JP2019202559A - 電動車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】バッテリの過充電を防止しつつ、適切に、かつ、効率よく降坂走行することが可能な電動車両の制御装置を提供する。【解決手段】発電機能を有するモータを含む駆動力源と、前記モータで発生させた電気によって充電されるバッテリと、将来の走行ルートおよび前記バッテリの充電状態を予測するための情報を取得する検出部と、前記駆動力源の運転状態および前記バッテリの充電状態を制御するコントローラとを備えた電動車両の制御装置において、前記走行ルートおよび前記充電状態の推移を予測し、予測した前記走行ルート上に、前記モータを回生することが可能な降坂路がある場合は、前記降坂路を走行する際に前記モータを回生して前記バッテリを充電した場合の回生充電量を予測し、予測した前記回生充電量が、前記バッテリの満充電状態を超えないように、前記バッテリの充電量を制限する(ステップS14)。【選択図】図2

Description

この発明は、動力源として発電機能を有するモータを搭載した電動車両の制御装置に関するものである。
特許文献1には、エネルギ効率を向上させるとともに、バッテリの過充電を防止することを目的とした電気自動車の充電制御装置が記載されている。この特許文献1に記載された充電制御装置は、電気自動車がモータによって比較的大きな電力の回生が行われる(バッテリを充電する)状態にあると運転者が判断した際に、その運転者によって操作される回生予測スイッチを備えている。そして、回生予測スイッチがONに操作されることにより、バッテリの蓄電量が100%よりも小さい所定値となるように、バッテリの充電状態を制御する。例えば、バッテリの目標蓄電量を90%に設定し、バッテリの実際の蓄電量が90%となった場合に充電を停止する。
なお、特許文献2には、より多くの回生電力を回収することによって燃費を改善することを目的としたハイブリッド車両の制御装置が記載されている。この特許文献2に記載されたハイブリッド車両の制御装置は、車両の位置情報に基づいて車両が減速すると予測される場合に、その減速が終了すると予測される位置を目標減速終了位置として設定する。そして、目標減速終了位置が設定されていない場合と比較し、回生制動によってバッテリに蓄えられる電力量が多くなるように車両を減速させる回生拡大制御を実行する。また、車両の走行予定経路に下り坂区間があると判定した場合に、下り坂区間の手前のプレユース区間および下り坂区間におけるバッテリの目標残容量を、標準残容量よりも小さい低側残容量に設定する。さらに、そのプレユース区間および下り坂区間において、上記の回生拡大制御による残容量の上昇量が大きいと推定される場合には、バッテリの目標残容量を、低側残容量よりも小さい値に修正する。
また、特許文献3には、運転性能、燃費性能、および、バッテリの耐久性能を向上させることを目的としたハイブリッド車両が記載されている。この特許文献3に記載されたハイブリッド車両は、地図情報に基づいてHVモードおよびEVモードを切り替える。そして、ハイブリッド車両が特定降坂路の手前の所定距離以内にある場合に、バッテリの充電残量の制御目標値を所定値以下に低下させる。具体的には、バッテリの充電残量を低下させるために、第2モータを積極的に駆動させるEVモードでハイブリッド車両を走行させる制御が開示されている。
また、特許文献4には、過剰な充電に起因するバッテリの劣化およびバッテリの過熱を防止するとともに、効率よくバッテリを充電することを目的とした電気自動車の回生制御装置が記載されている。この特許文献4に記載された電気自動車の回生制御装置は、降坂走行中にモータを回生制御してバッテリを充電する電気自動車を制御対象にして、車両の前方に存在する降坂路の情報を取得し、その情報から求めた降坂路の勾配および降坂路の終点に基づき、バッテリの充電に起因する発熱量を予め設定された上限許容値以下に抑制する。また、降坂路の終点でバッテリを満充電にすることができるモータの回生トルクおよび回生トルクの回生継続時間を設定する。それと共に、降坂路の終点よりも上記の回生継続時間相当の走行距離だけ手前側に回生制御の開始地点を設定し、車両が降坂路を走行して上記の開始地点に到達したときに、設定された回生トルクに基づいてモータの回生制御を開始する。
特開2000−217206号公報 特開2017−94789号公報 特許第6094675号公報 特開2014−103771号公報
上記のように特許文献1に記載された充電制御装置では、例えば、車両が降坂路を走行する際にはモータによる電力の回生が予測できるので、運転者が回生予測スイッチをONにすることにより、バッテリの目標蓄電量を低下させてバッテリの過充電を防止する。しかしながら、運転者が今後走行する道路の特徴や状況を十分に把握できていないと、モータの回生量が予測したよりも多くなり、降坂走行の途中でバッテリの蓄電量が目標蓄電量に達してしまう場合がある。そのような場合には、降坂走行の途中でモータの回生が中止されるため、モータの回生トルクによる車両の制動力が減少してしまう。走行の途中で制動力が変化することにより、運転者に違和感を与えてしまうおそれがある。
