JP2019199646A5 - - Google Patents

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スパッタ装置用カソード
本発明は単層又は多層薄膜を熱的・物理的損傷に弱いフィルム基板上にスパッタ法によって堆積する上でフィルム基板自身及びその上の堆積する薄膜自体が損傷なく作製できるスパッタ装置用カソードに関する。
薄膜単層及び多層構造からなる電子材料とその応用である電子デバイス作製において真空状態下での薄膜作製装置は重要である。薄膜作製方法は大別して蒸着スパッタ化学気相成長がある。なかでもスパッタは基板材料の種類を問わずどんな材質の膜でも有毒なガスを使用しないで安全に比較的簡単な装置で薄膜を堆積できることから各方面において広く使用されている。
スパッタの原理は真空装置内でプラズマを発生させそのプラズマ中のイオンをターゲットに衝突させてターゲット表面の構成原子・分子をはじき飛ばして基板上に堆積させて薄膜を作製する。
最も広く使われているのが図1に示すマグネトロンスパッタである。印加電源の違いによりDCスパッタRFスパッタパルススパッタがある。マグネトロンスパッタではターゲットをイオンガスが衝撃するときに生成される高エネルギーの二次電子がターゲット表面に平行な磁界でターゲット表面近くに閉じこめられて雰囲気ガスとの衝突回数の増加を図っている。これによって1)雰囲気ガスのイオン化を促進してプラズマ効率を高めること(高速スパッタ)2)高エネルギーの二次電子の基板衝撃を減らすことで二次電子の基板衝撃で起きる基板温度上昇を僅かながらも抑制できること(低温スパッタ)を特徴とする。しかしながら基板とターゲットが正対しているためにa)二次電子及び反跳イオンの基板への入射を完全には抑制できないb)強磁性体をターゲットにした場合マグネトロンの磁力線が強磁性体内部を通り二次電子を閉じこめるのに十分な大きさの磁界がターゲット表面に印加できないためマグネトロンスパッタの特徴を生かした強磁性体の高速スパッタが困難であることが欠点である。しかしながら構造が比較的簡単で高堆積速度で薄膜形成可能なためにマグネトロンスパッタは広く使用されている
図2に示す従来型対向ターゲット式スパッタは2つのターゲットが対向する位置にありそれぞれのターゲット裏面には互いに反対磁極をもつように永久磁石が配置されターゲット表面から放出された二次電子は対向するターゲット間に閉じこめられ高密度プラズマを発生する。基板は対向するターゲットの横のプラズマ外に置かれているために二次電子及び反跳イオンの基板への入射をマグネトロンスパッタの場合より更に抑制することができマグネトロンスパッタより低温スパッタが可能となる。二次電子を閉じこめることによる高密度プラズマにより雰囲気ガス圧力を低くしても放電が可能で(0.1 Pa台)薄膜への雰囲気ガス混入も小さく強磁性体の低温・高速スパッタも可能であるという特徴を持つ。印加電源としてDC電源RF電源パルス電源の使用が可能である。しかしながら基板とターゲットの位置関係からマグネトロンスパッタほどの堆積速度をあげることは難しい。堆積速度を上げるためにカソードに印加する電力をあげようとすると対向ターゲット間中心のプラズマ集中による異常放電でスパッタ放電維持ができなくなる。
従来型対向ターゲット式スパッタの低温スパッタという特徴をもちながら堆積速度の向上ターゲット材料に最も適したスパッタが可能になる方法として磁場分布制御手段を有する特許文献1があげられる。この方法では対向するターゲット間で対向モード磁場分布とマグネトロンモード磁場分布の組み合わせからなる複合対向モード磁場分布を形成しかつ磁場分布を変化させて対向モード磁場分布とマグネトロンモード磁場分布の強弱を制御でき対向ターゲット間のプラズマ密度制御は可能となり各々の材料に効果的なスパッタ方式を提供できるカソード構造である。磁場分布制御手段として可動棒磁石を用いるカソード(図34参照)可動ヨークを用いるカソード(図56参照)電磁石を用いるカソード(図79参照)がある。
特許第5555848号
T. Ohmi, T. Ichikawa, T. Shibata, K. Matsudo, H. Iwabuchi, Appl. Phys. Lett. 53 (1988) 45.
図3図56及び図79を用いて特許第5555848号記載のそれぞれのカソードの特徴を説明する。表1に特許第5555848号記載のそれぞれのカソードの利点と欠点を纏める。
Figure 2019199646
対向するターゲット間の磁場分布制御手段として可動棒磁石を用いる特許第5555848号に記載のカソードではそれぞれのターゲット直下の外側円筒形状固定永久棒磁石と可動棒磁石間は可動棒磁石の位置で平衡マグネトロン磁石配置の磁場分布から非平衡マグネトロン磁石配置の磁場分布を変えることが出来る。図3ではターゲット直下でバッキングプレートに接地している外側円筒形状固定永久棒磁石と可動棒磁石の間は平衡マグネトロン磁石配置の磁場分布をしておりかつ対向ターゲット間の外側円筒形状固定永久棒磁石磁極と可動棒磁石はそれぞれ逆向き極性なので対向ターゲット間は対向モード磁場分布+逆向き対向モード磁場分布+平衡マグネトロンモード磁場分布からなる複合対向モード磁場分布を形成している。
図4ではターゲット直下でバッキングプレートに接地している外側円筒形状固定永久棒磁石とターゲット直下でバッキングプレートに接地していない可動棒磁石の間は非平衡マグネトロン磁石配置の磁場分布をしておりかつ対向ターゲット間の外側円筒形状固定永久棒磁石磁極と可動棒磁石はそれぞれ逆向き極性なので対向ターゲット間は対向モード磁場分布+逆向き対向モード磁場分布+非平衡マグネトロンモード磁場分布からなる複合対向モード磁場分布を形成している。可動棒磁石の移動距離によって対向モード磁場分布逆向き対向モード磁場分布及び非平衡マグネトロンモード磁場分布のそれぞれの強弱度合いの異なる複合対向モード磁場分布をとることができる。
