JP2019190441A - 弁開閉時期制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】弁開閉時期制御装置におけるバルブユニットの軸方向の移動を規制する係止部材を適切に設置する。【解決手段】バルブユニット10のスプール11は、連結ボルト4の内部空間40に軸方向第1側L1から軸方向第2側L2に向かって挿入され、係止部材8は、内部空間40を形成するボルト内周面4pにおいて周方向に沿うと共に径方向外側R2に窪んだ係合溝80に係合され、ボルト内周面4pにおける軸方向第1側L1においてスプール11が軸方向第1側L1へ移動することを規制し、内部空間40は、係合溝80よりも軸方向第1側L1における内径である第1内径φ1に比べて、係合溝80よりも軸方向第2側L2における内径である第2内径φ2の方が小径である。【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関の弁開閉時期を制御する弁開閉時期制御装置に関する。
下記に出典を示す特許文献1に開示された弁開閉時期制御装置は、従動側回転体(2)とカムシャフト(3)とを連結する筒状の連結ボルト(4)の内部空間にバルブユニット(10)を備えている(例えばFig.1及び3等参照。背景技術において括弧内の符号は参照する文献のもの。以下、同様。)。このバルブユニット(10)には、スプール(11)が軸方向に抜けることを防止するためにストッパー(12b)が備えられている。
また、下記に出典を示す特許文献2に開示されたカムシャフト調整装置が備えるバルブユニット(1)も、軸芯を通る筒状のネジ(12)の内部空間に形成されている(例えばFig.1等参照)。このバルブユニット(1)は、スプール(2)が設定範囲内で摺動するスリーブ(3)が、ネジ(12)の内部空間から軸方向に抜けることを防止するために、固定リング(32)を備えている。
米国特許第9,863,288号明細書 米国特許出願公開第2015/0300212号明細書
特許文献1におけるストッパー(12b)は、スプール(11)が摺動する摺動面から径方向外側に窪んで形成された取り付け溝に設置されるようになっている。このため、ストッパー(12b)は、軸方向における位置が取り付け溝からずれて設置され、スプール(11)の可動域が適正でなくなる可能性がある。また、米国特許出願公開第2015/0300212号明細書における固定リング(32)も、ネジ(12)の内部空間にスリーブ(3)が挿入されて内部空間と当接する当接面から径方向外側に窪んで形成された取り付け溝に設置されるようになっている。このため、このスリーブ(3)も、方向における位置が取り付け溝からずれて設置され、バルブユニット(1)の設置位置が適正でなくなる可能性がある。上述したような取り付けの不具合を抑制するためにストッパー(12b)や固定リング(32)などの取り付け位置を検査すると、工程が増加してコスト増加につながる。
上記に鑑みて、弁開閉時期制御装置におけるバルブユニットの軸方向の移動を規制する係止部材を適切に設置する技術の提供が望まれる。
上記に鑑みた、弁開閉時期制御装置の特徴構成は、内燃機関のクランクシャフトと同期回転する駆動側回転体と、前記駆動側回転体の回転軸芯と同軸芯に配置されて弁開閉用のカムシャフトと一体回転する従動側回転体と、前記駆動側回転体と前記従動側回転体との間に形成される進角室及び遅角室と、前記回転軸芯と同軸芯に配置されて前記従動側回転体を前記カムシャフトに連結し、前記回転軸芯と同軸芯で内部空間が形成された連結ボルトと、前記進角室及び前記遅角室に対する流体の給排を制御するバルブユニットとを備え、前記バルブユニットは、前記連結ボルトの前記内部空間を形成するボルト内周面を前記回転軸芯に沿って双方向に摺動可能なスプールと、前記ボルト内周面において前記スプールの前記回転軸芯に沿った軸方向への移動を規制する係止部材と、を備え、前記スプールは、前記連結ボルトの頭部側と軸側との何れか一方側である軸方向第1側から、前記頭部側と前記軸側との何れか他方側である軸方向第2側に向かって前記内部空間に挿入され、前記係止部材は、前記ボルト内周面において周方向に沿うと共に径方向外側に窪んだ係合溝に係合され、前記ボルト内周面における前記軸方向第1側において前記スプールが前記軸方向第1側へ移動することを規制し、前記内部空間は、前記係合溝よりも前記軸方向第1側における内径である第1内径に比べて、前記係合溝よりも前記軸方向第2側における内径である第2内径の方が小径である点にある。
