JP2019201494A - ロータ及びモータ - Google Patents

ロータ及びモータ Download PDF

Info

Publication number
JP2019201494A
JP2019201494A JP2018095188A JP2018095188A JP2019201494A JP 2019201494 A JP2019201494 A JP 2019201494A JP 2018095188 A JP2018095188 A JP 2018095188A JP 2018095188 A JP2018095188 A JP 2018095188A JP 2019201494 A JP2019201494 A JP 2019201494A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
teeth
coil
coils
pair
rotor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018095188A
Other languages
English (en)
Inventor
忠行 脇田
Tadayuki Wakita
忠行 脇田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mabuchi Motor Co Ltd
Original Assignee
Mabuchi Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mabuchi Motor Co Ltd filed Critical Mabuchi Motor Co Ltd
Priority to JP2018095188A priority Critical patent/JP2019201494A/ja
Publication of JP2019201494A publication Critical patent/JP2019201494A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Dc Machiner (AREA)

Abstract

【課題】コイルが受ける鎖交磁束の増加と整流子片の数の低減とを両立させることができるロータ及びモータを提供する。【解決手段】ロータ12が、シャフト121と、ティース122aが12個設けられたロータコア122と、5個のティース122aを内側に収めて電線123aが巻き回されて6個形成されたコイル123と、3個の整流子片124aが軸121a回りに配置された整流子124と、を備え、コイル123は、2つのティース122aの相互間に形成される電線スロット122bに1コイル分の電線123aが収まるように形成され、軸121a回りに隣り合うコイル123を一対として6個のコイル123が3対に分けられたときの各対をなすコイル123が、互いに直列接続された状態で、整流子124における何れか一対の整流子片124aに接続されていることを特徴とする。【選択図】図4

