以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態に係る蓄電装置について説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、製造工程、製造工程の順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、各図において、寸法等は厳密に図示したものではない。
また、以下の説明及び図面中において、1つの蓄電素子における一対の電極端子の並び方向、1つの蓄電素子の容器における一対の短側面部の対向方向、インシュレータの並び方向、サイド部材の並び方向、または、インシュレータとサイド部材との並び方向をX軸方向と定義する。また、蓄電素子の並び方向、スペーサの並び方向、エンド部材の並び方向、蓄電素子とスペーサとエンド部材との並び方向、1つの蓄電素子の容器における一対の長側面部の対向方向、または、蓄電素子、スペーサ若しくはエンド部材の厚み方向をY軸方向と定義する。また、蓄電素子の容器本体と蓋との並び方向、または、上下方向をZ軸方向と定義する。これらX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は、互いに交差(本実施の形態では直交)する方向である。なお、使用態様によってはZ軸方向が上下方向にならない場合も考えられるが、以下では説明の便宜のため、Z軸方向を上下方向として説明する。また、以下の説明において、例えば、X軸プラス方向とは、X軸の矢印方向を示し、X軸マイナス方向とは、X軸プラス方向とは反対方向を示す。Y軸方向及びZ軸方向についても同様である。
(実施の形態)
[1 蓄電装置10の全般的な説明]
まず、蓄電装置10の概略構成について、説明する。図1は、本実施の形態に係る蓄電装置10の外観を示す斜視図である。
蓄電装置10は、外部からの電気を充電し、また外部へ電気を放電することができる装置である。例えば、蓄電装置10は、電力貯蔵用途や電源用途などに使用される電池モジュール(組電池)である。具体的には、蓄電装置10は、例えば、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)またはプラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)等の自動車、自動二輪車、ウォータークラフト、スノーモービル、農業機械、建設機械などの移動体の駆動用またはエンジン始動用のバッテリ等として用いられる。
図1に示すように、蓄電装置10は、複数(本実施の形態では12個)の蓄電素子100と、複数(本実施の形態では13個)のスペーサ200と、一対のエンド部材300と、一対のサイド部材400と、一対のインシュレータ500と、二対の被挿入部材600とを備えている。なお、蓄電装置10は、複数の蓄電素子100の電極端子同士を電気的に接続するバスバー、当該バスバーを保持するバスバーフレーム、及び、外部端子等も備えているが、これらの図示は省略し、詳細な説明も省略する。また、蓄電装置10は、蓄電素子100の電圧計測用の配線、温度計測用の配線、サーミスタ、蓄電素子100の充放電状態を監視するための回路基板、及び、リレー等の電気機器等を備えていてもよい。
蓄電素子100は、電気を充電し、また、電気を放電することのできる二次電池(単電池)であり、より具体的には、リチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池である。蓄電素子100は、扁平な直方体形状(角形)の形状を有しており、スペーサ200に隣接して配置されている。つまり、複数の蓄電素子100のそれぞれが、複数のスペーサ200のそれぞれと交互に配置され、Y軸方向に並べられている。本実施の形態では、13個のスペーサ200のうちの隣り合うスペーサ200の間に12個の蓄電素子100がそれぞれ配置されている。
ここで、複数の蓄電素子100のうちの端部に位置する蓄電素子100を、端部蓄電素子100aとも呼ぶ。つまり、本実施の形態では、Y軸方向の両端部に、2つの端部蓄電素子100aが配置されている。言い換えれば、端部蓄電素子100aは、複数の蓄電素子100のうちのY軸プラス方向側またはY軸マイナス方向側(以下、第一方向側ともいう)の端部に位置する蓄電素子100である。
ここで、第一方向とは、端部蓄電素子100a以外の蓄電素子100から端部蓄電素子100aへ向かう方向である。または、第一方向は、当該蓄電素子100の端部蓄電素子100a側の長側面部(後述の長側面部111a)が向く方向、または、端部蓄電素子100aの当該蓄電素子100とは反対側の長側面部111aが向く方向とも言える。なお、蓄電素子100の個数は12個には限定されず、12個以外の複数個であってもよいし、1個であってもよく、蓄電素子100が1個または2個の場合には、当該1個または2個の蓄電素子100が端部蓄電素子100aとなる。
