JP2019200067A - 測定システム、測定方法及び圧力測定装置 - Google Patents

測定システム、測定方法及び圧力測定装置 Download PDF

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裕和 永嶋
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忠彦 飯沼
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Hironori Kurihara
寛法 栗原
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Abstract

【課題】より高い精度で検査又は校正を行うことが可能な測定システム、測定方法及び圧力測定装置を提供する。【解決手段】測定システム20は、圧力を測定可能な複数の圧力測定装置220、221及び222を備え、複数の圧力測定装置220、221及び222は、測定のタイミングを指定するトリガ信号により指定されたタイミングで、圧力を測定する。【選択図】図4

Description

本開示は、圧力を測定する測定システム、測定方法及び圧力測定装置に関する。
従来、圧力センサの出力に基づいて圧力を測定する圧力測定装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−164406号公報
圧力測定装置は、装置の状態を確認するために検査又は校正が行われる場合がある。検査及び校正は、例えば1つの圧力測定装置を基準にして、複数の圧力測定装置を対象にして行われる。
本開示は、より高い精度で検査又は校正を行うことが可能な測定システム、測定方法及び圧力測定装置を提供することを目的とする。
幾つかの実施形態に係る測定システムは、圧力を測定可能な複数の圧力測定装置を備え、前記複数の圧力測定装置は、測定のタイミングを指定するトリガ信号により指定されたタイミングで、圧力を測定する。このように、複数の圧力測定装置がトリガ信号により指定されたタイミングで圧力を測定することにより、複数の圧力測定装置の測定タイミングを同期させることができる。そのため、複数の圧力測定装置による圧力の測定結果は、圧力測定を行うタイミングに応じた流体の圧力の差分の影響を受けにくくなる。その結果、より高い精度で検査又は校正を行うことができる。
一実施形態において、前記トリガ信号は、前記複数の圧力測定装置のいずれか1つにより生成されてよい。このように、測定システムが備える複数の圧力測定装置のいずれかによりトリガ信号を生成させることにより、測定システムは、トリガ信号の供給源となる外部の装置を用いることなく、測定タイミングを同期させることができる。
一実施形態において、前記トリガ信号は、外部の装置から前記複数の圧力測定装置に伝送されてもよい。このように、トリガ信号を外部の装置から供給することにより、複数の圧力測定装置に対し、トリガ信号を生成する処理にかかる負荷を与えることなく、測定タイミングを同期させることができる。
一実施形態において、前記複数の圧力測定装置のそれぞれは、前記トリガ信号の入力源を、内部のトリガ生成部と外部の装置とで切り替えるトリガ入力切替部を備えてもよい。このように、圧力測定装置がトリガ入力切替部を備えることにより、トリガ入力切替部におけるスイッチングを行うことで、容易にトリガ信号の入力源を切り替えることができる。
一実施形態において、前記複数の圧力測定装置はデイジーチェーン接続されていてよい。このように、複数の圧力測定装置がデイジーチェーン接続されることにより、トリガ信号が、複数の圧力測定装置に順次伝送される。
幾つかの実施形態に係る測定方法は、圧力を測定可能な複数の圧力測定装置を備える測定システムにより実行される測定方法であって、前記複数の圧力測定装置が、測定のタイミングを指定するトリガ信号を受信するステップと、前記複数の圧力測定装置が、前記トリガ信号により指定されたタイミングで圧力を測定するステップと、を含む。このように、複数の圧力測定装置がトリガ信号により指定されたタイミングで圧力を測定することにより、複数の圧力測定装置の測定タイミングを同期させることができる。そのため、複数の圧力測定装置による圧力の測定結果は、圧力測定を行うタイミングに応じた流体の圧力の差分の影響を受けにくくなる。その結果、より高い精度で検査又は校正を行うことができる。
幾つかの実施形態に係る圧力測定装置は、測定のタイミングを指定するトリガ信号の入力源を、内部のトリガ生成部と外部の装置とで切り替えるトリガ入力切替部と、前記トリガ信号により指定されたタイミングで、圧力の測定処理を実行する制御部と、を備える。このように、圧力測定装置がトリガ入力切替部を備えることにより、トリガ入力切替部におけるスイッチングを行うことで、容易にトリガ信号の入力源を切り替えることができる。これにより、圧力測定装置が他の圧力測定装置と接続された場合に、トリガ信号の送受信を行い、トリガ信号により指定されたタイミングで圧力を測定することにより、複数の圧力測定装置の測定タイミングを同期させることができる。そのため、複数の圧力測定装置による圧力の測定結果は、圧力測定を行うタイミングに応じた流体の圧力の差分の影響を受けにくくなる。その結果、より高い精度で検査又は校正を行うことができる。
本開示によれば、より高い精度で検査又は校正を行うことが可能な測定システム、測定方法及び圧力測定装置を提供することができる。
