JP2019186131A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】有機ハイドライドを使用する燃料電池における電解質膜を通してカソード側からアノード側にリークする窒素を適切に外部に放出する燃料電池システムを提供する。【解決手段】燃料電池システム200において、プロトン伝導性電解質膜2の一方の主面に設けられたアノードANおよび他方の主面に設けられたカソードCAを備える燃料電池100と、アノードANに電気化学反応によりガスを生成しない液体燃料を供給する燃料供給器11と、燃料電池のカソードCAに窒素を含む酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給器10と、液体燃料が循環する燃料循環路3と、液体燃料中に含まれる窒素を含むガスを燃料循環路の外に放出するガス抜き器5とを備える。【選択図】図1A
Description
本開示は燃料電池システムに関する。
石炭、石油などの化石燃料の枯渇、CO2による地球温暖化が問題視されているので、近年、化石燃料に依存しないエネルギー社会を目指す取り組みが活発に行われている。
このような取り組みの一つとして、高分子電解質形燃料電池(以下、PEFC)を備える燃料電池システムの開発が進められている。PEFCシステムは、イオン伝導性を備える高分子膜(イオン交換膜)を電解質膜に使用するシステムである。
PEFCシステムでは、PEFCのアノードに水素(H2)が供給されると、アノードでは、水素が触媒層上で電子を遊離してプロトン(H+)となる。このとき、プロトンは電解質膜を通過してPEFCのカソードに移動する一方、電子は外部負荷を通過してカソードに移動する。カソードでは、酸化剤ガスが供給され、プロトンおよび電子と酸化剤ガス中の酸素との反応が生じて水が発生する。このようにして、PEFCシステムで発電が行われる。
以上の水素ガスを燃料とするPEFCシステムは、すでに商用化されているが、水素ガスは、常温常圧状態では希薄な気体である故、液体燃料に比べて保管、運搬などの取り扱いが不便である。
そこで、気体に比べてエネルギー密度が高い液体燃料を用いる燃料電池システムが提案されている。例えば、特許文献1および特許文献2には、メタノール水溶液を燃料とする燃料電池システムが記載されている。
ところで、燃料電池の発電に伴ってアノード側で行われるメタノール水溶液の酸化によって炭酸ガスが発生する(以下の式(1)参照)。すると、メタノール水溶液中の炭酸ガスが燃料電池の発電性能に悪影響を与える。
CH3OH+H2O→CO2+6H++6e−・・・(1)
そこで、例えば、特許文献1では、燃料室の内部の圧力を燃料室の外部の圧力よりも高くする構成が開示されている。これにより、燃料室の内外の差圧によってアノードで生成された炭酸ガスを外部に放出できる。
そこで、例えば、特許文献1では、燃料室の内部の圧力を燃料室の外部の圧力よりも高くする構成が開示されている。これにより、燃料室の内外の差圧によってアノードで生成された炭酸ガスを外部に放出できる。
また、特許文献2では、燃料電池において、アノードに供給するメタノール水溶液を収容する液体燃料容器に、気液分離膜を介してメタノールガスを通気する気化燃料容器を設ける構成が開示されている。
しかし、従来例は、燃料電池のアノードの電気化学反応によりガスを生成しない液体燃料を燃料電池のアノードに供給する際に、燃料電池のカソードから電解質膜を通じてアノードにリークする窒素について検討されていない。
本開示の一態様(aspect)は、このような事情に鑑みてなされたものであり、燃料電池のアノードに電気化学反応によりガスを生成しない液体燃料を供給する際に、燃料電池のカソードから電解質膜を通じてアノードにリークする窒素を従来よりも適切に外部に放出し得る燃料電池システムを提供する。
上記課題を解決するため、本開示の一態様の燃料電池システムは、プロトン伝導性電解質膜、前記プロトン伝導性電解質膜の一方の主面に設けられたアノードおよび前記プロトン伝導性電解質膜の他方の主面に設けられたカソードを備える燃料電池と、前記燃料電池のアノードに電気化学反応によりガスを生成しない液体燃料を供給する燃料供給器と、前記燃料電池のカソードに窒素を含む酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給器と、前記液体燃料が循環する燃料循環路と、前記液体燃料中に含まれる窒素を含むガスを前記燃料循環路の外に放出するガス抜き器と、を備える。
本開示の一態様の燃料電池システムは、燃料電池のアノードに電気化学反応によりガスを生成しない液体燃料を供給する際に、燃料電池のカソードから電解質膜を通じてアノードにリークする窒素を従来よりも適切に外部に放出し得るという効果を奏する。
燃料電池のアノードに電気化学反応によりガスを生成しない液体燃料を供給する際に、燃料電池のカソードから電解質膜を通じてアノードにリークする窒素の問題について鋭意検討が行われ、以下の知見が得られた。