また、蓄電素子100の形状は、直方体形状には限定されず、直方体形状以外の多角柱形状であってもよいし、ラミネート型の蓄電素子とすることもできる。また、蓄電素子100は、非水電解質二次電池には限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池であってもよいし、キャパシタであってもよい。また、蓄電素子100は、二次電池ではなく、使用者が充電をしなくても蓄えられている電気を使用できる一次電池であってもよい。さらに、蓄電素子100は、固体電解質を用いた電池であってもよい。この蓄電素子100の構成の詳細な説明については、後述する。
スペーサ200は、蓄電素子100の側方(Y軸プラス方向またはY軸マイナス方向)に配置され、蓄電素子100と他の部材とを絶縁する矩形状かつ板状のスペーサである。具体的には、スペーサ200は、隣り合う2つの蓄電素子100の間、及び、端部蓄電素子100aとエンド部材300との間に配置され、当該2つの蓄電素子100間、及び、端部蓄電素子100aとエンド部材300との間を絶縁するスペーサである。スペーサ200は、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ABS樹脂などの絶縁性の材料で形成されている。
なお、スペーサ200は、Y軸方向両側に接着剤または両面テープ等が配置されて、蓄電素子100及びエンド部材300と接合されていることにしてもよい。また、本実施の形態では、12個の蓄電素子100に対応して13個(13枚)のスペーサ200が配置されているが、蓄電素子100の個数が12個以外の場合には、スペーサ200の個数も蓄電素子100の個数に応じて変更される。
エンド部材300及びサイド部材400は、複数の蓄電素子100の並び方向(Y軸方向)において、蓄電素子100を外方から圧迫する部材である。つまり、エンド部材300及びサイド部材400は、複数の蓄電素子100を当該並び方向の両側から挟み込むことで、複数の蓄電素子100に含まれるそれぞれの蓄電素子100を当該並び方向の両側から圧迫する。
具体的には、エンド部材300は、複数の蓄電素子100のY軸方向両側に配置され、複数の蓄電素子100を、当該複数の蓄電素子100の並び方向(Y軸方向)の両側から挟み込んで保持する板状の挟持部材(エンドプレート)である。つまり、エンド部材300は、端部蓄電素子100aのY軸プラス方向側またはY軸マイナス方向側(第一方向側)に配置される板状部材である。エンド部材300は、強度の観点等から、例えば鋼やステンレス等の金属製(導電性)の部材で形成されている。なお、エンド部材300の材質は特に限定されず、例えば強度の高い絶縁性の部材で形成されていてもよいし、絶縁処理が施されていたりしていてもよい。このエンド部材300の構成の詳細な説明については、後述する。
サイド部材400は、両端がエンド部材300に取り付けられて、複数の蓄電素子100を拘束する長尺状かつ板状の拘束部材(サイドプレート)である。つまり、サイド部材400は、当該複数の蓄電素子100及び複数のスペーサ200を跨ぐようにY軸方向に延設されて配置され、当該複数の蓄電素子100及び複数のスペーサ200に対してこれらの並び方向(Y軸方向)における拘束力を付与する。本実施の形態では、複数の蓄電素子100のX軸方向両側方において、蓄電素子100とでインシュレータ500を挟む位置に、2つのサイド部材400が配置されている。そして、当該2つのサイド部材400のそれぞれが、Y軸方向両端部において、2つのエンド部材300のX軸方向端部に取り付けられている。これにより、2つのサイド部材400は、複数の蓄電素子100及び複数のスペーサ200を、X軸方向の両側及びY軸方向の両側から挟み込んで拘束する。
このように、サイド部材400は、複数の蓄電素子100のX軸プラス方向側またはX軸マイナス方向側(第一方向と交差する方向側。以下、第二方向側ともいう)に配置されている。ここで、第二方向とは、蓄電素子100からサイド部材400へ向かう方向である。または、第二方向は、蓄電素子100のサイド部材400側の短側面部(後述の短側面部111b)が向く方向とも言える。
具体的には、サイド部材400は、サイド部材本体部410と、一対のサイド部材延設部420とを有している。サイド部材本体部410は、蓄電素子100の第二方向側(X軸プラス方向側またはX軸マイナス方向側)に配置され、かつ、第一方向(Y軸方向)に延設されて配置される平板状の部位である。サイド部材延設部420は、サイド部材本体部410の第一方向(Y軸プラス方向またはY軸マイナス方向)の端部から第二方向とは反対方向(X軸マイナス方向またはX軸プラス方向)に延設されて、被挿入部材600の第一方向側に配置される平板状の部位である。本実施の形態では、サイド部材400は、第一方向に延びるサイド部材本体部410に対して、サイド部材延設部420が第二方向とは反対方向に折り曲げられることで、形成されている。