Description

本発明は、ロータ及びモータに関するものである。
従来、ロータコアにおけるティースに電線が巻き回されてコイルが形成され、このコイルに対する鎖交磁束を受けて回転するロータや、このようなロータを備えた直流のモータが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
一般に、ロータの回転ムラを抑えて振動や音を低減させるために、ロータコアにおけるティースの数を増やし、複数のティースに電線が巻き回される分布巻によってコイルが形成されることがある。また、コイルがこのように形成されることで、コイルに対する鎖交磁束が多くなり、モータの出力トルクを高めることができる。特許文献1に記載のロータにおいてもこのような構成が採用されている。
特開2003−047224号公報
しかしながら、上記のロータでは、ティースの数を増やした結果、形成されるコイルの数が増え、整流子においてコイルが接続される整流子片の数も増えることとなっている。整流子片の増加は、ロータ製造時におけるコイル接続作業の作業性を低下させる場合があり、望ましいものではない。
従って、本発明は、上記のような事情に着目し、コイルが受ける鎖交磁束の増加と整流子片の数の低減とを両立させることができるロータ及びモータを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1のロータは、シャフトと、前記シャフトから径方向外側に延出するようにティースが偶数設けられたロータコアと、2つ以上の前記ティースを内側に収めて電線が巻き回されて偶数形成されたコイルと、複数の整流子片が前記シャフトの軸回りに配置された整流子と、を備え、前記コイルは、2つの前記ティースの相互間に形成される電線スロットに1コイル分の電線が収まるように形成され、前記軸回りに隣り合う前記コイルを一対として偶数の前記コイルが複数対に分けられたときの各対をなす前記コイルが、互いに直列接続あるいは並列接続された状態で、前記整流子における何れか一対の前記整流子片に接続されていることを特徴とする。
また、本発明の第2のロータは、シャフトと、前記シャフトから径方向外側に延出するようにティースが(8n+4)個(nは自然数)設けられたロータコアと、(4n+1)個の前記ティースを内側に収めて電線が巻き回されて(4n+2)個形成されたコイルと、(2n+1)個の整流子片が前記シャフトの軸回りに配置された整流子と、を備え、前記コイルは、2つの前記ティースの相互間に形成される電線スロットに1コイル分の電線が収まるように形成され、前記軸回りに隣り合う前記コイルを一対として(4n+2)個の前記コイルが(2n+1)対に分けられたときの各対をなす前記コイルが、互いに直列接続あるいは並列接続された状態で、前記整流子における何れか一対の前記整流子片に接続されていることを特徴とする。
また、本発明のモータは、上述した本発明の第1のロータや第2のロータと、前記シャフトに沿って各々が延在するとともに、前記ロータコアを相互間に挟んで前記軸回りに配置された一対又は複数対の磁石と、前記整流子に各々が接する一対又は複数対のブラシと、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、2つ以上のティース、あるいは(4n+1)個のティースを内側に収めて電線が巻き回されてコイルが形成されている。このコイルが巻き回されるティースの数を適宜に増やすことでコイルが受ける鎖交磁束を増やすことができる。そして、1つの電線スロットに1コイル分の電線が収まるようにコイルが形成されることで、シャフトの軸回りに隣り合うコイルの対を構成し、各対のコイルが、互いに直列接続あるいは並列接続された状態で整流子片に接続されている。これにより、整流子片の数をコイルの数よりも少なく抑えることができる。つまり、本発明によれば、コイルが受ける鎖交磁束の増加と整流子片の数の低減とを両立させることができる。
本発明の第1実施形態にかかるモータの外観斜視図である。 図1中のV11−V11線に沿ったモータの断面図である。 図1及び図2に示されているロータの外観図である。 図2及び図3に示されているロータにおけるコイルの配置を示す模式図である。 図4に示されているコイルの接続状態を示す模式図である。 図1〜図5に示されている第1実施形態のロータ及びモータに対する比較例を、図4と同様の模式図で示す図である。 本発明の第2実施形態にかかるロータ及びモータを、図4と同様の模式図で示す図である。
以下、本発明の一実施形態について説明する。まず、第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態にかかるモータの外観斜視図であり、図2は、図1中のV11−V11線に沿ったモータの断面図である。図2には、V11−V11線に沿った断面図の隣に、この断面図におけるV12−V12線に沿った断面図も示されている。
本実施形態のモータ1は直流モータであり、ハウジング11、ロータ12、一対の永久磁石13、一対のブラシ14、一対のブラシアーム15、一対の電源端子16、及びエンドキャップ17、を備えている。
ハウジング11は、金属で有底円筒形状に形成された部材である。ハウジング11における円形の底壁111の中央には、ロータ12のシャフト121が貫通する貫通孔111aと、このシャフト121に対する軸受111bと、が設けられている。
ロータ12は、シャフト121を回転軸として、その軸121a回りに回転する、このモータ1における回転子であって、ロータコア122にコイル123が収められ、整流子124を介してコイル123に供給される直流電流に応じて回転するものである。このロータ12については、後で詳細に説明する。
