JP2019187146A - 警告画像提供システム - Google Patents
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Abstract
Description
しかし、このような対策だけでは、感電災害を完全に防止することができていない。すなわち、電気が充電された電気設備の導体部は、当該導体部が充電状態であるか否かを目視確認できない。このため、上述したような対策では、点検員が導体部の充電箇所に対して誤認識することに起因して、点検員が充電箇所へ接近又は接触して感電災害が発生するおそれがあった。
特許文献1には、系統機器の状態情報を現場端末装置に送信して、リアルタイムの充停電情報を反映した系統図を画面上に表示させる送配電系統監視装置が開示されている。
特許文献2には、電気所において行われる構内作業を安全かつ効率よく行うことを目的として、電気所の構内に設定された作業区画と充電部が存在する作業区画の外との間の境界面近傍に指向範囲が設定された一つ以上のカメラ付センサ装置を設け、監視装置が、カメラ付センサ装置のパッシブセンサの検知信号に基づき、作業者が作業区画を逸脱したか否かを判定し、逸脱したと判定すると警告を出力するという充電部接近監視システムが開示されている。
また、特許文献1にあっては、作業者が作業区画を逸脱したと判定すると警告を出力するため、どの導体部が充電中かを目視確認することができなかった。
このため、点検員が充電箇所に対して誤認識することに起因して、充電箇所に接近又は接触することで感電災害が発生するおそれがあった。
そこで、点検員が充電箇所に対して誤認識しないように対策を講じることにより、充電箇所に接近又は接触することに起因した感電災害の発生を防止することが切望されている。
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的は、撮影方向に位置する電気設備に係る充電箇所を示す警告画像をリアルタイムに点検員に提示することにある。
本発明は、撮影方向に位置する電気設備に係る充電箇所を示す警告画像をリアルタイムに点検員に提示するために、以下の構成を有する。
すなわち、本発明の警告画像提供システムは、電気所内に設けられた一又は複数の電気設備に係る開閉状態または動作非動作状態を収集して、開閉状態・動作非動作状態情報を生成する電気所監視装置と、電気所監視装置から取得した開閉状態・動作非動作状態情報に基づいて、電気設備に係る充停電情報を生成するサーバと、撮影手段を備え、サーバから取得した充停電情報に基づいて、撮影手段により撮影されている電気設備に係る充電状態を表す警告画像を生成して、警告画像を表示するウェアラブル端末と、を備えることを特徴とする。
以上の構成を備えることにより、撮影方向に位置する電気設備に係る充電箇所を示す警告画像をリアルタイムに点検員に提示することができる。
上記記載の本発明の特徴について、以下の図面を用いて詳細に解説する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
上記の本発明の特徴に関して、以下、図面を用いて詳細に説明する。
<システム構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る警告画像提供システム1の全体構成を示す図である。
警告画像提供システム1は、電気所3、電気所監視装置5、サーバ7、ネットワークN、無線LANルータ9、ウェアラブル端末11、制御装置13を備えている。
電気所3は、例えば、A母線とB母線の間に配置された変電所であり、その敷地内には電気設備である架空送電線、架空母線、スイッチギヤ、トランス等が配置されている。本発明は、電気所3やプラントに配置された電気設備を監視対象としているが、導体部の充停電状態を監視可能であれば電家庭内の電気配線を対象としてもよい。
電気所監視装置5は、電気所3の各箇所に配置されたセンサ(図2)から各機器の開閉状態・動作非動作状態を取得して、電気所3内に配置されている電気設備の各導体部の充停電状態を監視するとともに、取得した開閉状態・動作非動作状態情報を定期的に専用回線を介してサーバ7に送信する。
制御装置13は、ウェアラブル端末11の位置データ、撮影方向及び姿勢角度に基づいて、警告画像生成処理を行って警告画像を生成して、警告画像をウェアラブル端末11に送信する。
ウェアラブル端末11は、カメラで撮影して得られた画像データ、当該端末の位置データ及び姿勢角度を取得して制御装置13に送信するとともに、制御装置13がサーバ7から充停電情報を受信して、警告画像をディスプレイ81に表示しておき、ディスプレイ81(図5)に表示された警告画像15がレンズ71Rを透過して人間の目により目視できる。
図2は、図1に示す電気所監視装置の構成を示すブロック図である。
電気所監視装置5は、センサ21、入力変換器23、A/D変換器25、入力部26、開閉状態・動作非動作状態演算部27、通信部29、を備えている。
センサ21は、PD(Potential Divider)、CT(Current Transforme)などの電圧信号を夫々に検出するセンサである。さらに、センサ21は、遮断器CB(Circuit Breaker)、スイッチギヤSWG(Switchgear)、断路器LS(Line Switch)などの開閉信号を夫々に検出するセンサである。
入力変換器23は、センサ21に含まれるPD、CTが検出した2次値である交流電圧を夫々に入力し、直流電圧に変換する。
A/D変換器25は、入力変換器23により変換された直流電圧をデジタル量である電圧値に変換する。