この構成によれば、第1内径に比べて第2内径の方が小径であるため、係合溝よりも軸方向第2側には、係止部材が入りにくい。即ち、スプールは、軸方向第1側から軸方向第2側に向かって内部空間に挿入されるので、係止部材も軸方向第1側から軸方向第2側に向かって内部空間に挿入される。係合溝よりも軸方向第1側の第1内径は、係止部材が通過できる径が確保される。係合溝よりも軸方向第2側の第2内径は第1内径よりも小径であるため、係合溝よりも軸方向第1側に比べて、係合溝よりも軸方向第2側には係止部材が通り難くなる。従って、係止部材は、係合溝に適切に係合することができる。このように、本構成によれば、弁開閉時期制御装置におけるバルブユニットの軸方向の移動を規制する係止部材を適切に設置することができる。
ここで、前記係止部材は、径方向の長さが最大径と最小径との間で変化可能なスナップリングであり、前記第2内径は前記最小径よりも小径であると好適である。
上述したように、スプールは、軸方向第1側から軸方向第2側に向かって内部空間に挿入され、係止部材も軸方向第1側から軸方向第2側に向かって内部空間に挿入される。そして、係合溝よりも軸方向第1側の第1内径は、係止部材が通ることができる径が確保されれば充分である。係止部材がスナップリングの場合、第1内径は、最小径の状態のスナップリングが通過できる径が確保されればよい。また、第2内径が、スナップリングの最小径よりも小径であれば、スナップリングが最も通過し易い状態であっても、係合溝よりも軸方向第2側には進行することができない。従って、係合部材を適切に設置することができる。
また、前記係合溝は、前記ボルト内周面に沿った底部と、前記底部の前記軸方向第1側から径方向内側に立ち上がる第1壁部と、前記底部の前記軸方向第2側から前記径方向内側に立ち上がる第2壁部と有し、前記第2壁部の前記径方向内側の端部における前記内部空間の内径は、前記スプールが摺動する領域における前記内部空間の内径よりも大径であると好適である。
上述したように、スプールは、軸方向第1側から軸方向第2側に向かって内部空間に挿入される。内部空間において、スプールが摺動する摺動面は高い液密性が求められる。多くの場合、内部空間を形成した後、研磨等によって仕上げ処理が実施される。研磨装置等は、軸方向第1側から軸方向第2側に向かって内部空間に挿入され、摺動面となる内部空間の内周面を加工する。このため、内部空間は、摺動面の内径に比べて、摺動面よりも軸方向第1側に位置する開口側の内径の方が大径であることが好ましい。係合溝は、摺動面に連続して設けられてもよいが、摺動面から離れて設けられてもよい。係合溝が摺動面から離れて、摺動面よりも軸方向第1側に設けられる場合、第2壁部の径方向内側の端部における内部空間の内径が、内部空間における摺動面の内径よりも大径であると内部空間の開口側の径を大径にすることができて好適である。
弁開閉時期制御装置のさらなる特徴と利点は、図面を参照して説明する実施形態についての以下の記載から明確となる。
弁開閉時期制御装置の軸方向断面図である。 弁開閉時期制御装置の軸直交断面図である。 バルブユニットの軸方向断面図である。 バルブユニットの分解斜視図である。 最大径の状態のスナップリングの平面図である。 最小径の状態のスナップリングの平面図である。 係合溝周辺の構造の概念の一例を示す模式的拡大図である。 係合溝周辺の構造の概念の他の例を示す模式的拡大図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示す弁開閉時期制御装置100は、作動流体としてのオイルの流路をバルブユニット10で制御することにより、外部ロータ1(駆動側回転体)と内部ロータ2(従動側回転体)との相対回転位相を変更し、これにより、車両用の内燃機関ENにおける吸気弁の開閉時期を制御する。図1及び図2に示すように、この弁開閉時期制御装置100では、相対回転位相が進角方向S1に変位する際に変位量の増大に伴い吸気圧縮比を高め、相対回転位相が遅角方向S2に変位する際に変位量の増大に伴い吸気圧縮比を低減するように、内燃機関の駆動軸であるクランクシャフトE1と吸気カムシャフト3(弁開閉用のカムシャフト)との関係が設定されている。
