JP2019200602A - 硬貨入金装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、硬貨受入装置から整列送出装置へ落下する硬貨によって、整列送出装置における硬貨処理に悪影響を及ぼさないようにした硬貨入金装置を提供することである。【解決手段】入金口114に投入された硬貨Cは、搬送体146によって搬送され、逆転ローラー148との間を通って後、搬送体146の端部から下方に落下する。落下した硬貨Cは、邪魔体208によって構成される滑落通路208Pの底板208B上を滑落し、落下口214から下方に落下する。落下した硬貨Cが回転ディスク10上に直接落下した場合であっても、邪魔体208から回転ディスク10までの距離は、大幅に小さく、よって、回転ディスク10上に落下する硬貨Cによる衝撃が大幅に緩和されるので、回転ディスク10の振動振幅も小さくなり、整列送出装置132における硬貨処理に悪影響を及ぼさない。【選択図】図1

Description

本発明は、自動精算機や銀行窓口補助機器等において使用される、少なくとも硬貨入金機能を有する硬貨処理装置に用いる硬貨入金装置に関する。
詳しくは、バラ状態で受け入れた硬貨を一つずつ分離して次工程へ送り出すようにした硬貨入金装置に関する。
さらに詳しくは、バラ状態で受け入れた硬貨を一つずつ分離して次工程へ送り出すようにした小型の硬貨入金装置に関する。
なお、本明細書で使用する「硬貨」とは、所定の厚み、及び、直径を有する硬貨やトークン等の円板形状のものの他、英国の20ペンスや50ペンスの様な変形八角形等をも含む概念である。また、「第1」、「第2」等の順位を示す用語は、同一部品名との区別のために用いているにすぎず、権利解釈においては考慮されない。
第一の従来技術として、本出願人の出願に係る、リサイクル式硬貨つり銭機において、硬貨受入装置から落下した硬貨をバラ状態で受け入れ、当該受け入れた硬貨を、傾斜配置された回転ディスク上に形成された区分け凹溝によって一つずつ分離し、所定のタイミングにおいて移動体によって回転ディスクの半径方向へ押し出すことにより、次工程へ送り出す硬貨の分離・送出装置を備えた硬貨入金装置が知られている(特許文献1)。
第二の従来技術として、本出願人の出願に係る、コイン処理装置において、コインセレクタから落下したコインを傾斜状態に設けた回転ディスク上に形成した凹部によって一枚ずつ分離した後、所定のタイミングで移動体によって回転ディスクの半径方向へ押動して次工程へ送り出すようにしたコイン送り出し装置が知られている(特許文献2)。
特許第5756953号(図1〜図15、段落0021〜0023) 特許第4784807号(図1〜図2、段落0016〜0038、0096〜0105)
第一及び第二の従来技術とも、整列送出装置において斜めに配置された回転ディスク上に形成された凹部に位置させることによって硬貨を一枚ずつ分離して回転ディスク上に保持した後、所定のタイミングにおいて、分離した硬貨を回転ディスクの半径方向へ移動する移動体によって移動させ、次工程へ受け渡すという技術思想において共通する。しかし、第一の従来技術においては移動体が直線的に半径方向へ移動するのに対し、第二の従来技術においては移動体が回動する相違点がある。回転ディスクは、回転駆動されるので、機械的許容誤差によって、移動の自由度、所謂「ガタ」が存在する。この一例を、図14を参照して説明する。回転ディスク10は、その軸線SLが約45度に傾斜配置された円盤型であって、その中心部は一対の玉軸受け12、14によって固定軸16に傾斜状態で回転自在に支持されている。回転ディスク10の上向きの上面10Uには実質的に最薄硬貨の厚み以下の板厚の平板によって大凡Y型に形成された分離板18によって凹部20が形成され、この凹部20の回転ディスク10における回転中心側に配置された移動体22によって保持凹部24を形成している。玉軸受け12、14は所定の誤差が許容される。しかし、玉軸受け12、14での誤差が微小であっても、当該玉軸受け12、14から距離的に離れた回転ディスク10の周縁部では、許容誤差に基づくガタが安定稼働を超える大きさになることがある。例えば、図14(B)において、静止状態にある回転ディスク10が、実線示位置Sに存するとすると、許容誤差によって鎖線示位置M迄移動することができ、それらの間の変位量Dは移動体22の厚みTを超えることもある。換言すれば、回転ディスク10は回転中に、外的衝撃によって変位量Dの範囲で変位することが可能である。一方、硬貨Cは回転ディスク10の周方向へ移動する移動体22によって移動され、受取体26に受け渡される。回転ディスク10の下側部分の周囲は、半円形の囲い体28によって囲われている。移動体22は、その性質上、処理する最薄硬貨の厚み以下に構成されることから、薄い板状体によって構成される。このような条件下において、硬貨Cが移動体22によって押動されている最中に回転ディスク10が変位量dにおいて振動した場合、移動体22に支えられている硬貨Cが落下する恐れがある。
また、回転ディスク10の上方に配置された硬貨受入装置から落下する硬貨Cが回転ディスク10上に落下した反動によって跳ね上がり、移動体22によって支持されている硬貨Cに衝突し、落下させてしまう恐れもある。移動体22に支持されている硬貨Cが落下されると、次工程へ送り出す硬貨Cの連続性が途切れ、所謂歯抜けが生じ、迅速な硬貨処理を阻害する問題がある。
この問題を解決するため、硬貨受入装置から落下する硬貨Cを回転ディスク10から逸れた位置に落下させた後、回転ディスク10上に落下させることが考えられるが、装置の大型化を招き、俄に採用できない。
本発明の目的は、硬貨受入装置から整列送出装置へ落下する硬貨によって、整列送出装置における硬貨処理に悪影響を及ぼさないようにした硬貨入金装置を提供することである。
この目的を達成するため、請求項1に係る第1の発明は以下のように構成されている。
入金口に投入された硬貨を硬貨受入装置から下方の回転ディスクを含む整列送出装置へ落下させ、前記回転ディスクの回転に伴って次工程へ一つずつ受け渡すようにした硬貨送り出し装置であって、
前記硬貨受入装置から前記回転ディスクへ落下する硬貨の落下経路に邪魔体を配置し、前記硬貨受入装置から落下する硬貨が前記邪魔体上に落下した後、前記回転ディスク上に落下するようにしたことを特徴とする硬貨入金装置である。
本発明に係る第2の発明は、
前記整列送出装置は移動筐体に取り付けられ、
前記硬貨受入装置は、前記整列送出装置の直上において、前記移動筐体に対し離れる方向へ移動可能な二次移動筐体には取り付けられ、
前記邪魔体は前記二次移動筐体に取り付けられている
ことを特徴とする第1の発明の硬貨入金装置である。
本発明に係る第3の発明は、
前記整列送出装置は傾斜配置された回転ディスクと、
前記回転ディスクと一体的に回転されると共に前記回転ディスクの周方向に硬貨を押動する移動体と、
前記回転ディスクの下端部周面を囲うと共に当該回転ディスクの下部前方に硬貨保留部を形成する保留容器を含む
ことを特徴とする第2の発明の硬貨入金装置である。
本発明に係る第4の発明は、
前記邪魔体は、底板、前記底板から上方に延在する回転ディスク側側壁、及び、前記回転ディスク側側壁に対し大凡平行に配置された反回転ディスク側側壁によって断面矩形樋状に形成され、前記底板は前下がりに配置されている
ことを特徴とする第1〜3発明の何れかの硬貨入金装置である。
本発明に係る第5の発明は、
前記回転ディスク側側壁は上流側側板と下流側に配置された逸らせ側板を含み、前記逸らせ側板は前記上流側側板部に対し鈍角をなし、前記保留容器側に指向され、
前記樋状の邪魔体の落下口が前記保留容器側に指向される
ことを特徴とする第4の発明の硬貨入金装置である。
本発明に係る第6の発明は、
