JP2019197868A - 半導体発光素子及び半導体発光素子の製造方法 - Google Patents

半導体発光素子及び半導体発光素子の製造方法 Download PDF

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優太 小鹿
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嘉孝 門脇
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Abstract

【課題】発光出力を向上させた半導体発光素子及び半導体発光素子の製造方法を提供する。【解決手段】In及びPを少なくとも含むInGaAsP系III−V族化合物半導体層を複数層積層してなる半導体積層体30を備え、半導体積層体は、n型クラッド層31、活性層35、及びp型クラッド層37をこの順に有し、活性層は、井戸層35W及び障壁層35Bを交互に繰り返して積層した多重量子井戸構造であり、かつ、n型ドーパントを、井戸層のみ、又は、井戸層及び障壁層の両方に含んでおり、活性層のn型ドーパントのドーパント濃度が、7.6×1015〜1.7×1017atoms/cm3である半導体発光素子。【選択図】図1C

Description

本発明は、半導体発光素子及び半導体発光素子の製造方法に関するものである。
従来、波長750nm以上の赤外領域を発光波長とする赤外発光の半導体発光素子が知られている。例えば、赤外発光の半導体発光素子は、センサー、ガス分析、監視カメラなどの用途で、幅広く用いられている。
このような半導体光デバイスの受発光波長を、1000nm〜2200nmの近赤外領域とする場合、In及びPを少なくとも含むInGaAsP系III−V族半導体により構成されるpn接合領域を形成することが一般的である(例えば、特許文献1)。
特開平9−181390号公報
上記のようなIn及びPを少なくとも含むInGaAsP系III−V族半導体からなる半導体積層体を発光層に用いた半導体発光素子においては、発光出力をさらに向上させることが求められている。
そこで、本発明は、発光出力を向上させた、半導体発光素子及び半導体発光素子の製造方法を提供することを目的とする。
In及びPを少なくとも含むInGaAsP系III−V族半導体においては、特許文献1の実施形態のようにアンドープ活性層(井戸層)を用いることが一般的である。また、InGaAsP系とは異なるAlInGaP系III−V族半導体においては、活性層は、アンドープ又は低レベルのドーピングとすることが好ましく、また、n型よりはp型のドーピングが好ましいとの報告がなされているが、InGaAsP系においてはどうかの知見は無かった。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、活性層にn型ドーパントを特定の濃度範囲で注入することにより、上記の課題を有利に解決することができるという知見を得て、本発明を完成するに至った。
本発明の要旨構成は、以下の通りである。
本発明の半導体発光素子は、In及びPを少なくとも含むInGaAsP系III−V族化合物半導体層を複数層積層してなる半導体積層体を備えた、半導体発光素子であって、
前記半導体積層体は、n型クラッド層、活性層、及びp型クラッド層をこの順に有し、
前記活性層は、井戸層及び障壁層を交互に繰り返して積層した多重量子井戸構造であり、かつ、n型ドーパントを、前記井戸層のみ、又は、前記井戸層及び前記障壁層の両方に含んでおり、
前記活性層のn型ドーパントのドーパント濃度が、7.6×1015〜1.7×1017atoms/cmであることを特徴とする、半導体発光素子。
本発明の半導体発光素子では、前記活性層のn型ドーパントのドーパント濃度が、1.1×1016〜1.4×1017atoms/cmであることが好ましい。
本発明の半導体発光素子では、前記活性層と前記p型クラッド層との間に、アンドープ層をさらに有し、
前記アンドープ層の厚さは、5〜500nmであることが好ましい。
本発明の半導体発光素子の製造方法は、In及びPを少なくとも含むInGaAsP系III−V族化合物半導体層を複数層積層してなる半導体積層体を形成する工程を含み、
前記半導体積層体は、n型クラッド層、活性層、及びp型クラッド層をこの順に有し、
前記活性層は、井戸層及び障壁層を交互に繰り返して積層した多重量子井戸構造であり、
前記活性層を形成する工程において、前記井戸層のみ、又は、前記井戸層及び前記障壁層の両方に、n型ドーパントを含むドーピングガスを流入させ、
前記活性層のn型ドーパントのドーパント濃度が、7.6×1015〜1.7×1017atoms/cmであることを特徴とする。
本発明の半導体発光素子の製造方法では、前記活性層のn型ドーパントのドーパント濃度が、1.1×1016〜1.4×1017atoms/cmであることが好ましい。
本発明の半導体発光素子の製造方法では、前記半導体積層体を形成する工程は、前記活性層と前記p型クラッド層との間に、アンドープ層を形成する工程を含み、
前記アンドープ層の厚さは、5〜500nmであることが好ましい。
本発明によれば、発光出力を向上させた、半導体発光素子及び半導体発光素子の製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態にかかる半導体発光素子の製造方法のフローを説明するための模式断面図である。 本発明の一実施形態にかかる半導体発光素子の製造方法のフローを説明するための模式断面図である。 本発明の一実施形態にかかる半導体発光素子の製造方法のフローを説明するための模式断面図である。 本発明の一実施形態にかかる半導体発光素子の製造方法のフローを説明するための模式断面図である。 本発明の一実施形態にかかる半導体発光素子の製造方法のフローを説明するための模式断面図である。 本発明の一実施形態にかかる半導体発光素子の製造方法のフローを説明するための模式断面図である。 本発明の一実施形態にかかる半導体発光素子の製造方法のフローを説明するための模式断面図である。 本発明の一実施形態にかかる半導体発光素子の製造方法のフローを説明するための模式断面図である。 本発明の一実施形態にかかる半導体発光素子の製造方法のフローを説明するための模式断面図である。 本発明の一実施形態にかかる半導体発光素子の製造方法のフローを説明するための模式断面図である。 本発明の一実施形態にかかる半導体発光素子の一の中間体の誘電体層及びコンタクト部周辺を説明する模式図である。 実施例におけるオーミック電極部のパターンを示す模式上面図である。 実施例における上面電極のパターンを示す模式上面図である。 実施例におけるSIMS分析結果を示す図である。
