JP2019197605A - 保護容器及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】機器の小型化の要請に応えるとともに、内部に収納するディスクデバイスへの衝撃伝達の緩和性能を向上できる保護容器を提供する。【解決手段】ディスクデバイス2を収納する保護容器であって、外側から順に、緩衝部材層11と筐体層12とを含む多層構造部を少なくとも一部に有する多面体形状をなす。筐体層12には、保護容器の所定の面の外周近傍の複数の箇所に、筐体の外側から内側に至る開口が形成されている。緩衝部材層は、所定の面より凸となる凸部112を有するとともに、筐体層12に形成された開口に対応する位置において、筐体層12の対応する開口を通じて筐体層12より内側に至る延伸部111を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、ディスクデバイスを収納する保護容器及びその製造方法に関する。
HDD(Hard Disc Drive)等のディスクドライブは精密機器であり、一定の防塵効果がある環境下での使用が要求される。また、ディスクデバイスには、HDDのように、外部からの衝撃への耐性が低いものが多い。そこでPC(Personal Computer)等にUSB(Universal Serial Bus)等の汎用インタフェースを用いて接続される、いわゆる外付けのHDD装置の場合、緩衝材を介してHDDを容器(保護容器)内に支持することで、耐衝撃性を持たせた機器としている。
小型のHDDカバーにおいては接着面積が制限されてガスケットが剥離する可能性があることを考慮し、容器の角部において、径方向外方に突出する緩衝体を、ガスケットとともに一体的に成形して用いるカバーの例が特許文献1に開示されている。
特開2006−161942号公報
しかしながら、上記従来の保護容器では、機器の小型化の要請とともに保護容器自体も小型化させていくと、緩衝材も薄くせざるを得ず、内部に収納するディスクデバイスへの衝撃伝達の緩和性能を向上できない。
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、機器の小型化の要請に応えるとともに、内部に収納するディスクデバイスへの衝撃伝達の緩和性能を向上できる保護容器及びその製造方法を提供することを、その目的の一つとする。
上記従来例の問題点を解決する本発明の一態様は、ディスクデバイスを収納する保護容器であって、外側から順に、緩衝部材層と筐体層とを含む多層構造部を少なくとも一部に有する多面体形状をなし、前記筐体層には、保護容器の所定の面の外周近傍の複数の箇所に、筐体の外側から内側に至る開口が形成されており、前記緩衝部材層は、前記所定の面より凸となる凸部を有するとともに、前記筐体層に形成された開口に対応する位置において、前記筐体層の対応する開口を通じて前記筐体層より内部に至る延伸部を有することとしたものである。
このように、保護容器の外側から内部に亘って、保護容器に形成した開口を通じて緩衝部材が延伸されているので、機器を小型化しても緩衝部材の厚さを維持でき、機器の小型化の要請に応えるとともに、内部に収納するディスクデバイスへの衝撃伝達の緩和性能を向上できる。
またここで、前記緩衝部材層は、前記筐体層に形成された開口に対応する位置において、保護容器の所定の面から凸となる凸部と、当該凸部から前記筐体層の対応する開口を通じて内部に至る延伸部を有することとしてもよい。
このように、開口に対応する位置で凸とすることで、機器を小型化しても緩衝部材の厚さを維持でき、機器の小型化の要請に応えるとともに、内部に収納するディスクデバイスへの衝撃伝達の緩和性能を向上できる。
さらに、前記緩衝部材層の延伸部の面は、前記収納するディスクデバイスに対して空隙をおいて配されてもよい。
この態様では、緩衝部材層の延伸部がディスクデバイスに接触していないため、緩衝部材層に対して外部から与えられた衝撃が、直接的にディスクデバイスに伝達されることがなくなる。
さらに前記凸部は、少なくとも多面体形状をなす保護容器の所定の面の外周近傍の複数個所に配されてもよい。
また前記開口は、筐体層の2以上の面に亘って形成されてもよい。このようにすると、仮に保護容器を落下させたときに、上記開口が形成された面(従って緩衝部材が貫通している部分)のどちらが先に床面等に衝突しても、その衝撃を、対応する位置に配された緩衝部材にて緩和できる。
