JP2019196881A - 湯水供給装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の即出湯機能を備えた湯水供給装置は吐出部を開栓すると直ちに所定の温度の湯水が吐出される点では便利ではあるが、温水を常時循環させるので放熱によるエネルギロスが大きく、また、ホテルなどの大型の商用施設に設置される装置であるので、小規模な一般的な家庭に設置するには不向きである。【解決手段】給湯装置とは別に循環通路を設け、循環通路から吐出部への通路を開閉する開閉装置と、この開閉装置に対して開弁指示が出された状態であっても循環通路内の湯水の水温が所定の水温以下の場合に開閉装置の開弁を禁止する開弁禁止手段を設けて、開栓後直ちに吐出部から温水が吐出されるという要件を緩和した。【選択図】 図1
Description
本発明は、主に家庭の浴室内に設けられたシャワーなどの吐出部から即出湯することのできる湯水供給装置に関する。
蛇口やシャワーなどの吐出部を開栓すると直ちに温水が吐出される即出湯を可能にするために、常に温水を循環させる循環通路を設けると共に、その循環通路の一部に給湯装置の熱交換器を直列に接続させ、循環通路内の湯温が低下すると給湯装置のガスバーナを燃焼させて循環通路内の湯水を加熱するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このものでは、循環通路内の水温は常に設定された水温が保持されているので、シャワーなどの吐出部を開栓すると直ちに所定の温度の温水が吐出されるように構成されている。なお、このような即出湯が可能な湯水供給装置はホテルなどの比較的大規模な建物に設置されるように設計されている。
上記従来の湯水供給装置は吐出部を開栓すると直ちに所定の温度の湯水が吐出される点では便利ではあるが、ホテルなどの大型の商用施設に設置される装置であるので、小規模な一般的な家庭に設置するには不向きである。
そこで本発明は、上記の問題点に鑑み、一般的な家庭用として設置することが可能な湯水供給装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明による湯水供給装置は、湯水が循環する環状の循環通路を有し、その循環通路からシャワーなどの吐出部へ分岐され、循環通路内の湯水が吐出部から吐出する湯水供給装置において、循環通路から吐出部への通路を開閉する開閉装置と、この開閉装置に対して開弁指示が出された状態であっても循環通路内の湯水の水温が所定の水温以下の場合に開閉装置の開弁を禁止する開弁禁止手段を設けたことを特徴とする。
従来の大型施設に設置される湯水供給装置における即出湯運転では、循環通路内の湯水をポンプによって常時循環させ、循環通路内の水温を一定に保持しているため、放熱などによるエネルギロスが多いが、上記本発明では、循環通路内の水温が所定の水温以下の場合には吐出部への湯水の分岐を禁止して循環通路内の水温が所定の温度まで上昇するのを待つ。これにより、吐出部から湯水が吐出されない状態での循環通路からの放熱量が抑制される。
なお、従来の湯水供給装置では循環通路の一部として給湯装置が組み込まれているが、本発明では、上記循環通路に対して湯水を供給する給湯装置を設け、循環通路と給湯装置とを別個に形成することによって循環通路の設置を容易にする。
また、循環通路内の湯温は給湯装置から供給される温水によって上昇させることができるが、これとは別に、上記循環通路に、循環通路内の湯水を循環させるポンプと、循環する湯水を加熱するヒータとを設け、循環通路独自で内部の水温を上昇させることができるように構成することが望ましい。
ただし、ヒータによる加熱を補助的に行うためにヒータの能力を小さく設定すると、例えば循環通路内の水温が低すぎるとヒータだけでは水温を所定の水温まで上昇させづらい。このような場合には、上記給湯装置から上記循環通路内に湯水が供給されている状態で循環通路内の湯水を外部へ排水する排水部を設け、給湯装置から供給される温水で循環通路内の湯水を置き換えることができるようにすることが望ましい。
上記吐出部での出湯が開始されると循環通路内の水圧は急速に低下して吐出を維持することが難しくなる。この場合には、上記循環通路にバッファタンクを設ければよい。
以上の説明から明らかなように、本発明は、循環通路から吐出部へ湯水を分岐する場合に、循環通路内の湯水の水温が所定の水温以下の場合には循環通路内の水温が所定の水温以上に上昇するまで分岐を禁止するので、循環通路での放熱などのエネルギロスを低く抑止することができ、また、個人の家屋などに簡便に即出湯機能を付加することができる。
図1を参照して、1は本発明で使用する給湯装置である。この給湯装置1には浴槽11が接続されており、浴槽11に対して湯張りおよび追い炊きを行う追い焚き機能を備えている。一方、浴室2には吐出部としてハンドシャワー21、天井シャワー22、および大型シャワー23が備えられている。そして、これら三つの吐出部に対して温水を供給するための熱交換器が、上記給湯装置1の内部に、上記追い焚き機能用の熱交換器とは別に設けられている。
