以下、図面を参照しながら、磁気共鳴イメージング装置及び導通確認方法の実施形態について詳細に説明する。
(実施形態)
図1は、本実施形態に係るMRI装置の構成例を示す図である。
例えば、図1に示すように、本実施形態に係るMRI装置100は、静磁場磁石1、傾斜磁場コイル2、傾斜磁場電源3、全身(Whole Body:WB)コイル4、寝台5、送信回路6、局所コイル7、分配基板8、受信回路9、高周波シールド10、架台11、インタフェース12、ディスプレイ13、記憶回路14、寝台制御基板15、及び処理回路16〜18を備える。
静磁場磁石1は、被検体Sが配置される撮像空間に静磁場を発生させる。具体的には、静磁場磁石1は、中空の略円筒状(円筒の中心軸に直交する断面の形状が楕円状となるものを含む)に形成されており、円筒内に配置された撮像空間に静磁場を発生させる。例えば、静磁場磁石1は、略円筒状に形成された冷却容器と、当該冷却容器内に充填された冷却材(例えば、液体ヘリウム等)に浸漬された超伝導磁石等の磁石とを有する。ここで、例えば、静磁場磁石1は、永久磁石を用いて静磁場を発生させるものであってもよい。
傾斜磁場コイル2は、静磁場磁石1の内側に配置されており、被検体Sが配置される撮像空間に複数の軸方向に沿って傾斜磁場を発生させる。具体的には、傾斜磁場コイル2は、中空の略円筒状(円筒の中心軸に直交する断面の形状が楕円状となるものを含む)に形成されており、円筒内に配置された撮像空間に、互いに直交するX軸、Y軸、及びZ軸の各軸方向に沿った傾斜磁場を発生させる。ここで、X軸、Y軸、及びZ軸は、MRI装置100に固有の装置座標系を構成する。例えば、Z軸は、傾斜磁場コイル2の円筒の軸に一致し、静磁場磁石1によって発生する静磁場の磁束に沿って設定される。また、X軸は、Z軸に直交する水平方向に沿って設定され、Y軸は、Z軸に直交する鉛直方向に沿って設定される。
傾斜磁場電源3は、傾斜磁場コイル2に電流を供給することで、傾斜磁場コイル2の内側の空間に、X軸、Y軸、及びZ軸の各軸方向に沿った傾斜磁場を発生させる。このように、傾斜磁場電源3がX軸、Y軸、及びZ軸の各軸方向に沿った傾斜磁場を発生させることで、リードアウト方向、位相エンコード方向、及びスライス方向それぞれに沿った傾斜磁場を発生させることができる。
ここで、リードアウト方向、位相エンコード方向、及びスライス方向それぞれに沿った各軸は、撮像の対象となるスライス領域又はボリューム領域を規定するための論理座標系を構成する。なお、以下では、リードアウト方向に沿った傾斜磁場をリードアウト傾斜磁場と呼び、位相エンコード方向に沿った傾斜磁場を位相エンコード傾斜磁場と呼び、スライス方向に沿った傾斜磁場をスライス傾斜磁場と呼ぶ。
具体的には、リードアウト傾斜磁場、位相エンコード傾斜磁場、及びスライス傾斜磁場の各傾斜磁場は、静磁場磁石1によって発生する静磁場に重畳され、被検体Sから発生する磁気共鳴(Magnetic Resonance:MR)信号に空間的な位置情報を付与する。リードアウト傾斜磁場は、リードアウト方向の位置に応じてMR信号の周波数を変化させることで、MR信号にリードアウト方向に沿った位置情報を付与する。位相エンコード傾斜磁場は、位相エンコード方向に沿ってMR信号の位相を変化させることで、MR信号に位相エンコード方向の位置情報を付与する。スライス傾斜磁場は、MR信号にスライス方向に沿った位置情報を付与する。例えば、スライス傾斜磁場は、撮像領域がスライス領域の場合には、スライス領域の方向、厚さ、枚数を決めるために用いられ、撮像領域がボリューム領域である場合には、スライス方向の位置に応じてMR信号の位相を変化させるために用いられる。
WBコイル4は、傾斜磁場コイル2の内側に配置されており、被検体Sが配置される撮像空間に高周波磁場を印加する送信コイルの機能と、当該高周波磁場の影響によって被検体Sから発生するMR信号を受信する受信コイルの機能とを有する高周波コイルである。具体的には、WBコイル4は、中空の略円筒状(円筒の中心軸に直交する断面の形状が楕円状となるものを含む)に形成されており、送信回路6から供給される高周波パルス信号に基づいて、円筒内に配置された撮像空間に高周波磁場を印加する。また、WBコイル4は、高周波磁場の影響によって被検体Sから発生するMR信号を受信し、受信したMR信号を受信回路9へ出力する。
寝台5は、被検体Sが載置される天板51を備え、被検体Sの撮像が行われる際に、被検体Sが載置された天板51を撮像空間に移動する。例えば、寝台5は、長手方向が静磁場磁石1の中心軸と平行になるように設置されている。
送信回路6は、静磁場中に置かれた対象原子核に固有のラーモア周波数に対応する高周波パルス信号をWBコイル4に出力する。具体的には、送信回路6は、パルス発生器、高周波発生器、変調器、及び高周波アンプを有する。パルス発生器は、高周波パルス信号の波形を生成する。高周波発生器は、共鳴周波数の高周波信号を発生する。変調器は、高周波発生器によって発生した高周波信号の振幅をパルス発生器によって発生した波形で変調することで、高周波パルス信号を生成する。高周波アンプは、変調器によって発生した高周波パルス信号を増幅してWBコイル4に出力する。