まず、メチルシクロヘキサン(以下、MCH)などの有機ハイドライドは、メタノール水溶液とは異なり、燃料電池のアノードで液体の有機ハイドライドからプロトンおよび電子を引き抜く際に水を必要としない。よって、燃料電池のアノードの電気化学反応により炭酸ガスが生成されない。例えば、MCHの脱水素反応は、以下の式(2)で表される。
C7H14→C7H8+6H++6e−・・・(2)
また、MCHの沸点(約101℃程度)は、メタノール水溶液の沸点(約65℃)よりも高温である。よって、PEFCの運転温度(約80℃程度)では、メタノール水溶液とは異なり、プロトンおよび電子を引き抜く前も引き抜いた後も液体状態のまま燃料循環路を循環させることができる。
また、MCHの沸点(約101℃程度)は、メタノール水溶液の沸点(約65℃)よりも高温である。よって、PEFCの運転温度(約80℃程度)では、メタノール水溶液とは異なり、プロトンおよび電子を引き抜く前も引き抜いた後も液体状態のまま燃料循環路を循環させることができる。
以上のとおり、MCHは、燃料電池のアノードの電気化学反応によりガスを生成しない液体燃料の一例である。
そして、以上の事実は、MCHなどの有機ハイドライドが、燃料電池システムの構成簡素化の視点で燃料電池システムの液体燃料として有望であることを意味する。なお、例えば、文献「Kariya Nobuko et. al, Physical Chemistry Chemical Physics 8 (2006) 1724」には、有機ハイドライドを燃料とするPEFCシステムが記載されているが、本文献では、有機ハイドライドを気化した状態で、気体状の有機ハイドライドが燃料電池のアノードに供給されている。
ところで、発明者らは、以上の液体燃料を燃料電池のアノードに供給する際に、以下のとおり、燃料電池のカソードから電解質膜を通じてアノードにリークする窒素の問題を見出した。
燃料電池のカソードには、燃料電池の発電に必要な酸化剤ガスが供給される。ここで、酸化剤ガスとして、酸素(O2)ではなく、一般的に、酸素を含有する空気を使用することが多い。しかし、空気は、酸素の他、窒素(N2)を含むので、燃料電池の発電中、燃料電池のカソードに空気を供給するとき、燃料電池のカソードおよびアノード間の窒素分圧の差圧によって電解質膜を介してカソードからアノードに空気中の窒素がリークする窒素透過現象が発生する。すると、燃料電池のカソードから電解質膜を通じてアノードの液体燃料に混入した窒素が燃料電池の発電性能に悪影響を与える。つまり、液体燃料中の窒素の気泡化により、液体燃料のアノードへの拡散が妨げられるので、燃料電池の発電効率が低下する恐れがある。また、液体燃料中の窒素の気泡化により、液体燃料の流路が詰まる可能性がある。
本開示の第1態様の燃料電池システムは、以上の知見に基づいて案出できたものであり、プロトン伝導性電解質膜、プロトン伝導性電解質膜の一方の主面に設けられたアノードおよびプロトン伝導性電解質膜の他方の主面に設けられたカソードを備える燃料電池と、燃料電池のアノードに電気化学反応によりガスを生成しない液体燃料を供給する燃料供給器と、燃料電池のカソードに窒素を含む酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給器と、液体燃料が循環する燃料循環路と、液体燃料中に含まれる窒素を含むガスを燃料循環路の外に放出するガス抜き器と、を備える。
かかる構成によると、本態様の燃料電池システムは、燃料電池のアノードに電気化学反応によりガスを生成しない液体燃料を供給する際に、燃料電池のカソードからプロトン伝導性電解質膜を通じてアノードにリークする窒素を従来よりも適切に外部に放出し得る。これにより、液体燃料にリークした窒素が燃料電池の発電性能に与える悪影響を適切に抑制できる。つまり、ガス抜き器により、液体燃料中に含まれる窒素を含むガスを燃料循環路の外に放出できるので、液体燃料中の気泡状の窒素により、液体燃料のアノードへの拡散が妨げられることを抑制できる。また、液体燃料中の気泡状の窒素により、燃料循環路が詰まることを抑制できる。
本開示の第2態様の燃料電池システムは、第1態様の燃料電池システムにおいて、液体燃料が水を含まない方がよい。
仮に液体燃料が水を含む場合は、例えば、式(1)に示されたメタノール水溶液の酸化反応の如く、電気化学反応により炭酸ガスが発生する可能性があるが、本態様の燃料電池システムは、液体燃料が水を含まないので、このような可能性を低減できる。
本開示の第3態様の燃料電池システムは、第1態様または第2態様の燃料電池システムにおいて、上記の液体燃料が、脂環式飽和炭化水素を含んでもよい。
本開示の第4態様の燃料電池システムは、第1態様から第3態様のいずれか一つの燃料電池システムにおいて、液体燃料の沸点は、燃料電池の運転温度よりも高くてもよい。
