JP2019199015A - 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便な構造で気泡を排除することができる液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供する。【解決手段】第1の流路171を有する第1の流路部材151と、前記第1の流路171に接続されて当該第1の流路171から液体が供給される第2の流路172を有する第2の流路部材152と、前記第2の流路172に連通して液体を噴射するノズル26と、を有し、前記第1の流路部材151と前記第2の流路部材152との積層方向Zの平面視において、前記第1の流路171の前記第2の流路172側の開口である第1の開口171aと、前記第2の流路172の前記第1の流路171側の開口である第2の開口172aとは、互いに重なる部分と互いに重ならない部分とを有する。【選択図】図4

Description

本発明は、液体を噴射する液体噴射ヘッド及び液体噴射装置に関し、特に液体としてインクを吐出するインクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置に関する。
液体を噴射する液体噴射ヘッドとして、被印刷媒体に液体としてインクを吐出して印刷を行うインクジェット式記録ヘッドが知られている。
インクジェット式記録ヘッドは、複数のノズルと、各ノズルに連通する圧力発生室を有する個別流路と、複数の圧力発生室に共通して連通する共通液室と、圧力発生室に圧力変化を生じさせる圧力発生手段とを具備し、圧力発生手段が圧力発生室内のインクに圧力変化を生じさせることで、ノズルからインクをインク滴として吐出する。
このようなインクジェット式記録ヘッドでは、圧力発生室内に気泡が滞留すると、圧力発生手段による圧力変化を気泡が吸収し、ノズルからインク滴を正常に吐出することができなくなってしまう。
このため、フラッシングを行うノズルを選択的に切り替えて、共通流路内にノズル列の中央から端部へのインクの流れを生じさせて、気泡を端部のノズルに移動させる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2018−024162号公報
しかしながら、特許文献1のようにフラッシングを行うノズルを選択的に切り替えるには、制御が複雑になってしまうという問題がある。
特に、液体貯留部と記録ヘッドとの間でインクを循環する場合、すなわち、第1のマニホールドと、圧力発生室を有しノズルに連通する個別流路と、個別流路に連通する第2のマニホールドとの順にインクを流す場合、個別流路内に流れ込んだ気泡を第2のマニホールド側に移動させるのが困難であり、第2のマニホールド側から加圧するなどの手段が必要となると共にインクの無駄な消費が増大してしまうという問題がある。
なお、このような問題は、インクジェット式記録ヘッドだけではなく、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドにおいても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑み、簡便な構造で気泡を排除することができる液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、第1の流路を有する第1の流路部材と、前記第1の流路に接続されて当該第1の流路から液体が供給される第2の流路を有する第2の流路部材と、前記第2の流路に連通して液体を噴射するノズルと、を有し、前記第1の流路部材と前記第2の流路部材との積層方向の平面視において、前記第1の流路の前記第2の流路側の開口である第1の開口と、前記第2の流路の前記第1の流路側の開口である第2の開口とは、互いに重なる部分と互いに重ならない部分とを有することを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
また、本発明の他の態様は、第1の流路を有する第1の流路部材と、前記第1の流路に接続されて当該第1の流路から液体が供給される第2の流路を有する第2の流路部材と、前記第2の流路に連通して液体を噴射するノズルが設けられたノズルプレートであって、前記第2の流路部材に対して、前記第1の流路部材とは反対側に配置された前記ノズルプレートと、前記第2の流路部材に対して、前記第1の流路部材とは反対側に配置されたコンプライアンス基板であって、前記第2の流路の圧力変動を吸収する前記コンプライアンス基板と、前記ノズルに連通する圧力発生室であって、圧力発生手段によって内部の液体に圧力変化が生じる前記圧力発生室を有する個別流路と、を有し、前記第2の流路は、複数の前記個別流路に共通して連通する第1の共通流路を構成し、前記第2の流路には、前記個別流路を経由せずに前記第2の流路から外部に液体を排出するバイパス流路が接続されており、前記コンプライアンス基板は、前記第1の共通流路と前記バイパス流路とを形成することを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
また、本発明の他の態様は、上記態様の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置にある。
本発明の実施形態1に係る記録ヘッドの分解斜視図である。 本発明の実施形態1に係る記録ヘッドの流路形成基板の平面図である。 本発明の実施形態1に係る記録ヘッドの断面図である。 本発明の実施形態1に係る流路を説明する平面図である。 本発明の実施形態1に係る記録ヘッドの流路を説明する断面図である。 本発明の実施形態1に係る記録ヘッドの流路を説明する断面図である。 本発明の実施形態2に係る流路を説明する平面図である。 本発明の実施形態2に係る変形例を示す断面図である。 本発明の実施形態3に係る記録ヘッドの要部断面図である。 本発明の実施形態3に係る記録ヘッドの要部を拡大した断面図である。 本発明の実施形態3に係る記録ヘッドの流路を説明する図である。 第1の段差の変形例を示す平面図である。 第1及び第2の段差の変形例を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る記録装置の概略構成を示す図である。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドの分解斜視図であり、図2は、インクジェット式記録ヘッドの流路部材の平面図であり、図3は、図2のA−A′線に準じた断面図である。
図示するように、インクジェット式記録ヘッド1(以下、単に記録ヘッド1とも言う)を構成する流路形成基板10は、ステンレス鋼やニッケル(Ni)などの金属、ZrOあるいはALを代表とするセラミック材料、ガラスセラミック材料、MgO、LaAlOのような酸化物などを用いることができる。本実施形態では、流路形成基板10は、シリコン単結晶基板からなる。この流路形成基板10には、一方面側から異方性エッチングすることにより複数の隔壁によって区画された複数の圧力発生室12が並設されている。複数の圧力発生室12が並設される方向は、インクを吐出する複数のノズル26が並設される方向に沿っている。以降、この方向を圧力発生室12の並設方向、又は第1の方向Xと称する。また、流路形成基板10の面内であって、第1の方向Xと直交する方向を第2の方向Yと称する。また、第1の方向X及び第2の方向Yの両方に直交する方向を第3の方向Zと称する。第3の方向Zにおいて、流路形成基板10側をZ1側、ノズルプレート25側をZ2側と称する。なお、第1の方向X、第2の方向Y及び第3の方向Zは、互いにそれぞれ直交する方向としたが、特にこれに限定されず、直交以外の角度で交差する方向であってもよい。
このような流路形成基板10の連通板15とは反対面側には、振動板50が形成されている。本実施形態では、振動板50として、流路形成基板10側に設けられた酸化シリコンからなる弾性膜51と、弾性膜51上に設けられた酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜52と、を設けるようにした。なお、圧力発生室12等の液体流路は、流路形成基板10をノズルプレート25が接合された面側から異方性エッチングすることにより形成されており、圧力発生室12の他方面は、弾性膜51によって画成されている。
また、流路形成基板10の振動板50上には、第1電極60と圧電体層70と第2電極80とを有する圧電アクチュエーター300が設けられている。本実施形態では、圧電アクチュエーター300が、圧力発生室12内のインクに圧力変化を生じさせる圧力発生手段となっている。ここで、圧電アクチュエーター300は、圧電素子300とも言い、第1電極60、圧電体層70及び第2電極80を含む部分を言う。また、第1電極60と第2電極80との間に電圧を印加した際に、圧電体層70に圧電歪みが生じる部分を活性部と称する。すなわち、活性部は、圧電体層70が第1電極60と第2電極80とによって第3の方向Zで挟まれた部分を言う。本実施形態では、第1凹部である圧力発生室12毎に活性部310が形成されている。そして、本実施形態では、第1電極60は、活性部の各々に独立して設けられた個別電極を構成し、第2電極80は、複数の活性部に共通して設けられた共通電極を構成している。
図2に示すように、本実施形態の圧電アクチュエーター300を構成する第1電極60は、圧力発生室12毎に切り分けてあり、圧電アクチュエーター300の実質的な駆動部である活性部毎に独立する個別電極を構成する。
圧電体層70は、第2の方向Yが所定の幅となるように、第1の方向Xに亘って連続して設けられている。
圧電体層70は、第1電極60上に形成される分極構造を有する酸化物の圧電材料からなり、例えば、一般式ABOで示されるペロブスカイト型酸化物からなることができ、鉛を含む鉛系圧電材料や鉛を含まない非鉛系圧電材料などを用いることができる。
このような圧電体層70には、各隔壁に対応する凹部71が形成されている。この凹部71の第1の方向Xの幅は、各隔壁の第1の方向の幅と略同一、もしくはそれよりも広くなっている。これにより、振動板50の圧力発生室12の第2の方向Yの端部に対向する部分、いわゆる振動板50の腕部の剛性が押さえられるため、圧電アクチュエーター300を良好に変位させることができる。
第2電極80は、圧電体層70の第1電極60とは反対面側に設けられており、複数の能動部に共通する共通電極を構成する。また、第2電極80は、凹部71の内面、すなわち、圧電体層70の凹部71の側面内に設けるようにしても良く、設けないようにしてもよい。
