JP2019196299A - 合わせガラス - Google Patents

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【課題】HUDに対応した合わせガラスに設けられた情報取得領域において、可視光を取得するセンサの情報取得性能を向上すること。【解決手段】本合わせガラスは、車外側ガラス板と車内側ガラス板との間に中間膜を有する合わせガラスであって、前記車内側ガラス板の車内側の面の周縁部に設けられた遮蔽層と、前記車外側ガラス板と前記車内側ガラス板との間に配置され、前記遮蔽層と平面視で重複する領域に延在するフィルムと、前記遮蔽層及び前記フィルムに設けられた開口部内に位置し、センサが情報を取得する情報取得領域と、を有し、前記フィルムが配置され、かつ前記遮蔽層が配置されていない部分の前記合わせガラスは、可視光反射率が8%以上又は拡散反射率が9%以上であり、前記開口部において、平面視で前記フィルムの端部が前記遮蔽層の端部に対して後退している部分を有し、前記部分において前記遮蔽層の端部に対する前記フィルムの端部の後退量αが1mm以上である。【選択図】図1

Description

本発明は、合わせガラスに関する。
近年、車両には、外界の状態を認識するためにカメラ等の可視光を取得するセンサが設置される場合がある。このような場合、センサが車外の情報を取得するため情報取得領域が、一例としてフロントガラスの一部に設けられる。
一方、赤外線遮蔽能等が付与されたフィルムをフロントガラスとなる合わせガラスに封入する技術が知られている。このフィルムは乗員のために設けられるもので、可視光透過率や赤外線透過率が下がることにより、上記のセンサに悪影響を及ぼす場合がある。このため、例えば、情報取得領域ではフィルムをU形状に切り欠いている(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−24930号公報
ところで、ヘッドアップディスプレイ(以下、HUDとも言う。)の像をフロントガラスに投影するために、P偏光反射フィルム、可視光散乱反射型フィルム、ホログラム、増反射フィルム、又は調光フィルム等のフィルムを合わせガラスに封入する場合がある。
これらのフィルムは可視光の反射若しくは散乱反射を増加させているため、上記の赤外線遮蔽能等が付与されたフィルムと比べると、可視光反射率又は拡散反射率が高い。そのため、可視光を取得するセンサへの影響を避けるため情報取得領域のフィルムを切り欠いた場合、切り欠いたフィルムの端部近傍で可視光が反射して反射光が生じ、この反射光が可視光を取得するセンサ(カメラ等)に入り込む場合がある。この反射光はノイズとなるため、可視光を取得するセンサの情報取得性能を悪化させる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、HUDに対応した合わせガラスに設けられた情報取得領域において、可視光を取得するセンサの情報取得性能を向上することを目的とする。
本合わせガラスは、車外側ガラス板と車内側ガラス板との間に中間膜を有する合わせガラスであって、前記車内側ガラス板の車内側の面の周縁部に設けられた遮蔽層と、前記車外側ガラス板と前記車内側ガラス板との間に配置され、前記遮蔽層と平面視で重複する領域に延在するフィルムと、前記遮蔽層及び前記フィルムに設けられた開口部内に位置し、センサが情報を取得する情報取得領域と、を有し、前記フィルムが配置され、かつ前記遮蔽層が配置されていない部分の前記合わせガラスは、可視光反射率が8%以上又は拡散反射率が9%以上であり、前記開口部において、平面視で前記フィルムの端部が前記遮蔽層の端部に対して後退している部分を有し、前記部分において前記遮蔽層の端部に対する前記フィルムの端部の後退量αが1mm以上であることを要件とする。
開示の一実施態様によれば、HUDに対応した合わせガラスに設けられた情報取得領域において、可視光を取得するセンサの情報取得性能を向上できる。
第1の実施の形態に係る車両用のフロントガラスを例示する図である。 比較例に係るフロントガラスを例示する図である。 第2の実施の形態に係る車両用のフロントガラスを例示する図である。 第1及び第2の実施の形態の変形例に係る情報取得領域近傍の部分拡大図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。なお、ここでは、車両用のフロントガラスを例にして説明するが、これには限定されず、本実施の形態に係る合わせガラスは、車両用のフロントガラス以外、例えばサイドガラス、リアガラスにも適用可能である。又、図では本発明の内容を理解しやすいように、大きさや形状を一部誇張している。
なお、平面視とはフロントガラスの所定領域を所定領域の法線方向から視ることを指し、平面形状とはフロントガラスの所定領域を所定領域の法線方向から視た形状を指すものとする。又、本願明細書においては、上下は図面のZ軸方向、左右は図面のY軸方向を指す。
〈第1の実施の形態〉
