JP2009193654A - ハードディスクドライブ収納ケース - Google Patents

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Abstract

【課題】耐衝撃性、低振動性、静粛性、気密性、防滴性及び放熱性に一層優れた薄型のHDDケースを提供する。
【解決手段】本発明によるHDDケースは、ケース本体1及びその上部の開口周縁に取り付けられる蓋2とからなり、HDD20を収容するHDDケース10cであって、蓋とケース本体内面は、それぞれ熱伝導性向上粘着性合成樹脂マット4aと制振材6、吸音材7及び遮音材8によりHDDの周囲を包囲するように被覆され、HDDは、帯板状のHDD支持部材31及びHDD支持部材のHDD両側面側の水平部31aの下面に取付けられたダンパー部材32sを備える一対又は二対のダンパー機構30bによりケース本体に対して非接触状態で支持される。蓋やケース本体は外面に放熱フィンが形成され、更に熱伝導性制振板から構成される。
【選択図】図6

Description

本発明は、ハードディスクドライブ(以下、「HDD」という)を収容して保護するための、HDDを収容するハードディスクドライブ収納ケース(以下、「HDDケース」という)に関し、特に、耐衝撃性、低振動性、静粛性、気密性、防滴性及び放熱性に優れる薄型のHDDケースに関する。
近年、コンピュータ・システムの小型化、高速処理化に伴って、その外部記憶装置として用いられるHDDにも小型化とともに、高速処理化と大容量化が要求されている。そして、HDDの高記録密度化が加速する中で、磁気ヘッド/メディアの狭トラック化(高トラック密度化又は高TPI化)が急速に進みつつある。
このようにHDDの高TPI化が進んでトラックが高密度化されると、僅かな振動によっても磁気ヘッドが目的のトラックからずれることがあり、HDDの信頼性が低下してしまうことになり、特に高密度化トラックを備えたHDDでは、振動、更にはこれらに伴う騒音等の低減が強く望まれている。
このような要望に対応し得るHDDケースとして、HDDを載置するプレート板と、プレート板上面に載置したHDDを覆うようにプレート板上面の周縁に取り付けられるカバーとからなり、プレート板上面に衝撃吸収材を配するとともに周縁に吸音材を配し、カバーの内側面に吸音材を配するとともに天上面に衝撃吸収材を配して、これら衝撃吸収材及び吸音材によって振動の減衰化が計られているものが市販されている。しかし、このような構造では、HDDのモータ駆動時に生じる熱でHDDケース内部の雰囲気温度が上昇して熱の逃げ道がなく、HDDケース内部の雰囲気温度が、ATX規格(組立用パソコン)で規定される55℃を上回ってしまうという問題点があった。
また、耐衝撃性の小型軽量な携帯型ハードディスク装置(一種のHDDケース)も提案されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に記載の携帯型ハードディスク装置(HDDケース)200は、図11に示すように、HDD104を収納する筐体(ケース本体)105を備え、HDD104とHDD104を収納するケース本体105との間に設置する衝撃吸収材106がHDD104の外表面積の2〜50%と接触する構成である。
しかし、このような構成では、上記市販のものと同様に、HDDのモータ駆動時に生じる熱の逃げ道がない上に、ケース本体105内には防音処理が一切記載されていない等々の問題点がある。
最近、このような問題点を改善するものとして、HDDのモータ駆動時の発熱によっても、ケース内部の雰囲気温度を55℃以下に保持することができるHDDケースが提案されている(例えば、特許文献2)。
特許文献2に記載のHDDケース11は、図12及び図13に示すように、ケース本体13と、ケース本体13上部の開口13a周縁に取り付けられる蓋部材14とからなり、蓋部材14内面側にHDD12を吊り下げ状態に固定する一対の固定片17、17が蓋部材14内面に連続して設けられており、ケース本体13内面及び蓋部材14内面が吸音材15によって被覆され、蓋部材14がケース本体13上部の開口13a周縁に配した防振材16を介して取り付けられる構成である。
従って、ケース本体13にHDD12を固定した蓋部材14を取り付け、HDD12を固定するための一対の固定片17、17が蓋部材14に連続して設けられており、ケース本体13内のHDD12駆動時の熱はケース本体13内部に突出する固定片17、17を経て蓋部材14へと伝わり、ケース本体13へと放出される。また、ケース本体13及び蓋部材14のそれぞれの内面に吸音材15を配し、蓋部材14が取り付けられるケース本体13上部の開口13a周縁に防振材16を配したことにより、振動及び騒音を低減する。
更に、最近、低振動性、静粛性、気密性及び放熱性に優れたHDDケースが提案されている(例えば、特許文献3)。
特許文献3に記載のHDDケースは、図示しないが、ケース蓋と、ケース蓋を開放底部に装着する箱形のケース本体とからなり、ケース本体の周囲内壁面に沿って、所定厚さの吸音材を配置するとともに、ケース本体の天板部の内側に放熱板を配置し、放熱板からケース本体の内側に起立する支持部材間にHDDを保持し、放熱板、支持部材及びケース蓋を、HDDに接触させて放熱する構造である。
従って、ケース本体の吸音材により騒音が吸収されて、HDDケース外部への騒音の漏出が低減される。また、熱伝導性の良い素材で、ケース蓋、ケース本体、放熱板及び支持部材を構成したことにより、HDDの放熱効果を向上させることができる。
特開2003−272367号公報 特開2004−234777号公報 特開2005−285154号公報
特許文献1のHDDケース200においては、HDD104とケース本体105との間に衝撃吸収材106をHDD104の外表面積の2〜50%と接触するように設けたことにより、それなりに耐衝撃性を有している。しかし、衝撃吸収材106は、HDD104とケース本体105との間に設けることからスペース的に厚くすることができず3mm程度の薄さであることから、耐衝撃及び振動吸収性能が十分でないことも加えて、防音処理が施されていないため静粛性を改善する余地がある。
また、特許文献2のHDDケースにおいては、HDD12を固定するための一対の固定片17、17が蓋部材14に連続して設けられており、HDD12の振動が固定片17、17を伝って蓋部材14へと伝わり、更に蓋部材14を固定するねじ部材(図示しない)を経由してケース本体13へと振動伝播するという問題点がある。その上、ケース本体13上部の開口13a周縁に設けられた防振材16は、厚くすることができず3mm程度の薄さであるため、振動吸収性能が十分でないことも加えて、耐衝撃性、低振動性及び静粛性を更に改善する余地がある。
