とを有する。
移動機構制御部311は、光学ユニット40の第2リレーレンズ44から、観察像が入射する撮像素子21までの光学的距離を変化させる制御を移動機構23aに対して行う。第1実施形態において、移動機構制御部311は、請求項に記載の「焦点面変更制御部」に対応する。例えば、移動機構制御部311は、ステッピングモータ235を駆動して撮像素子21を光軸方向へ並進移動させることにより、第2リレーレンズ44から撮像素子21までの光学的距離を変化させる。
撮像制御部312は、移動機構制御部311による上記光学的距離の変更に応じて、撮像処理部22を制御して、上記光学的距離が異なる観察像を複数枚撮像させる。より具体的には、撮像制御部312は、焦点面の異なる複数の観察像を撮像装置20a、20bにより並行して撮像させる。
倍率補正部313は、上記光学的距離が異なる観察像を撮像した複数枚の画像のうち少なくとも一部の撮像画像の倍率を補正する。例えば、倍率補正部313は、撮像素子21aを初期状態の位置より光軸方向の第2リレーレンズ44a側へ並進移動させて撮像した画像に対しては拡大補正を行い、撮像素子21bを初期状態の位置より光軸方向の第2リレーレンズ44bと反対側に並進移動させて撮像した画像に対しては縮小補正を行う。
画像処理部314は、光学ユニット40の第2リレーレンズ44から撮像素子21までの光学的距離が異なる観察像を撮像した複数枚の画像、例えば倍率補正部313による補正が施された後の画像に基づいて、画像処理により位相情報を復元する。これにより、画像処理部314は、コントラストを増強した撮像画像、より具体的には位相復元画像を構築する。
(顕微鏡用光学システム1の効果)
以上のような第1実施形態に係る顕微鏡用光学システム1によれば、位相情報が復元した顕微鏡画像を簡便な構成でリアルタイムに取得できる。顕微鏡用光学システム1は、図3に示すフローに沿って2つの撮像素子21a、21bが固定された後、顕微鏡10の試料ステージ12等を駆動しなくとも、汎用的な顕微鏡10を用いて複数の焦点面の異なる観察像を複数の撮像装置20a、20bにより並行して撮像可能である。したがって、ユーザは、例えば安価な手動用顕微鏡に、光学ユニット40と撮像部20とを装着する作業を行うだけでよく、従来よりも簡便な構成で焦点面の異なる観察像から位相復元画像を取得可能である。従来の電動化された顕微鏡は一般的に高額であり、この電動顕微鏡を制御する信号を外部から送信しつつ一方では撮像用のカメラを制御して顕微鏡画像を取り込むシステムを構成するとコストが増大するという問題があった。しかしながら、本実施形態では、簡便な構成で焦点面の異なる観察像から位相復元画像を構築することができるため、システムのコストが低減する。
顕微鏡用光学システム1は、処理装置30の画像処理部314により、従来より簡便且つ安価な構成で焦点面の異なる観察像からコントラストを付加した位相復元画像を構築することができる。
顕微鏡用光学システム1は、処理装置30の倍率補正部313により、焦点面が異なることによって生じる撮像画像間の倍率変化の影響を抑制することができ、精細な画像を提供可能である。
(顕微鏡用光学システム1の変形例)
上記では、処理装置30は、撮像素子21aを第2リレーレンズ44a側に移動させ、撮像素子21bを第2リレーレンズ44bと反対側に移動させるとして説明したが、これに限定されない。処理装置30は、焦点面の異なる複数の観察像を撮像可能であれば、移動機構23aにより、2つの撮像装置20a、20bの少なくとも一方の撮像面を光軸Kに沿った任意の方向に移動させてもよい。
以上のような第1実施形態では、焦点面の異なる複数の観察像を撮像するために、処理装置30は、移動機構23aにより、焦点面が異なるように2つの撮像装置20a、20bの少なくとも一方の撮像面を移動させるとして説明した。焦点面の異なる複数の観察像を撮像する方法は、これに限定されない。例えば、焦点面変更部23は、移動機構23aに代えて、光学ユニット40内に配置され、複数の観察像それぞれに対して光学的に作用する光学素子の任意の操作機構を含んでもよい。このとき、処理装置30は、焦点面変更部23により、焦点面が異なるように2つの観察像の少なくとも一方に対して光学素子を操作してもよい。以下では、このような方法を、第2実施形態乃至第4実施形態において主に説明する。
(第2実施形態)