測定システムの一例を示す概略図である。 圧力測定装置の概略構成の一例を示す機能ブロック図である。 図1の測定システムを用いた検査又は校正処理の一例について説明する図である。 一実施形態に係る測定システムの一例を示す概略図である。 測定システムの一変形例における機能ブロック図である。 実験で使用した測定システムの一例を示す概略図である。 第1の実験においてトリガ信号を用いない場合における基準器及び被検査器による入力圧の測定値を示す図である。 図7に示す基準器及び被検査器の測定値の差分を示す図である。 第1の実験においてトリガ信号を用いる場合における基準器及び被検査器による入力圧の測定値を示す図である。 図9に示す基準器及び被検査器の測定値の差分を示す図である。 第2の実験における圧力配管に供給される流体の入力圧の変化を示す図である。 第2の実験においてトリガ信号を用いない場合における基準器及び被検査器の測定値の差分を示す図である。 第2の実験においてトリガ信号を用いる場合における基準器及び被検査器の測定値の差分を示す図である。 測定システムをフィールド校正に適用した場合の様子を模式的に示す図である。 測定システムの一応答例について説明する図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、測定システムの一例を示す概略図である。図1に示す測定システム10は、制御装置100と、圧力制御装置110と、3つの圧力測定装置120、121及び122と、大気圧計130とを備える。図1に示す測定システム10では、3つの圧力測定装置120、121及び122により圧力の測定が行われる。これら3つの圧力測定装置120、121及び122による圧力測定の結果を比較することにより、圧力測定装置120、121又は122の検査及び校正等が行われる。
図1に示す例において、圧力測定装置120は、検査又は校正の基準として使用される基準器であり、他の圧力測定装置121及び122は、検査又は校正を行う対象となる装置であるとする。すなわち、図1に示す測定システム10では、圧力測定装置120を基準として、圧力測定装置121及び122の検査又は校正が行われる。以下、本明細書において、検査又は校正の基準として使用される圧力測定装置を「基準器」ともいい、検査又は校正の対象となる圧力測定装置を「被検査器」ともいう。測定システム10における2つの被検査器を区別する場合には、以下、「第1被検査器121」及び「第2被検査器122」という。3つの圧力測定装置120、121及び122は、例えば、圧力伝送器又は差圧伝送器等として構成されていてよい。
測定システム10において、基準器120と、被検査器121及び122とには、図1において実線で示されるように、圧力配管が接続される。圧力配管には、気体等の流体が供給される。圧力配管に供給される流体は、例えば、制御装置100からの制御信号に基づいて圧力制御装置110により制御される。測定システム10において検査又は校正が行われる場合、基準器120と、被検査器121及び122とは、それぞれ、圧力配管に供給された流体の圧力を測定する。基準器120と、被検査器121及び122との圧力の測定結果を比較することにより、検査又は校正が行われる。なお、ここでは、測定システム10が2つの被検査器121及び122を備える場合の例について示しているが、被検査器の個数は、必ずしも2つでなくてよい。測定システム10は、例えば1つの被検査器又は3つ以上の被検査器を備えていてもよい。
制御装置100は、測定システム10における検査又は校正処理の全体を制御及び管理する。制御装置100は、例えばコンピュータ装置により構成される。制御装置100は、例えば図1において破線で示されるように、圧力制御装置110、基準器120、被検査器121及び122、並びに大気圧計130のそれぞれと通信可能に接続される。制御装置100は、通信可能に接続された、圧力制御装置110、基準器120、被検査器121及び122、並びに大気圧計130のそれぞれと信号の送受信を行うことにより、データを取得したり、制御信号を送信したりすることができる。
圧力制御装置110は、圧力配管に供給される流体を制御する。圧力制御装置110は、例えば圧力コントローラ又は重錘形圧力天びん等により構成されていてよい。例えば、圧力測定装置120、121及び122が圧力伝送器によって構成され、1kPaのレンジを0.01%以下の精度で検出しようとする場合、圧力制御装置110として重錘形圧力天びんが使用されてよい。一方、例えば、圧力測定装置120、121及び122が差圧伝送器によって構成され、1kPaのレンジを0.1%以下の精度で検出しようとする場合、圧力制御装置110として圧力コントローラが使用されてよい。
例えば、圧力制御装置110の上流側、すなわち流体の供給源側には、圧力源として、コンプレッサ等の流体を圧縮する機器が設けられている。圧力制御装置110は、コンプレッサから入力された流体の圧力を制御して、圧力配管に供給する。例えば、圧力制御装置110は、コンプレッサから入力される、圧力が不安定な流体の圧力を安定化させて、圧力配管に供給する。
測定システム10は、複数の圧力制御装置110を備えていてもよい。複数の圧力制御装置110は、出力可能な圧力レンジがそれぞれ異なっていてよい。この場合、検査又は校正対象の被検査器121及び122の仕様、検査又は校正の条件、圧力制御装置110の状態等に応じて、複数の圧力制御装置110から1つの圧力制御装置110を選択し、選択した圧力制御装置110を用いて圧力配管に流体を供給してよい。
