JP2019196555A - 透明紙 - Google Patents
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Abstract
【課題】透明性に優れ、均一な透明性を有し、湿度変化に対する寸法安定性を有し、十分なシート強度を有する透明紙を提供することである。【解決手段】課題は、パルプ及び澱粉類を少なくとも含有する透明紙であって、前記パルプがカナダ標準ろ水度100ml以下であり、前記澱粉類がオクテニルコハク酸澱粉を少なくとも含有する透明紙によって達成される。【選択図】なし
Description
本発明は透明紙に関する。
樹脂透明フィルムの代替用に、パルプを主成分とした透明紙が知られている。
このような透明紙は、パルプを高度に叩解した叩解パルプを抄造して、その後、スーパーカレンダー等で処理した薄葉紙が一般的である。透明紙は、パルプの繊維間に存在する空隙に存在する空気を除去して、紙の内部における光の散乱を低下させることによって透明性を得る。
このような透明紙は、パルプを高度に叩解した叩解パルプを抄造して、その後、スーパーカレンダー等で処理した薄葉紙が一般的である。透明紙は、パルプの繊維間に存在する空隙に存在する空気を除去して、紙の内部における光の散乱を低下させることによって透明性を得る。
例えば、カナダ標準ろ水度が20ml以下まで叩解したパルプを抄造し、80℃以上100℃以下に加温したロールと湿紙が接するようにロールプレスで搾水した後、シリンダードライヤーで乾燥する透明紙の製造方法が公知である(例えば、特許文献1参照)。また、カナダ標準ろ水度が200ml未満のセルロース繊維を主成分とした基紙に水溶性又は水分散性樹脂を含浸又は塗工し、不透明度が20%未満である透明紙が公知である(例えば、特許文献2参照)。また、所定の変則フリーネスが100ml以上600ml以下のパルプとポリアクリルアマイド系紙力剤とコロイダルシリカとを含んだ紙であって、前記ポリアクリルアマイド系紙力剤がパルプに対し0.1質量%以上1.5質量%以下の範囲で含んでいることを特徴とする透明紙が公知である(例えば、特許文献3参照)。
特許文献1及び2に記載の透明紙は、湿度変化に対する寸法安定性が不十分である。また、特許文献1及び3に記載の透明紙は、パルプが高度に叩解されるために地合が良化する傾向にあるもののシート強度に劣る傾向を示す。地合が良化すると均一な透明性を得やすい。
本発明の目的は、以下の品質を有する透明紙を提供することである。
(1)透明性に優れること(透明性)。
(2)均一な透明性を有すること(均一性)。
(3)湿度変化に対する寸法安定性を有すること(寸法安定性)。
(4)十分なシート強度を有すること(強度性)。
(1)透明性に優れること(透明性)。
(2)均一な透明性を有すること(均一性)。
(3)湿度変化に対する寸法安定性を有すること(寸法安定性)。
(4)十分なシート強度を有すること(強度性)。
本発明の目的は、以下により達成される。
[1]パルプ及び澱粉類を少なくとも含有する透明紙であって、前記パルプがカナダ標準ろ水度100ml以下であり、前記澱粉類がオクテニルコハク酸澱粉を少なくとも含有する透明紙。
[1]パルプ及び澱粉類を少なくとも含有する透明紙であって、前記パルプがカナダ標準ろ水度100ml以下であり、前記澱粉類がオクテニルコハク酸澱粉を少なくとも含有する透明紙。
[2]前記澱粉類の含有量が、パルプ100質量部に対して2質量部以上15質量部以下である前記[1]に記載の透明紙。
[3]前記澱粉類中、オクテニルコハク酸澱粉の含有量が80質量%以上である前記[2]に記載の透明紙。
本発明により、透明性、均一性、寸法安定性及び強度性を有する透明紙を提供することができる。
以下、本発明の透明紙について詳細に説明する。本発明において、透明紙は、JIS P8149:2000に準じて求められる不透明度が70%以下のものを指す。
本発明の透明紙は、例えば、高度に叩解したパルプに特定の澱粉類を混合した紙料を抄造し、水分を含む湿紙の状態でスーパーカレンダー処理等の熱圧処理することによって得ることができる。