図6は、第2実施形態に係る顕微鏡用光学システム1aの構成の一例を示す模式図である。以下では、図6を参照しながら、第2実施形態に係る顕微鏡用光学システム1aの構成及び機能について主に説明する。第2実施形態に係る顕微鏡用光学システム1aは、焦点面変更部23として、移動機構23aに代えて、第2リレーレンズ44を光軸方向に並進移動させる移動機構23bを含む点で、第1実施形態と異なる。第1実施形態と同様の構成部については同一の符号を付し、その説明を省略する。第1実施形態と異なる点について主に説明する。
光学ユニット40aは、観察像を撮像装置20aに転送する第2リレーレンズ44aを光軸方向に並進移動させる移動機構23bを有する。光学ユニット40aは、観察像を撮像装置20bに転送する第2リレーレンズ44bを光軸方向に並進移動させる移動機構23bを有する。光学ユニット40aは、処理装置30と接続されている。撮像装置20a、20bは、撮像素子21a、21bを光軸方向に並進移動させる機構を有さない。
移動機構23bは、第2リレーレンズ44を光軸方向に並進移動させることにより第2リレーレンズ44から撮像素子21までの光学的距離を変更可能である。移動機構23bの構成及び機能は、例えば、第1実施形態における移動機構23aと同様である。例えば、移動機構23bは、第2リレーレンズ44を光軸方向(図の矢印方向)へ移動可能なように、各々に対応するステッピングモータ及びリニアガイド等を有する。
処理装置30は、第2リレーレンズ44a、44bの各々に対応するステッピングモータを独立に駆動させることで、第2リレーレンズ44a、44bを光軸方向へ独立に移動させる。処理装置30は、第2リレーレンズ44a、44bの各々を光軸方向に任意の位置へ並進移動させることで、観察像に対する焦点面を変更することができる。
以上のような第2実施形態に係る顕微鏡用光学システム1aは、第1実施形態と同様の効果を奏する。例えば、従来より簡便かつ安価な構成で、焦点面の異なる観察像から位相復元画像が構築可能である。加えて、第1実施形態と異なり、ユーザは、撮像素子21に関する移動機構23aを省略して、従来の顕微鏡用カメラを使用できる。
(第3実施形態)
図7は、第3実施形態に係る顕微鏡用光学システム1bの構成の一例を示す模式図である。以下では、図7を参照しながら、第3実施形態に係る顕微鏡用光学システム1bの構成及び機能について主に説明する。第3実施形態に係る顕微鏡用光学システム1bは、焦点面変更部23として、移動機構23a、23bに代えて、厚さの異なる複数の平行平板のいずれかに切り替える切替機構46a、46bを含む点で、第1実施形態及び第2実施形態と異なる。第1実施形態及び第2実施形態と同様の構成部については同一の符号を付し、その説明を省略する。第1実施形態及び第2実施形態と異なる点について主に説明する。
光学ユニット40bは、複数の平行平板47a1乃至47a3のいずれかに切り替えることにより、第2リレーレンズ44aから撮像素子21aまでの光学的距離を変更可能な切替機構46aを有する。同様に、光学ユニット40bは、複数の平行平板47b1乃至47b3のいずれかに切り替えることにより、第2リレーレンズ44bから撮像素子21bまでの光学的距離を変更可能な切替機構46bを有する。切替機構46a、46b及び各平行平板は、第2リレーレンズ44から撮像素子21までの間に配置されている。
処理装置30は、切替機構46a、46b各々を独立に制御して、各々の光路に配置する平行平板を切り替える。例えば、処理装置30は、第2リレーレンズ44と撮像素子21との間に厚さの異なる平行平板を配置することで、観察像に対する焦点面を変更することができる。
以上のような第3実施形態に係る顕微鏡用光学システム1bは、第2実施形態と同様の効果を奏する。
(第4実施形態)
図8は、第4実施形態に係る顕微鏡用光学システム1cの構成の一例を示す模式図である。以下では、図8を参照しながら、第4実施形態に係る顕微鏡用光学システム1cの構成及び機能について主に説明する。第4実施形態に係る顕微鏡用光学システム1cは、焦点面変更部23として、移動機構23a、23b、及び切替機構46a、46bに代えて、観察像を撮像部20に転送するリレーレンズとは別に配置される光学レンズを光軸方向に移動させる移動機構23cを含む点で、第1実施形態乃至第3実施形態と異なる。さらに、撮像部20が1つの撮像装置のみを有する点で、第1実施形態乃至第3実施形態と異なる。第1実施形態乃至第3実施形態と同様の構成部については同一の符号を付し、その説明を省略する。第1実施形態乃至第3実施形態と異なる点について主に説明する。