また、サイド部材400は、それぞれのサイド部材延設部420において、Z軸方向に並ぶ2つの固定部材(図示せず)によって、エンド部材300に固定されている。本実施の形態では、当該固定部材は、サイド部材延設部420の貫通孔421を貫通してエンド部材300に接合されるボルトである。なお、サイド部材400のエンド部材300への取り付けは、ボルトによる固定には限定されず、溶接や接着等で接合されていてもかまわない。また、サイド部材400は、エンド部材300と同様に、強度の観点等から、例えば鋼やステンレス等の金属製(導電性)の部材で形成された導電部材であるが、例えば強度の高い絶縁性の部材で形成されていてもよいし、絶縁処理が施されていてもよい。
インシュレータ500は、複数の蓄電素子100のX軸方向両側に配置され、かつ、Y軸方向に延設される長尺状かつ平板状の絶縁部材である。つまり、インシュレータ500は、複数の蓄電素子100及び複数のスペーサ200を跨ぐように、当該複数の蓄電素子100及び複数のスペーサ200とサイド部材400との間に配置され、蓄電素子100とサイド部材400とを絶縁する。インシュレータ500は、例えば、PC、PP、PE、PPS、PET、ABS樹脂などの絶縁性の材料で形成されている。
被挿入部材600は、蓄電装置10を外部の部材に固定する固定部材700(図4等参照)が挿入される筒状の部材である。具体的には、被挿入部材600は、固定部材700が挿入される円柱状の貫通孔610が形成された円筒状の部材(カラー)である。ここで、当該外部の部材とは、例えば、蓄電装置10を搭載する車の車体、蓄電装置10を冷却(例えば水冷)する冷却装置、蓄電装置10を載置する設備の外装体等である。また、固定部材700は、被挿入部材600の貫通孔610を貫通して当該外部の部材に接合(螺合)されるボルトである。なお、固定部材700は、ボルトには限定されず、例えば、かしめ、溶接、または、接着等によって当該外部の部材に取り付け可能な構成を有していてもよい。また、被挿入部材600は、強度の観点等から、例えば鋼やステンレス等の金属製(導電性)の部材で形成されているが、例えば強度の高い絶縁性の部材で形成されていてもよい。
また、被挿入部材600は、エンド部材300とサイド部材400との間に、エンド部材300とサイド部材400とで挟まれて配置されている。さらに、被挿入部材600は、サイド部材400に固定されている。具体的には、被挿入部材600は、サイド部材延設部420に固定されている。この被挿入部材600がサイド部材延設部420に固定される構成の詳細な説明については、後述する。
[2 蓄電素子100の詳細な説明]
次に、蓄電素子100の構成について、詳細に説明する。図2は、本実施の形態に係る蓄電素子100の構成を示す斜視図である。
図2に示すように、蓄電素子100は、容器110と、2つの電極端子120(正極端子及び負極端子)と、2つのガスケット121と、絶縁シート130とを備えている。また、容器110の内方には、電極体、集電体(正極集電体及び負極集電体)、及び電解液(非水電解質)等が収容されているが、これらの図示は省略する。なお、当該電解液としては、蓄電素子100の性能を損なうものでなければその種類に特に制限はなく、様々なものを選択することができる。また、容器110(後述の蓋体112)と集電体との間にもガスケットが配置され、集電体の側方等にはスペーサが配置されているが、これらの図示も省略する。
容器110は、開口が形成された容器本体111と、容器本体111の開口を閉塞する蓋体112とを有する直方体形状(角形)の容器である。容器本体111は、容器110の本体部を構成する矩形筒状で底を備える部材である。つまり、容器本体111は、Y軸方向両側の側面に2つの矩形状の長側面部111aを有し、X軸方向両側の側面に2つの矩形状の短側面部111bを有し、Z軸マイナス方向側に矩形状の底面部111cを有している。蓋体112は、容器110の蓋部を構成する矩形状の板状部材であり、容器本体111のZ軸プラス方向側に配置されている。蓋体112には、容器110内方の圧力が上昇した場合に当該圧力を開放するガス排出弁113、及び、容器110内方に電解液を注液するための注液部114等も設けられている。
このような構成により、容器110は、電極体等を容器本体111の内方に収容後、容器本体111と蓋体112とが溶接等によって接合されて接合部115が形成されることにより、内部が密封される構造となっている。なお、容器110(容器本体111及び蓋体112)の材質は、特に限定されないが、例えばステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、メッキ鋼板など溶接可能(接合可能)な金属であるのが好ましい。
電極端子120は、蓄電素子100の端子(正極端子及び負極端子)であり、集電体を介して、電極体の正極板及び負極板に電気的に接続されている。つまり、電極端子120は、電極体に蓄えられている電気を蓄電素子100の外部空間に導出し、また、電極体に電気を蓄えるために蓄電素子100の内部空間に電気を導入するための金属製の部材である。なお、電極端子120は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金などで形成されている。
