JP2019184858A - 光スキャナ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コイルへと繋がる配線に加わる応力を抑制することができる光スキャナ装置を提供する。【解決手段】光スキャナ装置1は、対向する一対の壁部10aを有する支持部10と、対向する一対の壁部10aから向かい合って突出した一対のトーションビーム12と、入射する光を反射するミラー16を有し、一対のトーションビーム12を介して回転可能に支持部10に支持されたミラー部14と、ミラー16を囲むようにミラー部14に設けられたコイル18と、支持部10とミラー部14とに繋がると共に一対のトーションビーム12の少なくとも一方に隣接して設けられ、トーションビーム12の長さよりも長く、またコイル18と電気的に接続された配線5が設けられ、ミラー部14の回転によって配線5に加わる応力をトーションビーム12上に設けられた場合よりも緩和する応力緩和部4と、を備えて概略構成されている。【選択図】図1
Description
本発明は、光スキャナ装置に関する。
従来の技術として、支持体と、光を反射するための鏡面が形成された可動板と、この可動板と支持体との間を連結し、可動板を偏向可能に保持する弾性部材と、可動板が偏向運動する際の運動端近傍を通るよう可動板上にリング状に形成された駆動コイルと、駆動コイルに対して可動板平面と略平行な方向に磁界を印加するための閉磁気回路を生成する磁石及び磁気ヨークと、を備えた光偏向器が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この光偏向器は、弾性部材上に駆動コイルと繋がる配線が配置されている。
しかし従来の光偏向器は、可動板が偏向運動する際、弾性部材上の配線が応力を受けてストレスマイグレーションが発生し、断線などの不具合が生じる可能性がある。
従って本発明の目的は、コイルへと繋がる配線に加わる応力を緩和することができる光スキャナ装置を提供することにある。
本発明の一態様は、対向する一対の壁部を有する支持部と、対向する一対の壁部から向かい合って突出した一対のトーションビームと、入射する光を反射するミラーを有し、一対のトーションビームを介して回転可能に支持部に支持されたミラー部と、ミラーを囲むようにミラー部に設けられたコイルと、支持部とミラー部とに繋がると共に一対のトーションビームの少なくとも一方に隣接して設けられ、トーションビームの長さよりも長く、またコイルと電気的に接続された配線が設けられ、ミラー部の回転によって配線に加わる応力をトーションビーム上に設けられた場合よりも緩和する応力緩和部と、を備えた光スキャナ装置を提供する。
本発明によれば、コイルへと繋がる配線に加わる応力を緩和することができる。
(実施の形態の要約)
実施の形態に係る光スキャナ装置は、対向する一対の壁部を有する支持部と、対向する一対の壁部から向かい合って突出した一対のトーションビームと、入射する光を反射するミラーを有し、一対のトーションビームを介して回転可能に支持部に支持されたミラー部と、ミラーを囲むようにミラー部に設けられたコイルと、支持部とミラー部とに繋がると共に一対のトーションビームの少なくとも一方に隣接して設けられ、トーションビームの長さよりも長く、またコイルと電気的に接続された配線が設けられ、ミラー部の回転によって配線に加わる応力をトーションビーム上に設けられた場合よりも緩和する応力緩和部と、を備えて概略構成されている。
実施の形態に係る光スキャナ装置は、対向する一対の壁部を有する支持部と、対向する一対の壁部から向かい合って突出した一対のトーションビームと、入射する光を反射するミラーを有し、一対のトーションビームを介して回転可能に支持部に支持されたミラー部と、ミラーを囲むようにミラー部に設けられたコイルと、支持部とミラー部とに繋がると共に一対のトーションビームの少なくとも一方に隣接して設けられ、トーションビームの長さよりも長く、またコイルと電気的に接続された配線が設けられ、ミラー部の回転によって配線に加わる応力をトーションビーム上に設けられた場合よりも緩和する応力緩和部と、を備えて概略構成されている。