基準器120と、被検査器121及び122とは、圧力測定装置により構成され、ゲージ圧を測定する。図2は、圧力測定装置の概略構成の一例を示す機能ブロック図である。基準器120並びに被検査器121及び122は、全て、図2に一例として示す圧力測定装置140として構成されていてよい。圧力測定装置140は、圧力検出部141と、制御部142と、記憶部143と、通信部144と、表示部145と、入力部146とを備える。
圧力検出部141は、圧力測定装置140に入力された流体の圧力を検出する圧力センサである。圧力検出部141は、検出した圧力に応じた電気信号を生成して、制御部142に送信する。例えば、圧力検出部141は、シリコンレゾナント圧力センサを用いて圧力を固有振動数の電気信号に変換することにより、電気信号を生成する。
制御部142は、圧力測定装置140の各機能ブロックをはじめとして、圧力測定装置140の全体を制御及び管理する。制御部142は、制御手順を規定したプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等の任意の好適なプロセッサ上で実行されるソフトウェアとして構成したり、処理ごとに特化した専用のプロセッサによって構成したりすることができる。このようなプログラムは、例えば記憶部143、又は圧力測定装置140に接続された外部の記憶媒体等に格納される。
制御部142は、圧力検出部141から取得した電気信号に基づいて、圧力測定装置140に供給された流体の圧力を算出する。例えば、制御部142は、圧力検出部141から出力された信号の振動数を計数し、予め設定された演算を行って圧力を算出することができる。このようにして、圧力測定装置140による測定圧力が算出される。
記憶部143は、半導体メモリ又は磁気メモリ等で構成されることができる。記憶部143は、各種情報や圧力測定装置140を動作させるためのプログラム等を記憶する。記憶部143は、ワークメモリとしても機能してもよい。
通信部144は、制御部142の制御に基づき、外部の機器と信号の送受信を行う。例えば、通信部144は、制御部142が算出した測定圧力に係る信号を、制御装置100に送信する。このようにして、圧力測定装置140は、測定圧力を制御装置100に送信することができる。
表示部145は、例えば液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electro-Luminescence Display)、又は無機ELディスプレイ(IELD:Inorganic Electro-Luminescence Display)等の周知のディスプレイにより構成される表示デバイスである。表示部145には、例えば制御部142で算出された測定圧力の情報が表示される。すなわち、表示部145には、例えば基準器120による圧力の測定結果としての値と、被検査器121及び122による圧力の測定結果としての値とが表示される。
入力部146は、圧力測定装置140のユーザからの操作入力を受け付けるものであり、例えば、操作ボタン(操作キー)から構成される。入力部146をタッチスクリーンにより構成し、表示部145である表示デバイスの一部にユーザからの操作入力を受け付ける入力領域を表示して、ユーザによるタッチ操作入力を受け付けてもよい。
なお、図2を参照して説明した圧力測定装置140は一例であり、圧力測定装置140は、必ずしもここで説明した構成と同一の構成を有さなくてもよい。例えば、圧力測定装置140は、他の構成を含んでいてもよく、図2に示した構成の一部を含んでいなくてもよい。例えば、圧力測定装置140は、表示部145を含んでいなくてもよい。この場合、圧力測定装置140は、圧力の測定結果を制御装置100に伝送してよい。制御装置100は、伝送された圧力の測定結果に関する情報を、制御装置100が備える表示部に表示してよい。
大気圧計130は、大気圧を測定する。大気圧計130により測定された大気圧は、基準器120並びに被検査器121及び122において測定圧力を算出する際に、参照圧力として用いられる。
なお、測定システム10は、大気圧計130とともに、又は大気圧計130に代えて、絶対圧計を備えていてもよい。絶対圧計は、絶対圧(絶対圧力ともいう)を測定する。絶対圧計により測定された絶対圧は、基準器120並びに被検査器121及び122において測定圧力を算出する際に、参照圧力として用いられてよい。
図3は、図1の測定システム10を用いた検査又は校正処理の一例について説明する図である。検査又は校正処理は、例えば、いわゆる恒温室と呼ばれる、空調が管理された環境で行われてよい。圧力の測定を行うに際し、周辺環境の温度変動が、圧力配管に供給される流体の入力圧の変動に影響を与え得るが、恒温室を使用することにより、入力圧の変動を抑えやすくなる。
検査又は校正処理が行われるとき、上述のように、圧力制御装置110により、圧力配管に供給される流体の流量が制御される。しかしながら、圧力制御装置110の制御によっても、圧力を常に一定に制御することは困難である。すなわち、例えば図3に模式的に示すように、圧力制御装置110による制御によっても、配管に供給される流体の圧力は変動する。