また、エンジンおよびモータを駆動力源とするハイブリッド車両を制御対象にして上記のようなバッテリの過充電や過熱を防止する制御を実行した場合、降坂走行の途中でバッテリの蓄電量が目標蓄電量に達すると、モータの回生状態が切り替わることに伴い、エンジンの回転数が急増し、いわゆるエンジンの吹け上がりが生じてしまう可能性がある。そのため、運転者に違和感を与えてしまうおそれがある。
この発明は上記の技術的課題に着目して考え出されたものであり、降坂路を走行する際に、バッテリの過充電を防止しつつ、適切に、かつ、効率よく走行することが可能な電動車両の制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、発電機能を有する少なくとも一基のモータを含む駆動力源と、前記モータで発生させた電気によって充電されるバッテリと、将来の走行ルートおよび前記バッテリの充電状態を予測するための情報を取得する検出部と、前記駆動力源の運転状態および前記バッテリの充電状態を制御するコントローラとを備えた電動車両の制御装置において、前記コントローラは、前記検出部から取得した情報に基づいて、前記走行ルートおよび前記充電状態の推移を予測し、予測した前記走行ルート上に、前記モータを回生することが可能な降坂路がある場合は、前記降坂路を走行する際に前記モータを回生して前記バッテリを充電した場合の回生充電量を予測し、予測した前記回生充電量が、前記バッテリに許容される上限の充電状態を超えないように、前記バッテリの充電量を制限することを特徴とするものである。
この発明の電動車両の制御装置によれば、予測した走行ルート上の降坂路を走行する際にモータを回生することによるバッテリの回生充電量が予測され、その予測した回生充電量でバッテリを充電した場合にバッテリに許容される上限の充電状態(例えば、満充電状態)を超えないように、バッテリの充電量が制限される。具体的には、降坂路の終了地点もしくは終了地点付近で、例えば、バッテリが満充電状態もしくはほぼ満充電状態になるように、バッテリの充電量が制限される。一例として、電動車両が降坂路を走行する前に外部電源によってバッテリを充電する場合は、その外部電源によるバッテリの充電量が制限される。あるいは、降坂路を走行する際にモータ3を回生することによりバッテリの充電量が制限される。そのため、降坂走行中にモータの回生が中止されてしまうことを回避でき、モータの回生トルクの急変に伴う制動力の変化を抑制することができる。また、モータと共にエンジンを駆動力源とするハイブリッド車両を制御対象にした場合には、モータの回生トルクの急変に起因するエンジン回転数の吹け上がりを抑制することができる。そのため、降坂走行時の減速度を適切にコントロールし、車両のNV性能(騒音および振動の低減性能)を向上させることができ、ひいては、車両のドライバビリティを向上させることができる。さらに、車両の位置エネルギを適切に回収し、エネルギ効率を向上させることができる。したがって、この発明の電動車両の制御装置によれば、バッテリの過充電を防止しつつ、適切に、かつ、効率よく、電動車両を降坂走行させることができる。
この発明で制御の対象とする電動車両の構成および制御系統の一例を示す図である。 この発明の電動車両の制御装置によって実行される制御(SOCコントロール)の一例を説明するためのフローチャートである。 図2のフローチャートで示す「SOCコントロール」を実行した場合の電動車両の挙動を説明するためのタイムチャートである。 この発明の電動車両の制御装置によって実行される制御(SOCコントロール)の他の例を説明するためのフローチャートである。 図4のフローチャートで示す「SOCコントロール」を実行した場合の電動車両の挙動を説明するためのタイムチャートである。
この発明の実施形態を、図を参照して説明する。なお、以下に示す実施形態は、この発明を具体化した場合の一例に過ぎず、この発明を限定するものではない。
この発明の実施形態で制御対象にする車両は、少なくとも一基のモータを駆動力源とする電動車両である。例えば、駆動力源として一基または複数のモータを搭載した電気自動車を制御対象にすることができる。あるいは、駆動力源としてエンジンおよびモータを搭載したいわゆるハイブリッド車両であってもよい。また、遊星歯車機構を用いた動力分割機構を介してエンジンおよびモータを連結する方式のハイブリッド車両であってもよい。上記のような電気自動車あるいはハイブリッド車両のいずれであっても、駆動力源となる少なくとも一基のモータは、外部からのトルクを受けて駆動されることにより、電気を発生する発電機能を有している。