前記逸らせ側板の上端部に続き、大凡水平に前記樋部の上側を覆うように上側カバー(208C)が形成されている
ことを特徴とする第5の発明の硬貨入金装置である。
本発明に係る第7の発明は、
前記底板には前記硬貨が落下しない塵埃落下孔が形成されている
ことを特徴とする第4又は第6の発明の硬貨入金装置である。
本発明に係る第8の発明は、
前記保留容器は、前記回転ディスクの周面を囲う位置と、回転ディスクとの間に所定の間隔を形成する排出位置との間を移動可能である
ことを特徴とする第7の発明の硬貨入金装置である。
本発明に係る第9の発明は、
前記邪魔体の落下口は、前記保留容器の上縁よりも下方に配置されている
ことを特徴とする第3乃至第8の発明の硬貨入金装置である。
本発明に係る第10の発明は、
前記邪魔体の落下口は、当該落下口から落下する硬貨が前記保留容器の壁面上に落下する位置関係に配置されている
ことを特徴とする第5乃至第9の発明の硬貨入金装置である。
第1の発明によれば、入金口に投入された硬貨は硬貨受入装置から下方の整列送出装置へ落下させられ、当該整列送出装置によって一つずつ分離されて後、次工程へ一つずつ受け渡たされる。硬貨受入装置から下方の整列送出装置へ落下する落下経路に邪魔板が設置されている。したがって、硬貨受入装置から落下する硬貨は、邪魔板上に落下した後、整列送出装置の回転ディスク上に落下する。これによって、回転ディスク上に直接に硬貨が落下した場合であっても、硬貨は邪魔板に衝突した後、回転ディスク上に落下する。これにより、硬貨が回転ディスク上に落下する際の位置は、従来よりも大幅に回転ディスクに近くなるため、衝撃が小さく、回転ディスクの振動振幅も小さくなる。また、回転ディスク上に保留されている硬貨上に落下した場合であっても、同様に衝撃が小さいので、保持されている硬貨が大きく跳ね上がることはなく、移動体によって支持されている硬貨に影響を与えないので、本発明の目的を達成できる利点がある。
第2の発明は、第1の発明と基本的構成は同一であるので、本願発明における目的を達成することができる。さらに、第2の発明においては、整列送出装置は移動筐体に取り付けられ、硬貨受入装置は整列送出装置の直上において、移動筐体に対し上方へ移動可能な二次移動筐体には取り付けられている。これにより、硬貨受入装置が整列送出装置の直上に重層的に配置されているので、硬貨入金装置を小型にすることが出来ると共に、整列送出装置を修理又は点検する場合、二次移動筐体を上方へ移動させると硬貨受入装置が一体的に上方へ移動され、整列送出装置の上方域の空間が大きくなり、容易に作業することができるので、整列搬送装置の修理又は点検作業が容易にできる利点がある。
第3の発明によれば、第1の発明と基本的構成は同一であるので、本願発明における目的を達成することができる。さらに、第3の発明においては、整列送出装置は傾斜配置された回転ディスクと、この回転ディスクと一体的に回転されると共に半径方向に硬貨を押動する移動体と、回転ディスクの下部前方に硬貨保留部を形成する保留容器を含んで構成される。保留容器によって回転ディスクの上面側に硬貨保留部が形成され、回転ディスクの回転によって硬貨保留部の硬貨を一枚ずつ分離して保持する。回転ディスクが傾斜されることによって装置を小型化できると共に、移動体によって回転ディスクの半径方向へ硬貨が積極的に送り出されるので、硬貨の受け渡しが円滑に行える利点がある。
第4の発明は、第1の発明と基本的構成は同一であるので、本願発明における目的を達成することができる。さらに、第4の発明においては、邪魔体は、底板、前記底板から上方に延在する回転ディスク側側壁、及び、前記回転ディスク側側壁に対し大凡平行に配置された反回転ディスク側側壁によって断面矩形樋状に形成され、前記底板は前下がりに配置されている。したがって、硬貨受入装置から落下した硬貨は、底板に衝突し、底板上を回転ディスク側側壁と反回転ディスク側側壁によって案内されつつ滑り落ちて後、硬貨保留部へ落下する。したがって、底板上を滑り落ちる落差分、硬貨保留部を構成する回転ディスク上面との距離が近くなる。これにより、硬貨が回転ディスク上に落下した際の衝撃がより一層低減される利点がある。
第5の発明は、第1の発明と基本的構成は同一であるので、本願発明における目的を達成することができる。さらに、第5の発明においては、回転ディスク側側壁は上流側側板と逸らせ側板を含み、前記逸らせ側板は前記上流側側板に対し、鈍角で前記保留容器側に指向され、前記樋状の邪魔体の出口が前記保留容器側に指向されている。これにより、邪魔体に落下した硬貨は、回転ディスク側側壁と反回転ディスク側側壁によって案内されつつ底板上を滑り落ちる。底板上を滑り落ちた硬貨は、逸らせ側板に衝突して保留容器側へ向きを変えられて出口から落下する。これにより、出口から落下する硬貨は、保留容器上に落下し、回転ディスク上への落下を減少させることができるので、より一層、移動体によって支持されている硬貨に影響を与えないので、本発明の目的をより一層達成できる利点がある。
第6の発明は、第1の発明と基本的構成は同一であるので、本願発明における目的を達成することができる。さらに、第6の発明においては、逸らせ側板の上端に連続して形成された上側カバーは、大凡水平に前記樋部の上側を覆うよう庇状に形成されていることから、底板上を転がってきた硬貨はこの庇にその上端周面が衝突し、保留容器側に逸らされると共に強制的に倒される。これにより、回転ディスク上に落下する際の硬貨の速度水頭分による衝撃を減少させることができ、より一層本発明の目的を達成できる利点がある。
第7の発明は、第1の発明と基本的構成は同一であるので、本願発明における目的を達成することができる。さらに、第7の発明においては、底板には前記硬貨が落下しない開口が形成されているので、硬貨受入装置から硬貨と共に落下した微細な塵埃等のゴミをこの開口から下方の硬貨保留部に落下させることができる。これにより、微細なゴミが邪魔体に付着することを抑制できるので、ゴミ付着によるトラブル発生を防止できる利点がある。
第8の発明は、第1の発明と基本的構成は同一であるので、本願発明における目的を達成することができる。さらに、第8の発明においては、保留容器は前記回転ディスクの周面を囲う位置と、回転ディスクとの間に所定の間隔を形成する排出位置との間を移動可能である。これにより、保留容器を排出位置に移動させることにより、硬貨保留部に落下した微細なゴミを保留容器外へ排出出来る利点がある。
第9の発明は、第1の発明と基本的構成は同一であるので、本願発明における目的を達成することができる。さらに、第9の発明においては、邪魔体の下端は、前記保留容器の上縁よりも下方に配置されているので、回転ディスク上面に対する落差が小さく、回転ディスクの振動、及び、移動体に係止されている硬貨への影響を更に低減することができる利点がある。
第10の発明は、第1の発明と基本的構成は同一であるので、本願発明における目的を達成することができる。さらに、第10の発明においては、邪魔体の出口は、当該出口から落下する硬貨が前記保留容器の壁面上に落下する位置関係に配置されているので、邪魔体から落下した硬貨は、原則的には回転ディスク上へ直接落下することはなく、保留容器壁面上を滑って落下した硬貨が回転ディスク上に落下する。これにより、より一層回転ディスクの振動、及び、移動体に係止されている硬貨への影響を更に低減することができる利点がある。