電極体は、正極板と負極板とセパレータとが積層されて形成された蓄電要素(発電要素)である。ここで、電極体が有する正極板は、アルミニウムまたはアルミニウム合金などの金属からなる長尺帯状の集電箔である正極基材層上に正極活物質層が形成されたものである。また、負極板は、銅または銅合金などの金属からなる長尺帯状の集電箔である負極基材層上に負極活物質層が形成されたものである。また、正極活物質層に用いられる正極活物質、負極活物質層に用いられる負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出可能なものであれば、適宜公知の材料を使用できる。
集電体は、電極端子120と電極体とに電気的に接続される、導電性と剛性とを備えた部材(正極集電体及び負極集電体)である。なお、正極集電体は、正極板の正極基材層と同様、アルミニウムまたはアルミニウム合金などで形成され、負極集電体は、負極板の負極基材層と同様、銅または銅合金などで形成されている。
絶縁シート130は、容器110の外面に配置され、容器110の外面を覆う絶縁性のシート状部材である。具体的には、絶縁シート130は、容器110の底面部111cの全面と、長側面部111a及び短側面部111bのほぼ全面とを覆うように配置された1枚の絶縁シートである。絶縁シート130の材質は、蓄電素子100に必要な絶縁性を確保できるものであれば特に限定されないが、例えば、PC、PP、PE、PPS、PET、ABS樹脂等の絶縁性の樹脂などを例示することができる。
[3 エンド部材300の詳細な説明]
次に、エンド部材300の構成について、詳細に説明する。図3は、本実施の形態に係るエンド部材300の構成を示す斜視図である。具体的には、図3の(a)は、図1に示したY軸マイナス方向側のエンド部材300を拡大して示す斜視図であり、図3の(b)は、図3の(a)のエンド部材300をY軸プラス方向側から見た場合の構成を示す斜視図である。
また、図4〜図6は、本実施の形態に係る蓄電素子100とエンド部材300とサイド部材400と被挿入部材600との位置関係を示す断面図である。具体的には、図4〜図6は、図1に示した蓄電装置10のY軸マイナス方向側の部位を、IV−IV線、V−V線、VI−VI線のそれぞれで切断した場合における構成を示す断面図である。また、図7は、本実施の形態に係る蓄電素子100とエンド部材300とサイド部材400との位置関係を示す断面図である。具体的には、図7は、図1に示した蓄電装置10のY軸マイナス方向側の部位を、VII−VII線で切断した場合における構成を示す断面図である。
これらの図に示すように、エンド部材300は、エンド部材本体部310と、一対のエンド部材延設部312とを有している。エンド部材本体部310は、エンド部材300の本体部を構成する板状の部位であり、端部蓄電素子100aの第一方向側(図4〜図7では、Y軸マイナス方向側)に配置される。具体的には、エンド部材本体部310は、端部蓄電素子100aの第一方向側において長側面部111aと当接して配置されたスペーサ200の第一方向側に、スペーサ200と当接して配置される。なお、エンド部材本体部310は、エンドプレート本体部の一例である。
エンド部材延設部312は、エンド部材本体部310の第二方向側(X軸プラス方向側またはX軸マイナス方向側)の端部から、第二方向に延設されて配置される平板状の部位である。これにより、エンド部材延設部312は、エンド部材本体部310から、固定部材700と端部蓄電素子100aとの間に延設されて配置される。具体的には、エンド部材延設部312は、固定部材700が貫通孔610に挿入された被挿入部材600と、端部蓄電素子100aとの間に配置される。さらに具体的には、エンド部材延設部312は、被挿入部材600と、端部蓄電素子100aの第一方向側に配置されたスペーサ200との間に挟まれて配置される。このように、エンド部材延設部312は、被挿入部材600とは別体で形成されており、被挿入部材600に当接して配置される。なお、エンド部材延設部312は、エンドプレート延設部の一例である。
また、被挿入部材600は、サイド部材延設部420に固定される。具体的には、被挿入部材600の第一方向側の部位とサイド部材延設部420とが溶接等によって接合されて、接合部800が形成されている。なお、被挿入部材600は、円筒状の部材であるが、サイド部材延設部420と接合しやすいように、被挿入部材600のサイド部材延設部420と当接する第一方向側の面が、平面状に形成されている。同様に、被挿入部材600の、エンド部材延設部312と当接する第一方向と反対側の面も、平面状に形成されている。これにより、被挿入部材600は、エンド部材延設部312とサイド部材延設部420とに、面で接触しつつ挟まれて配置される。なお、被挿入部材600とサイド部材延設部420との接合は、溶接には限定されず、接着、溶着、かしめ、嵌合等によって接合されていてもよい。