さらに前記延伸部の筐体内部の端部には、前記収納するディスクデバイスとの間に空隙を置く逃げ部が形成されてもよい。
この態様では、緩衝部材層の延伸部がディスクデバイスに接触していないため、緩衝部材層に対して外部から与えられた衝撃が、直接的にディスクデバイスに伝達されることがなくなる。
さらに上記従来例の問題点を解決する本発明の一態様は、ディスクデバイスを収納する保護容器の製造方法であって、外側から順に、多面体形状をなす緩衝部材層と筐体層とを含む多層構造部を、保護容器の少なくとも一部に形成する際に、前記筐体層の、保護容器の所定の面の外周近傍の複数の箇所において、筐体の外側から内側に至る開口を形成する工程と、前記筐体層に形成された開口に対応する位置において、前記筐体層の対応する開口を通じて筐体の内部に至る前記緩衝部材層の延伸部を形成する工程と、前記緩衝部材層の前記所定の面に、当該所定の面より凸となる凸部を形成する工程と、を含むこととしたものである。
本発明によると、機器の小型化の要請に応えるとともに、内部に収納するディスクデバイスへの衝撃伝達の緩和性能を向上できる。
本発明の実施の形態に係る保護容器の概略分解斜視図である。 本発明の実施の形態に係る保護容器の下側ケーシングの例を表す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る保護容器の下側ケーシングの例を表す断面図である。 本発明の実施の形態に係る保護容器の下側ケーシングの筐体層の例を表す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る保護容器の下側ケーシングの緩衝部材層の例を表す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る保護容器の下側ケーシングの概略破断図を表す説明図である。 本発明の実施の形態に係る保護容器における緩衝部材層の延伸部の形状例を表す概略斜視図である。 比較例に係る保護容器の衝撃測定例を表す説明図である。 本発明の実施例に係る保護容器の衝撃測定例を表す説明図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において各部の大きさやその比、配置等は一例であり、本実施の形態の例は、図示等した大きさや比率、配置に限られるものではない。
本実施の形態に係る保護容器1は、図1にその概略分解斜視図を示すように、回転機構を備えるハードディスクドライブ等のディスクデバイス2を収納可能なものであり、上側ケーシング10と、下側ケーシング20とを有し、上側ケーシング10と下側ケーシング20とは互いに嵌まり合って密閉状態となり、保護容器1を構成する。
図2は、下側ケーシング20を示す斜視図である。下側ケーシング20は、略矩形状の底面部21と、この底面部21の各辺縁21fから上方に立ち上がって形成される略矩形状の側面部22とを含む多面体(図2の例では6面体の上面が開口した5面体)を成す。
図3は、この下側ケーシング20の断面図であり、下側ケーシング20は外側から順に、緩衝部材層11と筐体層12とを含む多層構造部を少なくとも一部に有する多面体形状(本実施の形態の例では実質的に直方体の形状とする)をなす。図4に筐体層12の斜視図、図5に緩衝部材層11の斜視図をそれぞれ示す。なお図において、説明のため、収納されるディスクデバイス2を仮想的に想像線(一点鎖線)で示している。
筐体層12には保護容器1の所定の面の外周近傍の複数の箇所に、筐体の外側から内側に至る開口121が形成されている。具体的には図4に例示するように、筐体層12の底面部21の側面部22に隣接する複数の位置(図4では底面部21の角に相当する4箇所)にそれぞれ開口121が形成され、それぞれの開口121は側面部22の上側一部(側面開口部121S)にまで至っている。
またこの筐体層12には、収納するディスクデバイス2との間で信号等を授受するためのコネクタ収納部122とが形成されている。このコネクタ収納部122にはコネクタ部材Cが配され、このコネクタ部材Cの各端子が、ディスクデバイス2を収納したときに、当該ディスクデバイス2の対応する信号線等と電気的に接続される。このコネクタ部材CはUSB(Universal Serial Bus)と,SATA(Serial ATA)との間の変換を行う部材であり、広く知られたものを採用できる。