図1は、本発明にかかる実施例1の硬貨処理装置が内蔵される貨幣処理装置の概略斜視図である。 図2は、本発明にかかる実施例1の硬貨処理装置が内蔵される貨幣処理装置の概要縦断面図である。 図3は、本発明にかかる実施例1の硬貨処理装置が内蔵される貨幣処理装置の主扉を開口した状態の前側右上方からの斜視図である。 図4は、本発明にかかる実施例1の硬貨処理装置を貨幣処理装置から引き出した状態の前側右上方からの斜視図である。 図5は、本発明にかかる実施例1の硬貨処理装置の主要部の概略斜視図である。 図6は、本発明にかかる実施例1の硬貨処理装置の概略説明図であり、(A)は左上方からの透視斜視図、(B)は透視左側面図である。 図7は、本発明にかかる実施例1の硬貨処理装置の入金装置及び整列送出装置の平面図である。 図8は、本発明にかかる実施例1の硬貨処理装置の整列送出装置及び硬貨識別装置の右上方からの斜視図である。 図9は、本発明にかかる実施例1の硬貨処理装置の整列送出装置及び硬貨識別装置の正面図である。 図10は、本発明にかかる実施例1の硬貨処理装置の図7におけるA―A線断面図である。 図11は、本発明にかかる実施例1の硬貨処理装置の図7におけるB―B線断面図である。 図12は、本発明にかかる実施例1の硬貨処理装置の図7における断面図であって、(A)はC―C線横断面図、(B)は矢視Dからの側面図である。 図13は、本発明にかかる実施例1の硬貨処理装置の邪魔体の斜視図である。 図14は、従来の硬貨処理装置に用いる整列送出装置の回転ディスクの拡大図であり、(A)は拡大断面図、(B)は拡大作用説明図、(G)は拡大正面作用説明図である。
本発明に係る硬貨処理装置の最良の形態は、入金口に投入された硬貨を硬貨受入装置から下方の回転ディスクを含む整列送出装置へ落下させ、前記回転ディスクの回転に伴って次工程へ一つずつ受け渡すようにした硬貨送り出し装置であって、
前記整列送出装置は移動筐体に取り付けられ、傾斜配置された回転ディスクと、前記回転ディスクと一体的に回転されると共に前記回転ディスクの半径方向に硬貨を押動する移動体と、前記回転ディスクの下端部周面を囲うと共に当該回転ディスクの下部前方に硬貨保留部を形成する保留容器を含み
前記硬貨受入装置は、前記整列送出装置の直上において、前記移動筐体に対し上方へ移動可能な二次移動筐体に取り付けられ、
前記硬貨受入装置から前記回転ディスクへ落下する硬貨の落下経路に邪魔体を配置し、
前記邪魔体は前記二次移動筐体に取り付けられ、底板、前記底板から上方に延在する回転ディスク側側壁、及び、前記回転ディスク側側壁に対し大凡平行に配置された反回転ディスク側側壁によって断面矩形樋状に形成され、前記底板は前下がりに形成され、前記回転ディスク側側壁は上流側側板部と逸らせ側板を含み、前記逸らせ側板は前記上流側側板部に対し、鈍角で前記保留容器側に指向されると共に、前記逸らせ側板の上端部は、大凡水平に前記樋部の上側を覆うように形成され、前記底板には前記硬貨が落下しない大きさの開口が形成され、前記邪魔体の出口下端は、前記保留容器の上縁よりも下方に配置され、
前記樋状の邪魔体の落下口が前記保留容器側に指向されて当該落下口から落下する硬貨が前記保留容器の壁面上に落下する位置関係に配置され
前記保留容器は、前記回転ディスクの周面を囲う位置と、回転ディスクとの間に所定の間隔を形成する排出位置との間を移動可能であり、
前記硬貨受入装置から落下する硬貨が前記邪魔体上に落下した後、前記回転ディスク上に落下するようにしたことを特徴とする硬貨入金装置である。
本実施例1は、硬貨処理装置100として、硬貨入出金装置102に適用した例であり、硬貨の種類は、ユーロ圏において用いられている、2ユーロ硬貨2e、1ユーロ硬貨1e、50セント硬貨50c、20セント硬貨20c、10セント硬貨10c、5セント硬貨5c、2セント硬貨2c、及び、1セント硬貨1Cの8金種を対象としている。しかし、対象硬貨としては、日本硬貨、米国硬貨、中国硬貨等世界中の硬貨を対象とすることができる。本明細書において、硬貨金種を特定して行う場合、前記した符号を用いるが、特に区別する必要がない場合には、総称として硬貨Cを用いる。
まず、図1を参照して硬貨入出金装置102を説明する。
硬貨入出金装置102は、貨幣処理装置104、例えば、精算機106内に配置される。精算機106は、全体として縦長の箱型に形成されており、縦長箱型の精算機筐体108と、その前方の開口108oを開閉口する主扉108Dと、内部に配置された上段底板108UBによって構成された上段室108UC、中段底板108MBと上段底板108UBとによって構成された中段室108MC、及び、中段底板108MBの下方に形成された下段室108LCが構成されている。
硬貨入出金装置102は上段室108UC内に配置され、精算機筐体108の上部空間108Uに内蔵されているが、主扉108Dを解放した場合、開口108oを通って精算機筐体108の外方に、公知の伸縮可能な硬貨処理装置ガイドレール112によって水平状態を維持したまま全体を引き出されることができる。硬貨入出金装置102の入金口114には、精算機筐体108の天板108Tに形成された受入口108Rを介して硬貨Cを受け入れ、出金口140は主扉108Dに形成された出口開口108Eに位置されている。中段室108MCには紙幣入出金装置116が配置され、紙幣ガイドレール118によって精算機筐体108外に全体を引き出されることができ、主扉108Dに形成された紙幣開口122を介して紙幣の入出金を行う。主扉108Dは、施錠装置124によって、精算機筐体108に対し施錠・開錠可能である。なお、天板108T上に設置されているのは、インターフェース手段としての表示装置兼入力装置126である。
次に硬貨入出金装置102の概要を主に図5及び図6を参照しつつ説明する。
硬貨入出金装置102は、複数金種の硬貨Cを受け入れ、出金指令によって指定された金種の硬貨Cを所定数払い出す機能を有し、本実施例1において、硬貨入出金装置102は、入金口114と、硬貨受入装置128と、整列送出装置132と、硬貨識別装置134と、硬貨搬送振分装置136と、保留繰出装置138と、出金口140と、出金搬送装置142を少なくとも備え、筐体144内に配置されている。
まず入金口114を説明する。
入金口114は硬貨入出金装置102の利用者によって硬貨Cを投入される機能を有し、本実施例1においては、二次移動筐体150iの上面から半球形状に凹んだ形状に形成されている。しかし、入金口114は、矩形等に形成することができる。入金口114の底面部は搬送体146の延在方向に矩形状に開口され、搬送体146が配置されている。換言すれば、入金口114は、受入口108Rの真下に配置され、利用者が投入した硬貨Cを受け入れる。
次に硬貨受入装置128を説明する。
硬貨受入装置128は、受入口108Rを経由して入金口114にバラ状態で投入された複数金種の硬貨Cを、次行程の整列送出装置132の機能が阻害されない量を超えない範囲で次行程の整列送出装置132へ送り出す機能を有する。
硬貨受入装置128は、搬送体146、逆転ローラー148及び搬送体146を駆動する第一電気モーター152及び硬貨センサー154を含んでいる。
次に搬送体146を主に図10を参照して説明する。
搬送体146は、入金口114に投入された硬貨Cを次行程へ向けて搬送する機能を有する。搬送体146は、本実施例1では平ベルトであり、最大硬貨直径の二倍よりも僅かに広い幅を有し、一対のローラー146Aと146Bとの間に張設され、かつ、下流に向かって、換言すれば、硬貨Cの送り方向側に僅かに上り傾斜に設けられている。しかし、平ベルトは、水平であっても良い。ローラー146Aは第一電気モーター152によって回転され、その反時計方への回転により硬貨Cを次行程に搬送する送り出し方向(図10において左方向)、又は、時計方向の戻し方向に移動可能である。これらローラー146A及び146Bから左右に突出した回転軸(図示せず)は、垂立状態に所定の間隔で平行に配置された第一フレーム149A及び第二フレーム149B(図11)に回転自在に取り付けられている。搬送体146のローラー146A及び146Bに対する上側部分は、入金口114の下端部に形成された開口114H内に配置されている。したがって、入金口114に投入された硬貨Cは、搬送体146上に位置することとなる。