浴室2の近傍には循環通路3が設けられており、上記ハンドシャワー21に対しては循環通路3から混合開閉弁31を介して温水が分岐され、その温水がハンドシャワー21から浴室に内に吐出される。上記天井シャワー22に対しては同様に循環通路3から混合開閉弁32を介して温水が分岐され、同様に大型シャワー23に対しては混合開閉弁33を介して循環通路3から温水が分岐される。
これら三つの混合開閉弁31,32,33は共に制御装置4からの信号によって制御される。そして、これら三つの混合開閉弁31,32,33には各々上水管34から加熱されていない上水が分岐されており、制御装置4からの制御信号によって指示される混合比で循環通路3内の温水と上水管34内の上水とを混合して各々ハンドシャワー21,天井シャワー22,大型シャワー23に調温された温水を供給する。また、これら三つの混合開閉弁31,32,33には温度センサが内蔵されており、循環通路3内の温水の水温が設定された水温以下の場合には、制御装置4から開弁指示の信号を受信してもインターロックを掛けて開弁しないように構成されている。なお、このように制御装置4から開弁信号を受信しても各混合開閉弁31,32,33内でインターロックを掛けてもよいが、検知した温度信号を制御装置4に送信し、制御装置4内でインターロックを掛けて、後述するリモコン5から出湯操作がされても各混合開閉弁31,32,33に開弁信号を出力しないようにプログラムしてもよい。
循環通路3にはこのほかに、循環ポンプ41,ヒーター42,およびバッファ用のタンク43が直列に設置されている。さらに、上記給湯装置1からの温水吐出管が三方弁44を介して循環通路3に接続されており、さらに同じく三方弁45を介して循環通路3内の湯水を排出できるように構成されている。そして、これら循環ポンプ41,ヒータ42,三方弁44,および三方弁45はすべて上記制御装置4によって作動が制御されるように構成されている。
図2参照して、リモコン5には2個の操作ボタン51,6が設けられている。操作ボタン51はオンオフスイッチであり、上記の三つの吐出部21,22,23からの吐出のオンオフを行うための操作ボタンである。吐出しない状態ではLEDが埋め込まれた表示部52は赤色であり、吐出するために操作ボタン51を押し操作すると、表示部52は緑色に切り替わる。そして、吐出を停止する場合には再び操作ボタン51を押し操作すると表示部52は赤色に戻り、吐出が停止する。
操作ボタン6は十字キー式のスイッチで構成されており、上記の三つの吐出部であるハンドシャワー21,天井シャワー22,大型シャワー23のいずれかを択一的に選択するように操作する。そして、この操作ボタン6によって選択された吐出部に相当する表示部61,62,63は点灯し、他の残り2つの表示部は消灯したままの状態になる。例えば、ハンドシャワー21からの吐出を希望する場合には表示部61を点灯させ、天井シャワー22から吐出させる場合には表示部62を点灯させ、同様に大型シャワー23から吐出させたい場合には表示部63を点灯させる。
上記構成で、三つの吐出部21,22,23のいずれからも温水を吐出させていない状態では、三方弁44を操作して循環通路3を給湯装置1に対して遮断し、その状態で循環ポンプ41を作動させて循環通路3内の湯水を循環させる。この循環は、連続して循環させてもよいが、間欠的に循環させてもよい。すなわち、一定時間循環ポンプ41を作動させ循環通路3内の湯水を循環させると、その後、所定の時間循環ポンプを41を停止させる。なお、この循環ポンプ41の作動時間と停止時間との割合は、予め設定された比率で一定にしてもよいが、外気温を検知し、外気温が低くなるに伴って循環ポンプ41の作動時間の比率を増加させるように制御してもよい。
循環ポンプ41が作動している状態で、ヒータ42を作動させて循環通路3内を循環する湯水の温度を設定された一定の水温に加熱する。このヒータ42によって加熱される水温は、上記各混合開閉弁31,32,33が開弁するための所定の温度よりも高温に設定されている。従って、循環ポンプ41が作動している状態では、各混合開閉弁31,32,33に供給される循環通路3内の湯水の水温は開弁するための所定温度以上になっているので、上記制御装置4から開弁指示があると、直ちに開弁して各吐出部21,22,23に温水を分岐する。なお、上述のように、吐出する水温が別途設定されてる場合には、上水管34の上水と混合し設定されている水温に調温していずれか1つの吐出部から吐出させる。
このように、いずれかの吐出部からの吐出が開始すると、制御装置4は三方弁44を操作して給湯装置1から送出される温水を循環通路3内に供給するように設定する。この三方弁44の動作が完了するまでは循環ポンプ41の運転を継続させ、タンク43内の湯水を吐出部に供給し続けるが、三方弁44の動作が終了し給湯装置1が循環通路3に接続されると、給湯装置1から送出される温水の水圧が循環通路3に作用するので、循環ポンプ41の運転を停止させる。そしてその後は、給湯装置1から供給される温水を開弁している吐出部に供給し続ける。
