JP2019199393A - 化学強化ガラスの製造方法および化学強化ガラス - Google Patents

化学強化ガラスの製造方法および化学強化ガラス Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、当業界で要求されるフォルダブルの特性を十分に満たすことのできる化学強化ガラスの製造方法、および該製造方法によって得られる化学強化ガラスを提供することを目的とする。【解決手段】本発明は、厚さ0.2mm以下のアルカリイオンを含むガラス板を準備する工程と、前記ガラス板を化学エッチング、または、短パルスレーザによって切断するガラス板切断工程と、前記アルカリイオンと、前記アルカリイオンのイオン半径よりも大きい他のアルカリイオンとをイオン交換するイオン交換工程と、前記ガラス板を酸処理する工程と、前記酸処理の後に前記ガラス板をアルカリ処理する工程と、を含む化学強化ガラスの製造方法、および該製造方法によって得られる化学強化ガラスに関する。【選択図】図6

Description

本発明は、化学強化ガラスの製造方法および化学強化ガラスに関する。
スマートフォンをはじめとするディスプレイ用の保護カバーとしては、美観向上の観点から、とくにガラス製のものが求められている。ガラスは理論強度が高いものの、傷がつくことで強度が大幅に低下する。そのため、耐衝撃性等の強度が求められるカバーガラスには、イオン交換等によりガラス表面に圧縮応力層を形成した化学強化ガラスが用いられている。一方で、昨今の新技術、新製品に対応するため、軽量化(薄型化)を達成し、かつ大きく曲げられる、いわゆる、フォルダブルの性質を備えたカバーガラスも求められている。
例えば、特許文献1には、可撓性の超薄板化学強化ガラスが開示されている。当該ガラスは、厚さtが500μm未満であり、30μm未満のイオン交換層の深さDOLを有し、表面圧縮応力CSが100MPaから700MPaであり、かつ中心引張応力CTが120MPa未満であり、かつ、DOL、CSおよびCTが特定の関係を満たす超薄板化学強化ガラスが提案されている。
また、特許文献2には、ガラスの厚さtが0.4mm以下であり、30μm未満のDOLを有し、CSが100MPaから700MPaであり、かつCTが120MPa未満であり、かつ、DOL、CSおよびCTが特定の関係を満たす超薄板化学強化ガラスが提案されている。
特表2016−508954号公報 特表2017−529304号公報
しかしながら、特許文献1で得られる超薄板化学強化ガラスは、最大たわみに達する曲げ位置の孤の最小半径として定義される曲げ半径が、最小でも45mm程度である。また、特許文献2で得られる超薄板化学強化ガラスは、上記で定義される曲げ半径が、最小でも10mm程度である。この値は、現在要求されるフォルダブルの特性を十分に満たすことができていない。したがって本発明は、当業界で要求されるフォルダブルの特性を十分に満たす化学強化ガラスの製造方法、および該製造方法によって得られる化学強化ガラスの提供を目的とする。
本発明者らは、化学エッチング、または、短パルスレーザによってガラス板を切断する工程を行い、その後、化学強化処理を行ったガラスに対し、酸処理する工程を行い、その後、アルカリ処理する工程を行うことで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下の通りである。
1.厚さ0.20mm以下のアルカリイオンを含むガラス板を準備する工程と、
前記ガラス板を化学エッチング、または、短パルスレーザによって切断するガラス板切断工程と、
前記アルカリイオンと、前記アルカリイオンのイオン半径よりも大きい他のアルカリイオンとをイオン交換するイオン交換工程と、
前記ガラス板を酸処理する工程と、
前記酸処理の後に前記ガラス板をアルカリ処理する工程と、を含む
化学強化ガラスの製造方法。
2.前記イオン交換をする工程は、露点温度が20℃以上の雰囲気中で実施する、前記1に記載の化学強化ガラスの製造方法。
3.前記ガラス板切断工程における前記化学エッチングは、フッ酸を含む水溶液を用いて、切断箇所に接触させることで実施する、前記1または2に記載の化学強化ガラスの製造方法。
4.前記ガラス板切断工程と前記イオン交換工程との間に、前記ガラス板の切断面のみを化学エッチングする、端面エッチング工程を含む、前記1〜3のいずれか1に記載の化学強化ガラスの製造方法。
5.前記ガラス板は、ナトリウムを含み、
前記イオン交換工程では、硝酸カリウムと、KCO、NaCO、KHCO、NaHCO、KPO、NaPO、KSO、NaSO、KOH及びNaOHからなる群より選ばれる少なくとも一種の塩と、を含む無機塩組成物に接触させることによって、ガラス中のNaと前記無機塩組成物中のKとをイオン交換する工程を含む、前記1〜4のいずれか1に記載の化学強化ガラスの製造方法。
6.第1主面、前記第1主面に対向する第2主面、及び、前記第1主面と前記第2主面とを接続する端面を有し、前記第1主面、前記第2主面、および端面に圧縮応力層が形成される化学強化ガラスであって、
厚さtが0.04mm〜0.20mmであり、下記の曲げ試験方法を行った場合に、前記第1主面及び前記第2主面の少なくとも一方の主面または端面を起点とするクラックが形成されることなく、曲げ半径Rとガラス厚さtがR/t<50の関係式を満たす化学強化ガラス。
(曲げ試験方法)
第1の支持盤と第2の支持盤は、前記第1の支持盤の支持面と前記第2の支持盤の支持面とが互いに対向するように平行に配置され、前記第1の支持盤と前記第2の支持盤とにそれぞれ前記化学強化ガラスの端部を支持させ、前記第1の支持盤の支持面と前記第2の支持盤の支持面との間隔が下記式(1)で求められる間隔D[mm]となるように維持した状態で、前記第1の支持盤に対する前記第2の支持盤の位置を、前記第1の支持盤の支持面及び前記第2の支持盤の支持面に平行でかつ前記化学強化ガラスの湾曲方向を変えない方向へ100mm往復移動させ、前記第1の支持盤と前記第2の支持盤との間で湾曲させる前記化学強化ガラスにクラックが形成されるか否かを調べる曲げ試験方法を行う。曲げ半径R、およびR/tは、それぞれ下記式(2)、(3)で求められる。
D=(A×E×t/σ)+t (1)
R=D/2 (2)
R/t=1/2(A×E/σ+1) (3)
D;前記第1の支持盤の支持面と前記第2の支持盤の支持面との間隔(単位[mm])
A=1.198
E;前記化学強化ガラスのヤング率(単位[MPa])
t;前記化学強化ガラスの厚さ(単位[mm])
σ;曲げ応力(単位[MPa])
7.前記曲げ半径Rが5mm以下である前記6に記載の化学強化ガラス。
8.前記第1主面及び前記第2主面の表面圧縮応力値(CS)が800MPa以上、1400MPa以下である前記6または7に記載の化学強化ガラス。
9.下記式(4)の条件で前記曲げ試験方法を行い、前記化学強化ガラスにクラックが発生したときの曲げ応力σを、化学強化ガラスの破壊応力σ’とし、前記破壊応力σ’と前記表面圧縮応力値(CS)とが下記の関係式(5)を満たす前記6〜8のいずれか1に記載の化学強化ガラス。
σ=(A×E×t)/(D−t) (4)
σ’−CS>−50 (5)
10.前記第1主面及び前記第2主面の圧縮応力層の深さが4〜30μmである前記6〜9のいずれか1に記載の化学強化ガラス。
11.内部引張応力が400MPa以下である前記6〜10のいずれか1に記載の化学強化ガラス。
本発明の化学強化ガラスの製造方法は、厚さ0.20mm以下のアルカリイオンを含むガラス板を準備する工程と、ガラス板を化学エッチング、または、短パルスレーザによって切断するガラス板切断工程と、アルカリイオンと、アルカリイオンのイオン半径よりも大きい他のアルカリイオンとをイオン交換するイオン交換工程と、ガラス板を酸処理する工程と、酸処理の後にガラス板をアルカリ処理する工程と、を含むことを特徴としているので、当業界で要求されるフォルダブルの特性を十分に満たす化学強化ガラスを提供できる。本発明の製造方法により製造された化学強化ガラスは、曲げ半径が5mm以下の特性を有し、このようなフォルダブルの特性は、従来技術では達成できない顕著な効果を有する。
