JP2019184932A - 画像投影装置 - Google Patents

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【課題】撮影された画像に応じた照射光を人間の網膜に照射する画像投影装置を提供する。【解決手段】画像投影装置1において、照射部6は、角速度検出部4が所定以上の反時計回りの角速度を検出した場合に、第1の撮影手段31により撮影された画像に応じた第1の照射データの少なくとも一部の替わりに、第3の撮影手段33により撮影された画像に応じた第3の照射データに応じた照射光を左目の網膜に照射し、角速度検出部4が所定以上の時計回りの角速度を検出した場合に、第2の撮影手段32により撮影された画像に応じた第2の照射データの少なくとも一部の替わりに、第4の撮影手段34により撮影された画像に応じた第4の照射データに応じた照射光を右目の網膜に照射する。【選択図】図5

Description

本発明は、撮影された画像に応じた照射光を人間の網膜に照射する画像投影装置に関する。
従来より、画像に応じた照射光を人間の網膜に照射する画像投影装置が知られている。(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−111231号公報
ところで、上記技術を応用して、視覚障害者の両目に近接してカメラを設け、カメラにより撮影された画像に応じた照射光を網膜に照射することで、視覚障害者に外部の風景を認識させる方法が考えられる。
しかしながら、このようにして画像に応じた照射光を網膜に投射したとしても、やはり実際の目で見た場合とは感覚が異なり、特に、歩行の際に左右方向の障害物等に適切に対応できないことが予想される。
そこで、本発明は、視覚障害者の歩行をより適切に補助することの可能な画像投影装置を提供することを目的としている。
本発明は、ユーザの両目に対向するように装着されるフレームと、左目の前方を撮影するために前記フレームに設けられた第1の撮影手段と、右目の前方を撮影するために前記フレームに設けられた第2の撮影手段と、前記左目の左側方を撮影するために前記フレームに設けられた第3の撮影手段と、前記右目の右側方を撮影するために前記フレームに設けられた第4の撮影手段と、前記第1の撮影手段により撮影された画像に応じた第1の照射データと、前記第2の撮影手段により撮影された画像に応じた第2の照射データと、前記第3の撮影手段により撮影された画像に応じた第3の照射データと、前記第4の撮影手段により撮影された画像に応じた第4の照射データと、を作成するために前記フレームに設けられたデータ作成部と、前記第1の照射データに応じた照射光を前記左目の網膜に、前記第2の照射データに応じた照射光を前記右目の網膜に照射するために前記フレームに設けられた照射部と、上方から見た場合の前記フレームの回転の略垂直方向を軸とした時計回り及び反時計周りの角速度を検出するために前記フレームに設けられた角速度検出部と、を備え、前記照射部は、前記角速度検出部が所定以上の前記反時計回りの角速度を検出した場合に、前記第1の照射データの少なくとも一部の替わりに、前記第3の照射データに応じた照射光を前記左目の網膜に照射し、前記角速度検出部が所定以上の前記時計回りの角速度を検出した場合に、前記第2の照射データの少なくとも一部の替わりに、前記第4の照射データに応じた照射光を前記右目の網膜に照射することを特徴とする画像投影装置を提供している。
このような構成によれば、ユーザが左側(右側)を向こうとした際に、左目(右目)の少なくとも一部に第3の照射データ(第4の照射データ)に応じた照射光が照射されるので、ユーザは、左側方(右側方)の状況を把握することが可能となり、これにより、視覚障害者の歩行がより適切に補助される。
また、前記照射部は、前記角速度検出部が所定以上の前記反時計回りの角速度を検出した場合に、前記左目及び右目の網膜の上側又は下側に、前記第1の照射データ及び前記第2の照射データに応じた照射光の替わりに、前記第3の照射データに応じた照射光を照射し、前記角速度検出部が所定以上の前記時計回りの角速度を検出した場合に、前記左目及び右目の網膜の上側又は下側に、前記第1の照射データ及び前記第2の照射データに応じた照射光の替わりに、前記第4の照射データに応じた照射光を照射することが好ましい。