図1は、車両用のフロントガラスを例示する図であり、図1(a)はフロントガラスを車室内から車室外に視認した様子を模式的に示した図である。フロントガラス20はZ方向を上方として車両に取り付けられた状態である。図1(b)は図1(a)の情報取得領域25近傍の部分拡大図である。図1(c)は図1(b)のA−A線に沿う断面図である。
図1に示すフロントガラス20は、車内側ガラス板であるガラス板210と、車外側ガラス板であるガラス板220と、中間膜230と、フィルム240とを備えた車両用の合わせガラスである。フロントガラス20において、ガラス板210とガラス板220とは、フィルム240が封入された中間膜230を挟持した状態で固着されている。中間膜230は、複数層の中間膜から形成されてもよい。
但し、フィルム240は、厚みの薄い接着層を用いてガラス板210の車外側の面に固着してもよい。接着層の材料は、フィルム240を固着する機能を有していれば特に限定されないが、例えば、アクリル系、アクリレート系、ウレタン系、ウレタンアクリレート系、エポキシ系、エポキシアクリレート系、ポリオレフィン系、変性オレフィン系、ポリプロピレン系、エチレンビニルアルコール系、塩化ビニル系、クロロプレンゴム系、シアノアクリレート系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリスチレン系、ポリビニルブチラール系の材料が挙げられる。接着層の材料は、可視光に対して透明である。又、合わせガラスを製造する工程の前の常温状態において接着性を有していないことが望ましい。接着層の厚みは120μm以下であってよく、100μm以下であってよく、50μm以下であってよく、20μm以下であってよく、10μm以下であってよく、5μm以下であってよく、2μm以下であってよい。
フロントガラス20は、透視領域内にHUDで使用するHUD表示領域を有してもよい。HUD表示領域は、車内からの投影像を反射して情報を表示する表示領域である。HUD表示領域は、車内に配置されたHUDを構成する鏡を回転させ、JIS R3212のV1点から見た際に、HUDを構成する鏡からの光がフロントガラス20に照射される範囲とする。又、本明細書において、透視領域とはJIS R3211で定められる試験領域Cの領域を指す。
フィルム240は、所定の条件下でHUDの表示像の視認性を向上する等の所定の機能を有していれば特に限定されない。フィルム240としては、例えば、P偏光反射フィルム、ホログラムフィルム、散乱反射系の透明スクリーン、調光フィルム、HUD向け増反射フィルム等の可視光の反射若しくは散乱反射を増加させるフィルムが挙げられる。「調光フィルム」は,調光フィルム越しにHUDの表示像を映す場合と、調光フィルム自体が透明スクリーンになってプロジェクターのような実像が投影される場合もある。フィルム240の厚みは、例えば、25μm以上200μm以下であり、40μm以上170μm以下が好ましく、50μm以上150μm以下がより好ましい。フィルム240は、可視光に対して透明であり、フィルム240を有するフロントガラス20を通して車外側の景色が視認できる。
フィルム240が配置された部分のフロントガラス20は、可視光反射率が8%以上又は拡散反射率が9%以上である。ここで、可視光反射率とはJIS R3106に記載された測定及び算定方法に従ったものであり、拡散反射率とはJIS R3106に記載された分光反射率の測定方法において、正反射に加え、正反射以外の反射を含めた拡散反射光を積分球で受けて測定し、可視光反射率と同様の算出方法で導かれるものである。ここで、本願明細書において、フロントガラス20の可視光反射率及び拡散反射率は、以下詳述する遮蔽層が配置されていない透明な部分で車内面側から測定される。面内に反射率特性にムラがある場合は可視光反射率もしくは拡散反射率の最大値を採用する。
なお、フィルム240がP偏光反射フィルムである場合、フィルム240がフロントガラス20に封入された状態において、内面21への入射角がブリュースター角でのP偏光の反射率が5%以上であることが好ましい。ここで、本明細書でのブリュースター角は、空気から内面21に光線が入射する場合の角度である。P偏光の反射率が5%以上であれば、HUD像を視認できる。内面21への入射角がブリュースター角でのP偏光の反射率は7%以上であることがより好ましく、9%以上であることが更に好ましい。なお、P偏光の反射率とは、JIS R3106に記載された分光反射率の測定に関し、所定の入射角において可視波長におけるP偏光を基準としたものとして分光反射率を測定し、更にこれを元にJIS R3106に記載された可視光反射率の算定方法に従って算出したものである。
フロントガラス20において、車両の内側となるガラス板210の一方の面であるフロントガラス20の内面21と、車両の外側となるガラス板220の一方の面であるフロントガラス20の外面22とは、平面であっても湾曲面であっても構わないが、湾曲面であると本発明の効果がより得られるため好ましい。フロントガラス20の情報取得領域に相当する領域が湾曲面であると、外部光を集光してしまい影響が大きくなる可能性があるため、特に本発明の効果がより一層得られる。なお、ガラス板210の一方の面(内面21)及びその反対面である他方の面は平滑である。又、ガラス板220の一方の面(外面22)及びその反対面である他方の面は平滑である。