撮像部20を構成する1つの撮像装置の撮像面における異なる部分で焦点の異なる画像を結像させるために、顕微鏡用光学システム1cは、ハーフミラー43を透過した観察光を反射し、結合ミラー51に導く折り曲げミラー48と、ハーフミラー43で反射した観察光をさらに反射し、結合ミラー51に導く折り曲げミラー49と、を有する。結合ミラー51は、折り曲げミラー48、49各々から導かれた観察光を結合する。顕微鏡用光学システム1cは、観察光を結像させる第2リレーレンズ44cを有する。撮像素子21は、中間結像面41における大きさの像が2つ以上投影できる大きさを有する。ハーフミラー43を透過した観察光に基づく観察像と、ハーフミラー43で反射した観察光に基づく観察像とは、撮像素子21の異なる部分に投影される。すなわち、撮像部20を構成する1つの撮像装置は、2つの観察像を撮像面における異なる部分でそれぞれ検出する。
顕微鏡用光学システム1cは、撮像素子21における試料の焦点面を変える構成部として、光学レンズ51a1、51a2、51b1、51b2を含む光学系を、第1リレーレンズ42から第2リレーレンズ44cまでの間に有する。第4実施形態では、第1リレーレンズ42と第2リレーレンズ44cの間に設けられたこれらの光学系を変更することで、撮像素子21における試料の焦点面を変える。
例えば、光学ユニット40cは、上記の光学系を変更することにより、撮像素子21における試料の焦点面を変更可能な移動機構23cを有する。移動機構23cの構成及び機能は、例えば、第1実施形態における移動機構23aと同様である。移動機構23cは、光学レンズ51a1、51a2、51b1、51b2を光軸方向(図の矢印方向)へ移動可能なように、各々に対応するステッピングモータ及びリニアガイド等を有する。
処理装置30は、光学レンズ51a1、51a2、51b1、51b2それぞれに対応するステッピングモータを独立に駆動させることで、光学レンズ51a1、51a2、51b1、51b2を光軸方向へ独立に移動させる。処理装置30は、光学レンズ51a1、51a2、51b1、51b2の各々を光軸方向に任意の位置へ並進移動させることで、観察像に対する焦点面を変更することができる。
以上のような第4実施形態に係る顕微鏡用光学システム1cは、第2実施形態と同様の効果を奏する。加えて、顕微鏡用光学システム1cは、第1実施形態乃至第3実施形態と異なり、1つの撮像装置のみで位相復元画像を撮像できるので、コストが低減する。
第4実施形態では、複数の観察像それぞれに対して光学的に作用する光学素子は光学レンズ51a1、51a2、51b1、51b2であるとして説明したが、これに限定されない。光学ユニット40cは、撮像部20の撮像面における異なる部分で焦点の異なる画像を結像可能な、任意の光学素子を有してもよい。
本開示は、その精神又はその本質的な特徴から離れることなく、上述した実施形態以外の他の所定の形態で実現できることは当業者にとって明白である。したがって、先の記述は例示的であり、これに限定されない。開示の範囲は、先の記述によってではなく、付加した請求項によって定義される。あらゆる変更のうちその均等の範囲内にあるいくつかの変更は、その中に包含されるとする。
例えば、上述した各構成部の形状、配置、向き、及び個数等は、上記の説明及び図面における図示の内容に限定されない。各構成部の形状、配置、向き、及び個数等は、その機能を実現できるのであれば、任意に構成されてもよい。
第4実施形態では、顕微鏡用光学システム1cは1つの撮像装置を有するとして説明したが、これに限定されない。第2実施形態及び第3実施形態同様に、顕微鏡用光学システム1cは2つの撮像装置20a、20bを有してもよい。
上記の各実施形態では、処理装置30が、焦点面が異なる観察像から位相情報を復元した位相復元画像を構築するとして説明したが、当該処理を撮像部20が行ってもよい。