図1は、ガラス板を化学エッチングにより切断する工程の模式図である。 図2(a)〜(d)は、ガラス端面のエッチングの工程を表す模式図である。 図3は、ガラス基板の端面に適用する端面処理を表す模式図である。 図4(a)〜(d)は、本発明に係る化学強化ガラスの製造工程を表す模式図である。 図5は、イオン交換工程における雰囲気を形成するための実験系の模式図である。 図6は、曲げ試験装置を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書において、数値範囲を示す「〜」とは、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
化学強化ガラスの製造方法は、厚さ0.20mm以下のアルカリイオンを含むガラス板を準備する工程と、
ガラス板を化学エッチング、または、短パルスレーザによって切断するガラス板切断工程と、
アルカリイオンと、該アルカリイオンのイオン半径よりも大きい他のアルカリイオンとをイオン交換するイオン交換工程と、
ガラス板を酸処理する工程と、
酸処理の後にガラス板をアルカリ処理する工程と、を含む。
以下、各工程について説明する。
1.厚さ0.20mm以下のアルカリイオンを含むガラス板を準備する工程
(ガラス板組成)
本発明の実施形態で使用されるガラス板はアルカリイオンを含んでいればよく、成形、化学強化処理による強化が可能な組成を有すれば、種々の組成のものを使用できる。中でもナトリウムを含むものが好ましく、例えば、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラス、ボロシリケートガラス、鉛ガラス、アルカリバリウムガラス、アルミノボロシリケートガラス等が挙げられる。
ガラス板の製造方法は特に限定されず、所望のガラス原料を連続溶融炉に投入し、ガラス原料を好ましくは1500〜1600℃で加熱溶融し、清澄した後、成形装置に供給した上で溶融ガラスを板状に成形し、徐冷して製造できる。
なお、ガラスの成形には種々の方法を採用できる。例えば、ダウンドロー法(例えば、オーバーフローダウンドロー法、スロットダウン法およびリドロー法等)、フロート法、ロールアウト法およびプレス法等が挙げられる。
成形したガラス板は、必要に応じて化学エッチングや研削および研磨処理して、薄板化し、所望の厚さとしてもよい。このようなスリミング処理には、ガラス面の微細な傷を除去しやすく、本発明のより顕著な効果が得られる点で、化学エッチング法の使用が好適である。
ガラス板の厚さは、化学強化処理を効果的に行い、良好なフォルダブルの特性を得るため、かつ軽量化実現のために、0.20mm以下であればよく、0.19mm以下が好ましく、0.18mm以下がより好ましく、0.17mm以下がさらに好ましい。
また、本発明の実施形態で使用されるガラス板の形状は特に限定されない。例えば、均一な板厚を有する平板形状、表面と裏面のうち少なくとも一方に曲面を有する形状および屈曲部等を有する立体的な形状等の様々な形状のガラス板が挙げられる。
ガラス板の組成は特に限定されないが、いずれも酸化物基準のモル%で表示した組成で、例えば、以下の組成が挙げられる。
(1)SiOを50〜80%、Alを2〜25%、LiOを0〜10%、NaOを0〜18%、KOを0〜10%、MgOを0〜15%、CaOを0〜5%およびZrOを0〜5%を含むガラス
(2)SiOを50〜74%、Alを1〜10%、NaOを6〜14%、KOを3〜11%、MgOを2〜15%、CaOを0〜6%およびZrOを0〜5%含有し、SiOおよびAlの含有量の合計が75%以下、NaOおよびKOの含有量の合計が12〜25%、MgOおよびCaOの含有量の合計が7〜15%であるガラス
(3)SiOを68〜80%、Alを4〜10%、NaOを5〜15%、KOを0〜1%、MgOを4〜15%およびZrOを0〜1%含有するガラス
(4)SiOを67〜75%、Alを0〜4%、NaOを7〜15%、KOを1〜9%、MgOを6〜14%およびZrOを0〜1.5%含有し、SiOおよびAlの含有量の合計が71〜75%、NaOおよびKOの含有量の合計が12〜20%であり、CaOを含有する場合その含有量が1%未満であるガラス
(5)SiOを65〜75%、Alを0.1〜5%、MgOを1〜6%、CaOを1〜15%含有し、NaO+KOが10〜18%であるガラス
(6)SiOを60〜72%、Alを1〜10%、MgOを5〜12%、CaOを0.1〜5%、NaOを13〜19%、KOを0〜5%含有し、RO/(RO+RO)が0.20以上、0.42以下(式中、ROとはアルカリ土類金属酸化物、ROはアルカリ金属酸化物を示す。)であるガラス
(7)SiOを55.5〜80%、Alを12〜20%、NaOを8〜25%、Pを2.5%以上、アルカリ土類金属RO(ROはMgO+CaO+SrO+BaOである)を1%以上含有するガラス
(8)SiOを57〜76.5%、Alを12〜18%、NaOを8〜25%、Pを2.5〜10%、アルカリ土類金属ROを1%以上含有するガラス
(9)SiOを56〜72%、Alを8〜20%、Bを3〜20%、NaOを8〜25%、KOを0〜5%、MgOを0〜15%、CaOを0〜15%、SrOを0〜15%、BaOを0〜15%およびZrOを0〜8%含有するガラス
2.ガラス板切断工程
ガラス板切断工程は、ガラス板を化学エッチング、または、短パルスレーザによって切断する工程を含む。図1は、ガラス板を化学エッチングにより切断するエッチング準備工程を示す模式図である。ガラス板切断工程としては、ガラス板150の表面にレジスト材料を塗布してレジストパターン250を形成するまでのエッチング準備工程を含み(図1)、このレジストパターン250をマスクとして、エッチャントによって露出したガラス板150をエッチングする、エッチング切断工程を含む。
図2(a)〜(d)は、ガラス板を切断する工程を表す模式図である。ガラス板切断工程として化学エッチングを用いる場合、エッチング準備工程においては、図2(a)に示すように、ガラス板210の両主表面上にレジスト材料220をコーティングした後、所望の外形形状を有するパターンのフォトマスクを介してレジスト材料220を露光する。次に、図2(b)に示すように、露光後のレジスト材料220を現像して、ガラス基板210の被エッチング領域以外の領域にレジストパターンを形成する。エッチング切断工程では、ガラス板の被エッチング領域をエッチングにより切断する。このとき、エッチャントとしてウェットエッチャントを使用した場合、ガラス板は、図2(c)に示すように、等方的にエッチングされ、レジスト材料220を剥離して、図2(d)に示すような端面230を有するガラス板が得られる。
エッチャントは、ガラス板をエッチング切断できればとくに制限されないが、例えば、フッ酸と硫酸、硝酸、塩酸、ケイフッ酸のうち少なくとも一種の酸を加えたものが挙げられる。なお、レジスト材料は、エッチャントに耐性を有するものであれば、公知の材料の中から適宜選択できる。また、レジスト材料の剥離液としては、例えば、KOHまたはNaOHなどのアルカリ溶液が挙げられる。
また、上記のエッチング切断工程は、湿式エッチングを採用した例であるが、フッ素ガスを用いた乾式エッチングも採用できる。このように、ガラス板を化学エッチングにより切断するガラス板切断工程によれば、端面の平滑性が非常に高くなり、マイクロクラックのない表面状態を有するガラス板が得られる。
また、ガラス板を短パルスレーザにより切断するガラス板切断工程としては、例えば短パルスレーザとしてピコ秒レーザ、フェムト秒レーザ、アト秒レーザ等を用い、公知の装置を用いてガラス板を切断する工程が挙げられる。ガラス板を短パルスレーザにより切断する場合でも、ガラス板の端面の平滑性が高くなり、好ましい。
また本発明の実施形態においては、ガラス板切断工程と下記で説明するイオン交換工程との間に、ガラス板の切断面(端面)のみを化学エッチングする、端面エッチング工程を含んでもよい。端面エッチング工程を行うことにより、ガラス板の端面の平滑性がより向上し、ガラス板の曲げ強度をさらに高められる。