この光スキャナ装置は、トーションビーム上に配線がないので、トーションビーム上に配線が設けられている場合と比べて、ミラー部の回転によって配線に作用する応力が抑制される。
[実施の形態]
(光スキャナ装置1の概要)
図1(a)は、実施の形態に係る光スキャナ装置の斜視図の一例であり、図1(b)は、光スキャナの一例を示す上面図である。図2(a)及び図2(b)は、実施の形態に係る光スキャナ装置のミラー部の回転の一例を説明するための図1(b)のA−A線で切断した断面を矢印方向から見た断面図である。図3(a)は、実施の形態に係る光スキャナ装置のブロック図の一例であり、図3(b)は、応力緩和部の一例を拡大した概略図であり、図3(c)は、コイルと磁場の関係の一例を説明するための概略図である。図4は、変形例に係る光スキャナ装置の一例を示す上面図である。
(光スキャナ装置1の概要)
図1(a)は、実施の形態に係る光スキャナ装置の斜視図の一例であり、図1(b)は、光スキャナの一例を示す上面図である。図2(a)及び図2(b)は、実施の形態に係る光スキャナ装置のミラー部の回転の一例を説明するための図1(b)のA−A線で切断した断面を矢印方向から見た断面図である。図3(a)は、実施の形態に係る光スキャナ装置のブロック図の一例であり、図3(b)は、応力緩和部の一例を拡大した概略図であり、図3(c)は、コイルと磁場の関係の一例を説明するための概略図である。図4は、変形例に係る光スキャナ装置の一例を示す上面図である。
なお以下に記載する実施の形態に係る各図において、図形間の比率は、実際の比率とは異なる場合がある。また図3(a)では、主な電流や信号の流れを矢印で示している。さらに数値範囲を示す「A〜B」は、A以上B以下の意味で用いるものとする。
光スキャナ装置1は、例えば、図1(a)〜図2(b)に示すように、対向する一対の壁部10aを有する支持部10と、対向する一対の壁部10aから向かい合って突出した一対のトーションビーム12と、入射する光(レーザ光90)を反射するミラー16を有し、一対のトーションビーム12を介して回転可能に支持部10に支持されたミラー部14と、ミラー16を囲むようにミラー部14に設けられたコイル18と、支持部10とミラー部14とに繋がると共に一対のトーションビーム12の少なくとも一方に隣接して設けられ、トーションビーム12の長さよりも長く、またコイル18と電気的に接続された配線5が設けられ、ミラー部14の回転によって配線5に加わる応力をトーションビーム12上に設けられた場合よりも緩和する応力緩和部4と、を備えて概略構成されている。
また光スキャナ装置1は、さらに磁石50及び磁石51を備えている。この磁石50及び磁石51は、例えば、アルニコ磁石などの永久磁石、又はフェライト系などの磁性体材料とポリスチレン系などの合成樹脂材料とを混合して所望の形状に成形したプラスチックマグネット、或いは電磁石である。
支持部10は、例えば、図1(a)及び図1(b)に示すように、一対の壁部10aと他の一対の壁部10bを備えた筒形状を有している。磁石50及び磁石51は、他の一対の壁部10bのそれぞれの側面側に配置され、各々の磁場の合成としてトーションビーム12と交差する方向の磁場55を生成する。つまり磁石50及び磁石51は、例えば、図2(a)及び図2(b)に示すように、異なる磁極が対向するように配置される。
この光スキャナ装置1は、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)デバイスであり、車両の周囲に複数配置され、車両の周囲の物や車両との距離を測定する距離測定装置の一部として使用される。この距離測定装置は、一例として、レーザ装置9、光スキャナ装置1、受光装置及び制御装置などから構成される。
光スキャナ装置1は、一例として、レーザ装置9から出力されたレーザ光90をミラー16で予め定められた領域に反射させる。受光装置は、一例として、予め定められた領域に対象物が存在した場合、この対象物を反射して戻ってきたレーザ光90を受光し、レーザ装置9から出力されたレーザ光90、受光したレーザ光90、出力から受光までの時間などに基づいて車両から対象物までの距離を算出する。制御装置は、一例として、レーザ装置9、光スキャナ装置1及び受光装置を総合的に制御するように構成されている。