開閉状態・動作非動作状態演算部27は、A/D変換器25により変換されたPD、CTに係る電圧値、入力部26により変換されたCB、SWG、LSに係る論理値に基づいて、各センサの論理状態、電圧状態を算出する。
通信部29は、開閉状態・動作非動作状態演算部27が演算した開閉状態及び動作非動作状態情報を専用回線を介してサーバ7に送信する。
図3は、図1に示すサーバのハードウエア構成を示すブロック図である。
サーバ7は、操作部31、第1通信部33、第2通信部35、表示制御部37、表示部39、主制御部43、充停電状態データベース45を備えている。
操作部31は、キーボードやマウスなどを備えている。
第1通信部33は、電気所監視装置5から専用回線を介してデータを受信する。
第2通信部35は、ウェアラブル端末11からネットワークNを介してデータを受信するとともに、ウェアラブル端末11にデータを送信する。
表示制御部37は、主制御部43が生成した充停電状態系統図をVRAM上に描画して表示部39に表示させる。
主制御部43は、内部にROM(read only memory)、RAM、CPU、HDD、タイマを備えている。CPU(central processing unit)は、HDD(hard disk drive)からオペレーティングシステムOSを読み出してRAM(random access memory)上に展開してOSを起動し、OS管理下において、HDDからプログラム(処理モジュール)を読み出し、各種処理を実行する。
充停電状態データベース45は、各変電所名、設備記号に対応する充停電情報として、配電線の充電状態または停電状態を配電線番号に関連付けて記憶する。
図4は、ウェアラブル端末とその制御装置のハードウエア構成を示すブロック図である。
制御装置13は、撮像制御部85、位置姿勢入力部87、表示制御部89、制御部91、操作部93、通信部95、電気所設備データベース97を備えている。
撮像制御部85は、カメラ73とケーブル80を介して接続され、カメラ73の撮像動作を制御して、カメラ73からの画像データを入力する。
位置姿勢入力部87は、GPS受信部75、加速度センサ77、及びジャイロセンサ79とケーブル80を介して接続され、それらからの位置データ、姿勢角度を入力する。
表示制御部89は、画像データをVRAMに描画して例えば警告画像15をディスプレイ81に表示する。
操作部93は、点検員による操作を受け付けて、操作情報として投影開始情報または投影終了情報を制御部91に出力する。
通信部95は、無線LANルータ9、ネットワークNを介してサーバ7との間でデータを送受信する。
電気所設備データベース97は、電気設備の各導体部に係る基準画像、各基準画像に係わる位置情報(x,y)、及び電気設備の設備情報(設備記号)を関連付けして予め記憶する。なお、電気所設備データベース97の詳細な内容については後述することとする。
図5(a)(b)(c)は、図1に示すウェアラブル端末の概略的な構造を示す図である。図5(a)はウェアラブル端末の概略的な構造を示す前面図であり、図5(b)はウェアラブル端末の概略的な構造を示す側面図である。図5(c)はウェアラブル端末を装着した点検員により保持される制御装置13の外観を示す側面図である。
図4(a)(b)(c)に示すように、ウェアラブル端末11は、眼鏡本体71、カメラ73、GPS受信部75、加速度センサ77、ジャイロセンサ79、ディスプレイ81、制御装置13、を備えている。
眼鏡本体71は、1対の透明なレンズ71R、71Lがフレームに保持されており、利用時に点検員の頭部に装着される。
GPS受信部75は、全地球測位システム(GPS)に使用されている複数のGPS衛星からの電波を受信して、それぞれのGPS衛星との距離を算出することにより、現在位置データ(緯度・経度)を測定する。
加速度センサ77は、xyz軸の3方向の加速度を測定して、測定データを出力する。
ジャイロセンサ79は、xyz軸の3方向の角速度(角加速度)を検出して、検出データを出力する。なお、加速度センサ77から取得された測量データ、ジャイロセンサ79から取得された検出データを一纏まりにして姿勢角度と呼ぶこととする。
制御装置13は、眼鏡本体71とケーブル80を介してデータを送受信して、ウェアラブル端末11の全体を制御する。
検査員が、ウェアラブル端末11を装着することで、眼鏡本体71の1対の透明なレンズ71R、71Lを透して見える撮影方向の現実の風景と、レンズ71R、71Lを透して見えるディスプレイ81に表示された同一視線上である撮影方向の警告画像15とを目視することができる。
図6は、本発明の第1実施形態に係る警告画像提供システムの機能構成を示す機能ブロック図である。
<サーバ>
サーバ7において、主制御部43に設けられたCPUは、ROMからオペレーティングシステムOSを読み出してRAM上に展開してOSを起動し、OS管理下において、ROMからアプリケーションソフトウエアのプログラム(処理モジュール)を読み出し、各種処理を実行することで、図6に示す開閉状態・動作非動作状態取得部7a、充停電状態設定部7b、系統図生成部7cを実現する。
開閉状態・動作非動作状態取得部7aは、電気所監視装置5から各電気設備の開閉状態・動作非動作状態情報を受信する。
系統図生成部7cは、充停電状態データベース45から取得した電気設備の各導体部の充停電状態に基づいて、電気設備の各導体部が充電状態であるのか、停電状態であるのかを示す充停電状態系統図(図7)を生成する。