一方、特許文献3のHDDケースにおいては、HDD駆動部の回転に伴う振動に対して、ケース本体の内側周壁面とHDDとの間の吸音材及び枠状の吸音材が振動吸収体として働き、HDDケース外部への騒音の漏出を抑制することができるものの、ケース本体の内側に起立する支持部材間にHDDを保持しことからHDD駆動時の振動が支持部材を経てケース本体に伝播するなど、更に耐衝撃性、低振動性及び静粛性を改善する余地がある。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、気密性及び防滴性を確保して振動、衝撃及び騒音の吸収を図りながら放熱性を効果的に実現でき、耐衝撃性、低振動性、静粛性及び放熱性に一層優れた薄型のHDDケースを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、請求項1の発明のHDDケースは、上部が開放された有底ボックス形状のケース本体と、該ケース本体上部の開口周縁に取り付けられる蓋とからなり、ハードディスクドライブ(以下、「HDD」という)を収容するハードディスクドライブ収納ケース(以下、「HDDケース」という)であって、前記HDDは、帯板の長手方向中央部が凹状に屈曲された上面に前記HDDを載置するHDD載置部が形成されたHDD支持部材、及び該HDD支持部材の両端の水平部の下面に取付けられたダンパー部材を備える一対のダンパー機構により支持され、前記ダンパー部材が前記ケース本体内の底面への当接支持部となることにより、前記HDDが前記ケース本体に対して非接触状態で支持されることを特徴としている。
請求項2の発明のHDDケースは、上部が開放された有底ボックス形状のケース本体と、該ケース本体上部の開口周縁に取り付けられる蓋とからなり、HDDを収容するHDD収納ケース(HDDケース)であって、前記HDDの左右両側面には、それぞれ帯板が略L字状又は略逆L字状にHDD側面外方向に屈曲されたHDD支持部材と、該HDD支持部材のHDD左右両側面外方向の水平部の下面に取付けられた衝撃吸収部材とからなる一対のダンパー機構が取付けられ、前記ダンパー部材が前記ケース本体内の底面への当接支持部となることにより、前記HDDが前記ケース本体に対して非接触状態で支持されることを特徴としている。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載のHDDケースであって、前記ダンパー部材は、スプリング部材、ゲル状衝撃吸収部材、制振ゴム、もしくは低硬度クッション性を有する熱可塑性エラストマーのいずれか一つ又はそれらの組合せであることを特徴としている。
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のHDDケースであって、前記ダンパー部材は、ねじ部材に挿通され、前記HDD支持部材の水平部の下面に衝撃吸収部材からなる衝撃吸収部材ワッシャーを介して取付けられ、前記HDD支持部材の水平部に設けられたねじ取付け孔は、前記ねじ部材に対し非接触状態を保持する十分大きい孔径を有することを特徴としている。
請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のHDDケースであって、前記HDDの周囲を包囲するように、前記ケース本体内の側面は制振材、吸音材及び遮音材により多層状に被覆され、前記ケース本体内の底面は遮音材により被覆され、前記蓋の内面には熱伝導性向上粘着性合成樹脂マットが介装されることを特徴としている。
請求項6の発明は、請求項5に記載のHDDケースであって、前記蓋の熱伝導性向上粘着性合成樹脂マットと前記HDD上面とが接触することを特徴としている。
請求項7の発明は、請求項5に記載のHDDケースであって、前記HDD上面が、前記蓋の内面又は蓋の熱伝導性向上粘着性合成樹脂マットの下面に対し適宜の隙間を有した非接触状態で配置されることを特徴としている。
請求項8の発明は、請求項5に記載のHDDケースであって、前記蓋の熱伝導性向上粘着性合成樹脂マットと前記HDD上面との間にヒートシンクが挟設されることを特徴としている。
請求項9の発明は、請求項8に記載のHDDケースであって、前記ヒートシンクは、上面に放熱フィンが形成され、その上面が前記蓋内面の熱伝導性向上粘着性合成樹脂マットの下面に対し適宜の隙間を有した非接触状態で配置されることを特徴としている。
請求項10の発明は、請求項1乃至9のいずれか1項に記載のHDDケースであって、前記蓋は、ケース本体上部の開口周縁上面との合せ面間に熱伝導性向上粘着性合成樹脂シートが全周無端状に介装された状態で、衝撃吸収部材ワッシャーを介して複数のねじ部材により前記開口周縁にねじ着され、前記蓋のねじ取付け孔は、前記ねじ部材に対し非接触状態を保持する十分大きい孔径を有することを特徴としている。
請求項11の発明は、請求項1乃至10のいずれか1項に記載のHDDケースであって、前記蓋又はケース本体のうちの少なくともいずれかは、金属板、熱伝導性向上弾性フィルム、金属板の順に積層された熱伝導性制振板からなり、前記熱伝導性向上弾性フィルムは、金属及やカーボンを含む高熱伝導性フィラーを混入した高分子系樹脂フィルムからなり、熱伝導率が1KW/(m・K)以上であることを特徴としている。
請求項12の発明は、請求項1乃至11のいずれか1項に記載のHDDケースであって、前記蓋又はケース本体のうちの少なくともいずれかは、外面に放熱フィンが形成されることを特徴としている。
請求項13の発明は、請求項12項に記載のHDDケースであって、前記放熱フィンは、フィンリブが交叉する格子状に形成されることを特徴としている。
請求項1の発明によれば、特に上下方向のスペース的に制約される薄型のHDDケースにおいても、ダンパー機構の衝撃吸収部材がHDDの左右両側面側に配置されているので、衝撃吸収部材は衝撃及び振動吸収性能を十分発揮できる厚さを確保できる上、衝撃吸収部材がケース本体内の底面への当接支持部となってHDDがケース本体に対して非接触状態で支持されていることから、HDD駆動時の振動が直接ケース本体に伝播することなく、更に外部からの衝撃もケース本体から直接HDDに伝播することなく、ダンパー機構がこれら振動や衝撃を吸収して静粛性及びHDDを保護する耐衝撃性を十分確保することができるという効果がある。
請求項2の発明によれば、ダンパー機構の衝撃吸収部材がHDDの左右両側面側に配置されているので、衝撃吸収部材は衝撃及び振動吸収性能を十分発揮できる厚さを確保できる上、衝撃吸収部材がケース本体内の底面への当接支持部となってHDDがケース本体に対して非接触状態で支持されていることから、請求項1の発明と同様な効果を有する。また、略L字状又は略逆L字状のHDD支持部材をHDDの両側面側に固着することにより、請求項1におけるHDD支持部材の中央部のHDD載置部を省いた分HDDケースを薄く構成できるととともに軽量化できるという効果がある。
請求項3の発明によれば、請求項1又は2の発明と同様な効果を有するのに加えて、衝撃吸収部材は、例えば、広範囲の周波数域の微振動及び衝撃を吸収する非常に優れた振動及び衝撃吸収材であるシリコンを主原料とするアルファゲル(αGEL:ジェルテック社の商品名)などのゲル状衝撃吸収部材や、スプリング部材、制振ゴム、もしくは低硬度クッション性を有する熱可塑性エラストマーのいずれか一つ又はそれらの組合せを適宜採用することができるので、HDD駆動時の振動のHDDケース外への漏出防止による低振動性及び静粛性、更には外部からの衝撃を吸収してHDDを保護する耐衝撃性を一層向上させることができる。
