JP2019193983A - 画像形成装置、情報処理装置、それらの制御方法、及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】色品質基準を満たさない装置において、複数の色調整作業のうち、当該色品質基準の改善に有効な色調整作業を好適に選択する仕組みを提供する。【解決手段】本画像形成装置は、シートに画像を形成し、形成した画像を測色し、測色結果と目標値との差分が予め定められた基準を満たすか否かを判定する。さらに、本画像形成装置は、差分が予め定められた基準を満たさないと判定されると、画像形成装置に対して実施する1以上の色調整処理を選択し、選択した1以上の色調整処理を、所定の実行順序で実行する。また、本画像形成装置は、色調整処理を実行するごとに、シートに画像を形成し、その測色結果が予め定められた基準にどの程度近づいたかを示す指標を、実行した色調整処理ごとに算出し、算出結果に基づき、次回以降の色調整処理における実行順序を変更する。【選択図】 図6

Description

本発明は、画像形成装置、情報処理装置、それらの制御方法、及びプログラムに関する。
近年、商業印刷市場向けに多様な印刷装置(画像形成装置)が普及している。これら印刷装置により印刷される出力物は顧客の商材となるため、出力物に印刷された画像の色の精度に対する要求は高い。しかし、印刷装置により印刷された画像の色は、多様な要因により変動する。例えば、印刷装置を構成するパーツの劣化度、印刷装置が設置された環境(温湿度)、印刷装置が印刷を行う際に用いるトナーや用紙などの消耗品などである。また、印刷装置においてどのような印刷を実施するかによって、さまざまな種類の色ずれが発生する。
そこで、商業印刷の現場では一般的にカラーエキスパートと呼ばれる担当者がおり、印刷装置により印刷される画像の色を所望の色に保つために色管理作業を行う。この色管理作業は複数の工程から成る。この工程の1つに、色管理対象の印刷装置によって印刷された画像の色確認作業がある。色確認作業では、色管理対象の印刷装置を用いて所定の確認用チャートを印刷し、このチャートを測色装置で測色する。この測色値と予め定義された目標値(リファレンス)とを比較し、印刷装置により印刷された画像の色が所定の色品質基準を満たしているか否か(測色値と目標値との色差が閾値以下か否か)を判定する。以降、この判定作業を含む一連の色確認作業をVerificationと称する。
Verificationの結果、印刷装置が所定の色品質基準を満たしている場合、以降の印刷工程を実施可能として承認する。一方、印刷装置が所定の色品質基準を満たしていない(色差が閾値以上)場合、カラーエキスパートは色調整作業を行う。色調整作業とは、濃度階調補正に代表される各種キャリブレーション機能を実行する作業を指す。色調整作業を行った後、カラーエキスパートはVerificationを行い、印刷装置により印刷された画像の色が所定の色品質基準に到達したか否かを確認する。ここで、求められる色品質基準に到達しない場合、さらに別の色調整作業を行う。
近年、様々な色管理システムが提案されている。特許文献1は、単色(CMYK)のキャリブレーションを実施した後、Verificationを実施し、所定の品質基準を満たした場合にのみ、混色キャリブレーションを実施する技術を提案している。
特開2014−33306号公報
しかしながら、上記従来技術には以下に記載する課題がある。Verificationの結果、印刷装置が所定の色品質基準を満たさないことが分かった場合、カラーエキスパートは、Verificationによって出力されて測色装置で測色された測色値と、予め定義された目標値とを比較する。そして、色味を目標値に近づけるのに最適な色調整作業を1つ選択し、これを実施する。
ところで、印刷装置において実施される印刷物には様々なものがある。例えば、写真が多用される印刷物としてはフォトブックが挙げられる。このような印刷が頻繁に行われる場合、より多くのトナーを使用して印刷が行われる。すると、印刷装置から印刷される出力物は、単色濃度が目標値から外れ、所定の品質基準を満たさなくなってしまう。このような状態となった印刷装置を所定の色品質基準を満たすようにするためには、単色濃度の階調を補正する処理である、単色濃度階調補正が有効である。
また、別例として、印字領域の半分が写真、もう半分の領域が日付で占められる印刷物としてカレンダーが挙げられる。主走査方向に沿って、半分が写真、もう半分が文字などの印刷が頻繁に行われると、主走査方向の濃度ムラが生じやすくなる。すると、Verificationによって、印刷装置が所定の色品質基準を満たさない状態であると判断されてしまう。このような状態となった印刷装置を、所定の色品質基準を満たすようにするためには、主走査方向の面内濃度ムラを補正する処理である、主走査シェーディングが有効である。ところで、主走査シェーディングにより主走査方向の面内濃度ムラを補正するには、単色パッチで構成されるチャート印刷を行う必要がある。この単色パッチは、主走査シェーディング実施前には、印刷装置にとって、ベストな階調で出力されている必要がある。従って、カラーエキスパートは、主走査シェーディングを実施する前に、単色濃度階調補正を実施する。
また、別例として、印刷装置を寒暖差の大きな場所で使用する場合、印刷装置によって出力される印刷物の色味が基準からずれてしまい、所定の色品質基準を満たさない状態となってしまうことがある。このような状態となった印刷装置を所定の色品質基準を満たすようにするためには、自動色ずれ補正が有効である。
また、ユーザによっては、印刷データを印刷装置で印刷できるデータに変換するプリントサーバである、DFE(Digital Front End)コントローラを使用することがある。この装置が印刷装置に接続される場合、情報処理装置において、様々な種類の用紙を使用し、各用紙の特性に応じた印刷データの形成、及び、画像形成措置における印刷が可能となる。例えば、コート紙を使用した印刷を印刷装置にて頻繁に実施した場合、コート紙向けの単色濃度が目標値から外れ、所定の品質基準を満たさなくなってしまう。このような状態となった印刷装置を所定の色品質基準を満たすようにするためには、DFEコントローラを使用した単色濃度の階調を補正する処理が有効である。
このように、所定の色品質基準を満たすために実施する色調整作業は複数あるが、印刷装置が所定の色品質基準を満たさない場合、カラーエキスパートは印刷装置で実行可能な色調整作業を1つ選択して実施することになる。そして、その色調整を実施後、再度Verificationを行う。ここで、Verificationによって、所定の色品質基準にどの程度近づいたかを判断する基準の一つとして、色調整前後の2回のVerification結果から平均ΔEの差分を算出する方法が挙げられる。この平均ΔEの差分が大きいほど、実施された色調整が、印刷装置の色品質基準改善に貢献したことを示す。
しかし、カラーエキスパートが選択した色調整作業が、平均ΔEの改善にあまり貢献しなかった場合、この色調整で使用した用紙、トナー、調整に要した時間、カラーエキスパートの作業コストは無駄なものとなる。さらに、印刷装置は色品質基準を満たさないため、その後の印刷工程を開始することもできない。また、印刷装置が色品質基準を満たしていない場合は、他の色調整作業を実施する必要が出てくる。
本発明は、上述の問題の少なくとも一つに鑑みて成されたものであり、色品質基準を満たさない装置において、複数の色調整作業のうち、当該色品質基準の改善に有効な色調整作業を好適に選択する仕組みを提供することを目的とする。
本発明は、例えば、画像形成装置であって、シートに画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段によってシートに形成された画像を測色する測色手段と、前記測色手段による測色結果と目標値との差分が予め定められた基準を満たすか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって前記差分が予め定められた基準を満たさないと判定されると、前記画像形成装置に対して実施する1以上の色調整処理を選択する選択手段と、前記選択手段によって選択された1以上の色調整処理を、所定の実行順序で実行する実行手段と、前記実行手段によって色調整処理を実行するごとに、前記画像形成手段によってシートに画像を形成させ、該画像を前記測色手段によって測色させた測色結果が前記予め定められた基準にどの程度近づいたかを示す指標を、実行した色調整処理ごとに算出する算出手段と、前記算出手段の算出結果に基づき、次回以降の色調整処理における実行順序を変更する変更手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明は、例えば、画像形成装置と通信可能な情報処理装置であって、前記画像形成装置に対して、シートに画像を形成し、形成された画像を測色するように指示する指示手段と、前記指示手段による指示に応じて、シートに形成された画像の測色結果を、前記画像形成装置から受信する受信手段と、前記受信手段によって受信した測色結果と目標値との差分が予め定められた基準を満たすか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって前記差分が予め定められた基準を満たさないと判定されると、前記画像形成装置に対して実施する1以上の色調整処理を選択する選択手段と、前記選択手段によって選択された1以上の色調整処理を、所定の実行順序で実行するよう前記画像形成装置に指示する実行手段と、前記実行手段によって指示した色調整処理が実行されるごとに、前記画像形成装置においてシートに画像を形成させ、該画像を測色させた測色結果を受信し、前記予め定められた基準にどの程度近づいたかを示す指標を、実行を指示した色調整処理ごとに算出する算出手段と、前記算出手段の算出結果に基づき、次回以降の色調整処理における実行順序を変更する変更手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、色品質基準を満たさない装置において、複数の色調整作業のうち、当該色品質基準の改善に有効な色調整作業を好適に選択することができる。
一実施形態に係る色管理システム構成の全体像を示す図。 一実施形態に係る印刷装置、及び情報処理装置のハードウェア構成を示す図。 一実施形態に係る印刷装置、及び情報処理装置のソフトウェア構成を示す図。 一実施形態に係るデータベース情報を示す図。 一実施形態に係る色管理に関する画面の一例を示すUI図。 一実施形態に係る処理手順を示すフローチャート。 一実施形態に係る処理手順を示すフローチャート。 一実施形態に係る処理手順を示すフローチャート。 一実施形態に係る色調整順序、及び色調整実施状況を管理するテーブルを示す図。 一実施形態に係る色管理システムの警告メッセージ画面の一例を示すUI図。