制御装置13において、制御装置13に設けられたCPUは、ROMからオペレーティングシステムOSを読み出してRAM上に展開してOSを起動し、OS管理下において、ROMからアプリケーションソフトウエアのプログラム(処理モジュール)を読み出し、各種処理を実行することで、図6に示す端末情報取得部13a、端末情報記憶部13b、設備情報取得部13c、設備識別部13d、警告画像生成部13e、電気所設備データベース97を実現する。
端末情報記憶部13bは、端末情報取得部13aがウェアラブル端末11から受信した画像データ、位置データ及び姿勢データにタイムスタンプを付加して蓄積する。
設備情報取得部13cは、ウェアラブル端末11に係る位置情報(X,Y)、姿勢角度α、撮影方向θに基づいて、ウェアラブル端末11の前方である撮影方向θに位置する電気設備に係る設備情報(設備記号)を電気所設備データベース97から取得する。
設備情報取得部13cは、変電所における視界内の設備に係る設備情報(設備記号)を含む充停電情報要求をサーバ7に送信し、サーバ7から充停電情報を受信して、充停電情報を警告画像生成部13eに出力する。
設備識別部13dは、当該ウェアラブル端末11に係る最新の姿勢角度αtと、端末情報記憶部13bから取得した前回の姿勢角度αt−1との間に変化があった場合に、再度、当該ウェアラブル端末11の撮影方向θかつ姿勢角度αに位置する電気設備に係る撮影画像及び設備情報に基づいて、当該電気設備に係る導体部エッジ画像(図18)を識別する。
設備識別部13dは、スイッチギヤ等のように、扉の開閉状態によって視界内の設備の様子が変化するような設備については、設備識別部13dが、カメラの画像を画像処理することにより算出した設備の特徴的形状に基づいて、電気所設備データベース97を参照して、設備の扉の開閉状態を識別してもよい。
電気所設備データベース97には、事前に、電気所3内に配置されている電気設備内の各導体部を正面位置から撮影した1つの画像に対して、エッジフィルタを用いて画像処理を施して各エッジ画像を生成して、得られた各エッジ画像のうち導体部を有する箇所のエッジ画像を基準導体部エッジ画像とし、基準導体部エッジ画像と設備記号とを関連付けして保存している。
なお、図6に示す撮像制御部85、位置姿勢入力部87、表示制御部89は、図4に示す構成と同様であるので、その説明を省略する。
これにより、撮影方向に位置する電気設備に係る充電箇所を示す警告画像をリアルタイムに点検員に提示することができる。
図6に示す機能ブロック図において、ウェアラブル端末11は、カメラ73、撮像制御部85、GPS受信部75、加速度センサ77、ジャイロセンサ79、位置姿勢入力部87、ディスプレイ81、表示制御部89を備えているが、これらの構成は図4に示す構成と同様であるので、その説明を省略する。
図7は、図6に示す系統図生成部7cにより生成された充停電状態系統図の一例である。
充停電状態系統図には、各導体部が充電状態(白線)であるのか、停電状態(黒線)であるのかを示している。図7に示す例示では、導体部L1、L2、L7が充電状態であることを示しており、導体部L3〜L6が停電状態であることを示している。
なお、図7に示す記号は、電気所設備データベース97に登録されている設備を示す記号と同様である。
図8(a)は、電気所内の各設備の位置情報(例えば緯度,経度)を3次元格子状構造に対応させて示した図であり、図8(b)は、電気所内の各設備の位置情報(x,y)を電気所設備データベース97に保存することを示す図である。
図8(a)に示すように、3次元格子状構造は、3軸(x,y,z)を用いて一定間隔に区切られ、格子内に位置する各電気設備の導体部エッジ画像に係わる位置情報(x,y)が電気所設備データベース97に保存されているものとする。3軸(x,y,z)のうち格子点(x,y)により緯度,経度を示し、z軸が高さを示す。
なお、導体部エッジ画像の各部位に対して、実際に測量した位置データや、電気所の測量図から取得した位置データを対応させてもよい。
電気所設備データベース97では、各設備を一意に示す番号・記号を用いて表現されるものとする。
電気所設備データベース97においては、基準画像の具体的な一例として、事前に、カメラを用いて、電気所3内に配置されている電気設備内の各導体部を正面位置から撮影した1つの画像に対して、周知のエッジフィルタを用いて画像処理を施して各エッジ画像を生成して、得られた各エッジ画像のうち導体部を有する箇所のエッジ画像を基準導体部エッジ画像とし、基準導体部エッジ画像と設備記号とを関連付けして保存している。
なお、基準導体部エッジ画像は、各特徴点、各特徴線分、特徴領域でのカメラの位置、姿勢を推定(算出)して、各点の推定位置姿勢データを生成する。特徴点、特徴線分、特徴領域の画像列間における追跡処理は、周知のカルマンフィルタによる方法や、画像間の差分をとること等、任意の手段での追尾処理を利用することが可能である。
基準導体部エッジ画像には、各特徴点のタグに対して機器番号を設定し、各特徴線分のタグに対して導体部番号を設定し、各特徴領域のタグに対して機器番号または導体部番号を設定してもよい。
図9は、電気所設備データベースに登録されたデータのうち、奥行yの断面に位置する電気設備の位置情報の一例を示す表で示した図である。
図9に示す表で示した図の横方向はx座標(緯度)を表し、縦方向がz座標(地上高)を表し、両者の交点に位置する座標(x,y)に記号を付加する。
ここで、図9に示すF1、L6、SB5は、それぞれ設備を表す記号であり、F1が配電線(導体部)を示し、L6が導体部を示し、SB5が遮断器CBを示す。なお、GLは高さの基準であるグランドレベルを表す。