局所コイル7は、被検体Sから発生したMR信号を受信する受信コイルの機能を有する高周波コイルである。具体的には、局所コイル7は、WBコイル4の内側に配置された被検体Sに装着され、WBコイル4によって印加される高周波磁場の影響によって被検体Sから発生したMR信号を受信し、受信したMR信号を受信回路9へ出力する。なお、局所コイル7は、被検体Sに高周波磁場を印加する送信コイルの機能をさらに有していてもよい。その場合には、局所コイル7は、送信回路6に接続され、送信回路6から供給される高周波パルス信号に基づいて、被検体Sに高周波磁場を印加する。
分配基板8は、WBコイル4及び局所コイル7から出力されるMR信号をコイルごとに受信回路9に出力する。
受信回路9は、WBコイル4及び局所コイル7によって受信されたMR信号に基づいてMR信号データを生成し、生成したMR信号データを処理回路16に出力する。具体的には、受信回路9は、プリアンプ、検波器、及びA/D(Analog/Digital)変換器を有する。プリアンプは、分配基板8から出力されるMR信号を増幅する。検波器は、プリアンプによって増幅されたMR信号から共鳴周波数の成分を差し引いたアナログ信号を検波する。A/D変換器は、検波器によって検波されたアナログ信号をデジタル信号に変換することでMR信号データを生成し、生成したMR信号データを処理回路16に出力する。
高周波シールド10は、傾斜磁場コイル2とWBコイル4との間に配置されており、WBコイル4によって発生する高周波磁場から傾斜磁場コイル2を遮蔽する。具体的には、高周波シールド10は、中空の略円筒状(円筒の中心軸に直交する断面の形状が楕円状となるものを含む)に形成されており、傾斜磁場コイル2の内周側の空間に、WBコイル4の外周面を覆うように配置されている。
架台11は、静磁場磁石1、傾斜磁場コイル2、WBコイル4及び高周波シールド10を収容している。具体的には、架台11は、円筒状に形成された中空のボアBを有しており、ボアBを囲むように静磁場磁石1、傾斜磁場コイル2、WBコイル4及び高周波シールド10を配置した状態で、それぞれを収容している。ここで、架台11が有するボアBの内側の空間が、被検体Sの撮像が行われる際に被検体Sが配置される撮像空間となる。
なお、ここでは、MRI装置100が、静磁場磁石1、傾斜磁場コイル2及びWBコイル4がそれぞれ略円筒状に形成された、いわゆるトンネル型の構成を有する場合の例を説明するが、実施形態はこれに限られない。例えば、MRI装置100は、被検体Sが配置される撮像空間を挟んで対向するように一対の静磁場磁石、一対の傾斜磁場コイル及び一対の高周波コイルを配置した、いわゆるオープン型の構成を有していてもよい。
インタフェース12は、操作者から各種指示及び各種情報の入力操作を受け付ける。具体的には、インタフェース12は、処理回路18に接続されており、操作者から受け取った入力操作を電気信号へ変換して処理回路18に出力する。例えば、インタフェース12は、撮像条件や関心領域(Region Of Interest:ROI)の設定等を行うためのトラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力回路、及び音声入力回路等によって実現される。なお、本明細書において、インタフェース12は、マウス、キーボード等の物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を制御回路へ出力する電気信号の処理回路もインタフェース12の例に含まれる。
ディスプレイ13は、各種情報及び各種画像を表示する。具体的には、ディスプレイ13は、処理回路18に接続されており、処理回路18から送られる各種情報及び各種画像のデータを表示用の電気信号に変換して出力する。例えば、ディスプレイ13は、液晶モニタやCRT(Cathode Ray Tube)モニタ、タッチパネル等によって実現される。
記憶回路14は、各種データを記憶する。具体的には、記憶回路14は、MR信号データや画像データを記憶する。例えば、記憶回路14は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子やハードディスク、光ディスク等によって実現される。
寝台制御基板15は、寝台5に設けられており、制御用の電気信号を寝台5へ出力することで、寝台5の動作を制御する。例えば、寝台制御基板15は、インタフェース12を介して、天板51を長手方向、上下方向又は左右方向へ移動させる指示を操作者から受け付け、受け付けた指示に従って天板51を移動するように、寝台5が有する天板51の移動機構を動作させる。
処理回路16は、データ収集機能161を有する。データ収集機能161は、傾斜磁場電源3、送信回路6及び受信回路9を駆動することで、被検体SのMR信号データを収集する。
具体的には、データ収集機能161は、処理回路18から出力されるシーケンス実行データに基づいて各種のパルスシーケンスを実行することで、MR信号データを収集する。ここで、シーケンス実行データは、MR信号データを収集するための手順を示すパルスシーケンスを定義した情報である。具体的には、シーケンス実行データは、傾斜磁場電源3が傾斜磁場コイル2に電流を供給するタイミング及び供給する電流の強さ、送信回路6がWBコイル4に供給する高周波パルス信号の強さや供給タイミング、受信回路9がMR信号を検出する検出タイミング等を定義した情報である。
