JP2019192047A - 投影装置 - Google Patents

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淳司 小谷
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Abstract

【課題】手や身体等が侵入した際の誤検出の可能性の増加を抑えつつも、レーザポインタによる指示を検出しやすくする投影装置を提供する。【解決手段】投影装置(プロジェクタ100)は、画像供給装置から、画像信号を入力する画像入力部と、入力された画像信号に基づいた第1の画像を生成する画像処理部と、第1の画像を被投影面に投影表示する投影手段(光学系208)と、第1の画像を含む被投影面を撮像して第2の画像を得るカメラと、第2の画像に基づき、第1の画像に含まれる第1の領域との間に指示体が存在することを検出する第1の検出手段と、第2の画像に基づき、第1の画像に含まれる第2の領域での輝度の上昇を検出する第2の検出手段と、を備える制御手部と、を有する。制御手段は、第1の検出手段及び第2の検出手段の何れかでの検出に基づき、外部装置に所定のコマンドを発行する。第2の領域は、第1の領域よりも広い。【選択図】図2

Description

本発明は、投影面に対する指示を検出可能な投影装置に関する。
プレゼンテーションにプロジェクタが用いられることがある。プロジェクタは、PC(Personal Computer)等に接続され、そこに格納された資料データを受信し、スクリーン等の被投影面に投影することができる。プレゼンタは投影表示された資料を元にプレゼンテーションを行なうことができる。プレゼンテーションに用いる資料データとしては複数のスライド画像からなるデータを用いることがある。そのスライドの送りや戻しといった操作を行なうために、プレゼンタは、プロジェクタに接続されたPCを操作することがある。
ここで、スクリーンとPCとの間に距離がある場合には、プレゼンタはその間の移動をする必要がある。特許文献1では、スクリーン近傍にいるプレゼンタがスクリーン上の投影画像中のアイコンに手や指し棒をかざすことで、プロジェクタがスライド送りや戻しの操作を検出する技術が開示されている。
一方、特許文献2では、プレゼンタがレーザポインタや指し棒で投影画面上のオブジェクトをポイントすることで、オブジェクトに関連付けられた操作を行なう技術が開示されている。また、レーザポインタや指し棒で投影画面上のオブジェクトやアイコンをポイントする場合には、プレゼンタと投影画面間の距離に比例した量の手ぶれが生じ、安定的にオブジェクトやアイコンをポイントできないことがある。それにより、オブジェクトやアイコンに関連づいた操作を指示しにくくなることがある。特許文献2では、手ぶれを考慮し、オブジェクトの周囲に検出の許容領域を設ける技術を開示している。
プレゼンタはプレゼン中に移動することがある。そのため、プレゼンタがスクリーンの近傍にいるときには手等でアイコンやオブジェクトをポイントすることでスライド送り等の指示を行ない、スクリーンから離れているときにはレーザポインタでそれらをポイントすることで同様の指示を行なえるようにすると便利である。
特開2011−164878号公報 特開2011−150609号公報
このような場合において、オブジェクトへポイントする際に許容領域を持たせると、プレゼンタがスクリーンから離れた場所にいる場合にレーザポインタの手ぶれが生じても、プロジェクタはレーザポインタによる指示を検出しやすくなる。しかしながら、その一方、プレゼンタがスクリーン近傍にいる場合に、投影画面にプレゼンタの手や身体等が進入した際には、プロジェクタは誤って操作指示を行なったと認識してしまう可能性が高まる。
そこで、本発明では、手や身体等が侵入した際の誤検出の可能性の増加を抑えつつも、レーザポインタによる指示を検出しやすくする投影装置を提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明の投影装置は、画像供給装置から、画像信号を入力する入力手段と、入力された画像信号に基づいた第1の画像を生成する画像生成手段と、第1の画像を被投影面に投影表示する投影手段と、第1の画像を含む被投影面を撮像して第2の画像を得る撮像手段と、第2の画像に基づき、第1の画像に含まれる第1の領域との間に指示体が存在することを検出する第1の検出手段と、第2の画像に基づき、第1の画像に含まれる第2の領域での輝度の上昇を検出する第2の検出手段と、制御手段と、を有し、制御手段は、第1の検出手段、及び、第2の検出手段の何れかでの検出に基づき、外部装置に所定のコマンドを発行し、第2の領域は、第1の領域よりも広いことを特徴とする。
本発明を適用することにより、手や身体等が侵入した際の誤検出の可能性の増加を抑えつつも、レーザポインタによる指示を検出しやすくする投影装置を提供することができる。
本発明の実施例における全体構成を説明するための図である。 本発明の実施例におけるプロジェクタのブロック図である。 本発明の実施例におけるパーソナルコンピュータのブロック図である。 本発明の実施例におけるプロジェクタの特徴的な動作フローを説明するための図である。 本発明の実施例におけるプロジェクタの特徴的な動作フローを説明するための図である。 本発明の実施例におけるプロジェクタで表示される画像を説明するための図である。 本発明の実施例におけるプロジェクタで撮像される画像を説明するための図である。 本発明の実施例におけるプロジェクタで撮像される画像を説明するための図である。 本発明の実施例におけるプロジェクタで撮像される画像を説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明するが、この発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
[実施例1]
本実施例では、本発明を適用したプロジェクタの説明を行なう。
<全体構成>
図1(a)(b)を用いて、本発明を適用したプロジェクタを用いたプレゼンテーションの様子を説明する。
まず、図1(a)を用いて、説明する。100は、プロジェクタである。プロジェクタ100は、信号源であるパーソナルコンピュータ101からビデオケーブル102を介し、画像データ(プレゼンテーションのためのスライド画像等)を受信する。プロジェクタ100は、入力した画像データに基づいた画像を生成しスクリーン103上に投射することで、投射画像104を表示させる。プロジェクタ100は、投射画像104中にマーカ105を重畳表示させることができる。プロジェクタ100は、後述するカメラを内蔵しており、スクリーン103を撮像する。