電気所設備データベース97には、図9に示すように、位置情報(x,y,z)を有する電気設備の導体部エッジ画像が記憶されているので、同一の記号を有する各位置情報(x,y,z)を抽出すれば、当該記号の3次元立体の各位置情報を取得することができる。
図9を参照して、ウェアラブル端末の制御装置がサーバに送信する充停電情報要求の一例について説明する。
充停電情報要求は、例えば、第1項目が変電所名、第2項目以下が設備を表す設備記号を用いたデータ構造を有している。
充停電情報要求={変電所A、L6、F1、・・・} (1)
充停電情報要求に含まれる対象設備は、ウェアラブル端末11から一定の距離(例えば、10m先まで)に制限することで、警告画像の表示に不必要なデータは要求しないように構成してもよい。
ウェアラブル端末の制御装置13が充停電情報要求を生成してサーバに送信すると、サーバ7が充停電情報要求に対応した充停電情報を制御装置13に送信する。
図10は、サーバからウェアラブル端末の制御装置に送信される充停電情報の一例を示す表で示した図である。
充停電情報は、図10に示すように、設備記号とその設備記号に対応した充停電状態の組によって構成されている。充停電状態は、停電状態を0、充電状態を1で表わしている。例えば、L6は充電状態(1)であることを表わしている。
図11は、ウェアラブル端末の制御装置に設けられた設備情報取得部13cが生成した充停電設備情報の一例を示す表で示した図である。
設備情報取得部13cは、サーバから受信した充停電情報に応じて、図11に示す充停電設備情報を生成して、警告画像生成部13eに出力する。
すなわち、充停電設備情報は、当該ウェアラブル端末11の制御装置13がサーバ7に要求した充停電情報要求に含まれる設備記号に対応しており、充停電設備情報には、設備記号に関連付けられた位置情報1(y)、位置情報2(x)、位置情報3(z)、充停電状態が含まれる。
図12は、スイッチギヤSWGとその周辺にある設備を示す模式図である。
図12では、電気所3内に配置されたドアが閉状態にあるスイッチギヤSWG、導体部(L4r、L4s、L4t)、導体部(L7r、L7s、L7t)等に対して、スイッチギヤSWGの前面から目視可能な光景に、スイッチギヤSWG内部の導体部(L4r、L4s、L4t)を透視して描いたことを示している。
図13(a)(b)は、ウェアラブル端末を装着した点検員が目視している光景に投影された充電中の警告画像を示す図である。
通常、設備の一部が充電中である場合に、該当箇所を充電部と呼ぶ。図13(a)(b)において充電部は、写真内の網掛け箇所である。
図13(a)における検査員の撮影方向をθ、水平面からの姿勢角度をαとする。
図14は、本発明の第1実施形態に係るサーバによる充停電状態設定処理を示すフローチャートである。図14を参照して、サーバによる充停電状態設定処理による処理について説明する。
ステップS5では、サーバ7は、電気所監視装置5から各機器の開閉状態情報・動作非動作状態情報を受信する。
ステップS10では、サーバ7は、開閉状態情報・動作非動作状態情報に基づいて、各配電線の充停電状態を判定して、配電線番号に対して充電状態または停電状態を設定し、充停電状態データベース45に記憶する。
ステップS25では、サーバ7は、ウェアラブル端末11から充停電情報要求を受信する。例えば、充停電情報要求として、
充停電情報要求={変電所A、L6、F1、・・・} (2)
を受信したこととする。
ステップS30では、サーバ7は、充停電情報要求を受信したか否かを判定する。サーバ7は、充停電情報要求を受信した場合にはステップS35に進み、充停電情報要求を受信していない場合にはステップS5に戻る。
例えば、充停電情報要求に変電所Aの設備記号L6、F1、・・・が含まれている場合には、図10に示すように、設備記号L6に対して1(充電状態)、設備記号F1に対して0(停電状態)を含む充停電情報が取得される。
ステップS40では、サーバ7は、ウェアラブル端末11の制御装置13へ充停電情報を送信する。
図15は、本発明の第1実施形態に係るウェアラブル端末の制御装置による処理を示すフローチャートである。図15を参照して、ウェアラブル端末の制御装置による処理について説明する。
ステップS105では、制御装置13は、GPS受信部75から位置情報(X,Y)を取得して、RAMに記憶する。
ステップS110では、制御装置13は、ジャイロセンサ79から得られた撮影方向θ、姿勢角度αを受信して、RAMに記憶する。
ステップS115では、制御装置13は、カメラ73から画像を取得して、RAMに記憶する。
ステップS120では、制御装置13は、位置情報(X,Y)、撮影方向θ、姿勢角度α、画像に基づいて、電気所設備データベース97から視界内の設備に係る設備情報(設備記号)を取得する。
すなわち、制御装置13において、設備情報取得部13cは、ウェアラブル端末11に係る位置情報(X,Y)、姿勢角度α、撮影方向θに基づいて、ウェアラブル端末11の前方である撮影方向θに位置する電気設備に係る設備情報を電気所設備データベース97から取得する。
ここで、図16に示すように、ウェアラブル端末11を装着した検査員が目視している電気設備は、検査員から最も近い撮影方向θに位置する電気設備である。図16を参照すると、ウェアラブル端末11に係る位置情報(X,Y)と、最も近い電気設備の位置(x,y)との関係は、
となる。
電気所設備データベース97上に該当する電気設備が存在しない場合には、変数kに1を加えて、上述した検索処理を実行し、少しずつ距離Dを大きくしていく。