図1に、この発明の実施形態で制御対象にする電動車両の駆動システム(駆動系統および制御系統)の一例を示してある。図1に示す電動車両(以下、車両)Veは、駆動力源1として、エンジン(ENG)2、および、モータ(MG)3を備えている。すなわち、図1に示す例では、車両Veは、エンジン2およびモータ3を駆動力源とするハイブリッド車両である。さらに、車両Veは、他の主要な構成要素として、バッテリ(BAT)4、検出部5、および、コントローラ(ECU)6を備えている。なお、上述したように、この発明の実施形態における駆動力源1は、モータ3に他のモータを加えた複数のモータを備えていてもよい。また、この図1に示す例のように、エンジン2およびモータ3を備えていてもよい。あるいは、エンジン2およびモータ3、ならびに、動力分割機構や変速機などのトランスミッション(図示せず)を備えたハイブリッド駆動ユニットであってもよい。
エンジン2は、例えば、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関であり、出力の調整、ならびに、始動および停止などの作動状態が電気的に制御されるように構成されている。ガソリンエンジンであれば、スロットルバルブの開度、燃料の供給量または噴射量、および、点火時期などが電気的に制御される。ディーゼルエンジンであれば、燃料の噴射量、燃料の噴射時期、あるいは、EGR[Exhaust Gas Recirculation]システムにおけるスロットルバルブの開度などが電気的に制御される。
モータ3は、例えば、永久磁石式の同期モータ、あるいは、誘導モータなどの電気モータである。モータ3は、エンジン2の出力軸2aに動力伝達が可能なように連結されている。したがって、モータ3は、エンジン2が出力するトルクを受けて駆動されることにより電気を発生する(回生する)発電機として機能する。また、モータ3は、電力が供給されることにより駆動されてトルクを出力する(力行する)原動機としての機能を備えている。すなわち、モータ3は、上記のような発電機としての機能と原動機としての機能とを兼ね備えた、いわゆるモータ・ジェネレータである。モータ3は、出力回転数や出力トルクが電気的に制御される。また、上記のような発電機としての機能と原動機としての機能との切り替えなどが電気的に制御される。モータ3で発生させた電気は、後述するバッテリ4に蓄えられる。すなわち、バッテリ4を充電する。
図1に示す例では、モータ3は、出力軸3aおよびデファレンシャルギヤ7を介して、駆動軸8および駆動輪9に、トルクを付加することができるように連結されている。また、モータ3は、駆動輪9からトルクを受けて駆動されることにより発電することも可能である。すなわち、モータ3は、駆動輪9に対して動力伝達が可能なように連結されている。そのため、モータ3を回生して制動トルクを出力することにより、駆動輪9を制動して車両Veの制動力を発生させることが可能である。
また、図1に示す例では、車両Veは、駆動力源1としてエンジン2およびモータ3を搭載するハイブリッド車両である。そして、モータ3は、上記のように駆動輪9に対して動力伝達可能に連結されると共に、エンジン2に対しても動力伝達可能に連結されている。したがって、車両Veは、例えば、走行中にエンジン2の出力を止めた状態、あるいは、降坂路を惰性走行するような状態で、いわゆるエンジンブレーキを効かせて制動することが可能である。さらに、そのようなエンジンブレーキを効かせつつ、モータ3を回生して発電することも可能である。
バッテリ4は、モータ3に電力を供給すると共に、モータ3で発電した電力を蓄える二次電池であり、モータ3に対して電力の授受が可能なように接続されている。したがって、上記のようにモータ3で発生した電気をバッテリ4に蓄えること、すなわち、モータ3の発電電力でバッテリ4を充電することができる。加えて、バッテリ4に蓄えた電気をモータ3に供給し、モータ3を駆動することができる。なお、この発明の実施形態におけるバッテリ4は、充電器(図示せず)を介して、外部電源によって充電することが可能なように構成してもよい。その場合、この発明の実施形態における車両Veは、いわゆるプラグインタイプのハイブリッド車両として構成することができる。