プレゼンタ106は、不図示の聴衆に向けて、投射画像104を用いてプレゼンテーションを行なう。ここで、プレゼンタ106は、例えばスクリーン103近傍の位置Aに立っていたとする。位置Aはパーソナルコンピュータ101から離れているため、位置Aに立つプレゼンタ106は、パーソナルコンピュータ101の操作(スライド画像送りや戻し等)を行なうことはできない。このとき、プレゼンタ106は投射画像104上のマーカ105に手107をかざすことができる。プロジェクタ100は、後述する内蔵のカメラにより、その手かざしを検出することができる。
プロジェクタ100は、手かざしの検出に応じて、制御ケーブル108に対して、画像データの更新(スライド画像送りや戻し等)を指示する。指示を受けたパーソナルコンピュータ101は、更新された画像データ(次のスライドや前のスライド等)をプロジェクタ100に送信し、プロジェクタ100はその画像を投影表示することができる。結果、プレゼンタ106は、プレゼンテーションを進めることができる。
次いで、図1(b)を用いて、説明を継続する。図1(b)は、図1(a)に対し、プレゼンタ106の立ち位置が位置Aから位置Bに変わった場合の様子を示す。図1(b)において、図1(a)と共通の部分に関しては、共通の符号を付与し、説明を省略する。このとき、プレゼンタ106はスクリーン103からやや離れた位置Bに位置していたとする。位置Bはやはりパーソナルコンピュータ101から離れているため、位置Bに立つプレゼンタ106は、パーソナルコンピュータ101の操作(スライド画像送りや戻し等)を行なうことはできない。
更に、位置Bはスクリーン103からも離れているため、位置Bに立つプレゼンタ106は、マーカ105に手をかざすこともできない。このとき、プレゼンタ106は、手持ちのレーザポインタ109で投射画像104上のマーカ105上に輝点110を表示させることができる。プロジェクタ100は、後述する内蔵のカメラにより、その輝点110を検出することができる。プロジェクタ100は、輝点110の検出に応じて、手かざし時と同様に、制御ケーブル108に対して、画像データの更新(スライド画像送りや戻し等)を指示する。
指示を受けたパーソナルコンピュータ101は、更新された画像データ(次のスライドや前のスライド等)をプロジェクタ100に送信し、プロジェクタ100はその画像を投影表示することができる。結果、プレゼンタ106は、プレゼンテーションを進めることができる。
このようにして、本発明を適用したプロジェクタ100を用いることで、プレゼンタ106は、スクリーン103の投射画像104に対して手107をかざしたり、輝点110を表示させたりすることで、離れたパーソナルコンピュータ101を直接操作せずともプレゼンテーションを進行させることができる。
<プロジェクタの詳細構成>
次に、図2を用いて、本発明を適用したプロジェクタについて説明する。図2はプロジェクタ100内部のブロック構成を示した図である。200は、制御部である。制御部200は、マイクロコンピュータから構成され、プロジェクタ100全体を制御する。制御部200の動作については後述する。201は、バスである。バス201を介し、制御部200は、プロジェクタ100内の各部と通信可能である。202は、ROMである。ROM202は、不揮発性のメモリであり、制御部200が動作するためのプログラムコードやデータが格納されている。また、ROM202は、プロジェクタ100が動作するために必要なデータを記憶する。
203は、RAMである。RAM203は、揮発性のメモリであり、制御部200が動作するためのワークメモリとして使用される。204は、画像入力部である。画像入力部204は、パーソナルコンピュータ101等の外部機器から画像データを入力し、後段の回路が処理できる形式に画像データを変換し、画像処理部205に対し出力する。
205は、画像処理部である。画像処理部205は、入力された画像データに対し、制御部200の指示に従い、明るさ補正、黒レベル補正、色補正や色変換、ガンマ補正といった画質補正や、拡大縮小やフレームレート変換、或いは台形補正や自由曲面補正といった歪補正を行なう。また、画像処理部205は、制御部200の指示に従い、入力された画像データに、制御部200から指定された画像を重畳表示することができる。これにより、前述したマーカ105や、使用者に操作を促すためのメニュー画像を重畳表示させることもできる。画像処理部205は、処理後の画像データを、後述するパネル駆動部206に出力する。
206は、パネル駆動部である。パネル駆動部206は、入力された画像データを、階調に対しパネルでの光変調の度合いが線形になるように階調変換する。また、変換後の画像データを、後述する液晶パネル212上に像を形成させるための駆動信号に変換し、液晶パネル212に出力する。
207は、光源制御部である。光源制御部207は、制御部200からの指示を受け、光源209に対し、点灯や消灯、輝度の変更といった制御を行なう。208は、光学系である。光学系208は、後述する光源209、照明光学系210、色分解合成光学系211、液晶パネル212、投射光学系213を含む。光学系208により、光源209からの光が液晶パネル212で変調されてプロジェクタ100外部に投射され、スクリーン103上に画像が表示される。
209は、光源である。光源209には、高圧水銀ランプやハロゲンランプ、LED(発光ダイオード)、レーザ光源を用いることができる。光源209は、白色の光源を用いてもよいし、R(Red)、G(Green)、B(Blue)の色成分毎の複数の光源からなるように構成してもよい。或いは、Bの光源と、B光をY光に変換する蛍光体とから構成するようにしてもよい。210は、照明光学系である。照明光学系210は、複数のレンズからなり、光源209からの光を均一化、平行光化して、後述する液晶パネル212を照明するためのものである。
211は、色分解合成光学系である。色分解合成光学系211は、後述する液晶パネル212を含む。色分解合成光学系211は、照明光学系210からの光を赤、青、緑の各光に分解し、液晶パネル212に照射させる。また、液晶パネル212から出力される各光を合成して投射光学系213に出力する。212は、液晶パネルである。液晶パネル212上には、パネル駆動部206で生成された駆動信号により像が形成される。液晶パネル212としては、透過型液晶パネルや、反射型液晶パネルを用いることができる。213は、投射光学系である。投射光学系213は、光源209から照射され、液晶パネル212で変調された光を外部に投射するレンズ等から構成される。
なお、光学系208を様々な形態で変形してもよい。例えば、光源209が色毎に存在するのであれば、色分解の光学系を持たなくてもよい。また、液晶パネル212が単板であり、時分割で各色を出力する構成であれば、色合成の光学系を持たなくてもよい。また、液晶パネル212を有さず、画像データに応じて変調したスポット光をスクリーン103上で走査することにより投射画像104を表示する構成を取ってもよい。これらのように、外部機器から受信した画像データに基づき光を変調でき、画像を投影できるような光学系を有するようにすれば、本発明を適用できる。