また光スキャナ装置1は、一例として、図3(a)に示すように、コイル18に対する電流Iaの供給を制御する制御部7を備えている。この制御部7は、一例として、制御装置の指示に応じた回転角となるようにミラー部14を回転させる。
(支持部10、トーションビーム12及びミラー部14の構成)
支持部10、トーションビーム12及びミラー部14、そして応力緩和部4は、例えば、1つのSOI(Silicon on Insulator)基板から形成されている。具体的には、支持部10、トーションビーム12、ミラー部14及び応力緩和部4は、例えば、フォトリソグラフィ法及びエッチング法などによってSOI基板を微細加工して形成される。従って支持部10の表面は、例えば、図1(a)〜図2(b)に示すように、トーションビーム12の表面とミラー部14の表面と応力緩和部4の表面と面一である。
支持部10、トーションビーム12及びミラー部14、そして応力緩和部4は、例えば、1つのSOI(Silicon on Insulator)基板から形成されている。具体的には、支持部10、トーションビーム12、ミラー部14及び応力緩和部4は、例えば、フォトリソグラフィ法及びエッチング法などによってSOI基板を微細加工して形成される。従って支持部10の表面は、例えば、図1(a)〜図2(b)に示すように、トーションビーム12の表面とミラー部14の表面と応力緩和部4の表面と面一である。
支持部10は、例えば、図2(a)及び図2(b)に示すように、その表面にSiO2(二酸化ケイ素)からなるBOX層である絶縁膜3が形成されている。本実施の形態では、支持部10の表面100とは、SOI基板の表面に形成された絶縁膜3の表面であるものとする。
支持部10は、例えば、図1(a)及び図1(b)に示すように、中央には孔11が形成されている。この孔11は、縁の形状が矩形であり、支持部10の表面100から裏面101を貫通する貫通孔となっているがこれに限定されず、ミラー部14の回転が阻害されない程度の凹形状を有していれば良い。
本実施の形態の支持部10は、一例として、図1(b)の紙面における縦横の一辺が5mm程度の正方形状を有している。
また支持部10は、トーションビーム12、ミラー部14及び応力緩和部4が表面100側の孔11に形成されている。このトーションビーム12及び応力緩和部4は、支持部10の一対の壁部10aと繋がるようにされている。またミラー部14は、孔11の縁の中央に位置するように形成される。
トーションビーム12は、ミラー部14の回転において回転軸となり、回転によるねじれによって回転方向と逆向きの弾性力を発生する。従ってミラー部14は、コイル18に対する電流Iaが停止されると、この弾性力によって元の位置に復帰する。
ミラー部14は、矩形状を有する。このミラー部14は、主に一対のトーションビーム12に支持されることにより、一軸方向に回転する。つまり光スキャナ装置1は、一次元のジンバル構造を有している。このミラー部14の回転角は、一例として、図2(a)及び図2(b)に示すように、駆動されていない状態を基準として±5°である。
このミラー部14には、その中央にミラー16が形成されている。このミラー16は、一例として、蒸着法などを用いてミラー部14の表面に形成されたアルミニウムなどの金属膜である。
(コイル18の構成)
コイル18は、一例として、鉄、フェライト、パーマロイなどの磁性体(強磁性体)であり、蒸着法やスパッタ法などを用いて形成される。このコイル18は、例えば、図1(a)及び図1(b)に示すように、ミラー16の周囲に形成され、その端部が後述する応力緩和部4の第1の応力緩和部41と第2の応力緩和部42、及び支持部10の一方の壁部10aの表面100に形成された配線5となっている。このコイル18は、配線5の端部に設けられたパッド20及びパッド22を介して制御部7と電気的に接続されている。
コイル18は、一例として、鉄、フェライト、パーマロイなどの磁性体(強磁性体)であり、蒸着法やスパッタ法などを用いて形成される。このコイル18は、例えば、図1(a)及び図1(b)に示すように、ミラー16の周囲に形成され、その端部が後述する応力緩和部4の第1の応力緩和部41と第2の応力緩和部42、及び支持部10の一方の壁部10aの表面100に形成された配線5となっている。このコイル18は、配線5の端部に設けられたパッド20及びパッド22を介して制御部7と電気的に接続されている。
