JP2019190481A - 無段変速機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】無段変速機の変速比を目標変速比とするための油圧の指示圧を精度良く制御すること。【解決手段】無段変速機の変速比を目標変速比とするための油圧の指示圧を、フィードバック制御およびフィードフォワード制御により算出する無段変速機の制御装置において、フィードバック制御によるフィードバック制御量にモデル化誤差が安定した状態で反映されていると判断できる場合には、フィードバック制御量の定常値を、目標変速比とセカンダリプーリにてベルト滑りを発生させないために必要なセカンダリプーリの推力に応じた安全率の逆数とセカンダリプーリの目標推力とに対応する学習領域に学習値として記憶し、指示圧を算出する際、記憶した学習値をフィードフォワード的に指示圧に加算する。【選択図】図4

Description

本発明は、無段変速機の制御装置に関する。
特許文献1には、無段変速機の制御装置において、実変速比を目標変速比とするためのプライマリプーリへの油圧の指示圧をフィードフォワード圧およびフィードバック圧に基づいて算出するとともに、フィードバック圧が所定値以上の場合にはそのフィードバック圧を、現在の目標変速比とセーフティファクタ(安全率)とに対応する学習領域に学習値として学習することが開示されている。
特開2010−210070号公報
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、学習値を用いて油圧の指示圧を算出するものの、その学習値は、セカンダリプーリの推力の大きさを考慮していない。そのため、セカンダリプーリの推力の大きさによって、目標変速比を実現するためのプライマリプーリへの油圧の指示圧に過不足が発生する虞がある。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであって、無段変速機の変速比を目標変速比とするための油圧の指示圧を精度良く制御することができる無段変速機の制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る無段変速機の制御装置は、プライマリプーリとセカンダリプーリとにベルトが巻き掛けられており、プライマリプーリの油圧によってベルトの巻き掛け径を変化させることにより変速比が連続的に変化する無段変速機に適用され、変速比を目標変速比とするための油圧の指示圧を、フィードバック制御およびフィードフォワード制御により算出する制御装置において、フィードバック制御によるフィードバック制御量にモデル化誤差が安定した状態で反映されていると判断できる場合には、フィードバック制御量の定常値を、目標変速比とセカンダリプーリにてベルト滑りを発生させないために必要なセカンダリプーリの推力に応じた安全率の逆数とセカンダリプーリの目標推力とに対応する学習領域に学習値として記憶し、指示圧を算出する際、記憶した学習値をフィードフォワード的に指示圧に加算することを特徴とする。
本発明によれば、フィードバック制御量の定常値を、目標変速比とセカンダリ安全率逆数と目標セカンダリ推力とに対応する学習領域に学習値として記憶するため、安定した状態の学習値を記憶することができる。そして、この学習値をプライマリプーリの油圧の指示圧にフィードフォワード的に加算するため、目標変速比を達成するためのプライマリプーリの油圧の指示圧に過不足が生じることを抑制できる。
図1は、実施形態に係る車両を構成するエンジンから駆動輪までの動力伝達経路の概略構成を説明する図である。 図2は、油圧制御回路における無段変速機の駆動を行う部分を示した図である。 図3は、エンジンや無段変速機などを制御するために車両に設けられた制御系統の要部を説明するブロック線図である。 図4は、無段変速機の変速制御構造の一例を示したブロック図である。 図5は、モデル化誤差制御の有無を比較説明するための図である。
以下に、本発明に係る無段変速機の制御装置の一実施形態について説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