仮に液体燃料の沸点が、燃料電池の運転温度以下の場合は、液体燃料が燃料電池のアノードを通過するとき、液体燃料が、燃料電池の熱により気化する恐れがある。すると、液体燃料による気泡が燃料電池の発電性能に悪影響を与える可能性があるが、本態様の燃料電池システムは、液体燃料の沸点が燃料電池の運転温度よりも高いので、このような可能性を低減できる。
本開示の第5態様の燃料電池システムは、第1態様から第4態様のいずれか一つの燃料電池システムにおいて、燃料循環路に設けられた、液体燃料を貯える燃料タンクを備え、ガス抜き器は、燃料タンクに設けられていてもよい。
かかる構成によると、燃料電池のカソードからプロトン伝導性電解質膜を通じてアノードの液体燃料にリークした窒素は、燃料循環路中の液体燃料の流れによって燃料電池のアノード外に送出される。すると、液体燃料に含まれる窒素が、燃料電池の下流の燃料循環路を通じて燃料タンクにスムーズに運ばれる。よって、燃料タンクに設けられたガス抜き器を用いて燃料循環路の外に窒素を含むガスを容易に放出することができる。
本開示の第6態様の燃料電池システムは、第1態様から第5態様のいずれか一つの燃料電池システムにおいて、燃料電池よりも下流の燃料循環路に、液体燃料中の窒素を含むガスが溜まるガス溜まり部が設けられ、ガス抜き器は、ガス溜まり部に溜まるガスを燃料循環路の外に放出する。
かかる構成によると、燃料電池のカソードからプロトン伝導性電解質膜を通じてアノードの液体燃料にリークした窒素は、燃料循環路中の液体燃料の流れによって燃料電池のアノード外に送出される。すると、燃料電池よりも下流の燃料循環路にガス溜まり部を設けているので、液体燃料に含まれる窒素が、ガス溜まり部にスムーズに運ばれる。よって、ガス溜まり部に設けられたガス抜き器を用いて燃料循環路の外に窒素を含むガスを容易に放出することができる。
本開示の第7態様の燃料電池システムは、第1態様から第6態様のいずれか一つの燃料電池システムにおいて、燃料電池よりも上流の燃料循環路は、燃料電池の下部において接続していてもよい。
かかる構成によると、燃料電池よりも上流の燃料循環路を燃料電池の上部において接続する場合に比べて、燃料電池のカソードからプロトン伝導性電解質膜を通じてアノードの液体燃料にリークした窒素を燃料循環路中の液体燃料の流れによって燃料電池のアノード外に容易に送出できる。つまり、液体燃料に含まれる気泡状の窒素は、浮力の作用により、燃料電池の上部に向かうので、燃料電池の下方から上方に液体燃料を流す方が、液体燃料を逆向きに流す場合よりも上記の窒素をスムーズに燃料電池のアノード外に送出することができる。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。よって、以下の実施形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、図面において、同じ符号が付いたものは、説明を省略する場合がある。また、図面は理解しやすくするために、それぞれの構成要素を模式的に示したもので、形状および寸法比などについては正確な表示ではない場合がある。
(第1実施形態)
[装置構成]
図1Aは、第1実施形態の燃料電池システムの一例を示す図である。なお、図1Aにおいて、「上」および「下」が取られており、重力は上から下に作用するものとする(図2Aおよび図3Aも同じ)。
[装置構成]
図1Aは、第1実施形態の燃料電池システムの一例を示す図である。なお、図1Aにおいて、「上」および「下」が取られており、重力は上から下に作用するものとする(図2Aおよび図3Aも同じ)。
図1Aに示す例では、燃料電池システム200は、燃料電池100と、燃料供給器11と、酸化剤ガス供給器10と、燃料循環路3と、燃料タンク4と、ガス抜き器5と、を備える。ここで、燃料電池100は、プロトン伝導性電解質膜2と、アノードANと、カソードCAと、を備える。なお、燃料電池100には、図1の二点鎖線で示すように、燃料電池100のカソードCAおよびアノードANのそれぞれに発電燃料を供給するためのカソードセパレータ15およびアノードセパレータ16を設けることが多い。
プロトン伝導性電解質膜2は、プロトン伝導性を備える電解質膜であれば、どのような構成であってもよい。プロトン伝導性電解質膜2として、例えば、高分子電解質膜などを挙げることができる。高分子電解質膜の素材としては、例えば、スルフォン基、リン酸基などの強酸基、カルボキシル基などの弱酸基などの極性基を備える有機高分子材料を用いることができる。具体的には、スルフォン化ポリ(4−フェノキシベンゾイル−1,4−フェニレン)、スルフォン基含有パーフルオロカーボンなどを挙げることができる。後者は、Nafion(登録商標、デュポン社製)として商品化されている。
さらに、メンブレイン膜などの多孔質材料に上記の有機高分子を混合またはコートすることで、プロトン伝導性電解質膜2を形成してもよい。