HUD表示領域において、フロントガラス20の垂直方向(Z軸方向)の曲率は半径4000mm以上20000mm以下であることが好ましく、半径6000mm以上20000mm以下であることがより好ましい。又、HUD表示領域において、フロントガラス20の水平方向(Y軸方向)の曲率は半径1000mm以上10000mm以下であることが好ましい。垂直方向及び水平方向の曲率が上記の範囲内であれば、フィルム240に投影したHUD像の歪みを低減できる。特に、上記半径が小さいとフィルムにしわが入るおそれがある。
ガラス板210及び220としては、例えば、ソーダライムガラス、アルミノシリケート等の無機ガラス、有機ガラス等を用いることができる。ガラス板210及び220が無機ガラスである場合、例えば、フロート法によって製造できる。
フロントガラス20の外側に位置するガラス板220の板厚は、最薄部が1.8mm以上3mm以下であることが好ましい。ガラス板220の板厚が1.8mm以上であると、耐飛び石性能等の強度が十分であり、3mm以下であると、合わせガラスの質量が大きくなり過ぎず、車両の燃費の点で好ましい。ガラス板220の板厚は、最薄部が1.8mm以上2.8mm以下がより好ましく、1.8mm以上2.6mm以下が更に好ましく、1.8mm以上2.2mm以下が更に好ましく、1.8mm以上2.0mm以下が更に好ましい。
フロントガラス20の内側に位置するガラス板210の板厚は、0.3mm以上2.3mm以下であることが好ましい。ガラス板210の板厚が0.3mm以上であることによりハンドリング性がよく、2.3mm以下であることによりフロントガラス20の質量が大きくなり過ぎない。
ガラス板210の板厚を0.3mm以上2.3mm以下とすることで、ガラス品質(例えば、残留応力)を維持できる。ガラス板210の板厚を0.3mm以上2.3mm以下とすることは、曲がりの深いガラスにおけるガラス品質(例えば、残留応力)の維持に特に有効である。ガラス板210の板厚は、0.5mm以上2.1mm以下がより好ましく、0.7mm以上1.9mm以下が更に好ましい。
但し、ガラス板210及び220の板厚は常に一定ではなく、必要に応じて場所毎に変わってもよい。例えば、ガラス板210及び220の一方又は両方が、フロントガラス20を車両に取り付けたときの垂直方向の上端側の厚さが下端側よりも厚い断面視楔状の領域を備えていてもよい。
フロントガラス20が湾曲形状である場合、ガラス板210及び220は、フロート法等による成形の後、中間膜230による接着前に、曲げ成形される。曲げ成形は、ガラスを加熱により軟化させて行われる。曲げ成形時のガラスの加熱温度は、大凡550℃〜700℃である。
ガラス板210とガラス板220とを接着する中間膜230としては熱可塑性樹脂が多く用いられ、例えば、可塑化ポリビニルアセタール系樹脂、可塑化ポリ塩化ビニル系樹脂、飽和ポリエステル系樹脂、可塑化飽和ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、可塑化ポリウレタン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体系樹脂等の従来からこの種の用途に用いられている熱可塑性樹脂が挙げられる。又、特許第6065221号に記載されている変性ブロック共重合体水素化物を含有する樹脂組成物も好適に使用できる。
これらの中でも、透明性、耐候性、強度、接着力、耐貫通性、衝撃エネルギー吸収性、耐湿性、遮熱性、及び遮音性等の諸性能のバランスに優れることから、可塑化ポリビニルアセタール系樹脂が好適に用いられる。これらの熱可塑性樹脂は、単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。上記可塑化ポリビニルアセタール系樹脂における「可塑化」とは、可塑剤の添加により可塑化されていることを意味する。その他の可塑化樹脂についても同様である。
上記ポリビニルアセタール系樹脂としては、ポリビニルアルコール(以下、必要に応じて「PVA」と言うこともある)とホルムアルデヒドとを反応させて得られるポリビニルホルマール樹脂、PVAとアセトアルデヒドとを反応させて得られる狭義のポリビニルアセタール系樹脂、PVAとn−ブチルアルデヒドとを反応させて得られるポリビニルブチラール樹脂(以下、必要に応じて「PVB」と言うこともある)等が挙げられ、特に、透明性、耐候性、強度、接着力、耐貫通性、衝撃エネルギー吸収性、耐湿性、遮熱性、及び遮音性等の諸性能のバランスに優れることから、PVBが好適なものとして挙げられる。なお、これらのポリビニルアセタール系樹脂は、単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。但し、中間膜230を形成する材料は、熱可塑性樹脂には限定されない。 中間膜230の膜厚は、最薄部で0.5mm以上であることが好ましい。中間膜230の膜厚が0.5mm以上であるとフロントガラスとして必要な耐貫通性が十分となる。又、中間膜230の膜厚は、最厚部で3mm以下であることが好ましい。中間膜230の膜厚の最大値が3mm以下であると、合わせガラスの質量が大きくなり過ぎない。中間膜230の最大値は2.8mm以下がより好ましく、2.6mm以下が更に好ましい。