続いて、図3を用いて、各ガラス基板100の端面に適用する端面エッチング工程について説明する。図3に示すように、化学エッチングによる切断工程によって、エッチング溝、即ち、区画溝が貫通した時点ではガラス基板100の端面は稜線112の位置にて尖るような形状になる場合がある。このため、区画溝が貫通して複数のガラス基板100が得られた後も、ガラス基板100の端面が断面視で円弧状になるように端面エッチング工程を行うことがより好ましい。
一般的に、ガラス板の端面に傷等の欠陥部分を有していた場合、端面の欠陥部分に応力が集中するとガラス板に割れが発生する。つまり、欠陥部分は、ガラス板の強度を低下させる原因となる。したがって、ガラス板の強度の低下を防ぐためには、端面に存在する傷等の欠陥部分の先端を十分に丸くすることが重要となる。化学エッチング、または、短パルスレーザを用いて切断した端面には、マイクロクラックと呼ばれる微細な傷が存在せず平滑であるため、高強度となりやすい。
3.イオン交換工程
イオン交換工程は、アルカリイオンを含むガラス板におけるアルカリイオンと、該アルカリイオンのイオン半径よりも大きい他のアルカリイオンとをイオン交換する工程である。このイオン交換工程によって、化学強化ガラス表面に、イオン交換された圧縮応力層が形成される。
具体的には、ガラス転移点以下の温度でイオン交換によりガラス板表面のイオン半径が小さなアルカリ金属イオン(Liイオン及び/またはNaイオン)をイオン半径のより大きい他のアルカリイオン(Naイオン及び/またはKイオン)に置換する化学強化処理である。これにより、ガラス板表面に圧縮応力が残留し、ガラス板の強度が向上する。
本発明の製造方法において、化学強化処理は、ガラスに含まれるアルカリイオンのイオン半径よりも大きい他のアルカリイオンを含む無機塩組成物に、先述したアルカリイオンを含むガラスを接触させてイオン交換をすることにより行われる。すなわち、ガラスに含まれるアルカリイオンと、無機塩組成物に含まれる他のアルカリイオンとがイオン交換される。
ガラスに含まれるアルカリイオンがNaイオンである場合、無機塩組成物は、硝酸カリウム(KNO)を含有する無機塩組成物であって、さらに、KCO、NaCO、KHCO、NaHCO、KPO、NaPO、KSO、NaSO、KOH及びNaOHからなる群より選ばれる少なくとも一種の塩を含有することが無機塩の長寿命化ができる点でより好ましい。
例えば無機塩組成物に硝酸カリウムを含む場合、硝酸カリウムの融点は330℃であり、化学強化処理を行うガラスの歪点(通常500〜600℃)以下に融点を有している。また、上記塩のうち硝酸カリウムを除いた塩(融剤)は、Si−O−Si結合に代表されるガラスのネットワークを切断する性質を有する。化学強化処理を行う温度は数百℃と高いので、その温度下でガラスのSi−O間の共有結合は適度に切断され、後述する低密度化処理が進行しやすくなる。
なお、共有結合を切断する度合いはガラス組成や用いる塩(融剤)の種類、化学強化処理を行う温度、時間等の化学強化処理条件によっても異なるが、Siから伸びている4本の共有結合のうち、1〜2本の結合が切れる程度の条件を選択するとよい。
ガラス表面のNaイオン(及び/またはLiイオン)と無機塩組成物中のKイオン(及び/またはNaイオン)とがイオン交換されることで高密度な圧縮応力層が形成される。無機塩組成物にガラス板を接触させる方法としては、ペースト状の無機塩組成物を塗布する方法、無機塩組成物の水溶液をガラス板に噴射する方法、融点以上に加熱した溶融塩の塩浴にガラス板を浸漬させる方法などが可能であるが、これらの中では、溶融塩に浸漬させる方法が好ましい。
融剤の添加量は0.1mol%以上が好ましく、0.5mol%以上がより好ましく、1mol%以上がさらに好ましく、2mol%以上が特に好ましい。また、生産性の観点から各塩の飽和溶解度以下が好ましい。過剰に添加するとガラスの腐食につながるおそれがある。例えば、融剤としてKCOを用いる場合には、24mol%以下が好ましく、12mol%以下がより好ましく、8mol%以下がさらに好ましい。
無機塩組成物は、硝酸カリウム及び融剤の他に、本発明の効果を阻害しない範囲で他の化学種を含んでもよく、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム等のアルカリ塩化塩やアルカリホウ酸塩などが挙げられる。これらは単独で添加しても、複数種を組み合わせて添加してもよい。
(溶融塩の製造)
溶融塩は、例えば、無機塩組成物が硝酸カリウムと融剤を含む溶融塩である場合、硝酸カリウム溶融塩を調製し、次いで該硝酸カリウム溶融塩へ融剤を添加して得られる。また、別の方法として、硝酸カリウムと融剤を混合し、次いで該硝酸カリウムと融剤との混合塩を溶融して得られる。
本発明の実施形態における製造方法で用いる溶融塩は、Na濃度が、500重量ppm以上が好ましく、1000重量ppm以上がより好ましい。溶融塩におけるNa濃度が2000重量ppm以上であると、後述する酸処理工程により、低密度層が深化しやすくなるためさらに好ましい。Na濃度の上限としては特に制限はなく、所望の表面圧縮応力(CS)が得られるまで許容できる。
なお、化学強化処理を1回以上行った溶融塩にはガラスから溶出したナトリウムが含まれている。したがって、Na濃度が既に上記範囲内であれば、ガラス由来のナトリウムをそのままNa源として用いてもよい。一方、Na濃度が満たない場合や、化学強化未使用の溶融塩を用いる場合には、硝酸ナトリウム等の無機ナトリウム塩を添加し調整できる。
(イオン交換する工程)
次に、調製した溶融塩を用いて化学強化処理を行う。化学強化処理は、ガラスを溶融塩に浸漬し、ガラス中のアルカリイオン(Liイオン及び/またはNaイオン)を、溶融塩中のイオン半径の大きい他のアルカリイオン(Naイオン及び/またはKイオン)とイオン交換(置換)する。このイオン交換によってガラス表面の組成を変化させ、ガラス表面が高密度化した圧縮応力層20を形成できる[図4(a)〜(b)]。このガラス表面の高密度化によって圧縮応力が発生し、ガラス板を強化できる。
なお実際には、化学強化ガラスの密度は、ガラスの中心に存在する中間層30(バルク)の外縁から圧縮応力層表面に向かって徐々に高密度化してくるため、中間層30と圧縮応力層20との間には、密度が急激に変化する明確な境界はない。ここで中間層とは、ガラス中心部に存在し、圧縮応力層に挟まれる層を表す。この中間層は圧縮応力層とは異なり、イオン交換がされていない層である。
本発明におけるイオン交換工程は、具体的には以下の手順で実施できる。
まず、ガラス板を予熱し、先述した溶融塩を、化学強化を行う温度に調整する。次いで、例えば100℃以上に予熱したガラス板を溶融塩槽27の溶融塩中に所定の時間浸漬したのち、ガラスを溶融塩中から引き上げ、放冷する。
化学強化温度は、被強化ガラスの歪点(通常500〜600℃)以下であればよい。また、より高い圧縮応力層の深さを得るために350℃以上がより好ましく、処理時間の短縮及び低密度層形成促進のために400℃以上がさらに好ましく、430℃以上がとくに好ましい。
ガラス板の溶融塩への浸漬時間は1分〜10時間が好ましく、5分〜8時間がより好ましく、10分〜4時間がさらに好ましい。かかる範囲において、強度と圧縮応力層の深さのバランスに優れた化学強化ガラス板が得られる。
本発明に係る製造方法の好ましい形態では、ガラス板を浸漬する時の溶融塩中の水蒸気量を増やすことにより、後述する酸処理する工程においてガラス板に形成される低密度層をより厚くできる。ガラス板の低密度層をより厚くできると、その後のアルカリに接触させる工程においては、該低密度層を除去できる。そのため、該低密度層の厚さを、ガラス表面および端面に存在するクラックや潜傷の平均深さ以上とし易くなり、低密度層の除去とともに、該クラックや潜傷を除去できるようになる。そのため、化学強化ガラスのより優れた曲げ強度を達成し、曲げ半径が例えば5mm以下のフォルダブルの特性を有する化学強化ガラスを実現できる。