パルプは、製紙分野で従来公知のものであって、例えば、LBKP(Leaf Bleached Kraft Pulp)、NBKP(Needle Bleached Kraft Pulp)等の化学パルプ、GP(Groundwood Pulp)、PGW(Pressure GroundWood pulp)、RMP(Refiner Mechanical Pulp)、TMP(ThermoMechanical Pulp)、CTMP(ChemiThermoMechanical Pulp)、CMP(ChemiMechanical Pulp)、CGP(ChemiGroundwood Pulp)等の機械パルプ、及びDIP(DeInked Pulp)等の古紙パルプを挙げることができる。パルプはこれらから成る群から選ばれる少なくとも一種又は二種以上を組み合わせである。パルプの少なくとも一種は、NBKPが好ましい。この理由は、パルプの繊維間に存在する空隙に澱粉類が充填されやすく、透明性が良化するからである。
パルプの叩解度は、JIS P8121−2:2012「カナダ標準ろ水度法」に基づいて求められるカナダ標準ろ水度で示す値である。パルプは、ダブルディスクリファイナー、デラックスファイナー及びジョルダン等の叩解機に叩解され、叩解が進むと、カナダ標準ろ水度の値は小さくなる。本発明のパルプは、カナダ標準ろ水度100ml以下である。カナダ標準ろ水度が100mlを超えると、透明性及び均一性を得ることができない。なお、パルプのカナダ標準ろ水度の下限は、測定不能な領域までである。
紙料には、必要に応じてかつ本願発明の効果を阻害しない範囲で、シリカ、炭酸カルシウム、タルク、クレー及びカオリン等の各種填料、定着剤、歩留まり剤、カチオン化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤及び耐水化剤等の各種添加剤を配合することができる。
抄造は、パルプ及び澱粉類を含む紙料を酸性、中性又はアルカリ性に調整して、従来公知の抄紙機を用いて行われる。従来公知の抄紙機の例としては、長網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機、コンビネーション抄紙機、円網抄紙機、ヤンキー抄紙機等を挙げることができる。
水分を含む湿紙の状態でスーパーカレンダー処理等の熱圧処理するために、カナダ標準ろ水度100ml以下の高度に叩解したパルプの抄紙機を用いた抄造では、例えば、ドライヤーにおける乾燥条件を調節して水分を8質量%以上25質量%以下にする方法と、抄紙機における水分を4質量%以上6質量%以下とし、その後、加湿機を用いて8質量%以上25質量%以下に調節する方法とがある。いずれの方法でも構わない。
窓付封筒の窓にあたる部分の用途及び贈答品の包装紙等の用途から、透明紙は、坪量が10g/m2以上100g/m2以下が好ましく、密度が0.9g/cm3以上1.07g/cm3以下が好ましい。
澱粉類は、グルコースがグリコシド結合によって重合した多糖類、及びグルコースがグリコシド結合によって重合した多糖類においてグルコースが有する水酸基を種々置換基によって変性した多糖類である。澱粉類の例としては、澱粉、酸化澱粉、酵素変性澱粉、エーテル化澱粉、カチオン性澱粉、両性澱粉、ジアルデヒド澱粉、燐酸エステル化澱粉及び尿素燐酸エステル化澱粉等のエステル化澱粉、ヒドロキシエチル化澱粉、ヒドロキシブチル化澱粉等、オクテニルコハク酸澱粉、並びにカルボキシル基を分子中に有する場合はそれらのナトリウム及びアルミニウム等の塩を挙げることができる。塩は、澱粉類の分子中に有するカルボキシル基の一部又は全てが塩を形成するものである。
透明紙は、澱粉類の少なくとも一種がオクテニルコハク酸澱粉である。
オクテニルコハク酸澱粉は、加工澱粉の一種であり、例えば、澱粉に無水オクテニルコハク酸を3質量%を超えない量でエステル化させたもの及びその塩である。具体的なオクテニルコハク酸澱粉としては、塩を形成していないオクテニルコハク酸澱粉、オクテニルコハク酸澱粉ナトリウム、オクテニルコハク酸澱粉カルシウム、オクテニルコハク酸澱粉アンモニウム、オクテニルコハク酸澱粉アルミニウム等を挙げることができる。これらの中でもオクテニルコハク酸澱粉ナトリウムが好ましい。透明紙は、これらオクテニルコハク酸澱粉から成る群から選ばれる一種又は二種以上を含有する。