図1は、実施形態に係る車両10を構成するエンジン12から駆動輪24までの動力伝達経路の概略構成を説明する図である。図1において、例えば走行用の駆動力源として用いられるエンジン12により発生させられた動力は、トルクコンバータ14、前後進切換装置16、ベルト式の無段変速機18、減速歯車装置20、差動歯車装置22などを順次介して、左右の駆動輪24へ伝達される。
トルクコンバータ14は、エンジン12のクランク軸13に連結されたポンプ翼車14p、及び、トルクコンバータ14の出力側部材に相当するタービン軸30を介して前後進切換装置16に連結されたタービン翼車14tを備えており、流体を介して動力伝達を行うようになっている。また、ポンプ翼車14p及びタービン翼車14tの間にはロックアップクラッチ26が設けられており、このロックアップクラッチ26が完全係合させられることによって、ポンプ翼車14p及びタービン翼車14tは一体回転させられる。ポンプ翼車14pには、無段変速機18を変速制御したり、無段変速機18におけるベルト挟圧力を発生させたり、ロックアップクラッチ26のトルク容量を制御したり、前後進切換装置16における動力伝達経路を切り換えたり、車両10の動力伝達経路の各部に潤滑油を供給したりするための作動油圧を、エンジン12により回転駆動されることにより発生させる機械式のオイルポンプ28が連結されている。
前後進切換装置16は、前進用クラッチC1及び後進用ブレーキB1とダブルピニオン型の遊星歯車装置16pとを主体として構成されている。トルクコンバータ14のタービン軸30は、遊星歯車装置16pのサンギヤ16sに一体的に連結されている。また、無段変速機18の入力軸32は、遊星歯車装置16pのキャリア16cに一体的に連結されている。一方、キャリア16cとサンギヤ16sとは、前進用クラッチC1を介して選択的に連結され、遊星歯車装置16pのリングギヤ16rは、後進用ブレーキB1を介して非回転部材としてのハウジング34に選択的に固定されるようになっている。前進用クラッチC1及び後進用ブレーキB1は、断続装置に相当するもので、何れも油圧シリンダによって摩擦係合させられる油圧式摩擦係合装置である。
このように構成された前後進切換装置16では、前進用クラッチC1が係合されるとともに後進用ブレーキB1が解放されると、前後進切換装置16は一体回転状態とされることによりタービン軸30が入力軸32に直結され、前進用動力伝達経路が成立させられて、前進方向の駆動力が無段変速機18側へ伝達される。また、後進用ブレーキB1が係合されるとともに前進用クラッチC1が解放されると、前後進切換装置16は後進用動力伝達経路が成立させられて、入力軸32はタービン軸30に対して逆方向へ回転させられるようになり、後進方向の駆動力が無段変速機18側へ伝達される。また、前進用クラッチC1及び後進用ブレーキB1がともに解放されると、前後進切換装置16は動力伝達を遮断するニュートラル状態(動力伝達遮断状態)とされる。
エンジン12は、例えばガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関にて構成されている。このエンジン12の吸気配管36には、スロットルアクチュエータ38を用いてエンジン12の吸入空気量を電気的に制御する為の電子スロットル弁40が備えられている。
無段変速機18は、入力軸32に設けられた入力側部材である有効径が可変の入力側可変プーリであるプライマリプーリ42、及び、出力軸44に設けられた出力側部材である有効径が可変の出力側可変プーリであるセカンダリプーリ46と、プライマリプーリ42及びセカンダリプーリ46の間に巻き掛けられた伝動ベルト48とを備えており、プライマリプーリ42及びセカンダリプーリ46と伝動ベルト48との間の摩擦力を介して動力伝達が行われる。