請求項4の発明によれば、請求項1乃至3のいずれか1項の発明と同様な効果を有するのに加えて、衝撃吸収部材がねじ部材に挿通され、HDD支持部材のHDD側面側の水平部の下面に衝撃吸収部材ワッシャーを介して取付けられ、HDD支持部材の水平部のねじ取付け孔は、ねじ部材に対し非接触状態を保持する十分大きい孔径を有していることから、HDD駆動時の振動及び騒音がHDD支持部材を介してHDDケース外へ漏出することが防止されることにより静粛性、並びに外部からの衝撃を吸収してHDDを保護する耐衝撃性ともなお一層向上させるという効果がある。
請求項5の発明によれば、請求項1乃至4のいずれか1項の発明と同様な効果を有するのに加えて、HDDの周囲を包囲するように、ケース本体内の側面が制振材、吸音材及び遮音材により多層状に被覆され、ケース本体内の底面が遮音材により被覆され、更に蓋の内面には熱伝導性向上粘着性合成樹脂マットが介装されていることから、HDD駆動時の騒音のHDDケース外への漏出防止による静粛性、並びに外部からの衝撃を吸収してHDDを保護する耐衝撃性ともなお一層向上させることができる。
請求項6の発明によれば、請求項5の発明と同様な効果を有するのに加えて、蓋の熱伝導性向上粘着性合成樹脂マットとHDD上面とが接触していることから、HDDからこれに接触している熱伝導性向上粘着性合成樹脂マットを介して蓋及びケース本体への効率のよい熱伝達経路が形成されるので、HDDから発生した熱がHDDケースの全ての面から放熱でき、放熱効果を十分確保することができる。熱伝導性向上粘着性合成樹脂マットは、一般的にディンプルが形成されているHDDの上面に対して全面的に密着することにより接触熱伝達効率を向上させることができる。
請求項7の発明によれば、請求項5の発明と同様な効果を有するのに加えて、HDD上面が、前記ケース本体及び蓋の内面又は蓋の熱伝導性向上粘着性合成樹脂マットの下面に対し適宜の隙間を有した非接触状態で配置されていることから、HDDの振動伝播がケース本体及び蓋に対して完全に遮断されるため、HDD駆動時の振動及び騒音のHDDケース外への漏出防止による静粛性、並びに外部からの衝撃伝播も遮断されHDDを保護する耐衝撃性を更に向上させるという効果がある。また、HDDからの放射熱が蓋に直接又は熱伝導性向上粘着性合成樹脂マットを介して蓋及びケース本体へと伝導するという熱伝達経路が形成されるので、HDDから発生した熱がHDDケースの全ての面からの放熱効果を確保することもできる。
請求項8の発明によれば、請求項5の発明と同様な効果を有するのに加えて、蓋の熱伝導性向上粘着性合成樹脂マットとHDD上面との間にヒートシンクが挟設されていることから、HDDからこれに接触しているヒートシンク及び熱伝導性向上粘着性合成樹脂マットを介して蓋及びケース本体への熱伝達経路が形成されるので、HDDから発生した熱がHDDケースの全ての面から放熱でき、放熱効果をなお一層向上させることができる。また、熱伝導性向上粘着性合成樹脂マット及びヒートシンクが遮音材としてHDD駆動時の騒音のHDDケース外への漏出防止による静粛性を更に向上させる効果もある。
一般に、2.5インチや3.5インチのHDDは箱型で、騒音源となるディスクドライブが箱の上側に格納され、箱の下側面に制御基板が取り付けられている構造であることから、HDDの騒音は、本来上側ほど大きく、下面側は減衰して比較的小さくなるので、HDDケースの底面に被覆される遮音材は比較的薄くすることができる。また、蓋内面の熱伝導性粘着性合成樹脂マット及びヒートシンクは、遮音材としてもHDD駆動時の振動などによる騒音のHDDケース外への漏出を防止する効果もある。従って、蓋の内面側では熱伝導性粘着性合成樹脂マット及びヒートシンクにより、ケース本体の底面側では遮音材によりそれぞれHDDの振動音が外部に対して遮蔽され、HDDの周囲の側面側にHDDの振動音が集約される傾向になる。これに対し、ケース本体の側面に多層状に被覆される制振材、吸音材及び遮音材により(特に吸音材を厚くすることにより)集約されるHDDの騒音、振動あるいは外部から衝撃を遮蔽及び吸収する効果を高めることができる。
請求項9の発明によれば、請求項8の発明と同様な効果を有するのに加えて、上面に放熱フィンが形成されたヒートシンクは、その放熱フィンの上面が蓋の熱伝導性向上粘着性合成樹脂マットの下面に対し適宜の隙間を有して非接触状態で配置されていることから、HDDに接触しているヒートシンクの放熱フィンからの放射熱が熱伝導性向上粘着性合成樹脂マットを介して蓋及びケース本体へと伝導するという熱伝達経路が形成されるので、HDDから発生した熱がHDDケースの全ての面からの放熱効果を確保することができる。また、HDD(ヒートシンク共)は、ケース本体及び蓋とは非接触状態となることから、HDDの振動伝播がケース本体及び蓋に対して完全に遮断されるため、HDD駆動時の振動及び騒音のHDDケース外への漏出防止による静粛性、並びに外部からの衝撃伝播も遮断されHDDを保護する耐衝撃性を更に向上させる効果もある。
請求項10の発明によれば、請求項1乃至9のいずれか1項の発明と同様な効果を有するのに加えて、蓋はケース本体上部の開口周縁に熱伝導性向上粘着性合成樹脂シートが介装された状態で衝撃吸収部材ワッシャーを介してねじ部材により固定され、蓋のねじ取付け孔はねじ部材に対し非接触状態を保持する大きい孔径を有していることから、HDDケースの気密性及び防滴性が確保されるとともに、HDD駆動時の振動及び騒音の蓋を介してHDDケース外への漏出防止による静粛性、並びに外部からの衝撃を吸収してHDDを保護する耐衝撃性を更に確保することができる。
請求項11の発明によれば、請求項1乃至10のいずれか1項の発明と同様な効果を有するのに加えて、蓋又は/及びケース本体は、金属板、熱伝導性向上弾性フィルム、金属板の順に積層された熱伝導性制振板からなることから、HDD駆動時の振動及び騒音のHDDケース外への漏出防止による静粛性並びに外部からの衝撃を吸収してHDDを保護する耐衝撃性を更に一層向上するとともに、例えば前記ヒートシンクを省いてもHDDケース全体からの放熱性を効果的に確保することができる。
請求項12の発明によれば、請求項1乃至11のいずれか1項の発明と同様な効果を有するのに加えて、蓋又は/及びケース本体は、外面に放熱フィンが形成されていることから、HDDケース表面の面積が増大することによりHDDから発生した熱がHDDケース表面からの放熱効果をなお一層向上させることができる。
請求項13の発明によれば、請求項12の発明と同様な効果を有するのに加えて、外面の放熱フィンが格子状に形成されていることから、蓋又は/及びケース本体の剛性がアップし、HDDからの振動によるHDDケースの共振を低減して静粛性をなお一層向上させることができる。
このように、本発明によれば、ケース本体上部の開口周縁と蓋との間に熱伝導性向上粘着性合成樹脂シートを介装して気密性及び防滴性を確保して振動、衝撃及び騒音の吸収を図りながら放熱性を効果的に実現でき、耐衝撃性、低振動性、静粛性、気密性、防滴性及び放熱性に一層優れた薄型のHDDケースを提供することができるという効果がある。