本発明の実施形態の説明に先立ち、以下の点について予め説明する。まず、本明細書において組成比を明示せずに単に「InGaAsP」と表記する場合は、III族元素(In,Gaの合計)と、V族元素(As,P)との化学組成比が1:1であり、かつ、III族元素であるIn及びGaの比率と、V族元素であるAs及びPの比率とがそれぞれ不定の、任意の化合物を意味するものとする。この場合、III族元素にIn及びGaのいずれか一方が含まれない場合を含み、また、V族元素にAs及びPのいずれか一方が含まれない場合を含むものとする。ただし、「In及びPを少なくとも含む」InGaAsPと明示的に記載する場合、III族元素にInが0%超100%以下含まれ、かつ、V族元素にPが0%超100%以下含まれものとする。また、「InGaP」と表記する場合は、上記「InGaAsP」にAsが製造上不可避な混入を除いては含まれないことを意味し、「InGaAs」と表記する場合には、上記「InGaAsP」にPが製造上不可避な混入を除いては含まれないことを意味する。同様に、「InAsP」と表記する場合は、上記「InGaAsP」にGaが製造上不可避な混入を除いては含まれないことを意味し、「GaAsP」と表記する場合には、上記「InGaAsP」にInが製造上不可避な混入を除いては含まれないことを意味する。そして、「InP」と表記する場合は、上記「InGaAsP」にGa及びAsが製造上不可避な混入を除いては含まれないことを意味する。なお、InGaAsPやInGaAsなどの各成分組成比は、フォトルミネッセンス測定及びX線回折測定などによって測定することができる。また、ここで言う「製造上不可避な混入」とは、原料ガスを用いる製造装置上の不可避な混入のほか、結晶成長時や、その後の熱処理に伴う各層界面での原子の拡散現象などを意味する。
また、本明細書において、電気的にp型として機能する層をp型層と称し、電気的にn型として機能する層をn型層と称する。一方、Si、Zn、S、Sn、Mg等の特定の不純物を意図的には添加しておらず、電気的にp型又はn型として機能しない場合、「i型」又は「アンドープ」と言う。アンドープのInGaAsP層には、製造過程における不可避的な不純物の混入はあって良い。具体的には、ドーパント濃度が低い(例えば7.6×1015atoms/cm未満)場合、「アンドープ」であるとして、本明細書では取り扱うものとする。Si、Zn、S、Sn、Mg等の不純物濃度の値は、SIMS分析によるものとする。同様に、活性層のn型ドーパント(例えばSi、S、Te、Sn、Ge、O等の)不純物濃度(「ドーパント濃度」)の値もSIMS分析によるものとする。なお、SIMS分析では、薄い井戸層と障壁層のドーパント濃度の違いは区別できない。SIMS分析による活性層のドーパント濃度の値は、井戸層と障壁層のドーパント濃度の平均値が観測されるものと考えられる。そのため、井戸層と障壁層とを区別せずに活性層のドーパント濃度の値として判断するものとする。また、活性層に隣接する層との境界付近においてドーパント濃度の値は大きく変移するため、活性層の厚さ方向の中央におけるドーパント濃度の値を、本発明の活性層のドーパント濃度の値とする。
また、形成される各層の厚さ全体は、光干渉式膜厚測定器を用いて測定することができる。さらに、各層の厚さのそれぞれは、光干渉式膜厚測定器及び透過型電子顕微鏡による成長層の断面観察から算出できる。また、超格子構造のように各層の厚さが小さい場合にはTEM−EDSを用いて厚さを測定することができる。また、活性層のn型ドーパント(例えばSi、S、Te、Sn、Ge、O等の)不純物が、活性層を構成する井戸層のみ、または井戸層と障壁層の両方に含まれているかどうかも、TEM−EDSを用いて判断することができる。なお、断面図において、所定の層が傾斜面を有する場合、その層の厚さは、当該層の直下層の平坦面からの最大高さを用いるものとする。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に例示説明する。なお、同一の構成要素には原則として同一の参照番号を付して、重複する説明を省略する。各図において、説明の便宜上、基板及び各層の縦横の比率を実際の比率から誇張して示している。説明の便宜上、まず、半導体発光素子の製造方法の実施形態について説明する。
<半導体発光素子の製造方法>
(第1工程)
本発明の一実施形態にかかる半導体発光素子の製造方法においては、まず、図1Aに示すように、まずInP成長用基板10を用意する。InP成長用基板10には、一般的に入手可能なn型InP基板、アンドープのInP基板、及びp型InP基板のいずれを用いることもできる。本実施形態では、InP成長用基板10は、n型InP基板である。
次いで、図1Bに示すように、第1工程においては、InP成長用基板10上にエッチングストップ層20を形成する。エッチングストップ層20は、後の工程においてInP成長用基板10をエッチングにより除去する際に、半導体積層体30までが除去されてしまうのを防止する。エッチングストップ層としては、n型InGaAs層を用いることができ、この場合、InP成長用基板10と格子整合させるため、III族元素におけるIn組成比を0.3〜0.7とすることが好ましく、0.5〜0.6とすることがより好ましい。エッチングストップ層20は、単層であっても良く、あるいは、他層との複合層(例えばSLS層)であっても良い。エッチングストップ層20は、例えば、エピタキシャル成長により形成することができ、例えば、有機金属気相成長(MOCVD:Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法や分子線エピタキシ(MBE:Molecular Beam Epitaxy)法、スパッタ法などの公知の薄膜成長方法により形成することができる。例えば、In源としてトリメチルインジウム(TMIn)、Ga源としてトリメチルガリウム(TMGa)、As源としてアルシン(AsH)を所定の混合比で用い、これらの原料ガスを、キャリアガスを用いつつ気相成長させることにより、成長時間に応じてInGaAs層を所望の厚さで形成することができる。エッチングストップ層20は、上記のInGaAs層と同程度にInP成長用基板10と格子定数が近くなる組成比とするならば、AlInAsやAlInGaAs、InGaAsPとしても良い。
次いで、図1Bに示すように、第1工程においては、エッチングストップ層20上に、In及びPを少なくとも含むInGaAsP系III−V族化合物半導体層を複数層積層した半導体積層体30を形成する。
ここで、半導体積層体30は、(本実施形態ではエッチングストップ層20側から)n型クラッド層31、活性層35、及びp型クラッド層37をこの順に含み、n型クラッド層31、活性層35、及びp型クラッド層37は、それぞれ、In及びPを少なくとも含むInGaAsP系III−V族化合物半導体からなる層であることが好ましい。
本実施形態では、半導体積層体30は、活性層35を、n型クラッド層31及びp型クラッド層37で挟持した多重量子井戸(MQW)構造とする。これにより、結晶欠陥抑制による光出力を向上させることができる。本実施形態では、多重量子井戸構造は、井戸層35W及び障壁層35Bを交互に繰り返した構造であり、この場合、井戸層35WをInGaAsPとすることができ、障壁層35Bを、井戸層35Wよりもバンドギャップの大きなInGaAsPとすることが好ましい。このような半導体積層体30により、半導体発光素子100の発光波長を、所望の近赤外領域の波長とすることができる。例えば、InGaAsP系III−V族化合物の組成変更により発光ピーク波長を1000〜1650nmとすることができ、MQW構造の場合であればInGaAsP系III−V族化合物の組成変更に加えて井戸層と障壁層との組成差を調整して井戸層にひずみを加えることにより発光ピーク波長を1000〜1900nmとすることもできる。なお、n型クラッド層31としてはn型のInPクラッド層を用いることが好ましく、p型クラッド層37としてはp型のInPクラッド層を用いることが好ましい。また、井戸層35Wの成分組成をInxwGa1−xwAsyw1−ywと表す場合、0.5≦xw≦1、かつ、0.5≦yw≦1とすることができ、0.6≦xw≦0.8、かつ、0.3≦yw≦1とすることが好ましい。また、障壁層35Bの成分組成をInxbGa1−xbAsyb1−ybと表す場合、0.5≦xb≦1、かつ、0≦yb≦0.5とすることができ、0.8≦xb≦1、かつ、0≦yb≦0.2とすることが好ましい。