尚、ここでは、弁開閉用のカムシャフトとして吸気カムシャフト3を例示し、弁開閉時期制御装置100が吸気弁の開閉時期を制御する形態を例示しているが、弁開閉用のカムシャフトが排気カムシャフトであり、弁開閉時期制御装置100が排気弁の開閉時期を制御するものであってもよい。
弁開閉時期制御装置100は、図1〜図3に示すように、例えばアルミニウム合金製の外部ロータ1と、例えばアルミニウム合金製及び鋼製の内部ロータ2と、鋼製の連結ボルト4とを有する。外部ロータ1は、内燃機関ENのクランクシャフトE1と同期回転する駆動側回転体である。内部ロータ2は、外部ロータ1の径方向内側R1に配置され、外部ロータ1の回転軸芯Xと同軸芯に支持されて吸気カムシャフト3と一体回転する。内部ロータ2は、外部ロータ1の回転に伴って従動回転する従動側回転体である。連結ボルト4は、内部ロータ2を吸気カムシャフト3に固定するため、内部ロータ2に挿入されている。連結ボルト4は、回転軸芯Xと同軸芯に配置されて内部ロータ2を吸気カムシャフト3に連結する。また、連結ボルト4には、回転軸芯Xと同軸芯で内部空間40が形成されている。
内部ロータ2は、アルミニウム合金製の内部ロータ本体2aと、内部ロータ本体2aの回転が伝達される円筒状の鋼製のアダプタ2bとを有する。内部ロータ本体2a及びアダプタ2b、アダプタ2b及び吸気カムシャフト3のそれぞれは、それらの接合面に嵌合したキーにより互いに相対回転しないように固定されている。尚、外部ロータ1および内部ロータ本体2aの材質はアルミニウム合金に限定されず、例えば鋼などの各種金属材料で形成されていてもよい。また、アダプタ2bの材質は鋼に限定されず、例えばアルミニウム合金などの各種金属材料であってもよい。
本実施形態では、軸方向第1側L1に内部ロータ本体2aが配置され、軸方向第2側L2にアダプタ2bが配置され、アダプタ2bよりもさらに軸方向第2側L2に吸気カムシャフト3が配置されている。内部ロータ本体2aおよびアダプタ2bは回転軸芯Xの方向(軸方向L)で互いに嵌合され、外部ロータ1に対して相対回転可能に支持されている。連結ボルト4は、内部ロータ本体2aの側(軸方向第1側L1)からアダプタ2bを貫通して、吸気カムシャフト3に対して、内部ロータ本体2aとアダプタ2bと吸気カムシャフト3とを回転軸芯Xと同軸芯状になるように締め付け固定している。
連結ボルト4は、内部ロータ本体2a,アダプタ2bおよび吸気カムシャフト3の内部に回転軸芯Xと同軸芯で嵌合する嵌合軸部4aと、吸気カムシャフト3のボルト孔に形成された雌ねじ部3aに螺合する雄ねじ部4bとを備えている。
吸気カムシャフト3は、内燃機関ENの吸気弁の開閉を制御するカムの回転軸であり、内部ロータ本体2a、アダプタ2bおよび連結ボルト4と同期回転する。吸気カムシャフト3は、内燃機関ENのシリンダヘッドに回転可能に組み付けられている。
外部ロータ1は、吸気カムシャフト3の側とは逆の側に備えたフロントプレート1aと、内部ロータ本体2aの径方向外側R2に配置される外部ロータ本体1bと、タイミングスプロケット5を一体的に備えたリアプレート1cとを締結ボルト1dで一体に連結して構成される。タイミングスプロケット5は幅広の歯部5aを備え、クランクシャフトE1に連動する歯付きゴムベルトなどの無端回動体E2が巻き掛けられている。なお、タイミングスプロケット5は、金属チェーンが巻き掛けられる平板状に形成されたものであってもよい。
クランクシャフトE1が回転駆動すると、無端回動体E2によりタイミングスプロケット5に回転動力が伝達され、外部ロータ1が図2に示す回転方向Sに回転駆動する。外部ロータ1の回転駆動に伴い、内部ロータ2が回転方向Sに従動回転して吸気カムシャフト3が回転し、吸気カムシャフト3に設けたカムがエンジンの吸気弁を押し下げて開弁させる。