このようなオクテニルコハク酸澱粉は、例えば、イングレディオン・ジャパン社、日澱化學社、松谷化学工業社等から市販される。
オクテニルコハク酸澱粉は、加工澱粉の一種であり、例えば、澱粉に無水オクテニルコハク酸を3質量%を超えない量でエステル化させたもの及びその塩である。具体的なオクテニルコハク酸澱粉としては、塩を形成していないオクテニルコハク酸澱粉、オクテニルコハク酸澱粉ナトリウム、オクテニルコハク酸澱粉カルシウム、オクテニルコハク酸澱粉アンモニウム、オクテニルコハク酸澱粉アルミニウム等を挙げることができる。これらの中でもオクテニルコハク酸澱粉ナトリウムが好ましい。透明紙は、これらオクテニルコハク酸澱粉から成る群から選ばれる一種又は二種以上を含有する。
このようなオクテニルコハク酸澱粉は、例えば、イングレディオン・ジャパン社、日澱化學社、松谷化学工業社等から市販される。
オクテニルコハク酸澱粉の含有量は、パルプ100質量部に対して、2質量部以上15質量部以下が好ましい。この理由は、含有量が、パルプ100質量部に対して2質量部以上15質量部以下であることによって透明紙の透明性、均一性、寸法安定性及び強度性が良化するからである。
透明紙の澱粉類中、オクテニルコハク酸澱粉の含有量が、80質量%以上であることが好ましい。この理由は、澱粉類中のオクテニルコハク酸澱粉の含有量が80質量%以上であることによって透明紙の透明性及び寸法安定性が良化するからである。
本発明者らは、オクテニルコハク酸澱粉を含有することによって本発明の効果が得られる理由が以下であると推察する。
澱粉類は製紙分野ではバインダとして公知である。オクテニルコハク酸澱粉は、食品添加物の乳化剤として知られ、オクテニルコハク酸に由来する疎水基を有するために高い界面活性能を有する。よって、オクテニルコハク酸澱粉はバインダ効果と界面活性効果とを有する。オクテニルコハク酸澱粉を有することで、バインダ効果によりパルプ繊維間の結合を補強することができ、透明紙は、湿度変化の寸法安定性及び強度性を得ることができる。オクテニルコハク酸澱粉を有することで、界面活性効果により良好にオクテニルコハク酸澱粉がパルプ繊維間の空隙を充填し、透明紙は、透明性を及び均一性を得ることができる。
澱粉類は製紙分野ではバインダとして公知である。オクテニルコハク酸澱粉は、食品添加物の乳化剤として知られ、オクテニルコハク酸に由来する疎水基を有するために高い界面活性能を有する。よって、オクテニルコハク酸澱粉はバインダ効果と界面活性効果とを有する。オクテニルコハク酸澱粉を有することで、バインダ効果によりパルプ繊維間の結合を補強することができ、透明紙は、湿度変化の寸法安定性及び強度性を得ることができる。オクテニルコハク酸澱粉を有することで、界面活性効果により良好にオクテニルコハク酸澱粉がパルプ繊維間の空隙を充填し、透明紙は、透明性を及び均一性を得ることができる。
透明紙は、従来公知の透明化剤とを含有することができる。従来公知の透明化剤としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、カルボキシメチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド等の水溶性高分子、並びにパラフィン、高級脂肪酸、脂肪酸アミド、脂肪酸アルコールエステル等のワックス類、界面活性剤、並びにポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、及びそれらの共重合体等を挙げることができる。
透明紙は、従来公知の透明化剤から成る群から選ばれる一種又は二種以上を、オクテニルコハク酸澱粉と併用して含有することができる。
透明紙は、従来公知の透明化剤から成る群から選ばれる一種又は二種以上を、オクテニルコハク酸澱粉と併用して含有することができる。
従来公知の透明化剤はワックス類が好ましい。この理由は、透明紙の透明性が良化するからである。従来公知の透明化剤を併用する場合は、抄造して得られた抄造紙に含浸又は塗工して透明化剤を透明紙に含有させる方法が好ましい。