図3及び図4に示した特許第5555848号に記載のカソードを使用したときの可動棒磁石の移動距離(L)を変化させたときのターゲット表面の中心磁場の強さ(H)とスパッタ電圧(Vdc)の変化を図10に示す。N磁極からS磁極に磁力線が流れ込む左側のターゲット表面中心の磁場の強さを測定した。直径90 mmのターゲットはITO(In:SnO= 90:10 wt.% 純度3N)を用いDCスパッタでスパッタ圧力0.6PaDCスパッタ電流 ( Idc)を1.9 A ターゲット-基板間距離10 cm Ar流量29.9 sccm流量 0.1 sccmのそれぞれ一定の条件の下にスパッタしたときの結果である。横軸は可動棒磁石の移動距離Lを表しL=0 mmでは可動棒磁石がバッキングプレートに接地した状態を示している。Lが大きくなるとともに可動棒磁石はバッキングプレートから離れていく状態を示す。Lが大きくなるとともにターゲット表面中心の磁場は負の値から急激に減少しL=24 mm付近でターゲット表面中心の磁場がゼロとなりそれ以降は正の値になり一定の正の値に近づく。スパッタ電圧はL=0 mmの時に最も小さなVdc=270 Vを示しターゲット表面中心の磁場がゼロとなるL=24 mm付近で最も大きなVdc=410 Vを示した。それ以上のLではほぼ一定値Vdc=380 Vを示した。これらの振る舞いは可動棒磁石の移動によって対向ターゲット間の磁場分布が変化しそれによってプラズマ密度が変化したためにスパッタ電圧が変化即ち可動棒磁石移動で対向ターゲット間の磁場スパッタ電圧を制御可能であることを示している。L=0 mmの時に対向ターゲット間で最もプラズマ密度が大きくそれによって最も小さなVdc=270 Vを示すと考えられる。逆にL=24 mm付近で対向ターゲット間で最もプラズマ密度が小さくそのために最も大きなVdc=410 Vを示すと考えられる。可動棒磁石の位置を変えることでスパッタ電圧が低い即ち低ダメージスパッタを選択したりスパッタ電圧の高い即ち高堆積速度スパッタを選択したり各々の材料に効果的なスパッタ方式を提供できるカソード構造である。
しかしながら可動棒磁石の移動機構のために個々のターゲット直下の移動機構を含めた磁石群の形状が大きくなりコンパクト性という点で問題となる。具体的な数値としては外側円筒形状の固定永久磁石が円筒の直径90ミリ筒の長さ90ミリで配置されて中央に位置する可動棒磁石も長さ90ミリで配置された時可動棒磁石のターゲット面に垂直方向の直線運動の可動距離を45ミリとした場合可動棒磁石移動機構を設置することが必要である。ボールねじ機構やスライダ・クランク機構によって回転運動を可動棒磁石のターゲット面に垂直方向の直線運動に変える工夫が必要である。回転運動には電動モーターによる回転或いは手動による回転が考えられるがどちらにしても回転運動から直進運動への変換装置が必要なためにそれも含めて考えると移動機構を含めて長さは最低でも片側で200ミリを必要としカソード全体が大きくなりカソードのコンパクト性の観点及びカソード機構の複雑さの観点から不利となる。
特許第5555848号に記載の可動ヨーク方式のカソードでは対向するターゲット間の磁場分布制御手段としてターゲット面に垂直方向に直線運動する可動ヨークを用いている。図5では固体丸棒付可動円板ヨークが外側円筒形状固定永久棒磁石に短絡した状態のために外側円筒形状固定永久棒磁石と固体丸棒の間は平衡マグネトロン磁石配置の磁場分布をしておりかつ対向ターゲット間の外側円筒形状固定永久棒磁石磁極と磁化している固体丸棒はそれぞれ逆向き極性なので対向ターゲット間は対向モード磁場分布+逆向き対向モード磁場分布+平衡マグネトロンモード磁場分布からなる複合対向モード磁場分布を形成している。図6では固体丸棒付可動円板ヨークが外側円筒形状固定永久棒磁石から離れた状態であるためにヨークは磁化しておらずかつ対向ターゲット間の磁石磁極は逆向き極性であるために対向ターゲット間の磁場分布は従来型対向モード磁場分布を形成している。
この場合は1)可動棒磁石の場合と同じくターゲット面に垂直方向に直線運動する長いストロークによるカソード全体の長大化2)固体丸棒付可動円板ヨークと外側円筒形状固定永久棒磁石が接触している時その接触面で大きな力が働き引き離し時に大きな力を必要という2つの問題が生じる。
図7は特許第5555848号記載の電磁石配置のカソード断面で丸棒ヨークにコイルが巻かれて電磁石を形成しそのコイルに図中に示した向きに電流を流してバッキングプレート直下の外側円筒形状固定永久棒磁石と電磁石の間で平衡マグネトロン磁石配置の磁場分布を形成している。対向ターゲット間の外側円筒形状固定永久棒磁石磁極と電磁石はそれぞれ逆向き極性なので対向ターゲット間は対向モード磁場分布+逆向き対向モード磁場分布+平衡マグネトロンモード磁場分布からなる複合対向モード磁場分布を形成している。図8は特許第5555848号記載の電磁石配置のカソード断面で電磁石のコイルに図7で示した状態よりは小さな電流を図中に示した向きに流してバッキングプレート直下の外側円筒形状固定永久棒磁石と電磁石の間で非平衡マグネトロン磁石配置の磁場分布を形成している。対向ターゲット間の外側円筒形状固定永久棒磁石磁極と電磁石はそれぞれ逆向き極性なので対向ターゲット間は対向モード磁場分布+逆向き対向モード磁場分布+非平衡マグネトロンモード磁場分布からなる複合対向モード磁場分布を形成している。図9は特許第5555848号記載の電磁石配置のカソード断面で電磁石のコイル電流ゼロで対向ターゲット間の磁場分布が従来型対向スパッタの磁石配置の対向モード磁場分布を示している。
この特許第5555848号記載の電磁石方式では可動部分がないために図3図4に示した可動棒磁石方式や図5図6に示した可動ヨーク方式で大きな問題となったカソード全体の長大化の問題は避けられる。しかしながら電磁石は常にコイルに電流を流さなければ対向するターゲット間では図2で示した従来型対向スパッタと同じ磁場分布となる。対向するターゲット間で複合対向モード磁場分布を形成するためには電磁石のコイルに常に電流を流し続けることが必要である。しかもマグネトロン磁場分布において平衡マグネトロン磁場分布を形成するためには非平衡マグネトロン磁場分布を形成する以上に電磁石で強力な磁場を形成即ちコイルにより大電流を流し続ける必要でスパッタ中の消費電力の点から問題となる。
すなわち、本発明が解決しようとする課題は、対向ターゲット間の磁場分布及びスパッタ電圧をスパッタ中においても制御でき、薄膜材料及び基板材料に与えるダメージを抑制でき、スパッタ装置をコンパクトかつ低消費電力にすることができるスパッタ装置用カソードを提供することである。
本発明は、ターゲットが設置されたバッキングプレートと、前記バッキングプレートの直下に設置された外側円筒形状固定永久棒磁石と、前記外側円筒形状固定永久棒磁石の円筒形状中心部分に置かれた、固定丸棒ヨーク又は外側円筒形状固定永久棒磁石に対して反対の磁極の固定丸棒永久磁石と、前記固定丸棒ヨーク又は前記固定丸棒永久磁石の周りに巻かれたコイルと、前記外側円筒形状固定永久棒磁石と、前記固定丸棒ヨーク又は前記固定丸棒永久磁石とに、前記バッキングプレートと反対側で短絡した円板ヨークと、を備え、前記外側円筒形状固定永久棒磁石と、前記固定丸棒ヨーク又は前記固定丸棒永久磁石と、前記バッキングプレートとが共に接地したカソードにおいて、当該カソードが一対で対向し、対向するカソード間で反対磁極を形成し、対向するターゲット間の磁場分布及びスパッタ電圧を制御することにより上記課題を解決する。