図2に示すように、内部ロータ本体2aは外部ロータ1の径方向内側R1に収容されており、外部ロータ1と内部ロータ本体2aとの間に流体圧室6が区画形成されている。流体圧室6は、径方向内側R1に突出する複数個の突出部1eが周方向C(回転方向S)に間隔を隔てて外部ロータ本体1bに形成されることにより、内部ロータ本体2aと外部ロータ本体1bとの間に形成されている。流体圧室6は、内部ロータ本体2aの外周面のうち流体圧室6に面する部分に形成されたベーン部2cによって周方向Cにおいて進角室6aと遅角室6bとに仕切られている。
進角室6a及び遅角室6bに作動流体としてのオイルを供給、排出、又はその給排を遮断することで、ベーン部2cに油圧が作用する。進角室6aには、進角ポート25b、進角用環状流路22、及び進角流路20を介してオイルが給排される(図3,図4等参照)。遅角室6bには、遅角ポート25c、遅角用環状流路23、及び遅角流路19を介してオイルが給排される。このようにして、相対回転位相が進角方向又は遅角方向へ変位され、或いは、任意の位相に保持される。進角方向とは、図2に矢印S1で示すように進角室6aの容積が大きくなる方向である。遅角方向とは、図2に矢印S2で示すように遅角室6bの容積が大きくなる方向である。進角室6aの容積が最大となった時の相対回転位相が最進角位相であり、遅角室6bの容積が最大となった時の相対回転位相が最遅角位相である。
また、弁開閉時期制御装置100は、図2に示すように、相対回転位相を所定のロック位相で固定するためのロック機構9を備えている。ロック機構9は、外部ロータ1に対する内部ロータ本体2aの相対回転移動を拘束することにより、外部ロータ1に対する内部ロータ本体2aの相対回転位相を最進角位相と最遅角位相との間の所定のロック位相に拘束する。ロック機構9は、油圧により軸方向Lに出退移動するロック部材9aをフロントプレート1a又はリアプレート1cに係合することにより、ロック位相に拘束する。
本実施形態では、進角室6a及び遅角室6bに対するオイルの給排を制御する電磁制御弁としてのバルブユニット10が吸気カムシャフト3と同軸芯で配設されている。バルブユニット10は、外部ロータ1に対する内部ロータ本体2aの相対回転位相が、最進角位相と最遅角位相との間で変更されるよう、流体圧室6に対するオイルの給排を切り替える。図1、図3、図4に示すように、バルブユニット10は、スプール11と、スプールスプリング12と、電磁ソレノイド13と、係止部材8と、逆止弁27と、オイルフィルタ26と、スリーブ41とを備えている。
スプール11は、連結ボルト4の内部空間40を形成するボルト内周面4pを回転軸芯Xに沿って双方向に摺動する。スプールスプリング12は、後述するようにスプール11を付勢する。電磁ソレノイド13は、スプール11をスプールスプリング12の付勢力に抗して駆動させる。係止部材8は、ボルト内周面4pにおいてスプール11の回転軸芯Xに沿った軸方向Lへの移動を規制する。本実施形態では、係止部材8は、スプール11の軸方向第1側L1への移動を規制する。逆止弁27は、軸方向第1側L1から軸方向第2側L2へのオイルの逆流を防止する。オイルフィルタ26は、オイルに含まれる金属粒子等の不純物を濾過する。筒状のスリーブ41は、連結ボルト4の嵌合軸部4aの外周面に当接するように配置されている。
スプールスプリング12は、内部空間40の軸方向第2側L2においてバネ受け15とスプール11との間に装着され、スプール11を軸方向第1側L1に向けて常時付勢している。電磁ソレノイド13に給電すると、電磁ソレノイド13に設けたプッシュピン13aがスプール11を押圧し、スプール11はスプールスプリング12の付勢力に抗して軸方向第2側に摺動する。バルブユニット10は、図示しないECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)によって電磁ソレノイド13に供給する電力のデューティ比を調節することにより、スプール11の位置調節を行う。