次に逆転ローラー148を説明する。
逆転ローラー148は、搬送体146が送り出し方向に進行している場合、積み重なって搬送される硬貨Cの進行を阻止してズリ落とす機能を有する。逆転ローラー148は、搬送体146の下流側端部の上方に、その下端周面が搬送体146との間に最薄硬貨の厚みの約3倍弱、かつ、最厚硬貨厚みの1枚強の規制隙間を空けて配置されている。この逆転ローラー148は、搬送体146が次行程への搬送方向に進行する場合(図10において左方向)、その下面が搬送体146の進行方向と逆方向に回転し、搬送体146が戻り方向に移動した場合、静止状態になるよう構成されている。これにより、搬送体146と逆転ローラー148との間隙を通過できない硬貨C、換言すれば、硬貨Cの上に載っている重なり硬貨Cは、逆転ローラー148によって進行を阻止される。
しかし、搬送体146が戻り方向に移動した場合、逆転ローラー148の下面が同方向に戻るよう回転させてもよい。
これにより、搬送体146上に最薄の硬貨が三枚以上重なって逆転ローラー148に到達した場合、最上の硬貨Cは逆転ローラー148によって進行を阻止され、相対的に戻り方向へ移動されてズリ落とされ、多量の硬貨Cが一気に整列送出装置132に供給されないように規制している。この場合、二枚以上重なって硬貨Cが通過しないよう、規制隙間の大きさを最薄の硬貨厚みの1枚以上2枚未満にすることができる。
次に硬貨センサー154を説明する。
硬貨センサー154は、搬送体146上に硬貨Cが存在することを検知する入金検知機能を有する。換言すれば、投入された硬貨Cが全て次工程の整列送出装置132へ送り出されたかを間接的に検知する。本実施例1においては、硬貨センサー154として透過型の光電センサーが用いられている。硬貨センサー154の光軸が遮断された場合、硬貨Cが投入されたとみなし、第一電気モーター152を起動して搬送体146を送り出し方向に移動させる。また、後述の整列送出装置132のフルセンサ156がフル状態を検知した場合、第一電気モーター152は停止される。したがって、整列送出装置132は、硬貨受入装置128からフル量以上の硬貨Cを受けることが無く、安定して一つずつ分離して硬貨Cを送り出すことができる。なお、硬貨センサー154は、搬送体146の下側に配置した金属センサー等によって代替えすることができる。
次に整列送出装置132を主に図6を参照して説明する。なお、図14において説明した従来技術と同一機能部には同一符号を付して説明を省略し、異なる構成を説明する。
整列送出装置132は、硬貨受入装置128から本発明に係る邪魔体208を経由して落下した複数金種の硬貨Cを一つずつ分離して次行程へ送り出す機能を有する。本実施例1において、整列送出装置132は、硬貨受入装置128の真下に配置され、回転ディスク10、保留容器162、受取体26及びフルセンサ156を含んでいる。
まず回転ディスク10を説明する。
回転ディスク10は前述したように、硬貨Cを一つずつ受け入れる保持凹部24を有し、所定の角度、例えば45度で傾斜配置され、かつ、所定の速度で回転される。
保持凹部24は、最小径硬貨が二つ並んで受入られることができず、かつ、最大径硬貨が一枚のみ受け入れられる大きさに設定されている。
保持凹部24は、保留容器162に相対する下部においてバラ状態で保留された硬貨Cを一つずつ受入れ、ナイフ形状の受取体26に受け渡す(例えば特許第5756953号参照)。
次に保留容器162を主に図11を参照しつつ説明する。
保留容器162は、回転ディスク10の下方前方に硬貨Cを保留させる機能を有し、本実施例1においては、全体的には回転ディスク10の大凡下側の半円部分に相対して配置され、円形ボウルを二分の一に分割したような形状に形成されている。図11に示すように、回転ディスク10と相対する部分は、上方部分162UP、中間部分162M(中間上部分162MU、中間中部分162MM、中間下部分162ML)、及び、下部分162LPを含んでいる。
上方部分162UPは、保留容器162の高さ方向において大凡四分の一を占め、正面から見た場合において、下側に凸の弧形平板状(図8)であり、大凡垂立配置され、その上端縁は、大凡水平に配置される。上方部分162UPの下側に連続する中間部分162Mは中間上部分162MU、中間中部分162MM、中間下部分162MLによって構成されている。
まず中間上部分162MUを説明する。
中間上部分162MUは回転ディスク10側へ垂立線に対し約30度の角度で下向きに傾斜している。換言すれば、中間上部分162MUの延長線ELは回転ディスク10の上面に対して鈍角で交差する。中間上部分162MUの下方に連なる中間中部分162MMは、中間上部分162MUよりも急角度で回転ディスク10側へ傾斜している。中間中部分162MMの延長線MLは、回転ディスク10に対し鋭角で交差する。中間中部分162MMに連なる中間下部分162MLは垂立線に対し回転ディスク10から離れる方向に傾斜している。換言すれば、中間下部分162MLの延長線LLは、回転ディスク10の上面の延長線10ELに対し、鋭角をなしている。下部分162LPは弧状に形成され、回転ディスク10の下部の半周を囲うように近接して配置されている。また、下部分162LPの下面162LSは、囲い体28の上端面28Sに実質的に密接されている。この構造によって、回転ディスク10の下端部上面と保留容器10との間に、正面から見た場合半円形であって、かつ、側方から見た場合、横向き三角形の硬貨保留部164が形成される。したがって、硬貨受入装置128から落下した硬貨Cは、硬貨保留部164にバラ状態で保留され、回転ディスク10の回転によって保持凹部24にはまり込んで保持されて一つずつ分離される。また、保留容器162は、その三角形頂部の回転ディスク10側の両端から横向きに突出する支軸162Sを支点に回動され、下部分162LPの下面162LSが囲い体28の上端面28Sから離され、これらの隙間から内部のゴミ等を自然落下させる排出位置と、稼働時の保留位置との間を選択的に移動されるようになっている。なお、166は保留容器162が正規の位置に位置することを検知する位置センサーである。
次にフルセンサ156を説明する。
フルセンサ156は、保留容器162内の硬貨量が所定量以上になった場合、フル信号を出力する機能を有し、例えば、硬貨保留部164の下部を光軸が透過する透過形の光電センサーである。フルセンサ156がフル信号を出力した場合、第一電気モーター152が停止され、硬貨受入装置128からの硬貨Cの供給が停止される。フルセンサ156がフル信号を出力しない場合、第一電気モーター152は再起動され、搬送体146上の硬貨Cが保留容器162に供給される。
次に硬貨識別装置134を主に図8を参照しつつ説明する。
硬貨識別装置134は、整列送出装置132から一つずつ送り出された硬貨Cの真偽及び金種を判別する機能を有する。硬貨識別装置134は、本実施例1においては、回転ワイパ180によって硬貨Cを受取体26の直線部分に沿って移動させる過程において、硬貨識別センサー166から取得した検知データに基づいて硬貨Cの真偽及び金種を判別する機能を有する。具体的には、硬貨Cの材質センサー、厚みセンサー及び直径センサーからの検知データに基づいて硬貨Cの真偽及び金種を判別する機能を有する。これらセンサーは、例えば、複数の磁気センサーである(特許第5261662号参照)。
次に硬貨搬送振分装置136を図5を参照しつつ説明する。
硬貨搬送振分装置136は、硬貨識別装置134によって真偽及び金種を判別された硬貨Cを金種別に振り分ける機能を有する。本実施例1において、硬貨搬送振分装置136は、後述のスライドプレート172によって一面を、ガイドレール174によって周面を支えられている硬貨Cを押動して所定の方向に移動させると共に、所定の位置に形成された選別孔に金種毎に落下させる機能を有する。本実施例1において、硬貨搬送振分装置136は、ガイド装置168、硬貨搬送装置176、及び、選別装置178を含んでいる。
