JP2019201734A - 骨伝導式アラーム通知装置及び骨伝導式アラーム通知システム - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易に小型化でき、適確に使用者個人にアラーム通知が可能となり、緊急事態発生時にも対応できる骨伝導式アラーム通知装置を提供する。【解決手段】骨伝導式アラーム通知装置1は、外観上で装置本体に装着用耳掛けフック2が付設されており、使用者の耳に装着用耳掛けフック2を引っ掛けて装置本体を固定できる。装置1は、内蔵する蓄電池から電源供給された制御部による出力制御により、耳を塞がない位置の骨伝導スピーカ部から骨伝導で使用者個人にアラーム通知を行う。【選択図】図1
Description
本発明は、使用者の耳に装着可能であり、骨伝導式で使用者へアラーム通知を行う骨伝導式アラーム通知装置及び骨伝導式アラーム通知システムに関する。
従来、目覚まし時計に代表されるアラーム通知装置は、一般に、設定時刻になると、装置より発せられるアラーム音によって、使用者を覚醒させる機能を有している。ところが、使用者以外に、起床時間が異なる同居人が同じ部屋で寝ているような場合には、望まない時間のアラーム音により、同居人が起こされてしまうという問題がある。
こうした問題を対処するために、耳栓等により耳を塞ぐ手法を適用すると、防災無線等の緊急事態のアナウンス通知が聴き取れなくなってしまうという不都合が発生する。このため、係る手法は、好ましくない。
そこで、使用者以外に、起床時間が異なる同居人へのアラーム音を回避する技術として、使用者個人にアラーム通知を行うアラーム通知装置が開発されている。係るアラーム通知装置の周知技術として、耳栓型電子機器及びその動作方法(例えば、特許文献1参照)、個人用アラームシステム(例えば、特許文献2参照)、就寝用光源及び音源供給装置(例えば、特許文献3参照)等が挙げられる。
上述した特許文献1に係る技術によれば、使用者の耳を完全に塞いでしまうため、防災無線等の緊急事態のアナウンス通知を聴き取れなくなってしまう虞がある。また、特許文献2に係る技術によれば、使用者の目と直近の距離からの光照射が、眼球に対し、異常を起こす要因となる虞がある。更に、特許文献3に係る技術によれば、装置が大掛かりになり過ぎる上、寝相により所定の位置からずれてしまうと、効果が著しく低下してしまうという問題がある。
本発明は、このような問題点を解決すべくなされたもので、簡易に小型化でき、適確に使用者個人にアラーム通知が可能となり、緊急事態発生時にも対応できる骨伝導式アラーム通知装置及び骨伝導式アラーム通知システムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の骨伝導式アラーム通知装置は、骨伝導式で使用者個人にアラーム通知を行う骨伝導スピーカ部と、タイマ機能を有し、指示設定された時間に予め設定されたアラーム通知音の設定内容のパターンに従って、骨伝導スピーカ部の出力を制御する制御部と、制御部を含む装置本体への電源供給を行う蓄電池と、を備え、使用者の耳を塞がない位置に装着される。
本発明によれば、上記構成により、簡易に小型化でき、適確に使用者個人にアラーム通知が可能となり、緊急事態発生時にも対応できるようになる。
以下、本発明の骨伝導式アラーム通知装置及び骨伝導式アラーム通知システムに係る実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る骨伝導式アラーム通知装置1を使用者が装着する様子を例示した簡易外観図である。
図1は、本発明の実施の形態1に係る骨伝導式アラーム通知装置1を使用者が装着する様子を例示した簡易外観図である。
図1を参照すれば、使用者個人にアラーム通知を行う骨伝導式アラーム通知装置1は、外観上で装置本体に装着用耳掛けフック2が付設されており、使用者の耳に装着用耳掛けフック2を引っ掛けて装置本体を固定できる仕組みになっている。