図1に示すように、バルブユニット10には、オイルポンプPにより供給流路21を介してオイルが供給される。供給されたオイルは、オイルフィルタ26によって濾過されて、逆止弁27を通ってスプール11に供給される。逆止弁27は、供給流路21からのオイルの供給圧力が設定圧力以下の場合に閉じた状態となり、軸方向第2側L2から軸方向第1側L1へのオイルの供給を遮断すると共に、軸方向第1側L1から軸方向第2側L2へのオイルの逆流を阻止する。逆止弁27は、ボール弁体27bと、ホルダ27cと、スプリング27dとを有して構成されている。スプリング27dは、ボール弁体27bをホルダ27cに設けられた弁座27a(図3参照)に押しつけて流路を遮断するように常時付勢している。供給流路21からのオイルの供給圧力がスプリング27dの付勢力を超えると流路が解放されてオイルがスプール11に供給される。
ところで、バルブユニット10を連結ボルト4の内部空間40に設置する際、本実施形態では、スプール11は、連結ボルト4の頭部4cの側である軸方向第1側L1から、他方側である嵌合軸部4aの側である軸方向第2側に向かって内部空間40に挿入される。その後、係止部材8も、軸方向第1側L1から軸方向第2側に向かって内部空間40に挿入される。係止部材8は、ボルト内周面4pにおいて周方向Cに沿うと共に径方向外側R2に窪んだ係合溝80に係合され、ボルト内周面4pにおける軸方向第1側L1においてスプール11が軸方向第1側L1へ移動することを規制する。図3に示すように、内部空間40は、係合溝80よりも軸方向第1側L1における内径である第1内径φ1に比べて、係合溝80よりも軸方向第2側L2における内径である第2内径φ2の方が小径である。
係合溝80よりも軸方向第1側L1の第1内径φ1は、係止部材8が通過できる径が確保されている。係合溝80よりも軸方向第2側L2の第2内径φ2は第1内径φ1よりも小径であるため、係合溝80よりも軸方向第1側L1に比べて、係合溝80よりも軸方向第2側L2には係止部材8が通り難い。係合溝80を挟んで、軸方向第1側L1の第1内径φ1と、軸方向第2側L2の第2内径φ2とが同じであると、係止部材8の組み付け時に、係止部材8が係合溝80を超えて軸方向第2側L2まで入り込んでしまう可能性がある。係止部材8が係合溝80を超えて軸方向第2側L2まで入り込んでしまわないようにするためには、係止部材8の組み付け時に挿入深さを管理しなければならず、その分検査工数が増加したり、組み立て治具に工夫をしたりする必要がある。しかし、第2内径φ2を第1内径φ1よりも小径とすることで、係止部材8が係合溝80を超えて軸方向第2側L2まで入り込んでしまう可能性を抑制して、係止部材8を係合溝80に適切に係合させることができる。好ましくは、第2内径φ2は、係止部材8が通過することができない径であるとよい。
このように、構造的上、係止部材8が係合溝80よりも軸方向第2側L2に入らないようにすることで、軸方向第1側L1から内部空間40に挿入した係止部材8を係合溝80の壁面(図7及び図8に示す第2壁部82)に突き当てて係止部材8を取り付けることができる。つまり、組み付けの工程が容易となり、また、係止部材8が適切に取り付けられたことを検査する工程も必要ではなくなる。
また、係合溝80の軸方向Lにおける幅(図7及び図8に示す底部83の幅)と、係止部材8の厚み(内部空間40に取り付けた状態での軸方向Lにおける幅)との差により、係合溝80と係止部材8との軸方向Lにおける相対位置は、バルブユニット10ごとに異なる。このため、バルブユニット10のオイルの流量も、バルブユニット10ごとに異なることになる。しかし、上述したように、第2壁部82に係止部材8を突き当てて配置することで、バルブユニット10のオイル流量も均一化も図ることができる。これにより、バルブユニット10の流量性能を安定化させることができる。
図5及び図6に示すように、係止部材8はスナップリングであると好適である。スナップリングは、径方向の長さが最大径と最小径との間で変化可能である。図5は、径が最大径φ81となる状態の係止部材8を示しており、図6は、径が最小径φ82となる状態の係止部材8を示している。第1内径φ1は、少なくとも最小径φ82よりも大径であると好ましく、第2内径φ2は、最小径φ82未満であると好適である。
上述したように、スプール11は、軸方向第1側L1から軸方向第2側L2に向かって内部空間40に挿入され、係止部材8も軸方向第1側L1から軸方向第2側L2に向かって内部空間40に挿入される。そして、係合溝80よりも軸方向第1側L1の第1内径φ1は、係止部材8が通ることができる径が確保されればよい。係止部材8がスナップリングの場合、第1内径φ1は、最小径φ82の状態のスナップリングが通過できる径が確保されればよい。また、第2内径φ2が、スナップリングの最小径φ82よりも小径であれば、スナップリングが最も通過し易い状態であっても、係止部材8は係合溝80よりも軸方向第2側L2に進行することができない。従って、係止部材8を適切に設置することができる。