そして、データ収集機能161は、各種パルスシーケンスを実行した結果として、受信回路9からMR信号データを受信し、受信したMR信号データを記憶回路14に記憶させる。なお、データ収集機能161によって受信されたMR信号データの集合は、前述したリードアウト傾斜磁場、位相エンコード傾斜磁場、及びスライス傾斜磁場によって付与された位置情報に応じて2次元又は3次元に配列されることで、k空間を構成するデータとして記憶回路14に記憶される。
処理回路17は、画像生成機能171を有する。画像生成機能171は、記憶回路14に記憶されたMR信号データに基づいて画像を生成する。具体的には、画像生成機能171は、データ収集機能161によって記憶回路14に記憶されたMR信号データを読み出し、読み出したMR信号データに後処理、即ち、フーリエ変換等の再構成処理を施すことで画像を生成する。また、画像生成機能171は、生成した画像の画像データを記憶回路14に記憶させる。
処理回路18は、主制御機能181を有する。主制御機能181は、MRI装置100が有する各構成要素を制御することで、MRI装置100の全体制御を行う。例えば、主制御機能181は、インタフェース12を介して操作者から撮像条件の入力を受け付ける。そして、主制御機能181は、受け付けた撮像条件に基づいてシーケンス実行データを生成し、当該シーケンス実行データを処理回路16に送信することで、各種のパルスシーケンスを実行する。また、例えば、主制御機能181は、操作者からの要求に応じて、記憶回路14から画像データを読み出してディスプレイ13に出力する。
ここで、上述した処理回路16〜18は、例えば、プロセッサによって実現される。この場合に、各処理回路が有する処理機能は、例えば、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶回路14に記憶される。各処理回路は、記憶回路14から各プログラムを読み出して実行することで、各プログラムに対応する機能を実現する。ここで、各処理回路は、複数のプロセッサによって構成され、各プロセッサがプログラムを実行することによって各処理機能を実現するものとしてもよい。また、各処理回路が有する処理機能は、単一又は複数の処理回路に適宜に分散又は統合されて実現されてもよい。また、ここでは、単一の記憶回路14が各処理機能に対応するプログラムを記憶するものとして説明したが、複数の記憶回路を分散して配置して、処理回路が個別の記憶回路から対応するプログラムを読み出す構成としても構わない。
以上、本実施形態に係るMRI装置100の全体的な構成について説明した。このような構成のもと、本実施形態では、局所コイル7は、複数のコイルエレメントを有しており、被検体Sから発生したMR信号を各コイルエレメントによって受信する。なお、局所コイル7は、受信コイルの一例である。
また、本実施形態では、寝台5は、局所コイル7が接続されるポート52を有しており、当該ポート52は、局所コイル7に含まれる複数のコイルエレメントによって受信されたMR信号を入力する複数の端子を有している。
図2は、本実施形態に係る寝台5の構成例を示す図である。
例えば、図2に示すように、寝台5は、天板51と、第1〜第9のポート521〜529と、寝台基部53と、リトラクタ54とを有している。
第1〜第9のポート521〜529は、天板51に設けられており、それぞれに局所コイル7が接続される。例えば、第1のポート521、第2のポート522、第8のポート528、及び第9のポート529は、天板51の長手方向における架台11に近い側(図2における左側)の端部に設けられている。また、第3〜第7のポート523〜527は、天板51の長手方向における架台11から遠い側(図2における右側)の端部に設けられている。ここで、各ポートは、それぞれ多チャンネル受信が可能となっており、それぞれが個別の伝送路を介して、受信回路9に接続されている。
寝台基部53は、天板51を下方から支持し、被検体Sの撮像が行われる際に、被検体Sが載置された天板51を架台11のボアBの内側へ移動する。ここで、寝台基部53は、天板51の移動機構を内蔵しており、当該移動機構によって、天板51を上下、及び、長手方向の前後、左右に移動する。
リトラクタ54は、天板51と寝台基部53との間に配置され、天板51が移動する際に、第1〜第9のポート521〜529に接続された複数の伝送路の移動を案内する。例えば、リトラクタ54は、柔軟性を有する筒状の部材であり、各ポートに接続された伝送路を内側に収容している。そして、リトラクタ54は、寝台基部53の上部に天板51の移動方向に沿って形成された溝の内側に屈曲した状態で配置され、天板51が移動した際に、屈曲している位置を変えながら変形することで、各伝送路を一括して移動させる。
図3は、本実施形態に係る寝台5のポート52と局所コイル7との接続例を示す図である。