なお、中間膜230は、3層以上の層を有していてもよい。例えば、中間膜を3層から構成し、真ん中の層の硬度を可塑剤の調整等により両側の層の硬度よりも低くすることにより、合わせガラスの遮音性を向上できる。この場合、両側の層の硬度は同じでもよいし、異なってもよい。
中間膜230を作製するには、例えば、中間膜となる上記の樹脂材料を適宜選択し、押出機を用い、加熱溶融状態で押し出し成形する。押出機の押出速度等の押出条件は均一となるように設定する。その後、押し出し成形された樹脂膜を、フロントガラス20のデザインに合わせて、上辺及び下辺に曲率を持たせるために、例えば必要に応じ伸展することで、中間膜230が完成する。
合わせガラスを作製するには、ガラス板210とガラス板220との間にフィルム240が封入された中間膜230を挟んで積層体とし、例えば、この積層体をゴム袋の中に入れ、−65〜−100kPaの真空中で温度約70〜110℃で接着する。
更に、例えば100〜150℃、圧力0.6〜1.3MPaの条件で加熱加圧する圧着処理を行うことで、より耐久性の優れた合わせガラスを得ることができる。但し、場合によっては工程の簡略化、並びに合わせガラス中に封入する材料の特性を考慮して、この加熱加圧工程を使用しない場合もある。
ガラス板210とガラス板220との間に、本願の効果を損なわない範囲で、中間膜230及びフィルム240の他に、赤外線反射、発光、発電、調光、可視光反射、散乱、加飾、吸収等の機能を持つフィルムやデバイスを有していてもよい。又、フロントガラス20の表面に防曇、撥水、遮熱、低反射等の機能を有する膜を有していてもよい。又、ガラス板210の車外側面やガラス板220の車内側面に遮熱、発熱等の機能を有する膜を有していてもよい。
なお、HUDのFOV(Field Of View:視野角)は、例えば、4deg×1deg以上である。HUDのFOVは、5deg×1.5deg以上、6deg×2deg以上、7deg×3deg以上としてもよい。
図1の説明に戻り、フロントガラス20の周縁部には遮蔽層26及び27が設けられている。遮蔽層26及び27は、例えば、所定の色の印刷用インクをガラス面に塗布し、これを焼き付けることにより形成した不透明な(例えば、黒色の)着色セラミック層であるが、これには限定されない。フロントガラス20の周縁部に不透明な遮蔽層26及び27が存在することにより、フロントガラス20の周縁部を車体に保持するウレタン等の樹脂、またカメラ300を係止する部材(例えば、ブラケット)を内面21に接着する接着部材が紫外線により劣化することを抑制できる。
なお、フィルム240は、平面視で遮蔽層26及び27の内側の領域の少なくとも一部において、ガラス板210とガラス板220との間に配置され、遮蔽層26及び27と平面視で重複する領域に延在している。フィルム240は、図1(a)のように平面視でフロントガラス20の遮蔽層26及び27で囲まれた内側の領域の全部に配置されてもよい。
図1では、遮蔽層26がガラス板210の車内側の面(フロントガラス20の内面21)に設けられており、遮蔽層27がガラス板220の車内側の面に設けられているが、これには限定されない。遮蔽層26がガラス板210の車内側の面(フロントガラス20の内面21)に設けられていれば、遮蔽層27は設けなくてもよい。
なお、遮蔽層27を設ける場合には、平面視でフィルム240の端部240eが遮蔽層27と重複していることが好ましい。車外側からフィルム240の端部240eが視認できなくなり美観が向上するからである。
フロントガラス20は、上辺周縁部に情報取得領域25を有している。情報取得領域25は、遮蔽層26及び27とフィルム240とが平面視で重複する領域において、遮蔽層26及び27並びにフィルム240に設けられた開口部内に位置している。すなわち、情報取得領域25は、ガラス板210、ガラス板220、及び中間膜230を有しているが、フィルム240、遮蔽層26、及び遮蔽層27を有していない。
情報取得領域25は、フロントガラス20の上辺周縁部に可視光を取得するカメラ300が配置される場合の光が透過する領域として機能する。但し、カメラ300が配置されるのは一例であり、カメラ300に代えて可視光を取得するセンサが配置される場合も同様に可視光を取得可能な情報取得領域25が設けられる。可視光を取得するセンサとしては、例えば、照度センサが挙げられる。
情報取得領域25の外縁部には、フィルム240の端部240e、遮蔽層26の端部26e、及び遮蔽層27の端部27eが存在している。フロントガラス20に外部光が入射すると、入射光が遮蔽層26のガラス板210側の面の端部26e近傍で散乱し、更に散乱光の一部がフィルム240のガラス板210側の面の端部240e近傍でガラス板210側に反射する場合がある。なお、外部光は、例えば、太陽500からの光(太陽光)である。
端部240e、端部26e、及び端部27eの位置関係によっては、フィルム240の端部240e近傍でガラス板210側に反射した反射光がカメラ300に入射する場合がある。
