JP2019182655A - シート搬送方法、シート搬送装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
このようなシート搬送装置では、薄紙などの剛性の低いシートやサイズの大きいシートを押し出して搬送する場合、シートの先端が浮き上がったり、カールしたりして、ジャムが発生してしまうことがある。
図1に示すように、画像形成装置500は、用紙などの記録媒体であるシートSに画像を形成する印刷部200と、印刷部200によって画像が形成されたシートSの搬送と集積とを行うシート搬送装置100とを有している。
画像形成装置500は、ブラック(B)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の4色のインクを吐出させるインクジェットヘッドを備えたインクジェット記録装置である。
シート搬送装置100は、搬送部20によって搬送されてきたシートSを把持して搬送部20がシートSを搬送する搬送方向Xに沿って搬送部20のシート搬送速度よりも速い速度で搬送し、トレイ10上に案内する把持部30を有している。
シート搬送装置100は、搬送部20に配置され、シートSの先端を検出する検出部40を有している。
シート搬送装置100は、搬送部20のシート搬送速度と把持部30のシート搬送速度との速度差を用いて、把持部30に把持されたシートSの、把持部30からの離脱を行い、離脱したシートSをトレイ10に積載させる。
把持部30は、搬送部20のX方向下流側に配置され、X方向に沿って、すなわち、把持部30がシートSを搬送する搬送方向がX方向と平行になるように、シートSを把持して搬送する。
挟持部32bがシートSを挟持する力は、搬送部20とシートSとの間の摩擦力よりもわずかに小さく設定されている。このため、挟持部32bは、搬送部20のシート搬送速度と把持部30のシート搬送速度との速度差によって開口部32aより挿入されたシートSの剛性によりシートSの進入を許容し、進入したシートSを弾性で挟持する。
本実施形態では、開口部32aを広くとっているため、シートSがクリップ32に容易に挿入されるようになっている。また、開口部32aから挟持部32bまでは突起等を設けず、滑らかな形状としているため、シートSが挟持部32bに進入する際の負荷が低減される。クリップ32は、シートSのおもて面および裏面にともに当接することでシートSを両面から挟持する。シートSの一つの面をクリップ32で、他の面を他の部材たとえば搬送ベルト31で挟持する場合に比べて、公差などの影響をうけることなく確実にシートSを挟持することができる。これにより、シートSをトレイ10に確実に積載できる。また、搬送ベルト31などの他の部材の汚れがシートSに付着したり、搬送ベルト31などの他の部材にシートSが衝突して搬送されるシートSの姿勢が乱れたりすることを防止できる。クリップ32のうちシートSに当接する面は、金属や樹脂などの平滑性の高い部材で形成すると好ましい。これにより、クリップ32にシートSをスムーズに挿入することができる。
本実施形態では、図1に示すように、クリップ32は、搬送ベルト31の回転方向に沿って複数、具体的には2つ、位相が180度異なるように配置されている。このため、クリップ32が所定位置に戻る時間が短縮され、時間のロスを抑えることが可能となる。
クリップ32は、搬送ベルト31の回転方向に沿って3つ以上配置されていてもよい。クリップ32を搬送ベルト31に複数配置するときは、位相を等分するように配置するとよい。
複数の搬送ベルト31は、Y方向における各端側に位置する端部側ベルト31aと、Y方向において端部側ベルト31aの間に位置する中央側ベルト31bとを有している。
クリップ32は、端部側ベルト31aと中央側ベルト31bとで、X方向における配置が異なっている。すなわち、中央側ベルト31bに配置されたクリップ32は、端部側ベルト31aに配置されたクリップ32よりも、把持部30がシートSを搬送する搬送方向において上流側に位置している。
本実施形態では、搬送ベルト31はY方向に4本備えられているが、3本であってもよいし、5本以上であってもよい。また、搬送ベルト31が5本以上備えられる場合は、各端側に位置する端部側ベルト31aをそれぞれ複数本ずつ有していてもよい。
中央側ベルト31bを設けない場合は、搬送ベルト31は2本であってもよい。
搬送部20は、シート搬送速度を容易に制御することが可能な構成であればよく、ベルトによってシートSを搬送する構成にしてもよいし、コロ21とベルトとを組み合わせてシートSを搬送する構成にしてもよい。