例えば、図3に示すように、寝台5が有する各ポートには、被検体Sの部位ごとに用意された各種の局所コイル7が接続される。例えば、第1のポート521には、頭部用の局所コイル71が接続され、第2のポート522には、胴体上部用の局所コイル72が接続される。また、例えば、第3のポート523及び第4のポート524には、脊椎用の局所コイル74が接続され、第5のポート525には、胴体下部用の局所コイル73が接続される。また、例えば、第6のポート526及び第7のポート527には、それぞれ、汎用の局所コイル75及び76が接続される。また、例えば、第8のポート528及び第9のポート529には、それぞれ、リニアコイル77及び78が接続される。
ここで、各局所コイルは、それぞれ複数のコイルエレメント7aを有しており、被検体Sから発生したMR信号を各コイルエレメント7aによって受信する。また、リニアコイル77及び78は、単一のコイルエレメント7aによって構成されている。
そして、寝台5の各ポートは、局所コイル7に含まれる複数のコイルエレメント7aによって受信されたMR信号を入力する複数の端子を有している。例えば、第1のポート521は、頭部用の局所コイル71が接続可能となるように、頭部用の局所コイル71が有するコイルエレメント7aの数と同じ数の端子を有している。また、例えば、第2〜第7のポート522〜527は、それぞれ、胴体上部用の局所コイル72、胴体下部用の局所コイル73、脊椎用の局所コイル74、或いは、汎用の局所コイル75又は76が接続可能となるように、各局所コイルが有するコイルエレメント7aの数と同じ数の端子を有している。また、例えば、第8のポート528及び第9のポート529は、それぞれ、リニアコイル77又は78が接続可能となるように、1個の端子を有している。
そして、本実施形態では、寝台5のポート52と受信回路9との間は、ポート52の複数の端子から入力されたMR信号を伝送する複数の伝送路によって接続されている。
図4は、本実施形態に係る寝台5のポート52と受信回路9との間の伝送路の一例を示す図である。
例えば、図4に示すように、寝台5の第2のポート522は、16個の端子T1〜T16を有しており、各端子と受信回路9との間は、端子ごとに個別の伝送路によって接続されている。なお、ここでは、第2のポート522を例に挙げて説明するが、他のポートについても同様に、各ポートが有する各端子が個別の伝送路によって受信回路9に接続されている。
ここで、第2のポート522の端子T1〜T16に接続された複数の伝送路は、リトラクタ54内を通り、寝台5に設けられた寝台制御基板15と、架台11に設けられた分配基板8とを介して、受信回路9に接続されている。これにより、寝台5の各ポートの各端子から入力されたMR信号は、リトラクタ54内の伝送路を通って寝台制御基板15に集合し、その後、分配基板8を経由して受信回路9に伝送される。
具体的には、各伝送路は、各端子と寝台制御基板15との間を接続する第1のケーブルC1と、寝台制御基板15と分配基板8との間を接続する第2のケーブルC2と、分配基板8と受信回路9とを接続する第3のケーブルC3とによって構成されている。
ここで、第1のケーブルC1は、一方の端部がポート52の端子に接続され、他方の端部が、寝台制御基板15に伝送路ごとに設けられた入力用のコネクタに接続されている。また、第2のケーブルC2は、一方の端部が、寝台制御基板15に伝送路ごとに設けられた出力用のコネクタに接続され、他方の端部が、分配基板8に伝送路ごとに設けられた入力用のコネクタに接続されている。また、第3のケーブルC3は、一方の端部が、分配基板8に伝送路ごとに設けられた出力用のコネクタに接続され、他方の端部が、受信回路9に設けられた入力用のコネクタに接続されている。
このように、本実施形態に係るMRI装置100では、寝台5の各ポートと受信回路9との間に、多数の長いケーブルと多数のコネクタが存在している。
通常、このような構成を有するMRI装置を病院等の設置場所に据え付ける際には、全てのケーブルが接続された後に、品質確保のため、全ての伝送路について導通確認が行われる。また、MRI装置の稼働が開始した後でも、コネクタ部分の抜けやケーブルの断線等の不具合が発生した場合には、不具合が生じている箇所を特定するため、ハンディテスタ等を用いて調査が行われる。しかし、上述したように多数の長いケーブルや多数のコネクタが存在する場合には、それらの導通確認のために複数の作業員による作業が必要であったり、不具合が生じている箇所を特定するまでに時間を要したりして、MRI装置の稼働の開始が遅れてしまうこともあり得る。
このようなことから、本実施形態に係るMRI装置100は、寝台5のポート52と受信回路9との間の伝送路の導通確認を容易に行うことができるように構成されている。
具体的には、本実施形態では、処理回路18が、寝台5のポート52と受信回路9との間の導通状態を特定する特定機能182を有する。なお、特定機能182は、特定部の一例である。
より具体的には、本実施形態では、画像生成機能171が、寝台5のポート52と受信回路9との間を接続する複数の伝送路のうちの一部の伝送路ごとに画像を生成する。なお、画像生成機能171は、画像生成部の一例である。
そして、特定機能182は、当該一部の伝送路ごとに生成された画像に基づいて、複数の伝送路のうちで断線が生じている伝送路を特定する。