まずガイド装置168を説明する。
ガイド装置168は、硬貨搬送装置176によって搬送される硬貨Cが、所定の状態において案内されるようにガイドする機能を有し、本実施例1において、ガイド装置168は、傾斜した平板状のスライドプレート172と、当該スライドプレート172の上面に対し、直角をなす棒状のガイドレール174によって構成されている。この構成によって、硬貨Cはその下面をスライドプレート172の上面によって案内され、下端周面をガイドレール174によって案内されつつ硬貨搬送装置176によって移動される。
次に硬貨搬送装置176を説明する。
硬貨搬送装置176は、ガイド装置168によって一定の姿勢に維持されている硬貨Cを一定の方向に移動させる機能を有している。本実施例1において、硬貨搬送装置176は、第一スプロケット182と第二スプロケット184、及び、それらの間に張設したチェーン186及びチェーン186から突出する押動ピン188を含み、チェーン186は回転ワイパ180と連動している。よって、回転ワイパ180によって一つずつ送り出される硬貨Cは、押動ピン188に押されてガイドレール174及びスライドプレート172の上面に案内されつつ移動し、移動通路192を直線状に搬送される。
次に選別装置178を説明する。
選別装置178は、硬貨搬送装置176によって移動される硬貨Cを金種毎に選別する機能を有している。
選別装置178は、ガイドレール174の上側であって、かつ、移動通路192に沿って配置された第1選別部194、及び、移動通路192の下側であって、かつ、ガイドレール174に沿って配置された第2選別部196を有している。
第1選別部194は、上流側(硬貨識別装置134側)より2セント選別孔2C、5セント選別孔5C、10セント選別孔10C、20セント選別孔20C及びオーバーフロー選別孔OFの順に配置されている。
第2選別部196は、上流側よりリジェクト選別孔RJ、1セント選別孔1C、2ユーロ選別孔2E、50セント選別孔50C及び1ユーロ選別孔1Eの順に配置されている。
硬貨搬送装置176によって搬送される硬貨Cは、硬貨識別装置134で判別された金種に基づき、各選別孔に配置されているゲート(図示せず)が開き、対応する選別孔に自重で落下する。なお、各選別孔に対する金種の配置は一例であるので、必要に応じ自由に配置できる。
各選別孔2c、5c、10c、20c、1c、2E、50c、RJ及び、1Eには、電気的アクチュエーターによって作動されるゲート装置(図示せず)が配置され、オーバーフロー選別孔OFには前記何れの選別孔にも落下しなかった硬貨Cが落下するように構成されている。
本実施例1において、選別孔2c、5c、10c、20c、1c、2E、50c、RJ及び、1Eのゲート装置は、ガイドレール174も兼ねている。すなわち、ガイドレール174は、リジェクト選別孔RJ、1セント選別孔1c、2ユーロ選別孔2E、50セント選別孔50c及び1ユーロ選別孔1Eの間に固定される固定ガイド、及び、電動的に移動される可動ガイドによって構成され、通常1本の直線状を呈している。そして、搬送される硬貨Cが選別孔RJ、1c、2E、50c及び1Eに落下される場合、可動ガイド(ゲート装置)を通常の位置から移動させることにより、移送される硬貨Cが可動ガイドに案内されないようにし、所定の選別孔に落下するようにしてある。
各選別孔2c、5c、10c、20c、1c、2E、50c、及び、1Eに相対するゲート装置は、タイミングセンサ(図示せず)からのタイミング信号、及び、硬貨識別センサー166によって検知された硬貨情報に基づいて判別された真偽及び金種に基づいて選択的に開閉される。結果として、硬貨搬送振分装置136によって搬送される硬貨Cは、金種毎に所定の選別孔に落下させられる(特許第4997374号参照)。
次に保留繰出装置138を図5及び図6を参照しつつ説明する。
保留繰出装置138は、硬貨搬送振分装置136の選別装置178において金種毎に選別された硬貨Cを金種別に保留し、かつ、送り出す機能を有する。本実施例1において、保留繰出装置138は孔付き回転ディスクによって硬貨Cを一つずつ払い出す、所謂、コインホッパを金種毎に硬貨搬送振分装置136の下方に第1選別部194及び第2選別部196に相対して横並びに並列した第1保留繰出装置列202及び第2保留繰出装置列204の二列に並べることにより構成されている。各保留繰出装置138は、符号138に選別装置178において設定した金種毎の記号を付して表示してある。2セント選別孔2Cと2セント用保留繰出装置1382C、5セント選別口5Cと5セント用保留繰出装置1385C、10Cセント選別孔と10セント用保留繰出装置13810C、20セント選別口20Cと20セント用保留繰出装置13820C、1セント選別口1Cと1セント用保留繰出装置1381C、2ユーロ選別口2Eと2ユーロ用保留繰出装置1382E、50セント選別口50Cと50セント用保留繰出装置13850C、及び1ユーロ選別口1Eと1ユーロ用保留繰出装置1381Eとは図示しない通路により個別に連通されている(例えば特許第4665087号参照)。第1保留繰出装置列202と第2保留繰出装置列204の間に出金搬送装置142が配置されている。
次に出金搬送装置142を図5及び図6を参照しつつ説明する。
出金搬送装置142は、金種毎の保留繰出装置138から払い出された硬貨Cを出金口140に搬送する機能を有する。本実施例1において出金搬送装置142は、第1保留繰出装置列202と第2保留繰出装置列204との間に配置された出金搬送体198である。本実施例1において、出金搬送体198は一対の出金ローラー198Aと198Bとの間に張設された平ベルトであり、出金時に第3電気モーター206により上面が出金口140に向かって移動するよう駆動される。搬送体146によって搬送された硬貨Cは、滑落板278上を滑って出金口140内に供給される。図5に示すように、搬送体146はその左右に平行に配置された左側板142Lと右側板142Rとの下端部間に配置された一対のローラー146Aと146Bとの間に出金口140側へ向かって前下がりに張設されている。したがって、搬送体146上の硬貨Cは、左側板142Lと右側板142Rに案内されつつ搬送される。保留繰出装置138の払出開口から放出された硬貨Cは、左側板142L又は右側板142Rに開口され硬貨放出口を通って搬送体146上に落下する。
次に出金口140を説明する。
出金口140は、搬送体146によって送り出された硬貨Cを保留する機能を有し、本実施例1においては、椀形をし、筐体144の前方に水平に突出している。
次に筐体144を主に図6を参照しつつ説明する。