このような第1電極60、圧電体層70及び第2電極80で構成される圧電アクチュエーター300は、第1電極60と第2電極80との間に電圧を印加することで変位が生じる。すなわち両電極60,80の間に電圧を印加することで、第1電極60と第2電極80とで挟まれている圧電体層70に圧電歪みが生じる。そして、両電極60,80に電圧を印加した際に、圧電体層70に圧電歪みが生じる部分を活性部と称する。これに対して、圧電体層70に圧電歪みが生じない部分を非活性部と称する。
また、圧電アクチュエーター300の第1電極60からは、引き出し配線である個別配線91が引き出されている。また、第2電極80からは、引き出し配線である共通配線92が引き出されている。そして、これら個別配線91及び共通配線92には、フレキシブルケーブル120が接続されている。フレキシブルケーブル120は、可撓性を有する配線基板であって、本実施形態では、半導体素子である駆動回路121が実装されている。
このような流路形成基板10の圧電アクチュエーター300側の面には、流路形成基板10と略同じ大きさを有する保護基板30が接合されている。保護基板30は、圧電アクチュエーター300を保護するための空間である保持部31を有する。また、保護基板30には、第2の方向Yで並設された2つの保持部31の間に第3の方向Zに貫通する貫通孔32が設けられている。そして、圧電アクチュエーター300の第1電極60から引き出された個別配線91と第2電極80から引き出された共通配線92の端部は、この貫通孔32内に露出するように延設されており、貫通孔32内でフレキシブルケーブル120と電気的に接続されている。
一方、流路形成基板10の第3の方向Zの一方面側には、連通板15とノズルプレート25とが順次積層されている。
ノズルプレート25には、インク滴が吐出されるノズル26が設けられている。このノズルプレート25のノズル26は、連通板15に設けられたノズル連通路16を介して圧力発生室12と連通されている。
連通板15は、流路形成基板10よりも大きな面積を有し、ノズルプレート25は流路形成基板10よりも小さい面積を有する。このように連通板15を設けることによってノズルプレート25のノズル26と圧力発生室12とを離せるため、圧力発生室12の中にあるインクは、ノズル26付近のインクで生じるインク中の水分の蒸発による増粘の影響を受け難くなる。また、ノズルプレート25は圧力発生室12とノズル26とを連通するノズル連通路16の開口を覆うだけで良いので、ノズルプレート25の面積を比較的小さくすることができ、コストの削減を図ることができる。
なお、本実施形態では、ノズルプレート25のノズル26が開口されて、インク滴が吐出される面を液体噴射面25aと称する。
また、連通板15は、本実施形態では、第1の連通板151と第2の連通板152とを有する。第1の連通板151と第2の連通板152とは、流路形成基板10側であるZ1側が第1の連通板151、ノズルプレート25側であるZ2側が第2の連通板152となるように互いに第3の方向Zに積層されている。本実施形態では、第1の連通板151が特許請求の範囲に記載の第1の流路部材に相当し、第2の連通板152が特許請求の範囲に記載の第2の流路部材に相当する。
このような第1の連通板151及び第2の連通板152としては、ステンレス鋼やニッケル(Ni)などの金属、またはジルコニウム(Zr)などのセラミックス等を用いることができる。第1の連通板151と第2の連通板152とは、同じ材料、すなわち、線膨張係数が同等の材料を用いるのが好ましい。第1の連通板151と第2の連通板152とに、互いに線膨張係数が大きく異なる材料を用いた場合、加熱や冷却されることで第1の連通板151と第2の連通板152との線膨張係数の違いにより反りが生じてしまう。第1の連通板151と第2の連通板152とに同じ材料を用いることで、第1の連通板151と第2の連通板152との線膨張係数の違いによる反りによる剥離はクラック等の破壊を抑制することができる。
また、連通板15のうち、少なくとも流路形成基板10と接合される第1の連通板151は、流路形成基板10と線膨張係数が同等の材料を用いるのが好ましい。これにより、第1の連通板151と流路形成基板10との線膨張係数の違いによる反りを抑制することができる。本実施形態では、第1の連通板151と第2の連通板152との両方を流路形成基板10と同じシリコン単結晶基板を用いることで、流路形成基板10と第1の連通板151と第2の連通板152とが接合された接合体において、熱による反りに基づくクラックや剥離等の発生を抑制することができる。また、第1の連通板151及び第2の連通板152にシリコン単結晶基板を用いて、シリコン単結晶基板を異方性エッチングすることによって各流路を形成することで、各流路を高精度且つ高密度に形成することが可能である。
連通板15には、複数の圧力発生室12に連通する第1のマニホールド部171と第2のマニホールド部172と第3のマニホールド部173とが設けられている。
すなわち、第1のマニホールド部171と第2のマニホールド部172と第3のマニホールド部173とが複数の圧力発生室12に共通して連通する第1の共通流路であるマニホールド100の一部を構成している。
第1のマニホールド部171は、第1の流路部材である第1の連通板151を第3の方向Zに貫通して設けられている。本実施形態では、第1のマニホールド部171は、第3の方向Zに亘って略同じ開口面積となるように設けられている。この第1のマニホールド部171が、特許請求の範囲に記載の第1の流路に相当する。
第2のマニホールド部172は、第2の流路部材である第2の連通板152を第3の方向Zに貫通して設けられている。本実施形態では、第2のマニホールド部172は、第3の方向Zに亘って略同じ開口面積となるように設けられている。この第2のマニホールド部172が、特許請求の範囲に記載の第2の流路に相当する。
第3のマニホールド部173は、第2の連通板152を第3の方向Zに貫通することなく、第2の連通板152のノズルプレート25側に開口して設けられている。第3のマニホールド部173は、第2のマニホールド部172の第2の方向Yにおいてノズル26側に連通して設けられている。
また、連通板15には、圧力発生室12の第2の方向Yの一端部に連通する供給連通路18が、圧力発生室12の各々に対して独立して設けられている。この供給連通路18は、第3のマニホールド部173と圧力発生室12とを連通する。すなわち、供給連通路18は、第3のマニホールド部173に対して、第1の方向Xに並設されている。なお、ノズル26に連通する個別流路は、本実施形態では、供給連通路18と圧力発生室12とノズル連通路16とを有する。
ここで、連通板15についてさらに図4〜図6を参照して説明する。なお、図4は、流路を示す平面図であり、図5は、図4のB−B′線断面図であり、図6は、図4のC−C′線断面図である。
図3〜図6に示すように、第1の連通板151と第2の連通板152との積層方向である第3の方向Zからの平面視において、第1のマニホールド部171の第2のマニホールド部172側の開口である第1の開口171aと、第2のマニホールド部172の第1のマニホールド部171側の開口である第2の開口172aとは、互いに重なる部分と互いに重ならない部分とを有する。
本実施形態では、図4及び図5に示すように、第1の開口171aの第2の方向Yの幅は、第2の開口172aよりも広く、第1の開口171aの第2の方向Yの両端部は、第2の連通板152で塞がれている。この第1の開口171aを第2の連通板152で塞いだ部分を第1の段差130と称する。すなわち、第1の段差130は、第1の開口171aの第2の方向Yにおける両側に、第1の方向Xに亘って設けられている。
また、図4及び図6に示すように、第2の開口172aの第1の方向Xの幅は、第1の開口171aよりも広く、第2の開口172aの第1の方向Xの両端部は、第1の連通板151で塞がれている。この第2の開口172aを第1の連通板151で塞いだ部分を第2の段差131と称する。すなわち、第2の段差131は、第2の開口172aの第1の方向Xにおける両側に、第1の方向Xに亘って設けられている。
また、図4に示すように、本実施形態では、第1の開口171aは、第1の方向Xの長さが、第1の方向Xに並設された複数の供給連通路18に亘る大きさで設けられている。これに対して、第2の開口172aは、第1の方向Xの長さが、複数の供給連通路18よりも外側に達するまで延設されている。すなわち、第2の開口172aの第1の連通板151によって塞がれた第2の段差131は、ノズル26の並設方向である第1の方向Xにおいて、ノズル26の列の端部、すなわち、複数の供給連通路18の外側に設けられている。
このような第1のマニホールド部171と第2のマニホールド部172とは、第3の方向Zから平面視した際に、第1の段差130及び第2の段差131が設けられていない部分が、第1の開口171aと第2の開口172aとが互いに重なり合う部分となっている。
また、第1の開口171aの第2の連通板152によって塞がれた部分が、第1の開口171aが第2の開口172aに重ならない部分となっている。また、第2の開口172aの第1の連通板151によって塞がれた部分が、第2の開口172aが第1の開口171aに重ならない部分となっている。そして、第1の開口171aが第2の開口172aに重ならない部分と、第2の開口172aが第1の開口171aに重ならない部分とを合わせて、第1の開口171aと第2の開口172aとが互いに重ならない部分と称する。すなわち、第1の段差130部と第2の段差131とが設けられた部分が、第1の開口171a及び第2の開口172aが互いに重ならない部分となっている。つまり、第1の開口171aと第2の開口172aとが互いに重ならない部分が存在するとは、第1の開口171aが第2の開口172aに重ならない部分と、第2の開口172aが第1の開口171aに重ならない部分との両方が存在することを言う。ちなみに、第1の開口171aが第2の開口172aに重ならない部分と、第2の開口172aが第1の開口171aに重ならない部分との何れか一方のみが設けられている場合には、第1の開口171aと第2の開口172aとが互いに重ならない部分が存在するとは言わない。