214は、カメラである。カメラ214は、制御部200からの指示に従い、スクリーン103上の投射画像104を撮像する。詳細にはついては後述する。215は、操作部である。操作部215は、プレゼンタ106等の使用者からの指示を受けるためのボタンやタッチスクリーンである。操作部215により、使用者から、例えば、電源のオンやオフの指示、画像処理の指示、後述するプレゼンテーションモード開始や終了の指示を受けることができる。
216は、通信部である。通信部216は、制御ケーブル108等を介した有線通信を行なうモジュールや、無線通信を行なうモジュールから構成される。通信部216により、外部機器との間でコマンドデータや画像データの送受信が可能である。例えば、操作部215で受信する使用者からの指示と同等のコマンドを通信部216経由で受信することもできる。通信部216としては、USB(Universal Serial Bus)や、イーサネット(登録商標)、無線LAN、Bluetooth(登録商標)等の通信のためのコントローラを用いることができる。
<パーソナルコンピュータの詳細構成>
次に、パーソナルコンピュータ101の内部のブロック構成を、図3を用いて説明する。300は、CPUである。CPU300は、パーソナルコンピュータ101全体を制御する。301は、RAMである。RAM301は、揮発性のメモリであり、CPU300が動作するためのワークメモリとして使用される。また、RAM301は、後述するビデオコントローラ302より、画像データを出力するためのフレームバッファとしても使用される。
302は、ビデオコントローラである。ビデオコントローラ302は、CPU300の指示に従い、RAM301上に画像データを格納し、ビデオケーブル102を介して出力する。303は、ネットワークコントローラである。CPU300は、ネットワークコントローラ303を介して、外部機器と相互に通信することができる。304は、ハードディスクユニットである。ハードディスクユニット304は、様々なデータを格納するために用いられる。格納されているデータとしては、CPU300が動作するためのOS(Operating System)、アプリケーションのプログラムコードや、それらを実行する際に用いられるデータ、マルチメディアコンテンツがある。
305a、bは、夫々USBコントローラである。USBコントローラ305a、bは、様々な周辺機器と接続するために用いられる。例えば、使用者からの操作のために、不図示のマウスやキーボードを接続することができる。306は、ビデオコントローラである。ビデオコントローラ306は、ビデオコントローラ302と同じ構成であるが、使用者からのパーソナルコンピュータ101の操作に必要なモニタ出力として用いられる。
307は、バスである。バス307を介し、CPU300は、ビデオコントローラ302、ネットワークコントローラ303、RAM301、ハードディスクユニット304、USBコントローラ305、ビデオコントローラ306と通信可能である。
なお、本例では、パーソナルコンピュータ101は、例えばプレゼンテーション用のアプリケーションが動作しているものとする。このアプリケーションは、使用者からプレゼンテーション用のファイルを表示する。プレゼンテーション用のファイルは複数のスライド画像から構成されており、アプリケーションは、使用者の指示に基づき、これらスライド画像の内、何れかの画像データをビデオコントローラ302を介して出力することができる。例えば、USBコントローラ305a若しくはUSBコントローラ305bに接続された不図示のキーボードから、PageUpボタン押下情報を受信すると、前のスライドを表示(スライド戻し)し、PageDownボタン押下情報を受信すると、次のスライドを表示(スライド送り)してもよい。USBコントローラ305aは、制御ケーブル108を介して、プロジェクタ100の通信部216と接続されているものとする。
<プロジェクタの基本的な動作フロー>
次に、プロジェクタ100の基本的な動作フローについて説明する。
プロジェクタ100に不図示の電源ケーブルにてAC電源が供給されると、制御部200、バス201、ROM202、RAM203、通信部216、操作部215に電源が供給され、制御部200は起動し待機状態となる。ここで、制御部200は、操作部215や通信部216を介した、使用者からの電源オン指示の受信を検出すると、プロジェクタ100の各部を起動させる。即ち、制御部200は、各部に電源を供給するように制御を行ない、画像入力部204、画像処理部205、パネル駆動部206、光源制御部207、カメラ214が動作可能にように設定を行なう。
また、制御部200は、光源制御部207に光源209を発光させるように指示を出し、不図示の冷却ファンを作動させる。これにより、プロジェクタ100は画像入力部204から受信される画像データの投射表示を開始するようになる。なお、制御部200は、通信部216や操作部215経由で受信するコマンド等に基づき、メニュー表示や画質補正を行なうように画像処理部205に指示してもよい。
ここで、制御部200は、操作部215や通信部216を介した、使用者からの電源オフ指示の受信を検出すると、プロジェクタ100の各部の終了処理を行ない、各部への電源供給を停止するように制御を行なう。これにより、制御部200は再び待機状態となる。
<プロジェクタの特徴的な動作フロー>
次に、プロジェクタ100の特徴的な動作フローについて説明する。プロジェクタ100が起動し、投射表示を行なっている中で、制御部200は、操作部215や通信部216経由でプレゼンテーションモード開始の指示を受信すると図4に示すフローが開始される。
まず、S100にて、制御部200は、液晶パネル212上に形成させる表示画像の座標系と、カメラ214で撮像した撮像画像の座標系との変換式を算出するためのキャリブレーションを実行する。キャリブレーションとしては、例えば、次のようにすればよい。制御部200は、画像処理部205に指示を出し、所定の形状のテストパターンを複数箇所に表示させる。
次いで、制御部200は、カメラ214に指示を出し、それら複数のテストパターンを撮像させ、その撮像画像を取得する。次いで、制御部200は、その撮像画像を解析して、複数の所定形状のテストパターンが撮像画像中の位置を算出する。このようにすれば、表示画像の座標系での複数のテストパターンの座標(制御部200が画像処理部205に指定した際に既知である)と、撮像画像の座標系での対応した座標とが得られ、これら座標系間の変換式を算出することができる。この算出の後、制御部200は、画像処理部205に指示を出し、テストパターンの重畳を終了させる。なお、キャリブレーションの方法は上記例に限定されず、他の方法を用いてもよい。
次いで、S101にて、制御部200は、図1で説明したように投射画像104上にマーカ105を表示させる。