図4に示すように、ステップS1において、シート搬送装置100は、使用するシートSのシート長データをあらかじめ印刷部200から取得しておく。
ステップS2において、印刷部200の駆動の開始に伴って搬送部20の駆動が開始され、搬送部20によって印刷部200から進入してきたシートSの搬送が開始される。
ステップS3において、検出部40がシートSの先端を検出したかどうかを判定する。検出部40がシートSの先端を検出するまでステップS3が繰り返される。
所定時間経過時(図5に示すT2)に、ステップS5において、把持部30の駆動が開始され、所定位置で停止していたクリップ32が加速を始める。このとき、クリップ32の速度よりも搬送部20によって搬送されてきたシートSの速度の方が速いため、シートSがクリップ32に進入する。把持部30の速度は、クリップ32へのシートSの挿入完了時(図5に示すT3)にシートSの速度とクリップ32の速度とが等速になっているように制御される。
このように、クリップ32の速度が搬送部20のシート搬送速度と同じ速度になるまでの速度差によって、クリップ32へシートSが挿入される。
このとき、クリップ32がシートSを把持する力は、搬送部20とシートSとの間の摩擦力よりもわずかに小さいため、シートSは徐々にクリップ32から抜けるが、シートSを把持した位置からシートSを離脱させる位置まではシートSを把持した状態が保たれる。
このように、第2の加速によって生じた搬送部20のシート搬送速度と把持部30のシート搬送速度との速度差によって、把持部30に把持されたシートSの、把持部30からの離脱が行われる。把持部30から離脱し、搬送部20から抜けたシートSは、トレイ10に向けて落下し、トレイ10上に積載される。
所定時間経過時(図5に示すT6)に、ステップS9において、把持部30の減速が開始され、ステップS10において、把持部30が停止する(図5に示すT7)。
ステップS11において、印刷部200における印刷ジョブが完了したかどうかを判定する。
ステップS11において印刷ジョブが完了していないと判定された場合、ステップS3に戻り、検出部40が次のシートSの先端を検出したかどうかを判定する。印刷ジョブが完了するまでステップS3〜S10の動作が繰り返される。
ステップS11において印刷ジョブが完了したと判定された場合、ステップS12において、搬送部20が停止する。
ガイド部30’は、回転可能な搬送ベルト31と、搬送ベルト31に配置され、シートSの先端が進入するガイド部材32’とを有している。ガイド部30’は、搬送部20によって搬送されてきたシートSを、シートSの先端が進入した状態を維持しながらX方向に沿って搬送し、トレイ10上に案内する。
なお、シートSの先端がガイド部材32’の奥側の端面(図8において左側の端面)に当接しないように、ガイド部材32’を移動させることが好ましい。これにより、シートSの先端が折れることを抑制できる。
ガイド部材32’のうちシートSに当接する面は、金属や樹脂などの平滑性の高い部材で形成すると好ましい。これにより、ガイド部材32’の開口部32’aから中間部32’bへ向けてシートSをスムーズに挿入することができる。
このように、ガイド部材32’の速度が搬送部20のシート搬送速度と同じ速度になるまでの速度差によって、ガイド部材32’へシートSが挿入される。
このように、第2の加速によって生じた搬送部20のシート搬送速度とガイド部30’のシート搬送速度との速度差によって、ガイド部30’に進入したシートSの、ガイド部30’からの離脱が行われる。ガイド部30’から離脱し、搬送部20から抜けたシートSは、トレイ10に向けて落下し、トレイ10上に積載される。
所定時間経過時に、ステップS9’において、ガイド部30’の減速が開始され、ステップS10’において、ガイド部30’が停止する。
このように、搬送部20のシート搬送速度とガイド部30’のシート搬送速度との速度差を用いて、ガイド部材32’へのシートSの挿入とガイド部材32’からのシートSの離脱とが行われる。このため、ガイド部材32’の開閉機構を必須とすることなく、シートSをトレイ10上に積載することが可能となる。
例えば、本発明は、インクジェット方式による画像形成装置だけでなく、トナーによって画像を形成する画像形成装置に適用することも可能である。画像形成装置は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ等の単体であってもよいし、これらのうちの複数の機能を備えた複合機であってもよい。
20 搬送部
21 コロ
30 把持部
30’ ガイド部
31 搬送ベルト
31a 端部側ベルト
31b 中央側ベルト
32 挟持部材、クリップ