ここで、本実施形態では、特定機能182は、寝台5のポート52と受信回路9との間を接続する複数の伝送路に含まれる全ての伝送路又は一部の伝送路を複数のグループに分け、当該グループごとに生成された画像を比較して最も暗い画像を選択することによって伝送路を絞り込みながら、断線が生じている伝送路を特定する。
図5は、本実施形態に係る画像生成機能171及び特定機能182による伝送路の特定の一例を示す図である。
例えば、MRI装置の稼動を開始する際に、不具合発生時の比較対象としてリファレンス画像を撮像し、MRI装置の中(例えば、記憶回路14等)に保管しておく。例えば、導通確認の対象となるポート52が16チャンネルの伝送路ch1〜ch16に接続されている場合には、リファレンス画像として、ch1〜ch16の全ての伝送路を使用して生成した画像や、伝送路ごとに生成した画像など、複数の画像を保管しておく。
そして、例えば、導通確認の対象となるポート52が16チャンネルの伝送路ch1〜ch16に接続されている場合には、まず、画像生成機能171が、ch1〜ch16のMR信号データに基づいて画像を生成する。そして、特定機能182が、生成された画像をリファレンス画像と比較する。ここで、リファレンス画像は、例えば、事前に断線が生じていない正常なポート52に局所コイル7を接続して収集されたMR信号に基づいて生成された画像である。
ここで、図5の(a)に示すように、ch1〜ch16の画像の方がリファレンス画像より暗かった場合には、特定機能182は、ch1〜ch16を、例えば、ch1〜ch8のグループとch9〜ch16のグループとに分ける。その後、画像生成機能171が、ch1〜ch8のMR信号データに基づく画像と、ch9〜ch16のMR信号データに基づく画像とを生成する。そして、特定機能182が、ch1〜ch8のMR信号データに基づく画像と、ch1〜ch8のMR信号データに基づくリファレンス画像とを比較し、ch9〜ch16のMR信号データに基づく画像と、ch9〜ch16のMR信号データに基づくリファレンス画像とを比較し、リファレンス画像と比較した結果がより暗い方の画像を選択する。
ここで、例えば、図5の(b)に示すように、ch9〜ch16の画像の方がch1〜ch8の画像より暗かった場合には、特定機能182は、ch9〜ch16の画像を選択することによって伝送路を絞り込み、さらに、ch9〜ch16をch9〜ch12のグループとch13〜ch16のグループとに分ける。その後、画像生成機能171が、ch9〜ch12のMR信号データに基づく画像と、ch13〜ch16のMR信号データに基づく画像とを生成する。そして、特定機能182が、ch9〜ch12のMR信号データに基づく画像と、ch9〜ch12のMR信号データに基づくリファレンス画像とを比較し、ch13〜ch16のMR信号データに基づく画像と、ch13〜ch16のMR信号データに基づくリファレンス画像とを比較し、リファレンス画像と比較した結果がより暗い方の画像を選択する。
ここで、例えば、図5の(c)に示すように、ch9〜ch12の画像の方がch13〜ch16の画像より暗かった場合には、特定機能182は、ch9〜ch12の画像を選択することによって伝送路を絞り込み、さらに、ch9〜ch12をch9〜ch10のグループとch11〜ch12のグループとに分ける。その後、画像生成機能171が、ch9〜ch10のMR信号データに基づく画像と、ch11〜ch12のMR信号データに基づく画像とを生成する。そして、特定機能182が、ch9〜ch10のMR信号データに基づく画像と、ch9〜ch10のMR信号データに基づくリファレンス画像とを比較し、ch11〜ch12のMR信号データに基づく画像と、ch11〜ch12のMR信号データに基づくリファレンス画像とを比較し、リファレンス画像と比較した結果がより暗い方の画像を選択する。
ここで、例えば、図5の(d)に示すように、ch11〜ch12の画像の方がch9〜ch10の画像より暗かった場合には、特定機能182は、ch11〜ch12の画像を選択することによって伝送路を絞り込み、さらに、ch11〜ch12をch11とch12とに分ける。その後、画像生成機能171が、ch11のMR信号データに基づく画像と、ch12のMR信号データに基づく画像とを生成する。そして、特定機能182が、ch11のMR信号データに基づく画像と、ch11のMR信号データに基づくリファレンス画像とを比較し、ch12のMR信号データに基づく画像と、ch12のMR信号データに基づくリファレンス画像とを比較し、リファレンス画像と比較した結果がより暗い方の画像を選択する。
ここで、例えば、図5の(e)に示すように、ch12の画像の方がch11の画像より暗かった場合には、特定機能182は、ch12の画像を選択することによって伝送路を絞り込み、最後に残ったch12を、断線が生じている伝送路と特定する。
その後、例えば、特定機能182は、断線が生じていると特定した伝送路を示す情報をディスプレイ13に表示する。