図6を用いて、このときの表示例について説明する。表示画像600は画像処理部205から出力される画像データの例である。即ち、表示画像600に基づいてパネル駆動部206にて液晶パネル212の駆動信号が生成され、表示画像600が液晶パネル212上に形成され、プロジェクタ100の外部に投射されるのである。画像領域601は、画像入力部204から入力された画像データが配置される領域である。
このときの画像データの拡大縮小処理や、画像領域601への配置処理は、制御部200からの指示によって画像処理部205により実施される。画像領域601以外の領域はブランク領域602であり、画像処理部205は制御部200からの指示に従い黒階調の画素を配置する。また、ブランク領域602の中にはマーカ領域603がある。制御部200は画像処理部205に指示を出し、マーカ領域603にマーカ105の画像を表示させる。なお、図中の点線部、及び、破線部は、説明のためのものであり、詳しくは後述する。
なお、このときの表示例は一例であり、マーカ領域603に相当する領域を持たせれば、他の方法を取ってもよい。例えば、表示画像600全面に画像入力部204で受信した画像データを配置し、その領域中にマーカ領域603を配置してもよい。
次いで、S102にて、制御部200は、使用者はプレゼンテーションモードの終了指示があるか判定する。例えば、制御部200は、この指示を操作部215や通信部216経由してもよい。もし、終了指示があれば、本フローは終了する。終了指示がなければ、S103に遷移する。
次いで、S103にて、制御部200は、プレゼンタ106による投射画像104のマーカ105に対する手かざしの有無を検出する。なお、ここでは、手を一例として説明しているが、本発明を適用する上においては、手には限定されず、指示棒や他の指示体等、光を遮るものであればどのようなものでも用いることができる。
図7を用いて、この手かざしの検出処理について説明する。図7(a)は、プロジェクタ100とスクリーン103の位置関係を示す図であり、説明を簡便にするために、これらを上方から見た2次元の位置関係を示している。以降、スクリーン103上の位置に関しては、スクリーン103上の水平方向の座標で説明する。スクリーン103上の垂直方向の座標についての説明は省略するが、水平方向と同様である。
前述のように、プロジェクタ100は、撮像のためのカメラ214、投影のための投射光学系213を有する。これらは離れた位置にあり、夫々一点鎖線と二点鎖線で示す異なる光軸を有する。スクリーン103に投影表示される投射画像104上にはマーカ105が存在する。マーカ105の表示位置は、スクリーン103上の点p1と点p2の間とする。カメラ214は、スクリーン103を撮像している。このときカメラ214が撮像した画像について、図7(b)を用いて説明する。700は、カメラ214の撮像画像の一部であり、マーカ105の像701が写り込んでいる。
マーカ像701は撮像座標系での点q1と点q2に間に位置しており、これらの点はスクリーン103上での点p1と点p2に夫々対応している。また、得られた撮像画像について、撮像座標系での横方向の座標を横軸にとり、縦方向に撮像した輝度をとると、図7(d)に示すようなプロットが得られる。図7(d)のように、q1〜q2間にはマーカ105の像が見えるため輝度が高くなる。その外側は、図6で説明したブランク領域602の像が見える。ブランク領域602が黒階調である場合には、輝度が低くなる。
次に、スクリーン103に投影表示される投射画像104上のマーカ105に、プレゼンタ106が手107をかざしたことを考える。このとき投射光学系213から発せられたマーカ105の画像は、スクリーン103に達する前に手107に遮られてしまい、手107上の点r1と点r2の間に表示される。一方、カメラ214から見ると、点r1と点r2の間に表示されるマーカ105の像は、スクリーン103上の点p3と点p4の間に表示されるのと同様に観測される。このときカメラ214が撮像した画像について、図7(c)を用いて説明する。702は、カメラ214の撮像画像の一部であり、マーカ105の像703が写り込んでいる。
マーカ像703は撮像座標系での点q3と点q4の間に位置しており、これらの点はスクリーン103上での点p3と点p4に夫々対応している。また、得られた撮像画像について、撮像座標系での横方向の座標を横軸にとり、縦方向に撮像した輝度をとると、図7(e)に示すようなプロットが得られる。図7(d)のように、元々q1〜q2間にあったマーカの像がq3〜q4間に移動したように見え、q3〜q4間の輝度が高く観測される、一方、q1〜q3間にはマーカが表示されないように見え、q1〜q2間の輝度は低く観測される。これらの外側は、図6で説明したブランク領域602の像や手107の影が見える。ブランク領域602が黒階調である場合には、輝度が低くなる。
ここで、撮像座標系での点q1、点q2の位置は、S100で実施したキャリブレーションにより、制御部200にとって既知になっている。即ち、制御部200は、S101で画像処理部205に表示指示したマーカ領域603の表示画像の座標系での位置を、S100でのキャリブレーション結果に基づき、撮像座標系での位置に変換することで点q1、q2の位置を求めることができる。
本ステップでは、制御部200は、q1〜q2の間の輝度を積分する。手107がマーカ105にかざされていない場合は図7(d)のq1〜q2の輝度を積分することになる。一方、手107がマーカ105にかざされている場合は図7(e)のq1〜q2の輝度を積分することになる。このような演算を行なうと、手107をかざしている場合(後者)は、手107をかざしていない場合(前者)より、少ない値が得られる。このような積分値を元に手かざしの判定を行なうことができる。例えば、予め所定の閾値をROM202等に記録しておき、積分値が閾値を上回ったら手かざしなし、下回ったら手かざしあり、と判定することができる。
別の方法で閾値を求めてもよい。例えば、S100にて、マーカ105を一時的に表示し、そのときの撮像結果からq1〜q2の輝度の積分値の基準値を得て、その基準値を元に閾値を決定してもよい。例えば、基準値の50%の値を閾値としてもよい。また、本ステップで前回求めた積分値を基準に閾値を決定してもよい。例えば、前回の積分値の80%の値を閾値としてもよい。また、輝度の低下だけでなく、他の方法を用いてもよい。例えば、反射率の高い指示体等がマーカ105にかざされることも考えられる。この場合は、逆に輝度の上昇も考えられる。そのため、輝度の変化が生じた場合に手かざしを検出するようにしてもよい。
なお、手かざしの検出方法としては別の方法を用いてもよい。例えば、カメラ214によってスクリーン103上のマーカ105の位置を検出して、その位置変化により手かざしの有無を判定してもよい。例えば、手かざしがない場合、図7(b)のようにマーカ像701は撮像座標のq1〜q2に位置する。一方、手かざしがある場合は、図7(c)のようにマーカ像703は撮像座標のq3〜q4に位置する。即ち、手かざしの有無による、マーカ105の検出位置の差が生じることになる。