このように第1のマニホールド部171と第2のマニホールド部172とにおいて、第1の開口171aと第2の開口172aとが互いに重なる部分と、互いに重ならない部分とを設けることで、詳しくは後述するが、第1の開口171aと第2の開口172aとが重なる部分において第1のマニホールド部171から第2のマニホールド部172にインクを良好に供給することができる。また、第1の開口171aと第2の開口172aとが重ならない部分において、第1のマニホールド部171から第2のマニホールド部172に流れるインクに含まれる気泡を捕捉する第1の段差130を形成することができる。また、第1の開口171aと第2の開口172aとが重ならない部分において、第1の段差130によって捕捉した気泡を第1のマニホールド部171から第2のマニホールド部172に移動させる第2の段差131を形成することができる。
なお、連通板15に設けられた第1のマニホールド部171、第2のマニホールド部172及び第3のマニホールド部173と、詳しくは後述する第1の連通板151に接合されたケース部材40に設けられた第4のマニホールド部42とによって本実施形態の第1の共通流路であるマニホールド100が構成されている。
さらに、図3に示すように、連通板15には、循環用連通路19と第1の循環用マニホールド部201と第2の循環用マニホールド部202と第3の循環用マニホールド部203とが設けられている。
循環用連通路19は、第2の連通板152を第3の方向Zに貫通することなく、第2の連通板152のノズルプレート25側に開口して設けられている。この循環用連通路19は、一端がノズル連通路16の各々に連通するように、ノズル連通路16に対応して複数設けられている。
第1の循環用マニホールド部201は、第2の連通板152を第3の方向Zに貫通して設けられている。第1の循環用マニホールド部201は、複数の循環用連通路19が共通して連通するものであり、循環用連通路19の並設された第1の方向Xに亘って連続して設けられている。この第1の循環用マニホールド部201の第2の方向Yのノズル26側に循環用連通路19の他端が連通している。
第2の循環用マニホールド部202は、第1の連通板151を第3の方向Zに貫通することなく、第2の連通板152側に開口して設けられている。すなわち、第2の循環用マニホールド部202は、第1の連通板151と第2の連通板152との接合面に設けられている。
第3の循環用マニホールド部203は、第1の連通板151を第3の方向Zに貫通して設けられている。
連通板15に設けられた第1の循環用マニホールド部201、第2の循環用マニホールド部202及び第3の循環用マニホールド部203と、詳しくは後述する第1の連通板151に接合されたケース部材40に設けられた第4の循環用マニホールド部43とによって本実施形態の第2の共通流路である循環用マニホールド110が構成されている。すなわち、循環用マニホールド110は、複数の個別流路に共通して連通する第2の共通流路となっている。
このような記録ヘッド1では、マニホールド100から個別流路である供給連通路18、圧力発生室12及びノズル連通路16にインクが供給され、ノズル連通路16に供給されたインクは、循環用連通路19を介して循環用マニホールド110に供給される。すなわち、第1の共通流路であるマニホールド100、個別流路、第2の共通流路である循環用マニホールド110の順にインクが流れる。
さらに連通板15には、図3及び図4に示すように、バイパス流路21が設けられている。バイパス流路21は、一端が第2のマニホールド部172に連通し、他端が第1の循環用マニホールド部201に連通して設けられている。具体的には、バイパス流路21は、第1の方向Xにおいて、ノズル連通路16と供給連通路18と第3のマニホールド部173との外側にそれぞれ設けられている。すなわち、バイパス流路21は、ノズル連通路16と供給連通路18と第3のマニホールド部173との第1の方向Xの両側のそれぞれに合計2つ設けられている。そして、バイパス流路21の一端は、第2のマニホールド部172の第1の方向Xの端部に連通している。すなわち、バイパス流路21は、第2のマニホールド部172の第2の段差131によって塞がれた側に連通している。また、バイパス流路21の他端は、第1の循環用マニホールド部201の第1の方向Xの端部に連通している。すなわち、バイパス流路21は、個別流路を介さずにマニホールド100と循環用マニホールド110とを連通している。
また、バイパス流路21は、第2の連通板152を第3の方向Zに貫通することなく、ノズルプレート25側に開口して設けられている。本実施形態のバイパス流路21は、第3のマニホールド部173と同じ深さで設けられている。これにより、第2の連通板152にバイパス流路21と第3のマニホールド部173とを同時に形成することができ、バイパス流路21を形成する工程を増やすことなく、第3のマニホールド部173を低コストで容易に且つ高精度に形成することができる。また、バイパス流路21を第3のマニホールド部173と同じ深さで形成することで、2つのバイパス流路21と第2のマニホールド部172と第1の循環用マニホールド部201とで囲まれた領域と、その外側の部分とが完全に分離することがない。したがって、第1の連通板151と第2の連通板152との接合を容易に行うことができる。
そして、図5に示すように、ケース部材40の導入口44から第1のマニホールド部171に供給されたインクに含まれる気泡500は、第1の段差130に沿って第1の方向Xに移動し、図6に示すように、第2の段差131が設けられた部分、すなわち、第1の方向Xの両端部において第2のマニホールド部172内に移動する。このとき、第2のマニホールド部172の第1のマニホールド部171に重ならない部分、すなわち、第2の段差131部によって塞がれた部分に連通するバイパス流路21を設けることで、第2のマニホールド部172内に移動した気泡500をバイパス流路21を介して循環用マニホールド110に排出することができる。すなわち、第1の段差130部によって気泡500が第2のマニホールド部172の個別流路に連通する部分に移動するのを規制し、第2の段差131部によって第2のマニホールド部172のバイパス流路21が連通する部分に移動させて、バイパス流路21によって気泡500をマニホールド100から排除することができる。したがって、個別流路に気泡500が入り込むのを抑制して、インクの吐出不良が発生するのを抑制することができる。
また、圧力発生室12を含む個別流路とは別にバイパス流路21を設けることで、個別流路とは異なる形状のバイパス流路21を形成することができる。したがって、バイパス流路21の流路抵抗を個別流路よりも低くして、バイパス流路21内に気泡500が流れ込み易くすることができ、気泡500の排出性を向上することができる。もちろん、バイパス流路21の流路抵抗は、個別流路の流路抵抗以下としてもよい。バイパス流路21の流路抵抗が個別流路の流路抵抗以下の場合であっても、バイパス流路21の第2のマニホールド部172側の開口形状を個別流路の開口形状よりも広くすることにより、バイパス流路21内に気泡500が流れ込み易くすることができる。
なお、本実施形態では、バイパス流路21を第3のマニホールド部173と同じ深さで設けるようにしたが、特にこれに限定されず、例えば、バイパス流路21を第2のマニホールド部172と同じ深さ、すなわち、第2の連通板152を第3の方向Zに貫通して設けるようにしてもよい。このようにバイパス流路21を、第2の連通板152を第3の方向Zに貫通して設けることにより、バイパス流路21の流路抵抗を低くして、バイパス流路21内に気泡500が流れ込み易くすることができると共に、バイパス流路21内に流れ込んだ気泡500を容易に移動させることができる。ただし、バイパス流路21を、第2の連通板152を貫通して設けた場合、本実施形態では、バイパス流路21が連通する第2のマニホールド部172と第1の循環用マニホールド部201とが第2の連通板152を貫通して設けられているため、2つのバイパス流路21と第2のマニホールド部172と第1の循環用マニホールド部201とに囲まれた部分は、その外側と完全に分離してしまう。このため、第1の連通板151と2つに分離した第2の連通板152とを接合しなくてはならず、両者の接合が煩雑になってしまう。また、2つのバイパス流路21と第2のマニホールド部172と第1の循環用マニホールド部201とに囲まれた部分と、その外側とを分離しないように梁等で繋ぐ構成も考えられるが、梁等を形成する必要があり、製造が煩雑になってしまう。本実施形態では、バイパス流路21を、第2の連通板152を第3の方向Zに貫通しない深さで設けることで、2つのバイパス流路21と第2のマニホールド部172と第1の循環用マニホールド部201とに囲まれた部分は、その外側とバイパス流路21の底面側で連結され、分離することがない。したがって、第1の連通板151と一体的に設けられた第2の連通板152とを接合すればよく、分離した第2の連通板152同士を位置決めする必要がなく、容易に接合することができると共に、別途、連結するための梁等を形成する必要がなく、製造工程を簡略化することができる。また、本実施形態では、バイパス流路21を、第2のマニホールド部172と同じ深さで形成したため、バイパス流路21を第2のマニホールド部172と同時に形成することができ、バイパス流路21を形成するための工程が不要となってコストを低減することができる。ちなみに、バイパス流路21を、第2の連通板152を第3の方向Zに貫通して設けた場合、バイパス流路21の第1の連通板151側の開口も塞ぐ必要がある。本実施形態では、バイパス流路21の第1の連通板151側の開口は、第1の連通板151によって塞ぐことができるので部品点数が増大することはない。
また、バイパス流路21は、第1の連通板151及び第2の連通板152を第3の方向Zに貫通する深さで設けるようにしてもよい。このように連通板15を第3の方向Zに貫通するバイパス流路21を設けた場合についても、上述したバイパス流路21を第2のマニホールド部172と同じ深さで設けた場合と同様に、第1の連通板151及び第2の連通板152のそれぞれにおいて、2つのバイパス流路21と第2のマニホールド部172と第1の循環用マニホールド部201とに囲まれた部分は、その外側と完全に分離してしまう。また、バイパス流路を、連通板15を貫通して設けた場合、連通板15の流路形成基板10側に開口するバイパス流路を封止する部材が必要になり、部品点数が増大してしまう。本実施形態では、バイパス流路21を、第2の連通板152を第3の方向Zに貫通しない深さで設けることで、2つのバイパス流路21と第2のマニホールド部172と第1の循環用マニホールド部201とに囲まれた部分は、その外側とバイパス流路21の底面側で連結され、分離することがない。したがって、第1の連通板151と一体的に設けられた第2の連通板152とを接合すればよく、分離した第2の連通板152同士を位置決めする必要がなく、容易に接合することができると共に、別途、連結するための梁等を形成する必要がなく、製造工程を簡略化することができる。また、本実施形態では、バイパス流路21が流路形成基板10側に開口することがないため、バイパス流路21を封止する部材が不要となって部品点数を減らしてコストを低減することができる。