ここで、本実施形態においては、活性層35は、井戸層35W及び障壁層35Bを交互に繰り返して積層した多重量子井戸構造である。そして、井戸層35Wのみ、又は、井戸層35W及び障壁層35Bの両方が、n型ドーパントを含有している。そして活性層のSiのドーパント濃度が、7.6×1015〜1.7×1017atoms/cmであるものである。n型ドーパントとしては、例えばSi、S、Te、Sn、Ge、Oなどが挙げられる。n型ドーパントとしては、Siが最も好ましい。なお、本発明においては、井戸層35Wのみ、又は、井戸層35W及び障壁層35Bの両方が、n型ドーパントのドーパント濃度が、1.1×1016〜1.4×1017atoms/cmであることが好ましい。また、活性層35内において、n型ドーパントのドーパント濃度を均一とすることもできるが、不均一とすることもできる。例えば、n型クラッド層31(又は後述のn型クラッド層31側のi型InPスペーサ層)に隣接する側の濃度を、p型クラッド層37(又は後述のp型クラッド層37側のi型InPスペーサ層)に隣接する側の濃度より高くしても良いし、あるいは、p型クラッド層37(又は後述のp型クラッド層37側のi型InPスペーサ層)に隣接する側の濃度を、n型クラッド層31(又は後述のn型クラッド層31側のInPスペーサ層)に隣接する側の濃度より高くしても良いし、あるいは、n型クラッド層31(又は後述のn型クラッド層31側のInPスペーサ層)に隣接する側の濃度及びp型クラッド層37(又は後述のp型クラッド層37側のi型InPスペーサ層)に隣接する側の濃度を中央より高く(又は低く)しても良い。
半導体積層体30の全体の厚さは制限されないが、例えば2μm〜8μmとすることができる。また、n型クラッド層31の厚さも制限されないが、例えば1μm〜5μmとすることができる。さらに、活性層35の厚さも制限されないが、例えば100nm〜1000nmとすることができる。また、本発明では、p型クラッド層37の厚さは、特に限定されないが、例えば1μm〜5μmとすることができる。活性層35が量子井戸構造を有する場合、井戸層35Wの厚さを3nm〜15nmとすることができ、障壁層35Bの厚さを5〜15nmとすることができ、両者の組数を3〜50とすることができる。
また、図1Bに示すように、半導体積層体30は、In及びPを少なくとも含むInGaAsPからなるp型キャップ層39をp型クラッド層37上に有することも好ましい。p型キャップ層39を設けることで、格子不整合を緩和することができる。p型キャップ層39の厚さは制限されないが、例えば50〜200nmとすることができる。本実施形態では、半導体積層体30の最表層は、p型キャップ層39であるが、本発明では、p型キャップ層39は任意の構成であるため、例えば半導体積層体30の最表層をp型クラッド層37としてもよい。
なお、図示しないが、半導体積層体30は、活性層35とp型クラッド層との間に、アンドープ層を有することが好ましく、アンドープ層はi型InPスペーサ層であることが好ましい。アンドープ層を設けることで、活性層35とp型クラッド層との間の不要なドーパントの拡散を防止することができる。なお、アンドープ層の厚さは、p型クラッド層のドーパント濃度に応じて設定することができる。アンドープ層の厚さは制限されないが、例えば5〜500nmとすることができる。本実施形態においては、特に、活性層35とp型クラッド層との間に形成するアンドープ層の厚さは、100nm以上とすることが好ましく、300nm以上とすることがより好ましい。また、半導体積層体30は、n型クラッド層31と活性層35との間にもInPスペーサ層を有することも好ましい。n型クラッド層31と活性層35との間のInPスペーサ層は、i型又はn型とすることができる。このInPスペーサ層の厚さは制限されないが、例えば5〜500nmとすることができる。
ここで、半導体積層体30の各層は、エピタキシャル成長により形成することができ、例えば、有機金属気相成長(MOCVD:Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法や分子線エピタキシ(MBE:Molecular Beam Epitaxy)法、スパッタ法などの公知の薄膜成長方法により形成することができる。例えば、In源としてトリメチルインジウム(TMIn)、Ga源としてトリメチルガリウム(TMGa)、As源としてアルシン(AsH)、P源としてホスフィン(PH)を所定の混合比で用い、これらの原料ガスを、キャリアガスを用いつつ気相成長させることにより、成長時間に応じてInGaAsP層を所望の厚さで形成することができる。なお、エピタキシャル成長させる他のInGaAsP層についても、同様の方法により形成することができる。各層をp型又はn型にドーパントする場合は、所望に応じてドーパント源のガスをさらに用いればよい。
特に、活性層35のn型ドーパント濃度のドーパント濃度を上記の範囲(7.6×1015〜1.7×1017atoms/cm、好ましくは、1.1×1016〜1.4×1017atoms/cm)とするに当たっては、活性層35を形成する際のn型ドーパントのドーピングガスのガス流量等を調整して行うことができる。上記のように活性層35内でドーパント濃度を変更する場合にも、ドーピングガスのガス流量を調整しながら活性層35を形成することにより、活性層35内でのn型ドーパントのドーパント濃度のプロファイルを調整することができる。具体的には、ドーパント濃度を高める際に、ガス流量を大きくすることができる。
(第2工程)
次いで、図1Cに示すように、第2工程では、半導体積層体30上に、III−V族化合物半導体からなるコンタクト層41を形成する。例えば、図1Cに示すように、p型キャップ層39上にp型のコンタクト層41を形成することができる。p型のコンタクト層41は、後述のオーミック金属部43に接し、オーミック金属部43と半導体積層体30との間に介在する層であって、半導体積層体30に比べてオーミック金属部43との間のコンタクト抵抗が小さくなる組成であればよく、例えばp型のInGaAs層を用いることができる。コンタクト層41の厚さは制限されないが、例えば50nm〜200nmとすることができる。
(第3工程)