筐体144は、硬貨入出金装置102を構成する各装置を内蔵し、又は、所定の装置が外表面に配置される機能を有し、板金加工によって、上面開口150oを有する箱型に形成されている。筐体144の前側(出金口140側)上部には、矩形箱型の二次移動筐体150iが配置されている。二次移動筐体150iの上面前側には入金口114が形成されると共に、その側方に設定条件やエラー情報を表示する表示器150Dが設けられている。入金口114の下方には硬貨受入装置128が配置され、二次移動筐体150iと一体的に移動されるように構成されている。二次移動筐体150iの下方には、整列送出装置132及び硬貨識別装置134が配置されている。整列送出装置132及び硬貨識別装置134は前述のように、硬貨搬送振分装置136と一体的に設けられている。上面開口150oの下方の筐体144内には、前述した保留繰出装置138であるところの、2セント用保留繰出装置1382C、5セント用保留繰出装置1385C、10セント用保留繰出装置13810C、20セント用保留繰出装置13820C、1セント用保留繰出装置1381C、2ユーロ用保留繰出装置1382E、50セント用保留繰出装置13850C、1ユーロ用保留繰出装置1381E、及び、オーバーフロー保留箱OF、が配置される金種別装着部280が設けられている。上面開口150oの全体を覆うように、矩形板状の移動筐体150Bが設けられている。移動筐体150Bは、本実施例1においては図6(A)に示すように、前側から見て右側端部が一端を筐体右側板144Rに固定された三個の側方蝶番150HSを中心として回動可能に設けられ、その一態様において上面開口150o全体を覆う稼働位置と、移動筐体150Bが大凡垂立された保守位置に位置されることができる。移動筐体150Bが保守位置に位置された場合、長方形の上面開口150o全体を解放することができる。二次移動筐体150iの前側下端部は、前方蝶番150HFによって前側から見て後側がはね上げ可能に移動筐体150Bの前端上部に取り付けられている。二次移動筐体150iの後側の上面開口150oの直上には硬貨搬送振分装置136が固定され、さらに、硬貨搬送振分装置136と一体移動可能に整列送出装置132及び硬貨識別装置134が移動筐体150Bに固定されている。この構造により、硬貨入出金装置102が稼働状態にある場合、上面開口150oの直上に移動筐体150B、したがって、硬貨搬送振分装置136が水平状態に配置され、上面開口150oは実質的に閉止される。硬貨搬送振分装置136を保守する場合、通常は移動筐体150Bが水平な稼働位置において行うことができる。硬貨搬送振分装置136の下面側を保守等する場合、側方蝶番150HSを支点に回動させることによりその移動筐体150Bを垂立状態にして作業することができる。この移動筐体150Bの垂立状態は、姿勢保持装置(図示せず)によって、保持することが好ましい。
保留繰出装置138を保守する場合、移動筐体150Bを側方蝶番150HSを支点に略90度回動させて、略垂立状態に保持する。その後、各保留繰出装置138を垂直上方に抜き出すことにより硬貨入出金装置102から取り外して保守作業をすることができ、保守終了後は該当金種位置において、下方へ押し込むことにより、再装着をすることができる。保留繰出装置138の保守が終了した後は、移動筐体150Bを垂立状態から水平状態に戻して上面開口150oを実質的に覆うことにより、再稼働をすることができる。整列送出装置132又は硬貨識別装置134を保守する場合、二次移動筐体150iを前方蝶番150HFを支点に後方を跳ね上げるように垂立状態に保持した後に行う。なお、筐体144の後端から突出する矩形体は、貨幣処理装置104から給電を受け、及び、制御信号を通信するための給電通信コネクタ150cである。この給電通信コネクタ150cは、硬貨入出金装置102を精算機筐体108から引き出した場合、自動的に接続が切断され、押し込まれて、主扉108Dが閉じられた場合、自動的に接続されるよう構成されている。
次に本発明に係る邪魔体208を主に図13を参照しつつ説明する。
邪魔体208は、硬貨受入装置128から落下する硬貨Cを受け止めた後、整列送出装置132、具体的には硬貨保留部164に案内する機能を有する。本実施例1において邪魔体208は、底板208B、反回転ディスク側側壁2081及び回転ディスク側側壁2082によって樋型に形成され、前下がり直線状に延在し、断面が大凡矩形の滑落通路208Pを形成される。滑落通路208Pの延在方向の中心が通路軸線PSである。邪魔体208は硬貨受入装置128の下側に位置した状態で硬貨受入装置128に一体化されている。具体的には、第一フレーム149Aの下端部に反回転ディスク側側壁2081の上端部、及び第二フレーム149Bの下端部に回転ディスク側側壁2082の上端部が固定されている。
次に底板208Bを説明する。
底板208Bは、搬送体146の端部から大凡垂直下方へ落下した硬貨Cを滑落させる機能を有する。本実施例1において、底板208Bは所定の角度で前下がりに傾斜する平板である。この傾斜角度は水平線HLに対し約30度であることが好ましい。傾斜角度が小さければ、硬貨Cが滑落しない場合があり、傾斜角度が大きければ邪魔体208の上下方向の寸法が大きくなり、小型化に不適だからである。底板208Bに落下した硬貨Cは、底板208Bの傾斜によってその上を滑り落ちた後、底板208Bの下流縁208LEから整列送出装置132に落下するように構成されている。換言すれば、邪魔体208は、大凡、硬貨受入装置128の下方にその長手が硬貨受入装置128と同一方向に延在するように配置され、その平板状の底板208Bは搬送体146の硬貨Cの送り方向である矢印Aに対して逆方向に下向きに傾斜されている。底板208Bの上流縁208UEに連続して、逆転ローラー148の大凡中心に相当する位置まで底板208Bよりも急角度で延在する端部板208BUが設けられている。
次に端部板208BUを説明する。
端部板208BUは、搬送体146から落下する硬貨Cの滑落通路208Pからの飛び出しを防止する機能を有し、本実施例1においては、底板208Bの上流縁208UEに連続して設けられた平板である。端部板208BUは、硬貨Cが落下する搬送体146の端部から大凡最大硬貨の直径と同程度離れた位置において、第一垂線VL1に対し約10度をなす角度で傾斜している平板である。したがって、底板208Bと端部板208BUは鈍角をなしている。しかし、端部板208BUは垂立壁であってもよい。また、底板208Bを逆転ローラー148から最大硬貨の直径以上離れる位置まで延在させることにより、端部板208BUは設けなくとも良いが、小型の装置において、硬貨受入装置128から送り出される硬貨Cを確実に底板208Bに案内するためには端部板208BUは必須である。換言すれば、底板208Bの上流縁208UEを逆転ローラー148からの距離を最大硬貨の直径未満にする場合、必須の構成である。
次に底板208Bの下流縁208LEを説明する。
下流縁208LEは、底板208Bを滑落した硬貨Cが底板208Bから落下するための画定縁であり、本実施例1においては、底板208Bの下流縁208LEは、反回転ディスク側側壁2081に対し直角をなすように直線的に短距離で延在する第一縁208E1、続いて、底板208Bの長手、したがって、通路軸線PSと平行に直線的に延在する第二縁208E2、続いて円弧状に回転ディスク側側壁2082側へカーブする第三縁208E3、続いて直線的に通路軸線PSに対し約45度の角度をなすと共に、底板208Bの幅の大凡三分の二程度まで延在する第四縁208E4によって構成されている。したがって、下流縁208LEは平面視において、全体的には、保留容器162側に斜めに相対している。図11に示すように、第二縁208E2に接する第三垂立線VL3は、中間中部分162MMの中間位置することから、第二縁208E2は中間中部分162MMの真上に配置されている。第四縁208E4は、水平位置において、保留容器162の上方部分162UPに重なる位置、及び、同図において回転軸線RSの延長線よりも反保留容器162側であって、回転ディスク10の中心部の大凡真上に配置され、その回転ディスク側側壁2082側の端部は、回転軸線RSよりも下方の回転ディスク10の真上に配置されている。
次に反回転ディスク側側壁2081を説明する。
反回転ディスク側側壁2081は、滑落通路208Pの反回転ディスク10側、換言すれば、保留容器162側を画定する機能を有し、全体として横長の平板によって構成される。図11に示すように、反回転ディスク側側壁2081及び中間中部分162MMの上側端部は、第二垂立線VL2上に位置することから、反回転ディスク側側壁2081は中間中部分162MMの上側端部の垂直上方に配置される。
次に回転ディスク側側壁2082を説明する。