ところで、内部空間40のボルト内周面4pにおいてスプール11が摺動する領域である摺動面4sは、高い液密性を有してスプール11と接することが好ましい。このため、多くの場合、一次加工(荒加工)によって内部空間40が形成された後、摺動面4sについては二次加工によって研磨等の仕上げ処理が施される。仕上げ処理においては、研磨装置等が、軸方向第1側L1から軸方向第2側L2に向かって内部空間40に挿入され、摺動面4sとなる内部空間40の内周面を加工する。このため、内部空間40は、摺動面4sの内径に比べて、摺動面4sよりも軸方向第1側L1に位置する開口側の内径の方が大径であることが好ましい。尚、一次加工の際のプログラム等を調整することによって、係合溝80の加工も可能である。従って、第1内径φ1よりも第2内径φ2が小径となるように係合溝80を形成することに対して加工コストは初期費用を除いてほとんど上昇しない。
図7及び図8は、係合溝80の周辺の構造の概念を模式的に示している。図7に示すように、摺動面4sから連続して係合溝80が設けられてもよいが、図8に示すように、摺動面4sから軸方向Lにおいて離れた位置に係合溝80が設けられてもよい。図1及び図3を参照して上述した形態においては、図3において符号L3で示す領域が、スプール11が摺動する領域(摺動領域L3)である。内部空間40の内径は、係合溝80から軸方向第2側L2に向かうに従って小径となるように径方向内側R1へ傾斜している。従って、摺動領域L3における内部空間40の内径(摺動面4sの径)である第3内径φ3は、第2内径φ2よりも小径である。
図7及び図8に示すように、係合溝80は、ボルト内周面4pに沿った底部83と、底部83の軸方向第1側L1から径方向内側R1に立ち上がる第1壁部81と、底部83の軸方向第2側L2から径方向内側R1に立ち上がる第2壁部82と有する。第1壁部81よりも軸方向第1側L1における内部空間40の内径(第1内径φ1)は、上述したようにスナップリングの最小径φ82よりも大径である。係合溝80よりも軸方向第1側L1においても、内径は一定でなくてもよいが、第1壁部81の径方向内側R1の端部における内部空間40の内径が、係合溝80よりも軸方向第1側L1において最小且つスナップリングの最小径φ82よりも大径であることが好ましい。
第2壁部82の径方向内側R1の端部における内部空間40の内径(第2内径φ2)は、第1内径φ1よりも小径且つスナップリングの最小径φ82よりも小径であることが好ましい。図7に示すように、摺動面4sから連続して係合溝80が設けられるような場合には、第2壁部82の径方向内側R1の端部における内部空間40の内径(第2内径φ2)は、摺動面4sの径である第3内径φ3に等しくなる。図8に示すように、摺動面4sから軸方向Lにおいて離れた位置に係合溝80が設けられている場合には、第2壁部82の径方向内側R1の端部における内部空間40の内径(第2内径φ2)は、摺動面4sの径である第3内径φ3よりも大径である。
上述したように、摺動面4sを形成するための仕上げ処理には、ある程度の工数を要するため、必要な領域にのみ仕上げ処理を施すことが好ましい。また、係合溝80の近傍では、係止部材8の挿入などで、摺動面4sに傷を付ける可能性もある。従って、摺動面4sは、係合溝80から離間して形成されることが好ましい。そして、このような場合には、第2壁部82の径方向内側R1の端部における内部空間40の内径(第2内径φ2)は、スプール11が摺動する摺動領域L3における内部空間40の内径(第3内径φ3)よりも大径であると好適である。
〔その他の実施形態〕