このような構成によれば、両目の視界には、上側又は下側には、前方の風景、上側又は下側には、左側方(右前方)の風景が映ることになるので、視界が混乱することが抑制される。
また、前記照射部は、前記角速度検出部が所定以上の前記反時計回りの角速度を検出した後、所定時間にわたって前記反時計回りの角速度が低下し続けた場合に、前記第3の照射データに応じた照射光の照射を停止し、前記角速度検出部が所定以上の前記時計回りの角速度を検出した後、所定時間にわたって前記時計回りの角速度が低下し続けた場合に、前記第4の照射データに応じた照射光の照射を停止することが好ましい。
このような構成によれば、ユーザの顔の移動の終了に合わせて通常の前方の視界に戻すことが可能になる。
本発明の画像投影装置によれば、視覚障害者の歩行をより適切に補助することが可能となる。
本発明の実施の形態による画像投影装置の斜視図 本発明の実施の形態による画像投影装置の斜視図 本発明の実施の形態による第1の撮影手段及び第2の撮影手段により撮影される画像の一例 本発明の実施の形態による第3の撮影手段及び第4の撮影手段により撮影される画像の一例 本発明の実施の形態による第3の照射データに応じた照射光の一例 本発明の変形例による視界の一例
以下、本発明の実施の形態による画像投影装置1について、図1−図5を参照して説明する。
本実施の形態による画像投影装置1は、図1及び図2に示すように、フレーム2と、第1の撮影手段31と、第2の撮影手段32と、第3の撮影手段33と、第1の撮影手段34と、角速度検出部4と、データ作成部5と、一対の照射部6と、を備えている。
フレーム2は、視覚障害者等のユーザが装着する眼鏡形状を有しており、フロント部21と、一対のアーム部22と、を備えている。
フロント部21は、多少湾曲した略平板形状を有しており、フレーム2は、その内面21aがユーザの両目に対向するように装着される。内面21aには、後述する照射光を反射するための鏡面加工が施されている。
一対のアーム部22は、ユーザの耳にかけるためのものであり、フロント部21の左右の両端からそれぞれ左右の耳の方向に延出している。
第1の撮影手段31は、ユーザの左目の前方を撮影するためのものであり、フロント部21の外面21bのうち、ユーザの左目の外側に対応する位置に固定されている。
第2の撮影手段32は、ユーザの右目の前方を撮影するためのものであり、フロント部21の外面21bうち、ユーザの右目の外側に対応する位置に固定されている。
第1の撮影手段31及び第2の撮影手段32は、同サイズの画像を撮影するものとし、本実施の形態では、図3に示すように、略正方形サイズの画像を撮影するものとする。図3に示すように、第1の撮影手段31により撮影された画像は、第2の撮影手段32に撮影された画像よりも多少左側の風景が映っていることとなる。
第3の撮影手段33は、ユーザの左目の左側方を撮影するためのものであり、フレーム2の左側のアーム部22の外側に固定されている。
第4の撮影手段34は、ユーザの右目の右側方を撮影するためのものであり、フレーム2の右側のアーム部22の外側に固定されている。
第3の撮影手段33及び第4の撮影手段34は、同サイズの画像を撮影するものとし、本実施の形態では、図4に示すように、第1の撮影手段31及び第2の撮影手段32が撮影する画像の半分の縦長長方形サイズの画像を撮影するものとする。
角速度検出部4は、上方から見た場合のフレーム2の略垂直方向を軸とした時計回り及び反時計周りの回転の角速度を検出するためのものであり、フレーム2のフロント部21の左右方向の略中心位置に設けられている。
データ作成部5は、第1の撮影手段31により撮影された第1の画像に応じた第1の照射データと、第2の撮影手段32により撮影された第2の画像に応じた第2の照射データと、第3の撮影手段33により撮影された第3の画像に応じた第3の照射データと、第4の撮影手段34により撮影された第4の画像に応じた第4の照射データと、を作成するためのものであり、フレーム2のフロント部21の左右方向の略中心位置に設けられている。
一対の照射部6は、それぞれ、第1の照射データに応じた照射光を左目の網膜に、第2の照射データに応じた照射光を右目の網膜に照射するためのものであり、それぞれ左側のアーム部22の内側と、右側のアーム部22の内側に固定されている。照射の際には、公知の方法により、鏡面加工が施されたフレーム2のフロント部21の内面21a上を走査することで反射光を網膜に反射させるが、詳細については省略する。