例えば、図2に示す比較例に係るフロントガラス20Xでは、平面視において、端部26eと端部27eとが略同じ位置にあり、端部240eは端部26e及び27eに対して情報取得領域25の外周側に後退(セットバック)している。すなわち、端部240eは、端部26e及び27eに対して情報取得領域25から遠ざかる方向に後退している。
しかし、端部240eの端部26e及び27eに対する後退量が比較的小さいため、遮蔽層26の端部26e近傍で散乱しフィルム240の端部240e近傍でガラス板210側に反射した反射光がカメラ300に入射している。このような反射光は、カメラ300に本来入射する光にとってノイズとなり、カメラ300の情報取得性能(外界認識性能)を悪化させる。
そこで、フロントガラス20では、図1(c)に示すように、遮蔽層26及び27のうち、開口部が狭い方の端部に対するフィルム240の端部240eの後退量αを規定している。図1(c)の例では、端部26eが開口部が狭い方の端部となるため、端部26eに対するフィルム240の端部240eの後退量αを規定している。端部27eが開口部が狭い方の端部となる場合には、端部27eに対するフィルム240の端部240eの後退量αを規定する。すなわち、後退量αの基準となる遮蔽層の端部は、ガラス板210の車内側の面の周縁部に設けられた遮蔽層26の端部26eと、ガラス板220の車内側の面の周縁部に設けられた遮蔽層27の端部27eのうち、開口部の中央側に位置する遮蔽層の端部である。開口部、すなわち開口部に隣接した領域において、平面視でフィルム240の端部240eが遮蔽層の端部に対して後退量α分後退している部分を有する。
後退量αは、フロントガラス20に入射した外部光のうち、遮蔽層26の端部26e近傍でフィルム240側に散乱しフィルム240の端部240e近傍でガラス板210側に反射した反射光が、カメラ300に入射しない範囲に規定される。
発明者らが検討を積み重ねた結果、後退量αを1mm以上とすることで、フィルム240の端部240e近傍でガラス板210側に反射した反射光を遮蔽層26で遮ることが可能となりカメラ300への入射を防止できることを見出した。すなわち、後退量αを1mm以上とすることにより、カメラ300へのノイズ光の入射を防止可能となり、カメラ300の情報取得性能を向上できる。
後退量αは2mm以上とすることが好ましく、5mm以上とすることがより好ましく、10mm以上とすることが更に好ましく、15mm以上とすることが更に好ましく、20mm以上とすることが更に好ましく、25mm以上とすることが特に好ましい。後退量αの値が大きくなる程、ノイズ光がカメラ300に入射するおそれをいっそう低減できるからである。後退量αは200mm以下とすることが好ましく、180mm以下とすることが好ましく、150mm以下とすることがより好ましい。
但し、情報取得領域25の全周において後退量αを1mm以上とする必要はない。すなわち、フロントガラス20を車両に取り付けた状態における情報取得領域25の外縁部上側の後退量αtop、外縁部下側の後退量αbottom、外縁部左右側の後退量αsideのうち、必要な部分を1mm以上とすればよい。例えば、情報取得領域25の外縁部上側には太陽光が入り難く、外縁部下側及び外縁部左右側には比較的太陽光が入り易い場合には、後退量αtopは規定せず、後退量αbottom及び後退量αsideを1mm以上とすればよい。もちろん、後退量αbottom及び後退量αsideを2mm以上、5mm以上、10mm以上、15mm以上、20mm以上、又は25mm以上としてもよい。
前述のように、フィルム240が配置された部分のフロントガラス20は、可視光反射率が8%以上又は拡散反射率が9%以上であるが、可視光反射率が9%、10%、11%、11.5%、12%のように更に高くなる場合もある。又、拡散反射率が10%、11%、11.5%、12%のように更に高くなる場合もある。
フィルム240が封入された部分のフロントガラス20の可視光反射率又は拡散反射率が高くなる程、フィルム240の端部240e近傍でガラス板210側に反射する反射光の強度(ノイズ光の強度)が高くなる。このような場合、強度の高いノイズ光がカメラ300に入射すると、カメラ300の情報取得性能が大幅に悪化するため、後退量αを1mm以上としてカメラ300へのノイズ光の入射を防止する意義がいっそう高くなる。可視光反射率が10%以上、又は拡散反射率が11%以上の場合、後退量αを5mm以上とすることがより好ましい。
〈第2の実施の形態〉
第2の実施の形態では、第1の実施の形態とは異なる方法でカメラ300へのノイズ光の入射を防止する例を示す。なお、第2の実施の形態において、既に説明した実施の形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
図3は、第2の実施の形態に係る車両用のフロントガラスを例示する図であり、図3(a)は情報取得領域25近傍の部分拡大図である。図3(b)は図3(a)のA−A線に沿う断面図である。なお、フロントガラス20Aの全体図は図1(a)と同様であるため、図示を省略する。