例えば、この差dは、d=((q3+q4)−(q1+q2))/2として求めることができる。例えば、キャリブレーション時に手かざしがないときのマーカ位置を検出しておき、本ステップでマーカ105の位置を検出する。そうすれば、本ステップにて、キャリブレーション時の像との検出位置の差を求めることができ、差が所定値以上であれば、手かざしありと判定することができる。
次いで、S104にて、制御部200は、S103で手かざしを検出したかどうか判定する。手かざしを検出していたらS105に遷移する。検出していなければS108に遷移する。S105にて、制御部200は、継続的な手かざしの検出を行なう。このステップでは、制御部200は図5(a)に示すサブフローを実行する。以下、このサブフローについて説明する。まず、S200にて、制御部200は、計時用カウンタC1を0にリセットし、不図示のカウンタ回路に所定時間毎にC1をインクリメントする処理をスタートさせる。
次いで、S201にて、制御部200は、手かざしを検出する。この検出処理は、S103の処理と同等であるので説明を省略する。次いで、S202にて、制御部200は、S201で手かざしを検出したかどうか判定する。手かざしを検出していたらS203に遷移する。検出していなければ、「継続検出なし」として本サブフローを終了する。なお、破線内は本実施例では用いない。
S203にて、制御部200は、S200で計時を開始したカウンタC1の値が、予め決められた閾値T1を越えているか判定する。越えていなければ、S200に戻る。越えていれば、「継続検出あり」として本サブフローを終了する。このサブフローにより、手かざしを安定して検出したか判定することができる。これにより、例えば、意図せず手107や他の指示体がマーカ105を横切った場合に、意図しないスライド送り等が実施されることを防止することができる。
図4のフローの説明に戻る。次いで、S106にて、制御部200は、S105で手かざしを継続検出したかどうか判定する。継続検出ありと検出していればS107に進む。そうでなければ、S102に戻る。
S107にて、制御部200は、通信部216を介して、パーソナルコンピュータ101に所定のコマンドを送信する。例えば、パーソナルコンピュータ101の不図示のキーボードと同様に、PageUpやPageDownといったボタン押下情報を送ってもよい。そうすることにより、プレゼンテーションにおけるスライド送りやスライド戻しが実現できる。無論、送信するコマンドは問わない。この後、S102に戻る。
一方、S108にて、制御部200は、レーザポインタ109を用いたプレゼンタ106による投射画像104のマーカ105の指定の有無の検出を行なう。
図8を用いて、この検出処理について説明する。図8(a)は、プロジェクタ100とスクリーン103の位置関係を示す図であり、説明を簡便にするために、これらを上方から見た2次元の位置関係を示している。以降、スクリーン103上の位置に関しては、スクリーン103上の水平方向の座標で説明する。スクリーン103上の垂直方向の座標についての説明は省略するが、水平方向と同様である。
前述のように、プロジェクタ100は、撮像のためのカメラ214、投影のための投射光学系213を有する。これらは離れた位置にあり、夫々一点鎖線と二点鎖線で示す異なる光軸を有する。スクリーン103に投影表示される投射画像104上にはマーカ105が存在する。マーカ105の表示位置は、スクリーン103上の点p1と点p2の間とする。カメラ214は、スクリーン103を撮像している。ここで、プレゼンタ106は、レーザポインタ109を使って輝点110をスクリーン103に表示させる。プレゼンタ106は、レーザポインタ109の向きを変えることで、例えば輝点110をスクリーン103の点p5や、点p6の位置等に照射することができる。
輝点110がマーカ105上に位置するときにカメラ214が撮像した画像について、図8(b)を用いて説明する。800は、カメラ214の撮像画像の一部であり、マーカ105の像801と、輝点110の像802が写り込んでいる。マーカ像801は撮像座標系での点q1と点q2に間に位置しており、これらの点はスクリーン103上での点p1と点p2に夫々対応している。輝点像802は撮像座標系での点q5に位置しており、スクリーン103上での点p5に対応している。
なお、図中の点線部は、説明のためのものであり、詳しくは後述する。また、得られた撮像画像について、撮像座標系での横方向の座標を横軸にとり、縦方向に撮像した輝度をとると、図8(d)に示すようなプロットが得られる。
図7(d)のように、q1〜q2間にはマーカ105の像が見えるため輝度が高くなり、更にq5の位置には輝点110の像が見えるために更に輝度は高くなる。その外側は、図6で説明したブランク領域602の像が見える。ブランク領域602が黒階調である場合には、輝度が低くなる。
次に、輝点110がマーカ105上に位置しないときにカメラ214が撮像した画像について、図8(c)を用いて説明する。803は、カメラ214の撮像画像の一部であり、図8(b)と同様なマーカ像801と、輝点110の像804が写り込んでいる。輝点像802は撮像座標系での点q6に位置しており、スクリーン103上での点p6に対応している。なお、図中の点線部は、説明のためのものであり、詳しくは後述する。また、得られた撮像画像について、撮像座標系での横方向の座標を横軸にとり、縦方向に撮像した輝度をとると、図8(e)に示すようなプロットが得られる。
図8(d)のように、q1〜q2間にはマーカ105の像が見えるため輝度が高くなる。その外側のq6の位置には輝点110の像が見えるために更に輝度は高くなる。その外側は、図6で説明したブランク領域602の像が見える。ブランク領域602が黒階調である場合には、輝度が低くなる。
ここで、制御部200は、輝点110の像が存在する点q5や点q6の位置を、次に説明するような方法で求めることができる。例えば、予め定めた輝度の閾値を用いて、その閾値を越えた点を検出してもよい。閾値としては、例えば、図8(d)(e)の破線で示した輝度を用いてもよい。更に、閾値を越えた領域の面積が所定面積より小さいことを追加の条件にしてもよい。また、隣接画素の輝度の差分を取り、差分の絶対値が所定の閾値を越える領域を輝点110の像があるとして検出してもよい。
図8(f)(g)は、夫々図8(d)(e)に対応した輝度差分を示す。破線は差分の絶対値の閾値の一例に対応する。更には、輝点110の像の位置を検出するに当たっては、像の色が有彩色であることに限定する検出条件を付加してもよい。レーザポインタは原理的に有彩色の光を発するためこの条件を付加しても問題ない。しかも、投射画像104中の高輝度な無彩色部分や、スクリーン103やプレゼンタ106が有する所持品の金属部分等により鏡面反射する外光等に基づく誤検出の可能性を低減することもできる。