基準器120と、被検査器121及び122とは、例えばそれぞれ所定のサンプリング周期で、供給された圧力の測定を実行する。図3の例では、例えば、基準器120は時刻TS1及びTS2に圧力の測定を行い、第1被検査器121は時刻TA1及びTA2に圧力の測定を行い、第2被検査器122は時刻TB1及びTB2に圧力の測定を行う。このように、基準器120、第1被検査器121及び第2被検査器122は、それぞれ異なるタイミングで圧力を測定し得る。この場合、流体の圧力は変動しているため、圧力が測定されたタイミングによって、流体の圧力が異なる。そのため、基準器120、第1被検査器121及び第2被検査器122が測定した圧力値を比較しても、それぞれが圧力を測定したタイミングが異なると流体の圧力そのものが異なり得るため、圧力を測定したタイミングに応じた流体の圧力の差分により、正確に検査又は校正を行うことが難しい。
圧力を測定したタイミングに応じた流体の圧力の差分の影響を小さくするために、例えば、基準器120、第1被検査器121及び第2被検査器122のそれぞれについて、複数のタイミングで圧力を測定し、測定した圧力の平均値及び/又は標準偏差を算出し、この平均値及び/又は標準偏差を比較することにより、検査又は校正を行う場合がある。しかしながら、圧力の平均値及び/又は標準偏差を用いることにより、圧力を測定したタイミングに応じた流体の圧力の差分の影響を小さくしうるが、圧力測定のタイミングが異なることに変わりはなく、検査又は校正の精度の改善には限界がある。
また、検査又は校正において幅広い圧力レンジを確保するために、測定システム10が複数の圧力制御装置110を備える場合、圧力制御装置110の台数が多いほど、測定システム10の費用が高くなる。
圧力の変動を抑制するための方法として、圧力制御装置110により圧力配管に流体を供給した後、圧力配管の入力側(上流側)のバルブを閉じて流体を圧力配管内に閉じ込め、圧力配管内の流体の圧力が安定するのを待ってから、圧力測定装置120、121及び122による圧力の測定を行うという方法も取り得る。しかしながら、この方法は、流体を圧力配管内に閉じ込めるため、周辺温度変化による影響を受けやすい。すなわち、この方法では、周辺温度が変化すると、圧力配管内の流体が膨張又は収縮して、圧力配管内の圧力が変化しやすい。そのため、この方法で、より高い精度で検査又は校正を行おうとする場合、恒温室で行うことが必要となる。恒温室を使用する場合には、恒温室の設備費用が必要となる。
また、圧力測定装置120、121及び122が圧力伝送器によって構成され、圧力伝送器の差圧検査を行う場合、2台の重錘形圧力天びんを用いて差圧を発生させて、検査を行うことができる。しかしながら、重錘形圧力天びんの操作には、一定のスキルが必要であるため、誰もが容易に取り扱えるものではなく、操作に時間を要することにより、検査の時間も長くなる場合がある。また、重錘形圧力天びんは、その仕様によっては高価なものもあり、検査又は校正のための費用が高くなり得る。
また、圧力測定装置120、121及び122が差圧伝送器によって構成され、差圧伝送器の検査又は校正を行う場合、空調が管理されていない場所で行う必要がある。そのため、検査又は校正の際に、気圧又は温度等の周囲環境の変動による影響を受けやすく、検査又は校正の精度の向上が難しい。
そこで、本開示では、より高い精度で検査又は校正を行うことが可能な測定システム、測定方法及び圧力測定装置について、説明する。
図4は、一実施形態に係る測定システム20の一例を示す概略図である。本実施形態に係る測定システム20は、制御装置200と、圧力制御装置210と、3つの圧力測定装置220、221及び222と、大気圧計230とを備える。
本実施形態において、圧力測定装置220は、検査又は校正の基準として使用される基準器であり、他の圧力測定装置221及び222は、検査又は校正を行う対象となる装置であるとする。従って、本実施形態では、圧力測定装置220が基準器であり、圧力測定装置221及び222が被検査器である。2つの被検査器を区別する場合には、以下、「第1被検査器221」及び「第2被検査器222」という。3つの圧力測定装置220、221及び222は、例えば、圧力伝送器又は差圧伝送器等として構成されていてよい。
本実施形態に係る測定システム20では、基準器220と、被検査器221及び222とに、図4において実線で示されるように、圧力配管が接続される。圧力配管には、圧力制御装置210により制御された流体が供給される。測定システム20において検査又は校正が行われる場合、基準器220と、被検査器221及び222とは、それぞれ、圧力配管に供給された流体の圧力を測定する。基準器220と、被検査器221及び222との圧力の測定結果を比較することにより、検査又は校正が行われる。なお、測定システム20が備える被検査器の個数は、必ずしも2つでなくてもよく、測定システム20は、例えば1つの被検査器又は3つ以上の被検査器を備えていてもよい。
本実施形態に係る測定システム20では、図4に示すように、圧力制御装置210と、基準器220と、第1被検査器221と、第2被検査器222と、大気圧計230とが、例えばケーブル等により、デイジーチェーン接続されている。圧力制御装置210と、基準器220と、第1被検査器221と、第2被検査器222と、大気圧計230とは、信号の入力を受け付ける入力端子、若しくは信号を出力する出力端子、又はその双方を備える。すなわち、圧力制御装置210と、基準器220と、第1被検査器221と、第2被検査器222と、大気圧計230とは、出力端子からケーブルに信号を出力し、ケーブルを介して伝送された信号の入力を入力端子から受け付ける。本実施形態では、ケーブルを介して、後述するトリガ信号が伝送される。なお、圧力制御装置210と、基準器220と、第1被検査器221と、第2被検査器222と、大気圧計230とは、必ずしもケーブルを用いてデイジーチェーン接続されていなくてもよい。圧力制御装置210と、基準器220と、第1被検査器221と、第2被検査器222と、大気圧計230とは、トリガ信号を受信可能に、有線又は無線により通信接続されていればよい。