ガラス板を浸漬する時の溶融塩中の水蒸気量を増やす条件下でイオン交換をする工程において、露点温度が20℃以上の雰囲気中で行うとよい。また、該露点温度は30℃以上が好ましく、40℃以上がより好ましく、50℃以上がさらに好ましい。また上限は、イオン交換を行う無機塩組成物(溶融塩)の温度以下が好ましい。
露点温度(以下、単に「露点」とも言う。)は、溶融塩の少なくとも界面近傍における露点温度が上記範囲内であればよく、界面近傍とは、溶融塩の界面から200mm以下の領域の雰囲気を意味する。露点は、ヴァイサラDRYCAP(登録商標) DMT346露点変換器によって測定できる。なお本明細書における露点とは、溶融塩と溶融塩界面近傍の雰囲気との間に平衡が成り立ったとみなした時の値である。
イオン交換する工程の前及び/又はイオン交換する工程と同時に、溶融塩及び/又は溶融塩の界面近傍の雰囲気に水蒸気を導入することで、上記露点を達成できる。例えば、水蒸気供給部を溶融塩槽に付加することにより、溶融塩及び/又は溶融塩の界面近傍の雰囲気に水蒸気を導入できる。
すなわち、溶融塩に水蒸気供給部により供給される水蒸気そのものや、水蒸気を含む気体、および、水(液体)を直接バブリングしてもよく、溶融塩上部の空間に水蒸気や水蒸気を含む気体を導入してもよい。また、水蒸気爆発が起きない範囲で、水(液体)そのものを溶融塩上に滴下して導入してもよい。
水蒸気や水蒸気を含む気体、水(液体)(以後、単に「水蒸気等」とも言う。)の導入に際し、溶融塩の攪拌は不問であるが、平衡に達するまでの時間を短縮する点で、攪拌する方が好ましい。
水蒸気等を導入してから平衡に達するまでの時間は、導入する気体または液体の量や水蒸気濃度、導入方法等によって異なるものの、上記雰囲気の露点が安定し、一定となれば平衡に達したものと判断できる。
水蒸気を含む気体は、化学強化処理に影響を及ぼさない気体を使用できる。例えば、図5に示すように、空気、窒素ガス、炭酸ガス等の乾燥した気体Aを加熱した水28中に導入することにより、水蒸気を含んだ湿度の高い気体(水蒸気を含む気体)Bとできる。
水蒸気供給源として使用する水28は、配管等のスケール堆積を抑制する点で、イオン交換水等の純水の使用が好ましい。また、水28は例えば水槽25を用いたウォーターバス等により加熱される。また、水28自体を例えば、ボイラー等により加熱することで水蒸気を発生させてもよい。
水蒸気等の導入方法として、より具体的には、(1)水蒸気供給部から無機塩組成物(溶融塩26)の上部の空間に水蒸気を含む気体Bを導入すること、(2)バブリング部から無機塩組成物(溶融塩26)の中に水蒸気を含む気体Bを導入すること、又は(3)水(液体)を直接無機塩組成物(溶融塩26)に導入すること、等が挙げられる。中でも上記(1)又は(2)によって、該雰囲気を形成することが好ましい。
無機塩組成物(溶融塩26)の上部の空間に水蒸気を含む気体Bを導入する一形態としては、例えば水蒸気供給部から供給される水蒸気等を無機塩組成物の上部または無機塩組成物の界面近傍にスプレーにより噴霧する方法がある。スプレーにより水蒸気等を導入することで、無機塩組成物上部の空間の水蒸気濃度を略均一に制御し易くなることから好ましい。
なお、水蒸気供給部、バブリング部、水(液体)を導入する導入部又はスプレーは装置に合わせて適宜設ければよく、特に制限されない。具体的には、スプレーは単数でも複数でもよい。特に溶融塩槽が大型の場合は、複数のスプレーで水蒸気等を噴霧すると、無機塩組成物上部の空間の水蒸気濃度を略均一に制御しやすくなる。
溶融塩の上部の空間に水蒸気を含む気体を導入する場合、1cm当たりに導入する気体中の水蒸気供給量は0.01mg/分以上が好ましく、0.02mg/分以上がより好ましい。水(液体)を直接溶融塩に導入する場合には、1cm当たりに導入する水の流量は0.01mg/分以上が好ましく、0.02mg/分以上がより好ましい。また、無機塩組成物の中(溶融塩中)に水蒸気を含む気体を直接バブリングする場合、1cm当たりに導入する気体中の水蒸気供給量は0.01mg/分以上が好ましく、0.02mg/分以上がより好ましい。
水蒸気量(水分量)の多い溶融塩中でイオン交換する工程を行うことにより、得られる厚さ0.20mm以下の化学強化ガラスの曲げ強度がより高くなる理由について、以下のことが考えられる。
溶融塩を形成する炭酸イオンは水と反応すると、下記式に示すように炭酸水素イオンと水酸化物イオンが生成する。
CO 2−+HO⇔HCO +OH
ここで、溶融塩中の水分量が多いと、上記式における平衡が右に傾き、炭酸水素イオンと水酸化物イオンが多く生成する。水酸化物イオンはガラスネットワークの切断を促進するイオンであり、より多くの水酸化物イオンが生成することで、ガラス板表面の低密度層形成が促進されると考えられる。
無機塩組成物中の下式により得られる炭酸アニオン濃度と炭酸水素アニオン濃度との和は4mol%以上が好ましく、6mol%以上がより好ましい。該濃度が4mol%以上であると、ガラス板表面の低密度層形成反応を促進でき好ましい。
{(炭酸アニオン濃度)+(炭酸水素アニオン濃度)}(mol%)={(無機塩組成物中の炭酸アニオン量)+(無機塩組成物中の炭酸水素アニオン量)}(mol)/(無機塩組成物中の全アニオン量)(mol)×100
なお、溶融塩中の炭酸アニオン濃度と炭酸水素アニオン濃度を直接測定できないため、溶融塩を一部取り出し、二酸化炭素メータTiN−9004を用いて市販標準液(NaHCO)を純水で希釈して検量線を作成した後、純水で130倍に希釈した試料溶液を測定する。このとき、炭酸水素アニオンはすべて炭酸アニオンに変換されることから、測定で検出された炭酸アニオン濃度の値が、炭酸アニオン濃度と炭酸水素アニオン濃度との和に相当する。
また、炭酸アニオン濃度と炭酸水素アニオン濃度との和は、飽和炭酸アニオン濃度と飽和炭酸水素アニオン濃度との和以下となる。
該低密度層は後述するガラス板の表面の一部を除去する工程のうち、酸処理する工程で形成されるが、その厚さは、水蒸気を導入しないイオン交換する工程では5〜100nm未満に対し、水蒸気を導入して露点温度が20℃以上の雰囲気でイオン交換すると、該厚さを100nm以上にできる。
本発明の製造方法における厚さ0.20mm以下のアルカリイオンを含むガラス板を準備する工程、ガラス板切断工程、イオン交換工程を含む工程において発生するガラス表面のクラックや潜傷の平均深さは約50nmであるので、低密度層の厚さは、50nm以上が好ましく、100nm以上がより好ましく、150nm以上がさらに好ましい。
形成された低密度層は、ガラス板の表面の一部を除去する工程のうち、後述するアルカリ処理する工程により除去できる。したがって、ガラス表面の前記クラックや潜傷の深さがすべて低密度層の厚さよりも浅ければ、アルカリ処理する工程でそれらクラック及び潜傷をすべて除去できる。
このように、化学強化ガラスにおける強度の低下の原因となるガラス面のクラックや潜傷を除去することで、化学強化ガラスの面強度をより高くできるとともに、厚さ0.20mm以下のガラス板で、曲げ半径Rが例えば5mm以下、ガラス厚さtに対して、R/t<50を満たすフォルダブルの特性を有する化学強化ガラスを提供できる。
(洗浄する工程)
本発明に係る製造方法では、イオン交換する工程と後述のアルカリ処理する工程との間にガラス板を洗浄する工程をさらに含むことが好ましい。洗浄する工程では工水、イオン交換水等を用いてガラスの洗浄を行う。工水は必要に応じて処理したものを用いる。中でもイオン交換水が好ましい。
洗浄の条件は用いる洗浄液によっても異なるが、イオン交換水を用いる場合には0〜100℃で洗浄することが付着した塩を完全に除去させる点から好ましい。洗浄する工程では、イオン交換水等が入っている水槽に化学強化ガラスを浸漬する方法や、ガラス表面を流水にさらす方法、シャワーにより洗浄液をガラス表面に向けて噴射する方法等、様々な方法を使用できる。
4.ガラス板を酸処理する工程