従来公知の透明化剤の含有量は、9g/m2以下が好ましい。この理由は、含有量が9g/m2を超えると、透明紙に印刷する場合において、インキの乾燥性を低下させる場合又はインキの滲みを引き起こす場合があるからである。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明は、これらの実施例に限定されない。ここで「質量部」及び「質量%」は、乾燥固形分量若しくは実質成分量の各々「質量部」及び「質量%」を表す。塗工層の塗工量は乾燥固形分量を表す。
(パルプ)
NBKPを濃度3質量%で離解したパルプスラリーに、蒸気を吹き込み28℃に昇温した。その後、ダブルディスクリファイナー及びデラックスファイナーを用いてパルプのカナダ標準ろ水度が所定の値になるように叩解した。ろ水度は表1に記載する。
NBKPを濃度3質量%で離解したパルプスラリーに、蒸気を吹き込み28℃に昇温した。その後、ダブルディスクリファイナー及びデラックスファイナーを用いてパルプのカナダ標準ろ水度が所定の値になるように叩解した。ろ水度は表1に記載する。
(紙料)
得られたパルプスラリーを用いて下記を配合して紙料を調成した。
パルプ 100質量部
硫酸バンド 0.5質量部
澱粉類(オクテニルコハク酸澱粉を除く) 種類及び数量を表1に記載
オクテニルコハク酸澱粉 数量を表1に記載
得られたパルプスラリーを用いて下記を配合して紙料を調成した。
パルプ 100質量部
硫酸バンド 0.5質量部
澱粉類(オクテニルコハク酸澱粉を除く) 種類及び数量を表1に記載
オクテニルコハク酸澱粉 数量を表1に記載
(抄造)
紙料を長網抄紙機を用いて抄造し、水分を含む湿紙の状態でスーパーカレンダー処理を施して透明紙を得た。なお、透明紙の坪量が約55g/m2及び密度が約0.92g/cm3になるように調整した。
紙料を長網抄紙機を用いて抄造し、水分を含む湿紙の状態でスーパーカレンダー処理を施して透明紙を得た。なお、透明紙の坪量が約55g/m2及び密度が約0.92g/cm3になるように調整した。
得られた透明紙について、以下の評価を行った。結果を表1に記載する。
<透明性の評価>
透明紙の不透明度を、JIS P8149:2000に準じて測定した。
不透明度の値から下記の基準で評価した。本発明において、3又は4の評価であれば、透明紙は、透明性を有するものとする。
4:不透明度が50%以下。
3:不透明度が50%超60%以下。
2:不透明度が60%超70%以下。
1:不透明度が70%超。
透明紙の不透明度を、JIS P8149:2000に準じて測定した。
不透明度の値から下記の基準で評価した。本発明において、3又は4の評価であれば、透明紙は、透明性を有するものとする。
4:不透明度が50%以下。
3:不透明度が50%超60%以下。
2:不透明度が60%超70%以下。
1:不透明度が70%超。
<均一性の評価>
目視で、透明紙のムラの有無を観察して、下記の基準によって均一性を評価した。本発明において、3又は4の評価であれば、透明紙は、均一性を有するものとする。
4:ムラが無く、良好なレベル。
3:ムラがほぼ認められず、概ね良好なレベル。
2:ムラが僅かに認められるものの、実用上使用可能なレベル。
1:ムラが認められ、実用上使用不可能なレベル。
目視で、透明紙のムラの有無を観察して、下記の基準によって均一性を評価した。本発明において、3又は4の評価であれば、透明紙は、均一性を有するものとする。
4:ムラが無く、良好なレベル。
3:ムラがほぼ認められず、概ね良好なレベル。
2:ムラが僅かに認められるものの、実用上使用可能なレベル。
1:ムラが認められ、実用上使用不可能なレベル。
<寸法安定性の評価>
得られた透明紙を、縦(MD方向)が1.5cm、横(CD方向)が10.0cmとなるように裁断して試験片を作製した。
当該試験片について、下記(1)〜(3)の順番で放置し、各環境下に放置した後の試験片の寸法をそれぞれ測定した。
(1)温度23℃、相対湿度50%の環境下に24時間放置。
(2)温度23℃、相対湿度80%の環境下に8時間放置。
(3)温度23℃、相対湿度25%の環境下に8時間放置。