なお本実施の形態のコイル18は、ミラー16の周囲を一周したコイルであるがこれに限定されず、複数周囲むようにされても良い。
コイル18は、例えば、図3(c)に示すように、主に、平行部180、第1の垂直部181、第2の垂直部182を有する。この平行部180は、磁場55が略平行に作用する部分である。また第1の垂直部181及び第2の垂直部182は、磁場55が略垂直に作用する部分である。
コイル18は、磁場55によってローレンツ力を受ける。具体的には、コイル18には、一対の磁石(磁石50及び磁石51)によって生成される磁場55(磁束密度B)、この磁場55の作用を受ける配線長(L)、及び電流Iaによって以下の式に基づくローレンツ力Fが作用する。
F=IaBL
なお配線長Lは、例えば、図3(c)に示すように、コイル18の第1の垂直部181及び第2の垂直部182のそれぞれの長さである。
F=IaBL
なお配線長Lは、例えば、図3(c)に示すように、コイル18の第1の垂直部181及び第2の垂直部182のそれぞれの長さである。
ここでローレンツ力は、磁場55に対して略垂直となる、ミラー部14から第1の応力緩和部41及び第2の応力緩和部42に伸びる配線5の第3の垂直部183などにも生じる。しかしこの第3の垂直部183は、回転半径が第1の垂直部181及び第2の垂直部182よりも小さい。従ってミラー部14を回転させるローレンツ力は、主に第1の垂直部181及び第2の垂直部182に生じるローレンツ力である。そこで以下では、ミラー部14を回転させるローレンツ力を第1の垂直部181及び第2の垂直部182に生じるローレンツ力とし、これをローレンツ力F1及びローレンツ力F2として記載する。
磁石50及び磁石51は、例えば、図2(a)及び図2(b)の紙面の右から左に向かう磁場55を発生させる。
電流Iaは、パッド22からパッド20に向かって流れる場合、例えば、図2(a)の紙面において、コイル18の第1の垂直部181には紙面手前から奥に向かって流れ、第2の垂直部182には紙面奥から手前に向かって流れる。
従って第1の垂直部181に作用するローレンツ力F1は、例えば、図2(a)に示すように、上向きである。また第2の垂直部182に作用するローレンツ力F2は、例えば、図2(a)に示すように、下向きである。このローレンツ力F1及びローレンツ力F2は、実質的に大きさが同じで向きが逆である。よってミラー部14は、例えば、図2(a)の紙面において反時計回りに回転する。
また電流Iaは、パッド20からパッド22に向かって流れる場合、例えば、図2(b)の紙面において、コイル18の第1の垂直部181には紙面奥から手前に向かって流れ、第2の垂直部182には紙面手前から奥に向かって流れる。
従って第1の垂直部181に作用するローレンツ力F1は、例えば、図2(b)に示すように、下向きである。また第2の垂直部182に作用するローレンツ力F2は、例えば、図2(b)に示すように、上向きである。このローレンツ力F1及びローレンツ力F2は、実質的に大きさが同じで向きが逆である。よってミラー部14は、例えば、図2(b)の紙面において時計回りに回転する。
ミラー部14は、ローレンツ力F1及びローレンツ力F2と、主に一対のトーションビーム12の弾性力と、の釣り合いの位置で停止する。応力緩和部4は、ミラー部14が回転した場合、回転方向と逆向きの弾性力を発生するがトーションビーム12の弾性力と比べて無視できるほど小さくなるように形成される。従って制御部7は、ローレンツ力F1及びローレンツ力F2を調整することによって、つまり電流Iaの大きさや向きを制御することによってミラー部14の回転角を所望の角度とすることができる。
なお変形例としてコイル18は、例えば、抵抗値の低いアルミニウムや銅などの金属材料を用いて形成されても良い。
(応力緩和部4の構成)