制御部200は、検出した輝点110の像の位置に基づき、プレゼンタ106がマーカ105をレーザポインタ109を指しているかどうかを、次に説明するような方法で判定する。即ち、制御部200は、マーカ105より広い面積を有する検出領域に輝点110の像が入っているか判定する。この検出領域について、図6を用いて説明する。制御部200は、表示画像の座標系において、マーカ領域603を包含するように検出領域604を定める。これを点線の矩形で示す。検出領域604であって、マーカ領域603以外の領域については、特に画像を表示しなくてもよい。
その場合は、制御部200はブランク領域602と同様に黒階調とするように画像処理部205に指示をする。そうすることにより、プレゼンタ106に対し、検出領域604であってマーカ領域603以外の領域が、手かざしを検出するための領域であると誤解させてしまうことを防止できる。別の検出領域を用いてもよい。例えば、マーカ105より広い面積を有するものの、マーカ領域603を包含しない領域を検出領域としてもよい。この場合の例は、破線の矩形で示した検出領域605である。
このように定めた検出領域の位置について、制御部200は、表示画像の座標系から、撮像画像の座標系に変換する。図8(b)(c)の点線で示した矩形が、撮像画像における検出領域の例を示す。座標系の変換により、算出された検出領域の水平座標の開始点をq7、終了点をq8とする。制御部200は、先ほど求めた輝点110の像の位置が、q7〜q8に入っているか判定する。入っていれば、レーザポインタ109によりマーカ105が指定されていると判定し、そうでなければレーザポインタ109によりマーカ105が指定されていないと判定する。
なお、輝点110の像の位置に基づいてレーザポインタ109がマーカ105を指していることを判定する方法以外の方法を用いてもよい。例えば、検出領域(q7〜q8)の輝度の積分値を求めてもよい。輝点110の像が検出領域内に入ることで、輝度の積分値が上昇する。そのため、検出領域の輝度の積分値が所定の閾値を越えた場合にレーザポインタ109によりマーカ105が指定されていると判定し、そうでなければレーザポインタ109によりマーカ105が指定されていないと判定してもよい。
次いで、S109にて、制御部200は、S108での検出結果に基づき判定を行なう。レーザポインタ109によりマーカ105が指定されていると検出された場合S110に遷移する。そうでなければS102に戻る。
S110にて、制御部200は、レーザポインタ109による継続的なマーカ105の指定を検出する。このステップでは、制御部200は図5(b)に示すサブフローを実行する。以下、このサブフローについて説明する。まず、S300にて、制御部200は、計時用カウンタC2を0にリセットし、不図示のカウンタ回路に所定時間毎にC2をインクリメントする処理をスタートさせる。
次いで、S301にて、制御部200は、レーザポインタ109によるマーカ105の指定を検出する。この検出処理は、S108の処理と同等であるので説明を省略する。
次いで、S302にて、制御部200は、S301でレーザポインタ109による指定を検出したかどうか判定する。検出していたらS303に遷移する。検出していなければ、「継続検出なし」として本サブフローを終了する。なお、破線内は本実施例では用いない。S303にて、制御部200は、S300で計時を開始したカウンタC2の値が、予め決められた閾値T2を越えているか判定する。越えていなければ、S300に戻る。越えていれば、「継続検出あり」として本サブフローを終了する。
このサブフローにより、レーザポインタ109によるマーカ105の指定を安定して検出したか判定することができる。これにより、例えば、意図せずレーザポインタ109による輝点110がマーカ105を横切った場合に、意図しないスライド送り等が実施されることを防止することができる。
図4のフローの説明に戻る。次いで、S111にて、制御部200は、S110でレーザポインタ109によるマーカ105の指定を継続検出ありとしたかどうか判定する。継続検出ありと検出していればS112に進む。そうでなければ、S102に戻る。S112にて、制御部200は、通信部216を介して、パーソナルコンピュータ101に所定のコマンドを送信する。このステップは、S107と同様であるため、説明を省略する。この後、S102に戻る。
このようにして、プレゼンタ106は、マーカ105に手107や他の指示体をかざしたり、マーカ105にレーザポインタ109による輝点110を照射することでパーソナルコンピュータ101に対するスライド送り等のコマンドを発行することができる。更に、レーザポインタ109の輝点110による検出領域を、手かざしの検出のためのマーカ105より広い面積としている。
それにより、手ぶれのあるレーザポインタ109により輝点110がマーカ105をはみ出してしまっても、レーザポインタ109によるコマンド発行を実現できる。しかも、手かざしのための検出領域を広くしているわけではないため、手や他の指示体により誤って意図しない手かざし検出をしてしまう可能性の増大は低減できる。
なお、S105にて、安定して手かざしが検出された直後のS107にて、コマンドを送信する例を説明したが、本発明はそれに限定されない。別の方法として、安定して手かざしが検出された後に、所定時間内に非検出となったタイミングでコマンドを送信してもよい。例えば、マーカ105を遮る位置にプレゼンタ106が立ってしまい、そのままプレゼンテーションを進行した場合には、S106の判定がYesとなりコマンドが発行されてしまう懸念がある。
上述した方法を取れば、安定した手かざしが長すぎた場合についてはコマンドを送信しなくすることができるために、このような懸念を低減することができる。同様に、安定して輝点の指定が検出された後に、所定時間内に非検出となったタイミングでコマンドを送信してもよい。なお、画像入力部204で画像データを受信する例を説明したが、本発明はそれに限定されない。別の方法として、例えば通信部216による画像データを受信するようにしてもよい。
[実施例2]
実施例1を変形した別の例であっても、本発明を適用できる。本例は、実施例1と共通点が多いため、共通部分の説明は省略しながら、実施例1との差異を中心に説明を行なう。
<全体構成>
全体構成は、実施例1で図1を用いて説明した通りである。
<プロジェクタの詳細構成>
本発明を適用したプロジェクタの構成は、実施例1で図2を用いて説明した通りである。

<パーソナルコンピュータの詳細構成>
パーソナルコンピュータ101の構成は、実施例1で図3を用いて説明した通りである。
<プロジェクタの基本的な動作フロー>
プロジェクタ100の基本的な動作フローは、実施例1で説明した通りである。
<プロジェクタの特徴的な動作フロー>
実施例1で図4を用いた説明したプロジェクタ100の特徴的な動作フローについて、以下のような変形を行なう。