ここで、エンド部材本体部310は、平坦部311と、第一膨出部320及び330と、第二膨出部340とを有している。平坦部311は、XZ平面に平行な平板状の部位であり、第一方向とは反対側(図4等では、Y軸プラス方向側)の面が、スペーサ200と当接する。第一膨出部320及び330は、平坦部311から第一方向に向けて膨出する部位である。つまり、第一膨出部320及び330は、第一方向側の面が突出し、かつ、第一方向と反対側の面が凹んだ形状を有している。具体的には、第一膨出部320は、エンド部材本体部310のZ軸プラス方向側かつX軸プラス方向側及びX軸マイナス方向側に配置される膨出状の部位であり、第一膨出部330は、エンド部材本体部310のZ軸マイナス方向側に配置される膨出状の部位である。
さらに具体的には、図4及び図7に示すように、第一膨出部320は、第一方向の先端部に設けられた壁である第一先端壁321と、第一方向と交差する方向側の側壁である第一側壁322とを有している。第一先端壁321は、XZ平面に平行な平板状の部位であり、中央部に、Y軸方向に貫通するねじ孔321aが形成されている。ねじ孔321aは、サイド部材延設部420を第一先端壁321に固定するためのねじ孔である。つまり、サイド部材延設部420の貫通孔421に固定部材(ボルト)が挿入されて、当該固定部材が第一先端壁321のねじ孔321aと接合(螺合)することで、サイド部材延設部420が第一先端壁321に固定される。このように、第一膨出部320は、サイド部材400に固定される。
第一側壁322は、第一膨出部320のX軸プラス方向、X軸マイナス方向、及び、Z軸マイナス方向に設けられた湾曲状の側壁である。第一側壁322は、第一方向に平行、または、第一方向に対して少し傾斜している。つまり、第一側壁322は、Y軸方向に平行、または、Y軸マイナス方向に向かうほど、第一先端壁321の中央部分に向かうように傾斜して配置されている。
同様に、図5及び図7に示すように、第一膨出部330は、第一方向の先端部に設けられた壁である第一先端壁331と、第一方向と交差する方向側の側壁である第一側壁332とを有している。第一先端壁331は、XZ平面に平行な平板状の部位であり、X軸方向両側に、Y軸方向に貫通する2つのねじ孔331aが形成されている。ねじ孔331aは、サイド部材延設部420を第一先端壁331に固定するためのねじ孔である。詳細な構成については、第一膨出部320と同様である。このように、第一膨出部330についても、サイド部材400に固定される。
なお、第一膨出部320、330は、エンド部材本体部310のうちの第一方向に突出する突出部であるとも言える。つまり、エンド部材本体部310は、第一方向に突出する突出部であって、サイド部材400に固定される突出部を有している。
第一側壁332は、第一膨出部330のX軸プラス方向、X軸マイナス方向、及び、Z軸プラス方向に設けられた湾曲状の側壁である。第一側壁332は、第一方向に平行、または、第一方向に対して少し傾斜している。つまり、第一側壁332は、Y軸方向に平行、または、Y軸マイナス方向に向かうほど、第一先端壁331の中央部分に向かうように傾斜して配置されている。
第二膨出部340は、第一膨出部320及び330よりも端部蓄電素子100aの中央部側に配置され、平坦部311から第一方向に向けて膨出する部位である。ここで、端部蓄電素子100aの中央部側とは、例えば、端部蓄電素子100aの容器110の長側面部111aにおいて、端部から中央部に向かう方向側である。つまり、第一膨出部320よりも当該中央部側とは、第一膨出部320よりもZ軸マイナス方向側であり、第一膨出部330よりも当該中央部側とは、第一膨出部330よりもZ軸プラス方向側である。
このように、第二膨出部340は、第一膨出部320と第一膨出部330との間に配置される膨出状の部位である。つまり、第二膨出部340は、エンド部材本体部310のZ軸方向の中央部に配置された、第一方向側の面が突出し、かつ、第一方向と反対側の面が凹んだ形状を有する部位であり、第一方向と交差する方向(第二方向)に延設されて形成されている。
さらに具体的には、図6及び図7に示すように、第二膨出部340は、第二先端壁341と、第二側壁342と、第三側壁343とを有している。第二先端壁341は、第一方向の先端部に設けられたX軸方向に延びる板状の壁である。つまり、第二先端壁341は、第二膨出部340の膨出した壁である。また、第二先端壁341は、X軸方向中央部分に、Y軸マイナス方向側に膨出する膨出状の部位を有している。このように、第二膨出部340は、2段階に膨出した形状を有しており、これにより、エンド部材300が変形等損傷するのを抑制することができている。
第二側壁342は、第一方向と交差する方向側、具体的には、第二方向側の側壁である。つまり、第二側壁342は、第二膨出部340のX軸プラス方向、及び、X軸マイナス方向に設けられた湾曲状の側壁である。第二側壁342は、Y軸マイナス方向に向かうほど、第二先端壁341のX軸方向中央部分に向かうように傾斜して配置されている。第三側壁343は、第一方向及び第二方向と交差する第三方向(Z軸方向)側の側壁である。つまり、第三側壁343は、第二膨出部340のZ軸プラス方向、及び、Z軸マイナス方向に設けられた湾曲状の側壁である。第三側壁343は、Y軸方向に平行、または、Y軸マイナス方向に向かうほど、第二先端壁341のZ軸方向中央部分に向かうように傾斜して配置されている。