プライマリプーリ42は、入力軸32に固定された固定シーブ42aと、入力軸32に対して軸まわりの相対回転不能かつ軸方向の移動可能に設けられた可動シーブ42bと、それらの間のV溝幅を変更するためのプライマリプーリ42における入力側推力であるプライマリ推力Win(=プライマリ圧Pin×受圧面積)を付与するプライマリ側油圧シリンダ42cとを備えて構成されている。また、セカンダリプーリ46は、出力軸44に固定された固定シーブ46aと、出力軸44に対して軸まわりの相対回転不能かつ軸方向の移動可能に設けられた可動シーブ46bと、それらの間のV溝幅を変更するためのセカンダリプーリ46における出力側推力であるセカンダリ推力Wout(=セカンダリ圧Pout×受圧面積)を付与するセカンダリ側油圧シリンダ46cとを備えて構成されている。
そして、プライマリ側油圧シリンダ42cへの油圧であるプライマリ圧Pin及びセカンダリ側油圧シリンダ46cへの油圧であるセカンダリ圧Poutが油圧制御回路21(図3参照)によって各々独立に調圧制御されることにより、プライマリ推力Win及びセカンダリ推力Woutが制御される。これにより、プライマリプーリ42及びセカンダリプーリ46のV溝幅が変化して伝動ベルト48の掛かり径(有効径)が変更され、変速比γ(=入力軸回転速度Nin/出力軸回転速度Nout)が連続的に変化させられると共に、伝動ベルト48が滑りを生じないようにプライマリプーリ42及びセカンダリプーリ46と伝動ベルト48との間の摩擦力(ベルト挟圧力)が制御される。このように、プライマリ推力Win及びセカンダリ推力Woutが各々制御されることで伝動ベルト48の滑りが防止されつつ実際の変速比γである実変速比γactが目標変速比γとされる。なお、入力軸回転速度Ninは入力軸32の回転速度であり、出力軸回転速度Noutは出力軸44の回転速度である。また、図1からわかるように、入力軸回転速度Ninはプライマリプーリ42の回転速度と同一であり、出力軸回転速度Noutはセカンダリプーリ46の回転速度と同一である。
無段変速機18では、例えばプライマリ圧Pinが高められると、プライマリプーリ42のV溝幅が狭くされて変速比γが小さくされる(すなわち無段変速機18がアップシフトされる)。また、プライマリ圧Pinが低められると、プライマリプーリ42のV溝幅が広くされて変速比γが大きくされる(すなわち無段変速機18がダウンシフトされる)。従って、プライマリプーリ42のV溝幅が最小とされるところで、無段変速機18の変速比γとして最小変速比γmin(最高速側変速比、最Hi)が形成される。また、プライマリプーリ42のV溝幅が最大とされるところで、無段変速機18の変速比γとして最大変速比γmax(最低速側変速比、最Low)が形成される。
図2は、油圧制御回路21における無段変速機18の駆動を行う部分を示した図である。油圧制御回路21においては、オイルポンプ28から吐出されたオイルが油路71に供給される。この油路71は、無段変速機18のプライマリプーリ42にオイルを供給してプライマリプーリ42に油圧を作用させるとともに、無段変速機18のセカンダリプーリ46にオイルを供給してセカンダリプーリ46に対し油圧を作用させるためのものである。
油圧制御回路21には、オイルポンプ28のオイル吐出圧を無段変速機18の油圧駆動等に用いられる油圧であるライン圧に調圧するプライマリレギュレータバルブ72が設けられている。さらに、油圧制御回路21には、ライン圧を元にしてプライマリプーリ42に作用する油圧(プライマリ圧Pin)を調圧するプライマリプーリコントロールバルブ75と、同じくライン圧を元にしてセカンダリプーリ46に作用する油圧(セカンダリ圧Pout)を調圧するセカンダリプーリコントロールバルブ73とが設けられている。プライマリプーリコントロールバルブ75はリニアソレノイドバルブ76により油圧を利用して駆動制御され、セカンダリプーリコントロールバルブ73はリニアソレノイドバルブ74により油圧を利用して駆動制御される。
セカンダリプーリ46に作用する油圧の調整に関しては、リニアソレノイドバルブ74の駆動制御を通じて、上記油圧の作用に基づきセカンダリプーリ46の軸線方向に生じるセカンダリ推力Woutが、伝動ベルト48とプライマリプーリ42及びセカンダリプーリ46との間にベルト滑りを生じさせることのない値(必要セカンダリ推力)となるように行われる。また、プライマリプーリ42に作用する油圧の調整に関しては、リニアソレノイドバルブ76の駆動制御を通じて、上記油圧の作用に基づきプライマリプーリ42の軸線方向に生じるプライマリ推力Winが目標変速比γを実現可能な値となるように行われる。例えば、変速比γをLow側に変更しようとする際にはプライマリ推力Winが小となるようプライマリプーリ42に作用する油圧が小とされ、変速比γをHi側に変更しようとする際にはプライマリ推力Winが大となるようプライマリプーリ42に作用する油圧が大とされる。