以下、本発明によるHDDケースについて8つの実施例の図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態による実施例1のHDDケース10の正面縦断面図であり、図2は、HDDケース10の側面縦断面図である。
HDDケース10は、いずれも軽量で高熱伝導性のあるAl合金系又は更に熱伝導性及び遮音性のよい銅合金系や鉄合金系などの薄板金属製の、上部が開放された有底のケース本体1と、ケース本体1上部の開口周縁に取り付けられる蓋2とから概略構成される扁平ボックス形状をなし、ケース本体1内の中央部にHDD20が載置されて収容される構成となっている。
ケース本体1及び蓋2の外面は全面的に凹凸状のディンプルが形成され、ディンプルを含めた両者の板厚はそれぞれ例えば2mm程度である。このディンプルによりHDDケース10の外表面積が増大することから放熱効果を向上させている。なお、ケース本体1及び蓋2の外面を含む形状や表面処理等については後述する。
ケース本体1は、例えば、底面1aに対して左右前後4つの側面1b、1b、1c、1cが切り起こされてボックス形状に形成されるとともに、更にこれらの側面1b、1b、1c、1cの上部の蓋2がネジ着される取付け面となるフランジ部1dが、それぞれ適宜幅を有して内側に水平に屈曲され、フランジ部1dの上面が面一の蓋取付け面となるように形成されている。すなわち、ケース本体1上部の開口周縁は、フランジ部1dとなっている。なお、図示しないが、フランジ部1dはケース本体1の左右両側面1b、1bのみに設け、前後両側面1c、1cは上面がフランジ部1dと面一の平板状のままでもよい。
蓋2は、ケース本体1上部の開口周縁の蓋取付け面であるフランジ部1d上面との間に熱伝導性向上粘着性合成樹脂シート9が全周無端状に介装された状態で、衝撃吸収部材からなる衝撃吸収部材ワッシャー22を介して複数のねじ部材21によりフランジ部1d、1dに着脱可能にねじ着される。蓋2のねじ取付け孔2aは、例えば3mm径のねじ部材21に対し非接触状態を保持するような十分大きい例えば4mmの孔径を有している。
熱伝導性向上粘着性合成樹脂シート9は、高熱伝導性及び衝撃吸収性あるいはクッション性のある素材、例えばデンカボロンナイトライドとシリコンゴムを素材に使用してグラスファイバにより機械的強度を補強し、締付けによる破れなど実装上の不安のない商品名「デンカ放熱シート」(電気化学工業株式会社製)などを用いることができる。
衝撃吸収部材ワッシャー22は、例えば、広範囲の周波数域の微振動及び衝撃を吸収する非常に優れた振動及び衝撃吸収材であるシリコンを主原料とする「アルファゲル」(αGEL:ジェルテック社の商品名)などのゲル状衝撃吸収部材を用いることができるが、更に詳細については後述する。
このような熱伝導性向上粘着性合成樹脂シート9及び衝撃吸収部材ワッシャー22を介してケース本体1上部の開口周縁に対して蓋2が非接触状態で取付けられる構造となっていることから、HDDケース10の気密性及び防滴性が確保されるとともに、HDD駆動時の振動及び騒音が蓋2を介するHDDケース10外への漏出が防止されて静粛性が確保され、更に蓋2を介する外部からの衝撃を吸収してHDDを保護する耐衝撃性をも確保することができる。
蓋2の内面のケース本体1上部の開口周縁上面の蓋取付け面を除く中央部は、高熱伝導性及び衝撃吸収性あるいはクッション性のある素材からなる例えば上記商品名「デンカ放熱シート」などの長方形板状の熱伝導性向上粘着性合成樹脂マット4により被覆されている。更に、この粘着性合成樹脂マット4の下面にHDD20の大きさに対応した長方形板状のヒートシンク5が粘着保持されている。すなわち、ヒートシンク5は、熱伝導性向上粘着性合成樹脂マット4とHDD20の上面との間に挟設されている。ヒートシンク5の材質等については後述する。
熱伝導性向上粘着性合成樹脂マット4は、一般的にディンプルが形成されているHDD20の上面に対して全面的に密着することにより接触熱伝達効率を向上させることができる。これにより、HDD20からこれに接触しているヒートシンク5及び熱伝導性向上粘着性合成樹脂マット4を経て蓋2及び熱伝導性向上粘着性合成樹脂シート9、更にはケース本体1への熱伝達経路が形成されるので、HDD20から発生した熱がHDDケース10の全ての面から放熱でき、放熱効果を十分確保することができる。また、蓋2の内面の熱伝導性向上粘着性合成樹脂マット4及びヒートシンク5は、遮音材としてHDD20駆動時の振動などによる騒音のHDDケース10外への漏出を防止する効果もある。
ケース本体1の内部の側面1b、1b、1c、1cは、図1及び図2に示すように、順に制振材6、吸音材7及び遮音材8によりHDD20の周囲を包囲するように多層状に被覆されている。
HDD20の周囲を包囲して側面1b、1b、1c、1cの多層状に被覆された制振材6、吸音材7及び遮音材8部に至るケース本体1内の底面1aの中央部は、長方形板状の遮音材3により被覆されている。一般に、2.5インチや3.5インチのHDDは箱型で、騒音源となるディスクドライブが箱の上側に格納され、箱の下側面に制御基板が取り付けられている構造であることから、HDDの騒音は、上側ほど大きく、下面側は減衰して比較的小さくなるので、底面1aに被覆される遮音材3は比較的薄く例えば2mm未満程度とすることができる。この遮音材3の詳細については後述する。
HDD20の上下側は、上述のように、それぞれ蓋2の内面の熱伝導性向上粘着性合成樹脂マット4及びヒートシンク5、ケース本体1の底面1aの遮音材3によりHDD20の振動音が外部に対して遮蔽され、HDD20の周囲の側面側にHDD20の振動音が集約される傾向になる。これに対し、側面1b、1b、1c、1cに多層状に被覆される制振材6、吸音材7及び遮音材8のうち特に吸音材7を厚くすることにより前記集約されるHDD20の騒音、振動、更には外部からの衝撃を遮蔽及び吸収する効果を高めることができる。
電子機器であるHDD20を収容するHDDケース10に適用する制振材6、吸音材7、遮音材3、8には、粉塵や細かい繊維などの飛散する部材は不適格であり、各種合成樹脂系又はゴム系などソフトタイプの不織布部材を用いることが望ましい。例えば、制振材6は各種「振動吸収パッド」、あるいは前記「デンカ放熱シート」など、吸音材7はウレタンフォームなどの各種「吸音フォーム」、あるいは特殊紙と不織布の積層による「RuBA」(東レ・デュポンの商品名)など、遮音材3、8は「遮音シートJ」(日東紡の商品名)などの各種「遮音シート」等の市販品が適用できる。なお、粘着性合成樹脂マット4の「デンカ放熱シート」などは、上述したように、主として熱伝導性部材として用いられるが、衝撃吸収材、制振材あるいは遮音材としても用いることができる。
HDD20は、図1及び図2に示すように、中央部がHDD20の幅寸法より若干広めの凹状に屈曲された上面にHDD20を載置するHDD載置部31bが形成された帯板状のHDD支持部材31、及びHDD支持部材31の両端の水平部31a、31aの下面に取付けられたダンパー部材32を備える一対のダンパー機構30、30により支持されている。