ここで、第二膨出部340は、第二側壁342が、第一膨出部320、330の第一方向と交差する方向側の側壁である第一側壁322、332よりも、第一方向に対して傾斜して配置されている。つまり、第二側壁342は、Y軸方向とのなす角が、第一側壁322、332よりも大きくなるように、Y軸方向に対して傾斜して形成されている。なお、第二側壁342は、第一側壁322及び第一側壁332の少なくとも一方よりも傾斜して配置されていればよいが、本実施の形態では、第一側壁322及び第一側壁332の双方よりも傾斜して配置されている。
本実施の形態では、第二側壁342及び第一側壁322、332は、Y軸方向とのなす角が変化しているため、Y軸方向とのなす角の最小値を比較する。また、上記のY軸方向とのなす角としては、鋭角側の角度(0°〜90°)を採用することとし、鋭角側の角度同士を比較する。つまり、第二側壁342は、Y軸方向とのなす角のうち鋭角側の角度が、第一側壁322、332とY軸方向とのなす角のうち鋭角側の角度よりも大きくなるように、Y軸方向に対して傾斜して形成されている。
また、第二側壁342は、第三側壁343よりも、第一方向に対して傾斜して配置されている。つまり、第二膨出部340において、第二側壁342は、Y軸方向とのなす角が、第三側壁343よりも大きくなるように、Y軸方向に対して傾斜して形成されている。なお、詳細については、第二側壁342と第一側壁322、332とを比較する場合と同様である。
次に、蓄電装置10の製造方法のうちの、エンド部材300の製造方法について説明する。まず、膨出部形成工程として、熱間プレス成形(ホットスタンプ)により、エンド部材300に、第一方向に向けて膨出する膨出部(第一膨出部320、330、第二膨出部340)を形成する。具体的には、膨出部形成工程では、金属部材を加熱する加熱工程と、加熱工程の後に、加熱された当該金属部材を金型でプレスすることにより、当該金属部材に当該膨出部を形成するプレス工程と、を行う。
つまり、加熱工程において、金属部材を、フェライトの状態からオーステナイト域まで加熱する。そして、プレス工程において、第一方向に向けて膨出する第一膨出部320、330と、第一膨出部320、330よりも端部蓄電素子100aの中央部側に配置され第一方向に向けて膨出する第二膨出部340とを形成する。具体的には、プレス工程において、第二膨出部340の第一方向と交差する方向側の側壁である第二側壁342が、第一膨出部320、330の第一方向と交差する方向側の側壁である第一側壁322、332よりも、第一方向に対して傾斜するように形成する。また、プレス工程において、第一方向と交差する第二方向に延設されて形成される第二膨出部340を、第二方向側の側壁である第二側壁342が、第一方向及び第二方向と交差する第三方向側の側壁である第三側壁343よりも、第一方向に対して傾斜するように形成する。そして、当該金属部材を、オーステナイトの状態から急冷することで、当該金属部材がマルテンサイトの状態に変化する。これにより、複雑な形状で剛性の高いエンド部材300を形成することができる。
このように、エンド部材300は、マルテンサイト組織を有する金属部材から形成されており、これによって、複雑な形状で剛性の高いエンド部材300を実現することができている。
なお、図3〜図7では、図1における蓄電装置10のY軸マイナス方向側の部位を図示して説明を行ったが、図1における蓄電装置10のY軸プラス方向側の部位についても、同様の構成を有する。
[4 効果の説明]
以上のように、本実施の形態に係る蓄電装置10によれば、エンド部材300は、第一膨出部320、330と、第一膨出部320、330よりも端部蓄電素子100aの中央部側の第二膨出部340とを有している。蓄電素子100が膨れようとした等の場合にエンド部材300に力がかかり、エンド部材300が変形等損傷するおそれがあるため、このように、エンド部材300に第一膨出部320、330と第二膨出部340とを形成する。これにより、エンド部材300に力がかかっても、当該力を、第一膨出部320、330と第二膨出部340とで抑制することができるため、エンド部材300が変形等損傷するのを抑制することができる。
また、第二膨出部340は、第二側壁342が、第一膨出部320、330の第一側壁322、332よりも傾斜して配置されている。ここで、端部蓄電素子100aは、中央部側の方が膨れやすいため、エンド部材300において、端部蓄電素子100aの中央部側の方が、端部蓄電素子100aから受ける力が大きくなる。一方、膨出部において、側壁が膨出方向に対して傾斜している方が、膨出部に力がかかった際の変形を抑制することができる。つまり、平坦部311とのなす角が直角に近い側壁(第一側壁322、332)の方が、平坦部311と当該側壁との境界部分(角部)に大きな力(モーメント)がかかり、膨出部(第一膨出部320、330)が変形しやすい。このため、中央部側の第二膨出部340の第二側壁342を、第一膨出部320、330の第一側壁322、332よりも傾斜して配置することで、端部蓄電素子100aから受ける力が大きい第二膨出部340の変形等損傷を抑制することができる。これにより、エンド部材300が変形等損傷するのを抑制することができる。