電気所設備データベース97上に該当する電気設備が存在した場合に、電気所設備データベース97から電気設備の位置(x,y)、設備記号を抽出する。これにより、撮影方向θに存在する最も近い電気設備に係る設備情報(設備記号)を電気所設備データベース97から検索することができる。この結果、撮影方向θの距離Dだけ離れた位置に、例えば設備記号L6、F1を有する電気設備が存在することを確認することができる。
高さzを求め、高さ補正を行ってもよい。
これにより、当該ウェアラブル端末11に係る姿勢角度に基づいて撮影方向を補正するので、補正された撮影方向に位置する電気設備に係る導体部エッジ画像をより正確に識別することができる。
また、設備情報取得部13cが抽出した最も近い電気設備に係る設備情報(設備記号)に加えて、当該設備情報の近傍(例えば、5m以内の範囲)に位置する設備情報(設備記号)を電気所設備データベース97から検索して抽出しておき、これらの電気設備に係る設備情報(設備記号)を視界内の設備に係る設備情報(設備記号)としてもよい。
充停電情報要求={変電所A、L6、F1、・・・} (5)
なお、上記式(3)の右辺に示す設備記号は一例である。
ステップS130では、制御装置13は、サーバ7から充停電情報を受信する。
ステップS135では、制御装置13は、サーバ7から充停電情報を受信したか否かを判定する。サーバ7から充停電情報(図10)を受信した場合にはステップS140に進み、一方、サーバ7から充停電情報を受信していない場合にはステップS135に戻る。
設備情報取得部13cがサーバ7から充停電情報を受信した場合に、ステップS140では、制御装置13は、カメラの画像を取得して、RAMに記憶する。
このように、カメラ73による撮影方向に位置する電気設備に係る設備情報を取得して、サーバ7から当該設備情報に係る充停電情報を受信することができる。
ステップS145では、制御装置13は、撮影画像から設備形状画像を識別する。
すなわち、制御装置13において、設備識別部13dは、当該ウェアラブル端末11の撮影方向θに位置する電気設備に係る撮影画像に対して、それぞれの対象画素とその周辺画素を参照して、周知のエッジフィルタを用いて画像処理を施して各部M1〜M13を含むエッジ画像(図17)を得る。
ところで、電気所設備データベース97には、事前に、電気所3内に配置されている電気設備内の各導体部を正面位置から撮影した各画像に対して、周知のエッジフィルタを用いて画像処理を施して各エッジ画像を生成して、得られた各エッジ画像のうち導体部を有する箇所のエッジ画像にユニークなタグ番号を付与して基準導体部エッジ画像とし、タグ番号、基準導体部エッジ画像、設備記号を関連付けして保存している。
この結果、設備情報(設備記号)に係る各導体部の基準導体部エッジ画像に対応する各部のエッジ画像(図17では、タグM2、M3〜M9、M11〜M13)の相関値が1に近い値を示し、一方、設備情報(設備記号)に係る各導体部の基準導体部エッジ画像に対応していない各部のエッジ画像(図17では、タグM1、M10)の相関値が0に近い値を示す。
これにより、電気所設備データベース97から設備情報に対応する各基準導体部エッジ画像を取得して、撮影方向に位置する電気設備に係る撮影画像から抽出したエッジ画像と各基準導体部エッジ画像との間の相関値が基準となる閾値を超えている場合に、当該基準導体部エッジ画像に対応するエッジ画像を導体部画像であると識別することができる。
ステップS150では、制御装置13は、サーバ7から受信した充停電情報(図10)に基づいて、設備の導体部エッジ画像に色付けして警告画像を表示する。
すなわち、制御装置13において、警告画像生成部13eは、サーバ7から受信した充停電情報(図10)に基づいて、設備識別部13dから取得した導体部エッジ画像(図18)に対して色付けして警告画像(図19)を生成する。
表示制御部89は、画像データをVRAMに描画して例えば警告画像15をディスプレイ81に表示する。
検査員は、ウェアラブル端末11を装着しているので、眼鏡本体71の1対の透明なレンズ71R、71Lを透して見える撮影方向の現実の風景と、レンズ71R、71Lを透して見えるディスプレイ81に表示された同一視線上である撮影方向の警告画像15とを目視することができる。
これにより、撮影方向に位置する電気設備に係る充電箇所を示す警告画像をリアルタイムに点検員に提示することができる。
ステップS155では、制御装置13は、ジャイロセンサ79から得られた姿勢角度αを受信して、RAMに記憶する。
ステップS160では、制御装置13は、姿勢角度αが変化したか否かを判定する。すなわち、現在の姿勢角度状態αtの内容と、RAMから取得した前回の姿勢角度状態αt−1の内容とを比較して、姿勢角度の内容が変化したか否かを判定する。姿勢角度の内容が変化した場合にはステップS165に進み、一方、姿勢角度の内容が維持されている場合にはステップS155に戻る。
これにより、当該ウェアラブル端末11に係る姿勢角度に基づいて撮影方向を補正するので、補正された撮影方向に位置する電気設備に係る導体部エッジ画像をより正確に識別することができる。
これにより、姿勢角度との間に変化があった場合に、再度、設備識別処理を行うので、姿勢角度との間に変化があった場合でも、補正された撮影方向に位置する電気設備に係る導体部エッジ画像をより正確に識別することができる。
ステップS165では、制御装置13は、GPS受信部75からウェアラブル端末11の位置情報(X,Y)を取得して、RAMに記憶する