回転ディスク側側壁2082は、滑落通路208Pの回転ディスク10側、換言すれば、反保留容器162側を画定する機能を有し、反回転ディスク側側壁2081と同様に全体としては横長の平板によって構成され、回転軸線RSよりも上方の回転ディスク10の垂直上方に配置されている。反回転ディスク側側壁2081の下端2081Eは回転ディスク側側壁2082の回転ディスク側下端2082Eよりも短く形成されている。換言すれば、回転ディスク側側壁2082の回転ディスク側下端2082Eは反回転ディスク側側壁2081の反回転ディスク側下端2081Eよりも下方に位置している。図10に示すように、底板208Bの上流側、したがって、ローラー146A側の上流縁208UEはローラー146Aを超えて後方へ延在され、所定の鈍角をなして端部板208BUが設けられている。
本実施例1において、反回転ディスク側側壁2081及び回転ディスク側側壁2082は、図11において底板208Bの左右端から上方に延在されており、それら反回転ディスク側側壁2081の反回転ディスク側側壁上部2081Uと回転ディスク側側壁上部2082Uの間隔は、搬送体146の幅よりも広く、本実施例1においては、ローラー146A、146Bが丁度収納される程度の間隔W1をもって平行に配置されている。
反回転ディスク側側壁2081は、反回転ディスク側側壁上部2081U、反回転ディスク側側壁中部2081M、及び、反回転ディスク側側壁下部2081Lによって、一枚の板であって、その断面が下側ほど回転ディスク側側壁2082に近づくように縦向きクランク状に形成されている。換言すれば、反回転ディスク側側壁上部2081Uは垂立状態に設けられ、その下端に連続する反回転ディスク側側壁中部2081Mは回転ディスク側側壁2082側に向かって下向きの斜面に形成され、その下側に連続する反回転ディスク側側壁下部2081Lは垂立状態に形成され、底板208Bに対し、直角に接続されている。保留容器162との関係では、反回転ディスク側側壁上部2081U及び反回転ディスク側側壁中部2081Mは、中間上部分162MUの真上に配置されている。
回転ディスク側側壁2082は、回転ディスク側側壁上部2082U、回転ディスク側側壁中部2082M、及び、回転ディスク側側壁下部2082Lによって、大凡垂立する平板に形成されているが、詳細には、その断面が下側ほど反回転ディスク側側壁2081に近づくように縦向きクランク状に形成されている。換言すれば、回転ディスク側側壁上部2082Uは垂立状態に設けられ、その下端に連続する回転ディスク側側壁中部2082Mは反回転ディスク側側壁2081側に向かって下向きの斜面に形成され、その下側に連続する回転ディスク側側壁下部2082Lは垂立状態に形成され、底板208Bに対し、直角に接続されている。回転ディスク10との関係では、回転ディスク側側壁上部2082U、回転ディスク側側壁中部2082M、及び、回転ディスク側側壁下部2082Lは回転ディスク10の回転軸RSよりも上側の真上に配置されている。
したがって、反回転ディスク側側壁下部2081Lと回転ディスク側側壁下部2082Lとは底板208Bの幅と同一長さの第二間隔W2で平行に配置されている。第二間隔W2は最大硬貨の直径の1.5倍程度である。回転ディスク側側壁2082に連続してその下流側には逸らせ側板208Dが設けられている。
次に逸らせ側板208Dを説明する。
逸らせ側板208Dは、底板208B上を滑落してきた硬貨Cを保留容器162側へ案内する機能を有し、本実施例1においては、横向き台形状の平板によって構成されている。
図13に図示するように、回転ディスク側側壁2082の下流側に実質的に連続するように、平板状の逸らせ側板208Dが設けられている。逸らせ側板208Dは、平面的に見た場合において、回転ディスク側側壁2082に対して約30度の角度度で通路軸線PS側へ傾けられている。換言すれば、逸らせ側板208Dは、滑落通路208Pに約30度の角度で突出している。逸らせ側板208Dの逸らせ板先端208Tは、第四縁208E4よりも通路軸線PS側へ横向き台形状に突出されている。逸らせ板先端208Tは、通路軸線PSの近傍に配置されている。 逸らせ側板208Dの上端から滑落通路208Pの上側を覆うように三角板状の上側カバー208Cが突出されている。
次に上側カバー208Cを説明する。
上側カバー208Cは、底板208B上を転動してくる所定直径以上の硬貨Cと接触し、倒れさせる機能を有し、本実施例1においては、上側カバー208Cの上流側縁208CEは、その延長線が通路軸線PSに対し鋭角に交差するように形成されている。この交差角は逸らせ側板208Dの通路軸線PSに対する交差角よりも大きく約60度である。上側カバー208Cと底板208Bとの間隔は、所定の直径の硬貨Cよりも小さく設定され、例えば20mmに設定され、これよりも大きな直径の硬貨Cが転動してきた場合、上流側縁208CEによって、保留容器162側へ案内するようにしたものである。20mmよりも小さい直径の硬貨Cの場合、上流側縁208CEに衝突しないので、直接に逸らせ側板208Dによって反回転ディスク10側、換言すれば、保留容器162側へ案内される。
次に塵埃落下孔212を説明する。
塵埃落下孔212は、硬貨Cと共に落下した塵埃を、底板208B上を移動させることなく硬貨保留部164に落下させる機能を有する。本実施例1においては、図13に示すように、底板208Bの端部板208BUの近傍、詳しくは、ローラー146Aの真下には、塵埃落下孔212が形成されている。本実施例1において塵埃落下孔212は第一塵埃落下孔212A、第二塵埃落下孔212B、第三塵埃落下孔212Cの3個が横一線に穿設され、大凡滑落通路208Pを横断するように形成されている。第一塵埃落下孔212Aと第二塵埃落下孔212Bは底板208Bに円形に形成され、第三塵埃落下孔212Cは底板208Bと回転ディスク側側壁下部2082Lとにまたがって形成された矩形の開口である。硬貨Cと共に投入され、搬送体146から落下した塵埃をこれら塵埃落下孔212から下方の整列送出装置132に落下するようにしてある。底板208Bにそれら塵埃が滞留し、硬貨Cの滑落悪化を防止するためである。
上記した本実施例1における邪魔体208の構成によって、搬送体146から落下した硬貨Cは、通常、底板208B上を滑り落ちて下流縁208LEから整列送出装置132の保留容器162の中間上部分162MU、又は中間中部分162MMに落下する。硬貨Cは底板208B上を面接触しつつ滑り落ちた後、逸らせ側板208Dに突き当たって保留容器162側へ逸らされ、落下口214から落下する。落下口214は反回転ディスク側下端2081Eと逸らせ板先端208Tとの間に形成された開口である。底板208B上を滑り落ち、又は、転がって落下口214から落下した硬貨Cは、保留容器162、具体的には、中間上部分162MU又は中間中部分162MMに落下し、回転ディスク10上には直接落下せず、保留容器162に当たって跳ね返った硬貨Cが回転ディスク10上に落下する。したがって、回転ディスク10に対しては、硬貨Cの落下距離が極めて短いので、回転ディスク10に対する硬貨Cの落下による衝撃が小さく、回転ディスクの振動振幅も小さくなる。邪魔体208の下流縁208LEから直接、回転ディスク10上に落下した場合であっても、硬貨受入装置128から落下する場合よりもその距離は短いので、同様に衝撃が小さく、保持されている硬貨Cが大きく跳ね上がることはない。
次に実施例1の作用を説明する。