圧力制御装置210は、図1を参照して説明した圧力制御装置110と同様の構成及び機能を有する。例えば、圧力制御装置210は、圧力配管に供給される流体を制御する。本実施形態に係る圧力制御装置210は、さらに、測定のタイミングを指定する信号を、デイジーチェーン接続されたケーブルに出力する。測定のタイミングを指定する信号を、以下、本明細書において「トリガ信号」とも言う。すなわち、本実施形態において、圧力制御装置210は、トリガ信号を生成する、トリガ信号生成部を備える。
圧力制御装置210から出力されたトリガ信号は、デイジーチェーン接続されたケーブルを介して、基準器220、第1被検査器221、第2被検査器222、及び大気圧計230に、順次伝送される。具体的には、圧力制御装置210の出力端子から出力されたトリガ信号は、ケーブルを介して基準器220の入力端子から入力される。トリガ信号の入力を受け付けた基準器220は、出力端子からトリガ信号を出力する。出力信号は、ケーブルを介して第1被検査器221の入力端子から入力される。このようにして、トリガ信号は、基準器220から、第1被検査器221、第2被検査器222、大気圧計230の順に伝送される。基準器220、第1被検査器221、第2被検査器222、及び大気圧計230は、トリガ信号により指定されたタイミングで、圧力の測定を行う。すなわち、トリガ信号により、基準器220、第1被検査器221、第2被検査器222、及び大気圧計230による圧力の測定タイミングを同期させることができる。
トリガ信号は、例えば、圧力の測定を開始するタイミングを指定してよい。この場合、基準器220、第1被検査器221、第2被検査器222、及び大気圧計230は、トリガ信号により指定されたタイミングで圧力の測定を開始し、その後、所定のサンプリング周期で圧力を測定する。基準器220、第1被検査器221、第2被検査器222、及び大気圧計230のサンプリング周期が等しければ、これらの機器は、同じタイミングで圧力の測定を行うことができる。
トリガ信号は、圧力の測定を実行するタイミングを指定してもよい。この場合、基準器220、第1被検査器221、第2被検査器222、及び大気圧計230は、トリガ信号により指定されたタイミングで圧力の測定を実行する。この場合、圧力制御装置210は、所定のサンプリング周期でトリガ信号を送信してよい。この場合、仮に、基準器220、第1被検査器221、第2被検査器222、及び大気圧計230のそれぞれの機器単体でのサンプリング周期が異なっていたとしても、測定のタイミングを同期させることができる。
基準器220、第1被検査器221、第2被検査器222、及び大気圧計230は、圧力の測定を終了すると、それぞれの機器が備える記憶部内に、測定結果を一時的に保存する。
制御装置200の構成及び機能については、図1を参照して説明した制御装置100と同様の構成及び機能を有するため、その詳細な説明については省略する。また、基準器220、第1被検査器221、第2被検査器222、及び大気圧計230は、上述したトリガ信号の送受信を行い、トリガ信号に基づいて測定を行う点を除いては、それぞれ図1を参照して説明した、基準器120、第1被検査器121、第2被検査器122、及び大気圧計130と同様であるため、その詳細な説明については省略する。
本実施形態に係る測定システム20によれば、圧力制御装置210から、測定のタイミングを指定するトリガ信号が出力され、基準器220、第1被検査器221、第2被検査器222、及び大気圧計230は、トリガ信号により指定されたタイミングで圧力の測定を行う。これにより、たとえ圧力配管に入力された流体の圧力が安定していない場合であっても、基準器220、第1被検査器221、第2被検査器222、及び大気圧計230は、同じタイミングで圧力の測定を行うため、これらの機器による圧力の測定結果は、図3を参照して説明したような、圧力測定を行うタイミングに応じた流体の圧力の差分の影響を受けにくくなる。そのため、図1を参照して説明した測定システム10と比較して、本実施形態に係る測定システム20によれば、より高い精度で検査又は校正を行うことができる。
また、本実施形態に係る測定システム20によれば、圧力配管に入力された流体の圧力が安定していなくてもより高い精度で検査又は校正を行うことができるため、図1を参照して説明した測定システム10と比較して、検査又は校正処理を行う際に要求される周囲環境の条件が緩和され得る。すなわち、本実施形態に係る測定システム20によれば、例えば要求される周囲温度の範囲が、測定システム10と比較して広がる。そのため、測定システム20によれば、検査又は校正処理を行う場合の空調設備が不要となったり、空調設備を使用する場合であっても、稼働の条件を緩和したりすることができる。これにより、本実施形態に係る測定システム20によれば、設備投資を削減することができる。また、本実施形態に係る測定システム20によれば、圧力配管内の流体の圧力が安定するまで待機することなく、検査又は校正を行うことができる。