ガラス板を酸処理する工程(酸処理工程)とは、酸性の溶液中に、化学強化ガラスを浸漬させて行い、これにより化学強化ガラス表面のNa及び/又はKをHに置換できる。すなわち、ガラス表面には圧縮応力層の表層が変質した、具体的には低密度化された、低密度層をさらに有する。具体的には、図4(c)に示されるように、低密度層10が化学強化ガラスの圧縮応力層20上に形成され、この低密度層は、図4(d)に示されるように、後述のアルカリ処理工程により除去される。
溶液は酸性であれば特に制限されずpH7未満であればよく、用いられる酸が弱酸であっても強酸であってもよい。具体的には塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、酢酸、シュウ酸、炭酸及びクエン酸等の酸が好ましい。これらの酸は単独で用いても、複数を組み合わせて用いてもよい。
酸処理を行う温度は、用いる酸の種類や濃度、時間によっても異なるが、100℃以下で行うことが好ましい。また、酸処理を行う時間は、用いる酸の種類や濃度、温度によっても異なるものの、10秒〜5時間が生産性の点から好ましく、1分〜2時間がより好ましい。さらに、酸処理を行う溶液の濃度は、用いる酸の種類や時間、温度によって異なるものの、容器腐食の懸念が少ない濃度が好ましく、具体的には0.1質量%〜20質量%が好ましい。
低密度層は、後述するアルカリ処理により除去されるため、低密度層が厚いほどガラス表面の除去量が多い。低密度層の厚さは先述したとおりであるが、ガラス表面除去量の観点から50nm以上が好ましく、100nm以上がより好ましく、150nm以上がさらに好ましい。
低密度層の密度はガラス表面除去性の観点から、イオン交換された圧縮応力層よりも深い領域(バルク)の密度に比べて低いことが好ましい。低密度層の厚さはX線反射率法(X−ray−Reflectometry:XRR)によって測定した周期(Δθ)から求めることができる。低密度層の密度はXRRによって測定した臨界角(θc)により求めることができる。さらに、簡易的には走査型電子顕微鏡(SEM)でガラスの断面を観察することで、低密度層の形成と層の厚さを確認できる。
5.ガラス板をアルカリ処理する工程
本発明の製造方法では、酸処理する工程を経た後、アルカリ処理する工程(アルカリ処理工程)をさらに行う。酸処理工程の後、アルカリ処理工程の前に、先述した「洗浄する工程」と同様のガラス板を洗浄する工程を経ることが好ましい。
アルカリ処理とは、塩基性の溶液中に、化学強化ガラスを浸漬させることによって行い、これにより酸処理工程で形成された低密度層の一部又は全部を除去できる。
溶液は塩基性であれば特に制限されずpH7超であればよく、弱塩基を用いても強塩基を用いてもよい。具体的には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等の塩基が好ましい。これらの塩基は単独で用いても、複数を組み合わせて用いてもよい。
アルカリ処理を行う温度は、用いる塩基の種類や濃度、時間によっても異なるが、0〜100℃が好ましく、10〜80℃がより好ましく、20〜60℃が特に好ましい。かかる温度範囲であればガラスが腐食するおそれがなく好ましい。
アルカリ処理を行う時間は、用いる塩基の種類や濃度、温度によっても異なるものの、10秒間〜5時間が生産性の点から好ましく、1分間〜2時間がより好ましい。アルカリ処理を行う溶液の濃度は、用いる塩基の種類や時間、温度によって異なるものの、ガラス表面除去性の観点から0.1重量%〜20重量%が好ましい。
上記アルカリ処理により、Hが侵入した低密度層の一部又は全部が除去され、これにより本発明の化学強化ガラスが得られる。特に本発明においては、ガラス表面に存在していたクラックや潜傷の深さよりも低密度層の厚さを深くできる。そのため、ガラス表面に存在していたクラックや潜傷を低密度層と共に除去でき、本発明の効果向上により一層寄与すると考えられる。なお、アルカリ処理の後にも、先と同様の方法で洗浄する工程を経ることが好ましい。
<化学強化ガラス>
本発明に係る化学強化ガラスの製造方法によれば、厚さtが0.20mm以下で、曲げ半径Rが5.0mm以下であり、表面圧縮応力値(CS)が800MPa以上である化学強化ガラスが得られる。また、曲げ半径Rは、4.8mm以下が好ましく、4.5mm以下がより好ましく、4.0mm以下がさらに好ましく、3.0mm以下がとくに好ましいく、2.5mm以下が最も好ましい。R/tは、50以下が好ましく、48以下がより好ましく、45以下がさらに好ましく、40以下がとくに好ましく、35以下が最も好ましい。また、CSは、800MPa以上が好ましく、850MPa以上がより好ましく、900MPa以上がさらに好ましい。また、圧縮応力層の深さ(DOL)は、4μm〜30μmの範囲にあればよく、内部引張応力(CT)は400MPa以下が好ましい。
また、本発明に係る化学強化ガラスは、厚さが0.20mm以下であればよく、0.19mm以下が好ましく、0.18mm以下がさらに好ましく、0.17mm以下がとくに好ましい。また、化学強化ガラスは、強度の観点から、厚さが0.04mm以上であればよく、0.05mm以上が好ましく、0.06mm以上がより好ましく、0.08mm以上がさらに好ましい。
本発明の一実施形態に係る化学強化ガラスは、第1主面と第1主面に対向する第2主面、及び、第1主面と第2主面とを接続する端面を有し、第1主面、第2主面、および端面に圧縮応力層が形成された化学強化ガラスである。該化学強化ガラスの物性としては、厚さtが0.04mm〜0.20mmであり、下記の曲げ試験方法を行った場合に、第1主面及び第2主面の少なくとも一方の主面または端面を起点とするクラックが形成されることなく、曲げ半径Rとガラスの厚さtがR/t<50の関係式を満たす。
(曲げ試験方法)
第1の支持盤と第2の支持盤は、第1の支持盤の支持面と第2の支持盤の支持面とが互いに対向するように平行に配置され、第1の支持盤と第2の支持盤とにそれぞれ化学強化ガラスの端部を支持させ、第1の支持盤の支持面と第2の支持盤の支持面との間隔が下記式(1)で求められる間隔D[mm]となるように維持する。この状態で、第1の支持盤に対する第2の支持盤の位置を、第1の支持盤の支持面及び第2の支持盤の支持面に平行でかつ前記化学強化ガラスの湾曲方向を変えない方向へ100mm往復移動させ、第1の支持盤と第2の支持盤との間で湾曲させる化学強化ガラスにクラックが形成されるか否かを調べる曲げ試験方法である。なお、曲げ半径R、およびR/tは、それぞれ下記式(2)、(3)で求められる。
D=(A×E×t/σ)+t (1)
R=D/2 (2)
R/t=1/2(A×E/σ+1) (3)
D;第1の支持盤の支持面と第2の支持盤の支持面との間隔(単位[mm])
A=1.198
E;化学強化ガラスのヤング率(単位[MPa])
t;化学強化ガラスの厚さ(単位[mm])
σ;曲げ応力(単位[MPa])
以下、本実施形態における曲げ試験方法について、図6を参照して説明する。まず、この曲げ試験方法に使用する曲げ試験装置について説明する。
曲げ試験装置100は、本実施形態の化学強化ガラス2を湾曲させる装置である。湾曲させる化学強化ガラス2にクラックが発生するか否かを調べることで、化学強化ガラス2の耐久性を判断できる。
曲げ試験装置100は、図6に示すように、ベース12、第1の支持盤(上側支持盤)14、第2の支持盤(下側支持盤)16、移動部200、調整部300、検出部40、支持部50、および載置部60を備える。
第1の支持盤14は、化学強化ガラス2の端部2aを支持する。第1の支持盤14の支持面14aは、下向きの平坦な面であり、化学強化ガラス2の端部2aを固定する面である。
第2の支持盤16は、第1の支持盤14と同様に、化学強化ガラス2の端部2bを支持する。第2の支持盤16の支持面16aは、上向きの平坦な面であり化学強化ガラス2の端部2bを載せる載置面である。第1の支持盤14と第2の支持盤16は、第1の支持盤14の支持面14aと第2の支持盤16の支持面16aとが互いに対向するように平行に配置される。化学強化ガラス2の他端部は重力で第2の支持盤16の支持面16aに押し付けられ、摩擦力で固定される。第2の支持盤16の支持面16aには、化学強化ガラス2の位置ずれを防止するため、化学強化ガラス2の端部2bと当接するストッパ17が設けられている。