図3に示すフロントガラス20Aは、端部240e、端部26e、及び端部27eの位置関係がフロントガラス20(図1参照)と相違する。すなわち、平面視で情報取得領域25が位置する開口部の中央側から外側に向かって、端部27e、端部240e、端部26eが順次配置されている。
フロントガラス20Aでは、図3(b)に示すように、フィルム240の端部240eに対する遮蔽層26の端部26eの後退量βを規定している。開口部、すなわち開口部に隣接した領域において、平面視で遮蔽層26の端部eがフィルム240の端部240eに対して後退量β分後退している部分を有する。後退量βは、フロントガラス20Aに入射した外部光のうち、遮蔽層26の端部26e近傍でフィルム240側に散乱しフィルム240側の端部240e近傍でガラス板210側に反射した反射光が、カメラ300に入射しない範囲に規定される。
発明者らが検討を積み重ねた結果、後退量βを1mm以上とすることで、フィルム240の端部240e近傍でガラス板210側に反射した反射光をカメラ300の外に向かって進行させることが可能となりカメラ300への入射を防止できることを見出した。すなわち、後退量βを1mm以上とすることにより、カメラ300へのノイズ光の入射を防止可能となり、カメラ300の情報取得性能を向上できる。
後退量βは2mm以上とすることが好ましく、5mm以上とすることがより好ましく、10mm以上とすることが更に好ましく、15mm以上とすることが更に好ましく、20mm以上とすることが更に好ましく、25mm以上とすることが特に好ましい。βの値が大きくなる程、ノイズ光がカメラ300に入射するおそれをいっそう低減できるからである。
但し、情報取得領域25の全周において後退量βを1mm以上とする必要はない。すなわち、フロントガラス20Aを車両に取り付けた状態における情報取得領域25の外縁部上側の後退量βtop、外縁部下側の後退量βbottom、外縁部左右側の後退量βsideのうち、必要な部分を1mm以上とすればよい。例えば、情報取得領域25の外縁部上側には太陽光が入り難く、外縁部下側及び外縁部左右側には比較的太陽光が入り易い場合には、後退量βtopは規定せず、後退量βbottom及び後退量βsideを1mm以上とすればよい。もちろん、後退量βbottom及び後退量βsideを2mm以上、5mm以上、10mm以上、15mm以上、20mm以上、又は25mm以上としてもよい。
フィルム240が配置された部分のフロントガラス20Aは、可視光反射率が8%以上又は拡散反射率が9%以上であるが、可視光反射率が9%、10%、11%、11.5%、12%のように更に高くなる場合もある。又、拡散反射率が10%、11%、11.5%、12%のように更に高くなる場合もある。
フィルム240が封入された部分のフロントガラス20Aの可視光反射率又は拡散反射率が高くなる程、フィルム240の端部240e近傍でガラス板210側に反射する反射光の強度(ノイズ光の強度)が高くなる。このような場合、強度の高いノイズ光がカメラ300に入射すると、カメラ300の情報取得性能が大幅に悪化するため、後退量βを1mm以上としてカメラ300へのノイズ光の入射を防止する意義がいっそう高くなる。可視光反射率が10%以上、又は拡散反射率が11%以上の場合、後退量βを5mm以上とすることがより好ましい。
〈第1及び第2の実施の形態の変形例〉
第1及び第2の実施の形態の変形例では、情報取得領域の形状が第1及び第2の実施の形態と異なる例を示す。なお、第1及び第2の実施の形態の変形例において、既に説明した実施の形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
図4は、第1及び第2の実施の形態の変形例に係る情報取得領域近傍の部分拡大図である。第1及び第2の実施の形態では平面視で情報取得領域25の外周全体が遮蔽層26及び27に囲まれた形態としたが、これには限定されない。例えば、図4(a)に示す情報取得領域25Aや図4(b)に示す情報取得領域25Bのように、外周の一部が遮蔽層26及び27に囲まれており、外周の他部が遮蔽層26及び27に囲まれていない形態としてもよい。すなわち、情報取得領域25の外周全体を囲む遮蔽層26及び27にスリット状の開口を設けてもよい。なお、本願におけるノイズ光の入射によるカメラ300の情報取得性能の悪化という課題は、情報取得領域の外周が遮蔽層に囲まれている部分で発生する。
又、第1及び第2の実施の形態では情報取得領域25の平面形状を等脚台形としたが、これには限定されない。例えば、図4(b)に示す情報取得領域25Bのように、平面形状を矩形状としてもよいし、その他の平面形状としてもよい。
[実施例1〜7、比較例1]
縦横300mm、厚さ2mmの四角形のソーダライムガラスであるガラス板210及び220(AGC社製 通称VFL)を準備した。又、厚さ0.76mmと厚さ0.38mmの中間膜(イーストマンケミカル社製PVB)の間にフィルム240としてPETにチタニアコートを施した厚み50μmの高反射フィルムを封入した。そして、フィルム240を封入した中間膜をガラス板210とガラス板220で挟み、真空での仮圧着後にさらにオートクレーブでの熱圧着を行い、実施例1〜7及び比較例1の合わせガラスを作製した。作製した合わせガラスの可視光反射率は11%であった。