応力緩和部4は、例えば、図1(a)及び図1(b)に示すように、第1の応力緩和部41〜第4の応力緩和部44を有している。第1の応力緩和部41及び第2の応力緩和部42は、一対のトーションビーム12の一方(パッド20及びパッド22側のトーションビーム12)の両側に隣接して設けられ、それぞれに配線5が設けられている。第3の応力緩和部43及び第4の応力緩和部44は、一対のトーションビーム12の他方の両側に隣接して設けられている。この第1の応力緩和部41〜第4の応力緩和部44は、例えば、図3(b)に示すように、トーションビーム12との間にスリット45が形成されている。
応力緩和部4は、例えば、図1(a)及び図1(b)に示すように、第1の応力緩和部41〜第4の応力緩和部44を有している。第1の応力緩和部41及び第2の応力緩和部42は、一対のトーションビーム12の一方(パッド20及びパッド22側のトーションビーム12)の両側に隣接して設けられ、それぞれに配線5が設けられている。第3の応力緩和部43及び第4の応力緩和部44は、一対のトーションビーム12の他方の両側に隣接して設けられている。この第1の応力緩和部41〜第4の応力緩和部44は、例えば、図3(b)に示すように、トーションビーム12との間にスリット45が形成されている。
なお応力緩和部4は、例えば、一方のトーションビーム12の片側だけに配線5と共に設けられても良いが、ミラー部14の回転が正逆方向(時計回り及び反時計回り)とも同一条件で行われることが好ましいので、一対のトーションビーム12のそれぞれの両側に設けられることが好ましい。
応力緩和部4は、例えば、図1(a)及び図1(b)に示すように、トーションビーム12の長さより長くなるように折返し形状を有している。つまり第1の応力緩和部41〜第4の応力緩和部44は、例えば、トーションビーム12の長さの数倍の長さを有している。また応力緩和部4は、幅W2がトーションビーム12の幅W1よりも細い。このトーションビーム12の幅W1は、一例として、40〜50μmである。また応力緩和部4の幅W2は、一例として、10μm程度である。
第1の応力緩和部41は、例えば、図3(b)に示すように、少なくとも2回折り返す形状を有している。第2の応力緩和部42は、トーションビーム12を軸に第1の応力緩和部41の回転対称となる形状を有している。また第3の応力緩和部43及び第4の応力緩和部44は、第1の応力緩和部41及び第2の応力緩和部42と同様の形状を有しているが配線5が設けられていない。
トーションビーム12は、壁部10aとミラー部14とを直線で結ぶので、ミラー部14が回転すると、壁部10a側が固定された状態でミラー部14側が回転して全体的に捻れ、大きな応力が生じる。
一方第1の応力緩和部41〜第4の応力緩和部44は、壁部10aとミラー部14とを直線で結ぶのではなく、何度か折り返す形状を有すると共に幅が狭い。その結果、第1の応力緩和部41〜第4の応力緩和部44は、ミラー部14が回転すると、壁部10a側のみならずミラー部14側も形状の変化が小さく、折り返し部分が回転に応じて捻れる。この捻れは、折り返し部分が長いため、直線で結ぶ場合と比べて非常に小さい捻れとなり、第1の応力緩和部41〜第4の応力緩和部44に作用する応力が緩和される。
また第1の応力緩和部41〜第4の応力緩和部44は、作用する応力が小さいので、回転と逆方向の弾性力が小さく、その結果、ミラー部14の回転を殆ど阻害しない。従って応力緩和部4は、ミラー部14の回転を殆ど阻害することなく、配線5に作用する応力を大きく緩和することができる。
なお本実施の形態の第1の応力緩和部41〜第4の応力緩和部44は、折返し形状を有するがこれに限定されず、トーションビーム12の長さよりも長くなるような形状であれば良い。変形例として応力緩和部4の第1の応力緩和部41a〜第4の応力緩和部44aは、例えば、図4に示すように、支持部10とミラー部14を繋ぐ中央近傍が膨らむことでトーションビーム12の長さより長くなっている。
応力緩和部4の第1の応力緩和部41及び第2の応力緩和部42上に設けられた配線5は、例えば、蒸着法やスパッタ法などによって抵抗値の低いアルミニウムや銅などの金属材料を用いて形成される。なお配線5は、例えば、より大きな電流Iaを流せるようにするため、その表面にメッキ処理を行って膜厚が大きくされても良い。
なお光スキャナ装置1は、少なくとも配線5及びコイル18を保護するように絶縁膜3上に保護膜を形成しても良い。
(制御部7の構成)