もちろん、バイパス流路21は、第1のマニホールド部171の深さ、第2のマニホールド部172の深さ及び第3のマニホールド部173の深さとは異なる深さで形成するようにしてもよいが、上述したように、バイパス流路21は、第2の連通板152を第3の方向Zに貫通しない深さで設けるのが好ましい。
また、保護基板30及び連通板15のZ1側には、ケース部材40が固定されている。ケース部材40は、平面視において上述した連通板15と略同一形状を有し、保護基板30と連通板15との両方に接合されている。具体的には、ケース部材40は、流路形成基板10及び保護基板30が収容される深さの凹部41を有する。この凹部41は、保護基板30よりも広い開口面積を有する。そして、凹部41に流路形成基板10及び保護基板30が収容された状態で凹部41のノズルプレート25側の開口面が連通板15によって封止されている。
また、ケース部材40には、第2の方向Yの両側のそれぞれに第3の方向Zの連通板15側に開口する第4のマニホールド部42と第4の循環用マニホールド部43とが設けられている。
そして、連通板15に設けられた第1のマニホールド部171、第2のマニホールド部172及び第3マニホールド部173と、ケース部材40に設けられた第4のマニホールド部42とによって本実施形態の第1の共通流路であるマニホールド100が構成されている。
また、連通板15に設けられた第1の循環用マニホールド部201、第2の循環用マニホールド部202及び第3の循環用マニホールド部203と、ケース部材40に設けられた第4の循環用マニホールド部43とによって本実施形態の第2の共通流路である循環用マニホールド110が構成されている。
また、ケース部材40には、マニホールド100に連通してマニホールド100にインクを供給するための導入口44と、循環用マニホールド110に連通して循環用マニホールド110からインクを排出するための排出口45とが設けられている。
また、連通板15の第2のマニホールド部172及び第3のマニホールド部173が開口するZ2側の面には、コンプライアンス基板49が設けられている。このコンプライアンス基板49が、第2のマニホールド部172と第3のマニホールド部173の液体噴射面25a側の開口を封止している。このようなコンプライアンス基板49は、本実施形態では、可撓性を有する薄膜からなる封止膜491と、金属等の硬質の材料からなる固定基板492と、を具備する。固定基板492のマニホールド100に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部493となっているため、マニホールド100の一方面は可撓性を有する封止膜491のみで封止された可撓部であるコンプライアンス部494となっている。コンプライアンス基板49は、コンプライアンス部494が撓むことにより、マニホールド100等における圧力変動を吸収する。なお、コンプライアンス基板49は、バイパス流路21が開口する領域にも設けられており、バイパス流路21のノズル26側の面は、コンプライアンス基板49によって封止されている。すなわち、バイパス流路21は、第2の連通板152の第1の連通板151とは反対側の面に開口して設けられた凹部と、凹部の開口を塞ぐ蓋部材であるコンプライアンス基板49とで形成されている。具体的には、コンプライアンス基板49のうち、バイパス流路21を形成する部分についても、封止膜491と固定基板492とが積層されており、封止膜491によりバイパス流路21のノズル26側の面が封止されている。これにより、例えばバイパス流路21のノズル26側の面を封止膜491以外の部材により封止する構成と比較すると、マニホールド100とバイパス流路21とを封止膜491により形成することにより、マニホールド100とバイパス流路21との境界で気泡500が引っかかることを低減することができる。なお、コンプライアンス基板49のうち、バイパス流路21を形成する部分については、固定基板492がなく封止膜491のみであってもよい。これにより、バイパス流路21における圧力変動をコンプライアンス部494により吸収することができる。また、コンプライアンス基板49を、固定基板492のみにより形成し、固定基板492を薄くする等によりマニホールド100等における圧力変動を吸収するコンプライアンス部494をコンプライアンス基板49に設けてもよい。この場合であっても、マニホールド100とバイパス流路21との境界で気泡500が引っかかることを低減することができる。
さらにケース部材40には、保護基板30の貫通孔32に連通してフレキシブルケーブル120が挿通される接続口46が設けられている。
そして、図示しないインクタンクやインクカートリッジなどの液体貯留部から導入口44を介してマニホールド100内に供給されたインクは、個別流路とバイパス流路21とを介して循環用マニホールド110に供給される。また、循環用マニホールド110に供給されたインクは、排出口45から液体貯留部等に排出される。これにより液体貯留部と記録ヘッド1との間でインクの循環が行われる。
ここで、導入口44からマニホールド100内に供給されたインクは、第1のマニホールド部171から第2のマニホールド部172と第3のマニホールド部173とを順番に経由して各個別流路である供給連通路18に供給される。このとき、図4及び図5に示すように、第1のマニホールド部171から第2のマニホールド部172にインクが供給される際に、インクに含まれる気泡500は、インクの流れる方向である第2の方向に沿って第1の段差130を乗り越えることなく、第1の段差130に捕捉される。このため、第1のマニホールド部171から第2の方向Yに沿ってインクが供給される供給連通路18に気泡500が流れ込み難い。そして、マニホールド100内には、導入口44を中心として、各供給連通路18に向かって放射状にインクの流れが生じるため、第1の段差130によって捕捉された気泡500は、第1の段差130上を第1の方向Xの両側に向かって移動する。このように第1の段差130に捕捉されて第1の段差130に沿って第1の方向Xの両端部に向かって移動した気泡500は、第1の段差130がなくなり、第2の段差131が形成された部分において、図6に示すように、インクの流れに沿って第1のマニホールド部171から第2のマニホールド部172内に流れ込む。そして、第2の段差131を介して第2のマニホールド部172内に流れ込んだ気泡500は、バイパス流路21を介して循環用マニホールド110内に排出される。したがって、マニホールド100内のインクに含まれる気泡500は、個別流路である供給連通路18内に流れ込むのを抑制して、バイパス流路21を介してマニホールド100の外部に排出することができる。このため、個別流路内に気泡500が入り込むことによるインクの吐出不良等の不具合が発生するのを抑制することができる。特に本実施形態のように、マニホールド100から個別流路を介して循環用マニホールド110にインクを循環させる場合、個別流路内に流れ込んで流路内で引っかかった気泡500は、インクを循環させても、また、ノズル26からインクを吸引しても、気泡500の入っていない流路抵抗の低い個別流路内をインクが積極的に流れてしまうため、排除するのが困難である。このため、例えば、循環用マニホールド110側から加圧するなどして気泡500を排除しなくてはならず、加圧するための手段が必要になってしまう。本実施形態のように、個別流路内に気泡500が流れ込み難くすることで、個別流路から気泡500を排除する必要がなく、循環用マニホールド110を加圧する手段等が不要となり、また、インクの無駄な消費を抑制することができる。
なお、第2の段差131を設けずに、第1の段差130のみを設ける構成も考えられるものの、第1のマニホールド部171と第2のマニホールド部172とを第1の方向Xの寸法公差が生じないように形成するのは困難であり、また、第1の方向Xの両端部において、第1のマニホールド部171の壁面と第2のマニホールド部172の壁面とが面一となるように位置決めするのは困難である。このため、第2の段差131が形成されずに壁面同士が面一となるように製造しても、第1の段差130と同じように第1の開口171aを第2の連通板152が塞ぐ段差が形成されてしまう虞がある。そうなると、気泡500の移動を管理することができなくなってしまう。このため、本実施形態では、確実に第2の段差131が形成されるように、第1の方向Xにおいて第2のマニホールド部172の開口幅を、第1のマニホールド部171の開口幅よりも広く形成する。すなわち、第1のマニホールド部171及び第2のマニホールド部172の寸法公差や位置ずれが生じても第2の段差131が確実に形成されるようにすることで、第1の方向Xの両端部において第1の開口171aを第2の連通板152が塞ぐ段差が形成されるのを抑制することができる。したがって、第2の段差131を形成することで、気泡500が段差に引っかかることがなく、第2の段差131が設けられた部分で第1のマニホールド部171から第2のマニホールド部172に気泡500を移動させることができ、気泡500の移動を管理することができる。
以上説明したように、本実施形態の記録ヘッド1は、第1の流路である第1のマニホールド部171を有する第1の流路部材である第1の連通板151と、第1のマニホールド部171に接続されて当該第1のマニホールド部171から液体であるインクが供給される第2の流路である第2のマニホールド部172を有する第2の流路部材である第2の連通板152と、第2のマニホールド部172に連通してインクを噴射するノズル26と、を有し、第1の連通板11と第2の連通板152との積層方向である第3の方向Zからの平面視において、第1のマニホールド部171の第2のマニホールド部172側の開口である第1の開口171aと、第2のマニホールド部172の第1のマニホールド部171側の開口である第2の開口172aとは、互いに重なる部分と互いに重ならない部分とを有する。