なお、ガラス板210の車内側の面に黒色セラミック層から成る遮蔽層26を、ガラス板220の車内側の面に黒色セラミックから成る遮蔽層27を、合わせガラスの周縁部に予め形成した。遮蔽層26及び27並びにフィルム240に設けられた開口部内に情報取得領域25が位置するようにした。そして、図1(c)に示すように、平面視で情報取得領域25が位置する開口部において、遮蔽層26の端部26eの方が、遮蔽層27の端部27eよりも内側に位置させた。
平面視で遮蔽層26の端部26eの位置で規定される情報取得領域25のサイズは、上底20mm、下底90mm、高さ80mmの等脚台形とした。
又、比較例1では後退量αを0mm、実施例1では後退量αを1mm、実施例2では後退量αを2mm、実施例3では後退量αを5mm、実施例4では後退量αを10mm、実施例5では後退量αを15mm、実施例6では後退量αを20mm、実施例7では後退量αを25mmとした。なお、各実施例及び比較例において、後退量αは情報取得領域25の全周に対して同じ値を適用した。
又、合わせガラスは、一般的な車両のフロントガラスの取付け角の仕様を想定し情報取得領域25が水平面に対して23.5deg傾斜するように車両に取り付けた。又、ガラス板210からカメラ300までの距離は、カメラ300の光軸に沿って100mmとした。合わせガラスの水平面に対する車両への取付け角が15deg以上35deg以下であると、太陽光が情報取得領域に差し込みやすいため、本発明の効果がより一層得られる。
そして、車両の正面で、日中の太陽の位置を考慮し情報取得領域25の法線に対して入射角10degで太陽光を入射させた際のカメラ300から5m先の対象物をカメラ300で認識させ、対象物をクリアに認識できた場合を『◎』、対象物をほぼ問題無く認識できた場合を『○』、対象物を認識できなかった場合を『×』とした。評価結果を表1にまとめた。
Figure 2019196299
表1に示すように、遮蔽層26の端部26eに対するフィルム240の端部240eの後退量αを0mmとした比較例1では、対象物をカメラ300で認識できなかった。これに対して、後退量αを1mm以上とした実施例1〜7では、何れも対象物をカメラ300で認識できた。すなわち、後退量αを1mm以上とすることにより、カメラ300へのノイズ光の入射を防止可能となり、カメラ300の情報取得性能を向上できることが確認された。
[実施例8〜14、比較例2]
縦横300mm、厚さ2mmの四角形のソーダライムガラスであるガラス板210及び220(AGC社製 通称VFL)を準備した。又、厚さ0.76mmと厚さ0.38mmの中間膜(イーストマンケミカル社製PVB)の間にフィルム240としてPETにチタニアコートを施した厚み50μmの高反射フィルムを封入した。そして、フィルム240を封入した中間膜をガラス板210とガラス板220で挟み、真空での仮圧着後にさらにオートクレーブでの熱圧着を行い、実施例8〜14及び比較例2の合わせガラスを作製した。作製した合わせガラスの可視光反射率は11%であった。
なお、ガラス板210の車内側の面に黒色セラミック層から成る遮蔽層26を、ガラス板220の車内側の面に黒色セラミック層から成る遮蔽層27を、合わせガラスの周縁部に予め形成した。遮蔽層26及び27並びにフィルム240に設けられた開口部内に情報取得領域25が位置するようにした。そして、図3(b)に示すように、情報取得領域25において、平面視で遮蔽層27の端部27eの方が遮蔽層26の端部26eよりも内側に位置させた。
平面視で、遮蔽層27の端部27eの位置で規定される情報取得領域25のサイズは、上底20mm、下底90mm、高さ80mmの等脚台形とした。
又、比較例2では後退量βを0mm、実施例8では後退量βを1mm、実施例9では後退量βを2mm、実施例10では後退量βを5mm、実施例11では後退量βを10mm、実施例12では後退量βを15mm、実施例13では後退量βを20mm、実施例14では後退量βを25mmとした。なお、各実施例及び比較例において、後退量βは情報取得領域25の全周に対して同じ値を適用した。
又、合わせガラスは、一般的な車両のフロントガラスの仕様を想定し情報取得領域25が水平面に対して23.5deg傾斜するように車両に取り付けた。又、ガラス板210からカメラ300までの距離は、カメラ300の光軸に沿って100mmとした。
そして、車両の正面で、日中の太陽の位置を考慮し情報取得領域25の法線に対して入射角10degで太陽光を入射させた際のカメラ300から5m先の対象物をカメラ300で認識させ、対象物をクリアに認識できた場合を『◎』、対象物をほぼ問題無く認識できた場合を『○』、対象物を認識できなかった場合を『×』とした。評価結果を表2にまとめた。
Figure 2019196299
表2に示すように、フィルム240の端部240eに対する遮蔽層26の端部26eの後退量βを0mmとした比較例2では、対象物をカメラ300で認識できなかった。これに対して、後退量βを1mm以上とした実施例8〜14では、何れも対象物をカメラ300で認識できた。すなわち、後退量βを1mm以上とすることにより、カメラ300へのノイズ光の入射を防止可能となり、カメラ300の情報取得性能を向上できることが確認された。