本発明によれば、対向ターゲット間の磁場分布及びスパッタ電圧をスパッタ中においても制御でき、薄膜材料及び基板材料に与えるダメージを抑制でき、スパッタ装置をコンパクトかつ消費電力にすることができる。
グネトロンスパッタカソード断面を示した説明図である。 来型対向ターゲット式スパッタのカソード断面を示した説明図である。対向ターゲット間の磁石磁極は逆向きの極性である。 許第5555848号記載の可動棒磁石配置のカソード断面で可動棒磁石がバッキングプレートに接地している状態を示した説明図である。 許第5555848号記載の可動棒磁石配置のカソード断面で可動棒磁石がバッキングプレートから離れている状態を示した説明図である。 許第5555848号記載の固体丸棒付可動円板ヨーク配置のカソード断面で固体丸棒付可動円板ヨークが外側円筒形状固定永久棒磁石に短絡した状態を示した説明図である。 許第5555848号記載の固体丸棒付可動円板ヨークのカソード断面で固体丸棒付可動円板ヨークが外側円筒形状固定永久棒磁石から離れた状態を示した説明図である。 許第5555848号記載の電磁石配置のカソード断面で電磁石のコイルに図中に示した向きに電流を流してバッキングプレート直下の外側円筒形状固定永久棒磁石と電磁石の間で平衡マグネトロン磁石配置の磁場分布を形成し対向ターゲット間の外側円筒形状固定永久棒磁石磁極と電磁石はそれぞれ逆向き極性なので対向ターゲット間は対向モード磁場分布+逆向き対向モード磁場分布+平衡マグネトロンモード磁場分布からなる複合対向モード磁場分布の形成を示している説明図である。 許第5555848号記載の電磁石配置のカソード断面で電磁石のコイルに図7で示した状態よりは小さな電流を図中に示した向きに流してバッキングプレート直下の外側円筒形状固定永久棒磁石と電磁石の間で非平衡マグネトロン磁石配置の磁場分布を形成し対向ターゲット間の外側円筒形状固定永久棒磁石磁極と電磁石はそれぞれ逆向き極性なので対向ターゲット間は対向モード磁場分布+逆向き対向モード磁場分布+非平衡マグネトロンモード磁場分布からなる複合対向モード磁場分布の形成を示している説明図である。 許第5555848号記載の電磁石配置のカソード断面で電磁石のコイル電流ゼロであるために対向ターゲット間の磁場分布が従来型対向スパッタの磁石配置の対向モード磁場分布を示している説明図である。 図4で示した特許第5555848号記載の可動棒磁石配置のカソードを用いて得られた可動磁石移動距離変化におけるターゲット表面の磁場強さとスパッタ電圧を示した説明図である。 a)は外側円筒形状固定永久棒磁石と固定丸棒付固定円板ヨーク及び固定丸棒ヨークに巻かれたコイルから構成されるカソード構造を真横から見た図を示した説明図(b)は同カソード構造の斜め下からの俯瞰図を示した説明図である。ここで(b)では固定丸棒付固定円板ヨークの固定丸棒ヨークに巻かれたコイルは省略して示してある。 11(a)(b)に示したカソード構造が1対で対向しカソードを形成している本発明のカソード断面図でコイルの電流はゼロであるために左右のバッキングプレート直下それぞれにおいて外側円筒形状固定永久棒磁石と固定丸棒ヨーク間が平衡マグネトロン磁石配置の磁場分布を形成し対向ターゲット間の外側円筒形状固定永久棒磁石磁極と固定丸棒ヨークはそれぞれ逆向き極性なので対向ターゲット間は対向モード磁場分布+逆向き対向モード磁場分布+平衡マグネトロンモード磁場分布の複合対向モード磁場分布を形成している状態を示した説明図である。 12と同じ形状であるが左右のバッキングプレート直下それぞれにおいて外側円筒形状固定永久棒磁石と固定丸棒ヨーク間が非平衡マグネトロン磁石配置の磁場分布になる向きにコイルの電流を流した状態を示し対向ターゲット間の外側円筒形状固定永久棒磁石磁極と固定丸棒ヨークはそれぞれ逆向き極性なので対向ターゲット間は対向モード磁場分布+逆向き対向モード磁場分布+非平衡マグネトロンモード磁場分布の複合対向モード磁場分布を形成している状態を示した説明図である。 111213に示した本発明のカソードと比較のために図79で示した特許第5555848号記載の電磁石を用いたカソードを用いた時のスパッタ電圧のコイル電流依存性を調べた結果を示した説明図である。 12で示した本発明のカソードで堆積速度高めるためにカソードをそれぞれ15度以内の角度で垂直方向から傾けたカソード断面を示した説明図である。 13で示した本発明のカソードで堆積速度高めるためにカソードをそれぞれ15度以内の角度で垂直方向から傾けたカソード断面を示した説明図である。 a)は外側円筒形状固定永久棒磁石と固定円板ヨークから構成される本発明のカソード構造を真横から見た図を示した説明図(b)は外側円筒形状固定永久棒磁石と固定丸棒が円板中心から突き出た形状の固定丸棒付固定円板ヨークから構成される本発明のカソード構造の斜め下からの俯瞰図を示している説明図(c)は外側円筒形状固定永久棒磁石と円板中心から突き出た形状の固定丸棒が無い固定丸棒無固定円板ヨーク構成される本発明のカソード構造の斜め下からの俯瞰図を示している説明図である。 17(a)及び図17(b)の固定丸棒付固定円板ヨーク配置のカソード構造が1対で対向しカソードを形成している本発明のカソード断面を示し左右のバッキングプレート直下それぞれにおいて外側円筒形状固定永久棒磁石と固定丸棒ヨーク間が平衡マグネトロン磁石配置の磁場分布を形成し対向ターゲット間の外側円筒形状固定永久棒磁石磁極と固定丸棒ヨークはそれぞれ逆向き極性なので対向ターゲット間は対向モード磁場分布+逆向き対向モード磁場分布+平衡マグネトロンモード磁場分布の複合対向モード磁場分布を形成している状態を示した説明図である。 17(a)及び図17(c)の固定丸棒無固定円板ヨーク配置のカソード構造が1対で対向しカソードを形成している本発明のカソード断面を示し対向ターゲット間は対向モード磁場分布を形成している状態を示した説明図である。 a)はステッピングモーターに連結している回転ヨークが円板状固定永久磁石と短絡している状態の本発明のカソード構造を真上から見た図を示している説明図(b)は回転ヨークが円板状固定永久磁石と短絡しておらず非磁性体に接地している状態の本発明のカソード構造を真上から見た図を示している説明図である。但し(a)及び(b)ともに図中では回転ヨーク上に設置してあるヨーク回転を行うステッピングモーターは省略してある。 