その際、ダンパー部材32は、その底面がHDD支持部材31のHDD載置部31bの下面より若干例えば2mm程度下方に突出するように配置されてケース本体1の底面1aへの当接支持部となることにより、底面1a上の例えば2mm未満程度の遮音材3とHDD載置部31bの下面との間に僅かの隙間Sが確保されるようになっている。すなわち、HDD20はダンパー機構30によりケース本体1に対して非接触状態で支持されている。
HDD支持部材31の両端の水平部31a、31aには、それぞれねじ取付け孔31c、が穿設されている。一方、ダンパー部材32は、例えば厚さが6mm程度の円形ブッシュ状に形成され、ねじ部材33の頭部がダンパー部材32の底面から突出しないように埋め込み可能な段付き型ねじ取付け孔32aが中心に穿設されている。そして、ダンパー部材32は、HDD支持部材31の両端の水平部31a、31aの下面にそれぞれ両者のねじ取付け孔32a及び31cに挿通されたねじ部材33に衝撃吸収部材からなる衝撃吸収部材ワッシャー35を介してナット34により締結され取付けられる。ねじ取付け孔31c及び32aは、いずれも例えば3mm径のねじ部材33に対し非接触状態を保持するような十分大きい例えば4mmの孔径を有している。
このように組立てられたダンパー機構30の中央部のHDD載置部31bの上面にHDD20が載置されることによりHDD20は、ダンパー機構30のダンパー部材32の弾性力により上方の蓋2方向に適宜押圧され、HDD20の上面がヒートシンク5に当接した状態でケース本体1内に支持されている。従って、HDD支持部材31とHDD20とは、特にねじ部材などの固定手段により固着されなくてもよい。
ダンパー部材32あるいは衝撃吸収部材ワッシャー22及び35は、公知の、例えば、衝撃、振動を吸収減衰させ、低硬度でクッション性を有するエラストマー材であれば、特に限定することなく使用される。すなわち、衝撃吸収部材の素材としては、ゲル状樹脂、ゴム状樹脂、発泡樹脂であって、シリコン系、ポリスチレン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、フッ素樹脂系、ポリオレフィン系などの熱可塑性エラストマー、例えば、シリコンを主原料とする「アルファゲル」(αGEL:ジェルテック社の商品名)などのゲル状衝撃吸収部材を用いることができる。
このようなダンパー機構30の構成により、特に上下方向のスペース的に制約される薄型のHDDケース10においても、ダンパー機構30がHDD20の側面に取付けられるので、HDD支持部材31の両端の水平部31a、31aの下面に設けられたダンパー部材32は衝撃及び振動吸収性能を十分発揮できる厚さ例えば6mm程度が確保できる上、ダンパー部材32がケース本体1内への当接支持部となってHDD20及びHDD支持部材31がケース本体1に対して非接触状態で支持されていることから、HDD20駆動時の振動がHDD支持部材31を介して直接ケース本体1に伝播することなく、更に外部からの衝撃もケース本体1から直接HDD20に伝播することなく、これら振動や衝撃を吸収して静粛性ならびにHDD20を保護する耐衝撃性を十分確保することができる。
また、3.5インチのHDDは、幅が101.6mm、高さが25.4mm、奥行きが146mmで、2.5インチのHDDは、幅が70mm、高さが9.5mm、奥行きが100mmなどとなっている。HDDケース10を、例えばこの2種類のHDDに合せて共通的に収容可能な外形寸法に構成することもできる。すなわち、2.5インチのHDDを収容するHDDケース10の外形寸法を、3.5インチのHDDを収容するHDDケース10の外形寸法に合せることができる。これにより、パソコンの5インチベイに、上述したような耐衝撃性、低振動性、静粛性、気密性、防滴性及び放熱性に優れた2.5インチのHDDを収容するHDDケースを装着するような場合にも好都合である。
例えば、HDD20が3.5インチのHDDである場合、HDDケース10は、外形寸法が幅145mm、高さ40mm、奥行き200mmの薄い形状に構成することができる。
なお、いずれも図示しないが、ケース本体1の内側の前方側面1c近くに中継基板を設けることができる。中継基板の一側面(ケース本体1内のHDD20収容側)には、収容されるHDD20のインタフェースコネクタに嵌合するコネクタがHDD20側に対向配置されて設けられる。中継基板の他側面(前方側面1c側)には、外部との接続用のコネクタが前方外部側に対向配置されて設けられる。中継基板上に装備された配線パターンにより、メスコネクタとオスコネクタのピンが連結される。以下、HDD20のインタフェースコネクタ関連部の詳細な構成は、例えば特許文献3に記載されているのと同様に構成することができるので、ここでは詳細な説明を省略する。
図3は、本発明の他の実施形態による実施例2のHDDケース10aの正面縦断面図である。
実施例2のHDDケース10aは、実施例1のHDDケース10におけるダンパー機構30のゲル状衝撃吸収部材からなるダンパー部材32に換えて、スプリング部材からなるダンパー部材32sを備えたダンパー機構30aが異なるだけで、他は実施例1と全く同様の構成である。従って、ここでは、実施例1と同じ構成部材には一部形状が異なっていても同一の符号を付してある。
この実施例では、図3に示すように、ダンパー部材32sである圧縮コイルスプリングが、それぞれHDD支持部材31の両端の水平部31a、31aの下面とねじ取付け孔31cに挿通されるねじ部材33のヘッド33aとの間に挿通され、衝撃吸収部材ワッシャー35を介してナット34により締結され取付けられる。
従って、この実施例では、ダンパー部材32sの圧縮コイルスプリングを取付けているねじ部材33のヘッド33aの底面がHDD支持部材31のHDD載置部31bの下面より若干例えば2mm程度下方に突出するように配置されてケース本体1の底面1aへの当接支持部となることにより、底面1a上の例えば2mm未満程度の遮音材3とHDD載置部31bの下面との間に僅かの隙間Sが確保されるようになっている。すなわち、HDD20はダンパー機構30aによりケース本体1に対して非接触状態で支持されている。
ねじ取付け孔31cは、例えば3mm径のねじ部材33に対し非接触状態を保持するような十分大きい例えば4mmの孔径を有している。また、ダンパー部材32sの圧縮コイルスプリングも、当然、ねじ部材33に対し非接触状態を保持するような十分大きい内径を有している。
このように組立てられたダンパー機構30aの中央部のHDD載置部31bの上面にHDD20が載置されることによりHDD20は、ダンパー機構30aのダンパー部材32sの圧縮コイルスプリングの弾性力により上方の蓋2方向に適宜押圧され、HDD20の上面がヒートシンク5に当接した状態でケース本体1内に支持されている。従って、HDD支持部材31とHDD20とは、特にねじ部材などの固定手段により固着されなくてもよい。