光学ユニット40、40a、40b、40cは顕微鏡10と一体となっていてもよい。すなわち、光学ユニット40、40a、40b、40cは、顕微鏡10に内包されてもよい。この場合、第1実施形態乃至第4実施形態における光学ユニット40、40a、40b、40cをそれぞれ顕微鏡10と一体とする場合、顕微鏡10は、結像レンズ15を複数有する。図1、図6乃至図8におけるハーフミラー43は、対物レンズ13と結像レンズ15との間に配置される。当該ハーフミラー43は、観察像に対応する観察光を複数に分岐させる、請求項に記載の「分岐用光学素子」に対応する。
加えて、第2実施形態では、リレーレンズに代えて結像レンズ15が光軸方向に並進移動することで、撮像画像の焦点面が変化する。第3実施形態では、各平行平板と、その切替機構46a、46bとは、結像レンズ15と撮像素子21との間にそれぞれ配置される。選択された1つの平行平板が結像レンズ15と撮像素子21との間に配置されることで、撮像画像の焦点面が変化する。第4実施形態では、図8における折り曲げミラー48、折り曲げミラー49、結合ミラー51、及び光学レンズ51a1、51a2、51b1、51b2は、対物レンズ13と結像レンズ15との間に配置され、光学レンズ51a1、51a2、51b1、51b2が光軸方向に並進移動することで、撮像画像の焦点面が変化する。
撮像部20は、光学ユニット40、40a、40b、40cと一体となった位相差撮像カメラとして構成されてもよい。上記のように焦点面が異なる複数の観察像の画像を撮像する位相差撮像カメラの構成及び機能として、第1実施形態乃至第4実施形態におけるいずれかの構成及び機能が適用され得る。
上述した各実施形態における処理装置30が有する各構成部の一部又は全ての機能をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、上述の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって上述の機能を実現してもよい。ここでいう「コンピュータシステム」とは、処理装置30に内蔵されたコンピュータシステムであってOS及び周辺機器等のハードウェア等を含む。
「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境又は表示環境も含む。「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、及びCD−ROM等の可搬媒体、並びにコンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置を含む。「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワーク及び電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間かつ動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバ及びクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含む。上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
上述した実施形態における処理装置30の一部又は全てを、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。処理装置30の各機能ブロックは個別にプロセッサ化してもよいし、一部又は全てを集積してプロセッサ化してもよい。集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、又は汎用プロセッサで実現してもよい。半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
1、1a、1b、1c 顕微鏡用光学システム
10 顕微鏡
11 透過照明
12 試料ステージ
13 対物レンズ
14 折り曲げミラー
15 結像レンズ
20 撮像部
20a、20b 撮像装置
21、21a、21b 撮像素子
22 撮像処理部
23 焦点面変更部
23a、23b、23c 移動機構(焦点面変更部)
231 リニアガイド
232 ステージ部
233 ボールねじ
234 固定ブロック
235 ステッピングモータ
30 処理装置
31 CPU
311 移動機構制御部(焦点面変更制御部)
312 撮像制御部
313 倍率補正部
314 画像処理部
32 記憶部