以下、その他の実施形態について説明する。尚、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記においては、スプール11が、連結ボルト4の頭部4cの側である軸方向第1側L1から、他方側である嵌合軸部4aの側である軸方向第2側に向かって内部空間40に挿入される形態を例示して説明した。しかし、スプール11が、連結ボルト4の嵌合軸部4aの側から、連結ボルト4の頭部4cの側に向かって内部空間40に挿入される形態を妨げるものではない。即ち、軸方向第1側L1は、連結ボルト4の頭部4cの側と嵌合軸部4aの側との何れか一方側であってもよく、軸方向第2側L2は、頭部4cの側と嵌合軸部4aの側との何れか他方側であってもよい。
(2)上記においては、ボルト内周面4pにおいてスプール11が係止部材8によって規制される形態を示した。しかし、連結ボルト4の内部空間40にスリーブが配置され、そのスリーブの径方向内側R1にスプール11が配置され、スリーブがボルト内周面4pにおいて係止部材8によって係止される形態であってもよい。この場合においても、係止部材8によって間接的にスプール11の軸方向Lへの移動は規制される。
本発明は、内燃機関の弁開閉時期を制御する弁開閉時期制御装置に利用することができる。
1 :外部ロータ(駆動側回転部材)
1d :締結ボルト
2 :内部ロータ(従動側回転部材)
3 :吸気カムシャフト(弁開閉用のカムシャフト)
4 :連結ボルト
4a :嵌合軸部(連結ボルトの軸部)
4c :頭部
4p :ボルト内周面
4s :摺動面
6a :進角室
6b :遅角室
8 :係止部材
10 :バルブユニット
11 :スプール
40 :内部空間
80 :係合溝
81 :第1壁部
82 :第2壁部
83 :底部
100 :弁開閉時期制御装置
C :周方向
E1 :クランクシャフト
EN :内燃機関
L :軸方向
L1 :軸方向第1側
L2 :軸方向第2側
L3 :摺動領域(スプールが摺動する領域)
R1 :径方向内側
R2 :径方向外側
S :回転方向
X :回転軸芯
φ1 :第1内径
φ2 :第2内径
φ3 :第3内径(スプールが摺動する領域における内部空間の内径)
φ81 :最大径
φ82 :最小径

Claims (3)

  1. 内燃機関のクランクシャフトと同期回転する駆動側回転体と、
    前記駆動側回転体の回転軸芯と同軸芯に配置されて弁開閉用のカムシャフトと一体回転する従動側回転体と、
    前記駆動側回転体と前記従動側回転体との間に形成される進角室及び遅角室と、
    前記回転軸芯と同軸芯に配置されて前記従動側回転体を前記カムシャフトに連結し、前記回転軸芯と同軸芯で内部空間が形成された連結ボルトと、
    前記進角室及び前記遅角室に対する流体の給排を制御するバルブユニットとを備え、
    前記バルブユニットは、前記連結ボルトの前記内部空間を形成するボルト内周面を前記回転軸芯に沿って双方向に摺動可能なスプールと、前記ボルト内周面において前記スプールの前記回転軸芯に沿った軸方向への移動を規制する係止部材と、を備え、
    前記スプールは、前記連結ボルトの頭部側と軸側との何れか一方側である軸方向第1側から、前記頭部側と前記軸側との何れか他方側である軸方向第2側に向かって前記内部空間に挿入され、
    前記係止部材は、前記ボルト内周面において周方向に沿うと共に径方向外側に窪んだ係合溝に係合され、前記ボルト内周面における前記軸方向第1側において前記スプールが前記軸方向第1側へ移動することを規制し、
    前記内部空間は、前記係合溝よりも前記軸方向第1側における内径である第1内径に比べて、前記係合溝よりも前記軸方向第2側における内径である第2内径の方が小径である、弁開閉時期制御装置。
  2. 前記係止部材は、径方向の長さが最大径と最小径との間で変化可能なスナップリングであり、前記第2内径は前記最小径よりも小径である、請求項1に記載の弁開閉時期制御装置。
  3. 前記係合溝は、前記ボルト内周面に沿った底部と、前記底部の前記軸方向第1側から径方向内側に立ち上がる第1壁部と、前記底部の前記軸方向第2側から前記径方向内側に立ち上がる第2壁部と有し、
    前記第2壁部の前記径方向内側の端部における前記内部空間の内径は、前記スプールが摺動する領域における前記内部空間の内径よりも大径である、請求項1又は2に記載の弁開閉時期制御装置。
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