さらに本実施の形態の一例では、筐体層12の内部側面には、当該側面から筐体内部に突出した支持体13が設けられる。この支持体13には、その上方(上側ケーシング10の筐体層12においては下方)を削った状態として、筐体内部に至るほど薄くなるような傾斜が設けられている。
ディスクデバイス2は、下側ケーシング20に、上側ケーシング10を、その開口面同士を向かい合わせて被せて閉じたときに、下側ケーシング20と上側ケーシング10とのそれぞれに設けられた支持体13の傾斜面の間で挟持された状態で支持される。この例では、ディスクデバイス2は、下側ケーシング20の筐体層12の筐体内部側の底面部21や上側ケーシング10の筐体層12の内側、天井から離れた位置で支持される。
なお、本実施の形態の別の例では、筐体層12の底面部21には、さらに、例えば板状をなすゴム等の弾性体が貼り付けられてもよい。この場合、ディスクデバイス2は、筐体層12の内部側面から筐体内部に突出した支持体13によって支持されるとともに、上下方向の移動が、下側ケーシング20の筐体層12に貼り付けられた弾性体と、上側ケーシング10の筐体層12に同様に配された弾性体によって規制された状態となって保持される。
緩衝部材層11は、図5に例示するように、下側ケーシング20の筐体層12の外側全体を覆う形状に形成された状態にある。この筐体層12に形成された開口121に対応するそれぞれの位置において、筐体層12の対応する開口121を通じて筐体層12より筐体内部に至る延伸部111を有する。本実施の形態において、この延伸部111は、図6に保護容器1を、延伸部111を含む面で破断して、当該破断面から見たときの概略形状を示すように、底面側から筐体層12よりも筐体内部に向かって凸となった部分111bを有するだけでなく、筐体層12の開口121の側面に至っている範囲から筐体内部に向かって、側面から凸となった部分111sを有する。なお、図6では、ディスクデバイス2を下側ケーシング20の筐体層12の内部側面から筐体内部に突出した支持体13によって支持して側面方向のディスクデバイス2の移動を規制するとともに、上下方向の移動を下側ケーシング20の筐体層12に貼り付けられた弾性体と、上側ケーシング10の筐体層12に同様に配された弾性体によって規制する状態とした例を示している。
また本実施の形態では、この緩衝部材層11の延伸部111は、そのどの面も、収納されるディスクデバイス2に対して空隙Gをおいて配される。つまり、緩衝部材層11は、ディスクデバイス2に接触しないよう、その端部形状が加工された状態にある。
具体的に、本実施の形態の一例では、延伸部111の筐体内部の端部には、収納するディスクデバイス2との間に空隙Gを置くための逃げ部115が形成されている。本実施の形態では、この逃げ部115は、図7に例示するように、延伸部111の先端面に段111Pを形成する加工を行うことで形成された状態となっている。なお、図7では直方体状の延伸部111の端面から、同一底面形状で、延伸部111より高さの短い直方体状の加工範囲を、延伸部111の端面の中心からその対角線に添って加工範囲の中心をずらして決定し、延伸部111の一つの頂点を含む部分を削り取った状態としているが、本実施の形態はこれに限られず、延伸部111の端部(逃げ部115)の形状は、ディスクデバイス2との間に空隙Gができる形状であれば、どのような形状であっても構わない。
例えば延伸部11の先端面は図7に例示したように、段を有した三面コーナーの形状であってもよい。延伸部11の先端面は、ディスクデバイス2の底面を構成する四辺のうち少なくとも一つの辺に平行な面で破断した断面がしゃくり面、匙面、内丸面、几帳面、底几帳面、瓢箪面、角面の形状となっているなど、ディスクデバイス2側の角部がディスクデバイス2に接触しない形状に切り欠かれた形状となっていればよい。
また、この緩衝部材層11は筐体層12の外面では、筐体層12の外面に沿って実質的に均一な所定の厚さの面状体110に形成された状態にあるが、この面状体110の面(保護容器1の面)のうち、上記所定の面(図5の例では少なくとも底面)より凸となる凸部112を一部、一箇所ないし複数個所に有している。この凸部112は、面状体110と一体的に形成されてよい(つまり、緩衝部材層11の面状体110と延伸部111と凸部112とは一体的に形成されてよい)。