このように第1のマニホールド部171の第1の開口171aと第2のマニホールド部172の第2の開口172aとを、互いに重なる部分と互いに重ならない部分とを設けることで、互いに重なる部分からインクを供給すると共に、互いに重ならない部分のうち第1の開口171aの第2の開口172aに重ならない部分によって形成された第1の段差130によって気泡500を捕捉することができる。また、第1の段差130によって捕捉した気泡500を第1の開口171aと第2の開口172aとが互いに重ならない部分のうち第2の開口172aの第1の開口171aに重ならない部分から第2のマニホールド部172内に移動させることができる。すなわち、第1のマニホールド部171と第2のマニホールド部172との中で流速差を設けることができ、気泡500の移動を容易に管理することができる。
なお、本実施形態では、連通板15を第1の連通板151と第2の連通板152とで構成し、第1の連通板151が特許請求の範囲に記載の第1の流路部材に相当し、第2の連通板152が特許請求の範囲に記載の第2の流路部材に相当するものとしたが、特にこれに限定されるものではない。例えば、第1の流路を第4のマニホールド部42として第1の流路部材をケース部材40とし、第2の流路を第1のマニホールド部171として第2の流路部材を第1の連通板151としてもよい。この場合には、連通板15は、第1の連通板151と第2の連通板152との2枚で形成する必要はなく、1枚で形成してもよい。
また、本実施形態の記録ヘッド1では、第1の流路部材である第1の連通板151と、第2の流路部材である第2の連通板152とは、同じ材料で形成されていることが好ましい。これによれば、第1の連通板151と第2の連通板152との線膨張係数の違いによる反りによる剥離やクラック等の破壊を抑制することができる。もちろん、第1の連通板151と第2の連通板152とは異なる材料で形成してもよい。
また、本実施形態の記録ヘッド1では、第1の開口171aと第2の開口172aとが互いに重ならない部分には、第1の流路部材である第1の連通板151が第2の開口172aを塞いだ第2の段差131が設けられており、第2の段差131は、前記ノズルの並設方向において当該ノズルの列の端部側に設けられていることが好ましい。このように気泡500を第1のマニホールド部171から第2のマニホールド部172に移動させる第2の段差131を、ノズル26の列の端部側に配置することで、気泡500がノズル26の列の中央部側に流れ難い。したがって、気泡500を排出するバイパス流路21や、気泡500を溜めて排出する排出路等をノズル26の列の中央部に配置する必要がなく、ノズル26の列がバイパス流路21や排出路によって不連続となるのを抑制して、画質の向上を図ることができる。
また、本実施形態の記録ヘッド1では、ノズル26に連通する圧力発生室12であって、圧力発生手段である圧電アクチュエーター300によって内部の液体であるインクに圧力変化が生じる圧力発生室12を有する個別流路を具備し、第2の流路である第2のマニホールド部172は、複数の個別流路に共通して連通する第1の共通流路であるマニホールド100を構成し、第1の流路部材である第1の連通板151または第2の流路部材である第2の連通板152には、個別流路の少なくとも一部が設けられていることが好ましい。このように第1の連通板151または第2の連通板152には、個別流路と第1の共通流路であるマニホールド100との両方が設けられているため、両者の位置精度を向上することができる。また、圧力発生室12付近のマニホールド100内で気泡500を捕捉したり移動させたりすることができるため、個別流路のような狭い流路に引っかからないように気泡500の移動を管理することができる。
また、本実施形態の記録ヘッド1では、ノズル26に連通する圧力発生室12であって、圧力発生手段である圧電アクチュエーター300によって内部の液体であるインクに圧力変化が生じる圧力発生室12を有する個別流路を具備し、第2の流路である第2のマニホールド部172は、複数の個別流路に共通して連通する第1の共通流路であるマニホールド100を構成し、複数の個別流路に連通する第2の共通流路である循環用マニホールド110をさらに具備し、マニホールド100、複数の個別流路、マニホールド100の順にインクが流れることが好ましい。
マニホールド100から個別流路を介して循環用マニホールド110にインクを循環させる場合、個別流路内に進入して引っかかった気泡500は、インクを循環させても、また、ノズル26からインクを吸引しても、気泡500の入っていない流路抵抗の低い個別流路をインクが積極的に流れるため、排除するのが困難である。このため、例えば、循環用マニホールド110側から加圧するなどして気泡500を排除しなくてはならず、加圧するための手段が必要になってしまう。本実施形態のように、個別流路内に気泡500が入り込まないようにすることで、個別流路から気泡500を排除する必要がなく、循環用マニホールド110を加圧する手段等が不要となり、また、インクの無駄な消費を抑制することができる。
また、本実施形態の記録ヘッド1では、ノズル26に連通する圧力発生室12であって、圧力発生手段である圧電アクチュエーター300によって内部の液体であるインクに圧力変化が生じる圧力発生室12を有する個別流路を具備し、第2の流路である第2のマニホールド部172は、複数の個別流路に共通して連通する第1の共通流路であるマニホールド100を構成し、第2のマニホールド部172には、個別流路を経由せずに第2のマニホールド部172から外部にインクを排出するバイパス流路21が接続されていることが好ましい。
これによれば、圧力発生室12を介さずにバイパス流路21を介して、気泡500を外部に排出することができるため、個別流路内に気泡500が進入して滞留するのを抑制することができる。また、気泡500を排出するバイパス流路21を個別流路とは別に形成するため、吐出特性を考慮することなくバイパス流路21の流路抵抗を個別流路よりも低くすることができ、バイパス流路21に気泡500を入り込み易く、また、入り込んだ気泡500がバイパス流路21内を流れ易くすることができる。
なお、本実施形態では、バイパス流路21は、第2の共通流路である循環用マニホールド110に連通するようにしたが、特にこれに限定されず、バイパス流路21を記録ヘッド1の外部に開口させて、定期的にバイパス流路21から記録ヘッド1内の気泡500をインクと共に吸引するなどして、外部に排出するようにしてもよい。ただし、本実施形態のように、バイパス流路21を循環用マニホールド110に連通することで、バイパス流路21を流れたインクを循環用マニホールド110から液体貯留部に戻すことができインクの無駄な消費を抑制することができる。
また、本実施形態の記録ヘッド1では、第1の流路である第1のマニホールド部171を有する第1の流路部材である第1の連通板151と、第1のマニホールド部171に接続されて当該第1のマニホールド部171から液体であるインクが供給される第2の流路である第2のマニホールド部172を有する第2の流路部材である第2の連通板152と、第2のマニホールド部172に連通して液体を噴射するノズル26が設けられたノズルプレート25であって、第2の連通板152に対して、第1の連通板151とは反対側に配置されたノズルプレート25と、第2の連通板152に対して、第1の連通板151とは反対側に配置されたコンプライアンス基板49であって、第2のマニホールド部172の圧力変動を吸収するコンプライアンス基板49と、ノズル26に連通する圧力発生室12であって、圧力発生手段である圧電アクチュエーター300によって内部の液体であるインクに圧力変化が生じる圧力発生室12を有する個別流路と、を有し、第2のマニホールド部172は、複数の個別流路に共通して連通する第1の共通流路であるマニホールド100を構成し、第2のマニホールド部172には、個別流路を経由せずに第2のマニホールド部172から外部に液体を排出するバイパス流路21が接続されており、コンプライアンス基板49は、マニホールド100とバイパス流路21とを形成する。
このように、コンプライアンス基板49が、マニホールド100とバイパス流路21とを形成することにより、マニホールド100とバイパス流路21との境界で気泡500が引っかかることを低減することができる。
また、本実施形態の記録ヘッド1では、バイパス流路21は、第2の流路部材である第2の連通板152を積層方向である第3の方向Zに貫通することなく、第2の連通板152の第1の流路部材である第1の連通板151とは反対側の面に開口する凹部によって形成されていることが好ましい。これによれば、バイパス流路21が第2の連通板152の第1の連通板151側に開口しないため、第2の連通板152の第1の連通板151側を封止する必要がない。また、バイパス流路21によって第2の連通板152が分離されることがないため、第2の連通板152が分離されないように接続する梁が不要となり、第2の連通板152を容易に製造することができると共に第1の連通板151と第2の連通板152との接合を容易に行うことができる。
なお、バイパス流路21は、第2の連通板152の第1の連通板151とは反対側に開口する凹部に限定されず、例えば、第2の連通板152の第1の連通板151側に開口する凹部であってもよい。これにより、第1のマニホールド部171から第2の段差131を越えて第2のマニホールド部172内に移動した気泡500は、第2のマニホールド部172と第3のマニホールド部173との深さの違いによって形成された壁部を越えることなく、バイパス流路21内に移動することができるため、気泡500がバイパス流路21内に入り込みやすい。これに対して、第2の段差131を越えて第2のマニホールド部172内に移動した気泡500が供給連通路18に移動するには、第2のマニホールド部172と第3のマニホールド部173との深さの違いによって形成された壁部を越える必要があるため、第2のマニホールド部172内の気泡500は、供給連通路18側に移動し難く、個別流路内に入り込み難い。
もちろん、バイパス流路21は、第2のマニホールド部172に開口するものに限定されず、例えば、第3のマニホールド部173に開口するものであってもよい。