移動部200は、互いに平行な第1の支持盤14の支持面14aと第2の支持盤16の支持面16aとの間隔Dを維持した状態で、第1の支持盤14に対する第2の支持盤16の位置を移動させる。移動部200は、第1の支持盤14に対する第2の支持盤16の位置を移動させるため、ベース12に対して第2の支持盤16を平行でかつ化学強化ガラス2の湾曲方向を変えない方向に移動させる。なお、ベース12に対して第2の支持盤16を紙面に垂直な方向に移動させると、化学強化ガラス2の湾曲方向が変わるため正確に曲げ試験を実施できない。
なお、移動部200は、ベース12に対して第2の支持盤16を平行に移動させるが、ベース12に対して第1の支持盤14を平行に移動させてもよく、第1の支持盤14および第2の支持盤16の両方を平行に移動させてもよい。いずれの場合でも、第1の支持盤14に対する第2の支持盤16の位置が移動する。
移動部200は、昇降フレーム21、モータ22、ボールねじ機構23、スライダブロック24などで構成される。昇降フレーム21は、ベース12に対して移動自在とされる。モータ22は、昇降フレーム21に取り付けられる。ボールねじ機構23は、モータ22の回転運動を直線運動に変換してスライダブロック24に伝える。スライダブロック24は、第2の支持盤16と連結され、第2の支持盤16と共にベース12に対して平行に移動する。モータ22は、マイクロコンピュータなどで構成されるコントローラによる制御下で、ボールねじ軸23aを回転させ、ボールねじナット23bを移動させる。ボールねじナット23bの移動に伴って、スライダブロック24および第2の支持盤16がベース12に対して平行に移動する。
調整部300は、互いに平行な第1の支持盤14の支持面14aと第2の支持盤16の支持面16aとの間隔Dを調整する。調整部300は、例えばパンタグラフ式のジャッキで構成される。
検出部40は、化学強化ガラス2にクラックが発生するときに生じる弾性波[例えばAE(Acoustic Emission)波]を検出するセンサ(例えばAEセンサ)で構成される。第1の支持盤14および第2の支持盤16で支持されたままの状態で化学強化ガラス2にクラックが発生するか否か判断できる。化学強化ガラス2のクラックは、化学強化ガラス2に存在する欠陥(傷、付着物、内包物など)を起点として発生する。なお、本実施形態の曲げ試験装置100では、検出部40は、化学強化ガラス2を支持する第2の支持盤16に取り付けられるが、第1の支持盤14に取り付けられてもよい。
支持部50は、ベース12に対して固定され、蝶番などの連結部52を介して、第1の支持盤14を回動自在に支持する。第1の支持盤14は、第1の支持盤14の支持面14aが第2の支持盤16の支持面16aに対して平行となる試験位置(第1の位置)と、第1の支持盤14の支持面14aが第2の支持盤16の支持面16aに対して斜めになるセット位置(第2の位置)との間で回動自在とされる。第1の支持盤14が試験位置からセット位置に回動する間、第1の支持盤14および第2の支持盤16で支持された化学強化ガラスの湾曲部の曲率半径が徐々に大きくなる。
載置部60は、ベース12に対して固定され、第2の支持盤16よりも上方に配設される第1の支持盤14を載せる。第1の支持盤14は、試験位置(図6の位置)にあるとき、載置部60の上端面に載せられる。第1の支持盤14の姿勢が安定化するように、第1の支持盤14は複数の載置部60に載せられてよい。各載置部60にはボルト62の軸部62bを螺合するボルト孔が形成される。また、第1の支持盤14にはボルト62の軸部62bを貫通させる貫通孔が形成される。ボルト62の頭部62aと各載置部60とで第1の支持盤14が挟まれ、第1の支持盤14の姿勢が安定化できる。
また、本実施形態の化学強化ガラスは、上記曲げ試験方法を行った場合に、端面を起点とするクラックが発生しない化学強化ガラスである。より好ましくは、曲げ試験方法を行った場合に、端面および第1主面及び第2主面のいずれの面を起点とするクラックも発生しない化学強化ガラスである。さらに、本実施形態の化学強化ガラスは、上記曲げ試験方法を行った場合に、R/t<50となる、可撓性に優れたフレキシブルな化学強化ガラスである。
また、化学強化ガラス2の破壊強度を調べる場合には、以下のようにすることができる。
先ず、作業者は、第1の支持盤14の支持面14aと第2の支持盤16の支持面16bとが互いに対向するように平行に配置し、第1の支持盤14と第2の支持盤16とにそれぞれ化学強化ガラス2の端部2a及び2bを支持させる。次いで、自動で調整部300を作動させて、互いに平行な第1の支持盤14の支持面14aと第2の支持盤16の支持面16aとの間の間隔Dを0.5mm狭くなるように調整し、第1の支持盤14と第2の支持盤16との間で湾曲させる化学強化ガラス2に設定値の引張応力を発生させる。
化学強化ガラス2の湾曲部の頂端(図6において化学強化ガラス2の右端)に発生する破壊応力は、下記式(4)の条件で曲げ試験方法を行い、化学強化ガラスにクラックが発生したときの曲げ応力σを、化学強化ガラスの破壊応力σ’とする。
σ=(A×E×t)/(D−t) (4)
D;第1の支持盤の支持面と第2の支持盤の支持面との間隔(単位[mm])
A=1.198
E;化学強化ガラスのヤング率(単位[MPa])
t;化学強化ガラスの厚さ(単位[mm])
σ;曲げ応力(単位[MPa])
式(4)から明らかなように、間隔D(D>2×t)が狭くなるほど、破壊応力σ’が大きくなる。
なお、本実施形態の化学強化ガラスのヤング率は、ガラスの組成等でも異なるが、例えば65000〜80000MPaである。なお、化学強化ガラスのヤング率(E)は、超音波パルス法により測定できる。
化学強化ガラス2にクラックが生じない場合、作業者は、自動で調整部300を作動させて、互いに平行な第1の支持盤14の支持面14aと第2の支持盤16の支持面16aとの間の間隔Dを0.5mm狭める。これにより、第1の支持盤14と第2の支持盤16との間で湾曲させる化学強化ガラス2に前回よりも高い引張応力が発生する。
次いで、作業者は、コントローラによる制御下で移動部200を作動させ、間隔Dを維持した状態で、第1の支持盤14に対する第2の支持盤16の位置を、湾曲方向を変えない方向へ100mm往復移動させ、第1の支持盤14と第2の支持盤16との間で湾曲させる化学強化ガラス2にクラックが発生するか否か判断する。化学強化ガラス2にクラックが発生するまで、間隔Dを段階的に0.5mmずつ狭め、湾曲方向を変えない方向へ100mm往復移動させることを繰り返し、化学強化ガラス2にかける曲げ応力σを段階的に強めることで、化学強化ガラス2の破壊強度がわかる。化学強化ガラス2が割れたときの曲げ応力σが破壊応力σ’となる。
本発明の一実施形態に係る化学強化ガラスは、第1主面、前記第1主面に対向する第2主面、及び、これらを接続する端面を有し、第1主面、第2主面及び端面に圧縮応力層を有する。該化学強化ガラスは、ガラスの厚さtが0.04mm〜0.20mmであり、破壊強度は上記の曲げ試験方法により評価する。
また、本実施形態の化学強化ガラスは、化学強化ガラスの破壊応力σ’と表面圧縮応力値(CS)とが下記の関係式(5)を満たし、可撓性に優れたフレキシブルなガラスである。下記式(5)における(σ’−CS)の値は、−50超であればよく、0以上が好ましく、100以上がより好ましく、200以上がさらに好ましく、300以上がとくに好ましい。
σ’−CS>−50 (5)
(形状加工)