次いで、図2Aに示すように、第3工程では、コンタクト層41上の一部にオーミック金属部43を形成すると共に、コンタクト層41の表面に露出領域E1を残す。オーミック金属部43は、所定のパターンで島状に分散させて形成することができる。p型のコンタクト層41としてp型のInGaAs層を用いる場合、オーミック金属部43として例えばAu、AuZn、AuBe、AuTiなどを用いることができ、これらの積層構造を用いることも好ましい。例えば、Au/AuZn/Auをオーミック金属部43とすることができる。オーミック金属部43の厚さ(又は合計厚さ)は制限されないが、例えば300〜1300nm、より好ましくは350nm〜800nmとすることができる。
ここで、例えば、コンタクト層41の表面にレジストパターンを形成し、オーミック金属部43を蒸着させ、レジストパターンをリフトオフして形成すれば、第3工程を行うことができる。また、コンタクト層41の表面全面に所定の金属層を形成し、当該金属層上にマスクを形成し、エッチングするなどして、オーミック金属部43を形成することでも、第3工程を行うことができる。いずれの場合も、図2Aに示すように、コンタクト層41上の一部にオーミック金属部43が形成され、コンタクト層41の表面には、オーミック金属部43が接触しない表面、すなわち、露出領域E1が形成される。
なお、オーミック金属部43の形状は、図2Aに示すように断面図において台形状となることがあるが、これは模式的な例示に過ぎない。オーミック金属部43の形状は、断面図において矩形状に形成されても構わないし、角部に丸みを有していても構わない。
(第4工程)
次いで、図2Bに示すように、第4工程では、露出領域E1におけるコンタクト層41を、半導体積層体30の表面が露出するまで除去して、オーミック金属部43及びコンタクト層41aからなるコンタクト部40を形成すると共に、半導体積層体30の露出面E2を形成する。すなわち、先の第3工程において形成したオーミック金属部43以外の場所におけるコンタクト層41を、半導体積層体30の最表層であるp型キャップ層39の表面が露出するまでエッチングし、コンタクト層41aとする。例えば、オーミック金属部43及びその近傍(2〜5μm程度)にレジストマスクを形成し、酒石酸−過酸化水素系などによりコンタクト層41の露出領域E1をウェットエッチングすればよい。他にも、無機酸−過酸化水素系及び有機酸−過酸化水素系などによってもウェットエッチングは可能である。また、第3工程において金属層上にマスクを形成し、エッチングによりオーミック金属部43を形成した場合は、第4工程のエッチングを連続して行ってもよい。
なお、コンタクト部40の厚さは、コンタクト層41(41a)及びオーミック金属部43の合計厚さに相当し、350nm〜1500nm、より好ましくは400〜1000nmとすることができる。
(第5工程)
次いで、図2Cに示すように、第5工程では、半導体積層体30の露出面E2上の少なくとも一部に誘電体層50を形成する。このような誘電体層50は、例えば以下のようにして形成することができる。
まず、半導体積層体30及びコンタクト部40を被覆するように、半導体積層体30上の全面に誘電体層を成膜する。成膜法としては、プラズマCVD法又はスパッタ法などの、公知の手法が適用可能である。そして、成膜した誘電体層表面の、コンタクト部40の上方において、誘電体層50にコンタクト部上の誘電体が形成される場合には、所望によりマスクを形成し、エッチング等により当該コンタクト部上の誘電体を除去すればよい。例えば、バッファードフッ酸(BHF)などを用いてコンタクト部上の誘電体をウェットエッチングすることができる。
また、変形例として、図5に示すように、半導体積層体30の露出面E2上の一部に誘電体層50を形成すると共に、コンタクト部40の周囲を露出部E3とすることも好ましい。このような誘電体層50及び露出部E3は、例えば以下のようにして形成することができる。まず、半導体積層体30上の全面に誘電体層を成膜し、成膜した誘電体層表面の、コンタクト部40の上方において、コンタクト部を完全に取囲む窓パターンをレジストで形成する。この場合、窓パターンは、コンタクト部の幅方向及び長手方向の長さに対してそれぞれ1〜5μm程度拡がりを持たせることが好ましい。こうして形成したレジストパターンを用いて、コンタクト部周辺の誘電体をエッチングにより除去することで、誘電体層50が形成されると共に、コンタクト部40の周囲が露出部E3となる。
このような露出部E3を設けることで、半導体発光素子100の放熱経路が形成される。この効果を確実に得るためには、露出部E3の幅W(図5参照)を0.5μm以上5μm以下とすることが好ましく、1μm以上3.5μm以下とすることがより好ましい。
なお、誘電体層50が半導体積層体30と接触する接触面積率を、80%以上95%以下とすることも好ましい。コンタクト部41の面積を減らして、誘電体層50の面積を増やすことにより、コンタクト部による光吸収を抑制することができるからである。なお、接触面積率は、ウェーハの状態で測定することができるし、個片化後の半導体発光素子の状態から接触面積率を逆算する場合は、個片化の際に除去された半導体層(誘電体層が存在していた領域)の幅を片幅20〜30μm(両幅40〜60μm)と仮定して算出してもよい。
なお、第5工程では誘電体層50の厚さHと、コンタクト部40の厚さHとの関係は特に制限されないが、図5に示すように、誘電体層50の厚さをH、コンタクト部の厚さをHと表した場合、H≧Hとすることができ、H>Hとすることも好ましい。この条件の下、誘電体層50の厚さを、例えば360nm〜1600nm、より好ましくは410nm〜1100nmとすることができる。また、誘電体層の厚さHと、コンタクト部40の厚さHとの差H−Hを10nm以上100nm以下とすることも好ましい。
また、誘電体層50としては、SiO、SiN、ITO、又はAlNなどを用いることができ、特に、誘電体層50がSiOからなることが好ましい。SiOは、BHF等によるエッチング加工が容易だからである。
(第6工程)
次いで、図3Aに示すように、第6工程では、誘電体層50及びコンタクト部40上に、Auを主成分とする金属反射層60を形成する。第5工程において、露出部E3を形成している場合は、金属反射層60は露出部E3上にも形成される。Auを主成分とする金属反射層60とは、金属反射層60の組成においてAuが50質量%超を占めることをいい、より好ましくはAuが80質量%以上であることをいう。金属反射層60は、複数層の金属層を含むことができるが、Auからなる金属層(以下、「Au金属層」)を含む場合には、金属反射層60の合計厚さのうち、Au金属層の厚さを50%超とすることが好ましい。金属反射層60を構成する金属には、Auの他、Al,Pt,Ti、Agなどを用いることができる。例えば、金属反射層60はAuのみからなる単一層であってもよいし、金属反射層60にAu金属層が2層以上含まれていてもよい。後続の第7工程における接合を確実に行うため、金属反射層60の最表層(半導体積層体30と反対側の面)を、Au金属層とすることが好ましい。例えば、誘電体層50、露出部E3、及びコンタクト部40上に、Al、Au、Pt、Auの順に金属層を成膜し、金属反射層60とすることができる。金属反射層60におけるAu金属層の1層の厚さを、例えば400nm〜2000nmとすることができ、Au以外の金属からなる金属層の厚さを、例えば5nm〜200nmとすることができる。金属反射層60は、蒸着法などの一般的な手法により、誘電体層50、露出部E3、及びコンタクト部40上に成膜して形成することができる。