図2は、骨伝導式アラーム通知装置1と無線通信相手の外部端末12とによる骨伝導式アラーム通知システムの概略構成図である。因みに、図2中において、骨伝導式アラーム通知装置1については、機能ブロックを示している。また、外部端末12については、アプリケーションによる送受信の機能の概要を示している。
図2を参照すれば、骨伝導式アラーム通知システムは、使用者の耳を塞がない位置に装着される骨伝導式アラーム通知装置1と外部端末12とにより構成される。骨伝導式アラーム通知装置1は、無線通信部3、蓄電池としての小型バッテリ10、温度センサ7、骨伝導スピーカ部6、及びこれらを制御する制御部100により構成される。
このうち、小型バッテリ10は、制御部100を含む装置本体への電源供給を行う。制御部100は、タイマ機能を有し、指示設定された時間に予め設定されたアラーム通知音の設定内容のパターンに従って、骨伝導スピーカ部6の出力を制御する。この結果、骨伝導スピーカ部6は、骨伝導式で使用者個人にアラーム通知を行う。因みに、制御部100のアプリケーションにより、タイマ機能を働かせ、指示設定した時間にアラーム通知を行う目覚まし装置としての利用設定は、汎用的な周知技術を適用すれば、容易に構築できる。例えば、骨伝導式アラーム通知装置1の装置本体に付設される表示部において、現時刻を表示させ、それを参照し、タッチパネル式で使用者がアラーム通知時刻を設定する機能構成を適用する場合を例示できる。尚、アラーム通知音の設定内容のパターンとは、アラーム通知音を連続的に鳴らし続ける場合、或る周期で断続的に鳴らし続ける場合、音量を変化させて鳴らす場合等のバリエーションを示す。また、アラーム通知音の設定内容のパターンは、変更可能なものである。
こうした骨伝導式アラーム通知装置1の機能構成によれば、簡易に小型化でき、適確に使用者個人にアラーム通知が可能となり、緊急事態発生時にも対応できるようになる。また、骨伝導スピーカ部6により、骨伝導式で使用者個人にアラーム通知を行うため、伝音性難聴の聴覚障害者に対しても、有効にアラーム通知を行うことができる。更に、装置全体を耳を塞がない小型の構成にできるため、目覚まし装置としての利用以外に、日常生活におけるアラート機能として、利用することもできる。
実施の形態1に係る骨伝導式アラーム通知装置1は、上記以外の特徴として、外部機器からアラーム通知音の設定内容のパターンを変更設定できるようになっている。こうした機能を具現するために、骨伝導式アラーム通知装置1に搭載された無線通信部3は、外部端末12との間でBluetooth(登録商標)等による近距離の無線通信を行う。この無線通信によって、外部端末12からの各種設定情報を受信して装置本体内での情報処理に活用する他、装置本体内で情報処理して得られた各種通知を外部端末12へ送信することが可能になっている。
即ち、無線通信部3は、外部端末12のアプリケーションにより、アラーム通知音に係る音源の通知音と通知時間との設定変更内容を受信することができる。制御部100は、設定変更内容のパターンに従って、骨伝導スピーカ部6への出力を制御する。こうした機能構成により、例えば、スマートフォン等の外部端末12のアプリケーションによって、自由にアラーム通知音に係る設定を行うことができる。因みに、ここでのアラーム通知音に係る設定変更内容のパターンについても、アラーム通知音を連続的に鳴らし続ける場合、或る周期で断続的に鳴らし続ける場合、音量を変化させて鳴らす場合等のバリエーションを示す。尚、制御部100の細部の構成及び機能は、後文で詳述する。