以上、好ましい実施の形態等について詳説したが、上述した実施の形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
20、20A フロントガラス
21 内面
22 外面
25、25A、25B 情報取得領域
26、27 遮蔽層
26e、27e 遮蔽層の端部
210、220 ガラス板
230 中間膜
240 フィルム
240e フィルムの端部
300 カメラ
500 太陽

Claims (17)

  1. 車外側ガラス板と車内側ガラス板との間に中間膜を有する合わせガラスであって、
    前記車内側ガラス板の車内側の面の周縁部に設けられた遮蔽層と、
    前記車外側ガラス板と前記車内側ガラス板との間に配置され、前記遮蔽層と平面視で重複する領域に延在するフィルムと、
    前記遮蔽層及び前記フィルムに設けられた開口部内に位置し、センサが情報を取得する情報取得領域と、を有し、
    前記フィルムが配置され、かつ前記遮蔽層が配置されていない部分の前記合わせガラスは、可視光反射率が8%以上又は拡散反射率が9%以上であり、
    前記開口部において、平面視で前記フィルムの端部が前記遮蔽層の端部に対して後退している部分を有し、前記部分において前記遮蔽層の端部に対する前記フィルムの端部の後退量αが1mm以上である合わせガラス。
  2. 車外側ガラス板と車内側ガラス板との間に中間膜を有する合わせガラスであって、
    前記車内側ガラス板の車内側の面の周縁部に設けられた遮蔽層と、
    前記車外側ガラス板と前記車内側ガラス板との間に配置され、前記遮蔽層と平面視で重複する領域に延在するフィルムと、
    前記遮蔽層及び前記フィルムに設けられた開口部内に位置し、センサが情報を取得する情報取得領域と、を有し、
    前記フィルムが配置され、かつ前記遮蔽層が配置されていない部分の前記合わせガラスは、可視光反射率が8%以上又は拡散反射率が9%以上であり、
    前記開口部において、平面視で前記遮蔽層の端部が前記フィルムの端部に対して後退している部分を有し、前記部分において前記フィルムの端部に対する前記遮蔽層の端部の後退量βが1mm以上である合わせガラス。
  3. 前記車外側ガラス板の車内側の面の周縁部にも遮蔽層が設けられ、
    前記後退量αの基準となる遮蔽層の端部は、前記車内側ガラス板の車内側の面の周縁部に設けられた遮蔽層の端部と、前記車外側ガラス板の車内側の面の周縁部に設けられた遮蔽層の端部のうち、前記開口部の中央側に位置する遮蔽層の端部である請求項1に記載の合わせガラス。
  4. 前記車外側ガラス板の車内側の面の周縁部に設けられた遮蔽層が前記中央側に位置する遮蔽層である請求項3に記載の合わせガラス。
  5. 前記合わせガラスを車両に取り付けた状態における前記情報取得領域の外縁部上側の後退量αtopが1mm以上である請求項1、3、又は4に記載の合わせガラス。
  6. 前記合わせガラスを車両に取り付けた状態における前記情報取得領域の外縁部下側の後退量αbottomが1mm以上である請求項1、3、4、又は5に記載の合わせガラス。
  7. 前記合わせガラスを車両に取り付けた状態における前記情報取得領域の外縁部左右側の後退量αsideが1mm以上である請求項1、3、4、5、又は6に記載の合わせガラス。
  8. 前記合わせガラスを車両に取り付けた状態における前記情報取得領域の外縁部上側の後退量βtopが1mm以上である請求項2に記載の合わせガラス。
  9. 前記合わせガラスを車両に取り付けた状態における前記情報取得領域の外縁部下側の後退量βbottomが1mm以上である請求項2又は8に記載の合わせガラス。
  10. 前記合わせガラスを車両に取り付けた状態における前記情報取得領域の外縁部左右側の後退量βsideが1mm以上である請求項2、8、又は9に記載の合わせガラス。
  11. 前記フィルムの厚みが25μm以上200μm以下である請求項1乃至10の何れか一項に記載の合わせガラス。
  12. 平面視で前記情報取得領域の外周全体が前記遮蔽層に囲まれている請求項1乃至11の何れか一項に記載の合わせガラス。
  13. 平面視で前記情報取得領域の外周の一部は前記遮蔽層に囲まれており、前記外周の他部は前記遮蔽層に囲まれていない請求項1乃至11の何れか一項に記載の合わせガラス。
  14. 前記合わせガラスが、ヘッドアップディスプレイ表示領域を有する請求項1乃至13の何れか一項に記載の合わせガラス。
  15. 前記フィルムがP偏光反射フィルムである請求項1乃至14の何れか一項に記載の合わせガラス。
  16. 前記情報取得領域が湾曲面である請求項1乃至15の何れか一項に記載の合わせガラス。
  17. 車両の水平面に対する前記車両への取付け角が15deg以上35deg以下である請求項1乃至16の何れか一項に記載の合わせガラス。
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