このようなダンパー機構30aの構成により、特に上下方向のスペース的に制約される薄型のHDDケース10aにおいても、ダンパー機構30aがHDD20の側面に取付けられるので、HDD支持部材31の両端の水平部31a、31aの下面に設けられたダンパー部材32sは衝撃及び振動吸収性能を十分発揮できる厚さすなわちスプリング長が確保できる上、ダンパー部材32s及び衝撃吸収部材ワッシャー35aを介してねじ部材33のヘッド33aがケース本体1内への当接支持部となってHDD20及びHDD支持部材31がケース本体1に対して非接触状態で支持されることから、HDD20駆動時の振動がHDD支持部材31を介して直接ケース本体1に伝播することなく、更に外部からの衝撃もケース本体1から直接HDD20に伝播することなく、これら振動や衝撃を吸収して静粛性ならびにHDD20を保護する耐衝撃性を十分確保することができる。
図4は、本発明の更に他の実施形態による実施例3のHDDケース10bの正面縦断面図であり、図5は、図4のHDDケース10bに用いられる熱伝導性制振板の部分拡大断面図である。
実施例3のHDDケース10bは、実施例2のHDDケース10aにおけるヒートシンク5を取り除き、更に蓋2あるいはケース本体1を熱伝導性制振板から構成した点が異なるだけで、他は実施例2と全く同様の構成である。従って、ここでは、説明を簡素化して分かり易くするため実施例2と同じ構成部材、ケース本体1及び蓋2には一部形状が異なっていても実施例2と同一の符号を付してある。
この実施例では、図4に示すように、蓋2の内面とHDD20の上面との間に高熱伝導性及び衝撃吸収性あるいはクッション性のある素材例えば上記商品名「デンカ放熱シート」などからなる複数の四角形又は円形板状などの熱伝導性向上粘着性合成樹脂マット4aが介装されている。なお、この熱伝導性向上粘着性合成樹脂マット4aは、複数の四角形又は円形板状に換えて実施例2における熱伝導性向上粘着性合成樹脂マット4などと同様なHDD20の上面全体を覆う一枚の長方形板状としてもよい。
これにより、HDD20からこれに接触している熱伝導性向上粘着性合成樹脂マット4aを経て蓋2及び熱伝導性向上粘着性合成樹脂シート9、更にはケース本体1への熱伝達経路が形成されるので、HDD20から発生した熱がHDDケース10bの全ての面から放熱でき、放熱効果を十分確保できる。また、蓋2の内面の熱伝導性向上粘着性合成樹脂マット4aは、HDD20駆動時の振動のHDDケース10b外への漏出を防止する効果もあり、特にHDD20の上面全体を覆う一枚の長方形板状とした場合は遮音材としてHDD20駆動時の騒音のHDDケース10外への漏出を更に効果的に防止することができる。
また、この実施例では、図5に示すように、蓋2あるいはケース本体1は、熱伝導性のよい金属板1−2a、衝撃吸収性あるいはクッション性に優れるとともに熱伝導性を向上させた熱伝導性向上弾性フィルム1−2b、金属板1−2aの順に積層された熱伝導性制振板から構成されている。
熱伝導性向上弾性フィルム1−2bは、金属やカーボンなどの高熱伝導性フィラーを混入した例えばアクリル系などの高分子系樹脂フィルムからなり、熱伝導率が1KW/(m・K)以上であることが望ましい。
このような金属板の間に熱伝導性向上弾性フィルムを介装し積層された熱伝導性制振板を蓋2やケース本体1に適用することにより、HDD駆動時の振動及び騒音のHDDケース10b外への漏出防止による静粛性並びに外部からの衝撃を吸収してHDDを保護する耐衝撃性を一層向上するとともに、この例のようにヒートシンクを省いてもHDDケース10b全体からの放熱性を効果的に確保することができる。
図6は、本発明の更に他の実施形態による実施例4のHDDケース10cの正面縦断面図である。
実施例4のHDDケース10cは、実施例3のHDDケース10bにおけるダンパー機構30aに対して圧縮コイルスプリングからなるダンパー部材32sを挿通するねじ部材33aの取付け構造によるダンパー機構30bが異なるだけで、他は実施例3と全く同様の構成である。従って、ここでは、説明を簡素化して分かり易くするため実施例3と同じ構成部材には一部形状が異なっていても実施例3と同一の符号を付してある。
この実施例では、図6に示すように、ねじ部材33aが、それぞれHDD支持部材31の両端の水平部31a、31aのねじ取付け孔31cに上方から衝撃吸収部材ワッシャー35を介してダンパー部材32sの圧縮コイルスプリング共に挿通し、その段付状に形成された細い先端部33bがケース本体1の底面1aにねじ着されている。
ねじ取付け孔31cは、ねじ部材33に対し非接触状態を保持するような十分大きい孔径を有している。また、ダンパー部材32sの圧縮コイルスプリングも、当然、ねじ部材33に対し非接触状態を保持するような十分大きい内径を有している。
また、HDD20の底面とHDD載置部31bの上面との間に衝撃吸収部材ワッシャー22及び35と同様な衝撃吸収部材からなる衝撃吸収部材シート36が介装されている。
ダンパー部材32sの圧縮コイルスプリングは、その底面がHDD支持部材31のHDD載置部31bの下面より若干例えば2mm程度下方に突出するように配置されてケース本体1の底面1aへの当接支持部となることにより、底面1a上の例えば2mm未満程度の遮音材3とHDD載置部31bの下面との間に僅かの隙間Sが確保されるようになっている。すなわち、HDD20はダンパー機構30bによりケース本体1に対して非接触状態で支持されている。
その際、HDD20は、ダンパー機構30bのダンパー部材32sの圧縮コイルスプリングの弾性力により上方の蓋2方向に適宜押圧され、HDD20の上面、熱伝導性向上粘着性合成樹脂マット4a及び蓋2の下面が相互に密着した状態でケース本体1内に支持されている。
このようなダンパー機構30bの構成により、HDD20が衝撃吸収部材シート36を介してHDD支持部材31のHDD載置部31bに支持されるとともに、ダンパー部材32sの圧縮コイルスプリングがケース本体1内への当接支持部となってHDD20及びHDD支持部材31がケース本体1に対して非接触状態で支持されることから、HDD20駆動時の振動がHDD支持部材31やケース本体1に直接伝播することなく、更に外部からの衝撃もケース本体1から直接HDD20に伝播することなく、これら振動や衝撃を吸収して静粛性ならびにHDD20を保護する耐衝撃性を十分確保することができる。
図7は、本発明の更に他の実施形態による実施例5のHDDケース10dの正面縦断面図である。
実施例5のHDDケース10dは、実施例4のHDDケース10cにおける蓋2の内面とHDD20の上面との間の複数の熱伝導性向上粘着性合成樹脂マット4aが取り除かれている点が異なるだけで、他は実施例4と全く同様の構成である。従って、ここでは、説明を簡素化して分かり易くするためケース本体1を含む実施例4と同じ構成部材には一部形状が異なっていても実施例4と同一の符号を付してある。
この実施例では、図7に示すように、HDD20が、その上面と蓋2の内面との間に適宜の隙間S1を有した非接触状態で配置されている。
なお、蓋2の内面に例えば実施例1、2あるいは4におけるような熱伝導性向上粘着性合成樹脂マット4又は4aが被覆されている場合でも、いずれも図示しないが、HDD20を、その上面と熱伝導性向上粘着性合成樹脂マット4又は4aの下面との間に適宜の隙間S1を有した非接触状態で配置することもできる。