ステップS170では、制御装置13は、ウェアラブル端末11の位置情報(X,Y)、又は撮影方向θtが変化したか否かを判定する。
すなわち、制御装置13は、現在の位置情報(Xt,Yt)の内容と、RAMから取得した前回の位置情報(Xt−1,Yt−1)の内容とを比較して、位置情報(X,Y)の内容が変化したか否かを判定する。
ここで、制御装置13は、X座標の差分値ΔXが閾値ΔXthを超えた場合、又はY座標の差分値ΔYが閾値ΔYthを超えた場合には、現在の位置が変化したこととして決定する。
ΔX=|Xt−Xt−1|>ΔXth (6)
ΔY=|Yt−Yt−1|>ΔYth (7)
ここで、制御装置13は、両者の差分値Δθが閾値Δθthを超えた場合には、変化したこととして決定する。
Δθ=|θt−θt−1|>Δθth (8)
制御装置13は、位置情報(X,Y)、又は撮影方向θtの内容が変化した場合にはステップS105に戻り、一方、位置情報(X,Y)、又は方向の内容が維持されている場合にはステップS140に戻る。
<警告画像提供システムの機能ブロック図>
図20は、本発明の第2実施形態に係る警告画像提供システムの機能構成を示す機能ブロック図である。
第2実施形態では、第1実施形態の構成に加えて、ウェアラブル端末11の眼鏡本体71は、当該ウェアラブル端末11に係わる撮影方向θに位置する対象物との間の距離を検出する距離センサ101を備えていることを特徴とする。
設備識別部13hは、設備情報取得部13cが電気所設備データベース97から取得しておいた電気設備に係る位置情報(x,y)、GPS受信部75から取得した当該ウェアラブル端末11に係る位置情報(X,Y)に基づいて、電気設備までの距離を算出することにより得た算出距離Dsと、距離センサ101から取得した電気設備までの検出距離Dkとを比較する。
ここで、設備識別部13hは、算出距離Dsと検出距離Dkとの差分値ΔDが所定の基準値ΔDth以内か否かを判定することにより、電気所設備データベース97から取得しておいた電気設備に係る位置情報(x,y)に係る設備情報が真であることを決定する。
ΔD=|Ds−Dk|<ΔDth (9)
なお、この処理に用いる所定の基準値ΔDthは、例えば20cmとすればよい。
これにより、算出距離と検出距離との差分値が所定の基準値以内か否かを判定することにより、電気所設備データベース97から取得しておいた電気設備に係る位置情報に係る設備情報が真であることを決定するので、撮影方向に位置する電気設備に係る導体部エッジ画像をより正確に識別することができる。
また、設備識別部13hは、設備情報取得部13cが電気所設備データベース97から取得しておいた電気設備に係る位置情報(x,y)、GPS受信部75から取得した当該ウェアラブル端末11に係る位置情報(X,Y)に基づいて、電気設備までの距離を算出することにより得た算出距離Dsと、距離センサ101から取得した電気設備までの検出距離Dkとを比較する。
ここで、算出距離Dsと検出距離Dkとの差分値ΔDが所定の基準値ΔDthを超えるか否かを判定することにより、電気設備に設けられた扉の開閉状態を識別してもよい。
ΔD=|Ds−Dk|>ΔDth (10)
なお、この処理に用いる所定の基準値ΔDthは、例えば50cmとすればよい。
一方、差分値ΔDが所定の基準値ΔDthを超えない場合に、設備識別部13hは、電気所設備データベース97から取得しておいた電気設備に係る位置情報(x,y)は電気設備に設けられた扉が閉状態であると識別する。
これにより、算出距離と検出距離との差分値が所定の基準値を超えるか否かを判定することにより、電気設備に設けられた扉の開閉状態を識別するので、撮影方向に位置する電気設備に係る導体部エッジ画像により扉が開状態であるか閉状態であるかをより正確に識別することができる。
<第1態様>
本態様の警告画像提供システム1は、電気所内に設けられた一又は複数の電気設備に係る開閉状態または動作非動作状態を収集して、開閉状態・動作非動作状態情報を生成する電気所監視装置5と、電気所監視装置5から取得した開閉状態・動作非動作状態情報に基づいて、電気設備に係る充停電情報を生成するサーバ7と、カメラ73(撮影手段)を備え、サーバ7から取得した充停電情報に基づいて、カメラ73により撮影されている電気設備に係る充電状態を表す警告画像を生成して、警告画像を表示するウェアラブル端末11と、を備えることを特徴とする。
本態様によれば、サーバ7が、電気所内に設けられた一又は複数の電気設備に係る開閉状態または動作非動作状態に基づいて、電気設備に係る充停電情報を生成し、ウェアラブル端末11が、サーバ7から取得した充停電情報に基づいて、カメラ73により撮影されている電気設備に係る充電状態を表す警告画像を生成して、警告画像を表示する。
これにより、撮影方向に位置する電気設備に係る充電箇所を示す警告画像をリアルタイムに点検員に提示することができる。
本態様のウェアラブル端末11は、電気設備の各導体部に係る基準画像、各基準画像に係わる位置情報、及び電気設備の設備情報を関連付けして予め記憶する電気所設備データベース97と、当該ウェアラブル端末11に係る位置情報、及びカメラ73による撮影方向に基づいて、電気所設備データベース97から当該ウェアラブル端末11に係わる撮影方向に位置する電気設備に係る設備情報を取得して、当該設備情報を含む充停電情報要求をサーバ7に送信し、サーバ7から当該設備情報に係る充停電情報を受信する設備情報取得部13cと、を備えることを特徴とする。
本態様によれば、カメラ73による撮影方向に位置する電気設備に係る設備情報を取得して、サーバ7から当該設備情報に係る充停電情報を受信することができる。