20(a)に示したカソード構造が1対で対向しカソードを形成している本発明のカソード断面図で回転ヨークの先端と外側円筒形状固定永久棒磁石の先端はバッキングプレートと接地し回転ヨークが円板状固定永久磁石と短絡してそれぞれのバッキングプレート直下の外側円筒形状固定永久棒磁石と回転ヨーク間は平衡マグネトロン磁石配置の磁場分布を形成し対向ターゲット間の外側円筒形状固定磁石磁極と回転ヨークは逆向き極性なのでターゲット間は対向モード磁場分布+逆向き対向モード磁場分布+平衡マグネトロンモード磁場分布からなる複合対向モード磁場分布を形成している状態を示している説明図である。 20(b)に示したカソード構造が1対で対向しカソードを形成している本発明のカソード断面図で回転ヨークの先端と外側円筒形状固定永久棒磁石の先端はバッキングプレートと接地し円板状固定永久磁石面上に埋め込まれている非磁性体上に回転ヨークがあるために回転ヨークと円板状固定永久磁石は短絡しておらず回転ヨークは磁化せず対向ターゲット間の外側円筒形状固定永久棒磁石磁極は逆向き極性なので対向ターゲット間は対向モードの磁場分布を形成している状態を示している説明図である。 21で示した本発明のカソードでのDC電源のみを用いたDCスパッタ及びRF−DC結合電源を用いたRF−DC結合スパッタでのスパッタ電圧Vdc(V)のO流量及びRF入力電力依存性を示している説明図である。 22で示した本発明のカソードでのDC電源のみを用いたDCスパッタ及びRF−DC結合電源を用いたRF−DC結合スパッタでのスパッタ電圧Vdc(V)のO流量及びRF入力電力依存性を示している説明図である。 21で示した本発明のカソードを円筒形回転ターゲット材料が1種類の円筒形回転ターゲットへ適用した状態の説明図である。 22で示した本発明のカソードを円筒形回転ターゲット材料が1種類の円筒形回転ターゲットへ適用した状態の説明図である。 21で示した本発明のカソードを円筒形回転ターゲット材料は異なった4種類の材料で構成されている円筒形回転ターゲットへ適用した状態の説明図である。 22で示した本発明のカソードを円筒形回転ターゲット材料は異なった4種類の材料で構成されている円筒形回転ターゲットへ適用した状態の説明図である。 21で示した本発明のカソードを四角柱回転ターゲット材料は異なった4種類の材料で構成されてある四角柱回転ターゲットへ適用した状態の説明図である。 22で示した本発明のカソードを四角柱回転ターゲット材料は異なった4種類の材料で構成されてある四角柱回転ターゲットへ適用した状態の説明図である。
<<実施形態1>>
図11から16および及び図17から図19を用いながら、本発明の実施形態の一例である実施形態1について説明する。図11(a)は外側円筒形状固定永久棒磁石と固定丸棒付固定円板ヨーク及び固定丸棒ヨークに巻かれたコイルから構成される本発明のカソード構造を真横から見た図を示し図11(b)は同カソード構造の斜め下からの俯瞰図を示している。ここで図11(b)では固定丸棒付固定円板ヨークの固定丸棒ヨークに巻かれたコイルは省略して示してある。
図12は図11(a)(b)に示したカソード構造が1対で対向しカソードを形成している本発明のカソード断面図を示してある。図11(a)(b)で省略してあった固定丸棒ヨークに巻かれたコイルも記述してある。この図12では固定丸棒ヨークに巻かれたコイルの電流はゼロであるために左右のバッキングプレート直下それぞれにおいて外側円筒形状固定永久棒磁石と固定丸棒ヨーク間が平衡マグネトロン磁石配置の磁場分布を形成し対向ターゲット間の外側円筒形状固定永久棒磁石磁極と固定丸棒ヨークはそれぞれ逆向き極性なので対向ターゲット間は対向モード磁場分布+逆向き対向モード磁場分布+平衡マグネトロンモード磁場分布からなる複合対向モード磁場分布を形成している状態を示してある。
図13は図12と同じ形状であるが左右のバッキングプレート直下それぞれにおいて外側円筒形状固定永久棒磁石と固定丸棒ヨーク間が非平衡マグネトロン磁石配置の磁場分布になる向きにコイルの電流を流した状態を示し対向ターゲット間の外側円筒形状固定永久棒磁石磁極と固定丸棒ヨークはそれぞれ逆向き極性なので対向ターゲット間は対向モード磁場分布+逆向き対向モード磁場分布+非平衡マグネトロンモード磁場分布からなる複合対向モード磁場分布を形成している状態を示している。
図111213に示した本発明のカソードを用いてスパッタ電圧のコイル電流依存性を調べた。本発明の効果を明らかにするために図79で示した特許第5555848号記載の電磁石を用いたカソードを用いたときのスパッタ電圧のコイル電流依存性も調べた。実験に用いたバッキングプレート直上に設置したターゲットは丸形(直径90 mm厚さ5 mm)のITO(In:SnO=90:10 wt.%純度3N)ターゲットである。スパッタ圧力0.6 Pa DCスパッタ電流 ( Idc)を0.7 Aターゲットと基板間の距離10 cm Ar流量29.9 sccm流量 0.1 sccmのスパッタ条件を一定にしてDCスパッタで電磁石の丸棒ヨークに巻かれているコイルに流す電流を変化させてITO薄膜を成膜した。
図14は横軸に左側ターゲット表面中心の磁場を縦軸にその時のスパッタ電圧値にこれら2つの構造のカソードにおいてコイルに電流を流したときのスパッタ電圧のコイル電流依存性のカソード構造の違いを示している。
図111213で示した本発明のカソードでは固定丸棒ヨークに巻かれたコイルに流れる電流ゼロの時に最もスパッタ電圧値が小さくコイル電流が増加するにつれてスパッタ電圧値は増加している。図111213で示した本発明のカソードは固定丸棒付円板ヨークが外側円筒形状固定永久棒磁石とその円板ヨークを介して短絡し且つ固定丸棒ヨークと外側円筒形状固定永久棒磁石がバッキングプレートに接地している形状で固定丸棒ヨークにコイルが巻かれて電磁石を形成している構造のカソードである。コイル電流がゼロの時左右のバッキングプレート直下それぞれにおいて外側円筒形状固定永久棒磁石と固定丸棒ヨーク間が平衡マグネトロン磁石配置の磁場分布を形成している。コイルの電流は左右のバッキングプレート直下それぞれにおいて外側円筒形状固定永久棒磁石と固定丸棒ヨーク間が平衡マグネトロン磁石配置の磁場分布から非平衡マグネトロン磁石配置の磁場分布に変化させる向きに流した