図3は、エンジン12や無段変速機18などを制御するために車両10に設けられた制御系統の要部を説明するブロック線図である。図3に示すように、車両10は、無段変速機18の変速制御などに関連する変速機の制御装置としての機能を有する電子制御装置110を備えている。電子制御装置110は、CPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えたマイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより車両10の各種制御を実行する。例えば、電子制御装置110は、エンジン12の出力制御や無段変速機18の変速制御やベルト挟圧力制御などを実行するようになっている。
電子制御装置110には、エンジン回転速度センサ120により検出されたクランク軸13の回転角度(位置)ACR及びエンジン12の回転速度(エンジン回転速度)Nを表す信号、タービン回転速度センサ121により検出された入力軸32(タービン軸)の回転速度(タービン回転速度)Nを表す信号、入力軸回転速度センサ122により検出された無段変速機18の入力回転速度である入力軸回転速度Ninを表す信号、出力軸回転速度センサ123により検出された車速Vに対応する無段変速機18の出力回転速度である出力軸回転速度Noutを表す信号、スロットルセンサ124により検出された電子スロットル弁のスロットル弁開度θTHを表す信号、アクセル開度センサ125により検出された運転者の加速要求量としてのアクセルペダルの操作量であるアクセル開度ACCを表す信号、フットブレーキスイッチ126により検出された常用ブレーキであるフットブレーキが操作された状態を示すブレーキオンBONを表す信号、レバーポジションセンサ127により検出されたシフトレバーのレバーポジション(操作位置)PSHを表す信号、セカンダリ圧センサ128により検出されたセカンダリプーリ46への供給油圧であるセカンダリ圧Poutを表す信号などが、それぞれ供給される。なお、電子制御装置110は、例えば、出力軸回転速度Noutと入力軸回転速度Ninとに基づいて無段変速機18の実変速比γact(=Nin/Nout)を逐次算出する。
また、電子制御装置110からは、エンジン12の出力制御のためのエンジン出力制御指令信号Sや、無段変速機18の変速に関する油圧制御のための油圧制御指令信号SCVTなどが、それぞれ出力される。具体的には、エンジン出力制御指令信号Sとして、スロットルアクチュエータ130を駆動して電子スロットル弁の開閉を制御するためのスロットル信号や、燃料噴射装置131から噴射される燃料の量を制御するための噴射信号や、点火装置132によるエンジン12の点火時期を制御するための点火時期信号などが出力される。また、油圧制御指令信号SCVTとしては、プライマリ圧Pinを調圧するリニアソレノイドバルブ76を駆動するための指示圧(指令信号)や、セカンダリ圧Poutを調圧するリニアソレノイドバルブ74を駆動するための指示圧(指令信号)などが、油圧制御回路21へ出力される。この説明では、プライマリ圧Pinの指示圧をプライマリ指示圧、セカンダリ圧Poutの指示圧をセカンダリ指示圧と記載する場合がある。さらに、電子制御装置110は、無段変速機18の変速制御を実施する際、セカンダリプーリ46にてベルト滑りが発生させないために必要な推力を満たすよう油圧を実施しつつ目標変速比γを実現可能なプライマリ推力Winおよびセカンダリ推力Woutの目標推力とするよう油圧を制御する。
図4は、無段変速機18の変速制御構造の一例を示したブロック図である。図4に示すように、電子制御装置110は、変速制御用のフィードフォワード制御(FF制御)を実施するCVT制御部111を備える。