このような実施例の構成によれば、HDD20がケース本体1及び蓋2に対してそれぞれ適宜の隙間S、S1等を有した非接触状態で配置されていることから、HDD20の振動伝播がケース本体1及び蓋2に対して完全に遮断されるため、HDD駆動時の振動及び騒音のHDDケース10d外への漏出防止による静粛性、並びに外部からの衝撃伝播も遮断されHDDを保護する耐衝撃性を更に向上させるという効果がある。
また、このような実施例では、上記実施例1〜4に比べてHDDケース10dの放熱性能は多少劣るが、HDD20からの放射熱が蓋2に直接又は熱伝導性向上粘着性合成樹脂マットを介して蓋2及びケース本体1へと伝導するという熱伝達経路が形成されるので、HDD20から発生した熱がHDDケース1dの全ての面からの放熱効果を確保することもできる。
図8は、本発明の更に他の実施形態による実施例6のHDDケース10eの正面縦断面図である。
実施例6のHDDケース10eは、実施例4のHDDケース10cに対してダンパー機構30cがHDD20の左右両側面側に分割して片側にそれぞれ一対(2個)で計4個取付けられる構造になっている点、及びHDD20の上面にヒートシンク50が設けられている点が異なるだけで、他は実施例4と全く同様の構成である。従って、ここでは、説明を簡素化して分かり易くするためケース本体1を含む実施例4と同じ構成部材には一部形状が異なっていても実施例4と同一の符号を付してある。
この実施例では、ダンパー機構30cのHDD支持部材310が、図8に示すように、実施例1〜4におけるHDD支持部材31の中央部のHDD載置部31bが左右に分割された変形構造となっている。すなわち、支持部材310は、帯板部材からなり、HDD20のそれぞれ左右側面に沿って直立する直立部312と、直立部312下部に直角にHDD20の側面外方向にL字状に屈曲された水平部311と、直立部312上部に直角にHDD20の上面に沿って逆L字状に屈曲され、HDD20の上面に図示しないねじ部材によりねじ着されるHDD取付け部313とから形成されている。
この実施例でも、実施例4と同様に、ねじ部材33aが、それぞれHDD支持部材310のHDD20の左右側面側の水平部311のねじ取付け孔31cに上方から衝撃吸収部材ワッシャー35を介してダンパー部材32sの圧縮コイルスプリング共に挿通し、その段付状に形成された細い先端部33bがケース本体1の底面1aにねじ着されている。そして、ねじ取付け孔31c及びダンパー部材32sの圧縮コイルスプリング共に、ねじ部材33aに対し非接触状態を保持するような十分大きい孔径を有している。
このような分割型の支持部材310の構成によれば、HDD取付け部313をHDD20の上面にねじ着するという煩わしさはあるが、例えば実施例2などにおけるHDD支持部材31中央部のHDD載置部31bを省いた分HDDケースを薄く構成できるととともに軽量化できるというメリットがある。
なお、この実施例におけるダンパー機構として、直立部312、水平部311及びHDD取付け部313からなる支持部材310に換えて、図示しないが、帯板がL字状に屈曲された直立部と水平部とからなり、直立部がHDD20の左右側面にねじ着されるHDD取付け部となる支持部材による最もシンプルな変形構造とすることもできる。
HDD20の上面に載置されたヒートシンク50は、図8に示すように、上面に例えば溝状の放熱フィン51が形成され、放熱フィン51の上面が蓋2内面の熱伝導性向上粘着性合成樹脂マット4の下面に対し適宜の隙間S1を有した非接触状態で配置されている。
この実施例の構成によれば、HDD20に接触しているヒートシンク50の放熱フィン51からの放射熱が熱伝導性向上粘着性合成樹脂マット4を介して蓋2及びケース本体1へと伝導するという熱伝達経路が形成されるので、HDDから発生した熱がHDDケース10eの全ての面からの放熱効果を確保することができる。また、HDD20(ヒートシンク50共)は、ケース本体1及び蓋2とは非接触状態となることから、HDD20の振動伝播がケース本体1及び蓋2に対して完全に遮断されるため、HDD20駆動時の振動及び騒音のHDDケース10e外への漏出防止による静粛性、並びに外部からの衝撃伝播も遮断されHDD20を保護する耐衝撃性を更に向上させる効果もある。
図9は、本発明の更に他の実施形態による実施例7のHDDケースのケース本体の底面60a側から見たケース基体60の斜視図である。
実施例7のケース本体は、その底面60a及び左右側面60b、60bの外面に複数溝状の放熱フィン60fが形成されたケース基体60と、その前後両端にいずれも図示しないネジ着される前方側面板及び後方側面板とから構成され、開口周縁部には蓋取付け面となるフランジ部60dが形成されている。
放熱フィン60fは、底面60a及び左右側面60b、60bの外面に、長辺方向すなわち側面60bと平行に溝を複数設けてフィンリブが形成されている。この実施例では、底面60a及び左右側面60b、60bの外面に放熱フィン60fが設けられているが、底面60aの外面のみ、又は左右側面60b、60bの外面のみに放熱フィン60fが設けられるという形態も可能であり、あるいは図示しないが、短辺方向に沿って放熱フィンを設けてもよい。また、いずれも図示しない前方側面板、後方側面板及び蓋の外面にも上記と同様な放熱フィンを形成することもできる。
実施例7のHDDケースのその他の構成は、上記実施例1〜6と全く同様である。従って、実施例7においては、上記各実施例と同様な優れた利点を有するのに加えて、ケース本体及び/又は蓋の外面に溝を設けた放熱フィンを付加することにより、HDDケースの外表面積が増大するため放熱効果が一層向上する。
図10は、本発明の更に他の実施形態による実施例8のHDDケースのケース本体61底面61a部の断面図である。
実施例8においては、実施例7におけるケース本体の一方向に形成されたフィンリブによる放熱フィン60fに換えて、図10に示すように、ケース本体61に二方向のフィンリブ61f1と61f2とが交叉する格子状の放熱フィン61fが形成されている点が異なるだけで、その他の構成は、実施例7と全く同様である。また、いずれも図示しない前方側面板、後方側面板及び蓋の外面にも上記と同様な格子状の放熱フィンを形成することもできる。
従って、実施例8においては、上記実施例7と同様な優れた利点を有するのに加えて、外面に格子状の放熱フィン61fが形成されているケース本体61又は/及び図示しない蓋の剛性がアップすることから、HDDからの振動によるHDDケースの共振を低減して静粛性をなお一層向上させることができる。
なお、放熱フィン60f又は61fは、断面形状が矩形の凹凸形状に変えて任意の突起形状の構成とすることもできる。
以上述べた各実施例におけるケース本体、蓋、あるいはヒートシンクは、100℃以下の雰囲気温度において熱放射性の高い例えば熱放射効率0.90以上の材質、もしくは、メッキ、黒色系アルマイト、塗装などの表面処理がなされているセラミック、鋼板、アルミ系又は銅系合金などの材質が用いられる。
なお、上記ダンパー機構の衝撃吸収部材のばね定数は、例えば圧縮コイルスプリングで11.242N/mm(1.146kgf/mm)のものを用いているが、適宜選定できる。また、上記圧縮コイルスプリングなどの衝撃吸収部材は、初期取り付け時にHDDを上方の蓋方向に適宜押圧するように予圧をかけた状態で取り付けられるが、この予圧の大きさをすなわち設定予圧力は上記HDDケースにおける諸元や必要な諸特性に応じて適宜設定される。