本実施の形態の一例ではこの緩衝部材層11の凸部112は、筐体層12の開口121に対応する位置に設けられる。つまり、この例では、凸部112から延伸部111までが連続的に形成された状態にあり、緩衝部材層11は、筐体層12の開口121に対応するそれぞれの位置において、底面より凸部112の高さだけ突出した位置から、筐体内部では、筐体層12の対応する開口121を通じて筐体層12より筐体内部に至る延伸部111の端面までの厚さを有している。
例えば緩衝部材層11をTPE(熱可塑性エラストマー)等、ゴム状の材質で形成する場合、弾性限界までをばねとして近似して考えれば、ゴムのばね定数はゴムの高さ(長さ)に反比例することが知られている。すなわち緩衝部材層11は、厚みが大きいほど緩衝性能が向上する。本実施の形態では、小型化の要請に応じて保護容器1を薄型に形成しても、緩衝部材層11の厚さ(ゴムの高さ)が凸部112の高さから筐体層12よりも筐体内部にある延伸部111の端面までの厚さとなっており、保護容器1の表面にのみ緩衝部材層11を形成する場合等と比べ、内部に収納するディスクデバイス2への衝撃伝達の緩和性能を向上できる。
またこの緩衝部材層11は、コネクタ部材C等を配するため、あるいはデザイン上の目的で、一部に開口Eや切り欠きXが形成されていてもよい。
なお、本実施の形態の例において緩衝部材層11を形成する材料は、溶融成形可能な材料であり、一例としては熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂とする。この樹脂としては、ウレタン系樹脂、スチレン系樹脂、オレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン樹脂などであってよい。また、この熱可塑性樹脂は、弾性変形に基づく緩衝性能を考慮して、熱可塑性エラストマー(TPE)としてもよい。また、この熱可塑性樹脂は、熱可塑性ポリウレタン(TPU:Thermoplastic Polyurethane)のような熱可塑性エラストマー、特にメタクリル酸メチルとアクリル酸ブチルのブロック共重合体からなるアクリル系エラストマーのように、共重合体の配合比を変更することで硬度及び弾性率を調整できる材質であってもよい。
例えば、メタクリル酸メチルとアクリル酸ブチルのブロック共重合体からなるアクリル系エラストマーは透明度が高い材質であるので、保護容器1全体の透明度を高めることができ、いわゆるスケルトン構造にすることが可能である。
また筐体層12を形成する材料は、緩衝部材層11を形成する材料とは異なるものとする。この筐体層12を形成する材料は、一例として熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂とする。この筐体層12を形成する材料である樹脂としては、例えばポリカーボネート樹脂、ABS樹脂等を用いることができる。
下側ケーシング20の筐体層12を熱可塑性樹脂で形成する場合、まず下側ケーシング20の筐体層12を、射出成形等によって形成し、次に、この筐体層12の外面を覆い、また筐体層12の開口121を貫通して筐体層12より筐体内部に至る延伸部111を備える緩衝部材層11を射出成形する(いわゆる二色成形)。この場合、筐体層12を形成する熱可塑性樹脂の融点またはガラス転移温度が、緩衝部材層11を形成する熱可塑性樹脂の融点またはガラス転移温度よりも高いことが好ましい。
また上側ケーシング10については、下側ケーシング20と同様の構造を有するものとしてもよい。あるいは、この上側ケーシング10については、その筐体層12を、下側ケーシング20とほぼ同様の形状とするものの、開口121は形成せず、緩衝部材層11は筐体層12の外面を覆うだけのものとしてもよい。
本実施の形態の保護容器1は、上述の上側ケーシング10及び下側ケーシング20を備え、下側ケーシング20内にディスクデバイス2を収納してコネクタCを接続し、上側ケーシング10を下側ケーシング20に被せて閉じたものである。
このような保護容器1によると、例えば落下して、床面等の着地面に、底面が平行な状態で着地した場合に、底面から突出している緩衝部材層11の凸部112が形成されているため、この凸部112にまず衝撃を受け、当該衝撃は緩衝部材層11の延伸部111までの部分が弾性変形することで吸収されるため、外面に配した緩衝部材層11のみで衝撃を受ける場合に比べ、耐衝撃性を大きくできる。