このようにして、第1の照射データに応じた照射光と、第2の照射データに応じた照射光と、がユーザの左右の網膜にそれぞれ照射され、左右の網膜に投影された画像が合わさることで、視覚健常者のような立体的な視界を得ることができる。特に、本実施の形態では、第1の撮影手段31は、ユーザの左目の外側に対応する位置に、第2の撮影手段32は、ユーザの右目の外側に対応する位置に設けられているため、より立体的な視界を得ることができる。
ここで、上記構成により視覚健常者のような立体的な視界を得ることができたとしても、視覚障害者は、歩行の際に、視覚健常者であれば察知できるような左右方向の障害物等に適切に対応できないことが予想される。
そこで、本実施の形態による画像投影装置1では、ユーザが左右方向を向こうとした際に、左右の画像を先取りして網膜に照射する。
詳細には、照射部6は、角速度検出部4が所定以上の反時計回りの角速度を検出した場合に、第1の照射データの少なくとも一部の替わりに、第3の照射データに応じた照射光を左目の網膜に照射し、角速度検出部4が所定以上の時計回りの角速度を検出した場合に、第2の照射データの少なくとも一部の替わりに、第4の照射データに応じた照射光を右目の網膜に照射する。
ユーザが左側を向こうとしている場合、すなわち、角速度検出部4が所定以上の反時計回りの角速度を検出した場合を例に説明すると、本実施の形態では、図5に示すように、第1の照射データの替わりに、第3の照射データに応じた照射光を照射する。
同様に、ユーザが右側を向こうとしている場合、すなわち、角速度検出部4が所定以上の時計回りの角速度を検出した場合には、第2の照射データの替わりに、第4の照射データに応じた照射光を照射する。
以上説明したように、本実施の形態による画像投影装置1では、ユーザが左側(右側)を向こうとした際に、左目(右目)に第3の照射データ(第4の照射データ)に応じた照射光が照射されるので、ユーザは、左側方(右側方)の状況を把握することが可能となり、これにより、視覚障害者の歩行がより適切に補助される。
なお、ユーザが左側(右側)を向こうとした際に、左目(右目)に第3の照射データ(第4の照射データ)に応じた照射光が照射されることで、それまでの立体的な視界から単眼での視界に切り替わることになる。これにより、ユーザは、側方の風景が映ったことを容易に認識することが可能になる。
尚、本発明の画像投影装置は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。
例えば、上記実施の形態では、第3の照射データに応じた照射光を左目全体に照射することにより、図5に示すように、前方と左側方の風景が半々で映し出された。しかしながら、前方と側方の風景が映る割合を変化させてもよい。例えば、ユーザの左目の右側半分に、第1の照射データに応じた照射光を照射し、ユーザの左目の左側半分に、第3の照射データに応じた照射光を照射することで、ユーザの視界には、前方の風景がメインとして映り、左側方の風景が左隅の方に映ることになる。第3の照射データに応じた照射光は、左目の左側半分に限らず、左目の上側半分や下側半分に照射してもよい。
この際、第1の照射データに応じた照射光と、第3の照射データに応じた照射光と、を左目に照射した場合、右目には第2の照射データに応じた照射光のみが照射されているため、視界が混乱することも考えられる。
そこで、このように視界が混乱する可能性を考慮して、例えば、左に向こうとした場合に、左目の上側又は下側に第3の照射データの一部に応じた照射光を照射すると共に、右目の上側又は下側にも同じ照射光を照射する構成も考えられる。このような構成とすることで、図6に示すように、両目の視界には、下側には、前方の風景、上側には、左側方の風景が映ることになるので、視界が混乱することが抑制される。
また、視界が混乱することを抑制するためには、左目の上側又は下側に第3の照射データに応じた照射光を照射すると共に、右目の上側又は下側には、照射光を照射しない、又は、ブラックデータに応じた照射光を照射する構成も考えられる。
更に、左目及び右目の上側又は下側に同じ照射データに応じた照射光を照射する際、方向を示す表示(“←”、“→”等の矢印、“L”、“R”等の文字等)を更に当該照射データに付加してもよい。例えば、図6の場合には、上側の画像の左側等に“←”、“L”等の表示がなされることとなるので、ユーザは、上側の画像が左側方の風景であることを容易に認識することが可能となる。