図79で示した特許第5555848号記載のカソードでは固定丸棒ヨークに巻かれたコイルに流れる電流ゼロの時に最もスパッタ電圧値が大きくコイル電流が増加するにつれてスパッタ電圧値は減少している。図79で示した特許第5555848号記載のカソードは固定丸棒ヨークと外側円筒形状固定永久棒磁石がバッキングプレートに接地しその反対側のコイルが巻かれている固定丸棒ヨークと外側円筒形状固定永久棒磁石は短絡しておらずコイルが巻かれている固定丸棒ヨーク単体で電磁石を形成している構造のカソードである。コイル電流がゼロの時左右のバッキングプレート直下それぞれにおいて外側円筒形状固定永久棒磁石と固定丸棒ヨーク間が非平衡マグネトロン磁石配置の磁場分布を形成している。コイル電流は左右のバッキングプレート直下それぞれにおいて外側円筒形状固定永久棒磁石と固定丸棒ヨーク間の磁場分布を非平衡マグネトロン磁石配置の磁場分布から平衡マグネトロン磁石配置の磁場分布に変化させる向きに流した。
図14の結果は電磁石の構造の違いにもかかわらず1)バッキングプレート直下それぞれにおいて外側円筒形状固定永久棒磁石と固定丸棒ヨーク間が平衡マグネトロン磁石配置の磁場分布で且つ対向ターゲット間は対向モード磁場分布+逆向き対向モード磁場分布+平衡マグネトロンモード磁場分布からなる複合対向モード磁場分布の時にスパッタ電圧が最小値を示し2)バッキングプレート直下それぞれにおいて非平衡マグネトロン磁石配置の磁場分布の度合いが強くなり対向ターゲット間は対向モード磁場分布+逆向き対向モード磁場分布+非平衡マグネトロンモード磁場分布からなる複合対向モード磁場分布でその非平衡マグネトロンモード磁場分布の度合いが強くなるにつれてスパッタ電圧値が高い状態を保ったまま一定値になることを示している。
図79で示した特許第5555848号記載のカソードでは図111213で示した本発明のカソードと同じくターゲット面に鉛直な方向への電磁石のそれ自体の移動がなく可動部分がないがスパッタ電圧値を小さくするためには固定丸棒ヨークに巻かれたコイルに常に大電流を流し続けることが必要でスパッタ中の消費電力の点から非常に不利となる。しかしながら本発明のカソードでは最も小さなスパッタ電圧値は固定丸棒ヨークに巻かれたコイルに流れる電流ゼロの時に達成できそれ以上のスパッタ電圧を得るためにはコイルには必要なときだけ小さな電流を流せばよく消費電力という観点及び大電流を電磁石に流すことによる発熱の問題を避けることができるという観点からも比較にならない利点となる。
本発明のカソードはターゲットが設置されているバッキングプレート直下に設置された外側円筒形状固定永久棒磁石とその円筒形状中心部分に置かれた固定丸棒ヨークで構成されるカソード構造において外側円筒形状固定永久棒磁石と固定丸棒ヨークはバッキングプレートに共に接地し且つバッキングプレートと反対側でこれらの外側円筒形状固定永久棒磁石と固定丸棒ヨークは円板ヨークを介して短絡しかつ固定丸棒ヨークはその周りをコイルが巻かれた構造で構成されるカソード構造を持ちこのカソード構造が1対で対向しカソード構造間で反対磁極を形成することでターゲット面に鉛直な方向及び水平な方向への回転も含めたカソードの移動がない状態でかつコイル電流ゼロの状態及び微少電流を流した状態のコイル電流による低消費電力性を保持して対向ターゲット間の磁場分布及びスパッタ電圧の制御即ち対向ターゲット間でのプラズマ電位制御技術が可能であり低いスパッタ電圧での低ダメージ薄膜作製が可能ことを示している。
図111213で示した本発明のカソードにおいてコイルが巻かれたコイル丸棒ヨーク(コイル付固定丸棒ヨーク)を外側円筒形状固定永久棒磁石と反対磁極をもつ固定丸棒磁石にコイルをつけたもの(コイル付固定丸棒磁石)で置き換えても同じ効果を達成できる。この場合でもバッキングプレートと反対側の外側円筒形状固定永久棒磁石とコイル付固定丸棒磁石は固定円板ヨークで短絡してある。コイル付固定丸棒磁石のコイルに流す電流によりこのコイル付丸棒磁石の強弱を制御して同じくバッキングプレート側で外側円筒形状固定永久棒磁石とコイル付固定丸棒磁石の間で平衡マグネトロン磁石の磁場分布から非平衡マグネトロン磁石配置の磁場分布の制御ができる。
本実施形態1ではターゲット形状は丸形で説明しているが任意のターゲット形状の場合例えば矩形ターゲットにもこの方法は適用できる。矩形ターゲットの場合は矩形ターゲット形状にあわせて矩形形状のヨークを採用すればよい
図15は図12で示した本発明のカソードで堆積速度高めるためにカソード構造をそれぞれ15度以内の角度で垂直方向から傾けたカソード断面を示し薄膜作製の用途に応じてこの構造にしてもよい。図16は図13で示した本発明のカソードで堆積速度高めるためにカソード構造をそれぞれ15度以内の角度で垂直方向から傾けたカソード断面を示し薄膜作製の用途に応じてこの構造にしてもよい。
本発明の実施形態の一例である実施形態1で得られた図14の実験結果から固定丸棒ヨークに巻かれたコイルに流す電流ゼロの状態でもヨーク形状によってスパッタ電圧が異なることが明らかとなった。この実験結果に基づき図171819を用いながら、本発明の実施形態の一例であるコイルが巻かれていない固定丸棒ヨークを用いた場合について説明する。
図17(a)は外側円筒形状固定永久棒磁石と固定円板ヨークから構成される本発明のカソード構造を真横から見た図を示している。円板ヨークは外側円筒形状固定永久棒磁石と短絡してある。図17(b)は図17(a)の斜め下からの俯瞰図で外側円筒形状固定永久棒磁石と固定丸棒が円板中心から突き出た形状の固定丸棒付固定円板ヨークから構成される本発明のカソード構造の斜め下からの俯瞰図を示している。コイルが巻かれていない場合を図示した図11(b)と同一構造である。図17(c)は図17(a)の斜め下からの俯瞰図で外側円筒形状固定永久棒磁石と円板中心から突き出た形状の固定丸棒が無い固定丸棒無固定円板ヨークから構成される本発明のカソード構造の斜め下からの俯瞰図を示している。
図18は図17(a)(b)に示したカソード構成部分を用いた本発明のカソード断面図を示してある。この図18では左右のバッキングプレート直下それぞれにおいて外側円筒形状固定永久棒磁石と固定丸棒ヨークはバッキングプレートに接地し反対側の外側円筒形状固定永久棒磁石は固定丸棒付固定円板ヨークと短絡している。そのためにコイルに流す電流ゼロの場合を示した図12の磁場分布と同じく左右のバッキングプレート直下それぞれにおいて外側円筒形状固定永久棒磁石と固定丸棒ヨーク間が平衡マグネトロン磁石配置の磁場分布を形成し対向ターゲット間の外側円筒形状固定永久棒磁石磁極と固定丸棒ヨークはそれぞれ逆向き極性なので対向ターゲット間は対向モード磁場分布+逆向き対向モード磁場分布+平衡マグネトロンモードの磁場分布の複合対向モード磁場分布を形成している状態を示してある。