一対の永久磁石13は、このモータ1における固定子であって、シャフト121に沿って各々が延在する円弧板状の磁石である。これら一対の永久磁石13は、ロータ12におけるロータコア122を相互間に挟んでシャフト121の軸121a回りに対面配置されるように、ハウジング11の周壁112の内面に貼付されている。また、一対の永久磁石13は、互いに異極性どうしが向かい合うように配置されており、一方の永久磁石13を発した磁束が、ロータコア122を通って他方の永久磁石13へと至るようになっている。このとき、その他方の永久磁石13へと至った磁束は、金属製のハウジング11の周壁112を磁路として通過し、上記の一方の永久磁石13へと帰還する。ロータ12は、このような磁束とロータ12のコイル123を流れる電流によって回転する。
一対のブラシ14は、カーボンで形成されたブラシであり、ロータ12における整流子124に各々が接するように配置されている。
一対のブラシアーム15は、各々がブラシ14と電源端子16とを電気的に繋ぐ金属アームであり、一方の端部にブラシ14が固定され、他方の端部が電源端子16に固定されている。また、各ブラシアーム15は、弾性を持った板バネとなっており、端部のブラシ14を所定の押付け力で整流子124に押し付けている。尚、ブラシ14は、カーボンに代えて銀や銅、またはそれらを含む合金の薄膜をブラシアーム15に貼り付けたものでもよい。
一対の電源端子16は、端部をモータ1の外部に露出させた状態でエンドキャップ17に固定された金属端子である。外部に露出させた端部に、例えば直流電源からの電線等が接続されて直流電流が供給される。また、モータ1の内部側の端部が上記のようにブラシアーム15に固定されている。電源端子16の外部側の端部に供給された直流電流は、内部側の端部からブラシアーム15へ、ブラシアーム15からブラシ14へ、ブラシ14から整流子124へ、整流子124からコイル123へと供給される。
エンドキャップ17は、ハウジング11の開口11aを塞ぐ円形の部材であり、その中央に、ロータ12のシャフト121が貫通する貫通孔171と、このシャフト121に対する軸受172と、が設けられている。シャフト121は、ハウジング11の底壁111側の軸受111bと、このエンドキャップ17側の軸受172と、で回転自在に軸支されている。
次に、ロータ12について詳細に説明する。
図3は、図1及び図2に示されているロータの外観図である。この図3には、ロータ12の側面図、及び、ロータ12を整流子124側から見た平面図が示されている。
ロータ12は、シャフト121、ロータコア122、コイル123、及び整流子124を備える。
シャフト121は、ロータ12の回転軸となる金属棒であり、上述したように一対の軸受111b,172によって回転自在に軸支される。
ロータコア122は、シャフト121に中央を貫通された積層コアであり、シャフト121から径方向外側に延出するように偶数個のティース122aが設けられている。詳細には、ティース122aは、(8n+4)個(nは自然数)設けられており、本実施形態では、n=1とした12個のティース122aが設けられている。
コイル123は、2つのティース122aの相互間に形成される電線スロット122bに電線が収まるように巻き回されて偶数個が形成されている。具体的には(4n+2)個(本実施形態では、n=1とした6個)のコイル123が形成されている。このコイル123については、後で別図を用いて詳細に説明する。
整流子124は、複数個、詳細には上記の(2n+1)個(本実施形態では、n=1とした3個)の整流子片124aがシャフト121の軸121a回りに、相互間に微小間隙を空けつつ円筒形をなすように配置されたものである。上記のコイル123は、後述するように整流子124に接続され、この整流子124を介して各コイル123に直流電流が流される。
図4は、図2及び図3に示されているロータにおけるコイルの配置を示す模式図である。
本実施形態のモータ1のロータ12では、ロータコア122が1番から12番までの12個のティース122aを有している。そして、これらのティース122aに電線123aが巻き回されてA11,A12,B11,B12,C11,C2の6個のコイル123が形成されている。各コイル123は、2つ以上のティース122a、詳細には、(4n+1)個(本実施形態では、n=1とした5個)のティース122aを内側に収めて電線123aが巻き回されて形成されている。コイル123は、これら5個のティース122aにおいて、軸121a回りの配列端に位置する一対のティース122aに架け渡されて巻き回されている。
ここで、各ティース122aは、シャフト121から径方向外側に延出した本体部122a−1と、当該本体部122a−1の先端から軸121a回りに沿って両側に張り出した張出し部122a−2と、を有している。上記の一対のティース122aがなす角度θ11は、一方のティース122aにおける張出し部122a−2の端部と、他方のティース122aにおける張出し部122a−2の端部と、の相互間の角度である。
更に言えば、本実施形態では、モータ1は、N極とS極とが向き合って配置された一対の永久磁石13が、軸121a回りに互いに同等な角度幅θ12を有するように設けられている。この角度幅θ12は、凡そ135°に設定されている。そして、各コイル123が、永久磁石13の角度幅θ12に応じた数(本実施形態では5個)のティース122aを内側に収めて電線123aが巻き回されたものとなっている。
各コイル123は、このような5個のティース122aを内側に収めて電線123aが巻き回されて形成されている。また、上述したように、何れのコイル123も、2つのティース122aの相互間に形成される電線スロット122bに1コイル分の電線123aが収まるように形成されている。そして、軸121a回りに隣り合うコイル123を一対として(4n+2)個(本実施形態では6個)のコイル123が(2n+1)対(本実施形態では3対)に分けられたときの各対をなすコイル123が次のように接続されている。まず、各対をなすコイル123は、シャフト121の軸121aに対して180°の反転対称の位置関係となる一対のティース122aを挟んで隣り合っている。そして、そのように隣り合ったコイル123が、互いに直列接続された状態で、整流子124における何れか一対の整流子片124aに接続されている。