また、角速度検出部4が所定以上の反時計回り(時計回り)の角速度を検出した後、所定の角速度よりも小さい第2の所定以下の角速度まで低下した場合には、ユーザの顔の移動が停止しつつあると判断し、第3の照射データ(第4の照射データ)に応じた照射光の照射を停止してもよい。特に、所定時間にわたって角速度が低下し続けている場合に、第3の照射データ(第4の照射データ)に応じた照射光の照射を停止することが好ましい。これにより、ユーザの顔の移動の終了に合わせて通常の前方の視界に戻すことが可能になる。
また、上記実施の形態では、各照射光をフロント部21の内面21aを介して網膜に照射させたが、網膜に対して直接照射させる構成であってもよい。
また、第1の撮影手段、第2の撮影手段、第3の撮影手段、第4の撮影手段、角速度検出部、照射部、データ作成部は、上記した位置に限らず、それぞれの目的を達成できるのであれば、その他の位置に設けられてもよい。
また、上記実施の形態では、視覚障害者の歩行を補助する例を用いて説明したが、視覚健常者が利用してもよく、例えば、車両や航空機の操縦の際に左右の状況を把握するために利用することも可能である。
1 画像投影装置
2 フレーム
4 角速度検出部
5 データ作成部
6 照射部
21 フロント部
21a 内面
21b 外面
22 アーム部
31 第1の撮影手段
32 第2の撮影手段
33 第3の撮影手段
34 第4の撮影手段

Claims (3)

  1. ユーザの両目に対向するように装着されるフレームと、
    左目の前方を撮影するために前記フレームに設けられた第1の撮影手段と、
    右目の前方を撮影するために前記フレームに設けられた第2の撮影手段と、
    前記左目の左側方を撮影するために前記フレームに設けられた第3の撮影手段と、
    前記右目の右側方を撮影するために前記フレームに設けられた第4の撮影手段と、
    前記第1の撮影手段により撮影された画像に応じた第1の照射データと、前記第2の撮影手段により撮影された画像に応じた第2の照射データと、前記第3の撮影手段により撮影された画像に応じた第3の照射データと、前記第4の撮影手段により撮影された画像に応じた第4の照射データと、を作成するために前記フレームに設けられたデータ作成部と、
    前記第1の照射データに応じた照射光を前記左目の網膜に、前記第2の照射データに応じた照射光を前記右目の網膜に照射するために前記フレームに設けられた照射部と、
    上方から見た場合の前記フレームの回転の略垂直方向を軸とした時計回り及び反時計周りの角速度を検出するために前記フレームに設けられた角速度検出部と、
    を備え、
    前記照射部は、前記角速度検出部が所定以上の前記反時計回りの角速度を検出した場合に、前記第1の照射データの少なくとも一部の替わりに、前記第3の照射データに応じた照射光を前記左目の網膜に照射し、前記角速度検出部が所定以上の前記時計回りの角速度を検出した場合に、前記第2の照射データの少なくとも一部の替わりに、前記第4の照射データに応じた照射光を前記右目の網膜に照射することを特徴とする画像投影装置。
  2. 前記照射部は、前記角速度検出部が所定以上の前記反時計回りの角速度を検出した場合に、前記左目及び右目の網膜の上側又は下側に、前記第1の照射データ及び前記第2の照射データに応じた照射光の替わりに、前記第3の照射データに応じた照射光を照射し、前記角速度検出部が所定以上の前記時計回りの角速度を検出した場合に、前記左目及び右目の網膜の上側又は下側に、前記第1の照射データ及び前記第2の照射データに応じた照射光の替わりに、前記第4の照射データに応じた照射光を照射することを特徴とする請求項1に記載の画像投影装置。
  3. 前記照射部は、前記角速度検出部が所定以上の前記反時計回りの角速度を検出した後、所定時間にわたって前記反時計回りの角速度が低下し続けた場合に、前記第3の照射データに応じた照射光の照射を停止し、前記角速度検出部が所定以上の前記時計回りの角速度を検出した後、所定時間にわたって前記時計回りの角速度が低下し続けた場合に、前記第4の照射データに応じた照射光の照射を停止することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像投影装置。
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