32a 開口部
32b 挟持部
32’ ガイド部材
32’a 開口部
32’b 中間部
32’c 奥部
40 検出部
100 シート搬送装置
200 印刷部
500 画像形成装置
h 隙間
S シート
t シートの厚み
X 搬送方向
Y 幅方向
Claims (23)
- シートを積載するトレイに向けてシートを搬送する搬送部と、
前記搬送部によって搬送されてきたシートを把持して前記搬送部がシートを搬送する搬送方向に沿って搬送し、前記トレイ上に案内する把持部とを用い、
前記搬送部のシート搬送速度と前記把持部のシート搬送速度との速度差を用いて、当該把持部に把持されたシートの、当該把持部からの離脱を行い、離脱した当該シートを前記トレイに積載させるシート搬送方法であって、
前記把持部は、シートを両面から挟持する挟持部材を有することを特徴とするシート搬送方法。 - 請求項1記載のシート搬送方法において、
前記把持部は、回転可能な搬送ベルトを有し、前記挟持部材は前記搬送ベルトに配置されることを特徴とするシート搬送方法。 - 請求項2記載のシート搬送方法において、
前記挟持部材は、シートが挿入される開口部と、前記速度差によって当該開口部より挿入されたシートの剛性により当該シートの進入を許容し、進入した当該シートを弾性で挟持する挟持部とを有することを特徴とするシート搬送方法。 - 請求項2または3に記載のシート搬送方法において、
前記挟持部材は、前記搬送ベルトの回転方向に沿って複数配置されることを特徴とするシート搬送方法。 - 請求項2ないし4のいずれか1つに記載のシート搬送方法において、
前記把持部は、前記搬送方向に交わるシートの幅方向に前記搬送ベルトを複数有することを特徴とするシート搬送方法。 - 請求項5記載のシート搬送方法において、
前記挟持部材は、複数の前記搬送ベルトのそれぞれに配置されることを特徴とするシート搬送方法。 - 請求項6記載のシート搬送方法において、
複数の前記搬送ベルトは、前記幅方向における各端側に位置する端部側ベルトと、前記幅方向において前記端部側ベルトの間に位置する中央側ベルトとを有し、
前記端部側ベルトと前記中央側ベルトとで、前記搬送方向における前記挟持部材の配置を異ならせることを特徴とするシート搬送方法。 - 請求項1ないし7のいずれか1つに記載のシート搬送方法において、
前記搬送部に配置され、シートの先端を検出する検出部を用い、
前記把持部は、前記検出部によってシートの先端が検出された後に駆動され、
前記把持部のシート搬送速度が前記搬送部のシート搬送速度と同じ速度になるまでの前記速度差によって、前記把持部へシートを挿入することを特徴とするシート搬送方法。 - 請求項1ないし8のいずれか1つに記載のシート搬送方法において、
前記把持部がシートを把持したときに当該把持部のシート搬送速度の加速が行われ、
当該加速によって生じた前記速度差を用いて前記把持部によるシートの搬送が行われることを特徴とするシート搬送方法。 - 請求項1ないし8のいずれか1つに記載のシート搬送方法において、
前記搬送部のシート搬送速度の減速によって生じた前記速度差を用いて前記把持部によるシートの搬送が行われることを特徴とするシート搬送方法。 - シートを積載するトレイに向けてシートを搬送する搬送部と、
前記搬送部によって搬送されてきたシートを、当該シートの先端が進入した状態を維持しながら前記搬送部がシートを搬送する搬送方向に沿って搬送し、前記トレイ上に案内するガイド部とを用い、
前記搬送部のシート搬送速度と前記ガイド部のシート搬送速度との速度差を用いて、当該ガイド部に進入したシートの、当該ガイド部からの離脱を行い、離脱した当該シートを前記トレイに積載させるシート搬送方法であって、
前記ガイド部は、前記搬送部によって搬送されるシートの厚みよりも大きな隙間が形成されたガイド部材を有することを特徴とするシート搬送方法。 - 請求項11記載のシート搬送方法において、
前記ガイド部は、回転可能な搬送ベルトを有し、前記ガイド部材は前記搬送ベルトに配置されることを特徴とするシート搬送方法。 - 請求項12記載のシート搬送方法において、
前記隙間は、前記搬送方向におけるどの位置においてもシートの厚みよりも大きいことを特徴とするシート搬送方法。 - 請求項12または13に記載のシート搬送方法において、
前記ガイド部材は、前記搬送ベルトの回転方向に沿って複数配置されることを特徴とするシート搬送方法。 - 請求項12ないし14のいずれか1つに記載のシート搬送方法において、
前記ガイド部は、前記搬送方向に交わるシートの幅方向に前記搬送ベルトを複数有することを特徴とするシート搬送方法。 - 請求項15記載のシート搬送方法において、