また、本実施形態に係る測定システム20によれば、大気圧計230にもトリガ信号が供給され、測定タイミングが同期されるため、基準器220、第1被検査器221、及び第2被検査器222によるゲージ圧測定と、大気圧計230による大気圧測定のタイミングを同期させることができる。
また、本実施形態では、トリガ信号が圧力制御装置210で生成されているため、トリガ信号を生成するための外部のトリガ信号生成器を必要とすることなく、圧力測定のタイミングを同期させることができる。
上記実施形態では、圧力制御装置210がトリガ信号を生成する場合の例について説明した。しかしながら、トリガ信号は、必ずしも圧力制御装置210により生成されなくてもよい。例えば、トリガ信号は、基準器220、第1被検査器221、第2被検査器222、及び大気圧計230のいずれかにより生成され、他の機器に伝送されてもよい。トリガ信号は、圧力測定のタイミングを同期させる機器(例えば図4に示す例では、基準器220、第1被検査器221、第2被検査器222、及び大気圧計230)に対して、トリガ信号を供給可能な任意の装置により生成されればよい。このような装置からトリガ信号が供給された場合にも、基準器220、第1被検査器221、第2被検査器222、及び大気圧計230は、同じタイミングで圧力の測定を行うことができるため、圧力測定を行うタイミングに応じた流体の圧力の差分の影響を受けにくくなり、より高い精度で検査又は校正を行うことができる。また、トリガ信号が、測定システム20が備える機器(例えば、基準器220、第1被検査器221、第2被検査器222、及び大気圧計230のいずれか)により生成される場合、測定システム20は、トリガ信号の供給源となる外部の装置を用いることなく、測定タイミングを同期させることができる。
例えば、トリガ信号は、図4に示した測定システム20の外部の装置により生成され、基準器220、被検査器221及び222、並びに大気圧計230に供給されてよい。トリガ信号が外部の装置から供給される場合には、測定システム20が備える機器(例えば、基準器220、第1被検査器221、第2被検査器222、及び大気圧計230のいずれか)について、トリガ信号を生成する処理にかかる負荷を与えることなく、測定タイミングを同期させることができる。
また、例えば、トリガ信号は、制御装置200により生成され、基準器220、被検査器221及び222、並びに大気圧計230に供給されてもよい。さらに、例えば、トリガ信号は、基準器220、被検査器221若しくは222、又は大気圧計230により生成されてもよい。
図5は、測定システムの一変形例における機能ブロック図である。図5には、測定システム30が備える、制御装置300と、基準器310と、被検査器311とが記載されており、例えば圧力制御装置及び大気圧計等の他の構成機器については記載が省略されている。また、図5では、基準器310及び被検査器311についてのみ、機能ブロックが示されている。図5に示す測定システム30では、基準器310又は被検査器311がトリガ信号を生成可能に構成されている。
基準器310と、被検査器311とは、図5に示すように、同一の機能ブロックを有して構成されていてよい。そこで、ここでは、基準器310が備える機能ブロックについて説明し、被検査器311が備える機能ブロックについては、説明を省略する。
基準器310は、圧力検出部341と、制御部342と、記憶部343と、通信部344と、表示部345と、入力部346と、トリガ制御部347とを備える。圧力検出部341、制御部342、記憶部343、通信部344、表示部345、及び入力部346の構成及び機能については、それぞれ、図2を参照して説明した圧力検出部141、制御部142、記憶部143、通信部144、表示部145、及び入力部146と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
基準器310は、トリガ制御部347を備える。トリガ制御部347は、トリガ信号の生成及び伝送を管理する。トリガ制御部347は、トリガ信号の入力端子及び出力端子に接続されている。従って、基準器310が入力端子からトリガ信号の入力を受け付けると、当該トリガ信号は、トリガ制御部347に入力される。また、トリガ制御部347から、出力端子にトリガ信号が出力される。トリガ制御部347は、内部トリガ生成部348と、トリガ入力切替部349とを備える。
内部トリガ生成部348は、トリガ信号を生成する。例えば、内部トリガ生成部348は、所定の周期でトリガ信号を生成する。
トリガ入力切替部349は、トリガ信号の入力源を切り替えるスイッチング装置により構成される。トリガ入力切替部349は、第1入力部351と、第2入力部352と、出力部353とを備える。第1入力部351は、内部トリガ生成部348に接続される。第2入力部352は、基準器310が外部の装置からトリガ信号の入力を受け付ける入力端子に接続される。出力部353は、トリガ信号を出力する出力端子に接続される。