なお、ここで説明した画像の選択は、MRI装置100によって自動で行われてもよいし、作業員によって手動で行われてもよい。自動で行われる場合は、例えば、特定機能182が、各画像に含まれる画素の輝度値の平均値を比較することで、暗い方の画像を判別する。また、手動で行われる場合は、例えば、特定機能182が、比較の対象となる画像をディスプレイ13に表示し、作業員から暗い方の画像を選択する操作を受け付ける。
また、ここでは、特定機能182が、伝送路を2つのグループに分ける場合の例を説明したが、伝送路を分けるグループの数は2つに限られず、3つ以上であってもよいし、全ての伝送路を一括で比較してもよい。その場合には、特定機能182は、グループごとに生成された画像の中で最も暗い画像を選択することによって、伝送路を絞り込む。
また、図1に戻って、本実施形態では、MRI装置100は、特定機能182によって断線が生じていると特定された伝送路について、当該伝送路に対応するポートの端子に対してTDR測定を行うTDR計測器20をさらに有する。ここで、TDR計測器20は、処理回路18に接続されている。そして、特定機能182が、TDR計測器20によって行われたTDR測定の結果に基づいて、当該伝送路における断線位置を特定する。
ここで、TDR測定とは、測定対象の伝送路に高速なパルス信号やステップ信号を印加し、返ってくる反射波の波形を観測する技術である。TDR測定によって得られる反射波の波形は、伝送路における特性インピーダンスの変化を示すため、波形の形を分析することによって、伝送路が開放状態(断線状態)であるか、短絡状態(接続状態)であるかを判定することができる。また、反射波の波形を観測するまでの時間を計ることによって、特性インピーダンスの変化点までの距離を精度よく計算することができるため、伝送路の途中の異常箇所を特定することができる。
図6は、本実施形態に係るTDR計測器20によるTDR測定の一例を示す図である。
例えば、図6に示す例では、寝台5のポート52(図6の中央)は、「A」〜「R」及び「1」〜「14」のラベルで示すように、32個の端子を有している。ここで、「A」〜「P」の端子は、局所コイル7のコイルエレメント7aによって受信されたMR信号(図6の右側に示す表の「Sig1〜Sig16」)を入力する端子である。また、「Q」、「R」及び「1」〜「14」の端子は、局所コイル7以外の機器との間で受信又は送信される信号(図6の右側に示す表の「TX」、「ID1」〜「ID8」等)を入力又は出力する端子や、接地用(図6の右側に示す表の「GND」)の端子である。
この場合に、TDR計測器20は、「A」〜「P」の端子のうち、特定機能182によって断線が生じていると特定された伝送路に接続されている端子に対して、TDR測定を行う。このとき、TDR計測器20は、既知の特性インピーダンスZ0の伝送路21を介して、寝台5のポート52の端子に接続される。
そして、特定機能182は、TDR計測器20によって行われたTDR測定の結果に基づいて、断線していると特定した伝送路における断線位置を特定する。例えば、特定機能182は、TDR計測器20によってパルス信号又はステップ信号が印加されてから反射波が観測されるまでの時間を計測する。そして、特定機能182は、計測した時間と、パルス信号又はステップ信号の速さとから反射が生じた位置を算出することによって、断線位置を特定する。
その後、例えば、特定機能182は、断線が生じていると特定した伝送路を示す情報に加えて、当該伝送路における断線位置を示す情報をディスプレイ13に表示する。
なお、「Q」、「R」及び「1」〜「14」の端子についても同様に不具合箇所の特定に使用できる。
なお、ここで説明したTDR測定は、MRI装置100によって自動で行われてもよいし、作業員によって手動で行われてもよい。自動で行われる場合は、例えば、導通確認が実施される前に、予め、対象となるポート52の全ての端子にTDR計測器20が接続され、特定機能182が、断線が生じている伝送を特定した後に、TDR計測器20を制御することで、当該伝送路に対するTDR測定を行う。また、手動で行われる場合は、例えば、特定機能182によって断線が生じている伝送路が特定された後に、作業員によって、当該伝送路に対応する端子にTDR計測器20が接続されて、TDR測定が行われる。
また、図1に戻って、本実施形態では、処理回路18が、特定機能182によって特定された断線位置に基づいて、断線が生じている伝送路を断線が生じていない伝送路に切り替える切替機能183をさらに有する。なお、切替機能183は、切替部の一例である。
図7は、本実施形態に係る切替機能183による伝送路の切り替えの一例を示す図である。
例えば、図7に示す例では、寝台制御基板15が、寝台5のポート52と受信回路9との間を接続する複数の伝送路それぞれについて、伝送路ごとに、当該伝送路を断線していない他の伝送路に切り替えるための切替回路151を有している。ここで、切替先となる他の伝送路は、例えば、切り替え対象の伝送路に接続された端子が含まれるポート52とは異なる他のポート25の端子に接続された伝送路である。または、切替先となる他の伝送路は、例えば、切り替え対象の伝送路に接続された端子と同じポート52にある端子のうちの使用されていない端子に接続された伝送路であってもよい。なお、ここでは、複数の伝送路のうちの1つである第1の伝送路chに設けられた切替回路151について説明するが、他の伝送路に接続された切替回路151も同様の構成を有している。