またこの延伸部111はディスクデバイス2に接しておらず、空隙Gを置いているため、この衝撃がディスクデバイス2に対して直接作用することがない。また、逃げ部115を形成してディスクデバイス2との間に空隙Gを設けているので、延伸部111はディスクデバイス2の形状によらずに自由に弾性変形でき、従って衝撃の吸収効率も向上する。
さらに、凸部112を備えない場合、底面全体で全衝撃エネルギーを受けることとなり、筐体が不規則で比較的大きい弾性変形を繰り返すこととなって、ディスクデバイスに対して伝達される振動は比較的大きいものとなってしまうのに対し、本実施の形態の例では、凸部112で受けた衝撃は筐体層12に伝達されることとなるものの、この場合、衝撃を受けた凸部112に隣接する位置から筐体層12が順次弾性変形するので衝撃が分散される。また面で落下した場合であっても、複数配された凸部112にて衝撃を受けるため、一つあたりの凸部112で受ける衝撃のエネルギーはさらに分散され、格納しているディスクデバイス2への衝撃伝達を、より小さくできる。
[変形例]
また本実施の形態において緩衝部材層11の凸部112は、面状体110の底面から凸(112b)となっているだけでなく、面状体110の側面(筐体部12の側面の開口121に相当する範囲)からも凸(112s)となっていてもよい(図3,図6(a)にその断面及び概略の形状を示した通り)。
また、この場合の凸部112も、筐体層12の開口121に対応する位置に設けられ、凸部112から筐体内部の延伸部111まで一体的に形成されてもよい。このようにすると、側面から落下した場合であっても、衝撃を吸収できる。
さらに開口121を、筐体層12の頂点(三面コーナー)に形成する場合(この場合、開口121は、三面コーナーを形成する面状体110の底面、及び第1,第2の側面の三つの面に亘って形成される)、緩衝部材層11の凸部112も、図6(b)にその外形の概要を示すように、緩衝部材層11の面状体110の底面から凸となる板状部分112bと、緩衝部材層11の面状体110の第1の側面及び第2の側面から凸となる板状部分112s-1,112s-2とを一体的に含む形状に形成される。この場合、底面、側面のみならず、頂点から落下した場合であっても衝撃が吸収される。なお、この例でも凸部112は面状体110や、筐体層12の内部(筐体内部)まで至る延伸部111と一体的に形成されてよい。
なお、図6(b)では面状体110及び延伸部111を破線で示しており、面状体110は、一部を破断した状態で示している。
また本実施の形態のここまでの説明では、緩衝部材層11は1層であるものとしたが、外側の緩衝部材層11(凸部112を含む部分、以下第1の緩衝部材層11と呼ぶ)と、延伸部111を含む、筐体層12より筐体内部の緩衝部材層11(第2の緩衝部材層11と呼ぶ)とを別の層として形成し、第1の緩衝部材層11,第2の緩衝部材層11,及び筐体層12の三層以上の層として形成してもよい。
さらに、上側ケーシング10,下側ケーシング20の双方の筐体層12の筐体内部側に、金属層を別途形成してもよい。このように保護容器1の内面を金属製のケースで覆うことにより、保護容器1に収納されるディスクデバイス2等からのノイズを遮断できる。
また、保護容器1の外面を金属製のケースで覆うように形成してもよい。この場合、ディスクデバイス2等からのノイズを遮断するとともに、発熱を外部へ拡散できる。
一実施形態において、緩衝部材層11の外面、つまり保護容器1の表面をコーティング部材で覆ってもよい。このコーティング部材により保護容器1の緩衝性能を維持することができるとともに、コーティング部材の外面、つまり表面に滑り止め加工を施す、あるいはコーティング部材自身が滑り止め性能を発揮する材質からなる場合は、保護容器1全体の滑り止め効果をもたらすことができる。
さらに本実施の形態において、凸部112の形状は、直方体、L字状、乃至、三面コーナーに沿った形状でなくてもよく、面状体110の各面から突出する円筒形または長円筒形に形成されてもよい。また、複数の凸部112のそれぞれは、互いに異なる形状に形成されてもよい。これにより凸部112ごとの共振周波数を互いに異ならせて、耐衝撃性をより向上できる。
図8,図9は、それぞれ、比較例及び本発明の実施例に係る保護容器を、高さ5cmの位置から底面方向に、木材合板の着地面に自由落下させたときの衝撃を測定した結果を表す説明図である。