S105の手かざしの継続検出処理を次のように変形する。このステップでは、制御部200は図5(a)に示すサブフローを実行する。以下、このサブフローにおける変形点を説明する。S202の判定処理を次のように変形する。制御部200は、S201にて、手かざしを検出していなかった場合には、破線内のS204に遷移するように変形する。
次のステップを追加する。S204にて、制御部200は、計時用カウンタC3を0にリセットし、不図示のカウンタ回路に所定時間毎にC3をインクリメントする処理をスタートさせる。次いで、S205にて、制御部200は、手かざしを検出する。この検出処理は、S103の処理と同等であるので説明を省略する。次いで、S206にて、制御部200は、S205で手かざしを検出したかどうか判定する。手かざしを検出していたらS203に遷移する。検出していなければS207に遷移する。
S207にて、制御部200は、S200で計時を開始したカウンタC3の値が、予め決められた閾値T3を越えているか判定する。越えていなければ、S205に戻る。越えていれば、「継続検出なし」として本サブフローを終了する。このサブフローにより、手かざしを安定して検出したか判定することができる。かつ、本変形により、安定検出中に非検出が生じたとしても、それがT3が示す時間以下の短時間であった場合、安定していると判定される。S108の輝点110の検出処理を次のように変形する。まず、制御部200は、実施例1で説明したように、輝点110の撮像座標系での位置を検出する。
次いで、制御部200は、検出した輝点110の像の位置に基づき、プレゼンタ106がマーカ105をレーザポインタ109を指しているかどうかを、次に説明するような方法で判定する。即ち、制御部200は、マーカ105の領域に輝点110の像が入っているか判定する。
図8(b)を例示して説明すると、制御部200は、輝点110の像の位置が、q1〜q2に入っているか判定する。入っていれば、レーザポインタ109によりマーカ105が指定されていると判定し、そうでなければレーザポインタ109によりマーカ105が指定されていないと判定する。S110の輝点110の継続検出処理を次のように変形する。このステップでは、制御部200は図5(b)に示すサブフローを実行する。以下、このサブフローにおける変形点を説明する。
S302の判定処理を次のように変形する。制御部200は、S301にて、レーザポインタ109によるマーカ105の指定を検出していなかった場合には、破線内のS304に遷移するように変形する。次のステップを追加する。S304にて、制御部200は、計時用カウンタC4を0にリセットし、不図示のカウンタ回路に所定時間毎にC4をインクリメントする処理をスタートさせる。
次いで、S305にて、制御部200は、レーザポインタ109によるマーカ105の指定を検出する。この検出処理は、S108の処理と同等であるので説明を省略する。次いで、S306にて、制御部200は、S305でレーザポインタ109によるマーカ105の指定を検出したかどうか判定する。手かざしを検出していたらS303に遷移する。検出していなければS307に遷移する。S307にて、制御部200は、S200で計時を開始したカウンタC4の値が、予め決められた閾値T4を越えているか判定する。越えていなければ、S305に戻る。越えていれば、「継続検出なし」として本サブフローを終了する。
このサブフローにより、レーザポインタ109によるマーカ105の指定を安定して検出したか判定することができる。かつ、本変形により、安定検出中に非検出が生じたとしても、それがT4が示す時間以下の短時間であった場合、安定していると判定される。図9を用いて詳しく説明する。
図9(a)の900は、カメラ214に撮像された画像を示す。q1〜q2の範囲がマーカ105の像である。レーザポインタ109を保持する際の手ぶれにより、スクリーン103上の輝点110の像は位置の揺らぎが生じる。太線で示した軌跡901は、輝点110の像の位置の揺らぎをプロットしたものである。t0〜t9は時刻を示す。例えば、S108の輝点検出処理にて、時刻t0の位置が検出されたとする。
その後、時刻t9に達するまで、時刻t1〜t2の間、時刻t3〜t4の間、時刻t5〜t6の間、時刻t7〜t8の間、は夫々手ぶれによって、輝点110はマーカ105から外れてしまう。このとき、時系列でのS300、S305での輝点検出結果は図9(b)のようになる。ここで、t2−t1、t4−t3、t6−t5、t8−t7の各時間が短ければ(S307の条件を満たすことがなければ)、継続検出と見なされる。
このサブフローにより、レーザポインタ109によるマーカ105の指定を安定して検出したか判定することができる。かつ、本変形により、安定検出中にレーザポインタ109の手ぶれにより非検出が生じたとしても、それがT4が示す時間以下の短時間であった場合、安定していると判定される。
ここで、輝点のマーカ105指定の非検出の許容時間T4(請求項10記載の第3の時間)は、手かざし非検出の許容時間T3(請求項10記載の第1の時間)より長くする。更には、手かざし検出の許容量T3は0でもよい。手かざしの場合はプレゼンタとスクリーンとの距離が近くぶれが少ない。一方、レーザポインタを用いる場合はプレゼンタとスクリーンとの距離が遠くぶれが多く、ぶれて非検出と見なされる時間も長い。
そのため、手かざしも輝点での指定も一律に非検出の許容時間を長くすると、手107や他の指示体をマーカ105付近を動かした場合に誤検出する可能性が高まる。本発明では、手かざしと輝点との指定で非検出の許容時間を変えることで、この誤検出の可能性の増大を低減させる。
なお、輝点のマーカ105継続指定の検出時間T2(請求項10記載の第4の時間)は、手かざし継続の検出時間T1(請求項10記載の第2の時間)とは異なるようにしてもよい。これにより、手かざしと輝点での指定とで、誤検知の頻度が異なる場合には誤検知の頻度が高い方の検出時間を長くすることで、誤検知となる可能性を低減させることができる。
[その他の実施例]
本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、装置に供給することによっても、達成されることは言うまでもない。このとき、供給された装置の制御部を含むコンピュータ(またはCPUやMPU)は、記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行する。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、プログラムコード自体及びそのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
また、上述のプログラムコードの指示に基づき、装置上で稼動しているOS(基本システムやオペレーティングシステム)などが処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、装置に挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれ、前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。このとき、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行う。