本発明は、気密性及び防滴性を確保して振動、衝撃及び騒音の吸収を図りながら放熱性を効果的に実現でき、耐衝撃性、低振動性、静粛性及び放熱性に一層優れた薄型のHDDケースを提供することができ、パソコンをはじめディスクアレイ装置、更には駆動部を有する各種光学又は/及び電子装置等の収納ケースにも好適に適用できる。
本発明の一実施形態による実施例1のHDDケースの正面縦断面図である。 図1のHDDケースの側面縦断面図である。 本発明の他の実施形態による実施例2のHDDケースの正面縦断面図である。 本発明の更に他の実施形態による実施例3のHDDケースの正面縦断面図である。 図4のHDDケースに用いられる熱伝導性制振板の部分拡大断面図である。 本発明の更に他の実施形態による実施例4のHDDケースの正面縦断面図である。 本発明の更に他の実施形態による実施例5のHDDケースの正面縦断面図である。 本発明の更に他の実施形態による実施例6のHDDケースの正面縦断面図である。 本発明の更に他の実施形態による実施例7のケース本体の底面側から見たケース基体の斜視図である。 本発明の更に他の実施の形態による実施例8のケース本体底面部の断面図である。 従来(特許文献1)のHDDケースの分解斜視図である。 従来(特許文献2)のHDDケースの分解斜視図である。 図12のHDDケースの正面図(縦断面図)である。
符号の説明
1、61 ケース本体
1a、60a、61a 底面
1b、1c、60b、61b 側面
1d、60d フランジ部
1−2a 金属板
1−2b 熱伝導性向上弾性フィルム
2 蓋
2a、31c、32a ねじ取付け孔
3、8 遮音材
4、4a 熱伝導性向上粘着性合成樹脂マット
5、50 ヒートシンク
6 制振材
7 吸音材
9 熱伝導性向上粘着性合成樹脂シート
10、10a、10b、10c、10d、10e HDDケース
20 HDD
21、33 ねじ部材
22、35 衝撃吸収部材ワッシャー
30、30a、30b、30c ダンパー機構
31、310 HDD支持部材
31a、311 水平部
31b HDD載置部
32、32s ダンパー部材
34 ナット
36 衝撃吸収部材シート
51、60f、61f 放熱フィン
60 ケース基体
61f1、61f2 フィンリブ
312 直立部
313 HDD取付け部

Claims (13)

  1. 上部が開放された有底ボックス形状のケース本体と、該ケース本体上部の開口周縁に取り付けられる蓋とからなり、ハードディスクドライブ(HDD)を収容するハードディスクドライブ収納ケース(HDDケース)であって、
    前記HDDは、帯板の長手方向中央部が凹状に屈曲された上面に前記HDDを載置するHDD載置部が形成されたHDD支持部材、及び該HDD支持部材の両端の水平部の下面に取付けられたダンパー部材を備える一対のダンパー機構により支持され、
    前記ダンパー部材が前記ケース本体内の底面への当接支持部となることにより、前記HDDが前記ケース本体に対して非接触状態で支持されることを特徴とするHDDケース。
  2. 上部が開放された有底ボックス形状のケース本体と、該ケース本体上部の開口周縁に取り付けられる蓋とからなり、ハードディスクドライブ(HDD)を収容するHDD収納ケース(HDDケース)であって、
    前記HDDの左右両側面には、それぞれ帯板が略L字状又は略逆L字状にHDD側面外方向に屈曲されたHDD支持部材、及び該HDD支持部材のHDD左右両側面外方向の水平部の下面に取付けられたダンパー部材を備える一対のダンパー機構が固着され、
    前記ダンパー部材が前記ケース本体内の底面への当接支持部となることにより、前記HDDが前記ケース本体に対して非接触状態で支持されることを特徴とするHDDケース。
  3. 前記ダンパー部材は、スプリング部材、ゲル状衝撃吸収部材、制振ゴム、もしくは低硬度クッション性を有する熱可塑性エラストマーのいずれか一つ又はそれらの組合せであることを特徴とする請求項1又は2に記載のHDDケース。
  4. 前記ダンパー部材は、ねじ部材に挿通され、前記HDD支持部材の水平部の下面に衝撃吸収部材からなる衝撃吸収部材ワッシャーを介して取付けられ、
    前記HDD支持部材の水平部に設けられたねじ取付け孔は、前記ねじ部材に対し非接触状態を保持する十分大きい孔径を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のHDDケース。
  5. 前記HDDの周囲を包囲するように、前記ケース本体内の側面は、制振材、吸音材及び遮音材により多層状に被覆され、前記ケース本体内の底面は、遮音材により被覆され、前記蓋の内面には、熱伝導性向上粘着性合成樹脂マットが介装されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のHDDケース。
  6. 前記蓋の熱伝導性向上粘着性合成樹脂マットと前記HDD上面とが接触することを特徴とする請求項5に記載のHDDケース。
  7. 前記HDD上面が、前記蓋の内面又は蓋の熱伝導性向上粘着性合成樹脂マットの下面に対し適宜の隙間を有した非接触状態で配置されることを特徴とする請求項5に記載のHDDケース。
  8. 前記蓋の熱伝導性向上粘着性合成樹脂マットと前記HDD上面との間にヒートシンクが挟設されることを特徴とする請求項5に記載のHDDケース。
  9. 前記ヒートシンクは、上面に放熱フィンが形成され、該放熱フィンの上面が前記蓋内面の熱伝導性向上粘着性合成樹脂マットの下面に対し適宜の隙間を有した非接触状態で配置されることを特徴とする請求項8に記載のHDDケース。
  10. 前記蓋は、ケース本体上部の開口周縁上面との合せ面間に熱伝導性向上粘着性合成樹脂シートが全周無端状に介装された状態で、衝撃吸収部材ワッシャーを介して複数のねじ部材により前記開口周縁にねじ着され、
    前記蓋のねじ取付け孔は、前記ねじ部材に対し非接触状態を保持する十分大きい孔径を有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のHDDケース。
  11. 前記蓋又はケース本体のうちの少なくともいずれかは、金属板、熱伝導性向上弾性フィルム、金属板の順に積層された熱伝導性制振板からなり、
    前記熱伝導性向上弾性フィルムは、金属やカーボンを含む高熱伝導性フィラーを混入した高分子系樹脂フィルムからなり、熱伝導率が1KW/(m・K)以上であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のHDDケース。
  12. 前記蓋又はケース本体のうちの少なくともいずれかは、外面に放熱フィンが形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載のHDDケース。
  13. 前記放熱フィンは、フィンリブが交叉する格子状に形成されることを特徴とする請求項12に記載のHDDケース。
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