(第7工程)
次いで、図3Bに示すように、第7工程では、金属接合層70が表面に設けられた導電性支持基板80を、金属接合層70を介して金属反射層60に接合する。導電性支持基板80の表面には、予め金属接合層70を、スパッタ法や蒸着法などにより形成しておけばよい。この金属接合層70と、金属反射層60を対向配置して貼り合せ、250℃〜500℃程度の温度で加熱圧縮接合を行うことで、両者の接合を行うことができる。
金属反射層60と接合する金属接合層70には、Ti、Pt、Auなどの金属や、金と共晶合金を形成する金属(Snなど)を用いることができ、これらを積層したものとすることが好ましい。例えば、導電性支持基板80の表面から順に、厚さ400nm〜800nmのTi、厚さ5nm〜20nmのPt、厚さ700〜1200nmのAuを積層したものを金属接合層70とすることができる。なお、金属反射層60と金属接合層70との接合を容易にするため、金属接合層70側の最表層をAu金属層とし、金属反射層60の、金属接合層70側の金属層もAuとして、Au−Au拡散によるAu同士での接合を行うことが好ましい。
ここで、導電性支持基板80として、近赤外波長に対して透明な導電性のSi基板を用いることとする。Si基板は硬度がInP基板に比べて高いため、破損し難い。そのため、InP基板を用いる場合に比べて、Si基板を用いることで、導電性支持基板80の厚さを、従来よりも大幅に小さくすることができる。また、InP基板に比べてSi基板は放熱性やコストの点でも有利である。
(第8工程)
次いで、図4Aに示すように、第8工程では、InP成長用基板10を除去する。InP成長用基板10は、例えば塩酸希釈液を用いてウェットエッチングにより除去することができ、本実施形態においては、エッチングストップ層20を形成しているため、当該エッチングストップ層でエッチングを終了させることができる。なお、エッチングストップ層がn型InGaAs層である場合、例えば硫酸−過酸化水素系でウェットエッチングにより除去すればよい。
(第9工程)
次いで、図4Bに示すように、導電性支持基板80の裏面に裏面電極91を形成し、半導体積層体30の表面に上面電極93を形成する工程を有する。上面電極93は、配線部93a及びパッド部93bを含んでも良い。裏面電極91及び上面電極93の形成は公知の手法を用いることができ、例えばスパッタ法、電子ビーム蒸着法、又は抵抗加熱法などを用いることができる。
以上のようにして、半導体発光素子100を作製することができる。本実施形態の半導体発光素子の製造方法によれば、製造される半導体発光素子100は、導電性支持基板80として導電性のSi基板を用いたものとなるため、InP基板を支持基板とする製造方法に比べて支持基板の厚さを十分に小さくすることができる。従って、半導体発光素子100の全厚も小さくすることができるため、半導体発光素子100を小型化することができる。さらに、本実施形態の半導体発光素子の製造方法によれば、Si基板側に金属反射層60が設けられることとなるため、Si基板と反対側の面が主な光取り出し口となる。一方、従来のInP基板を成長用基板兼、支持基板となる半導体発光素子の製造方法では、半導体積層体の上下両面側及び側面側が光取り出し口となる。従って、本実施形態に従う半導体発光素子の製造方法の場合、従来型の半導体発光素子の製造方法に比べて、半導体発光素子の放出光が狭指向性となる点でも有利である。
そして、本実施形態の半導体発光素子の製造方法によれば、井戸層35Wのみ、又は、井戸層35W及び障壁層35Bの両方が、n型ドーパントのドーパント濃度が、7.6×1015atoms/cm以上であるため、ドーピング原子(例えばSi、S、Ge、Oなどの原子)が、サーファクタントとして働き、Inの表面拡散長を長くすることができる。また、過剰なドーパント量では、結晶成長表面の熱力学的に安定な格子位置を不純物原子が占める確率が高くなり、該不純物原子が3次元の島状成長の起点となって、3次元成長によって表面に凹凸が生じ、欠陥や転位の原因となるため、良好な結晶性を得ることができない。本実施形態の半導体発光素子の製造方法によれば、井戸層35Wのみ、又は、井戸層35W及び障壁層35Bの両方が、n型ドーパントのドーパント濃度が、1.7×1017atoms/cm以下であるため、過剰なドーパント量とならずに、良好な結晶性を有する活性層35が得られる。このように、本実施形態の半導体発光素子の製造方法によれば、井戸層35Wのみ、又は、井戸層35W及び障壁層35Bの両方が、n型ドーパントのドーパント濃度が、7.6×1015〜1.7×1017atoms/cm以下であることにより、発光出力を向上させることができる。同様の理由により、活性層35は、n型ドーパントをドーパント濃度1.1×1016〜1.4×1017atoms/cm含有することが好ましい。
また、本実施形態の半導体発光素子の製造方法では、活性層35とp型クラッド層37との間に、アンドープ層をさらに有し、アンドープ層の厚さは、5〜500nmであることが好ましい。井戸層35Wのみ、又は、井戸層35W及び障壁層35Bの両方が、n型ドーパントのドーパント濃度が、7.6×1015〜1.7×1017atoms/cmである(好ましくは1.1×1016〜1.4×1017atoms/cmである)ことと相まって、発光出力及び発光出力の維持率を向上させることができるからである。すなわち、活性層35へと固相拡散していった不純物は非発行再結合の中心となるため、活性層35へ注入されたキャリアを消費してしまい、その結果内部吸収ロスを増大させ特性を悪化させてしまう。これに対し、拡散を防止するためにアンドープ層の厚さを厚くすると、PN接合面が移動した状態(いわゆるリモートジャンクション)となって、素子特性が低下してしまう。そこで、アンドープ層を5nm以上の厚さで設けて固相拡散を防止しつつ、一方で、アンドープ層を500nm以下の厚さとして薄くすることにより、順方向電圧が上がりすぎないようにして、出力の線形性を向上させることができる。
ここで、図示しないが、本実施形態に従う製造方法は、導電性支持基板80の厚さを80μm以上200μm未満の範囲内に研削する研削工程を更に有することも好ましい。本実施形態では、導電性支持基板80としてSi基板を用いるため、導電性支持基板80を厚さ200μm未満に研削しても破損が生じることがない。さらに、導電性支持基板80の厚さを150μm以下にまで研削することもできるし、100μm以下にまで研削することもできる。ただし、導電性支持基板80の厚さを80μm未満にまで研削すると、Si基板であっても破損が生じ得るため、厚さの下限を80μmとすることが好ましい。また、導電性支持基板80の厚さが80μm以上であれば、半導体発光素子100を十分にハンドリング可能である。
この研削工程は、前述の第7工程に先立ち行ってもよいし、第7工程と第8工程との間、あるいは、第8工程の後のいずれの段階で行ってもよいが、第8工程の後がより好ましい。薄型化したウェーハを用いて加工する工程を減らすことで、ウェーハの割れをより確実に防止できるからである。なお、第8工程の後に研削工程を行う場合、後述の裏面電極の形成に先立ち研削工程を行うものとする。なお、Si基板からなる導電性支持基板80の研削は、一般的な機械研削により行うことができ、エッチングを併用してもよい。