アノードANは、プロトン伝導性電解質膜2の一方の主面に設けられている。アノードANは、液体燃料中の有機ハイドライドの構成元素である水素を酸化する触媒を含む電極である。アノードANは、このような触媒を含む電極であれば、どのような構成であってもよい。かかる触媒の触媒金属として、例えば、白金(Pt)を用いることができるが、これに限定されない。触媒の担体としては、例えば、カーボンなどを用いることができるが、これに限定されない。アノードANは、液体燃料を拡散させるための拡散層を備えてもよい。アノードANが、このような拡散層を備える場合は、かかる拡散層は、多孔性かつ導電性を備える。
カソードCAは、プロトン伝導性電解質膜2の他方の主面に設けられている。カソードCAは、プロトンを還元する触媒を含む電極である。カソードCAは、このような触媒を含む電極であれば、どのような構成であってもよい。かかる触媒の触媒金属として、例えば、白金(Pt)を用いることができるが、これに限定されない。触媒の担体としては、例えば、カーボンなどを用いることができるが、これに限定されない。カソードCAは、酸化剤ガスを拡散させるためのガス拡散層を備えてもよい。カソードCAが、このようなガス拡散層を備える場合は、かかるガス拡散層は、多孔性材料かつ導電性を備える。
導電性のアノードセパレータ16には、液体燃料が流れる燃料循環路3の第1燃料流路3Aが設けられている。つまり、アノードセパレータ16は、アノードANに液体燃料を供給するための部材である。例えば、アノードセパレータ16は、平面視において、例えば、上下方向に延伸する複数の直線状の第1燃料流路3Aが設けられており、この第1燃料流路3Aの形成領域がアノードANの表面に当接するように配されている。なお、燃料循環路3の詳細な構成は後で説明する。
導電性のカソードセパレータ15は、酸化剤ガスが流れるガス流路15Aが設けられている。つまり、カソードセパレータ15は、カソードCAに酸化剤ガスを供給するための部材である。例えば、カソードセパレータ15は、平面視において、例えば、複数の直線状またはサーペンタイン状のガス流路15Aが設けられており、このガス流路15Aの形成領域がカソードCAの表面に当接するように配されている。
燃料供給器11は、燃料電池100のアノードANに電気化学反応によりガスを生成しない液体燃料を供給する装置である。本例では、燃料供給器11は、燃料循環路3の第3燃料流路3Cに設けられている。
燃料供給器11は、燃料電池100のアノードANに液体燃料を供給することができれば、どのような構成であってもよい。燃料供給器11として、例えば、ポンプを用いることができるが、これに限定されない。
なお、燃料循環路3の第2燃料流路3Bおよび第3燃料流路3Cはそれぞれ、図示しない流体流路(例えば、配管、マニホールドなど)を介して燃料循環路3の第1燃料流路3Aと連通することで、燃料供給器11により、液体燃料が、燃料電池100のアノードANに供給されている。
ここで、仮に燃料循環路3を流れる液体燃料が水を含む場合は、例えば、式(1)に示されたメタノール水溶液の酸化反応の如く、電気化学反応により炭酸ガスが発生する可能性がある。よって、燃料循環路3を流れる液体燃料は、水を含まない方がよい。
また、仮に燃料循環路3を流れる液体燃料の沸点が、燃料電池100の運転温度以下の場合は、液体燃料が燃料電池100のアノードANを通過するとき、液体燃料が、燃料電池の熱により気化する恐れがある。よって、燃料循環路3を流れる液体燃料の沸点は、燃料電池の運転温度よりも高い方がよい。燃料電池100が、例えば、PEFCである場合は、燃料循環路3を流れる液体燃料の沸点は、PEFCの運転温度(約80℃程度)よりも高い方がよい。
このように、燃料循環路3を流れる液体燃料は、燃料電池100の電気化学反応によりガスを生成しない燃料であり、一例として、脂環式飽和炭化水素を含む燃料である。
以上のような液体燃料として、例えば、有機ハイドライドを挙げることができる。
有機ハイドライドはシクロヘキサン、メチルシクロヘキサンのような一般的に知られている有機ハイドライドのみでなく、シクロヘキサンメタノールなどの官能基に酸素を含む炭化水素化合物およびアルキル基、ビニル基、アリール基を含む炭化水素化合物である。さらにジベンジルトルエン、水素化テルフェニルーテルフェニルのような難燃性有機ハイドライドを含む。
なお、以上の液体燃料に、酸化還元反応を容易に起こす物質が混合されていてもよい。このような物質として、例えば、V2+/V3+、Cr3+/Cr2+などフロー電池に使われる遷移金属イオン、アントラキノン、クロラニルのようなキノン材料およびフェロセンなどを挙げることができる。
酸化剤ガス供給器10は、燃料電池100のカソードCAに窒素を含む酸化剤ガスを供給する装置である。
酸化剤ガス供給器10は、燃料電池100のカソードCAに、窒素を含む酸化剤ガスを供給できれば、どのような構成であってもよい。窒素を含む酸化剤ガスとして、例えば、空気を挙げることができる。この場合、酸化剤ガス供給器10として、ブロアーなどを用いることができる。なお、空気は、窒素を含む酸化剤ガスの例示であって、本例に限定されない。