トリガ入力切替部349は、第1入力部351と第2入力部352とを選択的に切り替えることにより、トリガ信号の入力源を、内部トリガ生成部348と外部の装置とで切り替える。切替えは、例えば制御部342の制御信号に基づいて行われる。基準器310のトリガ入力切替部349により第1入力部351が選択されている場合、測定システム30において、基準器310がトリガ信号の生成源として機能する。この場合、基準器310の内部トリガ生成部348により生成されたトリガ信号が制御部342に供給され、制御部342は、当該トリガ信号により指定されたタイミングで圧力の測定を行う。また、この場合、基準器310の内部トリガ生成部348により生成されたトリガ信号が、出力部353を介して出力端子から外部に出力される。例えば、図5に示すように、被検査器311のトリガ入力切替部349において第2入力部352が選択されている場合、被検査器311は、基準器310により生成されて出力されたトリガ信号の入力を受け付ける。被検査器311は、当該入力を受け付けたトリガ信号により指定されたタイミングで圧力の測定を行う。被検査器311は、当該入力を受け付けたトリガ信号を、出力部353を介して出力端子から外部に出力できる。
このようにして、基準器310及び被検査器311は、トリガ入力切替部349における第1入力部351と第2入力部352との切替え(スイッチング)を行うことにより、トリガ信号の入力源を内部又は外部に切り替えることができる。また、このようにトリガ制御部347を備える基準器310及び被検査器311を用いることにより、スイッチングを行うことにより、容易にトリガ信号の入力源を切り替えることができる。
本開示に係る測定システムの発明者らは、測定システムの効果を検証すべく、2つの実験を行った。図6は、実験で使用した測定システム40を示す概略図である。測定システム40は、制御装置400と、圧力制御装置410と、基準器420と、被検査器421と、大気圧計430とを備える。制御装置400、圧力制御装置410、基準器420、被検査器421及び大気圧計430の構成及び機能は、それぞれ、図4を参照して説明した、制御装置200、圧力制御装置210、基準器220、第1被検査器221及び大気圧計230と同様である。実験では、基準器420、被検査器421及び大気圧計430として、横河電機株式会社製のディジタル圧力計「MT210」を使用した。
第1の実験では、圧力制御装置410により圧力配管に1kPaの流体が供給されるように設定した。発明者らは、第1の実験で、図6に示す測定システム40において、トリガ信号を用いる場合と用いない場合とにおける、基準器420と被検査器421との測定圧力の差分について検証した。
図7は、第1の実験において、トリガ信号を用いない場合における、基準器420及び被検査器421による、圧力配管の入力圧の測定値を示す図である。図8は、図7に示す基準器420及び被検査器421の測定値の差分を示す図である。トリガ信号を用いない場合、基準器420及び被検査器421による圧力の測定タイミングがずれる場合がある。この場合、図8から理解されるように、基準器420と被検査器421との測定値の差分が大きくずれる場合がある。
図9は、第1の実験において、トリガ信号を用いる場合における、基準器420及び被検査器421による、圧力配管の入力圧の測定値を示す図である。図10は、図9に示す基準器420及び被検査器421の測定値の差分を示す図である。トリガ信号を用いる場合、基準器420及び被検査器421による圧力の測定タイミングが同期する。この場合、図10から理解されるように、基準器420と被検査器421との測定値の差分が一定の範囲内に収まる。特に、図9を参照すると、圧力配管に供給される流体の圧力が不安定となり、基準器420及び被検査器421により検出される圧力の値が変動している箇所があるが、このような場合であっても、基準器420及び被検査器421の測定値の差分は、図10に示されるように、所定の範囲内に収まることが確認できた。そのため、トリガ信号により、基準器420と被検査器421との圧力の測定タイミングを同期させることにより、一定の幅で、測定器ごとの差異(器差)を比較できると言える。
第2の実験では、圧力制御装置410により圧力配管に供給される流体の圧力を、0kPaから130kPaまで変化させるように設定した。このようにして、圧力の入力に変動がある状態を疑似的に発生させた。発明者らは、第2の実験で、図6に示す測定システム40において、トリガ信号を用いる場合と用いない場合とにおける、基準器420と被検査器421との測定圧力の差分について検証した。
図11は、第2の実験において、圧力配管に供給される流体の入力圧の変化を示す図である。図11に示すように、圧力配管に供給される流体の圧力を、0kPaから130kPaまで変化させるように設定した。発明者らは、第2の実験において、入力条件が130kPa/100sとなるように設定した。
図12は、第2の実験において、トリガ信号を用いない場合における、基準器420及び被検査器421による、圧力配管の入力圧の測定値の差分を示す図である。図12から理解されるように、トリガ信号を用いない場合、基準器420と被検査器421との測定値の差分が大きくずれる場合がある。
図13は、第2の実験において、トリガ信号を用いる場合における、基準器420及び被検査器421による、圧力配管の入力圧の測定値の差分を示す図である。図13から理解されるように、トリガ信号を用いて圧力の測定タイミングを同期させた場合、基準器420と被検査器421との測定値の差分が一定の範囲内に収まる。図12と対比させた場合、トリガ信号を用いた場合における、基準器420と被検査器421との測定値の差分の範囲は、トリガ信号を用いない場合と比較して、極めて小さくなることが理解される。このように、入力圧が変動する場合であっても、測定タイミングを同期させることにより、測定又は校正の精度を向上させることができると言える。