<半導体発光素子>
次に、本発明の半導体発光素子の一実施形態について説明する。
本発明の一実施形態にかかる半導体発光素子は、縦方向に電流が流れることで機能する縦型の半導体発光素子100である。すなわち、図4Bに示すように、この半導体発光素子100は、導電性支持基板80と、導電性支持基板80の表面に設けられた金属接合層70と、金属接合層70の上に設けられた金属反射層60と、金属反射層60の上に設けられた、In及びPを少なくとも含むInGaAsP系III−V族化合物半導体層を複数層積層してなる半導体積層体30と、金属反射層60及び半導体積層体30の間に、並列して設けられた誘電体層50及びコンタクト部40と、を有する。そして、金属反射層60の主成分はAuであり、導電性支持基板80は導電性のSi基板からなる。図4Bに示すように、本実施形態の半導体発光素子100は、裏面電極91及び上面電極93を有している。
各構成要素については、半導体発光素子の製造方法の実施形態において説明したのと同様であるため、説明を省略するが、特に、既述のとおり、本実施形態の半導体発光素子では、半導体積層体30は、(本実施形態ではエッチングストップ層20側から)n型クラッド層31、活性層35、及びp型クラッド層37をこの順に含む。また、特に、本実施形態では、半導体積層体30は、活性層35を、n型クラッド層31及びp型クラッド層37で挟持した多重量子井戸構造である。また、本実施形態では、活性層35は、井戸層35W及び障壁層Bを交互に繰り返して積層した多重量子井戸構造であり、井戸層35Wのみ、又は、井戸層35W及び障壁層35Bの両方が、n型ドーパントのドーパント濃度が、7.6×1015〜1.7×1017atoms/cmである(好ましくは1.1×1016〜1.4×1017atoms/cmである)。
既述のとおり、半導体発光素子100は、導電性支持基板80として導電性のSi基板を用いているため、支持基板の厚さを十分に小さくすることができる。また、半導体発光素子100では、Si基板側に金属反射層60が設けられているため、従来型の半導体発光素子に比べて放出光が狭指向性となる点でも有利である。
また、本実施形態では、導電性支持基板80の厚さを80μm以上200μm未満とすることができ、厚さを150μm以下することもできるし、100μm以下にすることもできる。
また、本実施形態では、n型クラッド層31、活性層35、及びp型クラッド層37は、In及びPを少なくとも含むInGaAsP系III−V族化合物半導体からなる層であることが好ましい。そして、誘電体層はSiOからなることが好ましい。
そして、本実施形態では、井戸層35Wのみ、又は、井戸層35W及び障壁層35Bの両方が、n型ドーパントのドーパント濃度が、7.6×1015〜1.7×1017atoms/cmである。これにより、既述のとおり、ドーピング原子(例えばSi、S、Te、Sn、Ge、Oなどの原子)が、サーファクタントとして働き、Inの表面拡散長を長くすることができ、良好な結晶性を有する活性層35が得られることで、発光出力を向上させることができる。同様の理由により、活性層35は、n型ドーパントのドーパント濃度が、1.1×1016〜1.4×1017atoms/cmであることが好ましい。また、既述のとおり、活性層35とp型クラッド層37との間に、アンドープ層をさらに有し、アンドープ層の厚さは、5〜500nmであることが好ましい。
<変形例>
上記の実施形態では、Si基板を貼り合わせて支持基板として用い、InP成長用基板10を除去する実施形態であるが、本発明は、このような貼り合わせ型の半導体発光素子に限定されない。すなわち、上記の半導体発光素子の製造方法の実施形態において、図3Bに示した支持基板を貼り合わせる工程及び図4Aに示したInP成長用基板10を除去する工程を行わずに、上面電極及び裏面電極を形成すれば、InP成長用基板10をそのまま用いた、半導体発光素子を形成することができる。もちろん、InP成長用基板10の除去を行わないため、図1Bに示した第1工程において、エッチングストップ層20を形成する必要もない。この場合も、活性層35は、井戸層35W及び障壁層35Bを交互に繰り返して積層した多重量子井戸構造であり、井戸層35Wのみ、又は、井戸層35W及び障壁層35Bの両方が、n型ドーパントのドーパント濃度が、7.6×1015〜1.7×1017atoms/cmであることにより、上記のように、発光出力を向上させることができる。同様の理由により、この場合も、井戸層35Wのみ、又は、井戸層35W及び障壁層35Bの両方が、n型ドーパントのドーパント濃度が、1.1×1016〜1.4×1017atoms/cmであることが好ましい。さらに、この場合も、活性層35とp型クラッド層37との間に、アンドープ層をさらに有し、アンドープ層の厚さは、5〜500nmであることが好ましい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に何ら限定されるものではない。例えば、上記の実施形態では、InP成長用基板10としてn型InP基板を用いる実施形態としたため、InP成長用基板10上に形成される各層のn型及びp型については上記のとおりとしたが、本発明では、p型InP基板を用いることもでき、その場合は、各層の導電型のn型/p型が上記の実施形態と逆転するのは当然に理解される。ただし、その場合でも、活性層は、井戸層及び障壁層を交互に繰り返して積層した多重量子井戸構造であり、井戸層のみ、又は、井戸層及び障壁層の両方にn型のドーパントが含有され、かつ、活性層に含まれるn型のドーパントのドーパント濃度が、7.6×1015〜1.7×1017atoms/cmである(好ましくは1.1×1016〜1.4×1017atoms/cmである)。また、InP成長用基板10としてアンドープのInP基板を用いる場合は、InP成長用基板10上に形成する半導体層の導電性(p型又はn型)に対応させて、各層の導電性を定めればよい。ただし、その場合でも、活性層は、井戸層及び障壁層を交互に繰り返して積層した多重量子井戸構造であり、井戸層のみ、又は、井戸層及び障壁層の両方にn型のドーパントが含有され、かつ、活性層に含まれるn型のドーパントのドーパント濃度が、7.6×1015〜1.7×1017atoms/cmである(好ましくは1.1×1016〜1.4×1017atoms/cmである)。
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
(発明例1)
図1〜図4に示したフローチャートに従って、発明例1に係る半導体発光素子を作製した。具体的には以下のとおりである。