検出部5は、車両Veを制御する際に必要な各種のデータや情報を取得するためのセンサ、機器、装置、および、システム等を総称している。一例として、検出部5は、車輪(駆動輪9を含む全ての車輪)の回転速度をそれぞれ検出する車輪速センサ5a、運転者によるアクセルペダル(図示せず)の操作量および操作速度を検出するアクセルポジションセンサ5b、エンジン2の回転数を検出するエンジン回転数センサ5c、モータ3の回転数を検出するモータ回転数センサ(または、レゾルバ)5d、バッテリ4の電池残量や充電状態(SOC)を検出するSOCセンサ5e、車両Veの加速度を検出する加速度センサ5f、走行路面の勾配を検出する勾配センサ5g、現在地の高度を検出する高度センサ(または、気圧センサ)5hなどの各種センサを有している。さらに、検出部5として、GPS[Global Positioning System]を利用したナビゲーションシステム5iや、外部データ送受信システム5jなどを設けることもできる。外部データ送受信システム5gは、例えば、車両Ve(自車両)と先行車両や周囲の車両との間の車車間通信、車両Veと道路上や道路脇の外部に設置された通信機器やサインポスト等との間の路車間通信、および、外部のデータセンター等のサーバー(図示せず)に蓄積されかつ随時更新されているいわゆるビッグデータなどから必要なデータを取得する。そして、検出部5は、後述するコントローラ6と電気的に接続されており、上記のような各種センサや機器・システム等の検出値または算出値に応じた電気信号を検出データとしてコントローラ6に出力する。
コントローラ6は、例えばマイクロコンピュータを主体にして構成される電子制御装置であり、この図1に示す例では、主に、エンジン2、モータ3、および、バッテリ4などをそれぞれ制御する。コントローラ6には、上記の検出部5で検出または算出された各種データが入力される。コントローラ6は、入力された各種データおよび予め記憶させられているデータや計算式等を使用して演算を行う。そして、コントローラ6は、その演算結果を制御指令信号として出力し、上記のような、エンジン2およびモータ3の運転状態、ならびに、バッテリ4の充電状態等をそれぞれ制御するように構成されている。なお、図1では一つのコントローラ6が設けられた例を示しているが、コントローラ6は、例えば制御する装置や機器毎に、あるいは制御内容毎に、複数設けられていてもよい。
前述したように、車両Veは、例えば降坂路を惰性走行する際に、エンジン2でエンジンブレーキを効かせつつ、モータ3を回生して電気を発生させ、バッテリ4を充電することが可能である。その場合、車両Veは、エンジンブレーキによる制動力と、モータ3の回生トルクによる制動力とを同時に発生させた状態で降坂走行する。したがって、例えば、モータ3の回生状態を制御し、回生トルクによる制動力を調整することにより、適切な制動状態で車両Veを降坂走行させることができる。また、降坂路を惰性走行する際の車両Veの運動エネルギおよび位置エネルギを有効に活用し、効率良く、バッテリ4を充電することができる。
但し、降坂走行の途中で、モータ3の回生によって充電されるバッテリ4の蓄電量が上限に達してしまうと、バッテリ4の過充電を防止するために、モータ3の回生を中止しなければならない。上記のような降坂走行の途中でモータ3の回生が中止されると、回生トルクによる制動力がなくなる分、降坂走行中に車両Veの制動力が変動し、運転者や乗員へ違和感を与えてしまう。また、車両Veが図1で示したようなハイブリッド車両である場合には、モータ3の回生が中止されることに伴い、被駆動状態のエンジン2の回転数が急増し、いわゆるエンジン2の吹け上がりが生じてしまう可能性がある。その結果、車両Veのドライバビリティが低下してしまうおそれがあった。
そこで、この発明の実施形態におけるコントローラ6は、車両Veが降坂路を走行する際に、降坂路の途中でバッテリ4の充電状態が所定値以上にならないように、すなわち、降坂路の途中でバッテリ4の蓄電量が上限を超えてしまうことがないように、バッテリ4の充放電状態やモータ3の運転状態を制御するように構成されている。そのような制御の具体例について、以下に説明する。
図2は、上記のようにバッテリ4の過充電を防止しつつ、適切に、かつ、効率よく、車両Veを降坂走行させるために実行される制御(SOCコントロール)の一例を示すフローチャートである。この図2のフローチャートで示す「SOCコントロール」は、外部電源によってバッテリ4を充電することが可能ないわゆるプラグインタイプのハイブリッド車両、または、外部電源によってバッテリ4を充電することが可能な電気自動車として構成された車両Veを制御対象にして実行される。
図2のフローチャートにおいて、先ず、ステップS11では、充電設備での充電開始前に、将来の車両Veの走行ルートに関する予測が行われる。例えば、家庭用電源によってバッテリ4の充電を開始する前に、走行ルートに関する予測が実施される。あるいは、商業施設や高速道路のサービスエリアなどに設置された一般の充電設備を利用してバッテリ4の充電を開始する前に、走行ルートに関する予測が実施される。走行ルートに関する予測は、例えば、ナビゲーションシステム5iから取得する地図情報や道路情報、外部データ送受信システム5jおよびビッグデータ等から取得する道路情報や交通状況、および、車両Veの過去の走行履歴などを利用し、使用頻度または使用可能性が高い走行ルートが予測される。