100 プロジェクタ
200 制御部
204 画像入力部
205 画像処理部
213 投射光学系
214 カメラ

Claims (20)

  1. 投影装置であって、
    画像供給装置から、画像信号を入力する入力手段と、
    前記入力された画像信号に基づいた第1の画像を生成する画像生成手段と、
    前記第1の画像を被投影面に投影表示する投影手段と、
    前記第1の画像を含む前記被投影面を撮像して第2の画像を得る撮像手段と、
    前記第2の画像に基づき、当該投影装置と前記第1の画像に含まれる第1の領域との間に指示体が存在することを検出する第1の検出手段と、
    前記第2の画像に基づき、前記第1の画像に含まれる第2の領域での輝度の上昇を検出する第2の検出手段と、
    制御手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、前記第1の検出手段、及び、前記第2の検出手段の何れかでの検出に基づき、外部装置に所定のコマンドを発行し、
    前記第2の領域は、前記第1の領域よりも広いことを特徴とする投影装置。
  2. 前記画像生成手段は、前記第1の領域に所定のパターンを表示するように前記第1の画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の投影装置。
  3. 前記撮像手段は、前記投影手段の投影光軸と異なる撮像光軸を有し、
    前記第1の検出手段は、前記撮像画像に基づき、前記第1の領域での輝度の変化を検出することを特徴とする請求項1または2に記載の投影装置。
  4. 前記第1の検出手段は、前記撮像画像に基づき、前記第1の領域での輝度の低下を検出することを特徴とする請求項3に記載の投影装置。
  5. 前記第1の検出手段は、前記撮像画像に基づき、撮像された前記所定のパターンの位置の変化を検出することを特徴とする請求項2に記載の投影装置。
  6. 前記第2の領域は、前記第1の領域を包含することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の投影装置。
  7. 前記画像生成手段は、前記第2の領域であって、前記第1の領域に含まれない領域を黒にするように前記第1の画像を生成することを特徴とする請求項6に記載の投影装置。
  8. 前記第2の検出手段は、前記第2の領域での輝点を検出することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の投影装置。
  9. 前記第2の検出手段は、前記第2の領域での有彩色の輝点を検出することを特徴とする請求項8に記載の投影装置。
  10. 前記制御手段は、
    前記第1の検出手段の検出後の所定時間内に非検出に変化した場合、及び、
    前記第2の検出手段の検出後の所定時間内に非検出に変化した場合に、前記外部装置に所定のコマンドを発行することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の投影装置。
  11. 投影装置であって、
    画像供給装置から、画像信号を入力する入力手段と、
    前記入力された画像信号に基づいた第1の画像を生成する画像生成手段と、
    前記第1の画像を被投影面に投影表示する投影手段と、
    前記第1の画像を含む前記被投影面を撮像して第2の画像を得る撮像手段と、
    前記第2の画像に基づき、当該投影装置と前記第1の画像に含まれる第1の領域との間に指示体が存在することを検出する第1の検出手段と、
    前記第2の画像に基づき、前記第1の画像に含まれる第2の領域での輝度の上昇を検出する第2の検出手段と、
    制御手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、
    前記第1の検出手段において、検出期間と、当該検出期間に含まれる、第1の時間以下の非検出期間の合計期間が第2の時間を越えた場合、
    および、
    前記第1の検出手段において、検出期間と、当該検出期間に含まれる、第3の時間以下の非検出期間との合計期間が第4の時間を越えた場合、
    に応じ、外部装置に所定のコマンドを発行し、
    前記第3の時間は、前記第1の時間より長いであることを特徴とする投影装置。
  12. 前記第1の時間は0であることを特徴とする請求項11に記載の投影装置。
  13. 前記第2の時間と、前記第4の時間は異なることを特徴とする請求項11または12に記載の投影装置。
  14. 前記画像生成手段は、前記第1の領域に所定のパターンを表示するように前記第1の画像を生成することを特徴とする請求項11乃至13のいずれか1項に記載の投影装置。
  15. 前記撮像手段は、前記投影手段の投影光軸と異なる撮像光軸を有し、
    前記第1の検出手段は、前記撮像画像に基づき、前記第1の領域での輝度の変化を検出することを特徴とする請求項11乃至14のいずれか1項に記載の投影装置。
  16. 前記第1の検出手段は、前記撮像画像に基づき、前記第1の領域での輝度の低下を検出することを特徴とする請求項15に記載の投影装置。
  17. 前記第1の検出手段は、前記撮像画像に基づき、撮像された前記所定のパターンの位置の変化を検出することを特徴とする請求項14に記載の投影装置。
  18. 前記第2の検出手段は、前記第2の領域での輝点を検出することを特徴とする請求項11乃至17のいずれか1項に記載の投影装置。
  19. 前記第2の検出手段は、前記第2の領域での有彩色の輝点を検出することを特徴とする請求項18に記載の投影装置。
  20. 前記制御手段は、
    前記第1の検出手段において、検出期間と、当該検出期間に含まれる、第1の時間以下の非検出期間の合計期間が第2の時間を越えた後に所定時間内に非検出に変化した場合、
    及び、
    前記第1の検出手段において、検出期間と、当該検出期間に含まれる、第3の時間以下の非検出期間との合計期間が第4の時間を越えた後に所定時間内に非検出に変化した場合に、
    前記外部装置に所定のコマンドを発行することを特徴とする請求項11乃至19のいずれか1項に記載の投影装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113840125A (zh) * 2021-08-30 2021-12-24 展讯半导体(南京)有限公司 投影仪的控制方法、装置、投影仪、存储介质

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