以下に本発明の一実施形態を示す。以下で説明される個別の実施形態は、本発明の上位概念、中位概念及び下位概念など種々の概念を理解するために役立つであろう。また、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確立されるのであって、以下の個別の実施形態によって限定されるわけではない。なお、実施形態に係る画像形成装置として複合機(デジタル複合機/MFP/Multi Function Peripheral)を例に説明する。しかしながら適用範囲は複合機に限定はせず、画像形成装置であればよい。
<第1の実施形態>
<システム構成>
以下では、添付図面を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。まず、図1を参照して、本実施形態に係るシステム構成の一例を説明する。本システムは、印刷装置(画像形成装置)101、及び情報処理装置102を含んで構成される。なお、各装置の数や種別を限定する意図はなく、単なる例示であり、本発明はさらに多くの印刷装置や情報処理装置、他の装置を含んで構成されうる。
印刷装置101は、画像形成装置の一例であり、ネットワーク103を介して情報処理装置102から印刷ジョブを受け付け、印刷処理を実行する。なお、本発明では、印刷装置101だけでなく、情報処理装置102においても色管理を行うことを想定している。詳細については後述する。また、本発明では、印刷装置ではなく、複写機、ファクシミリ装置などの画像形成装置にも適用することができる。
<ハードウェア構成>
次に、図2を参照して、本実施形態に係る各種装置のハードウェア構成を説明する。まず、印刷装置101のハードウェア構成を説明する。印刷装置101は、プリンタコントローラ200、プリンタ208、及び操作部212を備える。また、プリンタコントローラ200は、CPU201、ROM202、RAM203、HDD204、ネットワークI/F205、プリンタI/F207、及び操作部I/F211を備える。
プリンタコントローラ200は、投入された印刷ジョブの解析、画像データへの展開処理など印刷処理の実行に必要な処理を実行する。なお、以降の説明では、これらの印刷に必要な処理は、印刷装置101のプリンタコントローラ200が担う例を用いて説明するが、その限りでない。別途設けられたプリントサーバ(不図示)が印刷ジョブの受信、解析、画像データへの展開などの処理を担う形態でもよい。この場合、プリントサーバは、展開後の画像データと印刷処理に必要な各種データを印刷装置101へ送信する。そして、印刷装置101はプリントサーバから受信したデータを用いて、プリンタ208による印刷処理を実行する。
CPU201は、ROM202又はハードディスク(HDD)204に記憶された制御プログラムに基づいてシステムバス206に接続される各種のデバイスとのアクセスを総括的に制御する。ROM202は、CPU201が実行可能な制御プログラム等を記憶する。RAM203は、主としてCPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能し、不図示の増設ポートに接続されるオプションRAMによりメモリ容量を拡張することができる。ハードディスク(HDD)204は、ブートプログラム、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、及び編集ファイル等を記憶する。なお、本実施形態ではHDD204を用いたが、HDD204の他にSDカードや、フラッシュメモリなどを外部記憶装置として利用してもよい。
ネットワークI/F205は、ネットワークを経由して、情報処理装置102等の外部装置とデータ通信を行う。プリンタI/F207は、プリンタ208への画像出力を制御する。また、プリンタI/F207は、プリンタ208内部に備わるカラーセンサ210によって検出された測色結果を受信する。
プリンタ208は、少なくとも印刷動作を担う画像形成部(プリント部)209と、印刷物を測色するカラーセンサ210とで構成される。他にも、不図示の給紙装置、後処理装置が接続された構成でも構わない。本実施形態に係るカラーセンサ210は、印刷装置101における用紙搬送路上に設置されており、プリント部209の定着部と排紙口の間に少なくとも1つ配置される。カラーセンサ210は、用紙に転写・定着された画像に対して、測色を行うことができる。カラーセンサ210による測色で得られるデータは、例えば、分光値や色度値、濃度である。このカラーセンサ210を用いてプリント部209で印刷されたチャート画像を測色し、この測色結果と目標値との差分を用いて補正テーブルを生成することができる。よって、チャート画像の測色のためにユーザがチャート画像をセンサに設置する手間が省けるため、このカラーセンサを用いると、自動的にキャリブレーションを実行することが可能になる。操作部I/F211は、操作部212が備える表示部214の表示制御、及び入力部213でオペレータから受け付けた各種情報の入力を制御する。
続いて、情報処理装置102のハードウェア構成を説明する。情報処理装置102は、一般的なパーソナルコンピュータであり、CPU251、ROM252、RAM253、HDD254、ネットワークI/F255、及び操作部256を備える。操作部256は、入力部257及び表示部258を備える。後述する第2の実施形態において、情報処理装置102が色管理に関する処理を実行する形態について説明する。従って、情報処理装置102のハードウェア構成についての詳細は第2の実施形態において説明する。
<ソフトウェア構成>
次に、図3A及び図3Bを参照して、本実施形態に関わる各種装置のソフトウェア構成を説明する。図3Aは、印刷装置101のソフトウェア構成を示す。これらのソフトウェアモジュールは、HDD204にプログラムとして格納され、CPU201によってRAM203に読み出されて実行される。プリンタコントローラ200は、ソフトウェア構成として、UI制御部301、印刷制御部302、センサ制御部303、データ送受信部304、色管理部305、データ管理部306、色状態判定部307、内容受付部308、効果算出部309、及び順序交換部310を含む。
UI制御部301は、印刷装置101の表示部214の表示制御、及び入力部213からの入力を制御する。印刷制御部302は、印刷ジョブの実行指示に基づき、印刷ジョブデータを生成、管理する。例えば、印刷ジョブの解析、画像データへの展開、画像圧縮伸長など、印刷処理の実行に必要な処理を行う。また、生成された印刷ジョブに関するHDD204への書き込みや読み出し、印刷済みのジョブの履歴管理などの処理を行う。
センサ制御部303は、前述のカラーセンサ210を制御する。センサ制御部303は、印刷制御部302の指示を受け、キャリブレーションに用いるチャート画像など印刷物に対する測色処理を実行する。色管理を情報処理装置102で行う場合、この測色結果を色管理部305や後述のデータ管理部306、或いは、データ送受信部304を介して情報処理装置102へ送信する。データ送受信部304は、情報処理装置102等の外部装置とのデータ送受信を管理する。
色管理部305は、印刷装置101から印刷される画像の色の質である色品質を管理するための各種機能を実行するための処理を制御する。色状態判定部307は、印刷装置101から印刷された測色用のチャートデータの測色値と目標値(リファレンス)との差分が閾値以下であるか否かを判断する。内容受付部308は、操作部212を介して色調整処理を受け付ける。効果算出部309は、印刷装置101で実施した色調整により、印刷装置101で出力する印刷成果物の色味がどの程度改善したかを算出する。順序交換部310は、後述する順序管理テーブルに登録される色調整順序を入れ替える。
図3Bは、情報処理装置102のソフトウェア構成を示す。図3Bに示す構成は、色管理に関する処理を情報処理装置102で行う際に使用する。従って、詳細については第2の実施形態で説明する。
<色管理制御>
ここで、色管理部305が行う色管理制御の一例を説明する。Verificationは、印刷装置101が印刷する画像の色品質を確認するための処理である。印刷装置101においてVerificationの開始条件(色確認実行条件)を満たすと、色管理部305は、チャートデータを後述のデータ管理部306から取得する。色確認実行条件は、例えば、所定値以上の印刷が行われたり、前回のVerificationから所定時間以上経過したりした場合に、色確認実行条件を満たしたものとする。
色確認実行条件を満たすと、色管理部305は、チャートデータの印刷を印刷制御部302に指示する。なお、チャートデータに従って印刷されたチャート画像に対し、カラーセンサ210による測色が指示されている場合は、色管理部305は、カラーセンサ210への測色指示も同時に印刷制御部302に送信するものとする。ただし、その限りではなく、色管理部305が、センサ制御部303に直接測色指示を送信する実施形態でも構わない。そして、色管理部305は、印刷されたチャート画像の測色結果を取得すると、これをデータ管理部306に保存させる。また、色管理を情報処理装置102で行う場合、データ送受信部304を介して測色結果を情報処理装置102へと送信する。
この後、色状態判定部307は、測色結果を用いた判定を行う。判定結果がNGである(求められる色品質基準を満たさないことを示す)場合は、色管理部305は、内容受付部308で受け付けた色調整内容を確認し、プリンタコントローラ200に対して色調整を実行させる。この色調整を行った後、再度、色管理部305は、印刷制御部302に指示し、チャートデータの印刷、及び、測色指示を行う。そして、色状態判定部307が、測色結果を用いた判定を行う。
ここで、効果算出部309は、実施した色調整の前後の測色結果を比較し、印刷装置の色状態がどの程度改善したのかを算出する。印刷装置の色状態の算出方法の一例として、平均ΔEの改善度合いを見る方法があるが、詳細な計算方法は後述する。この後、色管理部305は、内容受付部308で受け付けた別の色調整を確認し、プリンタコントローラ200に対してその色調整を実行させる。その後、色管理部305は、印刷制御部302に指示し、チャートデータの印刷、及び、測色指示を行う。そして、色状態判定部307が、測色結果を用いた判定を行う。そして、効果算出部309は、実施した色調整の前後の測色結果を比較し、印刷装置の色状態がどの程度改善したかを算出する。順序交換部310は、効果算出部309によって算出された色調整ごとの色状態改善度合いを数値で比較し、数値の高い順に、色調整順序を並び替える。そして、次回、色管理部305によって実施されるVerificationによって、判定結果がNGとなった場合は、上記並び替えた順序で色調整を実施する。
なお、本実施形態では、測色結果を用いた判定処理は印刷装置101が実行するものとして説明するがその限りではなく、情報処理装置102が実行してもよい。その場合、情報処理装置102における色管理部353が、印刷装置101における色管理部305の役割を果たす。同様に、情報処理装置102における、データ管理部354〜順序交換部358が、印刷装置101におけるデータ管理部306〜順序交換部310の役割をそれぞれ果たす。詳細については第2の実施形態で説明する。
<色調整処理>
続いて、色調整処理について説明する。色調整処理は、いわゆる公知のキャリブレーション機能であり、色品質に影響する複数の要因を最適化するために、様々な種類の処理がある。以下では、単色の濃度階調補正を色調整処理として実施する場合について説明する。