なお、バイパス流路21は、第2の流路部材である第2の連通板152を積層方向である第3の方向Zに貫通して設けられていてもよい。このように、バイパス流路21を、第2の連通板152を第3の方向Zに貫通して設けることで、バイパス流路21の流路抵抗を低減して、バイパス流路21に気泡500を入り込み易くすることができると共に、バイパス流路21に入り込んだ気泡500を移動させ易くすることができる。
(実施形態2)
図7は、本発明の実施形態1に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドの流路を説明する平面図である。なお、上述した実施形態と同様の部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
本実施形態では、上述した実施形態1のバイパス流路21が設けられておらず、複数の個別流路のうちの一部がマニホールド100から気泡500を排出するためのバイパス流路として機能する。
具体的には、図7に示すように、第1のマニホールド部171の第2のマニホールド部172側の開口である第1の開口171aと、第2のマニホールド部172の第1のマニホールド部171側の開口である第2の開口172aとは、第3の方向Zからの平面視において、互いに重なる部分と互いに重ならない部分とを有する。これら第1の開口171aと第2の開口172aとが互いに重ならない部分には、上述した実施形態1と同様に第1の段差130と第2の段差131とが設けられている。すなわち、第2の開口172aの第1の連通板151によって塞がれた第2の段差131は、ノズル26の並設方向である第1の方向Xにおいて、ノズル26の列の端部に設けられている。
また、第1の開口171aの第1の方向Xの長さは、第1の方向Xに並設された複数の供給連通路18のうち、両端部の供給連通路18に達しない大きさで設けられている。
また、第2の開口172aは、第1の方向Xの長さは、第1の方向Xに並設された複数の供給連通路18のうち、両端部の供給連通路18に達する大きさで設けられている。
そして、第1のマニホールド部171が達しない両端部の供給連通路18を有する個別流路が、本実施形態のバイパス流路として機能する。
すなわち、本実施形態では、上述した実施形態1のバイパス流路21が設けられることなく、複数の並設された供給連通路18のうち両端部の供給連通路18と、これに連通する圧力発生室12及びノズル連通路16とが、マニホールド100内のインクに含まれる気泡500をマニホールド100から排出するためのバイパス流路として機能する。
具体的には、導入口44からマニホールド100内に供給されたインクは、第1のマニホールド部171から第2のマニホールド部172と第3のマニホールド部173とを順番に経由して各個別流路である供給連通路18に供給される。このとき、上述した実施形態1の図5と同様に、第1のマニホールド部171から第2のマニホールド部172にインクが供給される際に、インクに含まれる気泡500はインクの流れる方向である第2の方向に沿って第1の段差130を乗り越えることなく第1の段差130に捕捉される。このため、第1のマニホールド部171から第2の方向Yに沿ってインクが供給される供給連通路18に気泡500が流れ込み難い。そして、マニホールド100内には、導入口44を中心として、各供給連通路18に向かって放射状にインクの流れが生じるため、第1の段差130によって捕捉された気泡500は、第1の段差130上を第1の方向Xの両側に向かって移動する。このように第1の段差130に捕捉されて第1の段差130に沿って第1の方向Xの両端部に向かって移動した気泡500は、第1の段差130がなくなり、第2の段差131が形成された部分において、上述した実施形態1の図6と同様に、インクの流れに沿って第1のマニホールド部171から第2のマニホールド部172内に流れ込む。そして、第2の段差131を介して第2のマニホールド部172内に流れ込んだ気泡500は、第2の段差131の近くに設けられた供給連通路18に流れ込み、ノズル26からの吸引や、循環用連通路19を介してマニホールド100の外部に排出される。
このため、第1の方向Xの両端部に設けられた供給連通路18を有する個別流路は、インク滴を被印刷媒体に着弾させる、所謂、印刷には使用せずに、気泡500の排出に用いられるバイパス流路として機能する。したがって、気泡500を循環用連通路19から排出する場合には、第1の方向Xの両端部に設けられた個別流路には、ノズル26が設けられていなくてもよい。また、第1の方向Xの両端部に設けられた個別流路内の気泡500をノズル26から排出する場合には、例えば、気泡を排出500するノズル26以外のノズル26を封止した状態で、気泡500を排出するノズル26からインクを吸引すれば、インクの無駄な消費量を低減して、確実に気泡500をノズル26から排出させることができる。
また、第1の方向Xの両端部に設けられた個別流路は、印刷に用いられないため、吐出特性に基づく構造上の制限がない。したがって、第1の方向Xの両端部に設けられた個別流路は、印刷に用いるノズル26に連通する個別流路に比べて、流路抵抗が小さくなるように形成することが可能である。このように気泡500の排出に用いる個別流路を、印刷に用いる個別流路に比べて流路抵抗を小さくすることで、気泡500の排出に用いる個別流路に気泡500を流れ込み易く、また、流れ込んだ気泡500を移動し易くすることができる。
このように、マニホールド100内のインクに含まれる気泡500は、第1の方向Xに並設された供給連通路18を有する個別流路のうち、両端部の個別流路から外部に排出することができるため、マニホールド100内の気泡500が印刷に用いる中央部の個別流路に入り込むのを低減することができる。したがって、中央部の個別流路内に気泡500が入り込むことによるインクの吐出不良等の不具合が発生するのを抑制して、印刷不良を低減することができる。
もちろん、第1の方向Xに並設された個別流路のうち、第1の方向Xの各端部において、それぞれ2以上の複数の個別流路を気泡500を排出するバイパス流路として機能させてもよい。
また、第1の方向Xに並設された個別流路のうち、第1の方向Xの両端部以外の個別流路をバイパス流路としてもよい。すなわち、第2の段差131を第2のマニホールド部172の第1の方向Xにおける中央部に設けるようにしてもよい。ただし、このように中央部の個別流路をバイパス流路とすると、印刷に使用するノズル26の列が気泡500を排出するノズル26によって途切れてしまうため、印刷解像度が低下し、高品質な印刷を行うことが困難になってしまう。本実施形態では、第2の段差131をノズル26の並設方向である第1の方向Xの端部に設けることで、気泡500を排出する個別流路やノズル26が、印刷に使用するノズル26の列を途中で途切れさせることがなく、ノズル26の列の解像度の低下を抑制することができ、印刷品質を向上することができる。
また、本実施形態では、上述した実施形態1のようにバイパス流路21を設けるスペースが不要であるため、連通板15の第1の方向Xの小型化、すなわち、記録ヘッド1の第1の方向Xの小型化を図ることができる。
以上説明したように、本実施形態の記録ヘッド1は、第1の流路である第1のマニホールド部171を有する第1の流路部材である第1の連通板151と、第1のマニホールド部171に接続されて当該第1のマニホールド部171から液体であるインクが供給される第2の流路である第2のマニホールド部172を有する第2の流路部材である第2の連通板152と、第2のマニホールド部172に連通してインクを噴射するノズル26と、を有し、第1の連通板151と第2の連通板152との積層方向である第3の方向Zからの平面視において、第1のマニホールド部171の第2のマニホールド部172側の開口である第1の開口171aと、第2のマニホールド部172の第1のマニホールド部171側の開口である第2の開口172aとは、互いに重なる部分と互いに重ならない部分とを有する。
このように第1のマニホールド部171の第1の開口171aと第2のマニホールド部172の第2の開口172aとを、互いに重なる部分と互いに重ならない部分とを設けることで、互いに重なる部分からインクを供給すると共に、互いに重ならない部分のうち第1の開口171aの第2の開口172aに重ならない部分によって形成された第1の段差130によって気泡500を捕捉することができる。また、第1の段差130によって捕捉した気泡500を第1の開口171aと第2の開口172aとが互いに重ならない部分のうち第2の開口172aの第1の開口171aに重ならない部分から第2のマニホールド部172内に移動させることができる。すなわち、第1のマニホールド部171と第2のマニホールド部172との中で流速差を設けることができ、気泡500の移動を容易に管理することができる。
なお、本実施形態では、印刷に使用する供給連通路18と、気泡500の排出に使用する供給連通路18とを同じ形状としたが、特にこれに限定されず、例えば、気泡500の排出に使用する供給連通路18の第3のマニホールド部173における開口を、印刷に使用する供給連通路18の開口よりも大きな面積としてもよい。このような本実施形態の変形例を図8に示す。なお、図8は、本発明の実施形態2に係る記録ヘッドの変形例を示す断面図である。
図8に示すように、第3のマニホールド部173の気泡500を排出する供給連通路18の開口部には、凹部173aが設けられている。この凹部173aによって気泡500を排出する供給連通路18の開口は、印刷に使用する供給連通路18の開口よりも大きな開口面積で形成されている。これにより、印刷に使用する供給連通路18の開口形状を変更することがなく、インクの吐出特性が変化するのを抑制することができる。また、気泡500の排出に使用する供給連通路18の開口面積を大きくすることで、供給連通路18内に気泡500が入り易くなり、印刷に使用する供給連通路18内に気泡500が入り込み難くすることができる。
(実施形態3)
図9は、本発明の実施形態3に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドの要部断面図であり、図10は、図9の要部を拡大した図であり、図11は、ノズル連通路及び循環用連通路を説明する平面図である。なお、上述した実施形態と同様の部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図示するように、連通板15は、第1の連通板151と第2の連通板152とを有する。