ステップS12では、予測した走行ルートにおけるバッテリ4の充電状態(SOC)の推移に関する予測が行われる。すなわち、上記のステップS11で予測した走行ルートを車両Veが走行した場合に、バッテリ4のSOCが変化する際の動向について予測される。具体的には、ナビゲーションシステム5iから取得する地図情報や道路情報、外部データ送受信システム5jおよびビッグデータ等から取得する道路情報や交通状況、および、車両Veの過去の走行履歴(車速の推移、走行道路における高度、走行道路の混雑状況、バッテリ4の充電履歴等)などを利用し、予測した走行ルートにおけるバッテリ4のSOCの推移が予測される。例えば、バッテリ4の充電および放電によるSOCの収支が推定され、それに伴うSOCの推移が予測される。
ステップS13では、車両Veが坂道を下り切る地点でバッテリ4のSOCが所定値aになるようなバッテリ4の充電量が算出される。具体的には、上記のステップS11およびステップS12で予測した走行ルートおよびバッテリ4のSOCの推移に基づいて、予測した走行ルート上の降坂路を車両Veが走行する際のバッテリ4のSOCの推移が推定される。そして、そのバッテリ4のSOCが、降坂路の終了地点(降坂路から平坦路または登坂路に変化する地点)で所定値aとなるようなバッテリ4の充電量が算出される。この場合の所定値aは、例えば、走行実験や走行シミュレーション等の結果を基に、バッテリ4の蓄電量が、バッテリ4に許容される上限を超えてしまうことがないような値に予め設定される。
そして、ステップS14では、上記のステップS13で算出したバッテリ4の充電量に基づいて、充電設備でバッテリ4を充電する際の最大充電量が制限される。具体的には、充電設備でバッテリ4を充電する場合に、予測した走行ルート上の降坂路において予測されるバッテリ4の充電量、すなわち、予測した走行ルート上の降坂路を走行する際にモータ3を回生してバッテリ4を充電した場合の回生充電量が加味され、最大充電量が規定される。すなわち、バッテリ4の充電量が制限される。したがって、実際に充電設備でバッテリ4を充電する際には、その充電後に走行を開始する時点から将来的に降坂路の終了地点を走行する時点までのバッテリ4の充電量の収支が考慮され、降坂路の終了地点でバッテリ4の蓄電量が、バッテリ4に許容される上限を超えてしまうことがないように、充電設備においてバッテリ4が充電される。例えば、充電設備でバッテリ4を充電する際の最大充電量が、降坂路において予測されるバッテリ4の回生充電量を予め差し引いた値に設定される。そのため、将来、車両Veが降坂路を走行する際には、バッテリ4の過充電を生じさせることなく、モータ3の回生トルクにより、適切にバッテリ4を充電することができる。そしてその後、このルーチンを一旦終了する。
上記のようにして図2のフローチャートで示す「SOCコントロール」を実行した場合の車両Veの挙動を、図3のタイムチャートに示してある。この図3のタイムチャートは、図2のフローチャートで示す「SOCコントロール」を実行した結果に基づいてバッテリ4を充電し、その充電終了後に、車両Veが降坂路を走行するケースを示している。すなわち、バッテリ4は、今回の車両Veの走行前に、図2のフローチャートにおけるステップS14で設定したバッテリ4の最大充電量に基づいて充電が完了されており、図3のタイムチャートの時刻t0で示すように、バッテリ4のSOC満充電状態(一点鎖線)に対して所定量少ない充電状態になっている。SOC満充電は、バッテリ4に許容される上限の充電状態であり、バッテリ4は、過充電による劣化を防止するために、このSOC満充電を超えない範囲で充電される。したがって、ステップS14で設定した最大充電量でバッテリ4の充電を完了した状態では、外部電源によるバッテリ4の充電量が制限されており、バッテリ4は、SOC満充電に対して未だ所定の充電可能容量が残っている。
この図3のタイムチャートの時刻t1から時刻t2の期間で示すように、車両Veが降坂路を走行する際には、時刻t1で、バッテリ4の充電可能容量に余裕がある状態で降坂走行を開始する。その後の降坂走行中に、降坂路の高低差に起因する位置エネルギを利用してモータ3を回生することにより、モータ3で発生した電気によってバッテリ4が充電される。すなわち、予測した降坂路を車両Veが走行する際にモータ3を回生した場合の回生充電量でバッテリ4が充電される。そして、時刻t2で降坂走行を終了する時点では、位置エネルギを利用したモータ3の発電およびバッテリ4の充電が終了すると共に、例えば、バッテリ4の充電状態がSOC満充電もしくはほぼSOC満充電状態になる。
上記のように時刻t1から時刻t2の期間で車両Veが降坂走行する間、エンジン2は、時刻t1で降坂走行を開始した後に、いわゆるエンジンブレーキが掛かる状態になることにより、エンジン回転数が緩やかに上昇する。その後、時刻t2で降坂走行が終了するまで、エンジン2は、ほぼ一定の安定したエンジン回転数で推移する。この間、モータ3は、上記のように位置エネルギを利用した回生が行われ、回生トルクを出力する。そのため、車両Veは、時刻t1から時刻t2の期間で降坂走行する間、エンジンブレーキによる制動力とモータ3の回生トルクによる制動力との両方が適度に作用し、適切にかつ安定して降坂走行する。また、降坂走行する区間で、バッテリ4の過充電を回避しつつ、降坂路の高低差に起因する位置エネルギを有効に利用し、バッテリ4を充電する。