図19は図17(a)(c)に示したカソード構成部分を用いた本発明のカソード断面図を示してある。左右のバッキングプレート直下それぞれにおいて外側円筒形状固定永久棒磁石はバッキングプレートに接地し反対側の外側円筒形状固定永久棒磁石は固定丸棒無固定円板ヨークと短絡している。固定丸棒ヨークが無いために図9で示した特許第5555848号記載のカソードのコイルに電流を流していない状態の磁場分布と同じく対向ターゲット間の外側円筒形状固定永久棒磁石磁極はそれぞれ逆向き極性なので対向ターゲット間は対向モード磁場分布の磁場分布を形成している状態を示してある。
図18で示した本発明の外側円筒形状固定永久棒磁石と固定丸棒付固定円板ヨークから構成される本発明のカソードで実験を行った。バッキングプレート直上に設置したターゲットは丸形(直径90 mm厚さ5 mm)のITO(In:SnO=90:10 wt.%純度3N)ターゲットを用いDCスパッタでスパッタ圧力0.6 Pa DCスパッタ電流 ( Idc)を1.9 Aターゲットと基板間の距離10 cm Ar流量29.9 sccm流量 0.1 sccmのスパッタ条件を一定にしてITO薄膜を成膜した。スパッタ圧力0.6 PaIdc=1.9 Aの時スパッタ電圧(Vdc)=296 V堆積速度=86nm/minが得られた。この堆積速度で膜厚200 nmのITO薄膜を作製して電気抵抗率(Ω・cm)6.0×10-4Ω・cmが得られた。電気抵抗率を測定した同じITO薄膜で可視光(波長380 nmから750 nm)領域の平均可視光透過率(%)は87 %ホール効果測定によりキャリア密度は2.3×1020 cm-3 キャリア移動度は44 cm2/(V・s)が得られた。
このスパッタ終了後に真空装置を大気に戻して図18に示した外側円筒形状固定永久棒磁石と固定丸棒付固定円板ヨークから構成される本発明のカソードを取り外して図19に示した外側円筒形状固定永久棒磁石と固定丸棒無固定円板ヨークから構成される本発明のカソードを設置して再度真空装置を真空状態にして同じ条件でスパッタを行った。
同じスパッタ圧力0.6 Paスパッタ電流Idc=1.9 Aにも係わらずスパッタ電圧(Vdc)=360 V堆積速度=96nm/minが得られた。この堆積速度で膜厚200 nmのITO薄膜を作製して電気抵抗率(Ω・cm)7.5×10-4Ω・cmが得られた。電気抵抗率を測定した同じITO薄膜で可視光(波長380 nmから750 nm)領域の平均可視光透過率(%)は87 %ホール効果測定によりキャリア密度は2.3×1020 cm-3 キャリア移動度は44 cm2/(V・s)が得られた。
この実験結果から左右のバッキングプレート直下それぞれのカソード構造で外側円筒形状固定永久棒磁石と固定丸棒ヨーク間が平衡マグネトロン磁石配置の磁場分布を形成し対向ターゲット間のカソード構造間では外側円筒形状固定永久棒磁石磁極と丸棒ヨークはそれぞれ逆向き極性なので対向ターゲット間は対向モード磁場分布+逆向き対向モード磁場分布+平衡マグネトロンモード磁場分布の複合対向モード磁場分布を形成している状態でスパッタ電圧が低くなることが明らかとなった。ターゲット面に鉛直な方向及び水平な方向への回転も含めたカソードの移動がなくかつ固定ヨークの形状の違いによってのみ対向ターゲット間の磁場分布及びスパッタ電圧の制御即ち対向ターゲット間でのプラズマ電位制御技術が可能であり低いスパッタ電圧での低ダメージ薄膜作製が可能ことを示している。
このカソードの場合も図15図16と同じく薄膜作製の用途に応じて堆積速度高めるためにカソードをそれぞれ15度以内の角度で垂直方向から傾けた状態で成膜してもよい。
ターゲット形状は丸形で説明しているが任意のターゲット形状の場合例えば矩形ターゲットにもこの方法は適用できる。矩形ターゲットの場合は矩形ターゲット形状にあわせて矩形形状の突き出た固定矩形形状ヨークを採用すればよい。薄膜作製の用途に応じて高いスパッタ電圧での成膜を行う場合はスパッタ前にカソード交換を行えばよいがスパッタ成膜中のカソード交換は出来ない。図12と図18で示したカソード構造の違いは固定丸棒コイルに巻かれたコイルの有無のみであり基本的には図12で示したカソード構造でコイルに流す電流ゼロを含めて微少なコイル電流によって真空を破らないでスパッタにおいても対向ターゲット間の磁場分布及びスパッタ電圧の制御即ち対向ターゲット間でのプラズマ電位制御に対応できる
<<実施形態2>>
次に、図202122及び図25〜30を用いながら、本発明の実施形態の一例であるステッピングモーターに連結している回転ヨークと円板状固定永久磁石非磁性体及び外側円筒形状固定永久棒磁石から構成される本発明のカソードを用いた実施形態2について説明する。
図20で(a)はステッピングモーターに連結している回転ヨークが円板状固定永久磁石と短絡している状態の本発明のカソード構造を真上から見た図を示し(b)は回転ヨークが円板状固定永久磁石と短絡しておらず非磁性体に接地している状態の本発明のカソード構造を真上から見た図を示している。但し図20(a)(b)ともに図中では回転ヨーク上に設置してあるヨーク回転を行うステッピングモーターは省略して示してある。
図21は図20(a)に示したカソード構造が1対で対向しカソードを形成している本発明のカソード断面図で回転ヨークの先端と外側円筒形状固定永久棒磁石の先端はバッキングプレートと接地し回転ヨークが円板状固定永久磁石と短絡してそれぞれのバッキングプレート直下の外側円筒形状固定永久棒磁石と回転ヨーク間は平衡マグネトロン磁石配置の磁場分布を形成し対向ターゲット間の外側円筒形状固定磁石磁極と回転ヨークは逆向き極性なのでターゲット間は対向モード磁場分布+逆向き対向モード磁場分布+平衡マグネトロンモード磁場分布からなる複合対向モード磁場分布を形成している。回転ヨークの回転はステッピングモーター(図中省略)で行う。
図22は図20(b)に示したカソード構造が1対で対向しカソードを形成している本発明のカソード断面図で回転ヨークの先端と外側円筒形状固定永久棒磁石の先端はバッキングプレートと接地し円板状固定永久磁石面上に埋め込まれている非磁性体上に回転ヨークがあるために回転ヨークと円板状固定永久磁石は短絡しておらず回転ヨークは磁化せず対向ターゲット間の外側円筒形状固定永久棒磁石磁極は逆向き極性なので対向ターゲット間は対向モードの磁場分布を形成している。回転ヨークの回転はステッピングモーター(図中省略)で行う。
実験に用いたターゲットは丸形(直径90 mm厚さ5 mm)のITO (重量比In:SnO=90:10 wt.%純度3N)でこれを図21及び図22に示すようにバッキングプレートに貼り付けてある。スパッタ圧力0.6 PaDCスパッタ電流 ( Idc)を0.7 Aターゲットと基板間距離10 cm一定にして実験を行った。