本態様のウェアラブル端末11は、電気所設備データベース97から設備情報に対応する各基準画像を取得して、当該ウェアラブル端末11に係わる撮影方向に位置する電気設備に係る撮影画像と各基準画像との間の相関値が基準となる閾値を超えている場合に、当該基準画像に対応する撮影画像を導体部画像であると識別する設備識別部13dと、設備情報取得部13cがサーバ7から取得した当該設備情報に係る充停電情報に基づいて、設備識別部13dから取得した導体部画像に対して色付けして警告画像を生成する警告画像生成部13eと、を備えることを特徴とする。
本態様によれば、撮影方向に位置する電気設備に係る撮影画像と各基準画像との間の相関値が基準となる閾値を超えている場合に、当該基準画像に対応する撮影画像を導体部画像であると識別し、サーバ7から取得した当該設備情報に係る充停電情報に基づいて、導体部画像に対して色付けして警告画像を生成することができる。
これにより、撮影方向に位置する電気設備に係る充電箇所を示す警告画像をリアルタイムに点検員に提示することができる。
本態様の電気所設備データベース97に記憶されている基準画像は、基準となる導体部に係るエッジ画像を表す基準導体部エッジ画像であり、設備識別部13dは、電気所設備データベース97から設備情報に対応する各基準導体部エッジ画像を取得して、当該ウェアラブル端末11に係わる撮影方向に位置する電気設備に係る撮影画像から抽出したエッジ画像と各基準導体部エッジ画像との間の相関値が基準となる閾値を超えている場合に、当該基準導体部エッジ画像に対応するエッジ画像を導体部画像であると識別することを特徴とする。
本態様によれば、電気所設備データベース97から設備情報に対応する各基準導体部エッジ画像を取得して、撮影方向に位置する電気設備に係る撮影画像から抽出したエッジ画像と各基準導体部エッジ画像との間の相関値が基準となる閾値を超えている場合に、当該基準導体部エッジ画像に対応するエッジ画像を導体部画像であると識別することができる。
本態様の設備情報取得部13cは、当該ウェアラブル端末11に係る姿勢角度に基づいて撮影方向を補正することを特徴とする。
本態様によれば、当該ウェアラブル端末11に係る姿勢角度に基づいて撮影方向を補正するので、補正された撮影方向に位置する電気設備に係る充停電情報をより正確に取得することができる。
本態様の設備識別部13dは、当該ウェアラブル端末11に係る姿勢角度に基づいて撮影方向を補正することを特徴とする。
本態様によれば、当該ウェアラブル端末11に係る姿勢角度に基づいて撮影方向を補正するので、補正された撮影方向に位置する電気設備に係る導体部エッジ画像をより正確に識別することができる。
本態様のウェアラブル端末11は、当該ウェアラブル端末11に係る姿勢角度を記憶する端末情報記憶部13bを備え、設備識別部13dは、当該ウェアラブル端末11に係る最新の姿勢角度と、端末情報記憶部13bから取得した前回の姿勢角度との間に変化があった場合に、再度、設備識別処理を行うことを特徴とする。
本態様によれば、姿勢角度との間に変化があった場合に、再度、設備識別処理を行うので、姿勢角度との間に変化があった場合でも、補正された撮影方向に位置する電気設備に係る導体部エッジ画像をより正確に識別することができる。
本態様のウェアラブル端末11は、当該ウェアラブル端末11に係る位置、及び撮影方向を記憶する端末情報記憶部13bを備え、設備情報取得部13cは、当該ウェアラブル端末11に係る位置と、端末情報記憶部13bから取得した前回の位置との間に変化があった場合、或いは当該ウェアラブル端末11に係る撮影方向と、端末情報記憶部13bから取得した前回の撮影方向との間に変化があった場合に、再度、充停電情報取得処理を行うことを特徴とする。
本態様によれば、検査員の位置に変化があった場合、或いは撮影方向に変化があった場合に、再度、充停電情報取得処理を行うので、現在の位置、或いは撮影方向に位置する電気設備に係る充停電情報をより正確に取得することができる。
本態様のウェアラブル端末11は、当該ウェアラブル端末11に係わる撮影方向に位置する対象物との間の距離を検出する距離センサ101を備え、設備識別部13dは、設備情報取得部13cが電気所設備データベース97から取得しておいた電気設備に係る位置情報、当該ウェアラブル端末11に係る位置情報に基づいて、電気設備までの距離を算出することにより得た算出距離と、距離センサから取得した電気設備までの検出距離とを比較して、算出距離と検出距離との差分値が所定の基準値以内か否かを判定することにより、電気所設備データベース97から取得しておいた電気設備に係る位置情報に係る設備情報が真であることを決定することを特徴とする。
本態様によれば、算出距離と検出距離との差分値が所定の基準値以内か否かを判定することにより、電気所設備データベース97から取得しておいた電気設備に係る位置情報に係る設備情報が真であることを決定するので、撮影方向に位置する電気設備に係る導体部エッジ画像をより正確に識別することができる。
本態様のウェアラブル端末11は、当該ウェアラブル端末11に係わる撮影方向に位置する対象物との間の距離を検出する距離センサ101を備え、設備識別部13dは、設備情報取得部13cが電気所設備データベース97から取得しておいた電気設備に係る位置情報、当該ウェアラブル端末11に係る位置情報に基づいて、電気設備までの距離を算出することにより得た算出距離と、距離センサから取得した電気設備までの検出距離とを比較して、算出距離と検出距離との差分値が所定の基準値を超えるか否かを判定することにより、電気設備に設けられた扉の開閉状態を識別することを特徴とする。