酸化剤ガスが流れるガス流路が、図示しない流体流路(例えば、配管、マニホールドなど)を介してカソードセパレータ15に設けられたガス流路17と連通することで、酸化剤ガス供給器10により、酸化剤ガスが、燃料電池100のカソードCAに供給されている。また、図示を省略しているが、プロトン伝導性電解質膜2を湿潤状態に維持するため、酸化剤ガスの加湿が行われる加湿器を燃料電池システム200の適所に設けてもよい。
燃料循環路3は、液体燃料が循環する流路である。また、液体燃料を貯える燃料タンク4が燃料循環路3に設けられている。つまり、燃料循環路3は、アノードセパレータ16に設けられた第1燃料流路3Aと、第1燃料流路3Aの下流端部と燃料タンク4の上面との間に設けられた第2燃料流路3Bと、燃料タンク4の内部と、燃料タンク4の下面と第1燃料流路3Aの上流端部との間に設けられた第3燃料流路3Cと、によって構成されている。
よって、燃料電池100よりも上流の燃料循環路3の第3燃料流路3Cは、燃料電池100の下部(第1燃料流路3Aの上流端部)において接続している。燃料電池100よりも下流の燃料循環路3の第2燃料流路3Bは、燃料電池100の上部(第1燃料流路3Aの下流端部)において接続している。
そして、図1Aの燃料循環路3の矢印で示すように、液体燃料は、燃料タンク4の下面、第3燃料流路3Cに設けられた燃料供給器11、燃料電池100の下部(第1燃料流路3Aの上流端部)、燃料電池100の上部(第1燃料流路3Aの下流端部)および燃料タンク4の上面をこの順番に通過するように燃料循環路3内を循環している。
すると、液体燃料が燃料循環路3内を循環する過程において、液体燃料中には、不純物ガスが混入する恐れがある。具体的には、燃料電池100の発電中、燃料電池100のカソードCAに窒素を含む酸化剤ガスを供給するとき、燃料電池のカソードCAおよびアノードAN間の窒素分圧の差圧によってプロトン伝導性電解質膜2を介してカソードCAからアノードANに窒素がリークする窒素透過現象が発生する。すると、燃料電池100のカソードCAからプロトン伝導性電解質膜2を通じてアノードANの液体燃料に混入した窒素が燃料電池100の発電性能に悪影響を与える。つまり、液体燃料中の気泡状の窒素により、液体燃料のアノードANへの拡散が妨げられるので、燃料電池100の発電効率が低下する恐れがある。また、液体燃料中の気泡状の窒素により、燃料循環路3(例えば、第1燃料流路3Aまたは第2燃料流路3Bなど)が詰まる可能性がある。
そこで、本実施形態の燃料電池システム200は、液体燃料中に含まれる窒素を含むガスを燃料循環路3の外に放出するガス抜き器5を備える。ガス抜き器5は、このようなガスを燃料循環路3の外に放出するが、燃料循環路3内への外気流入を遮断する機能を備える。ガス抜き器5は、かかる機能を備えていれば、どのような構成であってもよい。
本実施形態の燃料電池システム200では、図1Aに示すように、ガス抜き器5は、燃料タンク4に設けられている。
よって、以下、本実施形態の燃料電池システム200のガス抜き器5の具体例を説明する。なお、ガス抜き器の他の例は、第1実施形態の変形例および第2実施形態で説明する。
[ガス抜き器の具体例]
図1Bは、第1実施形態の燃料電池システムのガス抜き器の一例を示す図である。
図1Bは、第1実施形態の燃料電池システムのガス抜き器の一例を示す図である。
図1Aおよび図1Bに示すように、ガス抜き器5は、燃料タンク4の上面に設けられている。燃料電池100の発電中、燃料電池100のカソードCAからプロトン伝導性電解質膜2を通じてアノードANの液体燃料にリークした窒素は、燃料循環路3の第1燃料流路3A中の液体燃料の流れによって燃料電池100のアノードAN外に送出される。すると、液体燃料に含まれる窒素が、燃料電池100の下流の燃料循環路3の第2燃料流路3Bを通じて燃料タンク4にスムーズに運ばれる。よって、燃料タンク4の上面に設けられたガス抜き器5を用いて燃料循環路3の外に窒素を含むガスを容易に放出することができる。つまり、燃料タンク4内の液体燃料に含まれる気泡状の窒素は、浮力の作用により、燃料タンク4の上部に集まるので、燃料タンク4の上面にガス抜き器5を設けることで、窒素を含むガスが燃料循環路3の外へ放出される。
本実施形態の燃料電池システム200では、図1Bに示すように、ガス抜き器5は、燃料タンク4の内部と連通し、大気中に開放されている配管5Aと、配管5Aに設けられたガス抜き弁5Bとを備える。
ガス抜き弁5Bとして、例えば、開閉弁、方向制御弁、圧力制御弁などを挙げることができる。開閉弁として、例えば、電磁弁を用いることができるが、これに限定されない。方向制御弁として、例えば、逆止弁を用いることができるが、これに限定されない。圧力制御弁として、例えば、リリーフ弁を用いることができるが、これに限定されない。
これにより、ガス抜き弁5Bが適時に開くことで、燃料タンク4の上部に集まった窒素を含むガスを、配管5Aを通じて大気中に放出することができる。