色調整処理では、まず、チャートデータを印刷し、その印刷されたチャート画像の測色結果を取得する。チャートデータの印刷、及び、チャート画像の測色に関する制御内容は、前述のVerificationと同じであるため詳細な説明は省略する。そして、取得した測色結果とデータ管理部306に予め設定された目標値との差分を解消するための補正パラメータを算出し、データ管理部306に記録する。この補正パラメータは、以降の印刷ジョブを出力し、画像を印刷するときに適用される。
データ管理部306は、印刷装置101が印刷する画像の色の測色結果の管理(色管理)に係るデータを保存、管理する。色管理に係るデータとしては、例えば、Verificationや色調整処理の設定情報や、所定の色調整処理を実施するために必要な別の色調整処理の情報が挙げられる。また、色管理に係るデータとしては、予め設定される目標値、測色値、及び各処理の実行ログなど、印刷ジョブに適用する色管理に係るパラメータデータなども挙げられる。また、データ管理部306は、色管理に係るデータ以外のデータも保存、管理する。例えば、印刷装置101のデバイス構成や消耗品などの情報を扱ってもよい。
<情報データベース>
次に、図4A乃至図4Cを参照して、本実施形態に係る情報データベースについて説明する。本データベース(DB)は、印刷装置101のデータ管理部306に保存され、必要に応じて、各制御部がデータ更新を行う。ただし、データベースの保存箇所はこの限りではなく、例えば、情報処理装置102のデータ管理部354であってもよい。
まず図4Aに示すデータベースについて説明する。DB(データベース)100は、色調整処理の実行を含む色管理作業を運用するにあたり設定しておくべき情報を集めた、色確認プロファイルDBである。DB100は、DB101〜DB107を含んで構成される。DB101は、保存された情報を識別するための色確認プロファイルIDを含む。DB102は、後述するUI上に表示するための設定名を含む。DB103は、色確認プロファイルで設定された色管理作業が有効であるか否かの情報を含む。DB104は、後述する色確認設定DB(DB200)へのリンク情報を含む。DB105は、後述する色管理実行条件DB(DB300)へのリンク情報を含む。DB106は、後述する色調整設定DB(DB400)へのリンク情報を含む。DB107は、後述する測色結果DB(DB900)へのリンク情報を含む。
DB200は、Verificationを運用するにあたり設定しておくべき情報を集めた、色確認設定DBである。DB200は、DB201〜DB207を含んで構成される。DB201は、保存された情報を識別するための色確認設定IDを含む。DB202は、後述するUI上に表示するための設定名を含む。DB203は、後述するパッチチャートDB(DB500)へのリンク情報を含む。DB204は、後述するリファレンスDB(DB600)へのリンク情報を含む。DB205は、後述する判定基準(閾値)DB(DB700)へのリンク情報を含む。DB206は、Verificationを実行する際に使用する用紙情報を含む。DB207は、後述するジョブプロパティDB(DB800)へのリンク情報を含む。
DB300は、Verificationを運用するにあたり設定しておくべき実行条件情報を集めた、色確認実行条件DBである。DB300は、DB301〜DB304を含んで構成される。DB301は、保存された情報を識別するための色確認実行条件ID。DB302は、後述するUI上に表示するための設定名を含む。DB303は、色確認設定DB200で設定されたVerificationを実行する条件の一つである曜日時間の情報を含む。DB304は、同じくVerificationを実行する条件の一つである枚数間隔の情報を含む。
DB400は、色調整作業を運用するにあたり設定しておくべき情報を集めた、色調整設定DBである。DB400は、DB401〜DB403を含んで構成される。DB401は、保存された情報を識別するための色調整設定IDを含む。DB402は、後述するUI上に表示するための設定名を含む。DB403は、色調整作業の情報を含む。Verificationの結果、色調整作業が必要と判断された場合に実行される色調整処理を示す情報として保存される。色調整処理とは、例えば、上述した単色濃度階調補正、主走査シェーディング、自動色ずれ補正などである。本DBに保存する色調整処理は一つに限らず、複数の調整処理を含んでもよい。また、これに伴い複数の色調整処理を実行する順番に関する情報も共に保存してもよい。
続いて図4Bに示すデータベースについて説明する。DB500は、Verificationを運用するにあたり設定しておくべき情報を集めた、パッチチャートDBである。Verificationで使用されるチャート画像を印刷するために用いられるパッチデータに関する情報である。DB500は、DB501〜DB506を含んで構成される。DB501は、保存された情報を識別するためのパッチチャートIDを含む。DB502は、後述するUI上に表示するための設定名を含む。DB503は、パッチチャートに印刷するパッチ数の情報を含む。DB504〜DB506は、後述するパッチDB(DB1000)へのリンク情報を含む。DB503にて指定されるパッチ数の数だけ、パッチDBが作成され保存される。
DB600は、Verificationを運用するにあたり設定しておくべき情報を集めた、リファレンスDBである。DB500で指定されるパッチチャート情報に対応する形で保存される、各パッチにおける目標値に関する情報である。DB600は、DB601〜DB606を含んで構成される。DB601は、保存された情報を識別するためのリファレンスIDを含む。DB602は、後述するUI上に表示するための設定名を含む。DB603は、パッチチャートに印刷するパッチ数の情報を含む。DB604〜DB606は、後述するパッチDB(DB1000)へのリンク情報を含む。DB603にて指定されるパッチ数の数だけ、パッチDBが作成され保存される。
DB700は、Verificationを運用するにあたり設定しておくべき情報を集めた、判定基準DBである。Verificationにおいて、色品質を満たしているか否かを判定するために、算出した測色結果と目標値との差分量とを比較する際に用いられる判定項目及びその閾値に関する情報である。DB700は、DB701〜DB709を含んで構成される。DB701は、保存された情報を識別するための判定基準IDを含む。DB702は、後述するUI上に表示するための設定名を含む。DB703は、パッチ全体の差分量の平均値を含む。DB704は、パッチ全体の差分量の中での最大値を含む。DB705は、紙白を示すパッチの値を含む。DB706〜DB709は、それぞれシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの単色ベタパッチの値を含む。判定基準について、本実施形態では、DB703〜DB709の項目を挙げているが、これらの項目だけに限定されるものではない。これらの項目のうちの一部、或いは異なる指標による項目の組み合わせであってもよい。
DB800は、Verificationを運用するにあたり設定しておくべき情報を集めた、ジョブプロパティDBである。Verificationで印刷するパッチチャートの印刷設定に関する情報である。DB800は、DB801〜DB805を含んで構成される。DB801は、保存された情報を識別するためのジョブプロパティIDを含む。DB802は、後述するUI上に表示するための設定名を含む。DB803以降で記述する項目は、印刷装置101よりパッチチャートを印刷するための印刷ジョブで必要な設定の項目から成る。DB803は入力カラープロファイルを含む。DB804は出力カラープロファイルを含む。DB805はハーフトーンの情報を含む。もちろん、これらの項目だけに限定されるものではなく、印刷装置101における印刷制御部302で設定される項目であって、それらは印刷装置101に応じて可変である。
続いて図4Cに示すデータベースについて説明する。DB900は、Verificationの測色結果に関する情報を集めた、測色結果DBである。印刷装置101にて印刷、測色されたパッチの測色値に関する情報である。DB900は、DB901〜DB906を含んで構成される。DB901は、保存された情報を識別するための測色結果IDを含む。DB902は、Verificationが実施された実行日時の情報を含む。DB903は、パッチチャートに印刷するパッチ数の情報を含む。DB904〜DB906は、後述するパッチDB(DB1000)へのリンク情報を含む。DB903にて指定されるパッチ数の数だけ、パッチDBが作成され保存される。
DB1000は、Verificationを運用するにあたり設定しておくべき情報を集めた、パッチDBであり、チャートを構成するパッチに関する情報である。DB1000は、DB1001〜DB1012を含んで構成される。DB1001は、保存された情報を識別するためのパッチIDを含む。DB1002は、後述するUI上に表示するための設定名を含む。DB1003〜DB1006は、パッチの入力信号情報を含み、ここでは、それぞれシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックに対応する。DB1007〜DB1009は、DB600で説明したリファレンスである目標値に関する情報を含む。本実施形態では、目標値としての色状態情報を、一般的に使用されるCIE_L*a*b*色空間の情報として記述しているが、他にもVerificationを行うことが出来る値であればどんな形式でもよい。例えば、CIE_XYZ色空間の情報や、濃度の情報であってもよい。
DB1010〜1012は、DB900で説明した測色結果に関する情報である。本実施形態では、DB1007〜DB1009と同じCIE_L*a*b*形式で記載している。しかし、他の形式の情報であってもよい。ただし、差分を演算するために、目標値と同じ形式で測色結果情報を保持しておくことが望ましい。
<印刷装置101のVerification>
次に、印刷装置101の色状態判定部307が実施するVerificationの一例について説明する。以下で、例を挙げて説明する。あるパッチの情報がDB1000に保存されている。その場合、パッチの測色値は、DB1010〜DB1012に保存されており(L*_dev、a*_dev、b*_dev)、目標値は、DB1007〜DB1009に保存されている(L*_ref、a*_ref、b*_ref)。そのパッチにおける判定に使用するための差分Delta_Eは、例えば次の式で表現できる。
Delta_E=( (L*_ref − L*_dev)^2 + (a*_ref − a*_dev)^2 + (b*_ref − b*_dev)^2 )^(1/2)