本態様によれば、算出距離と検出距離との差分値が所定の基準値を超えるか否かを判定することにより、電気設備に設けられた扉の開閉状態を識別するので、撮影方向に位置する電気設備に係る導体部エッジ画像により扉が開状態であるか閉状態であるかをより正確に識別することができる。
Claims (10)
- 電気所内に設けられた一又は複数の電気設備に係る開閉状態または動作非動作状態を収集して、開閉状態・動作非動作状態情報を生成する電気所監視装置と、
前記電気所監視装置から取得した開閉状態・動作非動作状態情報に基づいて、前記電気設備に係る充停電情報を生成するサーバと、
撮影手段を備え、前記サーバから取得した充停電情報に基づいて、前記撮影手段により撮影されている電気設備に係る充電状態を表す警告画像を生成して、前記警告画像を表示するウェアラブル端末と、を備えることを特徴とする警告画像提供システム。 - 前記ウェアラブル端末は、
前記電気設備の各導体部に係る基準画像、前記各基準画像に係わる位置情報、及び前記電気設備の設備情報を関連付けして予め記憶するデータベースと、
当該ウェアラブル端末に係る位置情報、及び前記撮影手段による撮影方向に基づいて、前記データベースから当該ウェアラブル端末に係わる撮影方向に位置する電気設備に係る設備情報を取得して、当該設備情報を含む充停電情報要求を前記サーバに送信し、前記サーバから当該設備情報に係る充停電情報を受信する設備情報取得手段と、を備えることを特徴とする請求項1記載の警告画像提供システム。 - 前記ウェアラブル端末は、
前記データベースから前記設備情報に対応する各基準画像を取得して、当該ウェアラブル端末に係わる撮影方向に位置する電気設備に係る撮影画像と前記各基準画像との間の相関値が基準となる閾値を超えている場合に、当該基準画像に対応する撮影画像を導体部画像であると識別する設備識別手段と、
前記設備情報取得手段が前記サーバから取得した当該設備情報に係る充停電情報に基づいて、前記設備識別手段から取得した導体部画像に対して色付けして警告画像を生成する警告画像生成手段と、を備えることを特徴とする請求項2記載の警告画像提供システム。 - 前記データベースに記憶されている前記基準画像は、基準となる導体部に係るエッジ画像を表す基準導体部エッジ画像であり、
前記設備識別手段は、
前記データベースから前記設備情報に対応する各基準導体部エッジ画像を取得して、当該ウェアラブル端末に係わる撮影方向に位置する電気設備に係る撮影画像から抽出したエッジ画像と前記各基準導体部エッジ画像との間の相関値が基準となる閾値を超えている場合に、当該基準導体部エッジ画像に対応するエッジ画像を導体部画像であると識別することを特徴とする請求項3記載の警告画像提供システム。 - 前記設備情報取得手段は、
当該ウェアラブル端末に係る姿勢角度に基づいて前記撮影方向を補正することを特徴とする請求項2乃至4の何れか一項記載の警告画像提供システム。 - 前記設備識別手段は、
当該ウェアラブル端末に係る姿勢角度に基づいて前記撮影方向を補正することを特徴とする請求項3又は4記載の警告画像提供システム。 - 前記ウェアラブル端末は、
当該ウェアラブル端末に係る姿勢角度を記憶する第1端末情報記憶手段を備え、
前記設備識別手段は、
当該ウェアラブル端末に係る最新の姿勢角度と、前記第1端末情報記憶手段から取得した前回の姿勢角度との間に変化があった場合に、再度、設備識別処理を行うことを特徴とする請求項6記載の警告画像提供システム。 - 前記ウェアラブル端末は、
当該ウェアラブル端末に係る位置、及び撮影方向を記憶する第2端末情報記憶手段を備え、
前記設備情報取得手段は、
当該ウェアラブル端末に係る位置と、前記第2端末情報記憶手段から取得した前回の位置との間に変化があった場合、或いは当該ウェアラブル端末に係る撮影方向と、前記第2端末情報記憶手段から取得した前回の撮影方向との間に変化があった場合に、再度、充停電情報取得処理を行うことを特徴とする請求項2記載の警告画像提供システム。 - 前記ウェアラブル端末は、
当該ウェアラブル端末に係わる撮影方向に位置する対象物との間の距離を検出する距離センサを備え、
前記設備識別手段は、
前記設備情報取得手段が前記データベースから取得しておいた前記電気設備に係る位置情報、当該ウェアラブル端末に係る位置情報に基づいて、前記電気設備までの距離を算出することにより得た算出距離と、前記距離センサから取得した電気設備までの検出距離とを比較して、前記算出距離と前記検出距離との差分値が所定の基準値以内か否かを判定することにより、前記データベースから取得しておいた前記電気設備に係る位置情報に係る設備情報が真であることを決定することを特徴とする請求項3、4、6、7の何れか一項記載の警告画像提供システム。 - 前記ウェアラブル端末は、
当該ウェアラブル端末に係わる撮影方向に位置する対象物との間の距離を検出する距離センサを備え、
前記設備識別手段は、
前記設備情報取得手段が前記データベースから取得しておいた前記電気設備に係る位置情報、当該ウェアラブル端末に係る位置情報に基づいて、前記電気設備までの距離を算出することにより得た算出距離と、前記距離センサから取得した電気設備までの検出距離とを比較して、前記算出距離と前記検出距離との差分値が所定の基準値を超えるか否かを判定することにより、前記電気設備に設けられた扉の開閉状態を識別することを特徴とする請求項3、4、6、7の何れか一項記載の警告画像提供システム。
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