第1の連通板151及び第2の連通板152には、上述した実施形態1と同様に、第1のマニホールド部171、第2のマニホールド部172及び第3のマニホールド部173が設けられている。なお、本実施形態の第1のマニホールド部171と第2のマニホールド部172とは、略同じ大きさの開口を有し、第1のマニホールド部171と第2のマニホールド部172とに間には第1の段差130A及び第2の段差131Aが設けられていない。
また、連通板15には、ノズル連通路16Aが設けられている。ノズル連通路16Aは、第1の連通板151に設けられた第1のノズル連通路161と、第2の連通板152に設けられた第2のノズル連通路162とを有する。
本実施形態では、第1のノズル連通路161の第2のノズル連通路162側の開口である第1の開口161aが、特許請求の範囲に記載の第1の開口に相当し、第2のノズル連通路162の第1のノズル連通路161側の開口である第2の開口162aが、特許請求の範囲に記載の第2の開口に相当する。
そして、第3の方向Zから平面視した際に、第1のノズル連通路161の第1の開口161aと、第2のノズル連通路162の第2の開口162aとは、互いに重なる部分と互いに重ならない部分とを有する。本実施形態では、第1の開口161aと第2の開口162aとは略同じ大きさで設けられており、第1の開口161aと第2の開口162aとは互いに第2の方向Yにずれた位置に配置されている。具体的には、第2の方向Yにおいて、第2の開口162aは、第1の開口161aよりも第1のマニホールド部171側にずれた位置に配置されている。これにより、第1の開口161aは、第2の方向Yの第1のマニホールド部171側に第2の開口162aと重ならない部分を有する。この第1の開口161aの第2の開口162aと重ならない部分が、第1の開口161aが第2の連通板152によって塞がれた第1の段差130Aとなっている。
また、第2の開口162aは、第2の方向Yの循環用マニホールド110側に、第1の開口161aと重ならない部分を有する。この第2の開口162aが第1の開口161aに重ならない部分が、第2の開口162aが第1の連通板151によって塞がれた第2の段差131Aとなっている。
また、第1の連通板151と第2の連通板152との間には、循環用連通路19が設けられている。循環用連通路19は、第2の連通板152に形成された凹部を第1の連通板151によって蓋をすることで形成されている。この循環用連通路19は、一端がノズル連通路16Aに連通し、他端が第1の循環用マニホールド部201に連通して設けられている。すなわち、循環用連通路19の一端は、第2のノズル連通路162の第2の開口162aが第1の連通板151によって塞がれた部分に連通して設けられている。つまり、第2の流路である第2のノズル連通路162は、下流で分岐されており、分岐された流路の一つは、ノズル26に向かい、分岐された流路の一つである循環用連通路19はノズル26に向かわないようになっている。そして、第2の段差131Aは、分岐されてノズル26に向かわない流路である循環用連通路19側に設けられている。
このような記録ヘッド1では、第1のノズル連通路161内のインクに含まれる気泡500は、第1の段差130Aによって捕捉される。そして、第1の段差130Aに捕捉された気泡500は、第1の段差130Aから第2の段差131Aに向かって移動して、第2の段差131Aによって第2のノズル連通路162内に移動する。また、第2の段差131Aで第2のノズル連通路162内に移動した気泡500は、循環用連通路19を介して第1の循環用マニホールド部201に移動する。したがって、ノズル連通路16A内のインクに含まれる気泡500が、ノズル26側に移動するのを抑制して、気泡500によるノズル26の目詰まり等を抑制することができる。
以上説明したように、本実施形態の記録ヘッド1は、第1の流路である第1のノズル連通路161を有する第1の流路部材である第1の連通板151と、第1のノズル連通路161に接続されて当該第1のノズル連通路161から液体であるインクが供給される第2の流路である第2のノズル連通路162を有する第2の流路部材である第2の連通板152と、第2のノズル連通路162に連通してインクを噴射するノズル26と、を有し、第1の連通板151と第2の連通板152との積層方向である第3の方向Zからの平面視において、第1のノズル連通路161の第2のノズル連通路162側の開口である第1の開口161aと、第2のノズル連通路162の第1のノズル連通路161側の開口である第2の開口162aとは、互いに重なる部分と互いに重ならない部分とを有する。
このように第1のノズル連通路161の第1の開口161aと第2のノズル連通路162の第2の開口162aとを、互いに重なる部分と互いに重ならない部分とを設けることで、互いに重なる部分からノズル26に向かってインクを供給すると共に、互いに重ならない部分のうち第1の開口161aの第2の開口162aに重ならない部分によって形成された第1の段差130Aによって気泡500を捕捉することができる。また、第1の段差130Aによって捕捉した気泡500を第1の開口161aと第2の開口162aとが互いに重ならない部分のうち第2の開口162aの第1の開口161aに重ならない部分から第2のノズル連通路162内に移動させることができる。すなわち、第1のノズル連通路161と第2のノズル連通路162との中で流速差を設けることができ、気泡500の移動を容易に管理することができる。
また、本実施形態の記録ヘッド1では、第2の流路である第2のノズル連通路162は、下流で分岐して設けられており、分岐された流路の1つは、ノズル26に向かい、分岐された流路の一つである循環用連通路19は、ノズル26に向かわないことが好ましい。これにより、ノズル26に向かわない分岐された流路によって気泡500を排出することができ、気泡500がノズル26に向かうのを抑制することができる。
また、本実施形態の記録ヘッド1では、第1の開口171aと第2の開口172aとが互いに重ならない部分には、第1の流路部材である第1の連通板151が第2の開口172aを塞いだ第2の段差131Aが設けられており、第2の段差131Aは、ノズル26に向かわない分岐された流路である循環用連通路19側に設けられていることが好ましい。これによれば、第1の段差130Aによって捕捉された気泡500を第2の段差131Aによって下流側に移動させた際に、下流側に移動した気泡500が循環用連通路19を移動して、気泡500がノズル26に向かうのを抑制することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明の基本的な構成は上述したものに限定されるものではない。
例えば、上述した実施形態1及び2では、第1の段差130は、第1の方向Xに同じ幅で設けるようにしたが、特にこれに限定されない。ここで、第1の段差130の変形例を図12に示す。なお、図12は、第1の段差の変形例を示す平面図である。
図12に示すように、第1の段差130Bは、導入口44から離れるにしたがって小さくなるように形成されている。すなわち、導入口44から最も離れた位置に第2の段差131が設けられており、第1の段差130B、すなわち、第2の開口172aを第1の連通板151で塞ぐ幅は、第2の段差131に向かって徐々に小さくなるように形成されている。
つまり、図12に示す記録ヘッド1では、第1の流路である第1のマニホールド部171は、当該第1のマニホールド部171に液体であるインクが供給される導入口44と連通し、第1の開口171aと第2の開口172aとが互いに重ならない部分には、第2の流路部材である第2の連通板152によって第1の開口171aの一部を塞いだ第1の段差130Bが設けられており、第1の段差130Bは、導入口44から離れるにしたがって小さくなるように設けられている。このように、第1の段差130Bを導入口44から離れるにしたがって小さくすることで、複数のノズル26から吐出されるインク滴の吐出特性のばらつきを抑制することができる。すなわち、導入口44に近い位置の供給連通路18に供給されるインクの供給特性と、導入口44から遠い位置の供給連通路18に供給されるインクの供給特性とのばらつきを抑制することができ、供給特性のばらつきによるインク吐出特性のばらつきを抑制することができる。
また、上述した実施形態1及び2では、第1の方向Xの両側に第2の段差131を設けるようにしたが、特にこれに限定されず、第1の方向Xの一端部のみに第2の段差131を設けるようにしてもよい。このような例を図13に示す。なお、図13は、第1の段差及び第2の段差の変形例を示す図である。
図13に示すように、第1の開口171aは、第2の方向Yの両端部側と第1の方向Xの一端側とが第2の連通板152によって塞がれることで、第1の段差130Cが形成されている。また、第2の開口172aは、第1の方向Xの他端側に設けられている。このような構成であっても、第1の段差130Cによって気泡500を捕捉して、補足した気泡500を第1の段差130Cから第2の段差131側に移動させて、第2の段差131が設けられた部分で気泡500を第1のマニホールド部171から第2のマニホールド部172に移動することができる。
また、上述した各実施形態では、第2のマニホールド部172内のインクに含まれる気泡500を、バイパス流路21又は個別流路によってマニホールド100の外部に排出するようにしたが、特にこれに限定されず、第2の段差131、131Aが設けられた部分に気泡500を溜めるようにしてもよい。第2の段差131、131Aが設けられた部分に溜めた気泡500は、一定期間毎に外部に排出するように排出路を設けておいてもよい。
また、上述した各実施形態では、記録ヘッド1に循環用連通路19と循環用マニホールド110とを設け、液体貯留部と記録ヘッド1との間でインクを循環させるようにしたが、特にこれに限定されず、インクが循環しないもの、すなわち、記録ヘッド1に循環用連通路19と循環用マニホールド110とが設けられていなくてもよい。
上述した各実施形態では、圧力発生室12に圧力変化を生じさせる圧力発生手段として、薄膜型の圧電アクチュエーターを用いて説明したが、特にこれに限定されず、例えば、グリーンシートを貼付する等の方法により形成される厚膜型の圧電アクチュエーターや、圧電材料と電極形成材料とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型の圧電アクチュエーターなどを使用することができる。また、圧力発生手段として、圧力発生室内に発熱素子を配置して、発熱素子の発熱で発生するバブルによってノズル開口から液滴を吐出するものや、振動板と電極との間に静電気を発生させて、静電気力によって振動板を変形させてノズル開口から液滴を吐出させるいわゆる静電式アクチュエーターなどを使用することができる。