利用者が受入口108R、従って入金口114に硬貨Cを投入すると、搬送体146上に落下する。搬送体146上の硬貨Cが硬貨センサー154によって検知され、第一電気モーター152が正回転される。これにより、搬送体146上に載置されている硬貨Cは逆転ローラー148側へ搬送される。搬送体146上に載置されている硬貨Cは、搬送体146と逆転ローラー148との隙間を通って搬送体146の端部から落下する。搬送体146と逆転ローラー148との隙間を通過できない硬貨Cは、逆転ローラー148によって阻止されて通過できず、相対的に搬送体146に対してずらされ、下方の硬貨Cが存在しなくなったところで搬送体146に面接触し、逆転ローラー148と搬送体146との間を通過して搬送体146から落下する。したがって、搬送体146から落下する硬貨Cの姿勢は、大凡垂立状態になるが、硬貨Cの面は通路軸線PSに対して交差する方向である。したがって、先端が底板208Bに当接した硬貨Cはその先端が底板208B上を滑った後、表面又は裏面全体が底板208Bに接触しつつ底板208B上を滑落した後、落下口214から落下する。換言すれば、硬貨Cは、反回転ディスク側側壁2081及び回転ディスク側側壁2082によって案内されつつ底板208B上を滑落し、下流縁208LEから落下する。滑落通路208Pの幅方向の何れの位置を滑落するかによって、落下する際の下流縁208LEが異なる。例えば、小径の硬貨C、本実施例1においては1セント硬貨が反回転ディスク側側壁2081に沿って滑落した場合、その下面が第三縁208E3に接触した状態で下方へ落下する。図11から明らかなように、第三縁208E3の下方には中間上部分162MU及び中間中部分162MMが位置しているので、落下した硬貨Cはそれらの何れかに衝突した後、回転ディスク10上に落下する。1セント硬貨が回転ディスク側側壁2082に沿って滑落した場合、逸らせ側板208Dに案内されて第四縁208E4から保留容器162を指向しつつ落下する。これにより、落下する硬貨Cは前述同様に中間上部分162MU又は中間中部分162MMの何れかに衝突した後、回転ディスク10上に落下する。硬貨Cが滑落通路208Pの中央を滑落した場合、第四縁208E4に硬貨Cの下面が接触しつつ落下する。第四縁208E4の下方には、中間中部分162MMが位置しているので、硬貨Cの慣性力と相まって、硬貨Cは中間中部分162MM、又は、中間上部分162MUに落下する。直径20mm以上の硬貨Cが立った状態で底板208B上を転動する場合、例えば、直径23.25mmの1ユーロ硬貨が回転ディスク側側壁2082近傍を転動する場合、硬貨Cの上端部が上側カバー208Cの上流側縁208CEに衝突する。上流側縁208CEは通路軸線PSに対して保留容器162側へ鋭角に交差するように傾斜しているので、衝突した硬貨Cは保留容器162側へ逸らされつつ第四縁208E4から落下する。硬貨Cは転動してきた慣性力もあるので、放物線を描いて落下することにより、中間上部分162MU又は中間中部分162MMの何れかに衝突した後、回転ディスク10上に落下する。したがって、回転ディスク10迄の高低差が極めて小さいので、硬貨Cが落下した衝撃は小さく、回転ディスク10の振動は極めて小さい。また、硬貨Cが底板208Bの下流縁208LEから直接に回転ディスク10上に落下した場合であっても、下流縁208LEと回転ディスク10との高低差は搬送体146から直接落下する場合に比較し、大幅に小さくなる。例えば、図11に示す例においては、二分の一以下になる。よって、回転ディスク10上に落下する硬貨Cによる衝撃が大幅に緩和されるので、衝撃が小さく、回転ディスク10の振動も小さくなる。また、落下した硬貨Cが回転ディスク10上に保留されている硬貨C上に落下した場合であっても、同様に衝撃が小さいので、保持されている硬貨Cが大きく跳ね上がることはなく、移動体22によって支持されている硬貨Cに影響を与えないので、本発明の目的を達成できる利点がある。
C 硬貨
10 回転ディスク
22 移動体
114 入金口
128 硬貨受入装置
132 整列送出装置
150B 移動筐体
150i 二次移動筐体
162 保留容器
164 硬貨保留部
208 邪魔体
208B 底板
2081 反回転ディスク側側壁
2082 回転ディスク側側壁
208C 上側カバー
208D 逸らせ側板
208P 滑落通路
212 塵埃落下孔
214 落下口

Claims (10)

  1. 入金口(114)に投入された硬貨(C)を硬貨受入装置(128)から下方の回転ディスク(10)を含む整列送出装置(132)へ落下させ、前記回転ディスク(10)の回転に伴って次工程へ一つずつ受け渡すようにした硬貨入金装置であって、
    前記硬貨受入装置(128)から前記回転ディスク(10)へ落下する硬貨(C)の落下経路に邪魔体(208)を配置し、前記硬貨受入装置(128)から落下する硬貨(C)が前記邪魔体(208)上に落下した後、前記回転ディスク(10)上に落下するようにしたことを特徴とする硬貨入金装置。
  2. 前記整列送出装置(132)は移動筐体(150B)に取り付けられ、
    前記硬貨受入装置(128)は、前記整列送出装置(132)の直上において、前記移動筐体(150B)に対し離れる方向へ移動可能な二次移動筐体(150i)には取り付けられ、
    前記邪魔体(208)は前記二次移動筐体(150i)に取り付けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載した硬貨入金装置。
  3. 前記整列送出装置(132)は傾斜配置された回転ディスク(10)と、
    前記回転ディスク(10)と一体的に回転されると共に前記回転ディスク(10)の半径方向に硬貨(C)を押動する移動体(22)と、
    前記回転ディスク(10)の下端部周面を囲うと共に当該回転ディスク(10)の下部前方に硬貨保留部を形成する保留容器(162)を含む
    ことを特徴とする請求項2に記載した硬貨入金装置。
  4. 前記邪魔体(208)は、底板(208B)、前記底板(208B)から上方に延在する回転ディスク側側壁(2082)、及び、前記回転ディスク側側壁(2082)に対し大凡平行に配置された反回転ディスク側側壁(2081)によって断面矩形樋状の滑落通路(208P)が形成され、前記底板(208B)は前下がりに配置されている
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載した硬貨入金装置。
  5. 前記回転ディスク側側壁(2082)の下流側に配置された逸らせ側板(208D)を含み、前記逸らせ側板(208D)は前記回転ディスク側側壁(2082)に対し鈍角をなし、前記保留容器(162)側に指向され、
    前記邪魔体の樋状の滑落通路(208P)の下端の落下口(214)が前記保留容器(162)側に指向される
    ことを特徴とする請求項4に記載した硬貨入金装置。
  6. 前記逸らせ側板(208D)の上端部に続き、大凡水平に前記滑落通路(208P)の上側を覆うように上側カバー(208C)が形成されている
    ことを特徴とする請求項5に記載した硬貨入金装置。
  7. 前記底板(208B)には前記硬貨(C)が落下しない大きさの塵埃落下孔(212)が形成されている
    ことを特徴とする請求項4又は6に記載した硬貨入金装置。
  8. 前記保留容器(162)は、前記回転ディスク(10)の周面を囲う位置と、前記回転ディスク(10)との間に所定の間隔を形成する排出位置との間を移動可能である
    ことを特徴とする請求項7に記載した硬貨入金装置。
  9. 前記邪魔体(208)の落下口(214)は、前記保留容器(162)の上縁よりも下方に配置されている
    ことを特徴とする請求項3乃至8の何れかに記載した硬貨入金装置。
  10. 前記邪魔体(208)の落下口(214)は、当該落下口(214)から落下する硬貨(C)が前記保留容器(162)の中間部分(162M)上に落下する位置関係に配置されている
    ことを特徴とする請求項5乃至9の何れかに記載した硬貨入金装置。
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