比較例に係る保護容器は、筐体層の外側底面の四隅近傍に、ゴムで形成した足を貼り付けたものである。この足の高さは、本発明の実施例に係る保護容器1の緩衝部材層11の外周の複数の箇所に形成された凸部の高さと同じにしている。また、内部に収納するディスクデバイスは、筐体層の内側の底面及び天井に貼付した板状の弾性体で挟持させる。
すなわち、この保護容器には、本発明の実施例に係る保護容器1のように、外周の複数の箇所に凸部を形成した緩衝部材層を有しておらず、また、筐体層に開口を設けておらず、筐体層より内側に入り込む緩衝部材層も備えていない。このため衝撃は足の厚みだけで吸収することとなる。
この比較例に係る保護容器を上記条件で落下させた場合、図8に例示するように、特に1kHz以上の周波数領域において、比較的大きい衝撃が測定される。
一方、図9は本発明の実施例に係る保護容器1を上記条件で落下させたときの衝撃を測定したものである。この実施例に係る保護容器1では、緩衝部材層11と筐体層12とを多層成形しており、緩衝部材層11の外周の複数の箇所に凸部112が形成され、また凸部112から筐体層を通じて筐体層内部に至る延伸部111が連続的に形成された状態となっている。
なお、この実施例及び比較例の緩衝部材層11は、いずれもTPEを用いて形成されており、筐体層12は基本的に、ポリカーボネート及びABSで形成している。
この実施例に係る保護容器1を上記条件で落下させた場合、図9に例示するように、1kHz以上の周波数領域における衝撃が、比較例に比べて緩和される。
1 保護容器、2 ディスクデバイス、10 上側ケーシング、11 緩衝部材層、12 筐体層、13 支持体、20 下側ケーシング、21 底面部、22 側面部、110 面状体、111 延伸部、112 凸部、115 逃げ部、121 開口、122 コネクタ収納部。

Claims (7)

  1. ディスクデバイスを収納する保護容器であって、
    外側から順に、緩衝部材層と筐体層とを含む多層構造部を少なくとも一部に有する多面体形状をなし、
    前記筐体層には、保護容器の所定の面の外周近傍の複数の箇所に、筐体の外側から内側に至る開口が形成されており、
    前記緩衝部材層は、前記所定の面より凸となる凸部を有するとともに、前記筐体層に形成された開口に対応する位置において、前記筐体層の対応する開口を通じて前記筐体層より内部に至る延伸部を有する保護容器。
  2. 請求項1記載の保護容器であって、
    前記緩衝部材層は、前記筐体層に形成された開口に対応する位置において、保護容器の所定の面から凸となる凸部と、当該凸部から前記筐体層の対応する開口を通じて内部に至る延伸部を有する保護容器。
  3. 請求項1または2記載の保護容器であって、
    前記緩衝部材層の延伸部の面は、前記収納するディスクデバイスに対して空隙をおいて配される保護容器。
  4. 請求項2に記載の保護容器であって、
    前記凸部は、少なくとも多面体形状をなす保護容器の所定の面の外周近傍の複数個所に配されている保護容器。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の保護容器であって、
    前記開口は、筐体層の2以上の面に亘って形成されている保護容器。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の保護容器であって、
    前記延伸部の筐体内部の端部には、前記収納するディスクデバイスとの間に空隙を置く逃げ部が形成されている保護容器。
  7. ディスクデバイスを収納する保護容器の製造方法であって、
    外側から順に、多面体形状をなす緩衝部材層と筐体層とを含む多層構造部を、保護容器の少なくとも一部に形成する際に、
    前記筐体層の、保護容器の所定の面の外周近傍の複数の箇所において、筐体の外側から内側に至る開口を形成する工程と、
    前記筐体層に形成された開口に対応する位置において、前記筐体層の対応する開口を通じて内部に至る前記緩衝部材層の延伸部を形成する工程と、
    前記緩衝部材層の前記所定の面に、当該所定の面より凸となる凸部を形成する工程と、
    を含む保護容器の製造方法。

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