例えば、第1の伝送路chに設けられた切替回路151は、第1の伝送路ch1に挿入された第1のヒューズ1511と、切替先となる他の伝送路chxに挿入された第2のヒューズ1512とを有している。さらに、切替回路151は、第1のヒューズ1511の入力端と第2のヒューズ1512の入力端との間に設けられた第1のスイッチ1513と、第1のヒューズ1511の出力端と第2のヒューズ1512の出力端との間に設けられた第2のスイッチ1514と、第1のスイッチ1513の一端と第2のスイッチ1514の一端との間に設けられた第3のスイッチ1515とを有している。
ここで、第1の伝送路ch1に断線が生じていない場合には、切替回路151は、図7の上側に示すように、第1のヒューズ1511及び第2のヒューズ1512が導通し、第1のスイッチ1513、第2のスイッチ1514、及び第3のスイッチ1515がオフになった状態とされる。これにより、第1の伝送路ch1における寝台制御基板15より手前の経路が、第1のヒューズ1511を介して、第1の伝送路ch1における寝台制御基板15より先の経路に接続される。
そして、例えば、特定機能182によって第1の伝送路ch1に断線が生じていることが特定され、かつ、特定機能182によって特定された第1の伝送路ch1の断線位置が寝台制御基板15より先であった場合には、切替機能183が、第1の伝送路ch1が他の伝送路chxに接続されるように、切替回路151の状態を切り替える。
具体的には、切替機能183は、図7の下側に示すように、第1のヒューズ1511及び第2のヒューズ1512を切断し、第1のスイッチ1513及び第3のスイッチ1515をオンにする。これにより、第1の伝送路ch1のうちの寝台制御基板15より手前経路は、第1のスイッチ1513及び第3のスイッチ1515を介して、他の伝送路chxにおける寝台制御基板15より先の経路に接続される。この結果、第1の伝送路ch1に対応するポート52の端子から入力されたMR信号は、他の伝送路chxを介して受信回路9へ伝送されるようになる。
なお、ここで説明した伝送路の切り替えは、MRI装置100によって自動で行われてもよいし、作業員によって手動で行われてもよい。自動で行われる場合は、例えば、特定機能182が、伝送路における断線位置を特定した後に、切替機能183を制御することで、伝送路の切り替えを行う。また、手動で行われる場合は、例えば、特定機能182によって断線が生じている伝送路が特定された後に、切替機能183が、切り替えを行う伝送路を指定する操作を作業員から受け付けることで、伝送路の切り替えを行う。
図8は、本実施形態に係る導通確認方法の流れを示すフローチャートである。
ここで説明する導通確認方法は、例えば、MRI装置100の据え付け時にケーブルの接続が行われた後に実施される。また、ここで説明する導通確認方法は、例えば、MRI装置100の稼働が開始した後に定期的に行われる点検作業の1つとして実施される。
例えば、図8に示すように、本実施形態に係る導通確認方法では、まず、主制御機能181が、導通確認の対象となるポート52に局所コイル7が接続された状態で、作業者からの開始指示に応じてMR信号データを収集する(ステップS101)。
このとき、例えば、主制御機能181は、予め設定された導通確認用のパルスシーケンスを実行することによって、MR信号データを収集する。ここで、収集されたMR信号データは、当該ポート52に接続されている伝送経路ごとに記憶回路14に記憶される。
その後、画像生成機能171が、記憶回路14から全ての伝送路のMR信号データを読み出し、読みだしたMR信号に基づいて画像を生成する(ステップS102)。
続いて、特定機能182が、画像生成機能171によって生成された画像をリファレンス画像と比較する(ステップS103)。ここで、生成された画像がリファレンス画像と同じである場合には(ステップS104,No)、特定機能182は、導通確認の処理を終了する。
一方、生成された画像がリファレンス画像より暗い場合には(ステップS104,Yes)、特定機能182は、全ての伝送路を動作確認の対象伝送路に設定し(ステップS105)、対象伝送路を複数のグループに分割する(ステップS106)。
その後、画像生成機能171が、MR信号データに基づいて、グループごとに画像を生成する(ステップS107)。
続いて、特定機能182が、画像生成機能171によって生成された画像を比較し(ステップS108)、最も暗い画像を選択する(ステップS109)。そして、特定機能182は、選択された画像の伝送路を導通確認の対象伝送路に設定する(ステップS110)。
ここで、特定機能182は、設定されている対象伝送路が複数であった場合には(ステップS111,No)、再度、対象伝送路を複数のグループに分割して(ステップS106に戻る)、対象伝送路が1つになるまで、上述した処理を繰り返す(ステップS107〜S110)。
そして、対象伝送路が1つになった場合には(ステップS111,Yes)、特定機能182は、その時点で設定されている対象伝送路を、断線が生じている伝送路と特定する(ステップS112)。