ここでは、測色値及び目標値をCIE_L*a*b*空間とし、一般的な色差(Delta_E)を求める演算を行っているが、差分量の算出はこの演算式に限定されるものではない。算出されたDelta_Eを、判定基準DB700の設定項目毎に、閾値と比較する。例えば、平均であれば、平均DB703に保存されている閾値を用いて、パッチチャートDB500で指定されている全パッチのDelta_E値の平均値と比較する。同様に、判定基準DB700に設定されている全ての項目に対して、DB1010〜DB1012で保存されている実測値とDB703〜DB709で保存されている閾値とを比較する。
比較の結果、実測値 <= 判定基準項目の閾値の関係であれば判定結果をOKと判断し、逆の関係であれば判定結果をNGと判断する。本発明では、パッチチャートDB500で指定されている全パッチのDelta_E値の平均値と比較する。また、印刷装置の色味が改善したかを算出するために、DB1010〜DB1012で保存されている全パッチのDelta_E値の平均値を色調整前後のVerification時に算出し、その差分をデータ管理部306に保存させる。
<色管理に関する設定画面>
次に、図5A乃至図5Dを参照して、本実施形態に係る色管理に関する設定画面について説明する。図5Aの500は、印刷装置101の環境設定における色確認実行条件の設定画面の一例を示す。カラーエキスパート(操作者)が操作部212を操作し、不図示の色確認実行条件の編集ボタンを押下すると、色管理部305は、データ管理部306に指示して色確認実行条件情報を取得し、それを上記色設定確認画面500において表示させる。501は、取得した色確認実行条件DB300の設定名(DB302)である。
カラーエキスパートによって任意の色確認実行条件が選択されると、色管理部305は、データ管理部306に指示して色確認実行条件の詳細情報を取得し、UI制御部301に指示して、色確認設定の情報を表示部214に表示させる。ここで表示される項目及び設定名は、色確認実行条件DB300に保存されている、DB302〜DB304の情報である。
505〜508は、それぞれ色確認実行条件の編集、削除、新規作成、保存を行うためのボタンである。505は、色確認設定を編集するためのボタンである。編集ボタン505が押下されると、502で選択されている色確認設定のそれぞれの項目内容を編集できる状態になる。
506は、色確認設定を削除するためのボタンである。カラーエキスパートによって削除ボタン506が押下されると、色管理部305は、502で選択されている色確認設定の情報を削除する。具体的には、色管理部305は、色確認設定の情報をデータ管理部306から削除させると共に、502から消去させる。
507は、色確認条件を新規作成するためのボタンである。カラーエキスパートによって新規作成ボタン507が押下されると、色管理部305は、新しい色確認実行条件DB300を作成し、504上へ表示する。504上では、設定名、曜日時間、枚数間隔などの設定名とその内容である実行条件を設定することができる。カラーエキスパートが保存ボタン508を押下すると、色管理実行条件がデータ管理部306に保存する。
図5Bの510は、印刷装置101の環境設定における色調整設定編集画面の一例を示す。カラーエキスパートが操作部212を操作し、不図示の色調整設定の編集ボタンが押下されると、色管理部305は、本UIを生成し、UI制御部301を介して生成した画面を表示部214へ表示させる。
511は、色調整設定の一覧を選択表示している。色管理部305は、データ管理部306に問合せをして色調整設定情報を取得し、それを表示する。512は、取得した色調整設定DB400の設定名(DB402)である。512で、カラーエキスパートによって任意の色調整設定が選択されると、色管理部305は、データ管理部306に指示して色調整設定の詳細情報を取得し、513及び514へ、それを表示する。ここでは、設定名”ColorAdjust001”の色調整設定の編集画面を示す。ここで表示される項目及び設定名は、色調整設定DB400に保存されている、DB402〜DB403の情報に対応する。
515〜518は、それぞれ色調整設定の編集、削除、新規作成、保存を行うためのボタンである。色確認実行条件DB300に対して前述の色確認設定画面500における505〜508と同じ動作を行うため、ここでは説明を省略する。
図5Cの520は、印刷装置101の環境設定における色調整、及び、色調整順序設定画面の一例を示す。カラーエキスパートが操作部212を操作し、不図示の色調整順序の編集ボタンを押下すると、色管理部305は、データ管理部306に指示して色調整順序件情報を取得し、それを表示部214へ表示させる。
521は、取得した色調整の設定名(DB200)である。522で、カラーエキスパートが操作部212を操作して、523〜525のチェックボックスにチェックを入れると、Verificationにおいて、判定結果がNGとなった場合に実施される色調整処理候補として登録される。526及び527は、Verificationにおいて、判定結果がNGとなった場合に実施される色調整処理の実行順序を指定する。カラーエキスパートは操作部212を操作して、528〜530を押下して、色調整の順序を入れ替えることができる。
532は色調整順序設定の保存を行うためのボタンである。なお、HDD204には、ある色調整処理を実施するために必要な別の色調整処理が色調整順序ルールとして格納されている。これら色調整順序ルールは、印刷装置101の電源起動時に、CPU201が、HDD204から読み出し、データ管理部306に指示してRAM203に格納させる。そして、532ボタンが押下されたとき、528〜530で指定された色調整順序が、先の色調整順序ルールに反していないかをチェックする。また、後述するが、順序交換部310が、本UIで指定された色調整順序を入れ替える際にも、先の色調整順序ルールに反しない範囲で色調整順序を入れ替えるものとする。
図5Dの550は、印刷装置101の環境設定における色調整順序設定における色調整の入替条件を設定する画面の一例を示す。カラーエキスパートが操作部212を操作し、不図示の色調整順序入替に関する条件編集ボタンを押下すると、色管理部305は、データ管理部306に指示して本画面550を取得し、表示部214へ表示させる。
本実施形態では、印刷装置101で実施されるVerificationによって、印刷装置101が所定の色品質基準を満たさない場合は、520からカラーエキスパートによって指示された順に色調整処理を実施させる。552では、この色調整によって再度Verificationで、判定結果がOKとなった場合、次回のVerificationがNGとなったときの色調整順序を入れ替える処理を行うか否かを設定することができる。
また、本実施形態によれば、色調整による効果が一定以上のものに絞って色調整の順序入替を行い、次回VerificationがNGとなったときに更新した順序で色調整を実行する。553では、色調整の順序入替対象を、色調整による効果が一定以上のものに絞るか否かを設定することができる。554は、入替対象にする色調整を絞るための指標(閾値)を入力することができる。なお、本実施形態では、色調整により、平均ΔE(閾値)が一定以上(例えば、「4.0」以上)向上した色調整処理を、次回のVerificationでNGの際に実施する色調整候補として選択する。しかし、本発明はこれに限定されず、例えば、他の数値の閾値でもよいし、平均ΔE以外の指標でもよい。
上述したように、本実施形態によれば、VerificationNG時、色調整による効果が一定以上のものに絞って実施する。さらに、本実施形態では、これら色調整を実施した後、VerificationがNGとなった場合、色調整による効果が一定以上のものに絞る際に候補から外れた色調整を実施することも想定している。555はこれを実施するか否かを設定するためのものである。この設定が「有効」の場合、本実施形態に係る印刷装置101は、VerificationNG時において、まず色調整による効果が一定以上のものに絞って実施する。そして、これら色調整実施後、まだVerificationがNGであれば、色調整による効果が一定以上のものに絞る際に候補から外れた色調整を実施する。
カラーエキスパートが556を押下すると、色管理部305は、設定されたこれら色調整設定をデータ管理部306に保存する。
<順序管理テーブル>
次に、カラーエキスパートによって設定される色調整順序、及び、色調整実施状況を格納するテーブルについて説明する。図9Aの901は、カラーエキスパートによって設定される色調整順序と、各色調整の実施状況を格納するテーブルである。本実施形態では、色調整の実施状況を格納するテーブルを2種類使用する。
1つは、カラーエキスパートが520を介して設定した色調整順序と、この順序で色調整を実施した結果を格納するテーブルである。本テーブルを「通常テーブル」と定義する。もう1つは、「通常テーブル」に登録される色調整を実施した後、VerificationがOKとなったとき、カラーエキスパートによって、550から設定された色調整順序入替条件に基づいて入れ替えた色調整順序を格納するテーブルである。本テーブルを「優先テーブル」と定義する。優先テーブルの具体例を903に示す。
VerificationがNGの場合、印刷装置101の動作モードに応じていずれかのテーブルが使用され、そのテーブルに登録された順序で色調整が実施される。なお、後で例を挙げて説明するが、印刷装置101は、カラーエキスパートが520を介して設定した順で色調整を行う場合、「通常テーブル」を使用して色調整を行い、結果を「通常テーブル」に記録する。「通常テーブル」を使用して色調整を行っている際には、印刷装置101は「通常モード」で動作しているものと定義する。
また、入れ替えられた色調整順序で色調整を行う場合、印刷装置101は、「優先テーブル」を使用して色調整を行い、結果を「優先テーブル」に記録する。「優先テーブル」を使用して色調整を行っている際には、印刷装置101は「優先モード」で動作しているものと定義する。各テーブルにおいて、色調整が実施されると、その結果として、「実施状況」列に「済」が記録される。また、色調整後には、Verificationが実施され、効果算出部309によって、実施した色調整前後の平均ΔEの改善度合が算出され、「平均ΔE改善度合」列に記録される。また、実施した色調整後に実施するVerificationの結果は、「Verify結果」列にNG又はOKを示すように記録される。
<処理手順>
以下では、図6乃至図9を参照して、本実施形態に係る印刷装置101において、色調整処理を実施し、その結果(Verification結果)に応じて色調整の順序入替を実施する処理手順について、複数のケースに分けて説明する。なお、図6乃至図8のフローチャートにおいては、以下で説明する各ケースにおいて実施される処理の順で説明する。従って、所定のケースにおいて説明されない処理は、他のケースで説明される。
<順序入替処理1(通常モード)>