なお、比較例として図3のタイムチャートに破線で示すように、この発明の実施形態における「SOCコントロール」を実行しない従来の制御では、時刻t1で降坂走行を開始した直後にバッテリがSOC満充電になってしまうことにより、あるいは、時刻t1で降坂走行を開始した時点で既にバッテリがSOC満充電になってしまっていることにより、降坂走行時にエンジン回転数が急増してしまう。それに対して、この発明の実施形態における「SOCコントロール」を実行した場合は、上記のように、時刻t1から時刻t2の期間で車両Veが降坂走行する間、エンジン2は、ほぼ一定のエンジン回転数で緩やかに推移する。
したがって、上記図2のフローチャートで示す「SOCコントロール」を実行することにより、事前に予測した走行ルートにおける降坂路に対して、その降坂路を車両Veが走行する際にモータ3を回生することによるバッテリ4の充電量、すなわち、予測した降坂路を車両Veが走行する際にモータ3を回生してバッテリ4を充電した場合の回生充電量を加味して、外部の充電設備からバッテリ4が充電される。具体的には、予測した降坂路の開始地点から終了地点までの区間でモータ3を回生することによるバッテリ4の充電量が考慮され、バッテリ4に充電可能な空き容量が設けられる。言い換えると、外部電源による充電の際に、バッテリ4の充電量が制限されている。そのため、外部電源によるバッテリ4の充電後に、実際に車両Veが降坂路を走行する場合には、バッテリ4に充電可能容量が残っている状態で降坂走行が開始される。それと共に、モータ3の回生によるバッテリ4の充電が開始される。そして、降坂路の終了地点もしくは終了地点付近で、例えば、バッテリ4がSOC満充電状態もしくはほぼSOC満充電状態になる。降坂走行が終了することに伴ってモータ3の回生によるバッテリ4の充電も終了するため、バッテリ4が過剰に充電されることはない。また、上記のように車両Veが降坂走行する際には、降坂路の途中でバッテリ4がSOC満充電状態になることがない。そのため、降坂走行中にモータ3の回生が中止されることがなく、モータ3の回生トルクの急変に伴う制動力の変化も発生しない。したがって、この発明の実施形態における「SOCコントロール」を実行することにより、バッテリ4の過充電を防止しつつ、適切に、かつ、効率よく、車両Veを降坂走行させることができる。また、上述したような家庭用電源や外部電源の電力消費量を抑制することができ、その結果、省エネルギおよび二酸化炭素排出量の削減に貢献することができる。
図4は、この発明の実施形態における「SOCコントロール」の他の例を示すフローチャートである。この図4のフローチャートで示す「SOCコントロール」は、いわゆるプラグインタイプのハイブリッド車両や電気自動車に限らず、モータ3を駆動力源1とする電動車両として構成された車両Veを制御対象にして実行される。
図4のフローチャートにおいて、先ず、ステップS21では、将来の車両Veの走行ルートに関する予測が行われる。例えば、車両Veの走行中に、今後の走行ルートに関する予測が実施される。あるいは、車両Veの走行を開始する際に、今後の走行ルートに関する予測が実施される。走行ルートに関する予測は、例えば、ナビゲーションシステム5iから取得する地図情報や道路情報、外部データ送受信システム5jおよびビッグデータ等から取得する道路情報や交通状況、および、車両Veの過去の走行履歴などを利用し、使用頻度または使用可能性が高い走行ルートが予測される。
ステップS22では、予測した走行ルートにおけるバッテリ4の充電状態(SOC)の推移に関する予測が行われる。すなわち、上記のステップS21で予測した走行ルートを車両Veが走行した場合に、バッテリ4のSOCが変化する際の動向について予測される。具体的には、ナビゲーションシステム5iから取得する地図情報や道路情報、外部データ送受信システム5jおよびビッグデータ等から取得する道路情報や交通状況、および、車両Veの過去の走行履歴(車速の推移、走行道路における高度、走行道路の混雑状況、バッテリ4の充電履歴等)などを利用し、予測した走行ルートにおけるバッテリ4のSOCの推移が予測される。例えば、バッテリ4の充電および放電によるSOCの収支が推定され、それに伴うSOCの推移が予測される。
ステップS23では、バッテリ4のSOCが所定値b以上となる走行エリアがあるか否かが判断される。すなわち、上記のステップS21およびステップS22で予測した走行ルートおよびバッテリ4のSOCの推移に基づいて、予測した将来の走行ルート上に、バッテリ4のSOCが所定値bを超えて推移する走行エリアがあるか否かについて判断される。具体的には、予測した将来の走行ルート上に、バッテリ4のSOCが所定値bを超えて推移する降坂路があるか否かについて判断される。なお、この場合の所定値bは、例えば、走行実験や走行シミュレーション等の結果を基に予め設定される。