以上のとおり、本実施形態の燃料電池システム200は、燃料電池100のアノードANに電気化学反応によりガスを生成しない液体燃料を供給する際に、燃料電池100のカソードCAからプロトン伝導性電解質膜2を通じてアノードANにリークする窒素を従来よりも適切に外部に放出し得る。これにより、液体燃料にリークした窒素が燃料電池100の発電性能に与える悪影響を適切に抑制できる。つまり、燃料タンク4に設けられたガス抜き器5により、燃料タンク4の上部に集まった窒素を含むガスを燃料循環路3の外に放出できるので、液体燃料中の気泡状の窒素により、液体燃料のアノードANへの拡散が妨げられることを抑制できる。また、液体燃料中の気泡状の窒素により、燃料循環路3(例えば、第1燃料流路3Aまたは第2燃料流路3Bなど)が詰まることを抑制できる。
また、仮に液体燃料が水を含む場合は、例えば、式(1)に示されたメタノール水溶液の酸化反応の如く、電気化学反応により炭酸ガスが発生する可能性があるが、本実施形態の燃料電池システム200は、液体燃料が水を含まないので、このような可能性を低減できる。
また、仮に液体燃料の沸点が、燃料電池100の運転温度以下の場合は、液体燃料が燃料電池100のアノードANを通過するとき、液体燃料が、燃料電池100の熱により気化する恐れがある。すると、液体燃料による気泡が燃料電池100の発電性能に悪影響を与える可能性があるが、本実施形態の燃料電池システム200は、液体燃料の沸点が燃料電池100の運転温度よりも高いので、このような可能性を低減できる。
また、本実施形態の燃料電池システムは、燃料電池100よりも上流の燃料循環路3の第3燃料流路3Cが、燃料電池100の下部(第1燃料流路3Aの上流端部)において接続している。
かかる構成によると、燃料電池100よりも上流の燃料循環路3の第3燃料流路3Cを燃料電池100の上部において接続する場合に比べて、燃料電池100のカソードCAからプロトン伝導性電解質膜2を通じてアノードANの液体燃料にリークした窒素を第1燃料流路3A中の液体燃料の流れによって燃料電池100のアノードAN外に容易に送出できる。つまり、液体燃料に含まれる気泡状の窒素は、浮力の作用により、燃料電池100の上部に向かうので、燃料電池100の下方から上方に液体燃料を流す方が、液体燃料を逆向きに流す場合よりも上記の窒素をスムーズに燃料電池100のアノードAN外に送出することができる。
(変形例)
図2Aは、第1実施形態の変形例の燃料電池システムの一例を示す図である。図2Bは、第1実施形態の変形例の燃料電池システムのガス抜き器の一例を示す図である。
図2Aは、第1実施形態の変形例の燃料電池システムの一例を示す図である。図2Bは、第1実施形態の変形例の燃料電池システムのガス抜き器の一例を示す図である。
図2Aに示す例では、燃料電池システム200は、燃料電池100と、燃料供給器11と、酸化剤ガス供給器10と、燃料循環路3と、燃料タンク4と、ガス抜き器6と、を備える。燃料電池100、燃料供給器11、酸化剤ガス供給器10および燃料タンク4は、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。また、燃料循環路3は、第2燃料流路3Bにガス溜まり部3Dを設けること以外は、第1実施形態の燃料循環路3と同様である。
本変形例の燃料電池システム200では、図2Bに示すように、燃料電池100よりも下流の燃料循環路3の第2燃料流路3Bに、液体燃料中の窒素を含むガスが溜まるガス溜まり部3Dが設けられている。そして、ガス抜き器6は、ガス溜まり部3Dに溜まる窒素を含むガスを燃料循環路3の外に放出する装置である。
ガス溜まり部3Dは、液体燃料中の窒素を含むガスが第2燃料流路3B内で溜まるように、第2燃料流路3Bに設けられていれば、どのような構成であってもよい。
ガス溜まり部3Dは、第2燃料流路3Bのいずれの箇所に設けられていてもよいが、燃料電池100のアノードANの出口近傍に設ける方が望ましい。この理由は、仮にガス溜まり部が、燃料タンク4の近傍に設けられる場合、第2燃料流路3Bを構成する配管の引き回しによっては、燃料電池100のアノードANから送出した窒素が、ガス溜まり部に到達するまでに時間がかかるからである。
また、ガス溜まり部3Dは、第2燃料流路3Bを構成する配管の上方に設ける方が望ましい。この理由は、第2燃料流路3Bを流れる液体燃料に含まれる気泡状の窒素は、浮力の作用により、第2燃料流路3Bを構成する配管の上部で液体燃料と分離して集まりやすいからである。例えば、図2Bに示す如く、第2燃料流路3Bを構成する配管内の空間が部分的に断面積が配管の他の部分よりも大きくなるように変更することで、ガス溜まり部3Dを形成してもよい。具体的に、本例では、第2燃料流路3Bを構成する配管内の空間が部分的に上方に突出している。なお、このようなガス溜まり部3Dは例示であって、本例に限定されない。