まず、図6及び図7を参照して、本実施形態に係る、印刷装置101の動作モードが「通常モード」の状態にあるときに、Verificationを実行し、実行結果に基づいて色調整処理の順序を入れ替える処理手順を説明する。以下で説明する処理は、例えば、印刷装置101の電源起動時にCPU201が、HDD204に格納されたプログラムをRAM203に読み出して実行することにより実現される。なお、印刷装置101の初期状態において、画面510に示すように、3種類の色調整処理、「ColorAdjust001」、「ColorAdjust002」、及び、「ColorAdjust003」が登録されているものとする。また、520に示すように、登録された3種類の色調整処理は、VerificationによってNGとなったときに実施する色調整として実施するべく、523〜525にチェックされているものとする。また、色調整順序ルールには、色調整「ColorAdjust002」を実施する条件として、色調整「ColorAdjust001」を実施する必要がある旨がデータ管理部306に登録されているものとする。また、552は「有効」、553は「無効」、555は「無効」として設定されているものとする。また、印刷装置101は「通常モード」で動作しているため、テーブル901を「通常テーブル」として使用する。また、色品質判定基準としては平均ΔEを使用するものとし、平均ΔEは「2.0」以下を満たす必要があるものとする。また、これら設定は、データ管理部306に保存されているものとする。
図6のフローチャートにおけるS601で、CPU201は、Verificationのタイミングであるか否かを判断する。具体的には、印刷装置101には不図示のタイマが設けられており、CPU201は、当該タイマを用いて、画面500を介して指定されDB303に保存されている、Verification実行条件である曜日時間になったかを確認する。また、印刷装置101には不図示の印刷枚数カウンタが備わっており、CPU201は、画面500から指定されDB304に保存されている、Verification実行条件である印刷枚数に達したか否かを確認する。CPU201がいずれかのVerification実行条件に合致したと判断すると、処理をS602に進める。
S602で、CPU201は、色管理部305に対して、Verification処理を指示し、処理をS603に進める。S603で、CPU201は、色状態判定部307によって、S602のVerifiction結果に関し、印刷装置101の色状態を判定させる。具体的には、色状態判定部307は、測色値から算出される予め定義された目標値との色差ΔEが「6.0」以上であればNGと判断し、そうでない場合はOKと判断する。S603で印刷装置101の色状態がOKと判断されると、処理を終了する。一方、色状態がNGであると判断されると、処理をS604に進める。
S604で、CPU201はデータ管理部306にアクセスし、印刷装置101の色調整の動作モードを確認する。印刷装置101が「通常モード」で動作している場合、処理をS605に進める。S605で、CPU201は通常モードでの色調整処理を実行する。当該色調整処理の詳細を図7に示す。
S701で、CPU201は、データ管理部306に指示し、テーブル901において未実施の色調整があるか否かを確認する。ここで未実施の色調整が無い場合、S706に進み、CPU201は、データ管理部306に指示し、Verificationが失敗した旨を記録して、処理を終了させる。
一方、S701で、CPU201は、テーブル901に3種類の色調整を順に実施する旨が登録されており、いずれの色調整も実施されていない場合、未実施の色調整が有ると判断し、処理をS702に進める。S702で、CPU201は、テーブル901にアクセスし、色調整「ColorAdjust001」を選択する。そして、CPU201は、色管理部305に指示して色調整「ColorAdjust001」を実施させ、処理をS703に進める。
S703で、CPU201は、色管理部305に指示し、Verification処理を指示する。色管理部305は、テーブル901にアクセスし、色調整「ColorAdjust001」の実施状況を「済」と記録する。そして、Verificationによる平均ΔE改善度合を記録する。本ケースでは、色調整「ColorAdjust001」によって、平均ΔEは「0.2」改善したものとする。この場合、測色値から算出される予め定義された目標値との色差ΔEが「5.8」であり、色品質判定基準である平均ΔE:2.0以下を満たしていない。このため、Verify結果には「NG」と記録される。これらの結果をテーブルへ書き込んだ後、CPU201は処理をS704に進める。
S704で、CPU201は、色状態判定部307に指示し、印刷装置101から印刷された測色用のチャートデータの測色値と目標値(リファレンス)との差分が閾値以下(ここでは、平均ΔE:「2.0」以下)であるか否かを判断する。テーブル901にて実施された色調整「ColorAdjust001」後に実施されたVerificationの結果は、テーブル902に示すように、「NG」が定義されている。したがって、CPU201は、本条件を満たしていないと判断し、処理をS701に進める。
その後、再度S701で、CPU201は、データ管理部306に指示し、テーブル901で未実施の色調整があるか否かを確認する。ここで、テーブル901には、色調整「ColorAdjust002」と「ColorAdjust003」が未実施の状態で残っているため、CPU201は、処理をS702に進める。S702で、CPU201は、色調整「ColorAdjust002」を選択し、処理をS702に進める。以降の処理はS702乃至S704と進むが、詳細は説明済みなので割愛する。S702で色調整「ColorAdjust002」を行い、S703でVerificationがNGとなった場合、S704でVerificationの結果がNGと判断され、処理は再びS701に戻る。
さらに、S701で、CPU201は、データ管理部306に指示しテーブル901において未実施の色調整があるかを確認する。ここでは、色調整「ColorAdjust003」が未実施なので処理をS702に進める。S702で、CPU201は、色調整「ColorAdjust003」を選択し、処理をS703に進める。S703の実施後の通常テーブルに色調整状況が書き込まれたテーブルを図9Aのテーブル902に示す。S704で、CPU201は、色状態判定部307に指示し、印刷装置101から印刷された測色用のチャートデータの測色値と目標値(リファレンス)との差分が閾値以下(本ケースでは平均ΔE:2.0以下)であるかを判断する。色状態判定部307は、テーブル902で、3番目に実施した色調整「ColorAdjust003」実施後のVerificationがOKとなっていることを返す。これを受けてCPU201はVerificationが成功したと判断し、処理をS705に進める。S705で、CPU201は、データ管理部306に指示し、Verificationが成功した旨を記録して終了する。図7のフローチャートを終了すると、処理を図6のS606に進める。
S606で、CPU201は、データ管理部306にアクセスし、Verificationが成功したか否かを確認する。ここでVerificationが失敗していた場合、処理をS613に進める。S613で、CPU201は、データ管理部306から図10に示す画面1001の画面情報を取得し、表示部214に表示させ、処理を終了する。本画面1001は、カラーエキスパートに対して、印刷装置101の色状態がNGであり、かつ、登録された色調整を実施しても色状態が回復しなかった旨を知らせる警告画面である。カラーエキスパートは本警告画面を確認し、これまで実施した色調整を確認しつつ、サービスコール等の手続きを行う。詳細は割愛する。
一方、S606で、Verificationが成功していた場合、処理をS607に進める。S607で、CPU201は、データ管理部306にアクセスし、色調整順序の入替を実施する設定になっているかを確認する。色調整順序の入替を実施する設定になっている場合、処理をS608に進める。S608で、CPU201は、データ管理部306にアクセスし、効果の高い色調整に絞って色調整を実施する設定になっているかを確認する。本ケースの場合、効果の高い色調整に絞って色調整を実施する設定になっていないため、処理をS609に進める。そうでない場合はS612に進むが、この例については後述する。
S609で、CPU201は、順序交換部310に指示し、次回のVerificationでNGの際に実施するための色調整順序を入れ替える処理を行わせる。この色調整順序の入替処理は、「通常モード」で使用している「通常テーブル」902を使用して行う。具体的には、順序交換部310は、色調整処理が「済」となっているものを対象に、平均ΔE改善度合の高いものから順に実施されるよう順序を並び替える。そして並び替えた色調整を別テーブルである「優先テーブル」に記録する。図9Aの例では、色調整「ColorAdjust003」、「ColorAdjust001」、「ColorAdjust002」の順に平均ΔEの改善度合が高い。従って、次回のVerificationでNGとなった場合に、この順序で色調整が実施されるよう、色調整の順序が入れ替えられる。
さらに、CPU201は、データ管理部306にアクセスし、入れ替えた色調整処理が、事前に登録された依存関係に反していないかを確認する。当該依存関係は、複数の色調整処理の間の実行順序に関して順序を入れ替えることができない組み合わせを示す。本ケースでは、色調整「ColorAdjust002」を実施する前に、色調整「ColorAdjust001」を実施する必要がある。平均ΔEの改善度合は、色調整「ColorAdjust003」、「ColorAdjust001」、「ColorAdjust002」の順に効果が高い。このため、この順序で色調整順序が並び替えられるが、先に述べた依存関係には反しない。従って、この順序で色調整が実施されるよう、テーブル上に色調整順序が配置される。
図9Aのテーブル903は平均ΔEの改善度合の高い順に色調整が実施できるよう、色調整の順番を入れ替えたテーブルを示す。本実施形態では、テーブル903を「優先テーブル」として扱う。本テーブル作成後、CPU201は処理をS610に進める。S610で、CPU201は、データ管理部306にアクセスし、印刷装置101の動作モードを「優先モード」に切り替え、処理を終了する。
<順序入替処理2(優先モード)>
次に、図6及び図8を参照して、先の色調整順序が入れ替えられ、印刷装置101の動作モードが「優先モード」の状態にあるとき、Verificationタイミングで結果がNGとなったときの動作について説明する。以下で説明する処理は、例えば、印刷装置101の電源起動時にCPU201が、HDD204に格納されたプログラムをRAM203に読み出して実行することにより実現される。なお、印刷装置101の初期状態として、510において、3種類の色調整、「ColorAdjust001」、「ColorAdjust002」、「ColorAdjust003」が登録されているものとする。また、画面520で、登録された3種類の色調整は、VerificationによってNGとなったときに実施する色調整として実施するべく、523〜525にチェックされているものとする。また、色調整順序ルールには、色調整「ColorAdjust002」を実施する条件として、色調整「ColorAdjust001」を実施する必要がある旨がデータ管理部306に登録されているものとする。また、552は「有効」、553は「無効」、555は「無効」として設定されているものとする。また、印刷装置101は「優先モード」で動作しており、テーブルは図9Aのテーブル903を「優先テーブル」として使用する。また、色品質判定基準としては平均ΔEを使用するものとし、平均ΔEは「2.0」以下を満たす必要があるものとする。また、これら設定は、データ管理部306に保存されているものとする。なお、既に説明した内容と同様の処理については記載を省略する。