バッテリ4のSOCが所定値b以上となる走行エリア(具体的には、降坂路)がないことにより、このステップS23で否定的に判断された場合は、以降の制御を実行することなく、このルーチンを一旦終了する。それに対して、バッテリ4のSOCが所定値b以上となる走行エリア(具体的には、降坂路)があることにより、ステップS23で肯定的に判断された場合には、ステップS24へ進む。
ステップS24では、車両Veが、バッテリ4のSOCが所定値b以上となる走行エリア内の走行を終了する時点でバッテリ4のSOCが所定値cになるように、要求回生量目標が算出される。例えば、車両Veが、バッテリ4のSOCが所定値b以上となる坂道を下り切る地点でバッテリ4のSOCが所定値cとなるように、要求回生量目標が算出される。具体的には、上記のステップS11およびステップS12の予測結果を基に、予測した走行ルート上の降坂路を車両Veが走行する際のバッテリ4のSOCの推移、すなわち、予測した降坂路を車両Veが走行する際にモータ3を回生してバッテリ4を充電した場合の回生充電量の推移が推定される。それと共に、そのバッテリ4のSOCが、降坂路の終了地点(降坂路から平坦路または登坂路に変化する地点)で所定値cとなるような要求回生量目標が算出される。要求回生量目標は、例えば、モータ3を回生してバッテリ4を充電する場合のモータ3に対する要求回生トルクの目標値である。また、この場合の所定値cは、例えば、走行実験や走行シミュレーション等の結果を基に、バッテリ4の蓄電量が、バッテリ4に許容される上限を超えてしまうことがないような値に予め設定される。
ステップS25では、上記のステップS24で算出した要求回生量目標、車速、および、路面勾配に基づいて、目標エンジン回転数が算出される。目標エンジン回転数は、上記のステップS21で予測した走行ルートを車両Veが走行する際の、エンジン2に対するエンジン回転数の目標値である。例えば、後述する図5のタイムチャートに示すように、車両Veが登坂走行する状況では、登坂走行に必要な駆動力に応じてエンジン2の出力が増大するように、目標エンジン回転数が増大される。また、後述するように、車両Veが降坂走行する状況では、その降坂走行の途中で、いわゆるエンジンの吹け上がりといったエンジン回転数が急上昇してしまう現象が生じないように、目標エンジン回転数が算出される。その場合、降坂走行中のモータ3に対する要求回生量目標やバッテリ4のSOCの推移等も考慮して、目標エンジン回転数が設定される。
そして、ステップS26では、バッテリ4の実SOCと予測SOCとの乖離が所定値d以上であるか否かが判断される。実SOCは、現時点における実際のバッテリ4のSOCである。予測SOCは、上記のステップS22で予測されたバッテリ4のSOCであり、この場合、上記の所定値b以上となるSOCも含まれる。したがって、バッテリ4の実SOCと予測SOCとの乖離が所定値d未満である場合は、例えば、バッテリ4の実SOCが所定値b以上となり、SOC満充電の状態になってしまう可能性がある。そのため、バッテリ4の実SOCと予測SOCとの乖離が所定値d未満であることにより、このステップS26で否定的に判断された場合は、上述のステップS24へ戻り、従前の制御が繰り返される。
一方、バッテリ4の実SOCと予測SOCとの乖離が所定値d以上であることにより、ステップS26で肯定的に判断された場合には、このルーチンを一旦終了する。この場合は、バッテリ4の実SOCと予測SOCとの乖離が充分にあり、車両Veの走行中に、バッテリ4がSOC満充電の状態になってしまうことはないと判断できる。したがって、車両Veの走行中に、車両Veの制動力が急変してしまったり、エンジン回転数が吹け上がってしまったりすることはないと判断できる。そのため、ステップS26で肯定的に判断されることにより、このルーチンを一旦終了する。
上記のようにして図4のフローチャートで示す制御を実行した場合の車両Veの挙動を、図5のタイムチャートに示してある。この図5のタイムチャートは、起伏のある走行ルートを車両Veが走行するケースを示している。
この図5のタイムチャートの時刻t11から時刻t12の期間で示すように、車両Veが登坂路を走行する際には、登坂走行に必要な駆動力に応じてエンジン2の出力が増大するように、エンジン回転数が上昇する。図5のタイムチャートでは、車両Veにおけるエネルギ消費量の代表例として、エンジン回転数の推移を示してある。また、車両Veが登坂路を走行する際には、登坂走行に必要な駆動力を発生させるために、エンジン2の出力に加え、モータ3の出力トルクが付加される。すなわち、モータ3が力行制御され、駆動トルクを出力する。そのため、車両Veが登坂路を走行する時刻t11から時刻t12の期間で、バッテリ4からモータ3に電力が供給されることにより、バッテリ4のSOCが低下する。