なお、図4に示す入力トルクはプライマリプーリ42への入力トルクTinを表し、目標変速比は無段変速機18の目標変速比γを表す。この入力トルクTinや目標変速比γなどは電子制御装置110により逐次算出される。また、入力トルクTinは測定値と推定値のどちらでもよい。例えば、電子制御装置110は推定値としての入力トルクTinを算出し、その推定された入力トルクTinを用いて無段変速機18の変速制御を実施してもよい。さらに、図4に示すセカンダリ目標推力は目標セカンダリ推力Woutと同義であり、プライマリ目標推力は目標プライマリ推力Winと同義である。
CVT制御部111は、目標変速比γを実現するために必要なプライマリ推力Winとセカンダリ推力Woutを、推力比特性に基づいてフィードフォワード制御として算出する機能を有する。推力比特性は、変速比γとセカンダリ安全率SFoutの逆数SFout−1とによって決まる。セカンダリ安全率SFoutとは、セカンダリ推力Woutがベルト滑りを防止するために必要な最小値(必要セカンダリ推力)に対する余裕度を表す値のことである。また、推力比は、定常状態でのプライマリ推力Winとセカンダリ推力Woutとをバランス推力と称する場合に(例えばプライマリバランス推力Winblとセカンダリバランス推力Woutbl)、これらの比が推力比(=Woutbl/Winbl)である。
具体的には、CVT制御部111は、目標セカンダリ推力Woutを算出する際、入力トルクTinと目標変速比γに基づいてCVTモデル(無段変速部モデル)を用いたフィードフォワード制御(FF制御)を実施する。この際、CVT制御部111は目標セカンダリ推力Woutとともにセカンダリ圧Poutの目標圧(セカンダリ指示圧)を算出することができる。
また、CVT制御部111は、目標プライマリ推力Winを算出する際、目標変速比γと入力トルクTinとCVTモデルとに応じたフィードフォワード制御(FF制御)により算出される値(フィードフォワード値)を、目標変速比γと実変速比γactとの差分が小さくなるようプライマリ推力Winのフィードバック制御(FB制御)により算出される値(フィードバック値)で補正する。さらに、CVT制御部111では、フィードバック制御における積分項(フィードバック制御量)の定常値を学習して、その学習値をフィードフォワード的に補正量(補正推力)として目標プライマリ推力Winに加算する。この際、CVT制御部111は目標プライマリ推力Winとともにプライマリ圧Pinの目標圧(プライマリ指示圧)を算出することができる。図4に示すように、CVT制御部111は、フィードバック制御量(以下「FB制御量」という)を学習して演算に用いるモデル化誤差相殺制御を実施する。
ここで、モデル化誤差相殺制御の動作について説明する。モデル化誤差相殺制御の動作には、学習実行判断と、学習機能と、学習結果の反映とが含まれる。学習実行判断では、CVTモデルベース変速制御のモデル化誤差に寄与する因子が安定状態の時に、安定状態であると判断して学習を実行する。その学習方法は、モデル化誤差に対して寄与率の高い変数(目標変速比γ、セカンダリ安全率逆数SFout−1、目標セカンダリ推力Wout)を軸とした学習領域にFB制御量の定常値(モデル化誤差相当)を記憶する。そして、学習結果の反映として、その学習値をフィードフォワード制御としてプライマリ推力に加算する。
より詳細には、CVT制御部111は、FB制御量にモデル化誤差が安定した状態で反映していると判断できる場合に、FB制御量の定常値を、目標変速比γとセカンダリ安全率逆数SFout−1とセカンダリ推力Woutとを軸とした学習領域に学習値として記憶する。この学習領域は、目標変速比γとセカンダリ安全率逆数SFout−1とセカンダリ推力Woutとの三軸(三者)に対応する領域である。モデル化誤差に寄与する因子には、変速比γ(第1因子)、セカンダリ安全率逆数SFout−1(第2因子)、セカンダリ推力Wout(第3因子)が含まれる。そして、学習実行条件は、モデル化誤差に寄与する因子が安定状態の時、すなわちFB制御量にモデル化誤差が安定した状態で反映していると判断できる時である。