本実施形態の化学強化ガラスの厚さtは、0.04mm〜0.20mmである。当該ガラスの厚さtが0.04mm以上であると、後述する内部引張応力(CT)の値が過度に大きくならないようにガラスの主面に圧縮応力層を設けることができる。また、当該ガラスの厚さtが0.20mm以下であると、ガラスに高い可撓性(フレキシブル性)を持たせることができる。当該ガラスの厚さtは、好ましくは0.04mm以上であり、より好ましくは0.05mm以上、さらに好ましくは0.06mm以上である。また、当該ガラスの厚さtは、好ましくは0.20mm以下であり、より好ましくは0.19mm以下であり、特に好ましくは0.18mm以下である。ここで、当該ガラスの厚さtは、マイクロメーターにより測定できる。
本実施形態の化学強化ガラスは、第1主面、第1主面に対向する第2主面、及び、第1主面と第2主面とを接続する端面を有する。第1主面及び第2主面は、化学強化ガラスの板厚方向に対向している。
通常は、化学強化ガラスの主面中央部よりも端部の方が加工ばらつきの影響などで強度が低くなりやすく、曲げ試験を実施すると端面を起点とする割れが発生することが多い。特に、小さい領域であれば問題ないが、大きな領域、例えば、本実施形態のように、ガラス板の湾曲方向を変えずに割れ評価をする場合の移動量が100mmといった領域では、端面を起点とする割れが発生しやすくなる。したがって、本実施形態の化学強化ガラスは、上記曲げ試験方法を行った場合に第1主面と第2主面とを接続する端面を起点とするクラックが形成されて破壊に至る比率が少ない化学強化ガラスであるとよい。割れが発生するモードとして、全体の割れモードのうち端面を起点とする割れの比率を示す、端面破壊起点比率は、80%以下が好ましく、70%以下がより好ましく、60%以下がさらに好ましく、50%以下がとくに好ましい。
(圧縮応力層)
化学強化ガラスの圧縮応力層の圧縮応力値および圧縮応力層の深さは、EPMA(electron probe micro analyzer)または表面応力計(例えば、折原製作所製FSM−6000)等を用いて測定できる。
(ガラス表面(低密度層)の除去量)
アルカリ処理後のガラス表面(低密度層)の除去量(厚さ)は、薬液処理前後の重量を分析用電子天秤により測定し、次の式を用いて厚さ換算して求めることができる。
(片面あたりの除去量厚さ)=[(処理前重量)−(処理後重量)]/(ガラス比重)/処理面積/2
このとき、ガラス比重を2.46(g/cm)として計算する。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに説明するが、本発明は下記例に限定されない。
(ガラスの評価:表面応力)
ガラスの表面圧縮応力値(CS、単位はMPa)および圧縮応力層の深さ(DOL、単位はμm)は折原製作所社製表面応力計(FSM−6000)を用いて測定した。
(ガラスの評価:除去量)
ガラスの除去量厚さは、薬液処理前後の重量を分析用電子天秤(HR−202i;AND製)により測定し、次の式を用いて厚さ換算することにより求めた。
(片面あたりの除去量厚さ)=[(処理前重量)−(処理後重量)]/(ガラス比重)/処理面積/2
このとき、ガラス比重を2.46(g/cm)として計算した。
(ガラスの評価:曲げ強度)
<曲げ強度の測定>
得られた化学強化ガラスについて、図6に示される曲げ試験装置を用いて下記の曲げ試験方法を行い、曲げ強度を測定した。その結果を表1に示す。
(曲げ試験方法)
互いに平行に配置される第1の支持盤と第2の支持盤のそれぞれに、化学強化ガラスの端部を支持させ、第1の支持盤の支持面と第2の支持盤の支持面との間隔を維持した状態とする。そして、第1の支持盤に対する第2の支持盤の位置を、第1の支持盤の支持面及び第2の支持盤の支持面に平行でかつ前記化学強化ガラスの湾曲方向を変えない方向へ100mm往復移動させる。このとき、第1の支持盤と第2の支持盤との間で湾曲させる化学強化ガラスにクラックが発生するか否かを調べる。そこで、クラックが発生しなかった場合、間隔を0.5mm狭めた後、第1の支持盤の支持面と第2の支持盤の支持面との間隔を維持した状態で、第1の支持盤に対する第2の支持盤の位置を、第1の支持盤の支持面及び第2の支持盤の支持面に平行でかつ化学強化ガラスの湾曲方向を変えない方向へ100mm往復移動させ、第1の支持盤と第2の支持盤との間で湾曲させる化学強化ガラスにクラックが発生するか否かを繰り返し調べる曲げ試験方法である。下記式(4)の条件で曲げ試験方法を行い、化学強化ガラスにクラックが発生したときの曲げ応力σを、化学強化ガラスの破壊応力σ’とする。
σ=(A×E×t)/(D−t) (4)
D;第1の支持盤の支持面と第2の支持盤の支持面との間隔(単位[mm])
A=1.198
E;化学強化ガラスのヤング率(単位[MPa])
t;化学強化ガラスの厚さ(単位[mm])
σ;曲げ応力(単位[MPa])
上記方法にて、18枚の化学強化ガラスの破壊強度σ’を求め、破壊応力σ’の平均値(平均破壊応力)、および破壊応力σ’とCSの差(σ’−CS)の値を算出した。その結果を表1に示す。なお、表1中のCSおよびDOLは、18枚中の1枚を抽出して測定した結果を記載した。
(ガラスの評価:ガラスの曲げ半径と厚さの関係式)
前記図6で説明した方法によりガラスの曲げ半径R=(D/2)(mm)を求めた。また、曲げ半径Rとガラスの厚さtより、R/tを求めた。
(ガラスの評価:端面破壊比率)
曲げ試験を実施したサンプルのうち、端面を起点として破壊したサンプル数をN、第一または第二の面を起点として破壊したサンプル数をNとしたとき、N/(N+N)×100[%]を算出した。
実施例1
(ガラス板を準備する工程)
300mm×210mm×厚さ0.4mmのガラス板Aを準備した。
ガラス板Aは、以下のガラス組成を有する(酸化物基準のモル%表示)。
SiO 64.45%、Al 10.5%、NaO 16%、KO 0.6%、MgO 8.3%、ZrO 0.15%、TiO 0.04%
このガラス板を、エッチャントによって化学エッチングし、厚さ0.10mmとした。エッチャントは、水を溶媒として、フッ酸3.5質量%のほか、塩酸18.5質量%加えたものである。
(ガラス板切断工程)
厚さ0.10mmとしたガラス板Aを化学エッチングにより切断した。このとき、ガラス板Aの表面にレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクとして、エッチャントによってガラス板をエッチングし、切断した。このときのエッチャントは、水を溶媒として、フッ酸3.5質量%のほか、塩酸18.5質量%加えたものである。このガラス板切断工程により、ガラス板Aのサイズは、120mm×60mm×厚さ0.10mmとした。
(イオン交換工程)
ステンレススチール(SUS)製のポットに硝酸カリウム35.1kg、炭酸カリウム4.3kg、硝酸ナトリウム591gを加え、マントルヒーターで430℃まで加熱して炭酸カリウム8mol%、ナトリウム4000重量ppmの溶融塩を調製した。溶融塩の界面近傍の雰囲気中に70℃に加熱した水中に導入した空気40L/minを流すことにより、溶融塩中に水蒸気を含ませた。
実験系を図5に示したが、乾燥した気体Aとして空気を用い、該空気を水槽25によって70℃に加熱された水28中に該空気を通すことで加湿し、加湿された水蒸気を含む気体(空気)Bとした。
この水蒸気を含む気体Bをリボンヒーターで加熱された経路を通して化学強化処理を行う槽の無機塩組成物(溶融塩)26の上部の空間に導入することで、イオン交換する工程における露点の制御を行った。この時の1cm当たりの水蒸気供給量は0.2mg/分であり、溶融塩の界面近傍の露点は55℃であった。
前記切断工程を経たガラス板Aを350〜400℃に予熱した後、430℃の溶融塩に40時間浸漬し、イオン交換処理した後、室温付近まで冷却することにより化学強化処理を行った。得られた化学強化ガラスは水洗いし、次の工程に供した。
(酸処理工程)
6.0重量%の硝酸[硝酸1.38(関東化学社製)をイオン交換水で希釈]をビーカーに用意し、ウォーターバスを用いて40℃に温度調整を行った。イオン交換工程を経たガラスを、調製した硝酸中に120秒間浸漬させ、酸処理を行った。その後、該ガラスは水洗いし、次の工程に供した。
(アルカリ処理工程)