次に、測定値を用いて下記式から寸法変化率Rを算出した。
R=((t2−t3)/t1)×100
t1:相対湿度50%の環境下に放置した後、
且つ、相対湿度80%の環境下に放置する前の透明紙の横の長さ。
t2:相対湿度80%で放置した間における透明紙の横方向の長さの変化量。
t3:相対湿度25%で放置した間における透明紙の横方向の長さの変化量。
寸法変化率Rの値から下記の基準で評価した。本発明において、2又は3の評価であれば、透明紙は、寸法安定性を有するものとする。
3:寸法変化率Rが1.6%以下。
2:寸法変化率Rが1.6%超1.8%以下。
1:寸法変化率Rが1.8%超。
得られた透明紙を、縦(MD方向)が1.5cm、横(CD方向)が10.0cmとなるように裁断して試験片を作製した。
当該試験片について、下記(1)〜(3)の順番で放置し、各環境下に放置した後の試験片の寸法をそれぞれ測定した。
(1)温度23℃、相対湿度50%の環境下に24時間放置。
(2)温度23℃、相対湿度80%の環境下に8時間放置。
(3)温度23℃、相対湿度25%の環境下に8時間放置。
次に、測定値を用いて下記式から寸法変化率Rを算出した。
R=((t2−t3)/t1)×100
t1:相対湿度50%の環境下に放置した後、
且つ、相対湿度80%の環境下に放置する前の透明紙の横の長さ。
t2:相対湿度80%で放置した間における透明紙の横方向の長さの変化量。
t3:相対湿度25%で放置した間における透明紙の横方向の長さの変化量。
寸法変化率Rの値から下記の基準で評価した。本発明において、2又は3の評価であれば、透明紙は、寸法安定性を有するものとする。
3:寸法変化率Rが1.6%以下。
2:寸法変化率Rが1.6%超1.8%以下。
1:寸法変化率Rが1.8%超。
<強度性の評価>
透明紙の強度性は、紙の引張強さを測定することによって評価した。紙の引張強さは、JIS P8113:2006に準拠して透明紙のMD方向について測定した。
測定値から下記の基準で評価した。本発明において、2又は3の評価であれば、透明紙は、強度性を有するものとする。
3:引張強さが2.0kN/m以上。
2:引張強さが1.8kN/m以上2.0kN/m未満。
1:引張強さが1.8kN/m未満。
透明紙の強度性は、紙の引張強さを測定することによって評価した。紙の引張強さは、JIS P8113:2006に準拠して透明紙のMD方向について測定した。
測定値から下記の基準で評価した。本発明において、2又は3の評価であれば、透明紙は、強度性を有するものとする。
3:引張強さが2.0kN/m以上。
2:引張強さが1.8kN/m以上2.0kN/m未満。
1:引張強さが1.8kN/m未満。
表1から、本発明に該当する実施例1〜11の透明紙は、透明性、均一性、寸法安定性及び強度性の全てを有することが分かる。本発明に該当しない比較例1〜3は、これら効果の少なくとも一つを満足しないことが分かる。
また、実施例2、4、5、6及び7の対比から、透明紙は、澱粉類中の80質量%以上がオクテニルコハク酸澱粉であることが好ましいと分かる。また、実施例2、8、9、10及び11の対比から、透明紙は、パルプ100質量部に対して澱粉類が2質量部以上15質量部以下であることが好ましいと分かる。
また、実施例2、4、5、6及び7の対比から、透明紙は、澱粉類中の80質量%以上がオクテニルコハク酸澱粉であることが好ましいと分かる。また、実施例2、8、9、10及び11の対比から、透明紙は、パルプ100質量部に対して澱粉類が2質量部以上15質量部以下であることが好ましいと分かる。
Claims (3)
- パルプ及び澱粉類を少なくとも含有する透明紙であって、前記パルプがカナダ標準ろ水度100ml以下であり、前記澱粉類がオクテニルコハク酸澱粉を少なくとも含有する透明紙。
- 前記澱粉類の含有量が、パルプ100質量部に対して2質量部以上15質量部以下である請求項1に記載の透明紙。
- 前記澱粉類中、オクテニルコハク酸澱粉の含有量が80質量%以上である請求項2に記載の透明紙。
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