図5は、図4に示されているコイルの接続状態を示す模式図である。
A11及びA12のコイル123は、軸121aに対して180°の反転対称の位置関係となる4番及び10番のティース122aを挟んで隣り合っており、互いに直列接続された状態で、1番及び3番の整流子片124aに接続されている。また、B11及びB12のコイル123は、同様に反転対称の位置関係となる6番及び12番のティース122aを挟んで隣り合っており、互いに直列接続された状態で、2番及び3番の整流子片124aに接続されている。また、C11及びC12のコイル123は、2番及び8番のティース122aを挟んで隣り合っており、互いに直列接続された状態で、1番及び2番の整流子片124aに接続されている。
これら6個のコイル123は、1本の電線123aが、途中で各整流子片124aの接続点を経ながら次のように巻き回されることで形成される。
まず、電線123aは3番の整流子片124aに接続され、9番及び10番のティース122aの相互間の電線スロット122bを通って、4番及び5番のティース122aの相互間の電線スロット122bへと向かう。ここで、図5では、図示が簡略化されているが、電線123aがこれら2つの電線スロット122bを繰り返し通過するように巻き回されてA11のコイル123が形成される。このA11のコイル123の巻終わりは、4番及び5番のティース122aの相互間の電線スロット122bとなる。A11のコイル123を巻き終わった電線123aは、今度は、この電線スロット122bから、10番及び11番のティース122aの相互間の電線スロット122bを通って、3番及び4番のティース122aの相互間の電線スロット122bへと向かう。電線123aがこれら2つの電線スロット122bを繰り返し通過するように巻き回されてA12のコイル123が形成される。ここまでの電線の巻き回しにより、互いに直列接続されたA11及びA12の2つのコイル123が形成される。A12のコイル123の巻終わりは、3番及び4番のティース122aの相互間の電線スロット122bとなる。A12のコイル123を巻き終わった電線123aは、1番の整流子片124aに接続される。
以上の巻き回しにより、5番から9番までの5個のティース122aを内側に収めるA11のコイル123と、1番から3番及び11番と12番のティース122aを内側に収めるA12のコイル123と、が互いに直列接続された状態で形成される。A11及びA12のコイル123は、相互に直列接続している端部とは反対側の端部が、3番及び1番の2つの整流子片124aそれぞれにおける接続点に接続される。
1番の整流子片124aに接続された電線123aは、1番及び2番のティース122a、8番及び9番のティース122a、2番及び3番のティース122a、7番及び8番のティース122a、の各相互間の電線スロット122bを経由して巻き回される。この巻き回しにより、9番から12番及び1番のティース122aを内側に収めるC11のコイル123と、3番から7番のティース122aを内側に収めるC12のコイル123と、が互いに直列接続された状態で形成される。C11及びC12のコイル123を巻き終わった電線123aは、2番の整流子片124aに接続される。つまり、C11及びC12のコイル123において、相互に直列接続している端部とは反対側の端部が、1番及び2番の整流子片124aそれぞれにおける接続点に接続される。
2番の整流子片124aに接続された電線123aは、5番及び6番のティース122a、12番及び1番のティース122a、6番及び7番のティース122a、11番及び12番のティース122a、の各相互間の電線スロット122bを経由して巻き回される。この巻き回しにより、7番から11番までのティース122aを内側に収めるB11のコイル123と、1番から5番のティース122aを内側に収めるB12のコイル123と、が互いに直列接続された状態で形成される。B11及びB12のコイル123を巻き終わった電線123aは、3番の整流子片124aに戻って接続される。つまり、B11及びB12のコイル123において、相互に直列接続している端部とは反対側の端部が、2番及び3番の整流子片124aそれぞれにおける接続点に接続される。
ここで、各整流子片124aにおける接続点は、整流子片124aの外周面に立設されたフック端子である。電線123aは、まず、3番の整流子片124aのフック端子に掛けられた状態からスタートし、A11及びA12のコイル123が巻き回されると、1番の整流子片124aのフック端子に掛けられる。引き続き、電線123aは、C11及びC12のコイル123の巻き回しに供され、この巻き回しが終わると、2番の整流子片124aのフック端子に掛けられる。更に続いて、電線123aは、B11及びB12のコイル123の巻き回しに供され、この巻き回しが終わると、3番の整流子片124aのフック端子に戻って掛けられる。このように3番の整流子片124aのフック端子から始まって、同フック端子で巻き回しが終了すると、電線123aが掛けられた状態の各フック端子に対してスポット溶接が行われる。このスポット溶接により、電線123a、即ち各コイル123の、各整流子片124aに対する機械的及び電気的な接続が行われる。
次に、以上に説明した第1実施形態のロータ12及びモータ1に対する比較例について説明する。
図6は、図1〜図5に示されている第1実施形態のロータ及びモータに対する比較例を、図4と同様の模式図で示す図である。