S601乃至603については、上述した内容と同様であるため説明を省略する。S603で、測色値から算出される予め定義された目標値との色差ΔEが「6.0」である場合、色品質基準である、平均ΔE:「2.0」以下を満たさないため、処理をS604に進める。S604で、CPU201はデータ管理部306にアクセスし、印刷装置101の動作モードを確認する。印刷装置101は「優先モード」で動作しているため、処理をS609に進め、優先モードでの色調整処理を実行する。当該色調整処理の詳細を図8に示す。
S801で、CPU201は、データ管理部306に指示し、テーブル903において未実施の色調整があるかを確認する。テーブル903において、色調整「ColorAdjust003」、「ColorAdjust001」、及び、「ColorAdjust002」が未実施であるため、処理をS802に進める。
S802で、CPU201は、色調整「ColorAdjust003」を実施する色調整として選択する。そして、色管理部305に指示して色調整「ColorAdjust003」を実施させる。そして処理をS803に進める。S803で、CPU201は、色管理部305に指示し、Verification処理を実施させる。色管理部305は、テーブル903にアクセスし、色調整「ColorAdjust003」の実施状況を「済」と記録する。そして、Verificationによる平均ΔE改善度合を記録する。本ケースでは、色調整「ColorAdjust001」によって、平均ΔEは「4.3」改善したものとする。この場合、測色値から算出される予め定義された目標値との色差ΔEが「1.7」であり、色品質判定基準である平均ΔE:「2.0」以下を満たしている。このため、Verify結果には「OK」と記録する。以上の記録がなされた状態のテーブルを図9Aのテーブル904に示す。
これらテーブルへの書き込み後、CPU201は処理をS804に進める。S804で、CPU201は、色状態判定部307に指示し、印刷装置101から印刷された測色用のチャートデータの測色値と目標値(リファレンス)との差分が閾値以下(本ケースでは平均ΔE:「2.0」以下)であるかを判断する。本条件を満たしているため、処理をS805に進める。S805で、CPU201は、データ管理部306に指示し、Verificationが成功した旨を記録して、処理を終了する。図8のフローチャートを終了すると、処理をS611に進める。
S611で、CPU201は、データ管理部306にアクセスし、Verificationが成功したか否かを確認する。Verificationが成功していた場合、処理をS607に進める。S607で、CPU201は、データ管理部306にアクセスし、色調整順序の入替を実施する設定になっているかを確認する。色調整順序の入替を実施する設定になっている場合、処理をS608に進める。S608で、CPU201は、データ管理部306にアクセスし、効果の高い色調整に絞って色調整を実施する設定になっているかを確認する。本ケースの場合、効果の高い色調整に絞って色調整を実施する設定になっていないため、処理をS609に進める。
S609で、CPU201は、順序交換部310に指示し、次回のVerificationでNGの際に実施するための色調整順序を入れ替える処理を行わせる。この色調整順序入替処理は、「優先モード」で使用している「優先テーブル」904を使用して行う。具体的には、色調整処理が「済」となっているものを対象に、平均ΔE改善度合の高いものから順に実施されるよう順序を並び替える。そして、CPU201は、データ管理部306にアクセスし、入れ替えた色調整処理が、事前に登録された依存関係に反していないかを確認する。その後、並び替えた色調整を別テーブルである「優先テーブル」に記録する。
本ケースでは、色調整「ColorAdjust003」のみの実施でVerificationがOKとなっている。この場合、「優先テーブル」において、色調整「ColorAdjust003」を1番目に配置し、残りの実施しなかった色調整「ColorAdjust001」及び「ColorAdjust002」はこの順で優先テーブル上に配置する。そして処理をS610に進める。以降の処理は説明済みであるため省略する。
<順序入替処理3(色調整処理順を効果の高いものに絞るケース)>
次に、図6及び図7を参照して、Verificationを実行し、実行結果に基づいて色調整処理を効果の高い色調整に絞って入れ替える場合の処理手順を説明する。本フローチャートは、印刷装置101の電源起動時に、印刷装置101のHDD204に格納されたプログラムがRAM203に読み出され、CPU201によって実行されることで実現される。なお、印刷装置101の初期状態として、510において、3種類の色調整、「ColorAdjust001」、「ColorAdjust002」、及び、「ColorAdjust003」が登録されているものとする。また、画面520において、登録された3種類の色調整は、VerificationによってNGとなったときに実施する色調整として実施するべく、523〜525にチェックされているものとする。また、色調整順序ルールには、色調整「ColorAdjust002」を実施する条件として、色調整「ColorAdjust001」を実施する必要がある旨がデータ管理部306に登録されているものとする。また、552は「有効」、553は「有効」、554は「4.0」以上、555は「有効」として設定されているものとする。また、印刷装置101の動作モードは「通常モード」として、テーブルは図9Aのテーブル901を「通常テーブル」として使用する。また、色品質判定基準としては平均ΔEを使用するものとし、平均ΔEは「2.0」以下を満たす必要があるものとする。また、これら設定は、データ管理部306に保存されているものとする。
S601乃至S608については、上述した内容と同様であるため説明を省略する。S606の時点でのテーブルは、図9Aのテーブル902であるとする。ここでVerificationは成功しているため、処理をS607に進める。また、S608において、本ケースの場合、効果の高い色調整に絞って色調整を実施する設定になっているため、処理をS612に進める。
S612で、CPU201は、順序交換部310に指示し、次回のVerificationでNGの際に実施するための色調整順序を入れ替える処理を行わせる。この順序入替処理は、「通常モード」で使用している「通常テーブル」902を使用して行う。具体的には、色調整処理が「済」となっているもので、かつ、平均ΔE改善度合が「4.0」以上の色調整を対象に、平均ΔE改善度合の高いものから順に実施されるよう順序を並び替える。そして並び替えた色調整を別テーブルである優先テーブルに記録する。本ケースでは、色調整「ColorAdjust003」のみが、この条件を満たしている。従って、次回のVerificationでNGの際に、色調整「ColorAdjust003」が実施されるよう、優先テーブルに記録する。図9Bのテーブル905は平均ΔEの改善度合が「4.0」以上の色調整が記録されたテーブルである。本実施形態では、テーブル905を「優先テーブル」として扱う。本テーブル作成後、CPU201は処理をS610に進める。以降の処理は上述した内容と同様であるため説明を省略する。
<順序入替処理4(順序入替処理3の結果がNGとなるケース)>
次に、図6及び図8を参照して、先の色調整順序が入れ替えられ、印刷装置101の動作モードが「優先モード」の状態にあるとき、Verificationタイミングで結果がNGとなった場合の処理手順について説明する。以下で説明する処理は、例えば、印刷装置101の電源起動時にCPU201が、HDD204に格納されたプログラムをRAM203に読み出して実行することにより実現される。なお、印刷装置101の初期状態として、テーブル510において、3種類の色調整、「ColorAdjust001」、「ColorAdjust002」、及び、「ColorAdjust003」が登録されているものとする。また、テーブル520において、登録された3種類の色調整は、VerificationによってNGとなったときに実施する色調整として実施するべく、523〜525にチェックされているものとする。また、色調整順序ルールには、色調整「ColorAdjust002」を実施する条件として、色調整「ColorAdjust001」を実施する必要がある旨がデータ管理部306に登録されているものとする。また、552は「有効」、553は「有効」、554は「4.0」以上、555は「有効」として設定されているものとする。また、印刷装置101は「優先モード」で動作しており、テーブルは図9Bのテーブル905を「優先テーブル」として使用し、「通常テーブル」として、図9Aのテーブル901を使用する。また、色品質判定基準としては平均ΔEを使用するものとし、平均ΔEは「2.0」以下を満たす必要があるものとする。また、これら設定は、データ管理部306に保存されているものとする。
S601乃至603については、上述した内容と同様であるため説明を省略する。S603で、測色値から算出される予め定義された目標値との色差ΔEが「6.0」である場合、色品質基準である、平均ΔE:「2.0」以下を満たさないため、処理をS604に進める。S604で、CPU201は、データ管理部306にアクセスし、印刷装置101の動作モードを確認する。印刷装置101は「優先モード」で動作しているため、処理をS609に進め、優先モードでの色調整処理を実行する。当該色調整処理の詳細を図8に示す。
S801で、CPU201は、データ管理部306に指示し、テーブル905において未実施の色調整があるかを確認する。テーブル905において、色調整「ColorAdjust003」が未実施であるため、処理をS802に進める。以降の処理はS801乃至S804と進むが、上述した内容と同様であるため説明を省略する。
S803までの処理が終了した時点での優先テーブルの状態を図9Bのテーブル906に示す。S804で、CPU201は、色状態判定部307に指示し、印刷装置101から印刷された測色用のチャートデータの測色値と目標値(リファレンス)との差分が閾値以下であるかを確認する。本条件を満たしていないため、処理をS801に進める。
再度、S801で、CPU201は、データ管理部306に指示しテーブル906において未実施の色調整があるかを確認する。テーブル905において、未実施の色調整はないため、処理をS806に進める。S806で、CPU201は、順序交換部310に指示し、「優先モード」で使用している「優先テーブル」906に登録されていない色調整が、「通常モード」で使用する「通常テーブル」901に存在するかを確認する。本ケースの場合、色調整「ColorAdjust001」と「ColorAdjust002」が条件に該当する。このため、CPU201は条件を満たすと判断し、処理をS807に進める。