まず、Sドープのn型InP基板の(100)面上に、Siドープのn型In0.57Ga0.43Asエッチングストップ層(厚さ:200nm)、Siドープのn型InPクラッド層(厚さ:2μm)、n型InPスペーサ層(厚さ:320nm)、発光波長1450nmの量子井戸構造の活性層(合計180nm)、アンドープのi型InPスペーサ層(厚さ:320nm)、Znドープのp型InPクラッド層(厚さ:1.2μm)、Znドープのp型In0.8Ga0.20As0.50.5キャップ層(厚さ:50nm)、Znドープのp型In0.57Ga0.43Asコンタクト層(厚さ:100nm)をMOCVD法により順次形成した。なお、量子井戸構造の活性層の形成にあたり、In0.73Ga0.27As0.50.5井戸層(厚さ:10nm)及びInP障壁層(厚さ:8nm)を10層ずつ交互に積層した。活性層を形成するにあたり、井戸層と障壁層との両方において、n型ドーパントとしてSiを含むドーピングガス(Si)を流入した(流量:70cc)。SIMSによりドーパント濃度を計測した結果、活性層中のSiドーパント濃度は、9.3×1016atoms/cmとなっていることがわかった(図7参照)。なお、n型ドーパントとしてSiを含むドーピングガス(Si)の流量を障壁層と同じ量(流量:70cc)としたn型InPスペーサ層のSiドーパント濃度は、2.3×1017atoms/cmであった(図7参照)。SIMS分析では薄い井戸層と障壁層のSiドーパント濃度の違いは区別できない。厳密には障壁層と井戸層とは形成時に同じ流量を流しても含有されるSi量は異なるものの、SIMS分析においては、障壁層と井戸層を合算した平均値が観測されていると予想される。
p型In0.57Ga0.43Asコンタクト層上に、図6Aに示すように、島状に分散したp型オーミック電極部(Au/AuZn/Au、合計厚さ:530nm)を形成した。図6AのI−I断面図が、図2Aの模式断面図に相当する。このパターン形成にあたっては、レジストパターンを形成し、次いでオーミック電極を蒸着し、レジストパターンのリフトオフにより形成した。この状態で光学顕微鏡を用いてウェーハの半導体層を上面視で観察したところ、p型オーミック電極部の、半導体層への接触面積率は4.5%であった。なお、図6Aの外形サイズは380μm角である。
次に、p型オーミック電極部及びその周辺にレジストマスクを形成し、オーミック電極部を形成した場所以外のp型In0.57Ga0.43Asコンタクト層を、酒石酸−過酸化水素系のウェットエッチングにより除去した。その後、プラズマCVD法によりp型In0.80Ga0.20As0.500.50キャップ層上の全面にSiOからなる誘電体層(厚さ:700nm)を形成した。そして、p型オーミック電極部の上方領域に、幅方向及び長手方向に幅3μmを付加した形状の窓パターンをレジストで形成し、p型オーミック電極部及びその周辺の誘電体層を、BHFによるウェットエッチングにより除去し、p型In0.80Ga0.20As0.500.50キャップ層を露出させた。このとき、p型In0.80Ga0.20As0.500.50キャップ層上の誘電体層の高さH(700nm)は、p型コンタクト層(厚さ:130nm)とp型オーミック電極部(厚さ:530)からなるコンタクト部の高さH(660nm)より、40nm高くした。なお、この状態で光学顕微鏡を用いてウェーハの半導体層を上面視で観察したところ、誘電体層(SiO)の接触面積率は90%であった。
次に、金属反射層(Al/Au/Pt/Au)を、p型In0.80Ga0.20As0.500.50キャップ層上の全面に蒸着により形成した。金属反射層の各金属層の厚さは、順に10nm、650nm、100nm、900nmである。
一方、支持基板となる導電性Si基板(厚さ:300μm)上に、金属接合層(Ti/Pt/Au)を形成した。金属接合層の各金属層の厚さは、順に650nm、10nm、900nmである。
これら金属反射層及び金属接合層を対向配置して、300℃で加熱圧縮接合を行った。そして、InP基板を塩酸希釈液によりウェットエッチングして除去し、さらに、n型In0.57Ga0.43Asエッチングストップ層を硫酸−過酸化水素系を用いてウェットエッチングして除去した。
次に、n型InPクラッド層上に、上面電極の配線部として、n型電極(Au(厚さ:10nm)/Ge(厚さ:33nm)/Au(厚さ:57nm)/Ni(厚さ:34nm)/Au(厚さ:800nm)/Ti(厚さ:100nm)/Au(厚さ:1000nm))を、レジストパターン形成、n型電極の蒸着、レジストパターンのリフトオフにより、図6Bに示すように形成した。さらに、パッド部(Ti(厚さ:150nm)/Pt(厚さ:100nm)/Au(厚さ:2500nm))をn型電極上に形成し、上面電極のパターンを図6Bに示すとおりとした。図6BにおけるII−II断面図が、図4Bに相当する。なお、図6Aと同様、図6Bの外形サイズは380μm角である。
最後に、メサエッチングにより各素子間(幅60μm)の半導体層を除去してダイシングラインを形成した。そして、Si基板の裏面側への裏面電極(Ti(厚さ:10nm)/Pt(厚さ:50nm)/Au(厚さ200nm))を形成し、ダイシングによるチップ個片化を行って、発明例1に係る半導体発光素子を作製した。
(発明例2)
活性層を形成するにあたり、n型ドーパントとしてSiを含むドーピングガスを流入する際、井戸層と障壁層との両方において、流量を7ccとした以外は、発明例1と同様とした。SIMSによりドーパント濃度を計測した結果、活性層のSiドーパント濃度は、1.4×1016atoms/cmとなっていることがわかった。
(発明例3)
活性層を形成するにあたり、n型ドーパントとしてSiを含むドーピングガスを流入する際、井戸層と障壁層との両方において、流量を80ccとしたことと、n型クラッド層側のn型スペーサ層及びp型クラッド層側のi型InPスペーサ層を形成しなかったこと以外は、発明例1と同様とした。SIMSによりドーパント濃度を計測した結果、活性層のSiドーパント濃度は、1.1×1017atoms/cmのドーパント濃度となっていることがわかった。
(発明例4)
活性層を形成するにあたり、n型ドーパントとしてSiを含むドーピングガスを流入する際、井戸層と障壁層との両方において、流量を8ccとしたことと、n型クラッド層側のn型スペーサ層及びp型クラッド層側のi型InPスペーサ層を形成しなかったこと以外は、発明例1と同様とした。SIMSによりドーパント濃度を計測した結果、活性層のSiドーパント濃度は、1.5×1017atoms/cmとなっていることがわかった。
(比較例1)
活性層及びn型クラッド層側のn型スペーサ層をアンドープとしたこと以外は、発明例1と同様とした。
(比較例2)
活性層にp型ドーパントとしてMgを含むドーピングガス(CpMg)を流入し、流量を95ccとしたこと以外は、発明例1と同様とした。
(比較例3)
活性層にp型ドーパントとしてMgを含むドーピングガス(CpMg)を流入し、流量を500ccとしたこと以外は、発明例1と同様とした。
(比較例4)
活性層にp型ドーパントとしてZnを含むドーピングガス(DEZn)を流入し、流量を15ccとしたこと以外は、発明例1と同様とした。
(比較例5)
活性層をアンドープとした以外は、発明例3、4と同様とした。
<評価1:発光出力評価>
発明例1〜4及び比較例1〜5にかかる半導体発光素子に定電流電圧電源を用いて20mAの電流を流したときの順方向電圧Vf、積分球による発光出力Po、及び発光ピーク波長λpを測定し、それぞれ3個の試料の測定結果の平均値を求めた。
結果を表1、2に示す。なお、発光出力Po(20mA時)は、表1、2において規格化して示しており(ただし、表1では「mW」を単位とした実測値も併記して示している)、表1においては比較例1の結果を1.00として発明例1、2及び比較例2〜4の結果を相対的に示し、また、表2においては比較例5の結果を1.00として発明例3、4の結果を相対的に示している。