装置本体に具備された温度センサ7は、使用者の体の耳近くで接触する位置に設けられ、接触部分の体温を検出する。温度センサ7で検出した温度検出信号は、制御部100での装着状態の判定に用いられる。制御部100は、温度センサ7からの温度検出信号に基づいて、装着状態の判別を行い、判別の結果が装着外れである場合に、装着外れを示す信号を無線通信部3へ送信する。無線通信部3は、装着外れを示す信号を受信すると、外部端末12へ装着外れ通知を行う。この結果、外部端末12から骨伝導式アラーム通知装置1の使用者へ装着外れの注意を促すことが可能になる。こうした場合、例えば、外部端末12から目覚まし用とは、異なるトーンの音源の通知音の設定に係る情報を、装着外れの注意用として、送信すれば良い。
その他、装置本体には、各部へ電源供給を行う小型バッテリ10が具備されている。そこで、制御部100は、小型バッテリ10の蓄電状態の残量を確認した結果の残量信号を無線通信部3へ送信する。無線通信部3は、残量信号を受信すると、外部端末12へバッテリ残量通知を行う。この結果、外部端末12から骨伝導式アラーム通知装置1の使用者へ充電を促すことが可能になる。こうした場合、例えば、外部端末12から目覚まし用及び装着外れの注意用とは、更に、異なるトーンの音源の通知音の設定に係る情報を、充電の注意用として、送信すれば良い。
以下は、制御部100の細部の構成及び機能について、説明する。制御部100は、記憶部4、出力制御部5、無線信号制御部11、センサ信号処理部8、及びバッテリ制御部9を備えて構成される。記憶部4は、外部端末12から送信される各種設定情報として、アラーム通知音設定・アラーム通知時間設定の設定変更内容の情報について、無線通信部3を経由して受信した無線信号制御部11の書き込み制御により、記憶して保持する。因みに、記憶部4は、電源供給が無い状態でも、設定内容、設定変更内容の情報を保持できる不揮発性であり、情報の読み書きが可能なメモリ種である。
出力制御部5は、記憶部4からアラーム通知音の設定内容、設定変更内容の情報を読み出し、それらの情報に基づいて骨伝導スピーカ部6への出力を制御する。骨伝導スピーカ部6は、骨伝導式でアラーム通知音を使用者へ伝える拡声器(スピーカ)として働く。骨伝導スピーカ部6によって、使用者個人にアラーム通知を伝達することができる。
温度センサ7は、使用者の耳近くの体と接触する部分に設置され、接触部分の体温を検出する。温度センサ7で検出した温度検出信号は、センサ信号処理部8による装着状態の判定に用いられる。センサ信号処理部8では、温度センサ7からの温度検出信号を処理し、装置本体が使用者の体に装着されているか否かを判定する。この判定に用いる閾値は、人体の体温以下に設定する。判定の結果、装着外れが検出された場合、センサ信号処理部8は、無線信号制御部11に装着外れを示す信号を送信する。これにより、無線信号制御部11から無線通信部3を経由し、外部端末12へ装着外れ通知を行うことができる。
バッテリ制御部9は、装置本体に蓄電池として内蔵される小型バッテリ10の蓄電状態の残量を確認する。このバッテリ制御部9は、予め設定された周期で定期的に自動的に動作するか、或いは、使用者による表示部でのタッチパネル式の操作指示等のバッテリ残量確認信号を確認した際、小型バッテリ10の蓄電状態の残量を検出する。勿論、外部端末12からのバッテリ残量確認要求があった場合にも、同様に、小型バッテリ10の蓄電状態の残量を検出する。検出結果は、無線信号制御部11に送られ、無線通信部3を経由して外部端末12へバッテリ残量通知を行うことができる。
また、小型バッテリ10の検出結果として、蓄電の残量であるバッテリ残量が一定値を下回ったとき、バッテリ制御部9は、無線信号制御部11及び無線通信部3を経由して外部端末12に対し、バッテリ切れのアラーム通知を自動送信することもできる。小型バッテリ10は、制御部100を含め、装置本体の各部への電源供給源である。このため、小型バッテリ10は、放電による電源供給に伴う蓄電量の減少を補充するための充電部を備え、外部電源から充電端子を介して充電部へ充電することができる。