4.0重量%の水酸化ナトリウム水溶液[48%水酸化ナトリウム溶液(関東化学社製)をイオン交換水で希釈]をビーカーに用意し、ウォーターバスを用いて40℃に温度調整を行った。酸処理工程の後に洗浄したガラスを、調製した水酸化ナトリウム水溶液中に120秒間浸漬させ、アルカリ処理を行った。その後、該ガラスは水洗いしてガラス表面のアルカリを洗浄し、乾燥させた。
以上により、実施例1の化学強化ガラスを得た。実施例1の化学強化ガラスの厚さは、0.10mmであった。
得られた化学強化ガラスの厚さt、除去量厚さ、CS、DOL、曲げ半径R、R/t、破壊応力σ’、(σ’−CS)、端面破壊比率を表1に示す。
実施例2
実施例1において、最終的に得られた化学強化ガラスの厚さを0.07mmに調整したこと以外は、実施例1を繰り返した。
実施例3
実施例1において、最終的に得られた化学強化ガラスの厚さを0.14mmに調整したこと以外は、実施例1を繰り返した。
比較例1
実施例1におけるイオン交換工程を次のように変更した。
ステンレススチール(SUS)製のポットに硝酸カリウム39.8kg、硝酸ナトリウム148gを加え、マントルヒーターで430℃まで加熱してナトリウム1000重量ppmの溶融塩を調製した。また、溶融塩の界面近傍の露点を10℃に制御した。
また、比較例1では、実施例1における酸処理工程およびアルカリ処理工程を省略した。
上記以外は、実施例1を繰り返した。
比較例2
比較例1のガラス板切断工程において、化学エッチングに替えて、超硬製の歯を備えるカッティングホイール(APIO−CWT(サイズ3.0mm×0.65mm×0.8mm、角度110度);三星ダイヤモンド工業株式会社製)を用いてガラス板を切断したこと以外は、比較例1を繰り返した。
比較例3
実施例1のガラス板切断工程において、化学エッチングに替えて、比較例2に示すカッティングホイールを用いてガラス板を切断したこと以外は、実施例1を繰り返した。
結果を表1に示す。
表1の結果から、各実施例の化学強化ガラスは、当業界で要求されるフォルダブルの特性を十分に満たしている。すなわち、各実施例の化学強化ガラスは、曲げ半径が5mm以下の特性を有し、高い強度も有していた。これに対し、各比較例の化学強化ガラスは、曲げ半径および強度とも十分なものではなかった。各実施例の(σ’−CS)が比較例に対して、十分大きいことから、化学エッチングにより切断し、イオン交換し、酸処理、アルカリ処理する工程を経たガラスは、端面、主平面ともに、マイクロクラックが除去され、平滑性が増した効果が顕著にみられていることが分かる。また、端面破壊起点比率は、各実施例で、比較例に対して、低減されており、端面強度が高められたことが、化学強化ガラスの高強度化に寄与していると言える。
(図1)
150 ガラス板
250 レジストパターン
(図2)
210 ガラス板
220 レジスト材料
230 端面
(図3)
100 回転砥石
112 稜線
(図4)
10 低密度層
20 圧縮応力層
30 中間層
(図5)
25 水槽
26 溶融塩
27 溶融塩槽
28 水
(図6)
2 化学強化ガラス
2a、2b 端面
100 曲げ試験装置
12 ベース
14 上側支持盤(第1の支持盤)
14a 支持面
16 下側支持盤(第2の支持盤)
16a 支持面
200 移動部
21 昇降フレーム
22 モータ
23 ボールねじ機構
24 スライダブロック
300 調整部
40 検出部
50 支持部
52 連結部
60 載置部

Claims (11)

  1. 厚さ0.20mm以下のアルカリイオンを含むガラス板を準備する工程と、
    前記ガラス板を化学エッチング、または、短パルスレーザによって切断するガラス板切断工程と、
    前記アルカリイオンと、前記アルカリイオンのイオン半径よりも大きい他のアルカリイオンとをイオン交換するイオン交換工程と、
    前記ガラス板を酸処理する工程と、
    前記酸処理の後に前記ガラス板をアルカリ処理する工程と、を含む
    化学強化ガラスの製造方法。
  2. 前記イオン交換をする工程は、露点温度が20℃以上の雰囲気中で実施する、請求項1に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  3. 前記ガラス板切断工程における前記化学エッチングは、フッ酸を含む水溶液を用いて、切断箇所に接触させることで実施する、請求項1または2に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  4. 前記ガラス板切断工程と前記イオン交換工程との間に、前記ガラス板の切断面のみを化学エッチングする、端面エッチング工程を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  5. 前記ガラス板は、ナトリウムを含み、
    前記イオン交換工程では、硝酸カリウムと、KCO、NaCO、KHCO、NaHCO、KPO、NaPO、KSO、NaSO、KOH及びNaOHからなる群より選ばれる少なくとも一種の塩と、を含む無機塩組成物に接触させることによって、ガラス中のNaと前記無機塩組成物中のKとをイオン交換する工程を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  6. 第1主面、前記第1主面に対向する第2主面、及び、前記第1主面と前記第2主面とを接続する端面を有し、前記第1主面、前記第2主面、および端面に圧縮応力層が形成される化学強化ガラスであって、
    厚さtが0.04mm〜0.20mmであり、下記の曲げ試験方法を行った場合に、前記第1主面及び前記第2主面の少なくとも一方の主面または端面を起点とするクラックが形成されることなく、曲げ半径Rとガラス厚さtがR/t<50の関係式を満たす化学強化ガラス。
    (曲げ試験方法)
    第1の支持盤と第2の支持盤は、前記第1の支持盤の支持面と前記第2の支持盤の支持面とが互いに対向するように平行に配置され、前記第1の支持盤と前記第2の支持盤とにそれぞれ前記化学強化ガラスの端部を支持させ、前記第1の支持盤の支持面と前記第2の支持盤の支持面との間隔が下記式(1)で求められる間隔D[mm]となるように維持した状態で、前記第1の支持盤に対する前記第2の支持盤の位置を、前記第1の支持盤の支持面及び前記第2の支持盤の支持面に平行でかつ前記化学強化ガラスの湾曲方向を変えない方向へ100mm往復移動させ、前記第1の支持盤と前記第2の支持盤との間で湾曲させる前記化学強化ガラスにクラックが形成されるか否かを調べる曲げ試験方法を行う。曲げ半径R、およびR/tは、それぞれ下記式(2)、(3)で求められる。
    D=(A×E×t/σ)+t (1)
    R=D/2 (2)
    R/t=1/2(A×E/σ+1) (3)
    D;前記第1の支持盤の支持面と前記第2の支持盤の支持面との間隔(単位[mm])
    A=1.198
    E;前記化学強化ガラスのヤング率(単位[MPa])
    t;前記化学強化ガラスの厚さ(単位[mm])
    σ;曲げ応力(単位[MPa])
  7. 前記曲げ半径Rが5mm以下である請求項6に記載の化学強化ガラス。
  8. 前記第1主面及び前記第2主面の表面圧縮応力値(CS)が800MPa以上、1400MPa以下である請求項6または7に記載の化学強化ガラス。
  9. 下記式(4)の条件で前記曲げ試験方法を行い、前記化学強化ガラスにクラックが発生したときの曲げ応力σを、化学強化ガラスの破壊応力σ’とし、前記破壊応力σ’と前記表面圧縮応力値(CS)とが下記の関係式(5)を満たす請求項6〜8のいずれか1項に記載の化学強化ガラス。
    σ=(A×E×t)/(D−t) (4)
    σ’−CS>−50 (5)
  10. 前記第1主面及び前記第2主面の圧縮応力層の深さが4〜30μmである請求項6〜9のいずれか1項に記載の化学強化ガラス。
  11. 内部引張応力が400MPa以下である請求項6〜10のいずれか1項に記載の化学強化ガラス。
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