制御部7は、例えば、記憶されたプログラムに従って、取得したデータに演算、加工などを行うCPU(Central Processing Unit)、半導体メモリであるRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)などから構成されるマイクロコンピュータである。このROMには、例えば、制御部7が動作するためのプログラムが格納されている。RAMは、例えば、一時的に演算結果などを格納する記憶領域として用いられる。
制御部7は、例えば、記憶されたプログラムに従って、取得したデータに演算、加工などを行うCPU(Central Processing Unit)、半導体メモリであるRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)などから構成されるマイクロコンピュータである。このROMには、例えば、制御部7が動作するためのプログラムが格納されている。RAMは、例えば、一時的に演算結果などを格納する記憶領域として用いられる。
制御部7は、一例として、電源部8から供給された電流Iに基づいて配線5を介してコイル18に電流Iaを供給する。この電源部8は、例えば、車両のバッテリーから供給された電流に基づいて光スキャナ装置1を駆動するための電流Iを生成するものである。
電流Iaは、例えば、上述の距離測定装置の制御装置から出力された角度指示信号Sに基づいた電流値とされる。この角度指示信号Sは、ミラー部14の回転角に関する信号である。
制御部7は、例えば、ミラー部14の回転角を指示する角度指示信号Sが入力すると、この角度指示信号Sに基づいて電流Iaの方向と電流値とを定め、コイル18に出力する。ミラー部14は、コイル18に電流Iaが流れることによってローレンツ力を受けて角度指示信号Sに基づく回転角となるまで回転する。
そしてミラー部14は、電流Iaの供給が停止されると、一対のトーションビーム12の弾性力によって基準の位置まで回転する。
(実施の形態の効果)
本実施の形態に係る光スキャナ装置1は、コイル18へと繋がる配線5に加わる応力を緩和することができる。具体的には、光スキャナ装置1は、配線5がトーションビーム12ではなく、応力緩和部4(第1の応力緩和部41及び第2の応力緩和部42)に設けられている。この第1の応力緩和部41及び第2の応力緩和部42は、トーションビーム12の長さの数倍の長さを有すると共に幅が狭く形成されているので、ミラー部14の回転に伴う捻れがトーションビーム12に比べて非常に小さく、ストレスマイグレーションが抑制される。その結果、第1の応力緩和部41及び第2の応力緩和部42は、作用する応力がトーションビーム12に作用する応力と比べて非常に小さく緩和されるので、配線5に作用する応力が抑制される。
本実施の形態に係る光スキャナ装置1は、コイル18へと繋がる配線5に加わる応力を緩和することができる。具体的には、光スキャナ装置1は、配線5がトーションビーム12ではなく、応力緩和部4(第1の応力緩和部41及び第2の応力緩和部42)に設けられている。この第1の応力緩和部41及び第2の応力緩和部42は、トーションビーム12の長さの数倍の長さを有すると共に幅が狭く形成されているので、ミラー部14の回転に伴う捻れがトーションビーム12に比べて非常に小さく、ストレスマイグレーションが抑制される。その結果、第1の応力緩和部41及び第2の応力緩和部42は、作用する応力がトーションビーム12に作用する応力と比べて非常に小さく緩和されるので、配線5に作用する応力が抑制される。
光スキャナ装置1は、応力緩和部4がミラー部14の回転を殆ど阻害することなく、配線5に作用する応力を大きく緩和することができる。
以上、本発明の実施の形態及び変形例を説明したが、この実施の形態及び変形例は、一例に過ぎず、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。この新規な実施の形態及び変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。また、この実施の形態及び変形例の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない。さらに、この実施の形態及び変形例は、発明の範囲及び要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…光スキャナ装置、3…絶縁膜、4…応力緩和部、5…配線、7…制御部、8…電源部、9…レーザ装置、10…支持部、10a,10b…壁部、11…孔、12…トーションビーム、14…ミラー部、16…ミラー、18…コイル、20,22…パッド、41〜44…第1の応力緩和部〜第4の応力緩和部、41a〜44a…第1の応力緩和部〜第4の応力緩和部、45…スリット、50,51…磁石、55…磁場、90…レーザ光、100…表面、101…裏面、180…平行部、181〜183…第1の垂直部〜第3の垂直部