前記ガイド部材は、複数の前記搬送ベルトのそれぞれに配置されることを特徴とするシート搬送方法。 - 請求項16記載のシート搬送方法において、
複数の前記搬送ベルトは、前記幅方向における各端側に位置する端部側ベルトと、前記幅方向において前記端部側ベルトの間に位置する中央側ベルトとを有し、
前記端部側ベルトと前記中央側ベルトとで、前記搬送方向における前記ガイド部材の配置を異ならせることを特徴とするシート搬送方法。 - 請求項11ないし17のいずれか1つに記載のシート搬送方法において、
前記搬送部に配置され、シートの先端を検出する検出部を用い、
前記ガイド部は、前記検出部によってシートの先端が検出された後に駆動され、
前記ガイド部のシート搬送速度が前記搬送部のシート搬送速度と同じ速度になるまでの前記速度差によって、前記ガイド部へシートを挿入することを特徴とするシート搬送方法。 - 請求項1ないし18のいずれか1つに記載のシート搬送方法において、
前記搬送部は、コロを有することを特徴とするシート搬送方法。 - 請求項1ないし19のいずれか1つに記載のシート搬送方法において、
前記搬送部は、ベルトを有することを特徴とするシート搬送方法。 - シートを積載するトレイに向けてシートを搬送する搬送部と、
前記搬送部によって搬送されてきたシートを把持して前記搬送部がシートを搬送する搬送方向に沿って搬送し、前記トレイ上に案内する把持部とを有し、
前記搬送部のシート搬送速度と前記把持部のシート搬送速度との速度差を用いて、当該把持部に把持されたシートの、当該把持部からの離脱を行い、離脱した当該シートを前記トレイに積載させるシート搬送装置において、
前記把持部は、シートを両面から挟持する挟持部材を有することを特徴とするシート搬送装置。 - シートを積載するトレイに向けてシートを搬送する搬送部と、
前記搬送部によって搬送されてきたシートを、当該シートの先端が進入した状態を維持しながら前記搬送部がシートを搬送する搬送方向に沿って搬送し、前記トレイ上に案内するガイド部とを有し、
前記搬送部のシート搬送速度と前記ガイド部のシート搬送速度との速度差を用いて、当該ガイド部に進入したシートの、当該ガイド部からの離脱を行い、離脱した当該シートを前記トレイに積載させるシート搬送装置において、
前記ガイド部は、前記搬送部によって搬送されるシートの厚みよりも大きな隙間が形成されたガイド部材を有することを特徴とするシート搬送装置。 - 請求項1ないし20のいずれか1つに記載のシート搬送方法を用いる、または、請求項21または22に記載のシート搬送装置を有する画像形成装置。
Priority Applications (2)
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---|---|---|---|
JP2018204141A JP2019182655A (ja) | 2018-03-30 | 2018-10-30 | シート搬送方法、シート搬送装置及び画像形成装置 |
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Cited By (1)
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US12024383B2 (en) | 2020-06-23 | 2024-07-02 | Ricoh Company, Ltd. | Sheet guide, sheet conveyor, sheet stacker, and printer |
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JP2010168218A (ja) * | 2008-12-26 | 2010-08-05 | Canon Inc | シート積載装置と画像形成装置 |
JP2017222510A (ja) * | 2016-05-04 | 2017-12-21 | テクナウ, インコーポレーテッドTecnau, Inc. | シートスタッカ |
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2018
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JP2017222510A (ja) * | 2016-05-04 | 2017-12-21 | テクナウ, インコーポレーテッドTecnau, Inc. | シートスタッカ |
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