また、これら各実施形態のインクジェット式記録ヘッドは、インクカートリッジ等と連通するインク流路を具備するインクジェット式記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装置に搭載される。図14は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。
図14に示すインクジェット式記録装置Iにおいて、複数の記録ヘッド1は、インク供給手段を構成するインクカートリッジ2が着脱可能に設けられ、この記録ヘッド1を搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。
そして、駆動モーター6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッド1を搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4には搬送手段としての搬送ローラー8が設けられており、紙等の記録媒体である記録シートSが搬送ローラー8により搬送されるようになっている。なお、記録シートSを搬送する搬送手段は、搬送ローラー8に限られずベルトやドラム等であってもよい。
また、上述したインクジェット式記録装置Iでは、記録ヘッド1がキャリッジ3に搭載されて主走査方向に移動するものを例示したが、特にこれに限定されず、例えば、記録ヘッド1が固定されて、紙等の記録シートSを副走査方向に移動させるだけで印刷を行う、所謂ライン式記録装置にも本発明を適用することができる。
また、上述した例では、インクジェット式記録装置Iは、液体貯留手段であるインクカートリッジ2がキャリッジ3に搭載された構成であるが、特にこれに限定されず、例えば、インクタンク等の液体貯留手段を装置本体4に固定して、貯留手段とインクジェット式記録ヘッド1とをチューブ等の供給管を介して接続してもよい。また、液体貯留手段がインクジェット式記録装置に搭載されていなくてもよい。
さらに、本発明は、広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものであり、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種のインクジェット式記録ヘッド等の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等にも適用することができる。
また、液体噴射装置の一例としてインクジェット式記録装置Iを挙げて説明したが、上述した他の液体噴射ヘッドを用いた液体噴射装置にも用いることが可能である。
I…インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、1…インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、2…インクカートリッジ、3…キャリッジ、4…装置本体、5…キャリッジ軸、6…駆動モーター、7…タイミングベルト、8…搬送ローラー、10…流路形成基板、11…第1の連通板、12…圧力発生室、15…連通板、151…第1の連通板(第1の流路部材)、152…第2の連通板(第2の流路部材)、16、16A…ノズル連通路、18…供給連通路、19…循環用連通路、21…バイパス流路、25…ノズルプレート、25a…液体噴射面、26…ノズル、30…保護基板、31…保持部、32…貫通孔、40…ケース部材、41…凹部、42…第4のマニホールド部、43…第4の循環用マニホールド部、44…導入口、45…排出口、46…接続口、49…コンプライアンス基板、491…封止膜、492…固定基板、493…開口部、494…コンプライアンス部、50…振動板、51…弾性膜、52…絶縁体膜、60…第1電極、70…圧電体層、71…凹部、80…第2電極、91…個別配線、92…共通配線、100…マニホールド、110…循環用マニホールド、120…フレキシブルケーブル、121…駆動回路、130、130A〜130C…第1の段差、131、131A…第2の段差、161…第1のノズル連通路(第1の流路)、161a、171a…第1の開口、162…第2のノズル連通路(第2の流路)、162a、172a…第2の開口、171…第1のマニホールド部(第1の流路)、172…第2のマニホールド部(第2の流路)、173…第3のマニホールド部、173a…凹部、201…第1の循環用マニホールド部、202…第2の循環用マニホールド部、203…第3の循環用マニホールド部、300…圧電アクチュエーター、500…気泡、S…記録シート、X…第1の方向、Y…第2の方向、Z…第3の方向

Claims (13)

  1. 第1の流路を有する第1の流路部材と、
    前記第1の流路に接続されて当該第1の流路から液体が供給される第2の流路を有する第2の流路部材と、
    前記第2の流路に連通して液体を噴射するノズルと、を有し、
    前記第1の流路部材と前記第2の流路部材との積層方向の平面視において、前記第1の流路の前記第2の流路側の開口である第1の開口と、前記第2の流路の前記第1の流路側の開口である第2の開口とは、互いに重なる部分と互いに重ならない部分とを有することを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 前記第1の流路部材と、前記第2の流路部材とは、同じ材料で形成されていることを特徴とする請求項1記載の液体噴射ヘッド。
  3. 前記第1の流路は、当該第1の流路に液体が供給される導入口と連通し、
    前記第1の開口と前記第2の開口とが互いに重ならない部分には、前記第2の流路部材によって前記第1の開口の一部を塞いだ第1の段差が設けられており、
    前記第1の段差は、前記導入口から離れるにしたがって小さくなることを特徴とする請求項1又は2記載の液体噴射ヘッド。
  4. 前記第1の開口と前記第2の開口とが互いに重ならない部分には、前記第1の流路部材が前記第2の開口を塞いだ第2の段差が設けられており、第2の段差は、前記ノズルの並設方向において当該ノズルの列の端部側に設けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  5. 前記第2の流路は、下流で分岐して設けられており、分岐された流路の1つは、前記ノズルに向かい、分岐された流路の一つは、前記ノズルに向かわないことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  6. 前記第1の開口と前記第2の開口とが互いに重ならない部分には、前記第1の流路部材が前記第2の開口を塞いだ第2の段差が設けられており、第2の段差は、前記ノズルに向かわない分岐された流路側に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の液体噴射ヘッド。
  7. 前記ノズルに連通する圧力発生室であって、圧力発生手段によって内部の液体に圧力変化が生じる前記圧力発生室を有する個別流路を具備し、
    前記第2の流路は、複数の前記個別流路に共通して連通する第1の共通流路を構成し、
    前記第1の流路部材または前記第2の流路部材には、前記個別流路の少なくとも一部が設けられていることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  8. 前記ノズルに連通する圧力発生室であって、圧力発生手段によって内部の液体に圧力変化が生じる前記圧力発生室を有する個別流路を具備し、
    前記第2の流路は、複数の個別流路に共通して連通する第1の共通流路を構成し、
    複数の前記個別流路に連通する第2の共通流路をさらに具備し、
    前記第1の共通流路、複数の前記個別流路、前記第2の共通流路の順に液体が流れることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  9. 前記ノズルに連通する圧力発生室であって、圧力発生手段によって内部の液体に圧力変化が生じる前記圧力発生室を有する個別流路を具備し、
    前記第2の流路は、複数の個別流路に共通して連通する第1の共通流路を構成し、
    前記第2の流路には、前記個別流路を経由せずに前記第2の流路から外部に液体を排出するバイパス流路が接続されていることを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  10. 第1の流路を有する第1の流路部材と、
    前記第1の流路に接続されて当該第1の流路から液体が供給される第2の流路を有する第2の流路部材と、
    前記第2の流路に連通して液体を噴射するノズルが設けられたノズルプレートであって、前記第2の流路部材に対して、前記第1の流路部材とは反対側に配置された前記ノズルプレートと、
    前記第2の流路部材に対して、前記第1の流路部材とは反対側に配置されたコンプライアンス基板であって、前記第2の流路の圧力変動を吸収する前記コンプライアンス基板と、
    前記ノズルに連通する圧力発生室であって、圧力発生手段によって内部の液体に圧力変化が生じる前記圧力発生室を有する個別流路と、を有し、
    前記第2の流路は、複数の前記個別流路に共通して連通する第1の共通流路を構成し、
    前記第2の流路には、前記個別流路を経由せずに前記第2の流路から外部に液体を排出するバイパス流路が接続されており、
    前記コンプライアンス基板は、前記第1の共通流路と前記バイパス流路とを形成することを特徴とする液体噴射ヘッド。
  11. 前記バイパス流路は、前記第2の流路部材を前記積層方向に貫通することなく、前記第2の流路部材の前記第1の流路部材とは反対側の面に開口する凹部によって形成されていることを特徴とする請求項9又は10記載の液体噴射ヘッド。
  12. 前記バイパス流路は、前記第2の流路部材を前記積層方向に貫通して設けられていることを特徴とする請求項9又は10記載の液体噴射ヘッド。
  13. 請求項1〜12の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置。
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