この比較例のモータ5は、第1実施形態と同様の一対の永久磁石53の相互間に、第1実施形態とは異なるロータ52が配置されている。比較例のロータ52では、まず、ロータコア522において、シャフト521から径方向外側に延出するようにティース522aが3個設けられている。各ティース522aは、シャフト521から径方向外側に延出した本体部522a−1と、当該本体部522a−1の先端からシャフト521の軸521a回りに沿って両側に張り出した張出し部522a−2と、を有している。そして、各ティース522aの本体部522a−1に電線523aが巻き付けられてA51,B51,C51の3個のコイル523が形成されている。整流子524は、3つの整流子片524aで形成されている。A51のコイル523は、2番及び3番の整流子片524aに接続され、B51のコイル523は、1番及び3番の整流子片524aに接続され、C51のコイル523は、1番及び2番の整流子片524aに接続されている。
この比較例では、各ティース522aの本体部522a−1に電線523aが巻き付けられてコイル523が形成されている。このため、一対の永久磁石53によって発生する磁束のうち、ロータ52の回転に寄与する各コイル523に対する鎖交磁束は、各ティース522aにおける張出し部522a−2を通過する磁束となる。この鎖交磁束をなるべく多くするためには、張出し部522a−2における、シャフト521の軸521a回りの角度幅θ51を広くする必要があるが、この比較例の構造では、この角度幅θ51は120°以上に拡げることはできない。一方で、永久磁石53における軸521a回りの角度幅θ52は、上述した第1実施形態の永久磁石13のように135°程度に拡げることができる。この場合、張出し部522a−2の角度幅θ51と永久磁石53の角度幅θ52との差異分に相当する磁束は、ロータ52の回転に寄与せずに無駄となってしまう。
また、この比較例では、コイル523が、2つのティース522aの相互間に形成される電線スロット522bに2コイル分の電線523aが収まるように形成されるので、電線スロット522bにおける巻線占積が小さくなりがちである。
以上に説明した比較例に対し、上述した第1実施形態のロータ12及びモータ1によれば、5個のティース122aを内側に収めて電線123aが巻き回されてコイル123が形成されている。このコイル123に対する鎖交磁束は、5個のティース122aの配列端に位置する一対のティース122aの相互間の角度θ11の範囲内を通過する磁束となる。各ティース122aの張出し部122a−2の角度幅は最大で30°弱であるので、第1実施形態では、鎖交磁束について、最大で5×30°=150°弱の角度範囲を通過する分まで増やすことができる。上述したように、第1実施形態では、永久磁石13の角度幅θ12が凡そ135°に設定されている。つまり、本実施形態によれば、コイル123に対する鎖交磁束が通過可能な角度範囲を、永久磁石13の角度幅θ12よりも大きくすることで、永久磁石13が発生する磁束を、コイル123に対する鎖交磁束として最大限活用することができる。
その上で、第1実施形態では、1つの電線スロット122bに1コイル分の電線123aが収まるようにコイル123が形成されることで、シャフト121の軸121a回りに隣り合うコイル123の対が構成されている。そして、各対のコイル123が、互いに直列接続された状態で整流子片124aに接続されている。これにより、整流子片124aの数が、コイル123の数よりも少なく抑えられている。本実施形態では、6個のコイル123に対して、整流子片124aの数は半数の3個となっている。
ここで、上述したようにコイル123の形成は、途中で整流子片124aに接続しつつ電線123aを巻き回して行われるが、この作業に当たって整流子片124aの数は少ない方が望ましい。第1実施形態では、この整流子片124aの数が、コイル123の半数まで抑えられているので、良好な作業性の下で、コイル123の形成及び整流子片124aへの接続作業を行うことができる。
このように、第1実施形態によれば、コイル123が受ける鎖交磁束の増加と整流子片124aの数の低減とを両立させることができる。
また、本実施形態によれば、1つの電線スロット122bに収められる電線123aが1コイル分のみとなる。このため、1つの電線スロット522bに2コイル分の電線523aを収める上記の比較例と比較して、電線スロット122bにおける巻線占積を向上させることができる。
また、本実施形態では、直列接続される一対のコイル123は、軸121aに対して180°の反転対称の位置関係となる一対のティース122aを挟んで隣り合っている。このような一対のコイル123は、上記の反転対称の一対のティース122aを挟んで対象の位置関係にある。これにより、その一対のコイル123が周辺の磁束から受ける磁気吸引力が上記の一対のティース122aを挟んで対象となるので、ロータ12が受ける磁気吸引力は、シャフト121の軸121a回りにバランスのとれたものとなる。その結果、ロータ12を安定的に回転させて、回転中のロータ12の振動や騒音等を抑えることができる。
また、本実施形態では、ロータコア122は、ティース122aが12個設けられたものであり、整流子124は、整流子片124aが、12個のティース122aに対して3つ設けられたものとなっている。本実施形態のロータ12は、コイル123が受ける鎖交磁束の増加と整流子片124aの数の低減とを好適に両立させた一態様となっている。尚、ティースが12の整数倍の個数設けられ、整流子片が3の整数倍の個数設けられたロータについても、本実施形態と同様の好適な態様となる。
また、本実施形態では、モータ1における一対の永久磁石13は、軸121a回りに互いに同等な凡そ135°の角度幅θ12を有している。そして、コイル123が、その角度幅θ12に応じた5個のティース122aを内側に収めて電線123aが巻き回されたものとなっている。これにより、永久磁石13が発する磁束のうち、ロータ12の回転に有効な、コイル123の鎖交磁束を良好に増加させることができる。