対向ターゲット間は対向モード磁場分布+逆向き対向モード磁場分布+平衡マグネトロンモード磁場分布からなる複合対向モード磁場分布を形成している図21に示すカソードを用いてスパッタに用いるArとOガスの混合ガス総量は30.0 sccm一定にして流量 を0.1 刻みで0.00.10.20.3 sccmと変化させたときのDC電源のみのDCスパッタでのスパッタ電圧Vdc(V)の変化と更に同一条件でDC電圧にRF電力を100 W重畳してスパッタするRF−DC結合電源を用いたスパッタでのスパッタ電圧Vdc(V)の変化を調べた。Vdc(V)のO流量及びRF入力電力依存性を図23に示す。RF入力電力ゼロのDCスパッタ電流 ( Idc)0.7 Aだけの場合流量0.0 sccmでのVdc=260 Vから流量0.1 sccm以上ではほぼ一定のVdc=280 V程度に僅かに増加している。O流量0.0 sccmの場合で比較するとRF入力電力ゼロのVdc=260 V(この時堆積速度は31nm/min)からRF入力電力100 Wを印加するとVdc=110 V(この時堆積速度は27 nm/min)とスパッタ電圧が半分以下に減少した。スパッタ電圧の減少はO2流量0.1 sccm以上でもみられた
次に真空を破らずにステッピングモーターで回転ヨークの回転をおこない対向ターゲット間は図21に示す対向モード磁場分布+逆向き対向モード磁場分布+平衡マグネトロンモード磁場分布からなる複合対向モード磁場分布を形成するカソードの配置から対向ターゲット間は図22で示す対向モード磁場分布を形成するカソードの配置に変化させる。スパッタに用いるArとOガスの混合ガス総量は30.0 sccm一定にして流量 を0.1 刻みで0.00.10.20.3 sccmと変化させたときのDC電源のみのDCスパッタでのスパッタ電圧Vdc(V)の変化と更に同一条件でのDC電圧にRF電力を100 W重畳してスパッタするRF−DC結合電源を用いたスパッタでのスパッタ電圧Vdc(V)の変化を調べた。Vdc(V)のO流量及びRF入力電力依存性を図24に示す。RF入力電力ゼロのDCスパッタ電流( Idc)0.7 Aだけの場合図22で示した対向ターゲット間は対向モード磁場分布を形成するカソード配置では図21に示した対向ターゲット間が複合対向モード磁場分布の場合に得られたVdc値よりも100 V程度大きなVdc=350 V(この時堆積速度は39 nm/min)を示した。O流量 を0.1 刻みの0.10.20.3 sccmと変化させた場合も同じく図21に示したカソード配置で得られたVdc値よりも100 V程度大きなVdc=360 Vを示した。RF入力電力100 Wを印加すると流量 を0.1 刻みで0.00.10.20.3 sccmと変化させた全ての場合で図21に示したカソードの配置で観測されたVdc値の大幅な低下は観測されず流量 0.0 sccmで350 Vから480 V(この時堆積速度は48 nm/min)という逆のVdc値の大幅な増加が観測された。O流量 を0.1 刻みの0.10.20.3 sccmと変化させた場合も同じように大きなVdc=480 Vを示した。
本発明のカソードでは特許第5555848号に記載の可動ヨーク方式のカソードで問題となったターゲット面に鉛直な方向へのカソード移動によるカソード長大化及び可動ヨークと外側円筒形状固定永久棒磁石を空間的に分離する時の大きな力を必要という2つの問題が避けることができる。回転ヨークと非磁性体が埋め込まれている円板状固定永久磁石が接触を保持した状態で円板状固定永久磁石面上を回転させるには大きな力を必要としない。
本発明のカソードがターゲット面に鉛直な方向へのカソードの移動がない状態で且つターゲット面に水平な方向へのヨーク回転のみで(a) 対向ターゲット間の磁場分布が複合対向モード磁場分布から対向モード磁場分布への切替或はその逆向きの切替が真空を破らずにスパッタ中においても容易に出来る(b)対向ターゲット間の磁場分布切替によるスパッタ電圧の制御即ち対向ターゲット間でのプラズマ電位制御技術が真空を破らずにスパッタ中においても容易に出来る(c) RF−DC結合電源との組み合わせで更なる低ダメージスパッタとして非常に有効である(d)薄膜作製の用途に応じて初期成長層には堆積速同じ度が遅くとも低ダメージスパッタが出来る対向ターゲット間の磁場分布が対向モード磁場分布+逆向き対向モード磁場分布+平衡マグネトロンモード磁場分布からなる複合対向モード磁場分布とRF−DC結合電源の組み合わせで堆積し残りの成長層には堆積速度が速い対向ターゲット間の磁場分布が対向モード磁場分布とRF−DC結合電源の組み合わせで堆積する薄膜作製方法が実現できるとを示している。
本実施形態2だけでなく実施形態1においても1)対向ターゲット間の磁場分布が対向モード磁場分布+逆向き対向モード磁場分布+平衡マグネトロンモード磁場分布からなる複合対向モード磁場分布の状態においてRF−DC結合電源との組み合わせの方法を採用することで更なる低ダメージスパッタとして同じ効果2)対向ターゲット間の磁場分布が対向モード磁場分布+逆向き対向モード磁場分布+非平衡マグネトロンモード磁場分布からなる複合対向モード磁場分布の状態においてはRF−DC結合電源との組み合わせの方法を採用することで実施形態1の対向ターゲット間の磁場分布が対向モード磁場分布の場合と同じ効果3)実施形態2で示した同じ薄膜作製方法が実現できる。
本実施形態2ではターゲット形状は丸形で説明しているが任意のターゲット形状の場合例えば矩形ターゲットにもこの方法は適用できる。矩形ターゲットの場合は丸棒が円板中心から突き出た形状のヨークを採用するときは矩形ターゲット形状にあわせて矩形形状の突き出たヨークを採用すればよい。また薄膜作製の用途に応じて図21及び22で示した本発明のカソードで堆積速度高めるためにカソードをそれぞれ15度以内の角度で垂直方向からチルトした状態で用いてもよい。