ガス抜き器6は、第2燃料流路3Bのガス溜まり部3Dに設けられている。具体的には、ガス抜き器6は、第2燃料流路3Bのガス溜まり部3Dの内部と連通し、大気中に開放されている配管6Aと、配管6Aに設けられたガス抜き弁6Bとを備える。これにより、ガス抜き弁6Bが適時に開くことで、ガス溜まり部3Dに溜まった窒素を含むガスを、配管6Aを通じて大気中に放出することができる。なお、ガス抜き弁6Bの具体例は、第1実施形態のガス抜き弁5Bと同様であるので説明を省略する。
以上のとおり、本変形例の燃料電池システム200は、燃料電池100のカソードCAからプロトン伝導性電解質膜2を通じてアノードANの液体燃料にリークした窒素は、第1燃料流路3A中の液体燃料の流れによって燃料電池100のアノードAN外に送出される。すると、燃料電池100よりも下流の第2燃料流路3Bにガス溜まり部3Dを設けているので、液体燃料に含まれる窒素が、ガス溜まり部3Dにスムーズに運ばれる。よって、ガス溜まり部3Dに設けられたガス抜き器6を用いて燃料循環路3の外に窒素を含むガスを容易に放出することができる。
本変形例の燃料電池システム200は、上記特徴以外は、第1実施形態の燃料電池システム200と同様であってもよい。
例えば、図2Aの燃料電池システム200の燃料タンク4に、図1Aのガス抜き器5が設けられていてもよい。
(第2実施形態)
図3Aは、第2実施形態の燃料電池システムの一例を示す図である。図3Bは、第2実施形態の燃料電池システムのガス抜き器の一例を示す図である。
図3Aは、第2実施形態の燃料電池システムの一例を示す図である。図3Bは、第2実施形態の燃料電池システムのガス抜き器の一例を示す図である。
図3Aに示す例では、燃料電池システム200は、燃料電池100と、燃料供給器11と、酸化剤ガス供給器10と、燃料循環路3と、燃料タンク4と、アノードセパレータ16と、気液分離膜12と、ガス溜まり部13と、ガス抜き器14と、を備える。燃料電池100、燃料供給器11、酸化剤ガス供給器10、燃料循環路3および燃料タンク4は、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態のアノードセパレータ16は、以下に説明する構成によりガス通気性を備えること以外は、第1実施形態のアノードセパレータ16と同様である。
アノードセパレータ16は、カーボン粉末を焼結した板材であることが多い。そこで、カーボン粉末の大きさ、緻密度などを適宜、制御することにより、アノードセパレータ16に所望のガス通気性を与えることができる。
なお、上記のカーボン製のアノードセパレータ16は例示であって、本例に限定されない。例えば、アノードセパレータ16は、チタン、チタン合金、ステンレススチールなどを素材とする金属粉末または金属繊維を焼結した板材であってもよい。
気液分離膜12は、アノードセパレータ16に設けられている。具体的には、気液分離膜12は、第1燃料流路3Aが設けられているアノードセパレータ16の主面とは反対側の主面に接触している。
気液分離膜12は、液体燃料に含まれる窒素が通過する機能を備えるとともに、液体燃料の通過を禁止する機能を備える。気液分離膜12は、このような機能を備えていれば、どのような構成であってもよい。
例えば、気液分離膜12の素材として、多孔質セラミックス、多孔質有機材料(例えば、ポリテトラフロオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などのパーフルオロポリマー)などを挙げることができる。
ガス溜まり部13は、気液分離膜12に設けられている。具体的には、ガス溜まり部13には、凹状の空間が形成された枠体で構成されており、かかる枠体により気液分離膜12の裏面が覆われている。
ガス抜き器14は、ガス溜まり部13の上端部に設けられている。具体的には、ガス抜き器14は、ガス溜まり部13の内部と連通し、大気中に開放されている配管14Aと、配管14Aに設けられたガス抜き弁14Bとを備える。これにより、ガス抜き弁14Bが適時に開くことで、ガス溜まり部13の内部に溜まった窒素を含むガスを、配管14Aを通じて大気中に放出することができる。なお、ガス抜き弁14Bの具体例は、第1実施形態のガス抜き弁5Bと同様であるので説明を省略する。
以上のとおり、本実施形態の燃料電池システム200は、燃料電池100のカソードCAからプロトン伝導性電解質膜2を通じてアノードANの液体燃料にリークした窒素が、第1燃料流路3A中の液体燃料の流れによって第1燃料流路3Aを移動中に、アノードセパレータ16および気液分離膜12を通過する。すると、液体燃料に含まれる窒素のみが、ガス溜まり部13の内部に運ばれる。よって、ガス溜まり部13に設けられたガス抜き器14を用いて燃料循環路3の外に窒素を含むガスを容易に放出することができる。
特に、本実施形態の燃料電池システム200では、液体燃料にリークした窒素を第1燃料流路3A中の液体燃料の流れによって燃料電池100のアノードAN外に送出させる前に、第1燃料流路3Aの外へ速やかに排出することができる。よって、液体燃料中の気泡状の窒素により、液体燃料のアノードANへの拡散が妨げられることをさらに効果的に抑制できる。また、液体燃料中の気泡状の窒素により、燃料循環路3(例えば、第1燃料流路3Aまたは第2燃料流路3Bなど)が詰まることをさらに効果的に抑制できる。