Claims (5)
- 対向する一対の壁部を有する支持部と、
前記対向する一対の壁部から向かい合って突出した一対のトーションビームと、
入射する光を反射するミラーを有し、前記一対のトーションビームを介して回転可能に前記支持部に支持されたミラー部と、
前記ミラーを囲むように前記ミラー部に設けられたコイルと、
前記支持部と前記ミラー部とに繋がると共に前記一対のトーションビームの少なくとも一方に隣接して設けられ、前記トーションビームの長さよりも長く、また前記コイルと電気的に接続された配線が設けられ、前記ミラー部の駆動によって前記配線に加わる応力を前記トーションビーム上に設けられた場合よりも緩和する応力緩和部と、
を備えた光スキャナ装置。 - 前記応力緩和部は、前記一対のトーションビームの一方の両側に隣接して設けられ、それぞれに前記配線が設けられた、
請求項1に記載の光スキャナ装置。 - 前記応力緩和部は、前記一対のトーションビームの他方の両側に隣接して設けられる、
請求項2に記載の光スキャナ装置。 - 前記応力緩和部は、前記トーションビームの長さより長くなるように折返し形状を有する、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光スキャナ装置。 - 前記応力緩和部は、幅が前記トーションビームの幅よりも細い、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光スキャナ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018076575A JP2019184858A (ja) | 2018-04-12 | 2018-04-12 | 光スキャナ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018076575A JP2019184858A (ja) | 2018-04-12 | 2018-04-12 | 光スキャナ装置 |
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JP2019184858A true JP2019184858A (ja) | 2019-10-24 |
Family
ID=68340972
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2018076575A Pending JP2019184858A (ja) | 2018-04-12 | 2018-04-12 | 光スキャナ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2019184858A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023185617A1 (zh) * | 2022-03-30 | 2023-10-05 | 华为技术有限公司 | 电磁振镜及振镜系统 |
-
2018
- 2018-04-12 JP JP2018076575A patent/JP2019184858A/ja active Pending
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WO2023185617A1 (zh) * | 2022-03-30 | 2023-10-05 | 华为技术有限公司 | 电磁振镜及振镜系统 |
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