その後、TDR計測器20が、特定機能182によって断線が生じていると特定された伝送路について、当該伝送路に対応するポートの端子に対してTDR測定を実施する(ステップS113)。そして、特定機能182が、TDR計測器20によって行われたTDR測定の結果に基づいて、当該伝送路における断線位置を特定する(ステップS114)。
その後、切替機能183が、特定機能182によって特定された断線位置に基づいて、断線が生じていると特定された伝送路を、断線が生じていない伝送路に切り替える(ステップS115)。
なお、ここでは、複数の伝送路をグループに分けながら段階的に絞り込む場合の例を説明したが、実施形態はこれに限られない。例えば、画像生成機能171が、伝送路のグループごとに画像を生成するのではなく、導通確認の対象となるポート52に接続されている伝送路の数だけ、すなわち、伝送路ごとに画像を生成してもよい。その場合には、特定機能182は、伝送路ごとに生成された画像を比較して最も暗い画像を選択し、選択した画像の伝送路を、断線が生じている伝送路として特定する。
上述したように、本実施形態では、画像生成機能171が、複数の伝送路のうちの一部の伝送路ごとに画像を生成する。そして、特定機能182が、一部の伝送路ごとに生成された画像に基づいて、複数の伝送路のうちで断線が生じている伝送路を特定する。このような構成によれば、伝送路ごとに収集されたMR信号から画像を生成することによって、断線が生じている伝送路を特定できるので、1人の作業員でも伝送路の導通確認を行うことができる。また、伝送路の接続状態が単純化され、作業効率を向上させることが可能になる。したがって、本実施形態によれば、寝台5のポート52と受信回路9との間の伝送路の導通確認を容易に行うことができる。
また、本実施形態では、特定機能182が、複数の伝送路に含まれる全ての伝送路又は一部の伝送路を複数のグループに分け、当該グループごとに生成された画像を比較して最も暗い画像を選択することによって伝送路を絞り込みながら、断線が生じている伝送路を特定する。このような構成によれば、伝送路ごとに画像を生成する場合と比べて、画像を生成する回数を減らすことができ、効率よく、短い時間で、断線が生じている伝送路を特定することができる。
また、本実施形態では、特定機能182が、断線が生じていると特定された伝送路について、当該伝送路に対応するポートの端子に対して行われたTDR測定の結果に基づいて、当該伝送路における断線位置を特定する。このような構成によれば、TDR測定を利用することによって、伝送路における断線位置を精度よく特定することができる。
また、本実施形態では、切替機能183が、特定機能182によって特定された断線位置に基づいて、断線が生じている伝送路を断線が生じていない伝送路に切り替える。このような構成によれば、断線が生じている伝送路があった場合でも、当該伝送路に接続されているポートを継続して利用することができる。
なお、上述した説明で用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。なお、記憶回路にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合には、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。また、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成され、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、図1における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
ここで、プロセッサによって実行されるプログラムは、例えば、ROM(Read Only Memory)や記憶回路等に予め組み込まれて提供される。このプログラムは、これらの装置にインストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD(Compact Disk)−ROM、FD(Flexible Disk)、CD−R(Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記録されて提供されてもよい。また、このプログラムは、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納され、ネットワーク経由でダウンロードされることにより提供又は配布されてもよい。例えば、このプログラムは、上述した各機能部を含むモジュールで構成される。実際のハードウェアとしては、CPUが、ROM等の記憶媒体からプログラムを読み出して実行することにより、各モジュールが主記憶装置上にロードされて、主記憶装置上に生成される。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、寝台のポートと受信回路との間の伝送路の導通確認を容易に行うことができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。