33 入力部
34 表示出力部
35 通信部
40、40a、40b、40c 光学ユニット
41 中間結像面
42 第1リレーレンズ
43 ハーフミラー(分岐用光学素子)
44、44a、44b、44c 第2リレーレンズ(光学素子)
46a、46b 切替機構(焦点面変更部)
47a1、47a2、47a3、47b1、47b2、47b3 平行平板(光学素子)
48、49 折り曲げミラー
50 モニタ
51 結合ミラー
51a1、51a2、51b1、51b2 光学レンズ(光学素子)
100 矢印
120 基準焦点面
120a 上方焦点面
120b 下方焦点面
K 光軸

Claims (10)

  1. 顕微鏡による観察像を光学的に2つに複写する光学ユニットと、
    前記光学ユニットから出力された2つの前記観察像を撮像する撮像部と、
    前記顕微鏡の焦点面を変化させる焦点面変更部と、
    前記焦点面の異なる2つの前記観察像を前記撮像部により並行して撮像させる処理装置と、
    を備え、
    前記処理装置は、前記撮像部により撮像された前記焦点面の異なる2つの前記観察像の画像に基づいて前記観察像の位相情報を復元する、
    顕微鏡用光学システム。
  2. 前記撮像部は、異なる2つの撮像装置を備え、
    前記焦点面変更部は、2つの前記撮像装置それぞれにおいて前記観察像が入射する撮像面を光軸方向に移動させる移動機構を含み、
    前記処理装置は、前記焦点面変更部により、前記焦点面が異なるように2つの前記撮像装置の少なくとも一方の前記撮像面を移動させる、
    請求項1に記載の顕微鏡用光学システム。
  3. 前記焦点面変更部は、前記光学ユニット内に配置され、2つの前記観察像それぞれに対して光学的に作用する光学素子の操作機構を含み、
    前記処理装置は、前記焦点面変更部により、前記焦点面が異なるように2つの前記観察像の少なくとも一方に対して前記光学素子を操作する、
    請求項1に記載の顕微鏡用光学システム。
  4. 前記光学素子は、前記観察像を前記撮像部に転送するリレーレンズであり、
    前記操作機構は、前記リレーレンズを光軸方向に移動させる移動機構であり、
    前記処理装置は、前記移動機構により前記リレーレンズを移動させる、
    請求項3に記載の顕微鏡用光学システム。
  5. 前記光学素子は、厚さの異なる2つの平行平板であり、
    前記操作機構は、2つの前記平行平板のいずれかに切り替える切替機構であり、
    前記処理装置は、前記切替機構により前記平行平板を切り替える、
    請求項3に記載の顕微鏡用光学システム。
  6. 前記光学素子は、前記観察像を前記撮像部に転送するリレーレンズとは別に配置される光学レンズであり、
    前記操作機構は、前記光学レンズを光軸方向に移動させる移動機構であり、
    前記処理装置は、前記移動機構により前記光学レンズを移動させる、
    請求項3に記載の顕微鏡用光学システム。
  7. 前記撮像部は、異なる2つの撮像装置を備え、
    2つの前記観察像を異なる2つの前記撮像装置によりそれぞれ検出する、
    請求項3乃至6のいずれか1項に記載の顕微鏡用光学システム。
  8. 前記撮像部は、2つの前記観察像を撮像面における異なる部分でそれぞれ検出する撮像装置を備える、
    請求項6に記載の顕微鏡用光学システム。
  9. 前記光学ユニットは、前記顕微鏡に内包され、前記顕微鏡の対物レンズと結像レンズとの間に、前記観察像に対応する観察光を2つに分岐させる分岐用光学素子を有する、
    請求項1乃至8のいずれか1項に記載の顕微鏡用光学システム。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の顕微鏡用光学システムを制御する処理装置であって、
    前記焦点面変更部により前記顕微鏡の焦点面を変化させる焦点面変更制御部と、
    前記焦点面の異なる2つの前記観察像を前記撮像部により並行して撮像させる撮像制御部と、
    前記撮像部により撮像された前記焦点面の異なる2つの前記観察像の画像に基づいて前記観察像の位相情報を復元する画像処理部と、
    を備える、
    処理装置。
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