S807で、CPU201は、順序交換部310に指示し、「優先モード」で使用している「優先テーブル」906に登録されていない色調整で、「通常モード」で使用する「通常テーブル」901に存在する色調整を選択する。そして、選択した色調整を「優先テーブル」906に追加する。本ケースの場合、色調整「ColorAdjust001」と「ColorAdjust002」が優先テーブル906に追加される。そして処理をS808に進める。
S808で、CPU201は、データ管理部306に指示し、優先テーブルにおいて未実施の色調整があるかを確認する。本ケースの場合、上記S807で追加された色調整「ColorAdjust001」と「ColorAdjust002」が未実施の状態であるため、処理をS809に進める。S809で、CPU201は、色調整「ColorAdjust001」を選択する。そして、色管理部305に指示して色調整「ColorAdjust001」を実施させる。そして処理をS810に進める。
S810で、CPU201は、色管理部305に指示し、Verificationを行わせる。色管理部305は、テーブルにアクセスし、色調整「ColorAdjust001」の実施状況を「済」と記録する。そして、Verificationによる平均ΔEの改善度合を記録する。本ケースでは、色調整「ColorAdjust001」によって、平均ΔEは「0.1」改善したものとする。ただし、色品質判定基準である平均ΔE:「2.0」以下を満たしていないため、Verify結果には「NG」が記録される。そしてCPU201は、処理をS811に進める。
S811で、CPU201は、色状態判定部307に指示し、印刷装置101から印刷された測色用のチャートデータの測色値と目標値(リファレンス)との差分が閾値以下(本ケースでは平均ΔE:「2.0」以下)であるかを判断する。本条件を満たしていないため、CPU201は、処理をS808に進める。S808で、CPU201は、データ管理部306に指示し、優先テーブルにおいて未実施の色調整があるかを確認する。本ケースの場合、S807において追加された色調整「ColorAdjust002」が未実施の状態であるため、処理をS809に進める。以降の処理はS808乃至S811と進むが、上述した内容と同様であるため説明は省略する。
S810終了時の「優先テーブル」を図9Bのテーブル907に示す。S811で、CPU201は、色状態判定部307に指示し、印刷装置101から印刷された測色用のチャートデータの測色値と目標値(リファレンス)との差分が閾値以下(本ケースでは平均ΔE:「2.0」以下)であるかを判断する。本条件を満たしているため、処理をS806に進める。以降の処理は説明済みなので省略する。
以上説明したように、本実施形態に係る画像形成装置は、シートに画像を形成し、形成した画像を測色し、測色結果と目標値との差分が予め定められた基準を満たすか否かを判定する。さらに、本画像形成装置は、差分が予め定められた基準を満たさないと判定されると、画像形成装置に対して実施する1以上の色調整処理を選択し、選択した1以上の色調整処理を、所定の実行順序で実行する。また、本画像形成装置は、色調整処理を実行するごとに、シートに画像を形成し、その測色結果が予め定められた基準にどの程度近づいたかを示す指標を、実行した色調整処理ごとに算出し、算出結果に基づき、次回以降の色調整処理における実行順序を変更する。これにより、印刷装置の色品質基準がNGとなった場合、色品質改善において効果の高い色調整を優先して実施できるため、印刷装置を効率的に印刷可能な状態にすることができる。これにより印刷拠点の生産性の低下を抑制することが可能となる。
<第2の実施形態>
以下では、本発明の第2の実施形態について説明する。上記第1の実施形態では、色調整に関する処理を印刷装置101で実施する方法について説明した。一方、本実施形態では、これらVerificationを、印刷装置101とネットワークで接続される情報処理装置102で実施する形態について説明する。
<情報処理装置のハードウェア構成>
図2を参照して、情報処理装置102のハードウェア構成を説明する。情報処理装置102は、CPU251、ROM252、RAM253、HDD254、ネットワークI/F255、及び操作部256を備える。
CPU251は、ROM252又はハードディスク(HDD)254に記憶された制御プログラムに基づいてシステムバス250に接続される各種のデバイスとのアクセスを統括的に制御する。ROM252は、CPU251が実行可能な制御プログラム等を記憶している。RAM253は、主としてCPU251の主メモリ、ワークエリア等として機能し、不図示の増設ポートに接続されるオプションRAMによりメモリ容量を拡張することができる。ハードディスクドライブ(HDD)254は、ブートプログラム、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、及び編集ファイル等を記憶する。なお、本実施形態ではHDD254を用いたが、HDD254の他にSDカードや、フラッシュメモリなどを外部記憶装置として利用してもよい。
ネットワークI/F255は、ネットワークを経由して、印刷装置101とデータ通信を行う。例えば、印刷装置101のチャート測色結果や実行結果の情報を受信する。操作部256は、表示部258及び入力部257を備える。表示部258は表示制御を行う。入力部257はオペレータから受け付けた各種情報の入力を制御する。
<情報処理装置のソフトウェア構成>
図3Bを参照して、情報処理装置102のソフトウェア構成を説明する。情報処理装置102は、ソフトウェア構成として、UI制御部351、データ送受信部352、色管理部353、データ管理部354、色状態判定部355、内容受付部356、効果算出部357、及び順序交換部358を備える。これらのソフトウェアモジュールは、HDD254にプログラムとして格納され、CPU251によってRAM253に読み出されて実行される。
UI制御部351は、情報処理装置102の表示部258の表示制御、及び、入力部257からの入力を制御する。さらに、受け付けた印刷指示を、データ送受信部352を介して印刷装置101に送信する。データ送受信部352は、印刷装置101とのデータ送受信を管理する。色管理部353は、印刷装置101から印刷される画像の色の質である色品質を管理するための各種機能を実行するための処理を制御する。色状態判定部355は、印刷装置101から印刷された測色用のチャートデータの測色値と目標値(リファレンス)との差分が閾値以下であるかを判断する。内容受付部356は、操作部256を介して色調整処理を受け付ける。効果算出部309は、印刷装置101で実施した色調整により、印刷装置101で出力する印刷成果物の色味がどの程度改善したかを算出する。順序交換部310は、順序管理テーブルに登録される色調整順序を入れ替える。
<情報データベース>
情報処理装置102で色管理を行う場合に使用する情報データベースは、図4A乃至図4Cの情報データベースを使用する。本データベースは、情報処理装置102のデータ管理部354に保存され、必要に応じて、各制御部がデータ更新を行う。なお、データベースの詳細については上述した内容と同様であるため説明を省略する。
<情報処理装置102によるVerification>
次に、情報処理装置102の色状態判定部355が実施するVerificationに関して説明する。色状態判定部355は、上記第1の実施形態における色状態判定部355と同様の動作を行う。
<色管理に関する設定画面について>
次に、本実施形態に係る色管理に関する設定画面について説明する。情報処理装置102で色管理を行う場合、色管理に関する設定画面は、図5A乃至図5Dを使用する。本画面は、情報処理装置102のデータ管理部354に保存され、必要に応じて、UI制御部351によって呼び出され、表示部258に表示される。なお、画面の詳細については、上記第1の実施形態で説明した内容と同様であるため、詳細な説明を省略する。
<順序管理テーブルについて>
次に、本実施形態に係る、色調整順序、及び色調整実施状況を格納するテーブルについて説明する。色調整順序、及び色調整実施状況を格納するテーブルは、図9A及び図9Bに示すテーブルを使用する。本テーブルは、情報処理装置102のデータ管理部354に保存され、必要に応じて、各制御部がデータ更新を行う。
<色調整処理>
次に、図6乃至図8を参照して、情報処理装置102を使用した色調整処理について説明する。以下で説明する処理は、情報処理装置102の電源起動時に、情報処理装置102のHDD254に格納されたプログラムがRAM253に読み出され、CPU251によって実行されることで実現される。上記第1の実施形態では、図3Aの各ソフトブロック301〜310を用い、印刷装置101にて色調整処理する方法について説明した。一方、本実施形態では、色確認に関する制御を情報処理装置102に担わせる。例えば、上記第1の実施形態において印刷装置101の色管理部305が担う役割は、情報処理装置102の色管理部353がその役割を担う。同様に、上記第1の実施形態において印刷装置101のデータ管理部306が担う役割は、情報処理装置102のデータ管理部354がその役割を担う。また、上記第1の実施形態において印刷装置101の色状態判定部307が担う役割は、情報処理装置102の色状態判定部355がその役割を担う。また、上記第1の実施形態において印刷装置101の内容受付部308が担う役割は、情報処理装置102の内容受付部308がその役割を担う。また、上記第1の実施形態において印刷装置101の効果算出部309が担う役割は、情報処理装置102の効果算出部357がその役割を担う。また、上記第1の実施形態において印刷装置101の順序交換部310が担う役割は、情報処理装置102の順序交換部358がその役割を担う。
これまで色確認を行うべく、情報処理装置102が有するデータベース、画面、テーブルに関する説明を行ってきたが、これらは、上記第1の実施形態で説明した印刷装置101が有するものと同様のものである。また、情報処理装置102で実施する色調整処理に関するフローチャートも図6乃至図8で示すものであり、これらも上記第1の実施形態で説明した印刷装置101が有するものと同様のものである。つまり、情報処理装置102で実施する色調整処理は、上記第1の実施形態で説明した印刷装置101で実施するものと同様のものである。情報処理装置102は、色確認や、色調整処理において、チャートデータを印刷する際と、印刷装置101に備わるカラーセンサ210から送信される測色値を受信する際に、印刷装置101と通信を行う。つまり、情報処理装置102は、印刷装置101に対して、Verifictionを行わせるタイミングにおいて、シートに画像を形成し、形成した画像を測色するように指示し、当該指示に応じて、印刷装置101から測色結果を受信する。さらに、情報処理装置102は、受信した測色結果に基づいて、色調整処理が必要か否かを判断し、必要であれば、実行すべき色調整処理を選択し、印刷装置101に実行するよう指示する。色確認、及び、色調整順序を含む色調整処理に関する処理内容は、上記第1の実施形態において説明済みなので詳細を割愛する。