具体的に、FB制御量にモデル化誤差が安定した状態で反映していると判断できる時とは、下記条件(a)〜(f)の全てが所定時間以上成立している時である。
(a)FB制御量が安定している状態(FB制御量の変化量<所定値)
(b)変速比が収束している状態(目標変速比γと実変速比γactとの差分の絶対値<所定値)
(c)変速過渡状態でない(目標変速比γの変化量の絶対値<所定値)
(d)変速過渡状態でない(実変速比γactの変化量の絶対値<所定値)
(e)モデル化誤差に寄与する第2因子が安定状態(セカンダリ安全率逆数SFout−1の変化量の絶対値<所定値)
(f)モデル化誤差に寄与する第3因子が安定状態(目標セカンダリ推力Woutの変化量の絶対値<所定値)
CVT制御部111は、モデル化誤差相殺制御の学習実行判断として、上記条件(a)〜(f)が全て所定時間以上成立しているか否かを判定する判定部を備える。この判定部により、モデル化誤差に寄与する因子が安定状態であることを判断して、プライマリ推力WinのFB制御量の定常値を学習するため、記憶される学習値が安定する。また、上記条件のうち(b),(c),(d)は、モデル化誤差に寄与する第1因子(変速比)が安定状態であることを表す。
また、CVT制御部111は、目標プライマリ推力Winとともにプライマリ指示圧(プライマリ圧Pinの目標圧)を算出することができるため、上述した学習値をプライマリ圧Pinに対応する値としてフィードフォワード的にプライマリ指示圧に加算することが可能である。
図5は、モデル化誤差相殺制御の有無を比較説明するための図である。図5の左側に示すように、モデル化誤差相殺制御が無い場合、プライマリ回転数(入力軸回転速度Nin)の実回転数が目標回転数に収束するまでの収束時間が長くなり、変速比フィードバック制御の積分項では変動幅が大きくなる。一方、図5の右側に示すように、モデル化誤差相殺制御が有る場合には、プライマリ回転数(入力軸回転速度Nin)の目標回転数と実回転数との偏差が出なくなり、変速比フィードバック制御の積分項では変動幅が小さくなる。このように、モデル化誤差の学習が進むと、変速比固定時にアクセルペダルを踏み込んだ時に変速比の収束性が向上し、ドライバビリティの向上に繋がる。
以上説明した通り、実施形態によれば、FB制御量が不必要に変動することがなくなり、ベルト滑り防止性能と変速追従性能とを共に向上させることができる。
また、目標変速比γとセカンダリ安全率逆数SFout−1と目標セカンダリ推力Woutとが決まると、推力比が決まるので目標プライマリ推力Winも決まる。よって、プライマリ圧Pinの大きさも決まる。プライマリ圧Pinの目標圧と実圧との偏差はプライマリ指示圧の大きさに依存するため、推力比特性の誤差だけでなくプライマリ圧Pinの目標圧と実圧との偏差を学習することについても学習領域として三軸(目標変速比γ、セカンダリ安全率逆数、セカンダリ推力)を用いることは有効である。
18 無段変速機
42 プライマリプーリ
46 セカンダリプーリ
110 電子制御装置
111 CVT制御部

Claims (1)

  1. プライマリプーリとセカンダリプーリとにベルトが巻き掛けられており、前記プライマリプーリの油圧によって前記ベルトの巻き掛け径を変化させることにより変速比が連続的に変化する無段変速機に適用され、前記変速比を目標変速比とするための前記油圧の指示圧を、フィードバック制御およびフィードフォワード制御により算出する無段変速機の制御装置において、
    前記フィードバック制御によるフィードバック制御量にモデル化誤差が安定した状態で反映されていると判断できる場合には、前記フィードバック制御量の定常値を、前記目標変速比と前記セカンダリプーリにてベルト滑りを発生させないために必要な前記セカンダリプーリの推力に応じた安全率の逆数と前記セカンダリプーリの目標推力とに対応する学習領域に学習値として記憶し、
    前記指示圧を算出する際、前記記憶した学習値をフィードフォワード的に前記指示圧に加算する
    ことを特徴とする無段変速機の制御装置。
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