また、エンド部材300において、第二膨出部340の第二側壁342は、第二膨出部340の延設方向側の側壁である。このように、第二膨出部340が延設されて形成されている場合に、端部蓄電素子100aから力を受けると、第二膨出部340の延設方向側の側壁に大きな力がかかる。このため、第二膨出部340の延設方向側の側壁を、第二側壁342として傾斜させる。これにより、第二膨出部340の変形等損傷を抑制することができるため、エンド部材300が損傷するのを抑制することができる。
また、エンド部材300の第二膨出部340において、第二側壁342は、第二膨出部340の延設方向と交差する方向側の第三側壁343よりも、傾斜して配置されている。ここで、第二膨出部340において、第三側壁343は、第二膨出部340の延設方向に延びており第二側壁342よりも長さが長いため、第三側壁343を傾斜させると、端部蓄電素子100aに対向するエンド部材300の面の面積が小さくなってしまう。このため、第三側壁343を第二側壁342ほどは傾斜させないことで、端部蓄電素子100aに対向するエンド部材300の面の面積を確保することができる。これにより、より広い面で端部蓄電素子100aからの力を受けることができるため、エンド部材300が損傷するのを抑制することができる。
また、第二膨出部340において、延設方向側の第二側壁342に大きな力がかかるため、第三側壁343は、第二側壁342ほどは傾斜させなくてもよい。このため、熱間プレス成形のように、エンド部材300に膨出部を形成する際に側壁を傾斜させる加工が難しい場合には、第三側壁343を第二側壁342ほどは傾斜させないことで、エンド部材300の加工を容易にすることができる。このように、エンド部材300において、加工を容易にしつつ、損傷するのを抑制することができる。
また、エンド部材300の第一膨出部320、330は、サイド部材400に固定されている。ここで、第一膨出部320、330の第一側壁322、332は、第二膨出部340の第二側壁342ほど傾斜していないため、端部蓄電素子100aに対向するエンド部材300の面の面積を変えない場合、第二膨出部340よりも第一膨出部320、330の方が、サイド部材400と固定する面の面積を広くとることができる。このため、第一膨出部320、330にサイド部材400を固定することで、端部蓄電素子100aに対向するエンド部材300の面の面積を小さくすることなく、エンド部材300にサイド部材400をより強固に固定することができる。これにより、エンド部材300を、より広い面で端部蓄電素子100aからの力を受けつつ、サイド部材400で補強することができるため、エンド部材300が損傷するのをさらに抑制することができる。
また、本実施の形態に係る蓄電装置10の製造方法によれば、熱間プレス成形により、エンド部材300に、第一膨出部320、330、第二膨出部340等の膨出部を形成する膨出部形成工程を含む。また、膨出部形成工程では、金属部材を加熱し、その後に、加熱された当該金属部材を金型でプレスすることにより、当該金属部材に当該膨出部を形成する。このように、蓄電素子100が膨れようとした等の場合にエンド部材300に力がかかり、エンド部材300が変形等損傷するおそれがあるため、熱間プレス成形により、エンド部材300に当該膨出部を形成する。ここで、熱間プレス成形は、冷間プレス成形等よりも成形性に優れるため、熱間プレス成形によれば、エンド部材300の損傷を抑制するのに十分な深さの膨出部を容易に形成することができる。さらに、熱間プレス成形では金属部材を加熱してプレスすることで、強度の高いエンド部材300を形成することができる。このように、本願発明者は、複雑な形状で強度の高いエンド部材300を形成するためには、従来行われていた冷間プレス成形等よりも熱間プレス成形が好適であることを見出した。したがって、熱間プレス成形により、エンド部材300に力がかかっても、損傷しにくいエンド部材300を容易に形成することができるため、エンド部材300によれば、損傷するのを抑制することができる。
詳細に説明すると、従来、エンド部材の成形は、冷間プレス成形により行われることが通常であった。これは、熱間プレス成形よりも冷間プレス成形等の方が、成形コストが安いためである。また、従来の蓄電装置が備える蓄電素子は比較的容量が小さいので、蓄電素子の膨れ等に起因してエンド部材にかかる力も比較的小さく、比較的単純な形状のエンド部材でも損傷しにくかったためである。したがって、蓄電装置の業界において、これまではエンド部材を熱間プレス成形で成形するという発想はなかった。