次に、第2実施形態について説明する。
図7は、本発明の第2実施形態にかかるロータ及びモータを、図4と同様の模式図で示す図である。
第2実施形態のモータ2は、第1実施形態と同様の一対の永久磁石23の相互間に、第1実施形態とは異なるロータ22が配置されている。第2実施形態のロータ22では、まず、ロータコア222において、ティース222aが、n=2としたときの(8n+4)個、即ち20個設けられている。また、コイル223は、A21,A22,・・・,E21,E22の(4n+2)個、即ち10個が形成されている。各コイル223は、(4n+1)個のティース222a、即ち9個のティース222aを内側に収めて電線223aが巻き回されて形成されている。また、各コイル223は、2つのティース222aの相互間に形成される電線スロット222bに1コイル分の電線223aが収まるように巻き回されて形成されている。整流子224は、(2n+1)個、即ち5個の整流子片224aがシャフト221の軸221a回りに配置されて構成されている。
A21及びA22のコイル223が、それぞれ9個のティース222aを内側に収めて形成されており、互いに直列接続された状態で、整流子224における何れか2つの整流子片224aに接続されている。同様に、9個のティース222aを内側に収めるB21及びB22のコイル223が互いに直列接続された状態で2つの整流子片224aに接続されている。また、C21及びC22のコイル223、D21及びD22のコイル223、及びE21及びE22のコイル223が、それぞれ直列接続された状態で2つの整流子片224aに接続されている。
これら10個のコイル223も、1本の電線223aを、途中で整流子片224aに接続しながら巻き回すことで形成される。この巻き回しや整流子片224aとの接続については、コイル223や整流子片224aの数が異なるだけで上述した第1実施形態と同等であるので説明を割愛する。
以上に説明した第2実施形態のロータ22やモータ2によっても、上述した第1実施形態と同様に、コイル223が受ける鎖交磁束の増加と整流子片224aの数の低減とを両立させることができることは言うまでもない。この第2実施形態のロータ22やモータ2も、鎖交磁束の増加と整流子片224aの数の低減とを好適に両立させた一態様となっている。尚、ティースが20の整数倍の個数設けられ、整流子片が5の整数倍の個数設けられたロータについても、本実施形態と同様の好適な態様となる。
また、本実施形態では、各コイル223が収める9個のティース222aの配列端となる一対のティース222aがなす角度θ22は、360°をティース222aの数(20個)で除すると最大で18°であるから、最大で18°×9=162°弱となり、凡そ135°の永久磁石23の角度幅θ22よりも広くなる。これにより、永久磁石23で発生した磁束の略全てをコイル223の鎖交磁束とすることができる。
尚、以上に説明した第1及び第2実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、この実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明のロータやモータの構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
例えば、第1及び第2実施形態では、本発明にいうロータの一例として、n=1,2としたときの(8n+4)=12個,20個のティース122a,222aが設けられたロータ12,22が例示されている。これらのロータ12,22では、上記のnに応じて、(4n+1)=5個,9個のティース122a,222aを内側に収める(4n+2)=6個,10個のコイル123,223が形成されている。また、これらのロータ12,22には、(2n+1)=3個,5個の整流子片124a,224aを有する整流子124,224が設けられている。しかしながら、本発明にいうロータは、これらに限るものではなく、上記のnを他の自然数に設定したものであってもよい。
また、第1及び第2実施形態では、本発明にいうロータの一例として、隣り合う一対のコイル123が互いに直列接続された状態で整流子片124aに接続されたロータ12,22が例示されている。しかしながら、本発明にいうロータは、これらに限るものではなく、隣り合う一対のコイルが互いに並列接続された状態で整流子片に接続されたものであってもよい。
また、第1及び第2実施形態では、本発明にいうモータの一例として、一対の永久磁石13,23の間にロータ12,22が配置されたモータ1,2が例示されている。しかしながら、本発明にいうモータは、これらに限るものではなく、複数対の磁石の間にロータが配置されたものであってもよい。この場合、ロータにおけるティース、コイル、コイルに収められるティースの数、及び整流子片の数は、上記のように自然数nによって定義される数でなくてもよい。ティース及びコイルの数は偶数、コイルに収められるティースの数は2つ以上であればよく、また、整流子片については、コイルが接続可能に複数設ければよい。
また、第1及び第2実施形態では、本発明にいうモータの一例として、一対のブラシ14を備えたモータ1,2が例示されている。しかしながら、本発明にいうモータは、これらに限るものではなく、複数対のブラシを備えたものであってもよい。
1,2 モータ
12,22 ロータ
13,23 永久磁石
14 ブラシ
121,221 シャフト
122,222 ロータコア
122a,222a ティース
122a−1 本体部
122a−2 張出し部
122b,222b 電線スロット
123,223 コイル
123a,223a 電線
124,224 整流子
124a,224a 整流子片
θ11,θ21 角度
θ12,θ22 角度幅