図25は図21で示した本発明のカソードをターゲット利用効率向上のために採用されている円筒形回転ターゲットへ適用した例を示す。円筒形回転ターゲット材料は1種類である。図26は図22で示した本発明のカソードを円筒形回転ターゲットへ適用した例を示す。円筒形回転ターゲット材料は1種類である。図27は図21で示した本発明のカソードを円筒形回転ターゲットへ適用した例を示す。円筒形回転ターゲット材料は異なった4種類の材料で構成され真空を破らずに円筒形回転ターゲットを回転させることで4層の積層薄膜を作成できる。図28は図22で示した本発明のカソードを円筒形回転ターゲットへ適用した例を示す。円筒形回転ターゲット材料は異なった4種類の材料で構成され真空を破らずに円筒形回転ターゲットを回転させることで4層の積層薄膜を作成できる。図29は図21で示した本発明のカソードを円柱形回転ターゲットへ本発明を適用した例を示す。円柱形回転ターゲット材料は異なった4種類の材料で構成され真空を破らずに円柱形回転ターゲットを回転させることで4層の積層薄膜を作成できる。図30は図22で示した本発明のカソードを円柱形回転ターゲットへ本発明を適用した例を示す。円柱形回転ターゲット材料は異なった4種類の材料で構成され真空を破らずに円柱形回転ターゲットを回転させることで4層の積層薄膜を作成できる。尚何れも薄膜作製の用途に応じて図21及び22で示した本発明のカソードで堆積速度高めるためにカソードをそれぞれ15度以内の角度で垂直方向から傾けた状態で用いてもよい
図25から図30は実施形態2で示した本発明のカソードを用いた適用例を示したが実施形態1に示した本発明のカソードを用いて適用してもよい。まターゲット形状は丸形で説明しているが任意のターゲット形状の場合例えば矩形ターゲットにもこの方法を適用してもよい。矩形ターゲットの場合は丸棒が円板中心から突き出た形状のヨークを採用するときは矩形ターゲット形状にあわせて矩形形状の突き出たヨークを採用すればよい。スパッタに用いるその電源はパルス電源だけでなくDC電源やRF電源単独パルススパッタ電源或いはRF−DC結合電源と組み合わせる方法を用途に応じて使用してもよい。
以上、本発明の実施形態の一例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇において各種の変更が可能であることは言うまでもない。
本発明のスパッタ装置用カソードは、熱的・物理的損傷に弱いフィルム基板上にダメージ無く薄膜単層及び多層構造を堆積して作るエレクトロニクス部品を提供でき電子工業時計工業機械工業光学工業において欠くことのできない重要なものである。
1:二次電子
2:磁力線
3:ターゲット
4:バッキングプレート
5:外側円筒形状固定永久棒磁石S極
6:外側円筒形状固定永久棒磁石N極
7:固定棒磁石S極
8:固定棒磁石N極
9:可動棒磁石S極
10:可動棒磁石N極
11:可動棒磁石のターゲット面垂直方向移動
12:固定丸棒付可動円板ヨーク
13:固定丸棒付可動円板ヨークのターゲット面垂直方向移動
14:固定丸棒ヨークにコイルが設置された電磁石
15:電磁石のコイルに流す電流の向き
16:固定丸棒付固定円板ヨークで固定丸棒にコイルが設置された電磁石
17:固定丸棒付固定円板ヨーク
18:固定丸棒無固定円板ヨーク
19:回転ヨーク
20:回転ヨークの回転方向
21:非磁性体
22:円板形状固定永久磁石S極
23:円板形状固定永久磁石N極
24:フィルム或いは基板
25:フィルム或いは基板の移動
26:図21或は図22で示した本発明カソード
27:1種類のターゲット材料で構成される円筒形回転ターゲット
28:円筒形回転ターゲット又は四角柱回転ターゲットの回転軸
29:円筒形回転ターゲット又は四角柱回転ターゲットの回転方向
30:4種類のターゲット材料で構成される円筒形回転ターゲット
31:4種類のターゲット材料で構成される四角柱回転ターゲット

Claims (5)

  1. ターゲットが設置されバッキングプレートと、
    前記バッキングプレートの直下に設置された外側円筒形状固定永久棒磁石と
    前記外側円筒形状固定永久棒磁石の円筒形状中心部分に置かれた固定丸棒ヨーク又は外側円筒形状固定永久棒磁石に対して反対磁極の固定丸棒永久磁石と、
    前記固定丸棒ヨーク又は前記固定丸棒永久磁石の周りに巻かれたコイルと、
    前記外側円筒形状固定永久棒磁石と、前記固定丸棒ヨーク又は前記固定丸棒永久磁石とに、前記バッキングプレートと反対側で短絡した円板ヨークと、を備え、
    前記外側円筒形状固定永久棒磁石と、前記固定丸棒ヨーク又は前記固定丸棒永久磁石と、前記バッキングプレートとが共に接地したカソードにおいて、
    当該カソードが一対で対向し、対向するカソード間で反対磁極を形成し、対向するターゲット間の磁場分布及びスパッタ電圧を制御する、スパッタ装置用カソード。
  2. 外側に配置された任意形状の外側固定永久棒磁石と、
    前記外側固定永久棒磁石の中心に置かれ、コイルが付帯した、任意形状の固定ヨーク又は前記外側固定永久棒磁石の中心に置かれ、前記外側固定永久棒磁石に対して反対磁極を有し、コイルが付帯した、任意形状の内側固定永久磁石と、
    前記外側固定永久棒磁石と、前記固定ヨーク又は前記内側固定永久磁石それぞれ一端が短絡した平板ヨークと、を備え、
    前記外側固定永久棒磁石と、前記固定ヨーク又は前記内側固定永久磁石のそれぞれの他端が前記バッキングプレートに接地している、請求項1に記載のカソード。
  3. ターゲットが設置されバッキングプレートと、
    前記バッキングプレートの直下に設置され、前記バッキングプレートに接地した外側円筒形状固定永久棒磁石と
    前記外側円筒形状固定永久棒磁石に接地された永久磁石面と非磁性体面が区分けされた円板の面板において、前記非磁性体面に開けられた面板の穴を貫通し、前記バッキングプレートに接地した回転ヨークと、を備え、
    前記回転ヨークは、前記ターゲットに対して垂直な回転軸での回転により、前記円板の面板の前記永久磁石面に短絡するか、又は前記円板の面板の前記非磁性体面に接地するか制御し、
    当該カソードが一対で対向し、対向するカソード間で反対磁極を形成し、対向するターゲット間の磁場分布及びスパッタ電圧を制御する、スパッタ装置用カソード。
  4. 外側に配置され、前記バッキングプレートに設置した、任意形状の外側固定永久棒磁石と、
    前記外側固定永久棒磁石に接地した前記永久磁石面と、前記非磁性体面が区分けされた任意形状の固定ヨークと、
    前記非磁性体面に開けられた面板の穴を貫通し、前記バッキングプレートに接地した前記回転ヨークと、を備え、
    対向する一対のカソードに設置された、前記外側固定永久棒磁石、前記永久磁石面、及び前記固定ヨーク板が、対向するカソード間で反対磁極を形成する、請求項3に記載のカソード。
  5. 対向するカソード間の磁場分布を複合対向モード磁場分布の状態又は対向モード磁場分布の状態に設定し、
    RF−DC結合電源をスパッタ電源に用いることで、成膜中のスパッタ電圧を可変制御する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のカソード。
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