その状態で、リモコン5の操作ボタン51が押し操作されると、制御装置4は開弁している混合開閉弁を閉弁し温水が吐出していた吐出部からの温水の吐出を停止する。そして、この混合開閉弁の閉弁と共に三方弁44を作動させて、給湯装置1を循環通路3から遮断する。その後は、上述のように循環通路3内の水温が一定の水温以上に保持されるようにヒータ42を作動させながら循環ポンプ41を運転する。
例えば、旅行などによって長期間給湯装置1の運転が停止される場合がある。その場合には図示しない運転スイッチがオフにされるので、制御装置4も共に作動を停止し、循環ポンプ41およびヒータ42も同じく作動を長時間停止する。次に、その運転スイッチがオンにされると、再び制御装置4は循環ポンプ41によって循環通路3内の湯水を循環させるが、その時の水温が一定の水温以下まで冷えていると、ヒータ42単独では加熱することが困難である。この場合には、三方弁44を作動させて給湯装置1を循環通路3に接続すると共に、三方弁45を作動させて循環通路3内の湯水を排水するように設定する。すると、給湯装置1から送出される温水が循環通路3内を通って三方弁45から排水される。循環通路3内の湯水の温度が一定の水温以上になると、三方弁44,45を操作し給湯装置1を循環通路3から遮断すると共に、循環通路3内の湯水の排水を停止する。その後は、上述のように循環ポンプ41を運転して循環通路3内の湯水を循環させる。
なお、本発明は上記した形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えてもかまわない。
1 給湯装置
2 浴室
3 循環通路
4 制御装置
5 リモコン
6 操作ボタン
11 浴槽
21 ハンドシャワー(吐出部)
22 天井シャワー(吐出部)
23 大型シャワー(吐出部)
31 混合開閉弁
32 混合開閉弁
33 混合開閉弁
34 上水管
2 浴室
3 循環通路
4 制御装置
5 リモコン
6 操作ボタン
11 浴槽
21 ハンドシャワー(吐出部)
22 天井シャワー(吐出部)
23 大型シャワー(吐出部)
31 混合開閉弁
32 混合開閉弁
33 混合開閉弁
34 上水管
Claims (5)
- 湯水が循環する環状の循環通路を有し、その循環通路からシャワーなどの吐出部へ分岐され、循環通路内の湯水が吐出部から吐出する湯水供給装置において、循環通路から吐出部への通路を開閉する開閉装置と、この開閉装置に対して開弁指示が出された状態であっても循環通路内の湯水の水温が所定の水温以下の場合に開閉装置の開弁を禁止する開弁禁止手段を設けたことを特徴とする湯水供給装置。
- 上記循環通路に対して湯水を供給する給湯装置を設けたことを特徴とする請求項1に記載の湯水供給装置。
- 上記循環通路に、循環通路内の湯水を循環させるポンプと、循環する湯水を加熱するヒータとを設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の湯水供給装置。
- 上記給湯装置から上記循環通路内に湯水が供給されている状態で循環通路内の湯水を外部へ排水する排水部を設けたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の湯水供給装置。
- 上記循環通路にバッファタンクを設けたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の湯水供給装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018091912A JP2019196881A (ja) | 2018-05-11 | 2018-05-11 | 湯水供給装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2018091912A JP2019196881A (ja) | 2018-05-11 | 2018-05-11 | 湯水供給装置 |
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Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS56130652U (ja) * | 1980-03-06 | 1981-10-03 | ||
JPS6033130U (ja) * | 1983-08-15 | 1985-03-06 | 松下電器産業株式会社 | 給湯装置 |
JP2004125228A (ja) * | 2002-09-30 | 2004-04-22 | Sekisui Chem Co Ltd | 給湯装置 |
JP2011075224A (ja) * | 2009-09-30 | 2011-04-14 | Tokyo Gas Co Ltd | 給湯システム |
-
2018
- 2018-05-11 JP JP2018091912A patent/JP2019196881A/ja active Pending
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