Claims (6)

  1. シャフトと、
    前記シャフトから径方向外側に延出するようにティースが偶数設けられたロータコアと、
    2つ以上の前記ティースを内側に収めて電線が巻き回されて偶数形成されたコイルと、
    複数の整流子片が前記シャフトの軸回りに配置された整流子と、を備え、
    前記コイルは、2つの前記ティースの相互間に形成される電線スロットに1コイル分の電線が収まるように形成され、
    前記軸回りに隣り合う前記コイルを一対として偶数の前記コイルが複数対に分けられたときの各対をなす前記コイルが、互いに直列接続あるいは並列接続された状態で、前記整流子における何れか一対の前記整流子片に接続されていることを特徴とするロータ。
  2. シャフトと、
    前記シャフトから径方向外側に延出するようにティースが(8n+4)個(nは自然数)設けられたロータコアと、
    (4n+1)個の前記ティースを内側に収めて電線が巻き回されて(4n+2)個形成されたコイルと、
    (2n+1)個の整流子片が前記シャフトの軸回りに配置された整流子と、を備え、
    前記コイルは、2つの前記ティースの相互間に形成される電線スロットに1コイル分の電線が収まるように形成され、
    前記軸回りに隣り合う前記コイルを一対として(4n+2)個の前記コイルが(2n+1)対に分けられたときの各対をなす前記コイルが、互いに直列接続あるいは並列接続された状態で、前記整流子における何れか一対の前記整流子片に接続されていることを特徴とするロータ。
  3. 直列接続あるいは並列接続される一対の前記コイルは、前記軸に対して180°の反転対称の位置関係となる一対の前記ティースを挟んで隣り合ったコイルであることを特徴とする請求項1又は2に記載のロータ。
  4. 前記ロータコアは、前記ティースが12又はその整数倍の数、もしくは20又はその整数倍の数設けられたものであり、
    前記整流子は、前記整流子片が、12又はその整数倍の数の前記ティースに対しては3つ又はその整数倍、20又はその整数倍の数の前記ティースに対しては5つ又はその整数倍設けられたものであることを特徴とする請求項1〜3のうち何れか一項に記載のロータ。
  5. 請求項1〜4のうち何れか一項に記載のロータと、
    前記シャフトに沿って各々が延在するとともに、前記ロータコアを相互間に挟んで前記軸回りに配置された一対又は複数対の磁石と、
    前記整流子に各々が接する一対又は複数対のブラシと、
    を備えたことを特徴とするモータ。
  6. 前記一対又は複数対の磁石は、前記軸回りに互いに同等な角度幅を有しており、
    前記コイルが、前記角度幅に応じた数の前記ティースを内側に収めて電線が巻き回されたものであることを特徴とする請求項5に記載のモータ。
JP2018095188A 2018-05-17 2018-05-17 ロータ及びモータ Pending JP2019201494A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018095188A JP2019201494A (ja) 2018-05-17 2018-05-17 ロータ及びモータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018095188A JP2019201494A (ja) 2018-05-17 2018-05-17 ロータ及びモータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019201494A true JP2019201494A (ja) 2019-11-21