本変形例の燃料電池システム200は、上記特徴以外は、第1実施形態または第1実施形態の変形例の燃料電池システム200と同様であってもよい。
例えば、図3Aの燃料電池システム200の燃料タンク4に、図1Aのガス抜き器5が設けられていてもよい。また、図3Aの燃料電池システム200の第1燃料流路3Aに、図2Aのガス抜き器6およびガス溜まり部3Dが設けられていてもよい。さらに、図3Aの燃料電池システム200に、図1Aのガス抜き器5、および、図2Aのガス抜き器6およびガス溜まり部3Dがそれぞれ設けられていてもよい。つまり、第1実施形態、第1実施形態の変形例および第2実施形態は、互いに相手を排除しない限り、互いに組み合わせてもよい。
また、上記説明から、当業者にとっては、本開示の多くの改良および他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本開示を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本開示の精神を逸脱することなく、その構造および/または機能の詳細を実質的に変更できる。
本開示の一態様は、燃料電池のアノードに電気化学反応によりガスを生成しない液体燃料を供給する際に、燃料電池のカソードから電解質膜を通じてアノードにリークする窒素を従来よりも適切に外部に放出し得る燃料電池システムに利用することができる。
2 :プロトン伝導性電解質膜
3 :燃料循環路
3A :第1燃料流路
3B :第2燃料流路
3C :第3燃料流路
3D :ガス溜まり部
4 :燃料タンク
5 :ガス抜き器
5A :配管
5B :ガス抜き弁
6 :ガス抜き器
6A :配管
6B :ガス抜き弁
10 :酸化剤ガス供給器
11 :燃料供給器
12 :気液分離膜
13 :ガス溜まり部
14 :ガス抜き器
14A :配管
14B :ガス抜き弁
15 :カソードセパレータ
16 :アノードセパレータ
17 :ガス流路
100 :燃料電池
200 :燃料電池システム
AN :アノード
CA :カソード
3 :燃料循環路
3A :第1燃料流路
3B :第2燃料流路
3C :第3燃料流路
3D :ガス溜まり部
4 :燃料タンク
5 :ガス抜き器
5A :配管
5B :ガス抜き弁
6 :ガス抜き器
6A :配管
6B :ガス抜き弁
10 :酸化剤ガス供給器
11 :燃料供給器
12 :気液分離膜
13 :ガス溜まり部
14 :ガス抜き器
14A :配管
14B :ガス抜き弁
15 :カソードセパレータ
16 :アノードセパレータ
17 :ガス流路
100 :燃料電池
200 :燃料電池システム
AN :アノード
CA :カソード
Claims (7)
- プロトン伝導性電解質膜、前記プロトン伝導性電解質膜の一方の主面に設けられたアノードおよび前記プロトン伝導性電解質膜の他方の主面に設けられたカソードを備える燃料電池と、
前記燃料電池のアノードに電気化学反応によりガスを生成しない液体燃料を供給する燃料供給器と、
前記燃料電池のカソードに窒素を含む酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給器と、
前記液体燃料が循環する燃料循環路と、
前記液体燃料中に含まれる窒素を含むガスを前記燃料循環路の外に放出するガス抜き器と、を備える燃料電池システム。 - 前記液体燃料が水を含まない請求項1記載の燃料電池システム。
- 前記液体燃料が、脂環式飽和炭化水素を含む請求項1または2記載の燃料電池システム。
- 前記液体燃料の沸点は、前記燃料電池の運転温度よりも高い請求項1−3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
- 前記燃料循環路に設けられた、液体燃料を貯える燃料タンクを備え、
前記ガス抜き器は、前記燃料タンクに設けられる請求項1−4のいずれか1項に記載の燃料電池システム。 - 前記燃料電池よりも下流の前記燃料循環路に、前記液体燃料中の窒素を含むガスが溜まるガス溜まり部が設けられ、前記ガス抜き器は、前記ガス溜まり部に溜まるガスを前記燃料循環路の外に放出する請求項1−5のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
- 前記燃料電池よりも上流の燃料循環路は、前記燃料電池の下部において接続する請求項1−6のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
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2018
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