以上説明したように、本実施形態によれば、遠隔地に設置される装置に対しても、印刷装置の色品質基準がNGとなった場合、色品質改善において効果の高い色調整を優先して実施できるため、印刷装置をいち早く印刷可能な状態にすることができる。これにより印刷拠点の生産性の低下を抑制することが可能となる。また、これらの色調整処理の入替処理を外部装置である情報処理装置102で行うことができる。この場合、例えば、情報処理装置102が、複数の印刷装置と通信可能であれば、複数の印刷装置の入替処理を行うことができるとともに、他の印刷装置の過去の履歴等を用いて、より精度の高い入替処理を実行することも可能となる。
<その他の実施形態>
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
101:印刷装置、102:情報処理装置、103:ネットワーク

Claims (12)

  1. 画像形成装置であって、
    シートに画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段によってシートに形成された画像を測色する測色手段と、
    前記測色手段による測色結果と目標値との差分が予め定められた基準を満たすか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段によって前記差分が予め定められた基準を満たさないと判定されると、前記画像形成装置に対して実施する1以上の色調整処理を選択する選択手段と、
    前記選択手段によって選択された1以上の色調整処理を、所定の実行順序で実行する実行手段と、
    前記実行手段によって色調整処理を実行するごとに、前記画像形成手段によってシートに画像を形成させ、該画像を前記測色手段によって測色させた測色結果が前記予め定められた基準にどの程度近づいたかを示す指標を、実行した色調整処理ごとに算出する算出手段と、
    前記算出手段の算出結果に基づき、次回以降の色調整処理における実行順序を変更する変更手段と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記実行手段は、1つの色調整処理を実行した後に前記測色手段によって測色された測色結果が、前記予め定められた基準を満たすと、その後の色調整処理を実行しないことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記変更手段は、前記算出手段によって算出された指標に従って、効果の高い順に色調整処理の実行順序を入れ替えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記変更手段は、前記算出手段によって算出された指標に従って、一定以上の効果が得られた色調整処理のみを実行するように、実行順序を入れ替えることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記実行手段は、前記変更手段によって入れ替えられた実行順序に従って、色調整処理を実行したにも関わらず、その測色結果が前記予め定められた基準を満たさない場合は、前記一定以上の効果が得られない色調整処理も実行することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 複数の色調整処理の間の実行順序に関して順序を入れ替えることができない組み合わせを示す依存関係を予め記憶した記憶手段をさらに備え、
    前記変更手段は、前記依存関係に反しないように、前記色調整処理の実行順序を入れ替えることを特徴とする請求項3乃至5の何れか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記予め定められた基準にどの程度近づいたかを示す指標とは、当該色調整処理を実行する前後の前記測色手段による測色結果の差分であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の画像形成装置。
  8. 画像形成装置と通信可能な情報処理装置であって、
    前記画像形成装置に対して、シートに画像を形成し、形成された画像を測色するように指示する指示手段と、
    前記指示手段による指示に応じて、シートに形成された画像の測色結果を、前記画像形成装置から受信する受信手段と、
    前記受信手段によって受信した測色結果と目標値との差分が予め定められた基準を満たすか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段によって前記差分が予め定められた基準を満たさないと判定されると、前記画像形成装置に対して実施する1以上の色調整処理を選択する選択手段と、
    前記選択手段によって選択された1以上の色調整処理を、所定の実行順序で実行するよう前記画像形成装置に指示する実行手段と、
    前記実行手段によって指示した色調整処理が実行されるごとに、前記画像形成装置においてシートに画像を形成させ、該画像を測色させた測色結果を受信し、前記予め定められた基準にどの程度近づいたかを示す指標を、実行を指示した色調整処理ごとに算出する算出手段と、
    前記算出手段の算出結果に基づき、次回以降の色調整処理における実行順序を変更する変更手段と
    を備えることを特徴とする情報処理装置。
  9. 画像形成装置の制御方法であって、
    画像形成手段が、シートに画像を形成する画像形成工程と、
    測色手段が、前記画像形成工程でシートに形成された画像を測色する測色工程と、
    判定手段が、前記測色工程による測色結果と目標値との差分が予め定められた基準を満たすか否かを判定する判定工程と、
    選択手段が、前記判定工程で前記差分が予め定められた基準を満たさないと判定されると、前記画像形成装置に対して実施する1以上の色調整処理を選択する選択工程と、
    実行手段が、前記選択工程で選択された1以上の色調整処理を、所定の実行順序で実行する実行工程と、
    算出手段が、前記実行工程で色調整処理を実行するごとに、前記画像形成手段によってシートに画像を形成させ、該画像を前記測色手段によって測色させた測色結果が前記予め定められた基準にどの程度近づいたかを示す指標を、実行した色調整処理ごとに算出する算出工程と、
    変更手段が、前記算出工程の算出結果に基づき、次回以降の色調整処理における実行順序を変更する変更工程と
    を含むことを特徴とする画像形成装置の制御方法。
  10. 画像形成装置と通信可能な情報処理装置の制御方法であって、
    指示手段が、前記画像形成装置に対して、シートに画像を形成し、形成した画像を測色するように指示する指示工程と、
    受信手段が、前記指示工程による指示に応じて、シートに形成された画像の測色結果を、前記画像形成装置から受信する受信工程と、
    判定手段が、前記受信工程で受信した測色結果と目標値との差分が予め定められた基準を満たすか否かを判定する判定工程と、
    選択手段が、前記判定工程で前記差分が予め定められた基準を満たさないと判定されると、前記画像形成装置に対して実施する1以上の色調整処理を選択する選択工程と、
    実行手段が、前記選択工程で選択された1以上の色調整処理を、所定の実行順序で実行するよう前記画像形成装置に指示する実行工程と、
    算出手段が、前記実行工程で指示した色調整処理が実行されるごとに、前記画像形成装置においてシートに画像を形成させ、該画像を測色させた測色結果を受信し、前記予め定められた基準にどの程度近づいたかを示す指標を、実行を指示した色調整処理ごとに算出する算出工程と、
    変更手段が、前記算出工程の算出結果に基づき、次回以降の色調整処理における実行順序を変更する変更工程と
    を含むことを特徴とする情報処理装置の制御方法。
  11. 画像形成装置の制御方法における各工程をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記制御方法は、
    画像形成手段が、シートに画像を形成する画像形成工程と、
    測色手段が、前記画像形成工程でシートに形成された画像を測色する測色工程と、
    判定手段が、前記測色工程による測色結果と目標値との差分が予め定められた基準を満たすか否かを判定する判定工程と、
    選択手段が、前記判定工程で前記差分が予め定められた基準を満たさないと判定されると、前記画像形成装置に対して実施する1以上の色調整処理を選択する選択工程と、
    実行手段が、前記選択工程で選択された1以上の色調整処理を、所定の実行順序で実行する実行工程と、
    算出手段が、前記実行工程で色調整処理を実行するごとに、前記画像形成手段によってシートに画像を形成させ、該画像を前記測色手段によって測色させた測色結果が前記予め定められた基準にどの程度近づいたかを示す指標を、実行した色調整処理ごとに算出する算出工程と、
    変更手段が、前記算出工程の算出結果に基づき、次回以降の色調整処理における実行順序を変更する変更工程と
    を含むことを特徴とするプログラム。
  12. 画像形成装置と通信可能な情報処理装置の制御方法における各工程をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記制御方法は、
    指示手段が、前記画像形成装置に対して、シートに画像を形成し、形成した画像を測色するように指示する指示工程と、
    受信手段が、前記指示工程による指示に応じて、シートに形成された画像の測色結果を、前記画像形成装置から受信する受信工程と、
    判定手段が、前記受信工程で受信した測色結果と目標値との差分が予め定められた基準を満たすか否かを判定する判定工程と、
    選択手段が、前記判定工程で前記差分が予め定められた基準を満たさないと判定されると、前記画像形成装置に対して実施する1以上の色調整処理を選択する選択工程と、
    実行手段が、前記選択工程で選択された1以上の色調整処理を、所定の実行順序で実行するよう前記画像形成装置に指示する実行工程と、
    算出手段が、前記実行工程で指示した色調整処理が実行されるごとに、前記画像形成装置においてシートに画像を形成させ、該画像を測色させた測色結果を受信し、前記予め定められた基準にどの程度近づいたかを示す指標を、実行を指示した色調整処理ごとに算出する算出工程と、
    変更手段が、前記算出工程の算出結果に基づき、次回以降の色調整処理における実行順序を変更する変更工程と
    を含むことを特徴とするプログラム。
JP2018088404A 2018-05-01 2018-05-01 画像形成装置、情報処理装置、それらの制御方法、及びプログラム Pending JP2019193983A (ja)

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