Family

ID=68612375

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018095188A Pending JP2019201494A (ja) 2018-05-17 2018-05-17 ロータ及びモータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019201494A (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10248226A (ja) * 1997-02-28 1998-09-14 Yoshikatsu Fujioka 直流機
JPH11308796A (ja) * 1998-04-20 1999-11-05 Yoshikatsu Fujioka 直流機
JP2010028924A (ja) * 2008-07-16 2010-02-04 Asmo Co Ltd モータ

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10248226A (ja) * 1997-02-28 1998-09-14 Yoshikatsu Fujioka 直流機
JPH11308796A (ja) * 1998-04-20 1999-11-05 Yoshikatsu Fujioka 直流機
JP2010028924A (ja) * 2008-07-16 2010-02-04 Asmo Co Ltd モータ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4726627B2 (ja) 回転電機におけるアーマチュアおよびその製造方法
US8378547B2 (en) Electric motor
JP5824644B2 (ja) 直流モータ
JP3730869B2 (ja) 回転電機
JP5414318B2 (ja) 電動モータ
JP6639569B2 (ja) ステータアセンブリ
JP5231879B2 (ja) 電動モータ
JP4358490B2 (ja) 直流機
JP5317754B2 (ja) 電動モータ
JP4568307B2 (ja) 直流機
JP2019201494A (ja) ロータ及びモータ
JP4794555B2 (ja) ステッピングモータ
JP3414907B2 (ja) モータ
JP3763453B2 (ja) 回転電機
JP2013046479A (ja) ブラシレスモータ
JP3615497B2 (ja) 扁平型振動モータ
US7990002B2 (en) Vibration motor
JP7077134B2 (ja) ロータ及びモータ
JPH0993859A (ja) 高効率な偏平コアレス振動モータ
JP7043207B2 (ja) ブラシモータ及びこれを用いる冷却モジュール
JP2004088916A (ja) モータ
JP2020150753A (ja) ステータ及びブラシレスモータ
JP4387348B2 (ja) 回転電機
JP2004007910A (ja) 誘導電動機
JP2015039280A (ja) 回転電機

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20191224

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210309

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220125

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220719