無線信号制御部11は、センサ信号処理部8からの信号の受信処理、バッテリ制御部9との間における信号の送受信、無線通信部3との間における各種信号の変換及び伝達、記憶部4との間における情報の書き込み、読み出しを行う。記憶部4が保持するアラーム通知音の設定内容に係る情報は、装置本体に予め設定しておくものとする。この後、無線通信部3を経由して外部端末12からアラーム通知音設定・アラーム通知時間設定を行わせ、アラーム通知音の設定変更内容に係る情報を活用すれば、より利便性が高められる。即ち、アラーム通知音の設定内容に係る情報は、初期的に装置本体に予め設定しておき、その後に、設定変更内容に係る情報を無線通信部3及び無線信号制御部11経由で外部端末12から送信し、設定変更可能にする。
外部端末12は、骨伝導式アラーム通知装置1の無線通信部3との間で無線通信を行うことができ、専用のアプリケーションを導入することにより、汎用的なスマートフォン等を適用する場合を例示できる。この場合、スマートフォンから骨伝導式アラーム通知装置1の動作を制御することができる。即ち、外部端末12は、骨伝導式アラーム通知装置1へ向けて、例えば、アラーム通知音設定・アラーム通知時間設定の設定変更内容に係る情報を送信することができる。また、外部端末12は、骨伝導式アラーム通知装置1から、例えば、装着外れ通知・バッテリ残量通知を受信することができる。
装着外れ通知・バッテリ残量通知を受信した外部端末12は、骨伝導式アラーム通知装置1の使用者へ向けて、目覚まし用のアラーム通知音の設定に係る情報とは、異なるトーンの音源の通知音の設定に係る情報を送信するようにすれば良い。こうした場合、上述した通り、骨伝導式アラーム通知装置1の使用者に装置本体の装着のし直しを促すこと、或いは、小型バッテリ10の充電を促すことが可能になる。
1 骨伝導式アラーム通知装置、2 装置用耳掛けフック、3 無線通信部、4 記憶部、5 出力制御部、6 骨伝導スピーカ部、7 温度センサ、8 センサ信号処理部、9 バッテリ制御部、10 小型バッテリ、11 無線信号制御部、12 外部端末、100 制御部。
Claims (5)
- 骨伝導式で使用者個人にアラーム通知を行う骨伝導スピーカ部と、
タイマ機能を有し、指示設定された時間に予め設定されたアラーム通知音の設定内容のパターンに従って、前記骨伝導スピーカ部の出力を制御する制御部と、
前記制御部を含む装置本体への電源供給を行う蓄電池と、を備え、
使用者の耳を塞がない位置に装着される
骨伝導式アラーム通知装置。 - 外部端末との間で無線通信を行う無線通信部を更に備え、
前記無線通信部は、前記外部端末のアプリケーションにより前記アラーム通知音に係る音源の通知音と通知時間との設定変更内容を受信し、
前記制御部は、前記設定変更内容に従って、前記骨伝導スピーカ部の出力を制御する
請求項1に記載の骨伝導式アラーム通知装置。 - 使用者の耳の体温を検出する温度センサを更に備え、
前記制御部は、前記温度センサからの温度検出信号に基づいて、装置本体の装着状態の判別を行い、当該判別の結果が装着外れである場合に、装着外れを示す信号を前記無線通信部へ送信し、
前記無線通信部は、前記装着外れを示す信号を受信すると、前記外部端末へ装着外れ通知を行う
請求項2に記載の骨伝導式アラーム通知装置。 - 前記制御部は、前記蓄電池の蓄電状態の残量を確認した結果の残量信号を前記無線通信部へ送信し、
前記無線通信部は、前記残量信号を受信すると、前記外部端末へ残量通知を行う
請求項2又は3に記載の骨伝導式アラーム通知装置。 - 請求項2〜4の何れか1項に記載の骨伝導式アラーム通知装置と、前記外部端末と、を備えた
骨伝導式アラーム通知システム。
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