時刻t12で登坂走行が終了し、時刻t12から時刻t14の期間で示すように、車両Veが降坂路を走行する際には、上述の図4のフローチャートで示す「SOCコントロール」を実行することにより、この図5のタイムチャートに一点鎖線で示すバッテリ4の予測SOCに対して、バッテリ4の実SOCが徐々に上昇し、予測SOCに近付いていく。そして、時刻t14で降坂走行を終了する時点で、バッテリ4の実SOCが予測SOCに一致する。すなわち、バッテリ4の充電状態がSOC満充電もしくはほぼSOC満充電状態になる。
上記のように時刻t12から時刻t14の期間で車両Veが降坂走行する間、エンジン2は、時刻t12で登坂走行が終了したことにより、一旦、エンジン回転数が減少する。その後、降坂走行を開始した後に、エンジン2は、いわゆるエンジンブレーキが掛かる状態になり、エンジン回転数が緩やかに上昇する。そして、時刻t14で降坂走行が終了するまで、エンジン2は、ほぼ一定の上昇率でエンジン回転数が緩やかに上昇する。この間、モータ3は、上記のように位置エネルギを利用した回生が行われ、回生トルクを出力する。そのため、車両Veは、時刻t12から時刻t14の期間で降坂走行する間、エンジンブレーキによる制動力とモータ3の回生トルクによる制動力との両方が適度に作用し、適切にかつ安定して降坂走行する。また、降坂走行する区間で、バッテリ4の過充電を回避しつつ、降坂路の高低差に起因する位置エネルギを有効に利用し、バッテリ4を充電する。
なお、比較例として図5のタイムチャートに破線で示すように、この発明の実施形態における「SOCコントロール」を実行しない従来の制御では、時刻t12で降坂走行を開始した後に、例えば予測SOCで示すとおりに、時刻t13でバッテリがSOC満充電になってしまうことにより、降坂走行時にエンジン回転数が急増してしまう。それに対して、この発明の実施形態における「SOCコントロール」を実行した場合は、上記のように、時刻t12から時刻t14の期間で車両Veが降坂走行する間、エンジン2は、一定の上昇率でエンジン回転数が緩やかに上昇する。
したがって、上記の図4のフローチャートで示す「SOCコントロール」を実行することにより、予測した降坂路の開始地点から終了地点までの区間でモータ3を回生することによるバッテリ4の充電量(すなわち回生充電量)、および、エンジン回転数が考慮され、降坂走行中にモータ3を回生することによるバッテリ4の充電が行われる。具体的には、降坂路の終了地点もしくは終了地点付近で、例えば、バッテリ4がSOC満充電状態もしくはほぼSOC満充電状態になるように、エンジン2のエンジン回転数、モータ3の回生状態、および、バッテリ4の充電状態が制御され、バッテリ4の充電量が制限される。そのため、降坂走行中にモータ3の回生が中止されることがなく、モータ3の回生トルクの急変に伴う制動力の変化も発生しない。また、エンジン回転数の吹け上がりも抑制される。したがって、この発明の実施形態における「SOCコントロール」を実行することにより、バッテリ4の過充電を防止しつつ、適切に、かつ、効率よく、車両Veを降坂走行させることができる。
1…駆動力源、 2…エンジン(ENG)、 2a…(エンジンの)出力軸、 3…モータ(MG)、 3a…(モータの)出力軸、 4…バッテリ(BAT)、 5…検出部、 5a…車輪速センサ、 5b…アクセルポジションセンサ、 5c…エンジン回転数センサ、 5d…モータ回転数センサ(レゾルバ)、 5e…SOCセンサ、 5f…加速度センサ、 5g…勾配センサ、 5h…高度センサ、 5i…ナビゲーションシステム、 5j…外部データ送受信システム、 6…コントローラ(ECU)、 7…デファレンシャルギヤ、 8…駆動軸、 9…駆動輪、 Ve…車両(電動車両)。

Claims (1)

  1. 発電機能を有する少なくとも一基のモータを含む駆動力源と、前記モータで発生させた電気によって充電されるバッテリと、将来の走行ルートおよび前記バッテリの充電状態を予測するための情報を取得する検出部と、前記駆動力源の運転状態および前記バッテリの充電状態を制御するコントローラとを備えた電動車両の制御装置において、
    前記コントローラは、
    前記検出部から取得した情報に基づいて、前記走行ルートおよび前記充電状態の推移を予測し、
    予測した前記走行ルート上に、前記モータを回生することが可能な降坂路がある場合は、前記降坂路を走行する際に前記モータを回生して前記バッテリを充電した場合の回生充電量を予測し、
    予測した前記回生充電量が、前記バッテリに許容される上限の充電状態を超えないように、前記バッテリの充電量を制限する
    ことを特徴とする電動車両の制御装置。
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