<評価2:発光出力の維持率>
半導体発光素子作製直後の積分球による初期の発光出力を測定し(3個の試料の平均)、その後、半導体発光素子に室温で20mAを456時間連続して通電した後に積分球による発光出力を測定した(3個の試料の平均)。
結果を表1に示す。
Figure 2019197868
Figure 2019197868
表1、2に示すように、発明例3、4と比較例5との比較、及び、発明例1、2と比較例1〜4との比較により、活性層が所定のドーパント濃度のn型ドーパントを有する場合、発光出力が向上したことがわかる。
また、表1に示すように、活性層が所定のドーパント濃度のn型ドーパントを有し、且つ、所定の厚さのp型クラッド層側のi型InPスペーサ層を有する、発明例1、2は、比較例1〜4と比較して発光出力の維持率も向上したことがわかる。
次に、発明例1からSiドーピングガスの流量を変更して、活性層におけるSiのドーパント濃度を1.4×1016(atoms/cm)及び1.0×1017(atoms/cm)としたものを、発光層とp型クラッド層の間にアンドープ層(i型InPスペーサ層)を形成しなかった場合と、厚さ320nmとして形成した場合とでそれぞれ作製し、20mA入力時の積分球による発光出力Poを測定し、また、上述の測定方法及び算出方法によって発光出力の維持率を算出した。表3にそれらの結果を示している。なお、表3において、評価結果は、発光層とp型クラッド層の間にアンドープ層を形成しなかった場合は、活性層にSiをドープしなかった場合(比較例5)の初期の発光出力を1.00として規格化して示している。また、発光層のp型クラッド層側にスペーサ層を厚さ320nmで形成した場合は、活性層にSiをドープしなかった場合(比較例1)の初期の発光出力を1.00として規格化して示している。
Figure 2019197868
表3に示すように、活性層がSiを所定のドーパント濃度で有する場合は、活性層とp型クラッド層側の間にアンドープ層を形成しなかった場合と、形成した場合とのいずれにおいても発光出力が向上しているが、アンドープ層を形成した場合に特に発光出力の向上が著しかったことが分かる。
また、活性層がSiを所定のドーパント濃度で有し、かつ、活性層とp型クラッド層の間にアンドープ層を形成した場合に、456時間連続して通電した後でも発光出力が大きく、発光出力が維持されていることが分かる。
10 InP成長用基板
20 エッチングストップ層
30 半導体積層体
31 n型クラッド層
35 活性層
35W 井戸層
35B 障壁層
37 p型クラッド層
39 p型キャップ層
40 コンタクト部
41(41a) p型コンタクト層
43 オーミック金属部
50 誘電体層
60 金属反射層
70 金属接合層
80 支持基板(導電性支持基板)
100 半導体発光素子
91 裏面電極
93 上面電極
E1 露出領域
E2 露出面
E3 露出部
本発明の要旨構成は、以下の通りである。
本発明の半導体発光素子は、In及びPを少なくとも含むInGaAsP系III−V族化合物半導体層を複数層積層してなる半導体積層体を備えた、半導体発光素子であって、
前記半導体積層体は、n型クラッド層、活性層、及びp型クラッド層をこの順に有し、
前記活性層は、井戸層及び障壁層を交互に繰り返して積層した多重量子井戸構造であり、かつ、n型ドーパントを、前記井戸層のみ、又は、前記井戸層及び前記障壁層の両方に含んでおり、
前記活性層のn型ドーパントのドーパント濃度が、7.6×1015〜1.7×1017atoms/cmであり、
前記活性層と前記p型クラッド層との間に、アンドープ層をさらに有し、
前記アンドープ層の厚さは、5〜500nmであることを特徴とする、半導体発光素子。
本発明の半導体発光素子では、前記アンドープ層の厚さは、100〜500nmであることが好ましい。
本発明の半導体発光素子の製造方法は、In及びPを少なくとも含むInGaAsP系III−V族化合物半導体層を複数層積層してなる半導体積層体を形成する工程を含み、
前記半導体積層体は、n型クラッド層、活性層、及びp型クラッド層をこの順に有し、
前記活性層は、井戸層及び障壁層を交互に繰り返して積層した多重量子井戸構造であり、
前記活性層を形成する工程において、前記井戸層のみ、又は、前記井戸層及び前記障壁層の両方に、n型ドーパントを含むドーピングガスを流入させ、
前記活性層のn型ドーパントのドーパント濃度が、7.6×1015〜1.7×1017atoms/cmであり、
前記半導体積層体を形成する工程は、前記活性層と前記p型クラッド層との間に、アンドープ層を形成する工程を含み、
前記アンドープ層の厚さは、5〜500nmであることを特徴とする。
本発明の半導体発光素子の製造方法では、前記アンドープ層の厚さは、100〜500nmであることが好ましい。

Claims (6)

  1. In及びPを少なくとも含むInGaAsP系III−V族化合物半導体層を複数層積層してなる半導体積層体を備えた、半導体発光素子であって、
    前記半導体積層体は、n型クラッド層、活性層、及びp型クラッド層をこの順に有し、
    前記活性層は、井戸層及び障壁層を交互に繰り返して積層した多重量子井戸構造であり、かつ、n型ドーパントを、前記井戸層のみ、又は、前記井戸層及び前記障壁層の両方に含んでおり、
    前記活性層のn型ドーパントのドーパント濃度が、7.6×1015〜1.7×1017atoms/cmであることを特徴とする、半導体発光素子。
  2. 前記活性層のn型ドーパントのドーパント濃度が、1.1×1016〜1.4×1017atoms/cmである、請求項1に記載の半導体発光素子。
  3. 前記活性層と前記p型クラッド層との間に、アンドープ層をさらに有し、
    前記アンドープ層の厚さは、5〜500nmである、請求項1又は2に記載の半導体発光素子。
  4. In及びPを少なくとも含むInGaAsP系III−V族化合物半導体層を複数層積層してなる半導体積層体を形成する工程を含む、半導体発光素子の製造方法であって、
    前記半導体積層体は、n型クラッド層、活性層、及びp型クラッド層をこの順に有し、
    前記活性層は、井戸層及び障壁層を交互に繰り返して積層した多重量子井戸構造であり、
    前記活性層を形成する工程において、前記井戸層のみ、又は、前記井戸層及び前記障壁層の両方に、n型ドーパントを含むドーピングガスを流入させ、
    前記活性層のn型ドーパントのドーパント濃度が、7.6×1015〜1.7×1017atoms/cmであることを特徴とする、半導体発光素子の製造方法。
  5. 前記活性層のn型ドーパントのドーパント濃度が、1.1×1016〜1.4×1017atoms/cmである、請求項4に記載の半導体発光素子の製造方法。
  6. 前記半導体積層体を形成する工程は、前記活性層と前記p型クラッド層との間に、アンドープ層を形成する工程を含み、
    前記アンドープ層の厚さは、5〜500nmである、請求項4又は5に記載の半導体発光素子の製造方法。
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