上述した実施形態に係る測定システムは、被検査器が設置された現場で行うフィールド校正にも適用可能である。例えば、差圧伝送器及び/又は圧力伝送器のフィールド校正は、屋外で実施される。この場合、例えば図14に模式的に示すように、校正を実施する作業員等が、ハンドポンプ50と、基準器としての圧力キャリブレータ51とを、被検査器である差圧・圧力伝送器52が設置された場所まで持ち運ぶ。圧力キャリブレータ51は、差圧・圧力伝送器52が接続された圧力配管に、当該圧力配管の圧力の入力を受付可能に接続される。また、圧力キャリブレータ51と、差圧・圧力伝送器52とは、互いに通信可能に接続される。圧力キャリブレータ51及び差圧・圧力伝送器52が接続された圧力配管内の流体は、ハンドポンプ50により加圧される。圧力キャリブレータ51及び差圧・圧力伝送器52は、それぞれ圧力の測定を行う。このとき、圧力キャリブレータ51及び差圧・圧力伝送器52は、トリガ信号により指定されたタイミングで圧力の測定を行う。トリガ信号は、例えば圧力キャリブレータ51が生成して、差圧・圧力伝送器52に出力される。差圧・圧力伝送器52により測定された圧力に関する電気信号は、例えば圧力キャリブレータ51に伝送される。圧力キャリブレータ51と、差圧・圧力伝送器52とによりそれぞれ測定された圧力の値が比較されることにより、校正が行われる。
ここで、フィールド校正において、圧力配管内の流体は、周辺温度の影響を受け、緩やかに変動し得る。しかしながら、本実施形態に係る測定システムを適用することにより、入力圧が変動し得る環境においても、測定タイミングを同期させることにより、校正の精度を向上させることができる。
上述した実施形態に係る測定システムは、例えば、圧力以外の他の測定にも応用可能である。上述した測定システムは、複数の測定器による測定タイミングを同期させる場合に用いることができる。例えば、上述した測定システムは、流量の測定システムに応用できる。例えば図15に模式的に示すように、エアコンディショナ60の冷暖房能力の試験において、風量測定ノズル61の前後の差圧を測定する場合がある。差圧の測定において、風量測定ノズル61の上流側では、第1測定器62によりエアコンディショナ60の内部のゲージ圧が測定され、風量測定ノズル61の下流側では、第2測定器63によりエアコンディショナ60の内部の差圧が測定される。当該エアコンディショナ60の冷暖房能力の試験において、上述した測定システムを応用して、トリガ信号を用いることによって、第1測定器62及び第2測定器63による測定タイミングを同期させることができる。
以上、本発明の実施形態について、図面を参照して説明してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲においての種々の変更も含まれる。
10、20、30、40 測定システム
50 ハンドポンプ
51 圧力キャリブレータ
52 圧力伝送器
60 エアコンディショナ
61 風量測定ノズル
62 第1測定器
63 第2測定器
100、200、300、400 制御装置
110、210、410 圧力制御装置
120、220、310、420 基準器
121、221 第1被検査器
122、222 第2被検査器
130、230、430 大気圧計
140 圧力測定装置
141、341 圧力検出部
142、342 制御部
143、343 記憶部
144、344 通信部
145、345 表示部
146、346 入力部
311、421 被検査器
347 トリガ制御部
348 内部トリガ生成部
349 トリガ入力切替部
351 第1入力部
352 第2入力部
353 出力部

Claims (7)

  1. 圧力を測定可能な複数の圧力測定装置を備え、
    前記複数の圧力測定装置は、測定のタイミングを指定するトリガ信号により指定されたタイミングで、圧力を測定する、
    測定システム。
  2. 前記トリガ信号は、前記複数の圧力測定装置のいずれか1つにより生成される、請求項1に記載の測定システム。
  3. 前記トリガ信号は、外部の装置から前記複数の圧力測定装置に伝送される、請求項1に記載の測定システム。
  4. 前記複数の圧力測定装置のそれぞれは、前記トリガ信号の入力源を、内部のトリガ生成部と外部の装置とで切り替えるトリガ入力切替部を備える、請求項1に記載の測定システム。
  5. 前記複数の圧力測定装置はデイジーチェーン接続されている、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の測定システム。
  6. 圧力を測定可能な複数の圧力測定装置を備える測定システムにより実行される測定方法であって、
    前記複数の圧力測定装置が、測定のタイミングを指定するトリガ信号を受信するステップと、
    前記複数の圧力測定装置が、前記トリガ信号により指定されたタイミングで圧力を測定するステップと、
    を含む、測定方法。
  7. 測定のタイミングを指定するトリガ信号の入力源を、内部のトリガ生成部と外部の装置とで切り替えるトリガ入力切替部と、
    前記トリガ信号により指定されたタイミングで、圧力の測定処理を実行する制御部と、
    を備える、圧力測定装置。
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