しかし、蓄電素子の高容量化に伴い、蓄電素子の膨れ等に起因してエンド部材にかかる力が大きくなったため、エンド部材の損傷を抑制するために、エンド部材に膨出部を形成するなど、エンド部材の形状を複雑化する必要があることを、本願発明者は見出した。さらに、そのような形状のエンド部材を成形するには熱間プレス成形が好適であることも、本願発明者は見出した。このように、熱間プレス成形によって、損傷しにくいエンド部材300を容易に形成することができるため、エンド部材300が損傷するのを抑制することができる。
また、蓄電装置の製造方法において、第一膨出部320、330と、第一膨出部320、330よりも端部蓄電素子100aの中央部側の第二膨出部340とを、第二膨出部340の第二側壁342が第一膨出部320、330の第一側壁322、332よりも傾斜するように形成する。また、第二膨出部340を、延設方向側の第二側壁342が、延設方向と交差する方向側の第三側壁343よりも傾斜するように形成する。このように、第二膨出部340の第二側壁342が、第一膨出部320、330の第一側壁322、332よりも傾斜するように形成することで、端部蓄電素子100aから受ける力が大きい第二膨出部340の変形等損傷を抑制することができる。または、第二膨出部340の延設方向側の第二側壁342が、第三側壁343よりも傾斜するように形成することで、端部蓄電素子100aに対向するエンド部材300の面の面積を確保して、より広い面で端部蓄電素子100aからの力を受けつつ、第二膨出部340の変形等損傷を抑制することができる。これにより、エンド部材300が損傷するのを抑制することができる。特に、熱間プレス成形は、冷間プレス成形等よりも成形性に優れるため、熱間プレス成形によって、第二側壁342が第一側壁322、332よりも傾斜するように形成することや、第二側壁342が第三側壁343よりも傾斜するように形成することを容易に行うことができる。
[5 変形例の説明]
以上、本実施の形態に係る蓄電装置10について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、上記実施の形態では、図1における蓄電装置10のY軸プラス方向側の部位及びY軸マイナス方向側の部位の双方が、上記の構成を有していることとした。しかし、図1における蓄電装置10のY軸プラス方向側の部位及びY軸マイナス方向側の部位の少なくとも一方が、上記の構成を有していればよい。
また、上記実施の形態では、エンド部材300は、板状のエンドプレートであることとした。しかし、エンド部材300は、ブロック状の部材、または、棒状の部材等であることにしてもよい。
また、上記実施の形態では、サイド部材400は、板状のサイドプレートであることとした。しかし、サイド部材400は、ブロック状の部材、または、棒状の部材(拘束バー)等であることにしてもよい。
また、上記実施の形態では、エンド部材300は、第一膨出部320、330の第一側壁322、332と、第二膨出部340の第二側壁342及び第三側壁343とを有しており、第二側壁342が、他の側壁よりも傾斜して配置されていることとした。しかし、エンド部材300は、第二側壁342が、当該他の側壁のうちの少なくとも1つの側壁よりも傾斜して配置されていればよい。または、第二側壁342ではなく、第三側壁343が、他の側壁よりも傾斜して配置されていることにしてもよい。
また、上記実施の形態では、エンド部材300は、熱間プレス成形により膨出部が形成されることとした。しかし、エンド部材300は、加熱の伴わないプレス成形、切削加工、鋳造等の熱間プレス成形以外の手法により、膨出部が形成されることにしてもよい。
また、上記実施の形態では、被挿入部材600に固定部材700が挿入されて、蓄電装置10が外部の部材に固定されることとした。しかし、被挿入部材600が設けられることなく、固定部材700が外部の部材に固定されることにしてもよい。または、蓄電装置10は、固定部材700によって固定されない構成でもかまわない。
また、上記実施の形態では、被挿入部材600は、サイド部材延設部420に固定されることとした。しかし、被挿入部材600は、サイド部材本体部410に固定されることにしてもよいし、サイド部材400には固定されないことにしてもよい。また、被挿入部材600は、エンド部材300(エンド部材延設部312またはその他の箇所)に固定されることにしてもよい。
また、上記実施の形態では、エンド部材300は、第一膨出部320、330で、サイド部材400と固定されることとした。しかし、エンド部材300は、第一膨出部320、330以外の部位で、サイド部材400と固定されることにしてもよいし、サイド部材400に直接固定されないことにしてもよい。
また、上記実施の形態では、第一方向、第二方向及び第三方向は、互いに直交する方向であることとしたが、互いに交差する方向であればよく、互いに直交していることには限定されない。
また、上記実施の形態及びその変形例が備える各構成要素を任意に組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
また、本発明は、このような蓄電装置10及び蓄電装置10の製造方法として実現することができるだけでなく、蓄電装置10が備えるエンド部材300、または、エンド部材300の製造方法としても実現することができる。